JP2000080086A - レチノイド関連受容体機能調節剤 - Google Patents

レチノイド関連受容体機能調節剤

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JP2000080086A
JP2000080086A JP11186479A JP18647999A JP2000080086A JP 2000080086 A JP2000080086 A JP 2000080086A JP 11186479 A JP11186479 A JP 11186479A JP 18647999 A JP18647999 A JP 18647999A JP 2000080086 A JP2000080086 A JP 2000080086A
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Yasuo Sugiyama
泰雄 杉山
Yu Momose
百瀬  祐
Hiroyuki Kimura
宏之 木村
Junichi Sakamoto
潤一 坂本
Hiroyuki Odaka
裕之 小高
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】糖尿病性合併症などの予防・治療剤、食欲およ
び食物摂取を調整するための医薬として有用なレチノイ
ド関連受容体機能調節剤および新規1、3−アゾール誘
導体を提供する。 【解決手段】一般式(I) [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;XはO、Sまたは式
−NR4−(式中、R4は水素または置換されていても
よいアルキル基を示す。)で示される基を;Aはそれぞ
れ置換されていてもよい芳香族炭化水素基または芳香族
複素環基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素また
は置換されていてもよい炭化水素基を示す。)などで表
される基を示す]で表される1,3−アゾール誘導体ま
たはその塩を含有してなるレチノイド関連受容体機能調
節剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖尿病、高脂血
症、耐糖能不全などの治療及び予防に有用な1,3−ア
ゾール誘導体またはその塩を含有するレチノイド関連受
容体機能調節剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで1,3−アゾール誘導体はさま
ざまな文献で報告されている。例えば抗炎症作用を有す
る化合物(例、特開平4−154773、USP534
2851)、血小板凝集抑制作用を有する化合物(例、
USP5342851)、活性酸素阻害作用を有する化
合物(例、WO9209586、ジャーナル・オブ・メ
ディシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Che
mistry)38巻、353頁(1995年)、血栓溶解作
用を有する化合物(例、特公昭49−32853)及び
ホスホリパーゼ IV 阻害作用を有する化合物(例、WO
9808830)などが報告されている。また、液晶の
組成物(EP−A 439170)、バソプレッシン受
容体リガンド製造時の合成原料(WO9534540)
としても報告されている。さらに、1,3−アゾールカ
ルボン酸誘導体はケミカル・アブストラクツ(Chemical
Abstracts)、107巻、23273h(1987
年)、ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstract
s)、113巻、6239h(1990年)、ケミカル
・アブストラクツ(Chemical Abstracts)、120巻、
190974n(1994年)に記載されている。1,
3−アゾール誘導体のいくつかは、バイオネット(BION
ET)社(コーンウォール、英国)から試薬として販売さ
れている。しかしながら、これらの化合物がレチノイド
関連受容体機能調節作用を有すること、及び糖尿病、高
脂血症、耐糖能不全などの治療及び予防に優れた効果を
示すことは報告されていない。また、レチノイド関連受
容体機能調節剤は、特開平9−72566(WO970224
4、EP838453)などで報告されている。しかしなが
ら、これらの化合物が高脂血症、耐糖能不全などの治療
及び予防に優れた効果を示すことは報告されていない。
ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体ガンマ(PPAR
γ)は、ステロイドホルモン受容体や甲状腺ホルモン受
容体に代表される核内ホルモン受容体スーパーファミリ
ーの一員で、脂肪細胞分化のごく初期にその発現が誘導
され、マスターレギュレーターとして脂肪細胞の分化に
重要な役割を果たしている。PPARγは、リガンドと
結合することによりレチノイドX受容体(RXR)と二
量体を形成し、核内で標的遺伝子の応答性部位と結合し
て転写効率を直接制御(活性化)している。近年、プロ
スタグランジンD2の代謝物である15−デオキシ−△
12.14プロスタグランジンJ2がPPARγの内因性リガ
ンドであることが判明し、さらに、チアゾリジンジオン
誘導体に代表される一種のインスリン感受性増強薬がP
PARγのリガンド活性を有し、その強さと血糖低下作
用あるいは脂肪細胞分化促進作用が平行することが判明
した[セル(Cell)、83巻、803頁(1995
年);ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミス
トリー(The Journal of Biological Chemistry)、2
70巻、12953頁(1995年):ジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー(Journal of Medicin
al Chemistry)、39巻、655頁(1996年)]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで、糖尿病、高
脂血症、動脈硬化症などの治療剤として多くの薬剤が使
用されている。しかし、その治療効果や副作用の軽減の
面でまだ十分とはいえず、これらの点についてさらに改
良された薬剤の出現が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは、特定の1,
3−アゾール誘導体またはその塩が、意外にも優れたP
PARリガンド活性を有すること、そして糖尿病、高脂
血症、動脈硬化症などの予防・治療剤として有用である
ことを見いだした。これらの知見にもとづき、さらに種
々検討した結果、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、 (1)一般式(I)
【化29】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;XはO、Sまたは式
−NR4−(式中、R4は水素または置換されていても
よいアルキル基を示す。)で示される基を;Aはそれぞ
れ置換されていてもよい芳香族炭化水素基または芳香族
複素環基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素また
は置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−
NR67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素
または置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6
7は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよ
い)で表される基を示す]で表される1,3−アゾール
誘導体(但し、式
【化30】 で表される化合物を除く。)またはその塩を含有してな
るレチノイド関連受容体機能調節剤; (2)R1がそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭化
水素基または窒素原子を含まない芳香族複素環基である
前記(1)記載の機能調節剤; (3)糖尿病の予防・治療剤である前記(1)記載の機
能調節剤; (4)脂質代謝改善剤である前記(1)記載の機能調節
剤; (5)高脂血症の予防・治療剤である前記(1)記載の
機能調節剤; (6)肥満症の予防・治療剤である前記(1)記載の機
能調節剤; (7)抗肥満剤である前記(1)記載の機能調節剤; (8)インスリン感受性増強剤である前記(1)記載の
機能調節剤; (9)インスリン抵抗性改善剤である前記(1)記載の
機能調節剤; (10)耐糖能不全の予防・治療剤である前記(1)記
載の機能調節剤;など、ならびに以下に記載の化合物な
どに関する。 (11)一般式(I−1)
【化31】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化32】 (式中、R8は同時にNH2、OH、フェノキシ、OCH
3
【化33】 を示す)で表される化合物を除く。)またはその塩。 (12)一般式が
【化34】 である前記(11)記載のオキサゾール誘導体またはそ
の塩。 (13)一般式(I−2)
【化35】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化36】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (14)R2が水素または置換されていてもよい非芳香
族炭化水素基(但し、エステル化されていてもよいカル
ボキシル基で置換されている非芳香族炭化水素基を除
く)およびR3が式 −OR5で表される基である前記
(13)記載のオキサゾール誘導体またはその塩。 (15)一般式(I−3)
【化37】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化38】
【化39】
【化40】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (16)A1がメタ位またはパラ位に−COR3基を有し
ているフェニル基である前記(15)記載のオキサゾー
ル誘導体(但し、式
【化41】
【化42】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (17)R3がOHである前記(16)記載のオキサゾ
ール誘導体またはその塩。 (18)一般式(I−4)
【化43】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2'は水素または置
換されていてもよい非芳香族炭化水素基を;A1はそれ
ぞれ置換されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエ
ニル基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または
置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−N
67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素ま
たは置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7
は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で
表される基を示す]で表されるイミダゾール誘導体(但
し、式
【化44】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (19)R1が置換されていてもよい芳香族炭化水素基
(但し、スルホ基で置換されている芳香族炭化水素基を
除く)である前記(18)記載のイミダゾール誘導体ま
たはその塩。 (20)一般式(I−5)
【化45】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2'は水素または置換されていてもよい非芳香族炭
化水素基を;A1はそれぞれ置換されていてもよい芳香
族炭化水素基またはチエニル基を;R3は式 −OR
5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
るイミダゾール誘導体(但し、式
【化46】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (21)R1"が置換されていてもよい芳香族炭化水素基
であり、該芳香族炭化水素基が縮合環を形成していない
前記(20)記載のイミダゾール誘導体(但し、式
【化47】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (22)R3が式 −OR5で表される基である前記(2
1)記載のイミダゾール誘導体またはその塩。 (23)一般式(I−6)
【化48】 [式中、R1'は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
(但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されてい
る芳香族炭化水素基を除く)を;R2"は水素またはアル
キル基を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素
基(但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されて
いる芳香族炭化水素基を除く)を;R3は式 −OR
5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
るチアゾール誘導体(但し、式
【化49】 (式中、R9はメトキシ基、メチル基、塩素、t−ブチ
ル基、またはトリフルオロメチル基を示す)および
【化50】 およびそのHBr塩で表される化合物を除く)またはそ
の塩。 (24)R1'が少なくとも2個の置換基を有する芳香族
炭化水素基である前記(23)記載のチアゾール誘導体
またはその塩。 (25)R1'がオルト位またはメタ位に置換基を有する
フェニル基である前記(23)記載のチアゾール誘導体
またはその塩。 (26)一般式(I−7)
【化51】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素基(但
し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されている芳
香族炭化水素基を除く)を;R3は式−OR5(式中、R
5は水素または置換されていてもよい炭化水素基を示
す。)または−NR67(式中、R6、R7は同一または
異なって、水素または置換されていてもよい炭化水素基
を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環を形成し
ていてもよい)で表される基を示す]で表されるチアゾ
ール誘導体(但し、式
【化52】 (式中、R10、R11は同時に水素およびR3は水酸基ま
たはメトキシ基;R10は2位または4位置換の塩素、R
11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基;R10
2位または3位置換の塩素、R11は4位置換の塩素およ
びR3は水酸基またはメトキシ基;R10は4位置換のフ
ッ素、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ
基;R10は4位置換のメトキシ基、R11は水素およびR
3は水酸基またはメトキシ基;R10は3位置換のCF
3基、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基の
それぞれの組み合わせを示す。)
【化53】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (27)R1"が少なくとも2個の置換基を有する芳香族
炭化水素基である前記(26)記載のチアゾール誘導体
またはその塩。 (28)A2がオルト位に置換基−COR3を有するフェ
ニル基である前記(27)記載のチアゾール誘導体また
はその塩。 (29)R2が置換されていてもよい炭化水素基である
前記(26)記載のチアゾール誘導体またはその塩。 (30)一般式(I−8)
【化54】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
を;A3は置換されていてもよい芳香族炭化水素基を;
3は式−OR5(式中、R5は水素または置換されてい
てもよい炭化水素基を示す。)または−NR67(式
中、R6、R7は同一または異なって、水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接する
窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表される基
を示す]で表されるチアゾール誘導体(但し、式
【化55】 で表される化合物を除く。)またはその塩。 (31)R1"が置換されている芳香族炭化水素基である
前記(30)記載のチアゾール誘導体またはその塩。 (32) i)4−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾ
リル]安息香酸、 ii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−2−オキサゾリル]安息香酸、 iii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 iv)4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 v)3−[4−(4−イソプロピルフェニル)−2−チ
アゾリル]安息香酸、 vi)3−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チア
ゾリル]安息香酸、 vii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−5−オキサゾリル]安息香酸、 viii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−5−チアゾリル]安息香酸、 ix)3−[4−(2,5−ジメチル−3−フリル)−
2−チアゾリル]安息香酸および x)3−[4−(2,5−ジクロロ−3−チエニル)−
2−チアゾリル]安息香酸 から選ばれる少なくとも1つの化合物またはその塩。
【0005】一般式(I)中、R1およびAはそれぞれ
置換されていてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複
素環基である。R1およびAの置換されていてもよい芳
香族炭化水素基における芳香族炭化水素基としては、炭
素数6〜14のアリール基、例えばフェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、
アズレニル、ビフェニリルなどが挙げられ、なかでもフ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどが好ましい。
1およびAの置換されていてもよい芳香族複素環基に
おける芳香族複素環基としては、環構成原子として炭素
原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ば
れるヘテロ原子を1ないし4個含有する5〜7員の芳香
族単環式複素環基または芳香族縮合複素環基が挙げられ
る。芳香族複素環基の具体例としては、例えばフリル、
チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−
オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フ
ラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−
チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,
2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テ
トラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、
ピラジニル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素環
基;例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベン
ゾ[b]チエニル、インドリル、イソインドリル、1H
−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾ
リル、ベンゾチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、
キノリル、イソキノリル、シンノリル、キナゾリル、キ
ノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニ
ル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボニリル、
β−カルボニリル、γ−カルボニリル、アクリジニル、
フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、
フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニ
ル、ピロロ[1,2−b]ピリダジニル、ピラゾロ
[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリ
ジル、イミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ
[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]
ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]
ピリジル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリ
ダジニルなどの2環性または3環性芳香族縮合複素環基
などが挙げられる。中でも、R1については窒素を含ま
ない芳香族複素環基が好ましく、チエニル基、フリル基
がさらに好ましい。また、Aについては、芳香族単環式
複素環基が好ましく、ピリジル基、チエニル基がさらに
好ましい。
【0006】上記した芳香族炭化水素基および芳香族複
素環基における置換基は、例えばハロゲン化されていて
もよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアル
ケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数3〜7
のシクロアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルケニル
基、炭素数3〜7のシクロアルキニル基、炭素数6〜1
4のアリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、5〜
6員の芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジ
ル、オキサゾリル、チアゾリルなど)、5〜6員の非芳
香族複素環基(例、テトラヒドロフリル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、
ピペラジニルなど)、炭素数7〜19のアラルキル基
(ベンジル、ベンズヒドリル、トリチルなど)、炭素数
1〜4のアルキルもしくは炭素数2〜8のアシル(例、
炭素数2〜8のアルカノイルなど)でモノ−もしくはジ
−置換されていてもよいアミノ基、アミジノ基、炭素数
2〜8のアシル基(例、炭素数2〜8のアルカノイル基
など)、炭素数1〜4のアルキル基でモノ−もしくはジ
−置換されていてもよいカルバモイル基、炭素数1〜4
のアルキル基でモノ−もしくはジ−置換されていてもよ
いスルファモイル基、エステル化されていてもよいカル
ボキシル基(例、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル
基など)、ヒドロキシ基、ハロゲン化されていてもよい
炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルケニ
ルオキシ基、炭素数3〜7のシクロアルキルオキシ基、
炭素数7〜9のアラルキルオキシ基、炭素数6〜14の
アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシな
ど)、チオール基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭
素数7〜19のアラルキルチオ基(例、ベンジルチオな
ど)、炭素数6〜14のアリールチオ基(例、フェニル
チオ、ナフチルチオなど)、スルホ基、シアノ基、アジ
ド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)などが挙げられる。中で
も、R1の置換基については、縮合環を形成しない置換
基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原
子またはハロゲン原子を含む置換基がさらに好ましい。
また、Aの置換基については、ヘテロ原子を介して結合
しない置換基が好ましい。
【0007】R3は式 −OR5(式中、R5は水素また
は置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−
NR67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素
または置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6
7は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよ
い)で表される基である。R2はR5と同様、水素または
置換されていてもよい炭化水素基である。R2およびR5
における置換されていてもよい炭化水素基としては、炭
素数1〜24の炭化水素基、例えば炭素数1〜14の脂
肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環族炭化水素基、
炭素数3〜10の脂環族炭化水素基−炭素数1〜14の
脂肪族炭化水素基、炭素数7〜19の芳香脂肪族炭化水
素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が挙げられ
る。中でも、R2については、炭素数1〜14の脂肪族
炭化水素基、炭素数3〜10の脂環族炭化水素基および
炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましく用いら
れ、とりわけ炭素数1〜8のアルキル基が好ましく用い
られる。また、R5については、炭素数1〜14の脂肪
族炭化水素基、炭素数7〜19の芳香脂肪族炭化水素基
が好ましく用いられ、とりわけ、炭素数1〜8のアルキ
ル基、炭素数7〜19のアラルキル基が好ましく用いら
れる。
【0008】炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、t.-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキ
シル、ヘプチル、オクチルなど炭素数1〜8のアルキル
基;例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニ
ル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−
メチル−1−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテ
ニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、3−メチルー
2−ブテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、2,
4−ヘキサジエニル、5−ヘキセニル、1−ヘプテニ
ル、1−オクテニルなどの炭素数2〜8のアルケニル
基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−
ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニ
ル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニ
ル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニル、2,4−ヘキサ
ジイニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、1−オク
チニルなどの炭素数2〜8のアルキニル基が挙げられ
る。炭素数3〜10の脂環族炭化水素基は、例えばシク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチルなど炭素数3〜7のシクロアル
キル基;例えば1−シクロペンテニル、2−シクロペン
テニル、3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニ
ル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1
−シクロヘプテニル、2−シクロヘプテニル、3−シク
ロヘプテニル、2,4−シクロヘプタジエニルなど炭素
数5〜7のシクロアルケニル基が挙げられる。炭素数3
〜10の脂環族炭化水素基−炭素数1〜14の脂肪族炭
化水素基は、例えば、炭素数3〜7のシクロアルキル−
炭素数1〜14のアルキル基、炭素数5〜7のシクロア
ルケニル−炭素数1〜14のアルキル基等が挙げられ
る。具体例を示せば、例えばシクロプロピルメチル、シ
クロプロピルエチル、シクロブチルメチル、シクロペン
チルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエ
チル、シクロヘキシルプロピル、シクロヘプチルメチ
ル、シクロヘプチルエチル、2−シクロペンテニルメチ
ル、3−シクロペンテニルメチル、2−シクロヘキセニ
ルメチル、3−シクロヘキセニルメチルなどが挙げられ
る。
【0009】炭素数7〜19の芳香脂肪族炭化水素基
は、具体的には例えばベンジル、フェネチル、1−フェ
ニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロ
ピル、3−フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、α
−ナフチルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナフチル
エチルなどの炭素数7〜19のアラルキル基、スチリ
ル、2−(2−ナフチルビニル)などの炭素数8〜13
のアリールアルケニル基などが挙げられる。炭素数6〜
14の芳香族炭化水素基は、例えばフェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル、
ビフェニリルなどが挙げられる。上記した炭化水素基に
おける置換基は、R1、Aで定義された芳香族炭化水素
基及び芳香族複素環基における置換基と同様のものが挙
げられる。R5の置換基としては、ハロゲン原子、炭素
数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
【0010】R4は、水素または置換されていてもよい
アルキル基であり、特に水素が好ましい。置換されてい
てもよいアルキル基におけるアルキル基としては、炭素
数1〜16の直鎖もしくは分枝状のアルキル基が挙げら
れる。好ましくは炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝状
のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、t.-ブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エ
チルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメ
チルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチ
ルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノ
ニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどが挙げられ
る。このようなアルキル基の置換基としては、例えば炭
素数2〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアル
キル基、炭素数6〜14のアリール基(例、フェニル、
ナフチルなど)、5〜6員の芳香族複素環基(例、チエ
ニル、フリル、ピリジル、オキサゾリル、チアゾリルな
ど)、5〜6員の非芳香族複素環基(例、テトラヒドロ
フリル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニ
ル、ピロリジニル、ピペラジニルなど)、炭素数7〜1
9のアラルキル基(ベンジル、ベンズヒドリル、トリチ
ルなど)、炭素数1〜4のアルキルもしくは炭素数2〜
8のアシル(例、炭素数2〜8のアルカノイルなど)で
モノ−もしくはジ−置換されていてもよいアミノ基、ア
ミジノ基、炭素数2〜8のアシル基(例、炭素数2〜8
のアルカノイル基など)、炭素数1〜4のアルキル基で
モノ−もしくはジ−置換されていてもよいカルバモイル
基、炭素数1〜4のアルキル基でモノ−もしくはジ−置
換されていてもよいスルファモイル基、エステル化され
ていてもよいカルボキシル基(例、炭素数2〜8のアル
コキシカルボニル基など)、ヒドロキシ基、炭素数1〜
6のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルケニルオキシ
基、炭素数3〜7のシクロアルキルオキシ基、炭素数7
〜9のアラルキルオキシ基、炭素数6〜14のアリール
オキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシなど)、チ
オール基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数7〜
19のアラルキルチオ基(例、ベンジルチオなど)、炭
素数6〜14のアリールチオ基(例、フェニルチオ、ナ
フチルチオなど)、スルホ基、シアノ基、アジド基、ニ
トロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素)などが挙げられる。
【0011】R6およびR7は前述の通り、それぞれ水素
または置換されていてもよい炭化水素基である。R6
よびR7の置換されていてもよい炭化水素基としては、
2、R5で定義された置換されていてもよい炭化水素基
と同様のものが挙げられる。R6、R7が隣接する窒素原
子とともに形成される含窒素複素環基としては5〜7員
環のものが挙げられ、具体的には、1−ピロリジニル、
ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、1−ピペラ
ジニル、ヘキサメチレンイミン−1−イル、オキサゾリ
ジン−3−イル、チアゾリジン−3−イル、イミダゾリ
ジン−3−イル、2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル、2,4−ジオキソイミダゾリジン−3−イル、2,
4−ジオキソオキサゾリジン−3−イル、2,4−ジオ
キソチアゾリジン−3−イル等が挙げられる。
【0012】一般式(I)で表される化合物は、例えば
次の式で表される化合物などを含む。
【化56】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]
【0013】一般式(I)で表される化合物の中でも、
1がハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよい炭素
数1〜6のアルキル基およびハロゲン化されていてもよ
い炭素数1〜6のアルコキシ基から選ばれた置換基1〜
5個(好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2
個)をそれぞれ有していてもよいフェニル、チエニル、
フリルまたはピリジル(好ましくはフェニルまたはチエ
ニル、さらに好ましくはフェニル)であり、R2が水素
原子であり、XがOまたはSであり、Aがフェニルまた
はチエニル(好ましくはフェニル)であり、R3が式
−OR5(R5は水素または炭素数1〜6のアルキル基を
示す)で表される基(好ましくは水素)である化合物が
好ましく、とりわけ、 i)4−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾ
リル]安息香酸、 ii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−2−オキサゾリル]安息香酸、 iii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 iv)4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 v)3−[4−(4−イソプロピルフェニル)−2−チ
アゾリル]安息香酸、 vi)3−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チア
ゾリル]安息香酸、 vii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−5−オキサゾリル]安息香酸、 viii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−5−チアゾリル]安息香酸、 ix)3−[4−(2,5−ジメチル−3−フリル)−
2−チアゾリル]安息香酸 および x)3−[4−(2,5−ジクロロ−3−チエニル)−
2−チアゾリル]安息香酸 から選ばれる少なくとも1つの化合物またはその塩が好
ましい。
【0014】一般式(I)で表される化合物で表される
化合物の中でも、一般式(I−1)
【化57】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化58】 (式中、R8は同時にNH2、OH、フェノキシ、OCH
3
【化59】 を示す)で表される化合物を除く。)またはその塩;
【0015】一般式(I−2)
【化60】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化61】 で表される化合物を除く。)またはその塩;
【0016】一般式(I−3)
【化62】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
(式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式
【化63】
【化64】
【化65】 で表される化合物を除く。)またはその塩;
【0017】一般式(I−4)
【化66】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
化水素基または芳香族複素環基を;R2'は水素または置
換されていてもよい非芳香族炭化水素基を;A1はそれ
ぞれ置換されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエ
ニル基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または
置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−N
67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素ま
たは置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7
は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で
表される基を示す]で表されるイミダゾール誘導体(但
し、式
【化67】 で表される化合物を除く。)またはその塩;
【0018】一般式(I−5)
【化68】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2'は水素または置換されていてもよい非芳香族炭
化水素基を;A1はそれぞれ置換されていてもよい芳香
族炭化水素基またはチエニル基を;R3は式 −OR
5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
るイミダゾール誘導体(但し、式
【化69】 で表される化合物を除く。)またはその塩;
【0019】一般式(I−6)
【化70】 [式中、R1'は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
(但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されてい
る芳香族炭化水素基を除く)を;R2"は水素またはアル
キル基を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素
基(但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されて
いる芳香族炭化水素基を除く)を;R3は式 −OR
5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
るチアゾール誘導体(但し、式
【化71】 (式中、R9はメトキシ基、メチル基、塩素、t−ブチ
ル基、またはトリフルオロメチル基を示す)および
【化72】 およびそのHBr塩で表される化合物を除く)またはそ
の塩;
【0020】一般式(I−7)
【化73】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素基(但
し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されている芳
香族炭化水素基を除く)を;R3は式−OR5(式中、R
5は水素または置換されていてもよい炭化水素基を示
す。)または−NR67(式中、R6、R7は同一または
異なって、水素または置換されていてもよい炭化水素基
を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環を形成し
ていてもよい)で表される基を示す]で表されるチアゾ
ール誘導体(但し、式
【化74】 (式中、R10、R11は同時に水素およびR3は水酸基ま
たはメトキシ基;R10は2位または4位置換の塩素、R
11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基;R10
2位または3位置換の塩素、R11は4位置換の塩素およ
びR3は水酸基またはメトキシ基;R10は4位置換のフ
ッ素、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ
基;R10は4位置換のメトキシ基、R11は水素およびR
3は水酸基またはメトキシ基;R10は3位置換のCF
3基、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基の
それぞれの組み合わせを示す。)
【化75】 で表される化合物を除く。)またはその塩;および
【0021】一般式(I−8)
【化76】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
を;A3は置換されていてもよい芳香族炭化水素基を;
3は式−OR5(式中、R5は水素または置換されてい
てもよい炭化水素基を示す。)または−NR67(式
中、R6、R7は同一または異なって、水素または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接する
窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表される基
を示す]で表されるチアゾール誘導体(但し、式
【化77】 で表される化合物を除く。)またはその塩はそれぞれ新
規な化合物である。
【0022】一般式(I-1)で表される化合物として
は、式
【化78】 で表されるオキサゾール誘導体またはその塩が好まし
い。一般式(I-2)で表される化合物としては、R2が水
素または置換されていてもよい非芳香族炭化水素基(ま
たはエステル化されていてもよいカルボキシル基で置換
されている非芳香族炭化水素基を除く)およびR3が式
−OR5で表される基であるオキサゾール誘導体また
はその塩が好ましい。一般式(I-3)で表される化合物
としては、A1がメタ位またはパラ位に−COR3基を有
しているフェニル基であるオキサゾール誘導体(但し、
【化79】
【化80】 で表される化合物を除く。)またはその塩が好ましく、
3がOHであるオキサゾール誘導体またはその塩がさ
らに好ましい。一般式(I-4)で表される化合物として
は、R1が置換されていてもよい芳香族炭化水素基(但
し、スルホ基で置換されている芳香族炭化水素基を除
く)であるイミダゾール誘導体またはその塩が好まし
い。
【0023】一般式(I-5)で表される化合物として
は、R1"が置換されていてもよい芳香族炭化水素基であ
り、該芳香族炭化水素基が縮合環を形成していないイミ
ダゾール誘導体(但し、式
【化81】 で表される化合物を除く。)またはその塩が好ましく、
3が式 −OR5で表される基であるイミダゾール誘導
体がさらに好ましい。一般式(I-6)で表される化合物
としては、R1'が少なくとも2個の置換基を有する芳香
族炭化水素基であるチアゾール誘導体またはその塩;あ
るいはR1'がオルト位またはメタ位に置換基を有するフ
ェニル基であるチアゾール誘導体またはその塩が好まし
い。一般式(I-7)で表される化合物としては、R2が置
換されていてもよい炭化水素基であるチアゾール誘導体
またはその塩;あるいはR1"が少なくとも2個の置換基
を有する芳香族炭化水素基であるチアゾール誘導体また
はその塩が好ましく、A2がオルト位に置換基−COR3
を有するフェニル基であるチアゾール誘導体またはその
塩がさらに好ましい。一般式(I-8)で表される化合物
としては、R1"が置換されている芳香族炭化水素基であ
るチアゾール誘導体またはその塩が好ましい。
【0024】一般式(I)で表される化合物の塩として
は、薬理学的に許容される塩が好ましく、例えば無機塩
基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との
塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられ
る。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム
塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならび
にアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチル
アミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエ
チレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩
の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、
硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の
好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢
酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン
酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げ
られる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例
えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げ
られ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば
アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられ
る。上記した塩の中でもナトリウム塩、カリウム塩、塩
酸塩などが好ましい。
【0025】一般式(I)で表される化合物またはその
塩(以下、単に化合物(I)と略記する)は公知方法に
従い、必要に応じて薬理学的に許容し得る担体などと混
合して製剤化して本発明の製剤とし、哺乳動物(例、ヒ
ト、ウシ、ウマ、ブタ、サル、イヌ、ウサギ、ネコ、ラ
ット、マウス等)に対して、安全に投与することができ
る。薬理学的に許容される担体としては、製剤素材とし
て慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固
形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状
製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、
緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応
じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添
加物を用いることもできる。
【0026】賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、
白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプ
ン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリ
ン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウ
ム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられ
る。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例として
は、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビア
ゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セル
ロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキ
ストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロ
リドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、
例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースなどが挙げられる。溶剤の好適な例として
は、例えば注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アル
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油など
が挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えば
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−
マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタ
ノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエ
タノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げ
られる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセ
リンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロースなどの親水性高分子;ポリソルベート類、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。等
張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グ
リセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブド
ウ糖などが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例
えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝
液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例
えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好
適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル
類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチ
ルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げら
れる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、
アスコルビン酸塩などが挙げられる。着色剤の好適な例
としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色
2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1
号および2号などの食用色素、水不溶性レーキ色素
(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩な
ど)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベ
ンガラなど)などが挙げられる。甘味剤の好適な例とし
ては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二
カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられ
る。
【0027】本発明製剤は、例えば錠剤、カプセル剤
(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒
剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などの経口剤;お
よび注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注
射剤、腹腔内注射剤など)、点滴剤、外用剤(例、経鼻
投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐
剤、膣坐剤など)、ペレット、点滴剤等の非経口剤と
し、安全に投与できる。本発明製剤は、製剤技術分野に
おいて慣用の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等に
より製造することができる。以下に、製剤の具体的な製
造法について詳述する。例えば、経口剤は、有効成分
に、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤または滑沢剤などを
添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキン
グ、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティング
基剤を用いて自体公知の方法でコーティングすることに
より製造される。該コーティング基剤としては、例えば
糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フ
ィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング
基剤などが挙げられる。糖衣基剤としては、白糖が用い
られ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチ
ン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウなどから選
ばれる1種または2種以上を併用してもよい。水溶性フ
ィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエ
チルセルロースなどのセルロース系高分子;ポリビニル
アセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキル
メタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商
品名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンな
どの合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられ
る。腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば
ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシ
ネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタ
ル酸セルロースなどのセルロース系高分子;メタアクリ
ル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)、ロー
ムファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイ
ドラギットL−30D55(商品名)、ロームファルマ
社〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS
(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高
分子;セラックなどの天然物などが挙げられる。徐放性
フィルムコーティング基剤としては、例えばエチルセル
ロースなどのセルロース系高分子;アミノアルキルメタ
アクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商
品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタ
アクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE
(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高
分子などが挙げられる。上記したコーティング基剤は、
その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。ま
た、コーティングの際に、例えば酸化チタン、三二酸化
鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
【0028】注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソ
ルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60な
ど),ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセル
ロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メ
チルパラベン,プロピルパラベン,ベンジルアルコー
ル,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトー
ル,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性
溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)ある
いは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウ
モロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)な
どに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造され
る。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナ
トリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清
アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール
等)等の添加物を用いてもよい。
【0029】化合物(I)は、レチノイド関連受容体機
能調節作用(例、レチノイド関連受容体機能活性化作
用、レチノイド関連受容体機能抑制作用など;好ましく
はレチノイド関連受容体機能活性化作用など)を有す
る。ここで、レチノイド関連受容体とは、核内レセプタ
ーに含まれ、脂溶性ビタミンなどのシグナル分子をリガ
ンドとするDNA結合性の転写因子であり、これらは単
量体型受容体、ホモ二量体型受容体およびヘテロ二量体
型受容体のいずれであってもよい。 ここで、単量体型
受容体としては、例えばレチノイドO受容体(以下、R
ORと略記することがある)α(GenBank Accession N
o. L14611)、RORβ(GenBank AccessionNo. L1416
0)、RORγ(GenBank Accession No. U16997);R
ev−erbα(GenBank Accession No. M24898)、R
ev−erb β(GenBank Accession No. L31785);
ERRα(GenBank Accession No. X51416)、ERRβ
(GenBank Accession No. X51417);Ftz−FI α
(GenBank Accession No. S65876)、Ftz−FI β
(GenBank Accession No. M81385);TIx(GenBankA
ccession No. S77482);GCNF(GenBank Accession
No. U14666)などが挙げられる。ホモ二量体型受容体
としては、例えばレチノイドX受容体(以下、RXRと
略記することがある)α(GenBank Accession No. X527
73)、RXRβ(GenBankAccession No. M84820)、R
XRγ(GenBank Accession No. U38480);COUPα
(GenBank Accession No. X12795)、COUPβ(GenB
ank Accession No.M64497)、COUPγ(GenBank Acc
ession No. X12794);TR2α(GenBankAccession N
o. M29960)、TR2β(GenBank Accession No. L2758
6);またはHNF4α(GenBank Accession No. X7693
0)、HNF4γ(GenBank Accession No. Z49826)な
どが形成するホモ二量体が挙げられる。ヘテロ二量体型
受容体としては、例えば上記したレチノイドX受容体
(RXRα、RXRβまたはRXRγ)と、レチノイド
A受容体(以下、RARと略記することがある)α(Ge
nBank Accession No. X06614)、RARβ(GenBank Ac
cession No. Y00291)、RARγ(GenBank Accession
No. M24857);甲状腺ホルモン受容体(以下、TRと略
記することがある)α(GenBank Accession No. M2474
8)、TRβ(GenBank Accession No. M26747);ビタ
ミンD受容体(VDR)(GenBank Accession No. JO32
58);ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(以下、P
PARと略記することがある)α(GenBank Accession
No. L02932)、PPARβ(PPARδ)(GenBank Ac
cession No. U10375)、PPARγ(GenBank Accessio
n No. L40904);LXRα(GenBank Accession No. U2
2662)、LXRβ(GenBank Accession No. U14534);
FXR(GenBank Accession No.U18374);MB67(G
enBank Accession No. L29263);ONR(GenBank Acc
ession No. X75163);およびNURα(GenBank Acces
sion No. L13740)、NURβ(GenBank Accession No.
X75918)、NURγ(GenBank Accession No. U1276
7)から選ばれる1種の受容体とが形成するヘテロ二量
体が挙げられる。ここで、レチノイド関連受容体機能調
節とは、レチノイド関連受容体の機能を活性化または抑
制することを示し、レチノイド関連受容体の機能の活性
化とはレチノイド関連受容体の伝達系を活性化すること
を示し、かかる作用を有する物質はレチノイド関連受容
体リガンド、レチノイド関連受容体リガンド作用剤、レ
チノイド関連受容体アゴニスト、レチノイド関連受容体
のコーアクティベーター(co-activator)の作用剤など
として適用することが可能であり、レチノイド関連受容
体にリガンドが作用することにより生じるレスポンスと
同様のレスポンスが得られる物質であれば何れのもので
あってもよい。また、レチノイド関連受容体機能の抑制
とは、レチノイド関連受容体の伝達系を抑制することを
示し、かかる作用を有する物質は、レチノイド関連受容
体アンタゴニストなどとして適用することが可能であ
り、レチノイド関連受容体にリガンドが作用することに
より生じるレスポンスを抑制し得る物質であれば何れの
ものであってもよい。
【0030】化合物(I)は、上記したレチノイド関連
受容体の中でも、とりわけレチノイドX受容体(RXR
α、RXRβ、RXRγ)およびペルオキシソーム増殖
剤応答性受容体(PPARα、PPARβ(PPAR
δ)、PPARγ)に対して優れた機能活性化作用を有
し、さらにレチノイドX受容体とペルオキシソーム増殖
剤応答性受容体とが形成するヘテロ二量体型受容体、好
ましくはRXRαとPPARγとが形成するヘテロ二量
体型受容体におけるペルオキシソーム増殖剤応答性受容
体に対して優れた機能活性化作用を有する。したがっ
て、化合物(I)は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受
容体リガンドまたはレチノイドX受容体機能活性化作用
剤として用いられる。
【0031】本発明製剤は、体重増加などの副作用がほ
とんどなく、血糖低下作用、血中脂質低下作用、血中イ
ンスリン低下作用、インスリン感受性増強作用およびイ
ンスリン抵抗性改善作用を有し、例えばレチノイド関連
受容体介在性疾患の予防・治療剤として、より具体的に
は、糖尿病(例、インスリン依存型糖尿病、インスリン
非依存型糖尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤、高脂
血症(例、高トリグリセライド血症、高コレステロール
血症、低HDL血症等)の予防・治療剤、抗肥満剤、肥
満症の予防・治療剤、インスリン感受性増強剤、インス
リン抵抗性改善剤、耐糖能不全(IGT)の予防・治療
剤、および耐糖能不全から糖尿病への移行抑制剤として
用いることができる。さらに本発明製剤は、例えば糖尿
病性合併症(例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大
血管障害、骨減少症等)、肥満、骨粗鬆症、悪液質
(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血
液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質
または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、
高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性
ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ
症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋ジス
トロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、インスリン抵
抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症におけ
る知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚
癌等)、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)
などの予防・治療剤、食欲および食物摂取を調整するた
めの医薬として用いることができる。一般式(I)で示
される化合物またはその塩は、例えば、一般式(I−
1)から一般式(I−8)で示される化合物またはそれ
らの塩など新規化合物を含む。このような新規化合物は
医薬として用いられ、例えば上記疾患に加えて、さらに
炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変
形性関節炎、腰痛、痛風、手術外傷後の炎症、腫脹の緩
解、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、膵炎等)
の治療及び予防薬として用いることができる。
【0032】本発明の製剤の投与量は、投与対象、投与
ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例え
ば成人に経口投与する場合、有効成分である本発明化合
物を通常1回量として0.05〜100mg/kg体
重、好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、こ
の量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。一方、非
経口投与の場合は、1日1回以下の投与となる。1日当
りの投与量は経口投与の場合と同量でよい。本発明製剤
は、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症
剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法
剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わ
せて用いることができる。この際、本発明製剤および併
用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対
し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与して
もよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用
量を基準として適宜選択することができる。また、本発
明製剤に用いられる化合物(I)と併用薬剤の配合比
は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わ
せなどにより適宜選択することができる。例えば投与対
象がヒトである場合、化合物(I)1重量部に対し、併
用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
【0033】糖尿病治療剤としては、インスリン製剤
(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン
製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成し
たヒトインスリン製剤など)、インスリン感受性増強剤
(例、塩酸ピオグリタゾン、トログリタゾン、ロジグリ
タゾン等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボ
ース、アカルボース、ミグリトール、エミグリトール
等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホル
ミン、ブホルミン等)、あるいはスルホニルウレア剤
(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジ
ド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミ
ド、グリクロピラミド、グリメピリド等)やその他のイ
ンスリン分泌促進剤(例、レパグリニド、セナグリニ
ド、ミツグリニド、GLP−1等)等が挙げられる。糖
尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害
剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレス
タット、ゾポレスタット、ミナレスタット、フィダレス
タット、SK−860、CT−112等)、神経栄養因
子(例、NGF、NT−3、BDMF等)、活性酸素消
去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チオプ
リド、メキシレチン等)が挙げられる。抗高脂血剤とし
ては、コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合
物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチ
ン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチ
ン等)、スクアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセ
リド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザ
フィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、
クリノフィブラート等)等が挙げられる。降圧剤として
は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリ
ル、エナラプリル、デラプリル等)あるいはアンジオテ
ンシンII拮抗剤(例、ロサルタン、カンデサルタン シ
レキシチル、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサ
ルタン、イルベサルタン、タソサルタン等)等が挙げら
れる。抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、
デキスフェンフルアミン、フェンフルラミン、フェンテ
ルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフ
ェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミ
ン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、
オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−31
6243、SR−58611−A、UL−TG−30
7、SB−226552,AJ−9677、BMS−1
96085等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチ
ン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシスト
キニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15
849等)等が挙げられる。利尿剤としては、例えばキ
サンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミ
ン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド
系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリク
ロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメ
チアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチ
ジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルド
ステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン
等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、
クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリ
ドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イ
ソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、
フロセミド等が挙げられる。化学療法剤としては、例え
ばアルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォ
スファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、
5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイ
トマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤
(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、
シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシドなどが挙
げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体である
フルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ましい。免
疫療法剤としては、例えば微生物または細菌成分(例、
ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増
強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、
クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカ
イン(例、インターフェロン、インターロイキン(I
L)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激
因子、エリスロポエチン等)などが挙げられ、中でもI
L−1、IL−2、IL−12などが好ましい。さら
に、動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められてい
る薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、
インドメタシン等)〔キャンサー・リサーチ(Cancer R
eseach)、第49巻、5935〜5939頁、1989
年〕、プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセ
テート)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジ
ー(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、21
3〜225頁、1994年〕、糖質ステロイド(例、デ
キサメサゾン等)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒ
ドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同
様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)
〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(Brit
ish Journal of Cancer)、第68巻、314〜318
頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるい
は悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、I
L−6、オンコスタチンMに対する抗体なども本発明製
剤と併用することができる。
【0034】本発明製剤で用いられる化合物(I)は例
えば次のいずれかの方法で製造できる。A法
【化82】 [式中、Yはハロゲン原子を、他の記号は前記と同意義
を示す。] Yで示されるハロゲン原子としては、塩素、臭素が挙げ
られる。化合物(II)と化合物(III-1)とを縮合反応に付
して目的化合物(I-A)を製造する。本反応は、無溶媒あ
るいは反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。反
応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、酢酸などが挙げられる。これらの溶媒は、2種
以上適宜の割合で混合して用いてもよい。本反応は、脱
酸剤として塩基を存在させてもよく、該塩基としては例
えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N
−ジメチルアニリンなどの有機アミン類、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウ
ム、酢酸ナトリウムなど挙げられる。これら塩基の使用
量は化合物(II)に対して1〜5モル当量である。反応温
度は、通常約0〜200℃、好ましくは30〜150℃
である。反応時間は、通常0.5〜20時間である。こ
のようにして得られる目的化合物(I-A)は公知の分離精
製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再
結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製す
ることができる。
【0035】B法
【化83】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(IV)と化合物(III-2)とを縮合反応に付して目的
化合物(I-B)を製造する。本反応は、A法と同様の方法
で行われる。得られる目的化合物(I-B)は公知の分離精
製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再
結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製す
ることができる。
【0036】C法
【化84】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(IV)と化合物(III-3)とを縮合反応に付して目的
化合物(I-C)を製造する。本反応は、A法と同様の方法
で行われる。得られる目的化合物(I-C)は公知の分離精
製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再
結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製す
ることができる。
【0037】D法
【化85】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(V)を閉環反応に付して化合物(I-B)を製造す
る。本反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行わ
れる。反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば
メタノール、エタノールなどのアルコール類、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類、ピリジンなどの有機アミン類、
N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチ
ルスルホキシドなどのスルフォキシド類、酢酸などの有
機カルボン酸などが挙げられる。これらの溶媒は、2種
以上適宜の割合で混合して用いてもよい。化合物(V)に
おいて、XがOの場合、本反応は脱水剤の存在下に行わ
れる。脱水剤としては、例えば硫酸、無水酢酸、五酸化
リン、オキシ塩化リンなどが挙げられる。脱水剤の使用
量は、化合物(V)に対して、通常1〜50モル当量であ
るが、場合によってはそれ以上用いてもよい。またXが
Sの場合、本反応は硫化剤の存在下に行われる。硫化剤
としては、例えば五硫化リン、ローソン試薬、デイビー
試薬などが挙げられる。硫化剤の使用量は、化合物(V)
に対して、通常約1〜50モル当量である。またXがN
4を示す場合、本反応はアミン(H2NR4)の存在下に行わ
れる。アミンの使用量は、化合物(V)に対して、通常約
1〜50モル当量であるが、場合によってはそれ以上用
いてもよい。反応温度は、通常0〜200℃、好ましく
は30〜150℃である。反応時間は、通常0.5〜2
0時間である。このようにして得られる目的化合物(I-
B)は公知の分離精製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、
溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーな
どにより単離精製することができる。
【0038】E法
【化86】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(VI)を閉環反応に付して目的化合物(I-4)を製造
する。本反応は、D法と同様の方法で行われる。得られ
る目的化合物(I-4)は公知の分離精製手段、たとえば濃
縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマ
トグラフィーなどにより単離精製することができる。
【0039】F法
【化87】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]
【0040】目的化合物(I-A)、(I-B)、(I-C)、(I-
D)[以下(I-A〜D)と略す]をアミド化して目的化合
物(I-E)を製造することができる。R5がアルキル基を
示す場合、化合物(I-A〜D)とアミン誘導体(HNR6
7)との反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒中ある
いは無溶媒で行われる。反応に悪影響を及ぼさない溶媒
としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ピリジン
などの3級アミン類、N,N−ジメチルホルムアミドな
どのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシ
ド類などが挙げられる。これらの溶媒は、2種以上適宜
の割合で混合して用いてもよい。反応温度は20〜20
0℃で0.1〜20時間かけて行われる。アミン誘導体
の使用量は化合物(I-A〜D)に対して過剰に用いること
が好ましい。R5が水素原子の場合、化合物(I-A〜D)
とアミン誘導体をジシクロヘキシルカルボジイミドなど
で直接縮合させる方法、あるいは化合物(I-A〜D)の反
応性誘導体、たとえば酸無水物、酸ハライド(酸クロリ
ド、酸ブロミド)、イミダゾリドあるいは混合酸無水物
(たとえばメチル炭酸、エチル炭酸、イソブチル炭酸と
の無水物など)などをアミン誘導体と適宜反応させる方
法などが用いられる。これらのうち最も簡便な方法は酸
ハライドあるいは混合酸無水物を用いる方法である。酸
ハライドを用いる場合、反応は塩基の存在下クロロホル
ム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルな
どのエステル類、テトラヒドロフランなどのエーテル
類、水あるいはこれらの混合溶媒中で行われる。該塩基
としてはトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、
N,N−ジメチルアニリンなどの3級アミン類、炭酸水
素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無
機塩基などが挙げられる。アミン誘導体の使用量は化合
物(I-A〜D)に対して1〜1.5モル当量である。反応
温度は−30〜100℃である。反応時間は0.5〜2
0時間である。混合酸無水物を用いる場合、化合物(I-
A〜D)とクロロ炭酸エステル(たとえばクロロ炭酸メ
チル、クロロ炭酸エチルあるいはクロロ炭酸イソブチル
など)を塩基(たとえばトリエチルアミン、N−メチル
モルホリン、N,N−ジメチルアニリン、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど)の存在下
に反応し、さらにアミン誘導体と反応させる。アミン誘
導体の使用量は化合物(I-A〜D)に対して1〜1.5モ
ル当量である。本反応はクロロホルム、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエンなど
の芳香族炭化水素類、酢酸エチルなどのエステル類、テ
トラヒドロフランなどのエーテル類、水あるいはこれら
の混合溶媒中で行われる。反応温度は−30〜50℃で
ある。反応時間は0.5〜20時間である。このように
して得られる目的化合物(I-E)は公知の分離精製手段、
たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することが
できる。
【0041】A法、B法、C法の原料化合物(III-1)、
(III-2)、(III-3)は、例えば以下のG法により製造され
る。G法
【化88】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(VII-1)、(VII-2)、(VII-3)をハロゲン化して、
それぞれ対応する化合物(III-1)、(III-2)、(III-3)を
製造することができる。本反応は、自体公知の方法によ
り行うことができる。本反応は、ハロゲン化剤の存在
下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。ハロ
ゲン化剤としては、例えば塩素、臭素、N−クロロコハ
ク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミドなどが挙げられ
る。ハロゲン化剤の使用量は、化合物(VII-1)、(VII-
2)、(VII-3)に対して、通常約1〜2モル当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばメタノ
ール、エタノールなどのアルコール類、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド類、酢酸などのカルボン酸類が
挙げられる。これらの溶媒は、適宜の割合で混合して用
いてもよい。反応温度は、通常−20〜150℃、好ま
しくは0〜100℃である。反応時間は、通常0.5〜
20時間である。このようにして得られる化合物(III-
1)、(III-2)、(III-3)は公知の分離精製手段、たとえば
濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロ
マトグラフィーなどにより単離精製することができる。
D法の原料化合物(V)は、例えば以下のH法により製造
される。
【0042】H法
【化89】 [式中、ZはOH、あるいはハロゲン原子を、他の記号
は前記と同意義を示す。]Zで示されるハロゲン原子と
しては、塩素、臭素が挙げられる。本反応は、化合物(V
III)を化合物(IX)でアシル化して、化合物(V)を製造す
る。本アシル化反応は自体公知の方法で行うことができ
る。たとえば化合物(VIII)とカルボン酸誘導体(IX: Z=
OH)を縮合剤、たとえばジシクロヘキシルカルボジイミ
ドなどで直接縮合させる方法、あるいはその反応性誘導
体、たとえば酸無水物、酸ハライド(酸クロリド、酸ブ
ロミド)、イミダゾリドあるいは混合酸無水物(たとえ
ばメチル炭酸、エチル炭酸、イソブチル炭酸との無水物
など)などを化合物(VIII)と適宜反応させる方法などが
用いられる。これらのうち最も簡便な方法は酸クロリ
ド、酸無水物を用いる方法である。酸クロリド、酸無水
物を用いる場合、反応は塩基の存在下クロロホルム、ジ
クロロメタン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、テト
ラヒドロフランなどの反応に影響を及ぼさない有機溶媒
中で行われる。塩基としては、例えばトリエチルアミ
ン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリ
ン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウ
ムなどが用いられる。酸クロリド、酸無水物の使用量は
化合物(VIII)に対して1〜5モル当量である。反応温度
は、通常−50〜150℃、好ましくは−30〜100
℃である。反応時間は、通常0.5〜20時間である。
このようにして得られる化合物(V)は公知の分離精製手
段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結
晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製する
ことができる。E法の原料化合物(VI)は、例えば以下の
I法により製造される。
【0043】I法
【化90】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(X)を閉環して化合物(VI)を製造する。本反応
は、H法と同様の方法で行われる。得られる化合物(VI)
は公知の分離精製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒
抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどに
より単離精製することができる。B法、C法の原料化合
物(IV)は、例えば以下のJ法により製造される。
【0044】J法
【化91】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。] 化合物(XI)をアミド化して化合物(IV-1)を製造する。本
反応は自体公知の方法で行うことができる。例えば、化
合物(XI)を反応性誘導体、例えば酸無水物、酸ハライ
ド、(酸クロリド、酸ブロミド)、イミダゾリド、ある
いは混合酸無水物(例えばメチル炭酸、エチル炭酸、イ
ソブチル炭酸との無水物)などとした後、アンモニアと
適宜反応させる方法などが用いられる。これらのうち最
も簡便な方法は酸クロリド、混合酸無水物を用いる方法
である。酸クロリド、混合酸無水物を用いる場合、反応
は塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行
われる。塩基としては、例えばトリエチルアミン、N−
メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリンなどの3
級アミン類、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウムなどが用いられる。溶媒としては、クロロホ
ルム、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル
などのエステル類、テトラヒドロフランなどのエーテル
類などが用いられる。アンモニアは気体の他、水溶液を
用いてもよく、その使用量は通常約1モル当量〜大過剰
である。反応温度は通常−50〜150℃、好ましくは
−30〜100℃である。反応時間は、通常0.5〜2
0時間である。ついで化合物(IV-1)をチオカルボニル化
して化合物(IV-2)を製造する。本反応は自体公知の方法
で行うことができる。例えば、硫化剤の存在化、反応に
悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。硫化剤として
は、例えば、五硫化リン、ローソン試薬、デイビー試薬
などが挙げられる。硫化剤の使用量は、化合物(IV-1)に
対して通常1〜50モル当量である。溶媒としては、例
えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジク
ロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエー
テル類、ピリジンなどの3級アミン類、N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類などが用いられる。反応温度は、
通常0〜200℃、好ましくは約30〜150℃であ
る。反応時間は、通常0.5〜20時間である。このよ
うにして得られる化合物(IV-1)、(IV-2)は公知の分離精
製手段、たとえば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再
結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製す
ることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に参考例、実施例および実験
例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。以下の記載
において、%は特記しない限り重量パーセントを示し、
遺伝子操作法は、モレキュラー・クローニング[マニア
ティス(Maniatis)ら、コールド・スプリング・ハーバ
ー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laborator
y)、(1989年)]に記載の方法もしくは試薬の添
付プロトコールに記載の方法に従った。
【0046】
【実施例】参考例1 ヒトPPARγ遺伝子のクローニ
ング ヒトPPARγ遺伝子のクローニングは、心臓 cDNA
(東洋紡製、商品名:QUICK−Clone cDNA)を
鋳型とし、グリーン(Greene)らが報告[ジーン・エク
スプレッション(Gene Expr.)、1995年、4(4−
5)巻、281−299頁]しているPPARγ遺伝子
の塩基配列を参考に作製したプライマーセット PAG-U: 5'-GTGGGTACCGAAATGACCATGGTTGACACAGAG-3'
(配列番号1) PAG-L: 5'-GGGGTCGACCAGGACTCTCTGCTAGTACAAGTC-3'
(配列番号2) を用いたPCR法により行った。PCR反応は、Ampli
Wax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット
・スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×L
A PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、
12.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水1
0μl を混合して下層混液とした。また、鋳型としてヒ
ト心臓 cDNA(1ng/ml)を1μl、10×LA PC
R Buffer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKaRa
LA Taq DNA polymerase(宝酒造製)0.5μl、
滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層混液とした。上
記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100(宝
酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中で5分間
処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製した。反
応液の入ったチューブをサーマルサイクラー(パーキン
エルマー社製、米国)にセットした後、95℃で2分間
処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で2分間
のサイクルを35回繰り返した後、72℃で8分間処理
した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電
気泳動し、PPARγ遺伝子を含む1.4kbのDNA断
片をゲルから回収した後、pT7 Blue-T vector(宝酒
造製)に挿入し、プラスミド pTBT−hPPARγを
得た。
【0047】参考例2 ヒトRXRα遺伝子のクローニ
ング ヒトRXRα遺伝子のクローニングは、腎臓 cDNA
(東洋紡製、商品名:QUICK−Clone cDNA)を
鋳型とし、マンゲルスドルフ・ディー・ジェイ(Mangel
sdorf, D. J.)らが報告[ネイチャー(Nature)、19
90年、345(6272)巻、224−229頁]し
ているRXRα遺伝子の塩基配列を参考に作製したプラ
イマーセット XRA-U: 5'-TTAGAATTCGACATGGACACCAAACATTTCCTG-3'
(配列番号3) XRA-L: 5'-CCCCTCGAGCTAAGTCATTTGGTGCGGCGCCTC-3'
(配列番号4) を用いたPCR法により行った。PCR反応は、Ampli
Wax PCR Gem 100(宝酒造製)を用いたホット
・スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×L
A PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μ
l、12.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水
10μl を混合して下層混液とした。また、鋳型として
ヒト腎臓 cDNA(1ng/ml)を1μl、10×LA P
CR Buffer 3μl、2.5mM dNTP溶液1μl、TaKa
Ra LA Taq DNA polymerase(宝酒造製)0.5μ
l、滅菌蒸留水24.5μl を混合して上層混液とした。
上記した下層混液にAmpliWax PCR Gem 100
(宝酒造製)を1個添加し、70℃で5分間、氷中で5
分間処理後、上層混液を加えPCRの反応液を調製し
た。反応液の入ったチューブをサーマルサイクラー(パ
ーキンエルマー社製、米国)にセットした後、95℃で
2分間処理した。さらに、95℃で15秒間、68℃で
2分間のサイクルを35回繰り返した後、72℃で8分
間処理した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1
%)電気泳動し、RXRα遺伝子を含む1.4kbのDN
A断片をゲルから回収した後、pT7 Blue−T vector
(宝酒造製)に挿入し、プラスミド pTBT−hRXR
αを得た。
【0048】参考例3 ヒトPPARγ、RXRα発現
用プラスミドの作製 プラスミド pVgRXR[インビトロゲジェン(Invitro
gen)社製、米国]の7.8kb FspI−NotI 断片と参考例
2で得られたプラスミド pTBT−hRXRαのRXR
α遺伝子を含む0.9kb FspI−NotI 断片を連結し、プ
ラスミド pVgRXR2を作製した。次に、pVgRXR
2を BstXI で切断した後、T4DNAポリメラーゼ
(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、KpnI
で切断することにより、6.5kbのDNA断片を得た。
一方、参考例1で得られたプラスミド pTBT−hPP
ARγを Sal I で切断した後、T4DNAポリメラー
ゼ(宝酒造製)処理により末端平滑化した。ついで、Kp
nI で切断することにより、1.4kbのヒトPPARγ遺
伝子を含むDNA断片を得た。両DNA断片を連結する
ことにより、プラスミド pVgRXR2−hPPARγを
構築した。
【0049】参考例4 レポータープラスミドの作製 アシル CoA オキシダーゼのPPAR応答性エレメント
(PPRE)を含むDNA断片は、以下の5'末端リン
酸化合成DNAを用いて作製した。 PPRE-U: 5'-pTCGACAGGGGACCAGGACAAAGGTCACGTTCGGGAG
-3'(配列番号5) PPRE-L: 5'-pTCGACTCCCGAACGTGACCTTTGTCCTGGTCCCCTG
-3'(配列番号6) まず、PPRE−U、PPRE−Lをアニーリングした
後、プラスミド pBlueScript SK+の SalI 部位に挿
入した。挿入断片の塩基配列を決定することにより、P
PREが4個タンデムに連結したプラスミド pBSS−
PPRE4を選択した。HSV チミジン・キナーゼ・
ミニマム・プロモーター(Thymidine kinase minimum p
romoter)(TKプロモーター)領域のクローニング
は、pRL−TK vector[プロメガ(Promega)社製、
米国]を鋳型とし、ルッコウ・ビー(Luckow,B)らが報
告[ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acid
s Res.)1987年、15(13)巻、5490頁]し
ているチミジン・キナーゼ(Thymidine kinase)遺伝子
のプロモーター領域の塩基配列を参考に作製したプライ
マーセット TK-U: 5'-CCCAGATCTCCCCAGCGTCTTGTCATTG-3'(配列番
号7) TK-L: 5'-TCACCATGGTCAAGCTTTTAAGCGGGTC-3'(配列番
号8) を用いたPCR法により行った。PCR反応は、Ampli
Wax PCR Gem 100(宝酒造)を用いたホット・
スタート(Hot Start)法で行った。まず、10×LA
PCR Buffer 2μl、2.5mM dNTP溶液3μl、1
2.5μMプライマー溶液各2.5μl、滅菌蒸留水10
μl を混合して下層混液とした。また、鋳型として pR
L−TK vector[プロメガ(Promega)社製、米国]を
1μl、10×LA PCR Buffer 3μl、2.5mM d
NTP溶液1μl、TaKaRa LA Taq DNA polymeras
e(宝酒造製)0.5μl、滅菌蒸留水24.5μl を混合
して上層混液とした。上記した下層混液にAmpliWax
PCR Gem 100(宝酒造製)を1個添加し、70℃
で5分間、氷中で5分間処理後、上層混液を加えPCR
の反応液を調製した。反応液の入ったチューブをサーマ
ルサイクラー(パーキンエルマー社製、米国)にセット
した後、95℃で2分間処理した。さらに、95℃で1
5秒間、68℃で2分間のサイクルを35回繰り返した
後、72℃で8分間処理した。得られたPCR産物をア
ガロースゲル(1%)電気泳動し、TKプロモーターを
含む140bのDNA断片をゲルから回収した後、pT7
Blue−T vector(宝酒造製)に挿入した。このプラス
ミドから制限酵素 BglII と NcoI で切断することによ
り得たTKプロモーターを含む断片をプラスミド pGL
3−Basic vector[プロメガ(Promega)社製、米国]
の BglII-NcoI 断片と連結してプラスミド pGL3−T
Kを作製した。得られたプラスミド pGL3−TKの N
heI-XhoI 断片4.9kbとプラスミド pBSS−PPRE
4の NheI-XhoI 断片200b を連結することにより、
プラスミド pGL3−4ERPP−TKを作製した。こ
のプラスミド pGL3−4ERPP−TKを BamHI(宝
酒造製)で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒
造製)処理により末端平滑化してDNA断片を得た。一
方、pGFP−C1(東洋紡製)を Bsu36I(NEB)
で切断した後、T4DNAポリメラーゼ(宝酒造製)処
理により末端平滑化し、1.6kbのDNA断片を得た。
両DNA断片を連結することにより、レポータープラス
ミド pGL3−4ERPP-TK neo を構築した。
【0050】参考例5 ヒトPPARγ、RXRα発現
用プラスミドおよびレポータープラスミドのCHO−K
1細胞への導入と発現細胞の取得 10%ウシ胎児血清[ライフテクノロジー社(Life Tec
hnologies, Inc.)製、米国]を含むハムF12培地
(日水製薬製)を用いてティッシュカルチャーフラスコ
750ml[コーニング コースター社(Corning Costar
Corporation)製、米国]で生育させたCHO−K1細
胞を0.5g/L トリプシン−0.2g/LEDTA(エ
チレンジアミン四酢酸)[ライフテクノロジー社(Life
Technologies, Inc.)製、米国]処理により剥がした
後、細胞をPBS(Phosphate-buffered saline)[ラ
イフテクノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、
米国]で洗浄して遠心(1000rpm,5分)し、PB
Sで懸濁した。次に、ジーンパルサー[バイオラッド社
(Bio-Rad Laboratories)製、米国]を用いて、下記の
条件に従って、DNAを細胞に導入した。即ち、0.4c
m ギャップのキュベットに、8×106 細胞と参考例3
で得られたプラスミド pVgRXR2−hPPARγ 1
0μgと参考例4で得られたレポータープラスミド pG
L3−4ERPP−TK neo 10μg を加え、電圧
0.25kV、キャパシタンス960μF下でエレクトロ
ポレーションした。その後、細胞を10%ウシ胎児血清
を含むハムF12培地に移し、24時間培養し、再び細
胞を剥がして遠心し、次に、ジェネティシン[ライフテ
クノロジー社(LifeTechnologies, Inc.)製、米国]を
500μg/mlとゼオシン[インビトロジェン(Invitro
gen)社製、米国]を250μg/mlになるように加え
た10%ウシ胎児血清を含むハムF12培地で懸濁し、
104 細胞/mlとなるように希釈して96ウェルプレー
ト[コーニング コースター社(Corning Costar Corpo
ration)製、米国]に播種して、37℃の炭酸ガスイン
キュベーター中で培養することによりジェネティシン、
ゼオシン耐性形質転換体を得た。次に、得られた形質転
換株を24ウェルプレート[コーニング コースター社
(Corning Costar Corporation)製、米国]で培養した
後、10μM 塩酸ピオグリタゾンの添加により、ルシ
フェラーゼが発現誘導される株、PPARγ:RXR
α:4ERPP/CHO−K1細胞を選択した。
【0051】参考例6 2−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチルアミン
塩酸塩(1.51g)、テレフタル酸モノメチルエステ
ルクロリド(1.45g)およびN,N−ジメチルアセ
トアミド(15ml)の混合物を、室温で2時間かき混
ぜた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層は、1規定水酸化ナトリウム水溶液、1規
定塩酸、水の順で洗浄し、乾燥(MgSO4)後、濃縮
し、4−[N−[2−(4−クロロフェニル)−2−オ
キソエチル]カルバモイル]安息香酸メチル(660m
g、収率27%)を得た。NMR(CDCl3)δ:
3.96(3H,s),4.95(1H,d,J=4.
5Hz),7.25−7.35(1H,m),7.52
(2H,d,J=9Hz),7.9−8.05(4H,
m),8.15(2H,d,J=9Hz)。
【0052】参考例7 参考例6と同様にして、4−(2−アミノ−1−オキソ
エチル)安息香酸エチル塩酸塩と塩化4−トリフルオロ
メチルベンゾイルを縮合して、4−[2−(4−トリフ
ルオロメチルベンゾイルアミノ)−1−オキソエチル]
安息香酸エチルを得た。収率53%。NMR(CDCl
3)δ:1.43(3H,t,J=7Hz),4.43
(2H,q,J=7Hz),5.01(2H,d,J=
4Hz),7.31(1H,brs),7.75(2
H,d,J=8Hz),7.95−8.25(6H,
m)。
【0053】参考例8 参考例6と同様にして、4−(2−アミノ−1−オキソ
エチル)安息香酸エチル塩酸塩と塩化4−クロロベンゾ
イルを縮合して、4−[2−(4−クロロベンゾイルア
ミノ)−1−オキソエチル]安息香酸エチルを得た。収
率54%。NMR(CDCl3)δ:1.41(3H,
t,J=7Hz),4.43(2H,q,J=7H
z),4.99(2H,d,J=4Hz),7.23
(1H,brs),7.46(2H,d,J=8.5H
z),7.84(2H,d,J=8.5Hz),8.0
9(2H,d,J=8.5Hz),8.21(2H,
d,J=8.5Hz)。
【0054】参考例9 4−(2−フェニル−4−チアゾリル)安息香酸エチル
(1.67g)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(10
ml)、テトラヒドロフラン(10ml)およびエタノ
ール(10ml)の混合物を60〜70℃で1時間かき
混ぜた。反応混合物を1規定塩酸に注ぎ、析出する結晶
をろ取、水洗して、4−(2−フェニル−4−チアゾリ
ル)安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−エタノール
から再結晶した。収率94%。淡黄色プリズム晶。融点
245〜248℃。
【0055】参考例10 参考例9と同様にして、4−[2−(4−クロロフェニ
ル)−4−チアゾリル]安息香酸エチルを加水分解し
て、4−[2−(4−クロロフェニル)−4−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンか
ら再結晶した。収率82%。淡黄色プリズム晶。融点2
84〜285℃。
【0056】参考例11 参考例9と同様にして、4−[2−(4−トリフルオロ
メチルフェニル)−4−チアゾリル]安息香酸エチルを
加水分解して、4−[2−(4−トリフルオロメチルフ
ェニル)−4−チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン
−ヘキサンから再結晶した。収率55%。黄色プリズム
晶。融点275〜276℃。
【0057】参考例12 参考例9と同様にして、3−[4−(4−クロロフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを加水分解し
て、3−[4−(4−クロロフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−イソプロピ
ルエーテルから再結晶した。収率77%。淡黄色プリズ
ム晶。融点265〜266℃。
【0058】参考例13 参考例9と同様にして、4−[2−(4−クロロフェニ
ル)−5−オキサゾリル]安息香酸エチルを加水分解し
て、4−[2−(4−クロロフェニル)−5−オキサゾ
リル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサン
から再結晶した。収率61%。淡黄色プリズム晶。融点
268〜270℃。
【0059】実施例1 4−カルバモイル安息香酸メチル(4.67g)、臭化
4−クロロフェナシル(6.50g)およびN,N−ジ
メチルホルムアミド(5ml)の混合物を130℃で2
時間かき混ぜた。反応混合物に熱エタノールを加え、ろ
過した。ろ液を冷却して4−[4−(4−クロロフェニ
ル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチルの結晶(1.
45g、収率18%)を得た。エタノールから再結晶し
た。淡黄色プリズム晶。融点183〜184℃。
【0060】実施例2 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化4−トリフルオロメチルフェナシルを反応し
て、4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−
2−オキサゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率30%。淡黄色プリズム晶。融点
182〜183℃。
【0061】実施例3 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化4−メトキシフェナシルを反応して、4−[4
−(4−メトキシフェニル)−2−オキサゾリル]安息
香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率1
8%。淡黄色プリズム晶。融点200〜202℃。
【0062】実施例4 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化フェナシルを反応して、4−(4−フェニル−
2−オキサゾリル)安息香酸メチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率20%。淡黄色プリズム晶。融点
175〜176℃。
【0063】実施例5 実施例1と同様にして、ベンズアミドと4−ブロモアセ
チル安息香酸エチルを反応して、4−(2−フェニル−
4−オキサゾリル)安息香酸エチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率29%。淡黄色プリズム晶。融点
110〜112℃。
【0064】実施例6 実施例1と同様にして、4−クロロベンズアミドと4−
ブロモアセチル安息香酸エチルを反応して、4−[2−
(4−クロロフェニル)−4−オキサゾリル]安息香酸
エチルを得た。エタノールから再結晶した。収率49
%。淡黄色プリズム晶。融点153〜154℃。
【0065】実施例7 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと2−ブロモアセチル−5−クロロチエニルを反応し
て、4−[4−(5−クロロ−2−チエニル)−2−オ
キサゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノールから再
結晶した。収率9%。淡黄色プリズム晶。融点189〜
190℃。
【0066】実施例8 4−[4−(4−クロロフェニル)−2−オキサゾリ
ル]安息香酸メチル(450mg)、1規定水酸化ナト
リウム水溶液(2.5ml)、テトラヒドロフラン(1
0ml)およびメタノール(5ml)の混合物を60〜
70℃で20分間かき混ぜた。反応混合物を水に注ぎ、
1規定塩酸を加え、析出する4−[4−(4−クロロフ
ェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸(273mg、
収率64%)をろ取し、水洗した。アセトン−イソプロ
ピルエーテルから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。
融点283〜284℃(分解)。
【0067】実施例9 実施例8と同様にして、4−[4−(4−トリフルオロ
メチルフェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率68
%。淡黄色プリズム晶。融点258〜259℃。
【0068】実施例10 実施例8と同様にして、4−[4−(4−メトキシフェ
ニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチルを加水分解
して、4−[4−(4−メトキシフェニル)−2−オキ
サゾリル]安息香酸を得た。アセトンから再結晶した。
収率45%。淡黄色プリズム晶。融点286〜287
℃。
【0069】実施例11 実施例8と同様にして、4−(4−フェニル−2−オキ
サゾリル)安息香酸メチルを加水分解して、4−(4−
フェニル−2−オキサゾリル)安息香酸を得た。テトラ
ヒドロフラン−イソプロピルエーテルから再結晶した。
収率60%。淡黄色プリズム晶。融点275〜276
℃。
【0070】実施例12 実施例8と同様にして、4−(2−フェニル−4−オキ
サゾリル)安息香酸エチルを加水分解して、4−(2−
フェニル−4−オキサゾリル)安息香酸を得た。テトラ
ヒドロフランから再結晶した。収率59%。淡黄色プリ
ズム晶。融点271〜273℃。
【0071】実施例13 実施例8と同様にして、4−[2−(4−クロロフェニ
ル)−4−オキサゾリル]安息香酸エチルを加水分解し
て、4−[2−(4−クロロフェニル)−4−オキサゾ
リル]安息香酸を得た。アセトンから再結晶した。収率
16%。淡黄色プリズム晶。融点288〜289℃。
【0072】実施例14 実施例8と同様にして、4−[4−(5−クロロ−2−
チエニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチルを加水
分解して、4−[4−(5−クロロ−2−チエニル)−
2−オキサゾリル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラ
ン−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率76
%。淡黄色プリズム晶。融点300℃以上。NMR(C
DCl3)δ:7.18(1H,d,J=4Hz),
7.40(1H,d,J=4Hz),8.12(4H,
s),8.73(1H,s)。
【0073】実施例15 4−カルバモイル安息香酸メチル(896mg)、臭化
2−トリフルオロメチルフェナシル(2.22g)およ
びN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)の混合物を
130℃で2時間かき混ぜた。反応混合物に熱エタノー
ルを加え、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチ
ル層を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン溶出部から、4−
[4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2−オキ
サゾリル]安息香酸メチルを油状物として得た。この油
状物をテトラヒドロフラン(10ml)とエタノール
(10ml)の混合液に溶解し、1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液(10ml)を加えて加水分解した。反応混合
物に1規定塩酸を加えて中和し、析出した結晶をろ取し
た。アセトン−ヘキサンから再結晶して、4−[4−
(2−トリフルオロメチルフェニル)−2−オキサゾリ
ル]安息香酸(203mg、収率12%)を得た。無色
プリズム晶。融点264〜265℃。
【0074】実施例16 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化3−トリフルオロメチルフェナシルを反応し
て、4−[4−(3−トリフルオロメチルフェニル)−
2−オキサゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率21%。淡黄色プリズム晶。融点
134〜135℃。
【0075】実施例17 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェナシ
ルを反応して、4−[4−[3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル]−2−オキサゾリル]安息香酸メ
チルを得た。エタノールから再結晶した。収率24%。
淡黄色プリズム晶。融点180〜181℃。
【0076】実施例18 実施例1と同様にして、4−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化4−ジフルオロメトキシフェナシルを反応し
て、4−[4−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−
2−オキサゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率21%。淡黄色プリズム晶。融点
160〜161℃。
【0077】実施例19 実施例1と同様にして、4−トリフルオロメチルベンズ
アミドと4−ブロモアセチル安息香酸エチルを反応し
て、4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−
4−オキサゾリル]安息香酸エチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率21%。淡黄色プリズム晶。融点
168〜170℃。
【0078】実施例20 実施例1と同様にして、3−トリフルオロメチルベンズ
アミドと4−ブロモアセチル安息香酸エチルを反応し
て、4−[2−(3−トリフルオロメチルフェニル)−
4−オキサゾリル]安息香酸エチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率22%。淡黄色プリズム晶。融点
132〜133℃。
【0079】実施例21 実施例1と同様にして、3−カルバモイル安息香酸メチ
ルと臭化4−トリフルオロメチルフェナシルを反応し
て、3−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−
2−オキサゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノール
から再結晶した。収率30%。淡黄色プリズム晶。融点
151〜152℃。
【0080】実施例22 実施例8と同様にして、4−[4−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(3−トリフルオロメチル
フェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率59%。淡黄色プ
リズム晶。融点253〜254℃。
【0081】実施例23 実施例8と同様にして、4−[4−[3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル]−2−オキサゾリル]安
息香酸メチルを加水分解して、4−[4−[3,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)フェニル]−2−オキサゾリ
ル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶し
た。収率71%。淡黄色プリズム晶。融点277〜27
9℃。
【0082】実施例24 実施例8と同様にして、4−[4−(4−ジフルオロメ
トキシフェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(4−ジフルオロメトキシ
フェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率73%。淡黄色プ
リズム晶。融点261〜262℃。
【0083】実施例25 実施例8と同様にして、4−[2−(4−トリフルオロ
メチルフェニル)−4−オキサゾリル]安息香酸エチル
を加水分解して、4−[2−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−4−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率73%。淡黄色プ
リズム晶。融点294〜295℃。
【0084】実施例26 実施例8と同様にして、4−[2−(3−トリフルオロ
メチルフェニル)−4−オキサゾリル]安息香酸エチル
を加水分解して、4−[2−(3−トリフルオロメチル
フェニル)−4−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率70%。淡黄色プ
リズム晶。融点268〜269℃。
【0085】実施例27 実施例8と同様にして、3−[4−(4−トリフルオロ
メチルフェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、3−[4−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−2−オキサゾリル]安息香酸を得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率65%。無色プリ
ズム晶。融点206〜208℃。
【0086】実施例28 4−チオカルバモイル安息香酸メチル(1.56g)、
臭化4−ジフルオロメトキシフェナシル(2.65g)
およびエタノール(15ml)の混合物を80〜90℃
で1時間かき混ぜた。反応混合物を冷却し、析出した結
晶をろ取し、4−[4−(4−ジフルオロメトキシフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル(2.00
g、収率69%)を得た。エタノールから再結晶し、淡
黄色プリズム晶。融点146〜148℃。
【0087】実施例29 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−クロロフェナシルを反応して、4−
[4−(4−クロロフェニル)−2−チアゾリル]安息
香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率7
0%。淡黄色プリズム晶。融点186〜187℃。
【0088】実施例30 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと2−ブロモアセチル−5−クロロチエニルを
反応して、4−[4−(5−クロロ−2−チエニル)−
2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノールか
ら再結晶した。収率71%。淡黄色プリズム晶。融点1
71〜172℃。
【0089】実施例31 実施例28と同様にして、チオニコチンアミドと4−ブ
ロモアセチル安息香酸エチルを反応して、4−[2−
(3−ピリジル)−4−チアゾリル]安息香酸エチル臭
化水素酸塩を得た。エタノールから再結晶した。収率6
7%。淡黄色プリズム晶。融点234〜236℃。
【0090】実施例32 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−トリフルオロメチルフェナシルを反
応して、4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノ
ールから再結晶した。収率61%。無色プリズム晶。融
点156〜158℃。
【0091】実施例33 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−メチルフェナシルを反応して、4−
[4−(4−メチルフェニル)−2−チアゾリル]安息
香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率6
1%。淡黄色プリズム晶。融点185〜187℃。
【0092】実施例34 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと3−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩を
反応して、4−[4−(3−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を得た。エタノールか
ら再結晶した。収率80%。淡黄色プリズム晶。融点2
41〜242℃。
【0093】実施例35 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと4−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩を
反応して、4−[4−(4−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を得た。エタノールか
ら再結晶した。収率66%。淡黄色プリズム晶。融点2
38〜240℃。
【0094】実施例36 実施例28と同様にして、チオイソニコチンアミドと4
−ブロモアセチル安息香酸エチルを反応して、4−[2
−(4−ピリジル)−4−チアゾリル]安息香酸エチル
臭化水素酸塩を得た。エタノールから再結晶した。収率
67%。淡黄色プリズム晶。融点248〜250℃。
【0095】実施例37 4−チオカルバモイル安息香酸メチル(1.00g)、
臭化2−トリフルオロメチルフェナシル(1.50g)
およびN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)の混合
物を120〜130℃で3時間かき混ぜた。反応混合物
を水に注ぎ、析出した結晶をろ取し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付した。酢酸エチル−ヘキサン
(1:4,v/v)溶出部から4−[4−(2−トリフ
ルオロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メ
チル(1.01g、収率54%)を得た。ヘキサン−ト
ルエンから再結晶し、無色プリズム晶を得た。融点12
2〜123℃。
【0096】実施例38 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと2−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩を
反応して、4−[4−(2−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を得た。エタノールか
ら再結晶した。収率80%。淡黄色プリズム晶。融点2
43〜244℃。
【0097】実施例39 実施例28と同様にして、4−クロロチオベンズアミド
と5−ブロモアセチル−2−チエニルカルボン酸エチル
を反応して、5−[2−(4−クロロフェニル)−4−
チアゾリル]−2−チエニルカルボン酸エチルを得た。
エタノールから再結晶した。収率51%。淡黄色プリズ
ム晶。融点234〜236℃。
【0098】実施例40 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3−トリフルオロメトキシフェナシルを
反応して、4−[4−(3−トリフルオロメトキシフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタ
ノールから再結晶した。収率49%。淡黄色プリズム
晶。融点132〜134℃。
【0099】実施例41 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−トリフルオロメトキシフェナシルを
反応して、4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタ
ノールから再結晶した。収率60%。淡黄色プリズム
晶。融点138〜139℃。
【0100】実施例42 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェナシルを反応して、4−[4−(2,3,4,5,6
−ペンタフルオロフェニル)−2−チアゾリル]安息香
酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率60
%。淡黄色プリズム晶。融点141〜142℃。
【0101】実施例43 実施例28と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3−クロロフェナシルを反応して、4−
[4−(3−クロロフェニル)−2−チアゾリル]安息
香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率7
2%。淡黄色プリズム晶。融点150〜151℃。
【0102】実施例44 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−トリフルオロメチルフェナシルを反
応して、3−[4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノ
ールから再結晶した。収率74%。無色プリズム晶。融
点142〜143℃。
【0103】実施例45 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3−トリフルオロメチルフェナシルを反
応して、3−[4−(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノ
ールから再結晶した。収率72%。無色プリズム晶。融
点105〜106℃。
【0104】実施例46 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化2,4−ジフルオロフェナシルを反応し
て、3−[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノールから再
結晶した。収率69%。淡黄色プリズム晶。融点121
〜122℃。
【0105】実施例47 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−メトキシフェナシルを反応して、3
−[4−(4−メトキシフェニル)−2−チアゾリル]
安息香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収
率74%。淡黄色プリズム晶。融点108〜109℃。
【0106】実施例48 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3,4−ジフルオロフェナシルを反応し
て、3−[4−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノールから再
結晶した。収率70%。無色プリズム晶。融点147〜
148℃。
【0107】実施例49 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジメチルフラ
ンを反応して、3−[4−(2,5−ジメチル−3−フ
リル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを得た。エタ
ノールから再結晶した。収率16%。淡黄色プリズム
晶。融点100〜101℃
【0108】実施例50 実施例28と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3−トリフルオロメトキシフェナシルを
反応して、3−[4−(3−トリフルオロメトキシフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタ
ノールから再結晶した。収率34%。無色プリズム晶。
融点84〜85℃。
【0109】実施例51 4−[4−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸メチル(1.00g)、1規定水
酸化ナトリウム水溶液(6ml)、テトラヒドロフラン
(10ml)およびメタノール(10ml)の混合物を
60〜70℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を水に注
ぎ、1規定塩酸を加え、析出する4−[4−(4−ジフ
ルオロメトキシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸
をろ取し、水洗した。アセトン−ヘキサンから再結晶し
て淡黄色プリズム晶(610mg、収率64%)を得
た。融点252〜253℃。
【0110】実施例52 実施例51と同様にして、4−[4−(4−クロロフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解し
て、4−[4−(4−クロロフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−エタノール
から再結晶した。収率66%。淡黄色プリズム晶。融点
284〜285℃。
【0111】実施例53 実施例51と同様にして、4−[4−(5−クロロ−2
−チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水
分解して、4−[4−(5−クロロ−2−チエニル)−
2−チアゾリル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン
−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率63%。
淡黄色プリズム晶。融点283〜284℃。
【0112】実施例54 実施例51と同様にして、4−[2−(3−ピリジル)
−4−チアゾリル]安息香酸エチル臭化水素酸塩を加水
分解して4−[2−(3−ピリジル)−4−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−イソプロピ
ルエーテルから再結晶した。収率81%。淡黄色プリズ
ム晶。融点>300℃。NMR(DMSO−d6)δ:
7.59(1H,dd,J=8,5Hz),8.06
(2H,d,J=8.5Hz),8.21(2H,d,
J=8.5Hz),8.4−8.5(1H,m),8.
47(1H,s),8.72(1H,dd,J=5,2
Hz),9.24(1H,d,J=2Hz)。
【0113】実施例55 実施例51と同様にして、4−[4−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率81%。無色プリズ
ム晶。融点164〜165℃。
【0114】実施例56 実施例51と同様にして、4−[4−(4−メチルフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解し
て4−[4−(4−メチルフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンか
ら再結晶した。収率83%。無色プリズム晶。融点28
9〜290℃。
【0115】実施例57 実施例51と同様にして、4−[4−(3−ピリジル)
−2−チアゾリル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を加水
分解して、4−[4−(3−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンか
ら再結晶した。収率65%。淡黄色プリズム晶。融点3
03〜304℃。
【0116】実施例58 実施例51と同様にして、4−[4−(4−ピリジル)
−2−チアゾリル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を加水
分解して、4−[4−(4−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。N,N−ジメチルホルムアミド−
水から再結晶した。収率12%。淡黄色プリズム晶。融
点>300℃。NMR(DMSO−d6)δ:8.02
(2H,d,J=5.5Hz),8.10(2H,d,
J=8.5Hz),8.18(2H,d、J=8.5H
z),8.61(1H,s),8.69(2H,d,J
=5.5Hz)。
【0117】実施例59 実施例51と同様にして、4−[2−(4−ピリジル)
−4−チアゾリル]安息香酸エチル臭化水素酸塩を加水
分解して、4−[2−(4−ピリジル)−4−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。N,N−ジメチルホルムアミド−
水から再結晶した。収率51%。淡黄色プリズム晶。融
点>300℃。NMR(DMSO−d6)δ:7.95
−8.15(4H,m),8.15−8.30(2H,
m),8.54(1H,s),8.7−8.9(2H,
m)。
【0118】実施例60 実施例51と同様にして、4−[4−(2−トリフルオ
ロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(2−トリフルオロメチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率68%。無色プリズ
ム晶。融点225〜227℃。
【0119】実施例61 実施例51と同様にして、4−[4−(2−ピリジル)
−2−チアゾリル]安息香酸メチル臭化水素酸塩を加水
分解して4−[4−(2−ピリジル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−イソプロピ
ルエーテルから再結晶した。収率67%。淡黄色プリズ
ム晶。融点>300℃。NMR(DMSO−d6)δ:
7.35−7.45(1H,m),7.9−8.05
(1H,m),8.10(2H,d,J=8.5H
z),8.19(2H,d、J=8.5Hz),8.4
3(1H,s),8.67(1H,d,J=4.5H
z)。
【0120】実施例62 実施例51と同様にして、5−[2−(4−クロロフェ
ニル)−4−チアゾリル]−2−チエニルカルボン酸エ
チルを加水分解して5−[2−(4−クロロフェニル)
−4−チアゾリル]−2−チエニルカルボンを得た。テ
トラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。収率74
%。淡黄色プリズム晶。融点273〜274℃。
【0121】実施例63 実施例51と同様にして、4−[4−(3−トリフルオ
ロメトキシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチ
ルを加水分解して、4−[4−(3−トリフルオロメト
キシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。ア
セトン−ヘキサンから再結晶した。収率57%。無色プ
リズム晶。融点233〜234℃。
【0122】実施例64 実施例51と同様にして、4−[4−(4−トリフルオ
ロメトキシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチ
ルを加水分解して、4−[4−(4−トリフルオロメト
キシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸得た。アセ
トン−ヘキサンから再結晶した。収率70%。淡黄色プ
リズム晶。融点245〜246℃。
【0123】実施例65 実施例51と同様にして、4−[4−(2,3,4,
5,6−ペンタフルオロフェニル)−2−チアゾリル]
安息香酸メチルを加水分解して、4−[4−(2,3,
4,5,6−ペンタフルオロフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサンから再結晶し
た。収率70%。無色プリズム晶。融点273〜274
℃。
【0124】実施例66 実施例51と同様にして、4−[4−(3−クロロフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解し
て、4−[4−(3−クロロフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−イソプロピ
ルエーテルから再結晶した。収率75%。無色プリズム
晶。融点258〜259℃。
【0125】実施例67 実施例51と同様にして、3−[4−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、3−[4−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率62%。無色プリズ
ム晶。融点230〜231℃。
【0126】実施例68 実施例51と同様にして、3−[4−(3−トリフルオ
ロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、3−[4−(3−トリフルオロメチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率84%。無色プリズ
ム晶。融点229〜230℃。
【0127】実施例69 実施例51と同様にして、3−[4−(2,4−ジフル
オロフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加
水分解して、3−[4−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘ
キサンから再結晶した。収率74%。無色プリズム晶。
融点255〜256℃。
【0128】実施例70 実施例51と同様にして、3−[4−(4−メトキシフ
ェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解
して、3−[4−(4−メトキシフェニル)−2−チア
ゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサンから再結
晶した。収率82%。無色プリズム晶。融点236〜2
38℃。
【0129】実施例71 実施例51と同様にして、3−[4−(3,4−ジフル
オロフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加
水分解して、3−[4−(3,4−ジフルオロフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘ
キサンから再結晶した。収率82%。無色プリズム晶。
融点255〜256℃。
【0130】実施例72 実施例51と同様にして、3−[4−(2,5−ジメチ
ル−3−フリル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを
加水分解して、3−[4−(2,5−ジメチル−3−フ
リル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン−
ヘキサンから再結晶した。収率59%。淡黄色プリズム
晶。融点174〜175℃
【0131】実施例73 実施例51と同様にして、3−[4−(3−トリフルオ
ロメトキシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチ
ルを加水分解して、3−[4−(3−トリフルオロメト
キシフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。ア
セトン−ヘキサンから再結晶した。収率73%。無色プ
リズム晶。融点182〜183℃。
【0132】実施例74 3−チオカルバモイル安息香酸エチル(2.09g)、
臭化3,4−ジメチルフェナシル(2.67g)および
エタノール(15ml)の混合物を80〜90℃で1時
間かき混ぜた。反応混合物を冷却し、析出した結晶をろ
取し、3−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸エチル(2.25g、収率67
%)を得た。エタノールから再結晶し、無色プリズム
晶。融点114〜115℃。
【0133】実施例75 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−ブロモフェナシルを反応して、4−
[4−(4−ブロモフェニル)−2−チアゾリル]安息
香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収率7
3%。無色プリズム晶。融点206〜207℃。
【0134】実施例76 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化3,4−ジメチルフェナシルを反応し
て、3−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−2−チ
アゾリル]安息香酸エチル得た。エタノールから再結晶
した。収率83%。無色プリズム晶。融点147〜14
8℃。
【0135】実施例77 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジメチルフラ
ンを反応して、4−[4−(2,5−ジメチル−3−フ
リル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。エタ
ノールから再結晶した。収率36%。淡黄色プリズム
晶。融点103〜105℃。
【0136】実施例78 実施例74と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジメチルチエ
ニルを反応して、3−[4−(2,5−ジメチル−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを得た。
エタノールから再結晶した。収率61%。淡黄色プリズ
ム晶。融点115〜116℃。
【0137】実施例79 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジメチルチエ
ニルを反応して、4−[4−(2,5−ジメチル−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。
エタノールから再結晶した。収率64%。淡黄色プリズ
ム晶。融点109〜110℃。
【0138】実施例80 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジクロロチエ
ニルを反応して、4−[4−(2,5−ジクロロ−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを得た。
エタノールから再結晶した。収率74%。淡黄色プリズ
ム晶。融点149〜150℃。
【0139】実施例81 実施例74と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと3−ブロモアセチル−2,5−ジクロロチエ
ニルを反応して、3−[4−(2,5−ジクロロ−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを得た。
エタノールから再結晶した。収率83%。淡黄色プリズ
ム晶。融点125〜126℃。
【0140】実施例82 実施例74と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと臭化4−エトキシフェナシルを反応して、3
−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チアゾリル]
安息香酸エチルを得た。エタノールから再結晶した。収
率59%。淡黄色プリズム晶。融点108〜110℃。
【0141】実施例83 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−エトキシフェナシルを反応して、3
−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チアゾリル]
安息香酸メチルを得た。エタノールから再結晶した。収
率80%。淡黄色プリズム晶を得た。融点192〜19
3℃。
【0142】実施例84 実施例74と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと臭化4−t−ブチルフェナシルを反応して、
3−[4−(4−t−ブチルフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸エチルを得た。エタノールから再結晶し
た。収率37%。淡黄色プリズム晶。融点96〜97
℃。
【0143】実施例85 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−t−ブチルフェナシルを反応して、
4−[4−(4−t−ブチルフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸メチルを得た。エタノールから再結晶し
た。収率68%。淡黄色プリズム晶。融点154〜15
5℃。
【0144】実施例86 実施例74と同様にして、3−チオカルバモイル安息香
酸エチルと臭化4−イソプロピルフェナシルを反応し
て、3−[4−(4−イソプロピルフェニル)−2−チ
アゾリル]安息香酸エチルを得た。エタノールから再結
晶した。収率46%。淡黄色プリズム晶。融点91〜9
2℃。
【0145】実施例87 実施例74と同様にして、4−チオカルバモイル安息香
酸メチルと臭化4−イソプロピルフェナシルを反応し
て、4−[4−(4−イソプロピルフェニル)−2−チ
アゾリル]安息香酸メチルを得た。エタノールから再結
晶した。収率50%。淡黄色プリズム晶。融点134〜
135℃。
【0146】実施例88 3−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−2−チアゾ
リル]安息香酸エチル(1.25g)、1規定水酸化ナ
トリウム水溶液(10ml)、テトラヒドロフラン(1
0ml)およびエタノール(10ml)の混合物を60
〜70℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を1規定塩酸
に注ぎ、析出する結晶をろ取、水洗した。アセトン−ヘ
キサンから再結晶して、3−[4−(3,4−ジメチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸(825mg、
収率72%)を得た。無色プリズム晶。融点235〜2
36℃。
【0147】実施例89 実施例88と同様にして、4−[4−(4−ブロモフェ
ニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解し
て、4−[4−(4−ブロモフェニル)−2−チアゾリ
ル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサンか
ら再結晶した。収率51%。無色プリズム晶。融点>3
00℃。NMR(DMSO−d6)δ:7.67(2
H,d,J=9Hz),8.0−8.2(6H,m),
8.32(1H,s)。
【0148】実施例90 実施例88と同様にして、4−[4−(3,4−ジメチ
ルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水
分解して、4−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−
2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサン
から再結晶した。収率83%。淡黄色プリズム晶。融点
261〜262℃。
【0149】実施例91 実施例88と同様にして、4−[4−(2,5−ジメチ
ル−3−フリル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを
加水分解して、4−[4−(2,5−ジメチル−3−フ
リル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。テトラヒド
ロフラン−ヘキサンから再結晶した。収率63%。淡黄
色プリズム晶。融点264〜265℃。
【0150】実施例92 実施例88と同様にして、3−[4−(2,5−ジメチ
ル−3−チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチル
を加水分解して、3−[4−(2,5−ジメチル−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率54%。淡黄色プリ
ズム晶。融点155〜156℃。
【0151】実施例93 実施例88と同様にして、4−[4−(2,5−ジメチ
ル−3−チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(2,5−ジメチル−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率56%。淡黄色プリ
ズム晶。融点239〜240℃。
【0152】実施例94 実施例88と同様にして、4−[4−(2,5−ジクロ
ロ−3−チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチル
を加水分解して、4−[4−(2,5−ジクロロ−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。テトラ
ヒドロフラン−ヘキサンから再結晶した。収率86%。
淡黄色プリズム晶。融点266〜267℃。
【0153】実施例95 実施例88と同様にして、3−[4−(2,5−ジクロ
ロ−3−チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチル
を加水分解して、3−[4−(2,5−ジクロロ−3−
チエニル)−2−チアゾリル]安息香酸を得た。アセト
ン−ヘキサンから再結晶した。収率60%。淡黄色プリ
ズム晶。融点241〜242℃。
【0154】実施例96 実施例88と同様にして、3−[4−(4−エトキシフ
ェニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを加水分解
して、3−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チア
ゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサンから再結
晶した。収率79%。淡黄色プリズム晶。融点231〜
232℃。
【0155】実施例97 実施例88と同様にして、3−[4−(4−エトキシフ
ェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分解
して、3−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チア
ゾリル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘキサ
ンから再結晶した。収率69%。淡黄色プリズム晶を得
た。融点280〜281℃。
【0156】実施例98 実施例88と同様にして、3−[4−(4−t−ブチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを加水分
解して、3−[4−(4−t−ブチルフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸を得た。アセトン−ヘキサンから
再結晶した。収率36%。淡黄色プリズム晶。融点25
0〜251℃。
【0157】実施例99 実施例88と同様にして、4−[4−(4−t−ブチル
フェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水分
解して、4−[4−(4−t−ブチルフェニル)−2−
チアゾリル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン−ヘ
キサンから再結晶した。収率70%。淡黄色プリズム
晶。融点263〜265℃。
【0158】実施例100 実施例88と同様にして、3−[4−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを加水
分解して、3−[4−(4−イソプロピルフェニル)−
2−チアゾリル]安息香酸を得た。酢酸エチル−ヘキサ
ンから再結晶した。収率64%。淡黄色プリズム晶。融
点214〜215℃。
【0159】実施例101 実施例88と同様にして、4−[4−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸メチルを加水
分解して、4−[4−(4−イソプロピルフェニル)−
2−チアゾリル]安息香酸を得た。テトラヒドロフラン
−ヘキサンから再結晶した。収率50%。淡黄色プリズ
ム晶。融点257〜258℃。
【0160】実施例102 実施例74と同様にして、チオベンズアミドと4−ブロ
モアセチル安息香酸エチルを反応して、4−(2−フェ
ニル−4−チアゾリル)安息香酸エチルを得た。エタノ
ールから再結晶した。収率68%。淡黄色プリズム晶。
融点72〜73℃。
【0161】実施例103 実施例74と同様にして、4−クロロチオベンズアミド
と4−ブロモアセチル安息香酸エチルを反応して、4−
[2−(4−クロロフェニル)−4−チアゾリル]安息
香酸エチルを得た。エタノールから再結晶した。収率4
7%。淡黄色プリズム晶。融点105〜106℃。
【0162】実施例104 実施例74と同様にして、4−トリフルオロメチルチオ
ベンズアミドと4−ブロモアセチル安息香酸エチルを反
応して、4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−4−チアゾリル]安息香酸エチルを得た。エタノ
ールから再結晶した。収率56%。淡黄色プリズム晶。
融点163〜164℃。
【0163】実施例105 実施例74と同様にして、チオイソニコチンアミドと4
−ブロモアセチル安息香酸エチルを反応して、4−[2
−(4−ピリジル)−4−チアゾリル]安息香酸エチル
臭化水素酸塩を得た。エタノールから再結晶した。収率
67%。淡黄色プリズム晶。融点247〜248℃。
【0164】実施例106 4−[2−(4−クロロベンゾイルアミノ)−1−オキ
ソエチル]安息香酸エチル(1.04g)、オキシ塩化
リン(0.92g)およびトルエン(10ml)の混合
物を1時間加熱還流した。反応混合物を水に注ぎ、析出
した4−[2−(4−クロロフェニル)−5−オキサゾ
リル]安息香酸エチルの結晶(560mg、収率57
%)をろ取した。酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して
淡黄色プリズム晶を得た。融点137〜138℃。
【0165】実施例107 実施例106と同様にして、4−[2−(4−トリフル
オロメチルベンゾイルアミノ)−1−オキソエチル]安
息香酸エチルをオキシ塩化リンと反応して、4−[2−
(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−オキサゾリ
ル]安息香酸エチルを得た。エタノールから再結晶し
た。収率60%。淡黄色プリズム晶。融点142〜14
3℃。
【0166】実施例108 実施例106と同様にして、4−[N−(4−クロロベ
ンゾイルメチル)カルバモイル]安息香酸エチルをオキ
シ塩化リンと反応して、4−[5−(4−クロロフェニ
ル)−2−オキサゾリル]安息香酸エチルを得た。酢酸
エチル−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率8
0%。淡黄色プリズム晶。融点195〜197℃。
【0167】実施例109 4−[2−(4−クロロフェニル)−5−オキサゾリ
ル]安息香酸エチル(500mg)、1規定水酸化ナト
リウム水溶液(5ml)、テトラヒドロフラン(5m
l)およびエタノール(5ml)の混合物を60〜70
℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を1規定塩酸に注
ぎ、析出した4−[2−(4−クロロフェニル)−5−
オキサゾリル]安息香酸(320mg、収率70%)を
ろ取した。テトラヒドロフラン−ヘキサンから再結晶し
て淡黄色プリズム晶を得た。融点292〜293℃。
【0168】実施例110 実施例109と同様にして、4−[2−(4−トリフル
オロメチルフェニル)−5−オキサゾリル]安息香酸エ
チルを加水分解して、4−[2−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)−5−オキサゾリル]安息香酸を得た。
アセトン−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率
68%。淡黄色プリズム晶。融点253〜254℃。
【0169】実施例111 4−[2−(4−トリフルオロメチルベンゾイルアミ
ノ)−1−オキソエチル]安息香酸エチル(900m
g)、ローソン試薬(960mg)およびキシレン(5
ml)の混合物を140〜145℃で2時間かき混ぜ
た。反応混合物を冷却し、析出した4−[2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)−5−チアゾリル]安息香
酸エチルの結晶(378mg、収率43%)をろ取し
た。キシレン−イソプロピルエーテルから再結晶して淡
黄色プリズム晶を得た。融点174〜176℃。
【0170】実施例112 実施例111と同様にして、4−[N−(4−クロロベ
ンゾイルメチル)カルバモイル]安息香酸エチルをロー
ソン試薬と反応して、4−[5−(4−クロロフェニ
ル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを得た。キシレ
ン−イソプロピルエーテルから再結晶した。収率89
%。淡黄色プリズム晶。融点167〜168℃。
【0171】実施例113 4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−
チアゾリル]安息香酸エチル(360mg)、1規定水
酸化ナトリウム水溶液(3ml)、テトラヒドロフラン
(5ml)およびエタノール(5ml)の混合物を60
〜70℃で1時間かき混ぜた。反応混合物を1規定塩酸
に注ぎ、析出した4−[2−(4−トリフルオロメチル
フェニル)−5−チアゾリル]安息香酸(150mg、
収率45%)をろ取した。アセトン−イソプロピルエー
テルから再結晶して淡黄色プリズム晶を得た。融点29
4〜295℃。
【0172】実施例114 実施例113と同様にして、4−[5−(4−クロロフ
ェニル)−2−チアゾリル]安息香酸エチルを加水分解
して、4−[5−(4−クロロフェニル)−2−チアゾ
リル]安息香酸を得た。エタノール−水から再結晶し
た。収率50%。淡黄色プリズム晶。融点>300℃。
NMR(DMSO−d6)δ:7.5−7.6(2H,
m),7.75−7.85(2H,m),8.04(4
H,s),8.40(1H,s)。
【0173】実験例1 PPARγ−RXRα ヘテロ二量体リガンド活性 参考例5で得られたPPARγ:RXRα:4ERPP
/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライフテク
ノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]を
含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した後、96
ウェルホワイトプレート[コーニング コースター社
(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2×10
4 cells/well となるように播種し、37℃の炭酸ガス
インキュベーター中で一晩培養した。96ウェルホワイ
トプレートをPBS(Phosphate-buffered saline)で
洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物10
μlを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で
48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン7.5
(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミスター
(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロジーズ
社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイツ]を
用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化合物非
投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被検
化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出した。
被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRIS
M)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(GraphPa
d Software, Inc.)製、米国]を用いて解析することに
より、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の50
%を示す化合物濃度)を算出した。試験化合物の4-[4-
(4-クロロフェニル)-2-チアゾリル]安息香酸は、10-5
M〜10-9Mの濃度において優れたPPARγ−RXR
α ヘテロ二量体リガンド活性を示した。
【0174】実験例2 マウスにおける血糖および血中脂質(トリグリセリド)
低下作用 被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.
01%の割合で混合し、肥満・インスリン非依存型糖尿
病モデル(2型糖尿病)であるKKAyマウス(9〜12週
齢、1群5匹)に自由に4日間与えた。本モデルマウス
は高血糖、高脂血症、高インスリン血症、インスリン抵
抗性の他、脂肪肝、糖尿病性腎症などの病態を呈する
[ジャーナルオブニュートリショナルサイエンスアンド
ビタミノロジー(Journal of Nutritional Science and
Vitaminology)、38巻、27頁(1992年)]。実
験期間中水は自由に与えた。血液を眼窩静脈叢から採取
し、血漿を用いてグルコースとトリグリセリドを酵素法
によりそれぞれLタイプワコーGlu2(和光純薬)、
LタイプワコーTG・H(和光純薬)を用いて定量し
た。試験化合物の4-[4-(4-クロロフェニル)-2-チアゾリ
ル]安息香酸は、上記粉末飼料の摂取量によるが0.1
〜50mg/kg/日の用量で優れた血糖および血中脂
質(トリグリセリド)低下作用を示した。
【0175】実験例3(PPARγ−RXRα ヘテロ
二量体リガンド活性) 参考例5で得られたPPARγ:RXRα:4ERPP
/CHO−K1細胞を10%ウシ胎児血清[ライフテク
ノロジー社(Life Technologies, Inc.)製、米国]を
含むハムF12培地(日水製薬製)で培養した後、96
ウェルホワイトプレート[コーニング コースター社
(Corning Coster Corporation)製、米国]へ2×10
4 cells/well となるように播種し、37℃の炭酸ガス
インキュベーター中で一晩培養した。96ウェルホワイ
トプレートをPBS(Phosphate-buffered saline)で
洗浄後、90μl の0.1%脂肪酸不含ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含むハムF12培地と被検化合物10
μl とを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中
で48時間培養した。培地を除去後、ビッカジーン7.
5(和光純薬製)を40μl 添加し、撹拌後、ルミスタ
ー(Lumistar)[ビー・エム・ジー・ラブテクノロジー
ズ社(BMG Labtechnologies GmbH)製、ドイツ]
を用いて、ルシフェラーゼ活性を測定した。被検化合物
非投与群のルシフェラーゼ活性を1としたときの、各被
検化合物のルシフェラーゼ活性から誘導倍率を算出し
た。被検化合物濃度と誘導倍率の値をプリズム(PRI
SM)2.01[グラフパッド ソフトウェア社(Graph
Pad Software, Inc.)製、米国]を用いて解析すること
により、被検化合物のEC50値(誘導倍率の最大値の5
0%を示す化合物濃度)を算出した。結果を[表1]に
示した。
【表1】 このように、本発明化合物は、優れたPPARγ−RX
Rα ヘテロ二量体リガンド活性を示した。
【0176】実験例4 マウスにおける血糖および血中脂質(トリグリセリド)
低下作用 被検化合物を粉末飼料(CE−2、日本クレア)に0.
01%の割合で混合し、肥満・インスリン非依存型糖尿
病(2型糖尿病)モデルであるKKAyマウス(9〜12週
齢、1群5匹)に自由に4日間与えた。この間、水は自
由に与えた。血液を眼窩静脈叢から採取し、血漿を用い
てグルコースとトリグリセリドを酵素法によりそれぞれ
LタイプワコーGlu2(和光純薬)、Lタイプワコー
TG・H(和光純薬)を用いて定量した。それぞれの被
検化合物投与群の値は、被検化合物非投与群に対する低
下率(%)で表し、[表2]に示した。
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 被検化合物 血糖低下作用 血中脂質低下作用 実施例番号 (%) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 9 51 67 55 70 86 64 68 88 110 73 87 113 45 53 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− このように本発明化合物は、優れた血糖低下作用および
血中脂質低下作用を有し、糖尿病、高脂血症、耐糖能不
全などの予防・治療剤として有用である。
【0177】 製剤例1 カプセルの製造 1)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸 30 mg 2)微粉末セルロース 10 mg 3)乳糖 19 mg 4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg 計 60 mg 1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプ
セルに充填する。
【0178】 製剤例2 錠剤の製造 1)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)−2−チアゾリル]安息香酸 30 mg 2)乳糖 50 g 3)トウモロコシデンプン 15 g 4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g 5)ステアリン酸マグネシウム 1 g 1000錠 計 140 g 1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合
し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの
4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠す
る。このようにして、1錠あたり化合物(7)30mgを
含有する錠剤1000錠を得る。
【0179】
【発明の効果】本発明製剤は、低毒性であり、例えば糖
尿病(例、インスリン依存型糖尿病、インスリン非依存
型糖尿病、妊娠糖尿病等)の予防・治療剤、高脂血症
(例、高トリグリセライド血症、高コレステロール血
症、低HDL血症等)の予防・治療剤、インスリン感受
性増強剤、インスリン抵抗性改善剤、耐糖能不全(IG
T)の予防・治療剤、および耐糖能不全から糖尿病への
移行抑制剤として用いることができる。また、本発明製
剤は、例えば糖尿病性合併症(例、神経障害、腎症、網
膜症、白内障、大血管障害、骨減少症等)、肥満、骨粗
鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病
性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感
染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液
質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患
(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化
症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾
患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳梗
塞、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高イン
スリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳
癌、前立腺癌、皮膚癌等)、動脈硬化症(例、アテロー
ム性動脈硬化症等)などの予防・治療剤、食欲および食
物摂取を調整するための医薬として用いることができ
る。
【0180】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GTGGGTACCG AAATGACCAT GGTTGACACA GAG 33
【0181】 配列番号:2 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGGGTCGACC AGGACTCTCT GCTAGTACAA GT
C 33
【0182】 配列番号:3 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TTAGAATTCG ACATGGACAC CAAACATTTC CTG 33
【0183】 配列番号:4 配列の長さ:33 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCCCTCGAGC TAAGTCATTT GGTGCGGCGC CTC 33
【0184】 配列番号:5 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TCGACAGGGG ACCAGGACAA AGGTCACGTT CGGGAG 36
【0185】 配列番号:6 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TCGACTCCCG AACGTGACCT TTGTCCTGGT CCCCTG 36
【0186】 配列番号:7 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCCAGATCTC CCCAGCGTCT TGTCATTG 28
【0187】 配列番号:8 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TCACCATGGT CAAGCTTTTA AGCGGGTC
28
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4439 A61K 31/4439 A61P 3/06 A61P 3/06 3/10 3/10 29/00 29/00 43/00 121 43/00 121 C07D 413/04 C07D 413/04 417/04 417/04 // C07D 277/30 277/30 (72)発明者 坂本 潤一 大阪府豊中市上新田1丁目14番地の30 フ レグランスA103号室 (72)発明者 小高 裕之 兵庫県神戸市北区桂木2丁目12番地12

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
    化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を;XはO、Sまたは式
    −NR4−(式中、R4は水素または置換されていても
    よいアルキル基を示す。)で示される基を;Aはそれぞ
    れ置換されていてもよい芳香族炭化水素基または芳香族
    複素環基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素また
    は置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−
    NR67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素
    または置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6
    7は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよ
    い)で表される基を示す]で表される1,3−アゾール
    誘導体(但し、式 【化2】 で表される化合物を除く。)またはその塩を含有してな
    るレチノイド関連受容体機能調節剤。
  2. 【請求項2】R1がそれぞれ置換されていてもよい芳香
    族炭化水素基または窒素原子を含まない芳香族複素環基
    である請求項1記載の機能調節剤。
  3. 【請求項3】糖尿病の予防・治療剤である請求項1記載
    の機能調節剤。
  4. 【請求項4】脂質代謝改善剤である請求項1記載の機能
    調節剤。
  5. 【請求項5】高脂血症の予防・治療剤である請求項1記
    載の機能調節剤。
  6. 【請求項6】肥満症の予防・治療剤である請求項1記載
    の機能調節剤。
  7. 【請求項7】抗肥満剤である請求項1記載の機能調節
    剤。
  8. 【請求項8】インスリン感受性増強剤である請求項1記
    載の機能調節剤。
  9. 【請求項9】インスリン抵抗性改善剤である請求項1記
    載の機能調節剤。
  10. 【請求項10】耐糖能不全の予防・治療剤である請求項
    1記載の機能調節剤。
  11. 【請求項11】一般式(I−1) 【化3】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
    化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
    されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
    を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
    (式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
    する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
    る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式 【化4】 (式中、R8は同時にNH2、OH、フェノキシ、OCH
    3、 【化5】 を示す)で表される化合物を除く。)またはその塩。
  12. 【請求項12】一般式が 【化6】 である請求項11記載のオキサゾール誘導体またはその
    塩。
  13. 【請求項13】一般式(I−2) 【化7】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
    化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
    されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
    を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
    (式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
    する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
    る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式 【化8】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  14. 【請求項14】R2が水素または置換されていてもよい
    非芳香族炭化水素基(但し、エステル化されていてもよ
    いカルボキシル基で置換されている非芳香族炭化水素基
    を除く)およびR3が式 −OR5で表される基である請
    求項13記載のオキサゾール誘導体またはその塩。
  15. 【請求項15】一般式(I−3) 【化9】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
    化水素基または芳香族複素環基を;R2は水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を;A1はそれぞれ置換
    されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエニル基
    を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示す。)または−NR67
    (式中、R6、R7は同一または異なって、水素または置
    換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接
    する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表され
    る基を示す]で表されるオキサゾール誘導体(但し、式 【化10】 【化11】 【化12】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  16. 【請求項16】A1がメタ位またはパラ位に−COR3
    を有しているフェニル基である請求項15記載のオキサ
    ゾール誘導体(但し、式 【化13】 【化14】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  17. 【請求項17】R3がOHである請求項16記載のオキ
    サゾール誘導体またはその塩。
  18. 【請求項18】一般式(I−4) 【化15】 [式中、R1はそれぞれ置換されていてもよい芳香族炭
    化水素基または芳香族複素環基を;R2'は水素または置
    換されていてもよい非芳香族炭化水素基を;A1はそれ
    ぞれ置換されていてもよい芳香族炭化水素基またはチエ
    ニル基を;R3は式 −OR5(式中、R5は水素または
    置換されていてもよい炭化水素基を示す。)または−N
    67(式中、R6、R7は同一または異なって、水素ま
    たは置換されていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7
    は隣接する窒素原子と共に環を形成していてもよい)で
    表される基を示す]で表されるイミダゾール誘導体(但
    し、式 【化16】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  19. 【請求項19】R1が置換されていてもよい芳香族炭化
    水素基(但し、スルホ基で置換されている芳香族炭化水
    素基を除く)である請求項18記載のイミダゾール誘導
    体またはその塩。
  20. 【請求項20】一般式(I−5) 【化17】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
    を;R2'は水素または置換されていてもよい非芳香族炭
    化水素基を;A1はそれぞれ置換されていてもよい芳香
    族炭化水素基またはチエニル基を;R3は式 −OR
    5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
    素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
    一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
    化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
    を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
    るイミダゾール誘導体(但し、式 【化18】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  21. 【請求項21】R1"が置換されていてもよい芳香族炭化
    水素基であり、該芳香族炭化水素基が縮合環を形成して
    いない請求項20記載のイミダゾール誘導体(但し、式 【化19】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  22. 【請求項22】R3が式 −OR5で表される基である請
    求項21記載のイミダゾール誘導体またはその塩。
  23. 【請求項23】一般式(I−6) 【化20】 [式中、R1'は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
    (但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されてい
    る芳香族炭化水素基を除く)を;R2"は水素またはアル
    キル基を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素
    基(但し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されて
    いる芳香族炭化水素基を除く)を;R3は式 −OR
    5(式中、R5は水素または置換されていてもよい炭化水
    素基を示す。)または−NR67(式中、R6、R7は同
    一または異なって、水素または置換されていてもよい炭
    化水素基を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環
    を形成していてもよい)で表される基を示す]で表され
    るチアゾール誘導体(但し、式 【化21】 (式中、R9はメトキシ基、メチル基、塩素、t−ブチ
    ル基、またはトリフルオロメチル基を示す)および 【化22】 およびそのHBr塩で表される化合物を除く)またはそ
    の塩。
  24. 【請求項24】R1'が少なくとも2個の置換基を有する
    芳香族炭化水素基である請求項23記載のチアゾール誘
    導体またはその塩。
  25. 【請求項25】R1'がオルト位またはメタ位に置換基を
    有するフェニル基である請求項23記載のチアゾール誘
    導体またはその塩。
  26. 【請求項26】一般式(I−7) 【化23】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
    を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
    を;A2は置換されていてもよい芳香族炭化水素基(但
    し、ヘテロ原子を介在する基によって置換されている芳
    香族炭化水素基を除く)を;R3は式−OR5(式中、R
    5は水素または置換されていてもよい炭化水素基を示
    す。)または−NR67(式中、R6、R7は同一または
    異なって、水素または置換されていてもよい炭化水素基
    を示し、R6、R7は隣接する窒素原子と共に環を形成し
    ていてもよい)で表される基を示す]で表されるチアゾ
    ール誘導体(但し、式 【化24】 (式中、R10、R11は同時に水素およびR3は水酸基ま
    たはメトキシ基;R10は2位または4位置換の塩素、R
    11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基;R10
    2位または3位置換の塩素、R11は4位置換の塩素およ
    びR3は水酸基またはメトキシ基;R10は4位置換のフ
    ッ素、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ
    基;R10は4位置換のメトキシ基、R11は水素およびR
    3は水酸基またはメトキシ基;R10は3位置換のCF
    3基、R11は水素およびR3は水酸基またはメトキシ基の
    それぞれの組み合わせを示す。)、 【化25】 【化26】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  27. 【請求項27】R1"が少なくとも2個の置換基を有する
    芳香族炭化水素基である請求項26記載のチアゾール誘
    導体またはその塩。
  28. 【請求項28】A2がオルト位に−COR3基を有するフ
    ェニル基である請求項27記載のチアゾール誘導体また
    はその塩。
  29. 【請求項29】R2が置換されていてもよい炭化水素基
    である請求項26記載のチアゾール誘導体またはその
    塩。
  30. 【請求項30】一般式(I−8) 【化27】 [式中、R1"は置換されていてもよい芳香族炭化水素基
    を;R2は水素または置換されていてもよい炭化水素基
    を;A3は置換されていてもよい芳香族炭化水素基を;
    3は式−OR5(式中、R5は水素または置換されてい
    てもよい炭化水素基を示す。)または−NR67(式
    中、R6、R7は同一または異なって、水素または置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示し、R6、R7は隣接する
    窒素原子と共に環を形成していてもよい)で表される基
    を示す]で表されるチアゾール誘導体(但し、式 【化28】 で表される化合物を除く。)またはその塩。
  31. 【請求項31】R1"が置換されている芳香族炭化水素基
    である請求項30記載のチアゾール誘導体またはその
    塩。
  32. 【請求項32】i)4−[4−(4−クロロフェニル)
    −2−オキサゾリル]安息香酸、 ii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)
    −2−オキサゾリル]安息香酸、 iii)4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニ
    ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 iv)4−[4−(4−トリフルオロメトキシフェニ
    ル)−2−チアゾリル]安息香酸、 v)3−[4−(4−イソプロピルフェニル)−2−チ
    アゾリル]安息香酸、 vi)3−[4−(4−エトキシフェニル)−2−チア
    ゾリル]安息香酸、 vii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
    ル)−5−オキサゾリル]安息香酸、 viii)4−[2−(4−トリフルオロメチルフェニ
    ル)−5−チアゾリル]安息香酸、 ix)3−[4−(2,5−ジメチル−3−フリル)−
    2−チアゾリル]安息香酸 および x)3−[4−(2,5−ジクロロ−3−チエニル)−
    2−チアゾリル]安息香酸 から選ばれる少なくとも1つの化合物またはその塩。
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