JP2000097404A - 貫流ボイラとその運転方法 - Google Patents
貫流ボイラとその運転方法Info
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- JP2000097404A JP2000097404A JP10269970A JP26997098A JP2000097404A JP 2000097404 A JP2000097404 A JP 2000097404A JP 10269970 A JP10269970 A JP 10269970A JP 26997098 A JP26997098 A JP 26997098A JP 2000097404 A JP2000097404 A JP 2000097404A
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- economizer
- furnace
- fluid
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 節炭器内でスチーミングが起こるような場合
でも火炉壁を構成する水管内で流体の流動アンバランス
が生じないようにした貫流ボイラを提供すること。 【解決手段】 節炭器3と火炉入口マニホールド32と
の間に汽水分離器35を設けると、汽水分離器35は二
相流の流体をそれぞれ分離するように動作し、それによ
って、節炭器3内で生じたスチーミングによる二相流は
分離され火炉入口マニホールド32に入るのは水の一相
流のみとなり火炉壁4内では流動アンバランスを生じな
い。
でも火炉壁を構成する水管内で流体の流動アンバランス
が生じないようにした貫流ボイラを提供すること。 【解決手段】 節炭器3と火炉入口マニホールド32と
の間に汽水分離器35を設けると、汽水分離器35は二
相流の流体をそれぞれ分離するように動作し、それによ
って、節炭器3内で生じたスチーミングによる二相流は
分離され火炉入口マニホールド32に入るのは水の一相
流のみとなり火炉壁4内では流動アンバランスを生じな
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧貫流ボイラに
係り、節炭器内でスチーミングが生じた場合において
も、火炉壁での流動アンバランスを解消するのに好適な
変圧貫流型のボイラ装置に関する。
係り、節炭器内でスチーミングが生じた場合において
も、火炉壁での流動アンバランスを解消するのに好適な
変圧貫流型のボイラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラ系統図を図5に示す。図5におい
てボイラ火炉壁4は、水管を板状に連続溶接したメンブ
レン壁からなり、伝熱面を構成している。
てボイラ火炉壁4は、水管を板状に連続溶接したメンブ
レン壁からなり、伝熱面を構成している。
【0003】ボイラ火炉壁4への給水は、まず、給水ポ
ンプ1から給水加熱器2に送られて加熱された後、節炭
器3を経てボイラ火炉壁4に送られる。給水は、ボイラ
火炉壁4で加熱されながら上昇し、ついには蒸気を生成
する。生成した蒸気は汽水分離器16、一次過熱器5、
過熱器過熱低減器12および二次過熱器6を経て高圧タ
ービン7へ送られる。高圧タービン7の排気は一次再熱
器8、再熱器過熱低減器13および二次再熱器9を経て
中圧タービン10へ蒸気を送るよう系統構成されてい
る。なお、中圧タービン10から排出される蒸気は復水
器11で熱回収される。また、給水加熱器2で加熱さ
れ、ボイラ火炉壁4へ供給される給水の一部は、節炭器
3の入口部から抽水されて過熱器注水流量調節弁14の
設けられた分岐配管から過熱器過熱低減器12に供給さ
れる。また、給水ポンプ1の中段からの圧力の低い給水
の一部は、抽水されて再熱器注水流量調節弁15が設け
られた分岐配管から再熱器過熱低減器13に供給可能で
ある。
ンプ1から給水加熱器2に送られて加熱された後、節炭
器3を経てボイラ火炉壁4に送られる。給水は、ボイラ
火炉壁4で加熱されながら上昇し、ついには蒸気を生成
する。生成した蒸気は汽水分離器16、一次過熱器5、
過熱器過熱低減器12および二次過熱器6を経て高圧タ
ービン7へ送られる。高圧タービン7の排気は一次再熱
器8、再熱器過熱低減器13および二次再熱器9を経て
中圧タービン10へ蒸気を送るよう系統構成されてい
る。なお、中圧タービン10から排出される蒸気は復水
器11で熱回収される。また、給水加熱器2で加熱さ
れ、ボイラ火炉壁4へ供給される給水の一部は、節炭器
3の入口部から抽水されて過熱器注水流量調節弁14の
設けられた分岐配管から過熱器過熱低減器12に供給さ
れる。また、給水ポンプ1の中段からの圧力の低い給水
の一部は、抽水されて再熱器注水流量調節弁15が設け
られた分岐配管から再熱器過熱低減器13に供給可能で
ある。
【0004】図6には従来の貫流ボイラの火炉壁4に関
する流体経路の一例を示す。ボイラ火炉壁4は前述した
ように水壁パネル構造となっており、火炉壁4と副側壁
21の取合部および副側壁21と後部伝熱壁22の取合
部は板材を介して溶接されたメンブレン壁となってい
る。
する流体経路の一例を示す。ボイラ火炉壁4は前述した
ように水壁パネル構造となっており、火炉壁4と副側壁
21の取合部および副側壁21と後部伝熱壁22の取合
部は板材を介して溶接されたメンブレン壁となってい
る。
【0005】図6に示すボイラ壁構造物において、節炭
器出口管寄24からの流体は連絡管25を経て火炉を形
成する火炉壁入口管寄26に供給され、複数の火炉壁を
構成する水壁パネルの水管にほぼ均等に供給され、それ
ぞれの水管で熱吸収を行いながら、火炉壁4を上昇して
火炉壁出口管寄27へと流れる。その後、連絡管28に
て天井壁29を通過した後、連絡管30を経て副側壁2
1と後部伝熱壁22を流れる。これらの水壁パネル内を
通過した流体は連絡管(図示せず)により、ボイラ内部
に設置される過熱器(図5参照)を通過し、最終的に蒸
気となってタービン7、10(図5参照)へ導かれる。
器出口管寄24からの流体は連絡管25を経て火炉を形
成する火炉壁入口管寄26に供給され、複数の火炉壁を
構成する水壁パネルの水管にほぼ均等に供給され、それ
ぞれの水管で熱吸収を行いながら、火炉壁4を上昇して
火炉壁出口管寄27へと流れる。その後、連絡管28に
て天井壁29を通過した後、連絡管30を経て副側壁2
1と後部伝熱壁22を流れる。これらの水壁パネル内を
通過した流体は連絡管(図示せず)により、ボイラ内部
に設置される過熱器(図5参照)を通過し、最終的に蒸
気となってタービン7、10(図5参照)へ導かれる。
【0006】上記従来技術のボイラ装置における節炭器
3から火炉壁4への給水系統の一部を図3に示し、図4
には上記従来技術のボイラ装置におけるボイラの各伝熱
器の圧力−エンタルピ線図を示す。
3から火炉壁4への給水系統の一部を図3に示し、図4
には上記従来技術のボイラ装置におけるボイラの各伝熱
器の圧力−エンタルピ線図を示す。
【0007】ところで、最近の火力発電用石炭焚きボイ
ラは1000MWクラスで約60m高さに達しており、
建設費の低減の要求や景観上の理由により、ボイラ高さ
の低減が求められている。ボイラの高さを低減するに
は、火炉高さの低減、火炉のコンパクト化が有効であ
る。火炉のコンパクト化のためには、火炉入口の流体エ
ンタルピを従来より増加させる必要がある。しかしなが
ら、従来の図3に示すような給水系統においては、前記
要求に対応することができなかった。
ラは1000MWクラスで約60m高さに達しており、
建設費の低減の要求や景観上の理由により、ボイラ高さ
の低減が求められている。ボイラの高さを低減するに
は、火炉高さの低減、火炉のコンパクト化が有効であ
る。火炉のコンパクト化のためには、火炉入口の流体エ
ンタルピを従来より増加させる必要がある。しかしなが
ら、従来の図3に示すような給水系統においては、前記
要求に対応することができなかった。
【0008】ここで、火炉壁入口管寄26に節炭器3か
ら水と蒸気からなる2相流が供給された場合には、それ
らの比重差により、流体が火炉壁4の水管に均等に供給
されずに連絡管25の入口管寄26への取り付け位置
と、連絡管28の火炉壁出口管寄27への取り出し位置
により火炉壁4内での流量のアンバランスが生じ、火炉
壁4全体が変形したり、局部的に過熱し、破損する可能
性がある。従って、従来の節炭器3は、通常のボイラ運
転状態において、排ガスからの熱吸収により蒸気が発生
することがないように、排ガス流路の最後尾の最も排ガ
ス温度が低くなる位置に配置されると共に、その伝熱面
積が決定されていた。
ら水と蒸気からなる2相流が供給された場合には、それ
らの比重差により、流体が火炉壁4の水管に均等に供給
されずに連絡管25の入口管寄26への取り付け位置
と、連絡管28の火炉壁出口管寄27への取り出し位置
により火炉壁4内での流量のアンバランスが生じ、火炉
壁4全体が変形したり、局部的に過熱し、破損する可能
性がある。従って、従来の節炭器3は、通常のボイラ運
転状態において、排ガスからの熱吸収により蒸気が発生
することがないように、排ガス流路の最後尾の最も排ガ
ス温度が低くなる位置に配置されると共に、その伝熱面
積が決定されていた。
【0009】図4に示す従来のボイラの各伝熱器の圧力
−エンタルピ線図において、横軸に内部流体の出口圧
力、縦軸に内部流体の出口エンタルピを示す。また、図
4の横軸方向の細線は内部流体の等温線である。また、
図4の左側の山形状の内側の温度が急上昇する領域はス
チーミング発生域であることを示す。
−エンタルピ線図において、横軸に内部流体の出口圧
力、縦軸に内部流体の出口エンタルピを示す。また、図
4の横軸方向の細線は内部流体の等温線である。また、
図4の左側の山形状の内側の温度が急上昇する領域はス
チーミング発生域であることを示す。
【0010】ここで、従来は節炭器3の出口流体は10
0%負荷時には図4の矢印Aで示す〇印のポイントにあ
るように設定されていた。すなわち、図4の〇印で示す
ポイントは最もボイラの運転効率のよい100%負荷か
ら35%負荷まで負荷降下する場合にも節炭器3領域で
は流体のスチーミングが生じないように設定するが、1
00%負荷から35%負荷まで負荷降下させる場合、保
有熱量により、流体温度は高い値を保持したままであ
り、従って、図4において、太線(矢印B)を左にトレ
ースし、ボイラ設計上の最低負荷である35%負荷時に
なっても蒸気が発生することを示す線より下になるよう
に設定する。
0%負荷時には図4の矢印Aで示す〇印のポイントにあ
るように設定されていた。すなわち、図4の〇印で示す
ポイントは最もボイラの運転効率のよい100%負荷か
ら35%負荷まで負荷降下する場合にも節炭器3領域で
は流体のスチーミングが生じないように設定するが、1
00%負荷から35%負荷まで負荷降下させる場合、保
有熱量により、流体温度は高い値を保持したままであ
り、従って、図4において、太線(矢印B)を左にトレ
ースし、ボイラ設計上の最低負荷である35%負荷時に
なっても蒸気が発生することを示す線より下になるよう
に設定する。
【0011】なお、図4におけるMCR(Maximu
m Continuous Ratio:最大連続負
荷)は、夏場など復水器の真空度が下がり、タービン
7、11の効率が低下するため、ボイラとしては100
%負荷以上の余裕としてプラス7%から8%程度持って
おり、その余裕を含めた負荷をいう。通常の運転では1
00%負荷で考えればよく、従って、本発明では無視し
ている。
m Continuous Ratio:最大連続負
荷)は、夏場など復水器の真空度が下がり、タービン
7、11の効率が低下するため、ボイラとしては100
%負荷以上の余裕としてプラス7%から8%程度持って
おり、その余裕を含めた負荷をいう。通常の運転では1
00%負荷で考えればよく、従って、本発明では無視し
ている。
【0012】前記従来技術では火炉壁4入口の流体エン
タルピを増加させる場合には、100%負荷の前記矢印
Aで示す○印のポイントの位置から図4の縦軸方向に移
動させることになるので、負荷降下時に横軸にトレース
すれば分かるように節炭器3でのスチーミングが発生し
やすいことになる。すなわち、前記した火炉壁入口側の
流体エンタルピを増加させる要求があれば、運転状態に
よっては、節炭器3でのスチーミングの発生する条件で
の運転が必要となる。
タルピを増加させる場合には、100%負荷の前記矢印
Aで示す○印のポイントの位置から図4の縦軸方向に移
動させることになるので、負荷降下時に横軸にトレース
すれば分かるように節炭器3でのスチーミングが発生し
やすいことになる。すなわち、前記した火炉壁入口側の
流体エンタルピを増加させる要求があれば、運転状態に
よっては、節炭器3でのスチーミングの発生する条件で
の運転が必要となる。
【0013】また、最近はタービン7、10側が要求す
る蒸気の条件がより高圧高温となり、このため、タービ
ン7、10で仕事をした後、復水器11で復水となっ
て、再度節炭器3に供給される給水温度も、それに伴っ
て、高温化する傾向があり、その点でも節炭器3におけ
る排ガスからの熱吸収により、スチーミングが発生しや
すい条件となってきている。
る蒸気の条件がより高圧高温となり、このため、タービ
ン7、10で仕事をした後、復水器11で復水となっ
て、再度節炭器3に供給される給水温度も、それに伴っ
て、高温化する傾向があり、その点でも節炭器3におけ
る排ガスからの熱吸収により、スチーミングが発生しや
すい条件となってきている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の変圧貫
流型のボイラ装置において、節炭器3内でスチーミング
が発生すると以下に述べる不具合が発生する。節炭器3
のスチーミングとは、亜臨界域で節炭器3の熱吸収が多
いため、節炭器3内で水と蒸気の二相流が生じる現象で
ある。従来の装置は、図3に示すように流体は節炭器3
からマニホールド32を経由して火炉壁4に供給される
流体経路を通っていた。
流型のボイラ装置において、節炭器3内でスチーミング
が発生すると以下に述べる不具合が発生する。節炭器3
のスチーミングとは、亜臨界域で節炭器3の熱吸収が多
いため、節炭器3内で水と蒸気の二相流が生じる現象で
ある。従来の装置は、図3に示すように流体は節炭器3
からマニホールド32を経由して火炉壁4に供給される
流体経路を通っていた。
【0015】節炭器3内のスチーミングは火炉壁4の入
口において二相流における流動アンバランスによる火炉
壁4の破損を起こす可能性があるため、従来技術では図
4に示すように節炭器内でスチーミングを起こさないよ
うに節炭器3の伝熱面を決定している。そのため、節炭
器3内でスチーミングが生じた場合の火炉壁4内の流体
の流動アンバランス解消の点について考慮がなされてい
なかった。
口において二相流における流動アンバランスによる火炉
壁4の破損を起こす可能性があるため、従来技術では図
4に示すように節炭器内でスチーミングを起こさないよ
うに節炭器3の伝熱面を決定している。そのため、節炭
器3内でスチーミングが生じた場合の火炉壁4内の流体
の流動アンバランス解消の点について考慮がなされてい
なかった。
【0016】一方、近年の価格破壊あるいは景観上の理
由によりボイラの高さの低減といった顧客のニーズによ
り火炉のコンパクト化が求められるようになってきた。
火炉のコンパクト化を実現するためには火炉壁4の入口
の流体エンタルピを増加させる必要があり、その際に問
題になるのが前述の亜臨界域での節炭器3内の流体のス
チーミングによる火炉壁4内の流動アンバランスであ
る。
由によりボイラの高さの低減といった顧客のニーズによ
り火炉のコンパクト化が求められるようになってきた。
火炉のコンパクト化を実現するためには火炉壁4の入口
の流体エンタルピを増加させる必要があり、その際に問
題になるのが前述の亜臨界域での節炭器3内の流体のス
チーミングによる火炉壁4内の流動アンバランスであ
る。
【0017】上記従来技術は、節炭器3内で生じるスチ
ーミングによる火炉内での流動アンバランス解消の点に
ついて配慮されておらず、スチーミングを起こさないよ
うにするため、節炭器3の伝熱面配置に制限があり、ボ
イラの各バンクの伝熱面配置に多様性がなかった。ま
た、最近の高蒸気条件では節炭器3入口の給水温度が高
くなっている傾向があり、その分、節炭器3内でのスチ
ーミングに対しては不利な厳しい条件となっており、さ
らなる高蒸気条件に対しては対応できない可能性があ
る。
ーミングによる火炉内での流動アンバランス解消の点に
ついて配慮されておらず、スチーミングを起こさないよ
うにするため、節炭器3の伝熱面配置に制限があり、ボ
イラの各バンクの伝熱面配置に多様性がなかった。ま
た、最近の高蒸気条件では節炭器3入口の給水温度が高
くなっている傾向があり、その分、節炭器3内でのスチ
ーミングに対しては不利な厳しい条件となっており、さ
らなる高蒸気条件に対しては対応できない可能性があ
る。
【0018】本発明の課題は節炭器内でスチーミングが
起こるような場合でも火炉壁を構成する水管内で流体の
流動アンバランスが生じないようにした貫流ボイラを提
供することである。
起こるような場合でも火炉壁を構成する水管内で流体の
流動アンバランスが生じないようにした貫流ボイラを提
供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、節
炭器と火炉入口マニホールドとの間に汽水分離器を設け
ることにより達成される。本発明では、汽水分離器は二
相流の流体をそれぞれ分離するように動作する。それに
よって、節炭器内で生じたスチーミングによる二相流は
分離され火炉入口マニホールドに入るのは水の一相流の
みとなり火炉壁内では流動アンバランスを生じない。
炭器と火炉入口マニホールドとの間に汽水分離器を設け
ることにより達成される。本発明では、汽水分離器は二
相流の流体をそれぞれ分離するように動作する。それに
よって、節炭器内で生じたスチーミングによる二相流は
分離され火炉入口マニホールドに入るのは水の一相流の
みとなり火炉壁内では流動アンバランスを生じない。
【0020】すなわち、本発明は、少なくとも節炭器と
蒸発部を構成する火炉壁伝熱面と過熱器の各流体流路系
統を備えた貫流ボイラにおいて、節炭器出口と火炉壁伝
熱面入口との間の流体流路に汽水分離器を設置した貫流
ボイラである。より具体的には、本発明は、節炭器出口
と火炉壁伝熱面入口に接続する流体流路に火炉入口マニ
ホールドを設け、さらに、火炉入口マニホールドをバイ
パスして節炭器出口からの流体を導入する汽水分離器を
設け、該汽水分離器で分離した水を貯蔵するドレンタン
クを設けた流体流路を火炉入口マニホールドに接続した
貫流ボイラである。
蒸発部を構成する火炉壁伝熱面と過熱器の各流体流路系
統を備えた貫流ボイラにおいて、節炭器出口と火炉壁伝
熱面入口との間の流体流路に汽水分離器を設置した貫流
ボイラである。より具体的には、本発明は、節炭器出口
と火炉壁伝熱面入口に接続する流体流路に火炉入口マニ
ホールドを設け、さらに、火炉入口マニホールドをバイ
パスして節炭器出口からの流体を導入する汽水分離器を
設け、該汽水分離器で分離した水を貯蔵するドレンタン
クを設けた流体流路を火炉入口マニホールドに接続した
貫流ボイラである。
【0021】また、本発明の上記貫流ボイラには、節炭
器出口と火炉入口マニホールドを接続する流体流路及び
節炭器出口と汽水分離器を接続する流体流路にそれぞれ
切替バルブを設け、ドレンタンクと火炉入口マニホール
ドを接続する流体流路にボイラ循環ポンプを設け、さら
に汽水分離器で分離した蒸気を過熱器へ導く汽水分離器
から過熱器入口を接続する流体流路を設けておくと、節
炭器出口流体が超臨界圧で一相流の高負荷においては節
炭器出口と火炉入口マニホールドを接続する流体流路に
設けたバルブを全開し、かつ節炭器出口と汽水分離器を
接続する流体流路に設けたバルブを全閉にして節炭器出
口から火炉入口マニホールドに流体を流し、また、節炭
器出口流体が亜臨界で二相流でスチーミングを生ずる低
負荷では節炭器出口と火炉入口マニホールドを接続する
流体流路に設けたバルブを全閉、節炭器出口と汽水分離
器を接続する流体流路に設けたバルブを全開にして汽水
分離器で蒸気と水を分離してドレンタンクの水位を制御
しながらボイラ循環ポンプにより火炉入口マニホールド
へ水を流すことができる。
器出口と火炉入口マニホールドを接続する流体流路及び
節炭器出口と汽水分離器を接続する流体流路にそれぞれ
切替バルブを設け、ドレンタンクと火炉入口マニホール
ドを接続する流体流路にボイラ循環ポンプを設け、さら
に汽水分離器で分離した蒸気を過熱器へ導く汽水分離器
から過熱器入口を接続する流体流路を設けておくと、節
炭器出口流体が超臨界圧で一相流の高負荷においては節
炭器出口と火炉入口マニホールドを接続する流体流路に
設けたバルブを全開し、かつ節炭器出口と汽水分離器を
接続する流体流路に設けたバルブを全閉にして節炭器出
口から火炉入口マニホールドに流体を流し、また、節炭
器出口流体が亜臨界で二相流でスチーミングを生ずる低
負荷では節炭器出口と火炉入口マニホールドを接続する
流体流路に設けたバルブを全閉、節炭器出口と汽水分離
器を接続する流体流路に設けたバルブを全開にして汽水
分離器で蒸気と水を分離してドレンタンクの水位を制御
しながらボイラ循環ポンプにより火炉入口マニホールド
へ水を流すことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
説明する。図1には本実施の形態のボイラ装置における
節炭器3から火炉壁4への給水系統の一部を示し、図2
には本実施の形態のボイラ装置の各伝熱器の圧力−エン
タルピ線図を示す。
説明する。図1には本実施の形態のボイラ装置における
節炭器3から火炉壁4への給水系統の一部を示し、図2
には本実施の形態のボイラ装置の各伝熱器の圧力−エン
タルピ線図を示す。
【0023】図3に示す従来技術のボイラ装置における
節炭器3から火炉壁4への給水系統に比べて、本実施の
形態のボイラ装置では、節炭器3と火炉壁4との間の給
水系統にマニホールド32の外に汽水分離器35を配置
して蒸気が火炉壁4へ供給されないようにしたことが大
きな特徴であり、新しい設備を除いて図3で用いた設備
は同一番号を付してその説明は省略する。
節炭器3から火炉壁4への給水系統に比べて、本実施の
形態のボイラ装置では、節炭器3と火炉壁4との間の給
水系統にマニホールド32の外に汽水分離器35を配置
して蒸気が火炉壁4へ供給されないようにしたことが大
きな特徴であり、新しい設備を除いて図3で用いた設備
は同一番号を付してその説明は省略する。
【0024】節炭器3とマニホールド32を接続する連
絡管20にはバルブ36を設け、節炭器3と汽水分離器
35とを接続する連絡管37にはバルブ39を設け、汽
水分離器35で分離された水は連絡管40に設けられた
ドレンタンク41を介してポンプ43によりマニホール
ド32に戻される構成になっている。
絡管20にはバルブ36を設け、節炭器3と汽水分離器
35とを接続する連絡管37にはバルブ39を設け、汽
水分離器35で分離された水は連絡管40に設けられた
ドレンタンク41を介してポンプ43によりマニホール
ド32に戻される構成になっている。
【0025】上記構成のボイラにおいて、超臨界圧で一
相流の高負荷条件下ではバルブ36を全開、バルブ39
を全閉にして節炭器3の出口からマニホールド32まで
流体が流れるようにする。また、亜臨界圧で二相流のス
チーミングを生じる低負荷条件下ではバルブ36を全
閉、バルブ39を全開にして汽水分離器35にて蒸気と
水に分離して、ドレンタンク4の水位を制御しながらボ
イラ循環ポンプ43によりマニホールド32へ水が流れ
るようにして、蒸気は過熱器側(図5参照)へ供給す
る。
相流の高負荷条件下ではバルブ36を全開、バルブ39
を全閉にして節炭器3の出口からマニホールド32まで
流体が流れるようにする。また、亜臨界圧で二相流のス
チーミングを生じる低負荷条件下ではバルブ36を全
閉、バルブ39を全開にして汽水分離器35にて蒸気と
水に分離して、ドレンタンク4の水位を制御しながらボ
イラ循環ポンプ43によりマニホールド32へ水が流れ
るようにして、蒸気は過熱器側(図5参照)へ供給す
る。
【0026】上記したように、本発明では節炭器3とマ
ニホールド32との間に汽水分離器35を設置すること
により、節炭器3内のスチーミングによる二相流が分離
され、火炉壁4の入口マニホールド32には水のみが流
入し、蒸気は過熱器側へ流入する。従来では節炭器3内
で生じるスチーミングは火炉内での流動アンバランスを
引き起こすが、本発明では火炉に入る前に二相流分離が
可能となり火炉内流動アンバランスを解消する効果があ
る。
ニホールド32との間に汽水分離器35を設置すること
により、節炭器3内のスチーミングによる二相流が分離
され、火炉壁4の入口マニホールド32には水のみが流
入し、蒸気は過熱器側へ流入する。従来では節炭器3内
で生じるスチーミングは火炉内での流動アンバランスを
引き起こすが、本発明では火炉に入る前に二相流分離が
可能となり火炉内流動アンバランスを解消する効果があ
る。
【0027】本発明によれば、節炭器3内でスチーミン
グが発生しても、火炉壁4の入口マニホールド32には
水のみが流入するので、節炭器3内ではスチーミングが
発生しても良い。このため、図2に示す線図で節炭器3
を従来技術の場合(点線で示す)より高エンタルピ側
(太線で示す)に設けることができる。それは排ガスの
より高温側に節炭器3を配置することができるというこ
とであり、火炉の高さをより低くすることができる。
グが発生しても、火炉壁4の入口マニホールド32には
水のみが流入するので、節炭器3内ではスチーミングが
発生しても良い。このため、図2に示す線図で節炭器3
を従来技術の場合(点線で示す)より高エンタルピ側
(太線で示す)に設けることができる。それは排ガスの
より高温側に節炭器3を配置することができるというこ
とであり、火炉の高さをより低くすることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば節炭器内で生じるスチー
ミングによる二相流を分離できるので火炉内流動アンバ
ランスを解消できる効果があり、高蒸気条件に十分対応
することが可能となる。また、火炉入口エンタルピが増
加するため、火炉でのエンタルピ増分が低減でき火炉の
コンパクト化が図れる効果がある。
ミングによる二相流を分離できるので火炉内流動アンバ
ランスを解消できる効果があり、高蒸気条件に十分対応
することが可能となる。また、火炉入口エンタルピが増
加するため、火炉でのエンタルピ増分が低減でき火炉の
コンパクト化が図れる効果がある。
【図1】 本発明の実施の形態の貫流ボイラの火炉入口
までの流体経路を示す。
までの流体経路を示す。
【図2】 図1の貫流ボイラの圧力−エンタルピ線図で
ある。
ある。
【図3】 従来技術の実施の形態の貫流ボイラの火炉入
口までの流体経路を示す。
口までの流体経路を示す。
【図4】 図3の貫流ボイラの圧力−エンタルピ線図で
ある。
ある。
【図5】 従来技術の貫流ボイラの流体経路図である。
【図6】 従来技術の貫流ボイラの外観流体経路図であ
る。
る。
1 給水ポンプ 2 給水加熱器 3 節炭器 4 ボイラ火炉壁 5 一次過熱器 6 二次過熱器 7 高圧タービン 8 一次再熱器 9 二次再熱器 10 中圧タービン 11 復水器 12 過熱器過熱低減器 13 再熱器過熱低減器 14 過熱器注水流量調
節弁 15 再熱器注水流量調節弁 16 汽水分離器 21 副側壁 22 後部伝熱壁 24 節炭器出口管寄 20、25、28、30、37、40 連絡管 26 火炉壁入口管寄 27 火炉壁出口管寄 29 天井壁 32 マニホールド 35 汽水分離器 36、39 バルブ 41 ドレンタンク 43 ポンプ
節弁 15 再熱器注水流量調節弁 16 汽水分離器 21 副側壁 22 後部伝熱壁 24 節炭器出口管寄 20、25、28、30、37、40 連絡管 26 火炉壁入口管寄 27 火炉壁出口管寄 29 天井壁 32 マニホールド 35 汽水分離器 36、39 バルブ 41 ドレンタンク 43 ポンプ
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも節炭器と蒸発部を構成する火
炉壁伝熱面と過熱器の各流体流路系統を備えた貫流ボイ
ラにおいて、 節炭器出口と火炉壁伝熱面入口との間の流体流路に汽水
分離器を設置したことを特徴とする貫流ボイラ。 - 【請求項2】 節炭器出口と火炉壁伝熱面入口に接続す
る流体流路に火炉入口マニホールドを設け、さらに、火
炉入口マニホールドをバイパスして節炭器出口からの流
体を導入する汽水分離器を設け、該汽水分離器で分離し
た水を貯蔵するドレンタンクを設けた流体流路を火炉入
口マニホールドに接続したことを特徴とする請求項1記
載の貫流ボイラ。 - 【請求項3】 節炭器出口と火炉入口マニホールドを接
続する流体流路及び節炭器出口と汽水分離器を接続する
流体流路にそれぞれ切替バルブを設け、ドレンタンクと
火炉入口マニホールドを接続する流体流路にボイラ循環
ポンプを設け、さらに汽水分離器で分離した蒸気を過熱
器へ導く汽水分離器出口と過熱器入口を接続する流体流
路を設けたことを特徴とする請求項2記載の貫流ボイ
ラ。 - 【請求項4】 節炭器出口流体が超臨界圧で一相流の高
負荷においては節炭器出口と火炉入口マニホールドを接
続する流体流路に設けたバルブを全開し、かつ節炭器出
口と汽水分離器を接続する流体流路に設けたバルブを全
閉にして節炭器出口から火炉入口マニホールドに流体を
流し、また、節炭器出口流体が亜臨界で二相流でスチー
ミングを生ずる低負荷では節炭器出口と火炉入口マニホ
ールドを接続する流体流路に設けたバルブを全閉、節炭
器出口と汽水分離器を接続する流体流路に設けたバルブ
を全開にして汽水分離器で蒸気と水を分離してドレンタ
ンクの水位を制御しながらボイラ循環ポンプにより火炉
入口マニホールドへ水を流すことを特徴とする請求項1
記載の貫流ボイラの運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10269970A JP2000097404A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 貫流ボイラとその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10269970A JP2000097404A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 貫流ボイラとその運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000097404A true JP2000097404A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17479774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10269970A Pending JP2000097404A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 貫流ボイラとその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000097404A (ja) |
-
1998
- 1998-09-24 JP JP10269970A patent/JP2000097404A/ja active Pending
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