JP2000088114A - エアシール装置 - Google Patents

エアシール装置

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JP2000088114A
JP2000088114A JP10258443A JP25844398A JP2000088114A JP 2000088114 A JP2000088114 A JP 2000088114A JP 10258443 A JP10258443 A JP 10258443A JP 25844398 A JP25844398 A JP 25844398A JP 2000088114 A JP2000088114 A JP 2000088114A
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compressed air
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annular
fluid
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Hideto Yui
秀人 由井
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成によって、ハウジング内に存在する
互いに異なる性質の流体を確実に混合させずに隔離でき
るエアシール装置を提供する。 【解決手段】回転軸1とハウジング2の円筒面との間の
隙間をエアシールし、そのシール部でハウジング内を2
つのサンプ室4,5に分けるエアシール装置である。上
記内筒面に圧縮空気が供給される2つの環状凹部6,7
を形成する。その各環状凹部6,7に供給する圧縮空気
の圧、環状凹部の軸方向両側の隙間部の隙間量及び隙間
部の幅を調整することで、第1環状凹部6に供給された
圧縮空気が第1サンプ室4側に、第2環状凹部7に供給
された圧縮空気が第2サンプ室5側に流れるように、各
環状凹部6,7の軸方向両側の上記隙間部22,23,
26に圧力差を生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン、工
作機械、一般機械などの機器における回転軸と、これを
囲むハウジングとの間に設置されてハウジング内を二つ
に離隔するエアシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンのような回転軸を持った機
器のハウジング内に、空気以外の異なる2種類の流体が
供給され、その供給された2種類の流体を分別して個々
に回収する構成とする場合には、その2つの流体の混合
を防止するために、ハウジングに対し、回転軸に近接し
て対向する内筒面を設け、その内筒面と回転軸外径面と
の間の隙間をシールする。
【0003】そのシール方式としては、接触式と非接触
式があるが、回転軸が高速回転することを考慮すると、
接触式シールではシール面の滑り速度が大きくなりシー
ル材の摩耗が問題になることが多いため、一般には、ラ
ビリンスシール方式や、エアシール方式等の非接触式シ
ールが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ビリンスシール方式では、例えばガスタービンのように
急激な温度変化を受ける部分に使用する湯合、例えば、
隙間量を小さく設定すると熱膨張によりシールが回転軸
に接触する可能性が生じ、逆に隙間量を大きく設定する
とシール性能が低下して2つの流体が混合するおそれが
あるというように、温度変化が大きな環境下に採用する
と、2種類の流体の混合を確実に防止できるように隙間
量を調整することが難しい。
【0005】また、通常のエアシール方式においては、
ハウジングと回転軸との間のシール部に環状凹部を設け
る方法が、またその環状凹部に圧縮空気を供給する方式
があるが、従来の方式にあっては、シール性能を高める
ために、単に、ハウジングと回転体の隙間量を小さく、
また環状凹部に供給する圧縮空気圧をハウジング内部の
圧力より大きくするだけである。このために、隙間量の
設定は難しく、ハウジング内部の2つの流体の圧力バラ
ンスや温度差により、別々に供給された特性の異なる流
体が混合する可能性がある。
【0006】例えば、一方の流体側の圧力よりも他方の
流体側の圧力が高い場合には、環状凹部に供給する圧縮
空気の圧が両液体側の圧力よりも高くても、環状凹部に
供給した圧縮空気が圧力の低い流体側に流れ易くなるこ
とで混合するおそれがある。
【0007】また、環状凹部に供給される圧縮空気の温
度によっては、流体温度が低下、または上昇する可能性
もある。ここで、特開平6−337073号公報におい
て、回転軸の先端のシールを行う場合に、ハウジングの
内筒面に複数個の環状凹部を刻み、各凹部に交互に圧縮
空気供給孔、及び大気開放孔を連通することでエアシー
ルを構成して、ハウジング内外に存在する互いに異なる
性質の流体を混合させずに別々に回収するシール装置が
提案されている。
【0008】しかし、当該公報に記載のシール方式で
は、ハウジング内軸端部側の流体を第1流体、軸中央部
側の流体を第2流体と呼ぶと、圧縮空気供給孔側の環状
凹部から隣りの大気開放孔側の環状凹部への流体の流れ
が発生し、例えば,上記第1流体が第2流体の方向へ向
かうことで、第1流体が第2流体へ混合する可能性があ
る。また、本公報のシール方式は、軸端部に設置するも
のであることから、回転軸の中途位置を挟んで両側に異
なる性質の流体が存在し且つ回転軸支持部の潤滑を行う
場合には適用できない。
【0009】本発明は、回転軸と、これを囲むハウジン
グとの間の隙間をシールするエアシール装置において、
簡易な構成によって、ハウジング内に存在する互いに異
なる性質の流体を確実に混合させずに隔離できるエアシ
ール装置を提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は、回転軸と、その回転軸の外径面に近接し
て対向する円筒面をを有するハウジングとを備える機器
における、上記回転軸と円筒面との間の隙間をシールし
て、そのシール部を境にハウジング内を軸方向両側の2
つの空間に離隔するエアシール装置において、上記ハウ
ジングの内筒面に対し、軸方向に配列しそれぞれ圧縮空
気が供給される複数の環状凹部を形成すると共に、その
複数の環状凹部を、軸方向途中位置を境に2つに区分け
して、各環状凹部に供給する圧縮空気の圧力、環状凹部
の軸方向両側にそれぞれ位置する上記内筒面と回転軸外
径面とからなる隙間部の隙間量、その隙間部の幅、及び
環状凹部の側壁形状のうちの少なくとも一つを調整する
ことで、各環状凹部に供給された圧縮空気が、それぞれ
その環状凹部が属する区分に近い上記ハウジング内の空
間側に向けて流出するように、各環状凹部の軸方向両側
の上記隙間部に圧力差を生じさせたことを特徴とするエ
アシール装置を提供するものである。
【0011】本発明によれば、軸方向に並んだ複数の環
状凹部を二つに区分けし、ハウジング内の2つの空間の
うちそれぞれ近い側のハウジング空間に圧縮給気が流れ
るように各環状凹部の軸方向両側に圧力差を生じさせる
ことで、たとえハウジング内の上記2つの空間内の各圧
力が異なっていても、各区分からの圧縮空気によって個
々独立に対応して、上記一の空間の流体が他方の空間側
に流れることが防止される。この結果、上記2つの空間
に供給した2つの流体の混合を確実に防止し、別々に回
収することが可能となる。
【0012】なお、ハウジング内に存在する互いに異な
る性質の流体に温度差が生じている場合、複数個形成し
た各環状凹部に供給する圧縮空気温度を隣接する各々の
流体温度と極力同等にすることによって、流体温度を変
化させずに回収することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1の実施形態
を図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係
るシール装置を説明するための側面断面図であり、図2
は、その圧縮空気供給部の正面断面図である。図3は、
本実施形態のシール装置を用いたスピンドルの側面断面
図である。
【0014】その装置構成を説明すると、図1及び図2
に示すように、回転軸1の外周に当該回転軸1の外径面
を覆うようにしてハウジング2が配置され、そのハウジ
ング2の外周は、オーバーハウジング3(オーバシャフ
ト)で覆われている。
【0015】上記ハウジング2には、上記回転軸1の外
径面に同軸状態で近接する円筒面を持つ円筒部2aを有
していて、その円筒部2aの位置(シール部分)を境
に、ハウジング2内は第1サンプ室4及び第2サンプ室
5に区画されている。
【0016】なお、個々の流体供給路30,31を通じ
て、第1サンプ室4に第1流体が供給され、第2サンプ
室5に第2流体が供給されると共に(図3参照)、ハウ
ジング2及びオーバハウジング3にそれぞれ形成された
第1流体回収口27及び第2流体回収口28を通じて、
各サンプ室4,5内の流体が個別にハウジング2から排
出されるようになっている。
【0017】上記ハウジング2の円筒面には、溝が円周
方向に延在する環状凹部6,7が軸方向に並んで二つ形
成されている。ここで、本実施形態は、環状凹部6,7
が2つのため、一方の環状凹部が一の区分に属し、他方
の環状凹部が他の区分に属する。両者6,7を区別する
場合には、第1サンプ室4側の環状凹部6を第1環状凹
部と、第2サンプ室5側の環状凹部7を第2環状凹部と
呼ぶ。
【0018】また、両環状凹部6,7間に位置する円筒
面と回転軸1外径面からなる第1の隙間部26の隙間量
をD1、その隙間部26の幅をH1とし、第1環状凹部
6よりも第1サンプ室4側の第2の隙間部22における
隙間量をD2、その隙間部22の幅をH2とし、また、
第2環状凹部7の第2サンプ室5側の第3の隙間部23
における隙間量をD3、その隙間部23の幅をH3とす
ると、本実施形態では、下記の関係を満足するように、
各隙間部26,22,23の隙間量D1,D2,D3及
び幅H1,H2,H3が設定されている。
【0019】D1≦D2 D1≦D3 H2≦H1 H3≦H1 また、ハウジング2における円筒部2aの外周面には、
各環状凹部6,7に対応させて2つの環状溝14,15
が形成され、図2に示すように、各環状凹部6,7と環
状溝14,15とは、放射状に配置された複数本の給気
路10,11を通じて連通することで、環状凹部6,7
内の圧力をそれぞれ周方向で極力均等となるようにして
いる。
【0020】また、オーバハウジング3には、上記各環
状溝14,15に連通する給気孔18,19が開設さ
れ、その給気孔18,19には、それぞれ給気管40,
41を通じてコントロールバルブやコンプレッサ等から
なる圧縮空気供給手段43,44が接続されていて、各
圧縮空気供給手段43,44が作動することで、給気孔
18,19、環状溝14,15、給気路10,11を通
じて各環状凹部6,7に所定圧力の圧縮空気が個別に供
給されるようになっている。なお、上記圧縮空気供給手
段43,44のコンプレッサ等を一台であって、コント
ロールバルブ等で圧力を制御しても良い。
【0021】また、各給気管40,41の途中には、ヒ
ータ等の温度調整手段(不図示)が介装されていて、各
環状凹部6,7に供給する圧縮空気の温度が個々に調整
可能となっている。
【0022】ここで、第1サンプ室4の圧力がP1で流
体温度がT1、また第2サンプ室5の圧力がP2で流体
温度がT2の場合として、以下説明する。そして、各圧
縮空気供給手段43,44及び温度調整手段を制御する
ことで、第1環状凹部6では、空気圧力がP3に、空気
温度がT3に維持されるように調整され、また、第2環
状凹部7では、空気圧力がP4に、空気温度がT4に維
持されるように調整されている。
【0023】そして、本実施形態では、各圧力P1〜P
4の関係が下記式の関係を満足するように、各環状凹部
6,7に供給される圧縮空気の各圧力P3及びP4が調
整されている。
【0024】P1≦P3 P1≦P4 P2≦P3 P2≦P4 なお、上記各環状凹部6,7に供給される圧縮空気の各
圧力P3及びP4は、一定値でも良い。この場合には、
各サンプ室4,5で取りうる圧力の範囲の最大値をP1
及びP2とする。また、上記圧縮空気の各圧力P3及び
P4は、直接各サンプ室4,5の圧力を計測して動的に
変化させるようにフィードバック制御を行ってもよい。
【0025】また、本実施形態では、T1≒T3、T2
≒T4となるように、各環状凹部6,7に供給される圧
縮空気の温度T3及びT4が制御されている。次に、上
記構成のシール装置の作用・効果等について説明する。
【0026】上記構成のシール装置を、図3に示すよう
なスピンドル装置に組み込んだ場合で説明する。回転軸
1を支承する2つの軸受32,33に異なる成分の流体
(潤滑剤)を供給するために円筒部2aの位置を挟んで
二つのサンプ室4,5(ハウジング2内の空間)が形成
され、その二つのサンプ室4,5は、円筒部2aの位置
(シール部)を境にエアシールで隔離されている。そし
て、第1サンプ室4内に流体供給路31を通じて第1流
体が供給され、第2サンプ室5内に流体供給路30を通
じて第2流体が供給され、それぞれの回収口27,28
から排出されるようになっている。
【0027】そして、第1サンプ室4内に有る第1流体
が第1環状凹部6内に侵入しようとしても、P1≦P3
及びP1≦P4となっているので、第1環状凹部6で
は、第1の隙間部26の方が第2の隙間部22よりも圧
力が高くなっているために、第1環状凹部6の圧縮空気
が第1サンプ室4側に流れて、第1流体が第1環状凹部
6に侵入することができない。たとえ、一時的に第1環
状凹部6内に第1流体が侵入しても、第2環状凹部7に
流れることなく、第1環状凹部6の圧縮空気流と一緒に
第1サンプ室4側に戻される。
【0028】同様に、第2サンプ室5内に有る第2流体
が第2環状凹部7に侵入しようとしても、P2≦P4及
びP2≦P3となっているので、第2環状凹部7では、
第1の隙間部26の方が第3の隙間部23よりも圧力が
高くなっているために、第2環状凹部7の圧縮空気が第
2サンプ室5側に流れて、第2流体が第2環状凹部7に
侵入することができない。たとえ、一時的に第2環状凹
部7内に第2流体が侵入しても、第1環状凹部6に流れ
ることなく、第2環状凹部7の圧縮空気流と一緒に第1
サンプ室4側に流れる。
【0029】この結果、両サンプ室4,5に圧変動等が
生じても、各環状凹部6,7から流出する圧縮空気の流
れは、一方のサンプ室にある流体を他のサンプ室側に誘
導する流れとなることがなく、確実に第1流体と第2流
体とを混合することが防止される。
【0030】このとき、供給する圧縮空気がP1=P3
=P2=P4で、各隙間部22,23,26の幅がH1
=H2、H1=H3の場合であっても、各隙間部22,
23,26の隙間量をD1<D2、及びD1<D3と選
定することで、第1環状凹部6では、第1の隙間部26
の方が第2の隙間部22よりも圧力が高くなり、且つ、
第2環状凹部7では、第1の隙間部26の方が第3の隙
間部23よりも圧力が高くなって、各環状凹部6,7両
端部の隙間部22,23,26に目的とする所望の圧力
差が生じて、確実にシールされる。
【0031】また、供給する圧縮空気がP1=P3=P
2=P4で、各隙間部22,23,26の隙間量がD1
=D2、D1=D3の場合でも、各隙間部22,23,
26の幅をH2<H1、及びH3<H1となるように選
定することで、第1環状凹部6では、第1の隙間部26
の方が第2の隙間部22よりも圧力が高くなり、且つ、
第2環状凹部7では、第1の隙間部26の方が第3の隙
間部23よりも圧力が高くなって、各環状凹部6,7両
端部の隙間部22,23,26に目的とする所望の圧力
差が生じて、確実にシールされる。
【0032】また、本実施形態では、第1流体と第2流
体に温度差が生じている場合、第1環状凹部6から流れ
てくる圧縮空気の温度T3と第1流体の温度T1、及び
第2環状凹部7から流れてくる圧縮空気の温度T4と第
2流体の温度T2を近づけているために、各流体の温度
T1,T2を低下、また上昇させることなく回収するこ
とができる。
【0033】また、流体の温度T1,T2が目標温度と
異なっていても、目標温度となっている各圧縮空気が、
個々に各サンプ室4,5側に流れることで、流体の温度
T1,T2が目標温度に近づく。また、流体が目標温度
よりも加熱し易い環境の場合には、その流体側に流れる
圧縮空気の温度を低く設定して、流体の温度上昇を抑え
るようにしてもよい。このようにしても、各サンプ室
4,5に流れる圧縮空気は別であるので問題はない。
【0034】ここで、通常は、P3=P4となるように
圧縮空気の圧力を設定すれば良いが、2つの流体の成分
の関係から、例えば第2流体が第1流体に決して混合さ
せてはならない場合には、P1<P3、P2<P4で且
つ、P4<P3となるように圧縮空気の圧力P3,P4
を調整すれば、より確実に第2流体が第1流体に混合す
ることが回避される。また、供給する圧縮空気の圧力P
3,P4が同一圧でも、隙間部22,23,26の隙間
量をD1<D2、D1<D3で且つD2<D3、又は、
隙間部22,23,26の幅をH2<H1、H3<H1
で且つH3<H2とすることにより、第1の隙間部26
における圧力を第2環状凹部7側よりも第1環状凹部6
側を高く設定して、第2環状凹部7の圧縮空気を第1環
状凹部6に流さないようにすると良い。
【0035】また、本実施形態では、回転軸1が低速回
転時又は停止時においても、圧縮空気の供給を続けるこ
とによって、シール効果、各流体の温度維持効果を持続
することができる。
【0036】また、本実施形態は、第1サンプ室4が大
気開放されているハウジング2及び回転軸1の端部に設
置することによって、潤滑油の漏出防止機構としても使
用することもできる。
【0037】ここで、ハウジング2内に供給される特性
の異なる二つの流体とは、サンプ室4,5の温度に応じ
て使用される成分が違う潤滑油、切削油、海水、コンタ
ミ入り潤滑油等、流体の種類は限定されない。
【0038】また、本発明の実施形態では、ハウジング
2の外周にオーバハウジング3が形成されているが、オ
ーバハウジング3を形成せずに、直接、給気路10,1
1に圧縮空気を供給してもよい。 (第2実施形態)次に、第2の実施形態を図面を参照し
つつ説明する。なお、上記第1の実施形態と同様な部材
等については同一の符号を付して、その詳細は省略す
る。
【0039】本実施形態の基本構成は、図4に示すよう
に、上記第1の実施形態と同様であるが、ハウジング2
の円筒面に対し、4列の環状凹部6,7,8,9を形成
した場合の例である。
【0040】即ち、上記第1環状凹部6と第2環状凹部
7との間に、さらに、第3環状凹部8及び第4環状凹部
9を設け、その各環状凹部8,9に圧縮空気を供給する
ための給気路12,13、ハウジング2外周の環状溝1
6,17、及びオーバハウジング3の圧縮空気供給孔2
0,21等を別途,設けたものである。
【0041】そして、第1サンプ室4側の第1環状凹部
6及び第3環状凹部8で一の区分を構成し、第2環状凹
部7及び第4環状凹部9で他の区分を構成するように環
状凹部を2分する。
【0042】ここで、第3環状凹部8の空気圧力をP
5、空気温度をT5とし、第4環状凹部9の空気圧をP
6空気温度をT6とする。また、第1環状凹部6と第3
環状凹部8との間の隙間部24における隙間量をD4、
その隙間部24の幅をH4と、第4環状凹部9と第2環
状凹部7との間の隙間部25における隙間量をD5、そ
の隙間部25の幅をH5とし、また、第3環状凹部8と
第4環状凹部9との間の隙間部は、上記第1の隙間部2
6として隙間量をD1、幅をH1とすると、下記の条件
を満足するように、各圧縮空気の圧力P3〜P6、隙間
部22〜26の隙間量及び幅及が設定されている。
【0043】P1≦P3≦P5 P2≦P4≦P6 D1≦D4≦D2 D1≦D5≦D3 H2≦H4≦H1 H3≦H5≦H1 このように設定することで、第1及び第3環状凹部6,
8に供給された圧縮空気は、共に第1サンプ室4側に流
れるように、且つ第2及び第4環状凹部7,9に供給さ
れた圧縮空気は、共に第2サンプ室5側に流れるよう
に、各環状凹部6〜9の両側の隙間部の圧力差が設定さ
れて、各流体毎に独立して2列のシール部が形成される
ことで、第1の実施形態よりもシール効果を高めること
ができる。
【0044】また、各環状凹部6〜9への供給圧縮空気
の温度T3〜T6をT1≒T3≒T5、T2≒T4≒T
6に設定することにより、第1サンプ室4及び第2サン
プ室5内の流体の温度が圧縮空気の流入によって変化す
ることが極力抑えられる。
【0045】このように、環状凹部の数を増やすほど、
シール効果が高くなる。ここで、上記実施形態では、環
状凹部6〜9を2分する区分けを、軸方向中央部で分け
て二つずつ割り当てた場合で説明しているが、例えば、
一の区分を第1環状凹部6だけとし、他の区分を第2〜
第4環状凹部7,8,9のように設定してもよい。
【0046】この場合には、下記の範囲となるように適
当に設定すればよい。 P1≦P3 P2≦P4≦P6≦P5 D1≦D4 D4≦D1≦D5≦D3 H2≦H4 H3≦H5≦H1≦H4 (第3実施形態)次に、第3の実施形態を図面を参照し
つつ説明する。なお、上記第1の実施形態と同様な部材
等については同一の符号を付して、その詳細は省略す
る。
【0047】本実施形態の基本構成は、図5に示すよう
に、上記第1の実施形態と同様であるが、第1環状凹部
6と第2環状凹部7の間にラビリンスシール29を配置
したところが異なる。
【0048】各環状凹部6,7での空気圧力P3,P
4、空気温度T3,T4、環状凹部6,7の両側の隙間
部22,23,26の隙間量D1,D2,D3及び隙間
幅H1,H2,H3を、上記第1実施形態で示した関係
の範囲に調整することにより、第1実施形態のシール効
果にラビリンスシール29の効果が加味して、より一層
シール効果を高めることができる。
【0049】他の作用効果及び構成は、上記第1及び第
2実施形態と同様である。 (第4実施形態)次に、第4の実施形態を図面を参照し
つつ説明する。なお、上記第1の実施形態と同様な部材
等については同一の符号を付して、その詳細は省略す
る。
【0050】本実施形態の基本構成は、図6に示すよう
に、上記第1の実施形態と同様であるが、各環状凹部
6,7における、対応するサンプ室4,5に近い側の側
壁6a,7aは、その回転軸1側(凹部の入口側)が当
該対応するサンプ室4,5側に傾いたテーパ形状となっ
ているところが異なる。
【0051】このように環状凹部6,7の側壁6a,7
aを上記のようなテーパ形状にすることによって、環状
凹部6,7内に供給された圧縮空気は、それぞれ、テー
パ状の側壁6a,7aに案内されて、対応するサンプ室
4,5側に円滑に流れ易くなって、より一層シール効果
を高めることができる。
【0052】なお、テーパ形状は、直線状でなくても良
い。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエアシー
ル装置を採用すると、ハウジング内に存在する互いに異
なる性質の流体を混合させることを確実に防止できると
いうシール効果を発揮する。
【0054】また、エアシール装置は機械的な接触部が
無く摩耗等が生じないことから、半永久的にシール効果
が持続することが可能であり、しかも、従来と異なり隔
離する二つの流体に応じて環状凹部(圧縮空気)を2分
して、個々独立した圧縮空気でシールする構成であるの
で、当該二つの流体に圧力差などが生じたりしていて
も、確実にシールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシール装置を
示す側面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る圧縮空気供給
部の正面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るシール装置を
用いたスピンドルの側面断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るシール装置を
示す側面断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るシール装置を
示す側面断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係るシール装置を
示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 ハウジング 2a 円筒部 3 オーバーハウジング 4 第1サンプ室 5 第2サンプ室 6 第1環状凹部 6a 側壁 7 第2環状凹部 7a 側壁 8 第3環状凹部 9 第4環状凹部 10〜13給気路 14〜17環状溝18〜21 供給孔 22 第2の隙間部 23 第3の隙間部 24 隙間部 25 隙間部 26 第1の隙間部 27,28流体回収口 29 ラビリンスシール 30,31流体供給路 32,33流体潤滑用軸受 41,42給気管 43,44圧縮空気供給手段 P1,P2流体の圧力 T1,T2流体の温度 P3〜P6環状凹部内の空気圧力 T3〜T6圧縮空気の温度 D1〜D5隙間部の隙間量 H1〜H5隙間部の幅

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、その回転軸の外径面に近接し
    て対向する円筒面をを有するハウジングとを備える機器
    における、上記回転軸と円筒面との間の隙間をシールし
    て、そのシール部を境にハウジング内を軸方向両側の2
    つの空間に離隔するエアシール装置において、 上記ハウジングの内筒面に対し、軸方向に配列しそれぞ
    れ圧縮空気が供給される複数の環状凹部を形成すると共
    に、その複数の環状凹部を、軸方向途中位置を境に2つ
    に区分けして、 各環状凹部に供給する圧縮空気の圧力、環状凹部の軸方
    向両側にそれぞれ位置する上記内筒面と回転軸外径面と
    からなる隙間部の隙間量、その隙間部の幅、及び環状凹
    部の側壁形状のうちの少なくとも一つを調整すること
    で、各環状凹部に供給された圧縮空気が、それぞれその
    環状凹部が属する区分に近い上記ハウジング内の空間側
    に向けて流出するように、各環状凹部の軸方向両側の上
    記隙間部に圧力差を生じさせたことを特徴とするエアシ
    ール装置。
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