JP2000055860A - 塗膜の防食性能試験方法 - Google Patents

塗膜の防食性能試験方法

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JP2000055860A
JP2000055860A JP10219096A JP21909698A JP2000055860A JP 2000055860 A JP2000055860 A JP 2000055860A JP 10219096 A JP10219096 A JP 10219096A JP 21909698 A JP21909698 A JP 21909698A JP 2000055860 A JP2000055860 A JP 2000055860A
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corrosion resistance
coating film
cathode current
maximum density
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Yoshiaki Yamagami
喜昭 山上
Koichi Yanai
紘一 柳井
Yoshimichi Ogino
義道 荻野
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製素地が、単一金属の場合及びメッキ層
を有する場合の何れであっても、高精度に耐食性を判定
すること。 【解決手段】 金属製素地6の表面に塗装された非導電
性の塗膜7に、その表面から前記素地6に達する人工傷
8を付け、該傷8を通して前記金属製素地6と対極4と
を電解溶液3を介して電気的に短絡させ、前記素地6側
を、アノード側およびカソード側に強制的に分極を連続
して所定回数繰り返し、そのときのカソード電流最高密
度の換算値(カソード電流最高密度換算値=(カソード
電流最高密度)2 /アノード電流最高密度)をもって、
前記塗膜7の前記金属製素地6に対する耐食性を判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗膜の防食性能試
験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗膜の防食性能試験方法に関しては、例
えば、特開平7−234202号公報に記載のものが公
知である。この従来のものは、「金属製の素地の表面に
コーティングされた非導電性のコーティング物を検査対
象とし、このコーティング物の表面から素地に達する傷
を人工的に付け、この人工傷を付けた状態でコーティン
グ物の表面側の対極と、素地表面とを、人工傷部分を通
じて電解溶液を介し電気的に短絡させ、この短絡状態に
て強制的なカソード反応を得ることを所定回数繰り返
し、このときのカソード電流密度ピークの変動比によっ
てコーティング物の付着性を判定することを特徴とする
コーティング物の付着性試験方法。」であった。
【0003】ところで、前記従来の技術は、金属製素地
の表面に亜鉛メッキした亜鉛メッキ鋼板等の表面に、コ
ーティングされた非導電性のコーティング物の付着性試
験には適用できなかった。そこで、亜鉛メッキ鋼板等に
対するコーティング物の付着性試験方法として、例え
ば、特開平9−257740号公報に記載のものが公知
である。
【0004】この従来のものは、「表面に犠牲防食関係
にある金属層を有する金属製素地の上にコーティングさ
れた非導電性のコーティング物を検査対象とし、このコ
ーティング物にこれの表面から金属製素地に達する傷を
人工的に付け、この人工傷を付けた状態でコーティング
物の表面側の対極と、金属製素地の表面とを、人工傷部
分を通じて電解溶液を介して電気的に短絡させ、この短
絡状態にて金属製素地側を電解溶液中で電気的に一旦ア
ノード側に分極し、次いでカソード側に分極するとこと
を所定回数繰り返して、強制的にアノード反応およびカ
ソード反応させ、このときのカソード電流密度ピークの
変動比を基にコーティング物の付着性を判断することを
特徴とするコーティング物の付着性試験方法。」であっ
た。
【0005】この方法は、表面に犠牲防食関係にある金
属層を有する金属製素地の上にコーティングされた非導
電性のコーティング物を検査対象とする場合に有効であ
るが、冷間圧延鋼板のような単一金属で構成されている
金属製素地の場合は不適当とされていた。即ち、従来
は、単一金属で構成されている金属製素地の場合は、特
開平7−234202号公報に記載の技術が適用可能
で、犠牲防食関係にある金属層を有する金属製素地の場
合は、特開平9−257740号公報に記載の技術が適
用可能とされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術によれ
ば、金属製素地が単一か、又は、メッキ等が施されてい
るかにより、二つの技術を使い分けしなければならなか
った。本願発明者らは、金属製素地として単一のダクタ
イル鋳鉄の場合に付き、前記二つの従来技術を各々試行
したが、その結果はあまり精度の良いものではなかっ
た。
【0007】そこで、本発明は、前記従来技術よりも高
精度な塗膜の防食性能試験方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明の塗膜の
防食性能試験方法の特徴とするところは、金属製素地の
表面に塗装された非導電性の塗膜に、その表面から前記
素地に達する人工傷を付け、該傷を通して前記金属製素
地と対極とを電解溶液を介して電気的に短絡させ、前記
素地側を、アノード側およびカソード側に強制的に分極
を連続して所定回数繰り返し、そのときのカソード電流
最高密度の換算値(カソード電流最高密度換算値=(カ
ソード電流最高密度)2 /アノード電流最高密度)をも
って、前記塗膜の前記金属製素地に対する耐食性を判定
する点にある。
【0009】前記構成の本発明によれば、金属製素地
が、単一金属の場合及びメッキ層を有する場合の何れで
あっても、高精度に耐食性を判定することができる。
尚、前記金属製素地の表面は、ダクタイル鋳鉄からなる
のが好ましい。また、塩水噴霧試験の耐食寿命が既知の
試験片と、前記本発明の方法に用いた試験片の人工傷の
腐食幅との対応関係において、前記カソード電流最高密
度の換算値と前記塩水噴霧試験の耐食寿命とを関連づけ
て、耐食寿命が未知の塗板の塩水噴霧試験耐食寿命を推
定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1に示すものは、本発明の塗膜の
防食性能試験に用いる試験装置であり、該試験装置は、
試験片1と、ホルダー2と、電解溶液3と、対極4と、
制御装置5とから主構成されている。
【0011】前記試験片1は、金属製素地6と、その表
面にコーティングされた非導電性塗膜7とからなる。前
記金属製素地1はダクタイル鋳鉄からなり、平板状に形
成されている。前記塗膜7として、例えば、エポキシ樹
脂塗膜、ビニルアクリル樹脂塗膜、タールエポキシ樹脂
塗膜等が用いられる。前記試験片1の非導電性塗膜7に
は、図2に示すように、表面から素地に達する人工傷8
がクロス状に入れられている。
【0012】尚、図2の上部の人工傷8は、試験前の状
態であり、下部の人工傷8は、試験後の状態を示す。こ
の人工傷8を包囲するように、前記ホルダー2が試験片
1の表面にシール9を介して載置される。そして、ホル
ダー2内に前記電解溶液3が所定深さ貯留される。この
電解溶液3に、前記対極4が浸漬される。この対極4
は、前記制御装置5に電気的に接続され、また前記試験
片1の金属製素地6も制御装置5に電気的に接続され
る。この制御装置5は、前記特許公報に記載のものと基
本的に同じであるのでその詳細は省略する。
【0013】しかして、前記対極4と素地6の表面と
は、人工傷8と電解溶液3を介して電気的に短絡されて
いる。前記制御装置5は、前記短絡状態で、前記素地6
を電解溶液3の中で電気的に一旦アノード側に分極し、
次いでカソード側に分極することを所定回数繰り返し
て、強制的にアノード反応及びカソード反応させ、この
ときの分極電流値の変化を測定すると共に、カソード電
流最高密度換算値を、次式に基づき演算するものであ
る。
【0014】
【数1】 カソード電流最高密度換算値=(カソード電流最高密度)2 /アノード電流最高 密度 ……(1) 図3に示すものは、前記分極操作を行ったときの電極電
位の変化と電流密度の測定結果の模式図である。即ち、
先ず→に示すように、電極電位を自然電位から−2
00mVに順次変化させ、次いで→→に示すよう
に、−1200mVに順次変化させ、更に、→→
に示すように、−200mVに変化させる。そして、
→→→と前記操作を繰り返す。
【0015】図4に示すものは、具体的な測定結果であ
り、ダクタイル鋳鉄から成る金属製素地6に、非導電性
塗膜7としてエポキシ樹脂塗膜90μmを形成した試験
片1を用いて、−200mV〜−1200mVの電位変
化を23回繰り返した測定結果である。尚このグラフの
電流密度はその絶対値で表されている。表1は、各種試
験片の分極電流値の変化を示すものであり、この表中の
「エポキシ樹脂塗膜」のデータは、前記図4に示すもの
である。
【0016】前記分極試験と共に、塩水噴霧試験の耐食
寿命が既知の塗装試験片から、前記分極曲線を検討する
と、カソード側及びアノード側での分極電流密度のサイ
クル毎の変化状況が試験片により異なることが認められ
た。そこで、23サイクルまでの電流最高密度をとり、
カソード電流最高密度の換算値を求めた。その結果を表
1に示す。
【0017】尚、分極測定時に人工傷の面積を0.1c
2 とみなしているが若干の差異があり、面積測定が困
難であるので、アノード電流密度を用いて前記(1)式
によりカソード電流密度換算値を算出した。
【0018】
【表1】
【0019】前記表1の結果に基づけば、カソード電流
最高密度換算値(X)と耐食寿命(T)に相関関係が認
められる。そこで、次の近似式により両者の相関関係を
求めた。尚、寿命Tの単位は時間(Hr)である。
【0020】
【数2】 T=−5.13976*10-13 5 +6.70704*10-94 −3.36691*10-53 +0.0809176 X2 −93.2354 X+42432.9 ……(2) 前記(2)式を用いて、前記表1のカソード電流最高密
度換算値Xを当てはめた結果が、表2に示されている。
【0021】
【表2】
【0022】前記表2によれば、塩水噴霧耐食寿命と当
てはめ値Tとは良く一致していることが判る。表3に示
すものは、ダクタイル鋳鉄の金属製素地に非導電性塗膜
としてアクリルエポキシ樹脂塗膜を厚さ100μm形成
した試験片の分極試験の結果であり、この結果から、耐
食寿命を推定する。
【0023】
【表3】
【0024】前記表3に示すカソード電流最高密度換算
値1960を、前記(2)式に代入すると、塩水噴霧耐
食寿命T=1100時間の推定値が得られる。尚、前記
実施の態様は、金属製素地が単一金属の場合のみである
が、メッキ層を有する場合は特開平9−257740号
公報の記載より類推されるので、その実施の態様は省略
する。また、本発明は前記実施の態様に限定されるもの
ではない。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、金属製素地が、単一金
属の場合及びメッキ層を有する場合の何れであっても、
高精度に耐食性を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の試験装置のブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明に使用する試験片の平面図であ
る。
【図3】図3は、分極電位と電流密度の関係を示すグラ
フである。
【図4】図4は、図3のグラフの電流密度を絶対値で表
したグラフであり、エポキシ樹脂塗膜90μmの測定記
録である。
【符号の説明】 1 試験片 3 電解溶液 4 対極 6 金属製素地 7 塗膜 8 人工傷

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製素地の表面に塗装された非導電性
    の塗膜に、その表面から前記素地に達する人工傷を付
    け、該傷を通して前記金属製素地と対極とを電解溶液を
    介して電気的に短絡させ、前記素地側を、アノード側お
    よびカソード側に強制的に分極を連続して所定回数繰り
    返し、そのときのカソード電流最高密度の換算値(カソ
    ード電流最高密度換算値=(カソード電流最高密度)2
    /アノード電流最高密度)をもって、前記塗膜の前記金
    属製素地に対する耐食性を判定する塗膜の防食性能試験
    方法。
  2. 【請求項2】 前記金属製素地の表面は、ダクタイル鋳
    鉄からなることを特徴とする請求項1記載の塗膜の防食
    性能試験方法。
  3. 【請求項3】 塩水噴霧試験の耐食寿命が既知の試験片
    と、前記請求項1記載の方法に用いた試験片の人工傷の
    腐食幅との対応関係において、前記カソード電流最高密
    度の換算値と前記塩水噴霧試験の耐食寿命とを関連づけ
    て、耐食寿命が未知の塗板の塩水噴霧試験耐食寿命を推
    定する塗膜の防食性能試験方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011040688A1 (ko) * 2009-09-29 2011-04-07 성균관대학교산학협력단 배관 방청 관련 전기화학적 가속화 방법을 이용한 정량적 코팅 열화도의 평가방법
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