JP2000113011A - 故障シミュレーション装置、故障シミュレーション方法及びそのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

故障シミュレーション装置、故障シミュレーション方法及びそのシミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2000113011A
JP2000113011A JP10280264A JP28026498A JP2000113011A JP 2000113011 A JP2000113011 A JP 2000113011A JP 10280264 A JP10280264 A JP 10280264A JP 28026498 A JP28026498 A JP 28026498A JP 2000113011 A JP2000113011 A JP 2000113011A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 命令を解析することによって故障の伝搬して
いく経路について考慮することにより大規模な回路を分
割して高速な故障シミュレーションを実現する故障シミ
ュレーション装置およびその方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明の故障シミュレーション装置は、
故障シミュレーションの対象となる回路を回路分割手段
210において演算器と記憶手段とを含むブロックに分
割し、この分割されたブロック毎に故障シミュレーショ
ン手段220においてテストプログラムにより故障シミ
ュレーションを行って第1の故障検出率を計算し、この
第1の故障検出率の中から観測性のあるものを利用する
ために命令解析手段230においてテストプログラムの
各命令を解析して観測性を判定して第2の故障検出率を
計算し、この第2の故障検出率を出力手段300から出
力することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロプロセッ
サにおける故障シミュレーション装置、故障シミュレー
ション方法、及びそのシミュレーションプログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、特
に大規模な回路を分割することによって故障シミュレー
ションを高速に行うことのできる故障シミュレーション
装置、故障シミュレーション方法、及びそのシミュレー
ションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】故障シミュレーションは膨大な時間のか
かるlogicシミュレーションである。そのため、大規模
な回路に対して故障シミュレーションを行う場合には、
回路を幾つかのブロックに分けて、回路の一部を切り出
して部分的にシミュレーションを行えると効率的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は回路をいくつかのブロックに分割してしまうと故障の
伝播していく経路が実際のチップの場合と異なってしま
うため、大規模な回路であってもブロックに分割するこ
とができなかった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、命令を解析することによって故障の
伝搬していく経路についても考慮することができ、これ
によって大規模な回路を分割して高速な故障シミュレー
ションを実現することのできる故障シミュレーション装
置、故障シミュレーション方法、及びそのシミュレーシ
ョンプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明である故障シミュレーション装置は、故
障シミュレーションの対象となる回路とテストプログラ
ムを入力する入力手段と、この入力手段により入力され
た前記故障シミュレーションの対象となる回路を演算器
と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分割手段
と、この回路分割手段により分割された前記ブロック毎
に前記入力手段により入力された前記テストプログラム
によって故障シミュレーションを行い、前記テストプロ
グラム毎の第1の故障検出率を計算する故障シミュレー
ション手段と、この故障シミュレーション手段によって
計算された前記第1の故障検出率の中から観測性のある
ものを利用するために、前記テストプログラムの各命令
を解析して観測性を判定し、第2の故障検出率を計算す
る命令解析手段と、この命令解析手段により計算された
前記第2の故障検出率を出力する出力手段とから構成さ
れることを特徴とする。
【0006】この第1の発明によれば、観測性を考慮し
て故障シミュレーションを行うことによって、ブロック
毎に故障シミュレーションを行うことができるので、高
速に故障検出率を求めることが可能になる。
【0007】第2の発明である故障シミュレーション装
置の命令解析手段は、前記ブロックを試験し故障を検出
する第1の命令群と試験した結果を回路の外部へ伝搬さ
せる第2の命令群とを選び出し、前記第1の命令群の出
力が前記記憶手段の内容を変更する命令を経ることなく
前記第2の命令群に入力されているときには観測可能で
あると判定し、前記第1の命令群の出力が前記記憶手段
の内容を変更する命令を経て前記第2の命令群に入力さ
れているときには観測できる可能性があると判定し、前
記観測可能であるときと、前記観測できる可能性がある
とき以外は観測不可能であると判定し、前記観測可能で
あると判定されたテストプログラムにおける第1の故障
検出率を利用して、第2の故障検出率を計算することを
特徴とする。
【0008】この第2の発明によれば、第1の命令群と
第2の命令群とを選び出して観測性を判定し、観測可能
であると判定したときの第1の故障検出率のみを利用し
て第2の故障検出率を計算するので、高速に第2の故障
検出率を求めることが可能になる。
【0009】第3の発明である故障シミュレーション装
置の命令解析手段は、観測できる可能性があると判定し
たときは、さらに命令の解析を行い観測可能であるか不
可能であるかをさらに判定することを特徴とする。
【0010】この第3の発明によれば、観測できる可能
性があると判定したときには、さらに命令の解析を行い
観測可能であるか否かをさらに判定して第2の故障検出
率の計算を行うので、より正確な第2の故障検出率の計
算を行うことができる。
【0011】第4の発明である故障シミュレーション方
法は、故障シミュレーションの対象となる回路を演算器
と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分割ステッ
プと、この回路分割ステップにより分割された前記ブロ
ック毎にテストプログラムによって故障シミュレーショ
ンを行い、前記テストプログラム毎の第1の故障検出率
を計算する故障シミュレーションステップと、この故障
シミュレーションステップによって計算された前記第1
の故障検出率の中から観測性のあるものを利用するため
に、前記テストプログラムの各命令を解析して観測性を
判定し、第2の故障検出率を計算する命令解析ステップ
とを含むことを特徴とする。
【0012】この第4の発明によれば、観測性を考慮し
て故障シミュレーションを行うことによって、ブロック
毎に故障シミュレーションを行うことができるので、高
速に故障検出率を求めることが可能になる。
【0013】第5の発明である故障シミュレーションプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体は、故障シミュレーションの対象となる回路を演算器
と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分割処理
と、この回路分割処理により分割された前記ブロック毎
にテストプログラムによって故障シミュレーションを行
い、前記テストプログラム毎の第1の故障検出率を計算
する故障シミュレーション処理と、この故障シミュレー
ション処理によって計算された前記第1の故障検出率の
中から観測性のあるものを利用するために、前記テスト
プログラムの各命令を解析して観測性を判定し、第2の
故障検出率を計算する命令解析処理とを含み、これら処
理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】この第5の発明によれば、観測性を考慮し
て故障シミュレーションを行うことによって、ブロック
毎に故障シミュレーションを行うことができるので、高
速に故障検出率を求めることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る故障シミュレ
ーション装置、故障シミュレーション方法及びそのシミ
ュレーションプログラムを記録したコンピュータ読み取
り可能な記録媒体の一実施形態を図面に基づいて説明す
る。
【0016】図1は本実施形態の故障シミュレーション
装置の構成を示すブロック図である。図1に示すよう
に、本実施形態の故障シミュレーション装置は、故障シ
ミュレーションの対象となる回路やテストプログラムを
入力する入力手段100と、この入力手段100によっ
て入力された故障シミュレーションの対象となる回路を
演算器と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分割
手段210と、この回路分割手段210によって分割さ
れたブロックを、入力手段100により入力されたテス
トプログラムで故障シミュレーションを行い、各テスト
プログラム毎に故障検出率を計算する故障シミュレーシ
ョン手段220と、この故障シミュレーション手段22
0によって計算された各テストプログラム毎の故障検出
率の中から観測性のあるものを利用するために、テスト
プログラムの各命令を解析して観測性を判定し、最終的
な故障検出率を計算する命令解析手段230と、この命
令解析手段230によって計算された故障検出率を出力
する出力手段300とから構成されている。
【0017】なお、入力手段100は、キーボード、マ
ウス、ライトペン、又はフレキシブルディスク装置等が
含まれ、処理手段200は、各種の処理を行うためのC
PUと、この処理の命令を記憶する記憶手段とを含む通
常のコンピュータシステムが含まれ、また、出力手段3
00は、ディスプレイ装置やプリンタ装置等が含まれ
る。上記処理手段200に含まれる回路分割手段21
0、故障シミュレーション手段220、命令解析手段2
30の各処理の命令やタイミング制約は記憶手段に保持
されており、必要に応じてCPUにロードされ、実行が
なされる。通常の場合、実行の制御は、操作者が入力手
段100に対して命令(コマンド)の入力を行うことに
より行われる。
【0018】次に、本実施形態の故障シミュレーション
装置の動作及び故障シミュレーション方法について図2
のフローチャートに基づいて説明する。
【0019】まず、故障シミュレーションの対象となる
回路が入力されて故障シミュレーションが開始される
と、回路分割手段210では、RTL(Register Trans
fer Level)モデルによって、全体のシミュレーション
を行い、分割する各ブロックへの入出力端子の信号を保
存しておく(S21)。
【0020】そして次に、故障シミュレーションの対象
となる回路全体を各ブロックに分割する(S22)。こ
の分割するときの様子を図3をもとに説明する。
【0021】図3(a)は故障シミュレーションの対象
となる回路全体を示しており、この回路にはALU(Ar
ithmetic and Logic Unit)、FPU(Floating point
Processing Unit)IMAC(Integer Multiplier Accu
mlater)などの演算器と記憶手段としてのレジスタファ
イルRFが含まれている。
【0022】この回路全体からALUなどの演算器を1
つのブロックとして分割するのであるが、このとき演算
器からの出力は故障情報を持っているため、故障の検出
が可能な端子までその故障情報が伝わらなくてはならな
い。ところが、レジスタファイルやキャッシュメモリな
どの記憶手段にまで故障情報が伝われば、その後記憶手
段の内容をチップ外部へ取り出すことができるため、故
障の検出が可能である。
【0023】そこで、ALU、IMAC、FPUなどの
演算器だけで切り出すのではなく、図3(b)に示すよ
うにレジスタファイルなどの記憶手段と一緒にして切り
出し、演算器から記憶手段までの信号の伝搬をシミュレ
ーションすることにより、故障情報が記憶手段まで伝搬
したことを確認し、これにより故障情報の外部への検出
が可能であると判断する。
【0024】次に、故障シミュレーション手段220で
は、テストプログラムによって各ブロック毎に故障シミ
ュレーションを行う。
【0025】まずテストプログラムを入力する(S2
3)。この入力するテストプログラムは、1つのテスト
プログラムによって全ての故障を検出できるわけではな
いので多くのテストプログラムを入力する。
【0026】そして、ステップS21の全体のシミュレ
ーションで保存しておいた入出力端子の信号を用いて、
各ブロックごとに故障シミュレーションをして各ブロッ
ク毎の故障検出率を計算する(S24)。
【0027】この故障検出率を計算する様子を図4を用
いて説明する。
【0028】まず、ステップS23でテストプログラム
が入力されると、ステップS22で分割されたALUの
ブロックでは、入力信号S1を用いてALUの故障シミ
ュレーションを行う。このとき、データベース41に保
存された回路図をネットアウト42でネットリストに変
換して故障シミュレーションで利用する。
【0029】故障シミュレーションが終了すると出力信
号S2を出力する。しかし、この出力信号S2には外部
から観測できないサイクル(出力信号S2の’×’で表
示されているサイクルなど)についても出力されている
ため、この出力信号S2により故障検出率を計算すると
正しい故障検出率が計算できない。そこで、セレクト信
号S3とレジスタファイルのライトイネーブル信号S4
を考慮して、レジスタファイルに書き込まれないサイク
ル、即ち外部で観測できないサイクルをマスクした出力
信号S5を出力する。出力信号S5の’I’で表示され
たサイクルはマスクされたサイクルである。こうするこ
とによって、外部で観測できないサイクルを考慮して故
障検出率を計算することがなくなるので、正しい故障検
出率を計算することができる。
【0030】こうして、全てのテストプログラムについ
て故障シミュレーションを行い、故障検出率を計算した
ら、図5に示すように各テストプログラムに対して各ブ
ロック毎に故障検出率を出力すると故障シミュレーショ
ン手段220の処理は終了し、入力されていないテスト
プログラムがある場合にはステップS23に戻り、故障
シミュレーションを再び行う(S25)。
【0031】次に、命令解析手段230では、命令を解
析することで試験した各ブロックの故障情報がチップの
外部へ伝播したか否かをトレースして観測性を判定し、
その結果をもとに全てのテストプログラムの故障検出率
を総合した最終的な故障検出率を計算する。
【0032】まず、テストプログラムの各命令の中か
ら、ブロックを試験する命令群と試験した結果を観測す
るための命令群とを選び出す(S26)。
【0033】ここで、ブロックを試験する命令群とは、
各ブロックにあるALUなどの演算器で実行される命令
のことをいい、例えば、図6(a)に示すプログラムの
中では、add(加算命令)、sub(減算命令)がALU、
madd.s(浮動小数点系の乗加算命令)がFPU、madd
(整数系の乗加算命令)がIMACでそれぞれ実行され
る命令なのでブロックを試験する命令群に該当する。
【0034】また、試験した結果を観測できる命令群と
は、レジスタファイルなどの記憶手段の内容を外部に取
り出すことのできる命令をいう。例えば、図6(a)に
示すプログラムの中ではsw(ストアワード命令)やbeq
(条件分岐命令)等である。これらの命令が実行される
と、レジスタの値によって外部のデータ信号やアドレス
信号が変化し、データが正しかったか否かが判定できる
ので、試験した結果を観測できる命令群に該当する。
【0035】各命令を選び出したところで、次に命令を
トレースして観測性を判定する(S27)。
【0036】ここで、観測性とは、故障がチップの外部
まで伝搬し観測できるか否かについての性質をいう。具
体的には、ブロックを試験する命令群の結果が、試験し
た結果を観測できる命令群まで到達すれば、故障が外部
まで伝播したと考えて観測可能であると判定する。
【0037】例えば、図6(a)に示すプログラムで説
明すると、図6(b)に示すように試験した結果を観測
できる命令群であるsw命令のレジスタr1からプログ
ラムをトレースしていくと、途中で論理演算などの命令
を経ることなく、add命令まで到達することができ
る。即ち、add命令の結果は論理演算などの命令を経
ることなく、試験した結果を観測できる命令群であるs
w命令まで到達しているので、add命令を実行するA
LUは「観測可能である」と判定することができる。
【0038】同様に、試験した結果を観測できる命令群
であるbeq命令のレジスタr11からトレースしてい
くと、途中で論理演算などの命令を経ることなく、ma
dd.s命令まで到達することができるので、mad
d.s命令を実行するFPUは「観測可能である」と判
定することができる。
【0039】これに対して、試験した結果を観測できる
命令群まで到達する途中で算術演算や論理演算をする命
令を経てしまった場合には、演算器を試験した結果が変
更されていることが考えられるので、「観測可能」では
なく、「観測できる可能性がある」と判定する。ここ
で、可能性があるとしたのは、論理演算などの命令を経
てしまった場合でも、例外的に単なるデータ転送や1と
の論理積や排他的論理和の演算などの場合には故障をマ
スクすることなく伝播するので、途中でそれらの命令を
経てしまった場合でも「観測可能である」と判定するこ
とができるからである。
【0040】例えば、図6(a)のプログラムでは、図
6(b)に示すように試験した結果を観測できる命令群
であるbeq命令のレジスタr3からプログラムをトレ
ースしていくと、途中でlw(ロード命令)を経てから
sub命令まで到達している。即ち、sub命令の結果
は論理演算などの命令を経た後に、試験した結果を観測
できる命令群であるbeq命令まで到達している。従っ
て、故障が途中でマスクされている可能性があるので、
sub命令を実行するALUは「観測できる可能があ
る」と判定する。
【0041】そして、その他の場合には、観測不可能で
あると判定する。
【0042】このように、各命令のソースレジスタとデ
ィスティネーションレジスタをプログラムに従ってトレ
ースし演算結果がどのように移動するかを追跡して観測
性を判断し、図7に示すような各テストプログラム毎の
観測性の結果を出力する。図7において、○は観測可能
であるとき、△は観測できる可能性があるとき、×は観
測不可能であるときを示している。
【0043】次に、全てのテストプログラムについて観
測性の結果が得られたかどうかを判断し(S28)、全
てのテストプログラムについて終了していない場合には
ステップS26に戻り、終了している場合にはその観測
性の結果を利用して、故障検出率を計算して出力する
(S29)。
【0044】このとき、図5の故障検出率と図7の観測
性とを考慮して、最終的な故障検出率を計算する。例え
ば、FPUのブロックの故障検出率を計算する場合に
は、テストプログラム1、3は観測不可能なので考慮せ
ず、観測可能であるテストプログラム2、4の故障検出
率のみを考慮して故障検出率を計算する。
【0045】また、「観測できる可能性がある」と判定
されたテストプログラムがある場合には、「観測可能で
ある」と判定されたテストプログラムの故障検出率のみ
を考慮して、最終的な故障検出率を計算してもよいが、
さらに命令の解析を行い、観測が可能であるか、不可能
であるかをさらに判定して最終的な故障検出率を計算し
てもよい。
【0046】例えば、論理演算などの命令を経たことに
よって「観測できる可能性がある」と判定された場合で
も、例外的に単なるデータ転送や1との論理積や排他的
論理和の演算などの場合には故障をマスクすることなく
伝播するので、「観測可能である」と判定でき、最終的
な故障検出率の計算に考慮することができるからであ
る。その他の場合には「観測不可能である」ので、故障
検出率の計算には考慮しない。
【0047】従って、図7の観測性でIMACの故障検
出率を計算する場合には、テストプログラム3、4の故
障検出率のみを考慮して最終的な故障検出率を計算して
もよいが、さらに命令の解析を行ってテストプログラム
2についての観測性を判定し「観測可能である」と判定
されたときにはテストプログラム2、3、4の故障検出
率を考慮して最終的な故障検出率を計算し、「観測不可
能である」と判定されたときにはテストプログラム3、
4の故障検出率のみを考慮して最終的な故障検出率を計
算してもよい。
【0048】このように、「観測できる可能性がある」
と判定された場合に、観測可能なテストプログラムの故
障検出率のみを考慮して最終的な故障検出率を計算した
場合には、高速に故障検出率を計算することができ、と
くに命令の解析をさらに行った場合でも故障検出率の改
善が望めないような場合には有効である。
【0049】また、「観測できる可能性がある」と判定
されたテストプログラムについてさらに命令の解析を行
った場合には、観測可能であるか否かをさらに判定して
最終的な故障検出率の計算を行うので、より正確な故障
検出率の計算を行うことができる。
【0050】なお、上述した故障シミュレーション方法
を実現するためのプログラムは記録媒体に保存すること
ができ、この記録媒体をコンピュータシステムによって
読み込ませることにより、前記プログラムを実行してコ
ンピュータを制御しながら上述した故障シミュレーショ
ン方法を実現することができる。ここで、前記記録媒体
とは、メモリ装置、磁気ディスク装置、光ディスク装置
等、プログラムを記録することができるような装置が含
まれる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の故障シミ
ュレーション装置、故障シミュレーション方法及びその
シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体によれば、従来数千時間とかけて
いた故障シミュレーションを高速に実行することができ
る。
【0052】即ち、回路を分割することにより故障シミ
ュレーションを行う規模を数M(メガ)のオーダーから
数K(キロ)のオーダーにすることができ、故障シミュ
レーションの速度に置き換えてみると1000〜100
万倍の高速化が可能になる。このとき、分割したことに
より故障シミュレーションを数多く流す必要はあるもの
の、対象となる回路に最も有効なテストプログラムを選
択できるため、例えば1000本のテストプログラムを
10個のブロックに対して行うことを考えた場合、単純
に1000×10=10000回の故障シミュレーショ
ンを行うのではなく、1000本のテストプログラムの
うち500本は特定の3つのブロックに対して故障シミ
ュレーションを行い、200本は別の5つのブロック、
300本はさらに別の2つのブロックに対して故障シミ
ュレーションを行うようにすることができるので、結果
的に500×3+200×5+300×2=3100の
ように故障シミュレーションの回数の増加を抑えること
ができる。
【0053】また、回路規模が大きすぎて故障シミュレ
ーションの実行が不可能だった回路に対しても、従来は
無限大に時間が必要であると考えられていたものが、有
限の時間で故障シミュレーションを行うことができるよ
うになるので有効であり、また分割することでシミュレ
ーションを並列に実行することが可能になるため、全体
では更に高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による故障シミュレーション装置の一実
施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による故障シミュレーション方法の一実
施形態を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す回路分割手段における回路の分割を
説明するための図である。
【図4】図1に示す故障シミュレーション手段における
故障シミュレーションを説明するためのブロック図であ
る。
【図5】図1に示す故障シミュレーション手段における
故障シミュレーションの結果である故障検出率の一例を
示す図である。
【図6】図1に示す命令解析手段における処理を説明す
るための図である。
【図7】図1に示す命令解析手段における処理の結果で
ある観測性の一例を示す図である。
【符号の説明】
41 データベース 42 ネットアウト 100 入力手段 200 処理手段 210 回路分割手段 220 故障シミュレーション手段 230 命令解析手段 300 出力手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故障シミュレーションの対象となる回路
    とテストプログラムを入力する入力手段と、 この入力手段により入力された前記故障シミュレーショ
    ンの対象となる回路を演算器と記憶手段とを含むブロッ
    クに分割する回路分割手段と、 この回路分割手段により分割された前記ブロック毎に前
    記入力手段により入力された前記テストプログラムによ
    って故障シミュレーションを行い、前記テストプログラ
    ム毎の第1の故障検出率を計算する故障シミュレーショ
    ン手段と、 この故障シミュレーション手段によって計算された前記
    第1の故障検出率の中から観測性のあるものを利用する
    ために、前記テストプログラムの各命令を解析して観測
    性を判定し、第2の故障検出率を計算する命令解析手段
    と、 この命令解析手段により計算された前記第2の故障検出
    率を出力する出力手段とから構成されることを特徴とす
    る故障シミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記命令解析手段は、 前記ブロックを試験し故障を検出する第1の命令群と試
    験した結果を回路の外部へ伝搬させる第2の命令群とを
    選び出し、 前記第1の命令群の出力が前記記憶手段の内容を変更す
    る命令を経ることなく前記第2の命令群に入力されてい
    るときには観測可能であると判定し、 前記第1の命令群の出力が前記記憶手段の内容を変更す
    る命令を経て前記第2の命令群に入力されているときに
    は観測できる可能性があると判定し、 前記観測可能であるときと、前記観測できる可能性があ
    るとき以外は観測不可能であると判定し、 前記観測可能であると判定されたテストプログラムにお
    ける第1の故障検出率を利用して、第2の故障検出率を
    計算することを特徴とする請求項1に記載の故障シミュ
    レーション装置。
  3. 【請求項3】 前記命令解析手段が、観測できる可能性
    があると判定したときは、さらに命令の解析を行い観測
    可能であるか不可能であるかをさらに判定することを特
    徴とする請求項2に記載の故障シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 故障シミュレーションの対象となる回路
    を演算器と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分
    割ステップと、 この回路分割ステップにより分割された前記ブロック毎
    にテストプログラムによって故障シミュレーションを行
    い、前記テストプログラム毎の第1の故障検出率を計算
    する故障シミュレーションステップと、 この故障シミュレーションステップによって計算された
    前記第1の故障検出率の中から観測性のあるものを利用
    するために、前記テストプログラムの各命令を解析して
    観測性を判定し、第2の故障検出率を計算する命令解析
    ステップとを含むことを特徴とする故障シミュレーショ
    ン方法。
  5. 【請求項5】 故障シミュレーションの対象となる回路
    を演算器と記憶手段とを含むブロックに分割する回路分
    割処理と、 この回路分割処理により分割された前記ブロック毎にテ
    ストプログラムによって故障シミュレーションを行い、
    前記テストプログラム毎の第1の故障検出率を計算する
    故障シミュレーション処理と、 この故障シミュレーション処理によって計算された前記
    第1の故障検出率の中から観測性のあるものを利用する
    ために、前記テストプログラムの各命令を解析して観測
    性を判定し、第2の故障検出率を計算する命令解析処理
    とを含み、これら処理をコンピュータに実行させること
    を特徴とする故障シミュレーションプログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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