JP2000040986A - 通信ネットワークの異常検出装置 - Google Patents

通信ネットワークの異常検出装置

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JP2000040986A
JP2000040986A JP10208060A JP20806098A JP2000040986A JP 2000040986 A JP2000040986 A JP 2000040986A JP 10208060 A JP10208060 A JP 10208060A JP 20806098 A JP20806098 A JP 20806098A JP 2000040986 A JP2000040986 A JP 2000040986A
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communication network
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Shinichiro Suzuki
慎一郎 鈴木
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通信ネットワークに発生する異常状態を検出
し、この検出した異常状態の原因を識別することで、保
守性の向上を図る。 【解決手段】一方の通信装置1と他方の通信装置2をケ
ーブル3で接続した通信ネットワークの異常検出装置に
おいて、一方の通信装置1に第1の電圧値V0 を発生さ
せ、他方の通信装置2に第1の電圧値V0 と異なる第2
の電圧値V1 を発生させる電圧発生手段と、この電圧発
生手段によってケーブル3に加わる第3の電圧値e0
監視し、当該第3の電圧値e0 に基づいて、通信ネット
ワークの状態を判定する判定手段10とを具備した通信
ネットワークの異常検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の通信装置を
ケーブルによって接続した通信ネットワークの異常検出
装置に係り、特に通信ネットワークの異常状態の検出及
び当該異常状態の発生原因の識別が可能な通信ネットワ
ークの異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の通信装置間をケーブルで接続し、
一方の通信装置からケーブルを介して他方の通信装置へ
電気信号を送信する通信ネットワークが様々な分野で利
用されている。
【0003】複数の通信装置は、それぞれ通信機能を有
しており、自身が送信側として機能する場合には、送信
するデータを電気信号に変換してケーブルに送信する。
これに対し、自身が受信側として機能する場合には、ケ
ーブルから受信した電気信号をデータに変換する。
【0004】このような従来の通信ネットワークには、
電気信号を送受信できない異常状態を検出するために異
常検出機能が設けられており、この異常検出機能には、
例えば一方の通信装置から他方の通信装置に何らかの信
号を送信し、他方の通信装置から返信されてきた応答信
号が、所定の時間内に一方の通信装置に受信されない場
合を異常状態として検出するものがある。
【0005】また、例えば通信ネットワークの複数の通
信装置が互いに連携しながら動作を行う計算機の場合の
異常検出機能には、通信相手の計算機が動作しているか
否かを確認するための定期的信号であるハートビートを
用いて異常状態を検出するものもある。
【0006】ハートビートは、定期的に、送信側の計算
機のOS上で動作するプロセス→ストリーム・インタフ
ェース→ドライバ→通信インタフェース制御機能→通信
インタフェースという順序に沿ってケーブルに送信さ
れ、ケーブルから受信側の計算機の通信インタフェース
→通信インタフェース制御機能→ドライバ→ストリーム
・インタフェース→OS上で動作するプロセスという順
序に沿って受信され、この経路と逆の経路によってハー
トビートの返信が受信側計算機から送信側計算機へ送信
される。
【0007】このハートビートによる異常検出機能は、
ハートビートの返信が途絶えた場合を異常状態として検
出する。また、通信装置が有する通信機能のうち最も下
位のハードウェア・レベル、すなわちケーブルに近いハ
ードウェア・レベルの機器の中には、例えばインタフェ
ースカード間でハートビートの送受信を行う等のような
処理により、自動的かつ定期的に異常状態を検出する自
動定期診断機能を有するものがある。
【0008】なお、従来の通信ネットワークの異常状態
検出機能や自動定期診断機能は、受信側の通信装置の電
源はON状態であり、送信側の通信装置と受信側の通信
装置はケーブルによって正常に接続されていると仮定し
て実行されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
通信ネットワークの異常検出機能や自動定期診断機能
は、受信側の通信装置の電源はON状態であり、送信側
の通信装置と受信側の通信装置はケーブルによって正常
に接続されていることを前提として行われている。
【0010】したがって、異常検出機能が異常状態を検
出し、当該異常状態の発生原因が、受信側の通信装置の
電源切断状態や、送信側の通信装置と受信側の通信装置
の間のケーブルの切断やコネクタ抜け等のようなケーブ
ル接続不良状態によるものであっても、通信機能の異常
状態と同様な誤動作防止処理や故障防止処理等のような
異常対策処理が行われることになる。
【0011】このように、異常状態の発生原因が曖昧な
場合には、適切な異常対策処理を実行することができ
ず、例えば、受信側の通信装置は正常に動作しているが
高速ハートビート送受信用のケーブルがコネクタから抜
けただけの場合であっても、通信機能が有するインタフ
ェースカードの故障とも考えて意味のないデバイス閉塞
処理を実行したり、受信側の通信装置の電源切断状態で
あるために通信不可能な場合であっても、動作中のケー
ブル抜けという状況も考慮して、スプリット・ブレイン
・シンドロームを防止するための強制停止処理を行わな
ければならない。
【0012】ここで、スプリット・ブレイン・シンドロ
ームとは、複数の計算機で主系/従系を決めた処理によ
って並列動作での矛盾発生を避けているような場合にお
いて、複数の計算機が互いに他の計算機が停止したと判
断し、各計算機が主系となって処理を実行しようとする
不正動作であり、強制停止処理とは、このスプリット・
ブレイン・シンドロームを回避するために、主系になろ
うとする計算機が念のため旧主系の計算機を強制的に停
止させる処理である。
【0013】以上のように、従来の通信装置ネットワー
クにおいては、異常状態を検出しても、この異常状態の
発生原因の識別まではできなかったため、異常状態の対
策として無駄な処理が実行されることがあった。
【0014】本発明は上記実状を考慮してなされたもの
で、異常状態の検出及び当該異常状態の発生原因の識別
が可能な通信ネットワークの異常検出装置であり、特に
異常状態の発生原因として、ケーブル接続不良状態や受
信側の通信装置の電源切断状態を識別することにより異
常状態を検出した場合の発生原因の分解能の向上を図る
通信ネットワークの異常検出装置を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、一方の通信装置と他方の通信装
置をケーブルで接続した通信ネットワークの異常検出装
置において、一方の通信装置に第1の電圧値を発生さ
せ、他方の通信装置に第1の電圧値と異なる第2の電圧
値を発生させる電圧発生手段と、電圧発生手段によって
ケーブルに加わる第3の電圧値を監視し、当該第3の電
圧値に基づいて、通信ネットワークの状態を判定する判
定手段とを具備した通信ネットワークの異常検出装置で
ある。
【0016】したがって、請求項1の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、ケーブルに加わる第
3の電圧値の値の変化に基づいて、通信ネットワークに
おける通信装置の電源切断状態や通信装置間の接続不良
状態等のような異常状態を検出することができ、当該異
常状態の発生原因を識別することができる。
【0017】ゆえに、識別した発生原因に基づいて異常
状態に対する適切な対策を実行することができるため、
通信ネットワークの保守性を向上させることができ、保
守コストを低減させることができる。
【0018】次に、請求項2の発明は、一方の通信装置
と他方の通信装置をケーブルで接続した通信ネットワー
クの異常検出装置において、ケーブルに設けられ、一端
が一方の通信装置に接続され、他端が他方の通信装置に
接続された付加電線と、一端が付加電線の一端と接続さ
れ、他端が0ボルトではない電圧値を持つ第1の抵抗
と、一端が付加電線の他端と接続され、他端が通信ネッ
トワークの正常状態時に第1の抵抗の他端の電圧値と異
なる電圧値を持ち、他方の通信装置の電源切断時のみ当
該他端の電圧値が0ボルトとなる第2の抵抗と、第1の
抵抗の一端の電圧値に基づいて、ケーブル接続不良状
態、正常状態、他方の通信装置電源切断状態のいずれで
あるかを判定する第1の判定手段とを具備した通信ネッ
トワークの異常検出装置である。
【0019】したがって、請求項2の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、第1の抵抗の一端の
電圧値が、ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通
信装置電源切断状態のそれぞれにおいて異なる値となる
ため、この第1の抵抗の一端の電圧値を調べることによ
り、ケーブル接続不良状態又は他方の通信装置電源切断
状態による異常状態を検出することができ、また当該異
常状態の発生原因を識別することができる。
【0020】これにより、識別した異常状態の発生原因
に基づいて、異常状態に対する適切な対策を実行するこ
とができ、通信ネットワークの保守性を向上させ、保守
コストを低減させることができる。
【0021】次に、請求項3の発明は、請求項2記載の
通信ネットワークの異常検出装置において、第1の抵抗
の他端の電圧値は、一方の通信装置の電源切断時のみ0
ボルトとなり、その他の時には0ボルトではない電圧値
を持つとし、第2の抵抗の一端の電圧値に基づいて、ケ
ーブル接続不良状態、正常状態、一方の通信装置電源切
断状態のいずれであるかを判定する第2の判定手段を具
備した通信ネットワークの異常検出装置である。
【0022】したがって、請求項3の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、一方の通信装置と他
方の通信装置の双方において、ケーブル接続不良状態、
正常状態、相手側の電源切断状態の判定が可能であり、
このように一方の通信装置と他方の通信装置の双方にお
いて異常状態を検出する場合においてもケーブルに設け
られる付加電線は1本のみでよい。
【0023】次に、請求項4の発明は、一方の通信装置
とケーブル内部の少なくとも1本の電線の一端を接続
し、他方の通信装置と少なくとも1本の電線の他端を接
続し、一方の通信装置と他方の通信装置の間でパルス状
の電気信号の送受信を行う通信ネットワークの異常検出
装置において、一端が、一方の通信装置から他方の通信
装置へ電気信号を送信するための第1の電線の一端と接
続され、他端が、一方の通信装置に設けられた電気信号
発生手段に接続された第1の抵抗と、一端が、第1の電
線の他端と接続され、他端が、電気信号のハイレベル又
はローレベルのいずれか一方の電圧値と異なる電圧値を
持ち、他方の通信装置の電源切断時のみ当該他端の電圧
値が0ボルトとなる第2の抵抗と、電気信号がハイレベ
ル又はローレベルのいずれか一方の状態の場合に、第1
の抵抗の一端の電圧値に基づいて、ケーブル接続不良状
態、正常状態、他方の通信装置電源切断状態のいずれで
あるかを判定する第1の判定手段とを具備した通信ネッ
トワークの異常検出装置である。
【0024】したがって、請求項4の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、付加電線をケーブル
に設けなくても、請求項2記載の通信ネットワークの異
常検出装置と同様の作用により同様の効果を得ることが
できる。
【0025】ゆえに、保守性の向上に加えて、付加電線
が必要ないため、一層保守コストを低減させることがで
きる。次に、請求項5の発明は、一方の通信装置とケー
ブル内部の少なくとも1本の電線の一端を接続し、他方
の通信装置と少なくとも1本の電線の他端を接続し、一
方の通信装置と他方の通信装置の間でパルス状の電気信
号の送受信を行う通信ネットワークの異常検出装置にお
いて、一端が、一方の通信装置から他方の通信装置へ電
気信号を送信するための第1の電線の一端と接続され、
他端が、一方の通信装置に設けられた電気信号発生手段
に接続された第1の抵抗と、一端が、第1の電線の他端
と接続され、他端が、電気信号のハイレベル又はローレ
ベルのいずれか一方の電圧値よりも小さい電圧値を持つ
第2の抵抗と、一端が、第3の抵抗を介して第1の電線
の他端と接続され、他端が、通信ネットワークの正常状
態時に電気信号のハイレベル又はローレベルのいずれか
一方と異なる電圧値を持ち、他方の通信装置の電源切断
時のみ当該他端の電圧値が0ボルトとなるダイオード
と、電気信号がハイレベル又はローレベルのいずれか一
方の状態の場合に、第1の抵抗の一端の電圧値に基づい
て、ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通信装置
電源切断状態のいずれであるかを判定する第1の判定手
段とを具備した通信ネットワークの異常検出装置であ
る。
【0026】したがって、請求項5の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、請求項2記載の通信
ネットワークの異常検出装置と同様の作用により同様の
効果を得ることができる。
【0027】また、ダイオードの整流動作によって、他
方の通信装置の電源が正常な時には第3の抵抗に電流が
流れることがなく、第3の抵抗からの電流により電気信
号のローレベルが高くなることによって信号のレベルが
正常に判定されなくなることを防ぐことができ、これに
より安定した電気信号の認識を行うことができる。
【0028】次に、請求項6の発明は、請求項4又は請
求項5記載の通信ネットワークの異常検出装置におい
て、ケーブルの内部には複数の電線が設けられており、
他方の通信装置から一方の通信装置へ電気信号を送信す
るための第2の電線が存在する場合に、第1の電線に設
けた構成要素と同様の構成要素を当該第2の電線に付加
し、当該第2の電線に付加された構成要素に含まれてい
る第2の判定手段は、第2の抵抗の一端の電圧値に基づ
いて、ケーブル接続不良状態、正常状態、一方の通信装
置電源切断状態のいずれであるかを判定する通信ネット
ワークの異常検出装置である。
【0029】したがって、請求項6の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、請求項4又は請求項
5記載の通信ネットワークの異常検出装置と同様の作用
効果に加えて、付加電線をケーブルに設けなくても、一
方の通信装置と他方の通信装置の双方において、ケーブ
ル接続不良状態、正常状態、相手側の電源切断状態の判
定が可能である。
【0030】最後に、請求項7の発明は、請求項4乃至
請求項6のいずれか1項に記載の通信ネットワークの異
常検出装置において、ケーブルの内部に存在する全ての
第1の電線及び第2の電線に同様の構成要素を付加する
通信ネットワークの異常検出装置である。
【0031】したがって、請求項7の発明の通信ネット
ワークの異常検出装置においては、請求項4乃至請求項
6記載の通信ネットワークの異常検出装置と同様の作用
により同様の効果を得ることができ、加えて、電線毎に
当該電線の接続不良状態、正常状態、相手側の電源切断
状態の判定が可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)本実施の形態においては、複数の
通信装置がそれぞれ独立した電源を有し、この複数の通
信装置がケーブルによって接続されている通信ネットワ
ークに設置されるものであり、ケーブルの接続不良状態
や、相手側の通信装置の電源切断状態を送信側の通信装
置が認識可能な通信ネットワークの異常検出装置につい
て説明する。
【0033】本実施の形態においては、一方の通信装置
及び他方の通信装置に電圧値を発生させ、この第1の電
圧値と第2の電圧値の間のケーブルに加わる第3の電圧
値に基づいて、ケーブル接続不良状態又は相手側の通信
装置の電源切断状態による異常状態の検出を行う。
【0034】図1は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置の構造を示す概念図であり、一方の
通信装置1を送信側、他方の通信装置2を受信側とした
場合を示している。
【0035】ケーブル3の一端は、通信装置1のコネク
タ4と接続され、他端は、通信装置2のコネクタ4と接
続され、これにより通信装置1及び通信装置2とが送受
信可能に接続される。
【0036】このケーブル3においては、通常の電気信
号用電線5に加えて、付加電線6が設けられており、各
電線5、6は当該ケーブル3がコネクタ4に差し込まれ
た際にコネクタ4内部の各ピン7に接続される。
【0037】通信装置1においては、コネクタ4内部の
ピン7を介して、電気信号の発生等を行う通信機能を持
つ通信部8と電気信号用電線5とが接続される。抵抗9
は、一端がピン7を介して付加電線6と接続されてお
り、他端は、図示しない電源により所定の電圧値V0
持つ。
【0038】この抵抗9の抵抗値をR0 とする。判定部
10は、抵抗9の一端の電圧値e0 を入力し、当該電圧
値e0 と第1のしきい値である電圧値aを比較し、また
当該電圧値e0 と第2のしきい値である電圧値bを比較
する。
【0039】判定部10内部の電源11には、順に抵抗
12、抵抗13、抵抗14が直列に接続されており、抵
抗13と接続されていない抵抗14の端子は接地されて
いる。
【0040】また、電圧値aは、電源11の電圧値V
ref を抵抗12によって降下させて設定され、電圧値b
は、電圧値aをさらに抵抗13によって降下させて設定
される。
【0041】比較器15は、電圧値e0 と電圧値aとを
比較し、電圧値e0 が電圧値aよりも大きい場合に論理
値Aを「1」として出力し、電圧値e0 が電圧値a以下
の場合に論理値Aを「0」としてを出力する。
【0042】比較器16は、電圧値e0 と電圧値bとを
比較し、電圧値e0 が電圧値bよりも大きい場合に論理
値Bを「1」として出力し、電圧値e0 が電圧値b以下
の場合に論理値Bを「0」として出力する。
【0043】この判定部10においては、電圧値e0
電圧値aよりも大きい場合をケーブル3の切断又はコネ
クタ抜け等によるケーブル接続不良状態と判定し、電圧
値e0 が電圧値a以下かつ電圧値bよりも大きい場合を
正常状態と判定し、電圧値e0 が電圧値b以下の場合を
他方の通信装置電源切断状態と判定し、ケーブル接続不
良状態及び他方の通信装置電源切断状態を異常状態とし
て検出する。
【0044】通信装置2においては、通信装置1と同様
に、コネクタ4内部のピン7を介して、通信機能を有す
る通信部8と電気信号用電線5とが接続される。抵抗1
7の一端は、ピン7を介して付加電線6の他端と接続さ
れており、当該抵抗17の他端は、図示しない通信装置
2の電源の電圧値に比例した値となる電圧値V1 を持
つ。
【0045】この抵抗17の抵抗値をR1 とする。次
に、以上のような構成を持つ通信ネットワークの異常検
出装置の動作について説明する。
【0046】図2は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置によって構成される回路図を示して
いる。この通信ネットワークがケーブル接続不良状態の
場合は、この図2に示した回路の点Pが断絶した場合と
同様であり、この場合の電圧値e0 は下記の(1)式に
よって求められる。
【0047】e0 =V0 …(1) また、通信ネットワークが正常状態の場合には、図2に
示した回路から、電圧値e0 は、下記の(2)式によっ
て求められる。
【0048】 e0 =(V0 ・R1 +V1 ・R0 )/(R0 +R1 ) …(2) さらに、通信ネットワークが他方の通信装置電源切断状
態の場合は、図2に示した回路の電圧値V1 が0ボルト
となった場合と同様であり、この場合の電圧値e0 は下
記の(3)式によって求められる。
【0049】 e0 =V0 ・R1 /(R0 +R1 ) …(3) ここで、電圧値V0 が0ボルトの場合には、ケーブル接
続不良状態の電圧値e0 と、他方の通信装置電源切断状
態の電圧値e0 が両方とも0ボルトとなるため、ケーブ
ル接続不良状態と他方の通信装置電源切断状態との区別
がつかなくなる。
【0050】したがって、本実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置においては、電圧値V0 は0ボ
ルトではないとする。また、正常状態の場合において電
圧値V0 と電圧値V1 が同一値の場合には、(2)式の
1 にV0 を代入すると、下記の(4)式に示すように
0 =V0 となり、正常状態とケーブル接続不良状態と
の区別がつかなくなる。
【0051】 e0 =V0 ・(R0 +R1 )/(R0 +R1 )=V0 …(4) したがって、本実施の形態に係る通信ネットワークの異
常検出装置においては、正常状態の場合には電圧値V0
と電圧値V1 を異なる値とする。
【0052】さらに、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置において、電圧値V1 を通信装置2
の電源の電圧値に比例するとしたのは、この電圧値V1
と通信装置2の電源の電圧値とに比例関係を成り立たせ
ることにより、他方の通信装置電源切断状態の場合に電
圧値V1 も0ボルトとなるようにするためである。すな
わち、通信装置2の電源が切断状態であっても電圧値V
1 が0ボルトとならない場合があると、(2)式と
(3)式との区別、すなわち正常状態と他方の通信装置
電源切断状態との区別がつかなくなる。
【0053】ゆえに、この状況を回避するために、本実
施の形態に係る通信ネットワークの異常検出装置におい
ては、電圧値V1 は通信装置2の電源の電圧値に比例す
るとしている(もっとも、通常電圧値V1 は、通信装置
2の電源から供給するため、専用の電源を別に用意しな
い限り比例する)。
【0054】ここで、最も電圧値e0 が高くなるのは、
ケーブル接続不良状態の場合であり、次いで電圧値e0
が高くなるのは正常状態の場合であり、最も電圧値e0
が低くなるのは、他方の通信装置電源切断状態の場合で
ある。
【0055】ゆえに、ケーブル接続不良状態と正常状態
の境界を第1のしきい値とし、正常状態と他方の通信装
置電源切断状態の境界を第2のしきい値とし、判定部1
0において決定される論理値A、Bによって異常状態の
検出及び当該異常状態の発生原因が識別される。すなわ
ち、判定部10は、論理値Aが「1」、Bが「1」の場
合をケーブル接続不良状態と認識し、論理値Aが
「0」、Bが「1」の場合を正常状態と認識し、論理値
Aが「0」、Bが「0」の場合を他方の通信装置電源切
断状態と認識する。表1は、以上の結果をまとめたもの
である。
【0056】
【表1】
【0057】以上のように、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの異常検出装置において、通信装置1に設け
た抵抗9の一端の電圧値e0 は、ケーブル接続不良状
態、正常状態、他方の通信装置電源切断状態のそれぞれ
において異なる値となるため、判定部10によって当該
電圧値e0 が上記3つの状態のいずれであるかを判定す
ることによって、通信ネットワークに発生するケーブル
接続不良状態又は他方の通信装置電源切断状態による異
常状態の検出を行い、当該異常状態の発生原因を識別す
ることができる。
【0058】これにより、識別した異常状態の発生原因
に基づいて、異常状態に対して適切な対策を実行するこ
とができ、保守性を向上させることができる。例えば、
複数の通信装置間のハートビートに本実施の形態に係る
通信ネットワークの異常検出装置を適用すると、ハート
ビートの交信途絶を検出した場合に、異常状態の発生原
因の分解能が高くなるため、自動的な対処等を一層高度
に行うことができ、これにより余分なデバイス閉塞や強
制停止処理の実行を低減させることができ、システム管
理者への異常状態対策のための指示を適切に行うことが
できる。
【0059】また、様々な分野で通信ネットワークの構
築が行われるが、この構築時においてケーブル接続不良
状態の認識が可能になり、これにより、特に大規模な通
信ネットワークの構築初期の異常状態を解消することが
でき、異常状態解消のためのコストの削減、通信ネット
ワーク運転時の保守コストの削減を図ることができる。
【0060】その他、各種シリアル転送通信機器に本実
施の形態に係る通信ネットワークの異常検出装置を適用
することによって、この各種シリアル転送通信機器やケ
ーブル3をフリーアクセス等の手の届きづらい場所に設
置しても、通信装置2の電源確認やケーブルの接続状況
の確認をリモート状態で行うことができる。
【0061】なお、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置においては、ケーブル3の電気信号用
電線5は3本の場合を例として説明しているが、これに
限定されるものではなく、様々な本数に対して適用可能
である。
【0062】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置は、2台の通信装置1、2からなる通
信ネットワークに適用した場合を例として説明している
が、これに限定されるものではなく、3台以上の通信装
置からなる通信ネットワークに対して同様に適用可能で
ある。
【0063】さらに、本実施の形態における通信装置
1、2には、例えば計算機等を適用することができる。
加えて、本実施の形態に係る通信ネットワークの異常検
出装置においては、回路部分を等価的に変更させても同
様に実施できる。
【0064】(第2の実施の形態)本実施の形態に係る
通信ネットワークの異常検出装置は、第1の実施の形態
に係る通信ネットワークの異常検出装置において、他方
の通信装置にも判定部を付加したものである。
【0065】図3は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置の構造を示す概念図であり、図1と
同一の部分には同一符号を付してその説明を省略するか
簡単に説明し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく
説明する。
【0066】本実施の形態に係る通信ネットワークの異
常検出装置が、先に示した第1 の実施の形態に係る通信
ネットワークの異常検出装置と大きく異なっている点
は、抵抗17の一端の電圧値e1 によってケーブル接続
不良状態、正常状態、一方の通信装置電源切断状態を判
定する判定部18を設けた点と、この判定部18によっ
て正常状態と一方の通信装置電源切断状態とを区別する
ために、抵抗9の他端の持つ電圧値V0 を、通信装置1
に設けられている図示しない電源の電圧値に比例する値
とする点である。
【0067】判定部18は、抵抗17の一端の電圧値e
1 を入力し、当該電圧値e1 と第3のしきい値である電
圧値cを比較し、また当該電圧値e1 と第4のしきい値
である電圧値dを比較し、論理値C、Dにより、ケーブ
ル接続不良状態、正常状態、一方の通信装置電源切断状
態を判定する。
【0068】ここで、判定部18内部の電源11のプラ
ス側には、順に抵抗19、抵抗20、抵抗21が直列に
接続されており、抵抗20と接続されていない抵抗21
の端子は接地されている。
【0069】また、電圧値cは、電源11の電圧値V
ref を抵抗19によって降下させて設定され、電圧値d
は、電圧値cをさらに抵抗20によって降下させて設定
される。
【0070】次に、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置の動作について説明する。図4は、本
実施の形態に係る通信ネットワークの異常検出装置によ
って構成される回路図を示している。
【0071】通信装置1の判定部10は、ケーブル接続
不良状態、正常状態、他方の通信装置電源切断状態の判
定を行うが、この動作は第1 の実施の形態において説明
したものと同様である。
【0072】通信装置2における電圧値e1 は、ケーブ
ル接続不良状態の場合に、下記の(5)式のような値と
なる。 e1 =V1 …(5) また、正常状態の場合の電圧値e1 は、下記の(6)式
に示す値となる。
【0073】 e1 =(V0 ・R1 +V1 ・R0 )/(R0 +R1 ) …(6) さらに、一方の通信装置電源切断状態の場合の電圧値e
1 は、下記の(7)式に示す値となる。
【0074】 e1 =V1 ・R0 /(R0 +R1 ) …(7) この通信装置2の判定部18において判定されるケーブ
ル接続不良状態、正常状態、一方の通信装置電源切断状
態の場合の電圧値e1 と論理値C、Dの関係を表2に示
す。
【0075】
【表2】
【0076】以上のように、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの異常検出装置においては、第1 の実施の形
態に係る通信ネットワークの異常検出装置に判定部18
を付加し、さらに電圧値V0 を通信装置1の電圧電源に
比例させることにより、1本の付加電線6を用いて通信
装置1及び通信装置2の双方において異常状態の検出及
び当該異常状態の発生原因を識別することができ、異常
状態に対して適切な対策を実行することができる。
【0077】なお、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置においては、回路部分を等価的に変更
させても同様に実施できる。 (第3の実施の形態)本実施の形態においては、通信ネ
ットワークにおいて用いられる電気信号がシリアル送信
信号であり、当該電気信号がハイレベル又はローレベル
の状態からなる場合(電気信号がパルスの場合)の通信
ネットワークの異常検出装置について説明する。
【0078】図5は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置の構造を示す概念図であり、図1及
び図3と同一の部分には同一の符号を付してその説明を
省略するか簡単に説明し、ここでは異なる部分について
のみ詳しく説明する。
【0079】また、本実施の形態においては、通信装置
1から通信装置2に対して電気信号が送信される場合を
例に挙げて説明する。本実施の形態においては、ケーブ
ル22に付加電線を付加する必要はなく、抵抗9の一端
がピン7を介して電気信号用電線5と接続されており、
抵抗9の他端が通信部8に接続されている。
【0080】通信装置1の通信部8によって発生された
電気信号は、先に述べたように、ハイレベル又はローレ
ベルの状態からなり、ハイレベルの電圧値をV0 ボルト
とする。
【0081】判定部23においては、電圧値e0 によっ
て論理値A、Bが決定され、この論理値A、Bによって
ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通信装置電源
切断状態の識別が行われる。
【0082】この判定部23においては、まず比較部2
4に電圧値e0 が入力される。この比較部24は、入力
された電圧値e0 に基づいて、第1 の実施の形態で説明
した判定部10と同様の処理により、論理値A、Bを決
定して出力する。
【0083】ここで、本実施の形態においては、電気信
号がハイレベルの状態の場合、すなわち電気信号の電圧
値が電圧値V0 となっている場合の論理値A、Bによっ
て、ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通信装置
電源切断状態の識別を行う必要がある。ハイレベルの状
態の電圧値V0 を用いることによって、表1の関係によ
り論理値A、Bが決定されるためである。
【0084】図6は、電気信号に対する論理値A及び論
理値Bの有効・無効の状態とサンプル信号を示すタイミ
ングチャートを示している。電気信号がハイレベルの場
合、論理値A、Bの結果は有効であり、電気信号がロー
レベルの場合、論理値A、Bは無効となる。
【0085】ゆえに、判定部23には、電気信号がハイ
レベルになる場合に、クロック信号から若干遅延させて
サンプル信号を発生させるサンプル信号発生部25が設
けられており、有効論理値出力部26がサンプル信号が
発生された時の論理値A、Bを有効な論理値A0 、B0
として出力する。
【0086】なお、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置の電圧値V0 、V1 の条件は、第1の
実施の形態に係る通信ネットワークの異常検出装置と同
様の条件を持つ。
【0087】ここで、図5に示す通信ネットワークの異
常検出装置は、等価的に、図7に示す通信ネットワーク
の異常検出装置と同様である。この図7の通信装置2に
おいては、抵抗27の一端がピン7を介して電気信号用
電線5と接続されており、他端は所定の電圧値を持ち、
これに加えて、抵抗28の一端がピン7を介して電気信
号用電線5と接続されており、他端は接地されている。
【0088】以上のように、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの異常検出装置においては、電気信号のハイ
レベル状態の電圧値をV0 とすることで、第1 の実施の
形態に係る通信ネットワークの異常検出装置と同様の動
作によって同様の効果を得ることができ、さらに付加電
線6を設ける必要がない。
【0089】ゆえに、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置を導入する場合の導入コストを低下
させることができる。なお、本実施の形態においては、
抵抗9を通信装置1の出力抵抗と兼用させることがで
き、また抵抗17を通信装置2の入力抵抗と兼用させる
ことができ、これにより従来の装置からの変更を低減さ
せることができる。ここで、ケーブル22が長くても高
品質の電気信号を送受信するには、抵抗9と抵抗17と
ケーブル22の特性インピーダンスを同一とし、通信装
置1の出力インピーダンスを抵抗9に対して十分小さく
し、通信装置2の入力インピーダンスを抵抗17に対し
て十分大きくすることで、電気信号の品質にほとんど影
響を与えることなく本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置を適用することができる。
【0090】また、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置においては、ケーブル22の電気信号
用電線5が1本の場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、ケーブル22に複数本の電気信号
用電線5が設けられている場合にも同様に適用すること
ができる。
【0091】さらに、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置においては、電気信号のハイレベル
状態の電圧値をV0 ボルトとし、この電気信号のハイレ
ベル時の電圧値e0 によって通信ネットワークの状態を
判定しているが、これに限定されるものではなく、電気
信号のローレベル状態の電圧値をV0 ボルトとし、この
電気信号のローレベル時の電圧値e0 によって通信ネッ
トワークの状態を判定してもよい。
【0092】さらに、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置においては、回路部分を等価的に変
更させても同様に実施できる。このような本実施の形態
に係る通信ネットワークの異常検出装置は、例えば計算
機間RAS専用線インタフェースや各種シリアル転送機
器等に適用することができる。
【0093】(第4の実施の形態)本実施の形態におい
ては、一方の通信装置から他方の通信装置へパルス状の
電気信号を送信する電線と、他方の通信装置から一方の
通信装置へパルス状の電気信号を送信する電線とを有す
るケーブルを持つ通信ネットワークの異常検出装置につ
いて説明する。
【0094】図8は、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置の構造を示す概念図であり、図5と
同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略ある
いは簡単に説明し、ここでは異なる部分についてのみ詳
しく説明する。
【0095】本実施の形態に係る通信ネットワークの異
常検出装置においては、通信装置1から通信装置2に対
して電気信号を送信する電気信号用電線51と、通信装
置2から通信装置1に対して電気信号を送信する電気信
号用電線52とからなるケーブル22を用いて異常状態
の認識を行うため、ケーブル22に付加電線を付加する
必要はない。
【0096】すなわち、本実施の形態に係る通信ネット
ワークの異常検出装置は、ケーブル22が例えばRS2
32Cのような電気信号用電線毎に電気信号の送信方向
が決まっている双方向通信を行う場合に適用したもので
ある。
【0097】本実施の形態に係る通信ネットワークの異
常検出装置において、電気信号用電線52に接続されて
いる部分は、電気信号の送信方向にしたがって、電気信
号用電線51に接続されている部分と同様の構成を持
ち、同様の動作によってケーブル接続不良状態、正常状
態、一方の通信装置電源切断状態を識別する。
【0098】これにより、通信装置1及び通信装置2の
双方において異常状態の検出及び当該異常状態の発生原
因を識別することができ、異常状態に対して適切な対策
を実行することができる。
【0099】なお、図8に示す通信ネットワークの異常
検出装置は、等価的に、図9に示す通信ネットワークの
異常検出装置と同様である。また、本実施の形態に係る
通信ネットワークの異常検出装置においては、電気信号
のハイレベル状態の電圧値をV0 ボルトとし、この電気
信号のハイレベル時の電圧値e0 、e1 によって通信ネ
ットワークの状態を判定しているが、これに限定される
ものではなく、電気信号のローレベル状態の電圧値をV
0 ボルトとし、この電気信号のローレベル時の電圧値e
0 、e1 によって通信ネットワークの状態を判定しても
よい。
【0100】さらに、本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置においては、回路部分を等価的に変
更させても同様に実施できる。 (第5の実施の形態)本実施の形態においては、他方の
通信装置にダイオードを設けた通信ネットワークの異常
検出装置について説明する。
【0101】図10は、本実施の形態に係る通信ネット
ワークの異常検出装置によって構成される回路図を示し
ており、図7と同一の部分には同一符号を付してその説
明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ詳しく説
明する。
【0102】抵抗27の一端はピン7を介して電気信号
用電線5と接続されており、他端はダイオード29のア
ノード端子に接続される。この抵抗27の抵抗値はR2
オームであるとする。
【0103】このダイオード29のカソード端子は、電
源電圧に比例した電圧値V1 を持ち、順方向電圧はEボ
ルト(ここでは、E=0.7ボルトとする)とする。す
なわち、このダイオード29は、アノード端子が抵抗2
7を介して電気信号用電線5と接続されており、カソー
ド端子が電圧値V1 を持つ。
【0104】このダイオード29を介さずに直接抵抗2
7の他端に電圧値V1 を与えると、電気信号のローレベ
ルの状態の電圧値が図11(a)に示すように上昇す
る。電気信号のローレベルの状態の電圧値の上昇量によ
っては、図11(b)に示すように、電気信号がハイレ
ベルであるかローレベルであるかを識別するためのしき
い値をローレベルが上回り、通信装置2の通信部8が電
気信号がハイレベルであるかローレベルであるかを正し
く識別することができなくなる可能性が考えられる。
【0105】ゆえに、このダイオード29は、上記のよ
うな電気信号のローレベルの状態の電圧値の上昇による
電気信号の誤認を防止するために設けられている。抵抗
28の他端は、電圧値V0 よりも小さい一定電圧を持
ち、ここでは例として接地されている場合を示してい
る。この抵抗28の抵抗値はR1 オームであるとする。
【0106】次に、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置の動作について説明する。図12は、
本実施の形態に係る通信ネットワークの異常検出装置に
よって構成される回路図を示している。
【0107】ケーブル接続不良状態の場合には、この回
路において点pが断絶した場合と同様であるため、電圧
値e0 は(1)式によって求められる。次に、回路が正
常状態の場合、電流は経路R1のみを流れるため、電圧
値e0は(8)式によって求められる。
【0108】 e0 =(V0 ・R1 )/(R0 +R1 ) …(8) そして、他方の通信装置電源切断状態の場合には、電圧
値V1 は0ボルトとなり、ダイオード29のカソード端
子は接地されている状況と同様になる。したがって、電
流は経路R1及び経路R2の双方を流れ、抵抗27、2
8は並列に接続された状態となるため、電圧値e0
(9)式によって求められる。
【0109】
【数1】 表3は、上記のような本実施の形態に係る通信ネットワ
ークの異常検出装置における電圧値e0 と論理値A、B
の関係を示したものである。
【0110】
【表3】
【0111】例えば、電圧値V0 を3.0ボルト、抵抗
値R0 を150オーム、抵抗値R1を150オーム、抵
抗値R2 を50オームとすると、(1)式によりケーブ
ル接続不良状態の場合の電圧値e0 は3.0ボルトとな
り、(8)式により正常状態の場合の電圧値e0 は1.
5ボルトとなり、(9)式により通信装置2の電源切断
状態の場合の電圧値e0 は1.02ボルトとなる。
【0112】ここで、もし、電圧値V0 がダイオード2
9の順方向電圧0.7ボルトよりも小さければ、通信装
置2の電源が切断して電圧値V1 が0ボルトになったと
しても、電流は経路R2を流れることができず、経路R
1のみを流れるため、正常状態と、他方の通信装置電源
切断状態との区別をつけることができなくなる。
【0113】したがって、本実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置においては、電圧値V0 はダイ
オード29の順方向電圧よりも大きいとする。以上のよ
うに、本実施の形態に係る通信ネットワークの異常検出
装置においては、第1 乃至第4の実施の形態に係る通信
ネットワークの異常検出装置と同様の効果に加えて、ダ
イオード29を設けたことにより、電気信号の電圧値が
電圧値V1 によって上昇されるのを防止することができ
るため、通信装置2の通信部8において行われる電気信
号のハイレベル・ローレベルの判定品質を悪化させるこ
となく、上記発明を適用することができる。
【0114】なお、本実施の形態に係る通信ネットワー
クの異常検出装置においては、電気信号がハイレベルの
状態の電圧値をV0 ボルトとし、この電気信号のハイレ
ベル時の電圧値e0 によって通信ネットワークの状態を
判定しているが、これに限定されるものではなく、電気
信号がローレベルの状態の電圧値をV0 ボルトとし、こ
の電気信号のローレベル時の電圧値e0 によって通信ネ
ットワークの状態を判定してもよい。ただし、この場合
には、電気信号のローレベルの状態の電圧値よりもダイ
オード29の順方向電圧を小さくしなければならない。
【0115】また、ここで例示した各種電圧値の正負が
逆の場合でも、電圧値の大小に関する判断や、ダイオー
ド29のアノード・カソードの接続を適宜設定すること
によって、同様の手法により同様の効果を得ることがで
きる。
【0116】さらに、ケーブル22内部に複数の電気信
号用電線5が設けられており、当該複数の電気信号用電
線5の送信方向が決定している場合には、本実施の形態
を応用し、図13に示すような通信ネットワークの異常
検出装置を用いることで、通信装置1及び通信装置2の
双方において通信ネットワークの状態の識別を行うこと
ができる。
【0117】さらに、送信方向が決定されている電気信
号用電線5の全てに対して、本実施の形態に係る通信ネ
ットワークの異常検出装置を適用することで、各電気信
号用電線毎に状態の識別を行うことができる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の通信ネッ
トワークの異常検出装置は、一方の通信装置に第1の電
圧値を発生させ、他方の通信装置に前記の第1の電圧値
と異なる第2の電圧値を発生させ、この場合においてケ
ーブルに加わる第3の電圧値に基づいて、判定手段が通
信ネットワークの状態を判定する。
【0119】この判定手段では、第3の電圧値に基づい
て、例えばケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通
信装置電源切断状態、一方の通信装置電源切断状態等の
判定を行うため、通信ネットワークの異常が検出された
場合に、当該異常状態に適した異常対策処理を行うこと
ができる。これにより、保守性を向上させ、保守コスト
の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置の構造を示す概念図。
【図2】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常検
出装置の回路図。
【図3】本発明による第2の実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置の構造を示す概念図。
【図4】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常検
出装置の回路図。
【図5】本発明による第3の実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置の構造を示す概念図。
【図6】電気信号に対する論理値A、Bの有効・無効の
状態とサンプル信号の関係を示すタイミングチャート。
【図7】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常検
出装置と等価な構造を示す概念図。
【図8】本発明による第4の実施の形態に係る通信ネッ
トワークの異常検出装置の構造を示す概念図。
【図9】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常検
出装置と等価な構造を示す概念図。
【図10】本発明による第5の実施の形態に係る通信ネ
ットワークの異常検出装置の構造を示す概念図。
【図11】電圧値V1 による電気信号の変化を示す図。
【図12】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常
検出装置の回路図。
【図13】同実施の形態に係る通信ネットワークの異常
検出装置の応用例を示す概念図。
【符号の説明】
1…一方の通信装置 2…他方の通信装置 3、22…ケーブル 4…コネクタ 5…電気信号用電線 6…付加電線 7…ピン 8…通信部 9、12〜14、17、19〜21、27、28…抵抗 10、23…判定部 11…電源 15、16…比較器 24…比較部 25…サンプル信号発生部 26…有効論理値出力部 29…ダイオード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の通信装置と他方の通信装置をケー
    ブルで接続した通信ネットワークの異常検出装置におい
    て、 前記一方の通信装置に第1の電圧値を発生させ、前記他
    方の通信装置に前記第1の電圧値と異なる第2の電圧値
    を発生させる電圧発生手段と、 前記電圧発生手段によって前記ケーブルに加わる第3の
    電圧値を監視し、当該第3の電圧値に基づいて、前記通
    信ネットワークの状態を判定する判定手段とを具備した
    ことを特徴とする通信ネットワークの異常検出装置。
  2. 【請求項2】 一方の通信装置と他方の通信装置をケー
    ブルで接続した通信ネットワークの異常検出装置におい
    て、 前記ケーブルに設けられ、一端が前記一方の通信装置に
    接続され、他端が前記他方の通信装置に接続された付加
    電線と、 一端が前記付加電線の一端と接続され、他端が0ボルト
    ではない電圧値を持つ第1の抵抗と、 一端が前記付加電線の他端と接続され、他端が前記通信
    ネットワークの正常状態時に前記第1の抵抗の他端の電
    圧値と異なる電圧値を持ち、前記他方の通信装置の電源
    切断時のみ当該他端の電圧値が0ボルトとなる第2の抵
    抗と、 前記第1の抵抗の一端の電圧値に基づいて、ケーブル接
    続不良状態、正常状態、他方の通信装置電源切断状態の
    いずれであるかを判定する第1の判定手段とを具備した
    ことを特徴とする通信ネットワークの異常検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の通信ネットワークの異常
    検出装置において、 前記第1の抵抗の他端の電圧値は、前記一方の通信装置
    の電源切断時のみ0ボルトとなり、その他の時には0ボ
    ルトではない電圧値を持つとし、 前記第2の抵抗の一端の電圧値に基づいて、ケーブル接
    続不良状態、正常状態、一方の通信装置電源切断状態の
    いずれであるかを判定する第2の判定手段を具備したこ
    とを特徴とする通信ネットワークの異常検出装置。
  4. 【請求項4】 一方の通信装置とケーブル内部の少なく
    とも1本の電線の一端を接続し、他方の通信装置と前記
    少なくとも1本の電線の他端を接続し、前記一方の通信
    装置と前記他方の通信装置の間でパルス状の電気信号の
    送受信を行う通信ネットワークの異常検出装置におい
    て、 一端が、前記一方の通信装置から前記他方の通信装置へ
    電気信号を送信するための第1の電線の一端と接続さ
    れ、他端が、前記一方の通信装置に設けられた電気信号
    発生手段に接続された第1の抵抗と、 一端が、前記第1の電線の他端と接続され、他端が、前
    記電気信号のハイレベル又はローレベルのいずれか一方
    の電圧値と異なる電圧値を持ち、前記他方の通信装置の
    電源切断時のみ当該他端の電圧値が0ボルトとなる第2
    の抵抗と、 前記電気信号がハイレベル又はローレベルのいずれか一
    方の状態の場合に、前記第1の抵抗の一端の電圧値に基
    づいて、ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通信
    装置電源切断状態のいずれであるかを判定する第1の判
    定手段とを具備したことを特徴とする通信ネットワーク
    の異常検出装置。
  5. 【請求項5】 一方の通信装置とケーブル内部の少なく
    とも1本の電線の一端を接続し、他方の通信装置と前記
    少なくとも1本の電線の他端を接続し、前記一方の通信
    装置と前記他方の通信装置の間でパルス状の電気信号の
    送受信を行う通信ネットワークの異常検出装置におい
    て、 一端が、前記一方の通信装置から前記他方の通信装置へ
    電気信号を送信するための第1の電線の一端と接続さ
    れ、他端が、前記一方の通信装置に設けられた電気信号
    発生手段に接続された第1の抵抗と、 一端が、前記第1の電線の他端と接続され、他端が、前
    記電気信号のハイレベル又はローレベルのいずれか一方
    の電圧値よりも小さい電圧値を持つ第2の抵抗と、 一端が、第3の抵抗を介して前記第1の電線の他端と接
    続され、他端が、前記通信ネットワークの正常状態時に
    前記電気信号のハイレベル又はローレベルのいずれか一
    方と異なる電圧値を持ち、前記他方の通信装置の電源切
    断時のみ当該他端の電圧値が0ボルトとなるダイオード
    と、 前記電気信号がハイレベル又はローレベルのいずれか一
    方の状態の場合に、前記第1の抵抗の一端の電圧値に基
    づいて、ケーブル接続不良状態、正常状態、他方の通信
    装置電源切断状態のいずれであるかを判定する第1の判
    定手段とを具備したことを特徴とする通信ネットワーク
    の異常検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の通信ネット
    ワークの異常検出装置において、 前記ケーブルの内部には複数の電線が設けられており、
    前記他方の通信装置から前記一方の通信装置へ電気信号
    を送信するための第2の電線が存在する場合に、前記第
    1の電線に設けた構成要素と同様の構成要素を当該第2
    の電線に付加し、当該第2の電線に付加された構成要素
    に含まれている第2の判定手段は、前記第2の抵抗の一
    端の電圧値に基づいて、ケーブル接続不良状態、正常状
    態、一方の通信装置電源切断状態のいずれであるかを判
    定することを特徴とする通信ネットワークの異常検出装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至請求項6のいずれか1項に
    記載の通信ネットワークの異常検出装置において、 前記ケーブルの内部に存在する全ての前記第1の電線及
    び前記第2の電線に同様の構成要素を付加することを特
    徴とする通信ネットワークの異常検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7409395B2 (en) 2000-12-21 2008-08-05 Emc Corporation Method of improving the availability of a computer clustering system through the use of a network medium link state function
JP2010288134A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Nec Access Technica Ltd 電子装置
JP2013232142A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Hitachi Ltd 二重化装置および電源停止方法

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