JP2000083906A - 血管の異常診断装置 - Google Patents

血管の異常診断装置

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JP2000083906A
JP2000083906A JP10260040A JP26004098A JP2000083906A JP 2000083906 A JP2000083906 A JP 2000083906A JP 10260040 A JP10260040 A JP 10260040A JP 26004098 A JP26004098 A JP 26004098A JP 2000083906 A JP2000083906 A JP 2000083906A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体から発せられる雑音成分を除去できるよ
うにして、S/N比を向上させ、血管の異常位置の推定
精度の向上を図る。 【解決手段】 生体の特定部位に付帯させられ特定空間
内の血管の血流音により生じる振動を含む音の振動を検
知する複数の生体振動検知手段SAと、生体振動検知手
段SAによって検知された各波形信号に基づいて、上記
特定空間内に血管の血流音の異常音の発生点があるとき
に、該異常音の発生点を血管の異常位置として推定する
異常位置推定手段1と、生体の雑音発生部位に付帯させ
られ該部位の雑音を検知する生体雑音振動検知手段SB
と、生体振動検知手段SAの検知した波形信号から生体
雑音成分を除去する生体雑音成分除去手段10と、生体
の周囲の雑音発生部位に付帯させられ該部位の雑音を検
知する周囲雑音振動検知手段SCと、生体振動検知手段
SAの検知した波形信号から周囲雑音成分を除去する周
囲雑音成分除去手段20とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体等の生体にお
いて例えば脳の血管の異常を診断するための血管の異常
診断装置に係り、特に、血管の血流音により生じる振動
を検知して行なう血管の異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、生体としての人体において、く
も膜下出血などの原因のひとつに、脳血管異常がある
が、このような血管異常を出血前に発見することは、予
防医学の観点から極めて重要なことである。現在の脳内
血管異常診断には、脳内動脈に造影剤を注入して行なう
血管撮影診断、CTによる血管検査による診断や超音波
診断等があるが、いずれの方法も侵襲性、コスト等の問
題から健康診断等のようなマス・スクリーンニングには
不向きである。一方、頭蓋内の血管異常部位から血流に
伴う音が発生していることが従来から知られており、本
願出願人等は、この可聴帯域音に着目し、血管の血流音
により生じる振動を検知して行なう血管の異常診断装置
の研究を進めてきている。この血管の異常診断装置は、
前額部に複数の高精度加速度センサを取り付け、血管異
常部から放射される音を検知し、応答波形を所謂ビーム
フォーミングにより脳内の血管異常位置の推定を行なう
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この開発中
の血管の異常診断装置にあっては、必ずしも高い推定精
度が得られていないという問題があった。これは、高精
度加速度センサが被験者の呼吸音や体動などによる雑音
や、周囲の雑音を検知してしまうので、これらの雑音が
原因となって精度に影響を与えているからである。本発
明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、生体から
発せられる雑音成分を除去できるようにして、S/N比
を向上させ、血管の異常位置の推定精度の向上を図った
血管の異常診断装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を解決す
るための本発明の技術的手段は、生体の特定部位に付帯
させられ特定空間内の血管の血流音により生じる振動を
含む音の振動を波形信号として検知する複数の生体振動
検知手段と、該生体振動検知手段によって検知された各
波形信号に基づいて、上記特定空間内に血管の血流音の
異常音の発生点があるときに、該異常音の発生点を血管
の異常位置として推定する異常位置推定手段とを備えた
血管の異常診断装置において、生体の雑音発生部位に付
帯させられ該雑音発生部位から発生される雑音の振動を
波形信号として検知する生体雑音振動検知手段と、該生
体雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、上
記生体振動検知手段の検知した波形信号から、生体雑音
成分を除去する生体雑音成分除去手段とを備えた構成と
している。この構成により、生体振動検知手段の検知し
た波形信号から、生体雑音成分が除去されるので、S/
N比が向上させられ、血管の異常位置の推定精度の向上
が図られる。
【0005】そして、必要に応じ、上記生体雑音成分除
去手段を、上記生体雑音振動検知手段が検知した波形信
号に基づいて、上記生体の雑音発生部位から発生された
雑音が上記生体振動検知手段が検知した波形信号に与え
る影響を生体雑音成分波形信号として推定する生体雑音
成分推定手段と、該生体雑音成分推定手段が推定した生
体雑音成分波形信号を上記生体振動検知手段の検知した
波形信号から除去する生体雑音成分波形信号除去手段と
を備えて構成している。これにより、生体の雑音発生部
位から発生された雑音が生体振動検知手段が検知した波
形信号に与える影響を生体雑音成分波形信号として推定
するので、単に雑音と思われる大きな振幅の波形信号を
除去する場合に比較して、より精度が向上させられる。
この場合、必要に応じ、上記生体雑音成分推定手段を、
上記生体雑音振動検知手段から上記生体振動検知手段ま
での伝達関数を推定する伝達関数推定手段と、該伝達関
数推定手段が推定した伝達関数に基づいて生体雑音成分
波形信号を算出する生体雑音成分波形信号算出手段とを
備えて構成している。伝達関数を推定して行なうので、
生体雑音成分波形信号の推定精度が高くなり、確実に雑
音成分が除去される。また、この場合、上記生体雑音振
動検知手段の検知した波形信号を特定のトリガ信号を基
準にして窓掛け処理する窓掛け手段を備えたことが有効
である。
【0006】そしてまた、必要に応じ、生体の周囲の雑
音発生部位に付帯させられ該雑音発生部位から発生され
る雑音の振動を波形信号として検知する周囲雑音振動検
知手段と、該周囲雑音振動検知手段が検知した波形信号
に基づいて、上記生体振動検知手段の検知した波形信号
から周囲雑音成分を除去する周囲雑音成分除去手段とを
備えた構成としている。この構成により、上記の生体雑
音成分のみならず、周囲雑音成分も除去されるので、よ
り一層S/N比が向上させられ、血管の異常位置の推定
精度の向上が図られる。
【0007】また、必要に応じ、上記周囲雑音成分除去
手段を、上記周囲雑音振動検知手段が検知した波形信号
に基づいて、上記生体の周囲の雑音発生部位から発生さ
れた雑音が上記生体振動検知手段が検知した波形信号に
与える影響を周囲雑音成分波形信号として推定する周囲
雑音成分推定手段と、該周囲雑音成分推定手段が推定し
た周囲雑音成分波形信号を上記生体振動検知手段の検知
した波形信号から除去する周囲雑音成分波形信号除去手
段とを備えて構成している。これにより、生体の周囲の
雑音発生部位から発生された雑音が生体振動検知手段が
検知した波形信号に与える影響を周囲雑音成分波形信号
として推定するので、単に雑音と思われる大きな振幅の
波形信号を除去する場合に比較して、より精度が向上さ
せられる。この場合、必要に応じ、上記周囲雑音成分推
定手段を、上記周囲雑音振動検知手段から上記生体振動
検知手段までの伝達関数を推定する伝達関数推定手段
と、該伝達関数推定手段が推定した伝達関数に基づいて
周囲雑音成分波形信号を算出する周囲雑音成分波形信号
算出手段とを備えて構成している。伝達関数を推定して
行なうので、周囲雑音成分波形信号の推定精度が高くな
り、確実に雑音成分が除去される。また、この場合、上
記周囲雑音振動検知手段の検知した波形信号を特定のト
リガ信号を基準にして窓掛け処理する窓掛け手段を備え
たことが有効である。
【0008】また、必要に応じ、上記異常位置推定手段
を、上記生体振動検知手段の検知した各波形信号を特定
のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する窓掛け処理手
段と、該窓掛け処理手段によって窓掛け処理された各波
形信号からクロススペクトル及びコヒーレンスからなる
波形信号の特性を算出する波形信号特性算出手段と、上
記特定空間内の予め定めた多数の点について各点と各生
体振動検知手段との距離を計算する距離計算手段と、該
距離計算手段が計算した距離に基づいて各生体振動検知
手段までの出力時間差を計算する出力時間差計算手段
と、該出力時間差計算手段が計算した出力時間差に基づ
いて上記各点に対する夫々のクロススペクトルの位相の
傾きを計算する傾き計算手段と、上記コヒーレンスの大
きい周波数で各点に対する夫々のクロススペクトルの位
相と実測の位相の差の2乗和を計算する2乗和計算手段
と、該2乗和の最小点を異常位置として表示する表示手
段とを備えて構成している。この場合、上記波形信号特
性算出手段を、クロススペクトルの波形信号の算出にお
いて、多数回繰り返し行なった一次算出結果の平均によ
り算出する構成としたことが有効である。より一層推定
精度が向上させられる。更に、必要に応じ、上記生体振
動検知手段の数を3以上とした構成としている。推定位
置データを3次元データとすることができ、より一層、
推定位置精度が向上させられる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の実施の形態に係る血管の異常診断装置について説明
する。実施の形態に係る血管の異常診断装置は、生体と
して人体の血管の異常、特に、脳の血管の異常を診断す
るものである。図1乃至図4に示すように、実施の形態
に係る血管の異常診断装置は、人体の特定部位としての
脳に付帯させられ特定空間内の血管の血流音により生じ
る振動を含む音の振動を波形信号として検知する複数の
生体振動検知手段SAと、生体振動検知手段SAによっ
て検知された各波形信号に基づいて、上記特定空間内に
血管の血流音の異常音の発生点があるときに、該異常音
の発生点を血管の異常位置として推定する異常位置推定
手段1とを備えて構成されている。生体振動検知手段S
Aは、高精度加速度型振動ピックアップセンサで構成さ
れており、図1に示すように、4つ(SA1 〜SA4 )
用いられ、左右前額部と左右こめかみ部の計4箇所に取
り付けられる。
【0010】異常位置推定手段1は、詳しくは、図4に
示すように、生体振動検知手段SAの検知した各波形信
号を特定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する窓掛
け処理手段2、即ち、周知の時間軸で切り出す手段を備
えている。トリガ信号としては、心臓部位に取付けられ
た心電センサ(ECG)SDによって検知された心電波
形信号が用いられる。更に、異常位置推定手段1は、窓
掛け処理手段2によって窓掛け処理された各波形信号か
らクロススペクトル及びコヒーレンスからなる波形信号
の特性を算出する波形信号特性算出手段3を備えてい
る。波形信号特性算出手段3は、クロススペクトルの波
形信号の算出において、多数回繰り返し行なった一次算
出結果、例えば30回の一次算出結果を平均により算出
する構成としている。
【0011】更にまた、異常位置推定手段1は、特定空
間内の予め定めた多数の点について各点と各生体振動検
知手段SAとの距離を計算する距離計算手段4と、距離
計算手段4が計算した距離に基づいて各生体振動検知手
段SAまでの出力時間差を計算する出力時間差計算手段
5と、出力時間差計算手段5が計算した出力時間差に基
づいて上記各点に対する夫々のクロススペクトルの位相
の傾きを計算する傾き計算手段6と、コヒーレンスの大
きい周波数で各点に対する夫々のクロススペクトルの位
相と実測の位相の差の2乗和を計算する2乗和計算手段
7と、該2乗和の最小点を異常位置として表示する例え
ばCRTからなる表示手段8とを備えて構成されてい
る。表示手段8には、後述の図8及び図9に示すよう
に、脳の横断面において、上記2乗和の等高線がプロッ
トされる。
【0012】次に、この異常位置推定手段1の、位置推
定原理について説明する。音源からセンサまでの、音の
到達時間差が分かれば、センサ位置から音源の位置を推
定することができる。非常に小さい到達時間差は、クロ
ススペクトルの位相の傾き(群遅延成分)を調べること
によって求められるが、音場内に反射が多数存在する場
合には、到達時間差を示す位相傾きが理想的な直線とは
なりにくい。また、ランダム雑音やパワーの低い周波数
での位相が不安定であることから、クロススペクトルの
位相の傾きを精度良く求めることが難しくなる。そこ
で、観測波形からクロススペクトルの位相の傾きを求め
る際にコヒーレンスで重みを付けた最小2乗法を用いて
到達時間差を求める。今、推定する位相回転角(傾き)
をaとし、量センサの位相差から生じる位相バイアスを
bとする。すなわち、位相θが次のような皆既食線とし
て推定できるものとする。 θ=aω+b (1) 離散角周波数ωi において観測されるコヒーレンスをγ
2 、クロススペクトルの位相をθi とすると、重み付
け最小2乗法による解は
【0013】
【数1】
【0014】を最小とするa,bとなる。ここで、位相
は周波数ωi 毎にθi と観測されるが、回帰すべき角度
はθi +2ni πであるので、推定値a,bを計算する
ことが困難となる。しかし、推定すべき群遅延はセンサ
間距離による伝播遅延より小さくなることから、推定値
aの範囲とni が有限の範囲に限定できる。ここでは、
その中で誤差が最小となるni を用いa,bを求める。
【0015】また、実施の形態に係る血管の異常診断装
置は、図1及び図3に示すように、生体の雑音発生部位
に付帯させられ該雑音発生部位から発生される雑音の振
動を波形信号として検知する生体雑音振動検知手段SB
と、生体雑音振動検知手段SBが検知した波形信号に基
づいて、生体振動検知手段SAの検知した波形信号か
ら、生体雑音成分を除去する生体雑音成分除去手段10
とを備えている。生体雑音振動検知手段SBは、高精度
加速度型振動ピックアップセンサで構成されており、図
1に示すように、雑音発生部位としての頚部に取り付け
られる。頚部に取り付けるのは、雑音としての呼吸音の
影響が大きく、頚部にその振動が顕著に現れるからであ
る。11は生体雑音振動検知手段SBが検知した波形信
号を、特定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する窓
掛け手段である。トリガ信号としては、上記と同様に心
臓部位に取付けられた心電センサSDによって検知され
た心電波形信号が用いられる。
【0016】更にまた、図3に示すように、生体雑音成
分除去手段10は、生体雑音振動検知手段SBが検知し
窓掛け処理された波形信号に基づいて、生体の雑音発生
部位から発生された雑音が生体振動検知手段SAが検知
した波形信号に与える影響を生体雑音成分波形信号とし
て推定する生体雑音成分推定手段12と、生体雑音成分
推定手段12が推定した生体雑音成分波形信号を生体振
動検知手段SAの検知した波形信号から除去する生体雑
音成分波形信号除去手段13とを備えて構成されてい
る。生体雑音成分推定手段12は、生体雑音振動検知手
段SBから生体振動検知手段SAまでの伝達関数を推定
する伝達関数推定手段14と、伝達関数推定手段14が
推定した伝達関数に基づいて生体雑音成分波形信号を算
出する生体雑音成分波形信号算出手段15とを備えて構
成されている。
【0017】次に、この生体雑音成分除去手段10の、
処理原理について説明する。図5に示すように、伝達関
数Ha1〜Ha4は、クロススペクトル法により求める。左
右前額部と左右こめかみ部のセンサ出力X1 〜X4 に含
まれる、頚部センサからの入力Nに起因する雑音成分の
推定値^Z1 〜^Z4 はN^Ha1〜N^Ha4として求め
ることができる。左右前額部と左右こめかみ部のセンサ
出力X1 〜X4 から、呼吸による雑音成分^Z1 〜^Z
4 を除去した^Y1 〜^Y4 を用いて血管異常位置の推
定を行なう。詳しくは、図6に示すように、先ず、クロ
ススペクトルによる、頚部センサから左右前額部と左右
こめかみ部のセンサへの伝達関数を推定する。ここで
は、血流音をノイズとして取り扱う。これは、検知した
信号をX(t),Y(t)とすると、時間窓で区切った
各セグメント(1〜n)毎に、X(t),Y(t)を夫
々、フーリエ変換する。i番目のセグメントのスペクト
ルは、夫々、
【0018】
【数2】
【0019】となる。ここで、クロススペクトルは、
【0020】
【数3】
【0021】多数のセグメントについて平均すると、
【0022】
【数4】
【0023】ここで、相関のない項は0であるから、
【0024】
【数5】
【0025】となる。一方、
【0026】
【数6】
【0027】となり、これにより、以下の式により伝達
関数が求められる。
【0028】
【数7】
【0029】Hn (ω)を逆フーリエ変換すると、フィ
ルタ係数hn (t)が求められる。
【0030】次に、図7に示すように、上記既知のX
(t)と上記で推定したhn (t)とから、所謂畳み込
み積分により、雑音の影響^Z(t)が求められる。こ
の結果から、式 Y(t)−^Z(t)により、雑音の
影響を除いた波形が分かる。
【0031】また、実施の形態に係る血管の異常診断装
置は、図1及び図2に示すように、生体の周囲の雑音発
生部位に付帯させられ該雑音発生部位から発生される雑
音の振動を波形信号として検知する周囲雑音振動検知手
段SCと、周囲雑音振動検知手段SCが検知した波形信
号に基づいて、上記生体振動検知手段SAの検知した波
形信号から周囲雑音成分を除去する周囲雑音成分除去手
段20とを備えている。周囲雑音振動検知手段SCは、
高精度加速度型振動ピックアップセンサで構成されてお
り、図1に示すように、雑音発生部位としての床に取り
付けられる。床に取り付けるのは、建物を伝達してくる
外部音等の雑音の影響が顕著に現れるからである。21
は周囲雑音振動検知手段SCが検知した波形信号を、特
定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する窓掛け手段
である。トリガ信号としては、上記と同様に心臓部位に
取付けられた心電センサSDによって検知された心電波
形信号が用いられる。
【0032】周囲雑音成分除去手段20は、周囲雑音振
動検知手段SCが検知し窓掛け処理された波形信号に基
づいて、上記生体の周囲の雑音発生部位から発生された
雑音が上記生体振動検知手段SAが検知し波形信号に与
える影響を周囲雑音成分波形信号として推定する周囲雑
音成分推定手段22と、周囲雑音成分推定手段22が推
定した生体雑音成分波形信号を上記生体振動検知手段S
Aの検知した波形信号から除去する周囲雑音成分波形信
号除去手段23とを備えて構成されている。また、周囲
雑音成分推定手段22は、周囲雑音振動検知手段SCか
ら生体振動検知手段SAまでの伝達関数を推定する伝達
関数推定手段24と、伝達関数推定手段24が推定した
伝達関数に基づいて周囲雑音成分波形信号を算出する周
囲雑音成分波形信号算出手段25とを備えて構成されて
いる。この周囲雑音成分除去手段20の処理原理は、上
述した生体雑音成分除去手段10の処理原理と同じであ
る。
【0033】尚、実施の形態に係る血管の異常診断装置
は、生体振動検知手段SA,生体雑音振動検知手段S
B,周囲雑音振動検知手段SC及び心電センサSDから
の波形信号を、A/D変換する周知の構成からなるA/
D変換手段30を備えている。また、A/D変換後の処
理は、コンピュータのCPUやメモリ等の機能によって
実現される。
【0034】従って、実施の形態に係る血管の異常診断
装置によれば、図1に示すように、生体振動検知手段S
Aとしての高精度加速度型振動ピックアップセンサを左
右前額部と左右こめかみ部の計4箇所に取り付け、生体
雑音振動検知手段SBとしての高精度加速度型振動ピッ
クアップセンサを雑音発生部位としての頚部に取り付
け、周囲雑音振動検知手段SCとしての高精度加速度型
振動ピックアップセンサを雑音発生部位としての床に取
り付け、更に、心電センサSDを心臓部位に取付け、例
えばサンプリング周波数を5kHzとし、例えば5分
間、振動の検知を行なう。各センサからの信号は、A/
D変換手段30によってA/D変換され、図示外のメモ
リに記憶される。
【0035】次に、各センサからの波形信号が処理され
る。この場合、周囲雑音振動検知手段SCが検知した波
形信号及び生体雑音振動検知手段SBが検知した波形信
号は、図2及び図3に示すように、心電センサSDによ
って検知された心電波形信号をトリガ信号にして窓掛け
手段21,11により窓掛け処理される。先ず、図2に
示すように、周囲雑音成分除去手段20により、周囲雑
音振動検知手段SCが検知した波形信号に基づいて生体
振動検知手段SAの検知した波形信号から周囲雑音成分
が除去される。この場合、生体の周囲の雑音発生部位か
ら発生された雑音が生体振動検知手段SAが検知した波
形信号に与える影響を周囲雑音成分波形信号として推定
するので、単に雑音と思われる大きな振幅の波形信号を
除去する場合に比較して、より精度が向上させられる。
また、周囲雑音成分波形信号算出手段25によって、伝
達関数推定手段24が推定した伝達関数に基づいて周囲
雑音成分波形信号を算出するので、周囲雑音成分波形信
号の推定精度が高くなり、確実に雑音成分が除去され
る。
【0036】次に、図3に示すように、生体雑音成分除
去手段10により、生体雑音振動検知手段SBが検知し
た波形信号に基づいて、生体振動検知手段SAの検知し
た波形信号から、生体雑音成分が除去される。この場
合、生体の雑音発生部位から発生された雑音が生体振動
検知手段SAが検知した波形信号に与える影響を生体雑
音成分波形信号として推定するので、単に雑音と思われ
る大きな振幅の波形信号を除去する場合に比較して、よ
り精度が向上させられる。また、生体雑音成分波形信号
算出手段15により、伝達関数推定手段14が推定した
伝達関数に基づいて生体雑音成分波形信号を算出するの
で、生体雑音成分波形信号の推定精度が高くなり、確実
に雑音成分が除去される。
【0037】その後、図4に示すように、生体振動検知
手段SAによって検知され、上記周囲雑音成分除去手段
20及び生体雑音成分除去手段10により雑音が除去さ
れた各波形信号に基づいて、異常位置推定手段1より、
異常音の発生点がスキャンされ、特定空間内に血管の血
流音の異常音の発生点があるときに、異常音の発生点が
血管の異常位置として推定される。その推定結果は、脳
の横断面において、上記のコヒーレンスの大きい周波数
で各点に対する夫々のクロススペクトルの位相と実測の
位相の差の2乗和の等高線がプロットされ、表示手段8
に表示される。この場合、生体振動検知手段SAとして
の高精度加速度型振動ピックアップセンサが左右前額部
と左右こめかみ部の計4箇所に取り付けられているの
で、データが3次元データとなっており、そのため、推
定位置精度が向上させられる。また、生体振動検知手段
SAの検知した波形信号から、周囲雑音成分及び生体雑
音成分が除去されているので、それだけ、S/N比が向
上させられており、血管の異常位置の推定精度が向上さ
せられる。
【0038】
【実験例】次に、本発明の実施の形態に係る血管の異常
診断装置を用いた実験例について比較例とともに示す。
実験は、先ず、d AVFの患者について、比較例とし
て従来の方法で血管異常位置の推定を行なった場合と、
呼吸音を除去して血管異常位置の推定を行なった場合の
実験を行なった。図8及び図9に結果を示す。従来の方
法で推定を行なった場合(図8)、CTスキャンで計測
された血管異常位置で、誤差が大きくなっており、精度
が低い。これに対して、呼吸音を除去して推定を行なっ
た場合(図9)では、CTスキャン計測された血管異常
位置付近で誤差が小さく、容易にこの付近に音源がある
ことが分かる。また、誤差の小さい範囲も狭くなってい
る。
【0039】また、健常者について、比較例として従来
の方法で血管異常位置の推定を行なった場合と、呼吸音
を除去して血管異常位置の推定を行なった場合の実験を
行なった。図10及び図11に結果を示す。従来の方法
で推定を行なった場合(図10)は、図8と比較して誤
差が同程度なので患者と健常者を判別することができな
い。一方、呼吸音を除去して推定を行なった場合(図1
1)は、誤差が5.5以上であり、図9と比較すると誤
差が約2倍となっている。よって、患者と健常者を判別
することができる。以上のことから、呼吸音の除去が血
管異常位置の推定精度の向上と、患者と健常者との判別
性の向上に有用であることが確認された。
【0040】尚、上記実施の形態では、人体の脳の血管
異常診断に用いた例で説明したが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、人体の別の部位用に用い、あるい
は、別の生体に適用して良いことは勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の血管の異
常診断装置によれば、生体振動検知手段の検知した波形
信号から、生体雑音成分を除去することができるので、
S/N比を向上させることができ、血管の異常位置の推
定精度の向上を図ることができる。即ち、人体の場合で
いえば、脳ドックは未だ高価で、かつ検査時間も長く、
健康診断への応用は困難であるが、本発明によれば、精
度良く簡易に診断が可能になるので、費用効果比の観点
からは、より多くの集団に対して、低コストで非侵襲的
・非観血的かつ確実に診断を行なうことのできる。特
に、頭蓋内血管病変を早期に、非侵襲的・非観血的に診
断することができ、本発明により頭蓋内血管病変の有無
を約80%の確診率で診断可能になった。
【0042】そして、生体雑音成分除去手段を、生体雑
音振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、生体の
雑音発生部位から発生された雑音が上記生体振動検知手
段が検知した波形信号に与える影響を生体雑音成分波形
信号として推定する生体雑音成分推定手段と、生体雑音
成分推定手段が推定した生体雑音成分波形信号を上記生
体振動検知手段の検知した波形信号から除去する生体雑
音成分波形信号除去手段とを備えて構成した場合には、
生体の雑音発生部位から発生された雑音が生体振動検知
手段が検知した波形信号に与える影響を生体雑音成分波
形信号として推定するので、単に雑音と思われる大きな
振幅の波形信号を除去する場合に比較して、より精度を
向上させることができる。また、生体雑音成分推定手段
を、生体雑音振動検知手段から生体振動検知手段までの
伝達関数を推定する伝達関数推定手段と、伝達関数推定
手段が推定した伝達関数に基づいて生体雑音成分波形信
号を算出する生体雑音成分波形信号算出手段とを備えて
構成した場合には、伝達関数を推定して行なうので、生
体雑音成分波形信号の推定精度が高くなり、確実に雑音
成分を除去することができる。
【0043】更に、生体の周囲の雑音発生部位に付帯さ
せられ該雑音発生部位から発生される雑音の振動を波形
信号として検知する周囲雑音振動検知手段と、周囲雑音
振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、上記生体
振動検知手段の検知した波形信号から周囲雑音成分を除
去する周囲雑音成分除去手段とを備えて構成した場合に
は、生体雑音成分のみならず、周囲雑音成分も除去する
ことができるので、より一層S/N比を向上させること
ができ、血管の異常位置の推定精度を向上させることが
できる。更にまた、周囲雑音成分除去手段を、周囲雑音
振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、生体の周
囲の雑音発生部位から発生された雑音が上記生体振動検
知手段が検知した波形信号に与える影響を周囲雑音成分
波形信号として推定する周囲雑音成分推定手段と、周囲
雑音成分推定手段が推定した周囲雑音成分波形信号を上
記生体振動検知手段の検知した波形信号から除去する周
囲雑音成分波形信号除去手段とを備えて構成した場合に
は、生体の周囲の雑音発生部位から発生された雑音が生
体振動検知手段が検知した波形信号に与える影響を周囲
雑音成分波形信号として推定するので、単に雑音と思わ
れる大きな振幅の波形信号を除去する場合に比較して、
より精度を向上させることができる。また、周囲雑音成
分推定手段を、周囲雑音振動検知手段から上記生体振動
検知手段までの伝達関数を推定する伝達関数推定手段
と、伝達関数推定手段が推定した伝達関数に基づいて周
囲雑音成分波形信号を算出する周囲雑音成分波形信号算
出手段とを備えて構成した場合には、伝達関数を推定し
て行なうので、周囲雑音成分波形信号の推定精度が高く
なり、確実に雑音成分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
の基本的構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、周囲雑音成分除去手段の構成を示すブロック
図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、生体雑音成分除去手段の構成を示すブロック
図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、異常位置推定手段の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、生体雑音成分除去手段の処理原理を示す図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、生体雑音成分除去手段の伝達関数を求める処
理原理を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
において、生体雑音成分除去手段の雑音成分の除去処理
原理を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
のd AVFの患者についての実験例を示し、比較例と
しての従来の方法で血管異常位置の推定を行った場合の
脳の断面状態を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装置
のd AVFの患者についての実験例を示し、呼吸音を
除去して血管異常位置の推定を行なった場合の脳の断面
状態を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装
置の健常者についての実験例を示し、比較例としての従
来の方法で血管異常位置の推定を行った場合の脳の断面
状態を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る血管の異常診断装
置の健常者についての実験例を示し、呼吸音を除去して
血管異常位置の推定を行なった場合の脳の断面状態を示
す図である。
【符号の説明】
SA(SA1 〜SA4 ) 生体振動検知手段 SB 生体雑音振動検知手段 SC 周囲雑音振動検知手段 SD 心電センサ 1 異常位置推定手段 2 窓掛け処理手段 3 波形信号特性算出手段 4 距離計算手段 5 出力時間差計算手段 6 傾き計算手段 7 2乗和計算手段 8 表示手段 10 生体雑音成分除去手段 11 窓掛け手段 12 生体雑音成分推定手段 13 生体雑音成分波形信号除去手段 14 伝達関数推定手段 15 生体雑音成分波形信号算出手段 20 周囲雑音成分除去手段 21 窓掛け手段 22 周囲雑音成分推定手段 23 周囲雑音成分波形信号除去手段 24 伝達関数推定手段 25 周囲雑音成分波形信号算出手段 30 A/D変換手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月29日(1999.7.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を解決す
るための本発明の技術的手段は、生体の特定部位に付帯
させられ特定空間内の血管の血流音により生じる振動を
含む音の振動を波形信号として検知する複数の生体振動
検知手段と、該生体振動検知手段によって検知された各
波形信号に基づいて、上記特定空間内に血管の血流音の
異常音の発生点があるときに、該異常音の発生点を血管
の異常位置として推定する異常位置推定手段とを備えた
血管の異常診断装置において、生体の雑音発生部位に付
帯させられ該雑音発生部位から発生される雑音の振動を
波形信号として検知する生体雑音振動検知手段と、該生
体雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、上
記生体振動検知手段の検知した波形信号から、生体雑音
成分を除去する生体雑音成分除去手段とを備え、上記異
常位置推定手段を、上記生体振動検知手段の検知した各
波形信号を特定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理す
る窓掛け処理手段と、該窓掛け処理手段によって窓掛け
処理された各波形信号からクロススペクトル及びコヒー
レンスからなる波形信号の特性を算出する波形信号特性
算出手段と、上記特定空間内の予め定めた多数の点につ
いて各点と各生体振動検知手段との距離を計算する距離
計算手段と、該距離計算手段が計算した距離に基づいて
各生体振動検知手段までの出力時間差を計算する出力時
間差計算手段と、該出力時間差計算手段が計算した出力
時間差に基づいて上記各点に対する夫々のクロススペク
トルの位相の傾きを計算する傾き計算手段と、上記コヒ
ーレンスの大きい周波数で各点に対する夫々のクロスス
ペクトルの位相と実測の位相の差の2乗和を計算する2
乗和計算手段と、該2乗和の最小点を異常位置として表
示する表示手段とを備えて構成している。この構成によ
り、生体振動検知手段の検知した波形信号から、生体雑
音成分が除去されるので、S/N比が向上させられ、血
管の異常位置の推定精度の向上が図られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、上記波形信号特性算出手段を、クロ
ススペクトルの波形信号の算出において、多数回繰り返
し行なった一次算出結果の平均により算出する構成とし
たことが有効である。より一層推定精度が向上させられ
る。更に、必要に応じ、上記生体振動検知手段の数を3
以上とした構成としている。推定位置データを3次元デ
ータとすることができ、より一層、推定位置精度が向上
させられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598125877 小川 彰 岩手県盛岡市東緑ヶ丘22−4 (72)発明者 安倍 正人 岩手県盛岡市館向町5−60−103 (72)発明者 小川 彰 岩手県盛岡市東緑ケ丘22−4 (72)発明者 青木 錬 岩手県花巻市城内4番3号 株式会社新興 製作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の特定部位に付帯させられ特定空間
    内の血管の血流音により生じる振動を含む音の振動を波
    形信号として検知する複数の生体振動検知手段と、 該生体振動検知手段によって検知された各波形信号に基
    づいて、上記特定空間内に血管の血流音の異常音の発生
    点があるときに、該異常音の発生点を血管の異常位置と
    して推定する異常位置推定手段とを備えた血管の異常診
    断装置において、 生体の雑音発生部位に付帯させられ該雑音発生部位から
    発生される雑音の振動を波形信号として検知する生体雑
    音振動検知手段と、 該生体雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づい
    て、上記生体振動検知手段の検知した波形信号から、生
    体雑音成分を除去する生体雑音成分除去手段とを備えた
    ことを特徴とする血管の異常診断装置。
  2. 【請求項2】 上記生体雑音成分除去手段を、上記生体
    雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、上記
    生体の雑音発生部位から発生された雑音が上記生体振動
    検知手段が検知した波形信号に与える影響を生体雑音成
    分波形信号として推定する生体雑音成分推定手段と、 該生体雑音成分推定手段が推定した生体雑音成分波形信
    号を上記生体振動検知手段の検知した波形信号から除去
    する生体雑音成分波形信号除去手段とを備えて構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の血管の異常診断装置。
  3. 【請求項3】 上記生体雑音成分推定手段を、上記生体
    雑音振動検知手段から上記生体振動検知手段までの伝達
    関数を推定する伝達関数推定手段と、 該伝達関数推定手段が推定した伝達関数に基づいて生体
    雑音成分波形信号を算出する生体雑音成分波形信号算出
    手段とを備えて構成したことを特徴とする請求項2記載
    の血管の異常診断装置。
  4. 【請求項4】 上記生体雑音振動検知手段の検知した波
    形信号を特定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する
    窓掛け手段を備えたことを特徴とする請求項1,2また
    は3記載の血管の異常診断装置。
  5. 【請求項5】 生体の周囲の雑音発生部位に付帯させら
    れ該雑音発生部位から発生される雑音の振動を波形信号
    として検知する周囲雑音振動検知手段と、 該周囲雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づい
    て、上記生体振動検知手段の検知した波形信号から周囲
    雑音成分を除去する周囲雑音成分除去手段とを備えたこ
    とを特徴とする請求項1,2,3または4記載の血管の
    異常診断装置。
  6. 【請求項6】 上記周囲雑音成分除去手段を、上記周囲
    雑音振動検知手段が検知した波形信号に基づいて、上記
    生体の周囲の雑音発生部位から発生された雑音が上記生
    体振動検知手段が検知した波形信号に与える影響を周囲
    雑音成分波形信号として推定する周囲雑音成分推定手段
    と、 該周囲雑音成分推定手段が推定した周囲雑音成分波形信
    号を上記生体振動検知手段の検知した波形信号から除去
    する周囲雑音成分波形信号除去手段とを備えて構成した
    ことを特徴とする請求項5記載の血管の異常診断装置。
  7. 【請求項7】 上記周囲雑音成分推定手段を、上記周囲
    雑音振動検知手段から上記生体振動検知手段までの伝達
    関数を推定する伝達関数推定手段と、 該伝達関数推定手段が推定した伝達関数に基づいて周囲
    雑音成分波形信号を算出する周囲雑音成分波形信号算出
    手段とを備えて構成したことを特徴とする請求項6記載
    の血管の異常診断装置。
  8. 【請求項8】 上記周囲雑音振動検知手段の検知した波
    形信号を特定のトリガ信号を基準にして窓掛け処理する
    窓掛け手段を備えたことを特徴とする請求項5,6また
    は7記載の血管の異常診断装置。
  9. 【請求項9】 上記異常位置推定手段を、上記生体振動
    検知手段の検知した各波形信号を特定のトリガ信号を基
    準にして窓掛け処理する窓掛け処理手段と、 該窓掛け処理手段によって窓掛け処理された各波形信号
    からクロススペクトル及びコヒーレンスからなる波形信
    号の特性を算出する波形信号特性算出手段と、 上記特定空間内の予め定めた多数の点について各点と各
    生体振動検知手段との距離を計算する距離計算手段と、 該距離計算手段が計算した距離に基づいて各生体振動検
    知手段までの出力時間差を計算する出力時間差計算手段
    と、 該出力時間差計算手段が計算した出力時間差に基づいて
    上記各点に対する夫々のクロススペクトルの位相の傾き
    を計算する傾き計算手段と、 上記コヒーレンスの大きい周波数で各点に対する夫々の
    クロススペクトルの位相と実測の位相の差の2乗和を計
    算する2乗和計算手段と、 該2乗和の最小点を異常位置として表示する表示手段と
    を備えて構成したことを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5,6,7または8記載の血管の異常診断装置。
  10. 【請求項10】 上記波形信号特性算出手段を、クロス
    スペクトルの波形信号の算出において、多数回繰り返し
    行なった一次算出結果の平均により算出する構成とした
    ことを特徴とする請求項9記載の血管の異常診断装置。
  11. 【請求項11】 上記生体振動検知手段の数を3以上と
    したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9または10記載の血管の異常診断装置。
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