JP2000109936A - 高炉用焼結鉱の製造方法 - Google Patents

高炉用焼結鉱の製造方法

Info

Publication number
JP2000109936A
JP2000109936A JP10279195A JP27919598A JP2000109936A JP 2000109936 A JP2000109936 A JP 2000109936A JP 10279195 A JP10279195 A JP 10279195A JP 27919598 A JP27919598 A JP 27919598A JP 2000109936 A JP2000109936 A JP 2000109936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbide
refuse
solid fuel
sintering
blast furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10279195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Yamaguchi
安幸 山口
Soichiro Watanabe
宗一郎 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP10279195A priority Critical patent/JP2000109936A/ja
Priority to TW88116422A priority patent/TW512176B/zh
Priority to CN99120547A priority patent/CN1249353A/zh
Priority to KR1019990041975A priority patent/KR20000023550A/ko
Publication of JP2000109936A publication Critical patent/JP2000109936A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみを、ダイオキシン類および燃焼灰の処理
の問題を生じることなく有効に活用することが可能なご
みを燃料とする高炉用焼結鉱の製造方法の提供。 【解決手段】 ごみ固形燃料の炭化物を水洗し、水洗後
の前記炭化物を焼結原料混合装置に供給し、得られた混
合焼結原料を焼結することを特徴とする高炉用焼結鉱の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉用焼結鉱の製
造方法に関し、特に従来燃焼後の灰分処理が困難であっ
たごみを有効に活用することが可能なごみを燃料とする
高炉用焼結鉱の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ごみの処理が社会的な関心を集め
ている。すなわち、ごみの焼却処理施設の建設に当たっ
ての立地の問題から、可燃ごみのみを選別し、破砕、乾
燥、成形し、ごみを積極的に燃料として利用する環境保
全型のごみの固形燃料化技術の開発が進められている。
【0003】ごみ固形燃料(RDF:Refuse Derived Fuel
またはWDF:Waste Derived Fuel)は、都市ごみ、家庭ご
み、産業廃棄物、一般廃棄物、および自動車部品、家電
製品、家電製品の部品の破砕品であるシュレッダーダス
トなどのごみ中から選別した可燃物を破砕もしくは粉
砕、乾燥、成形して製造した固体燃料、または上記可燃
物を破砕もしくは粉砕、成形、乾燥して製造した固体燃
料であり、一般的に4200〜4500kcal/kg の発熱量を有
し、従来ストーカー式焼却炉や流動床式焼却炉で燃焼
し、廃熱ボイラで熱回収することによって有効利用され
てきた。
【0004】しかしながら、最近のダイオキシン類の規
制の強化に伴う排煙処理、および発生する燃焼灰の処理
に苦慮しているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、ごみを、ダイオキシン類およ
び燃焼灰の処理の問題を生じることなく有効に活用する
ことが可能なごみを燃料とする高炉用焼結鉱の製造方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ごみ固形燃料
の炭化物を水洗し、水洗後の前記炭化物を焼結原料混合
装置に供給し、得られた混合焼結原料を焼結することを
特徴とする高炉用焼結鉱の製造方法である。前記した本
発明においては、前記したごみ固形燃料の炭化物が、ご
みを破砕もしくは粉砕し、乾燥した後、成形して得られ
たごみ固形燃料の炭化物および/またはごみを破砕もし
くは粉砕し、成形した後、乾燥して得られたごみ固形燃
料の炭化物であることが好ましい(第1の好適態様)。
【0007】なお、上記した後者の成形した後の乾燥
は、炭化工程の加熱段階で行ってもよい。また、前記し
た本発明および第1の好適態様においては、前記焼結原
料中の粉コークス:100 重量部に対して、前記したごみ
固形燃料の炭化物を0.5 〜100 重量部配合することが好
ましい(第2の好適態様、第3の好適態様)。
【0008】また、前記した本発明および第1の好適態
様〜第3の好適態様においては、前記したごみ固形燃料
の炭化物を粉砕した後、水洗し、水洗後の前記炭化物を
焼結原料混合装置に添加することが好ましい(第4の好
適態様〜第7の好適態様)。また、前記した本発明およ
び第1の好適態様〜第7の好適態様においては、前記し
た焼結原料混合装置に添加する際のごみ固形燃料の炭化
物が、粒径が0.5 〜2mmの炭化物粒子を40wt%以上含有
する炭化物であることが好ましい(第8の好適態様〜第
15の好適態様)。
【0009】さらに、前記した本発明および第1の好適
態様〜第15の好適態様においては、原料の一部として石
炭を添加して製造したごみ固形燃料の炭化物を用いるこ
とが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者らは、前記した従来技術の問題点を解決
するために鋭意検討した結果、下記知見(1) 〜(4) を
得、本発明に到った。 (1)ごみ固形燃料の炭化物の利用:ごみを有効に活用す
るに際して、燃料としての発熱量が大きいごみ固形燃料
を用い、さらに、ダイオキシン類の生成を抑制すること
が可能なごみ固形燃料の炭化物を使用する。
【0011】また、成形して製造されたごみ固形燃料の
炭化物を用いることによって、炭化物製造の後工程にお
ける炭化物の輸送、ハンドリング、貯蔵が容易となる。 (2)高炉用焼結鉱製造時の炭材としての有効活用: (2−1)ごみ固形燃料の炭化物中の灰分(未燃分)の高炉
スラグの形態での有効利用:表1に、ごみ固形燃料の炭
化物の性状の一例を示す。
【0012】表1に示されるように、ごみ固形燃料の炭
化物は、約3300kcal/kg の低位発熱量を有するが、灰分
が38wt%と多く、燃料として用いた場合、燃焼灰の処理
が問題となる。
【0013】
【表1】
【0014】本発明者らは、ごみ固形燃料の炭化物を高
炉用焼結鉱製造時の炭材として用いる場合、焼結過程で
焼結鉱中に残留する炭化物中の灰分(未燃分)が、最終
的に高炉スラグ中に取り込まれ、高炉スラグの形態で有
効利用できると考えた。 (2−2)ごみ固形燃料の炭化物を高炉用焼結鉱製造時の炭
材として用いることによる優れた効果:ごみ固形燃料
は、そのままの形態で高炉用焼結鉱製造時の炭材として
用いる場合、その燃焼特性から焼結原料の焼結性が低下
するが、ごみ固形燃料の炭化物を用いることによって、
焼結原料の焼結性が向上し、得られる焼結鉱のシャッタ
ー強度、焼結歩留りが向上する。
【0015】さらには、ごみ固形燃料の炭化物を用いる
ことによって、ごみの中に有機物として含まれる重質の
揮発分による焼結層の通気性の阻害を防止でき、焼結鉱
の生産性の低下を防止できる。また、焼結機から排出さ
れる焼結排煙中に、ごみに由来する未燃の揮発分が混入
することを防止できるため、環境上優れた効果が得られ
る。
【0016】(3)ごみ固形燃料の炭化物中のNa、K、Cl
の除去:前記した表1に示すように、ごみ固形燃料の炭
化物は、Na、K、Clを含有する。この結果、ごみ固形燃
料の炭化物を高炉用焼結鉱製造時の炭材として用いる場
合、その使用量が制限される。
【0017】これは、ごみ固形燃料の炭化物中のNa、K
が焼結鉱中に残留し、高炉で使用する場合、Na、Kが高
炉内炉壁付着物(:アンザッツ)の成長を助長し、さら
に、Na、K、Clは高炉内炉壁れんがの損傷をもたらすた
めである。本発明者らは、鋭意検討した結果、ごみ固形
燃料の炭化物中のNa、K、Clが、水溶性の形態で該炭化
物中に含まれ、ごみ固形燃料の炭化物(:以下炭化物と
も記す)を水洗することによって極めて効果的に除去す
ることが可能であることを見出した。
【0018】(4)水洗後の炭化物の焼結原料混合装置へ
の添加:前記した水洗後の炭化物を乾燥し焼結原料とし
て用いるためには多量のエネルギーが必要となる。本発
明者らは、水洗後の炭化物を、製鉄所の焼結工場に配設
される焼結原料混合装置に供給し焼結配合原料中に添加
することによって、逆に、水洗後の炭化物中の水分を有
効に活用することが可能であることに想到した。
【0019】すなわち、本発明においては、製鉄所の焼
結工場に配設されるドラムミキサやパッグミルなどの焼
結原料混合装置(:混合造粒装置、焼結ミキサとも呼ば
れる)において重要な水分調整用の添加水の代替として
水洗後の炭化物中の水分を利用する。この結果、焼結原
料混合装置において、水洗後のスラリー状またはスラッ
ジ状のごみ固形燃料の炭化物中の水分量に相当する添加
水量を減じれば、従来の焼結プロセスと何ら変わること
なく操業が可能である。
【0020】すなわち、本発明は、ごみ固形燃料の炭化
物を水洗し、水洗後の前記炭化物を焼結原料混合装置に
供給し、得られた混合焼結原料を焼結する高炉用焼結鉱
の製造方法である。本発明によれば、都市ごみ、家庭ご
み、産業廃棄物、一般廃棄物、シュレッダーダストなど
から製造するごみ固形燃料の炭化物を、燃焼灰の処理の
問題を生じることなく、高炉用焼結鉱の製造プロセスで
多量に使用されている粉コークスの代替として有効に活
用できる。
【0021】さらに、本発明によれば、焼結鉱の高炉使
用時に問題となるごみ固形燃料の炭化物に起因する焼結
鉱中のNa、K、Clを極めて効果的に低減することが可能
となり、ごみ固形燃料の炭化物を焼結鉱製造時の粉コー
クスの代替として多量に使用することが可能となった。
また、水洗後のスラリー状またはスラッジ状のごみ固形
燃料の炭化物を、焼結工場のミキサ(焼結ミキサ)に供
給し、焼結配合原料に添加、混合することによって、該
炭化物中の水分を、焼結ミキサにおいて重要な水分調整
用の添加水の代替として活用することが可能となった。
【0022】以下、本発明を図面を用いて説明する。 〔本発明に係るごみ固形燃料の炭化物の製造工程および
該炭化物の使用方法:〕図3に、本発明に係るごみ固形
燃料の炭化物の製造工程の一例および該炭化物の使用方
法を、フローシートによって示す。都市ごみ、家庭ご
み、産業廃棄物、一般廃棄物、シュレッダーダストなど
のごみは、破袋、異物分別、磁選によってガラス、陶磁
器類、金属類を除去した後、得られた可燃物を主体とす
るごみを、破砕もしくは粉砕し、後記するごみ固形燃料
の炭化工程におけるボイラからの蒸気を熱源として乾燥
する。
【0023】乾燥後のごみは再度破砕もしくは粉砕した
後、脱塩素剤、水分除去剤、固化剤として使用される石
灰、消石灰などが必要に応じて添加された後、成形さ
れ、例えば外形がクレヨン状のごみ固形燃料(:RDF 、
WDF )が製造される。製造されたごみ固形燃料は、必要
に応じて篩い分けを行った後、炭化工程に搬送され炭化
装置において乾留され、ごみ固形燃料の炭化物が製造さ
れる。
【0024】一方、炭化装置で発生した乾留ガスは、乾
留ガス高温燃焼装置によって1000℃以上の高温燃焼によ
ってダイオキシンを完全に分解した後、ボイラで蒸気の
形態で熱回収される。得られた蒸気の一部は、前記した
ごみの乾燥工程における熱源として利用される。
【0025】本発明においては、前記した炭化工程で製
造されるごみ固形燃料の炭化物は、製鉄所の焼結工場ま
で輸送され、焼結機で使用する粉コークスの一部代替と
して用いる。焼結機においては、前記したコークスと同
様にごみ固形燃料の炭化物が燃焼し、該炭化物中の灰分
(:不燃分)は焼結鉱中に残留する。
【0026】焼結鉱は高炉に搬送、輸送され銑鉄および
副生物であるスラグが製造される。前記した焼結鉱中に
残留したごみ固形燃料の炭化物中の灰分は、一般的にSi
O2、Al2O3 およびCaO が主成分であるため、高炉スラグ
中に移行し、スラグとして回収される。すなわち、本発
明によれば、ごみ固形燃料の炭化物中の灰分を、高炉ス
ラグの形態で、高炉セメント材、コンクリート用の骨
材、路盤材、地盤改良材、仮設材などの土木建築材料、
ケイ酸質肥料、土壌改良材などとして有効利用すること
が可能となった。
【0027】さらに、本発明においては、原料の一部と
して石炭、好ましくは粉砕した石炭を添加して製造した
ごみ固形燃料の炭化物を用いることが好ましい。これ
は、ごみ固形燃料の原料の一部として石炭を添加するこ
とによって、得られるごみ固形燃料の炭化物の発熱量を
高めることが可能となり、焼結プロセスにおけるコーク
スの代替燃料として用いた場合、焼結鉱の焼結性が向上
し、焼結鉱強度の向上、焼結歩留りの向上が得られるた
めである。
【0028】図4に、本発明に係るごみ固形燃料の炭化
物の製造工程および該炭化物の使用方法の他の一例を、
フローシートによって示す。図4に示すごみ固形燃料の
炭化物の製造工程においては、例えば乾燥機と成形機の
中間工程で粉砕した石炭を供給する。なお、石炭の供給
は、成形機迄の工程であればどの工程で添加してもよ
く、破砕機が石炭を所定の粒度に粉砕可能な方式であれ
ば、未粉砕の石炭を該破砕機迄の工程で添加してもよ
い。
【0029】石炭が添加され成形されたごみ固形燃料
は、前記したように炭化装置で炭化されるが、添加した
石炭中の揮発分によって、乾留ガスの発熱量が増加し、
乾留ガス高温燃焼装置においてさらに高温の燃焼を達成
することが可能となり、ダイオキシン類の生成をさらに
容易に抑制できる。なお、石炭を添加する場合の配合量
は特に制限を受けるものではないが、ごみの固形燃料化
工程において得られるごみの固形燃料中の石炭配合比
が、好ましくは5wt%以上、さらには5〜30wt%である
ことがより好ましい。
【0030】5wt%未満の場合、焼結鉱製造工程におけ
る前記した効果が見られず、30wt%を超える場合、ごみ
の使用量が低下し、ごみの有効利用を達成する本発明の
本来の目的が損なわれる。以上述べたように、本発明に
おいては、ごみ固形燃料の炭化物として、ごみを破砕も
しくは粉砕し、乾燥した後、成形して得られたごみ固形
燃料の炭化物を用いることが好ましいが、本発明の骨
子、効果から、図5に示すように、ごみ固形燃料の炭化
物として、ごみを破砕もしくは粉砕し、成形した後、乾
燥して得られたごみ固形燃料の炭化物を用いることも好
ましく、またこれらの両者を用いることも好ましい。
【0031】なお、上記した成形した後の乾燥は、炭化
工程の加熱段階で行ってもよい。 〔焼結設備における焼結鉱の製造方法:〕次に、図2
に、焼結設備の一例を側面図によって示す。なお、図2
において1は原料槽、2、4は搬送コンベア、3は焼結
原料混合装置(:焼結ミキサ)、5は給鉱ホッパー、6
は焼結機パレット、7は点火炉、10はウインドボック
ス、11は焼結排煙メインダクト、12は電気集塵機、13は
主排風機、18は水添加用の給水配管、f1は焼結原料の搬
送方向、f2は焼結機パレットの進行方向を示す。
【0032】各種銘柄の粉鉱石、粉コークス、粉石灰
石、返鉱などの焼結原料は、原料槽1から所定の割合で
切り出され、搬送コンベア2により焼結ミキサ3へ装入
され、水分が添加され均一に混合される。焼結ミキサ3
で均一混合された原料は、搬送コンベア4によって給鉱
ホッパー5ヘ運ばれ、無限軌道である焼結機パレット6
上へ供給される。
【0033】原料を供給された焼結パレット6は、点火
炉7を通過する際、原料層表層の粉コークスに点火され
る。点火された原料は、原料層表面より大気を吸引し、
ウインドボックス10、焼結排煙メインダクト11、電気集
塵機12を介して主排風機13で吸引される過程で下層部迄
焼結反応が進行する。
【0034】本発明においては、上記した焼結プロセス
で使用する粉コークスの代替として、ごみ固形燃料の炭
化物を利用する。しかしながら、前記したように、ごみ
固形燃料の炭化物は、高炉操業を阻害すると共に高炉炉
内壁のれんが損傷の一因となるNa、K、Clを含有し、こ
の結果、ごみ固形燃料の炭化物を高炉用焼結鉱製造時の
炭材として用いる場合、その最大使用可能量が焼結鉱1
t当たり10kgと制限され、粉コークスの削減には限界が
ある。
【0035】このため、本発明においては、ごみ固形燃
料の炭化物を水洗し、水洗後の炭化物を焼結原料混合装
置に供給し、得られた混合焼結原料を焼結する。図1
に、焼結設備および該焼結設備に付設した本発明に係る
ごみ固形燃料の炭化物の処理設備の一例を側面図によっ
て示す。図1において、8はごみ固形燃料の炭化物貯蔵
用のホッパー、9は粉砕機、14はシュート、15は水洗装
置、15a は攪拌装置、16はスラリーポンプ、17はスラリ
ー輸送配管、19は水処理設備、f3はごみ固形燃料の炭化
物のスラリーの移動方向を示しその他の符号は図2と同
一の内容を示す。
【0036】図1に示す焼結設備およびごみ固形燃料の
炭化物の処理設備においては、ごみ固形燃料の炭化物貯
蔵用のホッパー8から定量切出しされたごみ固形燃料の
炭化物は、粉砕機9で粉砕された後、水洗装置15にて攪
拌水洗され、水洗装置15の低部からスラリーポンプ16に
よって濃縮スラリー状炭化物として抜き出される。抜き
出された濃縮スラリー状炭化物は、スラリー輸送配管17
を経由し、焼結ミキサ3へ供給される。
【0037】焼結ミキサ3へは水添加用の配管18から焼
結配合原料の水分調整用の水が添加されるが、濃縮スラ
リー状炭化物中の水分量に相当する量の水を減じ、従来
の原料槽1から切り出されていた粉コークスの量を減少
し、焼結機に供給される全炭素分が等量となる操業を行
うことによって、従来の焼結プロセスと何ら条件を変え
ることなく操業を行うことが可能である。
【0038】なお、水洗装置15からのオーバーフロー水
は水処理設備19で処理する。この場合、製鉄所には各種
排水処理設備が多数設置されており、既存の水処理設備
を使用することも可能である。なお、本発明において
は、ごみ固形燃料の炭化物の水洗方法は、図1に示され
る方法に限定されることはなく、メッシュコンベアなど
コンベア上を搬送中の炭化物に散水する方式などごみ固
形燃料の炭化物を水洗することが可能な方式であれば全
て用いることができる。
【0039】本発明においては、焼結原料中の粉コーク
ス:100 重量部に対して、ごみ固形燃料の炭化物を0.5
〜 100重量部配合することが好ましい。これは、0.5 重
量部未満の場合、ごみ固形燃料の炭化物の定量切り出し
が難しく、定量切り出し装置が複雑となり、逆に 100重
量部を超えて配合すると、ごみ固形燃料の炭化物の燃焼
性の面から焼結鉱強度の低下、焼結歩留りの低下を生じ
る可能性があり、また焼結鉱中に一部残留するNa、K、
Clの高炉操業および高炉炉内壁耐火物への影響が生じる
可能性があるためである。
【0040】また、本発明においては、ごみ固形燃料の
炭化物が、粒径が0.5 〜2mmの炭化物粒子を40wt%以上
含有する炭化物であることが好ましい。これは、粒径が
0.5mm 未満の該炭化物が多い場合、焼結機における焼結
層の通気性が阻害され、逆に2mmを超える該炭化物が多
い場合、燃焼性が低下し、焼結鉱強度の低下、焼結歩留
りの低下を生じる可能性があるためである。
【0041】前記した本発明によれば、高炉操業を阻害
すると共に高炉炉内壁のれんが損傷の一因となるごみ固
形燃料の炭化物中のNa、K、Clを極めて効果的に除去で
きるため、ごみ固形燃料の炭化物中のNa、K、Clを除去
しない場合の最大使用可能量に対して2〜3倍の量のご
み固形燃料の炭化物を高炉用焼結鉱製造時の炭材として
使用することが可能となり、焼結設備における粉コーク
スの使用量を大幅に削減することが可能となった。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明する。 (実施例1)図3に示すごみの固形燃料化工程およびご
み固形燃料の炭化工程で製造された前記した表1に示す
性状のごみ固形燃料の炭化物を用い、焼結鉱の製造試験
を行った。
【0043】焼結設備としては、図1に示すごみ固形燃
料の炭化物の処理設備を付設した焼結設備を使用した。
すなわち、表1に示す性状のごみ固形燃料の炭化物を、
図1に示すごみ固形燃料の炭化物の処理設備の粉砕機9
において粒径が0.5 〜2mmの炭化物粒子の含有量が40wt
%以上となるように粉砕した後、水洗装置15で水洗し、
濃縮スラリー状炭化物として焼結ミキサー3に供給し
た。
【0044】水洗装置15で水洗後のごみ固形燃料の炭化
物の性状を、表2に示す。表2より、本発明によれば、
ごみ固形燃料の炭化物中のNa、K、Clを極めて効果的に
除去できることが分かる。焼結機の有効火格子面積は41
0m2 で、焼結原料としては表3に示す配合原料を用い、
焼結原料層厚:450mm とした。
【0045】本試験の結果、生産率:1.3t/h・m2、焼結
歩留:75%、焼結鉱のシャッター強度:88.5%が得ら
れ、コークスのみを使用する通常操業時の結果と同等の
試験結果が得られた。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】(実施例2)図4に示すごみの固形燃料化
工程およびごみ固形燃料の炭化工程で製造された表4に
示す性状のごみ固形燃料の炭化物を用い、実施例1と同
様の条件で焼結鉱の製造試験を行った。なお、ごみの固
形燃料化工程においては、得られるごみの固形燃料中の
石炭配合比が14wt%となるように、乾燥機と成形機の中
間工程で−0.5mm に粉砕した石炭を添加した。
【0049】水洗装置15で水洗後のごみ固形燃料の炭化
物の性状を、表5に示す。本試験の結果、生産率:1.4t
/h・m2、焼結歩留:76%、焼結鉱のシャッター強度:89
%が得られ、ごみの固形燃料中の石炭配合の効果が示さ
れた。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】(実施例3)図5に示すごみの固形燃料化
工程およびごみ固形燃料の炭化工程で製造されたごみ固
形燃料の炭化物を炭材の一部として用い、実施例1と同
様の条件で焼結鉱の製造試験を行った。その結果、実施
例1とほぼ同一の生産率、焼結歩留、焼結鉱のシャッタ
ー強度が得られ、コークスのみを使用する通常操業時の
結果と同等の試験結果が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、下記の優れた効果を得
ることができる。 (1)ごみを、ダイオキシン類および燃焼灰の処理の問題
を生じることなく有効に活用することができる。 (2)ごみ固形燃料の炭化物中の灰分(未燃分)を、高炉
スラグの形態で有効利用できる。
【0054】(3)ごみ固形燃料の炭化物中のNa、K、Cl
の高炉操業および高炉炉内壁耐火物への影響を低減する
ことが可能となり、焼結鉱製造時の炭材である粉コーク
スに対するごみ固形燃料の炭化物の代替率を大幅に高め
ることが可能となった。 (4)水洗後のスラリー状またはスラッジ状のごみ固形燃
料の炭化物を、焼結工場のミキサ(焼結ミキサ)に供給
し、焼結配合原料に添加、混合することによって、水洗
後の炭化物を乾燥することなく、逆に、該炭化物中の水
分を、焼結ミキサにおいて重要な水分調整用の添加水の
代替として活用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼結設備および焼結設備に付設した本発明に係
るごみ固形燃料の炭化物の処理設備の一例を示す側面図
である。
【図2】焼結設備の一例を示す側面図である。
【図3】本発明に係るごみ固形燃料の炭化物の製造工程
の一例および該炭化物の使用方法を示すフローシートで
ある。
【図4】本発明に係るごみ固形燃料の炭化物の製造工程
の一例および該炭化物の使用方法を示すフローシートで
ある。
【図5】本発明に係るごみ固形燃料の炭化物の製造工程
の一例および該炭化物の使用方法を示すフローシートで
ある。
【符号の説明】
1 原料槽 2、4 搬送コンベア 3 焼結原料混合装置(:焼結ミキサ) 5 給鉱ホッパー 6 焼結機パレット 7 点火炉 8 ごみ固形燃料の炭化物貯蔵用のホッパー 9 粉砕機 10 ウインドボックス 11 焼結排煙メインダクト 12 電気集塵機 13 主排風機 14 シュート 15 水洗装置 15a 攪拌装置 16 スラリーポンプ 17 スラリー輸送配管 18 水添加用の給水配管 19 水処理設備 f1 焼結原料の搬送方向 f2 焼結機パレットの進行方向 f3 ごみ固形燃料の炭化物のスラリーの移動方向
フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 CA00 CC01 HA09 4H012 HA01 4K001 AA10 BA24 CA06 CA33 CA38 CA41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ごみ固形燃料の炭化物を水洗し、水洗後
    の前記炭化物を焼結原料混合装置に供給し、得られた混
    合焼結原料を焼結することを特徴とする高炉用焼結鉱の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記したごみ固形燃料の炭化物が、ごみ
    を破砕もしくは粉砕し、乾燥した後、成形して得られた
    ごみ固形燃料の炭化物および/またはごみを破砕もしく
    は粉砕し、成形した後、乾燥して得られたごみ固形燃料
    の炭化物であることを特徴とする請求項1記載の高炉用
    焼結鉱の製造方法。
JP10279195A 1998-09-30 1998-09-30 高炉用焼結鉱の製造方法 Pending JP2000109936A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10279195A JP2000109936A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 高炉用焼結鉱の製造方法
TW88116422A TW512176B (en) 1998-09-30 1999-09-23 Process for manufacturing sintered ore for blast furnace
CN99120547A CN1249353A (zh) 1998-09-30 1999-09-30 高炉用烧结矿的制造方法
KR1019990041975A KR20000023550A (ko) 1998-09-30 1999-09-30 고로용 소결광의 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10279195A JP2000109936A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 高炉用焼結鉱の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000109936A true JP2000109936A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17607768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10279195A Pending JP2000109936A (ja) 1998-09-30 1998-09-30 高炉用焼結鉱の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000109936A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2722382A2 (en) * 2006-06-14 2014-04-23 Torr-Coal Technology B.V. Method for the preparation of solid fuels by means of torrefaction as well as the solid fuels thus obtained and the use of these fuels

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2722382A2 (en) * 2006-06-14 2014-04-23 Torr-Coal Technology B.V. Method for the preparation of solid fuels by means of torrefaction as well as the solid fuels thus obtained and the use of these fuels
EP2722382A3 (en) * 2006-06-14 2014-05-07 Torr-Coal Technology B.V. Method for the preparation of solid fuels by means of torrefaction as well as the solid fuels thus obtained and the use of these fuels

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101786809B (zh) 在水泥干法窑生产中应用的垃圾处理系统及其处理方法
JPS5911545B2 (ja) ポルトランドセメント製造及び廃棄物の利用
CN106642159A (zh) 一种回转窑与等离子体气化协同资源化危废处理系统、处理方法
CN108443889A (zh) 一种废弃金属催化剂和有机污泥共处理装置及方法
CN201589272U (zh) 在水泥干法窑生产中应用的垃圾处理系统
CN105945028A (zh) 生活垃圾焚烧再生利用工艺
US20060191444A1 (en) Method of producing portland cement
US7361014B2 (en) Injection of waste-derived materials into pre-calcining stage of a clinker production system
RU2249766C2 (ru) Способ сжигания твердых бытовых и прочих органических отходов и устройство для его осуществления
TW512176B (en) Process for manufacturing sintered ore for blast furnace
KR100775568B1 (ko) 슬러지의 건조 장치 및 셀 제조 방법
JP2005249279A (ja) バイオマスを利用する廃棄物溶融処理方法
JP3771887B2 (ja) 活性汚泥の利用方法
JP2007260503A (ja) 焼成物の製造方法
JP3707754B2 (ja) 廃棄物処理システムと方法及びそれにより製造されたセメント
JP3551960B2 (ja) 有機物汚染土壌の処理方法
JP2011052916A (ja) 微粉炭焚きボイラの燃焼効率改善方法およびシステム
JP2000109936A (ja) 高炉用焼結鉱の製造方法
JP2000109935A (ja) 高炉用焼結鉱の製造方法
JP2005270874A (ja) 汚染土壌の処理方法及びその装置
JP2006207909A (ja) 廃棄物及び汚染物質の再資源化装置及びその方法
JP2007254863A (ja) 有機性廃棄物を利用した焼結物、および、その焼結物の製造方法、ならびに、精錬処理方法
KR100470730B1 (ko) 폐기물의 용융소각장치 및 이를 이용한 용융소각방법
JP4179948B2 (ja) ミルパイライト有効利用方法および装置
JP5668377B2 (ja) セメント製造装置およびセメント製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees