JP2000101336A - 誘電体レンズ - Google Patents

誘電体レンズ

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JP2000101336A
JP2000101336A JP10272815A JP27281598A JP2000101336A JP 2000101336 A JP2000101336 A JP 2000101336A JP 10272815 A JP10272815 A JP 10272815A JP 27281598 A JP27281598 A JP 27281598A JP 2000101336 A JP2000101336 A JP 2000101336A
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JP
Japan
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dielectric lens
plastic
dielectric
fiber
lens
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JP10272815A
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English (en)
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Jun Tsuruta
潤 鶴田
Yoshiya Kudou
可哉 工藤
Morihide Suzuki
守英 鈴木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス単体で構成した誘電体レンズよ
りも軽量、高強度で、かつプラスチック単体もしくは繊
維強化プラスチック単体で形成した誘電体レンズよりも
比誘電率を高く設計できる誘電体レンズを提供するもの
である。 【解決手段】 プラスチックもしくは繊維強化プラスチ
ックに強誘電体の粉末を適量加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチックま
たは繊維で強化したプラスチック(以下繊維強化プラス
チックと呼ぶ)、もしくはセラミックスのうちのいずれ
かを用いて形成した誘電体レンズの改良に関するもの
で、便宜上ここでは誘電体レンズをレーダに用いた場合
を例に説明する。
【0002】
【従来の技術】レーダに用いられるアンテナのビーム走
査方式には大別して機械走査方式と電子走査方式があ
る。いずれの方式を選んでも、アンテナ特性によって必
ずビーム走査範囲の限界が決定されるが、その限界を超
えてビーム走査範囲を広げる場合には、ある角度を持っ
て誘電体中へ入射する電波の進行方向が、異なる誘電体
間の界面において屈折率n=√εr (εr は誘電体の比
誘電率)で屈折する性質を利用した誘電体レンズの設置
が望ましい。図2はこの種の誘電体レンズを示す例であ
り、図2を用いて従来の誘電体レンズについて説明す
る。
【0003】図2(a)に示す誘電体レンズ1は、後述
するプラスチックや繊維強化プラスチック、またはセラ
ミックスで形成されている。図2(b)〜(d)は図2
(a)に示す誘電体レンズのA−A線から見た断面図で
あり、図2(b)はプラスチック単体で形成された誘電
体レンズ(以下プラスチック製誘電体レンズと呼ぶ)の
概略図を示している。また図2(c)は繊維強化プラス
チックで形成された誘電体レンズ(以下繊維強化プラス
チック製誘電体レンズと呼ぶ)の概略図を示しており、
図2(d)はセラミックスで形成された誘電体レンズ
(以下セラミックス製誘電体レンズと呼ぶ)の概略図を
示している。この種の誘電体レンズがレーダに用いられ
た場合の例を図3に示し、図3を用いて誘電体レンズの
使用方法について説明する。
【0004】図3は電子走査式のレーダ用アレーアンテ
ナに誘電体レンズを設置した場合の概略図を示してい
る。図3に示すとおり誘電体レンズ1は内面形状と外面
形状でそれぞれ異なる曲率を持ち、斜線で示す断面2の
回転体構造となっている。この誘電体レンズ1はプレー
ト3の上に配置されたアレーアンテナ4を覆うように誘
電体レンズ取付面5に設置され、誘電体レンズ1の構
造、形状及び比誘電率を適切に設計することで、アレー
アンテナ4からの放射ビーム6による走査角7(=θ)
を屈折率n=√εr に従い所望の方向に変化させること
が可能となっている。なお図3に示すθ0 は誘電体レン
ズ1が無い場合(空気中もしくは真空中として誘電率≒
1)のビーム走査角8を示し、θは誘電体レンズの比誘
電率をεr >1とした場合のビーム走査角7を示してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2に示すような従来
の誘電体レンズの特徴を図4に示す。図4によると、プ
ラスチック製誘電体レンズの場合、繊維強化プラスチッ
クまたはセラミックスで形成された誘電体レンズに比
べ、軽量で高い成形性と加工性を有することができる
が、剛性が低いために外力によって形状変形が起こりや
すく、また材料の生成段階においてプラスチック自体の
比誘電率をセラミックスほど高くすることができないた
め、電波屈折率を大きくできないといった問題点を有し
ていた。また繊維強化プラスチック製誘電体レンズの場
合、強度はプラスチック製またはセラミックス製の誘電
体レンズに比べて高くできるため衝撃がつよい誘電体レ
ンズを作ることができるが、プラスチックと同様に材料
の生成段階において繊維自体の比誘電率をセラミックス
ほど高くすることができないため、電波屈折率を大きく
できないといった問題点を有していた。またセラミック
ス製誘電体レンズの場合、プラスチック製または繊維強
化プラスチック製の誘電体レンズに比べて剛性が高いた
め外力による形状変形を少なくでき、材料の生成段階に
おいて比誘電率を高くすることができるため電波屈折率
を大きくすることができるが、比重は重くなり、成形性
及び加工性も悪く、強度も低いので衝撃に弱いといった
問題点を有していた。これらの傾向は特に大型の誘電体
レンズで顕著であった。
【0006】この発明はかかる課題を解決するためにな
されたものであり、セラミックス製誘電体レンズよりも
軽量、高強度で、かつプラスチック製誘電体レンズまた
は繊維強化プラスチック製誘電体レンズよりも比誘電率
を高く設計できる誘電体レンズを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、プラス
チックを用いて形成された誘電体レンズにおいて、上記
プラスチックに強誘電体(例えばチタン酸バリウム、チ
タン酸鉛など)の粉末を適量加える。
【0008】また、第2の発明では、上記の誘電体レン
ズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を適量
加え、誘電体レンズ自体の比誘電率を8以上とする。
【0009】また、第3の発明では、上記の誘電体レン
ズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を適量
加え、誘電体レンズ自体の比重を2以下とする。
【0010】また、第4の発明では、上記の誘電体レン
ズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を適量
加え、誘電体レンズ自体の比誘電率を8以上とし、かつ
比重を2以下とする。
【0011】また、第5の発明では、上記の誘電体レン
ズを形成するプラスチックに、比誘電率が50以上の上
記強誘電体の粉末を適量加える。
【0012】また、第6の発明では、上記の誘電体レン
ズを形成するプラスチックとしてエポキシ、シアネート
エステル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド、不
飽和ポリエステル、フェノールのいずれかの樹脂、また
はそれらのうちの2つ以上の樹脂を用い、上記プラスチ
ックに上記強誘電体の粉末を適量加える。
【0013】また、第7の発明では、繊維強化プラスチ
ックを用いて形成される誘電体レンズにおいて、上記繊
維強化プラスチックに上記強誘電体の粉末を適量加え
る。
【0014】また、第8の発明では、上記の繊維強化プ
ラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上記繊
維としてアラミド繊維を用いた繊維強化プラスチックに
上記強誘電体の粉末を適量加える。
【0015】また、第9の発明では、上記の繊維強化プ
ラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上記繊
維としてアルミナ繊維を用いた繊維強化プラスチックに
上記強誘電体の粉末を適量加える。
【0016】また、第10の発明では、上記の繊維強化
プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上記
繊維としてガラス、アルミナ、アラミド、炭化けい素、
ボロン、Si−Ti−C−O、ポリエチレン、ポリエス
テル、ポリアミドのうちのいずれか2つ以上の繊維を用
いた繊維強化プラスチックに上記強誘電体の粉末を適量
加える。
【0017】また、第11の発明では、上記の誘電体レ
ンズを形成する繊維強化プラスチックに、比誘電率が5
0以上の上記強誘電体の粉末を適量加える。
【0018】また、第12の発明では、上記の繊維強化
プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上記
プラスチックとしてエポキシ、シアネートエステル、ビ
スマレイミドトリアジン、ポリイミド、不飽和ポリエス
テル、フェノールのいずれかの樹脂、またはそれらのう
ちの2つ以上の樹脂を用いた繊維強化プラスチックに上
記強誘電体の粉末を適量加える。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.強誘電体の粉末を
適量加えたプラスチックで形成された誘電体レンズ1の
実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に示す
外観と図1(b)に示す断面形状を持つ上記誘電体レン
ズ1の材料として、上記プラスチックにはエポキシ樹脂
を用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が1000程
度のものを用いて比誘電率が10の誘電体レンズ1を形
成した結果、材料質量配合比はプラスチック:強誘電体
=52:48となり、比重は1.9となった。
【0020】実施の形態2.強誘電体の粉末を適量加え
たプラスチックで形成された誘電体レンズ1において、
誘電体レンズ1自体の比誘電率を8以上としたときの実
施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に示す外
観と図1(b)に示す断面形状を持つ上記誘電体レンズ
1の材料として、上記プラスチックにはエポキシ樹脂を
用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が1000程度
のものを用いて比誘電率が12の誘電体レンズ1を形成
した結果、材料質量配合比はプラスチック:強誘電体=
46:54となり、比重は2となった。
【0021】実施の形態3.強誘電体の粉末を適量加え
たプラスチックで形成された誘電体レンズ1において、
誘電体レンズ1自体の比重を2以下とした誘電体レンズ
1の実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に
示す外観と図1(b)に示す断面形状を持つ上記誘電体
レンズ1の材料として、上記プラスチックにはエポキシ
樹脂を用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が100
0程度のものを用いて誘電体レンズ1を形成した結果、
材料質量配合比はプラスチック:強誘電体=73:27
となり、比重は1.5となった。
【0022】実施の形態4.強誘電体の粉末を適量加え
たプラスチックで形成された誘電体レンズ1において、
誘電体レンズ1自体の比誘電率を8以上かつ比重を2以
下とした誘電体レンズ1の実施例を参考数値をあげて説
明する。図1(a)に示す外観と図1(b)に示す断面
形状を持つ上記誘電体レンズ1の材料として、上記プラ
スチックにはエポキシ樹脂を用い、上記強誘電体の粉末
には比誘電率が1000程度のものを用いて比誘電率が
8の誘電体レンズ1を形成した結果、材料質量配合比は
プラスチック:強誘電体=60:40となり、比重は
1.8となった。
【0023】実施の形態5.強誘電体の粉末を適量加え
たプラスチックで形成された誘電体レンズ1において、
上記強誘電体の粉末として比誘電率が50以上のものを
用いた誘電体レンズ1の実施例を参考数値をあげて説明
する。図1(a)に示す外観と図1(b)に示す断面形
状を持つ上記誘電体レンズ1の材料として、上記プラス
チックにはエポキシ樹脂を用い、上記強誘電体の粉末に
は比誘電率が100のものを用いて比誘電率が8の誘電
体レンズ1を形成した結果、材料質量配合比はプラスチ
ック:強誘電体=44:56となり、比重は2.2とな
った。
【0024】実施の形態6.強誘電体の粉末を適量加え
たプラスチックで形成された誘電体レンズ1において、
上記プラスチックとしてエポキシ、シアネートエステ
ル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド、不飽和ポ
リエステル、フェノールのいずれかの樹脂、またはそれ
らのうちの2つ以上の樹脂を用いた誘電体レンズ1の実
施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に示す外
観と図1(b)に示す断面形状を持つ上記誘電体レンズ
1の材料として、上記プラスチックにはフェルール樹脂
を用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が1000程
度のものを用いて比誘電率が8の誘電体レンズ1を形成
した結果、材料質量配合比はプラスチック:強誘電体=
70:30となり、比重は1.7となった。
【0025】実施の形態7.強誘電体の粉末を適量加え
た繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1の
実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に示す
外観と図1(c)に示す断面形状を持つ上記誘電体レン
ズ1の材料として、上記繊維にはガラス繊維を用い、上
記プラスチックにはエポキシ樹脂を用い、上記強誘電体
の粉末には比誘電率が1000程度のものを用いて比誘
電率が10の誘電体レンズ1を形成した結果、材料質量
配合比はプラスチック:繊維:強誘電体=18:52:
30となり、比重は2.4となった。
【0026】実施の形態8.強誘電体の粉末を適量加え
た繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1に
おいて、上記繊維にアラミド繊維を用いた誘電体レンズ
1の実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に
示す外観と図1(c)に示す断面形状を持つ上記誘電体
レンズ1の材料として、上記繊維には上述のとおりアラ
ミド繊維を用い、上記プラスチックにはエポキシ樹脂を
用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が1000程度
のものを用いて比誘電率が10の誘電体レンズ1を形成
した結果、材料質量配合比はプラスチック:繊維:強誘
電体=19:35:46となり、比重は2.1となっ
た。
【0027】実施の形態9.強誘電体の粉末を適量加え
た繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1に
おいて、上記繊維にアルミナ繊維を用い誘電体レンズ1
の実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)に示
す外観と図1(c)に示す断面形状を持つ上記誘電体レ
ンズ1の材料として、上記繊維には上述のとおりアルミ
ナ繊維を用い、上記プラスチックにはエポキシ樹脂を用
い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が1000程度の
ものを用いて比誘電率が10の誘電体レンズ1を形成し
た結果、材料質量配合比はプラスチック:繊維:強誘電
体=17:65:18となり、比重は2.9となった。
【0028】実施の形態10.強誘電体の粉末を適量加
えた繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1
において、上記繊維にポリエステル繊維とガラス繊維を
用いた誘電体レンズ1の実施例を参考数値をあげて説明
する。図1(a)に示す外観と図1(c)に示す断面形
状を持つ上記誘電体レンズ1の材料として、上記繊維に
は上述のとおりポリエステル繊維とガラス繊維を用い、
上記プラスチックにはエポキシ樹脂を用い、上記強誘電
体の粉末には比誘電率が1000程度のものを用いて比
誘電率が10の誘電体レンズ1を形成した結果、材料質
量配合比はプラスチック:繊維:強誘電体=20:4
3:37となり、比重は2.2となった。
【0029】実施の形態11.強誘電体の粉末を適量加
えた繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1
において、上記強誘電体として比誘電率が50以上のも
のを適量加えた誘電体レンズ1の実施例を参考数値をあ
げて説明する。図1(a)に示す外観と図1(c)に示
す断面形状を持つ上記誘電体レンズ1の材料として、上
記繊維にはガラス繊維を用い、上記プラスチックにはエ
ポキシ樹脂を用い、上記強誘電体の粉末には比誘電率が
100程度のものを用いた比誘電率が10の誘電体レン
ズ1を形成した結果、材料質量配合比はプラスチック:
繊維:強誘電体=12:45:43となり、比重は2.
84となった。
【0030】実施の形態12.強誘電体の粉末を適量加
えた繊維強化プラスチックで形成された誘電体レンズ1
において、上記プラスチックとしてエポキシ、シアネー
トエステル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド、
不飽和ポリエステル、フェノールのいずれかの樹脂、ま
たはそれらのうちの2つ以上の樹脂を用いた誘電体レン
ズ1の実施例を参考数値をあげて説明する。図1(a)
に示す外観と図1(c)に示す断面形状を持つ上記誘電
体レンズ1の材料として、上記繊維にはガラス繊維を用
い、上記プラスチックにはフェルール樹脂を用い、上記
強誘電体の粉末には比誘電率が1000程度のものを用
いた比誘電率が10の誘電体レンズ1を形成した結果、
材料質量配合比はプラスチック:繊維:強誘電体=2
3:51:26となり、比重は2.5となった。
【0031】
【発明の効果】第1の発明によれば、プラスチックを用
いて形成される誘電体レンズにおいて、上記プラスチッ
クに強誘電体(例えばチタン酸バリウム、チタン酸鉛な
ど)の粉末を適量加えているので、セラミックス製誘電
体レンズよりも軽量、高強度で高い成形性と加工性を有
し、かつ従来のプラスチック製誘電体レンズまたは繊維
強化プラスチック製誘電体レンズよりも比誘電率が高く
設計できる誘電体レンズを得ることが可能となる。
【0032】また、第2の発明によれば、上記の誘電体
レンズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を
適量加え、誘電体レンズ自体の比誘電率を8以上として
いるので、セラミックス製誘電体レンズよりも軽量、高
強度で高い成形性と加工性を有し、かつ十分なレンズ効
果を得ることができる誘電体レンズを得ることが可能と
なる。
【0033】また、第3の発明によれば、上記の誘電体
レンズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を
適量加え、誘電体レンズ自体の比重を2以下としている
ので、セラミックス製誘電体レンズよりも軽量、高強度
で高い成形性と加工性を有し、また従来のプラスチック
製誘電体レンズまたは繊維強化プラスチック製誘電体レ
ンズよりも比誘電率を高く設計でき、かつ人の手による
持ち運びが可能となるため作業性の良好な誘電体レンズ
を得ることが可能となる。
【0034】また、第4の発明によれば、上記の誘電体
レンズを形成するプラスチックに上記強誘電体の粉末を
適量加え、誘電体レンズ自体の比誘電率を8以上かつ比
重を2以下としているので、セラミックス製誘電体レン
ズよりも軽量、高強度で高い成形性と加工性を有し、ま
た十分なレンズ効果を得ることができ、かつ人の手によ
る持ち運びが可能となるため作業性の良好な誘電体レン
ズを得ることが可能となる。
【0035】また、第5の発明によれば、上記の誘電体
レンズを形成するプラスチックに比誘電率が50以上の
上記強誘電体の粉末を適量加えているので、セラミック
ス製誘電体レンズよりも軽量、高強度で高い成形性と加
工性を有し、かつ従来のプラスチック製誘電体レンズま
たは繊維強化プラスチック製誘電体レンズよりも電波屈
折率を高く設計できる誘電体レンズを得ることが可能と
なる。
【0036】また、第6の発明によれば、上記の誘電体
レンズを形成するプラスチックとしてエポキシ、シアネ
ートエステル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミ
ド、不飽和ポリエステル、フェノールのいずれかの樹
脂、またはそれらのうちの2つ以上の樹脂を用い、上記
プラスチックに上記強誘電体の粉末を適量加えているの
で、セラミックス製誘電体レンズよりも軽量、高強度で
高い成形性と加工性を有し、かつ従来のプラスチック製
誘電体レンズまたは繊維強化プラスチック製誘電体レン
ズよりも比誘電率を高く設計できる誘電体レンズを得る
ことが可能となる。
【0037】また、第7の発明によれば、繊維強化プラ
スチックを用いて形成される誘電体レンズにおいて、上
記繊維強化プラスチックに上記強誘電体の粉末を適量加
えているので、セラミックス製誘電体レンズよりも軽
量、高強度で、かつ従来のプラスチック製誘電体レンズ
または繊維強化プラスチック製誘電体レンズよりも比誘
電率を高く設計できる誘電体レンズを得ることが可能と
なる。
【0038】また、第8の発明によれば、上記の繊維強
化プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上
記繊維としてアラミド繊維を用いた繊維強化プラスチッ
クに上記強誘電体の粉末を適量加えているので、セラミ
ックス製誘電体レンズよりも軽量、高強度で、かつ従来
のプラスチック製誘電体レンズまたは繊維強化プラスチ
ック製誘電体レンズよりも電波屈折率を高く設計できる
誘電体レンズを得ることが可能となる。
【0039】また、第9の発明によれば、上記の繊維強
化プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、上
記繊維としてアルミナ繊維を用いた繊維強化プラスチッ
クに上記強誘電体の粉末を適量加えているので、セラミ
ックス製誘電体レンズよりも軽量、高強度で、かつ従来
のプラスチック製誘電体レンズまたは繊維強化プラスチ
ック製誘電体レンズよりも電波屈折率を容易に高く設計
できる誘電体レンズを得ることが可能となる。
【0040】また、第10の発明によれば、上記の繊維
強化プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、
上記繊維としてガラス、アルミナ、アラミド、炭化けい
素、ボロン、Si−Ti−C−O、ポリエチレン、ポリ
エステル、ポリアミドのうちのいずれか2つ以上の繊維
を用いた繊維強化プラスチックに上記強誘電体の粉末を
適量加えているので、セラミックス製誘電体レンズより
も軽量、高強度で、かつ従来のプラスチック製誘電体レ
ンズまたは繊維強化プラスチック製誘電体レンズよりも
電波屈折率を高く設計できる誘電体レンズを得ることが
可能となる。
【0041】また、第11の発明によれば、上記の繊維
強化プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、
上記繊維強化プラスチックに比誘電率が50以上の上記
強誘電体の粉末を適量加えているので、セラミックス製
誘電体レンズよりも軽量、高強度で、かつ従来のプラス
チック製誘電体レンズまたは繊維強化プラスチック製誘
電体レンズよりも電波屈折率を高く設計できる誘電体レ
ンズを得ることが可能となる。
【0042】また、第12の発明によれば、上記の繊維
強化プラスチックで形成される誘電体レンズにおいて、
上記プラスチックとしてエポキシ、シアネートエステ
ル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド、不飽和ポ
リエステル、フェノールのいずれかの樹脂、またはそれ
らのうちの2つ以上の樹脂を用いた繊維強化プラスチッ
クに上記強誘電体の粉末を適量加えているので、セラミ
ックス製誘電体レンズよりも軽量、高強度で、かつ従来
のプラスチック製誘電体レンズまたは繊維強化プラスチ
ック製誘電体レンズよりも電波屈折率を高く設計できる
誘電体レンズを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による実施の形態1〜12の構造を
示す図である。
【図2】 従来の誘電体レンズの構造及び形状を示す図
である。
【図3】 誘電体レンズがレーダに用いられている場合
の使用例を示す図である。
【図4】 従来の誘電体レンズの特徴をまとめた表であ
る。
【符号の説明】
1 誘電体レンズ、2 誘電体レンズの断面、3 プレ
ート、4 アレーアンテナ、5 誘電体レンズ取付面、
6 放射ビーム、7 誘電体レンズが取付けられた状態
のビーム走査角、8 誘電体レンズが無い場合のビーム
走査角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 守英 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5J020 AA02 BB01 BB03 BD03 CA05 DA10 5J070 AD08 AG07 AK40

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを用いて形成された誘電体
    レンズにおいて、上記プラスチックに強誘電体の粉末を
    適量加えたことを特徴とする誘電体レンズ。
  2. 【請求項2】 誘電体レンズ自体の比誘電率を8以上に
    してあることを特徴とする請求項1記載の誘電体レン
    ズ。
  3. 【請求項3】 誘電体レンズ自体の比重を2以下にして
    あることを特徴とする請求項1記載の誘電体レンズ。
  4. 【請求項4】 誘電体レンズ自体の比誘電率が8以上に
    してあり、かつ比重が2以下にしてあることを特徴とす
    る請求項1記載の誘電体レンズ。
  5. 【請求項5】 上記強誘電体の比誘電率を50以上にし
    てあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の誘電体レンズ。
  6. 【請求項6】 上記プラスチックとしてエポキシ、シア
    ネートエステル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミ
    ド、不飽和ポリエステル、フェノールのいずれかの樹
    脂、またはそれらのうちの2つ以上の樹脂を用いたこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の誘電体レ
    ンズ。
  7. 【請求項7】 上記プラスチックを繊維で強化したこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体レ
    ンズ。
  8. 【請求項8】 上記繊維としてアラミド繊維を用いたこ
    とを特徴とする請求項7記載の誘電体レンズ。
  9. 【請求項9】 上記繊維としてアルミナ繊維を用いたこ
    とを特徴とする請求項7記載の誘電体レンズ。
  10. 【請求項10】 上記繊維としてガラス、アルミナ、ア
    ラミド、炭化けい素、ボロン、Si−Ti−C−O、ポ
    リエチレン、ポリエステル、ポリアミドのうちの2つ以
    上の繊維を用いたことを特徴とする請求項7記載の誘電
    体レンズ。
  11. 【請求項11】 上記強誘電体の比誘電率が50以上に
    してあることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに
    記載の誘電体レンズ。
  12. 【請求項12】 上記プラスチックとしてエポキシ、シ
    アネートエステル、ビスマレイミドトリアジン、ポリイ
    ミド、不飽和ポリエステル、フェノールのいずれかの樹
    脂、またはそれらのうちの2つ以上の樹脂を用いたこと
    を特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の誘電体
    レンズ。
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