JP2000065516A - 表面形状認識用センサ回路 - Google Patents
表面形状認識用センサ回路Info
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Abstract
を、大きな信号差として発生させる。 【解決手段】 上部電極4に接続される第1の端子と下
部電極1に接続される第2の端子間の容量が測定対象物
の表面凹凸に応じて変化する容量センサ素子Cfと、第
2の端子に接続され容量センサ素子Cfの容量の変化を
検出する検出回路10と、第2の端子と外部電位Vpと
の接続をオン・オフするスイッチSWと、スイッチのオ
ン・オフを制御する制御手段11とを備え、第1の端子
は一定電位に保持され、制御手段はスイッチをオンして
前記容量センサ素子Cfを充電した後、スイッチをオフ
し、検出回路はスイッチがオフになり容量センサ素子C
fに測定対象物が接触したときの第2の端子の電位を検
出する。
Description
ンサ回路に関するものであり、特に人間の指紋や動物の
鼻紋などの微細な凹凸を感知する容量形センサ回路に関
する。
た表面形状認識用センサ回路としては、「‘ISSCC
DIGEST OF TECHNICAL PAPE
RS’FEBRUARY 1998 pp.284〜2
85」に記載されている回路がある。このセンサ回路
は、図6に示すように、LSIチップ30の上に2次元
に配列された小さなセンサ素子20の電極と、その電極
上に形成された絶縁膜を介して触れた指40の皮膚との
間に形成される静電容量を検出して、指紋の凹凸パター
ンを感知するものである。
なるため、この容量差を検出することで指紋の凹凸を感
知することができる。このようにな測定対象物の表面形
状の凹凸を反映した容量値を検出するセンサ回路の実現
例を図4に示す。図4において、Cfは測定対象物の表
面形状の凹凸を反映した容量である。Csは節点N2の
電位を変化させための容量、Cpは寄生容量である。ま
た、Vpは後述のスイッチSWの閉結により節点N2に
与えられる電位、Vsは図中の節点N4の電位である。
なお、節点N3は指の皮膚にあたる。そのため、節点N
3には特定の電位をセンサ回路からは与えていないが、
ある電位に固定されていると考えてよい。Pはスイッチ
SWを制御する信号である。スイッチSWは例えばMO
Sトランジスタを用いて実現することができる。なお、
10は検出回路である。
のタイミングチャートに基づいて説明する。まず、図5
(a)において制御信号PをHighレベルにすること
によりスイッチSWを導通状態にし、図4の節点N2の
電位を電圧VPに設定する。この動作をプリチャージと
呼ぶ。節点N2をブリチャージ後、制御信号PをLow
レベルにしてスイッチSWを非導通状態にした後、Vs
の電位を変化させる。
節点N2の電位は容量Csによる容量結合に基づいて変
化する。節点N2の電位の変化量△VN2は、 △VN2=Cs/(Cf+Cp+Cs)*△Vs (1) となる。ここで測定対象物の表面形状が凹の場合のCf
の値をCf0、表面形状が凸の場合のCfの値をCf1
とすると(この場合、Cf0<Cf1となる)、表面形
状の違いによる変化量の差△Vは、 ΔV= (Cs/(Cf0+Cp+Cs)−Cs/(Cf1+Cp+Cs))*△Vs (2) となる。したがって、測定対象物の表面形状の違いによ
る変化量の差△Vを検出回路10により判定することで
測定対象物の表面形状の凹凸を検出することができる。
表面形状認識用センサ回路では、寄生容量Cpおよび節
点N2の電位を変化させための容量Csの影響により、
表面形状の違いによる変化量の差△Vをあまり大きくで
きないという問題がある。ここで、検出回路10の製造
ばらつきや電源ノイズ等を考慮すると、表面形状の違い
による変化量の差△Vは大きいことが望ましい。容量C
sをある程度大きくすることで変化量の差△Vを大きく
することができるが、容量Csは寄生容量Cpと並列に
接続されているために寄生容量Cpと同じ影響を与えて
しまい、必要以上に容量Csを大きくすると、逆に表面
形状の違いによる変化量の差△Vは小さくなってしま
う。また、寄生容量Cpの値によって最適な容量Csの
値が異なるため、あらかじめ寄生容量Cpの値を予測し
て容量Csの大きさを設計しなければならない。実際
は、寄生容量Cpの見積り値と実際の値は異なるため、
容量Csを最適値にすることは難しい。また、寄生容量
Cpの見積り値と実際の値が大きく異なると、センサ回
路が所望の通り動作しなくなってしまう。
回路では、表面形状に対応した大きな信号差を発生する
ことが困難であった。特に指紋のように微小な凹凸を検
出しようとする場合、変化量の差△Vは非常に小さくな
ってしまう。この結果、検出回路の製造ばらつきや電源
ノイズ等により指紋パターンの検出精度が低下したり、
または検出できないという問題があった。本発明は、上
述の問題を解決するべくなされたものでありその目的と
するところは、指紋のような微小な凹凸を、大きな信号
差として発生させることにある。
るために本発明は、測定対象物の表面凹凸に応じて第1
の端子と第2の端子間の容量が変化する容量センサ素子
と、第2の端子に接続され容量センサ素子の容量の変化
を検出する検出手段と、第2の端子と外部電位との接続
をオン・オフするスイッチと、スイッチのオン・オフを
制御する制御手段とを備え、第1の端子は一定電位に保
持され、制御手段は、スイッチをオンして容量センサ素
子を充電した後、スイッチをオフし、検出手段は、スイ
ッチがオフになり容量センサ素子に測定対象物が接触し
たときの第2の端子の電位を検出するようにしたもので
ある。また、半導体基板と、半導体基板上に形成された
少なくとも1つの下部電極と、半導体基板上に容量セン
サ素子毎に形成された導電性を有する支持部材と、支持
部材上に形成された上部電極とを備え、容量センサ素子
の第1及び第2の端子はそれぞれ上部電極及び下部電極
に接続されるとともに、制御手段は下部電極の電位を個
別に制御するものである。
サ回路は、後述の容量センサ素子Cfの容量値の変化に
より信号を発生する手段を有することを主な特徴とす
る。そしてこうした手段を備えることにより、測定対象
物の表面形状を反映した大きな信号差を発生する手段を
提供することができる。
する。図1は本発明に係る表面形状認識用センサ回路の
構成を示す図であり、半導体基板上に二次元配列された
図6に示すセンサアレイ(LSI)30のうち1つのセ
ンサ素子20の断面を示すものである。
膜、3は支持部材、4は上部電極、5は半導体基板、6
は保護膜、10は検出回路、SWはスイッチである。こ
こで、各センサ素子20は支持部材3により分離され
る。なお、図1において、Cfは上部電極4と下部電極
1間の容量であり、保護膜6上にある測定対象物の表面
の接触により容量値が変化する可変容量である。また、
図中の符号Fは表面形状を認識したい測定対象物が二次
元配列されたセンサアレイに接触しているかどうかの状
態を示している。また、Cpは寄生容量、Vpは節点N
1に与える外部電位、PはスイッチSWの制御信号であ
る。スイッチSWは例えばMOSトランジスタを用いて
実現することができる。また、10は検出回路、11は
制御手段である。
に対し、節点の電位を変化させための容量Csを削除し
ている点が異なる。また、容量Cfの節点N1に接続し
ている下部電極1とは異なる、もう一方の上部電極4の
電位を固定電位(この実施の形態ではグランドGND電
位)としている点も異なる。
は、本出願人の別途出願である特願平10−53911
号に記載されている方法を用いて容量Cfを形成してい
るが、本発明はこれに限定されるものではない。この特
願平10−53911号においては、容量CfはLSI
チップの上に変形可能な上部電極4と半導体基板5上に
配置された下部電極1とにより構成される。また、上部
電極4は導電性を有した支持部材3によって支えられて
いる。そして、測定対象物の表面が接触した部分の上部
電極4が変形することで容量Cfの値が変化する。この
容量Cfの値の変化は、容量Cfが接続された下部電極
1及び節点N1を介して検出回路10により検出され
る。なお、容量Cfの上部電極4の電位の制御は、導電
体である支持部材3の電位を制御することで可能にな
る。即ち、支持部材3と接続される金属膜2に、グラン
ドGND電位を与えることで上部電極4の電位を制御す
ることができる。
タイミングチャートに基づいて説明する。まず、制御手
段11は、測定対象物が二次元配列されたセンサアレイ
に接触するする前(即ち、図2(b)に示す被接触時)
に、図2(a)の時点で制御信号PをHighレベル
にしてスイッチSWを導通状態にし、図1に示す節点N
1の電位を外部電圧Vpにプリチャージすることによ
り、容量Cfを充電する。節点N1をプリチャージ後、
制御手段11は図2(a)の時点で制御信号PをLo
wレベルにしてスイッチSWを非導通状態にする。
対象物の一部がセンサ回路に接触した場合は容量Cfの
値は変化し、その結果、節点N1の電位は電荷の再分配
により変化する。ここで、容量Cfの初期値をCfi、
測定対象物の表面形状が凹の場合のCfの値をCf0、
測定対象物の表面形状が凸の場合のCfの値をCf1と
すると(この場合、Cf0<Cf1となる)、表面形状
の違いによる変化量の差△Vは、 ΔV=((Cf1-Cfi)/(Cf1+Cp)−(Cf0-Cfi)/(Cf0+Cp))*Vp (3) となる。
△Vを検出回路10で検出して判定することにより、測
定対象物の表面形状の凹凸を検出する。このように、本
センサ回路は、容量Cfをプリチャージしてから測定対
象物を容量Cfに接触させることで、容量Cfの変化に
対応する電圧変化を大きくさせ検出感度を高めるように
したものである。ここで、表面形状の違いによる変化量
の差△Vの大きさを従来例と比較した場合の例を図3に
示す。図3において、横軸はCpとCf0との比であ
る。図3からわかるように、本発明のセンサ回路の方が
表面形状の違いによる変化量の差△Vが大きくなってい
ることがわかる。したがって、従来の表面形状認識用セ
ンサ回路に比べて表面形状の凹凸を反映した信号変化の
差を大きくすることができる。なお、表面形状の違いに
よる変化量の差△Vは、寄生容量Cpを小さくした方が
より大きくなることは図3から明らかである。
サ回路では、測定対象物の接触により容量Cfの値が変
化することを直接利用して測定対象物表面形状の凹凸を
反映した信号を発生させるため、従来例に比べて表面形
状の凹凸を反映した信号変化の差を大きくすることがで
きる。また、容量Csが不要となることから、設計時に
寄生容量Cpを見積ることが不要になり、したがって寄
生容量Cpを見積もって適切な容量Csを設計する煩雑
さをなくすことができる。この結果、本表面形状認識用
センサ回路は、検出回路10の製造ばらつきや電源ノイ
ズ等によって指紋パターンの検出精度が低下したり、検
出できなくなるといった問題を防ぐことができる。さら
に、信号発生のタイミングを測定対象物の接触により開
始させることができるため、信号発生タイミング信号が
不要になるという効果もある。
1の端子が上部電極に接続され、第2の端子が下部電極
に接続される容量センサ素子Cfを設け、測定対象物の
接触により容量センサ素子Cfが直接変化することを利
用して測定対象物の表面形状の凹凸を反映した信号を発
生させるため、従来例に比べて表面形状の凹凸を反映し
た信号変化の差を大きくすることができる。また、節点
の電位を変化させための容量Csが不要になるため、設
計時に寄生容量Cpを見積もって適切なCsを設計する
煩雑さをなくすことができる。このため、検出回路の製
造ばらつきや電源ノイズ等によって指紋パターンの検出
精度が低下したり、検出できなくなるという問題を防ぐ
ことができる効果がある。さらに、信号発生のタイミン
グを測定対象物の接触により開始させることができるた
め、信号発生タイミング信号が不要になるという効果も
ある。特に指紋のように微小な凹凸を検出する表面形状
認識用センサに本発明のセンサ回路を適用すれば、効果
は大である。
トである。
変化の差を本発明のセンサ回路と従来回路とで比較した
場合のグラフである。
る。
極、5…半導体基板、6…保護膜、10…検出回路、1
1…制御手段、20…センサ素子、Vp…外部電位、Δ
V…電位の変化量の差、N1〜N4…節点、Cf…容量
センサ素子、Cfi…容量センサ素子の容量の初期値、
Cf0…表面形状が凹の場合の容量センサ素子の容量、
Cf1…表面形状が凸の場合の容量センサ素子の容量、
Cp…寄生容量。
Claims (2)
- 【請求項1】 測定対象物の表面凹凸に応じて第1の端
子と第2の端子間の容量が変化する容量センサ素子と、 前記第2の端子に接続され前記容量センサ素子の容量の
変化を検出する検出手段と、 前記第2の端子と外部電位との接続をオン・オフするス
イッチと、 前記スイッチのオン・オフを制御する制御手段とを備
え、 前記第1の端子は一定電位に保持され、 制御手段は、前記スイッチをオンして前記容量センサ素
子を充電した後、前記スイッチをオフし、 前記検出手段は、前記スイッチがオフになり前記容量セ
ンサ素子に前記測定対象物が接触したときの前記第2の
端子の電位を検出することを特徴とする表面形状認識用
センサ回路。 - 【請求項2】 請求項1において、 半導体基板と、前記半導体基板上に形成された少なくと
も1つの下部電極と、前記半導体基板上に前記容量セン
サ素子毎に形成された導電性を有する支持部材と、前記
支持部材上に形成された上部電極とを備え、前記容量セ
ンサ素子の第1及び第2の端子はそれぞれ前記上部電極
及び下部電極に接続されるとともに、前記制御手段は前
記下部電極の電位を個別に制御することを特徴とする表
面形状認識用センサ回路。
Priority Applications (4)
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JP2000065516A true JP2000065516A (ja) | 2000-03-03 |
JP3333959B2 JP3333959B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=16961823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23386798A Expired - Lifetime JP3333959B2 (ja) | 1998-07-02 | 1998-08-20 | 表面形状認識用センサ回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333959B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014142193A (ja) * | 2013-01-22 | 2014-08-07 | Oga Inc | 荷重分布検出装置 |
WO2019098001A1 (ja) * | 2017-11-15 | 2019-05-23 | オムロン株式会社 | 静電容量式圧力センサ |
WO2022255031A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | Nissha株式会社 | ロボットハンドの触覚センサ付き指およびこれを用いた触覚センサ付きロボットハンド |
-
1998
- 1998-08-20 JP JP23386798A patent/JP3333959B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014142193A (ja) * | 2013-01-22 | 2014-08-07 | Oga Inc | 荷重分布検出装置 |
WO2019098001A1 (ja) * | 2017-11-15 | 2019-05-23 | オムロン株式会社 | 静電容量式圧力センサ |
JP2019090729A (ja) * | 2017-11-15 | 2019-06-13 | オムロン株式会社 | 静電容量式圧力センサ |
WO2022255031A1 (ja) * | 2021-05-31 | 2022-12-08 | Nissha株式会社 | ロボットハンドの触覚センサ付き指およびこれを用いた触覚センサ付きロボットハンド |
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