JP2000100249A - 絶縁被覆導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体 - Google Patents

絶縁被覆導電性微粒子、異方性導電接着剤及び導電接続構造体

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JP2000100249A
JP2000100249A JP27002798A JP27002798A JP2000100249A JP 2000100249 A JP2000100249 A JP 2000100249A JP 27002798 A JP27002798 A JP 27002798A JP 27002798 A JP27002798 A JP 27002798A JP 2000100249 A JP2000100249 A JP 2000100249A
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JP
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conductive fine
insulating
less
conductive
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JP27002798A
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English (en)
Inventor
Takuo Suzuki
卓夫 鈴木
Kazuo Ukai
和男 鵜飼
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より微細な配線に対応でき、接続時の電気容
量の問題がなく、接続が安定していて、リーク現象を起
こさず、しかも高温や高圧を用いることなく導通をとる
ことができる絶縁被覆導電性微粒子を提供する。 【解決手段】 平均粒子径が0.5〜1000μm、ア
スペクト比が2未満、CV値が30%以下の導電性微粒
子の表面に、上記導電性微粒子の平均粒子径の1/30
00〜1/3の厚さの絶縁性樹脂からなる被覆層が形成
されている絶縁被覆導電性微粒子であって、上記絶縁性
樹脂は、常温では自着性及び流動性を持たず、加熱によ
り流動性が増加し、140℃で粘度が1万Pa・s以下
となることを特徴とする絶縁被覆導電性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細電極間の接続
に用いられる絶縁被覆導電性微粒子、異方性導電接着
剤、及び、導電接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュ
ータ、携帯通信機器等のエレクトロニクス製品におい
て、半導体素子等の小型電気部品を基板に電気的に接続
したり、基板同士を電気的に接続するため、いわゆる異
方性導電材料といわれるものが使用されている。また、
上記異方性導電材料のなかで、導電性微粒子をバインダ
ー樹脂に混合した異方性導電接着剤が広く用いられてい
る。
【0003】上記異方性導電接着剤に用いられる導電性
微粒子としては、有機基材粒子又は無機基材粒子の表面
に金属メッキを施したものや金属粒子が用いられてき
た。このような導電性微粒子は、例えば、特公平6−9
6771号公報、特開平4−36902号公報、特開平
4−269720号公報、特開平3−257710号公
報等に開示されている。
【0004】また、このような導電性微粒子をバインダ
ー樹脂と混ぜ合わせてフィルム状又はペースト状にした
異方性導電接着剤は、例えば、特開昭63−23188
9号公報、特開平4−259766号公報、特開平3−
291807号公報、特開平5−75250号公報等に
開示されている。
【0005】近年、電子機器や電子部品が小型化するに
ともない、基板等の配線がより微細になってきたため、
導電性微粒子もこれに対応できるように微粒子化や粒子
径精度の向上が図られてきた。しかしながら、高い粒子
径精度のままで一定以上に粒子径精度を小さくすること
は技術的に困難であり、たとえそれが可能となっても電
気容量の問題を解決しようとすると、ある確率で隣接す
る粒子が発生する。そのため導電性微粒子によるブリッ
ジが発生し、隣接する電極間でのリークが発生しやすく
なるという問題がある。
【0006】また、導電性微粒子を用いて配線を行う場
合には、導電性微粒子を熱や圧力により電極に固定する
操作が必要であるが、液晶素子のようにあまり熱や圧力
をかけることができないデバイスが増えてきており、こ
れらへの対応の必要性もでてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、より微細な配線に対応でき、接続時の電気容量の問
題がなく、接続が安定していて、リーク現象を起こさ
ず、しかも高温や高圧を用いることなく導通をとること
ができる絶縁被覆導電性微粒子、上記絶縁被覆導電性微
粒子を含有する異方性導電接着剤、及び、上記絶縁被覆
導電性微粒子又は上記異方性導電接着剤が用いられた導
電接続構造体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒子径が
0.5〜1000μm、アスペクト比が2未満、CV値
が30%以下の導電性微粒子の表面に、上記導電性微粒
子の平均粒子径の1/3000〜1/3の厚さの絶縁性
樹脂からなる被覆層が形成されている絶縁被覆導電性微
粒子であって、上記絶縁性樹脂は、常温では自着性及び
流動性を持たず、加熱により流動性が増加し、140℃
で粘度が1万Pa・s以下となることを特徴とする絶縁
被覆導電性微粒子である。以下に、本発明を詳述する。
【0009】本発明で用いられる導電性微粒子は、平均
粒子径が0.5〜1000μm、アスペクト比が2未
満、CV値が30%以下で、少なくとも表面が導電材料
により形成されている。
【0010】上記導電性微粒子の平均粒子径は、0.5
〜1000μmである。上記平均粒子径が0.5μm未
満では、接合すべき電極面に導電性微粒子が接触せず、
電極間に隙間ができ、接触不良を発生する場合があり、
1000μmを超えると、微細な導電接合ができなくな
ることがあるため、上記範囲に限定される。好ましくは
1〜100μmであり、より好ましくは2〜20μmで
あり、更に好ましくは3〜10μmである。上記導電性
微粒子の平均粒子径は、任意の導電性微粒子300個を
電子顕微鏡で観察することにより得られる値である。
【0011】上記導電性微粒子のアスペクト比は2未満
である。上記アスペクト比が2以上では、粒子径が不揃
いとなるため、導電性微粒子を介して電極同士を接触さ
せる際、接触しない粒子が大量に発生しやすくなるため
上記範囲に限定される。好ましくは1.2未満、より好
ましくは1.1未満、更に好ましくは1.06未満であ
る。上記アスペクト比とは、任意の導電性微粒子300
個を電子顕微鏡で観察することにより得られる上記導電
性微粒子の平均長径を平均短径で割った値である。
【0012】上記導電性微粒子は、CV値が30%以下
である。上記CV値が30%を超えると、粒子径が不揃
いとなるため、導電性微粒子を介して電極同士を接触さ
せる際、接触しない粒子が大量に発生しやすくなるため
上記範囲に限定される。好ましくは20%以下であり、
より好ましくは10%以下であり、更に好ましくは5%
以下である。上記CV値とは、下記の式(1); CV値(%)=(σ/Dn)×100・・・・(1) (式中、σは、粒子径の標準偏差を表し、Dnは、数平
均粒子径を表す)で表される値である。上記標準偏差及
び数平均粒子径は、導電性微粒子300個を電子顕微鏡
で観察することにより得られる値である。
【0013】上記導電性微粒子の材質としては特に限定
されず、高分子材料からなる粒子に金属を被覆したも
の、カーボン粒子、金属粒子等が挙げられる。これらの
なかでは、高い導電性を得るという観点では金属粒子が
好ましい。また、電極を傷付けにくく、電極との接触面
積を増加させることができ、安定性に優れるという観点
や、CV値やアスペクト比が小さいものを得やすいとい
う観点から高分子材料からなる粒子に金属を被覆したも
のが好ましく、更に、電極との接続抵抗を下げることが
でき、長期信頼性を確保することができるという観点か
ら金メッキした粒子がより好ましい。
【0014】上記導電性微粒子の表面に、上記導電性微
粒子の平均粒子径の1/3000〜1/3の厚さの絶縁
性樹脂の被覆層が形成されることにより、絶縁被覆導電
性微粒子が構成されている。上記被覆層の厚みが、導電
性微粒子の平均粒子径の1/3を超えると、被覆層が加
熱及び加圧によって流動しきれずに導通がとれない場合
があり、また、異方性導電接着剤として用いる場合に、
接着強度を落とすことがある。導電性微粒子の平均粒子
径の1/3000未満では、絶縁被覆導電性微粒子同士
の接触により、被覆層が破れ隣接する電極間でリークが
発生しやすくなるため、上記範囲に限定される。好まし
くは1/1000〜1/10であり、より好ましくは1
/300〜1/30である。
【0015】上記被覆層を構成する絶縁性樹脂は、常温
で自着性及び流動性を持たないため、保存しやすい。上
記絶縁性樹脂が結晶性の場合には融点が40℃以上であ
ることが好ましく、上記絶縁性樹脂が不定形である場合
にはガラス転移温度(以下、Tgという)が40℃以上
であることが好ましい。また、上記絶縁性樹脂は、14
0℃での粘度が1万Pa・s以下であり、加熱した際に
充分な流動性を有する。上記140℃での粘度が1万P
a・sを超えると、加熱した際に、被覆層の充分な流動
を得ることができず、電極間で導通をとれない場合があ
るため、上記範囲に限定される。上記絶縁性樹脂の粘度
は、好ましくは、140℃での粘度が2000Pa・s
以下であり、かつ、120℃での粘度が5000Pa・
s以下である。
【0016】上記絶縁性樹脂の数平均分子量としては特
に限定されないが、1000〜5万が好ましい。上記数
平均分子量が1000未満では、樹脂強度が弱いため、
導電性微粒子から剥がれ落ちやすく、5万を超えると、
加熱した際に粘度が充分下がらずに流動しきれないで導
通がとれなくなる場合がある。より好ましくは2000
〜2万であり、更に好ましくは4000〜1万である。
【0017】上記絶縁性樹脂としては、上述した物性を
有するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチ
レン、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アク
リル酸エステル共重合体等のポリオレフィン類;ポリメ
チル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリ
レート、ポリブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレート重合体及び共重合体;ポリスチレン、スチ
レン/アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン/
ブタジエンブロック共重合体、SBS型スチレン/ブタ
ジエンブロック共重合体及びこれらの水添化合物等のブ
ロックポリマー;ビニル系重合体及び共重合体等の熱可
塑性樹脂やエポキシ樹脂、並びに、これらの混合物等が
挙げられる。これらのなかでは、ポリメタクリレートを
主体とした共重合体が好ましい。より好ましくは、ポリ
メチルメタクリレートを主体とした共重合体である。
【0018】上記被覆層を形成する方法としては特に限
定されず、例えば、界面重合法、微粒子存在下での懸濁
重合、乳化重合等の化学的製法;スプレードライ、ハイ
ブリタイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピン
グ、真空蒸着等の物理的、機械的製法等が挙げられる。
これらのなかでは、噴霧法を繰り返し行い、徐々に膜厚
を厚くしていく方法が均一な被覆をできるという点で好
ましい。
【0019】本発明の絶縁被覆導電性微粒子は、導電性
微粒子の表面に上記した絶縁性樹脂からなる被覆層が形
成されているので、200℃以下程度の低温で加熱する
ことにより絶縁性樹脂が流動性を示し、周囲に配置した
電極に低い圧力を印加することにより、上記電極と導電
性微粒子との接続が可能になる。このため、上記絶縁被
覆導電性微粒子は、あまり熱や圧力をかけることができ
ないデバイスに対しても好適に用いることができる。ま
た、本発明の絶縁被覆導電性微粒子は、圧力を加えた方
向においてのみ絶縁性樹脂が流動して導電性微粒子が露
出し、導通が図られ、他の部分は絶縁性樹脂が流動せ
ず、導電性微粒は依然として絶縁性樹脂で被覆されてい
る。そのため、他の方向に対しては絶縁性が維持され、
絶縁被覆導電性微粒子同士の接触に起因するリーク現象
を防止することができる。
【0020】本発明で用いられる絶縁被覆導電性微粒子
は、主として、相対向する2つの電極を電気的に接続す
る際に用いられる。上記絶縁被覆導電性微粒子を用いて
相対向する2つの電極を電気的に接続する方法として
は、例えば、上記絶縁被覆導電性微粒子をバインダー樹
脂中に分散させて異方性導電接着剤を調製し、上記異方
性導電接着剤を使用して2つの電極を接着、接続する方
法、バインダー樹脂と上記絶縁被覆導電性微粒子とを別
々に使用して接続する方法等が挙げられる。
【0021】本明細書において、異方性導電接着剤と
は、異方性導電膜、異方性導電ペースト、異方性導電イ
ンキ等を含むものとする。
【0022】上記異方性導電接着剤を構成するバインダ
ー樹脂としては特に限定されず、例えば、アクリレート
樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体等の熱可塑性樹脂;グリシジル基を
有するモノマーやオリゴマーとイソシアネート等の硬化
剤との反応により得られる硬化性樹脂組成物等の熱や光
によって硬化する組成物等が挙げられる。好ましくは、
上記硬化性樹脂組成物のなかでも低温で硬化する低温硬
化性樹脂、及び、光硬化性樹脂である。
【0023】上記異方性導電接着剤として異方性導電膜
を使用した場合、上記絶縁被覆導電性微粒子は、ランダ
ムに分散されていてもよく、特定の位置に配置されてい
てもよい。絶縁被覆導電性微粒子がランダムに分散され
た導電膜は、通常、汎用的な用途に使用される。また、
上記絶縁被覆導電性微粒子が所定の位置に配置された導
電膜は、効率的な電気接合を行うことができる。上記異
方性導電接着剤の塗工膜厚は特に限定されないが、10
〜数百μmが好ましい。このような異方性導電接着剤も
本発明の1つである。
【0024】上記絶縁被覆導電性微粒子、及び、異方性
導電接着剤により接続される対象物としては、例えば、
表面に電極部が形成された基板、半導体等の電気部品等
が挙げられる。上記基板は、フレキシブル基板とリジッ
ド基板とに大別される。上記フレキシブル基板として
は、例えば、50〜500μmの厚みの樹脂シートが挙
げられる。上記樹脂シートの材質としては、例えば、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスルホン等
が挙げられる。
【0025】上記リジッド基板は、樹脂製のものとセラ
ミック製のものとに大別される。上記樹脂製のものとし
ては、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、セルロース繊維強化フェノール樹脂等が挙げら
れる。上記セラミック製のものとしては、例えば、二酸
化ケイ素、アルミナ、ガラス等が挙げられる。
【0026】上記基板の構成は特に限定されず、単層の
ものであってもよく、単位面積当たりの電極数を増加さ
せるために、例えば、複数の層が形成され、スルーホー
ル形成等の手段により、これらの層が相互に電気的に接
続されている多層基板であってもよい。
【0027】上記電気部品としては特に限定されず、例
えば、トランジスタ、ダイオード、IC、LSI等の半
導体等の能動部品;抵抗、コンデンサ、水晶振動子等の
受動部品、液晶素子周りの電気部品等が挙げられる。特
に、熱や圧力に弱い液晶素子周り上下導通等に最適であ
る。上記基板又は電気部品の表面に形成される電極の形
状としては特に限定されず、例えば、縞状、ドット状、
任意形状のもの等が挙げられる。
【0028】上記電極の材質としては、例えば、金、
銀、銅、ニッケル、パラジウム、カーボン、アルミニウ
ム、ITO等が挙げられる。接触抵抗を低減させるため
に、銅、ニッケル等の上に更に金が被覆された電極を用
いることができる。
【0029】上記電極の厚みは、0.1〜100μmで
あることが好ましく、上記電極の幅は、1〜500μm
であることが好ましい。また、上記電極のピッチは10
〜600μmが好ましく、上記電極間は5〜100μm
であることが好ましい。
【0030】従来、用いられてきた微細な配線では、電
極の幅が50〜100μm、電極のピッチが100〜2
00μmであり、電極間も50〜100μmであった
が、最近、より微細な電極として使用されるようになっ
てきたものは、電極の幅が30〜60μm、電極のピッ
チが40〜90μmであり、電極間が30μm以下にな
っている。本発明の絶縁被覆導電性微粒子、及び絶縁被
覆導電性微粒子を含有する異方性導電接着剤は、このよ
うなより微細な電極にも好適に用いることができ、電極
間が20μm以下の配線にも好適に用いることができ
る。
【0031】上記のより微細な配線に用いられる上記絶
縁被覆導電性微粒子の粒子径は、上記電極間の1/2未
満であることが好ましい。1/2以上では、電極に挟み
こまれた粒子同士が接触し、縦方向の押圧が横方向の力
として加わり被覆が破れてショートを起こす場合があ
る。
【0032】上記絶縁被覆導電性微粒子と上記基板又は
部品等との接合としては、例えば、表面に電極が形成さ
れた基板又は電気部品の上に、上記絶縁被覆導電性微粒
子を含有する異方性導電膜を配置し、その上に、他の基
板又は電気部品の電極を置き、加熱、加圧する方法が挙
げられる。上記異方性導電膜の代わりに、スクリーン印
刷やディスペンサー等の印刷手段により、上記絶縁被覆
導電性微粒子を含有する異方性導電ペーストを所定量用
いることもできる。上記加熱、加圧には、ヒーターが付
いた圧着機やボンディングマシーン等が用いられる。
【0033】液晶素子周りの電気部品等の温度や圧力に
弱い素子において、電極間の導通をはかる際には、上記
加熱の温度は、200℃未満が好ましい。より好ましく
は180℃未満であり、更に好ましくは140℃未満、
特に好ましくは120℃未満である。また、上記加圧の
際に加える圧力は、上記基板又は部品等への負荷を低く
抑えるために、200MPa未満が好ましく、より好ま
しくは30MPa未満、更に好ましくは5MPa未満、
特に好ましくは1MPa未満である。
【0034】上記異方性導電膜及び上記異方性導電ペー
ストを用いない方法も可能であり、例えば、絶縁被覆導
電性微粒子を介して貼り合わせた2つの電極部の隙間に
液状のバインダーを注入した後、硬化させる方法等を用
いることができる。
【0035】上記基板又は電気部品の電極部同士が、上
記絶縁被覆導電性微粒子又は上記異方性導電接着剤を用
いて接続された導電接続構造体もまた、本発明の1つで
ある。
【0036】上述のように、本発明の異方性導電接着剤
及び導電接続構造体は、少なくとも表面が導電材料によ
り形成されている導電性微粒子の表面に、絶縁性樹脂か
らなる被覆層が形成されている絶縁被覆導電性微粒子を
用いることを特徴としている。このため、上記異方性導
電接着剤及び導電接続構造体では、上記絶縁被覆導電性
微粒子の含有する被覆層の存在により隣接電極間でのリ
ークが発生せず、上記絶縁被覆導電性微粒子の濃度を上
げることができる。また、電極と絶縁被覆導電性微粒子
の接触部位では、加熱により流動性が増した上記被覆層
が、低い圧力での加圧により除去され、電極同士の導通
が得られるとともに、絶縁被覆導電性微粒子を高濃度に
含有させることができるため、大きな電気容量を確保す
ることができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0038】実施例1 平均粒子径7μm、アスペクト比1.04、CV値4%
のジビニルベンゼン系微球にニッケル/金メッキ(10
0nm/40nm)を施すことにより作製した導電性微
粒子に、更に、噴霧法を繰り返すことにより数平均分子
量7000、Tg60℃、降下式フローテスターによる
120℃での粘度が2000Pa・s、140℃での粘
度が500Pa・sのメチルメタクリレート/ブチルメ
タクリレート共重合体を150nm被覆し、絶縁被覆導
電性微粒子を得た。
【0039】この絶縁被覆導電性微粒子をガラスファイ
バーとともに低温硬化型エポキシ樹脂に分散させた。つ
いで、液晶素子のガラス基板(配線幅40μm、電極ピ
ッチ60μm)に一定の厚みに塗布し、この上にガラス
基板(配線幅40μm、電極ピッチ60μm)を位置あ
わせした後重ね合わせ、120℃で10分間加熱しなが
ら、0.5MPaの圧力で加圧し導電接続構造体を作製
し、接続抵抗値を測定した。
【0040】その結果、この導電接続構造体の接続抵抗
値は充分に低く、隣接する電極間の接続抵抗は1×10
9 Ω 以上で線間絶縁性は充分保たれていた。また、冷
熱サイクルテストと衝撃試験を行ったが、変化は見られ
なかった。
【0041】実施例2 平均粒子径7μm、アスペクト比1.2、CV値15%
のジビニルベンゼン系微球を用いた以外は、実施例1と
同様にして導電接続構造体を作製し、接続抵抗値を測定
した。得られた導電接続構造体の接続抵抗値は充分に低
く、隣接する電極間の接続抵抗は、一部1×109 Ω
を下回るものがあったものの問題となるほどではなかっ
た。また、冷熱サイクルテストと衝撃試験を行ったが、
変化は見られなかった。
【0042】実施例3 メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体
を500nm被覆した以外は、実施例1と同様にして導
電接続構造体を作製し、接続抵抗値を測定した。得られ
た導電接続構造体では一部導通がとれていない部分があ
った。そこで、重ね合わせる際の圧力を5MPaとした
ところ、得られた導電接続構造体の接続抵抗値は充分に
低く、隣接する電極間の接続抵抗は1×109 Ω 以上
で線間絶縁性は充分保たれていた。また、冷熱サイクル
テストと衝撃試験を行ったところ、微小なボイドが若干
見られたものの特に問題となるようなものではなかっ
た。
【0043】実施例4 数平均分子量3万、Tg60℃、降下式フローテスター
による120℃での粘度が1万Pa・s、140℃での
粘度が3000Pa・sのメチルメタクリレート/ブチ
ルメタクリレート共重合体を被覆したこと以外は、実施
例1と同様にして導電接続構造体を作製し、接続抵抗値
を測定した。得られた導電接続構造体では一部導通がと
れていない部分があった。そこで、重ね合わせる際の圧
力を5MPaとしたところ、得られた導電接続構造体の
接続抵抗値は充分に低く、隣接する電極間の接続抵抗は
1×109 Ω 以上で線間絶縁性は充分保たれていた。
また、冷熱サイクルテストと衝撃試験を行ったが、変化
は見られなかった。
【0044】比較例1 平均粒子径0.3μm以下の微球を用いた以外は、実施
例1と同様にして導電接続構造体を作製し、接続抵抗値
を測定した。得られた導電接続構造体は、一部導通がと
れていない部分があった。そこで、重ね合わせる際の圧
力を5MPaとしたがやはり導通のとれていない部分が
あり、それ以上の圧力をかけるとガラスファイバーの割
れ等が発生しはじめた。
【0045】比較例2 平均粒子径1200μmの微球を用いた以外は、実施例
1と同様にして導電接続構造体を作製し、接続抵抗値を
測定した。得られた導電接続構造体は、隣接する電極間
でショートが発生した。
【0046】比較例3 微球に代えて、平均粒子径7μm、アスペクト比2、C
V値40%の微粉を用いた以外は、実施例1と同様にし
て導電接続構造体を作製し、接続抵抗値を測定した。得
られた導電接続構造体は、接続抵抗値は低かったが、隣
接する電極間で一部ショートがみられた。
【0047】比較例4 メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体
を3000nm被覆した以外は、実施例1と同様にして
導電接続構造体を作製し、接続抵抗値を測定した。得ら
れた導電接続構造体は、ほとんど導通がとれていなかっ
た。そこで、重ね合わせる際の圧力を5MPaとしたが
やはり導通のとれていない部分があり、それ以上の圧力
をかけるとガラスファイバーの割れ等が発生しはじめ
た。
【0048】比較例5 メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体
を2nm被覆した以外は、実施例2と同様にして導電接
続構造体を作製し、接続抵抗値を測定した。得られた導
電接続構造体は、接続抵抗値は低かったが、隣接する電
極間で一部ショートがみられた。
【0049】比較例6 数平均分子量6万、Tg60℃、降下式フローテスター
による120℃での粘度が10万Pa・s、140℃で
の粘度が2万Pa・sのメチルメタクリレート/ブチル
メタクリレート共重合体を被覆したこと以外は、実施例
1と同様にして導電接続構造体を作製し、接続抵抗値を
測定した。得られた導電接続構造体では導通がとれてい
ない部分があった。そこで、重ね合わせる際の圧力を5
MPaとしたがやはり導通のとれていない部分があり、
それ以上の圧力をかけるとガラスファイバーの割れ等が
発生しはじめた。
【0050】比較例7 数平均分子量7000、Tg20℃、降下式フローテス
ターによる120℃での粘度が500Pa・s未満のメ
チルメタクリレート/ブチルメタクリレート共重合体を
被覆したこと以外は、実施例1と同様にして導電接続構
造体を作製しようとしたが、メチルメタクリレート/ブ
チルメタクリレート共重合体が常温で自着性を有するた
め、絶縁被覆導電性微粒子同士が合着して凝集塊となっ
てしまいテストすることができなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明の絶縁被覆導電性微粒子は、上述
の構成よりなるので、より微細な配線に対応でき、接続
時の電気容量の問題がなく、接続が安定していて、リー
ク現象を起こさず、しかも高温や高圧を用いることなく
導通をとることができる。また、本発明の絶縁被覆導電
性微粒子を含有する異方性導電接着剤は、上述の構成よ
りなるので、より微細な配線に対応でき、接続時の電気
容量の問題がなく、接続が安定していて、リーク現象を
起こさず、しかも高温や高圧を用いることなく導通をと
ることができる。更に、本発明の導電接続構造体は、上
述の構成よりなるので、より微細な配線に用いても隣接
電極間でのリークが発生しにくく、接続抵抗が低く、接
続時の電気容量の問題がなく、接続が安定している。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が0.5〜1000μm、ア
    スペクト比が2未満、CV値が30%以下の導電性微粒
    子の表面に、前記導電性微粒子の平均粒子径の1/30
    00〜1/3の厚さの絶縁性樹脂からなる被覆層が形成
    されている絶縁被覆導電性微粒子であって、前記絶縁性
    樹脂は、常温では自着性及び流動性を持たず、加熱によ
    り流動性が増加し、140℃で粘度が1万Pa・s以下
    となることを特徴とする絶縁被覆導電性微粒子。
  2. 【請求項2】 絶縁性樹脂は、140℃での粘度が20
    00Pa・s以下であり、かつ、120℃での粘度が5
    000Pa・s以下であることを特徴とする請求項1記
    載の絶縁被覆導電性微粒子。
  3. 【請求項3】 平均粒子径が2〜20μm、アスペクト
    比が1.2未満、CV値が20%以下の導電性微粒子が
    用いられていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    絶縁被覆導電性微粒子。
  4. 【請求項4】 平均粒子径が3〜10μm、アスペクト
    比が1.06未満、CV値が5%以下の導電性微粒子が
    用いられていることを特徴とする請求項1、2又は3記
    載の絶縁被覆導電性微粒子。
  5. 【請求項5】 導電性微粒子の平均粒子径の1/100
    0〜1/10の厚さの被覆層が形成されていることを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載の絶縁被覆導電性
    微粒子。
  6. 【請求項6】 導電性微粒子の平均粒子径の1/300
    〜1/30の厚さの被覆層が形成されていることを特徴
    とする請求項1、2、3、4又は5記載の絶縁被覆導電
    性微粒子。
  7. 【請求項7】 被覆層を構成する絶縁性樹脂の数平均分
    子量が、1000〜5万であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5又は6記載の絶縁被覆導電性微粒
    子。
  8. 【請求項8】 被覆層を構成する絶縁性樹脂の数平均分
    子量が、2000〜2万であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6又は7記載の絶縁被覆導電性微
    粒子。
  9. 【請求項9】 被覆層を構成する絶縁性樹脂が、メタク
    リル酸エステル系樹脂であることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5、6、7又は8記載の絶縁被覆導電
    性微粒子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項記載の絶
    縁被覆導電性微粒子がバインダー樹脂中に分散している
    ことを特徴とする異方性導電接着剤。
  11. 【請求項11】 基板又は電気部品を構成する電極部同
    士が、請求項1〜9のいずれか1項記載の絶縁被覆導電
    性微粒子を介して貼り合わされ、かつ、前記絶縁被覆導
    電性微粒子の被覆層が加熱及び加圧によって流動するこ
    とにより、前記絶縁被覆導電性微粒子の導電材料と前記
    電極部とが接触し、前記電極部同士の導通が図られてい
    ることを特徴とする導電接続構造体。
  12. 【請求項12】 基板又は電気部品を構成する電極部同
    士が、請求項10記載の異方性導電接着剤を介して貼り
    合わされ、かつ、前記異方性導電接着剤中の絶縁被覆導
    電性微粒子の被覆層が加熱及び加圧によって流動するこ
    とにより、前記絶縁被覆導電性微粒子の導電材料と前記
    電極部とが接触し、前記電極部同士の導通が図られてい
    ることを特徴とする導電接続構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012062435A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Nippon Shokubai Co Ltd 樹脂粒子およびこれを用いた絶縁化導電性粒子並びに異方性導電材料

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JP2012062435A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Nippon Shokubai Co Ltd 樹脂粒子およびこれを用いた絶縁化導電性粒子並びに異方性導電材料

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