JP2000057978A - 電子ディスプレイ装置 - Google Patents

電子ディスプレイ装置

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JP2000057978A
JP2000057978A JP11171819A JP17181999A JP2000057978A JP 2000057978 A JP2000057978 A JP 2000057978A JP 11171819 A JP11171819 A JP 11171819A JP 17181999 A JP17181999 A JP 17181999A JP 2000057978 A JP2000057978 A JP 2000057978A
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aperture
ion
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displacement
substrate
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JP11171819A
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F Bergen Richard
エフ.バーゲン リチャード
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/467Control electrodes for flat display tubes, e.g. of the type covered by group H01J31/123
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2329/00Electron emission display panels, e.g. field emission display panels

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真プリントで周知の「集束イオン流」
の原理を応用し、スポットサイズと比べてアパーチュア
を大きく形成できる、電子ディスプレイ装置を提供す
る。 【解決手段】 イオン制御デバイス100において、イ
オン源50からのイオン流は基体102のアパーチュア
104を通り抜ける。基体102は別々の基体に分割さ
れていることが好ましい。アパーチュア104の周囲に
は、印加されたバイアスに従い、アパーチュア104を
通り抜けるイオン流を制御するポンピング電極106、
及びイオン流の変位を最終的に制御する少なくとも2つ
の変位電極108、110が設けられ、第2の基体10
2bには1対のピンチ電極が結合されている。全電極に
印加されたバイアスは、コントローラ200で制御され
る。アパーチュア104を選択的に通り抜けるイオン流
は、蛍光体70上の表面28に向けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御可能なイオン
ジェネレータのアレイからのイオン流が蛍光体に向けら
れる、電子ディスプレイデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】静電写
真プリントでは、電荷保持性表面上に静電潜像が形成さ
れる。静電写真プリントの1つのタイプは、イオノグラ
フィとして知られている。イオノグラフィでは、電荷レ
セプタとして知られているように、電荷保持性表面はそ
の表面上に直接イオンを加えることにより画像状に荷電
される。この潜像は、表面上の荷電領域にトナー粒子を
付着させることにより現像される。表面上でこの現像画
像を形成しているトナーは次いで紙などのシートに転写
され、トナーはシート上に定着されて永久的な画像を形
成する。
【0003】米国特許第5,257,045号は「集束
イオン流」を利用した特定の種類のイオノグラフィを記
載している。このタイプのイオノグラフィでは、連続的
なイオン流がコロナ放電ワイヤなどのイオン源から放出
され、静電潜像が形成される電荷レセプタに対し利用可
能となる。イオン源と電荷レセプタとの間にはイオン定
着制御デバイスが配置されており、このイオン定着制御
デバイスはイオン源と電荷レセプタとの間に挿入された
基体の形態をとることが好ましい。制御デバイスは複数
のアパーチュアを含み、イオンはこれらのアパーチュア
を選択的に通過してイオン源から電荷レセプタ上の選択
された位置に入ることができる。列に並べられた各アパ
ーチュアは「ピンチ電極(pinch electrode)」及び1つ
又はそれ以上の「変位」電極(displacing electrode)と
関連している。ピンチ電極の目的は、一般にイオン源か
ら広がるイオンの放射線からイオン流を分離し、所定の
ずっと小さい断面幅となるまで下方向に事実上「漏斗状
に狭める(funnel)」ことである。イオン流を所定幅まで
集束させることにより、イオン流は電荷レセプタ上の適
切な小さいスポットサイズに向けられることができ、更
に電荷レセプタ上に高解像度の潜像を生成することが可
能となる。変位電極は、プリントされる所望の画像上の
位置に従って電荷レセプタ上の所望の小さい領域が帯電
するよう、イオンのこの細いビームを電荷レセプタ上の
所望の位置に方向付けるために用いられる。イオン流を
用いるイオノグラフィの実際的な利点は、電荷レセプタ
上の荷電領域の可能なスポットサイズと比較してアパー
チュアを比較的大きく形成することができ、従ってイオ
ン定着制御デバイスをかなり低コストで製造することが
できる点である。
【0004】本発明は電子写真プリントで知られる「集
束イオン流」の原理を利用し、この原理を電子ディスプ
レイに応用している。
【0005】米国特許第5,257,045号は、イオ
ノグラフィプリントに関して、ピンチ電極と変位電極と
を用いてイオン源からのイオン流を集束する、基本原理
を開示している。米国特許第5,450,115号及び
同第5,617,129号は上記の米国特許第5,25
7,045号で基本的に記載されたようなイオノグラフ
ィプリンタを実用のために改良したものを開示してい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様に従
うと、イオン源、蛍光体、及びイオン源と電荷レセプタ
との間に離間されて配置された第1の基体を含む電子デ
ィスプレイ装置が提供される。第1の基体はイオンが通
り抜けるアパーチュアを画定する。ピンチ電極は基体上
に配置され、イオン源と対向する導電性表面を含む。第
1の変位電極は基体と結合され、アパーチュアを通り抜
けるイオン流を第1の変位パスを通じて変位させる。
【0007】本発明のもう1つの態様に従うと、イオン
源、蛍光体、及びイオン源と電荷レセプタとの間に離間
されて配置された第1の基体を含む電子ディスプレイ装
置が提供される。第1の基体はイオンが通り抜けるアパ
ーチュアのアレイを画定する。ピンチ電極は基体上に配
置され、イオン源と対向する導電性表面を含む。第1の
変位電極は基体上の各アパーチュアと結合され、アパー
チュアを通り抜けるイオン流を第1の変位パスを通じて
変位させる。
【0008】本発明の更に別の態様に従うと、アレイ状
に配置された複数のイオン源、及び蛍光体を含む電子デ
ィスプレイ装置が提供される。イオン源と蛍光体との間
に離間されて配置された第1の基体はアパーチュアのア
レイを画定し、基体上の各アパーチュアはイオン源と位
置合わせされている。集束電極が各アパーチュアに結合
されており、各集束電極はイオン源と対向する導電性表
面を含む。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、イオン流制御デバイス1
00において1つの開口部を通る正面断面図であり、イ
オン源50から開口部を通過して表面28に到達する、
+記号で表される陽イオンの経路を示す。表面28は、
従来技術で知られているようにイオノグラフィプリント
のための電荷レセプタであってもよいが、本発明に従っ
た蛍光体であってもよく、これに関しては以下に詳述す
る。本実施形態では陽イオンのイオン源が示されている
が、本発明は陰イオンのイオン源を用いても同様に実施
可能であることが理解されるであろう。イオン源50
は、線型または千鳥形の直線アレイ状に配置されたこれ
らの複数の開口部104に隣接して延出するコロナ放電
ワイヤの形態をとっていてもよく、或いは、イオン源5
0は個々の各アパーチュア104に隣接してセンタリン
グされた、電気的にバイアスされたピンポイントの形態
をとっていてもよい。デバイス100は、イオンが通り
抜けるためのアパーチュア104が画定された絶縁基体
102を含む。基体102のイオン源50と対向する
側、即ち本実施形態ではアパーチュア104のエッジ全
体を実質上包囲している側は、本明細書で「ピンチ(締
付)」電極106とよぶところのものである。基体10
2の表面28と対向する側は参照番号108で表される
第1の変位電極、及び参照番号110で表される第2の
変位電極である。図1に示すように、変位電極108及
び110は基体102の表面28と対向する側に配置さ
れており、また変位電極108及び110はアパーチュ
ア104のエッジに沿ってそれぞれ反対側に配置され、
従って電気的に分離されるよう構成されている。
【0010】動作時において、イオンは以下のようにイ
オン源50から制御デバイス100を通過して表面28
に到達する。さしあたりイオンを表面28の特定の領域
へ配置することを考慮しないこととすると、イオン源5
0と集束電極106との間には電位差があるため、イオ
ン源50からのイオンは所望のように移動する。これに
より、イオンを駆動するための「ポテンシャル井戸(pot
ential well)」が制御デバイス100内に形成される。
集束電極106、変位電極108及び110、及び表面
28は高電位から低電位へ、或いは、言い換えればより
正の(positive)電圧からより正でない電圧へという順番
でバイアスされている。例えば、個々の要素に対するD
Cバイアスの典型的な値は次のようになる。即ち、イオ
ン源50におけるコロナ放電ワイヤは+5000ボル
ト、集束電極106は+1300ボルト、変位電極10
8及び110は各々+100ボルト、基体29の表面2
8は0ボルトである。概して、これらのバイアスの相対
値がそれらの絶対値よりも重要である。即ち、DCバイ
アスのこの下降順における0ポイントは、下降順が維持
される限りにおいて重要ではない。例えば表面28は、
ポテンシャル井戸の効果が維持される限りにおいて非常
に小さい正のバイアス、0バイアス、または負のバイア
スを有することも可能である。イオン源50から放出さ
れるイオンは正の電荷を帯びているため、基体29の表
面28上の負のバイアスはイオンを表面28に向かって
進める。
【0011】集束電極106及び変位電極108、11
0はポテンシャル井戸を形成するようバイアスされ、こ
れらの電極がアパーチュア104の両側に「ポンピング
(pumping)」電場を形成する。この電場は一般にイオン
源50からアパーチュア104を通過して表面28に至
るイオン流の向きである。集束電極106の特別な機能
の一つは、アパーチュア104を通り抜けるイオン流の
幅の制御である。一般的に、集束電極106上の特定の
バイアスによりアパーチュア104を通り抜けるイオン
流の断面の幅が決定される。矢印120で示されるこれ
らのポンピング電場は、イオン源50からのイオン流を
「捕獲」する効果を有し(イオンは段階的に低い電位に
自然に引き寄せられる)、またアパーチュア104を通
り抜けるイオン流を集束しまたは漏斗として機能して事
実上イオン流を引き寄せ及び押し戻すものである。集束
電極106は基体102の他方の側にある変位電極10
8または110のいずれに対しても、相対的により正に
バイアスされているため、ポンピング電場は集束電極1
06からアパーチュア104を通過して変位電極108
または110のいずれかに至るループを描く。これらの
電場120の強さはアパーチュア104を通り抜けるイ
オン流の幅を制御する役割を果たす。従って、集束電極
106に印加されたバイアスはイオン流の幅を集束さ
せ、「締め付け(pinch)」、即ち狭める役割を果たす。
この結果ストリームの幅はアパーチュア104自体と比
較してかなり(例えば直径を1/3乃至1/10、或いは
それ以下まで)小さくすることができる。このイオン流
の締付は表面28上の静電潜像の解像度を増加させるた
めに利用できる。これについては以下に詳述する。
【0012】集束電極106はイオン流の幅を制御する
ために用いられるが、一方変位電極108及び110は
アパーチュア104内でのイオン流の位置を変位させ、
締め付けられたイオン流を表面28上の特定の所望の領
域に「方向付ける(aim)」ために用いられる。何故なら
ばイオン流の幅は集束電極106によってアパーチュア
104の幅と比較して小さくされ、イオン流はアパーチ
ュア104のサイズよりもずっと小さい分解能を有する
ことができるためである。アパーチュア104を通り抜
けるイオン流の横方向の変位が行われない場合には、イ
オン源50より放出されるイオンはアパーチュア104
をまっすぐに通り抜け、表面28上のBと記された点に
到達する。イオン流をAまたはCと記された表面28上
の正にその領域へ変位させることは、第1の変位電極1
08及び第2の変位電極110の相対的なバイアスを調
整することにより達成される。
【0013】図2は、本発明に従った1つのイオン制御
デバイス100の正面断面図である。図1の従来技術の
例と同様に、イオン源50からのイオン流は基体102
中に形成されたアパーチュア104を通り抜けるように
なっている。後述するように、本発明の好適な実施形態
においては基本となる基体102は2つの別々の基体に
分割されていることが好ましい。本明細書中ではこれら
を102a及び102bとよぶこととする。アパーチュ
ア104の周囲には、その上に置かれた選択可能なバイ
アスによって、アパーチュア104を通り抜けるイオン
源50からのイオンの通り抜けを可能にしたり妨げたり
するポンピング電極106、及びイオン流の変位を最終
的に制御する少なくとも2つの変位電極108、110
が設けられている。更に第2の基体102bと結合され
た、1対のピンチ電極が含まれる。ピンチ電極のうちの
1つは図2中で参照番号150で示されており、これに
関しては以下に詳述する。全ての電極に印加されたバイ
アスは、最終的にはコントローラ200を通じて制御さ
れる。図1の従来技術のイオノグラフィプリント装置と
図2に示された本発明との重要な相違点は、本発明で
は、イオン源50から放出されアパーチュア104を選
択的に通り抜けるイオン流が、蛍光体70上に形成され
た表面28に向けられる点である。
【0014】蛍光体70は、一般にテレビジョンの技術
でよく知られている物質及び設計のものである。簡単に
言えば、参照番号50で示されるような特定のイオン源
からのイオンの細い流れが蛍光体70の表面28と交差
する際、イオン源50からのイオン流の断面に相当す
る、表面28上の比較的小さい領域で蛍光体70を発光
させる。本発明の好適な実施形態では、蛍光体70は透
明な導体72及び透明な面板74に取り付けられてお
り、得られた光はこれらを通して画像の一部として見ら
れる。図1の例における電荷レセプタに関して上述した
ように、本発明の好適な実施形態では、イオン流の最終
目的地である蛍光体70は0バイアスであることが好ま
しい。但し、ポテンシャル井戸がイオン源50から蛍光
体70まで維持されることが最も重要な点であり、従っ
て蛍光体70上のバイアスは0である必要はない。しか
しながら、蛍光体70上のバイアスが0である好適な実
施形態においては、蛍光体70は透明導体72を介して
接地することができ、或いは透明導体72を通じてバイ
アスすることができる。透明導体72に適した材料の1
つとして、酸化スズが挙げられる。
【0015】動作時において、イオン制御デバイス10
0のような単体のデバイスでは、変位電極108、11
0に段階的電圧を繰返し印加することができ、これによ
りイオン源50からのイオン流は表面28上の1つの小
さい領域を横切って振動(oscillate)する。イオン流は
表面28を全域にわたり振動するが、最終的に画像状の
データに関連付けられる選択可能なバイアスをポンピン
グ電極106に印加することができ、これにより蛍光体
70の表面28上の白書込み(white-white)領域及び黒
書込み(white-black)領域(及びそれらの中間の輝度の
領域)を画像データに従って変調させることができる。
テレビジョン技術でよく知られているとおり、蛍光体7
0からの発光は、特定の小さい領域にイオン流が衝突し
なくなった後に短時間の間継続され、この全体的な効果
(この効果はイオン流の高速での振動のために得られ
る)は、蛍光体70上での反射または透過のいずれかに
より知覚できる画像の小さい部分をつくりだすことであ
る。
【0016】参照記号Sで示されるイオン流は、図2に
おいて参照記号S’で示されるように、蛍光体70の表
面28の特定のアパーチュア104の境界線を越えた位
置に「衝突する」ように変位させることができる。この
ことは、以下に説明するように、複数のデバイス100
を組み合わせて蛍光体70上に複合画像を形成すると
き、個々のアパーチュア104がかなりの距離離間され
ていても、なお適度に連続した1つの画像を蛍光体70
上に形成することができるようにするために重要であ
る。
【0017】本発明の好適な実施形態では、点電荷源5
0から蛍光体70の表面28までの典型的な距離は約1
/2インチである。102a及び102bのような基体
は必要に応じて電荷源50と蛍光体70との間の異なる
位置に離間される。重要なことには、必ずしも必要なわ
けではないが、電荷源50と蛍光体70との間の空間
は、デバイスの動作時に真空排気されることができる。
真空排気は電子エミッタが電荷源として用いられる場合
のように、真空排気された空間が望ましい状況において
は当然必要である。他の方法としては、この空間を不活
性ガスで充填するものがある。
【0018】図3は本発明の好適な実施形態を示す簡略
化した斜視図であり、二次元アレイ状に配置された複数
のアパーチュア104が1つの基体102に備えられて
いる。各アパーチュア104には図2で示されたような
ポンピング電極及び偏向電極が配設されているが、これ
らの電極は簡素化のために図3では図示しない。更に、
その中に露出された導体のアレイを有する基体48が提
供されている。各露出された導体は図2に示されたよう
な点電荷源50を形成する。図からわかるように、基体
48内の各点源50は基体102のアパーチュア104
の1つと位置合わせされている。従って、1つの点源5
0に源を発するイオン流はこの点源50と位置合わせさ
れたアパーチュア104を通り抜け、蛍光体70上の小
さい領域内の所定の地点に選択的に光スポットを生成す
る。本発明の好適な実施形態では、以下に記述するよう
に、多数のアパーチュア104が108及び110のよ
うな変位電極を共有していると考えられるが、基体10
2の個々のアパーチュア104は、本質的に個別の制御
が可能なピンチ電極106を備えている。繰り返すと、
Sのような個々の流れは蛍光体70の表面上の特定のア
パーチュア104の境界を越えて変位され得るため、基
体102上で隣接するアパーチュア104どうしの間に
かなり大きな空間を形成することができ、アパーチュア
104間のこの空間は各ピンチ電極106に対する制御
ラインを配置するのに用いることができる。イオン流が
特定のアパーチュア104の境界を越えて偏向され得る
という事実は、蛍光体70上に実質上連続した1つの画
像が形成され得ることを意味している。
【0019】図4は、1つのアパーチュア104の周囲
に配設された偏向電極108、109、110、111
の好適な配列を示した平面図である。偏向電極の対向す
る対、即ち108と110、及び109と111に印加
された相対バイアスを操作することにより、図4におい
て破線で表されたイオン流の断面Sのアレイにより示さ
れた、イオン流の考え得る位置のアレイにより示された
ように、これらの電極により変位されるイオン流の位置
は二次元的に制御される。二次元でのこの制御操作の詳
細は米国特許第5,617,129号に記載されてお
り、この特許の内容は参照として本明細書中に援用され
る。この記載はイオノグラフィプリントに関するもので
あるが、本発明にも同様に適用可能である。イオン流の
位置を二次元的に制御することにより、各アパーチュア
104は蛍光体70上の本質的に正方形の小さい領域
(但し、アパーチュア104自体の境界よりは大きいと
考えられる)を事実上「覆う」ことができる。正方形の
領域を重ね合わせることにより、アパーチュア104の
二次元アレイにより1つの複合的な画像が形成される。
更に、対となった偏向電極108と110、及び109
と111は、図2における102aのような基体上に全
てが同一の側に配置されてもよく、また異なる対が基体
の対向する側に配置されるようにしてもよいことに留意
されたい。
【0020】動作時において、イオン定着制御デバイス
のアレイは以下のように作用する。イオン源50から蛍
光体70まで所望のポテンシャル井戸が維持されている
限りにおいて、基体48上の特定の源50から放出され
たイオンは、その源と位置合わせされたアパーチュア1
04を通り抜けて蛍光体70の表面上の特定のせまい位
置に衝突し、その特定の小さい領域から光を放射させ
る。当然ながら、あらゆる認知可能な画像は、(少なく
とも単色の場合、)蛍光体70上の画像に配置された明
と暗の領域を含む。蛍光体70上の所定の画像状の位置
に所望の暗領域を得るためには、種々のイオン源50か
らの特定のイオン流が、阻止されなかった場合にイオン
流が蛍光体上の特定の小さい領域に衝突する点、及び時
間に、瞬間的に遮断されなくてはならない。これによ
り、特定の画像がディスプレイされていることが望まし
い限りにおいて、イオンは特定の小さい領域に衝突しな
い。
【0021】電荷源50に関し、荷電デバイスの適切な
設計が米国特許第4,963,738号(本願の譲受人
と同一譲受人に譲渡されている)に開示されている。こ
の特許に記載されているように、個々の電荷源50は、
それを支持する誘電体基体上にシルクスクリーニングさ
れたルテニウムガラス電極を含む。この特許に記載され
ているような構造は、電場における干渉を最小限としな
がら隣接する電荷源に非常に接近して離間することので
きる小さい電荷点源の形成において有用であることがわ
かっている。
【0022】種々の源50からのイオン流を瞬間的に遮
断するための、即ち換言すると変調するための最も簡単
な技術は、特定のイオン源50と蛍光体70との間のポ
テンシャル井戸を瞬間的に遮断することである。前述を
繰り返すと、このポテンシャル井戸は、源50から蛍光
体70までのパス上で、(陽イオンの例を用いると、)
源50に印加する高い正のバイアスから蛍光体70上の
0バイアスまで、一連のバイアスを種々の電極に印加す
ることにより生成される。源50と蛍光体70の中間に
ある、集束電極106及び変位電極108、110のよ
うな電極は、蛍光体70に対するそれらの位置により、
バイアスが漸次正のバイアスからより負のバイアスに近
くなっていく。このポテンシャル井戸を瞬間的に遮断す
るために、源50から蛍光体70までのあらゆる特定の
バイアスが瞬間的に変化される。例えば、基体48上の
特定のイオン源50は瞬間的に遮断され、または単純に
電圧を僅かに下げられることができる。特定のアパーチ
ュア104と関連された集束電極106は電圧の増加を
受け、源50からのイオンがアパーチュア104を通り
抜けるのを遮断することができる。または、1方もしく
は両方の変位電極108、110は同様に瞬間的にバイ
アスを増加させることができる。特定のアパーチュア1
04を通り抜けるイオン流の変調をどれくらい正確にす
るかは、全てのアパーチュア104が共通の集束電極1
06を共有するのか、或いは各アパーチュア104が個
別に制御可能な集束電極106を有するのかといった他
の設計に関する考慮による。しかしながら、一般的には
特定の列の多数のアパーチュア104が1対の共通の変
位電極108及び110を(例えば、上記に援用された
特許において示されるように)共有することとし、特定
の列の全てのアパーチュア(即ち、実際は基体102全
体上の全てのアパーチュア)がその中を通り抜けるイオ
ン流をどの場合にも同一程度に変位させることが最も好
都合であろう。全てのアパーチュア104を通り抜ける
特定のイオン流の変位における調整は、制御システム2
00によって行われる。制御システム200は、更に蛍
光体70に印加されるバイアス、または源50からの種
々のイオン流の変調を画像状のデータに基づいて制御す
ることができる。
【0023】画像状のデータに従ってイオン流を変調さ
せるためにいかなるシステムが用いられる場合にも、本
発明のディスプレイ装置はアナログテレビジョン信号ま
たはデジタル信号のいずれかの形態をとった画像データ
によって制御されることができる。典型的には、アナロ
グテレビジョン信号は12インチのスクリーンにディス
プレイされる1つの画像に対し525本の水平線を有す
るように、解像度が低い。一方、或いは電子的にプリン
トされるドキュメント(文書)などに用いられるデジタ
ル信号は11×8.5インチのページに対し300〜6
00スポット/インチの解像度を有することができる。
本発明の長所は、同じディスプレイ装置が画像データの
両方のタイプに使用可能であり、解像度における基本的
な相違はディスプレイ装置のすぐ上流部において解決す
ることができるという点である。更に、データの画像解
像度における相違は、大体において、種々の電極、特に
集束電極106上のバイアスを調整することにより適合
され得る。低解像度の画像がディスプレイされることが
できるように、変位電極108及び110からの変位が
ほとんどなく、または全くない場合には、イオン流Sの
断面領域はかなり広く(例えば、アパーチュア104と
同じ程度に広く)形成してもよいと考えられる。或い
は、高解像度の画像がディスプレイされることができる
ように、同じディスプレイ装置の同じ電極が、多数の画
素位置を通じて変位可能な非常に狭いイオン流を形成す
るためにバイアスされてもよい。
【0024】102a及び102bのようなあらゆる絶
縁層の絶縁部を形成するのに適した材料としてはPCボ
ード、アルミナ、及びプラスチックフィルムが挙げられ
る。102a及び102bのような異なる絶縁基体は装
置の特別な設計によって1ミルから数インチまであらゆ
る距離だけ離間されることができる。当然ながら、面板
から電荷源のアレイに至る装置全体の全厚さは数インチ
になることもある。面板74に適した材料としてはガラ
ス、ビニルフィルム、または透明プラスチックが挙げら
れる。図4に示されるようなディスプレイの種々の層は
互いに離間されることもでき、或いは適切な間隔を確実
に提供するために種々の絶縁基体の間に固体部材により
直接積み重ねられてもよい。ディスプレイ装置は、一般
にインスタント写真フィルムパックでよく知られている
ような、電源として機能する平らな電池を備えていても
よい。本発明の装置は、特に電荷ジェネレータ50が陽
イオンを放出するよう意図されている場合には、専ら通
常の大気中で動作することができる。但し、小規模のデ
ィスプレイに関しては、電荷源50が電子を放出するよ
うにすることが好ましく、また電荷源50と蛍光体70
との間の空間を真空排気することが好ましい。
【0025】集束イオン流を用いるイオノグラフィプリ
ントに関して実用上考慮すべき問題の1つは、偏向され
たイオン流の「蝶ネクタイ(bow tie)」効果である。変
位電極108及び110により最小限に偏向され、従っ
てアパーチュア104をその中心に向かって通り抜ける
イオン流は、断面が適度に円形となる傾向がある。しか
しながら、このイオン流をアパーチュア104の1つの
エッジまたは他のエッジに向けて変位させるために変位
電極108及び110が用いられる場合は、偏向された
イオン流の断面形状は平らにされ、円形ではなく細長い
楕円形となる傾向がある。アパーチュア104を通り抜
けるイオン流の断面形状が楕円形であるために、表面2
8上の荷電領域の得られるスポットは平坦な楕円形領域
となり、この結果蛍光体70上の照射された領域の種々
のスポットの形状及びサイズが変化する。
【0026】図5は、AからFとして断面で表された種
々の変位の範囲におけるイオン流の典型的な挙動を示
す、アパーチュア104を通る平面図である。例えば電
極108に近いスポットAまたは電極110に近いスポ
ットFのようにより変位されたイオン流に関連するスポ
ットは、アパーチュア104の中心付近にあるスポット
C及びスポットDのような望ましい円形形状を示さな
い。
【0027】図6は、本発明の好適な実施形態に従っ
た、イオノグラフィアレイ(またはイオン定着制御装
置)の、付属する電極を備えた1つのアパーチュア10
4の斜視図である。図6からわかるように、基体102
に画定されたアパーチュア104は、集束電極106及
び変位電極108、110に加えて1対の、ここで「ピ
ンチ(締付)」電極とよぶ電極150及び152を含
む。ピンチ電極150及び152は、それぞれ絶縁基体
154及び156によって変位電極108および110
から離間されている。アパーチュアを通り抜けるパスを
アパーチュアの「長さ」と考え、また変位電極108及
び110がこの長さに沿った第1の位置に配置されてい
ると考えるとすると、ピンチ電極150及び152はア
パーチュア104の長さに沿った第2の位置に配置され
ていることになる。また、変位電極108及び110が
アパーチュア104を隔てて即ちアパーチュア104の
第1の軸を隔てて互いに対向して配置されている一方、
ピンチ電極150及び152はアパーチュア104を隔
てて即ちアパーチュア104の第1の軸と実質上直交し
ている第2の軸を隔てて互いに対向して配置されてい
る。ピンチ電極150及び152は変位電極108及び
110から電気的に絶縁されている。
【0028】変位電極108及び110の目的はアパー
チュア104を通り抜けるイオン流を第1の変位パスに
沿って偏向させることであり、この変位パスは図5のス
ポットAからFの相対位置に対応し、処理方向とは概ね
垂直である。これに対し、ピンチ電極150及び152
は図5に示されている蝶ネクタイ効果に逆らうようバイ
アスされることができる。図6は、アパーチュア104
のエッジに向かうにつれて、変位されたイオン流の断面
の変形が、両集束電極に等しいバイアスを印加すること
によりどのように相殺されることができるかを示す。両
ピンチ電極150及び152に印加されるこの等しいバ
イアスは、ピンチ電極150及び152へのバイアスを
変位電極108及び110の間の相対バイアスの関数と
して変化させるための制御手段200により供給され
る。両ピンチ電極150及び152に等しく印加された
バイアスを増大させることにより、変位電極108及び
110により形成された変位パスに垂直な方向にイオン
流を「絞る(squeeze)」力が働き、断面の変形を相殺す
る。変形がこのように相殺されることは、図5及び図6
のスポットA、B、E及びFの形状を各々比較すること
によりわかる。
【0029】ピンチ電極150及び152の「絞り」効
果の必要性は、変位電極108及び110により引き起
こされるイオン流の偏向がスポットA及びFのように大
きくなるにつれてより大きな電圧を必要とする。アパー
チュア104の中心部に近いスポットC及びDは基本的
にはピンチ電極150及び152による修正を全く必要
としない。この装置及び技術を用いることにより、蛍光
体70の表面28上に配置された荷電領域の各々のスポ
ットは、変位電極108及び110によるイオン流の変
位の程度に関わらず同一の望ましい概ね円形の形状を有
する。
【0030】再び図2を参照すると、ピンチ電極150
及び152は、集束電極106及び変位電極108、1
10が取り付けられた基体102aとは区別された基体
102b上に配置されることが好ましいことがわかる。
もっとも、特定の目的によってはあらゆる数の基体に種
々のタイプの電極を取り付けることは可能である。例え
ば、ディスプレイ装置が全体的に「平坦であること」が
重要である場合には、基体102の数は少ないことが好
ましいであろうし、或いは平坦さよりも、正確なスポッ
ト形状、またはアパーチュア104毎にアドレスされ得
る蛍光体上の位置数を最大化することのほうに重点がお
かれる場合には、種々の電極を2つまたはそれ以上の基
体102上に配置することが望ましいであろう。
【0031】再び図4を参照すると、更に、イオン流を
二次元的に変位させるために2対の変位電極108、1
10及び109、111が提供されている場合には、い
ずれかの次元において変位されたイオン流への「蝶ネク
タイ」効果を取り除くために、150及び152のよう
なピンチ電極の類似の二次元配列が提供されてもよいこ
とがわかる。アパーチュア104の周囲に第1の変位電
極対と垂直に配置された第2のピンチ電極対150及び
152(図示せず)は、変位されたイオン流のスポット
形状の偏差を必要に応じて矯正するために用いられても
よい。繰り返すと、ピンチ電極のこの第2の対は102
bのような基体上に、ピンチ電極の第1の対と同じ側ま
たは異なる側に配置されてもよい。或いは、ピンチ電極
対150、152がイオン流を1つの次元で変位させる
変位電極108、110と基体102aを共有すること
ができ、他方のピンチ電極対150、152がイオン流
を他の次元で変位させる変位電極108、110と基体
102bを共有することができる。
【0032】図7は、特定の基体102の1つの表面上
の電極の好適な実施形態を表す平面図である。本実施形
態では各々正方形のアパーチュア104が正方形アレイ
状に形成されており、変位電極108及び110(図面
では細かい斜交平行線で表されている)は、特定のピン
チ電極110がアパーチュア104の1つの列の片側に
配置され、またピンチ電極108がアパーチュア104
の隣接する列の反対側に配置されるよう、アパーチュア
104の列とともに配置されている。実際、アパーチュ
ア104の各列は隣接する両側のアパーチュアの列と変
位電極を共有している。全ての変位電極108が共通し
て制御され、また全ての変位電極110が同様に共通し
て制御されるならば、例えば変位電極110に印加され
るバイアスが大きくなると、特定の変位電極110の両
側のアパーチュア104の2つの列の、反対方向へのイ
オン流の偏向が生じることが明らかである。この構成
は、画像状のデータの処理を偏向に従ってあらゆる所与
の時間において行う際に考慮されればよいのだが、この
構成は更に基体102の特定の表面上の電極のより単純
な配列を形成する。この構成と同様の、アパーチュアの
隣接する列または行に特定の電極を共有させる原理がピ
ンチ電極150及び152にも同様に適用され得る。
【0033】更に、図7において、この特定の実施形態
ではアパーチュア104は正方形であるが、単一のアパ
ーチュア104によりアクセスされる画素領域の小さな
「セル」を形成する際に変位電極の挙動に影響を与える
ために、特定の形状の個々のアパーチュア104が用い
られてもよいことに留意されたい。円形のアパーチュア
104は正方形セルに書込みをすることができる一方、
正方形のアパーチュア104は、装置の特定のパラメー
タが与えられると、均等性及び効率がより高く、より望
ましいスポットサイズを有する画素領域の正方形セルを
形成することができる。
【0034】個々のイオン流制御アパーチュア104の
アレイを備える本発明の種々の実施形態において、隣接
するアパーチュアがどれほど多くの画素を重複させるか
は設計上の選択の問題である。いずれかのアパーチュア
からのイオン流が蛍光体70上の少なくとも1つの画素
の列にアクセスすることができるよう、隣接するアパー
チュアがイオン流を変位させられることが望ましいこと
もある。隣接するアパーチュアからのこれらの画素がど
のように重複するかという配置は多くの要因、特にアパ
ーチュア104の全体的な形状に依存する。即ち、例え
ばアパーチュアが円形である場合には、画素の配置範囲
の幾何学的形状または各アパーチュア毎のイオン流の変
位が考慮されることになるが、これらの要因は正方形の
アパーチュアの場合には異なる。
【0035】本発明に従ったディスプレイ装置はフルカ
ラー画像のディスプレイに容易に適用できる。コヒーレ
ント画像を形成する3原色をディスプレイするための特
殊な蛍光体はカラーテレビジョンの技術分野でよく知ら
れている。カラーテレビジョンに用いられるカラー蛍光
体の1つの基本的なタイプでは、電子銃からの電子が蛍
光体上の小さい領域に衝突すると蛍光体表面の異なる小
さい部分が異なる原色の発光を行う。蛍光体上のこれら
の小さい領域は例えばストライプ状または小さいスポッ
ト状に密接して配置されており、これにより蛍光体上の
異なる色の小さい領域に信号が与えられたとき、各原色
の蛍光体領域からの異なる輝度が混合され、距離をおい
て蛍光体を見たときにコヒーレントカラー画像が形成さ
れる。
【0036】図8は、本発明のディスプレイ装置のカラ
ーの形態の本質的な要素を示す、簡略化した図である。
図8には、前述のようにその中に2つのアパーチュア1
04が画定され、これらのアパーチュア104がそれぞ
れ隣接するあらゆる数の電極と関連されている、基体1
02の一部が示されている。図8に示されたアパーチュ
ア104は、好適には例えば横幅が3〜10インチのデ
ィスプレイを形成するよう配置された、典型的には直径
がそれぞれ1/16インチの範囲のアパーチュアの大き
いアレイのうちの2つのみを表す。図8よりわかるよう
に、基体102の各アパーチュア104はイオン流Sを
制御する。アパーチュア104と関連された種々の電極
に選択されたバイアスを印加することにより、各イオン
流Sは蛍光体上の選択された小さい領域に向けられる。
蛍光体は図8の実施形態では特殊な、発色が可能な(col
or-capable)蛍光体70’として示されている。図8に
示された特定の実施形態において、各アパーチュア10
4はその中を通り抜けるイオン流Sを6画素×6画素の
アレイを形成する36の位置のいずれにも変位させるこ
とができる。
【0037】図8では、蛍光体70’は明瞭なストライ
プに細分化されており、各ストライプが図示されるよう
に反復パターンで配列された1つの原色、即ちレッド
(R)、グリーン(G)、及びブルー(B)と関連され
ていることがわかる。更に、各アパーチュア104毎に
イオン流Sを変位する際に利用可能なスポットの配置
は、蛍光体70’の個々のストライプと対応しているこ
とがわかる。従って、本実施形態では、1つのアパーチ
ュア104が6画素×6画素の正方形中に蛍光体のRG
Bの2つのセットにわたる画像の一部を形成することが
できる。流れSが蛍光体のストライプのある原色または
他の原色に向けて変位される際に流れSを変調させるこ
とにより、一度にどの特定の原色蛍光体のストライプが
照射されるかによって、より大きいカラー画像の小さい
部分即ち「セル」が形成され得る。一連の大きいイオン
流から放射され、蛍光体70’の種々のカラーに衝突す
る全ての光は、カラーテレビジョンにおける場合と同様
に、目によって統合されて所望のカラー感覚を生成す
る。
【0038】当然ながら、このような画像を形成するの
に用いられる画像データは、例えば一連のイオン流Sが
特定の時間に「レッドストライプ」に向けられている場
合、レッド-ベースの原色信号はアパーチュア104の
アレイの間で画像データの変調を引き起こすよう調整さ
れなくてはならない。例えばレッドストライプに向けら
れた直後に、アパーチュア104からのイオン流が蛍光
体上のグリーンストライプに変位されるとき、イオン流
を変調させるためにグリーン原色分解データが用いられ
なければならない。
【0039】1つの可能な実施形態において、蛍光体7
0’の特定の構造に関し、個々の原色ストライプは幅が
約10ミル(ミリインチ)であり、幅2ミルの金属の不
透明領域がこれらのストライプを隔てている。観察者は
蛍光体70’からある程度離れたところにいるため、区
分する金属(即ち遮蔽物)の解像度は目には解像できな
い。更に、所望であれば、蛍光体70’にUVまたはI
R放射蛍光体のストライプを使用することも可能であ
る。
【0040】全スクリーンに対し典型的には事実上1つ
の電子銃を備える標準的な陰極線管(CRT)の上に個
々のイオン源のアレイを有する、本発明のディスプレイ
装置の1つの特定の利点は、本発明のディスプレイ装置
上で、移動中の画像の非常に高い時間的分解能が生み出
される点である。但し、標準的なCRTでは、画像デー
タの次の「フレーム」が表示される前に1つの電子ビー
ムがスクリーンの全525本のライン(即ち、画像全
体)を走査しなくてはならないことを考慮すると、本発
明の各アパーチュア104は画像の小さい部分をそれぞ
れ同時に形成することができ、これにより移動中の画像
データのフレームが各アパーチュア104がそれぞれの
画像のセルを形成するのに必要とされる時間内で処理さ
れることができる。従って、蛍光体70上の画像は非常
に迅速に変えられることができる。
【0041】本発明のディスプレイ装置は、スタジアム
のスコアボードや映画館での上映の用途など非常に大型
のディスプレイシステムに対し特に適用可能である。非
常に大きいアパーチュア104のアレイを構成すること
ができ、また、少なくとも本発明は陽イオンを用いる場
合は空気中で動作可能であるため、非常に大型のスクリ
ーンにおいて蛍光体70と電荷ジェネレータ50のアレ
イとの間を真空排気せずにすむ。
【0042】本発明は前記概要のとおり特定の実施形態
を用いて詳述したが多くの代替物、変更、変形が存在し
得ることは当業者には明白であろう。従って、これらの
代替、変更及び変形は全て前記請求項に示す本発明の精
神と権利範囲内に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオノグラフィプリントで用いられる際のイオ
ン流制御デバイスの正面断面図である。
【図2】本発明の場合のように、蛍光体とともに用いら
れる際のイオン流制御デバイスの正面断面図である。
【図3】イオン流がその中を選択的に通り抜けるアパー
チュアのアレイを備えた本発明の一実施形態を示す簡略
化した斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態のように、2組の変位電極
を用いるイオン流の二次元走査の原理を示す平面図であ
る。
【図5】イオノグラフィディスプレイにおいて、イオン
流の断面の変形の偏差を示す、1つのアパーチュアを通
る平面図である。
【図6】関連する電極とともに示された、本発明に従っ
たイオノグラフィディスプレイの1つのアパーチュアの
平面図である。
【図7】本発明で用いられたような、表面上に好適な電
極構成を示す基体の平面図である。
【図8】イオン流がカラー画像を形成するために蛍光体
に向けられている、本発明の一実施形態の本質的な要素
の簡略化した平面図である。
【符号の説明】
50 イオン源 70 蛍光体 100 イオン流制御デバイス 102 基体 104 アパーチュア 106 集束電極 108 第1の変位電極 110 第2の変位電極 200 制御システム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ディスプレイ装置であって、 イオン源を含み、 蛍光体を含み、 前記イオン源と前記蛍光体との間に離間されて配置され
    た第1の基体を含み、この第1の基体がイオンがその中
    を通り抜けるアパーチュアを画定し、 前記イオン源と対向する導電性表面を有する前記基体上
    に配置された集束電極を含み、 アパーチュアを通り抜けるイオン流を変位パスを通じて
    変位させるための、前記基体上に設けられた変位電極を
    含み、 前記変位電極がアパーチュアを通り抜けるイオン流を変
    位パスを通じて選択された範囲まで変位させるよう、選
    択された電位を前記変位電極に印加するための制御手段
    を含む、 電子ディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 電子ディスプレイ装置であって、 イオン源を含み、 蛍光体を含み、 前記イオン源と前記蛍光体との間に離間されて配置され
    た第1の基体を含み、この第1の基体がイオンがその中
    を通り抜けるアパーチュアのアレイを画定し、 イオン源と対向する導電性表面を有する、前記基体上に
    配置された集束電極を含み、 アパーチュアを通り抜けるイオン流を変位パスを通じて
    変位させるための、前記各アパーチュアと関連された変
    位電極を含み、 前記変位電極がアパーチュアを通り抜けるイオン流を変
    位パスを通じて選択された範囲まで変位させるよう、選
    択された電位を各アパーチュアと関連された前記変位電
    極に印加するための制御手段を含む、 電子ディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 電子ディスプレイ装置であって、 アレイ状に配置された複数のイオン源を含み、 蛍光体を含み、 前記イオン源と前記蛍光体との間に離間されて配置され
    た、アパーチュアのアレイを画定する第1の基体を含
    み、該基体の各アパーチュアがその中をイオンが通り抜
    けるようにイオン源と位置合わせされており、 各アパーチュアと関連された集束電極を含み、各集束電
    極がイオン源と対向する導電性表面を含み、 各アパーチュアと関連された前記集束電極に、選択され
    た電位を印加するための制御手段を含み、該制御手段が
    アパーチュアを通り抜けるイオン流の断面領域を制御
    し、 アパーチュアを通り抜けるイオン流を第1の変位パスを
    通じて変位させるための、各アパーチュアと関連された
    変位電極を含む、 電子ディスプレイ装置。
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