JP2000111715A - 反射光学素子及びそれを用いた撮像装置 - Google Patents

反射光学素子及びそれを用いた撮像装置

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JP2000111715A JP10294670A JP29467098A JP2000111715A JP 2000111715 A JP2000111715 A JP 2000111715A JP 10294670 A JP10294670 A JP 10294670A JP 29467098 A JP29467098 A JP 29467098A JP 2000111715 A JP2000111715 A JP 2000111715A
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    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/005Optical devices external to the laser cavity, specially adapted for lasers, e.g. for homogenisation of the beam or for manipulating laser pulses, e.g. pulse shaping

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に適切に構成した微小格子構造を設け
ることにより、良好なる反射特性が得られる反射光学素
子及びそれを用いた撮像装置を得ること。 【解決手段】 反射面を有する反射光学素子において、
該反射面は複数の微小格子構造を基板上に配列してお
り、かつ該微小格子構造の大きさは使用する波長より所
定率だけ小さいこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射面を有する反射
光学素子及びそれを用いた撮像装置に関し、特にビデオ
カメラやスチールカメラ等の各種の光学系に好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来よりビデオカメラやスチールカメラ
などの撮像装置に用いられている光学系には、ミラー、
曲面反射鏡等の各種の反射鏡が多く用いられている。一
般に、反射面は、表面粗さを十分に低減した光学研磨面
に、金属または誘電体の単層膜、あるいはそれらの組み
合わせた多層膜を蒸着したものが多い。
【0003】膜の屈折率と厚みを厳密に制御できれば期
待した干渉効果が得られ、所望の反射率が得られる。一
般に単層膜より多層膜の方が高反射率、所望の分光反射
率特性(スペクトル)が得られる。
【0004】但し、多層膜は、相対的に屈折率が異なる
物質を均一な厚みで交互に重ね合わせて形成する為、蒸
着の各種条件の精密な制御の繰り出しが必要である。そ
のため蒸着装置が大掛かりとなり、蒸着する物質や厚
み、層数に依り装置の制御とノウハウが必要であり、時
間をかけて精密に条件を設定する必要がある場合が多い
ため、反射光学素子のコスト高を招いている。
【0005】一方、従来よりレンズ全長の長い撮影レン
ズのレンズの代わりに凹面鏡や凸面鏡等の反射ミラーを
用いることにより、効率よく光路を折り曲げて光学系の
コンパクト化を図ったミラー光学系が種々と提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の反射光学素
子では、所望の反射率を得る為のプロセスが多く複雑な
ため、コスト高を招き、大量生産時の大きな問題となっ
ていた。
【0007】又、複数の反射ミラーを用いたミラー光学
系は各反射面での反射率が低いと、光学系全体の透過率
が低くなり、反射ミラーを用いた効果が低下してくると
いう問題点があった。
【0008】本発明は、使用する波長より所定率だけ小
さいピッチを有する微小格子構造を利用して反射面を形
成することにより、安価で光学性能のばらつきが小さい
良好なる反射特性を有した反射光学素子の提供を目的と
する。
【0009】又、本発明は透明体の表面に光束が屈折し
て入射する入射面と、該入射光束を順次反射する曲率を
有する複数の反射面と、該複数の反射面にて反射された
光束を屈折して射出する射出面を一体に形成した光学素
子を用いて物体像を所定面上に結像するときに複数の反
射面に適切なる反射光学素子を適用することにより良好
なる物体像が選られる撮像装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の反射光学素子
は、 (1−1)反射面を有する反射光学素子において、該反
射面は複数の微小格子構造を基板上に配列しており、か
つ該微小格子構造の大きさは使用する波長より所定率だ
け小さいことを特徴としている。
【0011】特に、 (1 −1−1)前記複数の微小格子構造は2次元的に配
列していること。
【0012】(1 −1−2)前記微小格子構造は配列さ
れた面内で所定の方向に周期性を有していること。
【0013】(1 −1−3)前記微小格子構造の大きさ
は所定の範囲内にあり、かつ前記微小格子構造の周期性
は該所定の範囲内にあること。
【0014】(1 −1−4)前記反射面は複数の領域に
分割され、該領域毎に前記微小格子構造が所定の周期性
と所定の大きさを持って形成されていること。
【0015】(1 −1−5)前記微小格子構造の周期性
は略一定であり、かつ前記微小格子構造の大きさが前記
所定の範囲内にあること。
【0016】(1−1−6)前記微小格子構造は前記基
板と別種材質であること。
【0017】(1−1−7)前記微小格子構造は前記基
板と一体化して形成されていること。等を特徴としてい
る。
【0018】本発明の光学素子は、 (2−1)透明体の表面に光束が入射する入射面と、曲
率を有する複数の反射面と、該複数の反射面にて反射さ
れた光束を射出する出射面とを一体に成形した光学素子
において、該複数の反射面のうち、少なくとも1つの反
射面は構成(1−1)の反射光学素子を利用しているこ
とを特徴としている。
【0019】特に、 (2−1−1)前記曲率を有する複数の反射面はオフア
キシャル曲面より成っていることを特徴としている。
【0020】本発明の撮像装置は、 (3−1)構成(2−1)の光学素子を用いて物体像を
撮像手段面上に結像していることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
斜視図である。図1は平面ミラーに反射型の微小格子構
造を実施した場合の斜視図である。同図において1は平
面ミラーで、平面ガラス基板2の表面には反射構造(反
射微小格子構造)3がある。
【0022】図2(A)は反射構造3の拡大断面図であ
る。同図において、平面ガラス基板2の表面には微小な
金属層島4、ピッチpで1次元的又は2次元的に配列さ
れている。これにより、反射率の均一化を図っている。
又金属層島4はその平面内の大きさsが使用する波長よ
り十分小さい。また金属層島4間の間隔pも波長より十
分小さい。
【0023】例えばHe−Neレーザから放射される波
長0.63μmのレーザ光を用いるなら、金属層島4の
大きさs及びピッチpは波長の所定率だけ小さいこと、
例えば1/100〜1/10程度がよく、0.005μ
m〜0.1μm□が望ましい。
【0024】この数値は金属層島4が平面ガラス基板2
の表面に2次元的にピッチpで均等に配列されている構
造である。尚、金属層島4を大きさとピッチが異なる複
数種類のものを基板に設けて構成しても良い。
【0025】このような構造は、平面ガラス基板2の表
面に金属を銀鏡反応や電解/無電解メッキで薄くコート
し、フォトリソグラフィのプロセス、または、エレクト
ロンビームやドライエッチング、特に反応性イオンビー
ムエッチングによりパターニング加工可能である。
【0026】しかし、通常のメッキ等の金属コートの初
期段階に直径0.02μm程度の金属層島が規則正しく
配列する現象を利用すれば、より容易に達成できる。金
属としては、アルミニウムが最適であるが、銀や銅、ク
ロム等を使用することも可能である。
【0027】図3(A)は一つの金属層島4の3次元的
構造の摸式図である。図3(B)はその構造が作るポテ
ンシャルの模式図である。
【0028】図1で紙面内左方向から反射構造3に入射
した光は、図2(A)に示される波長より小さな構造を
持つ反射構造3とミクロに相互作用する。通常金属に入
射した光は金属内の電子を振動させ、一部は吸収され、
一部は電気双極子放射で散乱光となるが、本実施形態で
は金属層島4の大きさsが非常に小さいため、自由電子
としての振る舞いではなく、束縛された電子として振る
舞う。
【0029】つまり図3(A)に示されるが如く、狭い
ポテンシャルに閉じ込められ振動する為、あたかも誘電
体の双極子モーメントと同様の振る舞いをし、電磁波を
放出する。その金属層島4が使用する光の波長より小さ
なピッチpで配列している為、各金属層島4間のポテン
シャル内の振動はコヒーレンスを持ち、放出される電磁
波もコヒーレンスを持つ。各金属層島4からの電磁波
と、各金属層島4がない部分からの電磁波を総合的に重
ね合わせると、透過側は位相を打ち消しあい、反射側は
位相を強め合う為、透過光はなく反射光のみが存在する
ことになる。
【0030】図3(B)に示されるが如く、個々のポテ
ンシャルは面内で軸対称性をもち、図2(A)に示され
るが如く面内で2次元的に周期性を持って分布している
為、入射する光の偏光に対してもほとんど異方性の無い
反射率特性を実現できている。
【0031】もちろん面内の周期の均一性を向上するに
はいくつかの最密系列の配列か採用可能であることは言
うまでもないが、自己組織化的なプロセスを使う場合
は、固有の配列となるため、実現は難しく、フォトリソ
グラフィ的なパターニングにより自由な配列が可能とな
る。
【0032】この図3(B)のポテンシャルを持つ図3
(A)の構造が、図2(A)のように周期的に2次元的
に分布しているため、図1の反射構造3の作用により、
入射した光を反射する反射光学素子を実現している。
【0033】なお、本実施形態の金属層島3は図3
(A)に示した円柱型について説明したが、図3(C)
に示される角柱型でも本発明は実施可能である。フォト
リソグラフィ等でパターニングする場合は、この形状の
方が作り易い。この場合のポテンシャルは図3(D)と
なり面内で直交する2つの固有軸を持つが、その方向に
周期性を持って配列する為、偏光の異方性は出にくい。
【0034】このように本発明によれば、従来必要であ
った多層膜構造の反射層を不要とし、簡易な反射構造に
よる反射光学素子を安価に提供することができる。
【0035】図2(B)は本発明の実施形態2の要部断
面図である。本実施形態は実施形態1に対し、反射構造
3を誘電体層島5とした変形実施形態である。実施形態
1と同部番のものは説明を省略する。
【0036】同図において誘電体層島5は、実施形態1
と同様に、大きさsでピッチpで2次元配列している。
誘電体層島5は、図3(A)もしくは図3(C)の形状
を持ち、そのポテンシャルはやはり図3(B)もしくは
図3(D)となり、実施形態1ととほぼ同じ作用が得ら
れる。
【0037】誘電体としては、SiO2,SiO,Mg
Cl等の通常の多層膜に使用する材料が使用可能であ
る。作成法も実施形態1とほぼ同じプロセスである。
【0038】実施形態1に対し、本実施形態では反射構
造3に誘電体を採用することで、吸収の多い金属を用い
た場合に比べ反射膜としての吸収を低減し、反射効率を
向上させている。但し、金属に比べて、自己組織化的な
配列の条件設定が難しく、パターニングが必要となる
が、コストより性能を優先させる場合の一つの選択肢で
ある。
【0039】図2(C)は本発明の実施形態3の要部断
面図である。本実施形態は前記実施形態に対し、反射構
造3を平面プラスチック基板20と一体成形で作成して
いる。前記実施形態と同部番のものは説明を省略する。
【0040】同図において、反射構造体3は平面プラス
チック20と同じ材質であり、誘電体である。大きさs
とピッチpは前記実施形態とほぼ同じで良い。誘電体層
島6は、図3(A)もしくは図3(C)の形状を持ち、
そのポテンシャルはやはり図3(B)、もしくは図3
(D)となり、前記実施形態とほぼ同じ作用が得られ
る。
【0041】プラスティックとしては、ポリカーボネイ
ト系、アクリル系等の通常のインジェクション成形に使
用する材料が使用可能である。作成法は、金型によるイ
ンジェクション成形、コンプレッション成形によりプラ
スティック基板20と反射構造3が一体に作成できる。
金型の表面に、誘電体層島6の形状の型を形成しておけ
ば、0.1nmのオーダーでプラスティック成型品に転
写可能である。
【0042】図3に示されるような凸構造の反射構造3
を作るために、金型表面に反転した凹構造を作成する。
金型の表面加工は、通常は切削と研磨が施されるが、本
実施形態の微細構造を形成するには、フォトリソグラフ
ィのプロセス、または、エレクトロンビームやドライエ
ッチング、特に反応性イオンビームエッチングによるパ
ターニング加工が好適である。
【0043】本実施形態では、モールド成形で達成可能
なため、光学素子一つ一つに蒸着を施すという前記実施
形態に比べ、生産の効率が遥かに高く、安価な反射光学
素子が実現できる。但し、前記実施形態に比べて、基板
20と同一の誘電体を使った反射構造3であるため、ポ
テンシャルの形状、特に深さの確保が難しくなる。
【0044】従って、誘電体層島6の高さ(金型の凹構
造の深さ)を大きくとることにより閉じ込め効果を向上
させる必要があるが、それは成形時の離型性と相反する
方向である為、注意が必要である。
【0045】次に本発明の実施形態4 について説明す
る。図2(D),図3(E)及び(G)は本発明の実施
形態4の要部説明図である。本実施形態は実施形態3に
対し、反射構造3の形状を成形し易い形状に改善した変
形実施形態である。実施形態3と同部番のものは説明を
省略する。
【0046】図2(D)において反射構造体3の断面形
状は三角形であるが、誘電体層島7としての具体的形状
は図3(E)のような四角錐である。ポテンシャルは図
3(F)のようになり閉じ込め効果が低い形状である
が、実施形態3に比べ離型性がよい構造である為、誘電
体層7の高さを大きく取れるためポテンシャルを深く取
ってカバーできる。
【0047】図3(G)は離型性とポテンシャルのバラ
ンスについて、さらに改良した反射構造体3の例であ
る。釣り鐘型の形状にすることで、ポテンシャルは図3
(H)のようになり閉じ込め効果が改善される。但し離
型性は図3(E)より劣る。
【0048】図4は本発明の反射光学素子を用いた光学
部材を有する撮像装置の実施形態1の要部概略図であ
る。同図は結像系をデジタルカメラの一部に適用した場
合を示している。
【0049】図4において、30は撮像光学プリズム
(光学部材)、31は光学LPF(ローパスフィルタ
ー)及び赤外カットフィルター、32は2次元CCD、
33は絞り、34は基本軸光線、35は入射屈折面、3
9は射出屈折面、36,37,38は非対称非球面の反
射面である。
【0050】物体からの光線34は絞り33を透過し、
入射屈折面35から撮像光学プリズム30に入り、オフ
アキシャル光学系(面法線が基準軸(絞りの中心を通過
して撮像面32に垂直に入射する光軸)と一致しない平
面でない曲面(オフアキシャル曲面)を含む光学系)で
構成された各反射面36,37,38で反射され、射出
屈折面39からプリズム30を出て、光学LPFと赤外
カットフィルタ31により空間周波数応答と分光スペク
トルが補正され、2次元CCD32上に物体像を結ぶ。
【0051】プリズム30のみで結像光学系が構成され
る為、薄型で小型軽量のデジタルカメラが実現してい
る。非対称性非球面36,37,38を使ってオフアキ
シャル光学系で生じる収差を補正している。この非対称
性非球面の反射面36,37,38は前述した本発明の
反射構造を持つ反射光学素子より成っている。
【0052】図5(A)は反射面36,37,38の表
面の拡大摸式図である。同図においてプラスティックの
プリズム30を基板とし、その上に反射構造体として誘
電体層島40がプラスティックプリズム30と同じ材質
で形成されている。本実施形態の反射構造体は可視域の
波長をカバーするために、誘電体層島40の大きさsと
ピッチpは前記実施形態と違い同一ではなく、所定分布
内で変調されている。
【0053】図5(B)は誘電体層島40の大きさsま
たはピッチpの度数分布を説明する分布図の一例であ
る。横軸は大きさsまたはピッチpで縦軸はその度数を
表わしている。
【0054】三つのスペクトルの山R,G,Bはそれぞ
れデジタルカメラの色分解、具体的にはCCDのカラー
フィルターを代表した赤,緑,青に対応したものであ
る。サイズsの分布はそれぞれsR,sG,sBを中心
に分布し、クロストークが無いレベルに分離されてい
る。
【0055】各波長の1/100〜1/10程度からs
R,sG,sBと分布を波長に最適化することが可能で
ある。
【0056】従って、各カラーに対応したサイズsが連
続的でなく、各スペクトルの山の内部はある程度離散的
であっても問題はない。ピッチpについても同様で、最
適化したpR,pG,pBを中心として横軸としたスペ
クトル分布であることが望ましい。なお通常の空間周波
数を中心として分離したスペクトル分布は異なる分布と
なるが、ここでは本発明の思想を明らかにする為に、サ
イズsとピッチpに分けて説明を行なっている。
【0057】またその分布においてクロストークが無い
効率のよい場合について説明しているが、極端に言え
ば、通常の空間周波数軸のスペクトルが矩形、すなわち
サイズsとピッチpがある範囲内でランダムな場合も、
効率は低下するが本発明が実施可能である。
【0058】撮像光学プリズム30の作成法は金型によ
るインジェクション成形である。材質はガラスでもプラ
スティックでも実現可能であるが、本実施形態では軽量
性を考えてプラスティックを採用した。
【0059】従って、実施形態3と同様に、金型表面に
図5(A),(B)に示した反射構造の型を作り込み、
プリズム30と一体成形することにより反射面が作成で
きる。
【0060】このように本実施形態によれば、可視域に
対応した反射構造を反射面の金型表面に作り込むことに
より、プリズムと一体成形が可能となり、成形後に可視
域に対応した蒸着やウエットプロセスの反射膜をつける
必要が無くなり、大幅なプロセスの簡略化が達成でき
る。これにより品質の安定化と量産性が向上し、安価な
光学素子を提供している。
【0061】次に本発明の反射光学素子を用いた光学部
材を有する撮像装置の実施形態2について説明する。結
像系は図4の構成と同じである。
【0062】本実施形態は光学部材に設ける反射光学素
子の構成が異なっている。図6は本実施形態の反射面3
6,37,38の表面の拡大模式図である。
【0063】同図において、プリズム30と一体成形さ
れた反射構造50は、ピッチpが略一定でサイズsが所
定の分布内で変化している。すなわちデューティが掃引
された分布を持っており、これにより対応する波長範囲
を広げた例である。
【0064】反射特性的には前記実施形態より基本的に
劣るが、金型作成時にフォトリソグラフィ等で等ピッチ
マスクを使い、パターン幅をエッチング等で掃引すると
いう方法がとれるため、作成が容易になるメリットがあ
る。
【0065】同様に、図示は省略するが、サイズsを略
一定にし、ピッチpを所定の分布内で変化させて、波長
範囲を広げることも可能である。この構成は、金型作成
時にマスクを使わない自己組織化を利用したエッチング
などの方法に適している。
【0066】また本実施形態の反射構造50は、ピッチ
が同じで、サイズS(デューティ)が規則的に変調され
た2次元パターンとなるが、デューティの大きな領域と
小さな領域といったように、反射面36,37,38内
で領域毎に所定範囲の構造を持っていると捉えることが
できる。すなわち領域を分割し、所定範囲の構造を有す
る複数の領域から反射面を構成することも可能である。
【0067】この構成をとることにより、パターニング
のプロセスでマスクを離散的なユニットのモザイクで構
成できることから、より汎用な仕様に同じユニット数で
対応が可能となるという効果が得られる。又、反射率の
均一性や分光特性を向上させることができる。
【0068】以上の実施形態では、本発明の効果を明確
にする為、反射構造として、金属単体、誘電体単体、基
板と同材質の実施形態についてその構成と効果を明らか
にしてきたが、本発明は本質的にそれに限定を受けるも
のではない。
【0069】例えば、図は省略するが、作成が難しくな
るが金属、誘電体の多層構造の反射構造により効率を向
上させることも可能である。
【0070】また、プロセスが複雑になるが、基板に一
体成形した反射構造に対し、さらに金属または誘電体の
反射構造を作成するハイブリッド型で、特性を最適化す
ることも可能である。
【0071】また、反射構造として基板表面から飛び出
した凸構造についてのみ説明してきたが、本発明の本質
はこれに限定されるものではなく、基板の凹構造で同様
なポテンシャル構造を作成することも理論的に可能であ
ることは言うまでもない。
【0072】さらに、その凹構造に金属や別種誘電体を
充填し、特性を向上することも可能である。
【0073】また、分割領域の実施形態を説明したが、
その領域とは反射面内に限定されるものではなく、例え
ば複数の反射面を用いる場合、反射面毎に面の形状(凹
凸、平均曲率等)や役割(2次結像面,瞳面等)に合わ
せて最適な反射構造を採用し、トータルで性能を満たす
ことが可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
使用する波長より所定率だけ小さいピッチを有する格子
構造を持った反射面を形成することにより、安価で光学
性能のばらつき(均一の反射率が得られる)が小さい反
射光学素子を実現することができる。
【0075】さらに、モールド成形で一体成形が可能な
ため、生産の効率が高くなり、より安価な反射光学素子
が実現できる。
【0076】又、本発明によれば、透明体の表面に光束
が屈折して入射する入射面と、該入射光束を順次反射す
る曲率を有する複数の反射面と、該複数の反射面にて反
射された光束を屈折して射出する射出面を一体に形成し
た光学素子を用いて物体像を所定面上に結像するときに
複数の反射面に適切なる反射光学素子を適用することに
より良好なる物体像が選られる撮像装置を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射光学素子の実施形態の構成斜視図
【図2】本発明の反射構造の各実施形態の拡大断面図
【図3】本発明の反射構造の各実施形態の構造模式図と
ポテンシャル模式図
【図4】本発明の撮像装置の実施形態1の構成斜視図
【図5】本発明の撮像装置の実施形態1で用いる反射光
学素子の反射構造の構成摸式図と分布図
【図6】本発明の撮像装置の実施形態2で用いる反射光
学素子の反射構造の拡大構成図
【符号の説明】
1 反射光学素子 3,40,50 反射構造 30 撮像光学システム(光学部材) 36,37,38 非対称非球面反射面 2,20 基板 31 光学ローパスフィルター 32 撮像素子 33 絞り 35 入射屈折面 39 射出屈折面

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射面を有する反射光学素子において、
    該反射面は複数の微小格子構造を基板上に配列してお
    り、かつ該微小格子構造の大きさは使用する波長より所
    定率だけ小さいことを特徴とする反射光学素子。
  2. 【請求項2】 前記複数の微小格子構造は2次元的に配
    列していることを特徴とする請求項1記載の反射光学素
    子。
  3. 【請求項3】 前記微小格子構造は配列された面内で所
    定の方向に周期性を有していることを特徴とする請求項
    1記載の反射光学素子。
  4. 【請求項4】 前記微小格子構造の大きさは所定の範囲
    内にあり、かつ前記微小格子構造の周期性は該所定の範
    囲内にあることを特徴とする請求項3記載の反射光学素
    子。
  5. 【請求項5】 前記反射面は複数の領域に分割され、該
    領域毎に前記微小格子構造が所定の周期性と所定の大き
    さを持って形成されていることを特徴とする請求項4記
    載の反射光学素子。
  6. 【請求項6】 前記微小格子構造の周期性は略一定であ
    り、かつ前記微小格子構造の大きさが前記所定の範囲内
    にあることを特徴とする請求項4記載の反射光学素子。
  7. 【請求項7】 前記微小格子構造は前記基板と別種材質
    であることを特徴とする請求項1記載の反射光学素子。
  8. 【請求項8】 前記微小格子構造は前記基板と一体化し
    て形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射
    光学素子。
  9. 【請求項9】 透明体の表面に光束が入射する入射面
    と、曲率を有する複数の反射面と、該複数の反射面にて
    反射された光束を射出する出射面とを一体に成形した光
    学素子において、該複数の反射面のうち、少なくとも1
    つの反射面は請求項1から8のいずれか1項の反射光学
    素子を利用していることを特徴とする光学素子。
  10. 【請求項10】 前記曲率を有する複数の反射面はオフ
    アキシャル曲面より成っていることを特徴とする請求項
    9の光学素子。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10の光学素子を用いて
    物体像を撮像手段面上に結像していることを特徴とする
    撮像装置。
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