JP2000041373A - リニアモータ - Google Patents

リニアモータ

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JP2000041373A JP10206142A JP20614298A JP2000041373A JP 2000041373 A JP2000041373 A JP 2000041373A JP 10206142 A JP10206142 A JP 10206142A JP 20614298 A JP20614298 A JP 20614298A JP 2000041373 A JP2000041373 A JP 2000041373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はリニアモータの構造に関し、積層方
向の厚さをより薄く構成し、効率よい駆動を可能にする
リニアモータを提供するものである。 【解決手段】 積層され隣り合ったリニアモータ19
a、19bはそれぞれ対応する可動子20a、又は20
bを有し、固定子21a、21bを有する。ここで、上
述の固定子21aの磁石フレーム21a’と固定子21
bの磁石フレーム21b’を一体構成とし、リニアモー
タ19aと19bで互いに使用することにより、モータ
フレームを無くし、リニアモータの積層方向に薄い構造
とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は織機の綜絖枠の駆動
等に使用されるリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】今日、リニアモータの研究が広く行わ
れ、騒音等の利点から実用化が試みられている。また、
技術分野によってはリニアモータを複数配列し、効率良
い駆動系を実現する方式も提案されている。
【0003】例えば、以下に示す図6及び図7はその例
である。先ず、図6のリニアモータの構造について説明
する。同図には、2個のリニアモータを並べた場合の横
断面が示されている。同図において、各リニアモータは
同じ構成であり、例えばリニアモータ1は不図示の織機
の綜絖枠に取り付けられた可動子2と、可動子2を駆動
するための固定子3で構成され、可動子2は例えばコイ
ルを鉄心に巻装した構成である。また固定子3はモータ
フレーム(固定子鉄心)4に永久磁石5を配設した構成
である。また、リニアモータ6も全く同じ構成であり、
不図示の綜絖枠に取り付けられた可動子7と、可動子7
を駆動するための固定子8で構成され、モータフレーム
6’で囲われている。
【0004】そして、上述の構成において、可動子2の
コイルに例えば三相電流を流すことによって、可動子2
を同図の矢印A方向に可動し、可動子7のコイルに三相
電流を流すことによって、可動子7を矢印B方向に可動
する。
【0005】一方、図7は他の構成のリニアモータであ
り、前述のリニアモータ1及び6と異なり、永久磁石で
構成される固定子が可動子の一面に沿ってのみ配設され
ている。すなわち、リニアモータ9の可動子10にはそ
の上方にのみ固定子11が配設され、リニアモータ12
の可動子13にもその上方にのみ固定子14が配設され
ている。尚、可動子10及び13の構成自体は上述の図
6の場合と同じであり、可動子鉄心にコイルを巻装して
構成されている。また、固定子11及び14自体の構成
も同じであり、対応するモータフレーム(固定子鉄心)
15、16に永久磁石を配設して構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のリニアモー
タにおいては、リニアモータが大型化し、広いスペース
が必要となる。特に、複数のリニアモータを積層する際
の積層方向に厚くなり、例えば織機の場合、多数の綜絖
枠を駆動するため多数個のリニアモータを積層して使用
し、上記積層方向に厚い構造となる。
【0007】尚、上述の図7に示す構造のリニアモータ
においては、単独構成の固定子を使用するので厚さ方向
の幅は図6に示すリニアモータに比べて薄くできるが、
リニアモータの駆動力が小さくなる。したがって、図7
に示す構造のリニアモータの駆動出力で考えれば、やは
り上記積層方向に厚い構造となる。
【0008】本発明は上記課題を解決するため、積層方
向の厚さをより薄く構成し、強度を確保したリニアモー
タを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、請求項
1記載の発明によれば、磁性フレームの一面に磁極が交
互に異なる磁石を配設した第1の固定子と、該第1の固
定子に沿って設けられ、コイルを巻装して成る第1の可
動子とを有する第1のリニアモータと、前記磁性フレー
ムの他面に磁極が交互に異なる磁石を配設した第2の固
定子と、該第2の固定子に沿って設けられ、コイルを巻
装して成る第2の可動子とを有する第2のリニアモータ
とを具備するリニアモータを提供することによって達成
できる。
【0010】すなわち、第1のリニアモータはコイルの
み、又は鉄心にコイルを巻装した構成の第1の可動子
と、その片面近傍に設けられた固定子で構成され、この
固定子は磁極が交互に異なる永久磁石を配設して構成さ
れている。また、第2のリニアモータもコイルのみ、又
は鉄心にコイルを巻装した第2の可動子と、その片面近
傍に設けられた固定子で構成され、各固定子は磁極が交
互に異なる永久磁石を配設して構成されている。
【0011】このような構成において、第1のリニアモ
ータの一部を構成する一方の固定子である永久磁石を取
り付けたフレームと同じフレームに、上記第2のリニア
モータの一部を構成する固定子である永久磁石を当該フ
レームの反対面を利用して取り付けるものである。この
ように構成することにより、各リニアモータ毎に筐体用
フレームを用いる必要がなく、第1、第2のリニアモー
タの積層方向の厚さを薄く構成するものである。
【0012】本発明の課題は、請求項2記載の発明によ
れば、第1、第2のフレーム内に磁極が交互に異なる永
久磁石を内蔵した固定子を有し、該固定子と、コイルを
巻装し前記第1のフレームに沿って設けられた第1の可
動子とから成る第1のリニアモータと、前記固定子と、
コイルを巻装し前記第2のフレームに沿って設けられた
第2の可動子とから成る第2のリニアモータとを有する
リニアモータを提供することによって達成できる。
【0013】本発明も上記請求項1記載の発明と同様、
各リニアモータ(第1、第2のリニアモータ)の固定子
は、可動子の一面側にのみ形成されている。
【0014】したがって、第1のリニアモータの一部を
構成する固定子の一方のフレームを第2のリニアモータ
の一部を構成する可動子に対面して設けることにより、
従来存在した第1、第2のリニアモータ間のモータフレ
ームを削除し、第1、第2のリニアモータの積層方向の
厚さを薄く構成するものである。
【0015】請求項3の記載は、上記請求項1又は2の
記載において、前記第1の可動子は例えば複数で構成さ
れている。
【0016】このように構成することにより、1台のリ
ニアモータによって複数の負荷を駆動するものである。
【0017】請求項4の記載も、上記請求項1又は2の
記載において、前記第2の可動子は例えば複数で構成さ
れている。
【0018】このように構成することによっても、1台
のリニアモータによって複数の負荷を駆動することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
を用いて詳細に説明する。 <第1実施形態例>図2は、本発明の第1実施形態例の
リニアモータを使用した織機の模式図である。
【0020】同図において、綜絖枠(ヘルドフレーム)
17は例えば4枚で構成され、それぞれの綜絖枠17は
不図示のガイドに保持され、ガイドフレーム18に沿っ
て上下駆動を行う。この上下駆動は、各綜絖枠17とガ
イドフレーム18間に配設されたリニアモータ19によ
って行われる。
【0021】尚、上述の織機の動作は、多数の経糸(た
て糸)を挿通した複数の綜絖枠を交互に上下動させて不
図示の杼口を開口させ、その開口部に緯糸(よこ糸)を
巻着した杼(ひ)を打ち込んで開口した経糸間に緯糸を
挿通し、この挿通した緯糸を筬(おさ)によって織り口
(フロントエンド)へ打ち寄せて布帛を造成していくも
のである。
【0022】リニアモータ19は可動子20と固定子2
1で構成され、可動子20は上述の綜絖枠(ヘルドフレ
ーム)17に取り付けられ、固定子21はガイドフレー
ム18に設けられている。尚、左右に設けられたリニア
モータ19の構成は同じ積層構造である。
【0023】図3は上述のリニアモータ19の斜視図で
あり、複数の綜絖枠(ヘルドフレーム)17を駆動する
ため積層されたリニアモータの中の1層を示す。本例の
リニアモータ19はいわゆるコイル可動子形であり、可
動子20にはコイルが巻装され、固定子21には磁極
(N極、S極)が異なる磁石が交互に配設されている。
尚、この磁石の具体的な配設は後述するが、固定子21
に配設される磁石は永久磁石であり、固定子21の上下
方向に配設されている。
【0024】可動子20には不図示の鉄心にコイル23
が巻装され、このコイル23に例えば三相電流を流すこ
とにより交番磁界を発生させ、上述の固定子21の磁石
と共に磁気回路を構成し、可動子20を上下に駆動す
る。尚、この可動子20と固定子21との隙間は狭く、
例えば1mm程度である。
【0025】図1は本例のリニアモータの積層構造を示
す断面図である。同図に示すように、リニアモータは2
個積層して配設され、同図ではリニアモータ19a、1
9bとして示す。
【0026】例えば第1のリニアモータとしてのリニア
モータ19aは可動子20aと固定子21aで構成さ
れ、可動子20aは鉄心にコイル20a’を巻装した構
成であり、コイル20a’に電流を流すことにより、交
番磁界を発生させる。また、固定子21aは鉄(Fe)
等で構成される磁石フレーム21a’に磁石22を配設
した構成である。また、可動子20aと固定子21aと
の間隔は前述のように1mm程度であり、可動子20a
とモータフレーム34との間隔もほぼ同様に構成されて
いる。尚、モータフレーム34も鉄(Fe)等で構成さ
れている。一方、第2のリニアモータとしてのリニアモ
ータ19bは可動子20bと固定子21bで構成され、
可動子20bは鉄心にコイル20b’を巻装した構成で
あり、コイル20b’に電流を流すことにより、交番磁
界を発生させる。また、固定子21bも、鉄(Fe)等
で構成される磁石フレーム21b’を有するが、この磁
石フレーム21b’は前述のリニアモータ19a側の磁
石フレーム21a’と一体形成されている。すなわち、
同じ磁石フレームを使用する。したがって、従来例のよ
うに別体のモータフレームを使用することなく一体形成
の磁石フレーム21a’、21b’を使用し、リニアモ
ータ19aと19bを積層する構成である。
【0027】尚、本例は2台のリニアモータ19a、1
9bを使用する構造であり、リニアモータ19bの外面
はモータフレーム35で覆われ、可動子20bとモータ
フレーム35の隙間は、例えば前述の1mmに設定され
ている。
【0028】また、リニアモータ19aにおける可動子
20aの駆動は、可動子20aのコイル20a’に例え
ば三相電流を流し、可動子20aを上下に駆動する。ま
た、リニアモータ19bにおける可動子20bの駆動
は、可動子20bのコイル20b’に三相電流を流すこ
とにより、可動子20bを上下に駆動する。
【0029】したがって、上述のように構成することに
より、積層方向に薄いリニアモータの構造とすることが
でき、リニアモータを小型化することもできる。
【0030】尚、上述の実施形態例ではリニアモータを
2台積層する場合について説明したが、2台に限らず3
台、4台、・・・と積層する構成であってもよい。 <第2実施形態例>次に、本発明の第2実施形態例につ
いて説明する。
【0031】図4は、本発明の第2実施形態例を説明す
るリニアモータの構造を示す図である。尚、本例におい
ても2台のリニアモータ24a、24bを積層する構造
であり、使用する可動子は前述の図3に示したコイル可
動子形であり、可動子にはコイルが巻装されている。
【0032】本例においても上述の実施形態例と同様、
第1のリニアモータ24aと第2のリニアモータ24b
は同じ固定子25を使用する。この固定子25は磁石2
8と、この磁石28の両面に設けられた磁石フレーム2
9a、29bで構成され、同図に点線で示す磁石28の
中心線から左側がリニアモータ24aで使用する固定子
であり、点線で示す磁石28の中心線から右側がリニア
モータ24bで使用する固定子である。ここで、リニア
モータ24a側で使用する固定子を25aとし、リニア
モータ24b側で使用する固定子を25bとして以下説
明する。
【0033】リニアモータ24aは可動子26aと上述
の固定子25aで構成され、可動子26aは前述と同
様、鉄心にコイル26a’を巻装した構成であり、固定
子25aは上述の磁石25の一面に磁石フレーム29a
を配設して構成されている。
【0034】また、リニアモータ24bは可動子26b
と上述の固定子25bで構成され、可動子26bは、鉄
心にコイル26b’を巻装した構成であり、固定子25
bは磁石25に磁石フレーム29bを配設して構成され
ている。
【0035】このような構成において、前述と同様、例
えばリニアモータ24aを駆動する場合、コイル26
a’に三相電流を流し、交番磁界を発生させ、可動子2
6aを上下に駆動する。また、リニアモータ24bを駆
動する場合、コイル26b’に三相電流を流し、可動子
26bを上下に駆動する。
【0036】上述のように本例においても、従来使用し
ていたモータフレームを使用することなく、リニアモー
タ24a、24bを順次積層し、薄い構造とすることが
できる。したがって、このように構成することにより、
積層方向に薄いリニアモータの構造とすることができ、
リニアモータを小型化することもできる。
【0037】また、本例ではリニアモータを2台積層す
る場合について説明したが、2台に限らず3台、4台、
・・・と積層する構造としてもよい。
【0038】尚、上述の実施形態例の説明では、各リニ
アモータに配設する可動子は単一構成であったが、例え
ば図5に示すように1台のリニアモータ29aに2個の
可動子30、31を配設し、1台のリニアモータ29b
に2個の可動子32、33を配設する構成としてもよ
い。
【0039】この場合、リニアモータ29aによって2
個の可動子30、31を駆動することができ、例えば2
個の綜絖枠(ヘルドフレーム)17を1台のリニアモー
タ29aによって駆動でき、リニアモータ29bも同様
に構成できるので、上記2つの実施形態例に対して半分
の数のリニアモータで対応できることになる。
【0040】さらに、本例では1台のリニアモータに3
個以上の可動子を配設する構成としてもよい。
【0041】また、1台のリニアモータに2個以上の可
動子を配設する構成は、前述の第1実施形態例に対して
も適用できる。
【0042】尚、上述の実施例では片側磁石について説
明したが、両側に磁石を設けて構成してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
ればモータフレームを省略することができるので、積層
方向に薄いリニアモータの構造とすることができ、リニ
アモータを小型化することができる。
【0044】また、1台のリニアモータで多数の可動子
を駆動できるので、リニアモータを使用した効率良い駆
動系とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例のリニアモータの構造を説明す
る図である。
【図2】本例のリニアモータを使用した織機の全体構成
図である。
【図3】リニアモータの斜視図である。
【図4】第2実施形態例のリニアモータの構造を説明す
る図である。
【図5】第2実施形態例のリニアモータの構造の変形例
を説明する図である。
【図6】従来例のリニアモータの構造を説明する図であ
る。
【図7】従来例のリニアモータの構造を説明する図であ
る。
【符号の説明】
19、19a、19b、19c リニアモータ 20a、20b 可動子 20a’、20b’ コイル 21a 固定子 21a’、21b’ 磁石フレーム 22 磁石 23 コイル 24a、24b リニアモータ 25 固定子 26a’、26b’ コイル 26a、26b 可動子 28 磁石 29a、29b 磁石フレーム 30〜33 可動子 34、35 モータフレーム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性フレームの一面に磁極が交互に異な
    る磁石を配設した第1の固定子と、該第1の固定子に沿
    って設けられ、コイルを巻装して成る第1の可動子とを
    有する第1のリニアモータと、 前記磁性フレームの他面に磁極が交互に異なる磁石を配
    設した第2の固定子と、該第2の固定子に沿って設けら
    れ、コイルを巻装して成る第2の可動子とを有する第2
    のリニアモータと、 を具備することを特徴とするリニアモータ。
  2. 【請求項2】 第1、第2のフレームにより、磁極が交
    互に異なる永久磁石を挟持した固定子を有し、 該固定子と、コイルを巻装し前記第1のフレームに沿っ
    て設けられた第1の可動子とから成る第1のリニアモー
    タと、 前記固定子と、コイルを巻装し前記第2のフレームに沿
    って設けられた第2の可動子とから成る第2のリニアモ
    ータと、 を有することを特徴とするリニアモータ。
  3. 【請求項3】前記第1の可動子は複数配設されているこ
    とを特徴とする請求項1、又は2記載のリニアモータ。
  4. 【請求項4】前記第2の可動子は複数配設されているこ
    とを特徴とする請求項1、又は2記載のリニアモータ。
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