JP2000056036A - 地下水流測定装置 - Google Patents

地下水流測定装置

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JP2000056036A
JP2000056036A JP10224810A JP22481098A JP2000056036A JP 2000056036 A JP2000056036 A JP 2000056036A JP 10224810 A JP10224810 A JP 10224810A JP 22481098 A JP22481098 A JP 22481098A JP 2000056036 A JP2000056036 A JP 2000056036A
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豪 村山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定ケースの外側に位置するスクリーンの形
状や材質の影響を受けずに、正確に地下水流の測定を行
なうことができる地下水流測定装置を提供する。 【解決手段】この地下水流測定装置は、地下水が流通可
能な流通部を有する測定ケース1と、測定ケース1内に
空気を供給する空気管7と、測定ケース1内に設けられ
電気絶縁体で周囲を囲った測定部(下ケース5)と、測
定ケース1内の流通部と測定部にかけて浮遊可能に配設
された電気絶縁体のフロート2と、測定部の内周に、測
定部の横断面を平面とするX・Y平面上のX軸とY軸上
に位置して配設された2対の電極X1、X2、Y1、Y
2と、を備える。測定時、フロート2はケース内でを浮
遊状態となり、センタリングされた状態から測定を開始
し、定電流回路から電流が、測定部内のX軸上の2つの
電極とY軸上の2つの電極に交互に供給され、そのとき
のY軸上の2つの電極とX軸上の2つの電極から得られ
る電流値を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下水の流速や流
向をフロートまたは揺動体の移動速度や方向により測定
する地下水流測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】単孔式の地下水流測定方法として、従
来、薬液や染料などのトレーサを測定ケース内に流入
し、そのトレーサの流下方向や位置を測定して水流の流
速や流向を測定するトレーサ方式、或は測定ケース内に
ビデオカメラを挿入し浮遊物を測定ケースに流入させて
その動きを測定するカメラ法などが知られている。
【0003】しかし、ビデオカメラを使用するカメラ法
は、装置が大形化すると共に、カメラの前方をライトに
より明るく照明するため、ライトによって水温が部分的
に上昇し、対流が発生して地下水流の正確な動きを測定
しにくくする問題があった。
【0004】トレーサ方式は、現在、多く実施され、地
下水流の動向をかなりの精度で測定することができる
が、水流の動きが非常に遅いのに対し、トレーサ液を水
中に放出することによって、水が不安定に移動したり、
トレーサ液の拡散現象のため、高精度の地下水流の測定
ができにくい問題があった。
【0005】また、トレーサ液を放出する方式は、一度
トレーサ液を放出して測定を行った後、再度測定を行い
たい場合には、測定ケースをボーリング孔から引き上げ
てトレーサ液を充填しなおす必要があり、連続した測定
ができない課題があった。
【0006】そこで、本発明者らは、測定ケースを水中
に入れ、その上部に空気層を形成した状態で、絶縁体の
フロートを測定ケースの中央位置に浮遊させ、測定ケー
スの内周壁に90度の間隔で4個の電極を配設し、測定
ケース内におけるフロートの位置に応じて変化する隣接
電極間の電気抵抗の変化に基づき、フロートの位置を経
時的に測定し、地下水流によって動くフロートの方向と
速度を、地下水流の流向と流速として測定する装置を開
発した(特開平7−333353号公報等参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このフロート式の地下
水流測定装置では、一般に地下水流を測定する場合、先
ず測定用の孔を掘削し、その掘削孔内に金属管製或は合
成樹脂管製のケーシングパイプを挿入するが、ケーシン
グパイプには、地下水の流通を許容し、砂等の流入を止
めるためにスクリーンが設けられる。
【0008】そして、ケーシングパイプ内に地下水流測
定装置の測定ケースを挿入し、スクリーンの位置まで降
ろした状態で、フロートを測定ケースの中央位置にセン
タリングさせ測定を開始する。測定は、ケース内に設け
た4個の隣接電極間の電気抵抗の変化を電流または電圧
値として測定し、その電気抵抗の変化に基づき、フロー
トの位置を経時的に測定し、地下水流によって動くフロ
ートの方向と速度を演算する。
【0009】このフロート式の地下水流測定装置は、ケ
ース内に設けた4個の隣接電極間の電気抵抗の変化に基
づいて地下水流の動きをフロートの動きにより測定する
ため、従来のように、薬液、染料、浮遊物等のトレーサ
が不要となり、また、ビデオカメラ等の設備を必要とせ
ず、小形の装置で高精度に繰り返し地下水流の測定が可
能であるが、4個の隣接電極間の電気抵抗の変化を捉え
て地下水流を測定するため、測定ケースの外側に位置す
るスクリーンの材質や形状(開孔率)によって、少なか
らず測定誤差が生じ易い。
【0010】即ち、観測井用のケーシングパイプに設け
られるスクリーンには、周囲に多数の丸孔を穿設したも
の、スリット(縦孔)を穿設したもの、鉄線を巻装した
構造のもの、水平連続Vスロット構造のもの、など各種
のスクリーンが、現在使用されているが、これらの異な
った構造のスクリーンを有するケーシングパイプを使用
した場合、測定ケース内の電極間の電気抵抗がスクリー
ンの開孔率、材質によって変化し、地下水流の測定に少
なからず誤差が生じる問題があった。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、測定ケースの外側に位置するスクリーンの形状や材
質の影響を受けずに、正確に地下水流の測定を行なうこ
とができる地下水流測定装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の地下水流測定装置は、地下水が流通可能な
流通部を有する測定ケースと、測定ケース内に空気を供
給する空気供給手段と、測定ケース内に設けられ電気絶
縁体で周囲を囲った測定部と、測定ケース内の流通部と
該測定部にかけて浮遊可能に配設された電気絶縁体のフ
ロートと、測定部の内周に、測定部の横断面を平面とす
るX・Y平面上のX軸とY軸上に位置して配設された2
対の電極と、X軸上に位置する1対の電極X1、X2と
Y軸上に位置する1対の電極Y1、Y2との間に、一定
の電流を供給する定電流回路と、定電流回路からの電流
供給時に各電極に流れる電流を検出すると共に、X軸上
に位置する1対の電極X1、X2の電流値の差とY軸上
に位置する1対の電極Y1、Y2の電流値の差とを演算
して、フロートの位置を示すX座標信号とY座標信号を
発生するX・Y座標信号発生手段と、X・Y座標信号発
生手段からのX座標信号とY座標信号に基づき、フロー
トの移動方向と移動速度を演算する演算処理手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0013】
【発明の作用・効果】このような構成の地下水流測定装
置では、地下水流の測定を行なう場合、ケーシングパイ
プ内に地下水流測定装置の測定ケースを挿入し、それを
スクリーンの位置に達する位置まで下降させ、地下水中
に測定ケースを水没させる。この状態で、空気供給手段
により測定ケース内に空気を供給し、ケース内上部に所
定の量の空気層を形成してケース内でフロートを浮遊状
態とする。
【0014】そして、フロートを測定ケースの中央にセ
ンタリングした状態から測定を開始し、定電流回路から
測定部内の各電極に電流を供給する。定電流回路からの
電流は、X軸上の2つの電極とY軸上の2つの電極に交
互に供給され、そのときのY軸上の2つの電極とX軸上
の2つの電極から得られる電流を検出する。
【0015】更に、X・Y座標信号発生手段が、X軸上
に位置する1対の電極X1、X2の電流値の差とY軸上
に位置する1対の電極Y1、Y2の電流値の差とを演算
して、フロートの位置を示すX座標信号とY座標信号を
発生する。そして、演算処理手段がX・Y座標信号発生
手段からのX座標信号とY座標信号に基づき、フロート
の移動方向と移動速度を演算する。
【0016】このように、既設の井戸に測定ケースを挿
入した状態で、繰り返し地下水流の測定を行なうことが
できる。また、地下水流の測定は、測定部内でフロート
の位置を、隣接する電極間の電気抵抗の変化に基づき測
定する、つまり、2対の電極間に電流を交互に供給した
際の隣接する電極の電流値を検出し、更にそれらの電流
値の差を演算してフロートの位置を求めるが、そのよう
な電流を流して測定する測定部が、電気絶縁体で周囲を
囲われて形成されているため、測定ケースの周囲に配設
されるケーシングパイプやそこに装着されるスクリーン
の形状や材質の影響を受けずに、誤差のない正確な測定
を行なうことができる。これにより、どのような形状や
材質のスクリーンを持った井戸であっても、地下水流を
正確に測定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は地下水流測定装置の測定部
の斜視図を示し、図2はその断面図を、図3は測定装置
のブロック構成図を示している。1は測定ケースであ
り、図2に示すように、掘削孔内に挿入されたケーシン
グパイプ20内に挿入するための挿入用管24の下端に
取付けられる。
【0018】測定ケース1は、カップ状の上ケース4と
下ケース5を上下に配設し、その上下ケース4、5間
を、数本の格子枠3で連結して構成される。格子枠3の
部分が地下水の流通可能な流通部となり、上部がフロー
ト2を中央に戻すセンタリング部となり、下部の下ケー
ス5の部分が流向、流速を測定する測定部となる。測定
ケース1の上部には、上ケース4内に空気を入れるため
の空気管7が接続される。
【0019】測定ケース1内に電気絶縁体のフロート2
がフリーの状態で配置される。このフロート2は、例え
ばポリプロピレン樹脂等により円柱状に形成され、内部
に密閉された空気室2aを設けることにより、図2のよ
うに、測定ケース1内の水中で、立てた状態で浮遊す
る。また、水の流通部に位置するフロート2の中間部
は、大径部として水の抵抗を受けて共に移動し易くし、
フロート2の上端(空気層に突き出す部分)は小径部と
して水の表面張力を受けにくくしている。また、測定部
となるフロート2の下端部は、中径部とされ、水の抵抗
を受けにくく、且つフロートの位置変化に応じて電極間
に流れる電流にある程度の大きさの変化が生じるように
している。
【0020】そのフロート2の大径部の上部に、フロー
トセンタリング用の導体6が固定される。導体6として
は、短いパイプ状或は円板状の銅やアルミニウム等、非
磁性体の良導電体が良好である。
【0021】さらに、導体6の周囲位置の上ケース4の
内側には、センタリング用に、導体6に誘導電流を生じ
させるための電磁誘導コイル8が巻装される。このコイ
ル8の巻き径は例えば約30〜40mmとされ、約10〜
100アンペアターンの電流が得られるように巻装され
る。電磁誘導コイル8には、図示しない交流の電源回路
が離れた位置に接続される。
【0022】測定部を構成する下ケース5内の内周部に
は、90度の間隔で4個の電極X1、X2、Y1、Y2
が取付けられ、これら4個の電極は下ケース5の横断面
を平面とするX・Y平面上のX軸とY軸上に位置する。
下ケース5は合成樹脂等の電気絶縁物から形成され、電
極X1、X2、Y1、Y2の外側を有効に囲う。これに
より、絶縁体の下ケース5内に配設される電極間に流れ
る電流が、その外周に位置する金属製のケーシングパイ
プ20やスクリーン21等の影響を受けることが少なく
なる。なお、下ケース5の底部は開口することもでき
る。
【0023】図3に示すように、各電極X1、X2、Y
1、Y2はX・Y切換回路10に接続され、定電流回路
11が、このX・Y切換回路10を介してX軸上に位置
する一対の電極X1、X2とY軸上に位置する一対の電
極Y1、Y2との間に、交互に一定の電流を供給するよ
うに接続される。
【0024】X・Y切換回路10は、リレー回路、或は
トランジスタのスイッチング回路等からなり、例えば1
0〜50Hz程度の周期で、電極X1、X2、Y1、Y
2の電流供給側と電流検出側を各々切換え動作する。定
電流回路11では、水の導電率の変化を補正するため、
及び電極の電気分解による誤差をなくすために、例えば
2kHzの矩形波を出力する交流電源が使用される。
【0025】このX・Y切換回路10の出力側には、電
極Y1からの電流を出力する回路に、電流電圧変換回路
12aが接続され、電極Y2からの電流を出力する回路
に、電流電圧変換回路12bが接続され、電極X1から
の電流を出力する回路に、電流電圧変換回路12cが接
続され、電極X2からの電流を出力する回路に、電流電
圧変換回路12dが接続される。
【0026】電流電圧変換回路12a,12b,12
c,12dの出力側には、各々整流回路13a,13
b,13c,13dが接続され、整流回路13aの出力
側は、平滑回路を介して比較器14aの反転入力側に接
続され、整流回路13bの出力側は、平滑回路を介して
比較器14aの非反転入力側に接続される。
【0027】また、整流回路13cの出力側は、平滑回
路を介して比較器14bの反転入力側に接続され、整流
回路13dの出力側は、平滑回路を介して比較器14b
の非反転入力側に接続される。比較器14aは、電極Y
1の電流と電極Y2の電流の差に対応した電圧を出力
し、比較器14bは、電極X1の電流と電極X2の電流
の差に対応した電圧を出力する。
【0028】比較器14aと14bの出力側にはマイク
ロコンピュータ15が接続される。マイクロコンピュー
タ15は、比較器14a,14bからの差電流Iy1、
Iy2、Ix1,Ix2の各データを取り込み、所定の
補正処理を行なった後、X・Yレコーダ16にX座標信
号とY座標信号を出力して、地下水流の方向をX・Y座
標上に記録させ、水流の方向(角度)と流速を演算し、
その演算結果を表示器17に数値表示する。
【0029】次に、上記構成の地下水流測定装置の動作
を説明する。測定用の孔が掘削され、その掘削孔内にケ
ーシングパイプ20が挿入される。ケーシングパイプ2
0には、地下水の流通を許容し、砂等の流入を止めるた
めにスクリーン21が取り付けられ、地下水中に配置さ
れる。
【0030】地下水流の測定を行なう場合、ケーシング
パイプ20内に地下水流測定装置の測定ケース1を挿入
し、それをスクリーン21の位置に達する位置まで降ろ
す。地下水中に水没した測定ケース1内には、格子枠3
の周囲から地下水が流入し、ケース内に充満する。この
状態で、空気管7から上ケース4内に空気を供給するこ
とにより、上ケース4内上部に所定の量の空気層を形成
し、上ケース4内の水位を図2のように所定位置とす
る。このときのケース内の水位はケース内周面に設けた
水位センサ9により検出される。
【0031】そして、フロートセンタリング装置の電源
を投入し、交流電流を電磁誘導コイル8に供給する。す
ると、電磁誘導コイル8の周囲に磁界が発生し、このと
き、電磁誘導コイル8の内側に位置するフロートの導体
6には、その磁界によって生じる磁束の変化を打ち消す
方向に誘導電流(うず電流)が発生する。また、この誘
導電流と磁界の関係から、この導体には、フレミング左
手の法則により、電磁誘導コイル8の中央に向う力が発
生する。
【0032】このため、フロート2の導体6が測定ケー
ス1の上ケース4つまり電磁誘導コイル8の中央に位置
する場合、全ての方向から中央に向う均等な力を受け、
フロート2は測定ケース1の中央位置に保持される。フ
ロート2が測定ケース1内の何れかの側に偏位して位置
する場合、導体6が電磁誘導コイル8の一部に近づくこ
とになる。この場合、導体6がその部分から受ける磁束
密度は大きくなり、導体6に生じる誘導電流が増加し、
導体6に生じる力(中央方向の力)もその部分で増大す
る。このため、その増大した力により、導体6つまりフ
ロート2は、偏位位置から中央に向う力を受け、測定ケ
ース1の中央に戻される。
【0033】このように、フロート2を測定ケース1の
中央にセンタリングした状態で、フロートセンタリング
装置の電源をオフした後、測定を開始する。
【0034】測定開始と共に、定電流回路11から測定
部となる下ケース5内の各電極X1、X2、Y1、Y2
に、交流の矩形電流が供給される。定電流回路11から
の電流は、図5、図6に示すように、電極X1、X2と
電極Y1、Y2に交互に供給され、そのときの電極Y
1、Y2と電極X1、X2から得られる電流が、各々の
回路に接続された電流電圧変換回路12a,12b,1
2c,12dに送られる。
【0035】電流電圧変換回路12a,12b,12
c,12dにより、電流信号は電圧信号に変換され、そ
れらの電圧信号が整流回路13a,13b,13c,1
3dで直流電圧に変換される。そして、電極Y1の電流
Iy1に対応した電圧信号は比較器14aの反転入力
に、電極Y2の電流Iy2に対応した電圧信号は比較器
14aの非反転入力に入力される。また、電極X1の電
流Ix1に対応した電圧信号は比較器14bの反転入力
に、電極X2の電流Ix2に対応した電圧信号は比較器
14bの非反転入力に入力される。そして、比較器14
aからは電流Iy1,Iy2の差に対応した差電圧が出
力され、比較器14bからは電流Ix1,Ix2の差に
対応した差電圧が出力される。
【0036】例えば、図4に示すように、フロート2が
電極Y1方向に移動した場合、電極X1、X2よりみた
電極Y1の電気抵抗R1は、フロート2により電流が遮
られるため、増大し、逆に、電極X1、X2よりみた電
極Y2の電気抵抗R2は、フロート2の影響が減少する
ため、減少する。同様に、フロート2が電極X1方向に
移動した場合、電極Y1、Y2よりみた電極X1の電気
抵抗R3は、フロート2により電流が遮られるため、増
大し、逆に、電極Y1、Y2よりみた電極X2の電気抵
抗R4は、フロート2の影響が減少するため、減少す
る。
【0037】ここで、抵抗R1等は、合成抵抗であるか
ら、1/R1=1/{R(X1、Y1)}+1/{R
(X2、Y1)}となり、抵抗R2は、1/R2=1/
{R(X2、Y2)}+1/{R(X1、Y2)}とな
る。また、抵抗R3は、1/R3=1/{R(X1、Y
1)}+1/{R(X1、Y2)}となり、抵抗R4
は、1/R4=1/{R(X2、Y2)}+1/{R
(X2、Y1)}となる。
【0038】したがって、図5に示すように、電源を電
極X1、X2と電極Y1、Y2との間に接続して電流を
供給し、電極Y1に流れる電流Iy1と電極Y2に流れ
る電流Iy2を測定し、電流Iy1とIy2の差を求め
れば、フロートのY軸方向の移動を測定することができ
る。同様に、図6に示す如く、電源を電極X1、X2と
電極Y1、Y2との間に接続して電流を供給し、電極X
1に流れる電流Ix1と電極X2に流れる電流Ix2を
測定し、電流Ix1とIx2の差を求めれば、フロート
のX軸方向の移動を測定することができる。
【0039】上記のように、測定に使用される各電極X
1、X2と電極Y1、Y2は、電気絶縁物である下ケー
ス5内に配置され、その周囲を電気絶縁体で囲われるこ
とになるため、測定ケース1の外側に位置するケーシン
グパイプ20やスクリーン21が導電体であったとして
も、その影響を受けることはなく、誤差のない正確な電
流値を測定することができる。
【0040】マイクロコンピュータ15は、比較器14
a,14bからの差電流(Iy2−Iy1)と、差電流
(Ix2−Ix1)に対応した各データを取り込み、所
定の補正処理を行なった後、X・Yレコーダ16にX座
標信号とY座標信号を出力して、地下水流の方向をX・
Y座標上に記録させる。さらに、マイクロコンピュータ
15は、経時的なX座標信号とY座標信号の変化から、
水流の方向(角度)と流速を演算し、その演算結果を表
示器17に数値表示する。
【0041】再び繰り返して測定する場合、フロートセ
ンタリング装置を動作させて、フロート2を測定ケース
1の中央位置に戻し、上記と同様に、電極Y1、Y2と
電極X1、X2に交互に定電流を供給し、直交する側の
電極X1、X2と電極Y1、Y2側から電流を測定し、
その差電流を差電圧として取り出す。
【0042】このように、ボーリング孔、観測井、井戸
等に測定ケース1を挿入した状態で、繰り返し地下水流
の測定を行うことができる。また、トレーサ液等を水中
に放出しないため、地下水がトレーサ液等の放出や熱に
より不安定に移動することがなく、高い精度で地下水流
の動きを測定することができる。
【0043】なお、上記実施例では、フロート2を測定
ケース1内で浮遊させ、地下水流の流れに応じて浮遊移
動するフロート2の位置の変化を、4個の電極間に流れ
る電流値より測定したが、フロート2に代えてケース内
中央に吊り下げた揺動体を使用することもできる。この
場合、揺動体は、比重を1.0より若干重い例えば1.
02とする電気絶縁物(例えば合成樹脂)により、フロ
ートと同様の棒状に形成し、糸で測定ケース内の上部か
らこの揺動体を吊り下げ、その下端を上記下ケース5内
に位置させる。
【0044】そして、上記と同様、流通部を流れる地下
水流に応じて揺動体を揺動・移動させ、下ケース5内に
配置した4個の電極間に流れる電流値の変化により、移
動体の位置を検出し、地下水流の動きを測定する。この
場合も、測定開始時に、揺動体を中央に戻すセンタリン
グ装置は、上記と同様に、揺動体の一部に導体を取り付
け、その導体の周囲の測定ケース側に電磁誘導コイルを
巻装し、電磁誘導コイルに電流を流すことにより、揺動
体をセンタリングすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す地下水流測定装置の
斜視図である。
【図2】地下水流測定装置の断面図である。
【図3】地下水流測定装置の電気回路のブロック図であ
る。
【図4】測定ケース内の電極と電気抵抗の基本的関係を
示す説明図である。
【図5】電極Y1とY2からの電流検出の説明図であ
る。
【図6】電極X1とX2からの電流検出の説明図であ
る。
【符号の説明】
1−測定ケース 2−フロート 3−格子枠 4−上ケース 5−下ケース 6−導体 7−空気管 X1、X2、Y1、Y2−電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺地 啓人 三重県四日市市東新町2番23号 東邦地水 株式会社内 (72)発明者 玉腰 幸士 三重県四日市市東新町2番23号 東邦地水 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下水が流通可能な流通部を有する測定
    ケースと、 該測定ケース内に空気を供給する空気供給手段と、 該測定ケース内に設けられ電気絶縁体で周囲を囲った測
    定部と、 該測定ケース内の流通部と該測定部にかけて浮遊可能に
    配設された電気絶縁体のフロートと、 該測定部の内周に、該測定部の横断面を平面とするX・
    Y平面上のX軸とY軸上に位置して配設された2対の電
    極と、 X軸上に位置する1対の電極X1、X2とY軸上に位置
    する1対の電極Y1、Y2との間に、一定の電流を供給
    する定電流回路と、 該定電流回路からの電流供給時に各電極に流れる電流を
    検出すると共に、X軸上に位置する1対の電極X1、X
    2の電流値の差とY軸上に位置する1対の電極Y1、Y
    2の電流値の差とを演算して、該フロートの位置を示す
    X座標信号とY座標信号を発生するX・Y座標信号発生
    手段と、 該X・Y座標信号発生手段からのX座標信号とY座標信
    号に基づき、該フロートの移動方向と移動速度を演算す
    る演算処理手段と、 を備えたことを特徴とする地下水流測定装置。
  2. 【請求項2】 地下水が流通可能な流通部を有する測定
    ケースと、 該測定ケース内に設けられ電気絶縁体で周囲を囲った測
    定部と、 該測定ケース内の流通部と該測定部にかけて揺動自在に
    吊り下げられた電気絶縁物の揺動体と、 該測定部の内周に、該測定部の横断面を平面とするX・
    Y平面上のX軸とY軸上に位置して配設された2対の電
    極と、 X軸上に位置する1対の電極X1、X2とY軸上に位置
    する1対の電極Y1、Y2との間に、一定の電流を供給
    する定電流回路と、 該定電流回路からの電流供給時に各電極に流れる電流を
    検出すると共に、X軸上に位置する1対の電極X1、X
    2の電流値の差とY軸上に位置する1対の電極Y1、Y
    2の電流値の差とを演算して、該揺動体の位置を示すX
    座標信号とY座標信号を発生するX・Y座標信号発生手
    段と、 該X・Y座標信号発生手段からのX座標信号とY座標信
    号に基づき、該揺動体トの移動方向と移動速度を演算す
    る演算処理手段と、 を備えたことを特徴とする地下水流測定装置。
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CN113624989A (zh) * 2021-10-09 2021-11-09 山东省地质矿产勘查开发局第四地质大队(山东省第四地质矿产勘查院) 一种水文地质勘测用可下潜式水流流速检测设备
CN113739844A (zh) * 2021-08-02 2021-12-03 重庆交通大学 基于稀释法的地下水分层监测装置与监测方法

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