JP2000099130A - プラント状態総合診断装置 - Google Patents
プラント状態総合診断装置Info
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- JP2000099130A JP2000099130A JP26937998A JP26937998A JP2000099130A JP 2000099130 A JP2000099130 A JP 2000099130A JP 26937998 A JP26937998 A JP 26937998A JP 26937998 A JP26937998 A JP 26937998A JP 2000099130 A JP2000099130 A JP 2000099130A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誰が行っても熟練者並みの状態評価、診断を
可能にし、モデルの構造がわかりやすく、汎化能力に優
れたプラントの状態総合診断装置を提供する。 【解決手段】 種のプラント計測値を格納してなるデー
ターベースと、これらのデータに基づいて状況判断を行
った熟練オペレータのプラント状態判断値を格納してな
るデータベースとを、n入力m出力の一対のデータとし
て同定することにより、対象プラントの特徴を抽出し、
それにより得られたファジィ測度及び相互作用測度を使
って、ファジィ積分によりプラントの状態を総合的に判
断し、評価する。
可能にし、モデルの構造がわかりやすく、汎化能力に優
れたプラントの状態総合診断装置を提供する。 【解決手段】 種のプラント計測値を格納してなるデー
ターベースと、これらのデータに基づいて状況判断を行
った熟練オペレータのプラント状態判断値を格納してな
るデータベースとを、n入力m出力の一対のデータとし
て同定することにより、対象プラントの特徴を抽出し、
それにより得られたファジィ測度及び相互作用測度を使
って、ファジィ積分によりプラントの状態を総合的に判
断し、評価する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理場、石油
プラント、化学物質生成装置等におけるプラント計測値
や各種センサ情報(ここでは、便宜上、両者をプラント
計測値と総称する。)に基づいて運転を行っているプラ
ントシステムに対して、プラント状態の評価及び診断を
行うプラント状態総合診断装置に関する。
プラント、化学物質生成装置等におけるプラント計測値
や各種センサ情報(ここでは、便宜上、両者をプラント
計測値と総称する。)に基づいて運転を行っているプラ
ントシステムに対して、プラント状態の評価及び診断を
行うプラント状態総合診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理場、石油プラント、化学
物質生成装置等のプラントシステムに対する状態評価や
診断は、経験を積んだ熟練員に頼られている。このた
め、評価者や診断者の経験が浅い場合には、誤判断を起
こすおそれがあり、また、人によるばらつき、熟練者不
足といった問題を抱えている。人手に頼らず機械的に診
断を行う技術としては、ニューラルネットワークを用い
たものが広く知られているが、その場合、ニューラルネ
ットワークの構造がわかりにくく、また、過去に学習経
験したことがない場合には、どのような結果が出るかわ
からないといった問題がある。
物質生成装置等のプラントシステムに対する状態評価や
診断は、経験を積んだ熟練員に頼られている。このた
め、評価者や診断者の経験が浅い場合には、誤判断を起
こすおそれがあり、また、人によるばらつき、熟練者不
足といった問題を抱えている。人手に頼らず機械的に診
断を行う技術としては、ニューラルネットワークを用い
たものが広く知られているが、その場合、ニューラルネ
ットワークの構造がわかりにくく、また、過去に学習経
験したことがない場合には、どのような結果が出るかわ
からないといった問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では熟練者
に頼らざるを得ず、また、人によるばらつきや熟練員不
足といった問題や、機械的にニューラルネットワークを
用いた場合、ネットワークの構造が分からない、ロバス
ト性に劣るといった問題があった。そこで本発明は、誰
が行っても熟練者並みに同様の判断ができ、また、モデ
ルの構造がわかりやすく、汎化能力に優れたプラント状
態総合診断装置を提供しようとするものである。すなわ
ち、本発明は、熟練者による過去のデータを同定するこ
とにより、熟練者でなくても誰もが同様な状態の評価及
び診断を行うことができるプラント状態総合診断装置を
提供するものである。
に頼らざるを得ず、また、人によるばらつきや熟練員不
足といった問題や、機械的にニューラルネットワークを
用いた場合、ネットワークの構造が分からない、ロバス
ト性に劣るといった問題があった。そこで本発明は、誰
が行っても熟練者並みに同様の判断ができ、また、モデ
ルの構造がわかりやすく、汎化能力に優れたプラント状
態総合診断装置を提供しようとするものである。すなわ
ち、本発明は、熟練者による過去のデータを同定するこ
とにより、熟練者でなくても誰もが同様な状態の評価及
び診断を行うことができるプラント状態総合診断装置を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、各種のプラント計測値を格納してなる
データーベースと、これらのデータに基づいて状況判断
を行った熟練オペレータのプラント状態判断値を格納し
てなるデータベースとを、n入力m出力の一対のデータ
として同定することにより、対象プラントの特徴を抽出
し、それにより得られたファジィ測度及び相互作用測度
を使って、ファジィ積分によりプラントの状態を総合的
に判断し、評価するようにした。
め、本発明では、各種のプラント計測値を格納してなる
データーベースと、これらのデータに基づいて状況判断
を行った熟練オペレータのプラント状態判断値を格納し
てなるデータベースとを、n入力m出力の一対のデータ
として同定することにより、対象プラントの特徴を抽出
し、それにより得られたファジィ測度及び相互作用測度
を使って、ファジィ積分によりプラントの状態を総合的
に判断し、評価するようにした。
【0005】すなわち、請求項1記載の発明は、各種セ
ンサ情報を含むプラント計測値に基づいて運転を行って
いるプラントシステムにおいて、プラント計測値が格納
されたプラント計測値格納装置と、前記プラント計測値
に基づいてオペレータが状況判断した結果としてのオペ
レータ判断値が格納されたオペレータ判断値格納装置
と、前記プラント計測値格納装置内のプラント計測値デ
ータを信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号
処理装置と、予め設定されたファジィ集合、ファジィ命
題を用いて、前記プラント計測値データに対し適合度演
算を行う状態解釈装置と、前記状態解釈装置により演算
された適合度と、ファジィ測度及び相互作用測度とを用
いて対象プラントの状態を状態総合評価値として演算す
る状態総合評価装置と、前記ファジィ測度の冗長性判断
基準である従属、独立の概念がショケ積分モデルにおい
て説明変数間の相互作用の有無を示す概念であることを
相互作用測度により表現し、この相互作用測度を用いて
ショケ積分モデルを表現することによりショケ積分モデ
ルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着さ
せてファジィ測度を同定するファジィ測度同定装置と、
前記相互作用測度を前記オペレータ判断値及び状態総合
評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメータ同定
装置と、を備えたものである。
ンサ情報を含むプラント計測値に基づいて運転を行って
いるプラントシステムにおいて、プラント計測値が格納
されたプラント計測値格納装置と、前記プラント計測値
に基づいてオペレータが状況判断した結果としてのオペ
レータ判断値が格納されたオペレータ判断値格納装置
と、前記プラント計測値格納装置内のプラント計測値デ
ータを信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号
処理装置と、予め設定されたファジィ集合、ファジィ命
題を用いて、前記プラント計測値データに対し適合度演
算を行う状態解釈装置と、前記状態解釈装置により演算
された適合度と、ファジィ測度及び相互作用測度とを用
いて対象プラントの状態を状態総合評価値として演算す
る状態総合評価装置と、前記ファジィ測度の冗長性判断
基準である従属、独立の概念がショケ積分モデルにおい
て説明変数間の相互作用の有無を示す概念であることを
相互作用測度により表現し、この相互作用測度を用いて
ショケ積分モデルを表現することによりショケ積分モデ
ルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着さ
せてファジィ測度を同定するファジィ測度同定装置と、
前記相互作用測度を前記オペレータ判断値及び状態総合
評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメータ同定
装置と、を備えたものである。
【0006】請求項2記載の発明は、各種センサ情報を
含むプラント計測値に基づいて運転を行っているプラン
トシステムにおいて、プラントから収集されるプラント
計測値を入力するためのプラント計測値入力装置と、前
記プラント計測値格納装置内のプラント計測値データを
信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号処理装
置と、予め設定されたファジィ集合、ファジィ命題を用
いて、前記プラント計測値データに対し適合度演算を行
う状態解釈装置と、前記状態解釈装置により演算された
適合度と、請求項1記載の発明により同定されたファジ
ィ測度及び相互作用測度を用いて対象プラントの状態を
状態総合評価値として演算する状態総合評価装置と、前
記状態総合評価装置による評価結果を表示するプラント
状態表示装置と、を備えたものである。
含むプラント計測値に基づいて運転を行っているプラン
トシステムにおいて、プラントから収集されるプラント
計測値を入力するためのプラント計測値入力装置と、前
記プラント計測値格納装置内のプラント計測値データを
信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号処理装
置と、予め設定されたファジィ集合、ファジィ命題を用
いて、前記プラント計測値データに対し適合度演算を行
う状態解釈装置と、前記状態解釈装置により演算された
適合度と、請求項1記載の発明により同定されたファジ
ィ測度及び相互作用測度を用いて対象プラントの状態を
状態総合評価値として演算する状態総合評価装置と、前
記状態総合評価装置による評価結果を表示するプラント
状態表示装置と、を備えたものである。
【0007】請求項3記載の発明は、各種センサ情報を
含むプラント計測値に基づいて運転を行っているプラン
トシステムにおいて、プラントから収集されるプラント
計測値を入力するためのプラント計測値入力装置と、前
記プラント計測値を表示するプラント計測値表示装置
と、前記プラント計測値入力装置から入力されたプラン
ト計測値データを信号処理して対象プラントの特徴を抽
出する信号処理装置と、予め設定されたファジィ集合、
ファジィ命題を用いて、前記プラント計測値データに対
し適合度演算を行う状態解釈装置と、前記状態解釈装置
により演算された適合度と、ファジィ測度及び相互作用
測度とを用いて対象プラントの状態を状態総合評価値と
して演算する状態総合評価装置と、前記状態総合評価装
置による評価結果を表示するプラント状態表示装置と、
前記プラント計測値表示装置及びプラント状態表示装置
による表示情報に基づいてオペレータが状況判断した結
果としてのプラント状態判断値を入力するためのプラン
ト状態判断値入力装置と、前記ファジィ測度の冗長性判
断基準である従属、独立の概念がショケ積分モデルにお
いて説明変数間の相互作用の有無を示す概念であること
を相互作用測度により表現し、この相互作用測度を用い
てショケ積分モデルを表現することによりショケ積分モ
デルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着
させてファジィ測度を同定するファジィ測度同定装置
と、前記相互作用測度を前記プラント状態判断値及び状
態総合評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメー
タ同定装置と、を備え、前記プラント状態判断値入力装
置により入力されたプラント状態判断値に基づいて、前
記ファジィ測度同定装置及び相互作用測度パラメータ同
定装置がファジィ測度及び相互作用測度を再同定するも
のである。
含むプラント計測値に基づいて運転を行っているプラン
トシステムにおいて、プラントから収集されるプラント
計測値を入力するためのプラント計測値入力装置と、前
記プラント計測値を表示するプラント計測値表示装置
と、前記プラント計測値入力装置から入力されたプラン
ト計測値データを信号処理して対象プラントの特徴を抽
出する信号処理装置と、予め設定されたファジィ集合、
ファジィ命題を用いて、前記プラント計測値データに対
し適合度演算を行う状態解釈装置と、前記状態解釈装置
により演算された適合度と、ファジィ測度及び相互作用
測度とを用いて対象プラントの状態を状態総合評価値と
して演算する状態総合評価装置と、前記状態総合評価装
置による評価結果を表示するプラント状態表示装置と、
前記プラント計測値表示装置及びプラント状態表示装置
による表示情報に基づいてオペレータが状況判断した結
果としてのプラント状態判断値を入力するためのプラン
ト状態判断値入力装置と、前記ファジィ測度の冗長性判
断基準である従属、独立の概念がショケ積分モデルにお
いて説明変数間の相互作用の有無を示す概念であること
を相互作用測度により表現し、この相互作用測度を用い
てショケ積分モデルを表現することによりショケ積分モ
デルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着
させてファジィ測度を同定するファジィ測度同定装置
と、前記相互作用測度を前記プラント状態判断値及び状
態総合評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメー
タ同定装置と、を備え、前記プラント状態判断値入力装
置により入力されたプラント状態判断値に基づいて、前
記ファジィ測度同定装置及び相互作用測度パラメータ同
定装置がファジィ測度及び相互作用測度を再同定するも
のである。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項3記載のプ
ラント状態総合診断装置において、再同定されたファジ
ィ測度及び相互作用測度を用いてプラント状態を再演算
し、再評価する状態総合再評価装置と、前記状態総合再
評価装置による再評価結果を表示する状態総合再評価値
表示装置と、前記状態総合再評価値表示装置による表示
情報をオペレータが確認し、再同定されたファジィ測度
及び相互作用測度をデータベースに格納するか否かを指
示するオペレータ確認装置と、を備えたものである。
ラント状態総合診断装置において、再同定されたファジ
ィ測度及び相互作用測度を用いてプラント状態を再演算
し、再評価する状態総合再評価装置と、前記状態総合再
評価装置による再評価結果を表示する状態総合再評価値
表示装置と、前記状態総合再評価値表示装置による表示
情報をオペレータが確認し、再同定されたファジィ測度
及び相互作用測度をデータベースに格納するか否かを指
示するオペレータ確認装置と、を備えたものである。
【0009】本発明のプラント状態総合診断装置は、以
下の作用をなす。 (1)対象プラントから得られる計測値や各種センサ情
報のデータベースと、これに基づいて熟練オペレータが
診断したデータベースとから、対象プラントの専門的知
識を自動的に獲得する。 (2)知識獲得を行うに当たり、ファジィ測度の冗長性
判断基準としてファジィ測度の従属、独立という概念を
導入することで、同定速度の向上を図る。 (3)これにより得られたパラメータをファジィ積分す
ることにより、対象プラントの総合診断を、熟練オペレ
ータと同等の状態総合評価値として得ることができる。 (4)また、オンライン上においても、保存されている
パラメータを逐次的に同定することができる。
下の作用をなす。 (1)対象プラントから得られる計測値や各種センサ情
報のデータベースと、これに基づいて熟練オペレータが
診断したデータベースとから、対象プラントの専門的知
識を自動的に獲得する。 (2)知識獲得を行うに当たり、ファジィ測度の冗長性
判断基準としてファジィ測度の従属、独立という概念を
導入することで、同定速度の向上を図る。 (3)これにより得られたパラメータをファジィ積分す
ることにより、対象プラントの総合診断を、熟練オペレ
ータと同等の状態総合評価値として得ることができる。 (4)また、オンライン上においても、保存されている
パラメータを逐次的に同定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。まず、図1は本発明の第1実施形態の構
成図である。図1において、プラント計測値格納装置1
1に過去のデータとして保存しておいたプラント計測値
(n入力)が、プラント状態演算装置20の信号処理装
置21に送られる。信号処理装置21では、ローパスフ
ィルタ、ハイパスフィルタ等によるフィルタリング処
理、遅れ時間処理、移動平均処理、FFT(高速フーリ
エ変換)による周波数解析処理等、入力信号の種類に合
った特徴抽出用の信号処理が行われる。
態を説明する。まず、図1は本発明の第1実施形態の構
成図である。図1において、プラント計測値格納装置1
1に過去のデータとして保存しておいたプラント計測値
(n入力)が、プラント状態演算装置20の信号処理装
置21に送られる。信号処理装置21では、ローパスフ
ィルタ、ハイパスフィルタ等によるフィルタリング処
理、遅れ時間処理、移動平均処理、FFT(高速フーリ
エ変換)による周波数解析処理等、入力信号の種類に合
った特徴抽出用の信号処理が行われる。
【0011】状態解釈装置22では、既知である対象プ
ラントの特徴を表すファジィ集合、ファジィ命題格納装
置24の規則を用いて、適合度の演算を行う。ここで、
図5(A)はファジィ集合の例であり、SA,MM,L
Aは集合のラベル、p1〜p4は要素を示す。また、図
2(B)はファジィ命題の例であり、例えば(入力信号
A)〜(入力信号E)等に関し、それぞれとり得る値に
ついてファジィ集合で定義している。
ラントの特徴を表すファジィ集合、ファジィ命題格納装
置24の規則を用いて、適合度の演算を行う。ここで、
図5(A)はファジィ集合の例であり、SA,MM,L
Aは集合のラベル、p1〜p4は要素を示す。また、図
2(B)はファジィ命題の例であり、例えば(入力信号
A)〜(入力信号E)等に関し、それぞれとり得る値に
ついてファジィ集合で定義している。
【0012】図1の状態解釈装置22により演算された
適合度(グレード)は、状態総合評価装置23に入力さ
れ、ファジィ測度格納装置25に格納されたファジィ測
度、及び、相互作用測度パラメータ格納装置26に格納
された相互作用測度に基づいてファジィ積分を行うこと
で、状態総合評価値が演算される。但し、最初はファジ
ィ測度格納装置25内のパラメータの値は意味を持たな
い値「0」であり、演算された状態総合評価値も同様で
ある。
適合度(グレード)は、状態総合評価装置23に入力さ
れ、ファジィ測度格納装置25に格納されたファジィ測
度、及び、相互作用測度パラメータ格納装置26に格納
された相互作用測度に基づいてファジィ積分を行うこと
で、状態総合評価値が演算される。但し、最初はファジ
ィ測度格納装置25内のパラメータの値は意味を持たな
い値「0」であり、演算された状態総合評価値も同様で
ある。
【0013】前記状態総合評価装置23は、プラントの
個別評価結果(センサ情報等)を実数値の形で入力する
ことにより、状態総合評価結果(異常の可能性、不良品
発生率等)を実数値の状態総合評価値として出力するも
のである。この装置23は、本発明における相互作用測
度パラメータ同定装置41を用いて得られる、相互作用
が0でないすべての入力の組合せA1,A2,……,Anと、そ
れに対する相互作用測度ω({A1}),ω({A2}),……,ω({A
n})とを記憶装置に予め記憶しておき、以下の手順で状
態総合評価値を算出する。
個別評価結果(センサ情報等)を実数値の形で入力する
ことにより、状態総合評価結果(異常の可能性、不良品
発生率等)を実数値の状態総合評価値として出力するも
のである。この装置23は、本発明における相互作用測
度パラメータ同定装置41を用いて得られる、相互作用
が0でないすべての入力の組合せA1,A2,……,Anと、そ
れに対する相互作用測度ω({A1}),ω({A2}),……,ω({A
n})とを記憶装置に予め記憶しておき、以下の手順で状
態総合評価値を算出する。
【0014】ここで、入力の組合せA1,A2,……,Anと
は、状態総合評価装置23の入力端子名をX1,X2,……,X
nとすると、例えばX2とX3とX5、X1のみ、等の組合せを
表す。 入力の組合せA1,A2,……,Anのそれぞれに対し、組合
せ中に含まれる入力端子に入力された値の最小値を求め
る。 入力の組合せA1,A2,……,Anのそれぞれに対し、相互
作用測度と(1)で求めた値とを積算する。 入力の組合せA1,A2,……,Anのすべてに対し、(2)
で求めた値を積算し、出力とする。 以上を図示すると図7のようになり、同図における点線
枠〜が上記の手順〜に対応している。
は、状態総合評価装置23の入力端子名をX1,X2,……,X
nとすると、例えばX2とX3とX5、X1のみ、等の組合せを
表す。 入力の組合せA1,A2,……,Anのそれぞれに対し、組合
せ中に含まれる入力端子に入力された値の最小値を求め
る。 入力の組合せA1,A2,……,Anのそれぞれに対し、相互
作用測度と(1)で求めた値とを積算する。 入力の組合せA1,A2,……,Anのすべてに対し、(2)
で求めた値を積算し、出力とする。 以上を図示すると図7のようになり、同図における点線
枠〜が上記の手順〜に対応している。
【0015】状態総合評価装置23により演算された状
態総合評価値は相互作用測度パラメータ同定装置41に
入力され、オペレータ判断値格納装置31内のデータベ
ースにある(オペレータによる)プラント状態判断値に
一致するように相互作用測度が同定されると共に、ファ
ジィ測度同定装置51によってファジィ測度が演算、同
定され、それぞれ相互作用測度パラメータ格納装置2
6、ファジィ測度格納装置25に格納される。このよう
にして、ファジィ測度及び相互作用測度が更新される。
以下、その方式について詳述する。
態総合評価値は相互作用測度パラメータ同定装置41に
入力され、オペレータ判断値格納装置31内のデータベ
ースにある(オペレータによる)プラント状態判断値に
一致するように相互作用測度が同定されると共に、ファ
ジィ測度同定装置51によってファジィ測度が演算、同
定され、それぞれ相互作用測度パラメータ格納装置2
6、ファジィ測度格納装置25に格納される。このよう
にして、ファジィ測度及び相互作用測度が更新される。
以下、その方式について詳述する。
【0016】1.基本的定義 本明細書中で用いるファジィ測度、ショケ積分及びその
他の用語を定義する。 ・定義1.1:集合Xのべき集合をχとする。このとき、
関数μ:χ→Rが以下の条件を満たす時、μをファジィ
測度と呼ぶ。また、下記条件のみを満たす時、μを非
単調ファジィ測度と呼ぶ。ただし、Rは実数の全体集
合、φは空集合である。 μ(φ)=0 A⊂B⊆X⇒μ(A)≦μ(B)
他の用語を定義する。 ・定義1.1:集合Xのべき集合をχとする。このとき、
関数μ:χ→Rが以下の条件を満たす時、μをファジィ
測度と呼ぶ。また、下記条件のみを満たす時、μを非
単調ファジィ測度と呼ぶ。ただし、Rは実数の全体集
合、φは空集合である。 μ(φ)=0 A⊂B⊆X⇒μ(A)≦μ(B)
【0017】・定義1.2:関数f:X→Rに対するショ
ケ積分は、数式1の形となる。
ケ積分は、数式1の形となる。
【0018】
【数1】
【0019】ここで、(C)∫dμはショケ積分記号、
{}は括弧内のものを要素に持つ集合、2段目の式はX
が有限集合の場合の計算式、{r1,r2,…,rN}
は、Xの要素xiをf(xi)の値の昇順に並べたもの、A
iは、Ai={x|f(x)≧f(ri)}である。
{}は括弧内のものを要素に持つ集合、2段目の式はX
が有限集合の場合の計算式、{r1,r2,…,rN}
は、Xの要素xiをf(xi)の値の昇順に並べたもの、A
iは、Ai={x|f(x)≧f(ri)}である。
【0020】次に、本明細書で用いている用語を定義す
る。 ・定義1.3:説明変数の全体集合をX、その値を{f(x
1),f(x2),…}として、数式2により目的変数の値
を算出するモデルをショケ積分モデルと呼ぶ。
る。 ・定義1.3:説明変数の全体集合をX、その値を{f(x
1),f(x2),…}として、数式2により目的変数の値
を算出するモデルをショケ積分モデルと呼ぶ。
【0021】
【数2】y=(C)∫fdμ
【0022】・定義1.4:ショケ積分モデルのパラメー
タμの最適値を求めることを、ショケ積分モデルの同定
と呼ぶ。 ・定義1.5:ショケ積分モデルの冗長なパラメータを棄
却し、パラメータの数及び値を最適に調整することをシ
ョケ積分モデルの最適化と呼ぶ。
タμの最適値を求めることを、ショケ積分モデルの同定
と呼ぶ。 ・定義1.5:ショケ積分モデルの冗長なパラメータを棄
却し、パラメータの数及び値を最適に調整することをシ
ョケ積分モデルの最適化と呼ぶ。
【0023】2.ファジィ測度の従属、独立 線形回帰モデルにおいては、値を0と見なすことが可能
なパラメータを冗長と見なし、棄却することによりパラ
メータ数を調整することが可能である。一方、ショケ積
分モデルにおいては、定義1.1の,よりファジィ測
度は通常0でないため、ショケ積分モデルを最適化する
ためには、どのファジィ測度を冗長とするかを決める判
断基準が必要である。そこで、ファジィ測度の冗長性を
判断する基準として、ファジィ測度の従属、独立という
概念を導入する。
なパラメータを冗長と見なし、棄却することによりパラ
メータ数を調整することが可能である。一方、ショケ積
分モデルにおいては、定義1.1の,よりファジィ測
度は通常0でないため、ショケ積分モデルを最適化する
ためには、どのファジィ測度を冗長とするかを決める判
断基準が必要である。そこで、ファジィ測度の冗長性を
判断する基準として、ファジィ測度の従属、独立という
概念を導入する。
【0024】・定義2.1:ファジィ測度μがA∈χにお
いて以下の数式3(数式4の定義を参照)を満たすと
き、μ(A)の値は{μ(B)|B⊂A}の値により決まる
ため、μはAにおいて従属である、またはμ(A)は従属
ファジィ測度であると呼ぶ。
いて以下の数式3(数式4の定義を参照)を満たすと
き、μ(A)の値は{μ(B)|B⊂A}の値により決まる
ため、μはAにおいて従属である、またはμ(A)は従属
ファジィ測度であると呼ぶ。
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】
【0027】・定義2.2:ファジィ測度μがA∈χにお
いて数式3を満たさないとき、μはAにおいて独立であ
る、またはμ(A)を独立ファジィ測度であると呼ぶ。全
ての従属ファジィ測度は、数式3を用いて独立ファジィ
測度から算出できるため冗長であり、ショケ積分モデル
は、独立ファジィ測度のみで記述可能となる。
いて数式3を満たさないとき、μはAにおいて独立であ
る、またはμ(A)を独立ファジィ測度であると呼ぶ。全
ての従属ファジィ測度は、数式3を用いて独立ファジィ
測度から算出できるため冗長であり、ショケ積分モデル
は、独立ファジィ測度のみで記述可能となる。
【0028】3.相互作用測度 ここでは、相互作用測度なる測度を導入することによ
り、上記の2.で導入したファジィ測度の従属、独立と
いう概念の意味を明確化し、ショケ積分モデルにおける
ファジィ測度の冗長性判断基準として適当であることを
示す。
り、上記の2.で導入したファジィ測度の従属、独立と
いう概念の意味を明確化し、ショケ積分モデルにおける
ファジィ測度の冗長性判断基準として適当であることを
示す。
【0029】・定義3.1:集合Xのべき集合χのべき集
合を数式5で表す。また、数式6で示される可測空間上
でσ加法性を満す数式7の関数が、∀A∈χにおいて数
式8を満たす時、ωをショケ積分モデルの相互作用測度
と呼ぶ。
合を数式5で表す。また、数式6で示される可測空間上
でσ加法性を満す数式7の関数が、∀A∈χにおいて数
式8を満たす時、ωをショケ積分モデルの相互作用測度
と呼ぶ。
【0030】
【数5】
【0031】
【数6】
【0032】
【数7】
【0033】
【数8】
【0034】ここで、ω({A})はファジィ測度μ(A)の
メビウス反転に当り、定義2.1からμ(A)が従属の時に
ω({A})=0、独立の時ω({A})≠0となる。
メビウス反転に当り、定義2.1からμ(A)が従属の時に
ω({A})=0、独立の時ω({A})≠0となる。
【0035】・定理3.1:メビウスの反転公式により、
ファジィ測度μを相互作用測度ωで表現すると数式9に
なる。
ファジィ測度μを相互作用測度ωで表現すると数式9に
なる。
【0036】
【数9】
【0037】・定理3.2:数式2に数式9を代入し、シ
ョケ積分モデルを相互作用測度ωで表現すると、数式1
0になる。
ョケ積分モデルを相互作用測度ωで表現すると、数式1
0になる。
【0038】
【数10】
【0039】ここで、数式10は、数式11の形のIF
−THENルールで表現できる。
−THENルールで表現できる。
【0040】
【数11】
【0041】ただし、1番目のルールの場合、x1=1
になれば目的変数yの値がω({{x1}})だけ増加するこ
とを表し、目的変数yの値は、各ルールの主張するyの
増加量にルールの活性度(数式12参照)を掛けた値を
全てのルールに関して足し合わせて求める。
になれば目的変数yの値がω({{x1}})だけ増加するこ
とを表し、目的変数yの値は、各ルールの主張するyの
増加量にルールの活性度(数式12参照)を掛けた値を
全てのルールに関して足し合わせて求める。
【0042】
【数12】
【0043】数式10を数式12の活性度に対する恒等
式とみると、この活性度は、数式11から、説明変数の
組合わせAの成立度合であることから、ショケ積分モデ
ルにおいて説明変数の組合わせが目的変数の値に与える
影響(相互作用)には加法性が成立ち、相互作用測度ω
({A})が組合わせAの相互作用の強さを表していること
が分かる。
式とみると、この活性度は、数式11から、説明変数の
組合わせAの成立度合であることから、ショケ積分モデ
ルにおいて説明変数の組合わせが目的変数の値に与える
影響(相互作用)には加法性が成立ち、相互作用測度ω
({A})が組合わせAの相互作用の強さを表していること
が分かる。
【0044】以上より、ショケ積分モデルにおいて、フ
ァジィ測度の従属、独立という概念は、 μ(A)が従属⇔Aにはyに対する相互作用が無い μ(A)が独立⇔Aにはyに対する相互作用が有る ということを意味することがわかる。このため、これら
を用いてファジィ測度の冗長性判断を行うと、 (1)モデル化対象の相互作用の構造が明確になる。 (2)相互作用の構造が相当複雑でない限り、ショケ積
分モデルのパラメータ数を十分に減少させることが可能
である。というメリットがある。ゆえに、ファジィ測度
の冗長性判断基準として適当であることがわかる。
ァジィ測度の従属、独立という概念は、 μ(A)が従属⇔Aにはyに対する相互作用が無い μ(A)が独立⇔Aにはyに対する相互作用が有る ということを意味することがわかる。このため、これら
を用いてファジィ測度の冗長性判断を行うと、 (1)モデル化対象の相互作用の構造が明確になる。 (2)相互作用の構造が相当複雑でない限り、ショケ積
分モデルのパラメータ数を十分に減少させることが可能
である。というメリットがある。ゆえに、ファジィ測度
の冗長性判断基準として適当であることがわかる。
【0045】4.ショケ積分モデルの最適化 上記3.より、ファジィ測度μ(A)を従属と見なすこと
は、相互作用測度ω({A})の値を常に0に置くことと同
値である。ゆえに、特定の相互作用測度の値を0とみな
して前述の数式10のパラメータから棄却し、残りの相
互作用測度を同定することにより、特定のファジィ測度
を従属とみなしたショケ積分モデルを同定することがで
きる。
は、相互作用測度ω({A})の値を常に0に置くことと同
値である。ゆえに、特定の相互作用測度の値を0とみな
して前述の数式10のパラメータから棄却し、残りの相
互作用測度を同定することにより、特定のファジィ測度
を従属とみなしたショケ積分モデルを同定することがで
きる。
【0046】一方、前述の数式12の活性度を説明変
数、相互作用測度をパラメータと見ると、数式10は線
形回帰モデルである。従って、ショケ積分モデルをファ
ジィ測度の従属、独立の概念により最適化するには、数
式10を線形回帰モデルの最適化手法により最適化し、
数式9を用いてファジィ測度を求めればよいことが分か
る。
数、相互作用測度をパラメータと見ると、数式10は線
形回帰モデルである。従って、ショケ積分モデルをファ
ジィ測度の従属、独立の概念により最適化するには、数
式10を線形回帰モデルの最適化手法により最適化し、
数式9を用いてファジィ測度を求めればよいことが分か
る。
【0047】ここで、本発明の特徴は、ショケ積分モデ
ルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着さ
せて冗長なファジィ測度を同定することにある。また、
相互作用測度をパラメータとして用いることにより、シ
ョケ積分モデルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化
問題に帰着させ、さらに、従来手法より良いモデルが最
適化により得られることを示す点にあるため、ここで
は、線形回帰モデルの最適化手法の一つである、変数増
加法による最適化方法を説明する。ただし、この手順で
得られるショケ積分モデルのファジィ測度は通常、非単
調である。
ルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着さ
せて冗長なファジィ測度を同定することにある。また、
相互作用測度をパラメータとして用いることにより、シ
ョケ積分モデルの最適化問題を線形回帰モデルの最適化
問題に帰着させ、さらに、従来手法より良いモデルが最
適化により得られることを示す点にあるため、ここで
は、線形回帰モデルの最適化手法の一つである、変数増
加法による最適化方法を説明する。ただし、この手順で
得られるショケ積分モデルのファジィ測度は通常、非単
調である。
【0048】(a)始めに説明変数の数を0とする。 (b)偏回帰係数のt値が一番大きく、かつt(φE,
α)以上である数式12の活性度を説明変数に加える。 (c)(b)の条件を満たす活性度が無くなるまで、
(b)を繰返す。 (d)選出した説明変数に対し、最小二乗法で対応する
相互作用測度を求め、その他の相互作用測度は0とす
る。ここで、φEは残差変動の自由度、αは説明変数を
増加させる際の危険率を示す。
α)以上である数式12の活性度を説明変数に加える。 (c)(b)の条件を満たす活性度が無くなるまで、
(b)を繰返す。 (d)選出した説明変数に対し、最小二乗法で対応する
相互作用測度を求め、その他の相互作用測度は0とす
る。ここで、φEは残差変動の自由度、αは説明変数を
増加させる際の危険率を示す。
【0049】5.従来手法との比較 従来の最適化手法は、その多くがファジィ測度の冗長性
判断基準として包除被覆関係を用いている。このため、
本発明の最適化手法と包除被覆関係による最適化手法と
を比較する。 5.1 包除被覆関係を用いた最適化手法 包除被覆関係とは、ショケ積分モデルのファジィ測度間
に以下の関係式が成立することを表す。 ・定義5.1:数式13に示すχの部分集合に対し、∀A
∈χにおいて数式14が成立つとき、数式13をファジ
ィ測度μに対する包除被覆であると呼ぶ。ただし、数式
14において、M={1,2,…,m}である。
判断基準として包除被覆関係を用いている。このため、
本発明の最適化手法と包除被覆関係による最適化手法と
を比較する。 5.1 包除被覆関係を用いた最適化手法 包除被覆関係とは、ショケ積分モデルのファジィ測度間
に以下の関係式が成立することを表す。 ・定義5.1:数式13に示すχの部分集合に対し、∀A
∈χにおいて数式14が成立つとき、数式13をファジ
ィ測度μに対する包除被覆であると呼ぶ。ただし、数式
14において、M={1,2,…,m}である。
【0050】
【数13】
【0051】
【数14】
【0052】数式14が成立すると、左辺がχの部分集
合{B|B≠φ,∃i∈M,B⊆Ci}上のファジィ測度
のみで表現されているため、その補集合(数式15参
照)上のファジィ測度は全て冗長になる。このことを利
用して最適化を行うのが、包除被覆関係を用いた最適化
手法である。
合{B|B≠φ,∃i∈M,B⊆Ci}上のファジィ測度
のみで表現されているため、その補集合(数式15参
照)上のファジィ測度は全て冗長になる。このことを利
用して最適化を行うのが、包除被覆関係を用いた最適化
手法である。
【0053】
【数15】
【0054】最適化を行うためには、最適な包除被覆を
求めることと、それに対するファジィ測度を求めること
が必要である。特定の包除被覆を持つファジィ測度はLe
mke法等により比較的簡単に同定可能である。一方、最
適な包除被覆は直接求める方法が無いことから、分枝限
定法やGA(遺伝的アルゴリズム)等により、個々の包
除被覆に対しショケ積分モデルを同定し、そのモデルの
優劣をAIC(坂元慶行他「情報量統計学」共立出版(198
3年)等を参照)等のモデル評価基準値で評価すること
により、最適な包除被覆を探索する方法が採られる。
求めることと、それに対するファジィ測度を求めること
が必要である。特定の包除被覆を持つファジィ測度はLe
mke法等により比較的簡単に同定可能である。一方、最
適な包除被覆は直接求める方法が無いことから、分枝限
定法やGA(遺伝的アルゴリズム)等により、個々の包
除被覆に対しショケ積分モデルを同定し、そのモデルの
優劣をAIC(坂元慶行他「情報量統計学」共立出版(198
3年)等を参照)等のモデル評価基準値で評価すること
により、最適な包除被覆を探索する方法が採られる。
【0055】5.2 最適化能力の比較 包除被覆関係を示す数式14を相互作用測度で表現する
と、数式16のようになる。
と、数式16のようになる。
【0056】
【数16】
【0057】一方、この包除被覆関係が成立した場合に
冗長となるファジィ測度、数式15に示した補集合上の
ファジィ測度を、全て従属とした場合のファジィ測度
は、数式9に基づいて数式17のようになり、両者は完
全に一致する。
冗長となるファジィ測度、数式15に示した補集合上の
ファジィ測度を、全て従属とした場合のファジィ測度
は、数式9に基づいて数式17のようになり、両者は完
全に一致する。
【0058】
【数17】
【0059】ゆえに、包除被覆関係は以下のように表現
できる。 ・定義5.2:数式13に示したχの部分集合に対し、フ
ァジィ測度が数式15の補集合上で常に従属、すなわち
数式18が成り立つとき、数式13の部分集合をファジ
ィ測度に関する包除被覆であるという。
できる。 ・定義5.2:数式13に示したχの部分集合に対し、フ
ァジィ測度が数式15の補集合上で常に従属、すなわち
数式18が成り立つとき、数式13の部分集合をファジ
ィ測度に関する包除被覆であるという。
【0060】
【数18】
【0061】定義5.2より、包除被覆関係を用いて導出
可能なショケ積分モデルの構造は、本手法で導出可能で
あり、包除被覆関係を用いた手法と本手法は、導出可能
なショケ積分モデルの構造に関して、図6のような関係
があることがわかる。ゆえに本手法は、包除被覆関係を
用いた手法に比べ、より多様なモデル構造の中から最適
なものを導出するため、より適当な構造のショケ積分モ
デルを導出できる可能性が高いことがわかる。
可能なショケ積分モデルの構造は、本手法で導出可能で
あり、包除被覆関係を用いた手法と本手法は、導出可能
なショケ積分モデルの構造に関して、図6のような関係
があることがわかる。ゆえに本手法は、包除被覆関係を
用いた手法に比べ、より多様なモデル構造の中から最適
なものを導出するため、より適当な構造のショケ積分モ
デルを導出できる可能性が高いことがわかる。
【0062】5.3 簡便さの比較 ・便利さの比較:包除被覆関係を用いた最適化手法は、
包除被覆関係に基づきモデルを階層的に捉えることが可
能であるが、モデルの具体的な内容を把握するのは困難
である。一方、本発明の実施形態では、モデルを数式1
1のようにIF−THENルールで表現できるため、例
えば、 IF 若い and 女性 THEN 高血圧症発症頻
度0.3減 のようなルールが最適化により得られた場合、「若い女
性は高血圧になりにくい」というようにモデルの内容を
簡単に把握することが可能であり、先見知識との照合に
よるモデルの妥当性評価等も簡単に行える。
包除被覆関係に基づきモデルを階層的に捉えることが可
能であるが、モデルの具体的な内容を把握するのは困難
である。一方、本発明の実施形態では、モデルを数式1
1のようにIF−THENルールで表現できるため、例
えば、 IF 若い and 女性 THEN 高血圧症発症頻
度0.3減 のようなルールが最適化により得られた場合、「若い女
性は高血圧になりにくい」というようにモデルの内容を
簡単に把握することが可能であり、先見知識との照合に
よるモデルの妥当性評価等も簡単に行える。
【0063】また、逆に先見知識の利用も簡単であり、 ・∃A∈χに相互作用が無いことが自明な場合、相互作
用測度ω({A})を事前にモデルのパラメータから棄却す
る。 ・∃{Ai}⊂χのみが出力に関係していることが自明な
場合、ω({A})のみをモデルのパラメータとして最適化
を行う。 ・入力と出力の関係がある程度自明な場合、その関係を
数式11の形のIF−THENルールにし、モデルに付
加する。というように、ショケ積分モデルと先見知識と
を融合することも可能である。
用測度ω({A})を事前にモデルのパラメータから棄却す
る。 ・∃{Ai}⊂χのみが出力に関係していることが自明な
場合、ω({A})のみをモデルのパラメータとして最適化
を行う。 ・入力と出力の関係がある程度自明な場合、その関係を
数式11の形のIF−THENルールにし、モデルに付
加する。というように、ショケ積分モデルと先見知識と
を融合することも可能である。
【0064】・簡単さの比較:包除被覆関係を用いた最
適化手法は、包除被覆を求める際に探索手法が必要にな
るため、処理が複雑で膨大な処理時間が掛るのに対し、
本手法は単純で、短時間で最適化が可能である。
適化手法は、包除被覆を求める際に探索手法が必要にな
るため、処理が複雑で膨大な処理時間が掛るのに対し、
本手法は単純で、短時間で最適化が可能である。
【0065】なお、表1は、モデル構造が未知である対
象に対し、相互作用測度の有効性を確認した結果を示す
ものである。すなわち、ショケ積分モデルの同定に相互
作用測度を用いることの有効性を確認するため、相互作
用測度を用いて最小二乗法により同定した結果と凸二次
計画法の一解法であるLemke法による同定結果とを比較
して示してある。
象に対し、相互作用測度の有効性を確認した結果を示す
ものである。すなわち、ショケ積分モデルの同定に相互
作用測度を用いることの有効性を確認するため、相互作
用測度を用いて最小二乗法により同定した結果と凸二次
計画法の一解法であるLemke法による同定結果とを比較
して示してある。
【0066】
【表1】
【0067】同定対象は、モデル構造が既知である包除
被覆{{x1,x2},{x2,x3}}を持つ3入力1出力システムを
用いている。前記数式18から、このモデルではμ({x
1,x3})とμ({x1,x2,x3})とが従属である。データ数は3
00件であり、入力は[0,1]の一様乱数を用いて生
成し、出力は、正しい値に誤差の標準偏差σ=0.1のGau
ssian noise N(0,σ2)に従う正規乱数を付加して生成
した。比較のため、両手法とも、モデルが包除被覆を持
たない、つまりすべての測度が独立であるとして計算し
た。但し、表中の「真値」は正しい値を表している。
被覆{{x1,x2},{x2,x3}}を持つ3入力1出力システムを
用いている。前記数式18から、このモデルではμ({x
1,x3})とμ({x1,x2,x3})とが従属である。データ数は3
00件であり、入力は[0,1]の一様乱数を用いて生
成し、出力は、正しい値に誤差の標準偏差σ=0.1のGau
ssian noise N(0,σ2)に従う正規乱数を付加して生成
した。比較のため、両手法とも、モデルが包除被覆を持
たない、つまりすべての測度が独立であるとして計算し
た。但し、表中の「真値」は正しい値を表している。
【0068】表1から、相互作用測度を用いた同定法に
より、Lemke法と同等の結果が得られることがわかる。
これは、両者とも同じ構造のモデルを、目的関数yの残
差の二乗差を最小化する形で同定しているため、妥当な
結果と言える。
より、Lemke法と同等の結果が得られることがわかる。
これは、両者とも同じ構造のモデルを、目的関数yの残
差の二乗差を最小化する形で同定しているため、妥当な
結果と言える。
【0069】また、表2は、変数増加法により相互作用
測度に関するショケ積分モデルの最適化を行い、適切な
モデル化を行うことができることの検証結果を示してい
る。ここで、適切なモデルとは、赤池による情報量基準
のAIC(誤差の二乗和とショケ積分モデルのパラメータ
である相互作用測度の数で評価される基準)が最小のモ
デルを表す。
測度に関するショケ積分モデルの最適化を行い、適切な
モデル化を行うことができることの検証結果を示してい
る。ここで、適切なモデルとは、赤池による情報量基準
のAIC(誤差の二乗和とショケ積分モデルのパラメータ
である相互作用測度の数で評価される基準)が最小のモ
デルを表す。
【0070】
【表2】
【0071】この表2から、変数増加法による相互作用
測度に関するショケ積分モデルの最適化は、相互作用が
存在しない(t値が2.0以下)入力の組合せに対する
相互作用測度のみを正しく棄却しており、AICを最小化
するモデルと一致できることがわかる。
測度に関するショケ積分モデルの最適化は、相互作用が
存在しない(t値が2.0以下)入力の組合せに対する
相互作用測度のみを正しく棄却しており、AICを最小化
するモデルと一致できることがわかる。
【0072】更に、表3は、モデル構造が未知である対
象に対し、ショケ積分モデルの最適化を行った結果を示
している。
象に対し、ショケ積分モデルの最適化を行った結果を示
している。
【0073】
【表3】
【0074】同定対象のデータ数は79個、入力はx1,x
2,x3,x4,x5,x6の6変数とした。但し、入力のべき集合
の要素は63個あるため、少なくとも一方のファジィ測
度が非冗長なもののみを示してある。また、包除被覆に
よる最適化は、前述の定義5.2を用いて最小規約包除被
覆を同定後、最小二乗法により求めたものである。
2,x3,x4,x5,x6の6変数とした。但し、入力のべき集合
の要素は63個あるため、少なくとも一方のファジィ測
度が非冗長なもののみを示してある。また、包除被覆に
よる最適化は、前述の定義5.2を用いて最小規約包除被
覆を同定後、最小二乗法により求めたものである。
【0075】表3から、同定対象は、本発明によりわず
か13個のパラメータを持つショケ積分モデルに最適化
することができた。これに対し、従来の包除被覆を用い
た最適化では、パラメータを21個までしか絞り込め
ず、AICや残差の二乗和の値も本発明に比べて大きな値
となっている。また、同定対象の構造について、表3か
らx1,x6は単独では総合評価に影響を与えないにも関わ
らず、他の変数との相互作用により、評価結果を決める
要因の一つとなっている等、包除被覆関係を用いた手法
では導出不可能な特徴も確認できている。
か13個のパラメータを持つショケ積分モデルに最適化
することができた。これに対し、従来の包除被覆を用い
た最適化では、パラメータを21個までしか絞り込め
ず、AICや残差の二乗和の値も本発明に比べて大きな値
となっている。また、同定対象の構造について、表3か
らx1,x6は単独では総合評価に影響を与えないにも関わ
らず、他の変数との相互作用により、評価結果を決める
要因の一つとなっている等、包除被覆関係を用いた手法
では導出不可能な特徴も確認できている。
【0076】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図2は、第2実施形態の構成図であり、図1と同一の構
成要素には同一の参照符号を付してある。この実施形態
は、先の第1実施形態によって得られたファジィ測度及
び相互作用測度パラメータをそれぞれ格納装置25,2
6にデータベースとして蓄積しておき、これらのデータ
ベースの内容を用いて対象プラントの状態を総合評価
し、その結果を表示するように構成されている。
図2は、第2実施形態の構成図であり、図1と同一の構
成要素には同一の参照符号を付してある。この実施形態
は、先の第1実施形態によって得られたファジィ測度及
び相互作用測度パラメータをそれぞれ格納装置25,2
6にデータベースとして蓄積しておき、これらのデータ
ベースの内容を用いて対象プラントの状態を総合評価
し、その結果を表示するように構成されている。
【0077】図1と異なる点を中心に説明すると、図2
の実施形態では、評価対象プラントPの計測値や各種セ
ンサ情報を状態データとして取得し、このデータをプラ
ント計測値入力装置12により信号処理装置21に送っ
て特徴抽出を行う。特徴抽出されたデータは状態解釈装
置22に送られ、予め設定しておいたファジィ集合、フ
ァジィ命題格納装置24にあるデータベースを用いて適
合度の演算を行う。
の実施形態では、評価対象プラントPの計測値や各種セ
ンサ情報を状態データとして取得し、このデータをプラ
ント計測値入力装置12により信号処理装置21に送っ
て特徴抽出を行う。特徴抽出されたデータは状態解釈装
置22に送られ、予め設定しておいたファジィ集合、フ
ァジィ命題格納装置24にあるデータベースを用いて適
合度の演算を行う。
【0078】演算された適合度は状態総合評価装置23
に送られ、先の実施形態によりデータベースとして格納
装置25,26に蓄積されたファジィ測度及び相互作用
測度を用いることにより、対象プラントPの状態を総合
評価値として演算する。この総合評価値は、プラント状
態表示装置13により表示される。プラント状態表示装
置13としては、CRTディスプレイやアナログメー
タ、デジタルメータ等、数値自体や数値をデジタル化し
たものを表示可能なランプやインジケータ等を用いるこ
とができる。
に送られ、先の実施形態によりデータベースとして格納
装置25,26に蓄積されたファジィ測度及び相互作用
測度を用いることにより、対象プラントPの状態を総合
評価値として演算する。この総合評価値は、プラント状
態表示装置13により表示される。プラント状態表示装
置13としては、CRTディスプレイやアナログメー
タ、デジタルメータ等、数値自体や数値をデジタル化し
たものを表示可能なランプやインジケータ等を用いるこ
とができる。
【0079】次いで、本発明の第3実施形態を図3に基
づいて説明する。この実施形態は、図2の構成に、オペ
レータMによるプラント操作端15、プラント状態判断
値入力装置32、相互作用測度パラメータ同定装置4
1、ファジィ測度同定装置51及びプラント計測値表示
装置14を付加したものであり、評価対象プラントPが
稼働中であっても、相互作用測度及びファジィ測度をオ
ンラインで再同定可能に構成されている。
づいて説明する。この実施形態は、図2の構成に、オペ
レータMによるプラント操作端15、プラント状態判断
値入力装置32、相互作用測度パラメータ同定装置4
1、ファジィ測度同定装置51及びプラント計測値表示
装置14を付加したものであり、評価対象プラントPが
稼働中であっても、相互作用測度及びファジィ測度をオ
ンラインで再同定可能に構成されている。
【0080】オペレータMは、状態総合評価装置23に
より演算されてプラント状態表示装置13に表示されて
いる評価対象プラントPの状態総合評価値を確認すると
同時に、プラント計測値表示装置14を確認する。プラ
ント状態表示装置13により確認した状態総合評価値
が、確認したプラント計測値等に基づいてオペレータM
が考えた値(オペレータのプラント状態判断値)と違っ
ていた場合、プラント状態判断値入力装置32を用いて
その値を入力する。
より演算されてプラント状態表示装置13に表示されて
いる評価対象プラントPの状態総合評価値を確認すると
同時に、プラント計測値表示装置14を確認する。プラ
ント状態表示装置13により確認した状態総合評価値
が、確認したプラント計測値等に基づいてオペレータM
が考えた値(オペレータのプラント状態判断値)と違っ
ていた場合、プラント状態判断値入力装置32を用いて
その値を入力する。
【0081】相互作用測度パラメータ同定装置41は、
入力装置32から入力されたオペレータによるプラント
状態判断値と状態総合評価装置23により演算された状
態総合評価値との残差が0に近付くように、各同定装置
41,51により相互作用測度及びファジィ測度を再計
算(再同定)し、各格納装置25,26にあるパラメー
タを更新する。
入力装置32から入力されたオペレータによるプラント
状態判断値と状態総合評価装置23により演算された状
態総合評価値との残差が0に近付くように、各同定装置
41,51により相互作用測度及びファジィ測度を再計
算(再同定)し、各格納装置25,26にあるパラメー
タを更新する。
【0082】前記プラント計測値表示装置14は、プラ
ント状態表示装置13と同様にCRTディスプレイやア
ナログメータ、デジタルメータ等、数値自体や数値をデ
ジタル化したものを表示可能なランプやインジケータ等
を用いることができ、CRTディスプレイを使用する場
合には、プラント計測値表示装置14とプラント状態表
示装置13とを兼用することができる。
ント状態表示装置13と同様にCRTディスプレイやア
ナログメータ、デジタルメータ等、数値自体や数値をデ
ジタル化したものを表示可能なランプやインジケータ等
を用いることができ、CRTディスプレイを使用する場
合には、プラント計測値表示装置14とプラント状態表
示装置13とを兼用することができる。
【0083】次に、図4は第4実施形態の構成を示いて
いる。この実施形態は、第3実施形態により再同定され
て求められたファジィ測度及び相互作用測度を使ってプ
ラントの状態を再演算する状態総合再評価装置61と、
その結果を表示する状態総合再評価値表示装置62と、
再同定したパラメータをデータベースに反映するかどう
かを指示するオペレータ確認装置33とを、第3実施形
態の構成に追加したものである。これにより、再同定さ
れたパラメータを使って状態総合再評価装置61により
演算し、状態総合再評価値表示装置62に表示された内
容をオペレータMが確認し、その結果に応じてオペレー
タ確認装置33によりデータベースに反映するかどうか
を指示することができる。
いる。この実施形態は、第3実施形態により再同定され
て求められたファジィ測度及び相互作用測度を使ってプ
ラントの状態を再演算する状態総合再評価装置61と、
その結果を表示する状態総合再評価値表示装置62と、
再同定したパラメータをデータベースに反映するかどう
かを指示するオペレータ確認装置33とを、第3実施形
態の構成に追加したものである。これにより、再同定さ
れたパラメータを使って状態総合再評価装置61により
演算し、状態総合再評価値表示装置62に表示された内
容をオペレータMが確認し、その結果に応じてオペレー
タ確認装置33によりデータベースに反映するかどうか
を指示することができる。
【0084】ここで、状態総合再評価値表示装置62
は、前述の各表示装置13,14と同様にCRTディス
プレイやアナログメータ、デジタルメータ等、数値自体
や数値をデジタル化したものを表示可能なランプやイン
ジケータ等を用いることができ、CRTディスプレイの
場合には、状態総合再評価値表示装置62、プラント状
態表示装置13、プラント計測値表示装置14を兼用す
ることができる。また、オペレータ確認装置33として
は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力デバイ
スを用いることができる。
は、前述の各表示装置13,14と同様にCRTディス
プレイやアナログメータ、デジタルメータ等、数値自体
や数値をデジタル化したものを表示可能なランプやイン
ジケータ等を用いることができ、CRTディスプレイの
場合には、状態総合再評価値表示装置62、プラント状
態表示装置13、プラント計測値表示装置14を兼用す
ることができる。また、オペレータ確認装置33として
は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力デバイ
スを用いることができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、対象プラントの各種計測値やセンサ情報とそれを基
に状況判断を行ったオペレータの状態判断値から、対象
プラントの特徴抽出を行い、ショケ積分モデルを相互作
用測度で表現することにより、ショケ積分モデルの最適
化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着させて状態
総合評価に必要なファジィ測度パラメータの同定を行う
ことができる。
ば、対象プラントの各種計測値やセンサ情報とそれを基
に状況判断を行ったオペレータの状態判断値から、対象
プラントの特徴抽出を行い、ショケ積分モデルを相互作
用測度で表現することにより、ショケ積分モデルの最適
化問題を線形回帰モデルの最適化問題に帰着させて状態
総合評価に必要なファジィ測度パラメータの同定を行う
ことができる。
【0086】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明から得られたファジィ測度及び相互作用測度を
用いて、プラントの状態を判断することができ、その評
価結果を表示することができる。請求項3記載の発明に
よれば、プラントが稼働状態でも、オンラインで逐次的
にファジィ測度及び相互作用測度を再同定することがで
きる。請求項4記載の発明によれば、プラントが稼働状
態でも、オペレータの意図を反映し、かつオンラインで
逐次的にファジィ測度及び相互作用測度を同定すること
ができる。
載の発明から得られたファジィ測度及び相互作用測度を
用いて、プラントの状態を判断することができ、その評
価結果を表示することができる。請求項3記載の発明に
よれば、プラントが稼働状態でも、オンラインで逐次的
にファジィ測度及び相互作用測度を再同定することがで
きる。請求項4記載の発明によれば、プラントが稼働状
態でも、オペレータの意図を反映し、かつオンラインで
逐次的にファジィ測度及び相互作用測度を同定すること
ができる。
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図
である。
である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図
である。
である。
【図3】本発明の第3実施形態の構成を示すブロック図
である。
である。
【図4】本発明の第4実施形態の構成を示すブロック図
である。
である。
【図5】第1実施形態におけるファジィ集合及びファジ
ィ命題の説明図である。
ィ命題の説明図である。
【図6】第1実施形態と包除被覆を用いた手法とによる
導出可能なモデル構造の集合を比較して示した図であ
る。
導出可能なモデル構造の集合を比較して示した図であ
る。
【図7】各実施形態における状態総合評価装置の処理手
順の説明図である。
順の説明図である。
11 プラント計測値格納装置 12 プラント計測値入力装置 13 プラント状態表示装置 14 プラント計測値表示装置 15 プラント操作端 20 プラント状態演算装置 21 信号処理装置 22 状態解釈装置 23 状態総合評価装置 24 ファジィ集合、ファジィ命題格納装置 25 ファジィ測度格納装置 26 相互作用測度パラメータ格納装置 31 オペレータ判断値格納装置 32 オペレータのプラント状態判断値入力装置 33 オペレータ確認装置 41 相互作用測度パラメータ同定装置 51 ファジィ測度同定装置 61 状態総合再評価装置 62 状態総合再評価値表示装置 M オペレータ P プラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 章広 東京都日野市富士町1番地 株式会社エ フ・エフ・シー内 (72)発明者 石丸 恵一 東京都日野市富士町1番地 株式会社エ フ・エフ・シー内 Fターム(参考) 5H223 AA01 EE06 FF06
Claims (4)
- 【請求項1】 各種センサ情報を含むプラント計測値に
基づいて運転を行っているプラントシステムにおいて、 プラント計測値が格納されたプラント計測値格納装置
と、 前記プラント計測値に基づいてオペレータが状況判断し
た結果としてのオペレータ判断値が格納されたオペレー
タ判断値格納装置と、 前記プラント計測値格納装置内のプラント計測値データ
を信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号処理
装置と、 予め設定されたファジィ集合、ファジィ命題を用いて、
前記プラント計測値データに対し適合度演算を行う状態
解釈装置と、 前記状態解釈装置により演算された適合度と、ファジィ
測度及び相互作用測度とを用いて対象プラントの状態を
状態総合評価値として演算する状態総合評価装置と、 前記ファジィ測度の冗長性判断基準である従属、独立の
概念がショケ積分モデルにおいて説明変数間の相互作用
の有無を示す概念であることを相互作用測度により表現
し、この相互作用測度を用いてショケ積分モデルを表現
することによりショケ積分モデルの最適化問題を線形回
帰モデルの最適化問題に帰着させてファジィ測度を同定
するファジィ測度同定装置と、 前記相互作用測度を前記オペレータ判断値及び状態総合
評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメータ同定
装置と、 を備えたことを特徴とするプラント状態総合診断装置。 - 【請求項2】 各種センサ情報を含むプラント計測値に
基づいて運転を行っているプラントシステムにおいて、 プラントから収集されるプラント計測値を入力するため
のプラント計測値入力装置と、 前記プラント計測値格納装置内のプラント計測値データ
を信号処理して対象プラントの特徴を抽出する信号処理
装置と、 予め設定されたファジィ集合、ファジィ命題を用いて、
前記プラント計測値データに対し適合度演算を行う状態
解釈装置と、 前記状態解釈装置により演算された適合度と、請求項1
記載の発明により同定されたファジィ測度及び相互作用
測度を用いて対象プラントの状態を状態総合評価値とし
て演算する状態総合評価装置と、 前記状態総合評価装置による評価結果を表示するプラン
ト状態表示装置と、 を備えたことを特徴とするプラント状態総合診断装置。 - 【請求項3】 各種センサ情報を含むプラント計測値に
基づいて運転を行っているプラントシステムにおいて、 プラントから収集されるプラント計測値を入力するため
のプラント計測値入力装置と、 前記プラント計測値を表示するプラント計測値表示装置
と、 前記プラント計測値入力装置から入力されたプラント計
測値データを信号処理して対象プラントの特徴を抽出す
る信号処理装置と、 予め設定されたファジィ集合、ファジィ命題を用いて、
前記プラント計測値データに対し適合度演算を行う状態
解釈装置と、 前記状態解釈装置により演算された適合度と、ファジィ
測度及び相互作用測度とを用いて対象プラントの状態を
状態総合評価値として演算する状態総合評価装置と、 前記状態総合評価装置による評価結果を表示するプラン
ト状態表示装置と、 前記プラント計測値表示装置及びプラント状態表示装置
による表示情報に基づいてオペレータが状況判断した結
果としてのプラント状態判断値を入力するためのプラン
ト状態判断値入力装置と、 前記ファジィ測度の冗長性判断基準である従属、独立の
概念がショケ積分モデルにおいて説明変数間の相互作用
の有無を示す概念であることを相互作用測度により表現
し、この相互作用測度を用いてショケ積分モデルを表現
することによりショケ積分モデルの最適化問題を線形回
帰モデルの最適化問題に帰着させてファジィ測度を同定
するファジィ測度同定装置と、 前記相互作用測度を前記プラント状態判断値及び状態総
合評価値に基づいて同定する相互作用測度パラメータ同
定装置と、 を備え、 前記プラント状態判断値入力装置により入力されたプラ
ント状態判断値に基づいて、前記ファジィ測度同定装置
及び相互作用測度パラメータ同定装置がファジィ測度及
び相互作用測度を再同定することを特徴とするプラント
状態総合診断装置。 - 【請求項4】 請求項3記載のプラント状態総合診断装
置において、 再同定されたファジィ測度及び相互作用測度を用いてプ
ラント状態を再演算し、再評価する状態総合再評価装置
と、 前記状態総合再評価装置による再評価結果を表示する状
態総合再評価値表示装置と、 前記状態総合再評価値表示装置による表示情報をオペレ
ータが確認し、再同定されたファジィ測度及び相互作用
測度をデータベースに格納するか否かを指示するオペレ
ータ確認装置と、 を備えたことを特徴とするプラント状態総合診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26937998A JP2000099130A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | プラント状態総合診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26937998A JP2000099130A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | プラント状態総合診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000099130A true JP2000099130A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17471595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26937998A Withdrawn JP2000099130A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | プラント状態総合診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000099130A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103886369A (zh) * | 2014-03-27 | 2014-06-25 | 北京工业大学 | 一种基于模糊神经网络的出水总磷tp预测方法 |
CN104182794A (zh) * | 2014-09-05 | 2014-12-03 | 北京工业大学 | 一种基于神经网络的污水处理过程出水总磷tp软测量方法 |
JP2019144631A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 株式会社明電舎 | 下水処理システムの運転状態判別装置及び運転状態判別方法 |
WO2023189022A1 (ja) * | 2022-03-29 | 2023-10-05 | 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 | 診断装置、診断方法、及び診断プログラム |
-
1998
- 1998-09-24 JP JP26937998A patent/JP2000099130A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103886369A (zh) * | 2014-03-27 | 2014-06-25 | 北京工业大学 | 一种基于模糊神经网络的出水总磷tp预测方法 |
CN103886369B (zh) * | 2014-03-27 | 2016-10-26 | 北京工业大学 | 一种基于模糊神经网络的出水总磷tp预测方法 |
CN104182794A (zh) * | 2014-09-05 | 2014-12-03 | 北京工业大学 | 一种基于神经网络的污水处理过程出水总磷tp软测量方法 |
CN104182794B (zh) * | 2014-09-05 | 2017-04-12 | 北京工业大学 | 一种基于神经网络的污水处理过程出水总磷tp软测量方法 |
JP2019144631A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 株式会社明電舎 | 下水処理システムの運転状態判別装置及び運転状態判別方法 |
WO2023189022A1 (ja) * | 2022-03-29 | 2023-10-05 | 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 | 診断装置、診断方法、及び診断プログラム |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |