JP2000077031A - 紫外線発生装置及び紫外線発生方法 - Google Patents

紫外線発生装置及び紫外線発生方法

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JP2000077031A
JP2000077031A JP10243895A JP24389598A JP2000077031A JP 2000077031 A JP2000077031 A JP 2000077031A JP 10243895 A JP10243895 A JP 10243895A JP 24389598 A JP24389598 A JP 24389598A JP 2000077031 A JP2000077031 A JP 2000077031A
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pulse
voltage
discharge
ultraviolet
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Shinji Kobayashi
伸次 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に所望の紫外線光を得ることができ、故
障が少なく、長寿命で安全性の高い紫外線発生装置及び
紫外線発生方法を提供する。 【解決手段】 誘電体で構成された放電容器2の内部
に、放電ガス1を満たす。放電ガス1は、低圧水銀ラン
プの場合、アルゴンガスが水銀の分圧が数Paから数十
Paになるように調整する。放電容器2の両端部の外周
に、それぞれ導電電極3を設ける。通電電極3には、パ
ルス電圧を発生させるパルス電源4を接続する。パルス
電源4によって、放電ガス1の雰囲気中で導電電極2に
パルス電圧を通電し、放電を発生させると、その放電に
より、紫外線光6が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極を用いて放電
ガス内に放電することにより、紫外線光を発生させる紫
外線発生装置及び紫外線発生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、上下水道の殺菌、消毒及び脱
色、工業用水の脱臭及び脱色、パルプの漂白、医療機器
の殺菌等を行うために、紫外線光(UV光)が用いられ
ている。紫外線光は、通常、紫外線ランプを始めとする
紫外線発生装置によって生成することができる。かかる
紫外線発生装置は、誘電体から成る放電容器内に、放電
ガスを充填し、放電ガス内に配置した電極に電圧を印加
することによって放電し、これにより紫外線光を発生さ
せるものである。そして、かかる紫外線発生装置は、用
いられる電極の種類によって、熱陰極によるものと、冷
陰極によるものとに分類できるが、近年は、高効率、長
寿命という観点から後者のタイプが用いられることが多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
紫外線発生装置においては、放電入力が増加すると、放
電ガス自体が自己吸収を起こしたり、目的外の準位に励
起が起こり、所望の波長の発光が得られなくなり、輝
度、発生強度、効率が飽和する場合がある。また、ピー
ク輝度の高い紫外線光を発生させることは、必ずしも容
易ではない。
【0004】また、熱陰極や冷陰極などの放電空間内に
金属電極があるため、放電入力が増加すると、電極の金
属が蒸発して電極自身が消耗するとともに、蒸発した金
属が、放電容器の内壁に付着する場合がある。かかる放
電容器への蒸発金属の付着は、紫外線光の透過を妨げ、
紫外線光が外部に出る効率を低下させるため、放電部の
寿命を縮めることになる。
【0005】また、矩形波を印可した場合、放電を点弧
させるためには高い電圧が必要となり、この電圧は放電
を維持するために必要な電圧より高いため、放電が点弧
したと同時に、大電流が流れ、電源を破損する可能性が
ある。
【0006】また、放電容器に用いられる誘電体には、
通常、ガラスやセラミック等が使用されるが、これが外
圧力もしくは内圧力により破損する場合があった。さら
に、誘電体の表面に電極を配置する場合には、電極と誘
電体間の空気の容量成分によって、流れる電流が減少す
るという問題もあった。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
確実に所望の紫外線光を得ることができ、故障が少な
く、長寿命で安全性の高い紫外線発生装置及び紫外線発
生方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、放電ガスで満たされた誘
電体によって放電空間が構成され、前記放電空間内に、
電圧の印加により放電する電極が配置された紫外線発生
装置において、前記電源が、パルス電圧を発生するパル
ス電源であることを特徴とする。また、請求項18記載
の発明は、放電ガスで満たされた誘電体により構成され
る放電空間内に、電極によって電圧を印加することによ
り、紫外線光を発生させる紫外線発生方法において、前
記印加電圧を、パルス電圧としたことを特徴とする。以
上のような請求項1及び請求項18記載の発明では、電
源によって、電極にパルス電圧を通電することにより、
放電ガス雰囲気中で放電空間内にパルス放電を発生さ
せ、紫外線光を発生させる。かかるパルス電圧の通電に
より、所望の波長の紫外線光を容易に得ることができ
る。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の紫
外線発生装置において、前記電極に印加されるパルス電
圧、電流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を制御
する制御手段が設けられていることを特徴とする。ま
た、請求項19記載の発明は、請求項18記載の紫外線
発生方法において、前記電極に印加されるパルス電圧、
電流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を、ピーク
輝度が低下しないように制御することを特徴とする。以
上のような請求項2及び請求項19記載の発明では、印
可電圧、電流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を
制御することにより、ピーク輝度の高い紫外線光を発生
させることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の紫
外線発生装置において、前記制御手段は、パルスデュー
ティの繰り返し周波数とパルスデューティ幅を制御する
パルスデューティ制御部を有することを特徴とする。以
上のような請求項3記載の発明では、パルスデューティ
コントロールを行うことにより、紫外線発光のピークの
高い輝度を維持することができる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記電極
に印加される電圧は、放電を点弧させる電圧と、放電を
維持する電圧が組み合わされた電圧波形のパルス電圧で
あることを特徴とする。以上のような請求項4記載の発
明では、印加電圧は、放電を点弧させる高い電圧と放電
を維持する電圧とが組み合わされているので、放電が点
弧したと同時に大電流が流れて電源が破壊されることは
ない。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記パル
ス電圧は、パルスデューティサイクルの各サイクルのは
じめに、放電を点弧させる電圧のパルスが印可されてい
ることを特徴とする。以上のような請求項5記載の発明
では、パルスデューティサイクルの各サイクルのはじめ
に、放電を点弧させるための高い電圧のパルスを印可す
ることにより、放電が点弧したと同時に大電流が流れて
電源を破損することはない。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記パル
ス電圧は、パルスデューティサイクルの各サイクルの始
めに、放電を点弧させる電圧のパルスと放電を維持する
電圧のパルスとが組み合わされて印加されていることを
特徴とする。以上のような請求項6記載の発明では、パ
ルスデューティサイクルの各サイクルのはじめに、放電
を点弧させるための高い電圧のパルスと放電を維持する
電圧のパルスとを印可することにより、放電が点弧した
と同時に大電流が流れて電源を破損することはない。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項2〜6のい
ずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記制御
手段には、輝度モニターが接続されていることを特徴と
する。以上のような請求項7記載の発明では、輝度モニ
ターの出力結果に基づいて、印可電圧、電流、パルスの
繰り返し周波数及びパルス幅を制御することにより、ピ
ーク輝度、平均輝度、発光間隔が適切にコントロールさ
れた紫外線光を発生させることができる。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記誘電
体が管状であり、作用応力をp(Pa)、管の半径をr
(mm)、前記誘電体の肉厚をt(mm)とした場合
に、p×r/tの値が、前記誘電体の材質の破壊応力を
越えない値となるように、前記誘電体の肉厚tが設定さ
れていることを特徴とする。以上のような請求項8記載
の発明では、誘電体の厚みによって、外圧力若しくは内
圧力による破損を防止することができる。
【0016】請求項9記載の発明では、請求項1〜8の
いずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記誘
電体は、外圧力若しくは内圧力による応力を分散させる
補強手段を有することを特徴とする。以上のような請求
項9記載の発明では、補強手段によって、外圧力若しく
は内圧力による応力を分散し、放電容器の破損を防止す
ることができる。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項1〜9の
いずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記電
極は、誘電体の表面に蒸着された金属であることを特徴
とする。また、請求項11記載の発明は、請求項1〜9
のいずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記
電極は、誘電体の表面に塗布若しくは印刷された金属混
合ペーストであることを特徴とする。以上のような請求
項10及び請求項11記載の発明では、誘電体の表面に
電極を蒸着するので、誘電体と電極とが密着することに
なり、電極と誘電体との間の空気が容量成分を発生させ
ず、電流の減少が防止される。
【0018】請求項12記載の発明は、請求項1〜9の
いずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記電
極は、金属線を編んだ金網を、誘電体の表面に密着させ
ることによって構成されていることを特徴とする。以上
のような請求項12記載の発明では、電極である金網
が、その伸縮性により誘電体表面に密着しているので、
電極と誘電体との間の空気が容量成分を発生させず、電
流の減少が防止される。
【0019】請求項13記載の発明は、請求項1〜12
のいずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記
電極の表面には、誘電体のコーティングが施されている
ことを特徴とする。以上のような請求項13記載の発明
では、電極の表面に誘電体のコーティングが施されてい
るので、電極が放電ガスに接触していない。従って、放
電入力が増加しても、電極の金属が蒸発せず、電極自身
が消耗しないので、電極が保護される。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項1〜13
のいずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記
誘電体の表面若しくは裏面に波長変換材料が塗布されて
いることを特徴とする。以上のような請求項14記載の
発明では、誘電体に塗布された波長変換材料によって、
放電で発光した紫外線光を異なった波長の光に変換し、
その光を利用することができる。
【0021】請求項15記載の発明は、請求項1〜13
のいずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記
誘電体の近傍に、波長変換材料を塗布した基板が配置さ
れていることを特徴とする。以上のような請求項15記
載の発明では、誘電体の近傍に配置された基板の波長変
換材料によって、放電で発光した紫外線光を異なった波
長の光に変換し、その光を利用することができる。
【0022】請求項16記載の発明は、請求項1〜13
のいずれか1項に記載の紫外線発生装置において、前記
誘電体の表面若しくは裏面に、波長変換結晶が配置され
ていることを特徴とする。また、請求項17記載の発明
は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の紫外線発生
装置において、前記誘電体の近傍に、波長変換結晶が配
置されていることを特徴とする。以上のような請求項1
6及び請求項17記載の発明では、波長変換結晶によっ
て、放電で発光した紫外線光を異なった波長の光に変換
し、その光を利用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(1)第1の実施の形態 (構成)請求項1及び請求項18記載の発明に対応する
実施の形態を、図1を参照して説明する。すなわち、誘
電体で構成された放電容器2は、その内部に放電ガス1
が満たされている。放電ガス1は、低圧水銀ランプの場
合、アルゴンガスが水銀の分圧が数Paから数十Paに
なるように調整されている。放電容器2の両端部の外周
には、それぞれ導電電極3が設けられている。そして、
通電電極3には、パルス電圧を発生させるパルス電源4
が接続されている。
【0024】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
パルス電源4によって、放電ガス1の雰囲気中で導電電
極2にパルス電圧を通電し、放電を発生させる。する
と、その放電により、紫外線光6が発生する。通電電極
2は、放電容器2の外周に配置されているので、導電電
源2の表面は直接放電ガス1に接触しておらす、放電に
よるスパッタリングが防止される。さらに、パルス電圧
を通電することにより、ピークの高い輝度の紫外線光6
を発生させることができる。
【0025】(2)第2の実施の形態 (構成)請求項13記載の発明に対応する実施の形態
を、図2を参照して以下に説明する。すなわち、本実施
の形態においては、放電容器2の両端近傍の内部に、導
電電極2が設けられている。そして、放電容器2の内面
には、ガラス等の誘電体により構成されるコーティング
層7が施され、このコーティング層7によって、導電電
極2が覆われている。その他の構成は、上記の第1の実
施の形態と同様である。
【0026】(作用効果)以上のような構成を有する本
実施の形態の作用効果は以下の通りである。すなわち、
導電電極3の表面が、コーティング層7によって覆われ
ているので、導電電極3が放電ガス1に接触せず、放電
入力が増加しても導電電極3の蒸発による消耗がなく、
導電電極3の長寿命化、品質の安定化が実現できる。
【0027】また、導電電極3の蒸発がないため、放電
容器2内に蒸発した金属が付着することがない。このた
め、紫外線光6の透過が妨げられることはなく、長寿命
で信頼性の高い製品を構成できる。
【0028】(3)第3の実施の形態 請求項2及び請求項19記載の発明に対応する実施の形
態を、図3を参照して以下に説明する。すなわち、本実
施の形態は、上記の第1の実施の形態における導電電極
3及びパルス電源4に、印可電圧、電流、パルスの繰り
返し周波数及びパルス幅を制御する制御装置が接続され
ている。
【0029】以上のような本実施の形態によれば、図3
(a)(b)に示すように、制御装置によって印可電
圧、電流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を制御
することにより、ピーク輝度の高い紫外線光を発生させ
ることができる。
【0030】(4)第4の実施の形態 請求項3及び請求項19記載の発明に対応する実施の形
態を、図4及び図5を参照して以下に説明する。すなわ
ち、本実施の形態は、上記の第3の実施の形態における
制御装置に、パルスデューティの繰り返し周波数とパル
スデューティ幅をコントロールするパルスデューティ制
御部を有するものである。そして、このパルスデューテ
ィ制御部によって、例えば、低圧の水銀ランプの場合、
両極性拡散時間5msec 、励起Hg原子の平均寿命25
μsec 、電子のエネルギー緩和時間を考えると、パルス
デューティの繰り返し周波数が300Hz以下、パルス
の繰り返し周波数1kHz以上でコントロールする。以
上のような本実施の形態によれば、パルスデューティコ
ントロールによって、紫外線光の高いピーク輝度を維持
することができる。
【0031】(5)第5の実施の形態 請求項4〜6記載の発明に対応する実施の形態を、図6
〜9を参照して以下に説明する。すなわち、本実施の形
態は、パルス電源4によって導電電極3に印加する電圧
を、図6に示すように、放電を点弧させるための高い電
圧と、放電を維持するための低い電圧が組み合わされた
波形のパルス電圧を印可するものである。また、図7に
示すように、パルスデューティサイクルの各サイクルの
はじめに、放電を点弧させるための高い電圧のパルスを
印可してもよい。さらに、図8及び図9に示すように、
パルスデューティサイクルの各サイクルのはじめに、パ
ルスが放電を点弧させるため高い電圧のパルスと放電を
維持するためのパルスが組み合わされたものを印可して
もよい。以上のような本実施の形態によれば、放電が点
弧したと同時に大電流が流れて電源を破損することが防
止されるので、安全性、耐久性に優れた装置を提供でき
る。
【0032】(6)第6の実施の形態 請求項7記載の発明に対応する実施の形態を、図10を
参照して以下に説明する。すなわち、本実施の形態は、
第1の実施の形態におけるパルス電源4及び制御装置
に、輝度モニター8が接続されている。そして、輝度モ
ニター8の出力結果に基づいて、印加電圧、電流、パル
スの繰り返し周波数及びパルス幅を制御することによっ
て、ピーク輝度、平均輝度、発光間隔が、適切にコント
ロールされた紫外線光を発生させることができる。
【0033】(7)第7の実施の形態 (構成)請求項8記載の発明に対応する実施の形態を、
図11を参照して以下に説明する。すなわち、放電容器
2を構成する誘電体を、外圧力若しくは内圧力により破
損しない厚みとする。例えば、管状の誘電体とした場
合、最大環状応力S(Pa)は作用応力(差圧)をp
(Pa)、管の半径をr(mm)、誘電体の肉厚をt
(mm)とすると、S=p×r/tで表されるので、こ
のSがその誘電体の材質の破壊応力を越えないように設
計する。
【0034】(作用効果)以上のような本実施の形態に
よれば、誘電体を適切な厚さに設定することによって、
放電容器2の外圧力若しくは内圧力による破損が防止さ
れ、安全性及び耐久性を高めることができる。
【0035】(8)第8の実施の形態 (構成)請求項9記載の発明に対応する実施の形態を、
図11を参照して以下に説明する。すなわち、本実施の
形態は、放電容器2の内部に、補強の支柱11を設けた
ものである。例えば、平板型の誘電体の場合、最大応力
S(Pa)は作用応力(差圧)をp(Pa)、支柱同士
の距離をd(mm)、誘電体の肉厚をt(mm)とする
と、p=0.84×S×t2 /(d/2)2 で表される
ので、このdがその誘電体の材質の破壊応力Sを越えな
い間隔とする。
【0036】(作用効果)以上のような本実施の形態に
よれば、支柱13によって、外圧力若しくは内圧力によ
る応力を分散させることができるので、放電容器2の破
損が防止されるとともに、放電空間を構成する誘電体を
薄くすることができる。
【0037】(9)第9の実施の形態 請求項10及び請求項11記載の発明に対応する実施の
形態を、図12を参照して以下に説明する。すなわち、
本実施の形態は、導電電極12として、放電容器2の表
面に、アルミ等の金属を蒸着したものである。また、金
属蒸着電極の代わりに、誘電体の表面に銀等の金属を混
ぜたペーストを、印刷若しくは塗布することにより導電
電極12を形成してもよい。
【0038】以上のような本実施の形態によれば、誘電
体である放電容器2の表面に導電電極12が密着するこ
とになるので、導電電極12と誘電体との間の空気が容
量成分を発生させず、電流の減少が防止される。
【0039】(10)第10の実施の形態 (構成)請求項13記載の発明に対応する他の実施の形
態を、図13を参照して以下に説明する。すなわち、本
実施の形態は、導電電極12が、放電容器2の表面にア
ルミ等の金属を蒸着することにより形成されている。そ
して、導電電極12の表面には、ガラス等の誘電体によ
ってコーティング層7が施され、このコーティング面を
放電ガス面に面する放電部としたものである。なお、金
属蒸着の代わりに、誘電体の表面に銀等の金属を混ぜた
ペーストを、印刷若しくは塗布したものを導電電極12
として用い、さらに、上記と同様のコーティング層7を
施すことも可能である。
【0040】(作用効果)以上のような本実施の形態に
よれば、導電電極12の表面に誘電体のコーティング層
7が施されているので、導電電極12が放電ガスに接触
していない。従って、放電入力が増加しても導電電極1
2の金属が蒸発することはなく、導電電極12自身が消
耗しないので、長寿命化、品質の安定化が実現できる。
【0041】また、導電電極12の蒸発がないため、放
電容器2内に蒸発した金属が付着することがない。この
ため、紫外線光の透過が妨げられることはなく、長寿命
で信頼性の高い製品を構成できる。
【0042】(11)第11の実施の形態 (構成)請求項12記載の発明に対応する実施の形態を
説明する。すなわち、本実施の形態は、上記の第9及び
第10の実施の形態における金属蒸着の代わりに、金属
線を編んだ金網を、誘電体の表面に密着させることによ
って導電電極を構成したものである。なお、かかる金網
による導電電極の表面に、ガラス等の誘電体のコーティ
ングを行い、このコーティング面を放電ガス面に面する
放電部としてもよい。
【0043】(作用効果)以上のような本実施の形態に
よれば、金網の伸縮性により誘電体と導電電極が誘電体
表面に密着する。従って、導電電極と誘電体との間の空
気が容量成分を発生させず、電流の減少が防止される。
また、コーティングが施された場合には、導電電極自身
の消耗が防止され、長寿命化、品質の安定化が実現でき
る。
【0044】(12)第12の実施の形態 請求項14及び請求項15記載の発明に対応する実施の
形態を、図14を参照して以下に説明する。すなわち、
本実施の形態は、放電容器2を構成する誘電体の表面若
しくは裏面に、蛍光体13等の波長変換材料を塗布した
ものである。かかる本実施の形態によれば、放電によっ
て発光した紫外線光が、蛍光体13によって異なった波
長の光に変換されるので、その光を利用することが可能
となる。なお、図15に示すように、放電容器2の外部
に、蛍光体等の波長変換材料を塗布した基板14等を配
置することによっても、放電によって発光した紫外線光
6を蛍光体により異なった波長の光6´に変換すること
ができるので、上記と同様の効果が得られる。
【0045】(13)他の実施の形態 本発明は上記のような実施の形態に限定されるものでは
なく、各部材の形状、大きさ、数、材質等は適宜変更可
能である。例えば、放電容器2の形状は、図16に示す
ように、円柱棒形状としても、図17に示すように、平
板形状としても、図18及び図19に示すように、2重
管構造としてもよい。。また、放電容器2の材料は、誘
電体のみで構成せずに、その一部を金属のような他の材
料で構成してもよい。
【0046】また、請求項16及び請求項17記載の発
明に対応する実施の形態として、放電容器2を構成する
誘電体の表面若しくは裏面に、KDP等の波長変換結晶
を配置したり、放電容器2の外部にKDP等の波長変換
結晶を配置しても、上記の第12の実施の形態と同様の
作用効果が得られる。
【0047】また、放電ガスは、Hgにアルゴンガスを
混合したものを用いたが、Hgと他の希ガスの混合ガ
ス、希ガス単体、硫黄と希ガスの混合ガス、異種の希ガ
スの混合ガス等を用いてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
確実に所望の紫外線光を得ることができ、故障が少な
く、長寿命で安全性の高い紫外線発生装置及び紫外線発
生方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紫外線発生装置の第1の実施の形態を
示す簡略構成図である。
【図2】本発明の紫外線発生装置の第2の実施の形態を
示す簡略構成図である。
【図3】本発明の紫外線発生装置の第3の実施の形態に
おける制御装置による制御の一例(a)と、他の一例
(b)を示すグラフである。
【図4】本発明の紫外線発生装置の第4の実施の形態に
おける印加電圧の一例を示すグラフである。
【図5】本発明の紫外線発生装置の第4の実施の形態に
おける印加電圧の一例を示すグラフである。
【図6】本発明の紫外線発生装置の第5の実施の形態に
おける印加電圧の一例を示すグラフである。
【図7】本発明の紫外線発生装置の第5の実施の形態に
おける印加電圧の他の一例を示すグラフである。
【図8】本発明の紫外線発生装置の第5の実施の形態に
おける印加電圧の他の一例を示すグラフである。
【図9】本発明の紫外線発生装置の第5の実施の形態に
おける印加電圧の他の一例を示すグラフである。
【図10】本発明の紫外線発生装置の第6の実施の形態
を示す簡略構成図である。
【図11】本発明の紫外線発生装置の第7及び第8の実
施の形態を示す簡略構成図である。
【図12】本発明の紫外線発生装置の第9の実施の形態
を示す簡略構成図である。
【図13】本発明の紫外線発生装置の第10の実施の形
態を示す簡略構成図である。
【図14】本発明の紫外線発生装置の第12の実施の形
態を示す簡略構成図である。
【図15】本発明の紫外線発生装置の第12の実施の形
態における他の一例を示す簡略構成図である。
【図16】本発明の紫外線発生装置の他の実施の形態に
おける円柱棒形状の放電容器を示す斜視図である。
【図17】本発明の紫外線発生装置の他の実施の形態に
おける平板形状の放電容器を示す斜視図である。
【図18】本発明の紫外線発生装置の他の実施の形態に
おける2重管構造の放電容器を示す斜視図である。
【図19】図18の放電容器の軸方向断面図である。
【符号の説明】
1…放電ガス 2…放電容器 3,12…導電電極 4…パルス電源 5…放電 6…紫外線光 7…コーティング層 8…輝度モニター 9…誘電体 10…圧力 11…支柱 13…蛍光体 14…基板

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電ガスで満たされた誘電体によって放
    電空間が構成され、前記放電空間内に、電圧の印加によ
    り放電する電極が配置された紫外線発生装置において、 前記電源が、パルス電圧を発生するパルス電源であるこ
    とを特徴とする紫外線発生装置。
  2. 【請求項2】 前記電極に印加されるパルス電圧、電
    流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を制御する制
    御手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の紫外線発生装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、パルスデューティの繰
    り返し周波数とパルスデューティ幅を制御するパルスデ
    ューティ制御部を有することを特徴とする請求項2記載
    の紫外線発生装置。
  4. 【請求項4】 前記電極に印加される電圧は、放電を点
    弧させる電圧と、放電を維持する電圧が組み合わされた
    電圧波形のパルス電圧であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  5. 【請求項5】 前記パルス電圧は、パルスデューティサ
    イクルの各サイクルのはじめに、放電を点弧させる電圧
    のパルスが印可されていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  6. 【請求項6】 前記パルス電圧は、パルスデューティサ
    イクルの各サイクルのはじめに、放電を点弧させる電圧
    のパルスと放電を維持する電圧のパルスとが組み合わさ
    れて印加されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段には、輝度モニターが接続
    されていることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1
    項に記載の紫外線発生装置。
  8. 【請求項8】 前記誘電体が管状であり、 作用応力をp(Pa)、管の半径をr(mm)、前記誘
    電体の肉厚をt(mm)とした場合に、p×r/tの値
    が、前記誘電体の材質の破壊応力を越えない値となるよ
    うに、前記誘電体の肉厚tが設定されていることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の紫外線発生
    装置。
  9. 【請求項9】 前記誘電体は、外圧力若しくは内圧力に
    よる応力を分散させる補強手段を有することを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線発生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記電極は、誘電体の表面に蒸着され
    た金属であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    1項に記載の紫外線発生装置。
  11. 【請求項11】 前記電極は、誘電体の表面に塗布若し
    くは印刷された金属混合ペーストであることを特徴とす
    る請求項1〜9のいずれか1項に記載の紫外線発生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記電極は、金属線を編んだ金網を、
    誘電体の表面に密着させることによって構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    紫外線発生装置。
  13. 【請求項13】 前記電極の表面には、誘電体のコーテ
    ィングが施されていることを特徴とする請求項1〜12
    のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  14. 【請求項14】 前記誘電体の表面若しくは裏面に波長
    変換材料が塗布されていることを特徴とする請求項1〜
    13のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  15. 【請求項15】 前記誘電体の近傍に、波長変換材料を
    塗布した基板が配置されていることを特徴とする請求項
    1〜13のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  16. 【請求項16】 前記誘電体の表面若しくは裏面に、波
    長変換結晶が配置されていることを特徴とする請求項1
    〜13のいずれか1項に記載の紫外線発生装置。
  17. 【請求項17】 前記誘電体の近傍に、波長変換結晶が
    配置されていることを特徴とする請求項1〜13のいず
    れか1項に記載の紫外線発生装置。
  18. 【請求項18】 放電ガスで満たされた誘電体により構
    成される放電空間内に、電極によって電圧を印加するこ
    とにより、紫外線光を発生させる紫外線発生方法におい
    て、 前記印加電圧を、パルス電圧としたことを特徴とする紫
    外線発生方法。
  19. 【請求項19】 前記電極に印加されるパルス電圧、電
    流、パルスの繰り返し周波数及びパルス幅を、紫外線光
    のピーク輝度が低下しないように制御することを特徴と
    する請求項18記載の紫外線発生方法。
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