JP2000088653A - 路面状態判別方法およびその装置 - Google Patents

路面状態判別方法およびその装置

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JP2000088653A
JP2000088653A JP10255173A JP25517398A JP2000088653A JP 2000088653 A JP2000088653 A JP 2000088653A JP 10255173 A JP10255173 A JP 10255173A JP 25517398 A JP25517398 A JP 25517398A JP 2000088653 A JP2000088653 A JP 2000088653A
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image
road
polarization
surface state
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JP10255173A
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Muneo Yamada
宗男 山田
Koji Ueda
浩次 上田
Yasushi Aihara
靖師 相原
Isao Horiba
勇夫 堀場
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Nagoya Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Nagoya Electric Works Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/21Polarisation-affecting properties

Abstract

(57)【要約】 【課題】 先願発明(特願平8−272188号)を改
良し、更に精度よく路面状態を判別することができる路
面状態判別方法とその装置を提供する。 【解決手段】 俯瞰撮影した判別対象路面の垂直偏光画
像と水平偏光画像を得て、該垂直偏光画像と水平偏光画
像から路面状態に関する複数の特徴量を算出し、これら
の特徴量とその時の気温または路温より統計的解析に基
づき路面状態の判別を行ない、該判別結果に対してそれ
以前の降雪履歴情報に基づいた重み付けを行なった後、
最終的な路面状態の判別を行なうことを特徴とする路面
状態判別方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧雪、ザクレ、シ
ャーベット、湿潤、乾燥等の路面状態を判別する路面状
態判別方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に、撮影画像から抽出し
た路面特徴量とその時の気温または路面温度(路温)を
基に多変量解析により路面の状態を判別する方法とその
装置を、特願平8−272188号として出願した。こ
の先願発明によるときは、路面状態を“圧雪”、“ザク
レ”、“シャーベット”、“湿潤”、“乾燥”などに自
動判別することができ、極めて有用なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの更なる実験、研究、実用試験の結果、先願発明に
おいても次のような改良すべき点が見い出された。すな
わち、図9は先願発明による降雪状態の判別結果の例を
示すものであるが、「判別結果」の欄の正解率を見る
と、全体的に80.0〜98.6%という高い正解率を
達成できているが、「判別の内訳」の欄を見ると判別結
果に若干のバラツキがあり、サンプル数の少なかった時
に現れなかった日照や雲の陰による路面の輝度変化がバ
ラツキに影響することが判明した。
【0004】本発明は上記問題を解決するためになされ
たもので、先願発明を改良し、先願発明に比べて更に精
度よく路面状態を判別することができる路面状態判別方
法とその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の路面状態判別方法は、俯瞰撮影した
判別対象路面の垂直偏光画像と水平偏光画像を得て、該
垂直偏光画像と水平偏光画像から路面状態に関する複数
の特徴量を算出し、これらの特徴量とその時の気温また
は路温より統計的解析に基づき路面状態の判別を行な
い、該判別結果に対してそれ以前の降雪履歴情報に基づ
いた重み付けを行なった後、最終的な路面状態の判別を
行なうようにした。このような構成によれば、日照や雲
の陰などによって類似な路面状態が計測されたとして
も、降雪履歴に基づく重み付けによって正確に判定で
き、先願発明に比べて路面状態を更に精度よく判別でき
る。
【0006】また、請求項2記載の路面状態判別装置
は、路面法線に対して53°近傍の角度から判別対象路
面を俯瞰撮影する撮影手段と、該撮影手段の前面に配置
され、その偏光面を垂直・水平方向に可変可能な偏光素
子と、該偏光素子の偏光面を垂直方向と水平方向に可変
制御する偏光面制御部と、偏光面の切り換えに同期して
垂直偏光画像と水平偏光画像を取り込み、垂直偏光画像
と水平偏光画像から偏光成分比画像を生成する画像処理
部と、気温または路温を計測する温度センサ部と、前記
画像処理部から出力される水平偏光画像および偏光成分
比画像から路面状態に関する複数の特徴量を算出し、こ
れらの特徴量と前記温度センサ部から出力される気温ま
たは路温とを基に路面状態の判別を行ない、該判別結果
に対してそれ以前の降雪履歴情報に基づいた重み付けを
行なった後、最終的な路面状態の判別を行なう路面状態
判別部と、該路面状態判別部から出力される路面状態の
判別結果を表示する表示部とから構成した。このような
構成によれば、日照や雲の陰などによって類似な路面状
態が計測されても、路面状態を精度よく判別できる路面
状態判別装置を得ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に
係る路面状態判別装置の回路構成を示すブロック図であ
る。図示例の路面状態判別装置は、撮影手段としてのT
Vカメラ11、偏光素子12、偏光面制御部13、画像
処理部14、温度センサ部15、路面状態判別部16、
表示部17とから構成されている。
【0008】TVカメラ11は、垂直偏光成分と水平偏
光成分の比をできるだけ大きくして精度よく判別するた
めに、路面法線Nに対して水のブリュースター角である
53°近傍の角度から路面を俯瞰撮影するように配置さ
れる。そして、偏光面制御部13は、このTVカメラ1
1の前面に配置した偏光素子12の偏光面を一定時間間
隔で切り換えると同時に、現在の偏光面が垂直あるいは
水平であるかのステータス信号を画像処理部14に送
る。
【0009】画像処理部14は、後述する路面状態判別
部16において路面状態を表す特徴量を抽出するための
偏光成分比画像と、水平偏光画像から判別対象とする路
面部を切り出して歪み補正画像を生成する。
【0010】図2に、上記画像処理部14の具体的な構
成例を示す。図示例の画像処理部14は、AD変換器2
1、垂直偏光画像メモリ22、水平偏光画像メモリ2
3、偏光成分比算出部24、路面部切出部25、偏光成
分比画像メモリ26、歪み補正画像メモリ27から構成
されており、偏光面制御部13からの信号に同期してA
D変換器21によりTVカメラ11で撮影された路面画
像をサンプリングし、垂直偏光画像については垂直偏光
画像メモリ22に記憶するとともに、水平偏光画像につ
いては水平偏光画像メモリ23に記憶する。
【0011】偏光成分比算出部24は、前記垂直偏光画
像メモリ22と水平偏光画像メモリ23に記憶された垂
直偏光画像と水平偏光画像から各画素位置の垂直偏光成
分と水平偏光成分との輝度比率を算出することにより偏
光成分比画像を生成し、偏光成分比画像メモリ26に記
憶する。
【0012】路面部切出部25は、水平偏光画像メモリ
23に記憶されている水平偏光画像から判別対象とする
路面部分を歪み補正処理して切り出し、歪み補正画像メ
モリ27に格納する。この歪み補正画像は、路面部テク
スチャの特徴量の抽出に用いられるものである。通常、
路面部テクスチャは通過車両のタイヤ痕などのために車
両進行方向に沿った方向性を有する。そこで、テクスチ
ャの特徴量を得やすくするために、切り出された画像の
上下方向が車両の進行方向とー致するように、歪み補正
して切り出す。
【0013】一方、温度センサ部15( 図1) はその時
の気温を計測し、路面状態判別部16に送る。そして、
路面状態判別部16は、前記画像処理部14から送られ
てくる偏光成分比画像と歪み補正画像とからその時の路
面状態を表す複数の特徴量、例えば、路面水分、路面テ
クスチャを演算により算出し、この算出した特徴量と温
度センサ部15で計測された気温とを基に、多変量判別
分析法によって路面状態の判別を行ない、該判別結果に
対してそれ以前の降雪履歴情報に基づいた重み付けを行
なった後、最終的な路面状態の判別を行なう。
【0014】図3に、上記路面状態判別部16の具体的
な構成例を示す。図示例の路面状態判別部16は、判別
分析部31、重み係数生成部32、乗算器33、最終判
別部34、判別結果出力部35、降雪状況検出部36、
状況履歴保存部37から構成されている。
【0015】前記降雪状況検出部36は、降雪検出対象
領域を撮影するテレビカメラ11およびAD変換器21
を介して得られるデジタル信号からなるフレーム画像を
記憶し、該記憶した時系列な画像データの差分から降雪
を抽出するようにしたものである。
【0016】この手法はシーケンシャル差分法と呼ば
れ、本出願人が先に出願した特開平10−293406
号に提案したもので、時間的に隣合う2つの画像の差分
をとることによって画像中から移動体(降雪)のみを時
系列的な正負の成分として抽出する手法である。
【0017】そして、前記時系列的に抽出された正負の
成分の重心間をつなぐベクトルを算出すれば、これが当
該降雪についての移動ベクトルとなり、この移動ベクト
ルの長さから降雪の強度を、また、向きから移動方向
を、さらに、画面全体に存在する移動ベクトルの数から
降雪の量を知ることができるものである。
【0018】前記状況履歴保存部37は、例えば、30
分前迄の5分毎の前記降雪状況検出部36よりの降雪状
況を記憶するものである。また、判別分析部31は、前
記画像処理部14から送られてくる偏光成分比画像と歪
み補正画像とからその時の路面状態を表す複数の特徴
量、例えば、路面水分、路面テクスチャを演算により算
出し、この算出した特徴量と温度センサ部15で計測さ
れた気温とを基に、多変量判別分析法によって路面状態
の判別を行ない、その判別結果を乗算器33に送る。
【0019】一方、重み係数生成部32は、状況履歴保
存部37から送られてくる一定降雪量以上の降雪「有
り」が、例えば、直前を含み4回以上記憶されている場
合に重み係数を1段階シフトする。例えば、前回(5分
前)の判別結果がシャーベットで、過去30分の降雪履
歴が4回以上降雪「有り」の場合には、重み係数生成部
32でザクレを中心とする重み係数設定を実行する。ま
た、降雪量に応じて圧雪方向に重み係数をシフトするタ
イミングを遅らせることも可能である。
【0020】なお、湿潤とは路面上に水分が存在した状
態を、シャーベットとは路面上に降雪成分と水分とが混
在した状態を、ザクレとは路面が凍結状態で、かつ、降
雪成分が盛り上がり表面が荒れている状態を、さらに、
圧雪とは路面に積もった降雪成分が踏み固められアイス
バーンのような状態をいう。
【0021】乗算器33は、判別分析部31から送られ
てきた判別結果に対して重み係数生成部32から送られ
てきた重み係数を乗算し、それ以前の降雪履歴情報に基
づいた判別結果の補正を行なう。
【0022】最終判別部34は、乗算器33から送られ
てくる補正後の判別結果を基に現在の降雪状態を判定
し、その結果を判別結果出力部35を介して表示部17
へ送り、モニタ画面やプリンタによって所定の形式で表
示する。
【0023】このように、降雪状況検出部36で検出さ
れた降雪状況を状況履歴保存部37に降雪履歴情報とし
て保存し、重み係数生成部32における重み係数算出の
ためのデータとして利用するようにしたので、日照、雲
による陰などによって撮影データの輝度値を変化させ誤
判定を招来させる状況にあっても、正確に路面状態を判
別することができる。
【0024】次に、前記判別分析部31における路面の
特徴量の抽出と路面状態の判別、すなわち路面水分と路
面テクスチャの算出方法と多変量判別分析法について詳
述する。
【0025】〔路面水分の算出〕偏光比成分画像は、水
分量が画像の輝度値に変換されて表現された画像であ
る。このため、この画像の路面部分の輝度平均値および
分散値を求めることにより、路面水分量および路面水分
分布に関する特徴量を得ることができる。すなわち、路
面水分量をx1 、路面水分分布をx2 、偏光成分比画像
をg1 (i,j)、画像の大きさをM×Nとすると、路
面水分量x1 ,路面水分分布x2 は下記の(1)式およ
び(2)式で得られる。
【0026】
【数1】
【0027】〔路面テクスチャの算出〕次に、歪み補正
により路面部分を切り出した歪み補正画像から、路面テ
クスチャの粒状性および方向性を表す特徴量を求める。
テクスチャの粒状性については、歪み補正画像における
輝度分散により算出する。すなわち、テクスチャの粒状
性をx3 、歪み補正画像をg2 (i,j)、画像の大き
さをM×Nとすると、テクスチャの粒状性x3 は下記の
(3)式で得られる。
【0028】
【数2】
【0029】また、路面テクスチャの方向性について
は、同時生起行列特徴量であるSECONDMOMENT(2次モー
メント)およびCONTRAST(コントラスト)の0°、90
°方向の比を算出することにより得られる。そこで、こ
の同時生起行列特徴量の算出方法について説明する。
【0030】同時生起行列は、図4に示すように、画像
内の濃度iの点から一定の変位δ=(r,θ)だけ離れ
た点の濃度がjである確率Pδ(i,j)(ただし、
i,j=0,1,2,…,255)をすべての(i,
j)について求めたものである。このようにして求めた
同時生起行列より、下記の(4)式および(5)式で表
されるテクスチャの特徴量を、0°および90°方向の
2方向について算出する。
【0031】
【数3】
【0032】上記(4)式は、SECOND MOMENT (2次モ
ーメント)と呼ばれるものであり、行列の値がどの程度
密集して分布しているかを表しており、これによりテク
スチャの一様性が評価できる。また、(5)式は、CONT
RAST(コントラスト)と呼ばれるものであり、行列の値
がその主対角線からどの程度離れて分布しているかを表
しており、これによりテクスチャのコントラストが評価
できる。
【0033】前記のようにして得られた特徴量の0°お
よび90°方向の比により、路面テクスチャの方向性を
表す特徴量x4 とx5 を下記の(6)式および(7)式
より算出する。
【0034】
【数4】
【0035】判別分析部31は、以上のようにして求め
たx1 〜x5 の5つの特徴量と、気温センサ部15から
の気温x6 を基に、路面状態の判別を行なう。この判別
は、多変量解析の分野で一般的に用いられている多変量
判別分析法により行なう。この手法は、予め各路面状態
に対する判別関数をサンプルデータにより算出し、この
判別関数に基づいて判別を行なうものである。以下に、
この判別関数を導出するための多変量判別分析法につい
て説明する。
【0036】〔多変量判別分析〕母集団の平均ベクトル
がμ(1) μ(2) …,μ(g) 分散共分散行列がΣであるよ
うなg個の群から、それぞれn1 ,n2 ,…,ng の標
本が図5のように得られているとする。いま、どの群に
属するかわからない1つの観測値x=(x1 ,x 2
…,xp )が得られたとして、これをg個の群のどれに
判別したらよいのか、という問題を考える。ここで、g
個の群というのが判別を行ないたい各種路面状態、
1 ,x2 ,…,xp が上述において算出したx1 〜x
5 の路面状態を表す特徴量に相当している。この判別
は、下記の(8)式で表される観測値xと各群の平均ベ
クトルμ(k) (ただし、k=1,2,…,g)との間の
マハノビス汎距離Δ2 (k) が最小となるような群に判別
するのが合理的である。
【0037】
【数5】
【0038】そこで、未知の平均ベクトルおよび分散共
分散行列に対する推定値として、下記の(9)式および
(10)式を用いて、(11)式で与えられる判別式を
最小にする群kに判別する。
【0039】
【数6】
【0040】ここに、xi (k) はk群のi番目の観測ベ
クトル、nは総サンプル数である。(11)式中のxの
2次の項は、kによらず一定であるので、(11)式を
最小にするkを求めることは、下記(12)式のような
線形関数を最大にするkを求めることと同じとなる。
【0041】
【数7】
【0042】したがって、観測値xに対して、上記(1
2)式のuk (x)(ただし、k=1,2,…,g)を
算出し、この値が最大となるkに判別すればよい。
【0043】上述したように、路面状態判別部16は、
判別を行ないたい各種路面状態のサンプルデータを用い
て予め判別分析により判別関数を導出し、この判別関数
に算出した路面状態を表す特徴量x1 〜x6 を代入し、
その値が最大となる路面状態に判別する。この判別する
路面状態としては、圧雪、ザクレ、シャーベット、湿
潤、乾燥などがある。以上のようにして得られた判別結
果は、乗算器33に送られる。
【0044】乗算器33は、前述したように重み係数生
成部32から送られてくるそれ以前の降雪履歴情報に基
づいて決定された重み係数を前記判別結果に乗算し、該
乗算結果を最終判別部34に送る。最終判別部34は、
乗算器33から送られてくる乗算結果を基に現在の路面
状態を判別し、最終的な判別結果として出力する。以上
のようにして得られた最終的な判別結果は、プリンタや
モニタなどで構成された表示部17に所定の表示形式で
表示される。
【0045】実際のフィールドにおいて収集したデータ
を用い、上記した本発明の路面状態判別装置を用いて行
なった路面状態の判別結果の検証例を図6および図7に
示す。なお、この検証例では、上述した5つの特徴量
(x1 〜x5 )と気温より、5つの路面状態(圧雪、ザ
クレ、シャーベット、湿潤、乾燥)を判別した。
【0046】図6の検証例では、実際の路面状態は“湿
潤”であるにもかかわらず、生の判別分析結果では“圧
雪”と判定しているが、「前回の判別結果は“湿潤”で
あり、30分以前に降雪無し」という以前の降雪履歴情
報に基づいて“湿潤”を中心に重み付けを行なった結
果、正しく“湿潤”と判定されている。
【0047】また、図7の検証例では、実際の路面状態
は“シャーベット”であるにもかかわらず、生の判別分
析結果では“圧雪”と判定しているが、「前回の判別結
果は“湿潤”であり、30分以前に降雪有り」という以
前の降雪履歴情報に基づいて“シャーベット”を中心に
重み付けを行なった結果、正しく“シャーベット”と判
定されている。
【0048】上記したように、本発明の場合、先願発明
に比べてより正確な路面状態の判別が可能となる。ちな
みに、図9に示した先願発明と同じ観測データを用い
て、本発明によって路面状態の判定を行なった結果を図
8に示す。本発明による図8の判定結果と先願発明によ
る図9の判定結果とを比較すれば明らかなように、本発
明の場合、降雪履歴情報を用いることで、日照、雲によ
る陰などによって撮影データに影響を与える状況にあっ
ても、正確に路面状態を判定することができるというこ
とが実証された。
【0049】すなわち、走行に支障となるシャーベット
を乾燥と判定したり、乾燥時に圧雪と判定したりする誤
情報を出力することがなくなる。特に、図8中の「判別
の内訳」の欄の左下隅領域の誤判定が大幅に少なくなっ
ており、多くの部分が誤判定0の状態になっていること
が判る。
【0050】なお、上記の実施の形態にあっては、温度
センサ部に気温のデータを用いたが、路温(路面温度)
データを用いても同様の結果を得ることができる。ま
た、上記の実施の形態にあっては、中間の処理として歪
み補正を実施したが、路面の向きと並行にTVカメラが
設置されており、歪みの少ない画像が得られる場合に
は、前記歪み補正処理は不要である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の路
面状態判別方法によれば、撮影画像から路面状態に関す
る複数の特徴量を算出し、これらの特徴量とその時の気
温または路温より統計的解析に基づき路面状態の判別を
行ない、さらに、該判別結果に対してそれ以前の降雪履
歴情報に基づいた重み付けを行なった後、最終的な路面
状態の判別を行なうようにしたので、日照、雲による陰
などによって撮影データに影響を与える状況にあって
も、正確に路面状態を判定することができる。
【0052】また、請求項2記載の路面状態判別装置に
よれば、撮影画像から路面状態に関する複数の特徴量を
算出し、これらの特徴量とその時の気温または路温より
統計的解析に基づき路面状態の判別を行ない、さらに、
該判別結果に対してそれ以前の降雪履歴情報に基づいた
重み付けを行なった後、最終的な路面状態の判別を行な
うように回路を構成したので、先願発明に比べて判定精
度が向上し、より正確な路面状態の判別を行なうことが
できる路面状態判別装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る路面状態判別装置
の回路構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理部の具体的な構成例を示すブロック図
である。
【図3】路面状態判別部の具体的な構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】同時生起行列の説明図である。
【図5】路面状態を表す群と路面状態の特徴量を表す観
測値の変量値を示す図である。
【図6】本発明による路面状態の判別結果の第1の検証
例を示す図である。
【図7】本発明による路面状態の判別結果の第2の検証
例を示す図である。
【図8】本発明による判別結果と判別内訳の統計例を示
す図である。
【図9】先願発明による判別結果と判別内訳の統計例を
示す図である。
【符号の説明】
11 TVカメラ( 撮影手段) 12 偏光素子 13 偏光面制御部 14 画像処理部 15 温度センサ部 16 路面状態判別部 17 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 靖師 愛知県海部郡美和町大字篠田字面徳29−1 名古屋電機工業株式会社美和工場内 (72)発明者 堀場 勇夫 愛知県刈谷市東境町新林50−2 Fターム(参考) 2G059 AA05 BB20 CC11 EE04 FF01 JJ19 KK04 MM01 MM02 MM09 MM10 PP03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 俯瞰撮影した判別対象路面の垂直偏光画
    像と水平偏光画像を得て、 該垂直偏光画像と水平偏光画像から路面状態に関する複
    数の特徴量を算出し、 これらの特徴量とその時の気温または路温より統計的解
    析に基づき路面状態の判別を行ない、 該判別結果に対してそれ以前の降雪履歴情報に基づいた
    重み付けを行なった後、最終的な路面状態の判別を行な
    うことを特徴とする路面状態判別方法。
  2. 【請求項2】 路面法線に対して53°近傍の角度から
    判別対象路面を俯瞰撮影する撮影手段と、 該撮影手段の前面に配置され、その偏光面を垂直・水平
    方向に可変可能な偏光素子と、該偏光素子の偏光面を垂
    直方向と水平方向に可変制御する偏光面制御部と、 偏光面の切り換えに同期して垂直偏光画像と水平偏光画
    像を取り込み、垂直偏光画像と水平偏光画像から偏光成
    分比画像を生成する画像処理部と、 気温または路温を計測する温度センサ部と、 前記画像処理部から出力される水平偏光画像および偏光
    成分比画像から路面状態に関する複数の特徴量を算出
    し、これらの特徴量と前記温度センサ部から出力される
    気温または路温とを基に路面状態の判別を行ない、該判
    別結果に対してそれ以前の降雪履歴情報に基づいた重み
    付けを行なった後、最終的な路面状態の判別を行なう路
    面状態判別部と、 該路面状態判別部から出力される路面状態の判別結果を
    表示する表示部とからなることを特徴とする路面状態判
    別装置。
JP10255173A 1998-09-09 1998-09-09 路面状態判別方法およびその装置 Pending JP2000088653A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003240866A (ja) * 2002-02-20 2003-08-27 Natl Inst For Land & Infrastructure Management Mlit 路面状態判定方法
JP2006189403A (ja) * 2005-01-07 2006-07-20 Iwate Prefecture 降霜予測装置
FR2897938A1 (fr) * 2006-02-24 2007-08-31 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede d'estimation de l'adherence d'une surface

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