JP2000042448A - 遠心分離機 - Google Patents

遠心分離機

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JP2000042448A
JP2000042448A JP10217582A JP21758298A JP2000042448A JP 2000042448 A JP2000042448 A JP 2000042448A JP 10217582 A JP10217582 A JP 10217582A JP 21758298 A JP21758298 A JP 21758298A JP 2000042448 A JP2000042448 A JP 2000042448A
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JP
Japan
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absorbing mechanism
vibration absorbing
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JP10217582A
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Tomohiko Yabu
智 彦 藪
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震による大振動発生時に回転体と静止体と
の接触を防止しつつ、通常運転時の軸受荷重を小さく抑
えて軸受寿命をより長く保つ。 【解決手段】 遠心分離機は、遠心分離用の回転容器
1、回転軸2および回転軸2を支持部4に対して回転自
在かつ揺動自在に片持ち支持する軸受装置7を備えてい
る。回転軸2と支持部4との間に振動吸収機構5が介設
されている。この振動吸収機構5は、回転軸2と支持部
4との間に並列に設けられた主ばね42及び主減衰器4
1と、この主減衰器41に対して直列に設けられた微小
振動吸収機構40とを有している。この微小振動吸収機
構40は、互いに並列に設けられた副ばね44及び副減
衰器43を有すると共に、これらの副ばね44及び副減
衰器43が、それぞれ主ばね42のばね定数K1 及び主
減衰器41の減衰係数C1 より小さいばね定数K2 及び
減衰係数C2 を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に原子力燃料の
再処理プラントにおいて使用済み燃料溶解液から不溶解
固形分を分離除去するための、回転軸が片持ち支持され
た構造の遠心分離機に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力燃料の再処理プラントにおいて
は、原子炉から取り出された使用済み燃料から有用成分
を取り出して燃料として再利用するために、化学的な分
離処理を行う。その際、使用済み燃料溶解液から事前に
不溶解固形分を分離除去する必要があり、この分離のた
めに各種の技術が使用されている。中でも、大規模な商
用再処理プラントでは一般に、処理容量が大きく二次廃
棄物の発生も少ない遠心分離機(遠心清澄機)が使用さ
れることが多い。
【0003】このような遠心分離機の従来例(特開昭6
1―291052、特開昭62―14957)が、図9
に示されている。ここで、再処理プラントの主要な機器
は、放射性物質の閉じ込めと放射線の遮蔽のため、一般
にセルと呼ばれる部屋に設置される。そして、図9に示
す遠心分離機も、同様にセル内に設置されるが、保守整
備の容易性を考慮して、駆動部分がセルの天井を形成す
る遮蔽床3上に配置され、回転軸2が遮蔽床3の開口部
を貫通して下方へ延びる構造を有している。
【0004】すなわち、回転軸2に連結された回転容器
1内には放射性物質が入れられるが、この回転容器1と
駆動部分との間は遮蔽床3によって遮蔽されているた
め、駆動部分に直接作業員がアクセスして、保守整備作
業を行うことができる。そして、図9に示す遠心分離機
は、駆動部分と回転容器1とを離すため、回転軸2を片
持ち支持する構造を採っている。
【0005】上記駆動部分は、遮蔽床3上に固定された
軸受台4、この軸受台4上に取り付けられた駆動モータ
11、および回転軸2の上端部に対応して軸受台4内に
設けられた軸受装置7等を有している。
【0006】上記駆動モータ11は、フレキシブルカッ
プリング12を介して回転軸2の上端部に連結されてい
る。また、上記軸受装置7は、回転軸2を回転自在に支
持するための一対の転がり軸受8と、回転軸2を軸受台
4に対して揺動自在に支持するための球面軸受6とを有
している。そして、軸受装置7の下端部と軸受台4との
間に、振動吸収機構としてのばね9および減衰器(オイ
ルダンパ)10が介設されている。
【0007】このように構成された遠心分離機におい
て、回転容器1および回転軸2からなる回転体1, 2の
一次固有振動モードは、上記球面軸受6の位置が零とな
り、回転容器1の下端部が最大変位となる振り子振動モ
ードとなる。この振動モードにおける一次固有振動数
は、上記ばね9のばね定数によって左右されるが、通常
は、この一次固有振動数付近の回転数での共振の影響を
考慮して、極力回転エネルギーの低い低回転速度域で通
過できるように、数Hzに設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
数Hzの周波数域は、地震周波数の卓越領域とほぼ一致
している。そして、この遠心分離機は高速回転機械であ
ると共に再処理プラントの主要機器であるため、万一地
震による大振動発生時に回転体1, 2が静止部分と接触
して異常をきたすようなことがあれば、再処理プラント
自体の運転停止に至る等の大きな影響を及ぼすことにな
る。
【0009】このため、地震による大振動発生時の回転
体1, 2の最大変位(振幅)を、静止部分との接触を避
けるための最小隙間寸法(クリティカルギャップ)g内
に抑えられるように、上記減衰器10の減衰係数の大き
さを比較的大きく設定している(図6参照)。
【0010】しかしながら、減衰器10の減衰係数が大
きくなるほど回転軸2の支持力が大きくなり、回転体
1, 2の変位を小さくすることはできるが、上記軸受装
置7の転がり軸受8の軸受荷重(軸受反力)も常時大き
くなり、軸受寿命が短くなるという問題がある(図7参
照)。
【0011】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、地震による大振動発生時に回転体と静止
体との接触を防止しつつ、通常運転時の軸受荷重を小さ
く抑えて軸受寿命をより長く保つことができるような遠
心分離機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、遠心分離
用の回転容器と、この回転容器に連結された回転軸と、
この回転軸を、支持部に対して回転自在かつ揺動自在に
片持ち支持する軸受装置と、前記回転軸と前記支持部と
の間に介在される振動吸収機構とを備え、前記振動吸収
機構は、前記回転軸と前記支持部との間に並列に設けら
れた主ばね及び主減衰器と、この主減衰器に対して直列
に設けられた微小振動吸収機構とを有し、この微小振動
吸収機構は、互いに並列に設けられた副ばね及び副減衰
器を有すると共に、これらの副ばね及び副減衰器が、そ
れぞれ前記主ばねのばね定数及び前記主減衰器の減衰係
数より小さいばね定数及び減衰係数を有することを特徴
とする遠心分離機である。
【0013】この第1の手段によれば、比較的回転軸の
変位が小さく振動速度の速い通常運転時には、専ら微小
振動吸収機構の副ばね及び副減衰器が回転軸および回転
容器の振動の吸収・抑制を行い、副減衰器の減衰係数よ
り大きい減衰係数を有する主減衰器(および主ばね)は
ほとんど作用しない。
【0014】一方、地震時による大振動発生時には、微
小振動吸収機構の副ばね及び副減衰器に加えて、副減衰
器より大きい減衰係数を有する主減衰器および主ばねも
振動の吸収・抑制を行うため、回転軸および回転容器の
大振動が効果的に吸収・抑制される。
【0015】第2の手段は、第1の手段において、前記
微小振動吸収機構の前記支持部に対する変位を一定範囲
内に制限するための変位制限機構を更に備えたものであ
る。この第2の手段によれば、第1の手段において、地
震による大振動発生時に、変位制限機構によって微小振
動吸収機構の支持部に対する変位を制限することで、主
ばね及び主減衰器による振動の吸収・抑制作用をより効
果的に発揮させることができる。
【0016】第3の手段は、第1の手段において、前記
回転容器および前記回転軸に関する振動系において、前
記主減衰器単独での減衰係数比が0. 05〜0. 2の範
囲内となり、前記副減衰器単独での減衰係数比が0. 2
以上となるように構成したものである。
【0017】第4の手段は、第1の手段において、前記
微小振動吸収機構は、変位が大きくなるに従ってばね定
数が大きくなるような非線形特性を有するものである。
【0018】この第4の手段によれば、第1の手段にお
いて、地震による大振動発生時に、微小振動吸収機構の
ばね定数が増大して、微小振動吸収機構の支持部に対す
る変位が抑制されることで、主ばね及び主減衰器による
振動の吸収・抑制作用をより効果的に発揮させることが
できる。
【0019】第5の手段は、第4の手段において、前記
微小振動吸収機構として、円筒ゴムを用いたものであ
る。
【0020】第6の手段は、第4の手段において、前記
微小振動吸収機構として、円筒ステンレスメッシュばね
を用いたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図8は本発明によ
る遠心分離機の実施の形態を示す図である。なお、図1
および図2に示す本発明の実施の形態において、図9に
示す従来例と同一の構成部分には同一符号を付して説明
する。
【0022】[第1の実施形態]まず、図1乃至図7に
より本発明の第1の実施形態について説明する。図1に
おいて、遠心分離機は、遠心分離用の円筒状回転容器1
と、この回転容器1に連結された回転軸2とを備えてい
る。具体的には、回転容器1は、その上部開口から供給
管22を通して供給された処理液(使用済み燃料の硝酸
溶解液)を遠心分離して、清澄液23を得るように構成
され、この回転容器1の底面中央に上記回転軸2の下端
部が(ナット25で)固定されている。
【0023】この回転容器1は、遮蔽床3下方のセル内
に配置され、このセルの天井を形成する遮蔽床3上に駆
動部分が配置されている。そして、上記回転軸2は、遮
蔽床3の開口部を貫通して垂直に延びている。
【0024】また、上記駆動部分は、遮蔽床3上に固定
された軸受台(支持部)4、この軸受台4上に取り付け
られた駆動モータ11、および回転軸2の上端部に対応
して軸受台4内に設けられた軸受装置7等を有してい
る。
【0025】上記駆動モータ11は、フレキシブルカッ
プリング12を介して回転軸2の上端部に連結されてい
る。また、上記軸受装置7は、軸受ハウジング7aと、
この軸受ハウジング7a内に保持された一対の転がり軸
受8と、軸受ハウジング7aの上部に形成された球面軸
受6とを有している。このうち、転がり軸受8は、回転
軸2を回転自在に支持し、球面軸受6は、回転軸2を軸
受台4に対して揺動自在に支持している。また、軸受装
置7の軸受ハウジング7a下端部と軸受台4との間に、
複数の振動吸収機構5が介設されている。
【0026】各振動吸収機構5は、図2に示すように、
上記回転軸2と上記軸受台4との間に並列に設けられた
主ばね(主コイルばね)42及び主減衰器(主オイルダ
ンパ)41と、この主減衰器41に対して直列に設けら
れた微小振動吸収機構40とを有している。この微小振
動吸収機構40は、互いに並列に設けられた副ばね(副
コイルばね)44及び副減衰器(副オイルダンパ)43
を有すると共に、これらの副ばね44及び副減衰器43
が、それぞれ上記主ばね42のばね定数K1 及び上記主
減衰器41の減衰係数C1 より小さいばね定数K2 及び
減衰係数C2 を有している。
【0027】また、各振動吸収機構5には、微小振動吸
収機構40の軸受台4に対する変位を一定範囲内に制限
するための変位制限機構50, 51が設けられている。
【0028】ここで、回転容器1および回転軸2からな
る回転体1, 2の一次固有振動モードは、上記球面軸受
6の位置が零となり、回転容器1の下端部が最大変位と
なる振り子振動モードとなる。この振動モードにおける
一次固有振動数は、その一次固有振動数付近の回転数で
の共振の影響を考慮して、始動・停止時に極力回転エネ
ルギーの低い低回転速度域で通過できるように、数Hz
に設定することが望ましい。そこで、主ばね42の上記
ばね定数K1 は、上記一次固有振動数が数Hzとなるよ
うに設定されている。
【0029】振動吸収機構5は、より具体的には図3
(a)に示すように、上記主ばね42、主減衰器41お
よび微小振動吸収機構40を収納する円筒状ケーシング
45と、このケーシング45の両端部にボルト固定され
た一対の蓋46, 47とを備えている。
【0030】図3(a)において、主減衰器41の周囲
に設けられた主ばね42の一端は、ばね押さえ板49a
に当接し、他端はケーシング45内側に形成された段部
45aに当接している。主減衰器41の一端には、上記
ばね押さえ板49aを介して第1ロッド49が連結さ
れ、他端には、ストッパ50を介して、微小振動吸収機
構40(副ばね44及び副減衰器43)の一端側が連結
されている。そして、微小振動吸収機構40(副ばね4
4及び副減衰器43)の他端側は、上記蓋46に対して
連結されている。
【0031】この蓋46の外側には、第2ロッド48が
固着され、この第2ロッド48の先端部は上記軸受台4
に対して連結されている。また、上記第1ロッド49は
蓋47を貫通して延び、その先端部が上記軸受装置7本
体の下端部に対して連結されている(図1参照)。な
お、第1ロッド49が貫通する蓋47の孔部分には、O
リング等のシール部材52が配設されている。
【0032】次に、上記ストッパ50は、振動吸収機構
5の軸線方向と直交する方向に延びる孔部50aを有し
ている。また、図3(a)および(b)に示すように、
ストッパ50の孔部50aを貫通するピン51が、ケー
シング45に対して固定されている。これらのストッパ
50の孔部50aとピン51との間には、図3(b)に
示すように、(静止状態において)振動吸収機構5の軸
線方向の両側に、それぞれ一定寸法の隙間δが形成され
ている。
【0033】そして、これらのストッパ50とピン51
とが、微小振動吸収機構40の軸受台4に対する変位を
一定範囲内(この場合、図3に示す静止状態から±δ)
に制限するための上記変位制限機構50, 51を構成し
ている。
【0034】ここで、本実施形態では、上記回転体1,
2に関する振動系において、上記主減衰器41単独での
減衰係数比(振動系の臨界減衰係数Cc に対する減衰器
の減衰係数の比率)γが0. 05〜0. 2の範囲内とな
り、上記副減衰器43単独での減衰係数比γが0. 2以
上となるように構成されている。
【0035】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用効果について説明する。まず、遠心分離機の通常
運転時において、回転容器1内への不溶解残渣の不均一
な沈殿等による多少の不釣り合いが原因で、回転体1,
2に振動が発生し得る。しかし、この振動による変位
は、地震によって生ずる変位や一次固有振動数を通過す
る際の変位に比べて非常に小さいため、軸受装置7部分
での振動も微小である。そして、地震の周波数が1〜5
Hz と低いのに対して、定格回転中の回転体1,2の振
動周波数は、回転数に同期した30〜50Hz と高い範
囲にある。
【0036】そして、本実施形態の遠心分離機は、比較
的回転体1, 2の変位(振幅)が小さく振動速度の速い
通常運転時には、専ら微小振動吸収機構40の副ばね4
4及び副減衰器43が回転軸2および回転容器1の振動
の吸収・抑制を行い、副減衰器43の減衰係数C2 より
大きい減衰係数C1 を有する主減衰器41(および主ば
ね)はほとんど作用しない。これは、減衰器は一般に振
動速度に比例した荷重を生ずるからである。
【0037】例えば、本実施形態のように減衰係数C1
の主減衰器41と減衰係数C2 の副減衰器43とを直列
に連結した場合の理論的な合成減衰係数C′は、 C′=C1 ・C2 /(C1 +C2 ) で表され、主減衰器41の減衰係数C1 より小さい値と
なる。
【0038】一方、地震による大振動発生時には、振動
周波数は低いが、より大きな外力と変位が生ずるため、
副減衰器43の減衰係数C2 より大きい減衰係数C1 を
有する主減衰器41(および主ばね42)が振動の吸収
・抑制を行うため、回転軸2および回転容器1の大振動
が効果的に吸収・抑制される。
【0039】特に、本実施形態では、図4に示すよう
に、地震による大振動発生時においてロッド49に大き
な変位が生ずると、変位制限機構のストッパ50がピン
51にぶつかって、微小振動吸収機構40の軸受台4に
対する変位が制限されるため、振動荷重が全て主減衰器
41および主ばね42に作用することになる。従って、
主減衰器41および主ばね42振動の吸収・抑制作用を
より効果的に発揮させることができる。
【0040】すなわち図5に示すように、通常運転時の
微小変位では上記合成減衰係数C′で示される小さな減
衰力で振動を吸収するが、地震による大変位発生時に
は、減衰係数が自動的に主減衰器41の減衰係数C1 ま
で増大し、より大きな減衰力で振動を吸収することがで
きる。このような作用は、電気力やセンサー等を用いる
ことなく機械的に生ずるように構成されているため、停
電等の影響を受けず、非常に信頼性の高いものである。
【0041】ここで、図7に示すように、軸受装置7の
転がり軸受8に作用する荷重(軸受反力)は、理論的に
は減衰器の減衰係数に比例して増大し、これに伴って軸
受寿命が急激に低下する。
【0042】そして、本実施形態では、圧倒的に運転時
間の長い通常運転時には、専ら微小振動吸収機構40の
より小さい(図7で言うところの「本来望ましい」)減
衰係数C2 を有する副減衰器43(および副ばね44)
が作用し、軸受装置7の転がり軸受8に加わる荷重が小
さく抑えられるため、軸受寿命をより長く保つことが可
能となる。
【0043】また、地震による大振動発生時には、主減
衰器41および主ばね42の作用で回転軸2および回転
容器1の大振動が効果的に吸収・抑制されるため、回転
軸2や回転容器1の静止体との接触を防止することがで
きる。すなわち、図6に示すように、主減衰器41のよ
り大きな減衰係数C1 の作用で、地震による大振動発生
時の回転体1, 2の最大変位(振幅)を、静止部分との
接触を避けるための最小隙間寸法(クリティカルギャッ
プ)g内に抑えることができる。
【0044】[第2の実施形態]次に、図8により本発
明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、
上記振動吸収機構5に代えて、図8に示すような振動吸
収機構5′を備えた点で第1の実施形態と異なり、その
他の構成は図1および図2に示す上記第1の実施形態と
同様である。
【0045】具体的には図8に示すように、本実施形態
の振動吸収機構5′は、上記振動吸収機構5に対して、
上記変位制限機構50, 51を省略すると共に、上記微
小振動吸収機構40に代えて円筒ゴムからなる微小振動
吸収機構53を有している。この円筒ゴムからなる微小
振動吸収機構53は、変位が大きくなるに従ってばね定
数が大きくなるような非線形特性を有している。このよ
うな非線形特性を有する微小振動吸収機構としては、円
筒ゴムの他に円筒ステンレスメッシュばねを用いること
もできる。
【0046】なお、非線形特性を有するばね機構として
は、一般的にはピッチを徐々に変化させたコイルばね
や、複数の金属ばねの組合せ等が考えられるが、構造の
簡素化等の観点からは、上記円筒ゴムまたは円筒ステン
レスメッシュばねを用いる方が有利である。
【0047】次に、このような構成よりなる本実施形態
の作用効果について説明する。本実施形態によれば、地
震による大振動発生時に、微小振動吸収機構53のばね
定数が増大して、微小振動吸収機構53の軸受台4に対
する変位が抑制されることで、主ばね42及び主減衰器
41による振動の吸収・抑制作用をより効果的に発揮さ
せることができる。
【0048】また、上記第1の実施形態のように、副コ
イルばね44及び副オイルダンパ43を有する微小振動
吸収機構40と変位制限機構50, 51とを備えた振動
吸収機構5を用いる場合に比べ、振動吸収機構5′の全
体構造を簡素化すると共に、ケーシング45′を短縮し
て振動吸収機構5′の寸法を小型化することができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、圧倒的に運転時間の長
い通常運転時には、専ら(微小振動吸収機構の)より小
さい減衰係数を有する副減衰器および副ばねが作用し、
軸受装置に加わる荷重が小さく抑えられるため、軸受寿
命をより長く保つことが可能となる。また、地震による
大振動発生時には、主減衰器および主ばねの作用で回転
軸および回転容器の大振動が効果的に吸収・抑制される
ため、回転軸や回転容器の静止体との接触を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遠心分離機の第1の実施形態の全
体構造を示す縦断面図。
【図2】図1に示す遠心分離機の振動吸収原理を示すた
めの模式図。
【図3】(a) は、図1に示す遠心分離機の振動吸収機構
を示す縦断面図、(b) は、(a)のB―B線断面図。
【図4】図3(a) に示す振動吸収機構における、大変位
時の状態を示す図。
【図5】図1に示す遠心分離機の振動吸収機構におけ
る、変位による減衰係数の変化を示すグラフ。
【図6】遠心分離機における、減衰器の減衰係数と回転
体変位との関係を示すグラフ。
【図7】遠心分離機における、減衰器の減衰係数と、軸
受反力および軸受寿命との関係を示すグラフ。
【図8】本発明による遠心分離機の第2の実施形態にお
ける、振動吸収機構を示す縦断面図。
【図9】従来の遠心分離機の全体構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 回転容器 2 回転軸 4 軸受台(支持部) 5 振動吸収機構 7 軸受装置 40 微小振動吸収機構 41 主減衰器(主オイルダンパ) 42 主ばね(主コイルばね) 43 副減衰器(副オイルダンパ) 44 副ばね(副コイルばね) 50, 51 変位制限機構 53 円筒ゴム(微小振動吸収機構)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心分離用の回転容器と、 この回転容器に連結された回転軸と、 この回転軸を、支持部に対して回転自在かつ揺動自在に
    片持ち支持する軸受装置と、 前記回転軸と前記支持部との間に介在される振動吸収機
    構とを備え、 前記振動吸収機構は、前記回転軸と前記支持部との間に
    並列に設けられた主ばね及び主減衰器と、この主減衰器
    に対して直列に設けられた微小振動吸収機構とを有し、 この微小振動吸収機構は、互いに並列に設けられた副ば
    ね及び副減衰器を有すると共に、これらの副ばね及び副
    減衰器が、それぞれ前記主ばねのばね定数及び前記主減
    衰器の減衰係数より小さいばね定数及び減衰係数を有す
    ることを特徴とする遠心分離機。
  2. 【請求項2】前記微小振動吸収機構の前記支持部に対す
    る変位を一定範囲内に制限するための変位制限機構を更
    に備えたことを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。
  3. 【請求項3】前記回転容器および前記回転軸に関する振
    動系において、前記主減衰器単独での減衰係数比が0.
    05〜0. 2の範囲内となり、前記副減衰器単独での減
    衰係数比が0. 2以上となるように構成したことを特徴
    とする請求項1記載の遠心分離機。
  4. 【請求項4】前記微小振動吸収機構は、変位が大きくな
    るに従ってばね定数が大きくなるような非線形特性を有
    することを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。
  5. 【請求項5】前記微小振動吸収機構として、円筒ゴムを
    用いることを特徴とする請求項4記載の遠心分離機。
  6. 【請求項6】前記微小振動吸収機構として、円筒ステン
    レスメッシュばねを用いることを特徴とする請求項4記
    載の遠心分離機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014232889A (ja) * 2012-07-17 2014-12-11 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー リソグラフィ装置及び方法

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