JP2000057832A - 照明装置及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

照明装置及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2000057832A
JP2000057832A JP10217859A JP21785998A JP2000057832A JP 2000057832 A JP2000057832 A JP 2000057832A JP 10217859 A JP10217859 A JP 10217859A JP 21785998 A JP21785998 A JP 21785998A JP 2000057832 A JP2000057832 A JP 2000057832A
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liquid crystal
reflector
polarization maintaining
polarized light
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JP10217859A
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Masaya Adachi
昌哉 足立
Katsumi Kondo
克己 近藤
Ikuo Hiyama
郁夫 檜山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光源で発生した光を有効に利用できる照明装置
および液晶表示装置を得る。 【解決手段】光源と、複数の微小開口部を有する偏光維
持反射板と、前記光源からの光を前記偏光維持反射板の
微小開口部に導く導光手段とを設け、前記偏光維持反射
板の反射面は、少なくとも垂直入射した光に対しては直
線偏光は直線偏光のまま反射し、円偏光は回転方向が逆
の円偏光として反射する反射面とし、戻ってくる光をそ
の偏光状態を維持したまま高い効率で再び照射対象に戻
すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光を利用して明
暗の表示を行なう液晶表示素子を照明するのに好適な照
明装置及びこの照明装置を用いた液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の技術進歩は目覚ま
しく、CRTに劣らぬ表示品質の液晶ディスプレイが数
多く見られるようになってきた。このような液晶表示装
置では、一般に、液晶パネル(液晶表示素子)の背後に
バックライト装置(照明装置)を設け、液晶パネルを照
明することで視認性を向上するようにしている。
【0003】液晶パネルには、大別すると、TFT(薄
膜トランジスタ)等のスイッチング素子を用いたアクテ
ィブマトリクス駆動による液晶パネルと、マルチプレッ
クス駆動の液晶パネルの2方式がある。アクティブマト
リクス駆動による液晶パネルとしては、TN(ツイスト
ネマチック)液晶パネルや広視野角を実現したIPS
(インプレーンスイッチング)液晶パネル等がある。ま
た、マルチプレックス駆動の液晶パネルとしては、ST
N(スーパーツイステッドネマチック)液晶パネル等が
ある。何れの液晶パネルも、液晶層をガラス基板で保持
し、その両側に偏光板を配置し、液晶層に入射する直線
偏光の偏光状態を変調して表示を行うものである。
【0004】このような液晶パネルでは、一般に、配線
やスイッチング素子或いは画素間(画素と画素の間)等
の部分が非開口部となって表示に寄与しない。即ち、配
線やスイッチング素子或いは画素間等の非開口部は、画
像の明るさに寄与することができない。換言すれば、こ
のような液晶パネルには、明るさ低下の一因となる非開
口部が必ず存在することになる。
【0005】一方、バックライト装置としては、光源を
照光面(照射対象)である液晶パネル表示部の直下に配
置する直下型バックライト装置や、光源を液晶パネル表
示部の外(横)側に配置し、光源からの出射光を導光体
により液晶パネル表示部に導くようにしたエッジライト
型バックライト装置がある。それぞれの例を図14及び
図15に示す。
【0006】図14は、液晶パネル114の照明装置と
して直下型バックライト装置1303を使用した従来の
液晶表示装置の断面図である。この直下型バックライト
装置1303は、複数の冷陰極管等からなる光源101
と、これら光源101の背後に配置したリフレクター1
02とを備える。光源101の前方には、光量分布及び
照明光の角度分布を均一化するために、液晶パネル11
4の表示部の全面を覆うようにライティングカーテン1
301及び拡散板1302が配置される。
【0007】ライティングカーテン1301は、透明基
材上の少なくとも片面に光を遮断するパターンを印刷法
或いは真空蒸着法などにより形成したもので、一般に
は、光束量が大きくなる光源の真上の領域は透過光量を
制限するためにパターンを高密度に形成したものを使用
する。
【0008】また、拡散板1302はポリエチレンテレ
フタレート等の高分子フィルムの表面に凹凸を形成した
もの、或いはフィルム内部に気泡を混入して拡散性を持
たせたもの、或いはアクリル等の透明部材中に白色顔料
を分散させた乳白色部材等を使用する。
【0009】このように構成した液晶表示装置は、光源
101からの直接光やリフレクター102での反射光
を、ライティングカーテン1301及び拡散板1302
により光量分布及び照明光の角度分布を均一化した後に
液晶パネル114に照射するために、液晶パネル114
の表示部の視認性が向上し、鮮明な画像を表示すること
ができる。
【0010】図15は、液晶パネル114の照明装置と
してエッジライト型バックライト装置1304を使用し
た従来の液晶表示装置の断面図である。このエッジライ
ト型バックライト装置は、冷陰極管等の円柱状の光源1
01と、この光源101からの光が端面部から入射する
アクリル樹脂等からなる導光体1306と、この導光体
1306の表面側(液晶パネル114との間)に配置し
た拡散板1302を備える。
【0011】導光体1306の裏面には白色インク等に
よる拡散反射面1305をパターニングする。この拡散
反射面1305の面積比率は、液晶パネル114に照射
する光量を均一化するために、光源101からの距離に
対応して変化させている。
【0012】また、光源101からの出射光が効率よく
導光体1306に入射するように、光源101の外側に
は反射面を有するランプカバー1307を設けている。
【0013】このように構成した液晶表示装置におい
て、光源101からの出射光は、導光体1306内に入
射して全反射を繰り返しながら導光体1306内を伝播
し、拡散反射面1305で散乱してこの導光体1306
から出射する。導光体1306から出射した光は、拡散
板1302で光量分布及び照明光の角度分布が均一化さ
れた後に液晶パネル114に照射されるために、液晶パ
ネル114の表示部の視認性が向上し、鮮明な画像を表
示することができる。
【0014】このようなバックライト装置を備えた液晶
表示装置では、消費電力の大部分がこのバックライト装
置の光源の消費電力であるために、液晶表示装置の低消
費電力化或いは高輝度化のためには、光源からの出射光
の利用効率を高める必要がある。しかし、従来のバック
ライト装置からの出射光は、非偏光であり、液晶パネル
の偏光板において50%以上が吸収されてしまうため
に、高い光利用効率は望めなかった。
【0015】これに対して、特許第2509372号公
報に記載された偏光子は、グランジャン構造を有するコ
レステリック液晶層と、円偏光の回転方向を逆にするミ
ラーとを使用して、非偏光である光源からの出射光を特
定の偏光に効率良く変換するようにしている。
【0016】図16は、この偏光子の基本構成とその作
用の説明図である。この偏光子は、コレステリック液晶
層1502と、鏡面反射ミラー1501と、光源101
と、位相差板(1/4波長板)1503によって構成さ
れる。
【0017】コレステリック液晶層1502は、ヘリカ
ルな分子配列に基づく特異な光学特性を示すもので、ヘ
リカル軸に平行に入射した光はコレステリック螺旋のピ
ッチに対応した波長において、螺旋の回転方向に対応す
る一方の回転方向の円偏光は反射し、他方は透過すると
いう選択反射を示すものである。従って、例えばコレス
テリック液晶層1502が右回りの円偏光(以下、右円
偏光)は透過し、左回りの円偏光(以下、左円偏光)は
反射する光学特性であると、非偏光である光源101か
らの出射光1504のうちで、右円偏光成分はコレステ
リック液晶層1502を透過し、左円偏光成分は反射す
る。
【0018】コレステリック液晶層1502を透過した
右円偏光1505は、位相差板1503を通過する際
に、その作用により、所望の直線偏光に変換される。
【0019】一方、コレステリック液晶層1502で反
射した左円偏光1506は、鏡面反射ミラー1501で
反射して再びコレステリック液晶層1502に向かう
が、鏡面反射ミラー1501での反射の際にその円偏光
の回転方向が逆になって右円偏光となるために、今度は
コレステリック液晶層1502を透過し、位相差板15
03の作用によって所望の直線偏光に変換される。
【0020】すなわち、非偏光である光源101からの
出射光は、理想的には全て右円偏光となってコレステリ
ック液晶層1502を透過し、位相差板1503の作用
により所望の直線偏光に変換できる。従って、この直線
偏光の電気ベクトルの振動方向を液晶パネルの光入射側
に配置した偏光板の直線偏光透過軸と一致させること
で、従来は液晶パネルの偏光板で吸収されて無駄となっ
ていた光を有効に利用することができるようになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】液晶パネルには配線や
スイッチング素子或いは画素間等の表示に寄与しない非
開口部が存在し、これらの非開口部が液晶パネルの明る
さを低下させる一因となっている。アクティブマトリク
ス駆動の液晶パネルの場合は、特にこの非開口部の殆ど
が金属電極であるために、この非開口部に入射した光は
反射してバックライト装置に戻る。バックライト装置に
戻った光は、例えば従来のエッジライト型バックライト
装置であれば、その一部は拡散板或いは導光体裏面の拡
散反射面で反射して再び液晶パネルに照射される。しか
し、液晶パネルに再照射される光は拡散板或いは拡散反
射面での反射において偏光解消或いは偏光状態が変化す
るために、液晶パネルの光入射側に配置された偏光板に
おいて50%以上の光が吸収されてしまい、明るさ改善
には殆ど寄与することができない。従って、開口率の低
い液晶パネルを用いた液晶表示装置は、表示画面が暗
い、或いは、消費電力が大きいという問題があった。
【0022】一方、光源からの出射光の利用効率を向上
するために前記偏光子を従来の直下型バックライト装置
に適用することが考えられる。この場合には、光源の背
後に配置したリフレクターの反射面を鏡面反射ミラーと
し、光源と液晶パネルの間にコレステリック液晶層及び
位相差板を配置することで、構造的には前記偏光子を構
成することができる。
【0023】しかし、この場合は、光量分布及び照明光
の角度分布を均一化するために、光源と液晶パネルとの
間に拡散板或いは拡散板とライティングカーテンの両方
を配置することが必要となる。ここで、拡散板として
は、一般に、ポリエチレンテレフタレート等の高分子フ
ィルムの表面に凹凸を形成したものやフィルム内部に気
泡を混入して拡散性を持たせたもの、或いはアクリル等
の透明部材中に白色顔料を分散させた乳白色部材等を使
用することになる。このような拡散板は、通過する光の
偏光状態が変化したり、偏光解消が生じたりする。従っ
て、光源から出射し、コレステリック液晶層に入射した
光のうち、コレステリック液晶層で反射した光は、リフ
レクターの鏡面反射ミラーで反射して再びコレステリッ
ク液晶層に向うが、拡散板を往路復路の2回通過する際
に偏光状態の変化、或いは偏光解消が生じるために、再
びコレステリック液晶層に入射した光の全成分が該コレ
ステリック液晶層を通過できるわけでなく、その一部は
反射して再びバックライト装置に向かう。このような反
射を繰り返すことにより総ての光がコレステリック液晶
層を透過すれば問題はないが、実際には反射を繰り返す
ことにより光の損失が生じるために、この場合の光束量
は、コレステリック液晶層及び位相差板を配置しない場
合に対して僅かな増加(約30%)に止まり、期待した
ほどの十分な効果が得られなかった。
【0024】また、光源からの出射光の利用効率を向上
するために前記偏光子を従来のエッジライト型バックラ
イト装置と組み合わせる場合は、導光体の裏面側に鏡面
反射ミラーを配置し、導光体と液晶パネルの間にコレス
テリック液晶層及び位相差板を配置することで効率向上
を期待することになる。この場合には、光源から出射
し、導光体を介してコレステリック液晶層に入射した光
のうち、コレステリック液晶層で反射した光は、拡散板
或いは導光体裏面の拡散反射面及び導光体裏面側に配置
した鏡面反射ミラーで反射して再びコレステリック液晶
層に入射することになる。このとき、拡散板或いは拡散
反射面での反射では必ずしも回転方向が逆の円偏光とは
ならず、更に鏡面反射ミラーで反射した光も拡散板を往
路復路の2回通過する間にその偏光状態が変化或いは偏
光解消するために、再びコレステリック液晶層に入射し
た光の全成分が該コレステリック液晶層を通過するわけ
ではなく、その一部は反射して再びバックライト装置に
向かう。このような反射を繰り返すうちに総ての光がコ
レステリック液晶層を透過すれば問題はないが、実際に
は反射を繰り返す間に光の損失が生じるために、この場
合の光束量もコレステリック液晶層及び位相差板を配置
しない場合に対して僅かな増加(約30%)に止まり、
期待したほどの十分な効果が得られなかった。
【0025】これらの問題は、バックライト装置が該バ
ックライト装置に戻ってきた光をその偏光状態を維持し
たまま、高い効率で再び照射対象(液晶パネル)に照射
することを考慮していないために生じるものである。
【0026】本発明は、これらのことに鑑みてなされた
もので、その目的は、照明装置(バックライト装置)に
戻ってくる光をその偏光状態を維持したまま高い効率で
再び照射対象に戻すことができる照明装置(バックライ
ト装置)を提供することにある。
【0027】また、この照明装置を用いて、開口率の低
い液晶パネルであっても該液晶パネルの非開口部からの
反射光を、偏光を維持した状態で再び液晶パネルに照射
することで光の有効利用を図った明るく低消費電力の液
晶表示装置を提供することにある。
【0028】更に、所望の偏光を高い効率で照射するこ
とができる照明装置を実現し、これを用いて明るく低消
費電力の液晶表示装置を実現することにある。
【0029】本発明の更に他の目的は、実施形態の説明
から明らかになるであろう。
【0030】
【課題を解決するための手段】従来装置の問題は、バッ
クライト装置が該バックライト装置に戻ってきた光をそ
の偏光状態を維持したまま高い効率で再び照射対象(液
晶パネル)に照射することを考慮していないために生じ
るものである。
【0031】従って、本発明の照明装置は、光源と、複
数の微小開口部を有する偏光維持反射板と、前記光源か
らの光を前記偏光維持反射板の微小開口部に導く導光手
段とを備え、前記偏光維持反射板の反射面は、少なくと
も垂直入射した光に対しては直線偏光は直線偏光のまま
反射し、円偏光は回転方向が逆の円偏光として反射する
反射面とすることを特徴とする。
【0032】また、前記偏光維持反射板の前方に配置す
る拡散手段は、これを通過する光の偏光状態を略維持す
る偏光維持拡散手段とする。
【0033】前記偏光維持反射板の反射面としては、例
えばAlやAg、等の金属薄膜、もしくは誘電体多層膜
から成る鏡面反射面を使用し、また、前記偏光維持拡散
手段としては、例えば、光学的に等方な透明基材上に、
光学的に等方な球状透明ビーズを一層分密に配置して透
明な樹脂により固着したもの、或いはこれを複数層積層
したものを用いる。
【0034】更に、前記導光手段は、例えば、前記光源
の背後に配置したリフレクターと、前記光源の前面に配
置した導光部とを備え、この導光部は、その側壁面が反
射面であり、且つ光出射側(照射対象側)の開口部面積
が光入射側(光源側)の開口部面積よりも小さく、更に
光出射側(照射対象側)の開口部が前記偏光維持反射板
の微小開口部の位置及び形状と略一致したものを用い
る。
【0035】前記リフレクターとしては、例えば、集光
作用を有するリフレクターを用い、前記リフレクターの
焦点位置と、前記偏光維持反射板の微小開口部の位置を
略一致させる。
【0036】更に、前記偏光維持反射板の微小開口部の
総面積は、照射対象面の面積の3%〜50%と小さくす
ることで反射面の面積比率をより大きくする。
【0037】このように構成した本発明の照明装置と、
表示原理に偏光の状態変化を用いる液晶パネル(液晶表
示素子)とを組み合わせて構成した液晶表示装置は、光
源からの出射光のうち、光源の前方に出射した光は、導
光部に入射し、直接或いは導光部の側壁反射面で一回或
いは複数回反射した後に、導光部の光出射側開口部及び
偏光維持反射板の微小開口部を通過する。
【0038】一方、光源の後方に出射した光は、リフレ
クターで反射して偏光維持反射板の微小開口部近傍に収
束するために、その大部分は、直接或いは導光部側壁の
反射面で反射して導光部の光出射側開口部及び偏光維持
反射板の微小開口部を通過する。
【0039】そして、偏光維持反射板の微小開口部を通
過した光は、偏光維持拡散板によって光量分布及び照明
光の角度分布が均一化された後に液晶パネルに照射され
る。
【0040】液晶パネルに照射された光のうちで、液晶
パネルの開口部に入射した光はそのまま表示に利用され
るが、液晶パネルの非開口部に入射した光は表示に寄与
せずに反射して照明装置に戻る。照明装置に戻った光
は、偏光維持拡散手段を通過して偏光維持反射板に向か
う。ここで、偏光維持反射板はその大部分が反射面で構
成されているため、偏光維持反射板に向かった光の殆ど
が反射面で反射し、再び液晶パネルに照射される。この
とき、偏光維持拡散板及び偏光維持反射板の反射面は、
偏光の状態に大きな影響を与えないために、液晶パネル
に再照射される光は、初めに液晶パネルの非開口部で反
射されたときの偏光状態をほぼ維持しているので、液晶
パネルの光入射側の偏光板で殆ど吸収されることなく表
示に寄与できるようになる。つまり、従来は液晶パネル
の非開口部で遮断され、表示に寄与できなかった光を効
率良く再利用できるために、開口率の低い液晶パネルで
あっても明るい表示が得られるようになる。
【0041】尚、液晶パネルからの戻り光を効率よく再
利用するためには偏光維持反射板の反射面の面積を大き
くする、言い換えれば偏光維持反射板の微小開口部の面
積を小さくする必要がある。しかし、単純に偏光維持反
射板の微小開口部の面積を小さくしただけでは、光源か
らの出射光を効率よく液晶パネルに照射することができ
なくなるという問題を生じる。しかしながら、本発明の
照明装置では、例えば導光部及びリフレクターから成る
導光手段により、光源からの出射光を効率よく偏光維持
反射板の微小開口部に導くようにしたので、光源からの
出射光も効率良く利用できる。
【0042】一方、本発明の他の照明装置では、前記偏
光維持反射板と照射対象(液晶パネル)との間に偏光分
離手段及び位相差板を配置して、照射対象に所望の直線
偏光を照射するようにしている。偏光分離手段として
は、例えばコレステリック液晶層を用いることができ
る。これらは、偏光維持反射板から照射対象に向かっ
て、コレステリック液晶層、位相差板の順に配置する。
位相差板は、1/4波長板として機能するもので、コレ
ステリック液晶層を透過した円偏光を所望の直線偏光
(照射対象が液晶パネルであれば液晶パネルの光入射側
偏光板の直線偏光の透過軸と一致する直線偏光)に変換
する機能を有するものである。
【0043】このように構成した本発明の照明装置及び
これを用いた液晶表示装置では、光源からの出射光は、
前記照明装置と同様に、例えばリフレクター及び導光部
からなる導光手段によって効率よく偏光維持反射板の微
小開口部を通過する。
【0044】偏光維持反射板の微小開口部を通過した光
は、コレステリック液晶層に入射する。コレステリック
液晶層は、コレステリック螺旋の回転方向に対応して一
方の回転方向の円偏光は反射し、他方は透過するという
選択反射を示すもので、ここでは右回り円偏光(以下、
右円偏光)は透過し、左回り円偏光(以下、左円偏光)
は反射する場合を述べる。
【0045】光源から出射され、偏光維持反射板の微小
開口部を通過してコレステリック液晶層に入射した光は
非偏光であるが、このうち、右円偏光成分はコレステリ
ック液晶層を透過し、左円偏光成分は反射する。コレス
テリック液晶層を透過した光は、位相差板の作用によ
り、液晶パネルの光入射側偏光板の直線偏光透過軸と電
気ベクトルの振動方向が一致した直線偏光に変換された
後に液晶パネルに入射する。
【0046】一方、コレステリック液晶層で反射した光
は、偏光維持反射板に向かう。偏光維持反射板は、その
大部分が反射面で構成されているために、この偏光維持
反射板に向かった光の大部分は偏光維持反射板の反射面
で反射して、再びコレステリック液晶層へ向かう。ここ
で、偏光維持反射板の反射面で反射した光は、円偏光の
回転方向が逆の円偏光となる。このために、初めコレス
テリック液晶層で反射した左円偏光は偏光維持反射板で
の反射の際に右円偏光となるために、今度はコレステリ
ック液晶層を透過し、位相差板の作用により、液晶パネ
ルの光入射側偏光板の直線偏光透過軸と電気ベクトルの
振動方向が一致した直線偏光に変換された後に液晶パネ
ルに入射する。
【0047】つまり、非偏光である光源からの出射光
は、効率よく所望の直線偏光(液晶パネルの光入射側偏
光板の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致
した直線偏光)に変換された後に液晶パネルに照射され
ることになる。液晶パネルに入射した光は、液晶パネル
の光入射側偏光板で殆ど吸収されることなく表示に寄与
することができるために、従来は液晶パネルの偏光板で
吸収されて無駄となっていた光を有効に利用することが
できるようになるので、明るく低消費電力の液晶表示装
置を実現することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明にかかる照明装置(バック
ライト装置)及びこれを用いた液晶表示装置の実施形態
について図面を参照しながら説明する。
【0049】図1は、本発明になる直下型バックライト
装置を用いた液晶表示装置の一実施形態を示す一部の断
面図である。この液晶表示装置は、液晶パネル(液晶表
示素子)114と、その背後に配置した直下型バックラ
イト装置106とを備える。
【0050】液晶パネル114は、液晶層に入射する光
の偏光状態を変調することで表示を行うものを使用す
る。液晶パネルは、大別すると、前述したように、TF
T(薄膜トランジスタ)等のスイッチング素子を用いた
アクティブマトリクス駆動による液晶パネルと、マルチ
プレックス駆動の液晶パネルとの2方式があるが、液晶
層に入射する光の偏光状態を変調して表示を行うものと
しては、TN(ツイストネマチック)液晶パネルや、広
視野角を実現したIPS(インプレーンスイッチング)
液晶パネルや、MVA(マルチドメインバーティカルア
ライメント)液晶パネル等のアクティブマトリクス駆動
による液晶パネル、或いはSTN(スーパーツイステッ
ドネマチック)液晶パネル等のマルチプレックス駆動の
液晶パネルを用いることができる。
【0051】ここでは、以下、TN液晶パネルを使用す
る例について説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0052】液晶パネル114は、図示を省略したカラ
ーフィルターと透明電極及び配向膜が積層形成された第
1の透明ガラス基板107と、図示を省略した配向膜及
び画素を形成する透明電極及びこれと接続される配線や
薄膜トランジスタ等のスイッチング素子を有する第2の
透明ガラス基板108と、これらの2枚の透明ガラス基
板107,108の間に図示を省略したシール材を介し
て封入された誘電異方性が正のネマチック液晶からなる
液晶層109とを備える。液晶層109の液晶分子長軸
の方向は、2枚の透明ガラス基板107,108上に形
成された配向膜にラビング等の配向処理を行なうことで
配向方向を規定し、透明ガラス基板107,108間で
連続的に90°ねじれた状態としている。
【0053】透明ガラス基板108の光入射面と透明ガ
ラス基板107の光出射面には、それぞれ、偏光板11
1及び偏光板110を互いに直交する直線偏光を透過す
るように配置し、透明ガラス基板107及び透明ガラス
基板108での液晶分子長軸の配向方向は、偏光板11
0及び偏光板111の直線偏光の透過軸に対して共に平
行もしくは共に直交するように構成する。 偏光板110,111としては、延伸させたポリビニル
アルコールにヨウ素を吸収させて偏光機能を付与した膜
の両面にトリアセチルセルロースの保護層を施したもの
を用いることができ、それぞれ、透明ガラス基板10
7,108にアクリル系の接着剤により光学的に結合す
るように接着する。
【0054】このように構成することにより、液晶パネ
ル114の背面から入射した光のうち、偏光板111を
透過した直線偏光は、液晶層109を通過して偏光板1
10に入射するが、このとき、液晶層109を透過する
光の偏光状態は液晶層109に印加する電界によって変
化させることができる。そこで、画像情報に対応した電
圧を透明ガラス基板107,108上の透明電極に印加
して液晶層109に電界を印加することにより、この液
晶層109を通過する光の偏光状態を変え、偏光板11
0を透過する光量を制御して光学画像を形成することが
できる。
【0055】ところで、このような液晶パネル114に
は、配線やスイッチング素子或いは画素間(画素と画素
の隙間)が存在するが、これらの部分は非開口部112
となるために、画像の明るさには寄与しない。つまり、
このような液晶パネル114には、光を通過させること
ができる開口部113と、光を通過させることができず
に光損失の原因となる非開口部112が存在する。
【0056】これらの非開口部112は、その殆どが金
属電極であるために光を反射する。一般に、金属電極と
してはCrやCrMoを用いることが多いが、この実施
形態では、Crの他にAl(合金)を用いることで非開
口部112での光の反射率を高めるようにした。具体的
には、この実施形態では、CrとAlの液晶パネル11
4の背面側から見たときの面積比率をCr:Al=1:
1.4とした。このようにすることで、金属電極とし
て、Crのみを用いた場合の反射率54%を反射率74
%まで高めることができた。
【0057】尚、この実施形態は、金属電極としてCr
とAlを併用したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。即ち、理想的には、AlやAg等の反射率の高
い金属のみで配線や電極を構成し、或いは、配線や電極
の下側に専用の反射層を形成し、或いは、非開口部11
2の液晶パネル114の背面側に誘電体多層膜等による
専用の反射面を形成することで非開口部112の反射率
を高くして、非開口部112での光損失を最小限に止め
ることが望ましい。
【0058】次に、直下型バックライト装置106につ
いて説明する。この直下型バックライト装置106は、
複数の光源101と、各光源101の背後にそれぞれ配
置した複数のリフレクター102と、各光源101の前
方にそれぞれ配置した複数の導光部103と、複数の微
小開口部104tと反射面104rを有する偏光維持反
射板104と、更にその前方に配置した偏光維持拡散板
105とを備える。
【0059】光源101は、白色光を発光し、小型で高
発光効率で低発熱といった条件を満たす光源を用いるこ
とが望ましい。このような光源としては、冷陰極管や熱
陰極管等の蛍光管或いはLED等を使用することができ
るが、ここでは、円柱状の蛍光管を使用するようにし
た。
【0060】偏光維持反射板104は、ガラスや樹脂等
の基材上に複数の微小開口部104tと偏光状態を維持
する反射面104rを形成したものである。微小開口部
104tは、光源101からの出射光を液晶パネル11
4に照射するための通り道であり、反射面104rは、
液晶パネル114側からの戻り光をその偏光状態を維持
したまま反射する反射面である。ここで、偏光状態を維
持する反射面とは、少なくとも垂直入射光に対しては直
線偏光は直線偏光のまま反射し、円偏光はその回転方向
が逆の円偏光として反射する反射面のことである。具体
的には、反射面104rとしてAlやAg等の金属薄膜
を被着したもの、或いは誘電体多層膜により反射面を形
成した鏡面反射面を使用する。
【0061】図5は、偏光維持反射板104の一例を示
す斜視図である。この偏光維持反射板104は、光源1
01として用いた円柱状の蛍光管に適合するように、微
小開口部104tの形状を光源101として用いた蛍光
管の投影形状とほぼ同形状としている。尚、液晶パネル
114側からの戻り光をより多く反射するためには、偏
光維持反射板104の微小開口部104tの面積は小さ
いほど良い。しかし、微小開口部104tの面積を小さ
くすると、光源101からの出射光を液晶パネル114
へ照射するための照射効率が下がるために、偏光維持反
射板104の微小開口部104tの総面積は照射対象面
である液晶パネル114の表示部の面積の3%〜50%
の範囲にすることが望ましい。
【0062】光源101の前面に配置する導光部103
は、光源101からの出射光を偏光維持反射板104の
微小開口部104tに効率良く導く機能を有するもので
ある。この導光部103は、各光源101の前方に傾斜
を持たせて配置した2枚の側壁反射板103rを備え
る。この導光部103の液晶パネル114側、すなわち
光出射側開口部103outの面積は、光源101側、
すなわち光入射側開口部103inの面積よりも狭くす
る。また、光出射側開口部103outと、偏光維持反
射板104の微小開口部104tとは、その位置及び形
状が略一致するように構成する。そして、側壁反射板1
03rには、ガラスや樹脂等の基材上にAlやAg等の
金属薄膜を被着したもの、或いは誘電体多層膜により、
高い反射率を実現した反射板を使用する。
【0063】尚、導光部103の側壁反射板103rの
傾斜角度θ(液晶パネル表示面垂線と成す角度)は、小
さければ小さいほど、光源101からの出射光が側壁反
射板103rで反射する回数が減るために、光源101
からの出射光をより高い効率で偏光維持反射体104の
微小開口部104tに導けるが、直下型バックライト装
置106の厚みを固定した場合には、側壁反射板103
rの傾斜角度θを小さくすると、導光部103の光出射
側開口部103outの面積が大きくなり、その結果、
偏光維持反射板104の微小開口部104tの面積も大
きくしなければならなくなり、液晶パネル114側から
の戻り光が偏光維持反射板104の反射面104rで反
射する割合が下がる。また、偏光維持反射板104の開
口部104tの面積を固定する、すなわち導光部103
の光出射側開口部103outの面積を固定した場合
は、側壁反射板103rの傾斜角度θを小さくすると、
直下型バックライト装置106の厚みを大きくしなけれ
ばならなくなる。実際には、これらの関係を考慮して、
表示装置の容積の仕様に鑑みて側壁反射板103rの傾
斜角度θを決めれば良いが、光源101からの出射光の
利用効率と、直下型バックライト装置106の容積との
バランスの観点では、θ=5°〜30°とすることが現
実的である。この実施形態では、導光部103の側壁反
射板103rの傾斜角度をθ=16°とした。
【0064】リフレクター102は、光源101の背後
に配置して、光源101からの出射光を偏光維持反射板
104の微小開口部104tに効率良く導くためのもの
であり、ここでは、その断面形状が楕円形の一部を成す
ものを使用した。この場合、リフレクター102の第1
の焦点近傍に光源101を配置し、第2の焦点近傍に偏
光維持反射板104の微小開口部104tが位置するよ
うにする。このように構成することにより、光源101
から出射し、リフレクター102で反射した光は、偏光
維持反射板104の微小開口部104t近傍に収束する
ので、光源101からの出射光を効率良く偏光維持反射
板104の微小開口部104tに導くことができる。こ
のリフレクター102の反射面は、ガラスや樹脂等の成
形品の表面にAlやAg等の金属薄膜を被着したもの、
或いは誘電体多層膜により、高い反射率を実現した反射
面を使用すれば良い。
【0065】偏光維持拡散板105は、入射した光をそ
の偏光状態を略維持した状態で散乱する機能を有するも
のである。このような拡散板としては、光学的に等方な
透明基材上に複数の球状透明ビーズを面状に密に並べて
透明な樹脂で固定したもの、或いは光学的に等方な透明
基材上に形成したホログラム拡散板、或いはSPIEV
ol.1536 Optical Materials
Technology for Energy Ef
ficiency and Solar Energy
Conversion X(1991)pp138−
148に記載されたLCG(light contro
l glass)等を使用することができる。
【0066】図2及び図3は、偏光維持拡散板105の
一例を示している。この偏光維持拡散板105は、ガラ
ス或いはキャスティング法(溶液流延法)等により成膜
したポリカーボネートフィルムや、トリアセチルセルロ
ースフィルム等のポリマーフィルム、或いは射出成形に
より形成した脂環式アクリル樹脂(商品名オプトレッ
ツ:日立化成工業株式会社)等からなる光学的に等方な
透明基材501の一表面に、ガラス或いは樹脂からなる
光学的に等方な球状透明ビーズ502を面状に密に一層
分だけ並べ、アクリル系或いはポリエステル系等の透明
接着樹脂503により固定したものである。
【0067】透明ビーズ502は、直径数μm〜数百μ
mの物を使用することができるが、拡散性能の制御及び
面内での均一性を図るためには、できる限り粒径の揃っ
たものを使用することが望ましい。
【0068】このように構成した偏光維持拡散板105
は、図3に示すように、透明ビーズ502に入射した光
504が透明ビーズ502の界面での屈折作用により収
束及び発散することで拡散板として機能するもので、そ
の拡散性は透明ビーズ502の屈折率を変えることで任
意に設計するが可能である。
【0069】また、図示した形態を変形し、透明ビーズ
502の全体を透明接着樹脂503で覆うようにしても
良い。この場合には、透明ビーズ502と透明樹脂50
3の屈折率が異なることが必要であるが、透明ビーズ5
02は屈折率1.5〜2.0のものを比較的容易に入手
可能であり、透明樹脂503も屈折率1.4〜1.6の
ものを比較的容易に入手できるので、これらを適宜に組
み合わせることで所望の拡散性の偏光維持拡散板を構成
することができる。
【0070】更に、図4に示すように、透明ビーズ50
2の層を複数重ねることで所望の拡散性を得るようにし
た偏光維持拡散板105を使用することもできる。
【0071】このような偏光維持拡散板105は、従来
の多重散乱による拡散板と異なり、屈折作用を利用して
少ない界面で散乱性を得ているために、光の損失が少な
く、更に偏光状態へ与える影響が少ないので、偏光状態
を略維持する拡散板として都合良く機能する。
【0072】一方、ホログラム拡散板を偏光維持拡散板
105として使用する場合には、ガラス或いはキャステ
ィング法(溶液流延法)等により成膜したポリカーボネ
ートフィルムや、トリアセチルセルロースフィルム等の
光学的に等方な透明基材上にフォトポリマーを塗布し、
公知の技術である2光束干渉によって所望の散乱特性と
なるように記録したものを用いることができる。また、
所望のホログラムパターンを計算機によって算出し、電
子ビーム等によって描画して作製するCGH(Comp
uter Generated Hologram)を
用いるようにしても良い。
【0073】ホログラム材料としては、アクリル系のフ
ォトポリマーを用いることが耐久性等の面から望まし
く、また、高い回折効率が得られるという点では体積位
相型のホログラムの使用が望ましい。
【0074】白色光に対応するためには、光源101か
らの出射光の3原色に対応した輝線スペクトルにホログ
ラムの中心回折波長を対応させれば良く、例えば、露光
光源として赤色用にはHe−Neレーザー(633n
m)、緑色用にはAr+Dyeレーザー(570n
m)、青色用にはArレーザー(458nm)を用いて
作製したホログラムを用いれば良い。このとき、各波長
で個別に露光した複数のホログラムを積層して用いても
良いが、1枚に複数の波長で多重露光したものを用いて
も良い。
【0075】次に、この液晶表示装置の動作を説明す
る。光源101から出射した光のうちで該光源101の
前方に出射した光200は、導光部103に入射し、直
接或いは導光部103の側壁反射板103rで1回或い
は複数回反射した後に、導光部103の光出射側開口部
103out及び偏光維持反射板104の微小開口部1
04tを通過する。
【0076】一方、光源101の後方に出射した光20
1は、リフレクター102で反射して偏光維持反射板1
04の微小開口部104t近傍に収束するために、大部
分の光は直接、他の一部の光も導光部103の側壁反射
板103で反射して導光部103の光出射側開口部10
3out及び偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過する。
【0077】偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過した光は、偏光維持拡散板105によって光量
分布及び照明光の角度分布が均一化された後に、液晶パ
ネル114に照射される。
【0078】ここで、液晶パネル114には、前述した
ように、配線やスイッチング素子或いは画素間等の非開
口部112が存在する。これらの非開口部112は、画
像の表示には寄与しないが、殆どが金属電極であるため
に照射された光を反射する。そして、液晶パネル114
に照射された光のうちで、開口部113に入射した光2
02は表示に利用されるが、非開口部112に入射した
光203は表示に寄与せずに反射してバックライト装置
106に戻る。
【0079】バックライト装置106に戻った光203
は、偏光維持拡散板105を通過して偏光維持反射板1
04に向かう。偏光維持反射板104は、その大部分が
反射面104rで構成されているために、この偏光維持
反射板104に向かった光の殆どはこの反射面104r
で反射し、偏光維持拡散板105を介して再び液晶パネ
ル114に照射される。このとき、偏光維持拡散板10
5及び偏光維持反射板104の反射面104rは、偏光
の状態に大きな影響を与えない。このために、液晶パネ
ル114に再び照射された光203は、初めに液晶パネ
ル114の非開口部112で反射されたときの偏光状態
を略維持しており、従って、偏光板111で殆ど吸収さ
れることなく表示に寄与することができるようになる。
すなわち、本発明の液晶表示装置は、従来は液晶パネル
114の非開口部112で遮光され表示に寄与できなか
った光を大きな損失の無い状態で再利用することができ
るために、開口率の低い液晶パネルであっても明るい表
示が得られるという効果がある。
【0080】また、光源101からの出射光は、導光部
103及びリフレクター102によって偏光維持反射板
104の微小開口部104tへ効率良く導いて液晶パネ
ル114に照射するようにしたので、光源101からの
出射光も効率良く利用することができる。
【0081】具体的には、開口率70%の液晶パネル1
14を用いた場合、この実施形態では、従来の同じ消費
電力のバックライト装置を用いた場合に比較して光束量
が約2%増加した。また、開口率40%の液晶パネル1
14を用いた場合には、この実施形態では、従来の同じ
消費電力のバックライト装置を用いた場合に比較して光
束量が約15%増加した。つまり、この実施形態の照明
装置及びこれを用いた液晶表示装置は、液晶パネル11
4として開口率の低いものを用いた場合にその効果がよ
り顕著に現れる。このため、本発明の照明装置はIPS
液晶パネル等のように開口率の低い液晶パネル、或いは
高精細化により低開口率となった液晶パネルと組み合わ
せて実施することが効果的である。
【0082】尚、ここでは従来と同じ消費電力のバック
ライト装置を用いて、より明るい液晶表示装置を実現し
た場合を例示したが、このことから、本発明の照明装置
(バックライト装置)及びこれを用いた液晶表示装置が
光源からの出射光をより高い効率で利用していることが
わかる。従って、従来と同じ明るさの液晶表示装置は、
より低消費電力のバックライト装置で実現することがで
きることは容易に推測できるであろう。
【0083】また、この実施形態では、液晶パネル11
4の非開口部112の金属電極としてCrとAlを併用
した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。即ち、理想的にはAlやAg等の反射率の高
い金属のみで配線や電極を構成する、或いは、配線や電
極の下側に専用の反射層を形成する、或いは、非開口部
112の液晶パネル114の背面側に誘電体多層膜等に
よる専用の反射面を形成することで非開口部112に入
射する光をより高い反射率で反射するようにすれば、よ
り大きな効果が得られることは言うまでもない。
【0084】また、偏光維持拡散板105は、これが無
くても光量分布及び照明光の角度分布が均一化できるも
のであれば、必ずしも配置する必要はないが、一般的に
は必要となるものである。
【0085】また、この実施形態では、導光部103の
側壁反射板103rの形状を平板形状としたが、曲面で
あっても良い。また、リフレクター102の断面形状
は、光源101からの出射光を偏光維持反射板104の
微小開口部104t近傍に収束、或いは微小開口部10
4tの方向に反射できる形状であれば楕円形状に限定さ
れるものではない。従って、導光部103や、リフレク
ター102には種々の変形が考えられる。
【0086】図6は、本発明になる直下型バックライト
装置を用いた液晶表示装置の他の実施形態を示す一部の
断面図である。この実施形態は、前述した実施形態の一
部を変形したものであるので、共通の機能を有する部分
については同じ符号を付し、同一部分については重複す
る詳細な説明は省略する。
【0087】この実施形態における直下型バックライト
装置106は、前述した実施形態と同様に、複数の光源
101と、各光源101の背後にそれぞれ配置した複数
のリフレクター102と、各光源101の前方にそれぞ
れ配置した複数の導光部103と、複数の微小開口部1
04tと反射面104rを有する偏光維持反射板104
と、更にその上に配置した偏光維持拡散板105とを備
える。
【0088】光源101の前方に配置した導光部103
は、光源101からの出射光を偏光維持反射板104の
微小開口部104rに導く機能を有するものである。こ
こでは、導光部103は、光入射側開口部103inに
コンデンサレンズ103lを備え、前記実施形態と異な
り、1つの光源101に対して3つの光出射側開口部1
03outを設けている。これに合わせて、偏光維持反
射板104にも1つの光源101に対して3つの微小開
口部104tを設け、これらの微小開口部104tを導
光部103の光出射側開口部103outと略一致させ
ている。
【0089】コンデンサレンズ103lは、その焦点距
離が光入射側開口部103inから光出射側開口部10
3outまでの距離と等しいものを使用する。導光部1
03の側壁反射板103rは、前記実施形態と同様に、
ガラスや樹脂等の基材上にAlやAg等の金属薄膜を被
着したもの、或いは誘電体多層膜により、高い反射率を
実現した反射板を使用する。
【0090】リフレクター102は、この実施形態で
は、その断面形状が放物線を成すものを使用し、リフレ
クター102の略焦点位置に光源101を配置する。
【0091】このような構成により、光源101から出
射した光のうちで光源101の前方に出射した光200
は、導光部103の光入射側開口部103inに設けら
れたコンデンサレンズ103lを透過し、直接或いは導
光部103の側壁反射板103rで1回或いは複数回反
射した後に、この導光部103の光出射側開口部103
out及び偏光維持反射板104の微小開口部104t
を通過する。
【0092】一方、光源101から出射した光のうちで
光源101の後方に出射した光201は、リフレクター
102で反射し、略平行光となって導光部103の光入
射側開口部103inに設けられたコンデンサレンズ1
03lに入射する。コンデンサレンズ103lに入射し
た光201は、光出射側開口部103outを構成する
3つの微小開口部104tのうちの光源101の直上の
微小開口部104t近傍に収束して、出射側開口部10
3out及び偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過する。
【0093】偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過した光は、偏光維持拡散板105によって光量
分布及び照明光の角度分布が均一化された後に、液晶パ
ネル114に照射される。
【0094】このとき、前記実施形態と同様に、液晶パ
ネル114に照射された光のうちで該液晶パネル114
の開口部113に入射した光202はそのまま表示に利
用され、一方、液晶パネル114の非開口部112に入
射した光203は、初めは、表示に寄与せずに反射して
バックライト装置106に戻る。バックライト装置10
6に戻った光203は、偏光維持拡散板105を通過し
て偏光維持反射板104に向かう。ここで、偏光維持反
射板104は、その大部分が反射面104rで構成され
ているために、偏光維持反射板104に向かった光の殆
どが反射面104rで反射し、偏光維持拡散板105を
介して再び液晶パネル114に照射される。このとき、
前述したように、偏光維持拡散板105及び偏光維持反
射板104の反射面104rは、偏光の状態に大きな影
響を与えないために、液晶パネル114に再照射される
光203は、初めに液晶パネル114の非開口部112
で反射したときの偏光状態をほぼ維持している。このた
めに、液晶パネル114に再入射した光203は、偏光
板111で殆ど吸収されることなく表示に寄与する。つ
まり、この液晶表示装置では、従来は液晶パネル114
の非開口部112で遮断されて表示に寄与できなかった
光を大きな損失の無い状態で再利用することができるた
めに、開口率の低い液晶パネル114であっても明るい
表示が得られるという効果がある。
【0095】このように、本発明になる直下型バックラ
イト装置は、複数の光源101と、各光源101の背後
にそれぞれ配置した複数のリフレクター102と、各光
源101の前面にそれぞれ配置した複数の導光部103
と、複数の微小開口部104tと広い反射面104rを
有する偏光維持反射板104と、更に必要に応じて偏光
維持反射板104の前方に配置した偏光維持拡散板10
5とを使用して構成されるもので、その形態は種々考え
られるが、その要点は以下の通りである。
【0096】本発明になる直下型バックライト装置は、
液晶パネル114側からの戻り光をその偏光状態を維持
したまま再び液晶パネル114側に向けて反射し、再利
用するものである。このために、偏光維持反射板104
の反射面104tは液晶パネル114からの戻り光の偏
光状態を維持したまま再び液晶パネル114側へ反射す
るものであり、偏光維持反射板104と液晶パネル11
4との間に設けた偏光維持拡散板105もこれを透過す
る光の偏光状態に大きな影響を与えないもので構成する
ことが必要である。
【0097】また、液晶パネル114からの戻り光を効
率よく再利用するには、偏光維持反射板104の反射面
104rの総面積を大きくする、言い換えれば、偏光維
持反射板104の微小開口部104tの総面積を小さく
する必要がある。しかし、単純に偏光維持反射板104
の微小開口部104tの面積を小さくすると、光源10
1からの出射光を効率よく液晶パネル114に照射する
ことができなくなるために、導光部103及びリフレク
ター102等から成る導光手段により、光源101から
の出射光を効率よく偏光維持反射板104の微小開口部
104tに導くようにする。
【0098】従って、これらの要点を満たす範囲で種々
の変形を考えることができる。
【0099】次に、本発明になる他の照明装置及びこれ
を用いた液晶表示装置の更に他の実施形態を図面を用い
て説明する。
【0100】図7は、本発明になる直下型バックライト
装置を用いた液晶表示装置を示す一部の断面図である。
この実施形態は、図1を用いて説明した前記実施形態に
おける液晶パネル114と直下型バックライト装置10
6の間に、偏光分離手段としてのコレステリック液晶層
701と、位相差板(1/4波長板)702とを図示の
順に配置したものである。従って、前記実施形態と同一
の部分には同じ符号を付し、重複する詳細な説明は省略
する。
【0101】コレステリック液晶層701は、配向処理
された2枚のガラス基板間に低分子コレステリック液晶
を収めた液晶セルや、高分子コレステリック液晶層をガ
ラス或いは透明性樹脂等の光学的に等方で透明な基板上
に形成したものを使用する。このコレステリック液晶層
701は、ヘリカルな分子配列に基づく特異な光学特性
を示すもので、ヘリカル軸に平行に入射した光がコレス
テリック螺旋の回転方向に応じて一方の回転方向の円偏
光は反射し、他方は透過するという選択反射特性を示す
ものである。従って、コレステリック液晶層701のヘ
リカル軸は、このコレステリック液晶層701に入射す
る主光束の主軸と平行となるように構成する。また、選
択反射の波長域は、分子配列のピッチによって決るの
で、白色に対応するためには可視波長域全域で選択反射
が起こる、或いは光源101の3原色に対応した輝線ス
ペクトルの波長において選択反射が起こるようにするた
めに、ピッチの異なる複数のコレステリック液晶層を積
層して用いることが必要である。尚、可視波長域全域で
選択反射を得るためにピッチの異なるコレステリック液
晶層を複数層重ねる代わりに、Asia Displa
y 95 Digestp735に記載されているよう
なピッチを連続的に変化させたコレステリック液晶層を
用いても良い。
【0102】位相差板702は、コレステリック液晶層
701を透過した円偏光を、液晶パネル114の背面側
の偏光板111を透過する直線偏光、すなわち偏光板1
11の直線偏光の透過軸と電気ベクトルの振動方向が一
致した直線偏光に変換するもので、可視波長域において
1/4波長板として機能するものを用いる。この位相差
板702としては、可視波長域において高い透過率を有
する延伸した高分子フィルム、例えばポリビニルアルコ
ール、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリスチレ
ン、ポリアリレート等を用いることができる。この他に
も、雲母や水晶または分子軸を一方向に揃えて配向した
液晶層等を用いることができる。
【0103】尚、一般に、位相差板を構成する材質の屈
折率の波長依存性(波長分散)により、一種類の位相差
板で可視波長の全域に対し1/4波長板として機能する
位相差板を構成することは困難であるが、波長分散の異
なる少なくとも2種類の位相差板をその光学軸を直交す
るように貼り合わせることで広い波長域で1/4波長板
として機能する位相差板を構成することができる。
【0104】次に、この液晶表示装置の動作を説明す
る。光源101から出射した光のうちで光源101の前
方に出射した光200は、導光部103に入射し、直接
或いは導光部103の側壁反射板103rで1回或いは
複数回反射した後に該導光部103の光出射側開口部1
03out及び偏光維持反射板104の微小開口部10
4tを通過する。
【0105】一方、光源101の後方に出射した光20
1の大部分は、リフレクター102で反射して偏光維持
反射板104の微小開口部104t近傍に収束するため
に、大部分の光は直接、その他の光も導光部103の側
壁反射板103rで反射した後に該導光部103の光出
射側開口部103out及び偏光維持反射板104の微
小開口部104tを通過する。
【0106】偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過した光は、偏光維持拡散板105によって光量
分布及び照明光の角度分布が均一化された後に、コレス
テリック液晶層701に入射する。コレステリック液晶
層701は、コレステリック螺旋の回転方向に対応して
一方の回転方向の円偏光は反射し、他方は透過するとい
う選択反射特性を示す。ここでは、右回り円偏光(以
下、右円偏光)は透過し、左回り円偏光(以下、左円偏
光)は反射する例を説明する。
【0107】光源101から出射し、偏光維持反射板1
04の微小開口部104tを通過してコレステリック液
晶層701に入射する光は、非偏光であるが、このう
ち、右円偏光成分はこのコレステリック液晶層701を
透過し、左円偏光成分は反射する。そして、コレステリ
ック液晶層701を透過した光204は、位相差板70
2の作用によって、偏光板111の直線偏光透過軸と電
気ベクトルの振動方向が一致した直線偏光に変換された
後に液晶パネル114に入射する。
【0108】一方、コレステリック液晶層701で反射
した光205は、偏光維持拡散板105を通過して偏光
維持反射板104に向かう。ここで、偏光維持反射板1
04は、その大部分が反射面104rで構成されている
ために、偏光維持反射板104に向かった光205の大
部分はこの反射面104rで反射して再びコレステリッ
ク液晶層701へ向かう。このとき、偏光維持拡散板1
05を通過する光は偏光の状態に大きな影響を受けるこ
とがなく、更に偏光維持反射板104の反射面104r
で反射した光は円偏光の回転方向が逆の円偏光となる。
従って、コレステリック液晶層701で反射した光20
5は、反射面104rでの反射の際に左円偏光から右円
偏光となるために、今度はコレステリック液晶層701
を透過し、位相差板702の作用によって、偏光板11
1の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致し
た直線偏光に変換された後に液晶パネル114に入射す
る。
【0109】従って、光源101からの非偏光である出
射光は、効率よく所望の直線偏光(偏光板111の直線
偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線偏
光)に変換された後に、液晶パネル114に照射される
ことになる。このために、液晶パネル114に入射した
光204,205は、偏光板111で殆ど吸収されるこ
となく表示に寄与する。つまり、従来は、液晶パネル1
14の偏光板111で吸収されて無駄となっていた光を
有効に利用することができるようになるために、明るく
て低消費電力の液晶表示装置を実現することができる。
【0110】ところで、液晶パネル114に照射された
光のうちで、液晶パネル114の非開口部112に入射
した光206は、初めは、表示に寄与せずに反射されて
バックライト装置106に向かう。バックライト装置1
06に向かった光206は、位相差板702を透過する
ときに該位相差板702の作用を受けて右円偏光とな
り、コレステリック液晶層701を透過する。コレステ
リック液晶層701を透過した光206は、偏光維持拡
散板105を通過して偏光維持反射板104に向かう。
ここで、偏光維持反射板104は、その大部分が反射面
104rで構成されているために、偏光維持反射板10
4に向かった光は、その殆どが反射面104rで反射し
て左円偏光となる。左円偏光となった光206は、コレ
ステリック液晶層701で反射され、再び偏光維持反射
板104の反射板104rで反射して右円偏光になる。
右円偏光となった光206は、今度はコレステリック液
晶層701を透過し、位相差板702の作用によって偏
光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向
が一致した直線偏光に変換された後に液晶パネル114
に再入射するために、偏光板111で殆ど吸収されるこ
となく表示に寄与するようになる。従って、初めは液晶
パネル114の非開口部112で反射して表示に寄与す
ることができなかった光を大きな損失の無い状態で再利
用することができるために、開口率の低い液晶パネル1
14であっても明るい表示が得られるという効果があ
る。
【0111】具体的には、開口率70%の液晶パネル1
14を用いた場合、この実施形態では、従来の同じ消費
電力のバックライト装置を用いた場合に比較して光束量
が約45%増加した。また、開口率40%の液晶パネル
114を用いた場合、この実施形態では、従来の同じ消
費電力のバックライト装置を用いた場合に比較して光束
量が約54%増加した。つまり、この実施形態の照明装
置及びこれを用いた液晶表示装置は、液晶パネルとして
は開口率の低いものを用いるとその効果が一層顕著に現
れる。このために、本発明の照明装置はIPS液晶パネ
ル等の開口率の低い液晶パネル、或いは高精細化により
低開口率となった液晶パネルと組み合わせると一層効果
的である。
【0112】尚、ここでは、従来と同じ消費電力のバッ
クライト装置を用いて、より明るい液晶表示装置を実現
する例を説明したが、このことから、本発明の照明装置
(バックライト装置)及びこれを用いた液晶表示装置
は、光源からの出射光をより高い効率で利用しているこ
とがわかる。従って、従来と同じ明るさの液晶表示装置
をより低消費電力のバックライト装置で実現することが
できることは容易に推測できるであろう。
【0113】また、偏光維持拡散板105をコレステリ
ック液晶層701の背面側に配置したが、偏光維持拡散
板105の位置は、液晶パネル114と偏光維持反射板
104の間であればどこでも良く、前記実施形態に限定
されるものではない。また、偏光維持拡散板105が無
くても光量分布及び照明光の角度分布が均一化されるも
のであれば、必ずしも配置する必要はないが、通常は必
要となるものである。
【0114】次に、本発明になる更に他の照明装置及び
これを用いた液晶表示装置の更に他の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0115】図8は、本発明になる直下型バックライト
装置を用いた液晶表示装置の一例を示す一部の断面図で
ある。この実施形態は、図7を用いて説明した前記実施
形態におけるコレステリック液晶層701と位相差板7
02の代わりに、位相差板801と偏光分離手段として
の直線偏光分離素子802を図示の順に配置したもので
ある。前記実施形態と同一の構成部分には同じ符号を付
し、重複する詳細な説明は省略する。
【0116】直線偏光分離素子802は、これに入射す
る光のうちの特定の直線偏光成分は反射し、これと直交
する直線偏光成分は透過する機能を有するものである。
その構成は種々考えられる。例えば、国際出願公開公報
(国際公開番号:WO95/27919)に記載された
異なる複屈折性高分子フィルムを交互に複数層積層した
複屈折反射型偏光フィルムや、SID92 Diges
t p427に記載された頂角が略90度のプリズムア
レイを2枚重ね、その重ね合わせ部に誘電体多層膜によ
る偏光分離面を形成したものを使用することができる。
【0117】尚、直線偏光分離素子802の直線偏光の
透過軸は、液晶パネル114の背面側の偏光板111の
直線偏光の透過軸と一致するように配置する。
【0118】位相差板801は、直線偏光分離素子80
2で反射或いは透過した直線偏光を円偏光に変換する機
能を有するもので、可視波長域において1/4波長板と
して機能するものである。この位相差板801として
は、可視波長域において透明で透過率の高い一軸延伸し
た高分子フィルム、例えばポリビニルアルコール、ポリ
カーボネート、ポリサルフォン、ポリスチレン、ポリア
リレート等を用いることができる。この他にも雲母や水
晶または分子軸を一方向に揃えて配向した液晶層等を用
いることができる。
【0119】この位相差板801の光学軸は、直線偏光
分離素子802の直線偏光の透過軸と45°を成すよう
に配置する。
【0120】尚、一般に、位相差板を構成する材質の屈
折率の波長依存性(波長分散)から、一種類の位相差板
で可視波長の全域に対して1/4波長板として機能する
位相差板を構成することは困難であるが、波長分散の異
なる少なくとも2種類の位相差板をその光学軸を直交す
るように貼り合わせることで、広い波長域で1/4波長
板として機能する位相差板を構成することができる。
【0121】次に、この液晶表示装置の動作を説明す
る。光源101から出射した光のうちで、光源101の
前方に出射した光200は、導光部103に入射し、直
接或いは導光部103の側壁反射板103rで1回或い
は複数回反射した後に、導光部103の光出射側開口部
103out及び偏光維持反射板104の微小開口部1
04tを通過する。
【0122】一方、光源101の後方に出射した光20
1は、リフレクター102で反射して偏光維持反射板1
04の微小開口部104t近傍に収束するために、その
大部分は直接、他の部分は導光部103の側壁反射板1
03で反射した後に導光部103の光出射側開口部10
3out及び偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過する。
【0123】このようにして偏光維持反射板104の微
小開口部104tを通過した光は、偏光維持拡散板10
5によって光量分布及び角度分布が均一化された後に、
位相差板801を透過して直線偏光分離素子802に入
射する。直線偏光分離素子802は、前述したように、
液晶パネル114の背面側の偏光板111の直線偏光透
過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線偏光成分
は透過し、これと直交する直線偏光成分は反射する。従
って、偏光維持反射板104の微小開口部104tを通
過して直線偏光分離素子802に入射した光のうちで、
偏光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方
向が一致した直線偏光成分は該直線偏光分離素子802
を透過し、これと直交する直線偏光成分は反射する。
【0124】直線偏光分離素子802を透過した光20
7は、そのまま液晶パネル114に照射される。
【0125】一方、直線偏光分離素子802で反射した
光208は、位相差板801の作用によって円偏光(こ
こでは、以下、左円偏光と成る場合について説明する)
となり、偏光維持拡散板105を通過して偏光維持反射
板104に向かう。ここで、偏光維持反射板104は、
その大部分が反射面104rで構成されているために、
偏光維持反射板104に向かった光208の大部分は、
反射面104rで反射して、再び位相差板801へ向か
う。
【0126】このとき、偏光維持拡散板105を通過す
る光は偏光の状態に大きな影響を受けることがなく、更
に、偏光維持反射板104の反射面104rで反射した
光は円偏光の回転方向が逆の円偏光となる。このため
に、直線偏光分離素子802で反射して位相差板801
を透過した光208は、偏光維持反射板104の反射面
104rでの反射の際に左円偏光から右円偏光となり、
再び位相差板801を透過するときに、その作用によ
り、直線偏光分離素子802を透過する直線偏光に変換
されるために、今度は直線偏光分離素子802を透過し
て液晶パネル114に照射される。
【0127】つまり、光源101からの非偏光である出
射光は、効率良く所望の直線偏光に変換された後に液晶
パネル114に照射されることになる。
【0128】直線偏光分離素子802を透過して液晶パ
ネル114に照射された光207,208は、偏光板1
11の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致
した直線偏光であるために、偏光板111において殆ど
吸収されることなく表示に寄与することができる。従っ
て、従来は、液晶パネル114の偏光板111で吸収さ
れて無駄となっていた光を有効に利用することができる
ようになるために、明るく低消費電力の液晶表示装置を
実現することができる。
【0129】ところで、液晶パネル114に照射された
光のうちで、液晶パネル114の非開口部112に入射
した光209は、初めは表示に寄与せずに反射してバッ
クライト装置106に向かう。バックライト装置106
に向かった光209は、直線偏光分離素子802を透過
し、更に位相差板801を透過するときに位相差板80
1の作用を受けて右円偏光となり、偏光維持拡散板10
5を介して偏光維持反射板104に向かう。ここで、偏
光維持反射板104は、その大部分が反射面104rで
構成されているために、偏光維持反射板104に向かっ
た光はその殆どが反射面104rで反射して左円偏光と
なる。左円偏光となった光209は、位相差板801を
透過する際に、その作用を受けて、直線偏光分離素子8
02で反射する直線偏光となるために該直線偏光分離素
子802で反射する。直線偏光分離素子802で反射し
た光209は、位相差板801を通過するときに、その
作用を受けて左円偏光となり、再び偏光維持反射板10
4の反射板104rで反射するときに右円偏光になる。
右円偏光となった光209は、再び位相差板801を透
過するときに、その作用により、今度は直線偏光分離素
子802を透過する直線偏光となるために該直線偏光分
離素子802を透過して液晶パネル114に照射され
る。液晶パネル114に再入射した光209は、偏光板
111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一
致した直線偏光であるために、偏光板111で殆ど吸収
されることなく表示に寄与するようになる。つまり、初
めは液晶パネル114の非開口部112で反射して表示
に寄与できなかった光を、大きな損失の無い状態で再利
用することができるために、開口率の低い液晶パネル1
14であっても明るい表示が得られるという効果があ
る。
【0130】具体的には、開口率70%の液晶パネル1
14を用いた場合は、この実施形態では、従来と同じ消
費電力のバックライト装置を用いた場合に比較して、光
束量が約49%増加した。また、開口率40%の液晶パ
ネル114を用いた場合には、この実施形態では、従来
と同じ消費電力のバックライト装置を用いた場合に比較
して、光束量が約58%増加した。つまり、この実施形
態の照明装置及びこれを用いた液晶表示装置は、開口率
の低い液晶パネルと組み合わせることによりその効果が
より顕著に現れる。このため、本発明の照明装置は、I
PS液晶パネル等の開口率の低い液晶パネル或いは高精
細化により低開口率となった液晶パネルとの組み合わせ
において極めて効果的である。
【0131】尚、ここでは、従来と同じ消費電力のバッ
クライト装置を用いて、より明るい液晶表示装置を実現
する例を説明したが、このことから、本発明の照明装置
(バックライト装置)及びこれを用いた液晶表示装置
は、光源からの出射光をより高い効率で利用しているこ
とがわかる。従って、従来と同じ明るさの液晶表示装置
をより低消費電力なバックライト装置で実現できること
は容易に推測できるであろう。
【0132】また、前記説明では、偏光維持拡散板10
5を位相差板801の背面側に配置したが、この偏光維
持拡散板105の位置は、液晶パネル114と偏光維持
反射板104の間であればどこでも良く、前記実施形態
に限定されるものではない。また、偏光維持拡散板10
5が無くても光量分布及び照明光の角度分布が均一化で
きるものであれば、必ずしも配置する必要はないが、通
常は必要となるものである。
【0133】次に、本発明になる更に他の照明装置及び
これを用いた液晶表示装置の更に他の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0134】図9は、本発明になる直下型バックライト
装置を用いた液晶表示装置を示す一部の断面図である。
この実施形態は、図7(或いは図8)を用いて説明した
前記実施形態において、リフレクター102の光軸及び
導光部103の中心軸を共に傾けて配置したものであ
る。前記実施形態に相応する構成部分には同じ符号を付
し、重複する詳細な説明は省略する。
【0135】この液晶表示装置は、直下型バックライト
装置106のリフレクター102の光軸及び導光部10
3の中心軸を、液晶パネル114の表示面垂線に対して
α°傾けて配置したものである。この角度αは、図10
に示すように、液晶表示装置100の実際の使用状況に
おける上方への傾き角度に相当する。
【0136】このような構成によれば、前記実施形態と
同様に、従来は、液晶パネル114の偏光板111で吸
収されて無駄となっていた光を有効に利用することがで
きるために、明るく低消費電力の液晶表示装置を実現す
ることができる。更に、液晶パネル114の非開口部1
12で遮断されて表示に寄与することができなかった光
を大きな損失の無い状態で再利用することができるため
に、開口率の低い液晶パネルであっても明るい表示が得
られるという効果がある。
【0137】更に、この実施形態特有の効果として以下
の効果が得られる。すなわち、この構成によれば、直下
型バックライト装置106からの出射光は、液晶パネル
114の表示面の垂線に対して上方に傾いた方向により
多く向かう。従って、輝度のピーク角度は、液晶パネル
114の表示面垂線に対して角度α°だけ上方に傾き、
上方からの視認性が向上する。このことは、一般の表示
装置、特にコンピュータ用のモニターでは、下方から観
察することは殆どなく、上方からの視認性の向上が求め
られている折りから、限られた光を観察者1000の視
線の方向へ効率よく分配する上で非常に有効である。つ
まり、この実施形態では、限られた光を有効に配光し、
効率良く利用できるという効果が得られる。
【0138】尚、この傾き角度αは、表示装置の表示面
のサイズによって最適値が異なるが、一般には、α=3
0°までの範囲で設定すると良い。
【0139】次に、本発明になる更に他の照明装置及び
これを用いた液晶表示装置の更に他の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0140】図11は、本発明になる直下型バックライ
ト装置を用いた液晶表示装置を示す一部の断面図であ
る。この実施形態は、図7を用いて説明した実施形態に
おける導光部103及びリフレクター102から成る導
光手段及び偏光維持反射板104を変形したものであ
る。前記実施形態と同一部分には同じ符号を付し、重複
する詳細な説明は省略する。
【0141】この実施形態は、導光手段として、前記実
施形態における格別な導光部103を設置せずに、光源
101の背後に配置したリフレクター102のみで導光
手段を構成している。
【0142】リフレクター102は、光源101からの
出射光を液晶パネル114の方向へ反射するもので、そ
の断面形状は特に限定しないが、液晶パネル114側か
らリフレクター102に戻ってくる光を一度の反射で液
晶パネル114側へ戻すために、その底面の大部分を平
面とすることが望ましい。このリフレクター102の反
射面は、前述或いは後述する偏光状態を維持する反射面
で構成する。具体的には、ガラス或いは樹脂にAlやA
g等の金属薄膜を被着したもの、或いは誘電体多層膜に
より鏡面反射面を形成したものを用いる。
【0143】偏光維持反射板104は、ガラスや樹脂等
の光学的に等方な透明基材上に複数の微小開口部104
tと偏光状態を維持する反射面104rを形成したもの
である。前記実施形態と同様に、微小開口部104t
は、光源101からの出射光を液晶パネル114に照射
するための通り道であり、反射面104rは、液晶パネ
ル114側からの光をその偏光状態を維持したまま反射
する反射面である。ここでいう偏光状態を維持する反射
面とは、少なくとも垂直入射光に対しては直線偏光は直
線偏光のまま反射し、円偏光はその回転方向が逆の円偏
光として反射する反射面のことである。具体的には、反
射面104rとしてAlやAg等の金属薄膜を被着した
もの、或いは誘電体多層膜により鏡面反射面をパターニ
ングしたものを使用する。
【0144】また、この実施形態では、偏光維持反射板
104は、従来の直下型バックライト装置におけるライ
ティングカーテンの機能を兼用する。このため、微小開
口部104tの面積は、光源101の直上部では小さ
く、光源101から離れるにつれて大きくなるように構
成して、このバックライト装置から出射する光量分布を
均一化する。
【0145】尚、液晶パネル114側からの光をより多
く反射するためには、偏光維持反射板104の微小開口
部104tの面積は小さければ小さいほど良い。しか
し、偏光維持反射板104の微小開口部104tの面積
を小さくすると、今度は、バックライト装置106から
の光の出射効率が下がるために、偏光維持反射板104
の微小開口部104tの総面積は、液晶パネル114の
表示部面積の20%〜80%の範囲にすることが現実的
である。
【0146】次に、この液晶表示装置の動作を説明す
る。光源101から出射した光は、直接或いはリフレク
ター102で反射した後に、偏光維持反射板104の微
小開口部104tを通過する。
【0147】偏光維持反射板104の微小開口部104
tを通過した光は、微小開口部104tの面積比率及び
偏光維持拡散板105によって光量分布及び照明光の角
度分布を均一化した後に、コレステリック液晶層701
に入射する。ここでは、以下、コレステリック液晶層7
01が右円偏光は透過し、左円偏光は反射する例で説明
する。
【0148】光源101から出射し、偏光維持反射板1
04の微小開口部104tを通過して、コレステリック
液晶層701に入射した光は非偏光であるが、このう
ち、右円偏光成分はコレステリック液晶層701を透過
し、左円偏光成分は反射する。コレステリック液晶層7
01を透過した光210は、位相差板702の作用によ
って偏光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振
動方向が一致した直線偏光に変換された後に、液晶パネ
ル114に入射する。
【0149】一方、コレステリック液晶層701で反射
した光211a,211bは、偏光維持拡散板105を
通過して光源101の方向へ向かう。光源101の方向
へ向かった光の一部211aは、偏光維持反射板104
の反射面104rで反射し、その他の光211bは偏光
維持反射板104の微小開口部104tを通過してリフ
レクター102で反射して、再びコレステリック液晶層
701へ向かう。ここで、偏光維持拡散板105を通過
する光は、前述したように、偏光の状態に大きな影響を
受けることがなく、更に、偏光維持反射板104の反射
面104r或いはリフレクター102で反射した光は円
偏光の回転方向が逆の円偏光となる。このために、コレ
ステリック液晶層701で反射した光211a,211
bは、反射面104r或いはリフレクター102での反
射の際に、左円偏光から右円偏光となり、今度は、コレ
ステリック液晶層701を透過して、更に位相差板70
2の作用により、偏光板111の直線偏光透過軸と電気
ベクトルの振動方向が一致した直線偏光に変換された後
に液晶パネル114に入射する。
【0150】尚、コレステリック液晶層701で反射し
て光源101方向へ向かった光のうちで、偏光維持反射
板104の微小開口部104tを通過した光は、リフレ
クター102で反射して、その一部は前記の通り偏光維
持反射板104の微小開口部104tを通過してコレス
テリック液晶層701に向かうが、その他の光は、偏光
維持反射板104の反射面104rで反射して再びリフ
レクター102に向かう。そして、リフレクター102
に向かった光は、リフレクター102で反射して、その
一部は偏光維持反射板104の微小開口部104tを通
過してコレステリック液晶層701に向うが、その他は
偏光維持反射板104の反射面104rで反射して再び
リフレクター102に向かう。
【0151】このように、コレステリック液晶層701
で反射して光源101の方向へ向かった光のうちで、偏
光維持反射板104の微小開口部104tを通過した光
は、リフレクター102で1回反射した後に、或いはリ
フレクタ−102と偏光維持反射板104の反射面10
4rの間で反射を繰り返した後に偏光維持反射板104
の微小開口部104tを再び通過してコレステリック液
晶層701に向かうことになる。このリフレクター10
2での反射或いはリフレクター102と反射面104r
での繰り返し反射した後にコレステリック液晶層701
に向かう光は、リフレクター102或いは反射面104
rでの反射回数の合計が奇数回となる。
【0152】ここで、リフレクター102及び偏光維持
反射板104の反射面104rで反射した光は、1回の
反射で円偏光の回転方向が逆の円偏光となるために、反
射の回数が奇数回であれば、円偏光は回転方向が逆の円
偏光となる。このため、リフレクター102或いはリフ
レクター102と反射面104rでの繰り返し反射した
後にコレステリック液晶層701に再入射する光は、コ
レステリック液晶層701で初めに反射したときとは逆
回りの円偏光となっているので、今度は、コレステリッ
ク液晶層701を透過し、位相差板702の作用によっ
て偏光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動
方向が一致した直線偏光に変換された後に液晶パネル1
14に入射することになる。
【0153】従って、光源101からの非偏光である出
射光は、効率良く所望の直線偏光(偏光板111の直線
偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線偏
光)に変換された後に液晶パネル114に照射されるこ
とになるので、この液晶パネル114に入射した光21
0,211a,211bは、偏光板111で殆ど吸収さ
れることなく表示に寄与することができるようになる。
このために、従来は、液晶パネル114の偏光板111
で吸収されて無駄となっていた光を有効に利用すること
ができるようになるので、明るく低消費電力の液晶表示
装置を実現することができる。
【0154】更に、前記実施形態と同様に、液晶パネル
114の非開口部112で反射して表示に寄与できなか
った光212を大きな損失の無い状態で再利用すること
ができるために、開口率の低い液晶パネルであっても明
るい表示が得られるという効果がある。具体的には、開
口率70%の液晶パネル114を用いた場合は、この実
施形態では、従来と同じ消費電力のバックライト装置を
用いた場合に比較して、光束量が約40%増加した。ま
た、開口率40%の液晶パネル114を用いた場合に
は、この実施形態では、従来と同じ消費電力のバックラ
イト装置を用いた場合に比較して、光束量が約49%増
加した。つまり、この実施形態の照明装置及びこれを用
いた液晶表示装置は、開口率の低い液晶パネル114と
の組み合わせにおいてその効果がより顕著に現れる。こ
のために、本発明の照明装置は、IPS液晶パネル等の
開口率の低い液晶パネル或いは高精細化により低開口率
となった液晶パネルと組み合わせるとより効果的であ
る。
【0155】尚、ここでは、従来と同じ消費電力のバッ
クライト装置を用いて、より明るい液晶表示装置を実現
する例を説明したが、このことから、本発明の照明装置
(バックライト装置)及びこれを用いた液晶表示装置
は、光源からの出射光をより高い効率で利用しているこ
とがわかる。従って、従来と同じ明るさの液晶表示装置
をより低消費電力のバックライト装置で実現することが
できることは容易に推測できるであろう。
【0156】また、前記説明では、偏光維持拡散板10
5をコレステリック液晶層701と偏光維持反射板10
4の間に配置したが、偏光維持拡散板105の位置は、
光源101から液晶パネル114へ至る光路中であれば
どこでも良く、前記実施形態に限定されるものではな
い。また、偏光維持拡散板105が無くても光量分布及
び照明光の角度分布が均一化できるものであれば、必ず
しも配置する必要はないが、通常は必要となるものであ
る。更に、この実施形態では、偏光分離手段としてコレ
ステリック液晶層を用いる例を説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、偏光分離手段として前記
直線偏光分離素子を用いても良い。
【0157】この実施形態は、従来のバックライト装置
と部品点数が同じであるために、より安価で、明るく、
低消費電力の液晶表示装置を提供することができる。
【0158】次に、本発明になる更に他の照明装置及び
これを用いた液晶表示装置の更に他の実施例を図面を用
いて説明する。
【0159】図12は、本発明になるエッジライト型バ
ックライト装置を用いた液晶表示装置を示す一部の断面
図である。この実施形態は、図7を用いて説明した実施
形態において、直下型バックライト装置106をエッジ
ライト型バックライト装置1201に変更した構成であ
る。前記実施形態と同一の部分には同じ符号を付し、重
複する詳細な説明は省略する。
【0160】この実施形態におけるエッジライト型バッ
クライト装置1201は、透明なアクリル樹脂からなる
導光体1203と、導光体1203の一側面に配置さ
れ、その側面長さに対応した発光長を有する冷陰極蛍光
燈等からなる光源101と、この光源101をカバーし
て該光源101からの出射光を導光体1203側に反射
するランプカバー1202と、導光体1203の液晶パ
ネル114側の面に配置した複数の微小導光柱1204
と、偏光維持反射板104と、偏光維持拡散板105と
を備える。
【0161】ランプカバー1202としては、光源10
1を包み込むような円筒形或いは楕円筒形等の反射面形
状を有する成形品或いは反射層を形成したフィルムを使
用する。
【0162】導光体1203上に配置する複数の微小導
光柱1204は、導光体1203中を全反射しながら伝
播する光を偏光維持反射板104の微小開口部104t
へ導く機能を有するもので、導光体1203と同じ材質
或いは屈折率が近い透明部材からなる柱を導光体120
3に光学的に結合する、或いは導光体1203と一体成
形することで実現する。この微小導光柱1204は、楕
円柱や円柱或いは4角柱等の多角形柱、或いは円,楕
円,多角形等の断面形状を有するテーパーロッドを使用
することができる。微小導光柱1204の形状は特に限
定されるものではないが、微小導光柱1204の液晶パ
ネル114側の開口部と、偏光維持反射板104の微小
開口部104tは同じ位置、同じ形状とする。
【0163】偏光維持反射板104は、前記実施形態で
述べたものと同様に、ガラスや樹脂等の基材上に複数の
微小開口部104tと偏光状態を維持する反射面104
rを形成したものである。微小開口部104tは、光源
101からの出射光を液晶パネル114に照射するため
の通り道であり、反射面104rは液晶パネル114側
からの光をその偏光状態を維持したまま反射する反射面
である。従って、液晶パネル114側からの光をより多
く反射するためには、偏光維持反射板104の微小開口
部104tの面積は、小さいほど良い。
【0164】しかし、偏光維持反射板104の微小開口
部104tの面積を小さくすると、今度は、光源101
からの出射光の利用効率が下がるために、偏光維持反射
板104の微小開口部104tの総面積は、液晶パネル
114の表示部面積の3%〜50%の範囲とすることが
現実的である。
【0165】尚、ここでいう偏光状態を維持する反射面
とは、少なくとも垂直入射光に対しては直線偏光は直線
偏光のまま反射し、円偏光はその回転方向が逆の円偏光
として反射する反射面のことである。具体的には、反射
面104rとしては、ガラスや樹脂にAlやAg等の金
属薄膜を被着したもの、或いは誘電体多層膜により鏡面
反射面を形成したものを使用する。
【0166】図13は、この実施形態における偏光維持
反射板104の一例を示す斜視図である。この偏光維持
反射板104は、微小導光柱1204の形状を円柱状と
した場合のものであり、微小開口部104tの形状は、
微小導光柱1204の光出射側開口部と同形の円形とし
ている。
【0167】尚、バックライト装置1201から液晶パ
ネル114へ照射される照明光の光量を該液晶パネル1
14の表示面内において均一化するために、微小導光柱
1204の面積比率を光源101からの距離に応じて変
化させるようにしても良く、この場合には、偏光維持反
射板104の微小開口部104tもこの微小導光柱12
04の光出射側開口部と一致させて、その面積比率を変
化させることは言うまでもない。また、光源101から
の出射光の利用効率を高めるために、微小導光柱120
4の形状は、図12に例示するように、導光体1203
側の開口部を、液晶パネル114側の開口部よりも大き
くしたテーパー形状とし、その側壁面には反射面を形成
すると良い。
【0168】偏光維持拡散板105は、前記実施形態と
同一のものを使用するので、ここでは詳細な説明を省略
する。
【0169】次に、この液晶表示装置の動作を説明す
る。光源101から出射した光は、直接或いはランプカ
バー1202で反射した後に、導光体1203に入射す
る。導光体1203に入射した光は、この導光体120
3内を全反射しながら伝播するが、微小導光柱1204
に至った光は、この微小導光柱1204を介して偏光維
持反射板104の微小開口部104tから出射する。
【0170】偏光維持反射板104の微小開口部104
tから出射した光は、微小導光柱1204の開口部の面
積比率及び偏光維持拡散板105による拡散によって光
量分布及び照明光の角度分布が均一化された後に、コレ
ステリック液晶層701に入射する。ここでは、以下、
コレステリック液晶層701が右円偏光は透過し、左円
偏光は反射する例で説明する。
【0171】偏光維持反射板104の微小開口部104
tから出射して偏光維持拡散板105を透過した光は、
非偏光であるが、このうち、右円偏光成分はコレステリ
ック液晶層701を透過し、左円偏光成分は反射する。
コレステリック液晶層701を透過した光213は、位
相差板702の作用によって偏光板111の直線偏光透
過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線偏光に変
換された後に、液晶パネル114に入射する。
【0172】一方、コレステリック液晶層701で反射
した光214は、偏光維持拡散板105を通過して偏光
維持反射板104に向かう。ここで、偏光維持反射板1
04は、その大部分が反射面104rで構成されている
ために、この偏光維持反射板104に向かった光214
の大部分は、その反射面104rで反射して再びコレス
テリック液晶層701へ向かう。このとき、偏光維持拡
散板105を通過する光は、偏光の状態に大きな影響を
受けることがなく、更に、偏光維持反射板104の反射
面104rで反射した光は、円偏光の回転方向が逆の円
偏光となる。このために、コレステリック液晶層701
で反射した光214は、反射面104rでの反射の際に
左円偏光から右円偏光となるので、今度は、コレステリ
ック液晶層701を透過して、位相差板702の作用に
よって偏光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの
振動方向が一致した直線偏光に変換された後に液晶パネ
ル114に入射する。
【0173】つまり、光源101からの非偏光である出
射光は、効率良く所望の直線偏光(偏光板111の直線
偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線偏
光)に変換された後に液晶パネル114に照射されるこ
とになるので、液晶パネル114に入射した光213、
214は、偏光板111で殆ど吸収されることなく表示
に寄与することになる。従って、従来は、液晶パネル1
14の偏光板111で吸収され無駄となっていた光を有
効に利用することができるようになるために、明るくて
低消費電力の液晶表示装置を実現することができる。
【0174】一方、液晶パネル114に照射された光の
うちで、液晶パネル114の非開口部112に入射した
光215は、初めは、表示に寄与せずに反射してバック
ライト装置1201に向かう。バックライト装置120
1に向かった光215は、位相差板702を透過すると
きに該位相差板702の作用を受けて右円偏光となり、
コレステリック液晶層701を透過する。コレステリッ
ク液晶層701を透過した光215は、偏光維持拡散板
105を通過して偏光維持反射板104に向かう。ここ
で、偏光維持反射板104は、その大部分が反射面10
4rで構成されているために、偏光維持反射板104に
向かった光の殆どが反射面104rで反射して再びコレ
ステリック液晶層701へ向かう。コレステリック液晶
層701へ向かった光215は、反射面104rでの反
射の際に左円偏光となっているので、コレステリック液
晶層701で反射して再び偏光維持反射板104へ向か
う。偏光維持反射板104へ向かった光の大部分は、反
射面104rで反射し、右円偏光となってもう一度コレ
ステリック液晶層701へ向かう。コレステリック液晶
層701へ向かった光215は、今度は、コレステリッ
ク液晶層701を透過し、位相差板702の作用によっ
て偏光板111の直線偏光透過軸と電気ベクトルの振動
方向が一致した直線偏光に変換された後に、液晶パネル
114に再入射する。液晶パネル114に再入射した光
215は、偏光板111で殆ど吸収されることなく表示
に寄与できるようになる。このために、従来は、液晶パ
ネル114の非開口部112で遮断されて表示に寄与で
きなかった光を大きな損失の無い状態で再利用すること
ができるので、開口率の低い液晶パネルであっても明る
い表示が得られるという効果がある。
【0175】尚、偏光維持拡散板105は、コレステリ
ック液晶層701と偏光維持反射板104の間に配置し
たが、この偏光維持拡散板105の位置は、偏光維持反
射板104と液晶パネル114の間であればどこでも良
く、前記実施形態に限定されるものではない。また、偏
光維持拡散板105が無くても光量分布及び照明光の角
度分布が均一化できるものであれば、必ずしも配置する
必要はないが、通常は必要となるものである。更に、こ
の実施形態では、偏光分離手段としてコレステリック液
晶層を用いる場合を説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、偏光分離手段として上記直線偏光分
離素子を用いても良い。
【0176】また、この実施形態のようなエッジライト
型バックライト装置は、直下型バックライト装置に比べ
て、絶対的な光量を大きくすることは容易ではないが、
薄型及び軽量という特徴を有するために、ノート型パソ
コン用の液晶表示装置としては最適である。
【0177】
【発明の効果】以上のように、本発明の照明装置及びこ
れを用いた液晶表示装置は、液晶パネルの非開口部で反
射してバックライト装置(照明装置)に戻った光の大部
分を、その大部分を反射面で構成した偏光維持反射板で
反射して再び液晶パネルに照射する。このとき、バック
ライト装置に戻った光は、偏光維持反射板での反射にお
いて偏光状態は殆ど変化しないので、液晶パネルに再照
射された光は、液晶パネルの非開口部で反射されたとき
の偏光状態をほぼ維持している。このため、液晶パネル
に再入射した光は液晶パネル光入射側の偏光板で殆ど吸
収されることなく表示に寄与することができる。つま
り、本発明の液晶表示装置は、従来装置では液晶パネル
の非開口部で遮断されて表示に寄与できなかった光を効
率良く再利用することができるために、開口率の低い液
晶パネルであっても明るい表示が得られるという効果が
ある。
【0178】また、この反射光は、偏光維持拡散板を往
路復路の2回透過するが、この偏光維持拡散板は透過す
る光の偏光状態に殆ど影響を与えないので、液晶パネル
に再入射した光が偏光板で吸収されることがなく、表示
に寄与できるようになる。
【0179】また、液晶パネルからの戻り光を効率よく
再利用するためには、偏光維持反射板の反射面の面積を
大きくする、言い換えれば偏光維持反射板の微小開口部
の面積を小さくする必要があるが、単純に偏光維持反射
板の微小開口部の面積を小さくしただけでは、光源から
の出射光を効率良く液晶パネルに照射することができな
くなるという問題を生じる。しかしながら、本発明の照
明装置では、例えば導光部及びリフレクターから成る導
光手段によって、光源からの出射光を偏光維持反射板の
微小開口部に導くようにしたために、反射面を広くして
も光源からの出射光を効率良く利用することができるよ
うになる。
【0180】更に、本発明の照明装置及びこれを用いた
液晶表示装置は、照明装置の偏光維持反射板と液晶パネ
ルとの間に偏光分離手段及び位相差板を配置して、所望
の直線偏光、すなわち液晶パネルの光入射側偏光板の直
線偏光透過軸と電気ベクトルの振動方向が一致した直線
偏光を照射するように構成した。この場合、光源からの
出射光は導光手段によって効率良く偏光維持反射板の微
小開口部を通過して偏光分離手段に入射する。偏光分離
手段に入射した光のうち、偏光分離手段を透過した光は
前述したように所望の直線偏光となって液晶パネルに照
射される。一方、偏光分離手段で反射した光は、偏光維
持反射板に向かう。偏光維持反射板はその大部分が反射
面で構成されているために、この偏光維持反射板に向っ
た光の大部分は反射して再び偏光分離手段に入射する。
このとき、再び偏光分離手段に入射する光は、偏光維持
反射板での反射によって偏光分離手段を透過するような
偏光状態となるために、今度は、偏光分離手段を透過し
て所望の直線偏光となって液晶パネルに照射される。
【0181】結局、本発明の照明装置及び液晶表示装置
は、非偏光である光源からの出射光を効率よく所望の直
線偏光に変換した後に液晶パネルに照射することがで
き、液晶パネルに照射された光は液晶パネルの光入射側
偏光板で殆ど吸収されることなく表示に寄与することが
できるために、従来装置では液晶パネルの偏光板に吸収
されて無駄となっていた光を有効に利用することができ
るようになり、従って、明るくて低消費電力の液晶表示
装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明装置及び液晶表示装置の一実施形
態の一部を示す断面図である。
【図2】本発明において使用する偏光維持拡散板の一部
を例示する斜視図である。
【図3】本発明において使用する偏光維持拡散板の一部
を例示する断面図である。
【図4】本発明において使用する偏光維持拡散板の他の
例の一部を示す断面図である。
【図5】本発明において使用する偏光維持反射板の一例
を示す斜視図である。
【図6】本発明の照明装置及び液晶表示装置の他の実施
形態の一部を例示する断面図である。
【図7】本発明の照明装置及び液晶表示装置の更に他の
実施形態の一部を例示する断面図である。
【図8】本発明の照明装置及び液晶表示装置の更に他の
実施形態の一部を例示する断面図である。
【図9】本発明の照明装置及び液晶表示装置の更に他の
実施形態の一部を例示する断面図である。
【図10】本発明の液晶表示装置の使用状態を例示する
側面図である。
【図11】本発明の照明装置及び液晶表示装置の更に他
の実施形態の一部を例示する断面図である。
【図12】本発明の照明装置及び液晶表示装置の更に他
の実施形態の一部を例示する断面図である。
【図13】本発明において使用する偏光維持反射板の他
の例を示す斜視図である。
【図14】従来の照明装置及び液晶表示装置の一例を示
す断面図である。
【図15】従来の照明装置及び液晶表示装置の他の例を
示す断面図である。
【図16】従来の偏光子の基本作用を説明するための模
式図である。
【符号の説明】
101…光源、102…リフレクター、103…導光
部、104…偏光維持反射板、105…偏光維持拡散
板、106…照明装置(直下型バックライト装置)、1
07、108…透明ガラス基板、109…液晶層、11
0、111…偏光板、112…非開口部、113…開口
部、114…液晶パネル(液晶表示素子)、701…コ
レステリック液晶層、702…位相差板(1/4波長
板)、801…位相差板(1/4波長板)、802…直
線偏光分離素子、1201…照明装置(エッジライト型
バックライト装置)、1202…ランプカバー、120
3…導光体、1204…微小導光柱。
フロントページの続き (72)発明者 檜山 郁夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2H091 FA08Z FA11Z FA14Z FA19Z FA23Z FA31Z FA41Z FB07 FB08 FD01 FD06 LA03 2H099 AA11 BA09 CA07 CA11 CA17 5G435 AA03 BB03 BB12 CC12 EE26 EE27 EE29 FF03 FF05 FF06 GG24 GG26 HH04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、複数の微小開口部を有する偏光維
    持反射板と、前記光源からの光を前記偏光維持反射板の
    微小開口部に導く導光手段とを備え、前記偏光維持反射
    板の反射面は、少なくとも垂直入射した光に対しては直
    線偏光は直線偏光のまま反射し、円偏光は回転方向が逆
    の円偏光として反射する反射面としたことを特徴とする
    照明装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、通過する光の偏光状態
    を略維持する偏光維持拡散手段を前記偏光維持反射板の
    前方に配置したことを特徴とする照明装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記偏
    光維持反射板の反射面は、AlやAg等の金属薄膜もし
    くは誘電体多層膜から成る鏡面反射面としたことを特徴
    とする照明装置。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3において、前記偏
    光維持拡散手段は、光学的に等方な透明基材上に光学的
    に等方な球状透明ビーズを一層分密に配置して透明な樹
    脂により固着したもの、或いはこれを複数層積層した構
    成としたことを特徴とする照明装置。
  5. 【請求項5】請求項2または請求項3において、前記偏
    光維持拡散手段は、光学的に等方な透明基材上に形成し
    たホログラムであることを特徴とする照明装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5の1項において、前記
    導光手段は、前記光源の背後に配置したリフレクター
    と、前記光源の前方に配置した導光部とを備え、この導
    光部は、その側壁面が反射面であり、且つ光出射側(照
    射対象側)の開口部面積が光入射側(光源側)の開口部
    面積よりも小さく、更に光出射側(照射対象側)の開口
    部が前記偏光維持反射板の微小開口部の位置及び形状と
    略一致するようにしたことを特徴とする照明装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記リフレクターは、
    集光作用を有するリフレクターであり、このリフレクタ
    ーの焦点位置と、前記偏光維持反射板の微小開口部の位
    置が略一致するようにしたことを特徴とする照明装置。
  8. 【請求項8】請求項6において、前記リフレクターは、
    前記光源からの光を略平行光として反射するリフレクタ
    ーであり、前記導光部は、光入射側(光源側)の開口部
    に集光レンズを備え、この集光レンズの焦点位置と前記
    偏光維持反射板の微小開口部の位置が略一致するように
    したことを特徴とする照明装置。
  9. 【請求項9】請求項6〜請求項8の1項において、前記
    リフレクターの光軸或いは前記導光部の中心軸或いは前
    記集光レンズの光軸を照射対象面の垂線に対して傾けた
    ことを特徴とする照明装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜請求項5の1項において、前
    記導光手段は、前記光源に近接配置されたガラス或いは
    アクリル等の透明樹脂からなる導光体と、前記光源の近
    傍であって、前記導光体とは異なる位置に配置したラン
    プカバーと、前記導光体の照射対象側の面に配置した前
    記導光体と屈折率が等しい透明体からなる複数の微小導
    光柱とを備え、前記微小導光柱の光出射側(照射対象
    側)の開口部は、前記偏光維持反射板の微小開口部の位
    置及び形状と略一致するようにしたことを特徴とする照
    明装置。
  11. 【請求項11】請求項1〜請求項10の1項において、
    前記偏光維持反射板の微小開口部の総面積は、照射対象
    面の面積の3%〜50%としたことを特徴とする照明装
    置。
  12. 【請求項12】請求項1〜請求項5の1項において、微
    小開口部の総面積が照射対象面の面積の20%〜80%
    である前記偏光維持反射板を前記光源の前方に配置し、
    前記導光手段として前記光源の背後に配置したリフレク
    ターを備え、このリフレクターの反射面は、少なくとも
    垂直入射した光に対しては直線偏光は直線偏光のまま反
    射し、円偏光は回転方向が逆の円偏光として反射する反
    射面としたことを特徴とする照明装置。
  13. 【請求項13】請求項1〜請求項12の1項において、
    前記偏光維持反射板と照射対象の間に偏光分離手段及び
    位相差板を配置することにより、照射対象に所望の直線
    偏光を照射するようにしたことを特徴とする照明装置。
  14. 【請求項14】請求項13において、前記偏光分離手段
    がコレステリック液晶層であり、前記偏光維持反射板か
    ら照射対象に向かってコレステリック液晶層、位相差板
    の順に配置したことを特徴とする照明装置。
  15. 【請求項15】請求項13において、前記偏光分離手段
    が直線偏光分離素子であり、前記偏光維持反射板から照
    射対象に向かって位相差板、直線偏光分離素子の順に配
    置したことを特徴とする照明装置。
  16. 【請求項16】液晶表示素子と、この液晶表示素子を背
    後から照明する照明装置とを備えた液晶表示装置におい
    て、前記照明装置として、請求項1〜請求項15の1項
    に記載した照明装置を使用し、前記液晶表示素子は、偏
    光を利用して明暗の表示を行なう液晶表示素子としたこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  17. 【請求項17】請求項16において、前記液晶表示素子
    は、非開口部の背面側面積の30%以上をAlやAg等
    の可視光に対する反射率が60%以上の金属薄膜或いは
    誘電体多層膜としたことを特徴とする液晶表示装置。
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