JP2000101097A - 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル - Google Patents

電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル

Info

Publication number
JP2000101097A
JP2000101097A JP10264492A JP26449298A JP2000101097A JP 2000101097 A JP2000101097 A JP 2000101097A JP 10264492 A JP10264492 A JP 10264492A JP 26449298 A JP26449298 A JP 26449298A JP 2000101097 A JP2000101097 A JP 2000101097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect transistor
gate electrode
field
circuit
circuit simulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10264492A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Masuda
哲 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP10264492A priority Critical patent/JP2000101097A/ja
Publication of JP2000101097A publication Critical patent/JP2000101097A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界効果トランジスタの周波数特性を等価回
路を用いて算出する電界効果トランジスタの回路シミュ
レーションに関し、高周波領域においても高精度に電界
効果トランジスタの特性を表現しうる電界効果トランジ
スタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シ
ミュレーションモデルを提供する。 【解決手段】 電界効果トランジスタの周波数特性を等
価回路を用いて算出する電界効果トランジスタの回路シ
ミュレーション方法において、高周波領域における表皮
効果によるゲート電極の実効的な断面積の減少を考慮し
てゲート電極の抵抗値を算出し、このゲート電極の抵抗
値を用いて電界効果トランジスタの周波数特性を計算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタの周波数特性を等価回路を用いて算出する電界効果
トランジスタの回路シミュレーションに係り、特に、高
周波領域においても高精度に電界効果トランジスタの特
性を表現しうる電界効果トランジスタの回路シミュレー
ション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル
に関する。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体により構成される半導体素
子は、化合物半導体の有する高い電子移動度を利用し
て、主として高周波動作、高速動作が必要とされる製品
に広く用いられている。化合物半導体素子としては、従
来よりMESFETやHEMTなどの電界効果型のトラ
ンジスタが広く知られており、近年、これら電界効果ト
ランジスタを用いて大規模高集積回路や高周波回路を構
成することが検討されている。
【0003】このような電界効果トランジスタを含む大
規模高集積回路や高周波回路を設計する場合、電界効果
トランジスタの周波数特性(例えばSパラメータ)の測
定値を表現するためのシミュレーションモデルを用いて
回路全体の設計をすることが行われている。このため、
電界効果トランジスタの周波数特性を忠実に再現するシ
ミュレーションモデルを如何にして構築するかが大規模
高集積回路や高周波回路を設計するうえで極めて重要で
ある。
【0004】従来より、電界効果トランジスタの周波数
特性を表現するために、集中定数型等価回路や、電極の
長さを考慮した分布定数型等価回路が広く利用されてい
る。集中定数型等価回路では、例えば図5に示すよう
に、ゲート抵抗Rg、ドレイン抵抗Rd、ソース抵抗R
s、ゲートインダクタンスLg、ドレインインダクタンス
Ld、ソースインダクタンスLs、ゲート−ドレイン間容
量Cgd、ゲート−ソース間容量Cgs、ソース−ドレイン
間容量Cds、ドレインコンダクタンスGd、相互コンダ
クタンスGm、チャネル抵抗Risによりモデル回路を構
成し、電界効果効果トランジスタの実測値に合わせこむ
ようにしてこれら変数値を決定し、これらから電界効果
トランジスタのSパラメータを算出する。
【0005】分布定数型等価回路では、例えば図6に示
すように、単位長さ当たりのゲート抵抗Rg0、単位長さ
当たりのドレイン抵抗Rd0、ソース抵抗Rs、単位長さ
当たりのゲートインダクタンスLg0、単位当たりの長さ
のドレインインダクタンスLd0、ソースインダクタンス
Ls、単位長さ当たりの真性領域のYパラメータY、単
位長さ当たりのゲート−ドレイン間容量Cgd0、単位長
さ当たりのゲート−ソース間容量Cgs0、単位長さ当た
りのソース−ドレイン間容量Cds0、単位長さ当たりの
ドレインコンダクタンスgd0、単位長さ当たりの相互コ
ンダクタンスgm0、単位長さ当たりのチャネル抵抗Ris
0により、分布定数を含むモデル回路を構成し、電界効
果効果トランジスタの実測値に合わせこむようにしてこ
れら変数値を決定し、これらから電界効果トランジスタ
のSパラメータを算出する(分布定数等型価回路につい
ては、例えば、S.J.Nash, A.Platzker, and W.Struble,
“Distributed small signal model for multifingered
GaAs PHEMT/MESFET devices”,IEEE Microware and Mi
llimeter-Wave Monolithic Circuits Symposium, 199
6、を参照)。
【0006】また、上記集中定数型等価回路あるいは上
記分布定数等型価回路のゲート抵抗Rgに周波数依存性
のある経験的な関数を適用し、電界効果トランジスタの
周波数特性をより正確に表現しうる回路シミュレーショ
ンモデルも提案されている。ゲート抵抗Rgに周波数依
存をもたせた経験的な関数としては、例えば、R0、Rs
eを定数、fを周波数として、 Rg=R0×cosh(Rse×f) により表される関数が適用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の集中定数型等価回路や分布定数等型価回路を用いた
シミュレーションモデルは高周波における影響に関して
考慮されておらず、高周波領域における精度に欠けるも
のであった。また、ゲート抵抗Rgに周波数依存性をも
たせたシミュレーションモデルでは、ある程度の周波数
領域までは電界効果トランジスタの特性を再現できる
が、上記関数は物理学的背景を有しない経験的なもので
あり、50GHz以上の周波数では実際のトランジスタ
に対して誤差を生じ、精度が悪くなっていた。
【0008】本発明の目的は、電界効果トランジスタの
特性を50GHz以上の周波数領域においても精度よく
近似しうる電界効果トランジスタの回路シミュレーショ
ン方法及び装置並びに回路シミュレーションモデルを提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、電界効果ト
ランジスタの周波数特性を等価回路を用いて算出する電
界効果トランジスタの回路シミュレーション方法であっ
て、高周波領域における表皮効果によるゲート電極の実
効的な断面積の減少を考慮して前記ゲート電極の抵抗値
を算出し、前記ゲート電極の抵抗値を用いて前記電界効
果トランジスタの周波数特性を計算することを特徴とす
る電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法に
よって達成される。このように算出したゲート電極の抵
抗値は、高周波領域における表皮効果という物理的な効
果を考慮しているので、経験的な成分によってゲート電
極の抵抗値の合わせこみを行う従来の方法と比較して、
より精度よく電界効果トランジスタの周波数特性を近似
することができる。
【0010】また、上記の電界効果トランジスタの回路
シミュレーション方法において、前記ゲート電極の抵抗
値は、前記ゲート電極を構成する材料の透磁率と、前記
ゲート電極を構成する材料の比抵抗と、前記ゲート電極
の厚さと、前記ゲート電極の幅を含む関数に基づいて算
出するようにしてもよい。また、上記の電界効果トラン
ジスタの回路シミュレーション方法において、前記関数
は、前記ゲート電極の抵抗値をRg、前記ゲート電極を
構成する材料の透磁率をμ、前記ゲート電極を構成する
材料の比抵抗をρ、前記ゲート電極の厚さをt、前記ゲ
ート電極の幅をw、電流の流れる領域の厚さをδとし
て、Rg=Rg 0wt/(2(t+w))×(1/δ+2
/(t+w−2δ))により表すようにしてもよい。
【0011】また、上記の電界効果トランジスタの回路
シミュレーション方法において、前記等価回路は、集中
定数により記述された等価回路を適用することができ
る。また、上記の電界効果トランジスタの回路シミュレ
ーション方法において、前記等価回路は、ゲート電極、
ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一つが分布定
数により記述された等価回路を適用することができる。
【0012】また、上記目的は、電界効果トランジスタ
の周波数特性を等価回路を用いて算出する電界効果トラ
ンジスタの回路シミュレーション装置であって、高周波
領域における表皮効果によるゲート電極の実効的な断面
積の減少を考慮して前記ゲート電極の抵抗値を算出する
プログラムを格納する手段と、前記プログラムを読み出
して実行し、前記ゲート電極のゲート電極を算出する手
段と、前記ゲート電極の抵抗値に基づいて前記電界効果
トランジスタの周波数特性を算出する手段とを有するこ
とを特徴とする電界効果トランジスタの回路シミュレー
ション装置によっても達成される。
【0013】また、上記目的は、電界効果トランジスタ
の周波数特性を等価回路を用いて算出するための電界効
果トランジスタの回路シミュレーションモデルであっ
て、前記電界効果トランジスタのゲート電極の抵抗値と
して、高周波領域における表皮効果によるゲート電極の
実効的な断面積の減少を考慮した値を用いることを特徴
とする電界効果トランジスタの回路シミュレーションモ
デルによっても達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による電界効
果トランジスタの回路シミュレーション方法及び回路シ
ミュレーションモデルについて図1乃至図6を用いて説
明する。図1は電界効果トランジスタの構造及び表皮効
果を説明する概略断面図、図2は本実施形態による回路
シミュレーション方法を示すフローチャート、図3は電
界効果トランジスタのSパラメータの周波数依存性を示
すグラフ、図4は本実施形態による回路シミュレーショ
ン装置を示すブロック図、図5は電界効果トランジスタ
の集中定数型等価回路を示す図、図6は電界効果トラン
ジスタの分布定数型等価回路を示す図である。
【0015】はじめに、本実施形態による回路シミュレ
ーションモデルについて図1を用いて説明する。回路シ
ミュレーションモデルの構築に当たり、MESFETや
HEMTなどの化合物半導体よりなる電界効果トランジ
スタの一般的な構造として、図1に示す構造を仮定す
る。すなわち、半導体基板10にコンタクトするコンタ
クト領域12と、コンタクト領域12上に形成された配
線領域14よりなるT型のゲート電極16を有する電界
効果トランジスタを考える。
【0016】直流或いは低周波領域では、ゲート電極1
6を流れる電流はゲート電極16の断面において均一に
流れる。また、ゲート抵抗は配線領域14の抵抗により
決定される。したがって、配線領域の断面積をS、厚さ
をt、幅をw、ゲート電極材料の比抵抗をρとすると、
単位長さ当たりのゲート抵抗Rg0は、 Rg0=ρ/S=ρ/(t×w) …(1) として表される。
【0017】一方、高周波領域では一般に表皮効果が現
れることが知られており、高周波領域ではゲート電極1
6の表面領域においてのみ電流が流れ、ゲート電極16
の内部では電流が流れなくなる。電流が流れる領域の厚
さδは、μを透磁率、ρをゲート電極材料の比抵抗、周
波数をf、円周率をπとして、 δ=(2πμf/2ρ)-1/2 =A×f-1/2 (但し、A=(ρ/πμ)1/2) …(2) として表される。
【0018】したがって、w>tとすると、δ≧0.5
×tのときは電流の流れない領域は発生せず、ゲート抵
抗Rgは直流抵抗Rg0と等価である。すなわち、 Rg=Rg0 …(3) となる。一方、δ<0.5×tとなると、図1(b)に
示すように電流の流れない領域18が形成され、ゲート
抵抗Rgは増加する。すなわち、電流の流れる領域の断
面積Sfは、 Sf=wt−(t−2δ)×(w−2δ) …(4) によって与えられるので、ゲート抵抗Rgは、 Rg=Rg0×S/Sf …(5) となる。式(4)の断面積S、Sfを、式(1)の電流
が流れる領域の厚さδ、ゲート電極16の厚さt、幅w
により表して書き直すと、 Rg=Rg0wt/(2(t+w)) ×(1/δ+2/(t+w−2δ)) …(6) となる。
【0019】式(6)は、透磁率μ、ゲート材料の比抵
抗ρ、ゲート電極16の厚さt、幅w、周波数fを含
み、高周波領域における表皮効果という物理的な効果を
考慮したゲート抵抗Rgを与える。したがって、式
(6)で求めたゲート抵抗Rgを用いて集中定数型等価
回路或いは分布定数型等価回路により電界効果トランジ
スタのSパラメータを求めることにより、経験的な成分
によってゲート抵抗の合わせこみを行う従来の方法と比
較して、より精度よく電界効果トランジスタのSパラメ
ータを近似することができる。
【0020】なお、式(6)は、周波数の平方根を含む
関数であり、高周波領域における表皮効果を表すモデル
としては、ゲート抵抗を周波数の平方根の関数で表すこ
とが望ましいものと考えられる。次に、上記の回路シミ
ュレーションモデルを用いた回路シミュレーション方法
について図2を用いて説明する。
【0021】図2は、式(6)によって表される回路シ
ミュレーションモデルを用いてCPUが実行する本実施
形態による回路シミュレーション方法を示すフローチャ
ートである。まず、ゲート抵抗Rgの演算に必要なパラ
メータとして、ゲート材料の比抵抗ρ、ゲート電極の厚
さt、幅w、透磁率μを入力する。また、電界効果トラ
ンジスタのSパラメータの計算に必要なゲート抵抗Rg
以外のパラメータも入力する(ステップS11)。
【0022】次に、上記入力パラメータに基づいて、表
皮効果が発生する周波数f0を算出する。周波数f0は、
式(2)においてδ=0.5tとなる周波数として与え
られる。したがって、式(2)より、周波数f0は、 f0=ρ/(πμδ2)=ρ/(0.25×πμt2) …(7) となる。
【0023】次に、計算する周波数fと周波数f0との
大小を比較する(ステップS12)。次に、周波数fと
周波数f0との大小に基づいて、ゲート抵抗Rgの計算式
を選択する。周波数fがf>f0のとき、すなわち表皮
効果が発生しているときには、ゲート抵抗Rgは式
(6)によって算出する(ステップS13)。周波数f
がf≦f0のとき、すなわち表皮効果が発生していない
ときには、ゲート抵抗Rgは式(1)によって算出する
(ステップS14)。
【0024】次に、ステップS13又はステップS14
により求められたゲート抵抗Rgを用い、電界効果トラ
ンジスタのSパラメータを計算する(ステップS1
5)。Sパラメータの演算には、例えば、集中定数型等
価回路(図5)や分布定数型等価回路(図6)を用いる
ことができる。例えば、図6に示す分布定数型等価回路
によれば、ゲート電圧Vg及びドレイン電圧Vdは、次の
2階級微分方程式で与えられる。
【0025】d2Vg/dx2=(Rg(f)+jωLg)(Y
11Vg(x)+Y12Vd(x)) d2Vd/dx2=(Rd+jωLd)(Y21Vg(x)+Y22
Vd(x)) ここで、Yijは単位ゲート幅あたりの真性領域のYパラ
メータである。したがって、上記方程式と所定の境界条
件を用いて計算することにより、電界効果トランジスタ
のSパラメータを算出することができる。
【0026】次に、Sパラメータの演算を行った周波数
fが最終値以上であるか否かを判別する(ステップS1
6)。周波数fが最終値以上でなければ周波数fを所定
値だけ、例えば1GHzだけ増加してS12に進み、上
記ステップS12〜S16を繰り返す(ステップS1
7)。周波数fが最終値以上の場合には、演算処理を終
了する(ステップS18)。
【0027】このようにして電界効果トランジスタの高
周波領域における表皮効果を考慮したSパラメータの周
波数依存性を算出することができる。図3は、電界効果
トランジスタのSパラメータ(S11成分)の周波数依存
性を示すグラフである。図中、一点鎖線が本実施形態に
よる回路シミュレーションモデルを用いた場合の計算値
を、点線が経験的な関数を用いてゲート抵抗Rgを表す
従来の回路シミュレーションモデルを用いた場合の計算
値を、実線が実測値を示している。
【0028】なお、実測値は、ゲート長が0.15μ
m、ゲート幅が80μmであり、供給層がInGaP
層、チャネル層がInGaAs層により構成されたHE
MTを用いた。周波数特性の測定には75GHzまで測
定可能なヒューレットパッカード社製ベクトルネットワ
ークアナライザを用いた。測定条件はVds=2V、V
gs=−0.6Vとした。
【0029】図示するように、従来の回路シミュレーシ
ョンモデルを用いた場合、約30GHzまでは精度よく
近似できているが、約30GHz以上では誤差が大きく
なっている。これに対し、本実施形態による回路シミュ
レーション方法を用いた場合には、約60GHz以上の
周波数でも精度よく近似することができた。次に、本実
施形態による回路シミュレーション方法を実現するため
の回路シミュレーション装置の一例について図4を用い
て説明する。
【0030】図4は、本実施形態による回路シミュレー
ション装置を示すブロック図である。本実施形態による
回路シミュレーション装置では、共通のバスライン20
に各装置が接続されている。バスライン20には、CP
U22と、制御プログラムを格納するためのROM24
と、回路シミュレーション方法を実行するためのプログ
ラムが格納されたRAM26と、ディスプレイ装置28
と、プリンタ30と、ディスク装置32とが接続されて
いる。
【0031】次に、本実施形態による回路シミュレーシ
ョン装置の動作について説明する。まず、CPU22に
より、ROM24に格納された制御プログラムを実行し
てシステム全体を制御し、例えばディスク装置32に格
納された回路シミュレーションプログラムを読み出し、
RAM26に格納する。回路シミュレーションプログラ
ムは、例えば図2に示す本実施形態による回路シミュレ
ーション方法のフローチャートを実行するプログラムで
ある。
【0032】次に、CPU22により、ROM24に格
納された制御プログラムを実行してシステム全体を制御
し、RAM26に格納されている回路シミュレーション
プログラムを実行する。プログラムの実行に用いられる
変数は、例えば、図示しないキーボードから入力し、或
いは、ディスク装置32から読み出すことにより得るこ
とができる。なお、RAM26は、作業領域としても使
用される。
【0033】次に、CPU22により、ROM24に格
納された制御プログラムを実行してシステム全体を制御
し、集中定数型等価回路や分布定数型等価回路に基づい
て電界効果トランジスタのSパラメータを算出するプロ
グラムを、例えばディスク装置32から読み出し、RA
M26に格納する。次に、CPU22により、ROM2
4に格納された制御プログラムを実行してシステム全体
を制御し、本実施形態による回路シミュレーション方法
のフローチャートを実行するプログラムにより与えられ
たゲート電極の抵抗値を参照しつつRAM26に格納さ
れているSパラメータを算出するためのプログラムを実
行し、電界効果トランジスタのSパラメータを算出す
る。
【0034】次に、回路シミュレーションプログラムに
より得られたシミュレーション結果をディスク装置32
に格納する。シミュレーション終了後、シミュレーショ
ン結果をディスプレイ装置28に表示し、必要に応じて
プリンタ30より印刷出力する。こうすることにより、
本実施形態による回路シミュレーションモデルを用いた
回路シミュレーションを実行することができる。
【0035】このように、本実施形態によれば、高周波
領域における表皮効果を考慮してゲート抵抗Rgの求
め、この値に基づいて電界効果トランジスタのSパラメ
ータを求めるので、経験的な成分によってゲート抵抗の
合わせこみを行う従来の方法と比較して、より精度よく
電界効果トランジスタのSパラメータを近似することが
できる。
【0036】本発明は上記実施形態に限らず種々の変形
が可能である。例えば、上記実施形態では、電界効果ト
ランジスタのSパラメータを求める際に、図5に示す集
中定数型等価回路や図6に示す分布定数型等価回路を用
いる例を示したが、ゲート抵抗Rgを用いる等価回路で
あれば、他のいかなる等価回路にも適用することができ
る。
【0037】また、図6に示す分布定数型等価回路で
は、ゲート電極(ゲート抵抗Rg、ゲートインダクタン
スLg)及びドレイン電極(ドレイン抵抗Rd、ドレイン
インダクタンスLd)を分布定数により表しているが、
ソース電極(ソース抵抗Rs、ソースインダクタンスL
s)を分布定数により表してもよい。また、ゲート電
極、ドレイン電極、ソース電極のいずれか一つ或いは二
つを分布定数により表してもよい。
【0038】また、上記実施形態では、T型のゲート電
極に本発明を適用した場合を示したが、他の構造のゲー
ト電極に適用することもできる。また、本発明は、高周
波領域における表皮効果をゲート抵抗Rgに反映させる
ことを基本概念とするものであり、図2に示すフローチ
ャートや図4に示す装置はこれらに限定されるものでは
ない。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、電界効果
トランジスタの周波数特性を等価回路を用いて算出する
電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法にお
いて、高周波領域における表皮効果によるゲート電極の
実効的な断面積の減少を考慮してゲート電極の抵抗値を
算出し、ゲート電極の抵抗値を用いて電界効果トランジ
スタの周波数特性を計算することにより、高周波領域に
おける表皮効果という物理的な効果を考慮しているの
で、経験的な成分によってゲート電極の抵抗値の合わせ
こみを行う従来の方法と比較して、より精度よく電界効
果トランジスタの周波数特性を近似することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電界効果トランジスタの構造及び表皮効果を説
明する概略断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による回路シミュレーショ
ン方法を示すフローチャートである。
【図3】電界効果トランジスタのSパラメータの周波数
依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施形態による回路シミュレーショ
ン装置を示すブロック図である。
【図5】電界効果トランジスタの集中定数型等価回路を
示す図である。
【図6】電界効果トランジスタの分布定数型等価回路を
示す図である。
【符号の説明】
Rg…ゲート抵抗 Rd…ドレイン抵抗 Rs…ソース抵抗 Lg…ゲートインダクタンス Ld…ドレインインダクタンス Ls…ソースインダクタンス Cgs…ゲート−ソース間容量 Cgd…ゲート−ドレイン間容量 Cds…ドレイン−ソース間容量 gd…ドレインコンダクタンス gm…相互コンダクタンス Ris…チャネル抵抗 10…半導体基板 12…コンタクト領域 14…配線領域 16…ゲート電極 18…電流の流れない領域 20…バスライン 22…CPU 24…ROM 26…RAM 28…ディスプレイ装置 30…プリンタ 32…ディスク装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界効果トランジスタの周波数特性を等
    価回路を用いて算出する電界効果トランジスタの回路シ
    ミュレーション方法であって、 高周波領域における表皮効果によるゲート電極の実効的
    な断面積の減少を考慮して前記ゲート電極の抵抗値を算
    出し、 前記ゲート電極の抵抗値を用いて前記電界効果トランジ
    スタの周波数特性を計算することを特徴とする電界効果
    トランジスタの回路シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電界効果トランジスタの
    回路シミュレーション方法において、 前記ゲート電極の抵抗値は、前記ゲート電極を構成する
    材料の透磁率と、前記ゲート電極を構成する材料の比抵
    抗と、前記ゲート電極の厚さと、前記ゲート電極の幅を
    含む関数に基づいて算出することを特徴とする電界効果
    トランジスタの回路シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電界効果トランジスタの
    回路シミュレーション方法において、 前記関数は、前記ゲート電極の抵抗値をRg、前記ゲー
    ト電極を構成する材料の透磁率をμ、前記ゲート電極を
    構成する材料の比抵抗をρ、前記ゲート電極の厚さを
    t、前記ゲート電極の幅をw、電流の流れる領域の厚さ
    をδとして、 Rg=Rg0wt/(2(t+w))×(1/δ+2/
    (t+w−2δ)) により表されることを特徴とする電界効果トランジスタ
    の回路シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法にお
    いて、 前記等価回路は、集中定数により記述された等価回路で
    あることを特徴とする電界効果トランジスタの回路シミ
    ュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法にお
    いて、 前記等価回路は、ゲート電極、ドレイン電極又はソース
    電極の少なくとも一つが分布定数により記述された等価
    回路であることを特徴とする電界効果トランジスタの回
    路シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】 電界効果トランジスタの周波数特性を等
    価回路を用いて算出する電界効果トランジスタの回路シ
    ミュレーション装置であって、 高周波領域における表皮効果によるゲート電極の実効的
    な断面積の減少を考慮して前記ゲート電極の抵抗値を算
    出するプログラムを格納する手段と、 前記プログラムを読み出して実行し、前記ゲート電極の
    ゲート電極を算出する手段と、 前記ゲート電極の抵抗値に基づいて前記電界効果トラン
    ジスタの周波数特性を算出する手段とを有することを特
    徴とする電界効果トランジスタの回路シミュレーション
    装置。
  7. 【請求項7】 電界効果トランジスタの周波数特性を等
    価回路を用いて算出するための電界効果トランジスタの
    回路シミュレーションモデルであって、 前記電界効果トランジスタのゲート電極の抵抗値とし
    て、高周波領域における表皮効果によるゲート電極の実
    効的な断面積の減少を考慮した値を用いることを特徴と
    する電界効果トランジスタの回路シミュレーションモデ
    ル。
JP10264492A 1998-09-18 1998-09-18 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル Pending JP2000101097A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10264492A JP2000101097A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10264492A JP2000101097A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000101097A true JP2000101097A (ja) 2000-04-07

Family

ID=17403999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10264492A Pending JP2000101097A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000101097A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6851097B2 (en) * 2000-09-14 2005-02-01 Cadence Design Systems, Inc. MOSFET modeling for IC design accurate for high frequencies
US7035783B2 (en) 2001-10-29 2006-04-25 Fujitsu Limited Program and method calculating resistance of a conductor in consideration of a skin effect
US7103525B2 (en) 2000-09-08 2006-09-05 Fujitsu Limited Method of and system for high-frequency-corresponding simulation, and computer product
US9043192B2 (en) 2012-05-03 2015-05-26 International Business Machines Corporation Modeling gate resistance of a multi-fin multi-gate field effect transistor
JPWO2020209110A1 (ja) * 2019-04-08 2020-10-15

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7103525B2 (en) 2000-09-08 2006-09-05 Fujitsu Limited Method of and system for high-frequency-corresponding simulation, and computer product
US6851097B2 (en) * 2000-09-14 2005-02-01 Cadence Design Systems, Inc. MOSFET modeling for IC design accurate for high frequencies
US7035783B2 (en) 2001-10-29 2006-04-25 Fujitsu Limited Program and method calculating resistance of a conductor in consideration of a skin effect
US9043192B2 (en) 2012-05-03 2015-05-26 International Business Machines Corporation Modeling gate resistance of a multi-fin multi-gate field effect transistor
JPWO2020209110A1 (ja) * 2019-04-08 2020-10-15
JP7381568B2 (ja) 2019-04-08 2023-11-15 ローム株式会社 デバイスパラメータの測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fernandez et al. Extracting a bias-dependent large signal MESFET model from pulsed I/V measurements
Angelov et al. A new empirical nonlinear model for HEMT-devices
Zhang et al. Extraction method for parasitic capacitances and inductances of HEMT models
JP2001318118A (ja) Fet等価回路モデル・パラメータの決定方法
JP2000101097A (ja) 電界効果トランジスタの回路シミュレーション方法及び装置並びに回路シミュレーションモデル
Reynoso-Hernandez et al. Output conductance frequency dispersion and low-frequency noise in HEMTs and MESFETs
JP3068065B2 (ja) 回路設計方法
Ferndahl et al. A general statistical equivalent-circuit-based de-embedding procedure for high-frequency measurements
Alim et al. Experimental insight into the temperature effects on DC and microwave characteristics for a GaAs pHEMT in multilayer 3‐D MMIC technology
Takatani et al. Nonlinear steady-state III–V FET model for microwave antenna switch applications
Fernández et al. Accurately modeling the drain to source current in recessed gate P-HEMT devices
Siligaris et al. A new empirical nonlinear model for sub-250 nm channel MOSFET
Osorio et al. Analytical charge conservative large signal model for MODFETs validated up to MM-wave range
US5528509A (en) Method of designing a high-frequency circuit
Das et al. High-frequency limitations of abrupt-junction FET's
Beleniotis et al. Statistical modeling of GaN hemts by direct transfer of variations to model parameters
Costa et al. Modeling a new generation of RF devices: MOSFETs for L-band applications
Curtice Nonlinear transistor modeling for circuit simulation
Shirakawa et al. A new empirical large-signal HEMT model
JP2003069037A (ja) 砒化ガリウムを用いた電界効果トランジスタの大信号等価回路モデルのパラメータ作成方法およびこれを用いたシミュレーション方法並びにこれらの方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体
Narhi Black-Box modelling of nonlinear devices for frequency-domain analysis
Lee et al. Determining non-quasi-static small-signal equivalent circuit of a RF silicon MOSFET
Zhang et al. Scalable small signal and noise modeling of InP HEMT for THz application
Wenrui Advanced Modelling of GaAs HBTs and GaN HEMTs for RF Applications
Zhang et al. A hybrid model of III-V FETs with accurate high-order derivatives

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080513