JP2000054801A - ピストンが円運動(回転)するシリンダー - Google Patents

ピストンが円運動(回転)するシリンダー

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JP2000054801A JP10262237A JP26223798A JP2000054801A JP 2000054801 A JP2000054801 A JP 2000054801A JP 10262237 A JP10262237 A JP 10262237A JP 26223798 A JP26223798 A JP 26223798A JP 2000054801 A JP2000054801 A JP 2000054801A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】歯車やシャフトを使わずに回転エネルギーを伝
えるしくみを考案し、自動車など効率がよく快適な走行
を可能にする。またこのしくみをエンジンに応用し、従
来のエンジンに比べ、出力が2倍以上で燃費のよいエン
ジンを可能にする。 【解決手段】タイヤ状のシリンダーの中をピストンが円
運動する。それを可能にするのが、弁1である。ピスト
ンが弁1地点を通過すると同時に弁1が閉じる。すると
吸気口から爆発気体あるいは液体が入ってきてピストン
を回転させる。ピストンが弁1地点を通過する時、素早
く弁1が開き、通過と同時にまた閉じる。このシリンダ
ーを2個組み合わせ、油圧のエネルギーなどを安定した
回転エネルギーにかえることができる。また、この形式
をエンジンに応用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】油圧などの流体エネルギーを回転
エネルギーに転換でき、極めて摩擦抵抗の少ないエネル
ギー伝送ができる。特に自動車の場合、歯車やシャフト
など不要になり、4輪駆動車など単純な仕組みで極めて
効率のよい駆動が可能となる。また、従来のエンジンが
筒型のシリンダーの中をピストンが往復運動していたも
のを、このシリンダーを使えば円運動に改良できるので
ある。爆発エネルギーをほとんど全部回転エネルギーに
転換することができ、出力が従来にくらべ2倍以上得ら
れ大変効率がよい。自動車をはじめ、船舶などのエンジ
ンの革命となり、大幅な出力アップと燃費の改良が見込
める。
【0002】
【従来の技術】従来エンジンの回転力を車輪に伝える場
合、たいへん重い歯車やシャフト、内輪差の解決のため
にデファレンシャルなど、4輪駆動の場合など多くの問
題を抱えていた。またこれらは摩擦抵抗が大きく、燃費
の問題もあった。また従来のエンジンは、ピストンが往
復運動し、爆発のエネルギーを半回転分しか利用してい
なかった。また、往復運動はピストンが「往」でついた
慣性エネルギーを「復」で殺してしまうのでエネルギー
ロスはさらに大きい。また、往復運動は高速回転の場合
はどうしても振動が増える欠点があった。従来、これに
似たエンジンはあった。『ロータリーエンジン』は三角
形のピストンが円運動に近かい回転をしていた。しかし
シリンダーが円形ではなく複雑な形状であり製造が容易
ではない。また、爆発エネルギーを効率よく利用できて
いなかった。燃費もよくないのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このシリンダーを使え
ば、極めて摩擦抵抗の少ないエネルギー伝送ができるだ
けではなく、内輪差の問題も、流体の原理により、極め
て単純な構造で2輪や4輪にバランスよく回転力を伝え
ることができ、シンプルで燃費のよい4輪駆動が実現で
きるのである。またこのシリンダーを使ったエンジン
は、シリンダーがタイヤ状の形態をしており、その中を
ピストンが円運動するので、従来のピストンが往復運動
するシリンダーに比べ爆発エネルギーをほとんど全部回
転エネルギーに変えることができ、同じ燃料で従来の2
倍以上のエネルギーを得ることができ、たいへん効率が
よいのである。また、円運動であるために振動も少ない
のである。
【0004】
【課題を解決すための手段】タイヤ状のシリンダーの中
をピストンを円運動させるための最大の解決点は図面1
の図1の弁1である。タイヤ状のシリンダーの中をピス
トンが通過し、弁1を差し込むことにより吸気口より流
体が入ってきてピストンを押し回転させる。弁1地点ま
でピストンを押したところで弁1が開きピストンが通過
し、弁1が閉じ、また吸気口から流体が入ってきてピス
トンを押す。押されながら前の流体を排気口から押し出
すのである。これが基本的仕組みであるが、弁の上下時
の動作の安定を確保するためには、図面2のように2個
のシリンダー1、2を合体させ、回転軸を連結してお
き、ピストンの位置を180度ずらせる。そして半回転
ごとに弁Cと弁Bを図面2のように切り換える。すなわ
ち弁Cが閉じている時は弁Bは開き、流体(オイル)は
切替え弁Aによってシリンダー1に流れ、シリンダー1
のピストンを回転させる。シリンダー1のピストンが、
180度回転した所で、こんどは弁Cが開き、弁Bが閉
じる。すると切替え弁Aによって流体(オイル)がシリ
ンダー2に流れシリンダー2のピストンを回転させ確実
に回転を継続させるのである。このように2個のシリン
ダーを交互に使い安定した回転を継続させるのである。
またエンジンの場合、シリンダーの外に設けられた燃焼
が解決点である。すなわち、図面3で、ピストンが弁
1の地点にさしかかると、その通過を妨げないように素
早く弁1が引き抜かれ、ピストンの通過と同時にまた弁
1が素早く差し込まれて閉じる。すると燃焼室から燃焼
(爆発)気体がシリンダーに流れ、ピストンを押し回転
させるのである。この改良エンジンは、シリンダー1個
でも回転は可能であるが、より効率を上げるためには、
図面3のように、吸気圧縮専用のシリンダー1個を燃焼
専用のシリンダー2個が両側からはさみ、その回転軸を
連結させた構造の方が燃料の無駄がなくなり効率がよ
い。このシリンダー3個を基本型とし、排気量をふやす
には、この基本型を増やすか、大型化すればよい。
【0005】
【作用】回転を他へ伝える場合、図面2のシリンダーを
回転を送る側に1セット、送られる側に1セット設置
し、その間を液体(オイルなど)で満たされたパイプで
連結する。シリンダー内も液体(オイルなど)で満たし
ておく。こうすれば送る側のシリンダーが回転すれば送
られる側のシリンダーも同じように回転し回転エネルギ
ーの伝送が行われる。自動車の場合、変速機の替わりに
このシリンダーを数セット設置し、エンジンの回転力に
よりこのシリンダーを回転させ、ここから流体(オイ
ル)を各車輪のシリンダーへ送り込み自動車を走行させ
るのである。さて、このエンジンの場合の仕組みと動作
を説明すると、まず吸気圧縮専用のシリンダー (図面3の図2) これは真ん中にあるシリンダーであり、タイヤ状のシリ
ンダー、その中を回転するピストン、そのピストンの回
転に合わせてタイミングよく直角に横切る弁(弁1)、
吸気口1個、排気弁2個(弁2と弁4)から成る。この
排気弁2個は連結して交互に開閉するようにする。次に
その動作を説明すると、このシリンダーの中をピストン
が回転し、図の弁1地点を通過するとき、ピストンの通
過を妨げないように素早くこの弁1が引き抜かれ、通過
と同時にまたこの弁が素早く差し込まれて閉じる。する
とシリンダーの吸気口から混合気が吸気され、シリンダ
ー内は混合気で充満される。弁1が引き抜かれ、ピスト
ンが通過し、弁が閉じると、こんどはピストンの前の混
合気の圧縮が開始される。それと同時にピストンの後ろ
では、また吸気が行われるのである。すなわち吸気と圧
縮が同時に行われる。さて圧縮されていく混合気はいづ
れか一方の排気弁(例えば弁2)を通ってそれに隣接す
る燃焼室(例えば左燃焼室)で受け止められ、圧縮され
ていく。この排気弁(弁2)は一方が開いていれば他方
(弁4)は閉じるように連結した構造にしておく。圧縮
が完了すると、弁2が閉じ、弁4が開き、今度はもう一
方の燃焼室(例えば右燃焼室)に圧縮混合気を送ってい
く。燃焼室燃焼専用シリンダー(図2)燃焼室 は、真ん中の吸気圧縮専用のシリンダーとそれを
両側からはさむ燃焼専用の2個のシリンダーの間に設け
られる2個の球状などの燃焼室(図2の右燃焼室と左燃
焼室)である。それには、吸気口(例えば弁4)が吸気
圧縮専用シリンダー側に開き、排気口(例えば弁5)が
燃焼専用シリンダー側に開いており、それぞれには弁
4、弁5が(左燃焼室には弁2、弁3)が設けられてい
る。また点火プラグなども設けられなければならない。
(軽油燃料の場合は燃料噴射口)また燃焼を休んでいる
時、混合気の代わりに冷気を吸い込む弁(弁6、弁
7))も設ける。燃焼専用シリンダーは真ん中の吸気圧
縮専用のシリンダーを両側からはさむ燃焼専用の2個の
シリンダーである(図2の右燃焼シリンダーと左燃焼シ
リンダー)。構造は吸気圧縮専用のシリンダーと同じで
あるが、燃焼専用のため、吸気口(弁3、弁5)が燃焼
室側に開き、排気口1、排気口2がそれぞれのシリンダ
ーに設けられ常時開いている。そのはたらきは、燃焼室
の排気弁(例えば弁5)が閉じ、吸気弁(弁4)が開
き、真ん中の吸気圧縮専用シリンダーのピストンの回転
によって圧縮された混合気が吸気口(弁4)から入って
きて、ピストンが弁1近くにさしかかり、その圧縮比が
最高になった時点で、吸気弁(弁4)が閉じ、燃焼室内
の混合気の圧縮比は保たれる。一方、燃焼専用シリンダ
ーのピストンも同時に図の弁1地点にさしかかり、その
通過を妨げないように弁1が開き、ピストンが通過し、
弁1が閉じた瞬間に、燃焼室の圧縮された混合気に点火
され燃焼が開始し、排気弁5が開かれ、燃焼気体が燃焼
専用シリンダー(右燃焼シリンダー)に流れ、ピストン
を押して回転させる。ピストンが一回転して燃焼が終了
し、次の回転に移るが、次は燃焼を休み、そのまま右燃
焼室の吸気口(弁7)より冷気を吸気して冷却し燃焼専
用シリンダーの冷却と排気を行う。その間に今度はもう
一方の燃焼専用シリンダー(左燃焼シリンダー)で上記
と同じ燃焼がおこなわれる。すなわち弁2が開き、弁3
が閉じ、真ん中の吸気圧縮専用のシリンダーから圧縮混
合気が入ってきて、ピストンが弁1近くにさしかかり、
その圧縮比が最高になった時点で、弁2が閉じ、左燃焼
室内の混合気の圧縮比は保たれ、弁1が開き、ピストン
が弁1地点を通過し、弁1が閉じた瞬間に左燃焼室の混
合気に点火され、燃焼と同時に弁3が開かれ、燃焼気体
が左燃焼シリンダーに流れ、ピストンを押し、回転させ
るのである。このように、真ん中の吸気圧縮専用のシリ
ンダーが左右の燃焼専用シリンダーに交互に混合気を送
り、燃焼を交互に継続させていくのである。また一方が
燃焼している時、他方は燃焼を休み排気と冷却をすると
いうぐあいに燃焼と排気冷却を交互に行い回転を継続し
ていくのである。
【0006】
【実施例】以上が仕組みと動作の説明である。細かなメ
カニックな部分は実用化の段階で工夫されるべきである
が、一番のポイントのシリンダーを横切る弁(弁1)は
従来技術のカムシャフトの改良工夫、その他による弁の
開閉によって実用化できると思う。そうすれば広く使わ
れている自動車のエンジン、船舶、航空機などのエンジ
ンの効率化、省資源化が図られるのである。また、この
ような摩擦の無い回転エネルギーの伝送が可能となれ
ば、工場での機械、工作機械遊園地の遊具などの回転部
分は歯車やシャフトなどの重い、摩擦のある部品から解
放され、軽やかな動作が可能となる。
【0007】
【発明の効果】これは理論であるが、もし実用化できれ
ば、同じ燃料で、出力が従来の2倍以上のエンジンが出
現することになり、世の中のエンジンの革命であり、エ
ネルギーの有効利用、ひいては地球温暖化防止にも、日
本の産業技術にも大きな貢献ををする考案なのである。
また、このような摩擦のない回転エネルキーの伝送が可
能となれば、エネルギーの有効利用が促進され、無駄な
エネルギー消費が抑制され、二酸化炭素の排出も大幅に
低下させられる。
【図面の簡単な説明】
【図面1】「請求項1」のピストンが円運動(回転)す
るシリンダーの正面図及び側面図である。
【図面2】「請求項2」の液体(オイルなどの油圧)に
よる回転エネルギーの伝送の仕組みである(正面図及び
側面図)。すなわちこのシリンダー2組を2本のパイプ
で連結し、一方のシリンダーの回転を他方のシリンダー
に伝える。
【図面3】「請求項3」のタイヤ状のシリンダーをエン
ジンに応用した仕組みの正面図及び側面図である。
【符号の説明】
*図面1の「弁1」はピストンの回転に合わせて上下す
る弁である。 *図面2の「弁」は液体(オイルなど)を半回転ごとに
2つのシリンダーに交互に送るための切替え弁である。 *図面3 ・弁1(ピストンの回転に合わせて上下する弁。) ・弁2と弁4(吸気圧縮専用シリンダーが圧縮気体を燃
焼室に送ってくるときに開き、爆発するときに閉じる
弁。) ・弁3と弁5(圧縮のときは閉じ、爆発のときは開く
弁。)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤ状のシリンダーの中をピストンが円
    運動(回転)し、そのピストンにつながる円盤の回転か
    ら回転エネルギーを取り出す、しくみことである。ピス
    トンの回転を継続させるためには、ピストンの回転に合
    わせてタイミングよくシリンダーを直角に(多少角度を
    変えてもよい)横切る弁(図面1の図1の弁1)を設け
    る。すなわち図面1の図1のようにピストンが弁1地点
    にさしかかると、図2のように弁1が素早く上がりピス
    トンの通過を妨げないようにし、ピストンが通過すると
    素早く下りて閉じる(図3)。すると爆発気体または流
    体(液体)が吸気口から入ってきてピストンを回転させ
    るのである。
  2. 【請求項2】請求項1のシリンダーを使い、流体(油圧
    など)による回転エネルギー伝送のしくみのことであ
    る。すなわち図面1の吸気口へ、オイルなどの流体を送
    り込み、ピストンを回転させるしくみである。これはシ
    リンダー1個でも可能であるが、より安定した作動をさ
    せるために、図面2のように、2個のシリンダーを接合
    して回転軸を連動する。またシリンダー1とシリンダー
    2の間に流体の切替え弁を設け、半回転ごとに切替え弁
    を切替え、流体を1と2のシリンダーへ交互に送り込み
    回転を安定させる。
  3. 【請求項3】また、エンジンの場合、吸気、圧縮のとき
    の混合気のロスをなくするために、図面3のように、請
    求項1と同じ構造の吸気圧縮専用のシリンダーを設け、
    それをはさむように、請求項1と同じ左右2個の燃焼専
    用のシリンダー(右燃焼シリンダー左燃焼シリンダ
    )を設ける。そして吸気圧縮専用のシリンダーと左右
    2個の燃焼専用のシリンダーの間にそれぞれ2個の燃焼
    を設け回転軸を連結する。そして真ん中の吸気圧縮専
    用のシリンダー、左右の燃焼室、左右の燃焼シリンダー
    の接点には図2のように弁(2〜5)を設ける。すなわ
    ち真ん中のシリンダーは吸気・圧縮専用であり、圧縮と
    吸気を同時に行い、それをはさむ左右のシリンダーの燃
    焼室に交互に圧縮混合気を送り、交互に燃焼爆発を続け
    るのである。
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