JP2000101601A - ワイヤレス伝送システム - Google Patents

ワイヤレス伝送システム

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JP2000101601A
JP2000101601A JP10271925A JP27192598A JP2000101601A JP 2000101601 A JP2000101601 A JP 2000101601A JP 10271925 A JP10271925 A JP 10271925A JP 27192598 A JP27192598 A JP 27192598A JP 2000101601 A JP2000101601 A JP 2000101601A
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controller
address
transceiver
transmitted
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JP10271925A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Muroi
義則 室井
Moroo Koyama
師生 小山
Mitsunobu Kuroda
光信 黒田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】伝送範囲が広範囲である場合に、信号が衝突す
る確率を低くする。 【解決手段】コントローラA及び送受信器Bの各々は、
送信権を有する送受信器B、コントローラAのアドレス
を指定した制御信号を送受信する機能を備える。コント
ローラAは、1の送受信器Bのアドレスを指定した最初
の制御信号を送信し、コントローラA及び送受信器Bの
各々は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受
信したときには、その受信した制御信号をそのまま送信
する一方、自己のアドレスが指定された制御信号を受信
したときには、情報データがあれば送信し、送信する情
報データがなくなれば、他の送受信器B又はコントロー
ラAのアドレスを指定した制御信号を送信して、複数の
送受信器B及びコントローラAが順に情報データを送信
できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一周波数チャネ
ルを使用したシステムであって、信号を中継することに
より広範囲にわたる伝送ができるワイヤレス伝送システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からワイヤレス伝送システムは、様
々な分野に適用されており、複数の送受信器の各々が、
同一周波数チャネルを使用するシステムでは、各送受信
器は、情報データの送信前にキャリアセンスを行い、他
の送受信器が信号を送信していないことを確認してから
信号を送出するようにして、ワイヤレス信号同士の衝突
を防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ワイヤレス伝送システムでは、送受信器同士が離れて設
置された場合、互いがキャリアセンスできない位置関係
になってしまい、信号を送出すれば、その信号が衝突す
る場合があるという問題が生じていた。本発明は、この
ような事情に鑑みてなされたものであり、伝送範囲が広
範囲である場合に、信号が衝突する確率が低いワイヤレ
ス伝送システムを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のワイヤレス伝送システムは、各々にアドレ
スが割り付けられた、1台のコントローラと、1又は複
数台の送受信器、送信器、受信器とで構成され、送信器
又はコントローラから送信された情報データを、送受信
器又はコントローラが中継し、受信器又はコントローラ
が受信するようになっている。
【0005】請求項1では、コントローラ及び送受信器
の各々は、送信権を有する送受信器、コントローラのア
ドレスを指定した制御信号を送受信する機能を備える。
コントローラは、1の送受信器のアドレスを指定した最
初の制御信号を送信し、コントローラ及び送受信器の各
々は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信
したときには、その受信した制御信号をそのまま送信す
る一方、自己のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときには、情報データがあれば送信し、送信する情報
データがなくなれば、他の送受信器又はコントローラの
アドレスを指定した制御信号を送信して、複数の送受信
器及びコントローラが順に情報データを送信できるよう
にする。
【0006】このように本発明システムでは、送信権を
指定した制御信号を伝送し、この制御信号と情報データ
を各送受信器が中継するので、伝送範囲が広範囲にな
り、送信側と受信側とが互いにキャリアセンスできない
位置関係になったとしても、ワイヤレス伝送ができる。
請求項2では、コントローラ及び送受信器の各々は、送
信権を有する送受信器、コントローラのアドレスを指定
した制御信号を送受信する機能を備えており、コントロ
ーラは、1の送受信器のアドレスを指定した最初の制御
信号を送信し、その後、コントローラ及び送受信器の各
々は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信
したときには、その受信した制御信号をそのまま送信す
る一方、自己のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときには、情報データがあれば送信し、送信する情報
データがなくなれば、コントローラは、最初に送信した
制御信号を送信する一方、送受信器の各々は、他の送受
信器のアドレスを指定した制御信号を送信して、複数の
送受信器が順に情報データを送信できるようにし、最後
に自己のアドレスが指定された制御信号を受信した送受
信器は、コントローラのアドレスを指定した制御信号を
送信する。
【0007】ここでは、制御信号の送信権の指定につい
てを詳しく提案しており、コントローラが最初に1の送
受信器を指定した後、送受信器の間で順に送信権を受け
渡していき、最後にコントローラに送信権を戻すことを
繰り返すようになっている。請求項3では、請求項1又
は請求項2において、コントローラ及び送受信器の各々
は、キャリアセンス手段を備えており、自己以外のアド
レスが指定された制御信号を受信したときに、キャリア
センス手段によってキャリアを検出したときには、受信
した制御信号を送信しないことを特徴とする。これによ
って、制御信号同士の衝突を防ぐようにできる。
【0008】請求項4では、請求項1又は請求項2にお
いて、コントローラ及び送受信器の各々は、直前に送信
した制御信号のアドレスと同じアドレスが指定された制
御信号を受信したときには、その受信した制御信号を無
視することを特徴とする。これによって、同じ制御信号
の送受信が繰り返されることを防ぐ。請求項5と請求項
6では、送受信器の配置構成について言及しており、請
求項5では、請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
複数の送受信器の各々は、アドレス順に、前後のアドレ
スの送受信器に信号が届く範囲に配置されるとともに、
少なくとも、最初に自己のアドレスが指定された制御信
号を受信する送受信器と、最後に自己のアドレスが指定
された制御信号を受信する送受信器は、コントローラと
信号が届く範囲に配置されている。この場合、システム
内において、制御信号は、複数の送受信器のアドレス
順、コントローラのアドレスの順で、アドレスが指定さ
れ送信されることが繰り返される。
【0009】請求項6では、複数の送受信器の各々は、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置されるとともに、少なくとも、最初に自己の
アドレスが指定された制御信号を受信する送受信器は、
コントローラと信号が届く範囲に配置されている。この
場合、システム内において、制御信号は、複数の送受信
器のアドレス順、送受信器のアドレス順とは逆の順、コ
ントローラのアドレスの順で、アドレスが指定され送信
されることが繰り返される。
【0010】請求項7では、請求項1〜請求項6のいず
れかにおいて、最後に自己のアドレスが指定された制御
信号を受信した送受信器は、コントローラのアドレスを
指定した制御信号を送信せず、コントローラは、最初の
制御信号を送信してから所定時間が経過すれば、その最
初の制御信号を再送信することを特徴とする。このシス
テムでは、コントローラを指定した制御信号は送信され
ないので、最後に指定される送受信器とコントローラ
が、遠い位置に配置されていても、両者の間で制御信号
を中継する必要がない。
【0011】請求項8では、請求項1〜請求項6のいず
れかにおいて、コントローラは、最初の制御信号を送信
してから所定時間の間に、自己のアドレスが指定された
制御信号を受信しなかったときには、最初の制御信号を
再送信することを特徴とする。これによって、制御信号
が消失したとしても、コントローラから所定時間経過後
に制御信号が送出されるので、情報データの伝送が中断
したままになることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。図1は、ワイヤレス伝送
システムの構成の一例を示した図である。本発明のワイ
ヤレス伝送システムは、各々にアドレスが割り付けられ
た、1台のコントローラAと、1又は複数台の送受信器
B、送信器C、受信器Dとで構成されている。図では、
送受信器Bは2台(送受信器1、送受信器2)、送信器
Cは2台(送信器1、送信器2)、受信器Dは1台(受
信器1)が配置されている場合を示している。
【0013】このような構成によって、送信器C又はコ
ントローラAから送信された情報データを、送受信器B
又はコントローラAが中継し、受信器D又はコントロー
ラAが受信する。送受信器B又はコントローラAが情報
データを中継するので、広範囲のデータ伝送が可能にな
る。なお、以下には、電波を伝送する例を説明するが、
電波に限らず、光データ伝送であっても本発明システム
は適用される。
【0014】このシステムでは、同一周波数チャネルを
使用するので、伝送されるワイヤレス信号の衝突を避け
る必要があり、そのため、コントローラA及び送受信器
Bの各々は、送信権を有する送受信器B、コントローラ
Aのアドレスを指定した制御信号を送受信する機能を備
える。以下、この制御信号のことを「トークン(Tok
en)」とも呼ぶ。
【0015】なお、送受信器B及びコントローラAは、
制御信号を送受信することによって、信号の衝突を防ぐ
が、同じ伝送方式を採用するシステムが隣接する場合、
信号が衝突する確率が高くなるので、送受信器B及びコ
ントローラAには、予め、信号の送信元となることを許
可する機器(送信器C、送受信器B、コントローラA)
のアドレスを登録しておくことが望ましく、登録した以
外のアドレスの機器から信号を受信したときには、これ
を無視(破棄)すればよい。
【0016】コントローラAは、まず、システムの起動
時などに、1の送受信器Bのアドレスを指定した最初の
制御信号を送信する。その後、コントローラA及び送受
信器Bの各々は、自己以外のアドレスが指定された制御
信号を受信したときには、その受信した制御信号をその
まま送信する。一方、自己のアドレスが指定された制御
信号を受信したときには、情報データがあれば送信し、
送信する情報データがなくなれば、他の送受信器B又は
コントローラAのアドレスを指定した制御信号を送信し
て、複数の送受信器B及びコントローラAが順に情報デ
ータを送信できるようにする。
【0017】すなわち、システム内において、送受信器
B及びコントローラAは、送信権を得た1台の機器のみ
が情報データを送信することが出来、送信権を得るまで
は、送信する情報データがあったとしても、その情報デ
ータを送信することが出来ない。図1では、コントロー
ラ(A)は送受信器1(B)と送受信器2(B)との間
で送受信が可能であり、送信器1(C)から送信した信
号は送受信器1(B)のみが受信できる。また、送信器
2(C)から送信した信号は送受信器2(B)のみが受
信でき、送受信器2(B)が送信した信号は、コントロ
ーラ(A)以外に受信器1(D)が受信できる。
【0018】コントローラ(A)は、まず、システム起
動時などに、送受信器1(B)のアドレスを指定したト
ークン(トークン1)を送信する。送受信器2(B)
は、自己以外のアドレスが指定されたトークンを受信し
たので、その受信したトークンをそのまま送信する(
トークン1)。一方、送受信器1(B)は、自己のアド
レスが指定されたトークンを受信するので、すでに、送
信器1(C)から情報データを受信して蓄積していれ
ば、そのデータを送信し、また、複数の情報データを受
信していれば、そのデータのすべてを順次送信する。そ
して、送信する情報データがなくなれば、他の送受信器
である送受信器2(B)のアドレスを指定したトークン
(トークン2)を送信する。
【0019】コントローラ(A)は、自己以外のアドレ
スが指定されたトークンを受信するので、その受信した
トークンをそのまま送信する(トークン2)。送受信
器1(B)は、直前に送信したトークンのアドレスと同
じアドレスが指定されたトークンを受信するので、その
受信したトークンは無視する。一方、送受信器2(B)
は、自己のアドレスが指定されたトークンを受信するの
で、すでに、送信器2(C)から情報データを受信して
蓄積していれば、そのデータを送信し、また、複数の情
報データを受信していれば、そのデータのすべてを順次
送信する。そして、送信する情報データがなくなれば、
送受信器のすべてに送信権(トークン)が受け渡された
ことになるので、コントローラ(A)のアドレスを指定
したトークン(トークン0)を送信する。
【0020】すると、コントローラ(A)は、自己のア
ドレスが指定されたトークンを受信するので、情報デー
タがあれば送信し、送信する情報データがなくなれば、
送受信器1(B)のアドレスを指定したトークン(ト
ークン1)を送信する。このようにして、トークンの受
け渡し順序を、(コントローラ→送受信器1→送受信器
2→コントローラ→…)と繰り返し、送受信器B及びコ
ントローラAが、順に情報データを送信できるようにし
ている。
【0021】このような伝送方法をとれば、送信器1か
ら受信器1に対して送信される情報データは、(送信器
1→送受信器1→コントローラ→送受信器2→受信器
1)の経路を通って伝送されることになる。このように
本発明システムでは、送信権を指定した制御信号を伝送
し、この制御信号と情報データを各送受信器Bが中継す
るので、伝送範囲が広範囲になり、送信側と受信側とが
互いにキャリアセンスできない位置関係になったとして
も、ワイヤレス伝送ができる。また、制御信号を受け渡
しすることにより、送信できる機器を定めているので、
信号同士が衝突する確率を低くできる。
【0022】図1に示した動作を、更に説明すると、コ
ントローラAは、まず、1の送受信器B(送受信器1)
のアドレスを指定した最初の制御信号を送信する。その
後、コントローラA及び送受信器Bの各々は、自己以外
のアドレスが指定された制御信号を受信したときには、
その受信した制御信号をそのまま送信する。一方、自己
のアドレスが指定された制御信号を受信したときには、
情報データがあれば送信し、送信する情報データがなく
なれば、コントローラAは、最初に送信した制御信号を
送信する一方、送受信器Bの各々は、他の送受信器Bの
アドレスを指定した制御信号を送信して、複数の送受信
器Bが順に情報データを送信できるようにする。そし
て、最後に自己のアドレスが指定された制御信号を受信
した送受信器B(送受信器2)は、コントローラAのア
ドレスを指定した制御信号を送信する。
【0023】すなわち、この場合、コントローラAが最
初に1の送受信器Bを指定した後、送受信器Bの間で順
に送信権を受け渡していき、最後にコントローラAに送
信権を戻すことを繰り返すようになっている。図2に
は、伝送フレームフォーマットの例を示している。図2
(a)に示すように、伝送される信号は、このフォーマ
ットの信号であることの同期をとるための同期信号と、
送信先アドレス(DA)と、送信元アドレス(SA)
と、このフレームを識別するため、送信先毎のフレーム
別の連番などで構成されるフレーム識別コードと、コマ
ンドコードと、情報データと、誤り検出符号とで構成さ
れる。
【0024】送信先アドレスあるいは送信元アドレスに
は、同図(b)に例示したような、各機器に割り当てら
れたアドレス(ユニットNo.)が格納される。コマン
ドコードには、制御信号(トークン)であるのか、それ
以外の信号であるのかを識別するコードが格納される。
制御信号の場合は、このフォーマット中の情報データは
格納されない。このように、制御信号と情報データは、
同じ伝送フォーマットで構成することが出来る。
【0025】図3には、コントローラA及び送受信器
B、送信器C、受信器Dの構成を、それぞれブロック図
で示している。コントローラA及び送受信器Bは、デー
タ受信ブロック11でデータを受信すると、データ復調
ブロック12で復調し、受信データ解読ブロック13で
受信したデータを解読する。解読の結果、データを送信
するときは、データ変調ブロック14で送信データを変
調した後、送信制御ブロック15がデータ送信ブロック
16を制御して、データを送信する。キャリア周波数発
振回路ブロック17は、データ復調ブロック12、デー
タ変調ブロック14に対してキャリア周波数を発振す
る。キャリアセンス機能ブロック18は、キャリアセン
スした結果、キャリアの有無を検出する。送信制御ブロ
ック15は、このキャリアの有無に応じ、データ送信を
制御する。すなわち、キャリアがあればデータを送信せ
ず、キャリアがなければデータを送信する。
【0026】送信器Cは、データ生成ブロック21で生
成したデータを、データ変調ブロック22で変調した
後、送信制御ブロック23によってデータ送信ブロック
24からデータを送信する。キャリア周波数発振回路ブ
ロック25は、データ変調ブロック22に対してキャリ
ア周波数を発振する。受信器Dは、データ受信ブロック
31でデータを受信すると、そのデータをデータ復調ブ
ロック32で復調し、受信データ解読ブロック33で解
読する。キャリア周波数発振回路ブロック34は、デー
タ復調ブロック32に対してキャリア周波数を発振す
る。
【0027】次に、コントローラA及び送受信器Bの送
信権制御の動作を、図4にフローチャート(100〜1
06)で示す。トークンを受信したときに、そのトーク
ンのアドレスが自己のアドレス(自局宛)であり(10
0)、トークン以外に送信すべき信号を保有していれば
(101)、情報データなどのトークン以外の無線信号
を送信した後(102)、トークンの宛先を次の機器宛
に変更してから(103)、そのトークンを送信する
(104)。
【0028】一方、受信したトークンが自局宛であるが
(100)、トークン以外に送信すべき信号を保有して
いないときは(101)、トークンの宛先を次の機器宛
に変更し(103)、そのトークンを送信する(10
4)。また、受信したトークンが自局宛ではない他局宛
であり(100)、そのトークンがすでに中継済みのト
ークンであれば、トークンを送信することはしないが、
中継済みのトークンでなければ、受信したトークンの宛
先は維持したまま、そのトークンを送信する(104〜
106)。
【0029】図5には、本発明システムにおける通信シ
ーケンスの一例を示している。ここでは、送信信号が届
く範囲を、送信器1は送受信器1のみ、送受信器1はコ
ントローラのみ、コントローラは送受信器1と送受信器
2のみ、送受信器2はコントローラと受信器1のみ、送
信器2は送受信器2と受信器1のみとする場合を示して
いる。
【0030】また、図中の、「送信信号1」は受信器1
に対する信号、「送信信号2」と「送信信号3」はコン
トローラに対する信号、「トークン0」、「トークン
1」、「トークン2」の各々は、コントローラ、送受信
器1、送受信器2宛のトークンを示している。更に、図
中の〜は、システム内におけるトークンの送出順序
を示す。
【0031】コントローラから送信された送信信号1
は、送受信器1と送受信器2で受信され、また、送信器
1から送信された送信信号2は、送受信器1で受信され
ている。この状態で、コントローラは最初のトークン
(トークン1)を送出する。送受信器2は、受信した
トークンが自局宛のトークンでないので、そのままトー
クンを送出する(トークン1)。コントローラは、送
受信した信号の履歴を記憶しており、直前に送信したト
ークン(トークン1)と同じトークン(トークン
1)を受信したので、更にトークンは送信しない。ま
た、受信器1は送信機能を備えていないので、トークン
を受信しても何等処理を行わない。
【0032】一方、送受信器1は、受信したトークンが
自局宛のトークンなので、蓄積している送信信号1と送
信信号2を送信した後、他局宛のトークン(トークン
2)を送出する。ここでは、この間に並行して、送信器
2が送信信号3を送信している。コントローラは、受信
したトークンが自局宛のトークンでないので、そのまま
トークンを送出する(トークン2)。送受信器1は、
直前に送信したトークンと同じトークンを受信したの
で、更にトークンは送信せず、送受信器2は、受信した
トークンが自局宛のトークンなので、蓄積している送信
信号1と送信信号3を送信した後、コントローラ宛のト
ークン(トークン0)を送出する。
【0033】コントローラでは、送受信した信号の履歴
を記憶しており、送信信号1は既に送信した信号である
ので、何等処理することはせず、受信信号3は自局宛の
信号なので、その内容に応じた所定の処理を実行する
が、その後、他の機器に対してこの受信信号3を中継す
ることはない。また、コントローラは、自局宛のトーク
ン(トークン0)を受信したので、他の機器に送信す
べき送信信号があれば送信するが、ここではその信号は
ないので、図示していないが、すぐに最初のトークン
(トークン1)を送出することを繰り返す。
【0034】受信器1では、受信信号1は自局宛の信号
なので、その内容に応じた処理は実行するが、その後、
他の機器に対して中継することはせず、また、送信信号
3は既に受信した信号なので、何等処理することはしな
い。なお、このような伝送をする場合、例えば、2台の
送受信器Bの中間に送信器Cが配置されていると、2台
の送受信器Bの各々で同じ情報データを受信し、中継送
信することになるが、信号が消失する場合を考慮すれ
ば、同じデータであっても伝送されることが好ましい。
【0035】また、ここでは、コントローラAは、情報
データを中継するだけではなく、生成したデータを送信
したり、コントローラ宛のデータを受信するようにして
いるが、情報データの中継機能のみを有するようにして
もよい。一方、送受信器Bに、生成したデータを送信し
たり、送受信器宛のデータを受信する機能を備えてもよ
い。
【0036】図5中にもあるように(送受信器1に対す
る「トークン2」)、コントローラA及び送受信器B
の各々は、直前に送信した制御信号のアドレスと同じア
ドレスが指定された制御信号を受信したときには、その
受信した制御信号を無視する。これによって、同じ制御
信号の送受信が繰り返されることを防ぐ。また、コント
ローラA及び送受信器Bの各々は、キャリアセンス手段
であるキャリアセンス機能ブロック18を備えているの
で、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときに、キャリアを検出したときには、受信した制御
信号を送信しないようにできる。
【0037】制御信号は情報データを含まず、情報デー
タを含むものに比べてデータ長が短いので(図2(a)
参照)、伝送しても衝突する確率は低いが、1つの制御
信号を受信できる送受信器Bが複数配置されている場合
に、受信したまま送信される制御信号同士が衝突する確
率が高くなるので、このような制御をしておけば、その
衝突を有効に防ぐことが出来る。
【0038】このとき、キャリアを検出しても、制御信
号の消失を防ぐことを優先し、キャリアを検出しなくな
るのを待ってから、その制御信号を送信するようにして
もよい。また、受信信号を解読して、アドレスを識別
し、送信しようとする制御信号(受信した制御信号)の
アドレスと同じアドレスでなければ、その制御信号を送
出するようにしてもよい。
【0039】次に、システム内における各機器の配置構
成と、配置構成による制御信号の受け渡しについて説明
する。図6では、複数の送受信器B(送受信器1〜送受
信器N)は、コントローラAを中心として、コントロー
ラAに対してほぼ同じ間隔で配置されている。図7に
は、このときの各機器に割り付けられたアドレス(ユニ
ットNo.)を示している。
【0040】このようにして、コントローラAと複数台
の送受信器Bを配置すれば、トークン(制御信号)の受
け渡し順序は、図中にアドレスで示したように、(0→
1→2→…→N−1→N→1→2→…)とすればよい。
この場合、トークンは中継されずに順に受け渡されるの
で、伝送効率がよい。図示した配置を含むように、シス
テム内における各機器の配置を言い換えれば、複数の送
受信器Bの各々を、アドレス順に、前後のアドレスの送
受信器Bに信号が届く範囲に配置するとともに、少なく
とも、最初に自己のアドレスが指定された制御信号を受
信する送受信器B(送受信器1)と、最後に自己のアド
レスが指定された制御信号を受信する送受信器B(送受
信器N)を、コントローラAと信号が届く範囲に配置す
る。この配置には、コントローラAと複数台の送受信器
Bをアドレス順に円形に配置する場合が含まれることに
なる。
【0041】このように配置すれば、システム内におい
て、制御信号は、複数の送受信器Bのアドレス順、コン
トローラAのアドレスの順で、アドレスが指定され送信
されることが繰り返されるようにすればよい。図8で
は、複数の送受信器B(送受信器1〜送受信器N)が、
アドレス順にほぼ等間隔でコントローラAから遠ざかる
ように配置されている。この場合も、各機器に割り付け
られたアドレス(ユニットNo.)は、図7に示す通り
になっているものとする。
【0042】このようにして、コントローラAと複数台
の送受信器Bを配置すれば、トークン(制御信号)の受
け渡し順序は、図中にアドレスで示したように、(0→
1→2→…→N−1→N→N−1→…→2→1→0→1
→…)とすればよい。この場合、トークンは中継されず
に順に受け渡されるので、伝送効率がよい。図示した配
置を含むように、システム内における各機器の配置を言
い換えれば、複数の送受信器Bの各々を、アドレス順
に、前後のアドレスの送受信器Bに信号が届く範囲に配
置するとともに、少なくとも、最初に自己のアドレスが
指定された制御信号を受信する送受信器B(送受信器
1)を、コントローラAと信号が届く範囲に配置する。
この配置には、図6に示したような配置も含まれること
になる。
【0043】このように配置すれば、システム内におい
て、制御信号は、複数の送受信器Bのアドレス順、送受
信器Bのアドレス順とは逆の順、コントローラAのアド
レスの順で、アドレスが指定され送信されることが繰り
返すようにすればよい。また、制御信号の受け渡しは、
図9に示すようにしてもよい。ここでも、各機器に割り
付けられたアドレス(ユニットNo.)は、図7に示す
通りであるとする。
【0044】図9(a)に示す場合では、最後に自己の
アドレスが指定された制御信号(トークンN)を受信し
た送受信器B(送受信器N)は、コントローラAのアド
レスを指定した制御信号(トークン0)を送信せず、コ
ントローラAは、最初の制御信号(トークン1)を送信
してから所定時間が経過すれば、その最初の制御信号
(トークン1)を再送信する。
【0045】ここに、コントローラAが最初の制御信号
を再送信するまでの所定時間は、最後の制御信号(トー
クンN)が受け渡るまでの時間を考慮して、それ以上の
時間を予め設定しておけばよい。このシステムでは、コ
ントローラAを指定した制御信号(トークン0)は送信
されないので、最後に指定される送受信器B(送受信器
N)とコントローラAが、遠い位置に配置されていて
も、両者の間で制御信号を中継する必要がない。
【0046】図9(b)に示す場合、通常は、に示す
ように循環的に制御信号が受け渡されるが、コントロー
ラAが、最初の制御信号(トークン1)を送信してから
所定時間の間に、自己のアドレスが指定された制御信号
(トークン0)を受信しなかったときには、最初の制御
信号(トークン1)を再送信する。これは、に示すよ
うに、制御信号が、例えば、送信器Cから送信された情
報データと衝突するなどで、途中で消失する場合をバッ
クアップするものである。このように制御信号が消失し
た場合であっても、コントローラAから所定時間経過後
には、再度、制御信号が送出されるので、情報データの
伝送が中断したままになることがない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも理解できるように、本
発明の請求項1〜請求項8に記載のワイヤレス伝送シス
テムは、コントローラと送受信器とが、送信権を指定し
た制御信号を順に受け渡すように伝送し、この制御信号
と情報データを中継するので、伝送範囲が広範囲にな
り、送信側と受信側とが互いにキャリアセンスできない
位置関係になったとしても、信号が衝突する確率を低く
して、ワイヤレス伝送することができる。
【0048】特に、請求項3では、コントローラ及び送
受信器の各々は、自己以外が指定された制御信号を受信
したときに、キャリアを検出した場合は、制御信号を送
信しないので、制御信号同士の衝突する確率を低くでき
る。また、請求項4では、コントローラ及び送受信器の
各々は、直前に送信した制御信号と同じアドレスが指定
された制御信号を受信したときには、その受信した制御
信号を無視するので、同じ制御信号の送受信が繰り返さ
れることがない。
【0049】請求項5では、複数の送受信器の各々を、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置するとともに、少なくとも、最初に制御信号
で指定される送受信器と、最後に制御信号で指定される
送受信器を、コントローラと信号が届く範囲に配置した
場合、システム内において、制御信号を、複数の送受信
器のアドレス順、コントローラのアドレスの順で、アド
レスが指定され送信されることが繰り返されるようにす
れば、制御信号が中継されることがないので、伝送効率
がよい。
【0050】請求項6では、複数の送受信器の各々を、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置するとともに、少なくとも、最初に制御信号
で指定される送受信器を、コントローラと信号が届く範
囲に配置した場合、システム内において、制御信号を、
複数の送受信器のアドレス順、送受信器のアドレス順と
は逆の順、コントローラのアドレスの順で、アドレスが
指定され送信されることが繰り返されるようにすれば、
制御信号が中継されることがないので、伝送効率がよ
い。
【0051】請求項7では、最後に制御信号で指定され
る送受信器は、コントローラへの制御信号を送信せず、
コントローラは、最初の制御信号を送信してから所定時
間が経過すれば、その最初の制御信号を再送信するの
で、最後に制御信号で指定される送受信器とコントロー
ラが、遠い位置に配置されていても、両者間において制
御信号を中継する必要がなくなる。
【0052】請求項8では、コントローラは、最初の制
御信号を送信してから所定時間の間に、自己が指定され
た制御信号を受信しなかったときには、最初の制御信号
を再送信するので、制御信号が受け渡しの途中で消失し
たとしても、情報データの伝送が中断したままになるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤレス伝送システムの構成の一例
を示す図である。
【図2】伝送フォーマットの例を示す図である。
【図3】コントローラ及び送受信器、送信器、受信器の
構成の一例を示すブロック図である。
【図4】コントローラ及び送受信器の動作の一例を示す
フローチャートである。
【図5】本発明のワイヤレス伝送システムの動作の一例
を示す通信シーケンス図である。
【図6】本発明のワイヤレス伝送システムの配置構成の
一例を示す図である。
【図7】各機器のアドレスの例を示す図である。
【図8】本発明のワイヤレス伝送システムの配置構成の
他の例を示す図である。
【図9】トークン(制御信号)の受け渡し順序を説明す
る図である。
【符号の説明】
A コントローラ B 送受信器 C 送信器 D 受信器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月4日(1998.12.
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ワイヤレス伝送システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一周波数チャネ
ルを使用したシステムであって、信号を中継することに
より広範囲にわたる伝送ができるワイヤレス伝送システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来からワイヤレス伝送システムは、様
々な分野に適用されており、複数の送受信器の各々が、
同一周波数チャネルを使用するシステムでは、各送受信
器は、情報データの送信前にキャリアセンスを行い、他
の送受信器が信号を送信していないことを確認してから
信号を送出するようにして、ワイヤレス信号同士の衝突
を防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ワイヤレス伝送システムでは、送受信器同士が離れて設
置された場合、互いがキャリアセンスできない位置関係
になってしまい、信号を送出すれば、その信号が衝突す
る場合があるという問題が生じていた。本発明は、この
ような事情に鑑みてなされたものであり、伝送範囲が広
範囲である場合に、信号が衝突する確率が低いワイヤレ
ス伝送システムを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のワイヤレス伝送システムは、各々にアドレ
スが割り付けられた、1台のコントローラと、1又は複
数台の送受信器、送信器、受信器とで構成され、送信
器、コントローラ、送受信器のいずれかから送信された
情報データを、送受信器又はコントローラが中継し、受
信器又はコントローラが受信するようになっている。
【0005】請求項1では、コントローラ及び送受信器
の各々は、送信権を有する送受信器、コントローラのア
ドレスを指定した制御信号を送受信する機能を備える。
コントローラは、1の送受信器のアドレスを指定した最
初の制御信号を送信し、コントローラ及び送受信器の各
々は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信
したときには、その受信した制御信号をそのまま送信す
る一方、自己のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときには、情報データがあれば送信し、送信する情報
データがなくなれば、他の送受信器又はコントローラの
アドレスを指定した制御信号を送信して、複数の送受信
器及びコントローラが順に情報データを送信できるよう
にする。
【0006】このように本発明システムでは、送信権を
指定した制御信号を伝送し、この制御信号と情報データ
を各送受信器が中継するので、伝送範囲が広範囲にな
り、送信側と受信側とが互いにキャリアセンスできない
位置関係になったとしても、ワイヤレス伝送ができる。
請求項2では、コントローラ及び送受信器の各々は、送
信権を有する送受信器、コントローラのアドレスを指定
した制御信号を送受信する機能を備えており、コントロ
ーラは、1の送受信器のアドレスを指定した最初の制御
信号を送信し、その後、コントローラ及び送受信器の各
々は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信
したときには、その受信した制御信号をそのまま送信す
る一方、自己のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときには、情報データがあれば送信し、送信する情報
データがなくなれば、コントローラは、最初に送信した
制御信号を送信する一方、送受信器の各々は、他の送受
信器のアドレスを指定した制御信号を送信して、複数の
送受信器が順に情報データを送信できるようにし、最後
に自己のアドレスが指定された制御信号を受信した送受
信器は、コントローラのアドレスを指定した制御信号を
送信する。
【0007】ここでは、制御信号の送信権の指定につい
てを詳しく提案しており、コントローラが最初に1の送
受信器を指定した後、送受信器の間で順に送信権を受け
渡していき、最後にコントローラに送信権を戻すことを
繰り返すようになっている。請求項3では、請求項1又
は請求項2において、コントローラ及び送受信器の各々
は、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときに、その受信した制御信号をそのまま送信する前
に受信した信号が、上記受信した制御信号のアドレスと
異なるアドレスが指定された信号であれば、上記受信し
た制御信号をそのまま送信することを特徴とする。
【0008】請求項4では、請求項1又は請求項2にお
いて、コントローラ及び送受信器の各々は、直前に送信
した制御信号のアドレスと同じアドレスが指定された制
御信号を受信したときには、その受信した制御信号を無
視することを特徴とする。これによって、同じ制御信号
の送受信が繰り返されることを防ぐ。請求項5と請求項
6では、送受信器の配置構成について言及しており、請
求項5では、請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
複数の送受信器の各々は、アドレス順に、前後のアドレ
スの送受信器に信号が届く範囲に配置されるとともに、
少なくとも、最初に自己のアドレスが指定された制御信
号を受信する送受信器と、最後に自己のアドレスが指定
された制御信号を受信する送受信器は、コントローラと
信号が届く範囲に配置されている。この場合、システム
内において、制御信号は、複数の送受信器のアドレス
順、コントローラのアドレスの順で、アドレスが指定さ
れ送信されることが繰り返される。
【0009】請求項6では、複数の送受信器の各々は、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置されるとともに、少なくとも、最初に自己の
アドレスが指定された制御信号を受信する送受信器は、
コントローラと信号が届く範囲に配置されている。この
場合、システム内において、制御信号は、複数の送受信
器のアドレス順、送受信器のアドレス順とは逆の順、コ
ントローラのアドレスの順で、アドレスが指定され送信
されることが繰り返される。
【0010】請求項7では、請求項1〜請求項6のいず
れかにおいて、最後に自己のアドレスが指定された制御
信号を受信した送受信器は、コントローラのアドレスを
指定した制御信号を送信せず、コントローラは、最初の
制御信号を送信してから所定時間が経過すれば、その最
初の制御信号を再送信することを特徴とする。このシス
テムでは、コントローラを指定した制御信号は送信され
ないので、最後に指定される送受信器とコントローラ
が、遠い位置に配置されていても、両者の間で制御信号
を中継する必要がない。
【0011】請求項8では、請求項1〜請求項6のいず
れかにおいて、コントローラは、最初の制御信号を送信
してから所定時間の間に、自己のアドレスが指定された
制御信号を受信しなかったときには、最初の制御信号を
再送信することを特徴とする。これによって、制御信号
が消失したとしても、コントローラから所定時間経過後
に制御信号が送出されるので、情報データの伝送が中断
したままになることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。図1は、ワイヤレス伝送
システムの構成の一例を示した図である。本発明のワイ
ヤレス伝送システムは、各々にアドレスが割り付けられ
た、1台のコントローラAと、1又は複数台の送受信器
B、送信器C、受信器Dとで構成されている。図では、
送受信器Bは2台(送受信器1、送受信器2)、送信器
Cは2台(送信器1、送信器2)、受信器Dは1台(受
信器1)が配置されている場合を示している。
【0013】このような構成によって、送信器C、コン
トローラA、送受信器Bのいずれかから送信された情報
データを、送受信器B又はコントローラAが中継し、受
信器D又はコントローラAが受信する。送受信器B又は
コントローラAが情報データを中継するので、広範囲の
データ伝送が可能になる。なお、以下には、電波を伝送
する例を説明するが、電波に限らず、光データ伝送であ
っても本発明システムは適用される。
【0014】このシステムでは、同一周波数チャネルを
使用するので、伝送されるワイヤレス信号の衝突を避け
る必要があり、そのため、コントローラA及び送受信器
Bの各々は、送信権を有する送受信器B、コントローラ
Aのアドレスを指定した制御信号を送受信する機能を備
える。以下、この制御信号のことを「トークン(Tok
en)」とも呼ぶ。
【0015】なお、送受信器B及びコントローラAは、
制御信号を送受信することによって、信号の衝突を防ぐ
が、同じ伝送方式を採用するシステムが隣接する場合、
信号が衝突する確率が高くなるので、送受信器B及びコ
ントローラAには、予め、信号の送信元となることを許
可する機器(送信器C、送受信器B、コントローラA)
のアドレスを登録しておくことが望ましく、登録した以
外のアドレスの機器から信号を受信したときには、これ
を無視(破棄)すればよい。
【0016】コントローラAは、まず、システムの起動
時などに、1の送受信器Bのアドレスを指定した最初の
制御信号を送信する。その後、コントローラA及び送受
信器Bの各々は、自己以外のアドレスが指定された制御
信号を受信したときには、その受信した制御信号をその
まま送信する。一方、自己のアドレスが指定された制御
信号を受信したときには、情報データがあれば送信し、
送信する情報データがなくなれば、他の送受信器B又は
コントローラAのアドレスを指定した制御信号を送信し
て、複数の送受信器B及びコントローラAが順に情報デ
ータを送信できるようにする。
【0017】すなわち、システム内において、送受信器
B及びコントローラAは、送信権を得た1台の機器のみ
が情報データを送信することが出来、送信権を得るまで
は、送信する情報データがあったとしても、その情報デ
ータを送信することが出来ない。図1では、コントロー
ラ(A)は送受信器1(B)と送受信器2(B)との間
で送受信が可能であり、送信器1(C)から送信した信
号は送受信器1(B)のみが受信できる。また、送信器
2(C)から送信した信号は送受信器2(B)のみが受
信でき、送受信器2(B)が送信した信号は、コントロ
ーラ(A)以外に受信器1(D)が受信できる。
【0018】コントローラ(A)は、まず、システム起
動時などに、送受信器1(B)のアドレスを指定したト
ークン(トークン1)を送信する。送受信器2(B)
は、自己以外のアドレスが指定されたトークンを受信し
たので、その受信したトークンをそのまま送信する(
トークン1)。一方、送受信器1(B)は、自己のアド
レスが指定されたトークンを受信するので、すでに、送
信器1(C)から情報データを受信して蓄積していれ
ば、そのデータを送信し、また、複数の情報データを受
信していれば、そのデータのすべてを順次送信する。そ
して、送信する情報データがなくなれば、他の送受信器
である送受信器2(B)のアドレスを指定したトークン
(トークン2)を送信する。
【0019】コントローラ(A)は、自己以外のアドレ
スが指定されたトークンを受信するので、その受信した
トークンをそのまま送信する(トークン2)。送受信
器1(B)は、直前に送信したトークンのアドレスと同
じアドレスが指定されたトークンを受信するので、その
受信したトークンは無視する。一方、送受信器2(B)
は、自己のアドレスが指定されたトークンを受信するの
で、すでに、送信器2(C)から情報データを受信して
蓄積していれば、そのデータを送信し、また、複数の情
報データを受信していれば、そのデータのすべてを順次
送信する。そして、送信する情報データがなくなれば、
送受信器のすべてに送信権(トークン)が受け渡された
ことになるので、コントローラ(A)のアドレスを指定
したトークン(トークン0)を送信する。
【0020】すると、コントローラ(A)は、自己のア
ドレスが指定されたトークンを受信するので、情報デー
タがあれば送信し、送信する情報データがなくなれば、
送受信器1(B)のアドレスを指定したトークン(ト
ークン1)を送信する。このようにして、トークンの受
け渡し順序を、(コントローラ→送受信器1→送受信器
2→コントローラ→…)と繰り返し、送受信器B及びコ
ントローラAが、順に情報データを送信できるようにし
ている。
【0021】このような伝送方法をとれば、送信器1か
ら受信器1に対して送信される情報データは、(送信器
1→送受信器1→コントローラ→送受信器2→受信器
1)の経路を通って伝送されることになる。このように
本発明システムでは、送信権を指定した制御信号を伝送
し、この制御信号と情報データを各送受信器Bが中継す
るので、伝送範囲が広範囲になり、送信側と受信側とが
互いにキャリアセンスできない位置関係になったとして
も、ワイヤレス伝送ができる。また、制御信号を受け渡
しすることにより、送信できる機器を定めているので、
信号同士が衝突する確率を低くできる。
【0022】図1に示した動作を、更に説明すると、コ
ントローラAは、まず、1の送受信器B(送受信器1)
のアドレスを指定した最初の制御信号を送信する。その
後、コントローラA及び送受信器Bの各々は、自己以外
のアドレスが指定された制御信号を受信したときには、
その受信した制御信号をそのまま送信する。一方、自己
のアドレスが指定された制御信号を受信したときには、
情報データがあれば送信し、送信する情報データがなく
なれば、コントローラAは、最初に送信した制御信号を
送信する一方、送受信器Bの各々は、他の送受信器Bの
アドレスを指定した制御信号を送信して、複数の送受信
器Bが順に情報データを送信できるようにする。そし
て、最後に自己のアドレスが指定された制御信号を受信
した送受信器B(送受信器2)は、コントローラAのア
ドレスを指定した制御信号を送信する。
【0023】すなわち、この場合、コントローラAが最
初に1の送受信器Bを指定した後、送受信器Bの間で順
に送信権を受け渡していき、最後にコントローラAに送
信権を戻すことを繰り返すようになっている。図2に
は、伝送フレームフォーマットの例を示している。図2
(a)に示すように、伝送される信号は、このフォーマ
ットの信号であることの同期をとるための同期信号と、
送信先アドレス(DA)と、送信元アドレス(SA)
と、このフレームを識別するため、送信先毎のフレーム
別の連番などで構成されるフレーム識別コードと、コマ
ンドコードと、情報データと、誤り検出符号とで構成さ
れる。
【0024】送信先アドレスあるいは送信元アドレスに
は、同図(b)に例示したような、各機器に割り当てら
れたアドレス(ユニットNo.)が格納される。コマン
ドコードには、制御信号(トークン)であるのか、それ
以外の信号であるのかを識別するコードが格納される。
制御信号の場合は、このフォーマット中の情報データは
格納されない。このように、制御信号と情報データは、
同じ伝送フォーマットで構成することが出来る。
【0025】図3には、コントローラA及び送受信器
B、送信器C、受信器Dの構成を、それぞれブロック図
で示している。コントローラA及び送受信器Bは、デー
タ受信ブロック11でデータを受信すると、データ復調
ブロック12で復調し、受信データ解読ブロック13で
受信したデータを解読する。解読の結果、データを送信
するときは、データ変調ブロック14で送信データを変
調した後、送信制御ブロック15がデータ送信ブロック
16を制御して、データを送信する。キャリア周波数発
振回路ブロック17は、データ復調ブロック12、デー
タ変調ブロック14に対してキャリア周波数を発振す
る。キャリアセンス機能ブロック18は、キャリアセン
スした結果、キャリアの有無を検出する。送信制御ブロ
ック15は、このキャリアの有無に応じ、データ送信を
制御する。すなわち、キャリアがあればデータを送信せ
ず、キャリアがなければデータを送信する。
【0026】送信器Cは、データ生成ブロック21で生
成したデータを、データ変調ブロック22で変調した
後、送信制御ブロック23によってデータ送信ブロック
24からデータを送信する。キャリア周波数発振回路ブ
ロック25は、データ変調ブロック22に対してキャリ
ア周波数を発振する。受信器Dは、データ受信ブロック
31でデータを受信すると、そのデータをデータ復調ブ
ロック32で復調し、受信データ解読ブロック33で解
読する。キャリア周波数発振回路ブロック34は、デー
タ復調ブロック32に対してキャリア周波数を発振す
る。
【0027】次に、コントローラA及び送受信器Bの送
信権制御の動作を、図4にフローチャート(100〜1
06)で示す。トークンを受信したときに、そのトーク
ンのアドレスが自己のアドレス(自局宛)であり(10
0)、トークン以外に送信すべき信号を保有していれば
(101)、情報データなどのトークン以外の無線信号
を送信した後(102)、トークンの宛先を次の機器宛
に変更してから(103)、そのトークンを送信する
(104)。
【0028】一方、受信したトークンが自局宛であるが
(100)、トークン以外に送信すべき信号を保有して
いないときは(101)、トークンの宛先を次の機器宛
に変更し(103)、そのトークンを送信する(10
4)。また、受信したトークンが自局宛ではない他局宛
であり(100)、そのトークンがすでに中継済みのト
ークンであれば、トークンを送信することはしないが、
中継済みのトークンでなければ、受信したトークンの宛
先は維持したまま、そのトークンを送信する(104〜
106)。
【0029】図5には、本発明システムにおける通信シ
ーケンスの一例を示している。ここでは、送信信号が届
く範囲を、送信器1は送受信器1のみ、送受信器1はコ
ントローラのみ、コントローラは送受信器1と送受信器
2のみ、送受信器2はコントローラと受信器1のみ、送
信器2は送受信器2と受信器1のみとする場合を示して
いる。
【0030】また、図中の、「送信信号1」は受信器1
に対する信号、「送信信号2」と「送信信号3」はコン
トローラに対する信号、「トークン0」、「トークン
1」、「トークン2」の各々は、コントローラ、送受信
器1、送受信器2宛のトークンを示している。更に、図
中の〜は、システム内におけるトークンの送出順序
を示す。
【0031】コントローラから送信された送信信号1
は、送受信器1と送受信器2で受信され、また、送信器
1から送信された送信信号2は、送受信器1で受信され
ている。この状態で、コントローラは最初のトークン
(トークン1)を送出する。送受信器2は、受信した
トークンが自局宛のトークンでないので、そのままトー
クンを送出する(トークン1)。コントローラは、送
受信した信号の履歴を記憶しており、直前に送信したト
ークン(トークン1)と同じトークン(トークン
1)を受信したので、更にトークンは送信しない。ま
た、受信器1は送信機能を備えていないので、トークン
を受信しても何等処理を行わない。
【0032】一方、送受信器1は、受信したトークンが
自局宛のトークンなので、蓄積している送信信号1と送
信信号2を送信した後、他局宛のトークン(トークン
2)を送出する。ここでは、この間に並行して、送信器
2が送信信号3を送信している。コントローラは、受信
したトークンが自局宛のトークンでないので、そのまま
トークンを送出する(トークン2)。送受信器1は、
直前に送信したトークンと同じトークンを受信したの
で、更にトークンは送信せず、送受信器2は、受信した
トークンが自局宛のトークンなので、蓄積している送信
信号1と送信信号3を送信した後、コントローラ宛のト
ークン(トークン0)を送出する。
【0033】コントローラでは、送受信した信号の履歴
を記憶しており、送信信号1は既に送信した信号である
ので、何等処理することはせず、送信信号3は自局宛の
信号なので、その内容に応じた所定の処理を実行する
が、その後、他の機器に対してこの送信信号3を中継す
ることはない。また、コントローラは、自局宛のトーク
ン(トークン0)を受信したので、他の機器に送信す
べき送信信号があれば送信するが、ここではその信号は
ないので、図示していないが、すぐに最初のトークン
(トークン1)を送出することを繰り返す。
【0034】受信器1では、送信信号1は自局宛の信号
なので、その内容に応じた処理は実行するが、その後、
他の機器に対して中継することはせず、また、送信信号
3は送信器2から既に受信し、自己宛の信号ではないの
で何等処理をしなかった信号なので、何等処理すること
はしない。なお、このような伝送をする場合、例えば、
2台の送受信器Bの中間に送信器Cが配置されている
と、2台の送受信器Bの各々で同じ情報データを受信
し、中継送信することになるが、信号が消失する場合を
考慮すれば、同じデータであっても伝送されることが好
ましい。
【0035】また、ここでは、コントローラAは、情報
データを中継するだけではなく、生成したデータを送信
したり、コントローラ宛のデータを受信するようにして
いるが、情報データの中継機能のみを有するようにして
もよい。一方、送受信器Bについても、生成したデータ
を送信したり、送受信器宛のデータを受信する機能を備
えてもよい。
【0036】図5中にもあるように(送受信器1に対す
る「トークン2」)、コントローラA及び送受信器B
の各々は、直前に送信した制御信号のアドレスと同じア
ドレスが指定された制御信号を受信したときには、その
受信した制御信号を無視する。これによって、同じ制御
信号の送受信が繰り返されることを防ぐ。また、コント
ローラA及び送受信器Bの各々は、キャリアセンス手段
であるキャリアセンス機能ブロック18を備えているの
で、自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信し
たときに、キャリアを検出したときには、受信した制御
信号を送信しないようにできる。
【0037】制御信号は情報データを含まず、情報デー
タを含むものに比べてデータ長が短いので(図2(a)
参照)、伝送しても衝突する確率は低いが、1つの制御
信号を受信できる送受信器Bが複数配置されている場合
に、受信したまま送信される制御信号同士が衝突する確
率が高くなるので、このような制御をしておけば、その
衝突を有効に防ぐことが出来る。
【0038】このとき、キャリアを検出しても、制御信
号の消失を防ぐことを優先し、キャリアを検出しなくな
るのを待ってから、その制御信号を送信するようにして
もよい。また、受信信号を解読して、アドレスを識別
し、送信しようとする制御信号(受信した制御信号)の
アドレスと同じアドレスでなければ、その制御信号を送
出するようにしてもよい。
【0039】次に、システム内における各機器の配置構
成と、配置構成による制御信号の受け渡しについて説明
する。図6では、複数の送受信器B(送受信器1〜送受
信器N)は、コントローラAを中心として、コントロー
ラAに対してほぼ同じ間隔で配置されている。図7に
は、このときの各機器に割り付けられたアドレス(ユニ
ットNo.)を示している。
【0040】このようにして、コントローラAと複数台
の送受信器Bを配置すれば、トークン(制御信号)の受
け渡し順序は、図中にアドレスで示したように、(0→
1→2→…→N−1→N→1→2→…)とすればよい。
この場合、トークンは中継されずに順に受け渡されるの
で、伝送効率がよい。図示した配置を含むように、シス
テム内における各機器の配置を言い換えれば、複数の送
受信器Bの各々を、アドレス順に、前後のアドレスの送
受信器Bに信号が届く範囲に配置するとともに、少なく
とも、最初に自己のアドレスが指定された制御信号を受
信する送受信器B(送受信器1)と、最後に自己のアド
レスが指定された制御信号を受信する送受信器B(送受
信器N)を、コントローラAと信号が届く範囲に配置す
る。この配置には、コントローラAと複数台の送受信器
Bをアドレス順に円形に配置する場合が含まれることに
なる。
【0041】このように配置すれば、システム内におい
て、制御信号は、複数の送受信器Bのアドレス順、コン
トローラAのアドレスの順で、アドレスが指定され送信
されることが繰り返されるようにすればよい。図8で
は、複数の送受信器B(送受信器1〜送受信器N)が、
アドレス順にほぼ等間隔でコントローラAから遠ざかる
ように配置されている。この場合も、各機器に割り付け
られたアドレス(ユニットNo.)は、図7に示す通り
になっているものとする。
【0042】このようにして、コントローラAと複数台
の送受信器Bを配置すれば、トークン(制御信号)の受
け渡し順序は、図中にアドレスで示したように、(0→
1→2→…→N−1→N→N−1→…→2→1→0→1
→…)とすればよい。この場合、トークンは中継されず
に順に受け渡されるので、伝送効率がよい。図示した配
置を含むように、システム内における各機器の配置を言
い換えれば、複数の送受信器Bの各々を、アドレス順
に、前後のアドレスの送受信器Bに信号が届く範囲に配
置するとともに、少なくとも、最初に自己のアドレスが
指定された制御信号を受信する送受信器B(送受信器
1)を、コントローラAと信号が届く範囲に配置する。
この配置には、図6に示したような配置も含まれること
になる。
【0043】このように配置すれば、システム内におい
て、制御信号は、複数の送受信器Bのアドレス順、送受
信器Bのアドレス順とは逆の順、コントローラAのアド
レスの順で、アドレスが指定され送信されることが繰り
返すようにすればよい。また、制御信号の受け渡しは、
図9に示すようにしてもよい。ここでも、各機器に割り
付けられたアドレス(ユニットNo.)は、図7に示す
通りであるとする。
【0044】図9(a)に示す場合では、最後に自己の
アドレスが指定された制御信号(トークンN)を受信し
た送受信器B(送受信器N)は、コントローラAのアド
レスを指定した制御信号(トークン0)を送信せず、コ
ントローラAは、最初の制御信号(トークン1)を送信
してから所定時間が経過すれば、その最初の制御信号
(トークン1)を再送信する。
【0045】ここに、コントローラAが最初の制御信号
を再送信するまでの所定時間は、最後の制御信号(トー
クンN)が受け渡るまでの時間を考慮して、それ以上の
時間を予め設定しておけばよい。このシステムでは、コ
ントローラAを指定した制御信号(トークン0)は送信
されないので、最後に指定される送受信器B(送受信器
N)とコントローラAが、遠い位置に配置されていて
も、両者の間で制御信号を中継する必要がない。
【0046】図9(b)に示す場合、通常は、に示す
ように循環的に制御信号が受け渡されるが、コントロー
ラAが、最初の制御信号(トークン1)を送信してから
所定時間の間に、自己のアドレスが指定された制御信号
(トークン0)を受信しなかったときには、最初の制御
信号(トークン1)を再送信する。これは、に示すよ
うに、制御信号が、例えば、送信器Cから送信された情
報データと衝突するなどで、途中で消失する場合をバッ
クアップするものである。このように制御信号が消失し
た場合であっても、コントローラAから所定時間経過後
には、再度、制御信号が送出されるので、情報データの
伝送が中断したままになることがない。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも理解できるように、本
発明の請求項1〜請求項8に記載のワイヤレス伝送シス
テムは、コントローラと送受信器とが、送信権を指定し
た制御信号を順に受け渡すように伝送し、この制御信号
と情報データを中継するので、伝送範囲が広範囲にな
り、送信側と受信側とが互いにキャリアセンスできない
位置関係になったとしても、信号が衝突する確率を低く
して、ワイヤレス伝送することができる。
【0048】特に、請求項3では、コントローラ及び送
受信器の各々は、自己以外が指定された制御信号を受信
したときに、その制御信号をそのまま送信する前に、そ
の制御信号と異なるアドレスが指定された信号を受信す
れば、その制御信号をそのまま送信するので、同じ制御
信号の送受信が繰り返されることがない。また、請求項
4では、コントローラ及び送受信器の各々は、直前に送
信した制御信号と同じアドレスが指定された制御信号を
受信したときには、その受信した制御信号を無視するの
で、同じ制御信号の送受信が繰り返されることがない。
【0049】請求項5では、複数の送受信器の各々を、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置するとともに、少なくとも、最初に制御信号
で指定される送受信器と、最後に制御信号で指定される
送受信器を、コントローラと信号が届く範囲に配置した
場合、システム内において、制御信号を、複数の送受信
器のアドレス順、コントローラのアドレスの順で、アド
レスが指定され送信されることが繰り返されるようにす
れば、制御信号が中継されることがないので、伝送効率
がよい。
【0050】請求項6では、複数の送受信器の各々を、
アドレス順に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く
範囲に配置するとともに、少なくとも、最初に制御信号
で指定される送受信器を、コントローラと信号が届く範
囲に配置した場合、システム内において、制御信号を、
複数の送受信器のアドレス順、送受信器のアドレス順と
は逆の順、コントローラのアドレスの順で、アドレスが
指定され送信されることが繰り返されるようにすれば、
制御信号が中継されることがないので、伝送効率がよ
い。
【0051】請求項7では、最後に制御信号で指定され
る送受信器は、コントローラへの制御信号を送信せず、
コントローラは、最初の制御信号を送信してから所定時
間が経過すれば、その最初の制御信号を再送信するの
で、最後に制御信号で指定される送受信器とコントロー
ラが、遠い位置に配置されていても、両者間において制
御信号を中継する必要がなくなる。
【0052】請求項8では、コントローラは、最初の制
御信号を送信してから所定時間の間に、自己が指定され
た制御信号を受信しなかったときには、最初の制御信号
を再送信するので、制御信号が受け渡しの途中で消失し
たとしても、情報データの伝送が中断したままになるこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤレス伝送システムの構成の一例
を示す図である。
【図2】伝送フォーマットの例を示す図である。
【図3】コントローラ及び送受信器、送信器、受信器の
構成の一例を示すブロック図である。
【図4】コントローラ及び送受信器の動作の一例を示す
フローチャートである。
【図5】本発明のワイヤレス伝送システムの動作の一例
を示す通信シーケンス図である。
【図6】本発明のワイヤレス伝送システムの配置構成の
一例を示す図である。
【図7】各機器のアドレスの例を示す図である。
【図8】本発明のワイヤレス伝送システムの配置構成の
他の例を示す図である。
【図9】トークン(制御信号)の受け渡し順序を説明す
る図である。
【符号の説明】 A コントローラ B 送受信器 C 送信器 D 受信器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各々にアドレスが割り付けられた、1台の
    コントローラと、1又は複数台の送受信器、送信器、受
    信器とで構成され、送信器又はコントローラから送信さ
    れた情報データを、送受信器又はコントローラが中継
    し、受信器又はコントローラが受信するワイヤレス伝送
    システムであって、 上記コントローラ及び送受信器の各々は、送信権を有す
    る送受信器、コントローラのアドレスを指定した制御信
    号を送受信する機能を備えており、 上記コントローラは、1の送受信器のアドレスを指定し
    た最初の制御信号を送信し、 コントローラ及び送受信器の各々は、 自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信したと
    きには、その受信した制御信号をそのまま送信する一
    方、 自己のアドレスが指定された制御信号を受信したときに
    は、情報データがあれば送信し、送信する情報データが
    なくなれば、他の送受信器又はコントローラのアドレス
    を指定した制御信号を送信して、 複数の送受信器及びコントローラが順に情報データを送
    信できるようにすることを特徴とするワイヤレス伝送シ
    ステム。
  2. 【請求項2】各々にアドレスが割り付けられた、1台の
    コントローラと、1又は複数台の送受信器、送信器、受
    信器とで構成され、送信器又はコントローラから送信さ
    れた情報データを、送受信器又はコントローラが中継
    し、受信器又はコントローラが受信するワイヤレス伝送
    システムであって、 上記コントローラ及び送受信器の各々は、送信権を有す
    る送受信器、コントローラのアドレスを指定した制御信
    号を送受信する機能を備えており、 上記コントローラは、1の送受信器のアドレスを指定し
    た最初の制御信号を送信し、 その後、コントローラ及び送受信器の各々は、 自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信したと
    きには、その受信した制御信号をそのまま送信する一
    方、 自己のアドレスが指定された制御信号を受信したときに
    は、情報データがあれば送信し、送信する情報データが
    なくなれば、 コントローラは、上記最初に送信した制御信号を送信す
    る一方、 送受信器の各々は、他の送受信器のアドレスを指定した
    制御信号を送信して、複数の送受信器が順に情報データ
    を送信できるようにし、最後に自己のアドレスが指定さ
    れた制御信号を受信した送受信器は、コントローラのア
    ドレスを指定した制御信号を送信することを特徴とする
    ワイヤレス伝送システム。
  3. 【請求項3】上記コントローラ及び送受信器の各々は、
    キャリアセンス手段を備えており、 自己以外のアドレスが指定された制御信号を受信したと
    きに、上記キャリアセンス手段によってキャリアを検出
    したときには、受信した制御信号を送信しないことを特
    徴とする、請求項1又は請求項2に記載のワイヤレス伝
    送システム。
  4. 【請求項4】上記コントローラ及び送受信器の各々は、
    直前に送信した制御信号のアドレスと同じアドレスが指
    定された制御信号を受信したときには、その受信した制
    御信号を無視することを特徴とする、請求項1又は請求
    項2に記載のワイヤレス伝送システム。
  5. 【請求項5】上記複数の送受信器の各々は、アドレス順
    に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く範囲に配置
    されるとともに、少なくとも、最初に自己のアドレスが
    指定された制御信号を受信する送受信器と、最後に自己
    のアドレスが指定された制御信号を受信する送受信器
    は、上記コントローラと信号が届く範囲に配置されてお
    り、 システム内において、制御信号は、複数の送受信器のア
    ドレス順、コントローラのアドレスの順で、アドレスが
    指定され送信されることが繰り返されることを特徴とす
    る、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のワイヤレス
    伝送システム。
  6. 【請求項6】上記複数の送受信器の各々は、アドレス順
    に、前後のアドレスの送受信器に信号が届く範囲に配置
    されるとともに、少なくとも、最初に自己のアドレスが
    指定された制御信号を受信する送受信器は、上記コント
    ローラと信号が届く範囲に配置されており、 システム内において、制御信号は、複数の送受信器のア
    ドレス順、送受信器のアドレス順とは逆の順、コントロ
    ーラのアドレスの順で、アドレスが指定され送信される
    ことが繰り返されることを特徴とする、請求項1〜請求
    項4のいずれかに記載のワイヤレス伝送システム。
  7. 【請求項7】上記最後に自己のアドレスが指定された制
    御信号を受信した送受信器は、コントローラのアドレス
    を指定した制御信号を送信せず、 上記コントローラは、上記最初の制御信号を送信してか
    ら所定時間が経過すれば、その最初の制御信号を再送信
    することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか
    に記載のワイヤレス伝送システム。
  8. 【請求項8】上記コントローラは、上記最初の制御信号
    を送信してから所定時間の間に、自己のアドレスが指定
    された制御信号を受信しなかったときには、上記最初の
    制御信号を再送信することを特徴とする、請求項1〜請
    求項6のいずれかに記載のワイヤレス伝送システム。
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