JP2000091867A - リアクタンス素子及びこのリアクタンス素子を用いた回路モジュール - Google Patents

リアクタンス素子及びこのリアクタンス素子を用いた回路モジュール

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JP2000091867A
JP2000091867A JP10258983A JP25898398A JP2000091867A JP 2000091867 A JP2000091867 A JP 2000091867A JP 10258983 A JP10258983 A JP 10258983A JP 25898398 A JP25898398 A JP 25898398A JP 2000091867 A JP2000091867 A JP 2000091867A
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conductor lines
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入出力電極と導体線路との電気的接続構造が
簡素で、大きなリアクタンス値を有したリアクタンス素
子及びこのリアクタンス素子を用いた回路モジュールを
得る。 【解決手段】 リアクタンス素子R2は二つの導体線路
2,3にて構成されている。導体線路2,3はそれぞれ
切断部Cを有した略環形状のものである。線路3は、線
路2の内側に所定の間隔を有して並設されると共に、線
路3の切断部Cが線路2の切断Cに対して180度異な
る位置に配設されている。外側に配設されている線路2
の開放端部2a,2bには、入力端子IN及び出力端子
OUTが接続されている。線路2,3内をそれぞれ電流
iが例えば矢印で示す方向に流れると、線路2,3の開
放端部2a,2b,3a,3bの近傍には電気エネルギ
ーが集中して蓄積され、中央部2c,3c近傍には磁気
エネルギーが集中して蓄積される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リアクタンス素子
及びこのリアクタンス素子を用いた回路モジュールに関
する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波帯やミリ波帯の通信装置で用
いられるリアクタンス素子としては、例えばスパイラル
状の導体線路を誘電体基板上に設けたものが知られてい
る。このリアクタンス素子は、直線状の導体線路を有し
たリアクタンス素子と比較して小型化できるという特長
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のリア
クタンス素子は、導体線路がスパイラル状であるため、
導体線路の内側に位置している導体線路端部と誘電体基
板の縁部に設けた入出力電極との電気的接続は、エアブ
リッジ等の複雑な3次元構造を採用する必要があった。
また、導体線路がスパイラル状である場合、隣接する線
路相互の位相関係が一義的に決まってしまうため、位相
関係を制御できなかった。また、リアクタンス値を大き
くしようとすると、例えばストリップ導体を長くする必
要があり、リアクタンス値のアップはリアクタンス素子
の大型化を招くという問題があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、入出力電極と導
体線路との電気的接続構造が簡素で、大きなリアクタン
ス値を有した小型のリアクタンス素子及びこのリアクタ
ンス素子を用いた回路モジュールを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係るリアクタンス素子は、(a)絶
縁性部材と、(b)前記絶縁性部材に設けられた、曲部
を有しかつ電磁気的に相互に結合した複数の導体線路
と、(c)前記絶縁性部材に設けられた入力電極及び出
力電極とを備え、(d)前記導体線路のそれぞれの両端
が開放端であり、該開放端を同一平面内又は導体線路の
膜厚方向の少なくともいずれか一方で互いに異なる位置
に配設し、前記導体線路のうちの一つの導体線路の両開
放端にそれぞれ前記入力電極及び出力電極を接続したこ
と、を特徴とする。より具体的には、導体線路の形状
を、切断部を有したほぼ環形状とし、その切断部を、隣
接する導体線路相互間で、例えば180度又は90度異
なる位置に配設する。
【0006】以上の構成により、電気エネルギーが蓄積
される領域と磁気エネルギーが蓄積される領域とが絶縁
性部材に分散され、電界、磁界分布の片寄りが少なくな
る。従って、導体線路内を流れる電流の密度が一様化さ
れる。言い換えると、導体線路の長手方向の電流分布が
正弦曲線からより均一で振幅の小さい形の曲線群に変形
される。このように、電流分布が均一化するため、縁端
効果及び表皮効果による導体損失が低減される。これに
より、リアクタンス素子のリアクタンス値が増大する。
【0007】そして、複数の導体線路の最外側に配置さ
れた導体線路に入力電極及び出力電極を接続することに
より、従来のエアブリッジ等の複雑な3次元構造を採用
する必要がなくなり、入出力電極と導体線路との接続構
造が簡素化される。
【0008】また、本発明に係るリアクタンス素子は、
導体線路の縁端部に、該縁端部に沿って少なくとも1本
の間隙を設け、前記縁端部の導体パターン幅及び間隙幅
をほぼ表皮深さ寸法に設定したことを特徴とする。ある
いは、複数の線状導体を間隙を有して配設して導体線路
を構成し、前記線状導体の導体パターン幅及び前記間隙
の幅をほぼ表皮深さ寸法に設定したことを特徴とする。
【0009】以上の構成により、導体線路を流れる電流
が、ほぼ表皮深さ寸法のパターン幅を有する導体に分流
することになる。従って、縁端効果や表皮効果が緩和さ
れ、導体損失が更に低減される。
【0010】また、本発明に係るリアクタンス素子は、
導体線路を薄膜誘電体を介して積み重ね、最上層の前記
導体線路を残して、残りの前記導体線路の膜厚及び前記
薄膜誘電体の膜厚を表皮深さ以下の寸法に設定したこと
を特徴とする。ここに、導体線路は全て同一形状パター
ンであってもよい。
【0011】以上の構成により、電流は、積み重ねられ
た複数の導体線路に分流することになる。従って、導体
線路の膜厚方向に対しても電流の縁端効果や表皮効果が
緩和され、導体損失が更に低減される。
【0012】また、同一平面内の隣接する前記導体線路
の間の空隙に誘電体材料を充填することにより、誘電体
材料の誘電率に応じて導体線路の間隔寸法を変更でき、
リアクタンス素子の設計の自由度が大きくなる。
【0013】さらに、導体線路の各部において電流集中
が緩和されるため、パターン幅の細い(断面積の小さ
い)導体線路であっても、電流密度を超伝導状態を保つ
ために必要とされる臨界電流密度以下にできる。従っ
て、超伝導体からなる導体線路は、超伝導状態を容易に
保つことが可能となる。
【0014】さらに、本発明に係る回路モジュールは、
前述の特徴を有するリアクタンス素子を備えることよ
り、挿入損失が低減され、かつ、小型化が図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るリアクタンス
素子及びこのリアクタンス素子を用いた回路モジュール
の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0016】[原理、図1〜図5]リアクタンス素子を
複数の導体線路にて構成することによってリアクタンス
素子の導体損失を低減させることができることを、図1
及び図2を参照して説明する。図1及び図2は、それぞ
れ一つ及び二つの導体線路にて一つのリアクタンス素子
を構成した場合の、リアクタンス素子の電磁界分布図で
ある。
【0017】図1に示すように、導体線路1は、切断部
Cを有した略環形状のものである。線路1の開放端部1
a,1bには、それぞれ入力端子IN及び出力端子OU
Tが接続されている。その長さはλ/2(λ:リアクタ
ンス素子の自己共振周波数の波長)である。この導体線
路1内を電流iが例えば矢印で示す方向に流れると、線
路1の開放端部1a,1bの近傍には、電気エネルギー
が集中して蓄積され、磁気エネルギーは少ししか蓄積さ
れない。従って、開放端部1a,1b間に最大電位差が
得られる。一方、線路1内を電流iが流れることによっ
て、アンペールの法則により磁界Hが線路1の周囲に発
生し、線路1の中央部1cの近傍には、磁気エネルギー
が集中して蓄積され、電気エネルギーは少ししか蓄積さ
れない。従って、一つの導体線路1にて構成されたリア
クタンス素子R1は、電気エネルギーが集中して蓄積さ
れる領域と磁気エネルギーが集中して蓄積される領域と
が分離されて偏在している。
【0018】このリアクタンス素子R1は、導体線路1
の長手方向の電流分布が正弦曲線であり、線路1の開放
端部1a,1bでその振幅が最小(節)となり、中央部
1cでその振幅が最大(腹)となる。つまり、中央部1
cで電流密度が最大となり、縁端効果による導体損失が
著しく大きくなる。なお、図1及び図2においては、電
流iの矢印の長さで電流密度の疎密を表示している。す
なわち、矢印が短かければ電流密度が低く、矢印が長け
れば電流密度が高い。また、磁界HのZ成分の方向記号
の径の大きさで磁界強度の強弱を表示している。すなわ
ち、方向記号の径が小さければ磁界強度が弱く、方向記
号の径が大きければ磁界強度が強い。
【0019】これに対して、次に、図2に示すように、
二つの導体線路2,3にて構成したリアクタンス素子R
2について説明する。導体線路2,3はそれぞれ切断部
Cを有した略環形状のものである。線路3は、線路2の
内側に所定の間隔を有して並設されると共に、線路3の
切断部Cが線路2の切断Cに対して180度異なる位置
に配設されている。外側に配設されている線路2の開放
端部2a,2bには、それぞれ入力端子IN及び出力端
子OUTが接続されている。隣接する線路2,3内をそ
れぞれ流れる電流iの方向は、同一方向である。
【0020】線路2,3内をそれぞれ電流iが例えば矢
印で示す方向に流れると、線路2,3の開放端部2a,
2b,3a,3bの近傍には電気エネルギーが集中して
蓄積され、中央部2c,3c近傍には磁気エネルギーが
集中して蓄積される。つまり、二つの導体線路2,3に
て構成されたリアクタンス素子R2は、電気エネルギー
が集中して蓄積される領域と磁気エネルギーが集中して
蓄積される領域とが隣接配置され、分散されている。こ
れにより、磁界分布の片寄りが少なくなり、リアクタン
ス素子R2の実効インダクタンス(リアクタンス)を増
大させることができる。
【0021】言い換えると、導体線路2,3は、それぞ
れ長手方向の電流分布が正弦曲線であり、開放端部2
a,2b,3a,3bでその振幅が最小(節)となり、
中央部2c,3cでその振幅が最大(腹)となる。とこ
ろが、線路2の開放端部2a,2bと線路3の中央部3
cとが隣接配置されているため、両者間で相互誘導が生
じる。同様に、線路2の中央部2cと線路3の開放端部
3a,3bも隣接配置されているので、両者間で相互誘
導が生じる。これにより、互いの電流分布が正弦曲線か
らより均一で振幅の小さい形の曲線群に変形する。この
結果、導体線路2,3内を流れる電流iの密度が一様化
され、縁端効果及び表皮効果による導体損失を低減する
ことができる。
【0022】次に、リアクタンス素子を複数の導体線路
にて構成することによって、実効インダクタンス(リア
クタンス)を増加させることができることを平面回路シ
ミュレーション解析に基づいて説明する。
【0023】図3の(A)〜(C)はそれぞれ解析に用
いたリアクタンス素子の代表例を示す。図3(A)に示
したリアクタンス素子R3は、一辺が1000μmの矩
形のスパイラル形状の導体線路4を備えたものである。
線路4のパターン幅は20μm、隣接する線路の間隔は
20μm、全長は3320μmに設定した。線路4の両
端部にはそれぞれ入力端子IN及び出力端子OUTが接
続されている。図示されていないが、出力端子OUT
は、エアブリッジ構造を採用することにより、線路4上
を跨いでいる。
【0024】図3(B)に示したリアクタンス素子R4
は、切断部Cを有した矩形の略環形状の導体線路5,6
を備えたものである。線路6は、線路5の内側に所定の
間隔を有して並設されると共に、線路6の切断部Cを線
路5の切断部Cに対して180度異なる位置に配設して
いる。線路5,6のパターン幅は20μm、線路5,6
の間隔は20μm、線路5の一辺は1000μm、切断
部Cの間隙寸法は20μmに設定した。外側に配設され
ている線路5の両開放端部5a,5bには、それぞれ入
力端子IN及び出力端子OUTが接続されている。
【0025】図3(C)に示したリアクタンス素子R5
は、切断部Cを有した矩形の略環形状の導体線路7,
8,9を備えたものである。線路7,8,9の順で内側
に所定の間隔を有して並設されると共に、隣接する線路
7〜9の切断部Cが相互に180度異なる位置に配置さ
れている。線路7〜9のパターン幅は20μm、線路7
〜9の間隔は20μm、線路7の一辺は1000μm、
切断部Cの間隙寸法は20μmに設定した。外側に配設
されている線路7の両開放端部7a,7bには、それぞ
れ入力端子IN及び出力端子OUTが接続されている。
以下、同様にして、導体線路を内側に順に追加配置し
て、導体線路を四つ、五つ、六つ備えたリアクタンス素
子R6,R7,R8とした。
【0026】ここで、リアクタンス素子R3〜R8の等
価回路を、図4にて表示された回路とした。この等価回
路に、透過係数S21及び反射係数S11をフィッティ
ングして、回路定数L,R,C1〜C3を算出した。表
1はリアクタンス素子R3〜R8のシミュレーション解
析結果を示すものである。リアクタンス素子R4〜R8
において、導体線路の数を多くすると、L,R,C2,
C3は殆ど変化しないが、C1は大きくなる傾向を示
す。
【0027】
【表1】
【0028】さらに、図4に示した等価回路の直列接続
要素L,R,C1を、図5に示すような実効インダクタ
ンスL’に置き換えると、以下の式が得られる。 Z=1/[jωC1+{1/(jωL+R)}] =1/{jωC1+(1/jωL)} =jωL’ 但し、L’=L/(1−ω2LC1)
【0029】例えば、導体線路数が6個のリアクタンス
素子R8の場合、L=3.5619nH、C1=0.0
276pFである。従って、実効インダクタンス(リア
クタンス)L’は、以下のように計算される。
【0030】(1)5GHzのとき、 L’=L/(1−ω2LC1)=L/(1−0.09
7)=1.107L>L (2)10GHzのとき、 L’=L/(1−ω2LC1)=L/(1−0.38
8)=1.635L>L
【0031】計算結果より、実効インダクタンス(リア
クタンス)L’は大きくなることがわかる。
【0032】また、リアクタンス素子R4〜R8の自己
共振周波数(基本モード)は、それぞれ7.5GHz、
7.1GHz、7.0GHz、6.8GHz、6.8G
Hzである。この結果、リアクタンス素子を構成する導
体線路の数を増加させることにより、リアクタンス素子
の自己共振周波数が低周波化され、リアクタンス素子の
小型化(小面積化)を図ることができる。
【0033】[第1実施形態、図6〜図17]図6に示
すように、リアクタンス素子R9は、絶縁性基板21
と、この絶縁性基板21の上面に設けた四つの導体線路
22,23,24,25と、絶縁性基板21の下面及び
外周端部に設けたグランド導体26と、絶縁性基板21
の端部に設けた入力端子IN及び出力端子OUTとで構
成されている。絶縁性基板21の材料としては、誘電体
や絶縁体等が用いられる。
【0034】導体線路22〜25は、それぞれ直角に折
れ曲がった曲部を有し、その両端部22a,22b,2
3a,23b,24a,24b,25a,25bは開放
端部とされている。線路22の両開放端部22a,22
bにはそれぞれ入力端子IN,出力端子OUTが接続さ
れている。線路22と23は互いに180度回転対称の
位置関係にあり、線路22の開放端部22a,22b
は、それぞれ線路23の開放端部23a,23bに近接
している。線路22,23の内側には、所定の間隙Dを
有して線路24,25が並設されている。線路24,2
5は互いに180度回転対称の位置関係にあり、線路2
4の開放端部24a,24bは、それぞれ線路25の開
放端部25a,25bに近接している。そして、開放端
部24a,25aは線路22の中央部22cの近傍に配
置され、開放端部24b,25bは、線路23の中央部
23cの近傍に配置されている。同様に、線路22,2
3の開放端部22a,23aは線路24の中央部24c
の近傍に配置され、開放端部22b,23bは線路25
の中央部25cの近傍に配置されている。こうして線路
22〜25は絶縁性基板21の上面で相互誘導及び容量
結合している。
【0035】これら導体線路22〜25、グランド導体
26及び入出力端子IN,OUTは、絶縁性基板21の
表面にAg,Ag−Pd,Cu等の導電性材料を印刷や
スパッタリング、蒸着等の手法により膜状に形成した
後、周知のフォトリソグラフィの技術(レジスト膜塗
布、露光、レジスト膜現像、導電性材料エッチング、レ
ジスト膜剥離)等を用いて形成される。
【0036】入力端子INから高周波信号が供給される
と、電流は隣接する線路22〜25内をそれぞれ同一方
向に流れる。線路22〜25内をそれぞれ電流が流れる
と、線路22,23,24,25の開放端部22a,2
2b,23a,23b,24a,24b,25a,25
bの近傍には電気エネルギーが集中して蓄積され、中央
部22c,23c,24c,25c近傍には磁気エネル
ギーが集中して蓄積される。つまり、四つの導体線路2
2〜25にて構成されたリアクタンス素子R9は、電気
エネルギーが集中して蓄積される領域と磁気エネルギー
が集中して蓄積される領域とが隣接配置され、分散され
ている。これにより、電界、磁界分布の片寄りが少なく
なり、リアクタンス素子R9の実効インダクタンス(リ
アクタンス)を増大させ、Q値を向上させることができ
る。
【0037】言い換えると、導体線路22〜25は、そ
れぞれ長手方向の電流分布が正弦曲線であり、開放端部
22a,22b,23a,23b,24a,24b,2
5a,25bでその振幅が最小(節)となり、中央部2
2c,23c,24c,25cでその振幅が最大(腹)
となる。ところが、線路22,23の開放端部22a,
23aと線路24の中央部24cとが隣接配置されてい
るため、両者間で相互誘導が生じる。同様に、線路2
4,25の開放端部24a,25aと線路22の中央部
22cとが隣接配置され、線路22,23の開放端部2
2b,23bと線路25の中央部25cとが隣接配置さ
れ、線路24,25の開放端部24b,25bと線路2
3の中央部23cとが隣接配置されているので、それぞ
れの両者間で相互誘導が生じる。これにより、互いの電
流分布が正弦曲線からより均一で振幅の小さい形の曲線
群に変形する。この結果、導体線路22〜25内を流れ
る電流の密度が一様化され、縁端効果及び表皮効果によ
る導体損失を低減することができる。これにより、リア
クタンス素子R9のリアクタンス値を増大させることが
できる。
【0038】さらに、入力端子IN及び出力端子OUT
は、導体線路22〜25の最外側に配置されている導体
線路22の開放端部22a,22bに接続されているの
で、従来のエアブリッジ等の複雑な3次元構造を採用す
る必要がなく、入出力端子IN,OUTと導体線路22
との接続構造を簡素化することができる。
【0039】また、導体線路22〜25は、通常、それ
ぞれ図7(A)に示すように、一つの導体パターンであ
る。ところで、マイクロ波帯やミリ波帯の高周波帯で用
いられるリアクタンス素子R9の場合、図7(A)に示
したような導体パターンの導体線路22〜25では、縁
端効果により、縁端部に電流が集中する傾向にある。そ
こで、図7(B)に示すように、縁端部での電流集中を
緩和させるために、線路22〜25のそれぞれの両縁端
部に、該縁端部に沿って2本の間隙31を設け、縁端部
の導体パターン幅及び間隙幅をほぼ表皮深さ寸法に設定
するようにしてもよい。これにより、導体線路22〜2
5の縁端部に細い導体パターンが構成され、細い導体パ
ターンと主たる導体パターンに電流が分流することにな
る。この結果、電流の縁端効果や表皮効果が緩和され、
導体損失を更に低減することができる。
【0040】さらに、図7(B)では、線路22〜25
の縁端部に設けた間隙31と、線路22〜25相互の間
隙Dとに誘電体材料33を充填して線路22〜25相互
間の結合容量を大きくしている。これにより、誘電体材
料33の誘電率に応じて線路22〜25相互の間隙Dの
寸法を変更でき、リアクタンス素子R9の設計の自由度
が大きくなる。
【0041】また、リアクタンス素子R9は、前記パタ
ーンを有する導体線路22〜25にて構成されるものの
他に、図8〜図17にそれぞれ示したパターンを有する
導体線路にて構成されるものであってもよい。図8は、
四つの導体線路41〜44にて構成されたものである。
線路41〜44の切断部Cは、隣接する線路41〜44
相互間で90度異なる位置に配設されている。図9及び
図10は、それぞれ四角形の角部に切断部Cを有する略
環形状の導体線路45〜48、49〜52にて構成され
たものである。図9では、切断部Cが、隣接する線路4
5〜48相互間で90度異なる位置に配設されている。
図10では、切断部Cが、隣接する線路49〜52相互
間で180度異なる位置に配設されている。
【0042】図11は、導体線路53〜56にて構成さ
れたものである。導体線路53〜56の間隙には誘電体
材料33が充填されている。図12は、両端が開放され
た導体線路57,58,59a,59b及び無端導体線
路60にて構成されたものである。線路57〜60の間
隙には誘電体材料33が充填されている。図13は、二
つのコ字形の導体線路61,62にて構成されたもので
ある。図14は、図13に示した線路61,62の内側
に、さらに導体線路63を配置したものである。線路6
1〜63の相互の間隙には誘電体材料33が充填されて
いる。図15は、四つの略円環形状の導体線路64〜6
7にて構成されたものである。線路64〜67の切断部
Cは、隣接する線路64〜67相互間で180度異なる
位置に配設されている。図16は、導体線路68〜71
のそれぞれの中央部のパターン幅を、開放端部のパター
ン幅より広くすることにより、電流密度が最大となる中
央部のパターン断面積を大きくして、さらに導体損失を
低減させている。
【0043】図17は、一定のパターン幅Wを有する1
0本の略環形状の導体線路72〜81を一定の間隙幅D
1を保って、点線82で囲んだ領域に並設したものであ
る。線路72〜81の切断部Cは、隣接する線路72〜
81相互間で180度異なる位置に配設されている。線
路72〜81のパターン幅W及び間隙幅D1は、表皮深
さ寸法程度に設定されている。これにより、線路72〜
81に電流が分流し、電流の縁端効果や表皮効果が緩和
され、導体損失を更に低減することができる。
【0044】[第2実施形態、図18〜図25]第2実
施形態は、絶縁性基板上に導体線路と誘電体とを積み重
ねた構造のリアクタンス素子について説明する。
【0045】図18に示すように、絶縁性基板101の
上面にコ字形状の導体線路102を設け、下面及び外周
端部にグランド導体106を設ける。線路102の両端
部102a,102bは開放端部とされている。さら
に、図19及び図20に示すように、線路102の上に
誘電体104を介して、線路102と同形の導体線路1
03を、線路102に対して180度回転した状態で積
層する。導体線路103の両開放端部103a,103
bには、それぞれ出力端子OUT及び入力端子INが接
続される。
【0046】線路102の開放端部102aと102b
の間には、線路103の中央部103cが配置されてい
る。同様に、線路103の開放端部103aと103b
の間には、線路102の中央部102cが配置されてい
る。開放端部102aと102bは、開放端部103a
と103bに対して180度異なる位置に配設されてい
る。
【0047】こうして、得られたリアクタンス素子R1
0の線路102,103は、誘電体104を介してその
膜厚方向に相互誘導及び容量結合している。入力端子I
Nから高周波信号が供給されると、電流は隣接する線路
102,103内をそれぞれ同一方向に流れる。線路1
02内を電流が流れると、線路102の開放端部102
a,102bの近傍及び開放端部102a,102bで
挟まれた部分には、電気エネルギーが集中して蓄積さ
れ、中央部102c近傍には磁気エネルギーが集中して
蓄積される。同様に、線路103内を電流が流れると、
線路103の開放端部103a,103bの近傍及び開
放端部103aと103bで挟まれた部分には、電気エ
ネルギーが集中して蓄積され、中央部103c近傍には
磁気エネルギーが集中して蓄積される。つまり、二つの
導体線路102、103にて構成されたリアクタンス素
子R10は、電気エネルギーが集中して蓄積される領域
と磁気エネルギーが集中される領域とが隣接配置され、
分散されている。これにより、電界、磁界分布の片寄り
が少なくなり、リアクタンス素子R10の実効インダク
タンス(リアクタンス)を増大させ、Q値を向上させる
ことができる。
【0048】言い換えると、導体線路102,103
は、それぞれ長手方向の電流分布が正弦曲線であり、開
放端部102a,102b,103a,103bでその
振幅が最小(節)となり、中央部102c,103cで
その振幅が最大(腹)となる。ところが、線路102の
開放端部102a,102bと線路103の中央部10
3cとが隣接配置されているため、両者間で相互誘導が
生じる。同様に、線路102の中央部102cと線路1
03の開放端部103a,103bも隣接配置されてい
るので、両者間で相互誘導が生じる。これにより、互い
の電流分布が正弦曲線からより均一で振幅の小さい形の
曲線に変形する。この結果、導体線路102,103内
を流れる電流の密度が一様化され、縁端効果及び表皮効
果による導体損失を低減することができる。
【0049】さらに、入力端子IN及び出力端子OUT
は、それぞれ導体線路103の開放端部103b及び1
03aに接続されており、従来のエアブリッジ等の複雑
な3次元構造を採用する必要がなく、入出力端子IN,
OUTと導体線路103との接続構造を簡素化すること
ができる。
【0050】また、図21に示すように、導体線路10
2,103のそれぞれの両縁端部に、該縁端部に沿って
3本の間隙111を設け、縁端部の導体パターン幅及び
間隙幅をほぼ表皮深さ以下の寸法に設定するようにして
もよい。これにより、線路102,103の縁端部に細
い導体パターンが構成され、細い導体パターンと主たる
導体パターンに電流が分流することになる。この結果、
電流の縁端効果や表皮効果が緩和され、導体損失を更に
低減することができる。
【0051】さらに、リアクタンス素子R10は、前記
二つの導体線路102,103にて構成されるものの他
に、図22〜図25に示された導体線路にて構成される
ものであってもよい。図22は、導体線路112a,1
12b及び導体線路113a,113bを、それぞれ誘
電体104を介して交互に積み重ね、多層構造(図22
の場合は4層構造)の線路102,103としたもので
ある。このとき、最上層の線路113b以外の線路11
2a,112b,113aの膜厚t1と誘電体104の
膜厚t2を表皮深さ以下の寸法に設定する。こうして、
線路102,103を多層化することにより、電流は線
路112a,112b及び線路113a,113bに分
流することになる。従って、線路102,103の膜厚
方向に対しても電流の縁端効果や表皮効果が緩和され、
導体損失を更に低減することができる。
【0052】図23は、切断部Cを有した四角形の略環
状導体線路115((A)参照)の上に、誘電体を介し
て線路115と同形の導体線路116((B)及び
(C)参照)を積層して構成したものである。図23
(B)は、切断部Cが、隣接する線路115,116相
互間で90度異なる位置に配設されている場合である。
図23(C)は、切断部Cが、隣接する線路115,1
16相互間で180度異なる位置に配設されている場合
である。なお、図23において、導体線路115,11
6の切断部Cは四角形の角部に形成されていてもよい
し、また、導体線路115,116の形状は切断部Cを
有した略円形の環であってもよい。
【0053】また、図24及び図25に示したリアクタ
ンス素子R11は、図6に示したリアクタンス素子R9
において、導体線路122a,122b,導体線路12
3a,123b,導体線路124a,124b及び12
5a,125bを、それぞれ誘電体124を介して積み
重ね、多層構造(図25の場合は2層構造)の線路2
2,23,24,25としたものである。線路122
a,122bは相互に同一形状パターンであり、線路1
23a,123b,線路124a,124b及び線路1
25a,125bも相互に同一形状パターンである。こ
のとき、最上層の線路122b,123b,124b,
125b以外の線路122a,123a,124a,1
25aの膜厚t1と誘電体124の膜厚t2を表皮深さ
以下の寸法に設定する。こうして、導体線路22〜25
を多層化することにより、電流は、線路122a〜12
5bに分流することになる。従って、線路22〜25の
膜厚方向に対しても電流の縁端効果や表皮効果が緩和さ
れ、導体損失を更に低減することができる。
【0054】[第3実施形態、図26]図26は、本発
明に係る回路モジュールの一実施形態を示すものであ
る。回路モジュール131は、回路基板132(回路パ
ターンは図示せず)の上面に、一つのリアクタンス素子
133と2個のIC134,135とを搭載したもので
ある。ここに、リアクタンス素子133として、前記第
1及び第2実施形態のリアクタンス素子R2,R3〜R
11を使用することができる。これらのリアクタンス素
子R2,R3〜R11を実装することにより、実装構造
が簡素でかつ小型化を図ることができる回路モジュール
131を実現することができる。
【0055】[他の実施形態]なお、本発明に係るリア
クタンス素子及びそのリアクタンス素子を用いた回路モ
ジュールは前記実施形態に限定するものではなく、その
要旨の範囲内で種々に変更することができる。
【0056】前記実施形態では、切断部Cを、隣接する
導体線路相互間で90度あるいは180度異なる位置に
配設しているが、必ずしもこれに限るものではなく、切
断部Cは任意の角度の異なる位置に配設することができ
る。
【0057】さらに、導体線路の少なくとも一つを超伝
導体で構成してもよい。本発明においては、線路の各部
において電流集中が緩和されるので、パターン幅の細い
(断面積の小さい)線路であっても、電流密度を超伝導
状態を保つために必要とされる臨界電流密度以下にで
き、超伝導体からなる導体線路を超伝導状態に容易に保
つことができる。超伝導体には、イットリウム系やビス
マス系等の高温超伝導体を用いるのが好ましい。
【0058】また、本発明に係る導体線路は、マイクロ
ストリップラインの他に、周知のコプレーナガイド、ス
ロットガイド、平面誘電体線路(特開平8−26500
7号公報参照)、サスペンデッドストリップ、フィンラ
イン、ストリップライン、非対称ストリップライン、ト
リプレートライン、並行ストリップライン等を含むもの
である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、絶縁性部材と、それぞれ両端が開放端の複数の
導体線路とでリアクタンス素子を構成し、各導体線路の
開放端を互いに異なる位置に配設したので、電気エネル
ギーが蓄積される領域と磁気エネルギーが蓄積される領
域とが絶縁性部材に分散され、電界、磁界分布の片寄り
が少なくなる。従って、導体線路内を流れる電流の密度
が一様化され、縁端効果及び表皮効果による導体損失を
低減することができる。これにより、リアクタンス素子
のリアクタンス値を増大させることができる。さらに、
リアクタンス素子を複数の導体線路にて構成すること
で、リアクタンス素子の自己共振周波数を低下させるこ
とができ、リアクタンス素子の小型化を図ることができ
る。
【0060】また、複数の導体線路の最外側に配置され
た導体線路に入力電極及び出力電極を接続することによ
り、従来のエアブリッジ等の複雑な3次元構造を採用す
る必要がなくなり、入出力電極と導体線路との接続構造
を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリアクタンス素子の原理を説明す
るための電流と磁界分布図。
【図2】本発明に係るリアクタンス素子の原理を説明す
るための電流と磁界分布図。
【図3】本発明に係るリアクタンス素子の原理を説明す
るためのもので、(A),(B),(C)はそれぞれ異
なる導体線路を備えたリアクタンス素子の平面図。
【図4】図3に示した各リアクタンス素子の電気等価回
路図。
【図5】図3に示した各リアクタンス素子のさらに別の
電気等価回路図。
【図6】本発明に係るリアクタンス素子の第1実施形態
を示す斜視図。
【図7】(A)は図6に示したリアクタンス素子の導体
線路の拡大縦断面図、(B)は別の導体線路の拡大縦断
面図。
【図8】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の導
体線路の平面図。
【図9】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の導
体線路の平面図。
【図10】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図11】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図12】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図13】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図14】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図15】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図16】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図17】図6に示したリアクタンス素子のさらに別の
導体線路の平面図。
【図18】本発明に係るリアクタンス素子の第2実施形
態を示す斜視図。
【図19】図18に続く製造手順を示す斜視図。
【図20】図19に示したリアクタンス素子の導体線路
の拡大縦断面図。
【図21】図19に示したリアクタンス素子の別の導体
線路の拡大縦断面図。
【図22】図19に示したリアクタンス素子のさらに別
の導体線路の拡大縦断面図。
【図23】図19に示したリアクタンス素子のさらに別
の導体線路の平面図。
【図24】本発明に係るリアクタンス素子のさらに別の
実施形態を示す斜視図。
【図25】図24に示したリアクタンス素子の導体線路
の拡大縦断面図。
【図26】本発明に係る回路モジュールの一実施形態を
示す平面図。
【符号の説明】
2,3…導体線路 2a,2b,3a,3b…開放端部 5〜9…導体線路 21…絶縁性基板 22〜25…導体線路 22a〜25b…開放端部 26…グランド導体 31…間隙 33…誘電体材料 41〜81…導体線路 101…絶縁性基板 102,103…導体線路 102a,102b,103a,103b…開放端部 104…誘電体 106…グランド導体 111…間隙 112a,112b,113a,113b…導体線路 115,116…導体線路 122a〜125b…導体線路 131…回路モジュール 132…絶縁性基板 133…リアクタンス素子 134,135…IC R2,R4〜R11…リアクタンス素子 C…切断部 D…間隙 W…パターン幅 D1…間隙幅 t1…導体線路の膜厚 t2…誘電体の膜厚 IN…入力端子 OUT…出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J006 HD07 HD08 JA03 LA21 LA25 NA08 PB04 5J024 AA09 BA02 CA09 DA28 DA29 DA32

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性部材と、 前記絶縁性部材に設けられた、曲部を有しかつ電磁気的
    に相互に結合した複数の導体線路と、 前記絶縁性部材に設けられた入力電極及び出力電極とを
    備え、 前記導体線路のそれぞれの両端が開放端であり、該開放
    端を同一平面内又は導体線路の膜厚方向の少なくともい
    ずれか一方で互いに異なる位置に配設し、前記導体線路
    のうちの一つの導体線路の両開放端にそれぞれ前記入力
    電極及び出力電極を接続したこと、 を特徴とするリアクタンス素子。
  2. 【請求項2】 絶縁性部材と、 前記絶縁性部材に設けられた、電磁気的に相互に結合し
    た複数の導体線路と、 前記絶縁性部材に設けられた入力電極及び出力電極とを
    備え、 前記導体線路のそれぞれの両端が開放端であり、前記導
    体線路内を電流が一様に分散して流れるように、前記導
    体線路の開放端を前記絶縁性部材の異なる位置に配設
    し、前記導体線路のうちの一つの導体線路の両開放端に
    それぞれ前記入力電極及び出力電極を接続したこと、 を特徴とするリアクタンス素子。
  3. 【請求項3】 前記入力電極及び出力電極を接続した導
    体線路が、複数の導体線路の最外側に配置された導体線
    路であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    リアクタンス素子。
  4. 【請求項4】 前記導体線路の形状が切断部を有したほ
    ぼ環形状であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    3記載のリアクタンス素子。
  5. 【請求項5】 前記導体線路の切断部を、隣接する導体
    線路相互間で180度異なる位置に配設したことを特徴
    とする請求項4記載のリアクタンス素子。
  6. 【請求項6】 前記導体線路の縁端部に、該縁端部に沿
    って少なくとも1本の間隙を設け、前記縁端部の導体パ
    ターン幅及び間隙幅をほぼ表皮深さ寸法に設定したこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項5記載のリアクタン
    ス素子。
  7. 【請求項7】 複数の線状導体を間隙を有して配設して
    前記導体線路を構成し、前記線状導体の導体パターン幅
    及び前記間隙の幅をほぼ表皮深さ寸法に設定したことを
    特徴とする請求項1ないし請求項5記載のリアクタンス
    素子。
  8. 【請求項8】 前記導体線路を薄膜誘電体を介して積み
    重ね、最上層の前記導体線路を残して、残りの前記導体
    線路の膜厚及び前記薄膜誘電体の膜厚を表皮深さ以下の
    寸法に設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項
    7記載のリアクタンス素子。
  9. 【請求項9】 前記導体線路が全て同一形状パターンで
    あることを特徴とする請求項8記載のリアクタンス素
    子。
  10. 【請求項10】 同一平面内の隣接する前記導体線路の
    間の空隙に誘電体材料を充填したことを特徴とする請求
    項1ないし請求項9記載のリアクタンス素子。
  11. 【請求項11】 前記導体線路の少なくとも一つが超伝
    導体であることを特徴とする請求項1ないし請求項10
    記載のリアクタンス素子。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11記載のリア
    クタンス素子の少なくともいずれか一つを備えたことを
    特徴とする回路モジュール。
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