JP2000105910A - スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド - Google Patents

スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド

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JP2000105910A JP10276068A JP27606898A JP2000105910A JP 2000105910 A JP2000105910 A JP 2000105910A JP 10276068 A JP10276068 A JP 10276068A JP 27606898 A JP27606898 A JP 27606898A JP 2000105910 A JP2000105910 A JP 2000105910A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッドにおける再
生出力低下やノイズの増大を防止するため、反強磁性膜
と固定層強磁性膜との界面に働く交換結合力小さくなら
ないようにする。 【解決手段】スピンバルブ膜の両端の外側の領域に、ハ
ード膜が配置され、ハード膜の上に電極膜が積層され、
電極膜とスピンバルブ膜の上に第2の絶縁膜が形成さ
れ、スピンバルブ膜は、前記基板側から第1の下地膜、
第2の下地膜、反強磁性膜、固定層強磁性膜、導電体
膜、フリー層強磁性膜の順に積層してなり、トラック方
向をX方向とし、媒体対向面に垂直な方向をY方向とす
ると、第2の下地膜の磁化の向き、反強磁性膜のスピン
方向、および固定層強磁性膜の磁化の向きがY方向を向
き、フリー層強磁性膜の磁化の向き、ハード膜の磁化の
向きがX方向を向く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に用いる磁気ヘッドに関するものであり、特にスピンバ
ルブ型磁気抵抗効果ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録技術の向上に伴い記録密
度が急激に増大している。従来誘導型薄膜磁気ヘッドに
より記録媒体への記録再生が行われていたが、最近では
高密度再生に適した異方性磁気抵抗効果を用いた磁気抵
抗効果ヘッド(通常MRヘッドと呼ばれる)を再生ヘッ
ドに、従来の誘導型薄膜磁気ヘッドを記録ヘッドに用い
た複合型磁気ヘッドが使用されるようになっている。ま
た、MRヘッドよりさらに再生能力の優れたヘッドとし
て、巨大磁気抵抗効果を利用したスピンバルブヘッドが
再生ヘッドとして用いられようとしている。
【0003】スピンバルブヘッドに用いられているスピ
ンバルブ効果と呼ばれる巨大磁気抵抗効果は、強磁性
膜、導電体膜および強磁性膜が積層され、かつ一方の強
磁性膜の磁化が一定の向きに固定されもう一方の強磁性
膜の磁化が適当な大きさの外部磁界によってその向きを
変えるとき、その積層膜の両端に生じる抵抗が変化する
効果をいい、その抵抗変化量は二つの強磁性膜における
磁化のなす角の余弦(cosine)に比例する。
【0004】ここで、一般に、磁化が一定の向きに固定
されている強磁性膜は固定層と呼ばれ、外部磁界によっ
て磁化の向きを変える強磁性膜はフリー層と呼ばれる。
また、一方の強磁性膜の磁化を一定の向きに固定してお
く方法は様々考案されているが、現在最も頻繁に利用さ
れている方法は、その強磁性膜に反強磁性膜を接して形
成し、強磁性膜と反強磁性膜とが接する界面に交換結合
を発生させ外部磁界に対して動きにくい反強磁性膜のス
ピンを利用することによって強磁性膜の磁化の向きを固
定する方法である。
【0005】まず、一般的なスピンバルブ型磁気抵抗効
果ヘッドの概略について図8および図9を用いて説明す
る。
【0006】図8に示すように、Al2 O3 等の絶縁膜
が形成された適当な基板(図示せず)上に、下地膜1
1、フリー層強磁性膜12、導電体膜13、固定層強磁
性膜14、反強磁性膜15および保護膜16がこの順に
適当な形状に積層して形成され、その両端部にハード膜
17a、17bと電極膜18a、18bが積層して配設
されている。ハード膜17a、17bは、フリー層強磁
性膜12の磁化の向き22を補助的にX方向28に向か
せ、フリー層強磁性膜12のバルクハウゼンジャンプノ
イズを抑制する働きをしており、一般に縦バイアス膜と
呼ばれる。
【0007】ここで、下地膜11にはTaやZr等の材
料が用いられ、この上に積層されるフリー層強磁性膜1
2の結晶性を向上させる役割を果たしている。フリー層
強磁性膜12にはCo、NiFe、CoFe等の材料や
それらを適当に組み合わせた多層膜が、導電体膜13に
はCu等が、固定層強磁性膜14にはCo、NiFe、
CoFe等の材料やそれらを適当に組み合わせた多層膜
が、反強磁性膜15にはNiMn、PtMn、FeM
n、NiO等が、保護膜16にはTa等が用いられ、ハ
ード膜17a、17bにはCoPt、CoCrPt等
が、電極膜18a、18bにはAu、W等が用いられて
いる。また、ハード膜17a、17bのシード層として
Crなどの材料からなる下地膜やハード膜7a、7bと
電極膜18a、18bとの密着性を向上させるためにT
a等の薄膜が挿入されることもある。
【0008】図9は図8の一部拡大図である。フリー層
強磁性膜12の磁化の向き22およびハード膜17a、
17bの磁化の向き27a、27bはX方向28、すな
わち一方のハード膜17aからもう一方のハード膜17
bに向かう向きであり、固定層強磁性膜14の磁化の向
き24はフリー層強磁性膜12の磁化の向き22に直交
するY方向29である。また、反強磁性膜15のスピン
方向25もY方向に平行に整列している。ここで、フリ
ー層強磁性膜12の磁化の向き22およびハード膜17
a、17bの磁化の向き27a、27bはすべて同一向
きであれば図9に示された向きと逆向きでもよく、また
固定層強磁性膜14の磁化の向き24も逆向きでも構わ
ない。
【0009】図8に示されているそれぞれの膜は、一般
にスパッタ法を用いて形成されることが多い。フリー層
強磁性膜12と固定層強磁性膜14のそれぞれの磁化の
向き22、24および反強磁性膜15のスピン方向25
を、図9に示されるような向きにする手法としては、ま
ずフリー層強磁性膜12を形成する際X方向に適度な強
度の外部磁界を印加しながら形成し、固定層強磁性膜1
4および反強磁性膜15を形成するときにはY方向に外
部磁界を印加しながら形成する手法がよく用いられる。
さらに、固定層強磁性膜14と反強磁性膜15との界面
に交換結合を発生させる方法としては、反強磁性膜15
がFeMnやNiOの場合には固定層強磁性膜14と反
強磁性膜15との界面に酸化などの汚染がなく磁気的に
連続した状態であれば特別なプロセスを施さなくとも交
換結合は発生するが、反強磁性膜15がNiMnやPt
Mnの場合にはそれを形成した後Y方向に外部磁界を印
加しながら適当な条件で熱処理プロセスを実施する必要
がある。ただし、この場合には熱処理プロセス実施後X
方向に適度な外部磁界を印加してフリー層強磁性膜12
およびハード膜17a、17bのそれぞれの磁化の向き
22、27a、27bをX方向に向かせるプロセスも必
要である。
【0010】以上のようなスピンバルブ型磁気抵抗効果
ヘッドの構成は、今までに数多く開示されており、例え
ば特公平8−21166号公報が開示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、この熱処理プロセスを施すことによってフリー
層強磁性膜12の磁化の向き22がX方向からずれる可
能性があり、ヘッドに製造した後再生出力の低下やノイ
ズの増大などの再生性能に大きな悪影響を及ぼす。そこ
で、それを防ぐために従来技術では、ハード膜17a、
17bの膜厚を厚くしてその磁化の大きさを増大させる
ことによって強制的にフリー層強磁性膜12の磁化の向
き22をX方向に向かせる方法があるが、ハード膜17
a、17bによる強制力が強くなるため外部磁界に対す
るフリー層強磁性膜12の磁化が動きにくくなり、結果
としてやはり再生出力の低下を招く。さらに、ハード膜
17a、17bは高価な貴金属であるPtを含有してい
るため、膜厚を厚くすることによって製造コストがかか
る。
【0012】また、熱処理プロセスを必要としないFe
MnやNiOを用いた場合には、固定層強磁性膜14と
反強磁性膜15との界面の交換結合力が小さく、Y方向
と異なる方向への大きな外部磁界の印加やヘッドの動作
環境温度のわずかな上昇によって交換結合が切れ固定層
強磁性膜14の磁化の向きが乱れることによって、ヘッ
ドとしての動作不良が発生する等の問題点がある。
【0013】さらに、スピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッ
ドの異なる構成として、基板上に反強磁性膜、固定層強
磁性膜、導電体膜およびフリー層強磁性膜をこの順に形
成する方法があるが、従来と同様にTaやZrを反強磁
性膜の下地膜として用いたり、あるいは下地膜を用いな
かったりすると、反強磁性膜と固定層強磁性膜との界面
に働く交換結合力が小さくなり、場合によっては働かな
いこともあり、交換結合力のバラツキの増大ひいてはヘ
ッドとしての再生動作不良を起こす。交換結合力の低下
現象は、例えば特開平6−76247号公報などに開示
されており、この低下は交換結合力の外部磁界による攪
乱や熱的安定性の悪化を引き起こす。特開平6−762
47号公報においてはMRヘッドへの適用に関して検討
されており、MRヘッドでは交換結合力が縦バイアス膜
の磁束と同一向きに向いていたり、用いられている膜が
厚く情報検出電流等による膜の温度上昇が小さいことな
どの理由から交換結合力の低下はそれほど問題視されな
かった。
【0014】本発明は、このような従来技術の問題点を
鑑みて、詳細な検討を行うことによって解決に至ったも
のである。
【0015】本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、再生出力の低下を引き起こすことなくノイズを低
減でき、さらに低コストで製造できるスピンバルブ型磁
気抵抗効果ヘッドを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のスピンバルブ型
磁気抵抗効果ヘッドは、データの読み取りを行うスピン
バルブ型磁気抵抗効果ヘッドであり、基板上に第1の絶
縁膜、スピンバルブ膜がこの順に形成され、前記スピン
バルブ膜の両端の外側の領域に、ハード膜が配置され、
前記ハード膜の上に電極膜が積層され、前記電極膜とス
ピンバルブ膜の上に第2の絶縁膜が形成され、前記スピ
ンバルブ膜は、前記基板側から第1の下地膜、第2の下
地膜、反強磁性膜、磁化が一定の向きに固定されている
固定層強磁性膜、導電体膜、外部磁界によって磁化の向
きを変えるフリー層強磁性膜の順に積層してなり、媒体
対向面と基板面の両方に平行な方向をX方向とし、媒体
対向面に垂直な方向をY方向とすると、 前記第2の下
地膜の磁化の向き、前記反強磁性膜のスピン方向、およ
び前記固定層強磁性膜の磁化の向きがY方向又はその逆
方向を向き、前記フリー層強磁性膜の磁化の向き、前記
ハード膜の磁化の向きがX方向又はその逆方向を向いて
いることを特徴とする。
【0017】本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッ
ドは前記スピンバルブ膜の両端がテーパ形状をしている
ことを特徴とする。
【0018】本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッ
ドは前記第2の下地膜と前記反強磁性膜とが互いの界面
において交換結合によって磁気的に結合されていること
を特徴とする。本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘ
ッドはデータの読み取りを行うスピンバルブ型磁気抵抗
効果ヘッドであり、基板上に第1の絶縁膜が形成され、
その上にスピンバルブ膜を構成する膜として第1の下地
膜、第2の下地膜、反強磁性膜、磁化が一定の向きに固
定されている固定層強磁性膜、導電体膜、外部磁界によ
って磁化の向きを変えるフリー層強磁性膜、保護膜がこ
の順に積層され、少なくとも前記導電体膜、前記フリー
層強磁性膜、前記保護膜の三層の両端の外側の領域に、
ハード膜が形成され、前記ハード膜の上に電極膜が積層
され、前記電極膜と前記保護膜の上に第2の絶縁膜が形
成され、媒体対向面と基板面の両方に平行な方向をX方
向とし、媒体対向面に垂直な方向をY方向とすると、前
記第2の下地膜の磁化の向き、前記反強磁性膜のスピン
方向、および前記固定層強磁性膜の磁化の向きがY方向
又はその逆方向を向き、前記フリー層強磁性膜の磁化の
向き、前記ハード膜の磁化の向きがX方向又はその逆方
向を向いていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1の実施の形態
について詳細に説明する。
【0020】本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッ
ドにおける第1の実施形態について、図1、図2および
図3を用いて以下に説明する。
【0021】まず、ヘッドの心臓部である素子の全体の
構成は、図1に示されるように、絶縁膜32が形成され
た基板31上に、スピンバルブ膜33が所定の形状にパ
ターン化されて形成され、その両端部が適当な傾斜をも
つテーパ形状に加工され、そのテーパを覆うようにハー
ド膜34a、34bが配設され、かつハード膜34a、
34b上に電極膜35a、35bが積層形成されてい
る。さらに、スピンバルブ膜33および電極膜35a、
35bを完全に覆うようにして絶縁膜36が積層形成さ
れている構造を有している。
【0022】一般に、基板31および絶縁膜32、36
の材料としてはAl2O3−TiC系のセラミックおよ
びAl2O3が主に用いられ、ハード膜34a、34b
にはCoPt、CoCrPt等が、電極膜35a、35
bにはAuがよく用いられる。また、スピンバルブ膜3
3の両端部のテーパ形状は、フォトレジスト等を用いて
マスクされたスピンバルブ膜33をイオンビームエッチ
ングなどで切除するという一般的なパターニング技術に
より所定の形状に成形される。
【0023】スピンバルブ膜33は、図2に示されるよ
うに、基板側から第1の下地膜41、第2の下地膜4
2、反強磁性膜43、固定層強磁性膜44、導電体膜4
5、フリー層強磁性膜46および保護膜47がこの順に
積層された構造(ここでは、この順番に積層されたスピ
ンバルブ膜を逆層スピンバルブ膜と呼ぶことにする)を
有しており、第1の下地膜41には厚さ30オングスト
ロームのTa膜を、第2の下地膜42には厚さ50オン
グストロームで18.5重量%のFeを含有するNiF
e膜を、反強磁性膜43には厚さ300オングストロー
ムで52原子%のMnを含有するNiMn膜を、固定層
強磁性膜44には厚さ50オングストロームで10原子
%のCoを含有するCoFe膜を、導電体膜45には厚
さ21オングストロームのCu膜を、フリー層強磁性膜
46には厚さ100オングストロームで18重量%のF
eを含有するNiFe膜を、保護膜47には厚さ30オ
ングストロームのTa膜を、それぞれスパッタ法を用い
て形成した。
【0024】このとき、図5に示されるように、第2の
下地膜42の磁化の向き52、反強磁性膜43のスピン
方向53および固定層強磁性膜44の磁化の向き54が
Y方向59を向き、かつフリー層強磁性膜46の磁化の
向き56、ハード膜34a、34bの磁化の向き534
a、534bがY方向59に直交するX方向58を向
き、さらに第2の下地膜42と反強磁性膜43と固定層
強磁性膜44とが、互いの界面において交換結合によっ
て磁気的に結合するように、下記の製造プロセスを施し
た。
【0025】まず、第2の下地膜42、反強磁性膜43
および固定層強磁性膜44を形成する際にY方向59に
50Oeの外部磁界を印加しながら形成し、フリー層強
磁性膜46を形成するときにはX方向に100Oeの外
部磁界を印加しながら形成した。また、ハード膜34
a、34bを形成するときにも適度な外部磁界を印加し
ながら形成してもよい。
【0026】次に、スピンバルブ膜33を形成した後、
Y方向に500Oeの外部磁界を印加しながら10−5
Pa台程度の真空中にて270℃、5時間の熱処理を実
施し、さらに常温においてX方向に3kOeの外部磁界
を5分間印加した。
【0027】このようなスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘ
ッド素子に対して、周知の技術を用いてスライダ加工を
施すとともに、加圧バネ、支持アーム等の取り付けおよ
び電極配線などを行ってスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘ
ッドを作製した。
【0028】次に本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果
ヘッドの第1の実施形態について、その製造方法及び動
作特性の詳細を説明する。
【0029】まず、第2の下地膜42、反強磁性膜43
および固定層強磁性膜44を形成する際にY方向に50
Oeの外部磁界を印加しながら形成し、フリー層強磁性
膜46を形成するときにはX方向に100Oeの外部磁
界を印加しながら形成することによって、図3に示され
るように、それぞれ所定の向きに磁化が向きやすくなる
ような磁気異方性がつけられる。しかし、この時点では
まだNiMnからなる反強磁性膜43は、NiFeから
なる第2の下地膜42およびCoFeからなる固定層強
磁性膜44とのそれぞれの界面において交換結合がほと
んど働いていない。そこで、次に、Y方向に500Oe
の外部磁界を印加しながら10−5Pa台程度の真空中
にて270℃、5時間の熱処理を実施することによっ
て、NiMnからなる反強磁性膜43は面心立方構造か
ら規則格子を有する面心正方構造に構造変化を起こし、
その結果NiFeからなる第2の下地膜42およびCo
Feからなる固定層強磁性膜44とのそれぞれの界面に
おいて十分に大きな交換結合が発現する。
【0030】この第1の実施形態において、再生したと
きのノイズの原因となるフリー層強磁性膜37の磁化の
攪乱を抑える働きをするハード膜34a、34bの磁化
をフリー層強磁性膜46の磁化とバランスさせるため
に、フリー層強磁性膜46の厚さ100オングストロー
ムに対してハード膜34a、34bの厚さを395オン
グストロームで形成して、スピンバルブ型磁気抵抗効果
ヘッドの再生性能の指標となる素子の抵抗と外部磁界と
の関係(R−H特性)を測定したところ、図4(a)に
示される非常にきれいな曲線(R−H曲線)が得られ
た。
【0031】第1の実施の形態の第1の効果は再生ノイ
ズの低減であり、実験結果とともに以下に説明する。図
4(a)に示した本発明の第1の実施形態の逆層スピン
バルブ膜を有する素子におけるR−H曲線と従来技術の
それを比較するために、従来例の構造を有するスピンバ
ルブ膜を用いた素子として、基板側から厚さ30オング
ストロームのTaからなる下地膜、厚さ100オングス
トロームで18重量%のFeを含有するNiFeからな
るフリー層強磁性膜、厚さ21オングストロームのCu
からなる導電体膜、厚さ50オングストロームで10原
子%のCoを含有するCoFeからなる固定層強磁性
膜、厚さ300オングストロームで52原子%のMnを
含有するNiMnからなる反強磁性膜および厚さ30オ
ングストロームのTaからなる保護膜をスパッタ法によ
りこの順に積層してスピンバルブ膜(この順番に積層さ
れたスピンバルブ膜を順層スピンバルブ膜と呼ぶことに
する)を形成し、その両端部を本発明の第1の実施形態
と同様の方法でテーパ形状に加工し、さらにその両端部
にハード膜の磁化とフリー層強磁性膜の磁化とのバラン
スが本発明の第1の実施形態と同じになるように395
オングストロームの厚さのハード膜を配設し、その後電
極膜、絶縁膜の形成および熱処理等を本発明の第1の実
施形態と同一の工程で実施した後、その素子のR−H特
性を測定したところ、図4(b)に示されるR−H曲線
が得られ、ヘッドにしたときに再生ノイズの原因となる
ヒステリシスが観測されている。これに対し、図4
(a)で分かるように、本発明はヒステリシスはなくそ
の効果が確認できる。
【0032】また、異なる検討として、ヘッド素子のよ
うなミクロンスケールの微少パターンではなく1.5x
1cmサイズのガラス基板上に厚さ30オングストロー
ムのTaからなる第1の下地膜、厚さ50オングストロ
ームで18.5重量%のFeを含有するNiFeからな
る第2の下地膜、厚さ300オングストロームで52原
子%のMnを含有するNiMnからなる反強磁性膜、厚
さ50オングストロームで10原子%のCoを含有する
CoFeからなる固定層強磁性膜、厚さ21オングスト
ロームのCuからなる導電体膜、厚さ100オングスト
ロームで18重量%のFeを含有するNiFeからなる
フリー層強磁性膜および厚さ30オングストロームのT
aからなる保護膜をスパッタ法を用いてこの順に積層形
成された逆層スピンバルブ膜構造を有する試料(試料A
と呼ぶことにする)と、厚さ30オングストロームのT
aからなる下地膜、厚さ100オングストロームで18
重量%のFeを含有するNiFeからなるフリー層強磁
性膜、厚さ21オングストロームのCuからなる導電体
膜、厚さ50オングストロームで10原子%のCoを含
有するCoFeからなる固定層強磁性膜、厚さ300オ
ングストロームで52原子%のMnを含有するNiMn
からなる反強磁性膜および厚さ30オングストロームの
Taからなる保護膜ををこの順に積層された順層スピン
バルブ膜構造を有する試料(試料Bと呼ぶことにする)
を作製してR−H曲線を測定したところ、試料Aでは図
5(a)に示されるようなR−H曲線が得られ試料Bで
は図5(b)のR−H曲線が得られ、試料Bは試料Aに
比べフリー層強磁性膜の大きなヒステリシスが現れてお
り、図4(b)に示したような素子形状のR−H曲線に
おけるヒステリシスの一原因と考えられる。試料Aと試
料BのR−H曲線におけるヒステリシス発生の違いの一
つとして、逆層スピンバルブ膜の場合 第1の下地膜か
ら導電体膜までのすべての膜がフリー層強磁性膜の結晶
性を少なからず向上させる下地膜となっており、順層ス
ピンバルブ膜の場合にはここでは30オングストローム
のTa膜一層のみであり、順層スピンバルブ膜に比べて
逆層スピンバルブ膜のフリー層強磁性膜の結晶性がかな
りよいことが考えられる。また、順層スピンバルブ膜に
おいて逆層スピンバルブ膜と同様の下地効果を得るため
に、下地膜を厚くしたり下地膜を複数の層の構成にして
トータル膜厚を厚くすると、ヘッドにしたとき情報検出
電流の分流が多くなり、結果として再生出力等の低下を
招く(これは下記の再生出力低下の抑制とも関連す
る)。
【0033】次に、本発明の逆層スピンバルブ膜に関し
て、さらに試料Cとして1.5x1cmサイズのガラス
基板上に厚さ30オングストロームのTaからなる第1
の下地膜、厚さ100オングストロームで18.5重量
%のFeを含有するNiFeからなる第2の下地膜、厚
さ300オングストロームで52原子%のMnを含有す
るNiMnからなる反強磁性膜、厚さ50オングストロ
ームで10原子%のCoを含有するCoFeからなる固
定層強磁性膜、厚さ21オングストロームのCuからな
る導電体膜、厚さ100オングストロームで18重量%
のFeを含有するNiFeからなるフリー層強磁性膜お
よび厚さ30オングストロームのTaからなる保護膜を
スパッタ法を用いてこの順に積層形成された逆層スピン
バルブ膜構造を有する試料を作製し、試料Aと試料Cの
両方とも、磁化と外部磁界の関係(M−H特性)と、R
−H特性を測定したところ、図6(a)、(b)、
(c)、(d)に示される結果が得られた。ここで、図
6(a)、(b)は試料Aの結果であり、図6(c)、
(d)は試料Cの結果である。試料AのM−H曲線は図
6(a)に示されるように2段に分離しておりR−H曲
線は図6(b)に示されるようにきれいな曲線になって
いる。それに対して、第2の下地膜の膜厚が厚い試料C
のM−H曲線は図6(c)に示されるように3段になっ
ており、それに対応してR−H曲線も図6(d)に示さ
れるように正の高磁界において磁気抵抗変化を起こして
おり、この磁気抵抗変化は第2の下地膜であるNiFe
膜の磁化反転によるものである。すなわち、これは第2
の下地膜であるNiFe膜と反強磁性膜との界面の交換
結合によって発生する交換バイアス力が弱いために起こ
る現象であり、交換バイアス力は反強磁性膜の膜厚やそ
れに接する強磁性膜の膜厚によって変化し、主に反強磁
性膜の膜厚の減少および強磁性膜の膜厚の増大とともに
減少することがわかっている。また、熱処理温度の高温
化や長時間化によって増大することもわかっている。仮
に、この第2の下地膜の磁化反転がもっと低磁界(具体
的にはヘッド素子の動作磁界程度)で発生した場合、本
来求めているフリー層強磁性膜の磁化反転による磁気抵
抗変化に重なり、再生出力のバラツキや再生不良の原因
となる可能性があり、具体的な第2の下地膜の磁化反転
磁界を決定する第2の下地膜および反強磁性膜の膜厚
は、製造装置や形成条件などによって異なるため明言で
きないが、第2の下地膜の膜厚の上限や反強磁性膜の膜
厚の下限がその組み合わせによって決定される。また、
第2の下地膜の膜厚が薄いと反強磁性膜の結晶性向上の
十分な効果が得られなくなるため下限も存在し、反強磁
性膜の膜厚についても厚いと前述したように再生出力が
低下するため上限がある。さらに、スピンバルブ膜は温
度に弱く、熱処理の高温化や長時間化によって交換バイ
アス力を増大させる手法にも大きなデメリット(具体的
には磁気抵抗効果の減少による再生出力の低下)があ
る。
【0034】第2の効果は再生出力低下の抑制であり、
以下に説明する。図4(b)に示した従来例である順層
スピンバルブ膜を用いた素子のヒステリシスひいてはヘ
ッドとしての再生ノイズを低減する方法として、ハード
膜の膜厚を厚くして磁化の大きさを増大させることによ
って強制的にフリー層強磁性膜の磁化の向きを所定の方
向に向かせる方法があるが、ハード膜による強制力が強
くなるため外部磁界に対するフリー層強磁性膜の磁化が
動きにくくなり磁気抵抗変化量が減少し、結果として低
感度となり再生出力の低下を招く。しかしながら、本発
明の逆層スピンバルブ膜を用いた素子では、図4(a)
のようにハード膜が同じ膜厚でありながらもヒステリシ
スがないため、磁気抵抗変化量の減少ひいては感度およ
び再生出力の低下を抑えられる。
【0035】第3の効果は製造コストの低減であり、以
下に説明する。上記の第1の効果および第2の効果にお
いて述べたように、本発明の逆層スピンバルブ膜を用い
たヘッドは従来の順層スピンバルブ膜を用いたヘッドよ
りハード膜の膜厚が薄くても再生ノイズを有効に低減で
き、製造コストを低減できる。従来から用いられている
CoPtやCoCrPtなどの高価な貴金属であるPt
を含有する材料をハード膜として用いる場合には、特に
効果が大きい。
【0036】尚、第1の下地膜が、Zr、Moまたはこ
れらの合金であっても同様の効果が得られる。また、第
2の下地膜が、NiFe、Co、CoFe、CoNiF
eまたはFe等であっても同様の効果が得られる。ま
た、反強磁性膜が、NiMn、PtMn、PdMn、N
iPtMn、NiPdMn、PtPdMn、またはNi
PtPdMnであっても同様の効果が得られる。
【0037】次に第2の実施形態についてその構成及び
特徴を説明する。本実施形態は、図2における保護膜4
7にAl2O3からなる絶縁膜を用いることを特徴とし
ている。これは、第1の実施形態の効果に加え、図3の
ようにハード膜34a、34bおよび電極膜35a、3
5bが製造バラツキによりスピンバルブ膜33のテーパ
形状に加工されている上端部を完全に覆い、さらにスピ
ンバルブ膜33にオーバーラップするように形成された
り、上端部まで届かずテーパ斜面に形成される場合に起
こる再生出力の低下や再生トラック幅のバラツキを抑制
することができるという効果がある。
【0038】ここで、保護膜47は一層である必要がな
く、たとえばTa、Zr、Mo等の材料とAl2O3等
の絶縁膜などとを複数組み合わせた多層膜であっても構
わない。このとき、最上層に絶縁膜を形成することが望
ましい。
【0039】また、保護膜47だけでなく、第1の下地
膜41も単一膜で構成する必要はなく、Ta、Zr、M
oあるいはそれらの合金からなる複数の積層膜で構成し
てもよく、第2の下地膜42についても単一膜で構成す
る必要はなく、NiFe、Co、CoFe、CoNiF
eまたはFe等からなる複数の積層膜で構成してもよ
い。さらに、固定層強磁性膜44やフリー層強磁性膜4
5についても単一膜で構成する必要はなく、スピンバル
ブ型の磁気抵抗効果を示す材料から構成される複数の積
層膜でもよいことはいうまでもない。
【0040】次に第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、図7に示されるように、基板91上に
絶縁膜92が形成され、その上にスピンバルブ膜を構成
する膜として第1の下地膜93、第2の下地膜94、反
強磁性膜95、磁化が一定の向きに固定されている固定
層強磁性膜96、導電体膜97、外部磁界によって磁化
の向きを変えるフリー層強磁性膜98、保護膜99がこ
の順に積層され、導電体膜97、フリー層強磁性膜9
8、保護膜99の三層の両端の外側の領域に、ハード膜
100a、100bが形成され、その上に電極膜101
a、101bが積層され、電極膜101a、101bと
保護膜99の上に絶縁膜102が形成され、各膜の磁化
の向きやスピン方向は第1の実施形態と同一である。ス
ピンバルブ膜を構成する膜のうち導電性膜97、フリー
層強磁性膜98および保護膜99のみの両端部をテーパ
形状に加工している。
【0041】この場合、第1の実施形態の効果に加え、
ハード膜100a、100bの磁化による磁束が固定層
強磁性膜96や反強磁性膜95に流入する量を少なから
ず抑制でき、ハード膜100a、100b本来の目的で
あるフリー層強磁性膜98のバルクハウゼンノイズ抑制
に効率よく働くという効果がある。
【0042】本実施形態の変形例として、導電体膜9
7、フリー層強磁性膜98、保護膜99の三層のみなら
ずそこから絶縁膜97またはそれに至るまでの途中の層
までをテーパ加工してそれらの両端の外側にハード膜1
00a、100bを形成する構成としても構わない。
【0043】
【発明の効果】本発明の第1の効果は本発明のヘッドに
より読みとった信号の再生ノイズを低減することができ
る。その理由は、本発明は第1の下地膜41から導電体
膜45までの全ての膜がフリー層強磁性膜の結晶性を少
なからず向上させる作用があり、R−H曲線のヒステリ
シスの発生が起きないからである。
【0044】第2の効果は、再生信号の出力低下を防止
できることである。その理由は、R−H曲線のヒステリ
シスの発生が起きないため、磁気抵抗変化量の減少を抑
えられるからである。第3の効果は、製造コストを低減
できることである。その理由は、再生ノイズを低減する
ためにハード膜を厚くする必要がないからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の構造を示す斜視
図。
【図2】 本発明の第1の実施形態の構造を示す斜視図
の拡大図。
【図3】 本発明における各部の磁化の向きを示す斜視
図。
【図4】 図4(a)は本発明のR−H曲線を示す図。
図4(b)は従来例のR−H曲線を示す図。
【図5】 図5(a)は試料AのR−H曲線を示す図。
図5(b)は試料BのR−H曲線を示す図。
【図6】 図6(a)は本発明のM−H曲線を示す図。
図6(b)は本発明のR−H曲線を示す図。図6(c)
は試料CのM−H曲線を示す図。図6(d)は試料Cの
R−H曲線を示す図。
【図7】 本発明の第3の実施形態の構造を示す斜視
図。
【図8】 従来のスピンバルブ型磁気抵抗効果型ヘッド
の構造を示す斜視図。
【図9】 従来のスピンバルブ型磁気抵抗効果型ヘッド
の構造を示す斜視図の一部拡大図。
【符号の説明】
11 下地膜 12、46、98 フリー層強磁性膜 13、45、97 導電性膜 14、44、96 固定層強磁性膜 15、43 反強磁性膜 16、47、99 保護膜 17a、34a、100a ハード膜 18a、35a、101a 電極膜 22、24、27a、27b、52、54 磁化の向き 31 基板 32、36、102 絶縁膜 33 スピンバルブ膜 41 第1の下地膜 42 第2の下地膜 53 スピン方向 58 X方向 59 Y方向 93 第1の下地膜 94 第2の下地膜

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの読み取りを行うスピンバルブ型
    磁気抵抗効果ヘッドであり、 基板上に第1の絶縁膜、スピンバルブ膜がこの順に形成
    され、 前記スピンバルブ膜の両端の外側の領域に、ハード膜が
    配置され、前記ハード膜の上に電極膜が積層され、 前記電極膜とスピンバルブ膜の上に第2の絶縁膜が形成
    され、 前記スピンバルブ膜は、前記基板側から第1の下地膜、
    第2の下地膜、反強磁性膜、磁化が一定の向きに固定さ
    れている固定層強磁性膜、導電体膜、外部磁界によって
    磁化の向きを変えるフリー層強磁性膜の順に積層してな
    り、 媒体対向面と基板面の両方に平行な方向をX方向とし、
    媒体対向面に垂直な方向をY方向とすると、 前記第2の下地膜の磁化の向き、前記反強磁性膜のスピ
    ン方向、および前記固定層強磁性膜の磁化の向きがY方
    向又はその逆方向を向き、 前記フリー層強磁性膜の磁化の向き、前記ハード膜の磁
    化の向きがX方向又はその逆方向を向いていることを特
    徴とするスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記スピンバルブ膜の両端がテーパ形状
    をしていることを特徴とする請求項1記載のスピンバル
    ブ型磁気抵抗効果ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第2の下地膜と前記反強磁性膜とが
    互いの界面において交換結合によって磁気的に結合され
    ていることを特徴とする請求項1記載のスピンバルブ型
    磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記第1の下地膜が、Ta、Zr、Mo
    またはこれらを含む合金のいずれかからなることを特徴
    とする請求項1、2または3記載のスピンバルブ型磁気
    抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記第2の下地膜が、NiFe、Co、
    CoFe、CoNiFeまたはFeのいずれかからなる
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載のスピンバ
    ルブ型磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記反強磁性膜が、NiMn、PtM
    n、PdMn、NiPtMn、NiPdMn、PtPd
    Mn、またはNiPtPdMnのいずれかからなること
    を特徴とする請求項1、2または3記載のスピンバルブ
    型磁気抵抗効果ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記保護膜がAl2 O3 を含む絶縁膜か
    らなることを特徴とする請求項1、2または3記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 【請求項8】 データの読み取りを行うスピンバルブ型
    磁気抵抗効果ヘッドであり、 基板上に第1の絶縁膜が形成され、その上にスピンバル
    ブ膜を構成する膜として第1の下地膜、第2の下地膜、
    反強磁性膜、磁化が一定の向きに固定されている固定層
    強磁性膜、導電体膜、外部磁界によって磁化の向きを変
    えるフリー層強磁性膜、保護膜がこの順に積層され、 少なくとも前記導電体膜、前記フリー層強磁性膜、前記
    保護膜の三層の両端の外側の領域に、ハード膜が形成さ
    れ、前記ハード膜の上に電極膜が積層され、 前記電極膜と前記保護膜の上に第2の絶縁膜が形成さ
    れ、 媒体対向面と基板面の両方に平行な方向をX方向とし、
    媒体対向面に垂直な方向をY方向とすると、 前記第2の下地膜の磁化の向き、前記反強磁性膜のスピ
    ン方向、および前記固定層強磁性膜の磁化の向きがY方
    向又はその逆方向を向き、 前記フリー層強磁性膜の磁化の向き、前記ハード膜の磁
    化の向きがX方向又はその逆方向を向いていることを特
    徴とするスピンバルブ型磁気抵抗効果ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記第2の下地膜と前記反強磁性膜とが
    互いの界面において交換結合によって磁気的に結合され
    ていることを特徴とする請求項8記載のスピンバルブ型
    磁気抵抗効果ヘッド。
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