JP2000066671A - 利得制御装置およびコンピュータシステム - Google Patents

利得制御装置およびコンピュータシステム

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JP2000066671A
JP2000066671A JP10231715A JP23171598A JP2000066671A JP 2000066671 A JP2000066671 A JP 2000066671A JP 10231715 A JP10231715 A JP 10231715A JP 23171598 A JP23171598 A JP 23171598A JP 2000066671 A JP2000066671 A JP 2000066671A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成でデジタル音声データの利得を調
整する。 【解決手段】 最大値検出部141は、出力バッファ15
から合成音声データSDaを読み出して、1フレーム期間
中のサンプルデータの中から、最大値Dmaxを生成する。
係数生成部142は、DACのフルレンジ値Fと最大値Dma
xに基づいて、係数データKを生成する。乗算部143
は係数データKと合成音声データSDaとを乗算して、利
得を調整した調整済合成音声データSDbを生成し、これ
を出力バッファ15に格納する。出力バッファ15から
は出力サンプリング周波数に従って調整済合成音声デー
タSDbが順次読み出され、DACを介して再生音声信号
に変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル音声デー
タの利得を制御するのに好適な利得制御装置およびこれ
を用いたコンピュータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパーソナルコンピュータでは、音
源LSIを搭載して各種のサウンド処理を行うものが多
い。サウンド処理のための代表的な方式として、ウエー
ブテーブル方式がある。この方式では、ギターやピアノ
といった各種の音色に対応する波形データをメインメモ
リに格納しておき、そこから、読み出した波形データに
ピッチや音量を調整する処理を実行してデジタル音声デ
ータを生成している。複数同時発音を行う場合には、あ
る音色またはピッチについて生成されたデジタル音声デ
ータを他の音色またはピッチに対応するデジタル音声デ
ータと合成することによって、最終的なデジタル音声デ
ータが生成される。そして、この合成されたデジタル音
声データをDAC(Digital/Analog Converter)を介して
アナログ信号に変換し、アナログ音声信号として再生し
ている。
【0003】ここで、DACに入力するデジタル音声デ
ータのビット数は、例えば、16ビットであり、DAC
の能力に応じた有限の値を取る。しかしながら、波形デ
ータを制御する音量情報が大きな値に設定されている
と、デジタル音声データのビット数がDACのダイナミ
ックレンジを越えてしまうことがある。また、複数同時
発音を行う場合には、各音色またはピッチに対応するデ
ジタル音声データのビット数が16ビット以内に収まっ
ていたとしても、それらを合成したデジタル音声データ
のビット数が16ビットを越えてしまうこともあり得
る。このような場合には、いわゆるオバーフローが発生
し、再生されたアナログ音声信号の波形がクリップされ
てしまい、歪みが発生する。このため、不自然な再生音
となってしまう。
【0004】そこで、DACの前段に利得制御回路を設
け、デジタル音声データのビット数がDACのダイナミ
ックレンジ以内に収まるように調整することが考えられ
る。デジタルデータの利得制御方式としては、各サンプ
ルデータ毎に、RMS値(平方自乗平均実効値)を計算
し、この計算結果に基づいて利得を調整するものが知ら
れている。この場合、あるサンプルデータDN-1のRM
S値をRMSN-1で表すものとすれば、RMSN-1は以下
に示す式で与えられる。 RMSN-1={(D02+D12+…+DN-12)/N}1/2
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した式
に従ってRMS値を算出するためには、N回の自乗演
算、N−1回の加算、1回の除算、および1回の平方根
の演算を実行する必要がある。一般に、自乗演算、除
算、平方根の演算は処理負荷が重い。しかも、RMS値
に基づいて利得制御を行う方式では、これらの演算をサ
ンプルデータ毎に行う必要があるので、演算量が膨大な
ものになってしまう。このように演算負荷が重い処理を
音源LSIで実行しようとすると、音源LSIのチップ
面積が大きくなったり、高速動作に対応させる必要があ
る。これらの点はいずれも音源LSIのコスト上昇につ
ながるため、実際には、音源LSIにデジタル音声デー
タの利得制御機能を取り込むことが困難であった。
【0006】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、簡易な構成でデジタル音声データの利得を
調整することができる利得制御装置およびこれを用いた
コンピュータシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明にあっては、予め定められた単位
時間に一定レートで出力されるサンプル数に対応する音
声データを前記一定レートとは非同期に一括して生成す
る際に、音声データの利得を制御する利得制御装置にお
いて、前記単位時間内の前記音声データの最大値を検出
する最大値検出手段と、前記最大値検出手段によって検
出された前記最大値に基づいて、当該単位時間における
前記音声データの利得を制御する利得制御手段とを備え
ることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明にあっては、前
記利得制御手段は、前記最大値と予め定められた基準レ
ベルとを比較する比較部と、この比較結果に基づいて、
前記最大値が前記基準レベル以内に収まるように前記音
声データの利得を制御する制御部とを有することを特徴
とする。また、請求項3記載の発明にあっては、前記制
御部は、前記比較部によって前記最大値が前記基準レベ
ルを越えることが検知されたときのみ、前記音声データ
の利得を制御することを特徴とする。
【0009】また、請求項4記載の発明にあっては、前
記利得制御装置を有し、メインメモリに記憶されている
波形データに基づいて、出力音声データを生成するコン
ピュータシステムであって、前記メインメモリから前記
単位時間内に処理すべき波形データが一括転送される
と、これを記憶する第1記憶部と、この入力バッファ部
から読み出した前記波形データに基づいて前記音声デー
タを生成するとともに、これを前記利得制御装置に供給
する音声データ生成部と、前記利得制御装置で生成され
た前記出力音声データを記憶する第2記憶部と、前記第
2記憶部から前記出力音声データを前記一定レートで読
み出す読出部とを備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】1.実施形態の構成 1−1:コンピュータシステムの全体構成 以下、図面を参照しつつ、本発明に係わる利得制御装置
を用いてデジタル音声データのレベルを調整するコンピ
ュータシステムの構成を説明する。図1は本実施形態に
係わるコンピュータシステムのブロック図である。図に
おいて、CPU20は、バス60を介して各構成部分に
接続されており、コンピュータシステムA全体を制御す
る。RAM30はメインメモリに相当する読み書き可能
なメモリであって、CPU20の作業領域として機能す
る。また、ROM40は読出専用のメモリであって、そ
こにはブートプログラム等が格納されている。また、ハ
ードディスク50は、二次記憶装置に相当し、そこには
アプリケーションプログラムやデバイスドライバDDやマ
イクロプログラムMP等のプログラム、および制御データ
CDや波形データWDといった各種のデータが格納されてお
り、必要に応じてプログラムやデータがRAM30にロ
ードされるようになっている。ここで、制御データCD
は、音色情報(当該音色に対応する波形データWDが格納
されているアドレス)、ピッチ情報および音量情報等を
指示する。また、波形データWDは、例えば、ギターやピ
アノといった各種の音色に対応した楽器によって実際に
発音させた楽音等をサンプリングして得られたデータで
ある。
【0011】OSの起動時には、デバイスドライバDD、
マイクロプログラムMP、および波形データWD等がバス6
0を介してRAM30に転送されるとともに、上位のア
プリケーションによって指示される制御データCDが必要
に応じてRAM30に転送される。また、RAM30に
格納されたマイクロプログラムMPは音源LSI10に転
送されるようになっている。バス60としては、大量の
データを高速転送できるものであればその種類は問わな
いが、この例にあっては、バースト転送モードを備えた
PCIバス(Peripheral Component Interconnect Bu
s)を用いるものとする。
【0012】ここで、RAM30に記憶される波形デー
タWDは、ハードディスク50に格納されている全てが記
憶されるのではなく、使用頻度の高い音色に対応するも
のが記憶され、必要に応じてRAM30とハードディス
ク50との間で波形データWDのやり取りが行われる。R
AM30においては、物理アドレスが連続する連続直線
領域に複数の波形データWDが記憶される。
【0013】1−2:音源ボードの構成 次に、図1に示す音源ボード100は、図示せぬマザー
ボード上または拡張スロット内に装着されるようになっ
ており、そこには、デジタル音声データSDを生成する音
源LSI10とデジタル音声データSDをアナログ信号に
変換して再生音声信号Sを出力するDAC16が設けら
れている。ここで、デジタル音声データSDを再生する処
理は、フレームと呼ばれる一定のサンプリング数単位で
一括して行われるようになっており、この例では、デジ
タル音声データSDを出力サンプリング周波数(48KH
z)で256サンプルだけ出力する期間(5.3ms)
を1フレームとしている。
【0014】1−3:音源LSIの構成 音源LSI10は、コントローラ11、PCIバスイン
ターフェース12、入力バッファ13、DSP14、お
よび出力バッファ15から構成される。またこの例の音
源LSI10は、複数音(例えば64チャンネル)のデ
ジタル音声データSDを同時に再生できるようになって
いる。
【0015】1−3−1:コントローラおよびPCIバ
スインターフェース まず、コントローラ11はRAM30から転送されるマ
イクロプログラムMPをその内部に設けられたメモリ(図
示略)に記憶し、マイクロプログラムMPに従って音源L
SI10の各部を制御する命令iを発行する。次に、P
CIバスインターフェース12は、バスマスタ機能を有
している。このため、音源LSI10は、CPU20を
介することなくRAM30から制御データCDや波形デー
タWD等を直接読み出すことが可能である。
【0016】1−3−2:入力バッファ 次に、入力バッファ13は、PCIバスインターフェー
ス12を介してバースト転送される波形データWDを一旦
記憶する。この入力バッファ13は2個のバッファ13
1,132から構成されており、一方にデータを書き込
んでいる期間に他方からデータを出力するように構成さ
れている。入力バッファ13への波形データWDの取り込
みは、チャンネル単位で一括して行われる。あるフレー
ム処理を実行する場合、まず、音源LSI10は第1チ
ャンネルの256サンプルを再生するのに必要な波形デ
ータWDのサンプルをPCIバス60を介してRAM30
から取り込む。この場合、コントローラ11は、制御デ
ータCDの指示する音色情報に基づいて必要な波形データ
WDを決定し、必要なサンプル数を制御データCDの指示す
るピッチ情報に基づいて決定する。この取り込みは、先
頭アドレスとサンプル数とを指定することでバースト転
送により行われる。すなわち、RAM30の波形データ
WD内の所定の連続領域が切り出されて音源LSI10に
一括して転送され、転送された波形データWDが入力バッ
ファ13に記憶される。1チャンネル分の波形データW
Dの転送が完了すると、当該チャンネルのデジタル音声
データ生成処理を行うとともに、他方の入力バッファに
次チャンネルの波形データWDを取り込む。
【0017】1−3−3:DSP 次に、DSP14は、命令iに従って、デジタル音声デ
ータ生成処理および累算処理の他、利得制御処理を行
う。まず、デジタル音声データ生成処理では、制御デー
タCDに基づいて入力バッファ13に記憶されている波形
データWDに所定の処理を施してデジタル音声データSDを
生成する。複数同時発音を行う場合には、まず、第1チ
ャンネルの256サンプルを生成する。次に第2チャン
ネルについて同様に256サンプルを生成し、これを同
時発音数だけ繰り返す。各チャンネルの256サンプル
を生成する処理では、ピッチ情報に基づいて波形データ
WDのピッチを変換するピッチ処理、音量情報に基づいて
レベルを調整する音量処理、さらに、リバーブやコーラ
スあるいはバリエーションといった音響効果を付与する
ためのエフェクト処理が行われる。なお、この例のデジ
タル音声データ処理は、16ビット精度で行われるよう
になっている。
【0018】次に、累算処理では、デジタル音声データ
生成処理で生成された各チャンネル毎のサンプルを累算
し、最終的に各チャンネルのデジタル音声データSDを合
成した合成音声データSDaを生成する。この処理では、
出力バッファ15がDSP14の作業領域として用いら
れる。まず、デジタル音声データ生成処理によって、第
1チャンネルの256サンプルが生成されると、これら
のサンプルデータを出力バッファ15に順次格納する。
次に、第2チャンネルの256サンプルが生成される
と、出力バッファ15から第1チャンネルの256サン
プルを順次読み出して、対応するサンプル同士を加算し
て累算された256サンプルを得る。このような処理を
同時発音数だけ繰り返すと、最終的に同時発音に必要な
チャンネルを合成した合成音声データSDaが生成され、
これが出力バッファ15に格納される。
【0019】次に、利得制御処理では、合成音声データ
SDaの最大値に基づいて利得制御を行う。図2は、利得
制御処理を説明するための機能ブロック図である。図に
示すように利得制御処理は、最大値検出部141、係数
生成部142および乗算部143によって実行される。
【0020】最大値検出部141は、累積処理によって
生成された合成音声データSDaを出力バッファ15から
順に読み出し、比較部1411と書込部1413に供給する。比
較部1411は、レジスタ1412に格納されているサンプルデ
ータと読み出されたサンプルデータとを比較し、比較結
果を書込部1413に渡す。ただし、レジスタ1412は、フレ
ームの開始で、その記憶内容がリセットされるようにな
っている。書込部1413は、出力バッファ15からのサン
プルデータの値がレジスタ1412に格納されているサンプ
ルデータの値よりも大きい場合に、レジスタ1412に出力
バッファ15からのサンプルデータを書き込む。これら
の処理を256サンプル分繰り返すことによって、1フ
レーム期間の合成音声データSDaのうち最大値Dmaxが検
出される。
【0021】次に、係数生成部142は、最大値Dmaxに
基づいて、係数データKを生成する。係数データKの生
成方法には各種のものが考えられるが、要は、DAC1
6のダイナミックレンジ(この例では、16ビット)を
越えないように利得を制御できるのであれば、どのよう
な生成方法であってもよい。この例では、まず、最大値
Dmaxが16ビットを越えるか否か、換言すれば、DAC
16のダイナミックレンジを越えるか否かを判別する。
そして、最大値Dmaxが16ビットを越えない場合には、
係数データKの更新を行わないようにしている。一方、
最大値Dmaxが16ビットを越える場合には、16ビット
のフルレンジ値をFで表すものとしたとき、F/Dmaxを
計算し、これを係数データKとして用いる。
【0022】次に、乗算部143は、係数データKと出
力バッファ15から順次読み出した合成音声データSDa
とを乗算し、その乗算結果を調整済合成音声データSDb
として出力バッファ15に格納する。ここで、あるフレ
ームにおいて最大値Dmaxが16ビットを越えるものとす
れば、当該フレームにおいては、合成音声データSDaの
各サンプルデータにK=F/Dmaxが乗算されることによ
り利得が制御されるので、調整済合成音声データSDbは
DAC17のダイナミックレンジ内に収まることにな
る。また、以上の構成にあっては、係数データKを最大
値検出と1回の除算のみで算出するようにしたので、D
SP14の処理負荷がほとんど増加しない。
【0023】1−3−4:出力バッファ 図3は出力バッファの構成を示す図である。同図に示す
ように出力バッファ15は、第1バッファ151と第2
バッファ152から構成されている。第1および第2バ
ッファ151,152は、各々256ワード×(16ビ
ット+αビット)の記憶領域を有している。ここで、各
ワード毎の記憶領域として16ビット+αビットが確保
されているのは、以下の理由による。上述したようにデ
ジタル音声データ生成処理によって生成されるデジタル
音声データSDaは16ビット精度であり、また、利得制
御処理によって生成される調整済合成音声データSDbは
16ビット精度となるため、第1および第2バッファ1
51,152の記憶領域としては、各ワード毎に16ビ
ットの記憶領域を確保すれば足りるようにも考えられ
る。しかし、DSP14は出力バッファ15を用いて、
累算処理を行う。この累算処理では、同時発音数だけ累
算を繰り返しその累算結果を出力バッファ15に格納す
るから、同時発音数に応じた記憶領域を余分に確保する
ために、αビットの記憶領域が設けられているのであ
る。換言すれば、αの値は同時発音数に応じたものとな
る。
【0024】以上の構成において、累算処理によって生
成される合成デジタル音声データSDaが、16ビット+
αビットの精度で第1バッファ151に書き込まれたと
すると、利得制御処理では第1バッファ151から合成
デジタル音声データSDaを読み出して、16ビット精度
の調整済合成音声データSDbを第1バッファ151に書
き込む。そして、次のフレームにおいて、第1バッファ
151からDAC16へ出力サンプリング周波数に従っ
て調整済合成音声データSDbが転送され、第2バッファ
152をデジタル音声データ生成処理、累算処理および
利得制御処理に用いる。すなわち、フレーム単位で第1
バッファ151と第2バッファ152との役割は切り換
わる。
【0025】2.実施形態の動作 次に、本実施形態に係わるコンピュータシステムの動作
を図面を参照しつつ説明する。図4は、音源LSIにお
ける各フレームの音源処理の動作を示す説明図である。
なお、この例の同時発音数はnとする。
【0026】図4に示すように、音源LSI10は、第
1フレームと第2フレームとにおいて同一の処理を行
う。また、これに続く第3フレーム以降も同様の処理を
繰り返すものとする。ここでは、第1のフレームの処理
について説明し、他のフレームの処理は説明を省略す
る。音源LSI10は、第1フレームの開始のスロット
ST0において第1チャンネルのデータ転送処理を実行す
る。この場合、データはバースト転送されるから、第1
チャンネルを処理するために必要なデータが、スロット
ST0において一括して取り込まれる。したがって、デー
タ転送処理においてバス60の占有時間は短時間で足り
る。このため、他のアプリケーション処理に悪影響を及
ぼすことはほとんどない。
【0027】この後、音源LSI10は第1チャンネル
のデジタル音声データ生成処理をスロットST1で実行
し、256個のサンプルデータからなるデジタル音声デ
ータSDを生成する。次に、スロットST1'において第2チ
ャンネルのデータ転送処理を実行し、スロットST2にお
いて、音源LSI10は第2チャンネルのデジタル音声
データSDを生成するとともに、累算処理を行って第1お
よび第2チャンネルのデジタル音声データSDを合成した
データを出力バッファ15に格納する。このような処理
をスロットSTnまで繰り返す。これにより、出力バッフ
ァ15にはnチャンネル分のデジタル音声データSDが合
成された合成音声データSDaが格納されることになる。
【0028】次に、音源LSI10は利得制御処理をス
ロットSTn+1で実行する。図5は利得制御処理動作の一
例を説明するための波形図である。いま、第1および第
2フレームで生成される合成音声データSDaは図5
(a)に示すSDa1,SDa2であり、第1および第2フレー
ムの調整済合成音声データSDbをSDb1,SDb2で表すものと
する。この場合、第1フレームの合成音声データSDa1を
構成する各サンプルデータの最大値DmaxがXであり、1
6ビットのフルレンジ(DAC16に対応)をFで表す
ものとすれば、第1フレームにおける係数データKは、
K=F/Xとなる。このため、第1フレームの調整済合
成音声データSDb1は、SDb1=SDa1・F/Xによって算出
され、16ビット以内に収まるように利得が調整される
ことになる(図5(b)参照)。一方、第2フレームに
あっては、合成音声データSDa2が16ビット以内に収ま
っているので、係数データKの値は第1フレームの値が
継続して使用される。このため、調整済合成音声データ
SDb2は合成音声データSDa2と比較して少し小さくなる。
すなわち、F<Kとなる場合にのみKの値を更新してい
る。これにより、合成音声データSDのレベルが大レベル
から小レベルに変化した場合であっても、フレームの境
界でデータが不連続になるといったことがなくなる。
【0029】このように、本実施形態にあっては、各フ
レーム内の合成音声データSDaの最大値Dmaxを検出し、
これに基づいてDAC16に供給するデータのレベルを
そのダイナミックレンジ以内に調整するようにしたの
で、例えば、図5(a)に示す斜線部分の波形が、オバ
ーフローによって失われ、再生音が不自然になるといっ
たことがない。また、係数データKは、最大値Dmaxの検
出と1フレームに1回の除算といった簡易な処理によっ
て算出することができるので、音源LSI10に利得制
御処理を取り込むことが可能となる。
【0030】3.変形例 以上、本発明に係わる実施形態を説明したが、本発明は
上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に述
べる各種の変形が可能である。 上述した実施形態においては、あるフレームおける合
成音声データSDaの最大値DmaxがDAC16のダイナミ
ックレンジを越える場合にのみ係数データKの更新を行
い、合成音声データSDaの最大値DmaxがDAC16のダ
イナミックレンジ以内である場合には、係数データKの
更新を行わないようにしたが、本発明はこれに限定され
るものではなく、最大値DmaxがDAC16のダイナミッ
クレンジ以内であっても、係数データKをF/Dmaxによ
って算出し、これに基づいて合成音声データSDaの利得
を制御するようにしてもよい。
【0031】また、上述した実施形態においては、当
該フレームにおける最大値Dmaxに基づいて係数データK
を生成したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、係数データKの変化に時定数を与える処理を施すよ
うにしてもよい。この場合には、現在および過去のフレ
ームにおいて(例えば、過去10フレーム)生成された
係数データKに基づいて、現在のフレームの制御に用い
る係数データKを生成するようにすればよい。さらに、
合成音声データSDaの最大値DmaxがDAC16のダイナ
ミックレンジ越えて、レベルを絞るように係数データK
が生成された後、徐々に係数データKを元に戻すように
してもよい。すなわち、係数データKを小さくする方向
には時定数を短く、係数データKを大きくする方向には
時定数を長くするように設定してもよい。
【0032】また、上述した実施形態においては、D
AC16のダイナミックレンジを基準レベルとして、そ
の範囲内に収まるように合成音声データSDaのレベルを
調整して調整済合成音声データSDbを生成したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、予め定められた何
らかの基準レベルを基準に利得制御処理を行うものであ
ってもよい。
【0033】また、上述した実施形態においては、係
数データKをF/Dmaxによって算出し、乗算部143は
係数データKと合成音声データSDaを乗算することによ
って、調整済合成音声データSDbを算出したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば、乗算部14
3の替わりにシフタを用いてもよい。この場合には、1
/2、1/4といったように係数データKの取り得る値
が1/2nといったように粗くなるが、構成を簡易にす
ることができる。要は、最大値Dmaxに基づいて、各フレ
ーム(単位時間)における合成音声データSDaの利得を
制御するのであればどのような制御方法を用いてもよ
い。
【0034】
【発明の効果】上述したように本発明に係る発明特定事
項によれば、単位時間内における音声データの最大値を
検出し、これに基づいて音声データの利得を制御するよ
うにしたので、簡易な構成で音声データの利得を調整す
ることができ、しかも利得制御の処理負荷を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係わるコンピュータシ
ステムのブロック図である。
【図2】 同実施形態に係わる利得制御処理を説明する
ための機能ブロック図である。
【図3】 同実施形態に係わる出力バッファの構成を示
す図である。
【図4】 同実施形態に係わる音源LSIにおける各フ
レームの音源処理の動作を示す説明図である。
【図5】 同実施形態に係わる利得制御処理の動作の一
例を説明するための波形図である。
【符号の説明】
SDa…合成音声データ、SDb…調整済合成音声データ、Dm
ax…最大値、13…入力バッファ(第1記憶部)、14
…DSP(利得制御装置、音声データ生成部、読出
部)、141…最大値検出部(最大値検出手段)、142…係
数生成部(利得制御手段、制御部、比較部)、143…乗
算部(利得制御手段、制御部)、15…出力バッファ
(第2記憶部)、A…コンピュータシステム。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定められた単位時間に一定レートで
    出力されるサンプル数に対応する音声データを前記一定
    レートとは非同期に一括して生成する際に、音声データ
    の利得を制御する利得制御装置において、 前記単位時間内の前記音声データの最大値を検出する最
    大値検出手段と、 前記最大値検出手段によって検出された前記最大値に基
    づいて、当該単位時間における前記音声データの利得を
    制御する利得制御手段とを備えることを特徴とする利得
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記利得制御手段は、 前記最大値と予め定められた基準レベルとを比較する比
    較部と、 この比較結果に基づいて、前記最大値が前記基準レベル
    以内に収まるように前記音声データの利得を制御する制
    御部とを有することを特徴とする請求項1に記載の利得
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、前記比較部によって前記
    最大値が前記基準レベルを越えることが検知されたとき
    のみ、前記音声データの利得を制御することを特徴とす
    る請求項2に記載の利得制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記
    載の利得制御装置を有し、メインメモリに記憶されてい
    る波形データに基づいて、出力音声データを生成するコ
    ンピュータシステムであって、 前記メインメモリから前記単位時間内に処理すべき波形
    データが一括転送されると、これを記憶する第1記憶部
    と、 この入力バッファ部から読み出した前記波形データに基
    づいて前記音声データを生成するとともに、これを前記
    利得制御装置に供給する音声データ生成部と、 前記利得制御装置で生成された前記出力音声データを記
    憶する第2記憶部と、 前記第2記憶部から前記出力音声データを前記一定レー
    トで読み出す読出部とを備えたことを特徴とするコンピ
    ュータシステム。
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