JP2000116021A - 密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式 - Google Patents

密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式

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JP2000116021A JP11293320A JP29332099A JP2000116021A JP 2000116021 A JP2000116021 A JP 2000116021A JP 11293320 A JP11293320 A JP 11293320A JP 29332099 A JP29332099 A JP 29332099A JP 2000116021 A JP2000116021 A JP 2000116021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充電末期における密閉式ニッケル水素蓄電池
内圧の上昇を抑えるとともに、そのあとに最適なトリク
ル充電を行うことにより電池の容量を充分に発揮させ、
長寿命を達成する充電方式を提供する。 【解決手段】 充電される電池群を分割して個々の電池
群の充電電圧の内最も電圧の高い電池群に合わせて充電
電流を制御したり、個々の電池群の充電電圧を比較し、
充電電圧のバラツキ幅が大きい場合、充電状態の異なる
電池が混合されていると判断し充電電流を制御する。ト
リクル充電時に電池の温度を測定して低温ほど過充電電
気量を少なく、また20℃以上では充電電気量規制を行
わないことにより、高温での自己放電を補い、低温での
負極の不活性化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉式ニッケル水素蓄
電池の充電方式、特に積層構造の電極群を有する複数の
電池の急速充電、およびトリクル充電に好適な充電方式
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高容量の点やCdを使用していな
い点より密閉式ニッケル水素蓄電池が脚光を浴びてい
る。しかし、密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式とし
て密閉式ニッケルカドミウム蓄電池と同等の充電方式が
用いられることが多い。これは、密閉式ニッケル水素蓄
電池と密閉式アルカリ蓄電池の充電電圧挙動が似ている
ためである。しかしこれらの電池の充電特性には大きな
2つの異なる点がある。まず、第1の異なる点を以下に
示す。密閉式ニッケルカドミウム蓄電池の場合、過充電
時電池内圧が上昇する。これは主に過充電時に正極から
発生する酸素によるものである。酸素は負極により吸収
され電池内圧の上昇が抑制されるが、この反応は電池温
度が高いほど促進される。したがって密閉式ニッケルカ
ドミウム畜電池は、過充電時、電池温度の上昇とともに
電池内圧が低下する。一方、密閉式ニッケル水素蓄電池
は、低温では同様の理由より電池内圧が上昇するが高温
でも負極に使用している水素吸蔵合金の水素解離平衡圧
が上昇して電池内圧が上昇する。
【0003】第2の異なる点としては、トリクル充電を
低温で長期間行った場合、Cd極は変化しないが水素吸
蔵電極は不活性化を起こすことが挙げられる。したがっ
て密閉式ニッケルカドミウム蓄電池と同じようにしてト
リクル充電を行った場合密閉式ニッケル水素蓄電池は放
電不能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような充電時の
挙動の違いにより同じ充電方式を適用した場合以下に示
した1〜4の問題点を生じる。
【0005】第1の問題点としては負極に水素吸蔵合金
を用いた密閉式ニッケル水素蓄電池は高温になると合金
の水素吸蔵平衡圧が上昇する。そのため急速充電での過
充電時、電池温度の上昇にともない電池内圧が上昇す
る。そのため過充電において高温ほど電池内圧が低下す
る密閉式ニッケルカドミウム蓄電池と同一の充電方式を
用いると電池内圧が上昇し、密閉系が破壊され寿命が短
くなる問題がある。たとえば、密閉式ニッケルカドミウ
ム蓄電池の充電方式で電池温度の上昇速度を検出して充
電電流を減衰するものがあるが、特徴としては低温から
高温まで一定の充電電気量が得られる。そのため密閉式
ニッケル水素蓄電池に用いると高温で内圧が高くなる。
また、他の方式として雰囲気温度と電池温度差を用いた
充電方式、充電電圧の極大値検知(以後「Vピーク検
知」と呼ぶ)や充電電圧の減少(以後「マイナスデルタ
V検知」と呼ぶ)などがあるが同様の結果を示す。ま
た、一方電池温度検出器を付加した物もあるが、充電制
御がうまく作動しなかった場合の安全装置として働き、
電池の異常昇温による電池構成部品の熱劣化を防ぐのが
目的である。そのため60℃〜80℃で作動するものが
多く、検出器に温度ヒューズやバイメタル方式を用いて
いるため制御精度も不十分である。この様に、従来の密
閉式ニッケルカドミウム蓄電池の充電方式を密閉式ニッ
ケル水素蓄電池に用いた場合、密閉式ニッケルカドミウ
ム蓄電池の昇温による電池内圧上昇の防止が充分出来な
い。以上が第1の問題点である。
【0006】つぎに、第2の問題点としては、これら従
来の充電方式に基ずく充電器で急速充電完了直後に再び
充電を入れた場合、密閉式ニッケルカドミウム蓄電池の
場合は既に温度が上昇しているため電池内圧は余り上昇
しないが、密閉式ニッケル水素蓄電池の場合は逆に内圧
が上昇することが上げられる。
【0007】第3の問題点は従来複数の電池を充電する
場合、電池の充電電圧を検出するのに電池群全体の電圧
を検出しているが充電状態にバラツキの有る場合一部の
電池が充電制御が作動するまでに大電流で過充電される
問題である。密閉式ニッケルカドミウム蓄電池の場合深
い過充電に入っても電池の発熱により酸素ガス吸収が促
進され電池内圧の上昇は余り起きないが、密閉式ニッケ
ル水素蓄電池の場合は発熱とともに電池内圧が上昇す
る。
【0008】第4の問題点は低温過充電後の放電電圧低
下である。従来急速充電を行った後に自己放電分を補う
ために1/30C〜0.2C相当の充電電流を通電し続
ける方式がよく採られる。密閉式ニッケル水素蓄電池の
場合、密閉式ニッケルカドミウム蓄電池と異なり低温で
の過充電電気量が多いと例えば0℃の雰囲気温度中電池
の標準容量に対して500%以上の過充電を行うと電極
が不活性化し放電電圧が低下する。
【0009】したがって本発明の目的は、密閉式ニッケ
ル水素蓄電池、特に積層構造の極板群を有する電池を複
数充電するに当たり充電末期における密閉式ニッケル水
素蓄電池内圧の上昇を抑えるとともに、そのあとに最適
なトリクル充電を行うことにより4つの問題点を解決し
電池の容量を充分に発揮させ、長寿命を達成する充電方
式を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉式ニッケル
水素蓄電池の充電方式は前記目的を達成すべく、ニッケ
ル酸化物を主材料とする正極と、水素吸蔵合金を主材料
とする負極と、セパレータおよびアルカリ電解液を発電
要素とする密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式であっ
て、電池の特定の部位の温度および昇温速度を計測し、
いずれか一方もしくは両方があらかじめ設けた設定値を
越えることにより、初期充電電流10C〜0.1Cを停
止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流
に1回以上移行させる事を特徴とする。
【0011】前記設定値としての温度は45℃〜60℃
の範囲、昇温速度は0.05〜2deg/minの範囲
であるのが好ましい。
【0012】また、電池の特定の部位の温度を検知する
温度センサーは電池の電極端子に埋設したり、電池の電
極端子表面に設置しその上を覆うように断熱層を設けた
り、或いは電池の電槽内に配置したポリプロピレンチュ
ーブ内に設けたりするのが好ましい。
【0013】また、充電電流の低減は不連続変化でも連
続的変化でも構わない。また、充電電流滅衰後の充電領
域の充電電気量は電池温度10℃〜20℃においては6
00%以下、0℃〜10℃においては500%以下、0
℃以下では400%以下に規制するのが好ましい。
【0014】また、充電電気量規制の方法として、充電
時間を規制するタイマーを用いるのが好ましい。
【0015】また、電池容量が10Ah以上の密閉式ニ
ッケル水素畜電池を充電する場合、全充電電気量を15
0%以下に規制するのが好ましい。この場合も充電電気
量規制の方法として、充電時間を規制するタイマーを用
いるのが好ましい。
【0016】また、直列配線された複数の密閉式ニッケ
ル水素蓄電池を充電する場合は、電池群を直列配線した
1つ以上のグループにわけ、各グループごとに温度セン
サーを1つ以上配し、いずれかの検出値が1つでも設定
値を越えることにより、初期充電電流10C〜0.1C
を停止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の
電流に1回以上移行させるのが好ましい。
【0017】また、前記温度検知以外に、電池充電電圧
が電池の特定の部位の温度に対応してあらかじめ設定さ
れた電圧を越えることにより充電を停止するようにする
のが好ましい。この場合、電圧設定値は単電池当たり0
℃以下で1.7V〜1.9V、0℃以上で1.6V〜
1.8Vの範囲であることが好ましい。
【0018】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、ニッケル酸化物を主材料とする正極と、
水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよび
アルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄
電池の充電方式であって、充電中の電池の特定の部位の
温度と、電池のおかれている環境温度を計測し、両者の
温度差もしくは電池の特定の部位の温度のいずれか一方
もしくは両方があらかじめ設けた設定値を越えることに
より、初期充電電流10C〜0.1Cを停止もしくは前
者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流に1回以上移
行させる事を特徴とする。
【0019】前記設定値としての温度は45℃〜60℃
の範囲、環境温度との温度差が10℃〜30℃の範囲で
あることが好ましい。
【0020】また、環境温度の測定については、測定部
位と電池との間に断熱層を設け、測定部位と外気との間
に通風口や薄肉部を設けた容器に電池を収納して環境温
度を測定するのが好ましい。
【0021】また、電池の特定の部位の温度を検知する
温度センサーは電池の電極端子表面に設置され、その上
を覆うように断熱層を設けるのが好ましい。
【0022】また、充電電流の低減は不連続変化でも連
続的変化でも構わない。また、充電電流減衰後の充電領
域の充電電気量は電池温度10℃〜20℃においては6
00%以下、0℃〜10℃においては500%以下、0
℃以下では400%以下に規制するのが好ましい。
【0023】また、充電電気量規制の方法として、充電
時間を規制するタイマーを用いるのが好ましい。
【0024】また、電池容量が10Ah以上の密閉式ニ
ッケル水素蓄電池を充電する場合、全充電電気量を15
0%以下に規制するのが好ましい。この場合も充電電気
量規制の方法として、充電時間を規制するタイマーを用
いるのが好ましい。
【0025】また、直列配線された複数の密閉式ニッケ
ル水素蓄電池を充電する場合、電池群を直列配線した1
つ以上のグループにわけ、各グループごとに温度センサ
ーを1つ以上配し、いずれかの検出値が1つでも設定値
を越えることにより、初期充電電流10C〜0.1Cを
停止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電
流に1回以上移行させるのが好ましい。
【0026】また、前記温度検知以外に、電池充電電圧
が電池の特定の部位の温度に対応してあらかじめ設定さ
れた電圧を越えることにより充電を停止するようにする
のが好ましい。この場合、電圧設定値は単電池当たり0
℃以下で1.7V〜1.9V、0℃以上で1.6V〜
1.8Vの範囲であるのが好ましい。
【0027】また本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池の
充電方式はニッケル酸化物を主材料とする正極と、水素
吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよびアル
カリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式であって、充電開始前および充電中の電池の
特定の部位の温度を測定し、各々に対しあらかじめ設け
られた設定値を電池充電前温度と充電中温度の差、電池
温度のいずれか一方もしくは両方が越えることにより、
初期充電電流10C〜0.1Cを停止もしくは前者より
低くかつ0.2C以下の範囲の電流に1回以上移行させ
る事を特徴とする。
【0028】前記電池充電前と充電中の温度差の設定値
が10〜30℃の範囲、充電中の電池温度の設定値が4
5〜60℃の範囲であるのが好ましい。
【0029】また、電池の特定の部位の温度を検知する
温度センサーは電池の電極端子に埋設したり、電池の電
極端子表面に設置しその上を覆うように断熱層を設けた
り、或いは電池の電槽内に配置したポリプロピレンチュ
ーブ内に設けたりするのが好ましい。
【0030】また、充電電流の低減は不連続変化でも連
続的変化でも構わない。また、充電電流減衰後の充電領
域の充電電気量は電池温度10℃〜20℃においては6
00%以下、0℃〜10℃においては500%以下、0
℃以下では400%以下に規制するのが好ましい。
【0031】また、充電電気量規制の方法として、充電
時間を規制するタイマーを用いるのが好ましい。
【0032】また、電池容量が10Ah以上の密閉式ニ
ッケル水素蓄電池を充電する場合、全充電電気量を15
0%以下に規制するのが好ましい。この場合も充電電気
量規制の方法として、充電時間を規制するタイマーを用
いるのが好ましい。
【0033】また、直列配線された複数の密閉式ニッケ
ル水素畜電池を充電するに場合は、電池群を直列配線し
た1つ以上のグループにわけ、各グループごとに温度セ
ンサーを1つ以上配し、いずれかの検出値が1つでも設
定値を越えることにより、初期充電電流10C〜0.1
Cを停止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲
の電流に1回以上移行させるのが好ましい。
【0034】また、前記温度検知以外に、電池充電電圧
が電池の特定の部位の温度に対応してあらかじめ設定さ
れた電圧を越えることにより充電を停止するようにする
のが好ましい。この場合、電圧設定値は単電池当たり0
℃以下で1.7V〜1.9V、0℃以上で1.6V〜
1.8Vの範囲であることが好ましい。
【0035】また本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池の
充電方式は、ニッケル酸化物を主材料とする正極と、水
素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよびア
ルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄電
池の充電方式であって、充電中の電池の特定の部位の温
度と、その最低温度を測定し、電池充電中の最低温度と
充電中温度の差、電池温度のいずれか一方もしくは両方
が各々に対しあらかじめ設けられた設定値を越えること
により、初期充電電流10C〜0.1Cを停止もしくは
前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流に1回以上
移行させる事を特徴とする。
【0036】前記電池最低温度と充電中温度の差の設定
値は10〜30℃の範囲であり充電中の電池温度の設定
値が45〜60℃の範囲であるのが好ましい。
【0037】また、電池の特定の部位の温度を検知する
温度センサーは電池の電極端子に埋設したり、電池の電
極端子表面に設置しその上を覆うように断熱層を設けた
り、或いは電池の電槽内に配置したポリプロピレンチュ
ーブ内に設けたりするのが好ましい。
【0038】また、充電電流の低減は不連続変化でも連
続的変化でも構わない。また、充電電流減衰後の充電領
域の充電電気量は電池温度10℃〜20℃においては6
00%以下、0℃〜10℃においては500%以下、0
℃以下では400%以下に規制するのが好ましい。
【0039】また、充電電気量規制の方法として、充電
時間を規制するタイマーを用いるのが好ましい。
【0040】また、電池容量が10Ah以上の密閉式ニ
ッケル水素蓄電池を充電する場合、全充電電気量を15
0%以下に規制するのが好ましい。この場合も充電電気
量規制の方法として、充電時間を規制するタイマーを用
いるのが好ましい。
【0041】また、直列配線された複数の密閉式ニッケ
ル水素蓄電池を充電するに場合は、電池群を直列配線し
た1つ以上のグループにわけ、各グループごとに温度セ
ンサーを1つ以上配し、いずれかの検出値が1つでも設
定値を越えることにより、初期充電電流10C〜0.1
Cを停止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲
の電流に1回以上移行させるのが好ましい。
【0042】また、前記温度検知以外に、電池充電電圧
が電池の特定の部位の温度に対応してあらかじめ設定さ
れた電圧を越えることにより充電を停止するようにする
のが好ましい。この場合、電圧設定値は単電池当たり0
℃以下で1.7V〜1.9V、0℃以上で1.6V〜
1.8Vの範囲であることが好ましい。
【0043】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、ニッケル酸化物を主材料とする正極と、
水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよび
アルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄
電池の充電方式であって、電池の特定の部位の温度と充
電電圧を測定し、あらかじめ設けられた設定値を電池温
度が越えることを第1の判定条件とし、充電電圧の時間
の微分値が正から0もしくは負に転ずること、あるいは
正から負のあらかじめ設定された値以下になること、充
電電圧の最大値からあらかじめ設定された値以上に充電
電圧が減少することのいずれか1つ以上を組み合わせて
第2の判定条件とし、2つの判定条件のいずれか一方も
しくは両者により、初期充電電流10C〜0.1Cを停
止もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流
に1回以上移行させる事を特徴とする。
【0044】前記温度の設定値は45℃〜60℃の範囲
であるのが好ましい。また、電池の特定の部位の温度を
検知する温度センサーは電池の電極端子に埋設したり、
電池の電極端子表面に設置しその上を覆うように断熱層
を設けたり、或いは電池の電槽内に配置したポリプロピ
レンチューブ内に設けたりするのが好ましい。
【0045】また、充電電流の低減は不連続変化でも連
続的変化でも構わない。また、充電電流減衰後の充電領
域の充電電気量は電池温度10℃〜20℃においては6
00%以下、0℃〜10℃においては500%以下、0
℃以下では400%以下に規制するのが好ましい。
【0046】また、充電電気量規制の方法として、充電
時間を規制するタイマーを用いるのが好ましい。
【0047】また、電池容量が10Ah以上の密閉式ニ
ッケル水素畜電池を充電する場合、全充電電気量を15
0%以下に規制するのが好ましい。この場合も充電電気
量規制の方法として、充電時間を規制するタイマーを用
いるのが好ましい。
【0048】また、直列配線された複数の密閉式ニッケ
ル水素蓄電池を充電するに場合は、電池群を直列配線し
た1つ以上のグループにわけ、各グループごとに温度セ
ンサーを1つ以上配し、いずれかの検出値が設定値を越
えることにより、初期充電電流10C〜0.1Cを停止
もしくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流に
1回以上移行させるのが好ましい。
【0049】また、前記充電制御に加え、電池充電電圧
が電池の特定の部位の温度に対応してあらかじめ設定さ
れた電圧を越えることにより充電を停止するようにする
のが好ましい。この場合、電圧設定値は単電池当たり0
℃以下で1.7V〜1.9V、0℃以上で1.6V〜
1.8Vの範囲であるのが好ましい。
【0050】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、ニッケル酸化物を主材料とする正極と、
水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよび
アルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄
電池の充電方式であって、充電初期に充電電流10C〜
0.1Cで数秒間〜数分間充電して充電電圧が所定の値
より高い場合、初期充電電流10C〜0.1Cを停止も
しくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流に1
回以上移行させる事を特徴とする。
【0051】前記充電電圧の測定に当たって充電電流を
遮断して数μsec〜数10msec後の電池電圧を測
定するのが好ましい。
【0052】また、複数の密閉式ニッケル水素蓄電池を
直列に結線した電池群の充電の場合、複数の電源を用い
て電源台数に相当するブロックに電池群を分割して充電
するとともに分割した電池群より同じかさらに小さい電
池数ごとに充電電圧を検出するのが好ましい。
【0053】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、複数の密閉式ニッケル水素蓄電池を直列
に結線した電池群の充電の場合、1台もしくは複数の電
源を用いて電源台数に相当するブロックに電池群を分割
して充電するとともに分割した電池群と同じかさらに小
さい電池数ごとに小ブロックに分割して充電電圧を検出
し、充電初期に10C〜0.1Cで充電し、各小ブロッ
クの充電電圧の分布の広がりを検出して所定の値より大
きい場合、充電電流を0.2C以下で先の充電電流より
低い電流値に変更することを特徴とする。
【0054】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、複数の積層構造の電極群を有する密閉式
ニッケル水素蓄電池を直列に結線した電池群を充電する
に当たり、個々の電池の間で極板群積層方向に熱伝導性
の良好な板をはさみ複数の電池群を構成しその両側より
加圧しながら充電を行うことを特徴とする。
【0055】前記熱伝導性の板は加圧方向に直角にかつ
重力方向に平行に貫通する穴を有するのが好ましい。
【0056】また、前記熱伝導性の板が加圧方向に直角
に貫通する穴を有しその内部に充電時に冷媒を流すのが
好ましい。
【0057】前記熱伝導性の板の材質としてAl,M
g,Cu,Ag,Tiのいずれかもしくはこれら2〜5
種の混合物を主成分とする金属板単体もしくはこれらの
材料からなる部材を組合せ板状にしたものを用いるのが
好ましい。
【0058】また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池
の充電方式は、公称容量10Ah以上の、ニッケル酸化
物を主材料とする正極と、水素吸蔵合金を主材料とする
負極と、セパレータおよびアルカリ電解液を発電要素と
する密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式であって、充
電電圧の時間の微分値が正から0もしくは負に転ずるこ
と、もしくは正から負のあらかじめ設定された値以下に
なることにより充電を停止すことを特徴とする。
【0059】前記電池は複数直列に結線されたものであ
っても構わない。また、本発明の密閉式ニッケル水素蓄
電池の充電方式は、ニッケル酸化物を主材料とする正極
と、水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータお
よびアルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水
素蓄電池の充電方式であって、初期充電電流10C〜
0.1Cを、停止するかもしくは前者より低くかつ0.
2C以下の範囲の電流に移行するに当たり電池の公称容
量の5%以下の電気量を放電することを特徴とする。
【0060】
【作用】本発明の密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式
は、前記発明が解決しようとする課題において述べた第
1の問題点に対しては、従来の電池内圧の上昇を検知す
る方法、電池昇温速度検知、電池昇温検知、充電電圧の
平坦部の検知もしくは充電電圧の減衰の検知などと、電
池温度検知を組み合わせる。前者等により充電末期の正
極から発生した酸素による内圧上昇を検知し、後者によ
り、温度上昇による水素吸収平衡圧の上昇とそれに伴う
電池内圧の上昇を検知し電池内圧の上昇を抑制する。そ
のために、より正確に電池の温度を測定するため、電池
の端子表面に温度センサーを取りつけその上に断熱層を
設けて雰囲気温度の影響を受けにくくしたり、温度セン
サーを電池端子内部に埋め込んだり、電槽内に配置した
ポリプロピレンチューブ内に設ける等の構造を取る。ま
た、電池端子とリード線の結線をねじ止めしている場
合、ねじ部に導電性の粉体もしくは液体を塗布し接触抵
抗を低下させ充電時のジュール熱の発生を抑制し、電池
温度の測定精度を向上させる。また、充電中の電池を冷
却して電池内圧の上昇を抑制する。電極を多数積層して
構成した電池を複数充電する場合、極群の積層方向への
膨脹を防ぐため、板で加圧しながら充電を行うことは従
来行われてきたが、この加圧に用いる板を熱伝導性の物
質で製作し、板の内部に穴を貫通させ冷却用の空気もし
くは冷媒を流すことにより効率のよい冷却ができる。ま
た、公称容量10Ah以上の電池の場合、電池内部の温
度を検出するのが困難な場合がある。こうした場合は充
電電圧の最大値や減少を検出するのが有効である。ま
た、こうした検知が発生するとき電池内圧は上昇してい
るが、ごく少ない電気量の放電を行うと負極表面の水素
濃度が低下し水素吸収反応が加速され電池内圧が低減さ
れる。
【0061】さて、こうした熱に変換されるエネルギー
は充電により供給されるが放電に寄与しない。こうした
内圧の上昇を抑制するには過剰の充電エネルギーを供給
しないことでも達成できる。特に公称容量が10Ahを
越えるような電池は150%以上の過充電はエネルギー
の効率面でも好ましくない。
【0062】第2の問題に対しては充電開始時の充電電
圧で電池の充電状態を判定して充電電流を減少させ電池
内圧の上昇を抑制する。このとき電池の内部抵抗により
電池の充電電圧が変動するので充電電流を遮断して数μ
scc〜数10mscc後の電池電圧を測定するほうが
精度よく行える。
【0063】第3の問題に対しては、充電される電池群
を分割して個々の電池群の充電電圧の内最も電圧の高い
電池群に合わせて充電電流を制御したり、個々の電池群
の充電電圧を比較し、充電電圧のバラツキ幅が大きい場
合、充電状態の異なる電池が混合されていると判断し充
電電流を制御して充電電気量の多い電池の電池内圧の上
昇を抑制する。
【0064】第4の問題に対しては、トリクル充電時に
電池の温度を測定して低温ほど過充電電気量を少なく、
また20℃以上では充電電気量規制を行わないことによ
り、高温での自己放電を補い、低温での負極の不活性化
を抑制する。
【0065】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)まず、図1(A)に示すような密閉式ニッ
ケル水素蓄電池と、図1(B)に示すような密閉式ニッ
ケルカドミウム蓄電池を以下のようにして作成した。
【0066】負極として公知の、LaNi5 系水素吸蔵
合金(45℃H/M=1/0での水素解離圧;約6×1
4 Pa)を不活性中で粉砕し粒度300メッシュ以下
の粉末とした。この合金粉末に高分子結着材を加え、電
極支持体の発泡状金属多孔体に充填・加圧して水素吸蔵
電極1とした。同様にして、市販の酸素カドミ粉末を用
いて酸化カドミ極2を作成した。一方正極には公知のニ
ッケル極3を用い、これらの電極1,2,3にニッケル
のリード板4を溶接し、各々を袋状にしたセパレータ5
の中に挿入した。密閉式ニッケル水素蓄電池は、正極の
ニッケル極3を2枚ずつ、負極の水素吸蔵電極1を3枚
ずつ、交互に重ね集電用の極柱6に溶接し、ポリプロピ
レン製の電槽7に挿入しその上からポリプロピレン製の
蓋板8を溶着した。また、密閉式ニッケルカドミウム蓄
電池は、正極のニッケル極3を2枚ずつ、負極の酸化カ
ドミ極2を3枚ずつ、交互に重ね集電用の極柱6に溶接
し、ポリプロピレン製の電槽7に挿入しその上からポリ
プロピレン製の蓋板8を溶着した。ついで、両電池とも
極柱6に図2に示すように封止用のOリング11とワッ
シャー12をセットしその上からナット9で固定した。
さらにKOH水溶液を約100cc注液し安全弁10を
取りつけて公称容量40Ahの密閉式ニッケル水素蓄電
池と公称容量30Ahの密閉式ニッケルカドミウム蓄電
池とを作成した。
【0067】次に、市販の定電流充電装置と温度測定
器、電圧測定器、制御装置を組み合わせて(表1)に示
す充電器A〜Lを作成した。
【0068】
【表1】
【0069】各々の充電端子および電圧検知端子は電池
の極柱にケーブルで接続しナットで固定した。また温度
センサーは極柱に深さ20mm、直径2φの穴を開けその
中に挿入した。充電器A〜Hは密閉式ニッケル水素蓄電
池をつなぎ充電器I〜Lには密閉式ニッケルカドミウム
蓄電池をつないだ。以上の構成で環境温度0℃と35℃
で寿命試験を行った。その結果を図5A,Bに示す。寿
命試験を行うに当たり、充電は5時間、放電は公称容量
の5時間率の定電流で行い電池電圧が1Vを切ったとこ
ろで終止とした。図示した通り本発明による充電器A〜
Dは0℃,35℃ともに良好な結果を示したが従来例E
〜Hは35℃で劣化を生じた。これは、初期充電電気量
が多すぎたため密閉系が破壊された為と思われる。しか
し密閉式ニッケルカドミウム蓄電池は従来の充電器I〜
Lを用いても劣化は生じなかった。この様に特に高温に
おいて、本発明による充電方式を用いると密閉式ニッケ
ル水素蓄電池の内圧上昇を抑制し寿命特性が改善され
た。充電器B,Fの場合、環境温度差を測定する温度セ
ンサーの設置位置により、充電完了検知精度に影響を及
ぼす。今回の検討では充分に電池より離して測定を行っ
たがこうした構成が取れない場合は、電池との間に断熱
層を設ける等工夫が必要となる。また、充電器Dと同じ
構成で、Vピーク検知後に0.5Ah放電を行う充電器
を用いたらより良好な結果が得られた。 (実施例2)実施例1で作成した密閉式ニッケル水素蓄
電池および、充電器Aと同じ仕様の充電器を用いて本発
明に基ずいて温度センサーを設置してもの2種類、従来
例1種類を構成した。まず図2(A)に示すように、極
柱6のリード13を固定するに当たり極柱6、リード1
3、ナット9の接する面に市販の銀ペースト14を塗布
した。しかる後極柱6の中央に深さ20mm、直径3φの
穴15を開け、温度センサーとして太さ1mmの市販の熱
電対16にシリコーングリスを塗布して挿入し固定し
た。この充電器をMとする。次に、図2(B)に示すよ
うに、同様にリード13をナット9で固定した極柱6の
上部に熱電対16を接着剤17で固定し、さらにその上
に断熱材18を接着した。この充電器をNとする。ま
た、従来例として、図2(C)に示すように、銀ペース
トを用いずにリード11を固定した極柱6の上部に、同
様にして熱電対14を接着剤17で固定した。この充電
器をOとする。以上M〜Oの充電器を用いて電池の寿命
試験を室温(20℃±5で変動する環境)で行った。寿
命試験を行うに当たり、充電は5時間、放電は公称容量
の5時間率の定電流で行い1Vを切ったところで終止と
した。結果を図6に示す。図示した通り本発明による充
電器M,Nは安定した放電容量を確保しているが、従来
例Oは充電が早く切れたり、切れなかったりして容量が
安定しない。約200サイクル充放電が完了した時点で
Oの密閉式ニッケル水素蓄電池は安全弁付近にソルティ
ングが見られた。この様に、温度の変動する環境では、
温度センサーを電池の表面に接着しただけでは環境温度
の変動により制御の誤作動が起きることがわかる。本発
明に基ずいて、温度センサーを極柱に埋め込んだり、極
柱表面に接着し断熱材で覆うことによりそうした影響が
防げる。また、銀ペーストを塗布したものは放電電圧の
向上にも効果が見られた。 (実施例3)実施例1で作成した密閉式ニッケル水素蓄
電池および密閉式ニッケルカドミウム蓄電池を同じく実
施例1で用いた設備で構成した(表2)に示した仕様の
充電器P〜Rで放電寿命試験を行った。
【0070】
【表2】
【0071】なお雰囲気温度は20℃とした試験条件
は、充電5時間−休止10分−充電5時間−放電の順で
行いこれを1サイクルとして約200サイクルくり返し
た。充電器P,Qには密閉式ニッケル水素蓄電池を、充
電器Rには密閉式ニッケルカドミウム蓄電池を組み合わ
せた。寿命試験結果を図7に示す。充電器Pを用いたも
のは初期から200サイクルまで安定した放電容量を示
した。充電器Rについてもほぼ同様の結果となったが充
電器Qを用いたものは、急激な容量の低下が見られた。
この様に、密閉式ニッケル水素蓄電池の場合、密閉式ニ
ッケルカドミウム蓄電池に比べて過充電に弱い。充電初
期に再充電か否かを充電電圧で調べることにより再充電
による劣化が防げる。 (実施例4)図4(A)に示すように、実施例1で作成
した密閉式ニッケル水素蓄電池20を5セルずつ重ね、
セル間および両端に厚さ1cmで上下に直径8mmの穴21
を9個あけたアルミ製の板22を当てボルト23,ナッ
ト24で締めつけて電池郡AAを作成する。これと同じ
電池郡AAを合計24個作成し、(表3)に仕様を示し
た充電器S,T,と図3(A)に示したように、また充
電器Uと図3(B)に示したように配線する。尚、図3
中30は電流線、31は電圧線、32は電源制御線、3
3は電源、
【0072】
【表3】
【0073】そして34は電源制御装置を示す。これら
の充電器を用いて室温で寿命試験を行った。評価条件は
室温で2日充電し休止を2日放電をD.O.C.50%
行いこれを1サイクルとした。10サイクルおきに2日
充電後完全放電を行い容量を確認した。その結果を図8
に示す。容量劣化が少ないのはTであり、S,Uの順に
劣化している。これは充電完了後の休止時間が各セルが
自己放電して残容量バラツキを生じたのに、Uはその差
を検出できず一部のセルが過充電になり容量低下を起こ
したからである。電池の残容量バラツキの検出精度は
U,S,Tの順で良くなりそれに従い容量低下も少なく
なっている。 (実施例5)実施例1で作成した密閉式ニッケル水素蓄
電池を用いて(表4)に示す充電器V,W,Xの各充電
制御により雰囲気温度0℃、35℃で容量試験を行っ
た。
【0074】
【表4】
【0075】充電は1週間としその後に0.2C放電容
量を確認した。その結果を(表5)に示す。
【0076】
【表5】
【0077】0℃、35℃どちらの条件でも放電電気量
が40Ahを越えたのは本発明による充電器Xのみであ
る。トリクル充電の制御のない充電器Vは低温トリクル
充電時に負極の不活性を生じていることがわかった。ま
た、トリクル充電時にタイマーが作動するWは低温での
不活性化が生じなかったものの高温でトリクル充電が切
れたため自己放電による容量低下を生じた。また、こう
した深い過充電を行う場合電池の発熱が著しい。本実施
例では電池温度が環境温度プラス5℃以下になるように
送風によりる放熱を行ったが、放熱を充分行えない条件
では過充電電気量を150%以下に押さえる必要があっ
た。本実施例と同じ条件でかつ放熱が不充分な条件では
充電電気量を150%以下に押さえないと電池に弁作動
が見られた。 (実施例6)実施例1で作成した密閉式ニッケル水素蓄
電池を用いて図4(A),(B),(C)に示した構成
の密閉式ニッケル水素蓄電池群AA,AB,ACを作成
する。図4(B)のものは.図4(A)の穴開きアルミ
製の板22に代え、締め付け方向に直角に貫通する穴を
有し、該穴に冷媒パイプ25を挿通させ、該冷媒パイプ
25内に冷媒供給パイプ26から冷媒を供給させるよう
にしたアルミ板27を用い、図4(C)のものは図4
(A)の穴開きアルミ製の板21に代えベークライト板
28を用いた。
【0078】これらの電池群を充電電流40A,45℃
温度制御+Vピーク制御の充電器を用い雰囲気温度35
℃で寿命試験を行った。充電時間を4時間とし放電は8
Aで1V/セルまで行った。充電中に、電池群ABには
冷却供給パイプより20℃の水を毎分1リットル供給し
て冷却した。結果を図9に示す。この様に放熱を行った
ものは初期より高い容量を示すとともに寿命性能も良好
であることがわかる。
【0079】以上のように、本発明によれば電池特に積
層構造の極板群を有するものを複数充電するに当たり十
分な充電電気量と電池寿命が得られる。
【0080】
【発明の効果】このように、本発明の密閉式ニッケル水
素蓄電池の充電方式によれば、従来の電池内圧の上昇を
検知する方法、電池昇温速度検知、電池昇温検知、充電
電圧の平坦部の検知もしくは充電電圧の減衰の検知など
と、電池温度検知を組み合わせることにより、正確な充
電制御を行え、しかも最適なトリクル充電方式との組み
合わせにより高い放電容量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明に基づく充電器の評価に用い
た密閉式ニッケル水素蓄電池の単電池部分断面図 (B)は、同密閉式ニッケルカドミウム蓄電池の単電池
部分断面図
【図2】(A)、(B)はそれぞれ本発明による温度セ
ンサーの取付け状態を示す説明図 (C)は従来例による温度センサーの取付け状態を示す
説明図
【図3】(A)は本発明による電池充電回路図 (B)は従来法による電池充電回路図
【図4】(A)、(B)は本発明による電池群の斜視図 (C)は従来法による電池群の斜視図
【図5】(A)、(B)はそれぞれ環境温度0℃と35
℃における電池の寿命試験の結果を示す特性図
【図6】電池の寿命試験の結果を示す特性図
【図7】電池の寿命試験の結果を示す特性図
【図8】電池の寿命試験の結果を示す特性図
【図9】電池の寿命試験の結果を示す特性図
【符号の説明】
1 水素吸蔵電極 2 酸化カドミ極 3 ニッケル極 4 リード板 5 セパレータ 6 極柱 7 電槽 8 蓋板 9 ナット 10 安全弁 11 Oリング 12 ワッシャー 13 リード 14 ペースト 15 穴 16 熱電対 17 接着剤 18 断熱材 21 穴 22 アルミ板 23 ボルト 24 ナット 25 冷媒パイプ 26 冷媒供給パイプ 27 アルミ板 28 ベークライト板 30 電流線 31 電圧線 32 電源制御線 33 電源 34 電流制御線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 功 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高田 寛治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル酸化物を主材料とする正極と、
    水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータおよび
    アルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水素蓄
    電池の充電方式であって、充電初期に充電電流10C〜
    0.1Cで数秒間〜数分間充電して充電電圧が所定の値
    より高い場合、初期充電電流10C〜0.1Cを停止も
    しくは前者より低くかつ0.2C以下の範囲の電流に1
    回以上移行させる事を特徴とする密閉式ニッケル水素蓄
    電池の充電方式。
  2. 【請求項2】 充電電圧の測定に当たって充電電流を遮
    断して数μsec〜数10msec後の電池電圧を測定
    する請求項1記載の充電方式。
  3. 【請求項3】 複数の密閉式ニッケル水素蓄電池を直列
    に結線した電池群の充電に当たり複数の電源を用いて電
    源台数に相当するブロックに電池群を分割して充電する
    とともに分割した電池群より同じかさらに小さい電池数
    ごとに充電電圧を検出する請求項1記載の充電方式。
  4. 【請求項4】 複数の密閉式ニッケル水素蓄電池を直列
    に結線した電池群の充電に当たり1台もしくは複数の電
    源を用いて電源台数に相当するブロックに電池群を分割
    して充電するとともに分割した電池群と同じかさらに小
    さい電池数ごとに小ブロックに分割して充電電圧を検出
    し、充電初期に10C〜0.1Cで充電し、各小ブロッ
    クの充電電圧の分布の広がりを検出して所定の値より大
    きい場合、充電電流を0.2C以下で先の充電電流より
    低い電流値に変更することを特徴とする密閉式ニッケル
    水素蓄電池の充電方式。
  5. 【請求項5】 複数の積層構造の電極群を有する密閉式
    ニッケル水素蓄電池を直列に結線した電池群を充電する
    に当たり、個々の電池の間で極板群積層方向に熱伝導性
    の良好な板をはさみ複数の電池群を構成しその両側より
    加圧しながら充電を行うことを特徴とする密閉式ニッケ
    ル水素蓄電池の充電方式。
  6. 【請求項6】 熱伝導性の板が加圧方向に直角にかつ重
    力方向に平行に貫通する穴を有する請求項5記載の充電
    方式。
  7. 【請求項7】 熱伝導性の板が加圧方向に直角に貫通す
    る穴を有しその内部に充電時に冷媒を流す請求項5記載
    の充電方式。
  8. 【請求項8】 熱伝導性の板の材質としてAl,Mg,
    Cu,Ag,Tiのいずれかもしくはこれら2〜5種の
    混合物を主成分とする金属板単体もしくはこれらの材料
    からなる部材を組合せ板状にしたものを用いた請求項5
    記載の充電方式。
  9. 【請求項9】 公称容量10Ah以上の、ニッケル酸化
    物を主材料とする正極と、水素吸蔵合金を主材料とする
    負極と、セパレータおよびアルカリ電解液を発電要素と
    する密閉式ニッケル水素蓄電池の充電方式であって、充
    電電圧の時間の微分値が正から0もしくは負に転ずるこ
    と、もしくは正から負のあらかじめ設定された値以下に
    なることにより充電を停止する密閉式ニッケル水素蓄電
    池の充電方式。
  10. 【請求項10】 電池が複数直列に結線された請求項9
    記載の充電方式。
  11. 【請求項11】 ニッケル酸化物を主材料とする正極
    と、水素吸蔵合金を主材料とする負極と、セパレータお
    よびアルカリ電解液を発電要素とする密閉式ニッケル水
    素蓄電池の充電方式であって、初期充電電流10C〜
    0.1Cを停止するか、もしくは前者より低くかつ0.
    2C以下の範囲の電流に移行するに当たり電池の公称容
    量の5%以下の電気量を放電することを特徴とする密閉
    式ニッケル水素蓄電池の充電方式。
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