JP2000080495A - 電析による化合物薄膜の製造方法及びその化合物薄膜 - Google Patents

電析による化合物薄膜の製造方法及びその化合物薄膜

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JP2000080495A
JP2000080495A JP10246668A JP24666898A JP2000080495A JP 2000080495 A JP2000080495 A JP 2000080495A JP 10246668 A JP10246668 A JP 10246668A JP 24666898 A JP24666898 A JP 24666898A JP 2000080495 A JP2000080495 A JP 2000080495A
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Shigeta Hara
茂太 原
Nobumitsu Hirai
信充 平井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空操作などの特別の操作が不要となり、効
率よく、より高速で、常温で、操作することが可能であ
り、生産効率の向上を図ることができる、ABで表され
る化合物を電析により形成させる化合物薄膜の製造方法
及びその化合物薄膜を提供する。 【解決手段】 A及びBを含む電解液をBの電析電位よ
り卑で、Aの電析電位より貴な電位で電析操作させて、
基板上にAB薄膜を形成させるようにしたものである。
このことにより、先ずA単体の部分は存在しない。ま
た、上記の電析電位の条件を満足した上でBの電析が拡
散律速反応であるような濃度範囲において、Bの濃度を
コントロール(特に、低く)し、Bの電析速度をコント
ロール(特に、遅く)する。その上でAの濃度を十分高
くすることにより、B単体の析出速度より、BにAが化
合して、AB化合物が形成される速度が早くなるような
条件を選択する。そのことにより、B単体の部分も存在
しなくなる。したがって、A、B各々の単体部分の無い
AB化合物薄膜の作製が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上にABで表
される化合物を電析により形成させる化合物薄膜の製造
方法及びその化合物薄膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電析に関する文献としては、例えば、
「めっき教本」、電気鍍金研究会編 日刊工業新聞社
P.16〜17が挙げられる。この文献によれば、電解
液中に2種類以上の金属イオンを含むときは、多種類の
金属の同時析出が起こる可能性がある。いま、2つの金
属AおよびBの共析反応について考える。
【0003】図9(a)にAおよびB両金属の析出に対
する電流−電位曲線を示す。この図から分かるように、
AおよびBの電流−電位曲線が非常に離れていると、V
1 の電位でAの析出が始まるが、Bは電位がV2 になっ
てはじめて金属の析出が起こる。したがって、この場合
には両者の金属の同時析出(合金めっき)は不可能であ
る。
【0004】次に、図9(b)に示すように、金属Aお
よびBの電流電位曲線が接近しているときは、V1 で金
属Aが析出し、さらに電位を下げるとV2 で金属Bが析
出し始める。したがって、電位V3 では金属Aでは
A 、BではiB の部分電流が流れることになり、金属
AとBの合金めっきが可能になる。さらに、図9(c)
に示すように、金属AおよびBの電流−電位曲線がV3
の電位で交叉しているときは、V3 の電位の上下で金属
AおよびBの部分電流の大きさは異なるが、V2 の電位
より卑な領域では合金めっきが可能である。
【0005】このように多種類の金属の共析が可能であ
るかどうかは、それぞれの電解液における両者の電流−
電位曲線の形状によることがわかる。上記したように、
ABで表される化合物を電析により作製する際、二種類
の金属を同時に電析させることは公知であるが、この
時、当然二種の金属(A、B)それぞれの電析電位以上
の電位において電析する方法がとられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た電析する方法の場合、ABのみならず、A単独あるい
はB単独の部分がどうしても析出し、純度のよいAB化
合物を得ることができないという問題点があった。その
ため、実際は真空中でアニールを行う等の手法が取られ
るが、この場合、プロセスが複雑になるだけでなく、ア
ニール温度は通常低くともABの融点の7割以上(例え
ば、CdTeの場合だと約700℃以上)であることが
望ましいと言われており、アニールにより基板や配線材
料、プロセル等に制限が出ることとなる(高温で乱され
ない事が必要)。
【0007】本発明は、上記の問題点を除去し、真空操
作などの特別の操作が不要となり、効率よく、より高速
で、常温で、操作することが可能であり、生産効率の向
上を図ることができる、ABで表される化合物を電析に
より形成させる化合物薄膜の製造方法及びその化合物薄
膜を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕電析による化合物薄膜の製造方法において、A及
びBを含む電解液をBの電析電位より卑で、Aの電析電
位より貴な電位で電析操作させて、基板上にAB薄膜を
形成させるようにしたものである。
【0009】〔2〕上記〔1〕記載の電析による化合物
薄膜の製造方法において、前記電解液が水溶液である。 〔3〕上記〔2〕記載の電析による化合物薄膜の製造方
法において、前記水溶液が硫酸水溶液である。 〔4〕上記〔1〕記載の電析による化合物薄膜の製造方
法において、前記AB薄膜を形成させる電位においてB
単体の電析が拡散律速反応である。
【0010】〔5〕上記〔1〕記載の電析による化合物
薄膜の製造方法において、前記A、Bが各々IIb族、VI
b族から選ばれる元素(A′,B′)である。 〔6〕上記〔5〕記載の電析による化合物薄膜の製造方
法において、前記A′、B′がCd、Teである。 〔7〕上記〔6〕記載の電析による化合物薄膜の製造方
法において、前記Cd,Teの濃度がそれぞれ1mM、
0.1mMである。
【0011】〔8〕上記〔6〕記載の電析による化合物
薄膜の製造方法において、前記化合物薄膜の電析電位が
水銀/硫酸水銀参照電極に対して−1000mVであ
る。
〔9〕上記〔1〕記載の電析による化合物薄膜の製造方
法において、前記基板の材料として表面金属プラスチッ
ク、プラスチックフィルムを用いるようにしたものであ
る。
【0012】〔10〕上記
〔9〕記載の電析による化合
物薄膜の製造方法において、前記表面金属がAuであ
る。 〔11〕電析による化合物薄膜において、基板材料とし
てプラスチック、プラスチックフィルムを用い、AB薄
膜を共析形成させてなるものである。 〔12〕上記〔11〕記載の電析による化合物薄膜にお
いて、前記A、Bが各々Cd、Teである。
【0013】上記したように、A及びBを含む電解液を
Bの電析電位より卑で、Aの電析電位より貴な電位で電
析操作させて、基板上にAB薄膜を形成させるようにし
たものである。このことにより、先ずA単体の部分は存
在しない。また上記の電析電位の条件を満足した上でB
の電析が拡散律速反応であるような濃度範囲において、
Bの濃度をコントロール(特に、低く)し、Bの電析速
度をコントロール(特に、遅く)する。その上でAの濃
度を十分高くすることにより、B単体の析出速度によ
り、BにAが化合して、AB化合物が形成される速度が
早くなるような条件を選択する。そのことにより、B単
体の部分も存在しなくなる。
【0014】したがって、A、B各々の単体部分の無い
AB化合物薄膜の作製方法が可能となる。この場合、高
温でアニールする必要がなく、基板の選択性が広がり、
例えば安価で加工性に優れる表面金属プラスチックフィ
ルムを用いることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照しながら詳細に説明する。本発明は、Auを
基板としてCdとTeの二種の元素の同時電析を行っ
た。CdTeは化合物半導体であり、厚さ1μmで太陽
スペクトルの約90%を吸収できるため、太陽エネルギ
ー変換素子としての利用が期待されている。
【0016】本発明では、サイクリックボルタモグラム
により、CdTeの電析電位を調べ、XPSによる電析
により作製したCdTeをCdとTeの結合状態から評
価し、電気化学AFMにより、その電析初期過程のその
場観察を行った。本発明における電析初期過程のその場
観察は光てこ方式のAFM(Nanoscope E)
を用いた。
【0017】図1は本発明にかかる電気化学AFMで使
用する電気化学セルの断面図である。この図において、
1はサンプルとしての作用電極(ポリエチレンシート上
Au)、2はOリング、3はカンチレバーマウント、4
はスプリングクリップ、5は対向電極(Au多結晶ワイ
ヤー)、6は溶液入口、7は溶液通路、8は溶液出口、
9は参照電極(水銀硫酸水銀)である。
【0018】ここで、溶液は1mM硫酸カドミウム(C
dSO4 )と、0.1mM二酸化テルル(TeO2 )を
含む50mM硫酸溶液(H2 SO4 )を使用した。Au
を作用電極1、対向電極5にAu多結晶ワイヤー、参照
電極9には水銀硫酸水銀(Hg/Hg2 SO4 )を配置
した3電極方式により電位制御を行った。以下、用いる
電位はすべて水銀硫酸水銀(参照電極)に対してのもの
である。
【0019】サイクリックボルタモグラムとXPS分析
用サンプル作製に使用した溶液だが、カドミウム溶液は
1mM硫酸カドミウムを含む50mM硫酸溶液、テルル
溶液は、0.1mM二酸化テルルを含む50mM硫酸溶
液、CdとTeを両方含む溶液は、電気化学AFMで使
用するものと同様の1mM硫酸カドミウムと0.1mM
二酸化テルルを含む50mM硫酸溶液を使用した。
【0020】図2は本発明にかかるポリエチレンシート
上の金薄膜のAFMイメージを示す図である。図2
(a)に示すように、基板には(111)配向されたポ
リエチレンシート上金薄膜を使用した。この配向性は、
XRDによって確認した。この基板を作用電極として5
0mM硫酸溶液中で行ったサイクリックボルタモグラム
では、金単結晶(111)のサイクリックボルタモグラ
ムと極めてよく一致することが分かった。
【0021】さらに、この基板を電気化学−AFMによ
り原子レベルで観察したところ、図2(b)で示すよう
な、原子間距離が約0.29nmで、原子配列が三回対
称であった。このことから、この像は、金(111)−
(1×1)構造であることが分かった。このAu薄膜を
基板として、次のサイクリックボルタモグラムによって
CdTe電析電位を調べた。
【0022】図3は50mMH2 SO4 におけるAuの
サイクリックボルタモグラムを示す図であり、横軸に参
照電極(水銀硫酸水銀)に対する電位(mV)、縦軸は
電流密度(μAcm-2)を示している。図4は、Cdの
み、Teのみ、CdとTeを両方含む溶液のそれぞれの
サイクリックボルタモグラムを重ね書きしたものであ
り、横軸に参照電極(水銀硫酸水銀)に対する電位(m
V)、縦軸は電流密度(μAcm-2)を示している。そ
れぞれ1秒当たり10mVで掃引した。
【0023】それぞれのバルク電析電位についてみる
と、Teのバルク析出電位は−550mVで、それに対
応する溶解電位がこの30mVである。また、Cdのバ
ルク析出電位は−1150mVであるが、それに対応す
る溶解電位がこの−1050mVである。CdとTeを
両方含む溶液のサイクリックボルタモグラムからはカソ
ード側の−880mVにおいて、Cdのみ、Teのみの
それぞれの溶液のサイクリックボルタモグラムからは見
られないピークが現れた。さらに、アノード側ではこの
ようにTeと同様の溶解ピークは現れるものの、−10
50mVにおいてCdのバルクの溶解ピークは現れず、
新たに−550,−700mVにおいて溶解ピークが現
れた。これらのことから、この−880mVがCdTe
の析出電位であろうと考えた。
【0024】それを調べるためにCdをバルク電析させ
たものをCdサンプル、Teをバルク電析させたものを
Teサンプルとして、CdTeは−1000mVで30
分電析を行ったものをCdTeサンプルとして、これら
をXPSで次のように分析した。図5はXPS Teピ
ークを示す図であり、この図において、縦軸は強度、横
軸は結合エネルギーを示している。図5(a)はTeサ
ンプル、図5(b)はスパッタリングを行った後のTe
サンプル、図5(c)はCdTeサンプルであり、それ
ぞれTeの3d軌道におけるピークであり、CdTeサ
ンプルはスパッタリングの前後で結合エネルギー、半値
幅とともにほとんど変化がなかった。
【0025】まず、Teサンプルについては、スパッタ
リングを行うことによって酸化膜が除去され、はじめ、
4つあったピークが2つに減少した。つまり、消失した
587.19と576.75eVがTeO2 、つまり、
Te4 +のピークであり、残ったこの583.83と5
83.50eVのピークがTeのバルクピークであると
考えられる。
【0026】このようにそれぞれピークが2つずつ存在
するのはスピンの上向き、下向きによるためである。C
dTeサンプルのTeのピークは若干の酸化ピークは見
られるものの、大気中で酸化され難く、Teは大気中で
安定して存在していることが分かる。表1は共にスパッ
タリングを行ったTeサンプルとCdTeサンプルのT
eの結合エネルギー、ケミカルシフト、半値幅について
表したものである。
【0027】
【表1】
【0028】結合エネルギーを比較すると、CdTeの
Teの結合エネルギーはバルクより−0.62eVだけ
シフトしていることが分かる。TeはTe2-に還元され
ると、−0.7eVだけシフトすることが知られている
ことから、CdTeサンプル中のTeはTe2-として存
在していると考えられる。次いで、表2はスパッタリン
グ前後のCdサンプルとスパッタリング後のCdTeサ
ンプルのCdの3d軌道に関してのものである。
【0029】
【表2】
【0030】Cdサンプルのスパッタリング前後の半値
幅を比較すると、スパッタリング前はスパッタリング後
より、約1.5倍大きいことが分かる。これは大気中で
生成したCdの酸化物CdO、つまり、Cd2+とCdの
バルクピークが重なったためである。CdTeのCdの
ピークの半値幅はCdのバルクのピークの半値幅とほぼ
等しく、ピークに重なりはないと考えられる。
【0031】さらに結合エネルギーはバルクより約0.
29eV大きく、大気中で酸化されたCdサンプルの結
合エネルギーのシフトと同じ傾向が見られるため、Cd
Teサンプル中のCdはCd2+として存在していると考
えられる。以上のXPS分析から、CdTeサンプル中
のCdとTeはそれぞれCd2+とTe2-として存在して
おり、CdTeが生成していたことが明らかになった。
【0032】次に、電気化学AFMによりCdTeの電
析初期過程のその場観察を行った。図6は参照電極(水
銀硫酸水銀)に対する電位が−1000mVでの50m
MH2 SO4 +0.1mMTeO2 +1mMCdSO4
中におけるポリエチレン上金へのCdのAFMイメージ
の断面を示す図であり、図6(a)は電析前、図6
(b)は−1000mVで約1時間電析を行ったときの
像である。
【0033】これらの像のこの同じ位置における断面図
を比較すると、電析によりCdTeは島状に成長するこ
とが明らかになった。以上の結果をまとめると、サイク
リックボルタモグラムとXPS分析により、CdTeは
Teのバルク電析の領域であるが、Cdのバルク電析電
位に至っていない。そして、図7に示すように、CdT
eは、−880mVで電析することが明らかになった。
【0034】次いで、図8に示すように、CdTeの生
成がこのようにTeのバルクとCd 2+イオンの反応によ
ると仮定すると、Teはこの濃度条件で島状成長するの
で、CdTeも島状成長するはずである。図6に示した
AFM観察結果は上記の考えと矛盾しない。上記したよ
うに、ポリエチレンシート上Au薄膜を基板としCd、
TeおよびCdTe溶液中でサイクリックボルタモグラ
ムを行い、XPS分析により電析により作製したCdT
eを結合状態から評価し、電気化学AFMによりCdT
eの電析初期過程の観察を行った。
【0035】その結果、 (1)金属間化合物であるCdTeはその強い相互作用
によりCdとTeのそれぞれの電析電位の間に化合物析
出電位が存在する。 (2)Cd+Te溶液中で−1000mVで電析により
作製されたCdTeをXPS分析した結果、CdとTe
のそれぞれのピークについて、Cd2+とTe2-のケミカ
ルシフトが確認された。
【0036】(3)Teのバルクは、大気中で酸化され
たが、電析によって作製されたCdTeのTeは大気中
で酸化されずに安定に存在する。 (4)Au基板上で電析により作製されたCdTeは島
状に成長する。なお、基板としては、Au表面ポリエチ
レンフィルムを選んだが、必ずしもこれに限られるもの
ではない。
【0037】また、電析による超薄膜半導体の製造は、
常温操作が可能、製造速度・効率も良く、基板の選択幅
もあり(例えば、大きいもの、高温操作ができないプラ
スチックフィルムなど)、今後有望視されるものであ
り、CdTeなどの特性、基板がフィルムなどの点も加
味し、太陽電池、レーザーダイオードなどの光ものの半
導体の用途が期待される。
【0038】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、次のような効果を奏することができる。 (A)電析による超薄膜半導体の製造方法によれば、溶
液プロセスであるため、真空操作などの特別の操作が不
要となり、効率よく、より高速で、常温で、操作するこ
とが可能であり、生産効率の向上を図ることができると
ともに、基板の材質、大きさの幅も広げることができ
る。
【0040】(B)CdTe薄膜半導体は、光が関与す
る太陽電池、レーザーダイオードなどに好適である。 (C)柔軟性のあるポリエチレンフィルム上への薄膜半
導体は、製品(商品)製造上、種々のプロセスに対応可
能であり、さらには安価に種々の大きさのものが得られ
ることなどから、太陽電池、その他、種々の用途への展
開が可能である。
【0041】(D)金属間化合物であるCdTeはその
強い相互作用によりCdとTeのそれぞれの電析電位の
間に化合物析出電位が存在し、Cd+Te溶液中で−1
000mVで電析により作製されたCdTeをXPS分
析した結果、CdとTeのそれぞれのピークについて、
Cd2+とTe2-のケミカルシフトが確認された。 (E)Teのバルクは大気中で酸化されたが、電析によ
って作製されたCdTeのTeは大気中で酸化されずに
安定に存在する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電気化学AFMで使用する電気
化学セルの断面図である。
【図2】本発明にかかるポリエチレンシート上のAu薄
膜のAFMイメージを示す図である。
【図3】本発明にかかる50mMH2 SO4 における金
のサイクリックボルタモグラムを示す図である。
【図4】Cdのみ、Teのみ、CdとTeを両方含む溶
液のそれぞれのサイクリックボルタモグラムを重ね書き
した図である。
【図5】本発明にかかるXPS Teピークを示す図で
ある。
【図6】本発明にかかる参照電極(Hg/Hg2
4 )に対する電位が−1000mVでの50mMH2
SO4 +0.1mMTeO2 +1mMCdSO4 中にお
けるポリエチレン上の金上へのCdのAFMイメージの
断面を示す図である。
【図7】本発明にかかるCdTeの電析電位を示す図で
ある。
【図8】本発明にかかるCdTe析出の模式図である。
【図9】従来の合金電析の説明図である。
【符号の説明】
1 作用電極(ポリエチレンシート上Au) 2 Oリング 3 カンチレバーマウント 4 スプリングクリップ 5 対向電極(Au多結晶ワイヤー) 6 溶液入口 7 溶液通路 8 溶液出口 9 参照電極(水銀硫酸水銀)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年9月1日(1998.9.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A及びBを含む電解液をBの電析電位よ
    り卑で、Aの電析電位より貴な電位で電析操作させて、
    基板上にAB薄膜を形成させることを特徴とする電析に
    よる化合物薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記電解液が水溶液であることを特
    徴とする電析による化合物薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記水溶液が硫酸水溶液であること
    を特徴とする電析による化合物薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記AB薄膜を形成させる電位にお
    いてB単体の電析が拡散律速反応であることを特徴とす
    る電析による化合物薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記A、Bが各々IIb族、VIb族か
    ら選ばれる元素(A′,B′)であることを特徴とする
    電析による化合物薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記A′、B′がCd、Teである
    ことを特徴とする電析による化合物薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記Cd,Teの濃度がそれぞれ1
    mM、0.1mMであることを特徴とする電析による化
    合物薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記化合物薄膜の電析電位が水銀/
    硫酸水銀参照電極に対して−1000mVであることを
    特徴とする電析による化合物薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の電析による化合物薄膜の
    製造方法において、前記基板の材料として表面金属プラ
    スチック、プラスチックフィルムを用いることを特徴と
    する電析による化合物薄膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の電析による化合物薄膜
    の製造方法において、前記表面金属がAuであることを
    特徴とする電析による化合物薄膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 電析による化合物薄膜において、基板
    材料としてプラスチック、プラスチックフィルムを用
    い、AB薄膜を共析形成させてなることを特徴とする電
    析による薄膜半導体。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の電析による化合物薄
    膜において、前記A、Bが各々Cd、Teであることを
    特徴とする電析による薄膜半導体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011162844A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Nagasaki Univ 化合物半導体極細線の製造方法、及び化合物半導体極細線集合体
JP2011526655A (ja) * 2008-06-23 2011-10-13 ブルックヘイヴン サイエンス アソシエイツ アンダーポテンシャル析出で媒介される薄膜の逐次積層成長

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JP2011526655A (ja) * 2008-06-23 2011-10-13 ブルックヘイヴン サイエンス アソシエイツ アンダーポテンシャル析出で媒介される薄膜の逐次積層成長
JP2011162844A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Nagasaki Univ 化合物半導体極細線の製造方法、及び化合物半導体極細線集合体

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