JP2000113991A - 分散型多色発光elランプ - Google Patents

分散型多色発光elランプ

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JP2000113991A
JP2000113991A JP10284908A JP28490898A JP2000113991A JP 2000113991 A JP2000113991 A JP 2000113991A JP 10284908 A JP10284908 A JP 10284908A JP 28490898 A JP28490898 A JP 28490898A JP 2000113991 A JP2000113991 A JP 2000113991A
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layer
electrode
electrodes
stripe
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JP10284908A
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English (en)
Inventor
Koji Tanabe
功二 田邉
Yosuke Chikahisa
陽介 近久
Heiji Ikoma
平治 生駒
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散型多色発光ELランプに関し、均一な面
状発光で安価なものを提供することを目的とする。 【解決手段】 透明樹脂フィルム21上の透明導電膜を
複数歯を有するカッター32で切断形成したストライプ
状の光透過性電極22に重ねて発光体層26、誘電体層
27、背面電極層28、絶縁カバーレジスト29を設け
ると共に、透明樹脂フィルム21の反射面にストライプ
状の発光色変換層30を設けて、隔本毎に分けた二組の
光透過性電極22A,22Bに接続された二つの外部取
出し電極24,25と背面電極層28間にそれぞれ独立
した交流電圧を印加することにより、縞状の発光が目立
たず均一な面状発光の安価な分散型多色発光ELランプ
を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種小形携帯機器
等のLCDやスイッチキーのバックライトとして用いら
れる分散型多色発光ELランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の単色発光の分散型ELランプにつ
いて、図14を用いて説明する。
【0003】図14は従来の分散型ELランプの断面図
であり、同図において、1は透明樹脂フィルム、2は酸
化インジュウムスズ等を真空スパッタ法等で塗布して薄
膜状に形成した光透過性電極層、3は銅をドープした酸
化亜鉛等の粒子状の蛍光体粉を高誘電性のシアノ系樹脂
やフッソゴム系樹脂に分散させた発光体層、4は発光体
層と同系の合成樹脂にチタン酸バリューム等の高誘電性
粉を分散させた誘電体層、5は銀レジン系やカーボンレ
ジン系ペーストによる背面電極層、6は外部との接触に
対する保護用の絶縁層、7は光透過性電極層2の、8は
背面電極層5のそれぞれ外部取出し電極であり、外部取
出し電極7および8の間に交流電圧を印加すると発光体
層3に分散されている蛍光体粉が発光し、透明樹脂フィ
ルム1側で面状発光するものである。
【0004】なお、本図面は解り易くするために、厚さ
方向を実際より拡大して表わしている。
【0005】次に、従来の分散型多色発光ELランプと
しては特開昭60−130097号公報にあるように、
上記基本構成において図15(a)の従来の分散型多色
発光ELランプの光透過性電極層の平面図に示すよう
に、光透過性電極層9をフォトレジスト法による湿式エ
ッチングにより多数配列のストライプ状に形成し、奇数
列目の光透過性電極を一端でまとめ、偶数列目の光透過
性電極を他端でまとめて、光透過性電極層9を全体とし
て二つの櫛歯状光透過性電極9A,9Bが互いに接触せ
ずに噛み合ったような形に構成すると共に、この櫛歯状
光透過性電極9A,9Bの上に重ねて図15(b)の断
面図に示すように奇数列目には10A、偶数列目には1
0Bの、二つの異なる発光色からなる発光体層10を形
成し、上記二つの櫛歯状光透過性電極9A,9Bのそれ
ぞれに独立した電圧を印加することによって多色発光さ
せる分散型多色発光ELランプが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成によって分散型多色発光ELランプを形成する
と、櫛歯状光透過性電極9A,9Bの形成に高価な設備
や廃水処理を必要とする湿式のフォトレジストによるパ
ターンエッチング工程が必要で製作コストが高くなると
共に、蛍光体粉を合成樹脂中に分散させてスクリーン印
刷等によって発光色の異なる二種の発光体層10A,1
0Bを交互にストライプ状に印刷形成する場合に、蛍光
体粉は一般的に平均粒子径が30μm前後と大きなもの
であるためファインピッチになるような線幅に形成しに
くく、またラフピッチの線幅で形成すると、櫛歯状光透
過性電極9A,9Bのいずれか一方に電圧を印加して単
色を発光させる場合にストライプ状の発光が目立ち、面
状発光には見えにくいという課題があった。
【0007】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、製作コストを抑えて安価にできると共
に、一般的な使用における目視ではストライプ状が目立
たず、均一な面状発光で複数の発光色を得ることができ
る分散型多色発光ELランプを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の分散型多色発光ELランプは、透明樹脂フィ
ルムと、この透明樹脂フィルムの一方の面上に隣接する
ものどうしが接触しないようにストライプ状に形成され
た複数本の光透過性電極と、このストライプ状の光透過
性電極上の一部に、絶縁層を挟んで上記光透過性電極に
交差する方向に形成された、上記ストライプ状の光透過
性電極の隔本毎の複数本に接続された第一の外部取出し
電極および別の隔本毎の複数本に接続された第二の外部
取出し電極と、上記光透過性電極上の上記絶縁層、第一
および第二の外部取出し電極が配設された部分を除いた
領域に順次重ねて形成された、粒子状の蛍光粉を分散さ
せた発光体層、および背面電極層と、上記複数本の光透
過性電極の少なくとも一方の隔本毎の複数本の位置に対
応して、上記透明樹脂フィルムの他方の面上に形成され
たストライプ状で発光体層の発光色と異なる色調の発光
色変換層で構成するものである。
【0009】これにより、製作コストを抑えて安価にで
き、一般的な使用における目視ではストライプ状が目立
たず、均一な面状発光で複数の発光色を得ることができ
る分散型多色発光ELランプを実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、透明樹脂フィルムと、この透明樹脂フィルムの一方
の面上に隣接するものどうしが接触しないようにストラ
イプ状に形成された複数本の光透過性電極と、このスト
ライプ状の光透過性電極上の一部に、絶縁層を挟んで上
記光透過性電極に交差する方向に形成された、上記スト
ライプ状の光透過性電極の隔本毎の複数本に接続された
第一の外部取出し電極および別の隔本毎の複数本に接続
された第二の外部取出し電極と、上記光透過性電極上の
上記絶縁層、第一および第二の外部取出し電極が配設さ
れた部分を除いた領域に順次重ねて形成された、粒子状
の蛍光粉を分散させた発光体層、および背面電極層と、
上記複数本の光透過性電極の少なくとも一方の隔本毎の
複数本の位置に対応して、上記透明樹脂フィルムの他方
の面上に配設されたストライプ状で発光体層の発光色と
異なる色調の発光色変換層からなる分散型多色発光EL
ランプとしたものであり、光透過性電極を単純なストラ
イプ状に形成できて製作コストを抑えることができると
共に、一色の発光色の発光体層を全面に形成でき、スト
ライプ状の光透過性電極と発光色変換層を、発光体に含
まれる蛍光体粉の粒子径に関係なく線幅の細いファイン
ピッチで形成できるため、一般的な使用における目視で
はストライプ状の目立たない均一な面状発光で二〜三色
の異なる発光色が得られる分散型多色発光ELランプを
実現できるという作用を有する。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
発明において、ストライプ状の複数の光透過性電極上に
絶縁層を挟んで形成された一組の第一および第二の外部
取出し電極が、光透過性電極上の一方の端部に配設さ
れ、上記一組の外部取出し電極と同じ構成のもう一組の
第三および第四の外部取出し電極が光透過性電極上の他
端に配設されたものであり、ストライプ状の光透過性電
極の線幅を細くすると、第一および第二の外部取出し電
極との接続部分から先端までの抵抗値が高くなるため、
特に発光面が大きく光透過性電極が長いものの場合には
先端側での輝度が低下する場合があり、第一および第二
の外部取出し電極と同じ構成のもう一組の第三および第
四の外部取出し電極を光透過性電極上の第一および第二
の外部取出し電極との接続部分とは反対側に接続して配
設し、第一および第二の外部取出し電極と同一の電圧を
並列に印加することにより、発光面が大きなものの場合
でも輝度むらの無い均一な明るさに発光させることがで
きるという作用を有する。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2記載の発明において、発光色変換層上の全面に光拡散
層が配設されたものであり、ストライプ状に発光する発
光体層の光を拡散させることによってストライプ状の発
光が目立ちにくくなり、より均一な面状発光を得ること
ができるという作用を有する。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか一つに記載の発明において、ストライプ状の光
透過性電極が、パターンピッチを0.05〜0.5mm、
隣接する光透過性電極間の間隙を0.001〜0.12
mmに形成されたものであり、非発光部分を極力少なくし
てパターンピッチを小さくすることでストライプ状の発
光をより面状発光に見え易くできるという作用を有す
る。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれか一つに記載の発明において、ストライプ状の光
透過性電極が、透明樹脂フィルム上の全面に酸化インジ
ュウムスズまたは酸化スズを含有して形成された透明導
電膜を、複数刃を有するカッターによって切断形成され
たものであり、高価な設備を要するフォトレジストによ
る湿式エッチングやレーザーカッティングによって対向
した櫛歯状光透過性電極を構成する方法と比較して、極
めて簡易に連続したストライプ状の光透過性電極を形成
することができ、パターン間隔が細く、一定したパター
ンピッチのストライプ状の光透過性電極を極めて安価に
形成することができるという作用を有する。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか一つに記載の発明において、ストライプ状の光
透過性電極が、ロール状の透明樹脂フィルムの片面に形
成された透明導電膜を連続的に切断して形成されたもの
であり、ロール状の透明樹脂フィルム表面の透明導電膜
を複数刃を有するカッターなどで連続的に切断してスト
ライプ状の光透過性電極を形成することによって種々な
発光形状、面積を有するものに対応できるストライプ状
の光透過性電極を安価に製作することができるという作
用を有する。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一つに記載の発明において、発光色変換層が、
合成樹脂に蛍光染料を溶解させたものあるいは平均粒子
径10μm以下の蛍光顔料を分散させたペーストを用い
て印刷形成されたものであり、粗大粒子を含有しないの
で極めて細い線幅でファインピッチの発光色変換層を印
刷形成できるという作用を有する。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか一つに記載の発明において、ストライプ状の光
透過性電極と外部取出し電極の間に配設された絶縁層の
側部が、光透過性電極の上において凹んだ鋸歯状になっ
ており、この凹んだ部分に外部取出し電極の接続部が設
けられたものであり、外部取出し電極と隔本毎の光透過
性電極との接続部分での光透過性電極と絶縁層の境界の
段差による印刷ニジミの発生を抑え、隣接する光透過性
電極どうしの短絡を防止できるという作用を有する。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれか一つに記載の発明において、発光体層と背面電
極層との間に、合成樹脂に高誘電性物質を分散させたペ
ーストを用いた誘電体層が印刷形成されたものであり、
他の構成は同じでもより高輝度の分散型多色発光ELラ
ンプを得ることができるという作用を有する。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項9記載
の発明において、誘電体層に分散させた高誘電性物質に
白色系微粉末を用いたものであり、発光体層で発光した
光を発光面である透明樹脂フィルム側へ反射するので、
より高輝度の分散型多色発光ELランプを得ることがで
きるという作用を有する。
【0020】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態によ
る分散型多色発光ELランプの側面断面図、図2は図1
のX−X線における断面図であり、同図において、21
は透明樹脂フィルム、22は透明樹脂フィルム21の一
方の面に細線でストライプ状に形成された光透過性電
極、23は光透過性電極22上の端部に印刷形成された
絶縁層、24は発光領域に対応した奇数列目の光透過性
電極22Aに接続された第一の外部取出し電極、25は
同じく発光領域に対応した偶数列目の光透過性電極22
Bに接続された第二の外部取出し電極、26は光透過性
電極22の上に印刷形成された単一の発光色で発光する
発光体層、27は発光体層26の上に印刷形成された誘
電体層、28は誘電体層27の上に印刷形成された背面
電極層、29は第一、第二の外部取出し電極24,25
および背面電極層28を覆うように印刷形成された絶縁
カバーレジスト、30は透明樹脂フィルム21の光透過
性電極22が配設された面とは反対側の面に、奇数列目
の光透過性電極22Aのみの位置に対応してストライプ
状に印刷形成された発光色変換層である。
【0021】そして、図3〜図7は上記のように構成さ
れた分散型多色発光ELランプの外部取出し電極および
その上に順次重ねて形成される各層を示す平面図であ
り、図3は、透明樹脂フィルム21上にストライプ状で
互いに接触しないように形成された光透過性電極22お
よびその右端側の領域に設けられた絶縁層23、そして
この絶縁層23の上に設けられ、それぞれ奇数列目の光
透過性電極22Aおよび偶数列目の光透過性電極22B
に接続された第一および第二の外部取出し電極24,2
5を示しており、第一および第二の外部取出し電極2
4,25の下端側には外部回路(図示せず)との接続の
ために接続部24A,25Aが発光領域から突出するよ
うに設けられている。
【0022】次に、図4は、光透過性電極22上の第一
および第二の外部取出し電極24,25が設けられた部
分を除く所定の発光領域に設けられた発光体層26と、
発光体層26上に重ねて設けられた誘電体層27を示
し、図5は、誘電体層27上に設けられた背面電極層2
8を示し、背面電極層28の右下端に光透過性電極22
上の絶縁層31を挟んで発光領域から突出するようにし
て外部回路との接続部28Aが設けられている。
【0023】そして、図6は、接続部24A,25A,
28Aを露出させて、第一の外部取出し電極24、第二
の外部取出し電極25、および背面電極層28を覆うよ
うに形成された絶縁カバーレジスト29を示しており、
図7は、透明樹脂フィルム21の光透過性電極22が設
けられた面とは反対面上の、奇数列目の光透過性電極2
2Aに対応する位置にストライプ状に形成された、発光
体層26の発光色とは異なる色調の蛍光染料を透明樹脂
に分散させた発光色変換層30を示している。
【0024】なお、上記の各図面は解り易くするため
に、厚み方向を実際よりも拡大して表わしていると共
に、ストライプ状の光透過性電極22や第一、第二の外
部取出し電極24,25の線幅およびピッチも実際より
拡大し、パターン数は実際より減じて表わしている。
【0025】次に、上記構成部材を詳しく説明すると、
光透過性電極22は、酸化インジュウムスズ等の透明導
電膜をポリエステルフィルムやポリカーボネートフィル
ム等の透明樹脂フィルム21上にスパッタリングされた
透明性の、望ましくはシート抵抗値500Ω/□以下の
透明導電膜を、レーザーまたは複数の刃を有するカッタ
ーでストライプ状に切断して形成されるものであるが、
図8はロール状の透明樹脂フィルム21の片面上にあら
かじめ形成された透明導電膜を複数の刃を有するカッタ
ー32で連続的に切断する概念図を、図9は複数の刃を
有するカッター32およびそのカッター32で切断され
た光透過性電極22の断面図を示し、このようにロール
状の透明樹脂フィルム21上の透明導電膜を連続的に切
断することによりストライプ状の光透過性電極22の製
作コストを抑えることができる。
【0026】そして、ストライプ状の光透過性電極22
のパターンピッチは0.05〜0.5mm、隣接するパタ
ーン間の間隙は0.001〜0.12mmが望ましいが、
パターンピッチは0.1〜0.2mm、パターン間の間隙
は0.005〜0.05mmが最も望ましく、この範囲内
であれば完成品における発光面側の発光色変換層30上
に光拡散のための手段などを設けなくても、一般的な使
用における目視ではストライプ状が目立たず均一な面状
に発光しているように見えるものを得ることができる。
【0027】なお、パターンピッチが0.05mm未満で
は光透過性電極22のパターン抵抗値が増大するため第
一および第二の外部取出し電極24,25との接続部分
と離れた位置で輝度低下が発生し易く、パターンピッチ
が0.5mm超では第一または第二の外部取出し電極2
4,25の片方に電圧が印加された時、ストライプ状の
発光部分の間隔が広くなり、均一な面状発光に見えるよ
うにするためには発光色変換層30上に光拡散性の高い
手段を設ける必要がある。
【0028】さらに、光透過性電極22のパターン間の
間隔は0.001mm未満では隣接するパターンが短絡し
易く、0.12mm超では非発光部分が大きくなりストラ
イプ状の発光が目立ち易く、均一な面状発光に見えにく
くなると共に、輝度の低下を招き易いものである。
【0029】そして、スクリーン印刷などで形成される
各層については、絶縁層23はエポキシ樹脂、フェノキ
シ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂等の絶縁性樹脂
あるいは絶縁性樹脂に絶縁性粉末や必要に応じて消泡
剤、レベリング剤、カップリング剤等を添加した電気絶
縁性を有する絶縁性ペーストを用い、第一、第二の外部
取出し電極24,25および外部回路との接続部24
A,25A,28Aはメンブレンスイッチなどに使用さ
れる銀ペーストあるいはカーボンペーストを用い、発光
体層26は高誘電率のシアノエチルセルロース樹脂、シ
アノエチルプルラン樹脂やフッ化ビニリデンを含むフッ
ソゴム樹脂等にEL用蛍光体粉末を分散させたペースト
を用い、誘電体層27は発光体層26用ペーストと同系
の樹脂にチタン酸バリュウム等の高誘電体物質の白色系
微粉末を分散させたペーストを用い、背面電極層28は
メンブレンスイッチなどに使用される銀ペーストあるい
はカーボンペーストを用い、絶縁カバーレジスト29は
ポリエステル系、塩化ビニル系、フッソゴム系、ポリウ
レタン系やエポキシ系の電気絶縁性能を有する絶縁ペー
ストを用い、発光色変換層30はポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル
樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明絶縁性樹脂中に蛍
光染料、または望ましくは平均粒子径10μm以下の蛍
光顔料を分散させたペーストを用い、それぞれスクリー
ン印刷等による印刷後に乾燥して形成される。
【0030】なお、上記の発光色変換層30に蛍光顔料
を分散させる場合、発光体層26に用いるEL用蛍光体
粉末の平均粒子径30μmよりも小さい粒子径のもので
あれば従来の技術の項で説明したストライプ状の発光よ
りも細い線幅の発光とすることができるが、密度の高い
ストライプ状にしてより均一な面状発光を得るには、平
均粒子径10μm以下の蛍光顔料を用いることが望まし
い。
【0031】つぎに、上記のように構成された分散型多
色発光ELランプの動作について説明すると、例えば発
光体層26の蛍光体の発光色をブルー、発光色変換層3
0の色調をオレンジとし、背面電極層28の接続部28
Aと奇数列目の光透過性電極22Aに接続された第一の
外部取出し電極24の接続部24Aとの間に交流電圧を
印加すると、発光体層26でブルー色に発光した光が発
光色変換層30を通過して色変換され、発光面ではオレ
ンジ色の光が放出され、背面電極層28の接続部28A
と偶数列目の光透過性電極22Bに接続された第二の外
部取出し電極25の接続部25Aとの間に交流電圧を印
加すると、発光体層26でブルー色で発光した光が発光
色変換層30を通らずそのままブルー色で発光面から放
出され、背面電極層28の接続部28Aと、奇数列目お
よび偶数列目の光透過性電極22A,22Bに接続され
た二つの接続部24A,25Aの両方との間に交流電圧
を印加すると合成色であるイエローホワイト色が発光面
から放出される。
【0032】そして、上記各色の発光はそれぞれストラ
イプ状であるが、前述したように光透過性電極22のパ
ターンピッチ寸法、パターン間隔寸法を選定することに
より、一般的な使用における目視では均一な面状発光に
見えるものである。
【0033】このように本実施の形態によれば、ストラ
イプ状の光透過性電極22をロール状の透明樹脂フィル
ム21上に設けられた透明導電膜を容易に切断加工して
安価に形成でき、一種類の発光体用ペーストで全面に発
光体層26を形成すると共に、蛍光染料または微粒子の
蛍光顔料を用いた発光色変換層30を極めて細い線幅で
形成できて、一般的な使用における目視ではストライプ
状の目立たない均一な面状発光の三色の発光を得ること
ができるものである。
【0034】また、発光体用ペーストとしては蛍光体を
分散させる合成樹脂に蛍光染料あるいは蛍光顔料を添加
して予め着色しておくことにより種々の発光色の組合せ
を得ることができるものである。
【0035】さらに、図10は上記第1の実施の形態に
よるものの発光色変換層30上の全面に光拡散層33を
形成した場合の側面断面図であり、この光拡散層33
は、例えば光拡散するための適切な材厚の無色の発泡性
樹脂シート等屈折率の異なる界面を多く含むシートを発
光面側に配置する方法、無色発泡性樹脂ペーストを適正
厚みになるように1回または数回発光面側に塗布して発
泡させる方法、低屈折率の透明合成樹脂中に高屈折率の
ガラスビーズを分散させたペーストを発光面側に適正厚
みになるように1回または数回塗布する方法、表面粗度
が大きくヘーズ値の高いフィルムシートを発光面上に適
正な間隔をおいて配置する方法、微粒子の酸化チタン等
を微量分散した適正厚の乳白色の光散乱性樹脂シートを
発光面側に配置する方法あるいは乳白色樹脂ペーストを
発光面に適正厚みで塗布する方法等によって形成される
ものである。
【0036】このようにして設けられる光拡散層33
は、特に使用状態において発光面が使用者に間近な場合
などに、ストライプ状の発光を目立たせずより均一な面
状発光に見えるようにすることを要する時に有効なもの
である。
【0037】(実施の形態2)図11(a),(b)は
本発明の第2の実施の形態による分散型多色発光ELラ
ンプの外部取出し電極と完成品を示す平面図であり、第
1の実施の形態によるものに対して、絶縁層および第
一、第二の外部取出し電極の形状が異なっている。
【0038】すなわち、図11(a)に示すように、光
透過性電極34上の所定の発光領域の両端部分に光透過
性電極34に接続される第一、第二の外部取出し電極3
5,36および第三、第四の外部取出し電極37,38
が光透過性電極34との間に絶縁層39を挟んで設けら
れ、第一および第三の外部取出し電極35,37が絶縁
層39上の接続パターン40で並列に接続され、第二お
よび第四の外部取出し電極36,38が絶縁層39上の
接続パターン41でそれぞれ並列に接続されており、他
の構成部分は第1の実施の形態の場合と同様の材料およ
び方法で図11(b)のY−Y線における断面図である
図12に示すように光透過性電極34上に発光体層4
5、誘電体層44、背面電極層43が順次形成され、背
面電極層43の端部を絶縁層42上に突出させ、透明樹
脂フィルムの発光面側に発光色変換層46を設けて形成
されている。
【0039】このように構成された分散型多色発光EL
ランプの動作については第1の実施の形態の場合と同様
であるが、第一および第二の外部取出し電極35,36
に印加される電圧が第三および第四の外部取出し電極3
7,38にも同時に印加されるので、発光面積が大きく
ストライプ状の光透過性電極34が長くなる場合やスト
ライプ状の光透過性電極34の線幅を極めて細くした場
合に光透過性電極34のパターン抵抗値は高くなるもの
の、光透過性電極34の両端から電圧を印加することが
できて、発光領域全体で均一な輝度を得ることができる
ものである。
【0040】(実施の形態3)図13(a)は本発明の
第3の実施の形態による分散型多色発光ELランプの要
部である絶縁層の平面図であり、第1の実施の形態の場
合の絶縁層とは側部の形状が異なっている。
【0041】すなわち、図3で示した第1の実施の形態
によるものでは光透過性電極22と第一および第二の外
部取出し電極24,25との接続部分における絶縁層2
3の側部形状は直線状であるのに対して、本実施の形態
の場合の絶縁層47の側部48は光透過性電極49の細
線の各パターン上において切り込まれた鋸歯状となって
おり、この切り込まれた部分に第一、第二の外部取出し
電極50,51の接続部が設けられている。
【0042】このような形状の違いによる効果を説明す
ると、図3で示したように絶縁層23の側部が光透過性
電極22に対して直角で直線状の場合、導電ペーストを
用いてスクリーン印刷等で第一および第二の外部取出し
電極24,25を印刷形成する際、光透過性電極22と
絶縁層23の段差のために境界部分に導電ペーストのニ
ジミが発生し易く、そのニジミが隣接する光透過性電極
22どうしを短絡する可能性があり、パターンピッチを
狭くすることに限度があるが、図13(b)に示すよう
に、絶縁層47の側部48が鋸歯状に切り込まれたもの
であると、導電ペーストによる第一、第二の外部取出し
電極50,51の印刷形成に対する光透過性電極49と
絶縁層47の段差の影響が抑えられニジミの発生を少な
くすることができる。
【0043】したがって、本実施の形態によれば光透過
性電極49に接続される第一、第二の外部取出し電極5
0,51のニジミの発生を抑えることができるのでパタ
ーンピッチの狭い光透過性電極49を使用することがで
きて、より均一な面状発光に見える分散型多色発光EL
ランプを提供することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、狭いパタ
ーンピッチのストライプ状の光透過性電極を容易に形成
でき、発光色変換層に分散された蛍光染料や蛍光顔料等
の蛍光物質は発光体層に分酸された蛍光体粉よりも極め
て小さい微粒子のものを用いるので、発光体層をストラ
イプ状に形成するよりも格段に細い線幅で光透過性電極
および発光色変換層を形成でき、一般的な使用における
目視ではストライプ状が目立たず均一な面状発光で輝度
むらのない複数の発光色を得ることができる安価な分散
型多色発光ELランプを実現することができるという有
利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による分散型多色発
光ELランプの側面断面図
【図2】同X−X線における断面図
【図3】同要部である外部取出し電極およびその上に順
次重ねて形成される各層を示す平面図
【図4】同要部である外部取出し電極およびその上に順
次重ねて形成される各層を示す平面図
【図5】同要部である外部取出し電極およびその上に順
次重ねて形成される各層を示す平面図
【図6】同要部である外部取出し電極およびその上に順
次重ねて形成される各層を示す平面図
【図7】同要部である外部取出し電極およびその上に順
次重ねて形成される各層を示す平面図
【図8】ロール状の透明樹脂フィルム上の透明導電膜を
連続的に切断する概念図
【図9】複数の刃を有するカッターと切断された光透過
性電極の断面図
【図10】同光拡散層を追加した側面断面図
【図11】本発明の第2の実施の形態による分散型多色
発光ELランプの要部である外部取出し電極と完成品を
示す平面図
【図12】図11のY−Y線における断面図
【図13】本発明の第3の実施の形態による分散型多色
発光ELランプの要部である絶縁層と外部取出し電極の
平面図
【図14】従来の分散型ELランプの断面図
【図15】(a)従来の分散型多色発光ELランプの要
部である櫛歯状光透過性電極の平面図 (b)同断面図
【符号の説明】
21 透明樹脂フィルム 22,22A,22B,34,49 光透過性電極 23,31,39,42,47 絶縁層 24,35,50 第一の外部取出し電極 24A,25A,28A 接続部 25,36,51 第二の外部取出し電極 26,45 発光体層 27,44 誘電体層 28,43 背面電極層 29 絶縁カバーレジスト 30,46 発光色変換層 32 カッター 33 光拡散層 37 第三の外部取出し電極 38 第四の外部取出し電極 40,41 接続パターン 48 側部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生駒 平治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB01 AB02 AB04 AB18 BA06 BB00 CA06 CB01 DA04 DA05 DB02 DC01 EC01 FA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂フィルムと、この透明樹脂フィ
    ルムの一方の面上に隣接するものどうしが接触しないよ
    うにストライプ状に形成された複数本の光透過性電極
    と、このストライプ状の光透過性電極上の一部に、絶縁
    層を挟んで上記光透過性電極に交差する方向に形成され
    た、上記ストライプ状の光透過性電極の隔本毎の複数本
    に接続された第一の外部取出し電極および別の隔本毎の
    複数本に接続された第二の外部取出し電極と、上記光透
    過性電極上の上記絶縁層、第一および第二の外部取出し
    電極が配設された部分を除いた領域に順次重ねて形成さ
    れた、粒子状の蛍光粉を分散させた発光体層、および背
    面電極層と、上記複数本の光透過性電極の少なくとも一
    方の隔本毎の複数本の位置に対応して、上記透明樹脂フ
    ィルムの他方の面上に配設されたストライプ状で発光体
    層の発光色と異なる色調の発光色変換層からなる分散型
    多色発光ELランプ。
  2. 【請求項2】 ストライプ状の複数の光透過性電極上に
    絶縁層を挟んで形成された一組の第一および第二の外部
    取出し電極が、光透過性電極上の一方の端部に配設さ
    れ、上記一組の外部取出し電極と同じ構成のもう一組の
    第三および第四の外部取出し電極が光透過性電極上の他
    端に配設された請求項1記載の分散型多色発光ELラン
    プ。
  3. 【請求項3】 発光色変換層上の全面に光拡散層が配設
    された請求項1または2記載の分散型多色発光ELラン
    プ。
  4. 【請求項4】 ストライプ状の光透過性電極が、パター
    ンピッチを0.05〜0.5mm、隣接する光透過性電極
    間の間隙を0.001〜0.12mmに形成された請求項
    1〜3のいずれか一つに記載の分散型多色発光ELラン
    プ。
  5. 【請求項5】 ストライプ状の光透過性電極が、透明樹
    脂フィルム上の全面に酸化インジュウムスズまたは酸化
    スズを含有して形成された透明導電膜を、複数刃を有す
    るカッターによって切断形成されたものである請求項1
    〜4のいずれか一つに記載の分散型多色発光ELラン
    プ。
  6. 【請求項6】 ストライプ状の光透過性電極が、ロール
    状の透明樹脂フィルムの片面に形成された透明導電膜を
    連続的に切断して形成された請求項1〜5のいずれか一
    つに記載の分散型多色発光ELランプ。
  7. 【請求項7】 発光色変換層が、合成樹脂に蛍光染料を
    溶解させたものあるいは平均粒子径10μm以下の蛍光
    顔料を分散させたペーストを用いて印刷形成された請求
    項1〜6のいずれか一つに記載の分散型多色発光ELラ
    ンプ。
  8. 【請求項8】 ストライプ状の光透過性電極と外部取出
    し電極の間に配設された絶縁層の側部が、光透過性電極
    の上において凹んだ鋸歯状になっており、この凹んだ部
    分に外部取出し電極の接続部が設けられた請求項1〜7
    のいずれか一つに記載の分散型多色発光ELランプ。
  9. 【請求項9】 発光体層と背面電極層との間に、合成樹
    脂に高誘電性物質を分散させたペーストを用いた誘電体
    層が印刷形成された請求項1〜8のいずれか一つに記載
    の分散型多色発光ELランプ。
  10. 【請求項10】 誘電体層に分散させた高誘電性物質に
    白色系微粉末を用いた請求項9記載の分散型多色発光E
    Lランプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR100690886B1 (ko) 2005-06-22 2007-03-09 한양대학교 산학협력단 인광성 유기 발광 소자 및 제조방법

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