JP2000068910A - ダイバーシチ受信装置 - Google Patents
ダイバーシチ受信装置Info
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- JP2000068910A JP2000068910A JP10231615A JP23161598A JP2000068910A JP 2000068910 A JP2000068910 A JP 2000068910A JP 10231615 A JP10231615 A JP 10231615A JP 23161598 A JP23161598 A JP 23161598A JP 2000068910 A JP2000068910 A JP 2000068910A
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- adaptive equalizer
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- adaptive
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Radio Transmission System (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】放送形式の短波帯の信号を受信するダイバーシ
チ受信装置の適応等化器の初期設定の収束速度とトラッ
キングの追従速度を速くする。 【解決手段】GPS受信機12で位置情報を得、メモリ
14に予め記憶させた位置情報に対応した通信路の品質
情報を制御器13で読み出し、適応等化器7のタップ係
数更新制御部27に取り込んでカルマンフィルタの等化
アルゴリズムの初期値に用いることによって速く収束さ
せるように構成した。
チ受信装置の適応等化器の初期設定の収束速度とトラッ
キングの追従速度を速くする。 【解決手段】GPS受信機12で位置情報を得、メモリ
14に予め記憶させた位置情報に対応した通信路の品質
情報を制御器13で読み出し、適応等化器7のタップ係
数更新制御部27に取り込んでカルマンフィルタの等化
アルゴリズムの初期値に用いることによって速く収束さ
せるように構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェージングの多
い短波回線などの伝搬路によってデータ伝送を行う場合
のダイバーシチ受信装置に関し、特に、フェージング対
策として用いられる適応等化動作の改良に関するもので
ある。
い短波回線などの伝搬路によってデータ伝送を行う場合
のダイバーシチ受信装置に関し、特に、フェージング対
策として用いられる適応等化動作の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電離層の反射等、伝搬路の影響を多く受
ける短波回線等において、良好な受信品質を確保する技
術としてダイバーシチ技術が知られている。ダイバーシ
チ技術の具体的実現方法には、周波数ダイバーシチや、
空間ダイバーシチ等がある。短波帯で、放送形式による
多数の送信波が、同一のデータで変調された信号をその
時点の回線状態により適宜選択して受信することが必要
な場合に、このようなダイバーシチ技術は有効である。
ける短波回線等において、良好な受信品質を確保する技
術としてダイバーシチ技術が知られている。ダイバーシ
チ技術の具体的実現方法には、周波数ダイバーシチや、
空間ダイバーシチ等がある。短波帯で、放送形式による
多数の送信波が、同一のデータで変調された信号をその
時点の回線状態により適宜選択して受信することが必要
な場合に、このようなダイバーシチ技術は有効である。
【0003】一方、データのデジタル伝送方式は種々の
方式が実用化されており、最近では16QAM方式には
じまる多値デジタル変調方式の開発と実用化が進められ
ている。多値デジタル変調方式は、高能率な情報伝送が
可能であるが、伝送系のフェージングなどによる各種歪
に対して非常に弱く、伝搬路のフェージングによる影響
は深刻なものとなるという問題がある。
方式が実用化されており、最近では16QAM方式には
じまる多値デジタル変調方式の開発と実用化が進められ
ている。多値デジタル変調方式は、高能率な情報伝送が
可能であるが、伝送系のフェージングなどによる各種歪
に対して非常に弱く、伝搬路のフェージングによる影響
は深刻なものとなるという問題がある。
【0004】この対策として、トランスバーサル形等化
器等の適応等化器による適応等化処理が有効な手段とし
て知られており、現在では、多値デジタル変調方式によ
る高能率伝送システムに常備されつつある。
器等の適応等化器による適応等化処理が有効な手段とし
て知られており、現在では、多値デジタル変調方式によ
る高能率伝送システムに常備されつつある。
【0005】図6は従来のダイバーシチ受信装置を示す
ブロック図である。図において、31a,31bはアン
テナ、32aはアンテナ31aに接続された受信機、3
2bはアンテナ31bに接続された受信機である。33
は両受信機からの電界強度の出力レベルを比較する比較
器、34は比較器33の出力信号によって受信機32
a,32bの出力信号のレベルの大きい方を選択するス
イッチ、35は適応等化器、36はデジタル復調器であ
る。
ブロック図である。図において、31a,31bはアン
テナ、32aはアンテナ31aに接続された受信機、3
2bはアンテナ31bに接続された受信機である。33
は両受信機からの電界強度の出力レベルを比較する比較
器、34は比較器33の出力信号によって受信機32
a,32bの出力信号のレベルの大きい方を選択するス
イッチ、35は適応等化器、36はデジタル復調器であ
る。
【0006】次に、図6に示したダイバーシチ受信装置
の動作について説明する。アンテナ31a,31bによ
って受信した受信波は、それぞれ受信機32a,32b
によって高周波増幅,周波数変換,中間周波増幅等の受
信処理が行われ、その出力信号はスイッチ34に送られ
る。一方、受信機32a,32bによってそれぞれ検出
された受信波の受信電界強度等の信頼性情報は比較器3
3に送られる。比較器33はそれぞれの受信波の電界強
度等の検出信号を比較,判定し、その結果に応じたスイ
ッチ制御信号をスイッチ34に送出する。スイッチ34
は比較器33の出力信号に従い電界強度等の信頼性情報
としてゆう度の高い方の受信波を選択し、その信号を適
応等化器35へ出力する。
の動作について説明する。アンテナ31a,31bによ
って受信した受信波は、それぞれ受信機32a,32b
によって高周波増幅,周波数変換,中間周波増幅等の受
信処理が行われ、その出力信号はスイッチ34に送られ
る。一方、受信機32a,32bによってそれぞれ検出
された受信波の受信電界強度等の信頼性情報は比較器3
3に送られる。比較器33はそれぞれの受信波の電界強
度等の検出信号を比較,判定し、その結果に応じたスイ
ッチ制御信号をスイッチ34に送出する。スイッチ34
は比較器33の出力信号に従い電界強度等の信頼性情報
としてゆう度の高い方の受信波を選択し、その信号を適
応等化器35へ出力する。
【0007】一般に、短波帯の電波は伝送路のフェージ
ング等により歪みを生じ、そのために符号間干渉を生ず
るが、伝送路の特性の変動が比較的小さい場合には、こ
れを補償するために適応等化器を用いれば、受信信号を
利用して等化器の係数を自動的に調整することが可能で
ある。適応等化器は、トランスバーサル形等化器が代表
的である。しかし、伝送路の変動がある程度大きい場合
には、トレーニング信号などを用いてタップ利得を再調
整することが必要となってくる。
ング等により歪みを生じ、そのために符号間干渉を生ず
るが、伝送路の特性の変動が比較的小さい場合には、こ
れを補償するために適応等化器を用いれば、受信信号を
利用して等化器の係数を自動的に調整することが可能で
ある。適応等化器は、トランスバーサル形等化器が代表
的である。しかし、伝送路の変動がある程度大きい場合
には、トレーニング信号などを用いてタップ利得を再調
整することが必要となってくる。
【0008】図7は適応等化器を有する受信機の構成例
を示す。アンテナ1から入力された受信波に対し、高周
波部2は、高周波増幅あるいは周波数変換等の処理を行
い、BPF3により帯域制限し、AGC(自動利得制御
器)4により平均レベルの適正化を行った後、AFC
(自動周波数制御器)5によりオフセット周波数(搬送
周波数と準同期検波部の局部発振周波数の差)を低減し
た後、直交復調器6で直交準同期検波(復調)を行い、
受信ベースバンド信号を得る。その後、適応等化器9に
より伝送路等による歪などを補償し、データ復号器8で
データを復号する。
を示す。アンテナ1から入力された受信波に対し、高周
波部2は、高周波増幅あるいは周波数変換等の処理を行
い、BPF3により帯域制限し、AGC(自動利得制御
器)4により平均レベルの適正化を行った後、AFC
(自動周波数制御器)5によりオフセット周波数(搬送
周波数と準同期検波部の局部発振周波数の差)を低減し
た後、直交復調器6で直交準同期検波(復調)を行い、
受信ベースバンド信号を得る。その後、適応等化器9に
より伝送路等による歪などを補償し、データ復号器8で
データを復号する。
【0009】図8はトランスバーサル形等化器を2台使
用した判定帰還形適応等化器(DFE:decision feedb
ack equalizer )の構成例図である。判定帰還形適応等
化器は、等化フィルタ部21,データ判定部25,誤差
推定部(減算器)26、およびタップ係数更新部30を
主要構成としている。
用した判定帰還形適応等化器(DFE:decision feedb
ack equalizer )の構成例図である。判定帰還形適応等
化器は、等化フィルタ部21,データ判定部25,誤差
推定部(減算器)26、およびタップ係数更新部30を
主要構成としている。
【0010】等化フィルタ部21の入力信号が入力され
る側のフィードフォワードフィルタ22は、遅延波が直
接波より大きい非最小位相条件においては、直接波をキ
ャンセルし、遅延波を残すように動作する。Tはレジス
タであり、中央のタップF0(t)から見て未来のデー
タを合成する。一方、直接波が遅延波より大きい最小位
相条件においては、フィードバックフィルタ23が遅延
波をキャンセルするように動作する。Tsは過去のデー
タを合成するためのレジスタである。22−1は、未来
のデータを合成するためのタップ係数F-1(t)〜F-j
(t)とそれぞれ入力信号y(t+T)からy(t+j
T)を乗算するための乗算器である。23−1は、過去
のデータを合成するためのタップ係数B1 (t)〜Bk
(t)とスイッチ29からの信号a# (t−T)〜a#
(t−kt)を乗算する乗算器である。
る側のフィードフォワードフィルタ22は、遅延波が直
接波より大きい非最小位相条件においては、直接波をキ
ャンセルし、遅延波を残すように動作する。Tはレジス
タであり、中央のタップF0(t)から見て未来のデー
タを合成する。一方、直接波が遅延波より大きい最小位
相条件においては、フィードバックフィルタ23が遅延
波をキャンセルするように動作する。Tsは過去のデー
タを合成するためのレジスタである。22−1は、未来
のデータを合成するためのタップ係数F-1(t)〜F-j
(t)とそれぞれ入力信号y(t+T)からy(t+j
T)を乗算するための乗算器である。23−1は、過去
のデータを合成するためのタップ係数B1 (t)〜Bk
(t)とスイッチ29からの信号a# (t−T)〜a#
(t−kt)を乗算する乗算器である。
【0011】
【外1】 発生器28からの出力a(t)すなわち参照信号a
# (t−T)〜a# (t−kT)とを切替え出力する。
加算(減算)器26は等化フィルタ部21からの出力
# (t−T)〜a# (t−kT)とを切替え出力する。
加算(減算)器26は等化フィルタ部21からの出力
【外2】 z(t)を、参照信号a(t)から減算し、その差(推
定誤差)e(t)、即ち、e(t)=a(t)−z
(t)を出力する。
定誤差)e(t)、即ち、e(t)=a(t)−z
(t)を出力する。
【0012】タップ係数更新部30は、その差の2乗平
均値E〔e2 (t)〕が最小となるように、フィードフ
ォワードフィルタ22とフィードバックフィルタ23の
タップ係数を更新する。
均値E〔e2 (t)〕が最小となるように、フィードフ
ォワードフィルタ22とフィードバックフィルタ23の
タップ係数を更新する。
【0013】図9は等化器の動作の説明図である。図9
(A)は、直接波が遅延波より大きい場合(最小位相条
件)の動作であり、等化器は入力信号y(t)の直接波
成分のみを抽出し、y(t−T)の直接波成分によって
y(t)の遅延波成分を打ち消すように動作する。以下
フィードバックタップを増やし、順次打ち消すことによ
り等化動作が行われる。図9(B)は、遅延波が直接波
より大きい場合(非最小条件)の動作であり、等化器は
入力信号y(t+T)の遅延波成分のみを抽出し、y
(t+2T)の遅延波成分によってy(t+T)の直接
波成分を打ち消すように動作する。以下同様にフィード
フォワードタップを増やし、順次打ち消すことにより等
化動作を行う。
(A)は、直接波が遅延波より大きい場合(最小位相条
件)の動作であり、等化器は入力信号y(t)の直接波
成分のみを抽出し、y(t−T)の直接波成分によって
y(t)の遅延波成分を打ち消すように動作する。以下
フィードバックタップを増やし、順次打ち消すことによ
り等化動作が行われる。図9(B)は、遅延波が直接波
より大きい場合(非最小条件)の動作であり、等化器は
入力信号y(t+T)の遅延波成分のみを抽出し、y
(t+2T)の遅延波成分によってy(t+T)の直接
波成分を打ち消すように動作する。以下同様にフィード
フォワードタップを増やし、順次打ち消すことにより等
化動作を行う。
【0014】タップ係数更新部30では、最小自乗平均
アルゴリズム(LMSアルゴリズム)あるいは再帰最小
自乗アルゴリズム(RLSアルゴリズム)すなわちカマ
ルンフィルタなどによりタップ係数を更新する。このよ
うなアルゴリズムによる等化動作は、タップ利得の初期
化を行う初期引き込み過程と、初期化されたタップ係数
を伝搬路の変動に応じて更新するトラッキング過程に分
けることができる。
アルゴリズム(LMSアルゴリズム)あるいは再帰最小
自乗アルゴリズム(RLSアルゴリズム)すなわちカマ
ルンフィルタなどによりタップ係数を更新する。このよ
うなアルゴリズムによる等化動作は、タップ利得の初期
化を行う初期引き込み過程と、初期化されたタップ係数
を伝搬路の変動に応じて更新するトラッキング過程に分
けることができる。
【0015】ここでは、カルマンフィルタの等化アルゴ
リズムについて説明する。時刻t=nTs(Ts:シン
ボルレート)におけるz(t),e(t),タップ入力
ベクトルy(t)をそれぞれzn ,en ,an ,yn 、
タップ係数ベクトルをc(t)
リズムについて説明する。時刻t=nTs(Ts:シン
ボルレート)におけるz(t),e(t),タップ入力
ベクトルy(t)をそれぞれzn ,en ,an ,yn 、
タップ係数ベクトルをc(t)
【0016】
【数1】 とすると等化出力Znは次式となる。
【0017】
【数2】 タップ係数Cnは、以下のアルゴリズムによって更新さ
れる。
れる。
【0018】
【数3】 但し、yn # はyn の転置共役、Kn はカルマン利得、
Pn はCn の誤差共分散行列、vはCn の分散、λは忘
却係数(0<λ≦1)である。
Pn はCn の誤差共分散行列、vはCn の分散、λは忘
却係数(0<λ≦1)である。
【0019】TDMAシステムなどにおけるバーストの
始めには、トレーニング系列(信号)を受信し、それを
利用してタップ係数を適当な位置に収束させる。すなわ
ち、バースト開始時には、受信信号と既知のトレーニン
グ系列との差を推定誤差enとして検出し、タップ係数
を適切な値に収束させる。その後はトラッキング過程に
入り、データを再生しながら、受信信号とその判定値と
の差をen として伝搬路の変動にタップ係数を追従させ
る。
始めには、トレーニング系列(信号)を受信し、それを
利用してタップ係数を適当な位置に収束させる。すなわ
ち、バースト開始時には、受信信号と既知のトレーニン
グ系列との差を推定誤差enとして検出し、タップ係数
を適切な値に収束させる。その後はトラッキング過程に
入り、データを再生しながら、受信信号とその判定値と
の差をen として伝搬路の変動にタップ係数を追従させ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、非定常
的な伝送路変動に対応するための忘却係数λやタップ係
数の初期値は、従来は、固定の値である。重み係数(忘
却係数)λは、フィルタが入力するデータの統計的変動
に追従する可能性を得るために、遠い過去のデータを
“忘れる”ための係数である。若し、忘却係数λ<1と
した場合は、過去のデータは指数的に減衰し、更新計算
する上で、現在のデータが過去のデータよりも大きな影
響を持つという結果となる。これが適応等化に持たせた
い特徴である。上述のように、従来のダイバーシチ受信
装置では、忘却係数λは固定値であるため、伝送路変動
に対する追従誤差と雑音による誤差が最小となるような
設定が難しく、通信路の伝達関数及びfD (ドップラ周
波数)とSN比によって忘却係数の最適値が異なるた
め、収束特性あるいは変動に対する追従が遅いという欠
点があった。
的な伝送路変動に対応するための忘却係数λやタップ係
数の初期値は、従来は、固定の値である。重み係数(忘
却係数)λは、フィルタが入力するデータの統計的変動
に追従する可能性を得るために、遠い過去のデータを
“忘れる”ための係数である。若し、忘却係数λ<1と
した場合は、過去のデータは指数的に減衰し、更新計算
する上で、現在のデータが過去のデータよりも大きな影
響を持つという結果となる。これが適応等化に持たせた
い特徴である。上述のように、従来のダイバーシチ受信
装置では、忘却係数λは固定値であるため、伝送路変動
に対する追従誤差と雑音による誤差が最小となるような
設定が難しく、通信路の伝達関数及びfD (ドップラ周
波数)とSN比によって忘却係数の最適値が異なるた
め、収束特性あるいは変動に対する追従が遅いという欠
点があった。
【0021】本発明の目的は、従来技術の問題点の短波
回線の放送形式におけるダイバーシチ受信装置におい
て、従来技術の問題点であった適応等化処理の伝搬路の
変動等による収束速度が遅くて対応できないという問題
点を解決し、簡易な方法で演算量を軽減し、適応等化処
理を複雑な処理を行わずに伝搬路の変動に対応できるよ
うにしたダイバーシチ受信装置を提供することにある。
回線の放送形式におけるダイバーシチ受信装置におい
て、従来技術の問題点であった適応等化処理の伝搬路の
変動等による収束速度が遅くて対応できないという問題
点を解決し、簡易な方法で演算量を軽減し、適応等化処
理を複雑な処理を行わずに伝搬路の変動に対応できるよ
うにしたダイバーシチ受信装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る適応等化の処理は、予め受信装置の地
理的情報(緯度,経度等)と季節,時刻から概略決定さ
れる伝送路の品質情報すなわち、ドップラ周波数fD 、
通信路の伝達関数及びSN比を、予めメモリ等に格納し
ておき、位置情報を、GPS(Global Positioning Sys
tem :全地球的位置決めシステム又は全世界測位システ
ム)等から得ることにより、位置情報に対応したドップ
ラ周波数fD と通信路の伝達関数及びSN比を上記メモ
リから読み出し、それをもとに忘却係数とタップ係数の
初期値を算出することにより、簡単な演算で適応等化処
理速度を速くしたことを要旨とするものである。
め、本発明に係る適応等化の処理は、予め受信装置の地
理的情報(緯度,経度等)と季節,時刻から概略決定さ
れる伝送路の品質情報すなわち、ドップラ周波数fD 、
通信路の伝達関数及びSN比を、予めメモリ等に格納し
ておき、位置情報を、GPS(Global Positioning Sys
tem :全地球的位置決めシステム又は全世界測位システ
ム)等から得ることにより、位置情報に対応したドップ
ラ周波数fD と通信路の伝達関数及びSN比を上記メモ
リから読み出し、それをもとに忘却係数とタップ係数の
初期値を算出することにより、簡単な演算で適応等化処
理速度を速くしたことを要旨とするものである。
【0023】即ち、本発明のダイバーシチ受信装置の構
成は、同一のデータでディジタル変調され放送形式で常
時送出される短波帯の電波をダイバーシチ受信し、検波
後選択した後に適応等化器で適応等化を行うダイバーシ
チ受信装置において、当該受信装置の地理的位置情報を
得るためのGPS受信機と、地理的位置と季節,時刻か
ら略決定される通信路の品質情報を予め記憶させておく
メモリと、前記GPS受信機から得られる位置情報に対
応する通信路の品質情報を前記メモリから読み出し前記
適応等化器に対して制御情報を出力する制御器とを設
け、前記適応等化器は、バーストの始めのトレーニング
信号受信時に前記制御器から与えられる通信路の品質情
報をタップ係数更新制御部に取り込み適応等化器の各係
数の初期値をカルマンフィルタの等化アルゴリズムによ
って収束させ、カルマンフィルタの等化アルゴリズムに
よる収束を忘却係数を変化させて適切な値にするように
したことを特徴とするものである。さらに、前記品質情
報は、最大ドップラ周波数及び通信路のインパルス応答
であることを特徴とし、前記品質情報による値の収束を
LMSアルゴリズムにより行うようにしたことを特徴と
するものである。
成は、同一のデータでディジタル変調され放送形式で常
時送出される短波帯の電波をダイバーシチ受信し、検波
後選択した後に適応等化器で適応等化を行うダイバーシ
チ受信装置において、当該受信装置の地理的位置情報を
得るためのGPS受信機と、地理的位置と季節,時刻か
ら略決定される通信路の品質情報を予め記憶させておく
メモリと、前記GPS受信機から得られる位置情報に対
応する通信路の品質情報を前記メモリから読み出し前記
適応等化器に対して制御情報を出力する制御器とを設
け、前記適応等化器は、バーストの始めのトレーニング
信号受信時に前記制御器から与えられる通信路の品質情
報をタップ係数更新制御部に取り込み適応等化器の各係
数の初期値をカルマンフィルタの等化アルゴリズムによ
って収束させ、カルマンフィルタの等化アルゴリズムに
よる収束を忘却係数を変化させて適切な値にするように
したことを特徴とするものである。さらに、前記品質情
報は、最大ドップラ周波数及び通信路のインパルス応答
であることを特徴とし、前記品質情報による値の収束を
LMSアルゴリズムにより行うようにしたことを特徴と
するものである。
【0024】図3は、位置の異なった通信路におけるド
ップラ周波数のスペクトラムを示している。すなわち、
(A)の位置と(B)の位置とでは通信路ごとにドップ
ラ周波数の分布が異なるから、主要なものについて、そ
の分布からドップラ周波数の最大値あるいは平均値を算
出することができる。
ップラ周波数のスペクトラムを示している。すなわち、
(A)の位置と(B)の位置とでは通信路ごとにドップ
ラ周波数の分布が異なるから、主要なものについて、そ
の分布からドップラ周波数の最大値あるいは平均値を算
出することができる。
【0025】図4は、ある特定の通信路における伝達関
数(インパルスレスポンス)を示している。このような
伝達関数は通信路ごとに異なるから、通信路ごとに用意
する。
数(インパルスレスポンス)を示している。このような
伝達関数は通信路ごとに異なるから、通信路ごとに用意
する。
【0026】図5は、忘却係数λに対するBER(ビッ
ト誤り率)の関係を示す特性例であり、最大ドップラ周
波数fD をパラメータとした特性例である。
ト誤り率)の関係を示す特性例であり、最大ドップラ周
波数fD をパラメータとした特性例である。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例を示すダイ
バーシチ受信装置機の構成図である。図において、図7
の従来のダイバーシチ受信装置と同じ部分には同じ符号
を付した。従来と異なる点は、アンテナ11とGPS受
信機12、制御器13、メモリ14を設け、地理情報を
受信し、予め、メモリ14に記憶させた地理的位置に対
応する伝送路の品質情報を読み出して、AFC5と適応
等化器7に与えて適応等化動作を速くしたことである。
バーシチ受信装置機の構成図である。図において、図7
の従来のダイバーシチ受信装置と同じ部分には同じ符号
を付した。従来と異なる点は、アンテナ11とGPS受
信機12、制御器13、メモリ14を設け、地理情報を
受信し、予め、メモリ14に記憶させた地理的位置に対
応する伝送路の品質情報を読み出して、AFC5と適応
等化器7に与えて適応等化動作を速くしたことである。
【0028】アンテナ1から入力された受信波に対し高
周波部2により高周波増幅あるいは周波数変換等の処理
が行われ、BPF3による帯域制限、AGC(自動利得
制御)4による平均レベルの適正化を行った後、AFC
(自動周波数制御)5によるオフセット周波数(搬送周
波数と準同期検波部の局部発振周波数の差)の低減の
後、直交復調器6で直交準同期検波(復調)を行い、受
信ベースバンド信号を得る。その後、本発明により改善
された適応等化器7により伝送路等による歪みなどを補
償し、データ復号器8でデータが復号される。
周波部2により高周波増幅あるいは周波数変換等の処理
が行われ、BPF3による帯域制限、AGC(自動利得
制御)4による平均レベルの適正化を行った後、AFC
(自動周波数制御)5によるオフセット周波数(搬送周
波数と準同期検波部の局部発振周波数の差)の低減の
後、直交復調器6で直交準同期検波(復調)を行い、受
信ベースバンド信号を得る。その後、本発明により改善
された適応等化器7により伝送路等による歪みなどを補
償し、データ復号器8でデータが復号される。
【0029】図2は本発明により改善した適応等化器7
の詳細ブロック図である。図において、図8の従来の適
応等化器と同じ部分には同じ符号を付した。従来と異な
る点は、タップ係数更新/制御部27に位置情報に対応
した伝送路の品質情報が制御情報として与えられている
ことである。
の詳細ブロック図である。図において、図8の従来の適
応等化器と同じ部分には同じ符号を付した。従来と異な
る点は、タップ係数更新/制御部27に位置情報に対応
した伝送路の品質情報が制御情報として与えられている
ことである。
【0030】上記のように、データの受信以外に地理情
報を受信するためのGPS受信機12からの位置情報が
制御器13に入力され、その通信路に対応する等化器の
タップ係数及び忘却係数をメモリ14から読み出し、制
御情報として適応等化器7のタップ係数更新/制御部2
7に入力される。さらに、その通信路に対応する最大ド
ップラ周波数に対応する制御信号がメモリ14から読み
出されてAFC5に与えられ、周波数の補正が正確に行
われる。
報を受信するためのGPS受信機12からの位置情報が
制御器13に入力され、その通信路に対応する等化器の
タップ係数及び忘却係数をメモリ14から読み出し、制
御情報として適応等化器7のタップ係数更新/制御部2
7に入力される。さらに、その通信路に対応する最大ド
ップラ周波数に対応する制御信号がメモリ14から読み
出されてAFC5に与えられ、周波数の補正が正確に行
われる。
【0031】このように、等化器7のタップ係数の初期
値を、予めメモリ14に記憶させた通信路に対応した値
を読み出して与えることによって伝送路の緩やかな変動
は、カマルンアルゴリズムや、RLS(再帰最小二乗)
アルゴリズムなどの計算量を要するアルゴリズムを使用
しなくても、比較的計算量の少ないLMS(Least Mean
Square :最小二乗平均)アルゴリズムでも対応するこ
とができる。
値を、予めメモリ14に記憶させた通信路に対応した値
を読み出して与えることによって伝送路の緩やかな変動
は、カマルンアルゴリズムや、RLS(再帰最小二乗)
アルゴリズムなどの計算量を要するアルゴリズムを使用
しなくても、比較的計算量の少ないLMS(Least Mean
Square :最小二乗平均)アルゴリズムでも対応するこ
とができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のを
実施することにより、通信路に応じた適応等化の初期値
及び最大ドップラ周波数、それらに対応した忘却係数を
与えることにより、等化動作の収束が速く、かつ演算
(計算)量をはるかに軽減することが可能となり、ダイ
バーシチ受信機として極めて大きい効果がある。
実施することにより、通信路に応じた適応等化の初期値
及び最大ドップラ周波数、それらに対応した忘却係数を
与えることにより、等化動作の収束が速く、かつ演算
(計算)量をはるかに軽減することが可能となり、ダイ
バーシチ受信機として極めて大きい効果がある。
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の要部をなす判定帰還形適応等化器の構
成例図である。
成例図である。
【図3】異なった通信路におけるドップラ周波数のスペ
クトラム例図である。
クトラム例図である。
【図4】特定の通信路における伝達関数(インパルスレ
スポンス)例図である。
スポンス)例図である。
【図5】忘却係数λに対するBER特性例図である。
【図6】従来のダイバーシチ受信装置のブロック図であ
る。
る。
【図7】従来の受信装置のブロック図である。
【図8】従来の判定帰還形適応等化器の構成例図であ
る。
る。
【図9】判定帰還形適応等化器の動作説明図である。
1 アンテナ 2 高周波部 3 BPF(帯域ろ波フィルタ) 4 AGC(自動利得制御) 5 AFC(自動周波数制御) 6 直交復調器 7,9 適応等化器 8 データ復号器 11 アンテナ 12 GPS受信機 13 制御器 14 メモリ 21 等化フィルタ部 22 フィードフォワードフィルタ 23 フィードバックフィルタ 24 加算器 25 判定部 26 加算器(減算器) 27 タップ係数更新/制御部 28 トレーニング信号発生器 29 スイッチ 30 タップ係数更新部 31 アンテナ 32 受信機 33 比較器 34 スイッチ 35 適応等化器 36 デジタル復調器
Claims (3)
- 【請求項1】 同一のデータでディジタル変調され放送
形式で常時送出される短波帯の電波をダイバーシチ受信
し、検波後選択した後に適応等化器で適応等化を行うダ
イバーシチ受信装置において、 当該受信装置の地理的位置情報を得るためのGPS受信
機と、地理的位置と季節,時刻から略決定される通信路
の品質情報を予め記憶させておくメモリと、前記GPS
受信機から得られる位置情報に対応する通信路の品質情
報を前記メモリから読み出し前記適応等化器に対して制
御情報を出力する制御器とを設け、 前記適応等化器は、バーストの始めのトレーニング信号
受信時に前記制御器から与えられる通信路の品質情報を
タップ係数更新制御部に取り込み適応等化器の各係数の
初期値をカルマンフィルタの等化アルゴリズムによって
収束させ、カルマンフィルタの等化アルゴリズムによる
収束を忘却係数を変化させて適切な値にするようにした
ことを特徴とするダイバーシチ受信装置。 - 【請求項2】 前記品質情報は、最大ドップラ周波数及
び通信路のインパルス応答であることを特徴とする請求
項1記載のダイバーシチ受信装置。 - 【請求項3】 前記品質情報による値の収束をLMSア
ルゴリズムにより行うようにしたことを特徴とする請求
項1記載のダイバーシチ受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10231615A JP2000068910A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | ダイバーシチ受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10231615A JP2000068910A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | ダイバーシチ受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000068910A true JP2000068910A (ja) | 2000-03-03 |
Family
ID=16926294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10231615A Pending JP2000068910A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | ダイバーシチ受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000068910A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001308764A (ja) * | 2000-04-26 | 2001-11-02 | Mitsubishi Electric Corp | スペクトル拡散受信装置 |
JP2002190759A (ja) * | 2000-12-21 | 2002-07-05 | Mitsubishi Electric Corp | アダプティブアンテナ受信装置 |
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KR101305601B1 (ko) | 2007-02-23 | 2013-09-09 | 엘지이노텍 주식회사 | 다이버시티 방식의 gps 수신기 |
US8615035B2 (en) | 2005-03-29 | 2013-12-24 | Qualcomm Incorporated | Method and apparatus for block-wise decision-feedback equalization for wireless communication |
-
1998
- 1998-08-18 JP JP10231615A patent/JP2000068910A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4509297B2 (ja) * | 2000-04-26 | 2010-07-21 | 三菱電機株式会社 | スペクトル拡散受信装置 |
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JP2008536386A (ja) * | 2005-03-29 | 2008-09-04 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 無線通信用のブロック単位判定帰還形等化の方法及び装置 |
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JP4902639B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2012-03-21 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 無線通信用のブロック単位判定帰還形等化の方法及び装置 |
US8218615B2 (en) | 2005-03-29 | 2012-07-10 | Qualcomm Incorporated | Method and apparatus for block-wise decision-feedback equalization for wireless communication |
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