JP2000079043A - 食卓用細長液体容器から液体を常時取り出す為のフレッキシブルチュ−ブ開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食卓用細長容器に関して、内部の液体を他の
容器に移す時、大方は前者容器を傾けて流出する。この
場合、前者容器内部の残存液体は、常に揺さぶられ空気
（酸素）との混合が進行する為、開封後に風味を保つこ
とが難しい。そこで酸化を少なくする為に、前者容器の
立ち姿のままで液体を取り出そうとするものである。 【解決手段】 市販の食卓用細長液体容器を開封後、安
定用支持枠に収め、二つの孔を持つ栓をかぶせる。その
一つを空気孔とし、他の孔からチュ−ブの先端を容器の
底まで差込み、後端を後述開閉器内蔵のフレッキシブル
チュ−ブに連結する。前記開閉器は、フレッキシブルチ
ュ−ブを圧迫する、又は圧迫を解くことで液体の流出を
制御し外部流出口を持つ構造である。開閉器の簡単でス
マ−トな操作により、サイホンの原理を利用して前記容
器内の液体を静かに取り出すことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として細長い食
卓用液体容器に関して、開封後容器を傾けないで立ち姿
のまま内部の液体を常時取り出す事を目的とする。

【０００２】

【従来の技術】細長い食卓用液体容器について、内部の
液体を他の容器に取り出す際、開封後その都度容器を傾
けて流出する（図９）。この場合、流出の前後に容器内
部の液体は、かなり揺さぶられショックを受け、細長い
容器ほど又は、残存液体が少なくなるほど液体の移動距
離が大きくなって、いわゆるジャボジャボの状況にな
る。 特に醸造液体（酒、醤油等）は保存に関して、
冷、暗、静がポイントであると云われている。なお、傾
けない例として食卓用外で中型容器にフレッキシブルチ
ュ−ブの先端を差込み、後端にクリップ等を挟んでサイ
ホンの原理を利用して容器内の液体を取り出す方法があ
る（図１０）。この場合、クリップを付けたりはずした
りの煩わしさがあり、かつデザインを考慮してもこのま
までは食卓用になしまない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】容器を傾けて液体（主
として酒、醤油等）を取り出す度に、内部に新しい空気
（酸素）が入って残存液体との混合が進行し、いわゆる
酸化が促進されて風味が落ちる。開封後直ぐに消費する
場合にはかまはないが、数日または数週間継続消費する
場合には問題が残る。以上を改善する為に、図３に示す
様に容器を立てたまま内部の液体を継続的に取り出そう
とするものである。この時、容器内部の液体はほとんど
ショックもなく減少する。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】食卓用細長液体容器を開封
後、容器の口に二つの孔を持った栓をかぶせる。孔の一
つは空気孔とし、他の孔には内部の液体取り出し用とし
てチュ−ブを差し込む。チュ−ブの先端は軽く曲げて底
部に着くようにする。後端は容器外部に出て、フレッキ
シブルチュ−ブ開閉器内のチュ−ブに連結する。開閉器
及び液体容器を支持枠に固定する。容器内部の液体を取
り出す時は、最初に開閉器の外部流出口に長さ２００ｍ
／ｍ程のチュ−ブを仮接続して、人の口で吸いだし開閉
器内のチュ−ブ圧迫部の少し上まで液が来た所で開閉器
を作動させて液をストップする。 以後は開閉器を作動
させて、サイホンの原理で随時液を取り出す事が出来
る。

【０００５】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
ずき図面を参照して説明する。図１に於いて、外径約１
２ｍ／ｍ長さ約５５ｍ／ｍのつまみ３にネジ山５をつ
け、先端には回転出来るようにはめ込み式の円柱状付属
物７がついている。支持具２にはつまみ３に合わせてネ
ジ穴６が彫られている。前記付属物７と支持具２の間に
液体を流す為のフレッキシブルチュ−ブ（外径約６ｍ／
ｍ）１０が挟まっており、その上端は液体流出用チュ−
ブ１６と連結し、下端は流路１２に装着されている。開
閉器１はネジ１１により支持枠１９に固定されている。
図２に示すように、つまみ３と支持具２の間に雌リング
１３を挿入することにより、つまみ３、支持具２より強
度の小さい材質を使用することにより交換部品の役目を
持たせることが可能である。支持具２と雌リング１３が
ずれないようにピン２１等で固定する。開閉器の作動状
況は図６に示す。（ａ）に於いて、つまみ３を手指で回
わすと、付属物７が図面右方向に押し出され、チュ−ブ
１０を圧迫して液体の流れをストップする。付属物７は
合成ゴムで作られ、その後部の球状突起９をつまみ３の
先端の凹穴８にはめ込んで、回転可能に連結している。
これによりつまみ３のねじれの力が直接チュ−ブ１０に
伝わらないように緩衝体の役目をする。なお、ネジ山５
の先端（図面右）には切り込み、ネジ穴６の後端（図面
右）には歯止めがついていて、最終的につまみ３を固定
しチュ−ブ１０をしっかり押さえる。（ｂ）に於いて、
つまみ３を当初と反対に回すと、付属物７が図面左方向
に移動し、チュ−ブ１０が膨らんで（現状回復して）液
体が通過する。以上説明したように、本開閉器は構造が
簡単でコンパクトであり操作も簡単である。

【０００６】図３，４に本発明のフレッキシブルチュ−
ブ開閉器１を使用した具体例を示す。市販の食卓用細長
液体容器１５を支持枠１９に挟み込む。支持枠１９には
板バネ２０をつけて液体容器１５の外径変動に対応す
る。開封後二つの孔を持つ栓１８をかぶせ、一つの孔を
空気孔１７とし他の孔には液体流出用チュ−ブ１６を差
し込む。チュ−ブ１６は先端が容器１５内の底部に達し
ており、後端は、開閉器１を構成する支持具２内の縦の
流路１２に収まっているフレッキシブルチュ−ブ１０に
連結している。開閉器１はネジ１１で支持枠１９に固定
されている。最初に容器１５内の液体を取り出す時は、
長さ３００ｍ／ｍ程のチュ−ブを外部流出口４に繋げ
て、開閉器１のつまみ３を手指で回して前記チュ−ブ１
０の圧迫を解いてチュ−ブが膨らんだ後、人の口で容器
内の液体を吸いだし、流路１２内の前記チュ−ブ１０の
（付属物７による）圧迫部位の直上まで液が達したら、
つまみ３を当初と反対に回して、突き当たって動かなく
なる時点でチュ−ブ１０が十分に圧迫されそこで液がス
トップする。此の後外部流出口４から吸い出し用チュ−
ブをはずす。以降は図６（ａ）、（ｂ）で説明したよう
に開閉器１のつまみ３を操作する事により、サイホンの
原理で随時液体を他の容器に取り出しかつストップする
ことが出来る。容器１５内の液体はほとんど全て取り出
し可能である。夏季に液体を冷やしたい時は、支持枠１
９を分割して背丈を低くして冷蔵庫に収めることにす
る。

【０００７】他にフレッキシブルチュ−ブを圧迫する方
法として次の２点が考えられる。図１１に示すように、
つまみ２３を支持具２２の内側につまみ２３の出っ張り
２７に合わせて彫られた溝に沿って図面右方向に押し
て、行き着く所で回してストッパ−２８に出っ張り２７
を収める。この時チュ−ブ２５は、支持具２２とつまみ
２３の先端に回転可能のようにはめ込まれた円柱状付属
物２４に挟まれて潰れる。圧迫を解くときは、逆の操作
をしてつまみ２３を図面左方向に移動する。付属物２４
は合成ゴムで作られ、その後部の球状突起２９をつまみ
２３の先端の凹欠３０にはめ込んで、回転可能に連結し
ている。又、図面１２に示すように、支点３５で回転可
能のように支持具３２に固定されたハンドル３１の先端
に付けられたロ−ラ−３７と支持具３２に挟まれてチュ
−ブ３３が潰れる。この時ハンドル３１はストッパ−３
４にしっかりと捕捉される。チュ−ブ３３の圧迫を解く
ときは、ハンドル３１の左端を図面上方向に持ち上げる
ことにより、ハンドル３１の右端に固定軸３６で止めら
れたロ−ラ−３７が図面下方向に下がって、チュ−ブ３
３が膨らみ（現状回復して）液体が通過する。

【０００８】液体容器を開封後、液面に炭、木材等比重
が水より小さい固粒子又は柔らかい布状の遮断物を浮か
べることにより、酸化を一層防止することが出来る。

【０００９】

【発明の効果】本発明とチュ−ブ及び栓を組み合わせる
ことにより、食卓用細長液体容器を傾けないで、立ち姿
のままで容器内部の液体を他の容器に簡単かつスマ−ト
に取り出すことが出来る。容器内部の液体は、少しずつ
静かに減少し空気との激しい混合が無く、酸化の程度が
小さくなる。よって従来、主として醸造液体（酒、醤油
等）について、風味を損なわない為には、開封後とにか
く短時間に消費する他に方法がないが、本発明を含めた
組み合わせを利用すれば、より長時間風味を保つことが
可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部断面図である。

【図２】要部断面図である。

【図３】実施例の一部を切り欠いた斜視図である。

【図４】実施例の一部を切り欠いた斜視図である。

【図５】図１Ａ−Ａの一部を切り欠いた断面図である。

【図６】（ａ）断面図（図１Ｂ−Ｂ）である。 （ｂ）断面図（図１Ｂ−Ｂ但しつまみ３が図面左に移動
後）である。

【図７】実施例の平面図である。

【図８】実施例の正面図である。

【図９】市販液体容器の斜視図である。

【図１０】従来の方法を示す斜視図である。

【図１１】他の開閉器の要部断面図である。

【図１２】他の開閉器の要部の一部を切り欠いた斜視図
である。

【符号の説明】

１ フレッキシブルチュ−ブ開閉器 ２、２２、３２ 支持具 ３、２３ つまみ ４ 外部流出口 ５ ネジ山 ６ ネジ穴 ７、２４ 付属物 １０、２５、３３ フレッキシブルチュ−ブ １２、２６ 流路 １３ リング １５ 食卓用液体容器 １６ 液体流出用チュ−ブ １７ 空気孔 １８ 栓 １９ 支持枠 ２７ 出っ張り ２８ ストッパ− ３１ ハンドル ３４ ストッパ− ３５ 支点 ３７ ロ−ラ−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円柱形のつまみ（３）に雄ネジのネジ山
   （５）をつけ、その先端に回転可能な円柱状の付属物
   （７）をはめ込み、支持具（２）に雌ネジのネジ穴
   （６）をつけて、前記つまみ（３）をねじ込み可能と
   し、支持具（２）の縦の流路（１２）にフレッキシブル
   チュ−ブ（１０）を装着し、又そのチュ−ブ（１０）の
   下端を外部流出口（４）と導通し、又その流路（１２）
   の上端に液体流出用チュ−ブ（１６）の先端を挿入連結
   し、前記のつまみ（３）を回して付属物（７）を押し引
   きさせ、フレッキシブルチュ−ブ（１０）を開閉可能に
   構成したことを特徴とする食卓用細長液体容器から液体
   を常時取り出す為のフレッキシブルチュ−ブ開閉器
2. 【請求項２】支持具（２）に雌ネジのネジ穴（６）をつ
   けた雌リング（１３）をはめ込んだ構成を特徴とする請
   求項１記載の食卓用細長液体容器から液体を常時取り出
   す為のフレッキシブルチュ−ブ開閉器。