JP2000056024A - リアルタイム放射線位置計算装置 - Google Patents

リアルタイム放射線位置計算装置

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JP2000056024A
JP2000056024A JP22342698A JP22342698A JP2000056024A JP 2000056024 A JP2000056024 A JP 2000056024A JP 22342698 A JP22342698 A JP 22342698A JP 22342698 A JP22342698 A JP 22342698A JP 2000056024 A JP2000056024 A JP 2000056024A
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Seiichi Yamamoto
誠一 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リアルタイムで放射線の線源位置を計算するこ
とができるリアルタイム放射線位置計算装置を提供す
る。 【解決手段】放射線の入射位置を検出するための装置に
おいて、放射線の入射することに生じる光変換器の出力
をアナログ−デジタル(A−D)変換する機構5と、プ
ログラムに応じて高速演算を行う素子7とを備え、アナ
ログ−デジタル(A−D)変換されたデータを前記素子
によって読み出し、最適な位置を演算することができる
ようにしたことを特徴とするリアルタイム放射線位置計
算装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリアルタイムで放射
線の入射位置を計算することができるリアルタイム放射
線位置計算装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線位置検出器としては、アルファ
線、ベータ線あるいはガンマ線等の放射線の種類により
各種装置が存在する。ガンマ線位置検出器は通常ガンマ
カメラあるはシンチレーションカメラと呼ばれ、核医学
検査で頻繁に用いられている。一方、ベータカメラはベ
ータ線を高い空間分解能で画像化するために開発された
装置である。現在、動物の脳表のポジトロン核種から放
出されるポジトロンの分布とその時間変化を計測するた
めに用いられたり、ポジトロンエミッショントモグラフ
ィ(PET)のO−15水静注法において、入力関数を
皮膚の上から測定する試みに用いられている。
【0003】通常、位置情報を含めて放射線を測定する
場合には、放射線を光に変換する平面状シンチレータの
後に、光電子倍増管やアバランシェフォトダイオード
(APD)を平面上に並べるか、固体撮像素子(CC
D)や位置有感光電子倍増管(PSPMT)を用いて、
変換光を発光位置を含めて検出する放射線検出器を使用
する。
【0004】その位置有感光電子倍増管で検出する従来
の装置に用いられている位置演算回路は、位置有感光電
子倍増管から4つの出力、Xa、Xb、Ya、Ybをア
ナログ的に(Xa+Xb)及び(Ya+Yb)と演算し
た後、Xa/(Xa+Xb)、Ya/(Ya+Yb)を
計算する。Xa、XbはそれぞれPSPMTのX方向の
両端における電荷に比例するのでXa/(Xa+Xb)
を計算することにより、放射線の入射位置に比例した値
を得ることが可能となる。Y方向も同様である。Xa/
(Xa+Xb)、Ya/(Ya+Yb)の割算はアナロ
グ型割算器を用いる場合もあるが、オフセット等の調整
が必要な上に計算に時間を要する問題点がある。また、
フラッシュ型アナログ−デジタル( A−D) 変換器のリ
ファレンス入力に(Xa+Xb)あるいは(Ya+Y
b)を入力し、アナログ信号入力にXaあるいはYaを
入力することにより、Xa/(Xa+Xb)あるいはY
a/(Ya+Yb)の計算及びA−D変換を同時に行う
場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この方式は割り算をA
−D変換器と同時に行うことができる利点があり、ポジ
トロンエミッショントモグラフィ(PET)の検出器の
位置演算回路などに用いられている。しかし、この方式
は比較的、微分直線性の良くないフラッシュ型A−D変
換器のリファレンス入力に、変動するアナログ信号を入
力するため、計算されたXa/(Xa+Xb)あるいは
Ya/(Ya+Yb)のデジタル値は微分直線性がさら
に悪くなり、結果として位置演算された画像上に縦ある
いは横方向のスジ状のアーチファクトを生じる問題があ
った。このアーチファクトの影響を避けるために予め均
一な線源に対するデータを収集しておき、測定したデー
タを割り算するいわゆるフラッド補正を行う場合もある
が、フラッド補正では十分にアーチファクトを消すこと
が難しい場合もあり、他の手段による微分直線性の改善
が望まれていた。この点はガンマカメラ等、他の位置検
出器でも状況は同様である。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するために、
高速のマイクロプロセッサで、現状、1ステップあたり
50n秒程度の時間で処理が可能なデジタルシグナルプ
ロセッサ(DSP)を位置演算回路に用いることによ
り、信号の加算及び割り算をDSP内でデジタル的にリ
アルタイムに行い、A−D変換器では入力信号のA−D
変換のみに用いて、微分直線性を改善するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明が採用し
た技術解決手段は、放射線の入射位置を検出するための
装置において、放射線の入射することに生じる光変換器
の出力をアナログ−デジタル(A−D)変換する機構
と、プログラムに応じて高速演算を行う素子とを備え、
アナログ−デジタル(A−D)変換されたデータを前記
素子によって読み出し、最適な位置を演算することがで
きるようにしたことを特徴とするリアルタイム放射線位
置計算装置であり、
【0008】前記プログラムに応じて高速演算を行う素
子は、DSP(デジタル信号処理器)であることを特徴
とするリアルタイム放射線位置計算装置であり、
【0009】前記放射線はアルファ線、ベータ線、ガン
マ線、エックス線のいずれか一つであることを特徴とす
るリアルタイム放射線位置計算装置であり、
【0010】ベータ線を検出するためのシンチレータ
と、位置有感型PMT(PSPMT)と、A−D変換器
と、DSPボード(位置演算回路)とを備え、前記シン
チレータからの出力をアナログ−デジタル(A−D)変
換し、アナログ−デジタル(A−D)変換されたデータ
を前記DSPによって読み出し、最適な位置を演算する
ことができるようにしたことを特徴とするリアルタイム
放射線位置計算装置前記プログラムに応じて高速演算を
行う素子は、DSPボード(位置演算回路)であること
を特徴とするリアルタイム放射線位置計算装置である。
【0011】
【実施の形態】本発明に係わる実施形態を図面を参照し
て説明すると、図1はベータ線を検出するリアルタイム
放射線位置計算装置の構成図である。図において、本リ
アルタイム放射線位置計算装置は、ベータ線を検出する
ためのCaF2(Eu)シンチレータ1、テーパー型フ
ァイバープレート(テーパーファイバー)2、PSPM
T3、抵抗マトリックス3a、ディレーラインクリピン
グ(DLC)4、A−D変換器5、マルチプレクサー
(MUX)6、DSP7より構成される。この中で本発
明の構成い欠かせないものは、シンチレータ、PSPM
T、抵抗マトリックス、A−D変換器5およびDSPで
ある。
【0012】まず、外部より到来したベータ線パルスは
シンチレータ1で光に変換された後、テーパーファイバ
ー2を経由してPSPMT3よりXa、Xb、Ya、Y
bの4つの電気信号として出力される。その際、Xa、
Xb、Ya、YbはPSPMT3内部で抵抗マトリック
ス3aを通るため数μSecで減衰し、減衰時になまっ
た信号をディレーラインクリピング(DLC)に通し、
パルス幅を約3μSecに短縮する。その4信号はそれ
ぞれ対応した4つのA−D変換器5に入力されるが、そ
の際、Ya、Ybは入力前に分岐させてアナログ的に加
算し、エネルギー信号として、タイミング信号の生成及
びエネルギー弁別に用いられる。タイミング信号として
は、一定時間遅らせた後、A−D変換のタイミングをと
るためにA−D変換器5へ入力される。一定時間遅らせ
る理由は、放射線パルスのピークのタイミングでA/D
変換を行うためで、そのための遅延時間は、1.5μ秒
程度である。
【0013】エネルギー弁別された信号は、DSPボー
ド7に入力され、位置演算処理を開始するための割り込
み信号(INT)となる。各A−D変換器5に入力され
た4信号は、先のタイミング信号が入力された後にデジ
タル信号に変換され、各A−D変換器内部に保存され
る。一方、DSPボード7は、先の割り込み信号を受け
て、マルチプレクサー(MUX)6で接続を切り替えつ
つ、各A−D変換器5内部に蓄積されているデジタル信
号を順次読み出す。読み出したデジタル信号を基に、D
SP内部でXa/(Xa+Xb)あるいはYa/(Ya
+Yb)の割り算を基にした各種計算を行う。DSPで
は先ず(Xa+Xb)をデジタル的に計算し、その後X
a/(Xa+Xb)の計算を同様にデジタル的い行う。
Y方向に対しても同様である。その後、計算データを蓄
積するためのメモリへ転送させる。以上の処理を放射線
の入射毎に繰り返す。こうして、本発明では、放射線の
入射位置を計算することができる。
【0014】以上本発明に係わる実施の形態は、ベータ
線の放射線を対象にした位置検出器を対象としている
が、本発明は同様な構造で撮影を行うアルファ線及びガ
ンマ線、さらにはエックス線もしくは光子の位置検出器
の位置演算回路にも適応が可能である。また本発明はそ
の精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のい
かなる形でも実施できる。そのため、前述の実施形態は
あらゆる点で単なる例示にすぎず限定的に解釈してはな
らない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、A−D
変換器ではリファレンス入力を一定電圧としてXa、X
b、Ya、YbをA−D変換することにより、従来のリ
ファレンス入力に(Xa+Xb)あるいは(Ya+Y
b)を入力する方式と比較して微分直線性が改善する。
その場合は、改めてXa/(Xa+Xb)あるいはYa
/(Ya+Yb)の計算を行わなければならないが、A
−D変換後に高速処理が可能なDSPを位置演算回路と
して用いて、デジタル信号となった各信号をXa/(X
a+Xb)あるいはYa/(Ya+Yb)の計算を高速
で行い、リアルタイム性を確保する。これにより、微分
直線性を改善して、縦及び横に走るスジ状のアーチファ
クトを減少させることができる。さらに、DSPはプロ
グラムにより演算方式を簡単に変更可能であり、DSP
にプログラムを追加することにより、位置演算だけでな
く、空間的な直線性の補正やエネルギー信号の補正、均
一性の補正も演算回路で行うことができる、等の優れた
効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるベータ線を検出するリアルタイ
ム放射線位置計算装置の構成図である。
【符号の説明】
1 ベータ線を検出するためのCaF2(Eu)シ
ンチレータ 2 テーパー型ファイバープレート(テーパーファ
イバー) 3 PSPMT 4 ディレーラインクリピング(DLC) 5 A−D変換器 6 マルチプレクサー(MUX) 7 DSPボード(位置演算回路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線の入射位置を検出するための装置に
    おいて、放射線の入射することに生じる光変換器の出力
    をアナログ−デジタル(A−D)変換する機構と、プロ
    グラムに応じて高速演算を行う素子とを備え、アナログ
    −デジタル(A−D)変換されたデータを前記素子によ
    って読み出し、最適な位置を演算することができるよう
    にしたことを特徴とするリアルタイム放射線位置計算装
    置。
  2. 【請求項2】前記プログラムに応じて高速演算を行う素
    子は、DSP(デジタル信号処理器)であることを特徴
    とする請求項1に記載のリアルタイム放射線位置計算装
    置。
  3. 【請求項3】前記放射線はアルファ線、ベータ線、ガン
    マ線、エックス線のいずれか一つであることを特徴とす
    る請求項1に記載のリアルタイム放射線位置計算装置。
  4. 【請求項4】ベータ線を検出するためのシンチレータ
    と、位置有感型PMT(PSPMT)と、A−D変換器
    と、DSPボード(位置演算回路)とを備え、前記シン
    チレータからの出力をアナログ−デジタル(A−D)変
    換し、アナログ−デジタル(A−D)変換されたデータ
    を前記DSPによって読み出し、最適な位置を演算する
    ことができるようにしたことを特徴とするリアルタイム
    放射線位置計算装置。
JP22342698A 1998-08-06 1998-08-06 リアルタイム放射線位置計算装置 Pending JP2000056024A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101542518B1 (ko) 2008-12-09 2015-08-07 서모 일렉트론 리미티드 베타 방사선 모니터 및 방법

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