JP2000110875A - コイルバネ取付方法および取付構造 - Google Patents

コイルバネ取付方法および取付構造

Info

Publication number
JP2000110875A
JP2000110875A JP10282119A JP28211998A JP2000110875A JP 2000110875 A JP2000110875 A JP 2000110875A JP 10282119 A JP10282119 A JP 10282119A JP 28211998 A JP28211998 A JP 28211998A JP 2000110875 A JP2000110875 A JP 2000110875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil spring
terminal
attached
terminal portion
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10282119A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Honma
大 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toki Corp
Original Assignee
Toki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toki Corp filed Critical Toki Corp
Priority to JP10282119A priority Critical patent/JP2000110875A/ja
Publication of JP2000110875A publication Critical patent/JP2000110875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単な作業により、限られた非常に小
さいスペースにも、十分な有効長を確保しつつコイルバ
ネを組み込むことを可能にし、かつ電気的接触の確実な
保持および応力集中の防止を図る。 【解決手段】 取り付けるべきコイルバネ4をその端末
部も素線を螺旋状に巻かれている形態とし、この端末部
の素線間に、被取付体1に予め設けられているかまたは
新たに取り付けられる係止体5の一部を挿入し、この係
止体5により少なくともコイルバネ4の端末部を軸方向
に関し拘束することにより、コイルバネ4の端末部を被
取付体1に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルバネの端末
部を被取付体に取り付けるためのコイルバネ取付方法お
よび取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コイルバネを引っ張りで使用する
場合は、通常は、その両方の端末部をフック状に加工
し、これらのフックを被取付対象に取り付けられたピン
やネジ等に引っかけることにより、端末部を被取付体対
象に固定していた。
【0003】また、形状記憶合金利用のアクチュエータ
等において、形状記憶合金からなるコイルバネを通電加
熱により駆動する場合は、該コイルバネの端末部におい
て確実な電気的接触を保持するために、従来は、例えば
該コイルバネの両端末部を直線的に加工して圧着端子を
取り付け、この圧着端子を被取付体にネジ止めすること
により、該コイルバネの端末部を被取付体に取り付けて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記端末部を
フック状に加工して取り付ける方法は、コイルバネを組
み込む対象が小型ないしは超小型のデバイスである等に
より、コイルバネを組み込むスペースが非常に小さく限
られたものである場合においては、(a)端末部のフッ
ク状に加工された部分が大きなスペースを占有すること
により、その分だけ、バネの有効長を短くしなければな
らない、(b)コイルバネを伸長させてピンやねじ等に
引掛ける必要があるので、組立作業が困難になる等の理
由から、採用するのが困難なことが多い等の問題があっ
た。
【0005】特に、形状記憶合金製のコイルバネの場合
は、前記フック状に加工して取り付ける方法では、動作
に関わる有効長を十分とれず、運動性能をうまく取り出
せなくなることが多い。また、形状記憶合金製のコイル
バネを通電加熱で駆動する場合、コイルバネの端末部に
おいて確実な電気的接触を取りにくい欠点も生じる。
【0006】他方、前記形状記憶合金製コイルバネの端
末部に圧着端子を取り付けて該端子をネジ止めする取り
付ける方法では、さらに多くの手間と大きなスペースが
必要であり、小型ないしは超小型デバイスの製造を困難
にする大きな原因の一つになっていた。また、端末部が
完全に剛直に固定されるため、この固定された端末部と
コイル本体部分の境界で応力集中が起き、疲労破壊の原
因となりやすいという問題もあった。
【0007】本発明は、このような従来の事情に鑑みて
なされたもので、本発明の1つの目的は、限られた非常
に小さいスペースにも、十分な有効長を確保しつつ、コ
イルバネを組み込むことを可能にするコイルバネ取付方
法および取付構造を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、取付作業を極めて簡
単に行うことができるコイルバネ取付方法および取付構
造を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は、電気的接触を確実に
保持することができるコイルバネ取付方法および取付構
造を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、形状記憶合金製コイ
ルバネにおける応力集中、ひいてはそれによる疲労破壊
を防止することができるコイルバネ取付方法および取付
構造を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、以下の説明か
ら明らかになろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によるコイルバネ
取付方法は、取り付けるべきコイルバネをその端末部も
素線を螺旋状に巻かれている形態とし、この端末部の素
線間に、被取付体に予め設けられているかまたは新たに
取り付けられる係止体の一部を挿入し、この係止体によ
り少なくとも前記コイルバネの端末部を該端末部の軸方
向に関し拘束することにより前記被取付体に前記コイル
バネを取り付けるものである。
【0013】また、本発明によるコイルバネの取付構造
の一つは、端末部も素線を螺旋状に巻かれているコイル
バネと、被取付体と、前記コイルバネの端末部の素線間
に挿入されるとともに前記被取付体に取り付けられた係
止体とを有してなるものである。
【0014】また、本発明によるコイルバネの取付構造
の他の一つは、端末部も素線を螺旋状に巻かれているコ
イルバネと、被取付体と、この被取付体に備えられてお
り、一部を前記コイルバネの端末部の素線間に挿入され
た係止体とを有するものである。
【0015】本発明においては、素線間に係止体の一部
を挿入されることによりコイルバネの端末部は少なくと
も軸方向に関し拘束される。したがって、さらに、被取
付体等にバネ端末収容部を設け、このバネ端末収容部に
コイルバネの端末部を収容したり、係止体と被取付体と
でコイルバネの端末部の素線を挾む等により、該端末部
を径方向に関しても拘束することによって、被取付体に
コイルバネを確実に取り付けることができる。
【0016】そして、従来のようにコイルバネの端末部
をフック状に加工したり、直線状にして圧着端子を取り
付けたりせず、螺旋状に巻かれた状態のまま取り付ける
ことができるので、限られた非常に小さいスペースに
も、十分な有効長を確保しつつ、コイルバネを組み込む
ことができるようになる。
【0017】また、係止体をコイルバネの端末部の素線
間に挿入する等の作業だけで、取り付けを行うことがで
きるので、取付作業を極めて簡単に行うことができる。
【0018】また、コイルバネに対する通電は、係止体
を介して行うことができる。形状記憶合金製のコイルバ
ネの場合、コイルバネが冷却している状態では、コイル
バネが持つ弾性で、被取付体と形状記憶合金は接触して
いる。また、この状態から係止体を介してコイルバネに
通電が行われ、コイルバネが加熱され、形状記憶効果に
より形状回復力が発生すると、巨視的に見て、コイルバ
ネには引っ張りまたは圧縮力が働き、この力により、係
止体の一部を挿入されている部分のコイルバネの素線が
より強く係止体に圧着されるため、加熱されるほど確実
な電気的接触が保持され、確実な通電が行われる。
【0019】また、前記従来の圧着素子をネジ止めする
等の取付方法とは異なり、端末部が完全に剛直には固定
されないので、形状記憶合金製コイルバネにおける応力
集中、ひいてはそれによる疲労破壊を防止することがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
説明する。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の第一実施例を示し、大略直
方体状の被取付体1の上面1a側には、横断面矩形状の
溝状をなすバネ端末収容部2が設けられている。このバ
ネ端末収容部2は、被取付体1の上面1aにおいて開口
しているのみならず、被取付体1の1つの側面1bにお
いても開口しており、この側面1bにおける開口部は該
収容部2の長さ方向の一端部をなしている。前記被取付
体1の上面1a側には、バネ端末収容部2と直交するよ
うにして、スリット状の係止体嵌合溝3が設けられてい
る。コイルバネ4は、形状記憶合金からなる素線をコイ
ル状に巻いてなり、端末部も含めて全体を均一なピッチ
で比較的に密に巻かれた状態を記憶している。係止体5
は金属からなり、導電性を有しており、板状で、その下
端部には、下方に突出する2つの凸部5a,5bとその
間に形成された凹部5cとが設けられている。
【0022】コイルバネ4を取り付ける際は、まず、こ
のコイルバネ4の端末部をバネ端末収容部2に収容す
る。これにより、コイルバネ4の端末部はバネ端末収容
部2によって上方を除く径方向に関し拘束される。次
に、係止体5を図2および3のように係止体嵌合溝3に
嵌合し、同時に係止体5の一部をコイルバネ4の端末部
の素線間に侵入させ、かつ係合体の凹部5cと被取付体
1との間にコイルバネ4の素線が挟まれるようにする。
このように係止体5がコイルバネ4の端末部の素線間に
侵入することにより、コイルバネ4の端末部は係止体5
によって軸方向に関しても拘束され、さらに係合体の凹
部5cと被取付体1との間にコイルバネ4の素線が挟ま
れることによりコイルバネ4の端末部は上方向に関して
も拘束されるので、コイルバネ4の端末部は被取付体1
に取り付けられた状態となる。係止体5と係止体嵌合溝
3との嵌合はある程度きつくしておくことが好ましく、
それにより被取付体1からの係止体5の脱落を確実に防
止し、ひいてはコイルバネ4を被取付体1に確実に取り
付けることができる。
【0023】このようにして、このコイルバネの取付方
法および構造においては、コイルバネ4の端末部を被取
付体1のバネ端末収容部2に収容するとともに係止体5
をコイルバネ4の素線間に挿入するだけで、被取付体1
にコイルバネ4を取り付けることができるので、取付作
業を極めて簡単に行うことができる。なお、バネ端末収
容部2は、前記のようにコイルバネ4を径方向に関し拘
束する機能を果たすと同時に、コイルバネ4の取付時
に、被取付体1に対するコイルバネ4の位置決めを容易
にする機能をも果たす。
【0024】コイルバネ4に対する通電は、係止体5を
介して行うことができる。コイルバネ4が冷却している
状態では、コイルバネ4が持つ弾性で、被取付体1とコ
イルバネ4は接触している。また、この状態から係止体
5を介してコイルバネ4に通電が行われ、形状記憶合金
製のコイルバネ4が加熱され、該バネ4に形状回復力が
発生すると、巨視的に見て、コイルバネ4には引っ張り
または圧縮力が働き、この力により、係止体5を挿入さ
れている部分のコイルバネ4の素線がより強く係止体5
に圧着されるため、加熱されるほど確実な電気的接触が
保持され、確実な通電が行われる。
【0025】また、このコイルバネの取付方法および構
造においては、コイルバネ4の端末部をフック状に加工
したり、直線状にして圧着端子を取り付けたりせず、螺
旋状に巻かれた状態のまま取り付けることができるの
で、限られた非常に小さいスペースにも、十分な有効長
を確保しつつ、コイルバネ4を組み込むことができるよ
うになる。
【0026】また、前記従来の圧着素子をネジ止めする
取付方法等とは異なり、端末部が完全に剛直には固定さ
れないので、形状記憶合金製コイルバネ4における応力
集中、ひいてはそれによる疲労破壊を防止することがで
きる。
【0027】なお、前述の取付手順によらず、まず係止
体5を係止体嵌合溝3に嵌合した後、上方からバネ端末
収容部2にコイルバネ4を押し込むようして収容すると
ともに係止体5をコイルバネ4の素線間に侵入させるこ
とにより、被取付体1にコイルバネ4を取り付けてもよ
いが、その場合は、バネ端末収容部2の上面側開口部か
らコイルバネ4が脱出するのを防止するため、被取付体
1に取り付けられる蓋(図示せず)等の他の部材によっ
て上方からコイルバネ4を押さえて固定することが好ま
しい。また、前記蓋等の他の部材と係止体5との間にコ
イルバネ4の端末部の素線が挟まれるようにしてもよ
い。
【0028】図4〜6は本発明の第二実施例を示し、こ
の実施例はプリント基板(図示せず)等にコイルバネ4
を取り付ける場合に好適な例である。プリント基板等
(図示せず)に取り付けられる被取付体1は金属板をプ
レス加工することにより全体を一体的に形成されてお
り、底板部7、2つの左側板部8,9、2つの右側板部
10,11、2つの係止体5および2つの脚部12,1
3を一体的に備えている。前記底板部7は矩形状をなし
ている。前記左側板部8,9は底板部7の左端部から、
前記右側板部10,11は底板部7の右端部から、それ
ぞれ上方に直角に折り曲げられている。前記左側板部
8,9および右側板部10,11の上端部は、それぞれ
内側に折り曲げられることによりフック部14,15,
16,17を形成している。本実施例においては、前記
底板部7、左側板部8,9および右側板部10,11に
よりバネ端末収容部2が形成されている。また、前記フ
ック部14,15,16,17はバネ端末収容部2の入
口部の狭隘部を構成している。前記係止体5は、底板部
7の前端部と後端部からそれぞれ上方に直角に折り曲げ
られている。前記脚部12は、左側板部8,9間におい
て底板部7の左端部から、脚部13は右側板部10,1
1間において底板部7の右端部から、それぞれ下方に直
角に折り曲げられている。
【0029】コイルバネ4は、前記第一実施例の場合と
同様の形状記憶合金からなるコイルバネである。前記左
側板部8,9のフック部14,15の先端と右側板部1
0,11のフック部16,17の先端との間の間隔は、
コイルバネ4が記憶しているコイル形状の直径より小さ
くされている。
【0030】コイルバネ4を前記プリント基板等(図示
せず)に取り付ける際は、予め脚部12,13を前記プ
リント基板等にハンダ付けや圧着等で取り付けることに
より、被取付体1を前記プリント基板等に装着してお
く。そして、コイルバネ4の端末部を被取付体1のバネ
端末収容部2に上方からフック部14,15とフック部
16,17との間を通して挿入し、このとき同時に2つ
の係止体5がそれぞれコイルバネ4の端末部の素線間に
挿入されるようにする。ここで、前述のように、フック
部14,15の先端とフック部16,17の先端との間
の間隔(狭隘部の間隔)は、コイルバネ4の直径より小
さくされているので、コイルバネ4の端末部をバネ端末
収容部2に挿入する際には、コイルバネ4の端末部を変
形させる必要がある。
【0031】このようにしてバネ端末収容部2に収容さ
れることにより、コイルバネ4の端末部は、上方向を除
いて径方向に関し拘束されると同時に係止体5によって
端末部の軸方向に関し拘束されるので、一応、被取付体
1ひいては前記プリント基板に取り付けられた状態とな
る。
【0032】コイルバネ4に対する通電は、係止体5お
よび被取付体1の他の部分を介して行うことができる。
コイルバネ4が冷却している状態では、コイルバネ4が
持つ弾性で被取付体1と形状記憶合金は接触している。
この状態から係止体5を介してコイルバネ4に通電が行
われ、コイルバネ4が加熱され、形状記憶効果により、
変形状態から記憶しているコイル形状に戻って行くと、
コイルバネ4の端末部はフック部14,15と16,1
7との間(狭隘部)を通過できない径になるので、バネ
端末収容部2により径方向の全方位に関して拘束される
ようになるため、被取付体1に確実に取り付けられた状
態となる。
【0033】また、コイルバネ4が加熱され、形状回復
力が発生すると、巨視的に見て、コイルバネ4には引っ
張りまたは圧縮力が働き、この力により、コイルバネ4
の素線がより強く係止体5に圧着されるため、加熱され
るほど確実な通電が行われる。 また、前述のようにコ
イルバネ4が一旦加熱されると、その後、コイルバネ4
に対する通電が停止され、コイルバネ4が冷却しても、
コイルバネ4の端末部は記憶している径となっているの
で、フック部14,15と16,17との間(狭隘部)
を通過できず、フック部14,15,16,17により
上方への移動を拘束され続けるので、コイルバネ4は被
取付体1に確実に取り付けられた状態に維持される。
【0034】なお、フック部14〜17を設けず、コイ
ルバネ4の端末部をバネ端末収容部2に収容してから被
取付体1に取り付けられる蓋等の他の部材によって上方
からコイルバネ4を押さえたり、前記蓋等の他の部材と
係止体5との間にコイルバネ4の端末部の素線が挟まれ
るようにしてもよい。
【0035】図7は本発明の第三実施例を示す。本実施
例においては、4つの係止体5が左側板部8および右側
板部10の前端部、並びに左側板部9および右側板部1
1の後端部から内方に直角に折り曲げられて形成されて
いる。他の構成は図4〜6の第二実施例と同様である。
本実施例においても、前記第二実施例の場合と全く同様
の作用効果を得ることができる。
【0036】図8〜10は、本発明の第四実施例を示
す。係止体5は金属板をプレス加工することにより全体
を一体的に形成されており、天板部18、左側板部1
9、右側板部20および2つの素線間挿入部6を備えて
いる。前記天板部18は矩形状をなしており、前記左側
板部19は天板部18の左端部から、前記右側板部20
は天板部18の右端部から、それぞれ下方に直角に折り
曲げられている。前記2つの素線間挿入部6は天板部1
8の前端部と後端部からそれぞれ下方に直角に折り曲げ
られている。基板等を構成する板状の被取付体1には、
2つのスリット状の差し込み穴21が設けられている。
【0037】コイルバネ4は、前記各実施例の場合と同
様の形状記憶合金からなるコイルバネである。このコイ
ルバネ4を被取付体1に取り付ける際は、コイルバネ4
の端末部を被取付体1上の差し込み穴21間の部分に置
いた上、係止体5をコイルバネ4の上に被せ、左側板部
19および右側板部20の下端部を差し込み穴21にそ
れぞれ差し込み、ハンダ付けやかしめ等により、係止体
5を被取付体1に固定する。図10はハンダ付けによる
場合を示しており、同図中の符号25はハンダ付け部を
示している。これにより、係止体5の天板部18、左側
板部19および右側板部20と被取付体1とによって構
成されるバネ端末収容部2内にコイルバネ4の端末部が
収容されると同時に、係止体5の2つの素線間挿入部6
がコイルバネ4の素線間に挿入されるとともに素線間挿
入部6と被取付体1との間にコイルバネ4の素線が挟ま
れる。ここにおいて、コイルバネ4の端末部は、バネ端
末収容部2内に収容されたことにより径方向の全方位に
関し拘束されると同時に、係止体5の素線間挿入部6と
被取付体1との間に挟まれたことによっても径方向のう
ちの上下方向に関し拘束され、さらに素線間挿入部6が
コイルバネ4の素線間に挿入されたことにより軸方向に
関しても拘束されるので、被取付体1に確実に取り付け
られた状態となる。本実施例においても、コイルバネ4
に対する通電は、係止体5を介して行うことができる。
【0038】このようにして、本実施例おいても、前記
各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】図11および12は、本発明の第五実施例
を示す。本実施例において、大略直方体状の被取付体1
にはコイルバネ4の径に対応する径を有する横断面円形
の穴状をなすバネ端末収容部2が設けられるとともに、
このバネ端末収容部2に直交するようにしてスリット状
の係止体嵌合穴22が設けられている。被取付体1とは
別体の係止体5は金属からなり、長細い板状をなしてお
り、その先端部には2つの凸部5a,5bとその間に形
成された凹部5cとが設けられている。
【0040】コイルバネ4は、前記各実施例の場合と同
様の形状記憶合金からなるコイルバネである。このコイ
ルバネ4を被取付体1に取り付ける際は、コイルバネ4
の端末部を被取付体1のバネ端末収容部2に挿入する。
これにより、コイルバネ4の端末部はバネ端末収容部2
により径方向の全方位に関し拘束される。次に、係止体
5を図12のように係止体嵌合穴22に嵌合し、該係止
体5の一部をコイルバネ4の素線間に侵入させるととも
に、コイルバネ4の素線が係止体5の凹部5cと被取付
体1との間に挟まれるようにする。コイルバネ4の端末
部は、このようにして係止体5がコイルバネ4の素線間
に侵入することにより、軸方向に関しても拘束され、さ
らに係止体5の凹部5cと被取付体1との間に挟まれる
ことによっても、上下方向および横方向に関し拘束され
るので、被取付体1に確実に取り付けられた状態とな
る。
【0041】本実施例においても、前記各実施例の場合
と同様の作用効果を得ることができる。
【0042】図13および14は、本発明の第六実施例
を示す。係止体5は金属からなり、板状をなしており、
その下端部には、下方に突出する凸部5a,5bとこれ
らの凸部間に形成された凹部5cとが設けられている。
基板等を構成する板状の被取付体1には、2つのスリッ
ト状の差し込み穴27が設けられている。コイルバネ4
は、前記各実施例の場合と同様の形状記憶合金からなる
コイルバネである。
【0043】コイルバネ4を被取付体1に取り付ける際
は、コイルバネ4の端末部を被取付体1上の差し込み穴
27間の部分に置いた上、係止体5の凸部5a,5bを
差し込み穴27に差し込み、係止体5がコイルバネ4の
端末部の素線間に挿入されるとともに係止体5の凹部5
cと被取付体1との間にコイルバネ4の素線が挟まれる
ようにし、かつ凸部5a,5bを被取付体にハンダ付け
して係止体5を被取付体1に固定する。図14の符号2
5はハンダ付け部を示している。
【0044】前記のように係止体5がコイルバネ4の素
線間に挿入されることにより、コイルバネ4の端末部が
軸方向に関し拘束されると同時に、係止体5と被取付体
1との間にコイルバネ4の素線が挟まれることにより、
コイルバネ4が上下方向に関して強く、横方向に関して
弱くそれぞれ拘束されるので、コイルバネ4の端末部
は、被取付体1に取り付けられた状態となる。
【0045】本実施例においては、前記各実施例と異な
り、コイルバネ4がバネ端末収容体2内に収容されてい
ないので、横方向に関する拘束は弱くなるが、横方向に
大きな荷重が作用しないような使用条件の場合には問題
がない。
【0046】また、本実施例においては、係止体5に2
つの凸部5a,5bとその間に形成される凹部5cとが
設けられており、2つの凸部5a,5bを被取付体1の
差し込み穴27に差し込むことにより係止体5が被取付
体1に取り付けられるようになっているので、基板等を
構成する板状の被取付体1に対する係止体5の取り付け
およびコイルバネ4の位置出しを確実に行うことができ
る。
【0047】また、本実施例においても、電気的接触の
確保および応力集中・疲労破壊防止等について、前記各
実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】図15は、本発明の第七実施例を示す。係
止体5は、金属板をプレス加工することにより全体を一
体的に形成されており、天板部31および2つの素線間
挿入部6を備えている。前記天板部31は矩形状をなし
ており、前記2つの素線間挿入部6は天板部31の前端
部と後端部からそれぞれ下方に直角に折り曲げられてい
る。各素線間挿入部6の下端部には、下方に突出する凸
部6a,6bとこれらの凸部間に形成された凹部6cと
が設けられている。基板等を構成する板状の被取付体1
には、2つのスリット状の差し込み穴27が設けられて
いる。
【0049】コイルバネ4を被取付体1に取り付ける際
は、前記図13,14の第六実施例の場合と同様に、コ
イルバネ4の端末部を被取付体1上に置き、各素線間挿
入部6の凸部6a,6bを差し込み穴27に差し込み、
各素線間挿入部6がコイルバネ4の端末部の素線間に挿
入されるとともに素線間挿入部6の凹部6cと被取付体
1との間にコイルバネ4の素線が挟まれるようにし、か
つ各凸部6a,6bを被取付体にハンダ付けして各素線
間挿入部6を被取付体1に固定する。
【0050】本実施例では、係止体5にコイルバネ4の
素線間に挿入される素線間挿入部6が2枚設けられてい
るので、より確実にコイルバネ4を取り付けることがで
きる。
【0051】なお、前記各実施例では、係止体5の素線
間に挿入される部分が板状とされているが、本発明にお
いては係止体の素線間に挿入される部分を線状、棒状等
の他の形状としてもよい。ただし、コイルバネの軸方向
に関しスペースをとらず、しかもコイルバネに対する接
触を良好に確保し易いという点で、板状とすることが好
ましい。
【0052】また、本発明においては、コイルバネ4の
端末部は、係止体5のコイルバネ4の素線間に挿入され
る部分を板状等としてコイルバネ4の軸方向にスペース
をとらないようにし、なおかつコイルバネ4に対する接
触を良好にするために、素線を比較的に密に巻くことが
好ましいが、端末部のみを比較的に密に巻き、他の部分
は比較的に疎に巻いてもよい。
【0053】また、前記各実施例では、コイルバネ4を
形状記憶合金製としているが、本発明は形状記憶合金以
外の材料からなるコイルバネ4にも適用できる。ただ
し、当然この場合は、前述した作用効果のうち、コイル
バネ4が形状記憶合金製であることにより得られる作用
効果は得られない。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明は、(イ)限られた
非常に小さいスペースにも、十分な有効長を確保しつ
つ、コイルバネを組み込むことが可能になる、(ロ)取
付作業を極めて簡単に行うことができる、(ハ)電気的
接触を確実に保持することができる、(ニ)形状記憶合
金製コイルバネにおける応力集中、ひいてはそれによる
疲労破壊を防止することができる、等の優れた効果を得
られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す分解斜視図である。
【図2】コイルバネを取付完了後の前記第一実施例を、
コイルバネの軸線を含む鉛直面で断面した断面図であ
る。
【図3】コイルバネを取付完了後の前記第一実施例を、
係止体の表面を含む鉛直面で断面した断面図である。
【図4】本発明の第二実施例を示す分解斜視図である。
【図5】コイルバネを取付完了後の前記第二実施例を示
す斜視図である。
【図6】コイルバネを取付完了後の前記第二実施例を、
係止体の表面を含む鉛直面で断面した断面図である。
【図7】本発明の第三実施例における被取付体を示す斜
視図である。
【図8】本発明の第四実施例を示す分解斜視図である。
【図9】前記第四実施例における係止体のみを底面側か
ら見て示す斜視図である。
【図10】コイルバネを取付完了後の前記第四実施例
を、コイルバネの軸線と垂直な面で断面した断面図であ
る。
【図11】本発明の第五実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図12】コイルバネを取付完了後の前記第五実施例
を、係止体の表面を含む鉛直面で断面した断面図であ
る。
【図13】本発明の第六実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図14】コイルバネを取付完了後の前記第六実施例
を、係止体の表面を含む鉛直面で断面した断面図であ
る。
【図15】本発明の第七実施例を示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 被取付体 2 バネ端末収容部 4 コイルバネ 5 係止体 14,15,16,17 フック部(狭隘部)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取り付けるべきコイルバネをその端末部
    も素線を螺旋状に巻かれている形態とし、この端末部の
    素線間に、被取付体に予め設けられているかまたは新た
    に取り付けられる係止体の一部を挿入し、この係止体に
    より少なくとも前記コイルバネの端末部を該端末部の軸
    方向に関し拘束することにより前記被取付体に前記コイ
    ルバネを取り付けるコイルバネ取付方法。
  2. 【請求項2】 取り付けるべきコイルバネをその端末部
    も素線を螺旋状に巻かれている形態とする一方、被取付
    体にバネ端末収容部を設け、このバネ端末収容部に前記
    コイルバネの端末部を収容することにより該端末部を該
    端末部の径方向に関し拘束するとともに、前記コイルバ
    ネの端末部の素線間に前記被取付体に予め設けられてい
    るかまたは新たに取り付けられる係止体の一部を挿入す
    ることにより、前記コイルバネを前記被取付体に取り付
    けるコイルバネ取付方法。
  3. 【請求項3】 取り付けるべきコイルバネをその端末部
    も素線を螺旋状に巻かれている形態とする一方、被取付
    体とは別体の係止体を用意し、この係止体を被取付体に
    取り付けるとともに該係止体の一部を前記コイルバネの
    端末部の素線間に挿入し、かつ前記係止体と前記被取付
    体との間に形成されるバネ端末収容部に前記コイルバネ
    の端末部を、該端末部が径方向に関し拘束されることと
    なるように収容することにより、前記コイルバネを前記
    被取付体に取り付けるコイルバネ取付方法。
  4. 【請求項4】 前記係止体と前記被取付体との間に前記
    コイルバネの端末部の素線が挟まれるようにする請求項
    1,2または3記載のコイルバネ取付方法。
  5. 【請求項5】 取り付けるべきコイルバネをその端末部
    も素線を螺旋状に巻かれている形態とする一方、被取付
    体にバネ端末収容部を設け、このバネ端末収容部に前記
    コイルバネの端末部を収容することにより該端末部を該
    端末部の径方向に関し拘束するとともに、前記コイルバ
    ネの端末部の素線間に前記被取付体に予め設けられてい
    る係止体の一部を挿入し、かつ前記被取付体に取り付け
    られる部材と前記係止体との間に前記コイルバネの端末
    部の素線が挟まれた状態とするコイルバネ取付方法。
  6. 【請求項6】 前記コイルバネは形状記憶合金からなる
    請求項1,2,3,4または5記載のコイルバネ取付方
    法。
  7. 【請求項7】 前記コイルバネは形状記憶合金からな
    り、前記コイルバネが記憶しているコイル形状にあると
    きは該コイルバネの端末部が通過不可能な幅を有する狭
    隘部を前記バネ端末収容部の入口部に設け、前記コイル
    バネの端末部を前記記憶しているコイル形状から変形さ
    せた状態で前記狭隘部を通過させて前記バネ端末収容部
    に収容する請求項2,3または5記載のコイルバネ取付
    方法。
  8. 【請求項8】 前記係止体は導電性を有している請求項
    1,2,3,4,5,6または7記載のコイルバネ取付
    方法。
  9. 【請求項9】 端末部も素線を螺旋状に巻かれているコ
    イルバネと、被取付体と、前記コイルバネの端末部の素
    線間に挿入されるとともに前記被取付体に取り付けられ
    た係止体とを有してなるコイルバネ取付構造。
  10. 【請求項10】 端末部も素線を螺旋状に巻かれている
    コイルバネと、被取付体と、この被取付体に設けられて
    おり、前記コイルバネの端末部を、該端末部の径方向に
    関し拘束した状態で収容したバネ端末収容部と、前記バ
    ネ端末収容部に収容された前記コイルバネの端末部の素
    線間に挿入されるとともに前記被取付体に取り付けられ
    た係止体とを有してなるコイルバネ取付構造。
  11. 【請求項11】 端末部も素線を螺旋状に巻かれている
    コイルバネと、被取付体と、この被取付体に取り付けら
    れるとともに、前記コイルバネの端末部の素線間に一部
    を挿入された係止体とを有してなり、前記係止体と前記
    基板との間には前記コイルバネの端末部を該端末部の径
    方向に関し拘束した状態で収容したバネ端末収容部が形
    成されているコイルバネ取付構造。
  12. 【請求項12】 前記係止体と前記被取付体との間に前
    記コイルバネの端末部の素線が挟まれている請求項9,
    10または11記載のコイルバネ取付構造。
  13. 【請求項13】 端末部も素線を螺旋状に巻かれている
    コイルバネと、被取付体と、この被取付体に備えられて
    おり、一部を前記コイルバネの端末部の素線間に挿入さ
    れた係止体とを有するコイルバネ取付構造。
  14. 【請求項14】 端末部も素線を螺旋状に巻かれている
    コイルバネと、被取付体と、この被取付体に備えられて
    おり、前記コイルバネの端末部を、該端末部の径方向に
    関し拘束した状態で収容したバネ端末収容部と、前記被
    取付体に備えられており、一部を前記端末部の素線間に
    挿入された係止体とを有してなるコイルバネ取付構造。
  15. 【請求項15】 前記被取付体に取り付けられる部材と
    前記係止体との間に前記コイルバネの端末部の素線が挟
    まれている請求項13または14記載のコイルバネ取付
    構造。
  16. 【請求項16】 前記コイルバネは形状記憶合金からな
    る請求項9,10,11,12,13,14または15
    記載のコイルバネ取付構造。
  17. 【請求項17】 前記係止体は導電性を有している請求
    項9,10,11,12,13,14,15または16
    記載のコイルバネ取付構造。
JP10282119A 1998-10-05 1998-10-05 コイルバネ取付方法および取付構造 Pending JP2000110875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10282119A JP2000110875A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 コイルバネ取付方法および取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10282119A JP2000110875A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 コイルバネ取付方法および取付構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000110875A true JP2000110875A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17648382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10282119A Pending JP2000110875A (ja) 1998-10-05 1998-10-05 コイルバネ取付方法および取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000110875A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210029524A (ko) * 2019-09-06 2021-03-16 인천대학교 산학협력단 자동복원 스프링댐퍼

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210029524A (ko) * 2019-09-06 2021-03-16 인천대학교 산학협력단 자동복원 스프링댐퍼
KR102240482B1 (ko) * 2019-09-06 2021-04-14 인천대학교 산학협력단 자동복원 스프링댐퍼

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7491101B2 (en) Self-locking wire terminal and shape memory wire termination system
US5074807A (en) Component holding device
US3854114A (en) Notched plate clasp apparatus
US20080045053A1 (en) Contact element for connecting an electrical conductor
KR100851709B1 (ko) 전기 커넥터
US11424556B2 (en) Spring clip for producing an electrical and mechanical connection between contact partners
JP2000260504A (ja) Fpc圧着端子及びこれを用いた芯線の圧着構造
US6884974B2 (en) Mica board electrical resistance wire heater, subassemblies, components, and methods of assembly
US6608423B2 (en) Brush holder assembly
JP2000110875A (ja) コイルバネ取付方法および取付構造
US5061200A (en) Stress-dispersed contact element of low insertion force electrical connector
EP3570378A1 (en) Cutting contact and electrical connector for contacting an insulated wire through insulation
WO2016079835A1 (ja) 電気接続箱及び基板コネクタ
US10840628B2 (en) Connector
JPH07153508A (ja) コネクタ表面実装構造
JPH0896899A (ja) 電気コネクタ
JPH07192781A (ja) コネクター
GB2050079A (en) Insulation piercing contact element
JP2561030Y2 (ja) 差込み型コネクタ
US20230378664A1 (en) Cable holding member, cable holding device including cable holding member, and cable connector device including cable holding device
JP2594804Y2 (ja) 電気部品における固定接片の固定装置
JPH0837040A (ja) 電線保持方法及びそれに用いる圧接コネクタ並びに圧接端子
JPH0647744U (ja) スプリング固定装置
JPH0312226Y2 (ja)
JPH1041149A (ja) 端子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070717

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071211