JP2000088577A - 静電容量検出型振動ジャイロの検出回路 - Google Patents
静電容量検出型振動ジャイロの検出回路Info
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- JP2000088577A JP2000088577A JP10254078A JP25407898A JP2000088577A JP 2000088577 A JP2000088577 A JP 2000088577A JP 10254078 A JP10254078 A JP 10254078A JP 25407898 A JP25407898 A JP 25407898A JP 2000088577 A JP2000088577 A JP 2000088577A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 温度変動の影響を受け難くする。
【解決手段】 振動体に形成され、駆動信号により往復
変位される可動電極と固定電極により静電容量Ca,C
bが構成され、これらに抵抗素子5a,5bが接続され
て積分器6a,6bとされ、積分器6a,6bに矩形波
キャリア値が入力され、積分器6a,6bの出力の排他
的論理和が回路8でとられ、差動出力を得、駆動信号源
11よりの駆動信号が位相調整されて、回路8の出力と
共に排他的論理和回路9へ供給されて検波され、その出
力が積分されてジャイロ出力とされる。
変位される可動電極と固定電極により静電容量Ca,C
bが構成され、これらに抵抗素子5a,5bが接続され
て積分器6a,6bとされ、積分器6a,6bに矩形波
キャリア値が入力され、積分器6a,6bの出力の排他
的論理和が回路8でとられ、差動出力を得、駆動信号源
11よりの駆動信号が位相調整されて、回路8の出力と
共に排他的論理和回路9へ供給されて検波され、その出
力が積分されてジャイロ出力とされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は振動体を振動させ
て複数の可動電極と固定電極との静電容量の変化から角
速度を検出する静電容量検出型振動ジャイロにおける検
出回路に関する。
て複数の可動電極と固定電極との静電容量の変化から角
速度を検出する静電容量検出型振動ジャイロにおける検
出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図6Aに従来の静電容量検出型振動ジャ
イロのセンサ部を、Bに検出回路部を示し、その動作信
号波形を図7に示す。台座1と微小な間隙をもって、平
板型振動体2が肉薄ヒンジで対向して設けられ、これら
の一方に線対称に配置された二つの検出用(可動)電極
3a,3bが他方に接地用電極4がそれぞれ対向して設
けられて、検出用容量Ca,Cbが構成されている。こ
の時前記接地用電極4が固定電極、前記検出用電極3
a,3bが可動電極となる為、前記検出用容量Ca,C
bは可変容量として作用する。
イロのセンサ部を、Bに検出回路部を示し、その動作信
号波形を図7に示す。台座1と微小な間隙をもって、平
板型振動体2が肉薄ヒンジで対向して設けられ、これら
の一方に線対称に配置された二つの検出用(可動)電極
3a,3bが他方に接地用電極4がそれぞれ対向して設
けられて、検出用容量Ca,Cbが構成されている。こ
の時前記接地用電極4が固定電極、前記検出用電極3
a,3bが可動電極となる為、前記検出用容量Ca,C
bは可変容量として作用する。
【0003】前記振動体2は静電気力または電磁気力な
どの駆動力により図のZ方向、つまり固定電極4と垂直
な方向に並進している。ここで、前記振動体2に、その
並進方向と垂直な軸まわりの角速度ωが入力されると、
この軸及びZ方向の両者に直角なX方向に、コリオリ力
が振動体に作用する。これにより前記振動体2は前記Z
方向の並進による容量の変化と、前記コリオリ力による
容量変化との合成容量変化を持つ。前記合成容量変化か
ら前記コリオリ力による容量の変化量を検出する事によ
り、ジャイロ出力が得られる。
どの駆動力により図のZ方向、つまり固定電極4と垂直
な方向に並進している。ここで、前記振動体2に、その
並進方向と垂直な軸まわりの角速度ωが入力されると、
この軸及びZ方向の両者に直角なX方向に、コリオリ力
が振動体に作用する。これにより前記振動体2は前記Z
方向の並進による容量の変化と、前記コリオリ力による
容量変化との合成容量変化を持つ。前記合成容量変化か
ら前記コリオリ力による容量の変化量を検出する事によ
り、ジャイロ出力が得られる。
【0004】図6Bに示すように前記検出用容量Ca,
Cbに対しそれぞれ抵抗素子5a,5bが接続されて積
分器6a,6bが構成される。前記振動体2を駆動させ
た状態で、前記積分器6a,6bに、キャリア信号発生
源7から前記振動子の駆動信号(図7波形ア)の周波数
よりも十分高い周波数の矩形波のキャリア信号(図7波
形イ)がそれぞれ印加される振動体2は方形波の駆動信
号(図7波形ア)により駆動されるが、図7波形アaに
示すように正弦波状に振動する。この振動による電極間
容量Ca,Cbの変化から積分器6a,6bの時定数が
独立して変化し、これら積分器6a,6bからの積分出
力(図7波形クa、クb)がそれぞれ出力される。
Cbに対しそれぞれ抵抗素子5a,5bが接続されて積
分器6a,6bが構成される。前記振動体2を駆動させ
た状態で、前記積分器6a,6bに、キャリア信号発生
源7から前記振動子の駆動信号(図7波形ア)の周波数
よりも十分高い周波数の矩形波のキャリア信号(図7波
形イ)がそれぞれ印加される振動体2は方形波の駆動信
号(図7波形ア)により駆動されるが、図7波形アaに
示すように正弦波状に振動する。この振動による電極間
容量Ca,Cbの変化から積分器6a,6bの時定数が
独立して変化し、これら積分器6a,6bからの積分出
力(図7波形クa、クb)がそれぞれ出力される。
【0005】積分器6a,6bの出力は正弦波変換回路
(時定数の大きな積分回路)13a,13bにて、駆動
周期での時定数の正弦波状変化による積分出力の変化が
正弦波信号(図7波形ケa破線、ケb破線)に変換さ
れ、これら二つの正弦波信号が差動増幅回路14に入力
され、駆動周波数の正弦波形(図7波形コ破線)が得ら
れる。
(時定数の大きな積分回路)13a,13bにて、駆動
周期での時定数の正弦波状変化による積分出力の変化が
正弦波信号(図7波形ケa破線、ケb破線)に変換さ
れ、これら二つの正弦波信号が差動増幅回路14に入力
され、駆動周波数の正弦波形(図7波形コ破線)が得ら
れる。
【0006】ここで前記振動体2にコリオリ力が作用す
ると、駆動信号に基づく定常振動による振動体2の変位
と、コリオリ力による振動体2の変位との合成により、
二つの位相の異なる振動体の変位連動が発生する。これ
により正弦波変換回路13a,13bの出力は振幅と位
相の異なった二つの正弦波形(図7波形ケa実線、ケb
実線)となり、差動増幅回路14もまた定常振動の時と
は振幅及び位相の異なった正弦波形(図7波形コ実線)
を出力する。
ると、駆動信号に基づく定常振動による振動体2の変位
と、コリオリ力による振動体2の変位との合成により、
二つの位相の異なる振動体の変位連動が発生する。これ
により正弦波変換回路13a,13bの出力は振幅と位
相の異なった二つの正弦波形(図7波形ケa実線、ケb
実線)となり、差動増幅回路14もまた定常振動の時と
は振幅及び位相の異なった正弦波形(図7波形コ実線)
を出力する。
【0007】差動増幅回路14の出力が同期検波回路1
5に入力され、駆動信号源11の駆動信号が位相調整回
路12により調整され、これが検波参照用矩形波(図7
波形サ)として同期検波回路15に入力されて、同期検
波出力(図7波形シ実線)が得られる。この検波出力が
積分回路10によって平滑化及び増幅され、角速度が未
入力状態の出力(図7波形ス破線)と、角速度が入力さ
れた状態の出力(図7波形ス実線)との差をジャイロ出
力として得る。
5に入力され、駆動信号源11の駆動信号が位相調整回
路12により調整され、これが検波参照用矩形波(図7
波形サ)として同期検波回路15に入力されて、同期検
波出力(図7波形シ実線)が得られる。この検波出力が
積分回路10によって平滑化及び増幅され、角速度が未
入力状態の出力(図7波形ス破線)と、角速度が入力さ
れた状態の出力(図7波形ス実線)との差をジャイロ出
力として得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の静電容量検出型振動ジャイロの検出回路は複数の検
出用電極でそれぞれ積分器を構成し、これにキャリア信
号を入力し、その積分出力を正弦波に変換して差動増幅
し、同期検波回路にて角速度を検出するという構成であ
った。
来の静電容量検出型振動ジャイロの検出回路は複数の検
出用電極でそれぞれ積分器を構成し、これにキャリア信
号を入力し、その積分出力を正弦波に変換して差動増幅
し、同期検波回路にて角速度を検出するという構成であ
った。
【0009】このことから、周囲温度の変化などによっ
て、変換した正弦波の振幅が変動し、検波出力での感度
及びオフセット量が変動するという問題点があった。こ
の発明に於いては簡単な構成で、周囲温度の変化などに
かかわらずジャイロ出力の感度、及びオフセット量の変
動が抑圧された振動ジャイロの検出回路を提供する事を
課題としている。
て、変換した正弦波の振幅が変動し、検波出力での感度
及びオフセット量が変動するという問題点があった。こ
の発明に於いては簡単な構成で、周囲温度の変化などに
かかわらずジャイロ出力の感度、及びオフセット量の変
動が抑圧された振動ジャイロの検出回路を提供する事を
課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によれば振動体
を振動させて複数の可動電極と固定電極との静電容量の
変化から角速度を検出する静電容量検出型振動ジャイロ
に於いて、前記角速度に対して前記振動体の振動が変化
する軸対称に配置された複数の前記可動電極と固定電極
の各検出容量に固定素子が接続されて複数の積分器が構
成され、これら積分器に前記振動体の駆動周波数よりも
十分に高い周波数の矩形波キャリア信号が印加され、前
記各積分器の出力が排他的論理和回路へ供給されて、前
記振動体の振動にもとづきデューティサイクルが変化す
る矩形波が出力され、この排他的論理和回路の出力と、
必要に応じて位相調整された、振動体駆動周波数と同一
周波数の検波参照用矩形波とが検波用排他的論理和回路
へ供給されて、コリオリ力にもとづくデューティサイク
ルの変化の成分が検出され、その検波用排他的論理和回
路の出力が積分回路で平滑される。
を振動させて複数の可動電極と固定電極との静電容量の
変化から角速度を検出する静電容量検出型振動ジャイロ
に於いて、前記角速度に対して前記振動体の振動が変化
する軸対称に配置された複数の前記可動電極と固定電極
の各検出容量に固定素子が接続されて複数の積分器が構
成され、これら積分器に前記振動体の駆動周波数よりも
十分に高い周波数の矩形波キャリア信号が印加され、前
記各積分器の出力が排他的論理和回路へ供給されて、前
記振動体の振動にもとづきデューティサイクルが変化す
る矩形波が出力され、この排他的論理和回路の出力と、
必要に応じて位相調整された、振動体駆動周波数と同一
周波数の検波参照用矩形波とが検波用排他的論理和回路
へ供給されて、コリオリ力にもとづくデューティサイク
ルの変化の成分が検出され、その検波用排他的論理和回
路の出力が積分回路で平滑される。
【0011】このような簡単な構成で、前記可動電極と
固定電極とが構成する静電容量の振幅の変動の影響を受
けない検出が行なわれ、ジャイロ出力の感度、及びオフ
セット量の温度変動が解消される。
固定電極とが構成する静電容量の振幅の変動の影響を受
けない検出が行なわれ、ジャイロ出力の感度、及びオフ
セット量の温度変動が解消される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1にこの発明の実施例を示し、
図6Bと対応する部分に同一符号を付けて重複説明を省
略する。台座1、振動体2、可動電極3a,3b、固定
電極4よりなるセンサ部は図6Aと同一である。検出回
路部では振動体を駆動させた状態で、積分器6a,6b
に、キャリア信号発生源7から前記振動体2の駆動信号
源11の駆動信号(図2波形ア)の周波数よりも十分に
高い周波数で位相の異なる、この例では90度異なる二
つの矩形波(図2波形イa,イb)がそれぞれ印加さ
れ、駆動振動による電極間容量の変位(図2波形アa)
から積分器6a,6bの時定数がそれぞれ独立して駆動
周期で正弦波状に変化して、二つの積分出力(図2波形
ウa,ウb)が出力される。
図6Bと対応する部分に同一符号を付けて重複説明を省
略する。台座1、振動体2、可動電極3a,3b、固定
電極4よりなるセンサ部は図6Aと同一である。検出回
路部では振動体を駆動させた状態で、積分器6a,6b
に、キャリア信号発生源7から前記振動体2の駆動信号
源11の駆動信号(図2波形ア)の周波数よりも十分に
高い周波数で位相の異なる、この例では90度異なる二
つの矩形波(図2波形イa,イb)がそれぞれ印加さ
れ、駆動振動による電極間容量の変位(図2波形アa)
から積分器6a,6bの時定数がそれぞれ独立して駆動
周期で正弦波状に変化して、二つの積分出力(図2波形
ウa,ウb)が出力される。
【0013】この実施例では積分器6a,6bの出力は
差動出力用排他的論理和回路8に入力され、積分器6
a,6bの出力がそれぞれ独立して駆動周期で正弦波状
に変化する為、デューティサイクルが駆動周期で正弦波
状に変化する定期パターン化する矩形波(図2波形エ破
線)が排他的論理和回路8の出力として得られる。いま
積分器6a,6bに入力される矩形波キャリア信号が図
3Qa,Qbに示す波形の場合、振動体2にコリオリ力
が作用していない状態では可動電極3a,3bと固定電
極4との各静電容量Ca,Cbは共にCoであるため、
積分器6a,6bの各出力は図3a,bの各実線で示す
ようになり、同一波形で位相が90度ずれたものとな
る。これらの矩形波換算波形は図3a′,b′の各実線
で示すようになり、位相が90度ずれている。この矩形
波換算波形図3a′,b′の排他的論理和が回路8でと
られ、その出力は図3cの実線のようになり、この例で
は高レベル区間と低レベル区間が同一、つまりデューテ
ィサイクルが50%の差動出力が得られる。
差動出力用排他的論理和回路8に入力され、積分器6
a,6bの出力がそれぞれ独立して駆動周期で正弦波状
に変化する為、デューティサイクルが駆動周期で正弦波
状に変化する定期パターン化する矩形波(図2波形エ破
線)が排他的論理和回路8の出力として得られる。いま
積分器6a,6bに入力される矩形波キャリア信号が図
3Qa,Qbに示す波形の場合、振動体2にコリオリ力
が作用していない状態では可動電極3a,3bと固定電
極4との各静電容量Ca,Cbは共にCoであるため、
積分器6a,6bの各出力は図3a,bの各実線で示す
ようになり、同一波形で位相が90度ずれたものとな
る。これらの矩形波換算波形は図3a′,b′の各実線
で示すようになり、位相が90度ずれている。この矩形
波換算波形図3a′,b′の排他的論理和が回路8でと
られ、その出力は図3cの実線のようになり、この例で
は高レベル区間と低レベル区間が同一、つまりデューテ
ィサイクルが50%の差動出力が得られる。
【0014】振動体2にコリオリ力が作用すると、両静
電容量Ca,Cbは一方がΔC増加し、他方がΔC減少
して、それぞれCo+ΔC,Co−ΔCとなる。その結
果、積分器6a,6bの各出力は図3a,bの一点鎖線
で示すようにΔC増加した方は実線より立上りが速くな
り、ΔC減少した方は実線より立上りが遅くなる。この
結果、矩形換算波形は図3a′,b′に一点鎖線で示す
ようにΔC増加した方は実線より位相が進み、ΔC減少
した方は実線より位相が遅れる。この結果、排他的論理
和回路8の出力は、図3cに一点鎖線で示すようにパル
ス幅が大となり、デューティサイクルが50%以上にな
る。
電容量Ca,Cbは一方がΔC増加し、他方がΔC減少
して、それぞれCo+ΔC,Co−ΔCとなる。その結
果、積分器6a,6bの各出力は図3a,bの一点鎖線
で示すようにΔC増加した方は実線より立上りが速くな
り、ΔC減少した方は実線より立上りが遅くなる。この
結果、矩形換算波形は図3a′,b′に一点鎖線で示す
ようにΔC増加した方は実線より位相が進み、ΔC減少
した方は実線より位相が遅れる。この結果、排他的論理
和回路8の出力は、図3cに一点鎖線で示すようにパル
ス幅が大となり、デューティサイクルが50%以上にな
る。
【0015】入力角速度の方向が逆向きになれば、ΔC
増加する容量と、減少する容量とが逆になり、排他的論
理和回路8の出力のパルス幅は減少し、デューティサイ
クルが50%以下になる。先に述べたような矩形波駆動
信号(図4A)に対し、可動電極3a,3bは図4Bに
示すように正弦波状に変位する。従って、振動体2にコ
リオリ力が作用していない状態では積分器6a,6bの
出力の矩形波換算波形は図4C,Dに示すように、前記
正弦波状変位に応じて矩形波のパルス幅が正弦波状に変
化する。これらの排他的論理和がとられた回路8の出力
(差動出力)は図4Eに示すようになる。2つの検出電
極3a,3bの動きがほぼ同じとなる為、パルスの疎密
はパルス幅が最大点付近で密、最小点付近で疎となる
が、その変化量は中間値付近で小さい。この中間値はキ
ャリアの位相差で決定される。
増加する容量と、減少する容量とが逆になり、排他的論
理和回路8の出力のパルス幅は減少し、デューティサイ
クルが50%以下になる。先に述べたような矩形波駆動
信号(図4A)に対し、可動電極3a,3bは図4Bに
示すように正弦波状に変位する。従って、振動体2にコ
リオリ力が作用していない状態では積分器6a,6bの
出力の矩形波換算波形は図4C,Dに示すように、前記
正弦波状変位に応じて矩形波のパルス幅が正弦波状に変
化する。これらの排他的論理和がとられた回路8の出力
(差動出力)は図4Eに示すようになる。2つの検出電
極3a,3bの動きがほぼ同じとなる為、パルスの疎密
はパルス幅が最大点付近で密、最小点付近で疎となる
が、その変化量は中間値付近で小さい。この中間値はキ
ャリアの位相差で決定される。
【0016】これらをアナログ的に示せば対応図の左に
示す図となる。つまり、両矩形換算波形のパルス幅の正
弦波状変化は同位相であって、差動出力も同位相とな
り、駆動信号に対し90度ずれている。一方、振動体2
にコリオリ力が作用すると、その可動電極3a,3bの
変位は駆動信号によるものと、コリオリ力によるものと
の合成力により行われ、両矩形換算波形は図5A,Bに
それぞれ示すようになり、その差動出力(回路8の出
力)は図5Cに示すようになる。この差動出力に於いて
は、パルス幅の最大点及び最小点が、2つの検出電極3
a,3bからの出力でずれる為、パルスの疎密は、角速
度入力ゼロの時の位置からずれる。
示す図となる。つまり、両矩形換算波形のパルス幅の正
弦波状変化は同位相であって、差動出力も同位相とな
り、駆動信号に対し90度ずれている。一方、振動体2
にコリオリ力が作用すると、その可動電極3a,3bの
変位は駆動信号によるものと、コリオリ力によるものと
の合成力により行われ、両矩形換算波形は図5A,Bに
それぞれ示すようになり、その差動出力(回路8の出
力)は図5Cに示すようになる。この差動出力に於いて
は、パルス幅の最大点及び最小点が、2つの検出電極3
a,3bからの出力でずれる為、パルスの疎密は、角速
度入力ゼロの時の位置からずれる。
【0017】これらをアナログ的に表示すると、対応図
の左側に示すようになり、コリオリ力が作用していない
状態の一点鎖線に対し、実線で示すように互いに反対方
向に位相がずれ、差動出力は駆動信号と同位相又は逆位
相(図2は逆位相)となる。従って、この排他的論理和
回路8の出力と、駆動信号と同位相の参照波(図5D)
とを排他的論理和回路9へ供給すれば、その出力は図5
Eに示すようになる。これをアナログ的に示すと、コリ
オリ力が作用していれば、図4Eの右側の実線のよう
に、参照波(駆動信号)と同相し、その半周期ごとに、
正の半波(又は負の半波)が生じ、コリオリ力が作用し
ていなければ、一点鎖線で示すように参照波の各半周期
で、正負対称な波形となる。従って排他的論理和回路9
の出力を積分回路10で積分すると、図5Fに示すよう
に角速度入力ゼロ(Ω=0)の時の出力(1点鎖線)よ
り実線のように出力が大となる。検波用排他的論理和回
路9の出力では、参照波が高レベルの領域で入力された
差動出力は反転する。参照波の位相を決定するのは角速
度入力ゼロの差動出力のパルスが最も疎となる時、及び
最も密となる時である。この為角速度が入力されている
時、検波出力は差動出力の疎の領域が密となり、結果的
ジャイロ出力に於いて、角速度入力ゼロの時よりも出力
が大きくなる。
の左側に示すようになり、コリオリ力が作用していない
状態の一点鎖線に対し、実線で示すように互いに反対方
向に位相がずれ、差動出力は駆動信号と同位相又は逆位
相(図2は逆位相)となる。従って、この排他的論理和
回路8の出力と、駆動信号と同位相の参照波(図5D)
とを排他的論理和回路9へ供給すれば、その出力は図5
Eに示すようになる。これをアナログ的に示すと、コリ
オリ力が作用していれば、図4Eの右側の実線のよう
に、参照波(駆動信号)と同相し、その半周期ごとに、
正の半波(又は負の半波)が生じ、コリオリ力が作用し
ていなければ、一点鎖線で示すように参照波の各半周期
で、正負対称な波形となる。従って排他的論理和回路9
の出力を積分回路10で積分すると、図5Fに示すよう
に角速度入力ゼロ(Ω=0)の時の出力(1点鎖線)よ
り実線のように出力が大となる。検波用排他的論理和回
路9の出力では、参照波が高レベルの領域で入力された
差動出力は反転する。参照波の位相を決定するのは角速
度入力ゼロの差動出力のパルスが最も疎となる時、及び
最も密となる時である。この為角速度が入力されている
時、検波出力は差動出力の疎の領域が密となり、結果的
ジャイロ出力に於いて、角速度入力ゼロの時よりも出力
が大きくなる。
【0018】これらの動作波形を図2に合わせて示し説
明する。即ち振動体2にコリオリ力が作用したとき、定
常振動による電極間容量の変化とコリオリ力による電極
間容量の変化との合成により、二つの位相の異なる電極
間容量の変化が発生する。これにより差動出力用排他的
論理和回路8は定常振動の時とは異なったパターンの矩
形波(図2波形エ実線)を出力する。この差動出力用排
他的論理和回路8の出力と、駆動信号源11の駆動信号
を位相調整回路12により調整された検波参照用矩形波
(図2波形オ)とを、検波用排他的論理和回路9に入力
し、検波出力(図2波形カ実線)を得る。この時の検波
用排他的論理和回路9の出力は、前記検波参照用矩形波
の周期については全波整流として働き、参照用矩形波と
同じ周波数成分のジャイロ出力を検波する事が出来る。
明する。即ち振動体2にコリオリ力が作用したとき、定
常振動による電極間容量の変化とコリオリ力による電極
間容量の変化との合成により、二つの位相の異なる電極
間容量の変化が発生する。これにより差動出力用排他的
論理和回路8は定常振動の時とは異なったパターンの矩
形波(図2波形エ実線)を出力する。この差動出力用排
他的論理和回路8の出力と、駆動信号源11の駆動信号
を位相調整回路12により調整された検波参照用矩形波
(図2波形オ)とを、検波用排他的論理和回路9に入力
し、検波出力(図2波形カ実線)を得る。この時の検波
用排他的論理和回路9の出力は、前記検波参照用矩形波
の周期については全波整流として働き、参照用矩形波と
同じ周波数成分のジャイロ出力を検波する事が出来る。
【0019】これを積分回路10により平滑化及び増幅
を行い、角速度が未入力状態の出力(図2波形キ破線)
と、角速度が入力された状態の出力(図2波形キ実線)
との差をジャイロ出力として得る。ここで前記検波参照
用矩形波は位相調整回路12によりジャイロ出力が最大
となる条件の位相を設定している。以上の事から、簡単
な構成で、前記検出電極の静電容量の振幅の変動の影響
を受けない検出を行なう。従って、ジャイロ出力の感
度、及びオフセット量の温度変動を解消する事ができ
る。
を行い、角速度が未入力状態の出力(図2波形キ破線)
と、角速度が入力された状態の出力(図2波形キ実線)
との差をジャイロ出力として得る。ここで前記検波参照
用矩形波は位相調整回路12によりジャイロ出力が最大
となる条件の位相を設定している。以上の事から、簡単
な構成で、前記検出電極の静電容量の振幅の変動の影響
を受けない検出を行なう。従って、ジャイロ出力の感
度、及びオフセット量の温度変動を解消する事ができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば可動
(検出用)電極3a,3bと固定電極4との各静電容量
と抵抗素子とで構成した積分器6a,6bの出力を排他
的論理和回路8へ供給してデジタル的に処理し、温度変
動などによる積分器6a,6bは同様の影響を受け、図
3で説明したことから理解されるように、矩形換算波形
a′,b′は同一方向に同一量位相がずれるため、差動
出力のパルス幅は影響を受けず、差動出力のパルスの疎
密の分布が変化しない。つまり、温度変動や経年変化の
影響を受け難い。
(検出用)電極3a,3bと固定電極4との各静電容量
と抵抗素子とで構成した積分器6a,6bの出力を排他
的論理和回路8へ供給してデジタル的に処理し、温度変
動などによる積分器6a,6bは同様の影響を受け、図
3で説明したことから理解されるように、矩形換算波形
a′,b′は同一方向に同一量位相がずれるため、差動
出力のパルス幅は影響を受けず、差動出力のパルスの疎
密の分布が変化しない。つまり、温度変動や経年変化の
影響を受け難い。
【図1】この発明の実施例の要部を示すブロック図。
【図2】この発明の動作時の各部の波形例を示す図。
【図3】この発明の動作中の差動出力が得られるまでの
過程における各部の波形の拡大例を示す図。
過程における各部の波形の拡大例を示す図。
【図4】この角速度入力ゼロ時におけるこの発明の動作
波形例を示す図。
波形例を示す図。
【図5】この角速度入力がある時のこの発明の動作波形
例を示す図。
例を示す図。
【図6】Aはセンサ部の例を示す断面図、Bは従来の検
出部を示すブロック図である。
出部を示すブロック図である。
【図7】従来のジャイロの各部の動作波形例を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 振動体を振動させて複数の可動電極と固
定電極との静電容量の変化から角速度を検出する静電容
量検出型振動ジャイロに於いて、 前記各静電容量を構成する各可動電極及び固定電極と各
固定抵抗素子とでそれぞれ構成された複数の積分器と、 前記積分器に印加され、前記振動体の駆動周波数よりも
十分に高い周波数の矩形波信号を出力する手段と、 前記各積分器出力が入力され、前記振動体の振動により
デューティサイクルの変化する矩形波を出力する差動出
力用排他的論理和回路と、 前記差動出力用排他的論理和回路の出力と、前記振動体
の駆動周波数の参照用矩形波信号とが入力され、コリオ
リ力にもとづくデューティサイクルが変化する成分を検
出する検波用排他的論理和回路と、 前記検波用排他的論理和回路の出力を平滑化する積分回
路と、 以上を有する静電容量型振動ジャイロの検出回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10254078A JP2000088577A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 静電容量検出型振動ジャイロの検出回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10254078A JP2000088577A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 静電容量検出型振動ジャイロの検出回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000088577A true JP2000088577A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17259926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10254078A Withdrawn JP2000088577A (ja) | 1998-09-08 | 1998-09-08 | 静電容量検出型振動ジャイロの検出回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000088577A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100368773C (zh) * | 2004-06-29 | 2008-02-13 | 东南大学 | 电容式微陀螺敏感信号的单路谐波提取方法及提取装置 |
CN100368772C (zh) * | 2004-06-29 | 2008-02-13 | 东南大学 | 电容式微陀螺敏感信号的双路谐波提取方法及提取装置 |
JP2010133804A (ja) * | 2008-12-03 | 2010-06-17 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 角速度検出装置 |
CN109029409A (zh) * | 2018-06-15 | 2018-12-18 | 浙江大学 | 一种可调谐栅结构微机械陀螺中的参量放大方法及其装置 |
-
1998
- 1998-09-08 JP JP10254078A patent/JP2000088577A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100368773C (zh) * | 2004-06-29 | 2008-02-13 | 东南大学 | 电容式微陀螺敏感信号的单路谐波提取方法及提取装置 |
CN100368772C (zh) * | 2004-06-29 | 2008-02-13 | 东南大学 | 电容式微陀螺敏感信号的双路谐波提取方法及提取装置 |
JP2010133804A (ja) * | 2008-12-03 | 2010-06-17 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 角速度検出装置 |
CN109029409A (zh) * | 2018-06-15 | 2018-12-18 | 浙江大学 | 一种可调谐栅结构微机械陀螺中的参量放大方法及其装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |