JP2000098252A - 倒立型共焦点顕微鏡 - Google Patents

倒立型共焦点顕微鏡

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JP2000098252A
JP2000098252A JP10268338A JP26833898A JP2000098252A JP 2000098252 A JP2000098252 A JP 2000098252A JP 10268338 A JP10268338 A JP 10268338A JP 26833898 A JP26833898 A JP 26833898A JP 2000098252 A JP2000098252 A JP 2000098252A
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light
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confocal
observation
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JP10268338A
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English (en)
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Hisao Kitagawa
久雄 北川
Yasushi Aono
寧 青野
Kazuhiko Cho
和彦 長
Yosuke Kishi
陽介 岸
Yoshihiro Shimada
佳弘 島田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、共焦点肉眼観察を快適に行なうこと
ができるとともに、操作性に優れ、しかも、観察光路お
よび撮像光路において共焦点画像と非共焦点画像を切換
え可能にして画像比較を容易にできるユーザにとって使
い易い倒立型共焦点顕微鏡を提供する。 【解決手段】試料1に照射された光を、試料1の下方に
位置する対物レンズ2および結像レンズ4に順次導いた
後、結像レンズ4を透過した光を撮像光路へ導き撮像、
または結像レンズ4を透過した光を観察光路へ導き観察
するようにしたもので、レーザ42からの光を結像レン
ズ4による撮像光路上の像面位置に配置される共焦点ス
キャナ組込みユニット20より試料1に照射し、試料1
からの光をダイクロイックミラー21により撮像光路ま
たは観察光路に分離するとともに、さらに光路切換えユ
ニット30により観察光路に導く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物学的標本観察
用途および金属・工業的用途に用いられる倒立型共焦点
顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、培養細胞などの生物試料の動的挙
動を観察・測定・撮像などする顕微鏡として、シャーレ
やフラスコなどの培養容器の底面下方に対物レンズを配
置する倒立型顕微鏡が用いられている。
【0003】このうち、特に、研究用途に用いられる倒
立型顕微鏡としては、蛍光観察用の落射蛍光投光管を付
属して、CaイオンやpHなどの蛍光指示薬を注入した
生細胞の蛍光画像を観察できるように構成し、また、標
本の観察だけでなく写真用スチールカメラや空間分解能
の高いCCDカメラや時間分解能の高い高速撮像装置な
どの複数の撮像手段に対応して撮像光路を設けたシステ
ムを構成できるものが考えられている。
【0004】そして、従来、このような細胞生物学研究
用の倒立型顕微鏡として、特開平7−035986号に
開示されるように対物レンズを透過した光を互いに異な
る3方向以上の方向に分岐する分岐手段を有し、この分
岐手段で分岐された複数の光の内一つが入射される観察
光路、他の分岐光が入射される複数の撮像光路を有する
光学系を構成したものがある。
【0005】一方、生きた細胞の共焦点画像を高速で提
供するアッドオン型の細胞生物学研究用の倒立型顕微鏡
として、共焦点ユニットを付加したものがあり、マイク
ロレンズ付き共焦点ディスクスキャナーを有するものが
特開平5−60980号公報に開示されている。ここで
は開示されている共焦点ユニットは、複数のマイクロレ
ンズ付きマルチピンホール開口を有する集光ディスクと
該マイクロレンズ付きマルチピンホールに対応するよう
に形成した複数のピンホールからなるピンホールディス
クとを連結して構成される。この共焦点ユニットは、モ
ータで回転され、レーザファイバーから出射されコリメ
ートされたレーザ光を、集光ディスクを介してピンホー
ルディスクに導き、ピンホールディスクを透過した光
は、さらに対物レンズを透過し試料に照射される。試料
にピンホールを透過した光を照射すると、試料は蛍光を
発する。試料から発生した蛍光は、再び対物レンズ、ピ
ンホールディスクを透過し、ピンホールディスクと集光
ディスクとの間に配置されているダイクロイックミラー
によってレーザ照明光路と蛍光とを岐し、分岐した蛍光
から試料の投影像を結像光学系レンズで形成し、結像光
学系レンズで形成させた試料の投影像をカメラで撮像ま
たは単眼の接眼レンズで観察するようにしている。
【0006】ここで、ピンホールディスクに穿たれた個
々のピンホールは、照明・観察の双方で用いられており
共焦点光学系を形成する。これにより、共焦点顕微鏡の
光学切断効果によって、コントラストの高い鮮明な画像
を得ることができる。また、回転式スキャナーを採用し
ているためリアルタイム観察・撮像が可能であり、特
に、CaイオンやpHなどの蛍光指示薬を注入した生細
胞の蛍光画像を高速撮像して細胞の生理学的な動的挙動
を観察・測定する用途に好適である。
【0007】ところで、このような共焦点ユニットの顕
微鏡本体への取り付けは、通常、ビデオカメラで用いら
れるCマウントが利用されるが、フランジバック位置
(ビデオカメラの場合の撮像面)にピンホールディスク
が配置されているため、顕微鏡用Cマウントアダプター
を介して簡単に顕微鏡本体と組み合わせることができ、
共焦点観察機能を容易にアッドオンしグレードアップす
ることができるというメリットがある。そこで、共焦点
ユニットの倒立型顕微鏡への具体的な取り付けは、例え
ば、図8(a)に示すように、観察鏡筒100上部の直
筒101、鏡体102の左(または右)側面ポート10
3または鏡体102下の底面ポート104など、3箇所
の光路取り出し口が考えられており、これらの、一つの
光路取り出し口へ共焦点ユニットを取付けて、残りの二
つの光路取り出し口にスチールカメラや小型CCDカメ
ラを取付けるなどしている。なお、図8(b)は、各光
路取り出し口にCマウントアダプターを介して共焦点ユ
ニット105を取付けた状態を示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、倒立顕
微鏡の上述した各光路取り出し口にCマウントアダプタ
ーなどを介して共焦点ユニット105を取り付ける場
合、以下のような不具合がある。
【0009】(1)観察鏡筒100上部の直筒101へ
共焦点ユニット105を取付ける場合。 観察鏡筒100の上に共焦点ユニット105が取付くた
め、肉眼観察などの操作性は正立型顕微鏡へ取付けた場
合と同様であるが、共焦点ユニット105による共焦点
像の肉眼観察時には、通常の非共焦点像を顕微鏡正面の
双眼部に取付けた接眼レンズで観察する場合に比べて、
アイポイントが高くなり単眼接眼しか使うことができな
い。このため、共焦点像の肉眼観察時には、観察姿勢に
無理がかかるだけでなく、観察しながらの顕微鏡操作や
試料のハンドリングを行いにくい。また、光学的には、
倒立顕微鏡内の観察光学系は光路が長く伸びており、か
つ、対物レンズと結像レンズで形成された像面を観察光
路内で再結像して観察鏡筒へ投影させるリレーレンズが
内蔵されていて構成が複雑となる。さらに、Cマウント
面と共焦点ユニット105からの照明光射出方向との直
交度のズレの他、Cマウント面と観察鏡筒、観察鏡筒と
顕微鏡観察光路の間で取付け角度にわずかなズレを生じ
る。このため、共焦点ユニット105から顕微鏡対物レ
ンズへの照明光が倒立型顕微鏡内の観察光路を透過し対
物レンズに到るまでに芯ズレを起こし易く、結果とし
て、共焦点ユニット105からの照明光が対物レンズの
瞳から外れてしまい、共焦点画像の照明光量不足や光量
ムラを生じる原因となる。
【0010】なお、Cマウントアダプタに撮像素子を取
付けて通常の透過光像や蛍光像を対物レンズの瞳から出
てきた光束から撮像する場合には、このような照明の芯
ずれや光量ムラといった問題は生じないが、共焦点ユニ
ット105の場合にはユニット側から照明光が出射する
ために芯ずれや光量ムラといった問題が生じる。すなわ
ち、Cマウントによる取り付け機構自体の不具合ではな
く、共焦点ユニットとの組み合せ使用時に限った不具合
である。
【0011】(2)鏡体102の左(または右)側面ポ
ート103へ共焦点ユニット105を取付ける場合。 側面ポート103では、対物レンズからの光路を側面へ
折り曲げるミラーが介在するものの、光路が短く、か
つ、対物レンズと結像レンズで形成された像面をCマウ
ントアダプターで利用することができるため、上述した
(1)のような問題は生じにくい。しかしながら、共焦
点ユニット105は鏡体側面の低い位置に取付くため操
作性・特に共焦点ユニットに固定された接眼レンズによ
る共焦点画像の肉眼観察には極めて使いづらい。また、
光路を折り曲げるミラーのために、共焦点ユニット10
5によって観察・撮像される共焦点画像は、倒立顕微鏡
正面で得られる像に対して裏返ってしまい、操作性に問
題を生じるのみならず、共焦点画像と非共焦点画像との
画像比較ができないという欠点もある。
【0012】なお、図8では単眼接眼が前方を向くよう
に共焦点ユニット105を取付けているが、Cマウント
アダプターの回転調整により単眼接眼が斜め上方ないし
上方を向くように取付けることも可能である。この際、
共焦点画像の肉眼観察の使い難さは多少は改善される可
能性があるものの、共焦点ユニット105による共焦点
像の肉眼観察をしながら顕微鏡操作や試料のハンドリン
グは困難であり、本質的な改善は期待できない。
【0013】(3)鏡体102下の底面ポート104へ
共焦点ユニット105を取付ける場合。 底面ポート104では、対物レンズからの光路を鏡体底
面へストレートに引き出して利用するため、光路が短く
単純になり、対物レンズと結像レンズで形成された像面
をそのままCマウントアダプターで利用することができ
る。このため、上述した(1)(2)のような光学的問
題は生じない。
【0014】しかしながら、共焦点スキャナは鏡体底面
すなわち顕微鏡を載置したテーブルの裏側に取付くため
共焦点ユニットの操作性が著しく阻害され、共焦点ユニ
ットによる共焦点像の肉眼観察をしながらの顕微鏡操作
や試料のハンドリングは不可能であるという欠点があ
る。
【0015】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、共焦点肉眼観察を快適に行なうことができるととも
に、操作性に優れ、しかも、観察光路および撮像光路に
おいて共焦点と非共焦点画像の比較を容易に行なうこと
ができるユーザにとって使い易い倒立型共焦点顕微鏡を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
第1の光源から試料に照射された光を、該試料の下方に
位置する対物レンズおよび結像レンズに順次導いた後、
前記結像レンズを透過した光を撮像光路へ導き撮像手段
で撮像、または前記結像レンズを透過した光を観察光路
へ導き観察するようにした倒立型顕微鏡において、前記
結像レンズによる前記撮像光路上の像面位置に配置され
るピンホールスキャナと、前記ピンホールスキャナを介
して前記試料に光を照射し、前記撮像手段で前記試料の
共焦点画像を得るために光学系を介して配置される第2
の光源と、前記ピンホールスキャナを透過した前記第2
の光源で照射した試料からの光を前記撮像光路または観
察光路に分離する光路分離手段と、前記光路分離手段で
分離し前記観察光路に導く光路切換え手段とにより構成
している。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記前記ピンホールスキャナと前記光路分
離手段と前記光路切換え手段の少なくとも1つは、前記
撮像光路および前記観察光路に対して挿脱可能に配置し
たことを特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、光路分割手段と前記光路切換え手段とによ
る光の反射回数を偶数回に設定したことを特徴としてい
る。
【0019】この結果、請求項1記載の発明によれば、
観察光路によりアイポイントを変更することなく共焦点
画像の観察を行なうことができるとともに、撮像光路に
より共焦点画像を撮像することもできる。
【0020】請求項2記載の発明によれば、観察光路お
よび撮像光路において、共焦点画像と非共焦点画像の切
り換えを行なうことができる。請求項3記載の発明によ
れば、光路分離手段および光路切換え手段での偶数回の
反射を介して共焦点像が観察光路に導かれるため、共焦
点画像と非共焦点画像の像の向きが裏返ることがなく観
察像の比較検討が行い易くできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態に適用される倒立型共焦点顕微鏡の基本構成を示して
いる。この場合、試料1上方に設けられた図示しない透
過照明光源(第1の光源)からの光で試料1を照明し、
その試料1を透過し、結像レンズ4を介して第1の光学
素子であるミラー5で図中右側すなわち顕微鏡前方へと
向かう撮像光路に導かれ像面17で試料像を結ぶ。
【0022】そして、この像面17の試料像は、撮像光
路のリレーレンズ18で顕微鏡前方に設けられた撮像装
置取り付け用のマウント(図示せず)に取付けられたC
CDカメラ19の撮像面に投影され撮像される。
【0023】一方、ミラー5は、透過プリズム(図示せ
ず)と切換え可能に構成されているため、透過プリズム
を挿入した場合は、上方から試料1に照明された光は、
試料1を透過した後、対物レンズ2と結像レンズ4を透
過し、ミラー5に代わる透過プリズム(図示せず)に導
かれ、この透過プリズムを光が透過すると、第2の光学
素子であるミラー6中で右斜め上方すなわち倒立型顕微
鏡の前方斜め上方へと向かう観察光路に導かれ、像面7
で試料像を結ぶ。そして、この像面7の試料像は、観察
光路のリレーレンズ8で観察鏡筒(図示せず)に導か
れ、図示しない接眼レンズの像面に投影される。これに
よって、検鏡者は、顕微鏡の正面から俯角45度で試料
像を肉眼観察することができる。
【0024】このようにして第1の光学素子のミラー5
と透過プリズム(図示せず)を選択的に切換えることに
より、CCDカメラによる像面17の試料像の撮像およ
び像面7の試料像の肉眼による観察を任意に選択するこ
とができる。
【0025】図2は、上述の基本構成に基づいた倒立型
共焦点顕微鏡の具体的構成を示すものである。この場
合、図1に示す撮像光路の像面17の位置に共焦点スキ
ャナ組込みユニット20を挿脱可能に配置するととも
に、リレーレンズ8を有する観察光路に光路切換えユニ
ット30を挿脱可能に配置している。
【0026】共焦点スキャナ組込みユニット20は、レ
ーザファイバー(光学系)41を介して振動や熱などの
伝達を防ぐために顕微鏡が載置されたテーブルから離れ
た床上に配置されているレーザ(第2の光源)42に繋
がっている。この状態で、レーザ42から出射したレー
ザ光は、図示しない集光手段によってシングルモードの
レーザファイバー41の端面に導入され、共焦点スキャ
ナ組込みユニット20の図示しないFCコネクタに接続
されたもう一方の端面から出射する。そして、レーザフ
ァイバー41の端面から出射したレーザ光は、コリメー
タレンズ24によって平行光にされた後、マイクロレン
ズアレイが形成された集光ディスク23へ入射する。こ
こで、集光ディスク23上のマイクロレンズとピンホー
ルディスク22上のピンホールのパターンは半導体プロ
セスを利用して製作されているためパターンの同一性が
確保されており、集光ディスク23とピンホールディス
ク22を連結する際にはアライメント調整がされてい
る。これにより、集光ディスク23上に設けらけた複数
のマイクロレンズによって集光されたレーザ光は、ピン
ホールディスク22上で対応する複数のピンホールを透
過することができる。
【0027】ここで、共焦点スキャナ組込みユニット2
0は、ピンホールディスク22を撮像光路の像面17に
一致するように配置している。こうすると、ピンホール
ディスク22のピンホールを透過した光は、ミラー5、
結像レンズ4、対物レンズ2を経て、試料1の上に集光
する。この場合、試料1として用いられる細胞には蛍光
指示薬が注入されていて、レーザ光によって励起されて
蛍光を発するものとすると、試料1より出た蛍光は、対
物レンズ2、結像レンズ4、ミラー5を遡り、ピンホー
ルディスク22ピンホールへと戻ってきて共焦点光路を
形成する。
【0028】この状態から、連結されたピンホールディ
スク22と集光ディスク23を図示しないモータで回転
することにより、走査共焦点画像を得ることができる
が、試料1側からピンホールディスク22を透過した蛍
光は、ダイクロイックミラー21によって反射され、レ
ーザ光路から分離されて図中上方へと向かい、光路切換
えユニット30内の反射プリズム31で2回反射されミ
ラー32で反射された後、観察光路へと導かれ、観察光
路のリレーレンズ8で観察鏡筒(図示せず)に導かれ、
図示しない接眼レンズの像面へ再結像して投影される。
これによって、検鏡者は、顕微鏡正面から俯角45度で
試料の共焦点像を肉眼観察することができる。
【0029】従って、このようにすれば、共焦点スキャ
ナ組込みユニット20のピンホールディスク22を撮像
光路の像面17に一致するように配置し、また、光路切
換えユニット30を観察光路に対して挿脱可能にしてい
るので、観察光路中に光路切換えユニット30を挿入し
た場合には共焦点画像を観察することができ、またミラ
ー5を透過プリズム(図示せず)に切換えると同時に、
光路切換えユニット30を光路から抜き出すことで、通
常の蛍光像または透過像を観察することもできる。すな
わち、ユーザは肉眼観察像を、共焦点画像と非共焦点画
像とに容易に切換えて選択することができる。このと
き、観察鏡筒は同一でありアイポントが変わることがな
いので、最も安楽な姿勢での検鏡姿勢を保つことがで
き、共焦点像の肉眼観察をしながらの顕微鏡操作や試料
のハンドリングを快適に行うこともできる。
【0030】また、共焦点スキャナ組込みユニット20
での像の反射回数1回と光路切換えユニット30での反
射回数3回の合計4回(偶数回)の反射で共焦点像が観
察鏡筒へと導かれるため、共焦点画像と非共焦点画像の
像の向きが裏返ることもなく、観察像の比較検討が行い
易くできる。
【0031】さらに、共焦点スキャナ組込みユニット2
0は顕微鏡本体に取り外し可能に構成しているため、共
焦点スキャナ組込みユニット20を取り外して、通常の
蛍光像または透過像の撮像を行う撮像光路にすることも
可能である。
【0032】なお、共焦点スキャナ組込みユニット20
と光路切換えユニット30を光路中に挿入するに伴い、
必要に応じて撮像光路に結像位置補正レンズ15を挿脱
可能に配置すれば、撮像光路の像面17とピンホールデ
ィスク22との位置関係、および/または、撮像光路の
像面17と観察光路のリレーレンズ8との位置関係を加
減して光路切換え時の結像関係を維持することができ
る。同様に、観察光路でのリレーレンズ8の交換や補正
レンズの追加手段によっても、光路切換え時の結像関係
を維持することができる。また、ここでは撮像装置の一
例としてCCDカメラを例に挙げたが、顕微鏡前方に設
けられた顕微鏡用Cマウントアダプタ(以下「顕微鏡用
アダプタ」と称する。)には、用途に応じて、スチール
カメラなど、他の撮像装置を取付けることもできる。さ
らに、光学系の結像作用の説明では、透過照明時の作用
を説明したが、落射蛍光投光管3を挿入して落射蛍光観
察を行うことも可能であり、観察・撮像光路の作用につ
いても同様である。さらにまた、観察鏡筒としては、肉
眼観察用の双眼鏡筒に代えて、撮像用の直筒を備えた三
眼鏡筒を取り付けることも可能であり、この場合、三眼
鏡筒の直筒部に用途に応じてCCDカメラやスチールカ
メラなどの撮像装置を取り付けて共焦点画像の撮像を行
うことも可能である。 (第2の実施の形態)図3は、本発明の第2の実施の形
態に適用される倒立型共焦点顕微鏡の基本構成を示して
いる。この場合も、試料1上方に設けられた図示しない
透過照明光源からの光で試料1を照射し、その試料1を
透過し対物レンズ2と結像レンズ4を透過した光は、第
1の光学素子であるミラー5で図中で右方向すなわち倒
立型顕微鏡の前方へと向かう撮像光路に導かれ、像面1
7で試料像を結ぶ。
【0033】そして、この像面17の試料像は、撮像光
路のリレーレンズ18で顕微鏡前方に設けられた顕微鏡
用アダプターに取付けられたCCDカメラ19の撮像面
に投影され撮像される。
【0034】一方、ミラー5は、透過プリズム(図示せ
ず)と切換え可能に構成されているため、透過プリズム
を挿入した場合は、上方から試料1に照明された光は、
試料1を透過した後、対物レンズ2と結像レンズ4を透
過し、ミラー5に代わる透過プリズム(図示せず)を透
過した後、第2の光学素子であるミラー6で図中で右方
向すなわち顕微鏡の前方へと向かう観察光路に導かれ、
像面7で試料像を結ぶ。そして、この像面7の試料像
は、観察光路のリレーレンズ8を経てペンタプリズム9
で上方へ折り曲げられて双眼鏡筒50に導かれ、図示し
ない接眼レンズの像面に投影される。これによって、検
鏡者は、顕微鏡の正面の双眼鏡筒50から俯角30度で
試料像を肉眼観察することができる。
【0035】このようにして上述したミラー5と透過プ
リズム(図示せず)を選択的に切換えることにより、C
CDカメラによる像面17の試料像の撮像および像面7
の試料像の肉眼による観察を任意に選択することができ
る。
【0036】ところで、上述した第1の実施の形態のも
のは、対物レンズ2を下方へ透過した観察光路が斜め右
上へ折り返されているため「V字型光路」と呼称され
る。それに対して、第2の実施の形態では、対物レンズ
2を下方へ透過した観察光路が顕微鏡の前方へ折り曲げ
られた後に上方へと折り返されているため「U字型光
路」と呼称される。ここで、「U字型光路」を形成し
て、顕微鏡前方へ進んできた光路を上方へ折り曲げるた
めにペンタプリズム9による2回反射を用いているの
は、生物試料をシャーレやフラスコなどの培養容器の底
面から観察するものでは、ユーザの試料載置の位置出し
操作を行い易くするため、試料像は上から見た像の方向
に合わせる必要があるが、光路の折り曲げ回数が合計で
奇数回である必要があるからである。
【0037】図4は、上述の基本構成に基づいた倒立型
共焦点顕微鏡の具体的構成を示すものである。この場
合、図1に示す撮像光路の像面17の位置に共焦点スキ
ャナ組込みユニット20を挿脱可能に配置するととも
に、リレーレンズ8を有する観察光路に光路切換え用の
ミラー301を挿脱可能に配置している。
【0038】共焦点スキャナ組込みユニット20にはレ
ーザファイバー41を介して振動や熱などの伝播を防ぐ
ために顕微鏡が載置されたテーブルから離れた床上に配
置されているレーザ42に繋がっている。この状態で、
レーザ42から出射したレーザ光は、図示しない集光手
段によってシングルモードのレーザファイバー41の端
面に導入され、共焦点スキャナ組込みユニット20の図
示しないFCコネクタに接続されたもう一方の端面から
出射する。そして、レーザファイバー41の端面から出
射したレーザ光は、コリメータレンズ24によって平行
光にされた後、マイクロレンズアレイが形成された集光
ディスク23へ入射する。ここで、集光ディスク23上
のマイクロレンズとピンホールディスク22上のピンホ
ールのパターンは半導体プロセスを利用して製作されて
いるためパターンの同一性が確保されており、集光ディ
スク23とピンホールディスク22を連結する際にはア
ライメント調整がされている。これにより、集光ディス
ク23上に設けられた複数のマイクロレンズによって集
光されたレーザ光は、ピンホールディスク22上で対応
する複数のピンホールを透過することができる。
【0039】ここで、共焦点スキャナ組込みユニット2
0は、ピンホールディスク22を撮像光路の像面17に
一致するように配置している。こうすると、ピンホール
ディスク22のピンホールを透過した光は、ミラー5、
結像レンズ4、対物レンズ2を経て、試料1の上に集光
する。この場合、試料1として用いられる細胞には蛍光
指示薬が注入されていて、レーザ光によって励起されて
蛍光を発するものとすると、試料1より出た蛍光は、対
物レンズ2、結像レンズ4、ミラー5を遡り、ピンホー
ルディスク22のピンホールへと戻ってきて共焦点光路
を形成する。
【0040】この状態から、連結されたピンホールディ
スク22と集光ディスク23を図示しないモータで回転
させることにより、走査共焦点画像を得ることができる
が、試料1側からピンホールディスク22を透過した蛍
光は、ダイクロイックミラー21によって反射されてレ
ーザ光路から分離されて図中下方へと向かい、ミラー3
01で反射されて観察光路に導かれ、観察光路のリレー
レンズ8を経てペンタプリズム9で上方へ折り曲げられ
て三眼鏡筒51に導かれ、双眼部に配置された図示しな
い接眼レンズの像面、または、直筒部に接続された撮像
装置の像面に投影される。これによって、検鏡者は、顕
微鏡正面の双眼鏡筒部から俯角30度で試料1の共焦点
像を肉眼観察することができる。また、必要に応じて三
眼鏡筒51の直筒部に取付けた撮像装置で共焦点像を撮
像することもできる。
【0041】従って、このようにしても、共焦点スキャ
ナ組込みユニット20のピンホールディスク22を撮像
光路の像面17に一致するように配置し、また、光路切
換え用のミラー301を光路に対して挿脱可能にしてい
るので、光路中にミラー301を挿入した場合には共焦
点画像を観察することができ、またミラー5を透過プリ
ズム(図示せず)に切換えると同時に、ミラー301を
光路から抜き出すことで、通常の蛍光像または透過像を
顕微鏡正面の双眼鏡筒部から肉眼観察することができる
など、上述した第1の実施の形態と同様な効果を期待で
きる。
【0042】なお、図4の破線で示すようにペンタプリ
ズム12を撮像光路と観察光路の交差部分に挿入するよ
う構成すれば、共焦点画像をCCDカメラ19へと導い
て撮像することも可能である。すなわち、共焦点画像の
撮像を、用途に応じて、三眼鏡筒の直筒部に取付けた撮
像装置で行うこともできるし、顕微鏡前面に設けた撮像
装置で行うこともできる。また、共焦点スキャナ組込み
ユニット20は顕微鏡本体に着脱可能に構成しており、
撮像光路のリレーレンズ18と交換できるので、共焦点
スキャナ組込みユニット20を取り外してリレーレンズ
18と交換することによって、通常の蛍光像または透過
像の撮像を顕微鏡前面のCCDカメラ19で行う撮像光
路に回復することも容易である。さらに、共焦点スキャ
ナ組込みユニット20とミラー301を光路中に挿入す
るに伴い、必要応じて撮像光路に結像位置補正レンズ1
5を挿脱可能に配置すれば、撮像光路の像面17とピン
ホールディスク22との位置関係、および/または、撮
像光路の像面17と観察光路のリレーレンズ8の位置関
係を加減して、光路切換え時の結像関係を維持すること
ができる。同様に、観察光路でのリレーレンズ8の交換
や補正レンズの追加手段によっても、光路切換え時の結
像関係を維持することができる。また、ここでは、撮像
装置の一例としてCCDカメラを挙げたが、顕微鏡前方
に設けられた顕微鏡用アダプタには用途に応じて、スチ
ールカメラなど、他の撮像装置を取付けることもでき
る。さらに、光学系の結像作用の説明は透過照明時の作
用を説明したが、落射蛍光投光管3を挿入して落射蛍光
観察を行うことも可能である。 (第3の実施の形態)図5は、本発明の第3の実施の形
態に適用される倒立型共焦点顕微鏡の概略構成を示すも
ので、ここでは図4と同一部分には、同符号を付してい
る。この第3の実施の形態でも、上述した第2の実施の
形態と同様に「U字型光路」を持つ倒立型共焦点顕微鏡
を用いるが、第2の実施の形態は共焦点スキャナーを撮
像光路へ挿入したのに対して、この第3の実施の形態で
は観察光路へ挿入した点が異なっている。
【0043】この場合、結像レンズ4とミラー6との間
の光路に、ミラー(図示せず)と透過プリズム5’を切
換え可能に配置し、また、観察光路の像面7の位置に共
焦点スキャナ組込みユニット20を挿脱可能に配置し、
さらに、撮像光路に光路切換え用のミラー301を挿脱
可能に、リレーレンズ18を他のリレーレンズ18’と
切換え可能に配置するとともに、ペンタプリズム12を
挿入している。
【0044】共焦点スキャナ組み込みユニット20には
レーザファイバー41を介して振動や熱などの伝播を防
ぐために顕微鏡が載置されたテーブルから離れた床上に
配置されているレーザ42に繋がっている。この状態
で、レーザ42から出射したレーザ光は、図示しない集
光手段によってシングルモードのレーザファイバー41
の端面に導入され、共焦点スキャナ組込みユニット20
の図示しないFCコネクタに接続されたもう一方の端面
から出射する。そして、レーザファイバー41の端面か
ら出射したレーザ光は、コリメータレンズ24によって
平行光にされた後、マイクロレンズアレイが形成された
集光ディスク23へ入射する。ここで、集光ディスク2
3上のマイクロレンズとピンホールディスク22上のピ
ンホールのパターンは半導体プロセスを利用して製作さ
れているためパターンの同一性が確保されており、集光
ディスク23とピンホールディスク22を連結する際に
はアライメントが調整されている。これにより、集光デ
ィスク23上に設けられた複数のマイクロレンズによっ
て集光されたレーザ光は、ピンホールディスク22上で
対応する複数のピンホールを透過することができる。
【0045】ここで、共焦点スキャナ組込みユニット2
0は、ピンホールディスク22を観察光路の像面7に一
致するように配置され、ミラー5に代わって透過プリズ
ム5’が挿入され、さらにリレーレンズ18に代わって
リレーレンズ18′が挿入されているものとすると、ピ
ンホールディスク22のピンホールを透過した光は、ミ
ラー6、透過プリズム5’、結像レンズ4、対物レンズ
2を経て、試料1の上に集光する。この場合、試料1と
して用いられる細胞には蛍光指示薬が注入されていて、
レーザ光によって励起されて蛍光を発するものとする
と、試料1より出た蛍光は、対物レンズ2、結像レンズ
4、透過プリズム5’、ミラー6を遡り、ピンホールデ
ィスク22のピンホールへと戻ってきて共焦点光路を形
成する。
【0046】この状態から、連結されたピンホールディ
スク22と集光ディスク23を図示しないモータで回転
させることにより、走査共焦点画像を得ることができる
が、試料1側からピンホールディスク22を透過した蛍
光は、ダイクロイックミラー21によって反射されてレ
ーザ光路から分離されて図面中上方へと向かうダイクロ
イックミラー21で反射した蛍光は、ミラー301で反
射されて観察光路を経て撮像光路のリレーレンズ18’
に導かれる。リレーレンズ18’に導かれた蛍光は、ペ
ンタプリズム12で上方へ折り曲げられて三眼鏡筒51
に導かれ、双眼部に配置された図示しない接眼レンズの
像面、または、直筒部に接続された撮像装置の像面に投
影される。これにより、検鏡者は、顕微鏡正面の双眼鏡
筒部から俯角30度で試料1の共焦点像を肉眼観察する
ことができる。また、必要に応じて三眼鏡筒の直筒部に
取付けた撮像装置で共焦点像を撮像することもできる。
【0047】一方、透過プリズム5’とミラー5を切換
えると同時にミラー301を光路から抜き出し、撮像光
路のリレーレンズ18’をリレーレンズ18に切換え
て、さらにペンタプリズム12を抜去するとともに、ペ
ンタプリズム9を観察光路に挿入することにより、通常
の蛍光像または透過像を倒立顕微鏡前面のCCDカメラ
19で撮像することができる。
【0048】従って、このようにしても、上述した第2
の実施の形態と同様な効果を期待できる。なお、上述で
は、ペンタプリズム12はペンタプリズム9とは別に用
意して挿脱可能に構成しているが、例えば、ペンタプリ
ズム9をペンタプリズム12の位置へ移動するスライド
機構を設け、ペンタプリズム9をペンタプリズム12の
代用として使用する構成にしてもよい。
【0049】また、共焦点スキャナ組込みユニット20
は着脱可能であり、観察光路のリレーレンズと交換でき
る構成とすることにより、共焦点スキャナ組込みユニッ
ト20を取り外してリレーレンズを挿入することによ
り、通常の蛍光像または透過像の観察を倒立顕微鏡の三
眼鏡筒51の双眼鏡に取付けた接眼レンズで行えるよう
な観察光路の機能を回復することも可能である。 (第4の実施の形態)図6は、本発明の第4の実施の形
態に適用される倒立型共焦点顕微鏡の基本構成を示して
いる。この第4の実施の形態でも、前述した第1の実施
の形態と同様に「V字型光路」を持つ倒立型共焦点顕微
鏡を用いるが、この第4の実施の形態では、光路折り曲
げミラー6の角度を変更できるようにしている。
【0050】この場合も、試料1上方に設けられた図示
しない透過照明光源からの光で、試料1を照明し、その
試料1を透過し、対物レンズ2と結像レンズ4を透過し
た光は、第1の光学素子であるミラー5で図中右側すな
わち倒立型顕微鏡の前方へと向かう撮像光路(第1の光
路)に導かれ、像面17で試料像を結ぶ。
【0051】そして、この像面17の試料像は、撮像光
路のリレーレンズ18で顕微鏡前方に設けられた顕微鏡
用アダプタ(図示せず)に取付けられたCCDカメラ1
9の撮像面に投影され撮像される。
【0052】一方、ミラー5は透過プリズム(図示せ
ず)と切換え可能に構成されているため、透過プリズム
を挿入した場合は、上方から試料1に照明された光は、
試料1を透過した後、対物レンズ2と結像レンズ4を透
過し、ミラー5に代わる透過プリズム(図示せず)に導
かれ、この透過プリズムを光が透過すると、所定の角度
に設定された第2の光学素子である光路折り曲げミラー
6で図中右斜め上方すなわち顕微鏡前方斜め上方へと向
かう観察光路(第2の光路)に導かれ、像面7で試料像
を結ぶ。そして、この像面7の試料像は、観察光路のリ
レーレンズ8で観察鏡筒(図示せず)に導かれ、図示し
ない接眼レンズの像面に投影される。これによって、検
鏡者派、顕微鏡正面から俯角45度で試料像を肉眼観察
することができる。
【0053】図7は、上述の基本構成に基づいた倒立型
共焦点顕微鏡の具体的構成を示すものである。この場
合、図6に示す光路折り曲げミラー6により形成される
第3の光路の像面27に共焦点スキャナ組込みユニット
20を挿脱可能に配置するとともに、光路折り曲げミラ
ー6を−22.5度、−45度、−90度の三段階に切
換え設定可能とし、また、観察光路に光路折り曲げプリ
ズム35を挿脱可能にするとともに、この光路折り曲げ
プリズム35の代わってミラー36を挿入可能にしてい
る。
【0054】まず、光路折り曲げミラー6の角度を−4
5度に設定して、このミラー6により形成される顕微鏡
前方へと向かう光路(第3の光路)に共焦点スキャナ組
込みユニット20を組み込み、さらに観察光路に光路折
り曲げプリズム35を挿入する。
【0055】共焦点スキャナ組込みユニット20は、レ
ーザファイバー41を介して振動や熱などの伝達を防ぐ
ために顕微鏡が載置されたテーブルから離した床上に配
置されているレーザ42に繋がっている。この状態で、
レーザ42から出射したレーザ光は、図示しない集光手
段によってシングルモードのレーザファイバー41の端
面に導入され、共焦点スキャナ組込みユニット20の図
示しないFCコネクタに接続されたもう一方の端面から
出射する。そして、レーザファイバー41の端面から出
射したレーザ光は、コリメータレンズ24によって平行
光にされた後、マイクロレンズアレイが形成された集光
ディスク23へ入射する。ここで、集光ディスク23上
のマイクロレンズとピンホールディスク22上のピンホ
ールのパターンは半導体プロセスを利用して製作されて
いるためパターンの同一性が確保されており、集光ディ
スク23とピンホールディスク22を連結する際にはア
ライメント調整がされている。このため、集光ディスク
23上に設けられた複数のマイクロレンズによって集光
されたレーザ光は、ピンホールディスク22上で対応す
る複数のピンホールを透過することができる。
【0056】ここで、ピンホールディスク22は、第3
の光路の像面27に一致するように配置している。こう
すると、ピンホールディスク22のピンホールを透過し
た光は、ミラー6、ミラー5に代わる透過プリズム(図
示せず)、結像レンズ4、対物レンズ2を経て、試料1
の上に集光する。この場合、試料1として用いられるの
細胞には蛍光指示薬が注入されていて、レーザ光によっ
て励起されて蛍光を発するものとすると、試料1より出
た蛍光は、対物レンズ2、結像レンズ4、ミラー6を遡
り、ピンホールディスク22のピンホールへと戻ってき
て共焦点光路を形成する。
【0057】この状態から、連結されたピンホールディ
スク22と集光ディスク23を図示しないモータで回転
することにより、走査共焦点画像を得ることができる
が、試料1側からピンホールディスク22を透過した蛍
光は、ダイクロイックミラー21によって反射され、レ
ーザ光路から分離されて図中上方へと向かい、光路折り
曲げプリズム35で反射された後、観察光路に導入さ
れ、観察光路のリレーレンズ8で観察鏡筒(図示せず)
に導かれ、図示しない接眼レンズの像面へ再結像して投
影される。これによって、検鏡者は、顕微鏡正面から俯
角45度で試料1の共焦点像を肉眼観察することができ
る。
【0058】この場合、光路折り曲げプリズム35を挿
脱可能にしているが、この光路折り曲げプリズム35を
光路に挿入したまま光路折り曲げミラー6の角度を−4
5度に設定すると、共焦点画像を観察することができ、
光路折り曲げプリズム35を光路から抜き出して光路折
り曲げミラー6の角度を−22.5度に設定すると、通
常の蛍光像または透過像を観察することができる。
【0059】また、光路折り曲げミラー6の角度を−9
0度にすると、対物レンズ2からの光を図中下方すなわ
ち顕微鏡底面へ出すことができ、図示しない底面ポート
に撮像装置を取り付けて通常の蛍光像または透過像を撮
像することもできる。
【0060】さらに、光路折り曲げプリズム35の代わ
りにミラー36を挿入して光路折り曲げミラー6の角度
を−45度に設定すると、ダイクロイックミラー21で
反射した光をミラー36で撮像光路を導入することがで
き、共焦点画像をCCDカメラ19で撮像することがで
きる。ただし、この場合、ミラー5を挿入した場合の撮
像光路の像位置からCCDカメラ19までの距離と、第
3の光路の像面27(すなわちピンホールディスク2
2)からCCDカメラ19までの距離との差が大きくな
るため、撮像光路のリレーレンズ18に対して図示しな
い補正レンズを追加して結像関係を補正したり、撮像光
路のリレーレンズ18を別のリレーレンズ(図示せず)
に交換して結像関係を保つ必要が生じる。観察光路のリ
レーレンズ8についても同様の工夫が有効であることは
言うまでもない。
【0061】従って、このようにすれば、ユーザは肉眼
観察像を共焦点画像と非共焦点画像とに容易に切換えて
選択することができる。このとき、観察鏡筒は同一であ
りアイポイントが変わることがないので、最も安楽な姿
勢での検鏡姿勢を保つことができ、共焦点像の肉眼観察
をしながらの顕微鏡操作や試料のハンドリングを快適に
行うこともできる。
【0062】また、共焦点スキャナ組込みユニット20
での像の反射回数1回と光路折り曲げプリズム35での
反射回数1回の合計2回(偶数回)の反射で共焦点像が
観察鏡筒へと導かれるため、共焦点画像と非共焦点画像
の像の向きが裏返ることもなく、比較検討が行い易くで
きる。
【0063】さらに、共焦点スキャナ組込みユニット2
0は顕微鏡本体に着脱可能に構成しているため、共焦点
スキャナ組込みユニット20を取り外して、通常の蛍光
像または透過像の撮像を行うように撮像光路の機能を回
復することも可能である。
【0064】なお、上述では、撮像装置の一例としてC
CDカメラを挙げたが、顕微鏡前方に設けられた顕微鏡
用アダプタには、用途に応じて、スチールカメラなど、
他の撮像装置を取付けることもできる。さらに、光学系
の結像作用の説明は、透過照明時の作用を説明したが、
落射蛍光投光管3を挿入して落射蛍光観察を行うことも
可能であり、観察・撮像光路の作用は同様である。ま
た、観察鏡筒としては、肉眼観察用の双眼鏡筒に代え
て、撮像用の直筒を備えた三眼鏡筒を取り付けることも
可能であり、この場合、三眼鏡筒の直筒部に用途に応じ
てCCDカメラやスチールカメラなどの撮像装置を取り
付けて共焦点画像の撮像を行うことも可能である。
【0065】なお、上述した各実施の形態では、一貫し
てピンホールを有するピンホールディスク22とマイク
ロレンズを有する集光ディスク23を有する共焦点スキ
ャナ組込みユニット20を使用する場合を述べたが、こ
のようなマイクロレンズを有する集光ディスク23を用
いると、光源の単一指向性が必要になるためレーザを用
いることとなり、カラー観察には不向きとなる。そこ
で、集光ディスクを用いない回転ピンホール板と白色光
源を組み合わせたものを用いれば、金属標本やICなど
の反射共焦点像を肉眼で実時間観察できるようになり、
カラー観察が可能になる。また、ピンホールディスク
は、回転式ニポウディスクである必要はなく、電気光学
的に開口のオンオフ制御できるような、例えば液晶など
のデバイスを用いてランダムピンホールパターンによる
共焦点画像を得るものにも適用できる。
【0066】なお、本発明には、以下の発明も含まれ
る。 (1)請求項2記載の倒立型共焦点顕微鏡において、ピ
ンホールディスクスキャナー光路分離手段および光路切
換え手段は、ユニットとして取付け取り外し可能に構成
している。
【0067】このようにすれば、必要に応じて共焦点機
能をアドオンしたり、他の顕微鏡を用いた実験システム
と共通使用することができるので、ユーザに使いやすい
倒立型共焦点顕微鏡を提供できる。
【0068】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、観
察光路によりアイポイントを変更することなく共焦点画
像の観察を行なうことができるので、共焦点肉眼観察を
快適に行なうことができ、長時間使用時のユーザの疲弊
を防止でき、さらに、共焦点像の肉眼観察をしながらの
顕微鏡操作や試料のハンドリングも快適に行なうことが
できる。また、撮像光路により共焦点画像を撮像するこ
ともできる。
【0069】また、観察光路および撮像光路において、
共焦点画像と非共焦点画像の切り換えを行なうことがで
きるので、これらの画像比較を容易にすることができ
る。さらに、光路分離手段および光路切換え手段での偶
数回の反射を介して共焦点像が観察光路に導かれるた
め、共焦点画像と非共焦点画像の像の向きが裏返ること
がなくなり、観察像の比較検討を行ない易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の基本構成を示す
図。
【図2】第1の実施の形態の具体的構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の基本構成を示す
図。
【図4】第2の実施の形態の具体的構成を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の基本構成を示す
図。
【図7】第4の実施の形態の具体的構成を示す図。
【図8】従来の共焦点ユニットを取付けた倒立型顕微鏡
の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…試料 2…対物レンズ 3…落射蛍光投光管 4…結像レンズ 5…ミラー 5’…透過プリズム 6…ミラー 7…像面 8…リレーレンズ 9…ペンタプリズム 12…ペンタプリズム 15…結像位置補正レンズ 17…像面 18…リレーレンズ 19…CCDカメラ 20…共焦点スキャナ組込みユニット 20…込みユニット 21…ダイクロイックミラー 22…ピンホールディスク 23…集光ディスク 24…コリメータレンズ 27…像面 30…光路切換えユニット 301…ミラー 31…反射プリズム 32…ミラー 35…プリズム 36…ミラー 41…レーザファイバー 42…レーザ 45…俯角 50…双眼鏡筒 51…三眼鏡筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長 和彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岸 陽介 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 島田 佳弘 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2F064 MM32 MM45 2H052 AA08 AA09 AB21 AB25 AC04 AC05 AC14 AC15 AC26 AC34 AD03 AD32 AD34 AF14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光源から試料に照射された光を、
    該試料の下方に位置する対物レンズおよび結像レンズに
    順次導いた後、前記結像レンズを透過した光を撮像光路
    へ導き撮像手段で撮像、または前記結像レンズを透過し
    た光を観察光路へ導き観察するようにした倒立型顕微鏡
    において、 前記結像レンズによる前記撮像光路上の像面位置に配置
    されるピンホールスキャナと、 前記ピンホールスキャナを介して前記試料に光を照射
    し、前記撮像手段で前記試料の共焦点画像を得るために
    光学系を介して配置される第2の光源と、 前記ピンホールスキャナを透過した前記第2の光源で照
    射した試料からの光を前記撮像光路または観察光路に分
    離する光路分離手段と、 前記光路分離手段で分離し前記観察光路に導く光路切換
    え手段とを具備したことを特徴とする倒立型共焦点顕微
    鏡。
  2. 【請求項2】 前記前記ピンホールスキャナと前記光路
    分離手段と前記光路切換え手段の少なくとも1つは、 前記撮像光路および前記観察光路に対して挿脱可能に配
    置したことを特徴とする請求項1記載の倒立型共焦点顕
    微鏡。
  3. 【請求項3】 光路分割手段と前記光路切換え手段とに
    よる光の反射回数を偶数回に設定したことを特徴とする
    請求項1記載の倒立型共焦点顕微鏡。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003028608A (ja) * 2001-07-13 2003-01-29 Advantest Corp 干渉計
JP2005024981A (ja) * 2003-07-03 2005-01-27 Olympus Corp 共焦点顕微鏡
JP2006003747A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Olympus Corp 光走査型観察装置
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