JP2000093951A - 汚水処理装置 - Google Patents

汚水処理装置

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JP2000093951A
JP2000093951A JP10270318A JP27031898A JP2000093951A JP 2000093951 A JP2000093951 A JP 2000093951A JP 10270318 A JP10270318 A JP 10270318A JP 27031898 A JP27031898 A JP 27031898A JP 2000093951 A JP2000093951 A JP 2000093951A
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sewage
intensity
organic matter
sewage treatment
light
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JP10270318A
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Inventor
Terushi Inoue
昭史 井上
Akira Osawa
晶 大沢
Yoichi Nagasaki
洋一 長崎
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Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理水質を高く維持することができ、かつ処
理コストを低く抑えることができる汚水処理装置を提供
する。 【解決手段】 有機物含有汚水を供給する汚水供給手段
2と、汚水供給手段2から供給された汚水中の有機物
を、光の存在下で光酸化分解する光触媒3を備えた汚水
処理部5と、光触媒3に照射される自然光の強度を検出
する光強度検出手段6と、光強度検出手段6によって検
出された自然光の強度に基づいて汚水処理部5への汚水
供給量を調節する汚水供給量調節手段7と、汚水処理部
5の光触媒3に人工光を照射する人工光源9を有する人
工光照射部10と、光強度検出手段6によって検出され
た自然光の強度に基づいて人工光の強度を調節する人工
光制御部12を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物を含有する
汚水中の有機物を処理する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機物含有汚水を処理する装置と
しては、光触媒を用いたものが知られている。この装置
は、有機物含有汚水を二酸化チタンなどの光触媒に接触
させるとともに、この光触媒に光を照射し、汚水中の有
機物の光酸化分解を促すものである。光触媒を用いた汚
水処理装置としては、自然光が光触媒に照射されるよう
にしたものや、紫外線ランプなどの人工光源を備え、こ
の光源からの光によって有機物の酸化分解を行うことが
できるように構成されたものが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にあっては、次のような問題があった。上記光触
媒に照射する光として自然光を用いる汚水処理装置で
は、自然光の強度が天候等に左右されることなどから、
処理能力が一定とならず処理水質が不安定となる問題が
あった。また紫外線ランプ等の人工光源を用いる汚水処
理装置では、処理能力は安定するものの、人工光源等に
要する設備コストや電力コストが嵩む問題があった。本
発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、処理水質を
良好に維持することができ、かつ処理コストを低く抑え
ることができる汚水処理装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の汚水処理装置
は、有機物含有汚水を供給する汚水供給手段と、汚水供
給手段から供給された汚水中の有機物を、光の存在下で
光酸化分解する光触媒を備えた汚水処理部と、光触媒に
照射される自然光の強度を検出する光強度検出手段と、
光強度検出手段によって検出された自然光の強度に基づ
いて汚水処理部への汚水供給量を調節する汚水供給量調
節手段を有することを特徴とするものである。前記汚水
供給量調節手段は、汚水供給量を前記自然光の強度にほ
ぼ比例させることができるように構成することができ
る。また、汚水供給量調節手段は、自然光の強度に応じ
て発電する光電池を動力源とし、汚水供給量を、該光電
池の発電量にほぼ比例させることができるように構成す
ることができる。また、前記汚水処理装置は、汚水処理
部の光触媒に人工光を照射する人工光源を有する人工光
照射部と、光強度検出手段によって検出された自然光の
強度に基づいて人工光の強度を調節する人工光制御部を
有するものとすることもできる。前記人工光制御部は、
前記自然光強度に基づいて人工光源の点灯および消灯を
制御することができ、かつ人工光源の点灯時において人
工光の強度を前記自然光の強度にほぼ反比例させること
ができるように構成するのが好ましい。また、本発明の
汚水処理装置は、有機物含有汚水を供給する汚水供給手
段と、汚水供給手段から供給された汚水中の有機物を、
光の存在下で光酸化分解する光触媒を備えた汚水処理部
と、汚水処理部に供給される汚水の有機物濃度を検出す
る有機物濃度検出手段と、有機物濃度検出手段によって
検出された有機物濃度に基づいて汚水処理部への汚水供
給量を調節する汚水供給量調節手段を有するものとする
こともできる。前記汚水供給量調節手段は、汚水供給量
を、汚水中の有機物濃度にほぼ反比例させることができ
るように構成することができる。また、前記汚水処理装
置は、汚水処理部の光触媒に人工光を照射する人工光源
を有する人工光照射部と、有機物濃度検出手段によって
検出された有機物濃度に基づいて人工光の強度を調節す
る人工光制御部を有するものとすることもできる。前記
人工光制御部は、前記有機物濃度に基づいて人工光源の
点灯および消灯を制御することができ、かつ人工光源の
点灯時において人工光の強度を前記有機物濃度にほぼ比
例させることができるように構成するのが好ましい。ま
た、本発明の汚水処理装置は、有機物含有汚水を供給す
る汚水供給手段と、汚水供給手段から供給された汚水中
の有機物を、光の存在下で光酸化分解する光触媒を備え
た汚水処理部と、光触媒に照射される自然光の強度を検
出する光強度検出手段と、汚水処理部に供給される汚水
の有機物濃度を検出する有機物濃度検出手段と、光強度
検出手段によって検出された自然光の強度および/また
は有機物濃度検出手段によって検出された汚水中の有機
物濃度に基づいて汚水処理部への汚水供給量を調節する
汚水供給量調節手段を有するものとすることもできる。
前記汚水供給量調節手段は、汚水供給量を、自然光強度
/有機物濃度にほぼ比例させることができるように構成
することができる。また、前記汚水処理装置は、汚水処
理部の光触媒に人工光を照射する人工光源を有する人工
光照射部と、光強度検出手段によって検出された自然光
の強度および/または有機物濃度検出手段によって検出
された汚水中の有機物濃度に基づいて人工光の強度を調
節する人工光制御部を有するものとすることもできる。
前記人工光制御部は、前記自然光強度または前記有機物
濃度に基づいて人工光源の点灯および消灯を制御するこ
とができ、かつ人工光源の点灯時において人工光の強度
を、自然光強度/有機物濃度にほぼ反比例させることが
できるように構成するのが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の汚水処理装置の
第1の実施形態を示すもので、ここに示す汚水処理装置
20は、有機物含有汚水の供給源となる貯留槽1と、貯
留槽1内の汚水を供給する汚水供給手段となる汚水供給
管路2と、汚水供給管路2から供給された汚水中の有機
物を光酸化分解させる光触媒3を充填した汚水流通管路
4を有する汚水処理部5と、光触媒3に照射される自然
光の強度を検出する光強度検出手段となる光強度センサ
6と、汚水処理部5に供給する汚水供給量を調節する汚
水供給量調節手段となる汚水供給量調節部7と、光触媒
3に紫外線光を照射する人工光源である紫外線光源9を
有する人工光照射部10と、光強度センサ6によって検
出された自然光の強度に基づいて紫外線光源9からの紫
外線光の強度を調節する人工光制御部12と、汚水処理
部5を経た処理水が導入される処理水タンク14と、汚
水供給量調節部7、人工光制御部12に接続された電源
15と、電源15に接続された充電用光電池15aを備
えたものとされている。
【0006】汚水処理部5の汚水流通管路4は、複数の
直管状の直線管路4aが互いに平行に並べられ、これら
直線管路4aが、全体として入口部4cと出口部4dを
有する1つの流路を形成するようにそれぞれの端部同士
が接続され、ホルダ4bによって互いに固定されて構成
されている。直線管路4aの材料としては、紫外線光等
の人工光および自然光が透過可能な材料からなるものが
用いられ、ガラス、合成樹脂等の透明材料が使用可能で
ある。直線管路4aとしては、例えば内径15〜20m
m、外径17〜25mmであるものを用いることができ
る。
【0007】汚水流通管路4内に充填された光触媒3と
しては、光、例えば近紫外線の照射により活性化し、こ
れに接触する有機物の光酸化分解反応を促進することが
できるものが用いられ、例えばTiO2、CdS、Sr
TiO3、Fe23等が使用可能である。この光触媒3
は、例えば平均粒径2〜10mm程度の粒状に成形して
用いるのが好ましい。
【0008】光強度センサ6としては、汎用の紫外線セ
ンサ、照度センサ等を用いることができる。光強度セン
サ6は、これに照射される自然光の強度が、汚水流通管
路4内の光触媒3に照射される自然光の強度にほぼ等し
くなる位置、例えば汚水流通管路4の近傍に設置され、
光触媒3に照射される自然光の強度(以下、単に自然光
強度ということがある)を検出することができるように
なっている。光強度センサ6は、自然光強度に応じた電
圧値または電流値の検出信号を出力することができるよ
うにするのが好ましく、検出信号の電圧値または電流値
(検出信号値)を自然光強度にほぼ比例させる方式を採
用したものとすることができる。
【0009】汚水供給量調節部7は、貯留槽1内の汚水
を汚水処理部5に送る送液ポンプ7aと、送液ポンプ7
aによる汚水供給量を、光強度センサ6によって検出さ
れた自然光強度に基づいたものとする汚水制御部8を有
するものとされている。汚水供給量調節部7は、送液ポ
ンプ7aによる汚水処理部5への汚水供給量を、光強度
センサ6からの検出信号値に基づいて、自然光強度にほ
ぼ比例させることができるように構成することができ
る。
【0010】人工光照射部10は、互いに平行に配置さ
れた複数の直管状の紫外線光源9と、これらを固定する
矩形板状のホルダ9aを有するもので、この人工光照射
部10は、汚水流通管路4の下方からその全体に紫外線
光を照射できるようにされている。
【0011】紫外線光源9としては、汎用のエキシマラ
ンプなどを用いることができる。ホルダ9aの紫外線光
源9側の面には、反射板9bが設けられ、紫外線光源9
が点灯したときに紫外線光源9から反射板9bに向けて
照射された光を高い効率で反射し、反射光を汚水流通管
路4内の光触媒3に照射することができるようにされて
いる。
【0012】人工光制御部12は、自然光強度に基づい
て紫外線光源9の点灯および消灯を制御することがで
き、かつ紫外線光源9の点灯時において自然光強度に基
づいて紫外線光の強度を調節することができるようにな
っている。人工光制御部12は、光強度センサ6からの
検出信号値が予め定められた設定値を下回ったとき、す
なわち自然光強度が予め定められた設定値を下回ったと
きに紫外線光源9を点灯させ光触媒3に照射される光の
強度を高めることができ、かつ検出信号値が上記設定値
以上となったとき、すなわち自然光強度が予め定められ
た設定値以上となったときに紫外線光源9を消灯させる
ことができるようになっている。また、人工光制御部1
2は、紫外線光源9の点灯時において、光強度センサ6
からの検出信号値に基づいて、紫外線光源9から光触媒
3に照射される紫外線光の強度を自然光の強度にほぼ反
比例させることができるようにするのが好ましい。
【0013】電源15は、送液ポンプ7aに接続されて
おり、送液ポンプ7aの動力源となるようにされてい
る。電源15としては、充電用光電池15aの出力で充
電する蓄電池を用いると、例えば晴天時の日中などの十
分な自然光が得られる条件下だけでなく、曇天時や日没
後などの自然光の強度が不十分な条件下においても、上
記自然光強度が十分な条件下で光電池15aにより充電
された電力を利用でき、電力コスト低減が可能となるた
め好ましい。充電用光電池15aとしては、光が照射さ
れることにより発電するアモルファス光電池、多結晶光
電池、結晶光電池等の汎用の半導体光電池等が使用可能
である。
【0014】なお、電源15は、人工光制御部12にも
給電可能とされている。また、電源15としては、汎用
の直流または交流電源を用いることもできる。また、図
中符号16は、汚水供給管路2中の汚水をろ過するフィ
ルタを示すものである。
【0015】次に、本実施形態の汚水処理装置20の使
用方法の一例について説明する。本実施形態の汚水処理
装置20による処理の対象となる汚水としては、有機物
を含有する産業排水、上水、下水、生活排水等を挙げる
ことができる。本使用例においては、光強度センサ6に
よって検出された自然光の強度に基づいて、送液ポンプ
7aによる汚水処理部5への汚水供給量が、上記自然光
強度にほぼ比例するように汚水供給量調節部7を予め設
定しておく。また、人工光制御部12は、紫外線光源9
の点灯時において、紫外線光源9からの紫外線光の強度
が自然光の強度にほぼ反比例するように設定しておく。
【0016】以下、上記自然光の強度が予め定められた
設定値以上である条件下、すなわち晴天時の日中などの
十分な強度の自然光が得られる条件下において汚水を処
理する方法を説明する。まず、貯留槽1内に貯留された
被処理汚水を、光強度センサ6によって検出された自然
光の強度に応じた所定の流量で、汚水供給管路2を通し
て汚水処理部5の汚水流通管路4内に入口部4cから供
給する。汚水流通管路4内に供給された被処理汚水は、
汚水流通管路4中を流れる過程で汚水流通管路4内の光
触媒3に接触する。
【0017】この際、光触媒3は、光が透過可能な材料
からなる汚水流通管路4を通して照射される自然光、例
えば近紫外線により活性化され、その触媒作用により、
光触媒3に接触する被処理汚水中の有機物を酸化分解す
る。光触媒3との接触により有機物が分解された被処理
汚水は、有機物濃度が減少した処理水として汚水流通管
路4の出口部4dから流出し、処理水タンク14に流入
する。
【0018】光触媒3に照射される自然光の強度が低下
した場合には、光触媒3の活性が低下し有機物酸化分解
処理効率が低下するが、上述の通り、本使用例では、送
液ポンプ7aによる汚水供給量が、上記自然光強度にほ
ぼ比例するようにされているため、自然光強度の低下量
に応じて送液ポンプ7aの送液量が低下し、単位時間当
たりに汚水流通管路4内に供給される汚水量が少なくさ
れる。例えば、汚水処理部5に照射される自然光の強度
が約半分になった場合には、光触媒3による有機物の酸
化分解処理効率も約半分に低下するが、汚水処理部5に
供給される汚水の流量も約半分となり、単位時間当たり
汚水処理部5に流入する有機物の総量が約半分となる。
このように、汚水処理部5に供給される汚水中の有機物
量が光の強度に応じたものとなるため、得られる処理水
中の有機物濃度は低く保たれる。
【0019】逆に、光触媒3に照射される自然光の強度
が高まった場合には、汚水制御部8によって、自然光強
度の増加量に応じて送液ポンプ7aの送液量が増加す
る。この場合には、単位時間当たりに汚水処理部5に供
給される汚水中の有機物の総量が増加するが、自然光強
度の増大により有機物の酸化分解処理効率が向上するた
め、得られる処理水の有機物濃度は低く保たれる。例え
ば、汚水処理部5に照射される自然光の強度が約2倍に
なった場合には、汚水処理部5に供給される汚水の流量
も約2倍となるが、光触媒3による有機物の酸化分解処
理効率も約2倍となるため、処理水中の有機物濃度は低
く保たれる。このように、自然光の強度が高まった場合
には、処理水水質を悪化させることなく汚水処理量を高
めることができる。
【0020】次に、天候変化や日没等により自然光の強
度が減少し、光強度センサ6によって検出された光の強
度が予め定められた設定値を下回ったときの汚水処理装
置20の動作を説明する。自然光の強度が上記設定値を
下回ったときには、光強度センサ6によって出力された
検出信号に基づいて、人工光制御部12が紫外線光源9
を点灯させる。これにより、紫外線光源9から紫外線光
が発せられ、発せられた紫外線光は汚水流通管路4内の
光触媒3に照射され、光触媒3に照射される光の強度は
上記設定値以上に保たれる。このため、光触媒3による
汚水処理効率は高く維持され、処理水中の有機物濃度は
低く保たれる。
【0021】紫外線光源9が点灯する際には、人工光制
御部12によって、紫外線光源9から発せられる紫外線
光の強度が、光強度センサ6によって検出された自然光
の強度に反比例するようになる。これによって、紫外線
光源9から照射される紫外線光の強度を必要最小限と
し、紫外線光源9に要する電力コストを抑え、処理コス
ト低減を図ることが可能となる。
【0022】本実施形態の汚水処理装置20にあって
は、光触媒3に照射される自然光の強度を検出する光強
度センサ6と、光強度センサ6によって検出された自然
光の強度に基づいて汚水供給量を調節する汚水供給量調
節部7を備えたものとされているので、汚水処理部5に
供給される汚水の量を、光触媒3による光酸化分解処理
能力に応じたものとすることができる。従って、光触媒
3に照射される自然光の強度が変動した場合でも、処理
水中の有機物濃度を常時低く保つとともに、処理効率を
高めることができる。
【0023】また、送液ポンプ7aによる汚水処理部5
への汚水供給量を、上記自然光強度にほぼ比例させるこ
とができるようにすることによって、汚水処理部5に供
給される汚水の量を、正確に光触媒3の光酸化分解処理
能力に応じたものとし、処理水質を確実に良好に維持す
ることができる。
【0024】また、紫外線光源9を有する人工光照射部
10と、自然光強度に基づいて紫外線光の強度を調節す
る人工光制御部12を備えたものとすることによって、
自然光の強度が上記設定値未満に低下した場合にのみ、
人工光照射部10を用いて光触媒3に紫外線光照射を行
い、光触媒3に与えられる光の強度を高く維持すること
ができる。このため、従来の自然光のみを利用する汚水
処理装置に比べ、光触媒3に与えられる光の強度が不足
した場合でも直ちにこれを補い、光触媒3の活性を高く
維持し処理水中の有機物濃度を確実に低く保つことがで
きる。また、自然光強度が不足した場合にのみ人工光を
用いるため、従来の人工光のみを用いる汚水処理装置に
比べ、人工光照射に要するコストを低く抑制し、処理コ
スト低減を図ることができる。
【0025】さらには、人工光制御部12を、紫外線光
源9が点灯した時の紫外線光の強度を自然光強度にほぼ
反比例させることができるようにすることによって、光
触媒3に与えられる光の強度を、正確に光触媒3の光酸
化分解処理能力に応じたものとし、いっそうの処理コス
ト抑制が可能となる。
【0026】次に、本発明の汚水処理装置の第2の実施
形態について説明する。図2は、本発明の汚水処理装置
の第2の実施形態を示すもので、ここに示す汚水処理装
置30は、電源15および光電池15aに代えて、送液
ポンプ7aに接続された汚水供給量調節用光電池19が
設けられている点、および汚水制御部8が設けられてい
ない点で、上記第1の実施形態の汚水処理装置20と異
なる。
【0027】汚水供給量調節用光電池19としては、光
が照射されることにより発電するアモルファス光電池、
多結晶光電池、結晶光電池等の汎用の半導体光電池等が
使用可能である。光電池19としては、発電量が、光電
池19に照射される自然光強度にほぼ比例するものが用
いられる。光電池19は、これに照射される自然光の強
度が、汚水流通管路4内の光触媒3に照射される自然光
の強度にほぼ等しくなる位置、例えば汚水流通管路4の
近傍に設置され、光触媒3に照射される光の強度に応じ
た発電量が得られるようになっている。光電池19は、
送液ポンプ7aに接続され、送液ポンプ7aによる汚水
供給量を、光電池19に照射される自然光強度にほぼ比
例させることができるようになっている。
【0028】上記汚水処理装置30を用いて汚水処理を
行う際、光電池19に照射される自然光の強度が変動し
た場合には、この自然光強度に応じて光電池19の発電
量が増減し、これに基づいて、送液ポンプ7aの送液量
が増減する。例えば、光触媒3に照射される自然光の強
度が約2倍となった場合には、光電池19の発電量が約
2倍となり、送液ポンプ7aの送液量も約2倍に増加す
る。逆に、光触媒3に照射される自然光の強度が約半分
となった場合には、送液ポンプ7aの送液量も約半分と
なる。
【0029】このように、本実施形態の汚水処理装置3
0にあっては、上述の第1の実施形態の汚水処理装置2
0と同様に、光触媒3に与えられる自然光の強度が変動
した場合でも、この自然光の強度に応じて汚水供給量を
調節し、処理水中の有機物濃度を低く保つとともに、処
理効率を高めることができる。
【0030】また、上記汚水処理装置30にあっては、
自然光によって発電する光電池19を送液ポンプ7aの
動力源として使用することにより、上記効果に加えて、
送液ポンプ7aの駆動に要する電力コストを削減し、処
理コスト低減を図ることができるという効果を得ること
ができる。また、汚水制御部8を不要とし、設備コスト
削減が可能となるという効果も得られる。
【0031】次に、本発明の汚水処理装置の第3の実施
形態について説明する。図3は、本発明の汚水処理装置
の第3の実施形態を示すもので、ここに示す汚水処理装
置40は、光強度センサ6が設けられておらず、貯留槽
1内の汚水の有機物濃度を検出する有機物濃度センサ1
3が設けられている点、人工光制御部12に代えて、有
機物濃度センサ13によって検出された汚水中の有機物
濃度に基づいて、紫外線光源9から照射される紫外線光
の強度を調節する人工光制御部22が設けられている
点、および符号17で示す汚水供給量調節部が、送液ポ
ンプ7aと、送液ポンプ7aによる汚水供給量を、有機
物濃度センサ13によって検出された汚水中有機物濃度
に基づいたものとする汚水制御部18からなるものとさ
れている点で、上記第1の実施形態の汚水処理装置20
と異なる。
【0032】有機物濃度センサ13としては、汎用のC
ODセンサ、TCセンサ等を用いることができる。有機
物濃度センサ13は、貯留槽1に設置され、貯留槽1内
の汚水の有機物濃度(以下、単に有機物濃度ということ
がある)を検出することができるようになっている。有
機物濃度センサ13は、有機物の濃度に応じた電圧値ま
たは電流値の検出信号を出力することができるようにす
るのが好ましく、検出信号の電圧値または電流値(検出
信号値)を有機物濃度にほぼ比例させる方式を採用した
ものとすることができる。汚水供給量調節部17は、有
機物濃度センサ13からの検出信号値に基づいて送液ポ
ンプ7aによる汚水処理部5への汚水供給量を、上記有
機物濃度にほぼ反比例させることができるようにするこ
とができる。
【0033】人工光制御部22は、上記有機物濃度に基
づいて紫外線光源9の点灯および消灯を制御することが
でき、かつ紫外線光源9の点灯時に有機物濃度に基づい
て紫外線光の強度を調節することができるようになって
いる。人工光制御部22は、有機物濃度センサ13から
の検出信号値が予め定められた設定値以上となったと
き、すなわち有機物濃度が予め定められた設定値以上と
なったときに紫外線光源9を点灯させ光触媒3に照射さ
れる光の強度を高めることができ、かつ検出信号値が予
め定められた設定値を下回ったとき、すなわち有機物濃
度が予め定められた設定値を下回ったときに紫外線光源
9を消灯させることができるようになっている。人工光
制御部22は、紫外線光源9の点灯時において、検出信
号値に基づいて紫外線光源9からの紫外線光の強度を汚
水中の有機物濃度にほぼ比例させることができるように
するのが好ましい。
【0034】次に、本実施形態の汚水処理装置40の使
用方法の一例について説明する。本使用例において、汚
水供給量調節部17は、有機物濃度センサ13によって
検出された汚水中の有機物濃度に基づいて、送液ポンプ
7aによる汚水処理部5への汚水供給量が、上記有機物
濃度にほぼ反比例するように予め設定しておく。また、
人工光制御部22は、紫外線光源9の点灯時において、
紫外線光源9からの紫外線光の強度が有機物濃度にほぼ
比例するように設定しておく。
【0035】本使用例では、汚水供給量が、汚水の有機
物濃度にほぼ反比例するようにされているため、汚水中
の有機物濃度が増加したときには、有機物濃度の増加量
に応じて汚水処理部5に供給される時間当たりの汚水量
が少なくされる。例えば、汚水の有機物濃度が約2倍と
なったときには、汚水処理部5に供給される汚水量が約
半分となる。逆に、汚水中の有機物濃度が減少したとき
には、有機物濃度の減少量に応じて汚水処理部5に供給
される時間当たりの汚水量が増加する。例えば、汚水の
有機物濃度が約半分となったときには、汚水処理部5に
供給される汚水量が約2倍となる。従って、単位時間当
たりに汚水処理部5に供給される有機物の総量はほぼ一
定に維持され、得られる処理水中の有機物濃度は低く保
たれる。
【0036】有機物濃度が上記設定値以上に高まった場
合には、人工光制御部22によって紫外線光源9が点灯
させられ、これによって光触媒3に照射される光の強度
が高まる。一般に、有機物含有汚水処理においては、処
理するべき汚水中の有機物濃度が高い場合、汚水中の有
機物の酸化処理効率が低下する傾向があるが、本使用例
では、有機物が上記設定値以上となると、紫外線光源9
による紫外線光照射により光触媒3の光酸化分解活性が
高まり、有機物の酸化分解処理が確実に行われるように
なり、処理水質の低下を防ぐことができる。
【0037】紫外線光源9が点灯する際には、紫外線光
源9から発せられる紫外線光の強度は、有機物濃度セン
サ13によって検出された有機物濃度にほぼ比例するよ
うになる。これによって、紫外線光源9から照射される
紫外線光の強度を必要最小限とし、紫外線光源9に要す
る電力コストを抑え、処理コスト低減を図ることが可能
となる。
【0038】本実施形態の汚水処理装置40にあって
は、汚水処理部5に供給される汚水中の有機物濃度を検
出する有機物濃度センサ13と、送液ポンプ7aによる
汚水供給量を汚水中の有機物濃度に基づいたものとする
汚水供給量調節部17を有するものとされているので、
単位時間当たりに汚水処理部5に供給される汚水中有機
物の総量を装置の処理能力に応じたものとすることがで
きる。従って、汚水処理部5に供給される汚水中の有機
物濃度が変動した場合でも、処理水中の有機物濃度を常
時低く保つとともに、処理効率を高めることができる。
【0039】また、汚水供給量調節部17を、汚水供給
量を有機物濃度にほぼ反比例させることができるように
することによって、単位時間当たりに汚水処理部5に供
給される有機物の総量を、正確に光触媒3の光酸化分解
処理能力に応じたものとし、処理水質を確実に良好に維
持することができる。
【0040】また、人工光照射部10と、汚水中の有機
物濃度に基づいて紫外線光源9からの紫外線光の強度を
調節する人工光制御部22を設けることによって、汚水
中の有機物濃度が高い場合でも、光触媒3の光酸化分解
活性を高め処理水質の低下を防ぐとともに、光触媒3に
照射される光の強度が過剰となるのを防ぎ処理コストを
抑えることが可能となる。
【0041】また、人工光制御部22を、紫外線光源9
の点灯時において紫外線光の強度を汚水中有機物濃度に
ほぼ比例させることができるようにすることによって、
光触媒3に過不足なく光を照射することができ、いっそ
うの処理水質向上、処理コスト抑制が可能となる。
【0042】次に、本発明の汚水処理装置の第4の実施
形態について説明する。図4は、本発明の汚水処理装置
の第4の実施形態を示すもので、ここに示す汚水処理装
置50は、第1の実施形態の汚水処理装置20と同様の
光強度センサ6が設けられている点、汚水供給量調節部
17に代えて、送液ポンプ7aと、送液ポンプ7aによ
る汚水供給量を自然光強度および/または有機物濃度に
基づいたものとする汚水制御部28からなる汚水供給量
調節部27が設けられている点、および人工光制御部2
2に代えて、自然光強度および/または有機物濃度に基
づいて人工光の強度を調節するものとされた人工光制御
部32が設けられている点で、上記第3の実施形態の汚
水処理装置40と異なる。
【0043】汚水供給量調節部27は、送液ポンプ7a
による汚水供給量を、光強度センサ6によって検出され
た自然光の強度と、有機物濃度センサ13によって検出
された汚水の有機物濃度のうちいずれか一方、または両
方に基づいたものとすることが可能とされている。汚水
供給量を、自然光強度にのみ基づいたものとする場合に
は、汚水供給量調節部27を、汚水供給量が自然光強度
にほぼ比例するように設定できるようにするのが好まし
い。また汚水供給量を、有機物濃度にのみ基づいたもの
とする場合には、汚水供給量調節部27を、汚水供給量
が有機物濃度にほぼ反比例するように設定できるように
するのが好ましい。また汚水供給量を、自然光強度と有
機物濃度の両方に基づいたものとする場合には、汚水供
給量調節部27を、汚水供給量が自然光強度/有機物濃
度(自然光強度を汚水中有機物濃度で除した値)にほぼ
比例するように設定できるようにするのが好ましい。
【0044】人工光制御部32は、光強度センサ6によ
って検出された自然光強度、有機物濃度センサ13によ
って検出された有機物濃度のうちいずれか一方、または
両方に基づいて紫外線光源9の点灯および消灯を制御す
ることができ、かつ紫外線光源9の点灯時において、自
然光強度、有機物濃度のうちいずれか一方または両方に
基づいて紫外線光の強度を調節することができるように
なっている。
【0045】人工光制御部32は、自然光強度が予め定
められた設定値を下回ったとき、有機物濃度が予め定め
られた設定値以上となったとき、または自然光強度/有
機物濃度が予め定められた設定値を下回ったときに紫外
線光源9を点灯させることができるようになっている。
また、人工光制御部32は、自然光強度が予め定められ
た設定値以上となったとき、有機物濃度が予め定められ
た設定値を下回ったとき、または自然光強度/有機物濃
度が予め定められた設定値以上となったときに紫外線光
源9を消灯させることができるようになっている。
【0046】また、人工光制御部32は、紫外線光源9
の点灯時において、紫外線光源9からの紫外線光強度
を、自然光強度、有機物濃度のうちいずれか一方または
両方に基づいて、例えば次に示すように設定することが
できるようになっている。紫外線光強度を、自然光強度
にのみ基づいたものとする場合には、汚水供給量調節部
27を、紫外線光強度が自然光強度にほぼ反比例するよ
うに設定できるようにするのが好ましい。また紫外線光
強度を、有機物濃度にのみ基づいたものとする場合に
は、汚水供給量調節部27を、紫外線強度が有機物濃度
にほぼ比例するように設定できるようにするのが好まし
い。また紫外線光強度を、自然光強度と有機物濃度の両
方に基づいたものとする場合には、汚水供給量調節部2
7を、紫外線光強度が自然光強度/有機物濃度にほぼ反
比例するように設定できるようにするのが好ましい。
【0047】次に、本実施形態の汚水処理装置50の使
用方法の一例について説明する。本使用例において、汚
水供給量調節部27は、送液ポンプ7aによる汚水処理
部5への汚水供給量が、上記自然光強度/有機物濃度に
ほぼ比例するように予め設定しておく。また汚水供給量
調節部27は、紫外線光源9の点灯時において、紫外線
光強度が自然光強度/有機物濃度にほぼ反比例するよう
に予め設定しておく。
【0048】以下、汚水中の有機物濃度および/または
光強度センサ6によって検出された自然光の強度が紫外
線光源9の点灯が不要となる範囲内で変動する場合の汚
水処理装置50の動作を説明する。
【0049】まず、汚水中の有機物濃度が一定値をと
り、かつ自然光強度が変動する場合について説明する。
本使用例では、汚水供給量が、上記自然光強度/有機物
濃度にほぼ比例するようにされているため、自然光強度
の低下量にほぼ比例して汚水供給量が少なくされる。例
えば、自然光の強度が約半分になった場合には、汚水供
給量も約半分となり、単位時間当たり汚水処理部5に流
入する有機物の総量が約半分となる。このように、単位
時間当たりに汚水処理部5に供給される有機物の総量が
光の強度に応じたものとなるため、得られる処理水中の
有機物濃度は低く保たれる。
【0050】逆に、光触媒3に照射される自然光の強度
が高まった場合には、自然光強度の増加量に比例して汚
水供給量が増加する。この場合には、有機物の酸化分解
処理効率が向上するため、得られる処理水の有機物濃度
は低く保たれる。例えば、自然光の強度が約2倍になっ
た場合には、汚水供給量も約2倍となるが、光触媒3に
よる有機物の酸化分解処理効率も約2倍となるため、処
理水中の有機物濃度は低く保たれる。このように、自然
光の強度が高まった場合には、処理水水質を悪化させる
ことなく汚水処理量を高めることができる。
【0051】次に、自然光強度が一定値をとり、かつ汚
水中の有機物濃度が変動する場合について説明する。汚
水中の有機物濃度が増加したときには、有機物濃度の増
加量に反比例して汚水処理部5に供給される時間当たり
の汚水量が少なくされる。例えば、汚水の有機物濃度が
約2倍となったときには、汚水処理部5に供給される汚
水量が約半分となる。逆に、汚水中の有機物濃度が減少
したときには、有機物濃度の減少量に反比例して汚水処
理部5に供給される時間当たりの汚水量が増加する。例
えば、汚水の有機物濃度が約半分となったときには、汚
水処理部5に供給される汚水量が約2倍となる。従っ
て、単位時間当たりに汚水処理部5に供給される有機物
量はほぼ一定に維持され、得られる処理水中の有機物濃
度は低く保たれる。
【0052】次に、自然光強度および汚水の有機物濃度
が同時に変動した場合について説明する。本使用例で
は、汚水供給量が自然光強度/有機物濃度にほぼ比例す
るため、例えば、自然光強度が約2倍となると同時に汚
水中有機物濃度が約半分となった場合、汚水供給量は、
自然光強度に基づいて約2倍、有機物濃度に基づいてさ
らに約2倍、すなわち約4倍となる。また、自然光強度
が約半分となると同時に汚水中有機物濃度が約2倍とな
った場合、汚水供給量は、自然光強度に基づいて約半
分、有機物濃度に基づいてさらに約半分、すなわち約4
分の1倍となる。また、自然光強度および有機物濃度が
ともに約2倍となった場合、汚水送液量は、自然光強度
に基づいて約2倍、有機物濃度に基づいて約半分、すな
わちほぼ変化なしとなる。
【0053】また、天候変化や日没等により自然光の強
度が減少したり、汚水中の有機物濃度が増加することに
よって、自然光強度/有機物濃度が予め定められた設定
値を下回ったときには、人工光制御部32によって紫外
線光源9が点灯し、紫外線光源9から紫外線光が発せら
れ、光触媒3に照射される光の強度が増加する。
【0054】紫外線光源9が点灯する際には、紫外線光
源9から発せられる紫外線光の強度は、自然光強度/有
機物濃度にほぼ比例するようになる。これによって、紫
外線光源9から照射される紫外線光の強度を必要最小限
とし、紫外線光源9に要する電力コストを抑え、処理コ
スト低減を図ることが可能となる。
【0055】本実施形態の汚水処理装置50にあって
は、光強度センサ6と、有機物濃度センサ13と、汚水
供給量を自然光強度および/または有機物濃度に基づい
たものとする汚水供給量調節部27を有するものである
ので、単位時間当たりに汚水処理部5に供給される汚水
中有機物の総量を、正確に光触媒3の光酸化分解活性に
応じたものとすることができる。従って、汚水処理部5
に供給される汚水中の有機物濃度、光触媒3に照射され
る自然光強度のどちらが変動した場合でも、処理水中の
有機物濃度を常時低く保つとともに、処理効率を高める
ことができる。
【0056】また、汚水供給量調節部27を、汚水供給
量を自然光強度/有機物濃度にほぼ比例させることがで
きるようにすることによって、汚水処理部5に供給され
る有機物の総量を、いっそう正確に光触媒3の光酸化分
解処理能力に応じたものとし、処理水質向上、処理コス
ト抑制を図ることができる。
【0057】また、人工光照射部10と、自然光強度お
よび/または有機物濃度に基づいて紫外線光源9からの
紫外線光の強度を調節する人工光制御部32を設けるこ
とによって、自然光強度および/または有機物濃度が変
動した場合でも光触媒3の光酸化分解活性を高め処理水
質の低下を防ぐとともに、光触媒3に照射される光の強
度が過剰となるのを防ぎ処理コストを抑えることが可能
となる。
【0058】また、人工光制御部32を、紫外線光源9
の点灯時において紫外線光の強度を自然光強度/有機物
濃度にほぼ比例させることができるようにすることによ
って、光触媒3に過不足なく光を照射することができ、
いっそうの処理水質向上、処理コスト抑制が可能とな
る。
【0059】また、図5は、本発明の汚水処理装置の第
5の実施形態に用いられる汚水処理部および人工光照射
部を示すもので、この第5の実施形態の汚水処理装置6
0は、汚水流通管路4と紫外線光源9の間に、反射板2
6が設けられている点で、上述の第1ないし第4の実施
形態の汚水処理装置20、30、40、50と異なる。
反射板26は、自然光の光触媒3への照射効率を高める
ためのもので、汚水流通管路4の全体にわたる矩形板状
に形成されている。反射板26は、上面側、すなわち汚
水流通管路4側が高反射率となるよう形成され、汚水流
通管路4の下方に到達した自然光を反射し、反射光を汚
水流通管路4内の光触媒3に照射することができるよう
になっている。
【0060】反射板26は、面内方向に移動可能とさ
れ、図5に示す汚水流通管路4と紫外線光源9の間の位
置から、紫外線光源9から汚水流通管路4に向けた紫外
線光の照射を遮らない位置まで移動できるようになって
いる。
【0061】上記反射板26を備えた汚水処理装置を使
用する際、自然光のみを使用する場合には、反射板26
を図5に示すように汚水流通管路4と紫外線光源9の間
に配置する。これにより、汚水流通管路4を通過し汚水
流通管路4の下方に到達した自然光は、反射板26上で
反射し上方に向かい、その一部は汚水流通管路4内の光
触媒3に照射される。このため、光触媒3に照射される
自然光の強度が高められる。また、紫外線光源9を使用
する場合には、反射板26を、紫外線光源9から汚水流
通管路4に向けた紫外線光の照射を遮らない位置まで移
動させる。
【0062】本実施形態の汚水処理装置60では、反射
板26の使用により、自然光のみを使用する場合に、光
触媒3に照射される自然光の強度を高め、汚水処理の効
率を高めることができる。
【0063】なお、上記各実施形態の汚水処理装置で
は、人工光照射部10を、紫外線を照射する紫外線光源
9を備えたものとしたが、これに限らず、可視光や赤外
線光等を照射可能な光源を備えたものとすることもでき
る。また、上記各汚水処理装置では、人工光照射部10
を、汚水流通管路4の下方に設けたが、これに限らず、
人工光照射部10の設置位置は任意とすることができ、
例えば、汚水処理部5の外部に設けることもできる。ま
た、上記各汚水処理装置では、人工光照射部10、人工
光制御部12、22、32を設け、自然光強度、有機物
濃度、または自然光強度/有機物濃度が設定値を下回っ
たとき、または設定値以上となったときに、人工光を光
触媒3に照射することができるようにしたが、本発明の
汚水処理装置では、これに限らず、人工光照射部10、
人工光制御部12、22、32を設けずに汚水処理装置
を構成することも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の汚水処理
装置にあっては、光触媒に照射される自然光の強度およ
び/または汚水中の有機物濃度が変動した場合でも、処
理水中の有機物濃度を常時低く保つとともに、処理効率
を高めることができる。また、光触媒に人工光を照射す
る人工光照射部と、人工光の強度を調節する人工光制御
部を備えたものとすることによって、自然光強度低下時
または有機物濃度増加時にのみ光触媒に人工光を照射
し、これによって光触媒の活性を高く維持し処理水質の
悪化を防ぐとともに、人工光照射に要するコストを低く
抑制し処理コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の汚水処理装置の第1の実施形
態の概略構成を示す平面図である。(b)(a)に示す
汚水処理装置の汚水処理部および人工光照射部の側面図
である。
【図2】 (a)本発明の汚水処理装置の第2の実施形
態の概略構成を示す平面図である。(b)(a)に示す
汚水処理装置の汚水処理部および人工光照射部の側面図
である。
【図3】 (a)本発明の汚水処理装置の第3の実施形
態の概略構成を示す平面図である。(b)(a)に示す
汚水処理装置の汚水処理部および人工光照射部の側面図
である。
【図4】 (a)本発明の汚水処理装置の第4の実施形
態の概略構成を示す平面図である。(b)(a)に示す
汚水処理装置の汚水処理部および人工光照射部の側面図
である。
【図5】 (a)本発明の汚水処理装置の第5の実施形
態に用いられる汚水処理部および人工光照射部を示す側
面図である。(b)(a)に示す汚水処理装置の要部拡
大図である。
【符号の説明】 2・・・汚水供給管路(汚水供給手段)、3・・・光触媒、5
・・・汚水処理部、6・・・光強度センサ(光強度検出手
段)、7、17、27・・・汚水供給量調節部(汚水供給
量調節手段)、8、18、28・・・汚水制御部、9・・・紫
外線光源(人工光源)、10・・・人工光照射部、12、
22、32・・・人工光制御部、13・・・有機物濃度センサ
(有機物濃度検出手段)、19・・・汚水供給量調節用光
電池、20、30、40、50、60・・・汚水処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長崎 洋一 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 4D037 AA11 AB18 BA16 BA18 BB01 BB02 CA12 4D050 AA12 AB11 BB01 BC09 BD01 BD08 4G069 AA04 AA11 BA04B BA48A CA05 CA07 CA10 CA11 DA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物含有汚水を供給する汚水供給手段
    と、 汚水供給手段から供給された汚水中の有機物を、光の存
    在下で光酸化分解する光触媒を備えた汚水処理部と、 光触媒に照射される自然光の強度を検出する光強度検出
    手段と、 光強度検出手段によって検出された自然光の強度に基づ
    いて汚水処理部への汚水供給量を調節する汚水供給量調
    節手段を有することを特徴とする汚水処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の汚水処理装置において、
    汚水供給量調節手段は、汚水供給量を、前記自然光の強
    度にほぼ比例させることができるようにされていること
    を特徴とする汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の汚水処理装置において、
    汚水供給量調節手段は、自然光の強度に応じて発電する
    光電池を動力源とし、汚水供給量を、該光電池の発電量
    にほぼ比例させることができるようにされていることを
    特徴とする汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1項記載の
    汚水処理装置において、汚水処理部の光触媒に人工光を
    照射する人工光源を有する人工光照射部と、 光強度検出手段によって検出された自然光の強度に基づ
    いて人工光の強度を調節する人工光制御部を有すること
    を特徴とする汚水処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の汚水処理装置において、
    人工光制御部は、前記自然光強度に基づいて人工光源の
    点灯および消灯を制御することができ、かつ人工光源の
    点灯時において人工光の強度を前記自然光の強度にほぼ
    反比例させることができるようにされていることを特徴
    とする汚水処理装置。
  6. 【請求項6】 有機物含有汚水を供給する汚水供給手段
    と、 汚水供給手段から供給された汚水中の有機物を、光の存
    在下で光酸化分解する光触媒を備えた汚水処理部と、 汚水処理部に供給される汚水の有機物濃度を検出する有
    機物濃度検出手段と、 有機物濃度検出手段によって検出された有機物濃度に基
    づいて汚水処理部への汚水供給量を調節する汚水供給量
    調節手段を有することを特徴とする汚水処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の汚水処理装置において、
    汚水供給量調節手段は、汚水供給量を、汚水中の有機物
    濃度にほぼ反比例させることができるようにされている
    ことを特徴とする汚水処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の汚水処理装置に
    おいて、汚水処理部の光触媒に人工光を照射する人工光
    源を有する人工光照射部と、 有機物濃度検出手段によって検出された有機物濃度に基
    づいて人工光の強度を調節する人工光制御部を有するこ
    とを特徴とする汚水処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の汚水処理装置において、
    人工光制御部は、前記有機物濃度に基づいて人工光源の
    点灯および消灯を制御することができ、かつ人工光源の
    点灯時において人工光の強度を前記有機物濃度にほぼ比
    例させることができるようにされていることを特徴とす
    る汚水処理装置。
  10. 【請求項10】 有機物含有汚水を供給する汚水供給手
    段と、 汚水供給手段から供給された汚水中の有機物を、光の存
    在下で光酸化分解する光触媒を備えた汚水処理部と、 光触媒に照射される自然光の強度を検出する光強度検出
    手段と、 汚水処理部に供給される汚水の有機物濃度を検出する有
    機物濃度検出手段と、 光強度検出手段によって検出された自然光の強度および
    /または有機物濃度検出手段によって検出された汚水中
    の有機物濃度に基づいて汚水処理部への汚水供給量を調
    節する汚水供給量調節手段を有することを特徴とする汚
    水処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の汚水処理装置におい
    て、汚水供給量調節手段は、汚水供給量を、自然光強度
    /有機物濃度にほぼ比例させることができるようにされ
    ていることを特徴とする汚水処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の汚水処理
    装置において、汚水処理部の光触媒に人工光を照射する
    人工光源を有する人工光照射部と、 光強度検出手段によって検出された自然光の強度および
    /または有機物濃度検出手段によって検出された汚水中
    の有機物濃度に基づいて人工光の強度を調節する人工光
    制御部を有することを特徴とする汚水処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項13記載の汚水処理装置におい
    て、人工光制御部は、前記自然光強度または前記有機物
    濃度に基づいて人工光源の点灯および消灯を制御するこ
    とができ、かつ人工光源の点灯時において人工光の強度
    を、自然光強度/有機物濃度にほぼ反比例させることが
    できるようにされていることを特徴とする汚水処理装
    置。
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JP2003080034A (ja) * 2001-09-10 2003-03-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 酸化装置および酸化装置の保守方法
US7488425B2 (en) 2004-03-31 2009-02-10 Toshio Fuchigami Method for photolyzing organic matter and method for treating wastewater

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