JP2000084863A - 円筒状表面を持つ対象物用把持具 - Google Patents

円筒状表面を持つ対象物用把持具

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JP2000084863A
JP2000084863A JP10262864A JP26286498A JP2000084863A JP 2000084863 A JP2000084863 A JP 2000084863A JP 10262864 A JP10262864 A JP 10262864A JP 26286498 A JP26286498 A JP 26286498A JP 2000084863 A JP2000084863 A JP 2000084863A
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cord
cylindrical surface
wire rope
gripper
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Tadashi Iwata
忠 岩田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物の表面に深い傷を残さないようにする
とともに、把持具全体を軽量にして足場の悪い場所や高
所での操作を容易なものとし、かつ安価に製造し得るよ
うにすることにある。 【解決手段】 棒状のハンドル2と、中間部3aをパイプ
1の円筒状表面上に巻き付けられるワイヤーロープ3
と、そのパイプ1の円筒状表面との間にワイヤーロープ
3を挟持する挟持面4aを持つとともにハンドル2の一端
部に固設される頭部4と、ワイヤーロープ3の中間部3a
から一方の端部3b寄りの部分を挟持面4aに対する所定位
置でその挟持面4aに対し交差させてハンドル2に向かわ
せる第1案内部7と、ワイヤーロープ3の一方の端部3b
をハンドル2に固定する端部固定部8と、ワイヤーロー
プ3の中間部3aから他方の端部3c寄りの部分を、挟持面
4aに添わせるとともにワイヤーロープ3の一方の端部3b
寄りの部分に対し交差させてハンドル2に向かわせる第
2案内部12と、ワイヤーロープ3の他方の端部3c寄りの
部分に予備張力を付加する予備張力付加部16と、を具え
てなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイプやロッド
や瓶の蓋等の、円筒状表面を持つ対象物を滑らないよう
に把持して回転させる把持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油や温泉の試掘をするボーリング用の
パイプの取り替え作業や、空調設備や水道の配管工事等
においては、円筒状表面を持つ対象物の一つであるパイ
プを滑らないように把持して回転させる必要があり、か
かるパイプの把持具としては従来、パイプレンチや鎖パ
イプレンチが知られている。
【0003】パイプレンチは、JIS規格(JIS B 460
6)で規定されているように、互いに対向するとともに
各々波形の歯を持つ二つの顎部の一方をハンドルの端部
に固設し、他方の顎部を、前記一方の顎部に対し揺動可
能およびネジ部を介し間隔調節可能にハンドルの側部に
支持してなり、パイプレンチはかかる構造により、その
二つの顎部の間にパイプを押し込んでハンドルをパイプ
の軸線周りに所定方向に回転させると、前記他方の顎部
がパイプの表面にその歯で食い付きつつハンドルに対し
揺動することで前記一方の顎部に接近し、これによって
前記一方の顎部の歯もパイプの表面に食い込んで、それ
ら二つの顎部によりパイプを滑らないように把持する。
【0004】また鎖パイプレンチは、JIS規格(JIS
B 4647)で規定されているように、波形の歯を持つ顎部
をハンドルの端部に固設するとともに、パイプ表面に巻
き付けるチェーンの一端部をそのハンドルの端部に揺動
可能に連結してなり、鎖パイプレンチはかかる構造によ
り、その顎部をパイプの表面に当接させつつチェーンを
パイプの表面に巻き付けて余った部分をハンドルと一緒
に持ち、ハンドルをパイプの軸線周りに所定方向に回転
させると、チェーンが引っ張られてパイプの表面に食い
込みつつパイプを顎部の歯に押しつけ、これによってそ
の顎部の歯もパイプの表面に食い込んで、それらチェー
ンと顎部とによりパイプを滑らないように把持する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
パイプレンチや鎖パイプレンチでは、その顎部の歯で滑
り止めしているためその歯がパイプ表面に食い込んで、
パイプ表面に深い傷を残したり、パイプ表面の樹脂被覆
層を剥いてしまったりするという問題があり、またパイ
プレンチでは、二つの顎部でパイプを挟む構造上顎部の
強度を充分高くする必要が合って重量が嵩み、鎖パイプ
レンチでも、強度の高いチェーンの重量が嵩むため、足
場の悪い場所や高所での操作時にそれらでは扱いづらい
という問題がある。
【0006】さらに、パイプレンチや鎖パイプレンチで
は、上記のように顎部の強度を充分高くしたり強度の高
いチェーンを使用したりしているため、高価なものにな
ってしまうという問題がある。
【0007】加えて、パイプレンチではその構造上、二
つの挟持部の歯をパイプの表面に充分食い込ませるため
に両手での操作が不可欠であり、それゆえラチェットレ
ンチのように片手だけでハンドルをパイプの軸線周りに
揺動させてパイプを連続的に回転させるというような作
業ができないという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上記課題を有利に解決した把持具を提供する
ことを目的とするものであり、この発明の請求項1記載
の円筒状表面を持つ対象物用把持具は、棒状のハンドル
と、中間部を対象物の円筒状表面上に巻き付けられる索
状物と、前記対象物の円筒状表面との間に前記索状物を
挟持する索状物挟持面を持つとともに前記ハンドルの一
端部に固設される頭部と、前記索状物の前記中間部から
一方の端部寄りの部分を前記索状物挟持面に対する所定
位置でその索状物挟持面に交差させて前記ハンドルに向
かわせる索状物第1案内部と、前記索状物の前記一方の
端部を前記ハンドルに固定する索状物端部固定部と、前
記索状物の前記中間部から他方の端部寄りの部分を前記
索状物挟持面に添わせるとともに前記索状物の前記一方
の端部寄りの部分に対し交差させて前記ハンドルに向か
わせる索状物第2案内部と、前記索状物の前記他方の端
部寄りの部分に予備的に張力を与える予備張力付加部
と、を具えてなるものである。
【0009】かかる把持具にあっては、一端部が索状物
端部固定部によってハンドルに固定されたワイヤーロー
プや紐や綿あるいは合成樹脂製のロープ等の索状物の中
間部を、回転させようとする対象物の円筒状表面上に巻
き付けると、ハンドルの一端部に固設された頭部の索状
物挟持面が、対象物の円筒状表面との間にその索状物を
挟持し、索状物第1案内部が、索状物の中間部から一方
の端部寄りの部分を索状物挟持面に対する所定位置でそ
の索状物挟持面に対し交差させてハンドルに向かわせ、
索状物第2案内部が、索状物の中間部から他方の端部寄
りの部分を索状物挟持面に添わせるとともに索状物の一
方の端部寄りの部分に対し交差させてハンドルに向かわ
せ、そして予備張力付加部が、その索状物の他方の端部
寄りの部分に予備張力を付加して、索状物の中間部に、
対象物の円筒状表面をある程度締め付けさせる。
【0010】この状態でハンドルを、対象物の円筒状表
面の、索状物挟持面との間に索状物を挟持している位置
を支点として、索状物第1案内部が対象物の円筒状表面
から離間する方向に首振り回動させると、その索状物第
1案内部で案内された、索状物の中間部から一方の端部
寄りの部分がハンドルで引っ張られ、それと同時に対象
物が索状物挟持面に引き寄せられてその索状物挟持面と
の間に索状物をより強固に挟持し、これによって索状物
の中間部が強固に対象物の円筒状表面に密着して極めて
高い摩擦力で対象物の円筒状表面に結合する。しかも、
索状物第1案内部が索状物の一方の端部寄りの部分を所
定位置で索状物挟持面に対し交差させてハンドルに向か
わせているので、対象物の円筒状表面に対する索状物の
中間部の巻き掛け角が極めて大きくなって対象物の周長
に対し相当な割合の長さを持つ索状物の中間部が対象物
に強固に密着することになる。それゆえ、さらに上記方
向にハンドルを回動させれば、索状物が既に対象物を強
固に把持しているので、ハンドルと対象物とが一体とな
ってその対象物の中心軸線周りに回転する。
【0011】従ってこの発明の把持具によれば、パイプ
レンチや鎖パイプレンチのように顎部の歯で滑り止めす
ることなく対象物を滑らないように把持して回転させる
ことができるので、対象物の表面に深い傷を残さずに済
み、しかも従来の対象物を挟持する顎部やチェーンより
も軽量であるワイヤーロープや紐や綿あるいは合成樹脂
ロープ等の索状物を使用するので、把持具全体を軽量に
し得て足場の悪い場所や高所での操作を容易なものとす
ることができるとともに、把持具全体を安価に製造する
ことができる。
【0012】なお、この発明の把持具においては、前記
索状物挟持面は平坦面であっても良いが、請求項2に記
載のように、前記索状物挟持面は円筒状であっても良
く、このように索状物挟持面を円筒状の面にすれば、頭
部の大きさよりも半径が大きいような太い対象物に対し
ても、頭部の索状物挟持面をその対象物の円筒状表面へ
向けて、その円筒状表面との間で索状物を挟持すること
ができるので、コンパクトな頭部を持つ把持具で、細い
対象物から太い対象物まで広範囲の対象物に適用するこ
とができる。
【0013】また、この発明の把持具においては、前記
頭部は中実の棒状でも良いが、請求項3に記載のよう
に、前記頭部は筒状部材を有するものであっても良く、
かかる筒状部材(例えばパイプ材等)を用いれば、頭部
ひていは把持具をより軽量なものにすることができる。
【0014】さらにこの発明の把持具においては、前記
索状物第1案内部は前記索状物挟持面の側方に設けられ
た溝等でも良いが、請求項4に記載のように、前記索状
物第1案内部は前記索状物挟持面に明けられた貫通孔を
有するものであっても良く、かかる貫通孔を設けること
とすれば、加工が容易な上に、索状物を確実に所定位置
で索状物挟持面に対し交差した状態にしておくことがで
きる。
【0015】さらにこの発明の把持具においては、前記
索状物第2案内部は前記索状物挟持面に設けられた溝等
でも良いが、請求項5に記載のように、前記索状物第2
案内部は前記索状物挟持面に対して突出するとともに間
に前記索状物を通される二本の角部を有するものであっ
ても良く、かかる角部によれば、加工が容易な上に、索
状物を確実に索状物挟持面に添わせておくことができ
る。
【0016】さらにこの発明の把持具においては、請求
項6に記載のように、前記索状物はワイヤーロープであ
っても良く、このようにワイヤーロープを用いれば、そ
れ自身高い引っ張り強度を有するとともに、対象物の円
筒状表面に強固に密接する際に偏平状態となってより接
触面積が増加するので、より強固な力で対象物を把持す
ることができる。
【0017】さらにこの発明の把持具においては、請求
項7に記載のように、前記角部は前記対象物の円筒状表
面に接する端面を有するものであっても良く、かかる角
部によれば、上記索状物の一方の端部寄りの部分を引っ
張る方向と逆の方向へハンドルを戻り回動させた場合
に、その二本の角部が対象物の円筒状表面に接して、ハ
ンドルが対象物の円筒状表面の索状物挟持位置を支点と
して首振り回動してハンドルの動きに遊びが生ずるのを
妨げ、これにより索状物が円滑に緩んでハンドルが対象
物の中心軸線周りに戻り回転する。従って上記のように
構成すれば、この把持具を片手で操作してラチェットレ
ンチのように連続的に対象物を回転させることができ
る。
【0018】さらにこの発明の把持具においては、請求
項8に記載のように、前記角部には前記対象物の円筒状
表面に接するローラーが回動自在に支持されていても良
く、かかるローラー付きの角部によれば、上記のラチェ
ットレンチのような連続的操作をより円滑ならしめるこ
とができる。
【0019】さらにこの発明の把持具においては、請求
項9に記載のように、前記予備張力付加部は前記索状物
の前記他方の端部寄りの部分またはその端部と前記ハン
ドルとの間に介挿された弾性部材を有するものであって
も良く、かかる弾性部材によれば、索状物に予備張力を
常時付加しておくことができる。
【0020】さらにこの発明の把持具においては、前記
弾性部材はゴム紐状弾性体や板ばね等でも良いが、請求
項10に記載のように、前記弾性部材はコイルスプリング
であっても良く、このようにコイルスプリングを用いれ
ば、充分な予備張力と耐久性とを把持具にもたらすこと
ができる。
【0021】さらにこの発明の把持具においては、請求
項11に記載のように、前記予備張力付加部は前記ハンド
ルに一端部を揺動可能に支持されるとともに中間部に前
記索状物の前記他方の端部寄りの部分またはその端部を
掛止されたレバーを有するものであっても良く、かかる
レバーによれば、比較的細い対象物に比較的硬いワイヤ
ーロープ等の索状物を巻き付ける際に充分強力な予備張
力を索状物に与えて、索状物を確実に対象物の表面上に
密着させることができる。
【0022】さらにこの発明の把持具においては、請求
項12に記載のように、前記予備張力付加部は前記索状物
に対する前記弾性部材の固定位置または前記ハンドルに
対する前記弾性部材もしくは前記レバーの支持位置を変
更可能とされていても良く、かかる構成によれば対象物
の外径に応じて索状物の中間部の長さを調節し得るの
で、弾性部材やレバーを常に効果的に機能させることが
できる。
【0023】さらにこの発明の把持具においては、請求
項13に記載のように、前記索状物端部固定部は前記ハン
ドルに対する前記索状物の前記一方の端部の固定位置を
変更可能とされていても良く、かかる構成によれば、対
象物の外径に応じて索状物の中間部の長さを調節し得る
ので、予備張力付加部の弾性部材やレバー等を常に効果
的に機能させることができる。
【0024】そしてこの発明の把持具においては、請求
項14に記載のように、前記索状物は紐または、綿もしく
は合成樹脂製のロープであって、前記予備張力付加部は
手で把持して引っ張り得る長さにした前記索状物の前記
他方の端部寄りの部分であっても良く、かかる構成によ
れば、瓶の蓋等を回転させるための簡易な把持具を、極
めて軽量かつ安価なものとして製造することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1〜図3は、この発明の円筒状表面を持つ対象物
用把持具の第1実施例を示す正面図、左側面図および一
部拡大断面図であり、図1の正面図において、頭部は断
面で示している。
【0026】この第1実施例の把持具は、対象物として
のパイプ1(特に40mm以上の外径のパイプ)を滑らない
ように把持して回転させるのに適したもので、棒状のハ
ンドル2と、中間部3aをパイプ1の円筒状表面1a上に巻
き付けられる索状物としてのワイヤーロープ3と、パイ
プ1の円筒状表面1aとの間にワイヤーロープ3を挟持す
る索状物挟持面としての円筒状のワイヤーロープ挟持面
4aを持つとともにハンドル2の一端部に固設された頭部
4とを具えており、ここにおけるハンドル2は丸パイプ
材から形成され、また頭部4は、適当な長さに切断され
た丸パイプ材5の両端部内に潰れに対する補強用に円形
の板材6が嵌め込まれて溶接され、その丸パイプ材5が
ハンドル2の長手方向に対し交差する方向に軸線が延在
する向きでハンドル2の端部に溶接されて形成されてい
る。なお、ハンドル2は角パイプ材や楕円形あるいは長
円形断面のパイプ材で形成しても良く、また円形の板材
6は丸パイプ材5とほぼ同じ外径にして丸パイプ材5の
端面に溶接しても良い。
【0027】またこの第1実施例の把持具は、ワイヤー
ロープ3の中間部3aから一方の端部3b寄りの部分をワイ
ヤーロープ挟持面4aに対する所定位置でその挟持面4aに
対し交差させてハンドル2に向かわせる索状物第1案内
部としてのワイヤーロープ第1案内部7と、ワイヤーロ
ープ3の上記一方の端部3bをハンドル2に固定する索状
物端部固定部としてのワイヤーロープ端部固定部8とを
具えており、ここにおけるワイヤーロープ第1案内部7
は、頭部4の丸パイプ材5に明けられた貫通孔5aによっ
て形成され、またワイヤーロープ端部固定部8は、ハン
ドル2の側部に溶接されたブラケット9と、そのブラケ
ット9に挿通されてナット10で抜け止めされたボルト11
とによって構成され、ワイヤーロープ3の上記一端部3b
にはアイ(環状部)が編み上げられていて、ボルト11は
そのアイ(環状部)に挿通されてワイヤーロープ3の端
部3bをハンドル2に固定している。
【0028】さらにこの第1実施例の把持具は、ワイヤ
ーロープ3の中間部3aから他方の端部3c寄りの部分を円
筒状のワイヤーロープ挟持面4aに添わせるとともにその
他方の端部3c寄りの部分をワイヤーロープ3の中間部3a
から一方の端部3b寄りの部分に対し交差させてハンドル
2に向かわせる索状物第2案内部としてのワイヤーロー
プ第2案内部12を具えており、ここにおけるワイヤーロ
ープ第2案内部12は、各々頭部4の丸パイプ材5および
ハンドル2の端部に溶接されるととともにワイヤーロー
プ挟持面4aから突出した角部13を形成する二枚のブラケ
ット14によって構成されていて、ワイヤーロープ3の中
間部3aから他方の端部3c寄りの部分は、それらの角部13
の間に挿通されて横ずれを防止されている。そして各角
部13の先端部にはローラー15が回転自在に軸支されてお
り、それらのローラー15は、後述するハンドル2の戻し
操作の際にパイプ1の円筒状表面1aに当接する。
【0029】さらにこの第1実施例の把持具は、ワイヤ
ーロープ3の中間部3aから他方の端部3c寄りの部分ひい
ては中間部3aに予備張力を付加する予備張力付加部16を
具えており、ここにおける予備張力付加部16は、スプリ
ング固定位置調節具17と、一端部をそのスプリング固定
位置調節具17に掛合された弾性部材としてのコイルスプ
リング18と、ハンドル2の側部に溶接されたフック19
と、コイルスプリング18の他端部とフック19とを連結す
る長円形のリング20と、そのリング20に溶接された棒状
の引手21とを有している。ここで、スプリング固定位置
調節具17は、図3に背面側から見た断面で示すように、
ワイヤーロープ3を挿通される通路22a を持つ本体22
と、その通路22a に遊嵌された挟み板23と、その挟み板
23をワイヤーロープ3に押し付ける蝶ネジ24とで構成さ
れ、かかるスプリング固定位置調節具17は、その蝶ネジ
24を緩めることでワイヤーロープ3の所望の位置に移動
させた後、その蝶ネジ24を締め込んで本体22と挟み板23
との間にワイヤーロープ3を挟み込むことでその所望の
位置に固定することができる。
【0030】かかる第1実施例の把持具にあっては、図
1および図2に示すように、一方の端部3bがワイヤーロ
ープ端部固定部8によってハンドル2に固定されたワイ
ヤーロープ3の中間部3aを、回転させようとするパイプ
1の円筒状の表面1a上に巻き付け、ワイヤーロープ3の
他方の端部3cを二枚のブラケット14の間に通して引手21
で引っ張り、その状態でリング20をフック19に掛止する
と、ハンドル2の一端部に固設された頭部4のワイヤー
ロープ挟持面4aが、パイプ1の円筒状表面1aとの間にそ
のワイヤーロープ3を挟持し、ワイヤーロープ第1案内
部7が、ワイヤーロープ3の中間部3aから一方の端部3b
寄りの部分をワイヤーロープ挟持面4aに対する所定位置
すなわち貫通孔5aの位置でそのワイヤーロープ挟持面4a
に対し交差させてハンドル2に向かわせ、またワイヤー
ロープ第2案内部12が、ワイヤーロープ3の中間部3aか
ら他方の端部3c寄りの部分をワイヤーロープ挟持面4aに
添わせるとともにワイヤーロープ3の一方の端部3b寄り
の部分に対し交差させてハンドル2に向かわせ、そして
予備張力付加部16が、そのワイヤーロープ3の他方の端
部3c寄りの部分に予備張力を付加して、ワイヤーロープ
3の中間部3aにパイプ1の円筒状表面1aをある程度締め
付けさせ、ワイヤーロープ3の中間部3aをパイプ1の円
筒状表面1aに緩み無く密着させるようにする。
【0031】この状態でハンドル2を、パイプ1の円筒
状表面1aの、ワイヤーロープ挟持面4aとの間にワイヤー
ロープ3を挟持している位置Aを支点として、図1中矢
印Bで示すように、ワイヤーロープ第1案内部7がパイ
プ1の円筒状表面から離間する方向に首振り回動させる
と、そのワイヤーロープ第1案内部7で案内された、ワ
イヤーロープ3の中間部3aから一方の端部3b寄りの部分
がハンドル2で引っ張られ、それと同時にパイプ1がワ
イヤーロープ挟持面4aに引き寄せられてそのワイヤーロ
ープ挟持面4aとの間にワイヤーロープ3をより強固に挟
持し、これによってワイヤーロープ3の中間部3aが強固
にパイプ1の円筒状表面1aに密着して極めて高い摩擦力
でパイプ1の円筒状表面1aに結合する。しかも、ワイヤ
ーロープ第1案内部7がワイヤーロープ3の一方の端部
3b寄りの部分を貫通孔5aの位置でワイヤーロープ挟持面
4aに対し交差させてハンドル2に向かわせているので、
パイプ1の円筒状表面1aに対するワイヤーロープ3の中
間部3aの巻き掛け角が極めて大きくなってパイプ1の円
筒状表面1aの周長に対し相当な割合の長さを持つ中間部
3aがパイプ1の円筒状表面に強固に密着することにな
る。それゆえ、さらに上記方向にハンドル2を回動させ
れば、ワイヤーロープ3が既にパイプ1を滑らないよう
に強固に把持しているので、ハンドル2とパイプ1とが
一体となってそのパイプ1の中心軸線周りに回転する。
【0032】従って上記第1実施例の把持具によれば、
パイプレンチや鎖パイプレンチのように顎部の歯で滑り
止めすることなくパイプ1を滑らないように把持して回
転させることができるので、パイプ1の表面に深い傷を
残さずに済み、しかも従来のパイプを挟持する顎部やチ
ェーンよりも軽量であるワイヤーロープ3を使用するの
で、把持具全体を軽量に製造し得て足場の悪い場所や高
所での作業を容易なものとすることができるとともに、
把持具全体を安価に製造することができる。
【0033】しかも上記第1実施例の把持具によれば、
ワイヤーロープ挟持面4aが円筒状であるので、頭部4の
大きさよりも半径が大きいような太いパイプ1に対して
も、頭部4のワイヤーロープ挟持面4aをそのパイプ1の
円筒状表面へ向けて、その円筒状表面との間でワイヤー
ロープ3を挟持することができるので、コンパクトな頭
部4を持つ把持具で、細いパイプから太いパイプまで広
範囲のパイプに適用することができる。
【0034】また上記第1実施例の把持具によれば、頭
部4は筒状部材としてのパイプ材5を有するものである
ので、頭部4ひていは把持具をより軽量なものにするこ
とができる。
【0035】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
ワイヤーロープ第1案内部7はワイヤーロープ挟持面4a
に明けられた貫通孔5aを有するものであるので、頭部4
の側面に溝を形成する場合等を比較して加工が容易な上
に、ワイヤーロープ3を確実に所定位置でワイヤーロー
プ挟持面4aに対し交差した状態に維持し得る。
【0036】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
ワイヤーロープ第2案内部12はワイヤーロープ挟持面4a
に対して突出するとともに間にワイヤーロープ3を通さ
れる二本の角部13を有するものであるので、ワイヤーロ
ープ挟持面4aに溝を形成する場合等と比較して、加工が
容易な上に、ワイヤーロープ3を確実にワイヤーロープ
挟持面4aに添わせておくことができる。
【0037】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
索状物がワイヤーロープ3であることから、ワイヤーロ
ープ3がそれ自身高い引っ張り強度を有するとともに、
パイプ1の円筒状表面に強固に密接する際に偏平状態と
なってより接触面積が増加するので、より強固な力でパ
イプ1を把持することができる。
【0038】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
角部13にパイプ1の円筒状表面に接するローラー15が回
動自在に支持されているので、ワイヤーロープ3の一方
の端部3b寄りの部分を引っ張る方向と逆の、図1中矢印
Cで示す方向へハンドル2を戻り回動させた場合に、そ
の二本の角部13に設けられたローラー15がパイプ1の円
筒状表面に接して、パイプ1の円筒状表面の上記位置A
を支点としてハンドル2が首振り回動してハンドル2の
動きに遊びが生ずるのを妨げ、これによりワイヤーロー
プ3が円滑に緩んでハンドル2がパイプ1の中心軸線周
りにローラー15の作用で円滑に戻り回転するので、この
把持具を片手で操作してラチェットレンチのように連続
的にパイプ1を回転させることができ、しかもローラー
15がパイプ1に接するため太いパイプ1に使用する場合
でもさほど角部13を長くせずに済むので、把持具をコン
パクトに構成することができる。
【0039】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
予備張力付加部16はワイヤーロープ3の他方の端部3c寄
りの部分とハンドル2との間に介挿されたコイルスプリ
ング18を有しているので、ワイヤーロープ3に予備張力
を常時付加しておくことができ、しかも充分な予備張力
と耐久性とを把持具にもたらすことができる。
【0040】さらに上記第1実施例の把持具によれば、
予備張力付加部16はワイヤーロープ3に対するコイルス
プリング18の固定位置をスプリング固定位置調節具17で
変更可能とされているので、パイプ1の外径に応じてワ
イヤーロープ3の中間部3aの長さを適宜に調節し得て、
コイルスプリング18を常に効果的に機能させることがで
きる。
【0041】図4〜図6は、この発明の円筒状表面を持
つ対象物用把持具の第2実施例を示す正面図、左側面図
および一部拡大断面図であり、図4の正面図において、
頭部は一部断面で示している。この第2実施例の把持具
は、対象物としてのパイプ1(特に40mm以下の外径のパ
イプ)を滑らないように把持して回転させるのに適した
ものであり、図中先の実施例と同様の部分はそれと同一
の符合にて示す。すなわち、この第2実施例の把持具
は、頭部4と角部13と予備張力付加部16との構成以外は
先の第1実施例と同様の構成を具えており、従ってここ
では、それら頭部4、角部13および予備張力付加部16の
みについて説明する。
【0042】この第2実施例の把持具では、頭部4は、
先の実施例でもふれたが、円形の板材6を丸パイプ材5
とほぼ同じ外径にして丸パイプ材5の両端面にそれぞれ
溶接することで形成されており、また二本の角部13は、
先端部にローラーを有する代りに平面状の端面13a を有
しており、ハンドル2を戻し回動させる際にはその端面
13a がパイプ2の円筒状表面に摺接してハンドル2の動
きに遊びが生ずるのを妨げる。
【0043】また、この第2実施例の把持具における予
備張力付加部16は、パイプ材からなるハンドル2の両側
部にその長手方向に沿って長孔2aを形成するとともに、
ハンドル2内に頭部4と反対の側の端部から全ネジボル
ト25を挿入して、例えば図6(a)に示すようにその全
ネジボルト25の先端部にハンドル2の両側部の長孔2aを
介して二本のリベット26を貫通させ、あるいは図6
(b)に示すようにその全ネジボルト25の先端部にその
全ネジボルト25よりも太めの端部材27を溶接してそこに
ハンドル2の両側部の長孔2aを介して二本のリベット26
を貫通させ、それらのリベット26で、ハンドル2の両側
方に配置した二枚のブラケット28を全ネジボルト25の先
端部に固定し、それらのブラケット28に挿通固定したピ
ン29で、中間部にフック30を溶接されたレバー31の一端
部を揺動可能に支持し、全ネジボルト25の後端部に蝶ナ
ット32を螺着してハンドル2内への全ネジボルト25の挿
入長さひいてはハンドル2に対するブラケット28および
ピン29の位置を調節可能とするとともに、ワイヤーロー
プ3の他端部3cにもアイ(環状部)を編み上げ、そのア
イ(環状部)をレバー31のフック30に掛止するようにし
て構成されている。
【0044】かかる第2実施例の把持具によれば、先の
第1実施例と同様の作用効果に加えて、ハンドル2の戻
り回動時に角部13の端面13a がパイプ2の円筒状表面に
摺接するので、極めて簡易な構成でハンドル2の動きの
遊びをなくし得て、この把持具を片手で操作してラチェ
ットレンチのように連続的に対象物を回転させることが
でき、また予備張力付加部16がハンドル2にピン29を介
して一端部を揺動可能に支持されるとともに中間部のフ
ック30にワイヤーロープ3の他端部3cを掛止されたレバ
ー31を有するので、比較的細いパイプ1に比較的硬いワ
イヤーロープ3を巻き付ける際に充分強力な予備張力を
ワイヤーロープ3に与えて、ワイヤーロープ3を確実に
パイプ1の表面上に密着させることができる。なお、パ
イプ1を回転させる際には、レバー31をハンドル2とと
もに手で握ってレバー31を図4中実線で示すようにハン
ドル2に添わせることでワイヤーロープ3を引っ張りな
がらハンドル2を図4中矢印Bで示す方向へ回動させれ
ば、ハンドル2とパイプ1とが一体となってそのパイプ
1の中心軸線周りに回転し、また、ハンドル2を戻り回
動させる際には、図4中仮想線で示すようにレバー31を
緩めてワイヤーロープ3の張力を減らした状態でハンド
ル2を図4中矢印Cで示す方向へ回動させれば、把持具
のみパイプ1の中心軸線周りに回転する。
【0045】さらに上記第2実施例の把持具によれば、
予備張力付加部16が、ハンドル2に対するレバー31の支
持位置を、全ネジボルト25に対する蝶ナット32のねじ込
みや戻しによって変更可能とされているので、パイプ1
の外径に応じてワイヤーロープ3の中間部3aの長さを適
宜に調節し得て、レバー31を常に効果的に機能させるこ
とができる。
【0046】図7および図8は、上記第2実施例の把持
具の変形例をそれぞれ示すものであり、図7の変形例で
は、頭部4を丸パイプ材5とともに形成する円形の板材
6の中央部に孔6aが形成されており、この変形例によれ
ば、この把持具を例えばどぶ漬けでメッキする時に、頭
部4の内側まで確実にメッキ液を浸入せしめて高品質の
メッキを施すことができる。また、図8の変形例では、
上記の孔6aに加えて、ワイヤーロープ端部固定部8とし
て、ハンドル2の側部にブラケット9でボルト11が支持
される代りに、頭部4の丸パイプ材5の内側に配置され
たナット33と、丸パイプ材5に明けられた孔に挿通され
てそのナット33に螺着されたボルト34とで、丸パイプ材
5の外側に掛止片35が固定され、その掛止片35がワイヤ
ーロープ3の端部3bのアイ(環状部)に挿通されて、ワ
イヤーロープ3の端部3bを頭部4ひいてはハンドル2に
固定しており、この変形例によれば、シンプルな構成で
ワイヤーロープ3の端部3bをハンドル2に固定すること
ができる。
【0047】図9〜図11は、先の第1実施例の把持具の
変形例を示す正面図、左側面図および右側面図であり、
この変形例では、先の変形例と同様に中央部に孔6aを持
つ円形の板材6がメッキ品質向上のために頭部4に設け
られている他、ワイヤーロープ端部固定部8において、
ブラケット9に代えて、各々複数のボルト孔36a が間隔
を空けて形成された二枚の細長い補強板36がハンドル2
の側部に添って配置されてハンドル2に溶接され、それ
らの補強板36の端部が頭部4の丸パイプ材5に溶接され
ており、この変形例によれば、頭部4とハンドル2との
付け根部分を補強してその付け根部分の曲がり変形を防
止することができると同時に、それらの補強板36の複数
のボルト孔36a の何れにボルト11を挿通固定するかによ
って、ワイヤーロープ3の一方の端部3bをハンドル2に
固定する位置をハンドル2の長手方向に複数位置選択す
ることができる。
【0048】また、この変形例では、予備張力付加部16
において、フック19に代えて、各々複数のフック37a が
間隔を空けて形成された細長い二枚のフック板37がハン
ドル2の側部に添って配置されてハンドル2に溶接され
るとともに、棒状の引手21にリング20に代えて孔明き掛
止片38が溶接されてその掛止片38の孔にコイルスプリン
グ18が掛止されており、この変形例によれば、それらの
フック板37の複数のフック37a の何れに引手21を掛止す
るかによって、コイルスプリング18の端部をハンドル2
に固定する位置をハンドル2の長手方向に複数位置選択
することができる。
【0049】従ってこの変形例によれば、パイプ1の外
径に応じてワイヤーロープ3の中間部3aの長さを適宜に
調節し得るので、コイルスプリング18を常に効果的に機
能させることができる。なお、この変形例において、補
強板36のボルト孔36a の間隔ピッチとフック板37のフッ
ク37a の間隔ピッチとを異ならせておけば、ボルト11を
挿通するボルト孔36a の位置と引手21を掛止するフック
37a の位置とを適宜に選択することでワイヤーロープ3
の中間部3aの長さをより細かく調節することができる。
【0050】図12および図13は、上記第1実施例の把持
具のさらなる変形例をそれぞれ示すものであり、図12の
変形例では、先の変形例と同様に、中央部に孔6aを持つ
円形の板材6がメッキ品質向上のために頭部4に設けら
れるとともに、ワイヤーロープ端部固定部8に複数のボ
ルト孔36a を持つ二枚の細長い補強板36が頭部4とハン
ドル2との付け根部の補強およびワイヤーロープ3の端
部3bのハンドル2への固定位置の選択のために設けられ
ている他、予備張力付加部16において、棒状の引手21に
リング20に代えて細い先端部39a を持つ孔明き掛止片39
が溶接されてその掛止片39の孔にコイルスプリング18が
掛止されるとともに、ハンドル2のその長手方向に沿う
複数箇所に、掛止片39の先端部39a が挿入掛止される傾
斜貫通孔2bが明けられており、この変形例によれば、コ
イルスプリング18の端部をハンドル2に固定する位置
を、より簡易な構成でハンドル2の長手方向に複数位置
選択することができる。
【0051】また図13の変形例では、先の変形例と同様
に、中央部に孔6aを持つ円形の板材6がメッキ品質向上
のために頭部4に設けられるとともに、ワイヤーロープ
端部固定部8に複数のボルト孔36a を持つ二枚の細長い
補強板36が頭部4とハンドル2との付け根部の補強およ
びワイヤーロープ3の端部3bのハンドル2への固定位置
の選択のために設けられている他、予備張力付加部16に
おいて、ハンドル2に溶接されたフック19に代えて、ネ
ジ部40a を持つフック40に、引手21を持つリング20が掛
止されるとともに、ハンドル2のその長手方向に沿う複
数箇所に、そのフック40のネジ部40a が挿入される貫通
孔2cが明けら、さらにハンドル2の各ネジ孔2cの位置に
ナット41が溶接されており、この変形例によれば、フッ
ク40のネジ部40a をねじ込み固定する貫通孔2cを選択す
ることでコイルスプリング18の端部をハンドル2に固定
する位置をハンドル2の長手方向に複数位置選択するこ
とができるとともに、同じ外径の複数本のパイプ1に対
する作業の際に容易に同じ位置でコイルスプリング18の
端部をハンドル2に固定し得て、固定位置の選択の手間
を省くことができる。なお、ナット41を溶接する代りに
ハンドル2の貫通孔2c自体に雌ネジを加工しても良い。
【0052】図14および図15は、上記第1実施例の把持
具のさらなる変形例を示す正面図およびハンドル端部方
向から見た部分拡大図であり、この変形例では、先の変
形例と同様に、中央部に孔6aを持つ円形の板材6がメッ
キ品質向上のために頭部4に設けられるとともに、ワイ
ヤーロープ端部固定部8に複数のボルト孔36a を持つ二
枚の細長い補強板36が頭部4とハンドル2との付け根部
の補強およびワイヤーロープ3の端部3bのハンドル2へ
の固定位置の選択のために設けられている他、予備張力
付加部16において、ハンドル2に溶接されたフック19に
代えて、棒状の引手21を持つとともにハンドル2の太さ
よりも僅かに大きい間隔を空けて二個の挟持片42を二本
のリベット43で揺動可能に支持するフック44に、シャッ
クル(船舶等で使用されているU字状の留め具)45を介
してコイルスプリング18が掛止され、図15に示すよう
に、それら二個の挟持片42の間に図示例では丸パイプ材
からなるハンドル2が挿通され、そしてハンドル2の適
当な位置にフック44の脱落防止用の突起49が設けられて
おり、ここでフック44は、各々引手21に溶接された、シ
ャックル45を掛けられる鉤状板44a と、二本のリベット
43を固設される二枚の側板44b とを有するとともに、リ
ベット43の打ち付けの際に両側板44b と挟持片42との間
の隙間をあけて挟持片42の揺動とリベット43の強固な打
ち付けとを両立させるために各リベット43に挿通された
パイプ材44c を有している。
【0053】上記の変形例によれば、図14に示すよう
に、ワイヤーロープ3の中間部3bをパイプ1に掛けて、
そのワイヤーロープ3の端部3cにコイルスプリング18を
介して連結されたシャックル45をフック44の鉤状板44a
に掛け、そのフック44を手で持って、コイルスプリング
18が適当に伸びてワイヤーロープ3の中間部3bがパイプ
1に密着するまでハンドル2に対し図14では下方へ移動
させてから手を放すと、フック44がシャックル45を介し
てコイルスプリング18で引っ張られて、二個の挟持片42
のうち鉤状板44a から遠い方の挟持片42を支点にして梃
子のようにハンドル2に対し傾くことから、その手を放
した任意の位置で、ハンドル2の長手方向に直交する方
向での二個の挟持片42の間隔が狭まってそれらの挟持片
42がハンドル2を強固に挟持し、それによってフック44
がハンドル2に強固に固定されるので、ハンドル2に対
するコイルスプリング18の端部の固定位置をハンドル2
の長手方向の、ワイヤーロープ3の中間部3bに適当な予
備張力を与え得る任意の位置に設定することができる。
なお、ハンドル2は、丸パイプ材でなく長円形や楕円形
断面のパイプ材からなるものでも良い。
【0054】図16(a)および(b)は、図13に示す変
形例の把持具の、特に予備張力付加部16のさらなる変形
例を示す正面図および左側面図であり、この変形例で
は、フック40に代えて、ネジ部46a と外周溝46b とを持
つピン46が設けられ、また引手21を持つリング20に代え
て、上記シャックル45が設けられており、かかる変形例
によれば、より簡易に加工し得る構成で、同じ外径の複
数本のパイプ1に対する作業の際に容易に同じ位置でコ
イルスプリング18の端部をハンドル2に固定し得て、固
定位置の選択の手間を省くことができる。
【0055】図17は、上記第1実施例の把持具の、特に
ワイヤーロープ端部固定部8および予備張力付加部16の
さらなる変形例を示す正面図であり、この変形例では、
先の変形例と同様に中央部に孔6aを持つ円形の板材6が
メッキ品質向上のために頭部4に設けられている他、ワ
イヤーロープ端部固定部8において、ブラケット9およ
びボルト11に代えて、ハンドル2に複数の貫通孔2dが形
成されるとともにハンドル2のそれらの貫通孔の位置に
ナット41が溶接され、ワイヤーロープ3の一方の端部3b
のアイとそれを挟む二枚の座金50とに挿通された蝶ネジ
24が上記の貫通孔2dの一つに挿通されてそのナット41に
螺着されており、また、予備張力付加部16において、フ
ック40に代えて、ハンドル2に複数の貫通孔2cが形成さ
れるとともにハンドル2のそれらの貫通孔の位置にナッ
ト41が溶接され、ネジ部47a と段付き頭部47b とを持つ
ピン47がそれらの貫通孔2cの一つに挿通されてそのナッ
ト41に螺着されるとともに、引手21を持つリング20に代
えて、ピン47の頭部47b の外径よりも内径が多少大きい
円形リング48が設けられており、かかる変形例によれ
ば、より簡易に加工し得る構成で、そのピン47を有する
予備張力付加部16により、同じ外径の複数本のパイプ1
に対する作業の際に容易に同じ位置でコイルスプリング
18の端部をハンドル2に固定し得るとともに、その蝶ネ
ジ24を有するワイヤーロープ端部固定部8により、より
広範囲な外径のパイプ1に適用することができる。な
お、この場合も上記各ナット41に代えて、ハンドル2の
貫通孔2c,2d自体に雌ネジを加工しても良い。また、円
形リング48に代えてシャックル45を用いても良い。
【0056】図18は、上記第2実施例の把持具の、特に
ワイヤーロープ3およびワイヤーロープ端部固定部8の
さらなる変形例を示す正面図であり、この変形例では、
両方の端部3b, 3cにアイが形成されたワイヤーロープ3
が中央部3dで二つ折りにされて使用される(従ってこの
場合には、一つに纏めた端部3b, 3cが索状物の一方の端
部、中央部3dが他方の端部となる)ととともに、ワイヤ
ーロープ端部固定部8において、図17に示す変形例と同
様、ブラケット9およびボルト11に代えて、ハンドル2
に複数の貫通孔が形成されるとともにハンドル2のそれ
らの貫通孔の位置にナット41が溶接されていて、ワイヤ
ーロープ3の上記両方の端部3b, 3cのアイとそれらを挟
む二枚の座金50とに挿通された蝶ネジ24がそれらの貫通
孔の一つに挿通されてそのナット41に螺着されており、
かかる変形例によれば、ワイヤーロープ3が二つ折りに
されることで二本になった中間部3aが図示しないパイプ
の円柱状表面に巻き付けられた状態で中央部3dがフック
30に掛止されることから、それら二本の中間部3aがパイ
プの円柱状表面に密着するので、パイプの円柱状表面に
対するワイヤーロープ3の接触面積を二倍にし得て、よ
り強力にパイプ3を把持することができる。
【0057】図19は、この発明の円筒状表面を持つ対象
物用把持具の第3実施例を示す正面図であり、この第3
実施例の把持具は、瓶51の口部にねじ込み装着された対
象物としての蓋52を滑らないように把持して緩めるのに
適したもので、棒状のハンドル53と、中間部54a を蓋52
の円筒状表面52a 上に巻き付けられる索状物としての綿
製の紐54と、蓋52の円筒状表面52a との間に紐54を挟持
する索状物挟持面としての円筒状の紐挟持面55a を持つ
とともにハンドル53の一端部に固設された頭部55とを具
えており、ここにおけるハンドル53は、丸パイプ材から
形成され、また頭部55は、適当な長さに切断された丸パ
イプ材56がハンドル53の長手方向に対し交差する方向に
軸線が延在する向きでハンドル53の端部に溶接されて形
成されている。なお、ハンドル53は角パイプ材や楕円形
あるいは長円形断面のパイプ材で形成しても良い。
【0058】またこの第3実施例の把持具は、紐54の中
間部54a から一方の端部54b 寄りの部分を紐挟持面55a
に対する所定位置でその紐挟持面55a に対し交差させて
ハンドル53に向かわせる索状物第1案内部としての紐第
1案内部57と、紐54の上記一方の端部54b をハンドル53
に固定する索状物端部固定部としての紐端部固定部58と
を具えており、ここにおける紐第1案内部57は、頭部55
の丸パイプ材56に明けられた貫通孔56a によって形成さ
れ、また紐端部固定部58は、丸パイプ材56の貫通孔56a
から引き出された紐54の上記一方の端部54b を縛って形
成された瘤54cを掛止する丸パイプ材56の外周面によっ
て構成されている。
【0059】さらにこの第3実施例の把持具は、紐54の
中間部54a から他方の端部54d 寄りの部分を円筒状の紐
挟持面55a に添わせるとともにその他方の端部54d 寄り
の部分を紐54の中間部54a から一方の端部54b 寄りの部
分に対し交差させてハンドル53に向かわせる索状物第2
案内部としての紐第2案内部59を具えており、ここにお
ける紐第2案内部59は、頭部55の丸パイプ材56にその軸
線方向へ間隔を空けて明けられた孔に内側から挿通され
て溶接された二本のピン60の、紐挟持面55a から突出し
て二本の角部を形成する二本の軸部60a によって構成さ
れていて、紐54の中間部54a から他方の端部54d 寄りの
部分は、それらの軸部60a の間に挿通されて頭部55に対
する横ずれを防止されている。
【0060】さらにこの第3実施例の把持具は、紐54の
中間部54a から他方の端部54d 寄りの部分ひいては中間
部54a に予備張力を付加する予備張力付加部61として、
手で握って引っ張るのに充分な長さの、その紐54の他方
の端部54d 寄りの部分を具えている。
【0061】かかる第3実施例の把持具にあっては、図
19に示すように、一方の端部54b の瘤54c が丸パイプ材
56の表面に掛止されることでハンドル53に固定された紐
54の中間部54a を、回転させようとする蓋52の円筒状の
表面52a 上に巻き付け、紐54の他方の端部54d を二本の
軸部60a の間に通して、その紐54の中間部54a から他方
の端部54d 寄りの部分を手で握って引っ張り、その状態
で紐54ごとハンドル53を握ると、ハンドル53の一端部に
固設された頭部55の紐挟持面55a が、蓋52の円筒状表面
52a との間にその紐54を挟持し、紐第1案内部57が、紐
54の中間部54aから一方の端部54b 寄りの部分を紐挟持
面55a に対する所定位置すなわち貫通孔56a の位置でそ
の紐挟持面55a に対し交差させてハンドル53に向かわ
せ、また紐第2案内部59が、紐54の中間部54a から他方
の端部54d 寄りの部分を、紐挟持面55a に添わせるとと
もに紐54の一方の端部54b 寄りの部分に対し交差させて
ハンドル53に向かわせ、そして予備張力付加部61として
の、ハンドル53と一緒に握られたその紐54の他方の端部
54d 寄りの部分が、紐54の中間部54a に張力を付加して
蓋52の円筒状表面52a をある程度締め付けさせる。
【0062】この状態でハンドル53を、蓋52の円筒状表
面52a の、紐挟持面55a との間に紐54を挟持している位
置Aを支点として、図19中矢印Bで示すように、紐第1
案内部57が蓋52の円筒状表面52a から離間する方向に首
振り回動させると、その紐第1案内部57で案内された、
紐54の中間部54a から一方の端部54b 寄りの部分がハン
ドル53で引っ張られ、それと同時に蓋52が紐挟持面55a
に引き寄せられてその紐挟持面55a との間に紐54をより
強固に挟持し、これによって紐54の中間部54aが強固に
蓋52の円筒状表面52a に密着して極めて高い摩擦力で蓋
52の円筒状表面52a に結合する。しかも、紐第1案内部
57が紐54の一方の端部54b 寄りの部分を貫通孔56a の位
置で紐挟持面55a に対し交差させてハンドル53に向かわ
せているので、蓋52の円筒状表面52a に対する紐54の中
間部54a の巻き掛け角が極めて大きくなって、蓋52の円
筒状表面52a の周長に対し相当な割合の長さを持つ中間
部54a が蓋52の円筒状表面52a に強固に密着することに
なる。それゆえ、さらに上記方向にハンドル53を回動さ
せれば、紐54が既に蓋52を滑らないように強固に把持し
ているので、ハンドル53と蓋52とが一体となってその蓋
52の中心軸線周りに回転する。
【0063】従って上記第3実施例の把持具によれば、
パイプレンチや鎖パイプレンチのようる顎部の歯で滑り
止めすることなく蓋52を滑らないように把持して回転さ
せることができるので、蓋52の表面に深い傷を残さずに
済み、しかも従来のパイプを挟持する顎部やチェーンよ
りも軽量である綿製の紐54を使用するので、把持具全体
を軽量に製造し得て操作を容易なものとすることができ
るとともに、把持具全体を安価に製造することができ
る。
【0064】しかも上記第3実施例の把持具によれば、
紐挟持面55a が円筒状であるので、頭部55の外径よりも
半径が大きいような蓋52に対しても、頭部55の紐挟持面
55aをその蓋52の円筒状表面52a へ向けて、その円筒状
表面52a との間で紐54を挟持することができるので、コ
ンパクトな頭部55を持つ把持具で、直径が小さい蓋から
大きい蓋まで広範囲な寸法の蓋に適用することができ
る。
【0065】さらに上記第3実施例の把持具によれば、
頭部55は筒状部材としてのパイプ材56を有するものであ
るので、頭部55ひていは把持具をより軽量なものにする
ことができる。
【0066】さらに上記第3実施例の把持具によれば、
紐第1案内部57は紐挟持面55a に明けられた貫通孔56a
を有するものであるので、頭部55の側面に溝を形成する
場合等を比較して加工が容易な上に、紐54を確実に所定
位置で紐挟持面55a に対し交差した状態に維持し得る。
【0067】さらに上記第3実施例の把持具によれば、
紐第2案内部59は紐挟持面55a に対して突出するともに
間に紐54を通される二本の軸部60a を持つピン60を有す
るものであるので、紐挟持面55a に溝を形成する場合等
と比較して、加工が容易な上に、紐54を確実に紐挟持面
55a に添わせておくことができる。
【0068】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、当業者によって
適宜変更可能なものであり、例えば、上記第1実施例乃
至第3実施例において、ワイヤーロープ3や紐54の代り
に綿製や合成樹脂製のロープを用いても良く、また頭部
とハンドルとを、鋳造や鍛造あるいは合成樹脂の型成形
等によって一体に形成しても良い。そして頭部を、円筒
の一部をなすように形成して、その頭部の一部の円筒状
部分に索状物挟持面を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の把持具の第1実施例を示す正面図で
ある。
【図2】上記第1実施例の把持具を示す左側面図であ
る。
【図3】上記第1実施例の把持具の一部を拡大して示す
断面図である。
【図4】この発明の把持具の第2実施例を示す正面図で
ある。
【図5】上記第2実施例の把持具を示す左側面図であ
る。
【図6】上記第2実施例の把持具の一部を拡大して示す
断面図である。
【図7】上記第2実施例の把持具の一変形例の一部を拡
大して示す正面図である。
【図8】上記第2実施例の把持具の他の変形例の一部を
拡大して示す断面図である。
【図9】上記第1実施例の把持具の一変形例を示す正面
図である。
【図10】上記変形例の把持具を示す左側面図である。
【図11】上記変形例の把持具を示す右側面図である。
【図12】上記第1実施例の把持具の他の変形例を示す
正面図である。
【図13】上記第1実施例の把持具のさらに他の変形例
を示す正面図である。
【図14】上記第1実施例の把持具のさらに他の変形例
を示す正面図である。
【図15】上記変形例のハンドル端部方向から見た一部
を拡大して示す断面図である。
【図16】(a)および(b)は、図13に示す変形例の
把持具の、特に予備張力付加部のさらなる変形例を示す
正面図および左側面図である。
【図17】上記第1実施例の把持具の、特にワイヤーロ
ープ端部固定部および予備張力付加部のさらなる変形例
を示す正面図である。
【図18】上記第2実施例の把持具の、特にワイヤーロ
ープおよびワイヤーロープ端部固定部のさらなる変形例
を示す正面図である。
【図19】この発明の把持具の第3実施例を示す正面図
である。
【符号の説明】
1 パイプ 1a 円筒状表面 2 ハンドル 2a 長孔 3 ワイヤーロープ 3a 中間部 3b 一方の端部 3c 他方の端部 4a ワイヤーロープ挟持面 4 頭部 5 パイプ材 5a 貫通孔 6 円形の板材 6a 中央部の孔 7 ワイヤーロープ第1案内部 8 ワイヤーロープ端部固定部 9 ブラケット 10 ナット 11 ボルト 12 ワイヤーロープ第2案内部 13 角部 14 ブラケット 15 ローラー 16 予備張力付加部 17 スプリング固定位置調節具 18 コイルスプリング 19 フック 20 リング 21 引手 22 本体 23 挟み板 24 蝶ネジ 25 全ネジボルト 26 リベット 27 端部材 28 ブラケット 29 ピン 30 フック 31 レバー 51 瓶 52 蓋 52a 円筒状表面 53 ハンドル 54 紐 54a 中間部 54b 一方の端部 54c 瘤 54d 他方の端部 55 頭部 55a 紐挟持面 56 丸パイプ材 56a 貫通孔 57 紐第1案内部 58 紐端部固定部 59 紐第2案内部 60 ピン 60a 軸部 61 予備張力付加部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状のハンドル(2) と、 中間部(3a)を対象物(1) の円筒状表面上に巻き付けられ
    る索状物(3) と、 前記対象物の円筒状表面との間に前記索状物を挟持する
    索状物挟持面(4a)を持つとともに前記ハンドルの一端部
    に固設される頭部(4) と、 前記索状物の前記中間部から一方の端部(3b)寄りの部分
    を前記索状物挟持面に対する所定位置でその索状物挟持
    面に対し交差させて前記ハンドルに向かわせる索状物第
    1案内部(7) と、 前記索状物の前記一方の端部を前記ハンドルに固定する
    索状物端部固定部(8)と、 前記索状物の前記中間部から他方の端部(3c)寄りの部分
    を前記索状物挟持面に添わせるとともに前記索状物の前
    記一方の端部寄りの部分に対し交差させて前記ハンドル
    に向かわせる索状物第2案内部(12)と、 前記索状物の前記他方の端部寄りの部分に予備張力を付
    加する予備張力付加部(16)と、 を具えてなる、円筒状表面を持つ対象物用把持具
  2. 【請求項2】 前記索状物挟持面(4a)は円筒状である、
    請求項1記載の円筒状表面を持つ対象物用把持具。
  3. 【請求項3】 前記頭部(4) は筒状部材(5) を有するも
    のである、請求項1記載の円筒状表面を持つ対象物用把
    持具。
  4. 【請求項4】 前記索状物第1案内部は前記索状物挟持
    面に明けられた貫通孔(5a)を有するものである、請求項
    1から請求項3までの何れか記載の円筒状表面を持つ対
    象物用把持具。
  5. 【請求項5】 前記索状物第2案内部は前記索状物挟持
    面に対して突出するとともに間に前記索状物を通される
    二本の角部(13)を有するものである、請求項1から請求
    項4までの何れか記載の円筒状表面を持つ対象物用把持
    具。
  6. 【請求項6】 前記索状物はワイヤーロープ(3) であ
    る、請求項1から請求項5までの何れか記載の円筒状表
    面を持つ対象物用把持具。
  7. 【請求項7】 前記角部(13)は前記対象物の円筒状表面
    に接する端面(13a)を有するものである、請求項6記載
    の円筒状表面を持つ対象物用把持具。
  8. 【請求項8】 前記角部(13)には前記対象物の円筒状表
    面に接するローラー(15)が回動自在に支持されている、
    請求項6記載の円筒状表面を持つ対象物用把持具。
  9. 【請求項9】 前記予備張力付加部は前記索状物の前記
    他方の端部寄りの部分またはその端部と前記ハンドルと
    の間に介挿された弾性部材(18)を有するものである、請
    求項1から請求項8までの何れか記載の円筒状表面を持
    つ対象物用把持具。
  10. 【請求項10】 前記弾性部材はコイルスプリング(18)
    である、請求項9記載の円筒状表面を持つ対象物用把持
    具。
  11. 【請求項11】 前記予備張力付加部は前記ハンドルに
    一端部を揺動可能に支持されるとともに中間部に前記索
    状物の前記他方の端部寄りの部分またはその端部を掛止
    されたレバー(31)を有するものである、請求項1から請
    求項8までの何れか記載の円筒状表面を持つ対象物用把
    持具。
  12. 【請求項12】 前記予備張力付加部は前記索状物に対
    する前記弾性部材の固定位置または前記ハンドルに対す
    る前記弾性部材もしくは前記レバーの支持位置を変更可
    能とされている、請求項9または請求項11記載の円筒
    状表面を持つ対象物用把持具。
  13. 【請求項13】 前記索状物端部固定部は前記ハンドル
    に対する前記索状物の前記一方の端部の固定位置を変更
    可能とされている、請求項1から請求項12までの何れ
    か記載の円筒状表面を持つ対象物用把持具。
  14. 【請求項14】 前記索状物は紐(54)または、綿もしく
    は合成樹脂製ロープであり、 前記予備張力付加部は手で把持して引っ張り得る長さに
    した前記索状物の前記他方の端部(54d) 寄りの部分であ
    る、請求項1から請求項5までの何れか記載の円筒状表
    面を持つ対象物用把持具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200492322Y1 (ko) * 2019-07-01 2020-09-16 (주)동인엔지니어링 다점식 토글클램프

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