JP2000082307A

JP2000082307A - 採光装置

Info

Publication number: JP2000082307A
Application number: JP25228598A
Authority: JP
Inventors: Hideyuki Sato; 秀幸佐藤
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1998-09-07
Filing date: 1998-09-07
Publication date: 2000-03-21

Abstract

(57)【要約】【課題】比較的簡単な方法で場所や時刻に関係なく太
陽光を採光することができ、かつ装置の設置が容易な家
庭用の採光装置の実現を課題とする。【解決手段】太陽光を反射する太陽光反射板４と、こ
の太陽光反射板４を支持する反射板支持アーム５、６、
７、１２と、太陽光反射板４を回転、仰角させる反射板
回転、仰角機構１１と、これらの駆動手段と、太陽の方
位を演算して太陽光反射手板４が太陽光を自動的に追尾
するように駆動手段を制御する太陽光自動追尾装置とを
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、採光装置に関し、
特にマンションなどに用いることのできる家庭用の採光
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】集合住宅や一般の家屋でも、その部屋の
位置、方向や窓の位置などによって採光が時刻によって
偏ることがままある。例えば、窓が東向きであるとする
と、早朝から午前中にかけては日当たりがいいが、午後
２時を過ぎたあたりから太陽光が室内に直接入ってこな
くなる。当然、室内の温度と照度が低下することになる
ため、照明の点灯や冬季であれば暖房が必要になってく
る。

【０００３】従来の集光の技術として、太陽電池の受光
面の入射光量を増大させる追尾型の太陽電池等が報告さ
れている。例えば、特開平１−２２９２１６では凹面鏡
を２つの回転軸で回転させて太陽光を集光している。ま
た、特開平６−２６５２１８は複数の反射板を組み合わ
せた筒状の集光器を用いて集光している。また、特開平
７−３０２９２７では、平面上の光反射板にほぼ垂直に
太陽電池の受光面を立てた装置が提唱されている。しか
し、これらの方法は太陽電池等の受光部に対する集光が
目的であって、比較的追尾精度が高く、構造が複雑で一
般家庭用の採光装置として直ちに利用できるようなもの
ではない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、従来の
集光装置は家庭用の採光目的に使用するには追尾精度が
高く、構造が複雑であるという問題がある。

【０００５】本発明は、この点を解決して、比較的簡単
な方法で場所や時刻に関係なく太陽光を採光することが
でき、かつ装置の設置が容易な家庭用の採光装置の実現
を課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は、反射によって太陽光を室内に導いて採光
する採光装置において、太陽光を反射する太陽光反射手
段と、この太陽光反射手段を支持する支持手段と、この
支持手段を駆動する駆動手段と、太陽の方位を演算して
前記太陽光反射手段が太陽光を追尾するようにこの駆動
手段を制御する太陽光自動追尾手段とを具備することを
特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる採光装置を
添付図面を参照にして詳細に説明する。図１に、本発明
の採光装置の一実施の形態の構成図を、図２に、図１の
実施の形態の太陽光反射板とその支持アームを、図３に
図２の構成の収納時の構成を、図４に太陽光反射板の構
成を示した。図１〜図４において、１は風力発電機兼風
力計、２は小型太陽電池パネル、３は天候検知装置（雨
検知器兼温度計）、４は太陽光反射板、５は反射板支持
アーム１、６は反射板支持アーム２、７は反射板支持ア
ーム３、８は反射板支持アーム固定機構、９は太陽光自
動追尾装置（マイコン）、１０はリチウムイオン２次電
池、１１は反射板回転、仰角機構、１２は反射板支持ア
ーム４、１３は接続ケーブルである。

【０００８】図１において、この家屋が東に面している
と仮定すると、午後２時をすぎる頃から太陽光は直接室
内に入らなくなってくる。このため、照明や暖房の必要
が発生し、そのためのエネルギーが消耗されることにな
る。本発明は、これを避けて太陽を追尾させた太陽光反
射板４から反射される太陽光を室内に取り込むようにし
ている。太陽の位置は季節によって変わり時間によって
移動するため、太陽光を効率良く室内に反射させるため
には、自動的に太陽光反射板４を傾けて太陽光の入射角
すなわち反射角を調整する必要がある。この実施の形態
ではマイコンで構成される太陽光自動追尾装置９に、設
置場所の緯度、経度、設置方位を記憶させ、太陽光自動
追尾装置９が保持する計時機構からの日時、現在時刻と
太陽電池パネル２から発生する電圧の高さ等のデータを
もとに、この太陽光自動追尾装置９で自動的に最適な太
陽光の入射角を演算させて、反射板支持アーム１〜４
（５、６、７、１２）や反射板回転、仰角機構１１を駆
動して最適な入射角を追尾する。各部の駆動には図示し
ない小型のＤＣモータなどを用いる。

【０００９】ところでこのような構成の太陽光反射板４
は風による風圧を受けて損傷する恐れがある。これを避
けるために、風力発電機兼風力計１により現在の風速を
測定し、この風速データを太陽光自動追尾装置９に送
り、ある一定値以上の風速、例えば風速１０ｍ／ｓを越
えたと判定された場合は、反射板支持アーム１〜４
（５、６、７、１２）や反射板回転、仰角機構１１を駆
動して太陽光反射板４を畳んで収納する。図３に、収納
された場合の様子を示す。

【００１０】また、太陽光反射板４が受ける風圧を低下
させるために、図４に示すように反射板に風抜けの小穴
を開けておくことも有効である。さらに、雨天・曇天や
夜間には、日照が少なかったり、無かったりするため、
太陽光反射板４を設ける必要がなくなるので、天候検知
装置３や太陽電池パネル２で雨天・曇天検知した場合
や、現在時刻等で夜間であることが検出できた場合は、
図３に示したように、太陽光反射板４を収納する。な
お、図３のように太陽光反射板４を収納した場合でも、
風力発電機兼風力計１の翼は上向きになるように構成さ
れているので、風力による発電を続けることができる。

【００１１】本実施の形態では、装置を制御するための
電力が必要であるが、太陽光反射板４に取り付けられた
小型太陽電池パネル２や風力発電機兼風力計１で発電さ
れる電力をリチウムイオン２次電池１０に送り、電力を
蓄えることによって、必要な電力を供給することができ
る。すなわち、本実施の形態では、外部からの電力供給
なしに電力を自給することができる。さらに、この電力
に余剰が生じた場合には、家庭内で消費する電気エネル
ギーをこれで補うことができる。

【００１２】なお、以上の説明では、太陽光反射板４を
矩形の平面型のものとしているが、円形のものや、パラ
ボラアンテナ型のように湾曲したものを用いることも可
能である。太陽光反射板４は条件に応じて形状を変え、
太陽光を拡散させて室内の広い範囲に反射させるように
することも、集光して反射光のあたる位置の温度を高め
るようにすることもできる。

【００１３】また、以上の説明では、太陽光反射板４の
支持系を、より広範囲からの入射太陽光を利用すること
ができるように反射板支持アーム１〜４（５、６、７、
１２）と反射板回転、仰角機構１１などを用いるやや複
雑な構成で示したが、より簡単な、例えば一体型の支持
アームと回転機構の組み合わせでも実現することができ
る。

【００１４】以上説明したように、本発明では、比較的
簡単な手法で反射板を用いて採光を行うようにしたの
で、あらかじめ家屋設計や施工を行わなくても、すでに
出来上がった家屋に、特別の専門知識のない人間が取り
付けても十分目的を達成することができ、これによって
日当たりを改善し、日中は照明用のエネルギーや暖房用
のエネルギーを削減することができる。また装置が簡単
なため、取り付けや取り外しが容易で、設置費用なども
廉価である。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１の
発明は、反射によって太陽光を室内に導いて採光する採
光装置において、太陽光を反射する太陽光反射手段と、
この太陽光反射手段を支持する支持手段と、この支持手
段を駆動する駆動手段と、太陽の方位を演算して太陽光
反射手段が太陽光を追尾するようにこの駆動手段を制御
する太陽光自動追尾手段とを具備することを特徴とす
る。これにより、比較的簡単な方法で場所や時刻に関係
なく太陽光を採光することができ、かつ装置の設置が容
易な家庭用の採光装置を実現することができる。この採
光装置を用いることで、日当たりを改善し、日中は照明
用のエネルギーや暖房用のエネルギーを削減することが
できる。

【００１６】本発明の請求項２の発明は、発電手段と、
この発電手段の発電した電力を蓄積する蓄電手段とを具
備し、この蓄電手段に蓄積された電力を駆動手段および
太陽光自動追尾手段の電源として用いることを特徴とす
る。これにより、外部からの電源供給の必要をなくし、
自立型で省電力の採光装置を実現することができる。

【００１７】本発明の請求項３の発明は、発電手段に太
陽電池等の光電変換手段を用い、これを太陽光反射手段
の一部に取り付けられるようにしたことを特徴とする。
これにより、日照のある間は十分な電源が得られ、外部
からの電源供給の必要のない、自立型で省電力の採光装
置を実現することができる。

【００１８】本発明の請求項４の発明は、発電手段に風
力発電手段を用い、これを支持手段に取り付けるように
したことを特徴とする。これにより、風力による電力が
供給され、日照のない時でも電源が得られ、外部からの
電源供給の必要のない、自立型で省電力の採光装置を実
現することができる。

【００１９】本発明の請求項５の発明は、太陽光自動追
尾手段は夜間等で太陽光の追尾が終了したときには駆動
手段を制御して太陽光反射手段および支持手段を収納位
置に収める収納機能を有することを特徴とする。これに
より、太陽光の追尾を行っていないときは収納されるの
で、収納時は場所を取らず、装置の破損の危険をそれだ
け少なくすることができる。

【００２０】本発明の請求項６の発明は、風力を検出す
る風力検出手段を具備し、この風力検出手段は風力が所
定の値を越えたことを判定したときは太陽光自動追尾手
段の収納機能を働かせて太陽光の追尾位置に拘らず太陽
光反射手段および支持手段を収納させることを特徴とす
る。これにより、風力の強い時は収納されるので、風な
どによる装置の破損の危険をそれだけ少なくすることが
できる。

【００２１】本発明の請求項７の発明は、天候の状況を
検出する天候検出手段を具備し、この天候検出手段は雨
天または曇天を検出したときには太陽光自動追尾手段の
収納機能を働かせて太陽光の追尾位置に拘らず太陽光反
射手段および支持手段を収納させることを特徴とする。
これにより、採光ができないような天候の際は収納され
るので、収納時は場所を取らず、装置の破損の危険をそ
れだけ少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の採光装置の一実施の形態の構成図。

【図２】図１の実施の形態で用いられる太陽光反射板と
その支持アームの説明図。

【図３】図１の実施の形態の収納時の構成を示す説明
図。

【図４】図１の実施の形態の太陽光反射板の構成を示す
説明図。

【符号の説明】

１…風力発電機兼風力計、２…小型太陽電池パネル、３
…天候検知装置（雨検知器兼温度計）、４…太陽光反射
板、５…反射板支持アーム１、６…反射板支持アーム
２、７…反射板支持アーム３、８…反射板支持アーム固
定機構、９…太陽光自動追尾装置、１０…リチウムイオ
ン２次電池、１１…反射板回転、仰角機構、１２…反射
板支持アーム４、１３…接続ケーブル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】反射によって太陽光を室内に導いて採光
する採光装置において、太陽光を反射する太陽光反射手段と、この太陽光反射手段を支持する支持手段と、この支持手段を駆動する駆動手段と、太陽の方位を演算して前記太陽光反射手段が太陽光を追
尾するようにこの駆動手段を制御する太陽光自動追尾手
段とを具備することを特徴とする採光装置。
【請求項２】発電手段と、この発電手段の発電した電
力を蓄積する蓄電手段とを具備し、この蓄電手段に蓄積
された電力を前記駆動手段および前記太陽光自動追尾手
段の電源として用いることを特徴とする請求項１に記載
の採光装置。
【請求項３】前記発電手段は太陽電池等の光電変換手
段であり、前記太陽光反射手段の一部に取り付けられる
ことを特徴とする請求項２に記載の採光装置。
【請求項４】前記発電手段は風力発電手段であり、前
記支持手段に取り付けられることを特徴とする請求項２
に記載の採光装置。
【請求項５】前記太陽光自動追尾手段は夜間等で太陽
光の追尾が終了したときには前記駆動手段を制御して前
記太陽光反射手段および前記支持手段を収納位置に収め
る収納機能を有することを特徴とする請求項１に記載の
採光装置。
【請求項６】風力を検出する風力検出手段を具備し、
この風力検出手段は風力が所定の値を越えたことを判定
したときは前記太陽光自動追尾手段の収納機能を働かせ
て太陽光の追尾位置に拘らず前記太陽光反射手段および
前記支持手段を収納させることを特徴とする請求項５に
記載の採光装置。
【請求項７】天候の状況を検出する天候検出手段を具
備し、この天候検出手段は雨天または曇天を検出したと
きには前記太陽光自動追尾手段の収納機能を働かせて太
陽光の追尾位置に拘らず前記太陽光反射手段および前記
支持手段を収納させることを特徴とする請求項５に記載
の採光装置。