JP2000040238A - 光ディスクおよび光ディスク記録/再生装置 - Google Patents

光ディスクおよび光ディスク記録/再生装置

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JP2000040238A
JP2000040238A JP11221836A JP22183699A JP2000040238A JP 2000040238 A JP2000040238 A JP 2000040238A JP 11221836 A JP11221836 A JP 11221836A JP 22183699 A JP22183699 A JP 22183699A JP 2000040238 A JP2000040238 A JP 2000040238A
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JP11221836A
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English (en)
Inventor
Takahiro Nagai
隆弘 永井
Yoshito Aoki
芳人 青木
Shunji Ohara
俊次 大原
Takashi Ishida
隆 石田
Isao Sato
勲 佐藤
Yuji Takagi
裕司 高木
Yuji Kumon
裕二 久門
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックずれによるアドレス信号の読み取り
不良を低減する。 【解決手段】 セクタアドレス領域5において、アドレ
ス番号とID番号含むアドレスブロック16、17、1
8、19をトラック中心から半径方向に概ね半トラック
ピッチだけ内周側と外周側に交互にずらす。これによっ
て、ランド・グルーブ記録再生光ディスクでのアドレス
読み取りを向上させると共に、セクタアドレス領域での
トラッキングの安定性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク及び光
ディスク記録/再生装置に関する。より詳細には、本発
明は、セクタアドレスの情報ピット列をランドトラック
とグルーブトラックの中間にウォブルさせて配置した光
ディスクと、その光ディスクを用いた光ディスク記録/
再生装置に関するもの。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、可換性、ランダムアクセ
ス性に優れ、パソコンをはじめとする各種情報機器分野
での用途範囲がますます広がってきており、それに伴っ
て、光ディスク記録容量の増加への要求も一段と高まっ
ている。書き換え可能な光ディスクは、データの記録お
よび再生にセクタ単位の管理を要するため、ディスク製
造時には、トラッキング制御用の案内溝を形成すると共
に、セクタのアドレス情報はピットとして形成されるこ
とが多い。現在普及している書換型光ディスクでは、デ
ィスク状の基板に1〜1.6μmの凹凸状(それぞれ約
50%程度の幅)の溝トラックがスパイラル状に形成さ
れており、そのトラック表面に記録材料(相変化型光デ
ィスクの場合、Ge、Sb、Teなど)を成分とする薄
膜がスパッタリングなどの方法で形成されている。ディ
スク基板は、光ビームの照射により凹状の溝とセクタア
ドレスなどのピットをカッティングした原盤を基に作成
されたスタンパーを用いてポリカーボネートなどの基板
として大量に複製される。上記構造の光ディスクに対し
て、凹状のトラックまたは凸状のトラックのいずれか一
方に光ビームを所定の記録パワーで照射し、記録膜上に
マークを形成することで情報を記録し、また、所定の再
生パワーで凹状のトラックまたは凸状のトラックのいず
れか一方に光ビームを照射し、記録膜からの反射光を検
出することにより情報の再生を行う。
【0003】近年、様々な分野で取り扱う情報データの
容量が一段と大きくなり、光ディスクも容量の増加が望
まれている。各トラックの幅(以降、トラックピッチと
呼ぶ)を狭めることによって記録密度を増加することが
できるが、従来の記録密度の二倍程度の記録密度を実現
しようとした場合トラックピッチを従来のトラックピッ
チの1/2倍のトラックピッチにする必要があるが、ト
ラックピッチの半分の凹状・凸状のトラックを安定な幅
でスタンパを作成し、ディスクを複製することは、製法
上から非常に困難である。これに対して、凹状のトラッ
クと凸状のトラックの両方に情報を記録再生することに
より高記録密度化する方法が提案されている。この方法
では、凹凸状のトラックの幅を変えることなく、従来の
記録密度の2倍の記録密度が実現できる。
【0004】凹および凸状のトラックの双方に情報の記
録を行う光ディスクに対しては、セクタを識別するセク
タアドレスを各トラックに別々に設けると、同時に2つ
のアドレスもしくは凹状のトラックを形成する必要があ
ることから、2つ以上のレーザビームが必要となり、複
雑な装置が必要となる。そこで、光ディスクの凸状のト
ラックと凹状のトラックの双方にまたがるようにアドレ
スを形成する中間アドレス法が提案されている(特開平
6ー176404)。この方法では、ディスク上の各ア
ドレスは凸状のトラックと凹状のトラックの境界線上を
中心に凹状のトラックと同程度の幅で設けられ、凹状の
トラックと凸状のトラックとで同じアドレスを共有す
る。これにより、原盤のカッティングが容易なる。しか
しながら、この場合、記録/再生装置から見ると同じア
ドレスに対して二つのトラックが存在することになり、
それらを何らかの方法で明確に区別する必要がある。
【0005】以下、図面を参照しながら、上記中間アド
レス法による従来の光ディスク及び光ディスク記録/再
生装置を説明する。
【0006】図38は、セクタ構成を持つ従来の光ディ
スクの概念図である。図38において、200はディス
ク、201はトラック、202はセクタ、203はセク
タアドレス領域、204はデータ領域である。また、図
39は、セクタアドレス領域の拡大図で従来の中間アド
レスの模式図である。図39において、206はアドレ
スピット、207は記録マーク、208はグルーブトラ
ック、209はランドトラック、210は光スポットで
ある。
【0007】ここではグルーブトラック208とランド
トラック209は同じトラックピッチTpを有してお
り、各アドレスピット206は、その中心がグルーブト
ラック208の中心からTp/2だけ、デイスク半径方
向にシフトするよう配置されている。
【0008】図40は従来のトラッキング制御および光
ディスク上の信号を読み取る信号処理のブロック図であ
る。
【0009】200はディスクで、201はトラック、
210は光スポット、211はディスク200を回転さ
せるディスクモータである。212はディスク200上
の信号を光学的に再生する光ヘッドで、213の半導体
レーザ、214のコリメートレンズ、215の対物レン
ズ、216のハーフミラー、217の受光部、218の
アクチュエータで構成される。220は光スポット21
0とトラック201との半径方向の位置ずれ量を示すト
ラッキングエラー信号を検出するトラッキングエラー信
号検出部で、221の差動回路と222のLPF(ロー
・パス・フィルタ)で構成される。223はトラッキン
グエラー信号から光ヘッドを駆動する駆動信号を生成す
る位相補償部、224は駆動信号に基づき光ヘッド21
2内のアクチュエータ218を駆動するヘッド駆動部で
ある。225は受光部217からの信号の加算回路、2
26は再生信号の符号間干渉を防ぐ波形等価部、227
は再生信号を所定のスライスレベルで2値化するデータ
スライス部、228は2値化信号に同期したクロックを
生成するPLL(Phase Locked Loop)、229はAM
(Address Mark)を検出するAM検出部、230は再生
信号を復調する復調器、231は復調された信号をデー
タとアドレスに分離する切替器、232はアドレス信号
の誤り判別を行うCRC(Cyclic Redundancy Check)
判別部、233はデータ信号の誤り訂正を行う誤り訂正
部である。234は225〜232で構成されるアドレ
ス再生部である。CRCはアドレス番号とID番号から
生成される誤り検出符号である。
【0010】まず、光スポット210の焦点方向(フォ
ーカス方向)の位置制御が行われるが、一般的なフォー
カス制御については説明を省略する。
【0011】以下に、トラッキング制御動作を説明す
る。半導体レーザ213から照射されたレーザ光はコリ
メートレンズ214で平行光にされ対物レンズ215を
介してディスク200上に集光される。ディスク200
で反射されたレーザ光はハーフミラー216を介して受
光部217a、217bに戻りディスク上の光スポット2
10とトラック201との相対位置によって決まる光量
分布が電気信号として検出される。2分割の受光部21
7a、217bを用いた場合、差動回路221により受光
部の217a、217bの差を検出し、差動信号の低域を
LPF222で取り出すことでトラッキングエラー信号
が検出される。光スポット210をトラック201に追
従させるには、トラッキングエラー信号が0(受光部2
17a、217bの光量分布が等しい)になるように位相
補償部223で駆動信号を生成し、その駆動信号に応じ
てヘッド駆動部224でアクチュエータ218を移動
し、対物レンズ215の位置を制御することで実現され
る。
【0012】一方、光スポット210がトラック201
に追従すると、トラックの記録マーク207およびアド
レスピット206では光が干渉することで反射光量が減
少し受光部217の出力が低下し、ピットのない部分で
は反射光量が増加するため受光部217の出力が高くな
る。この記録マーク207、アドレスピット206に対
応した受光部出力の全光量を加算回路225で求め、波
形等価部226を通し、データスライス部227では所
定のスライスレベルで2値化し「0」、「1」の信号列
に変換する。この2値化信号からデータと読み出し用ク
ロックをPLL228で抽出する。復調器230では、
変調されて記録されているデータを復調し、外部で処理
可能なデータ形式へ変換する。この復調データがデータ
領域の信号であれば誤り訂正部233でデータの誤りを
訂正して、データ信号を得る。一方、PLL228から
常時出力されてくる信号列の中からアドレス部を識別す
るためのAM信号をAM検出部229が検出した場合に
は、切替器231を切替え、復調データをアドレス信号
として処理する。CRC判別部232では読み取ったア
ドレス信号に誤りがあるか否かを判定し、誤りがなけれ
ばアドレスデータとして出力する。
【0013】図41は上述の構成でセクタアドレス領域
203を光スポット210が通過する時の再生信号(R
F信号)とトラッキングエラー信号(TE信号)の様子
を示したものである。データ領域204では光スポット
210はトラック中心にあるが、セクタアドレス領域2
03へ突入した直後には光スポット210とアドレスピ
ット206には急激な位置ずれが発生するため、TE信
号は大きくレベル変動する。光スポット210は急には
アドレスピット206に追従できず、破線のように徐々
にアドレスピット206側へ寄っていく。しかし、セク
タアドレス領域203は短いため、光スポット210が
完全にアドレスピット206に追従する前に溝部である
データ領域205になり、オフトラックXadr状態が解
消されるようにトラッキング制御が行われる。また、光
スポット210の一部はアドレスピット206にかかる
ため図41のようなRF信号が得られる。このRF信号
振幅Aadrは光スポット210とアドレスピット206
の距離によって変化する。すなわち距離が離れるとAad
rは小さくなり、近づくとAadrは大きくなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図39
に示すような構成のセクタアドレスによれば、光スポッ
トの中心がデータ領域においてトラックの中心とずれて
いた際は、セクタアドレス領域でも光スポットとアドレ
スピットの距離が変化する。そのため、アドレスピット
に近い側に光スポットが寄っていればアドレスピット領
域での再生信号の振幅は大きくなるが、光スポットがア
ドレスピットから遠い側に寄っている時には、アドレス
ピット部での再生信号の振幅が小さくなり、アドレスの
読み取りが悪くなるといった課題がある。
【0015】また、セクタアドレス領域では、光スポッ
トとアドレスピットがずれるため、実際のトラックずれ
量を表さない大きなレベル変動がトラッキングエラー信
号に発生し、このトラッキングエラー信号を用いてトラ
ッキング制御が行われるために、セクタアドレス部通過
後にトラックずれを発生してしまうといった課題もあ
る。
【0016】また、隣接するランドトラックとグルーブ
トラックで同一のアドレスピットをが割り当てられるた
め、現在追従しているトラックがランドトラックかグル
ーブトラックかを識別することができないといった課題
もある。
【0017】本発明は上記課題を鑑み、セクタアドレス
部でのアドレスピットの配置形状を工夫することによ
り、トラックずれのよるアドレス信号の読み取り不良を
低減すると共に、セクタアドレス通過後のトラックずれ
を低減させ、さらにはランドとグルーブのトラックの識
別を可能とする光ディスクと、それを用いた光ディスク
記録/再生装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクは、
隣接するスパイラル状の第一のトラックとスパイラル状
の第二のトラックを有し、前記第一および第二のトラッ
クに対して情報が記録あるいは再生される光ディスクで
あって、該第一のトラックと該第一のトラックの内周側
で隣接する該第二のトラックとの双方にまたがるように
形成された第一のアドレスブロックと、該第一のトラッ
クと該第一のトラックの外周側で隣接する該第二のトラ
ックとの双方にまたがるように形成された第二のアドレ
スブロックとを含むアドレス領域を備えている。
【0019】ある実施形態では、セクタアドレス領域と
データ領域とを有する複数のセクタを備えたランド・グ
ルーブ記録再生型の光ディスクであって、該セクタアド
レス領域は、複数のアドレスブロックを有しており、該
複数のアドレスブロックのうち円周方向に沿って隣接す
る少なくとも2つのアドレスブロックは、トラック中心
に対して、反対側にシフトした位置に形成されており、
該複数のアドレスブロックの各々は、該複数のセクタを
識別するためのアドレス番号を示す部分と、該セクタア
ドレス領域内で該複数のアドレスブロックを識別するた
めID番号を示す部分とを有している。
【0020】ある実施形態では、前記隣接する少なくと
も2つのアドレスブロックは、前記トラック中心から内
周側または外周側に半径方向に沿ってトラックピッチの
約半分だけシフトした位置に形成されている。
【0021】ある実施形態では、前記アドレス番号を示
す部分は、同一のセクタアドレス領域内において、前記
複数のアドレスブロックに共通のデータパターンを有し
ている。
【0022】ある実施形態では、前記複数のアドレスブ
ロックの各々は、その先頭部及び最後部において、非ピ
ットデータを有する。
【0023】ある実施形態では、前記非ピットデータの
長さは、ディスク原盤作製のためのレーザカッティング
工程におるディスク回転精度よりも長い。
【0024】ある実施形態では、前記複数のアドレスブ
ロックのうち、先頭のアドレスブロックは、他のアドレ
スブロックに含まれる再生クロック同期信号部よりも長
い再生クロック同期信号部を含んでいる。
【0025】ある実施形態では、前記セクタアドレス領
域は、前記アドレス番号の識別に無関係な情報によって
構成されるブロックを有しており、該ブロックは、前記
トラック中心から内周側または外周側に半径方向に沿っ
てトラックピッチの約半分だけシフトした位置に形成さ
れている。
【0026】ある実施形態では、前記隣接する少なくと
も2つのアドレスブロックの間には、円周方向に沿っ
て、間隔が形成されている。
【0027】ある実施形態では、前記セクタアドレス領
域において、1トラックの両側のアドレスブロックを構
成するピットの配置の位相が一致するようにアドレスブ
ロック同士を円周方向に配置している。
【0028】本発明の光ディスク記録/再生装置は、セ
クタアドレス領域とデータ領域とを有する複数のセクタ
を備えたランド・グルーブ記録再生型の光ディスクのた
めの光ディスク記録/再生装置であって、該光ディスク
のセクタアドレス領域は、複数のアドレスブロックを有
しており、該複数のアドレスブロックのうち円周方向に
沿って隣接する少なくとも2つのアドレスブロックは、
トラック中心に対して、反対側にシフトした位置に形成
されており、該複数のアドレスブロックの各々は、該複
数のセクタを識別するためのアドレス番号を示す部分
と、該セクタアドレス領域内で該複数のアドレスブロッ
クを識別するためID番号を示す部分とを有しており、
該記録/再生装置は、該光ディスク上に光ビームを照射
し、該光ディスクからの反射光を受光して再生信号を出
力する光ヘッドと、該光ディスクの該セクタアドレスを
再生した際に、該アドレス番号及び該ID番号を読み出
すアドレス信号再生部とを備えている。
【0029】ある実施形態では、ランド再生かグルーブ
再生かを示す信号を用いて、前記アドレスブロック毎に
読み出した前記アドレス番号を前記ID番号に応じて補
正するアドレス補正部を更に備えている。
【0030】ある実施形態では、前記アドレス信号再生
部によって読み出された前記アドレス番号を、該記アド
レス信号再生部によって読み出された前記ID番号に対
応づけて記憶するメモリと、特定の2以上のID番号に
それぞれ対応づけられた2以上のアドレス番号を互いに
比較し、該2以上のアドレス番号が一致するか否かを検
出する比較器と、該比較器の出力に基づいて、再生用光
ビームが照射されつつあるトラックがランドトラックか
グルーブトラックかを判定する判定部と、を更に備えて
いる。
【0031】前記アドレス番号を前記ID番号に応じて
補正するアドレス補正ブロックを更に備えていることが
好ましい。
【0032】ある実施形態では、トラックと光スポット
の位置ずれ量を示すトラッキングエラー信号を検出する
トラッキングエラー信号検出部と、前記セクタアドレス
領域の各アドレスブロックに同期したゲートパルス信号
を発生するタイミング発生部と、該ゲートパルス信号に
同期して外周側に配置されたアドレスブロックに対する
前記トラッキングエラー信号のレベルをサンプル・ホー
ルドする外周値サンプルホールド部と、内周側に配置さ
れたアドレスブロックに対する該トラッキングエラー信
号のレベルをサンプル・ホールドする内周値サンプルホ
ールド部と、該外周値サンプル・ホールド部と該内周値
サンプル・ホールド部の値の差を求める差動回路と、該
差動回路の出力を所定レベルを持つ信号に変換するゲイ
ン換算部と、該ゲイン演算部からの出力を使ってトラッ
キング補正を行うトラッキングオフセット補正回路とを
更に備えている。
【0033】ある実施形態では、前記光ディスクからの
反射光量を検出する反射光量信号検出部と、前記セクタ
アドレスの各アドレスブロックに同期したゲートパルス
信号を発生するタイミング発生部と、前記ゲートパルス
信号に同期して外周側に配置されたアドレスブロックに
対する反射光量信号レベルをサンプル・ホールドする外
周値サンプルホールド部と、内周側に配置されたアドレ
スブロックに対する反射光量信号レベルをサンプル・ホ
ールドする内周値サンプルホールド部と、該外周値サン
プル・ホールド部にホールドされた値と該記内周値サン
プル・ホールド部にホールドされた値の差を求める差動
回路と、該差動回路の出力を所定レベルの信号に変換す
るゲイン換算部と、該ゲイン演算部からの出力を使って
トラッキング補正を行うトラッキングオフセット補正回
路とを更に備えている。
【0034】本発明の更に他の光ディスクは、隣接する
スパイラル状の第一のトラックとスパイラル状の第二の
トラックを有し、該第一および第二のトラックに対して
情報が記録再生される光ディスクであって、該第一のト
ラックと該第二のトラックの双方にまたがるように形成
されたアドレスブロックと、該第一及び該第二のトラッ
クのうちのいずれか一方の上に形成されたトラック識別
マークとを備えている。
【0035】ある実施形態では、前記アドレス領域は、
CAVフォーマットあるいはZCAV(ZCLV)フォ
ーマットに従って配置されている。
【0036】本発明の更に他の光ディスクは、隣接する
スパイラル状の第一のトラックとスパイラル状の第二の
トラックを有し、前記第一および第二のトラックに対し
て情報が記録あるいは再生される光ディスクであって、
該第一のトラックと該第二のトラックの双方にまたがる
ように形成されたアドレスブロックと、該第一のトラッ
クと該第一のトラックの内周側で隣接する前記第二のト
ラックの双方にまたがる第一のトラック識別マークと、
前記第一のトラックと前記第一のトラックの外周側で隣
接する前記第二のトラックの双方にまたがる前記第二の
トラック識別マークとを有するアドレス領域を備えてお
り、該第一のトラック識別マークと該第二のトラック識
別マークとは同一である。
【0037】本発明の更に他の光ディスクは、隣接する
スパイラル状の第一のトラックとスパイラル状の第二の
トラックを有し、前記第一および第二のトラックに対し
て情報が記録あるいは再生される光ディスクであって、
該第一のトラックと該第二のトラックの双方にまたがる
ように形成されたアドレスブロックと、該第一のトラッ
クまたは該第二のトラックのいずれか一方の制御情報領
域に設けられたトラック識別マークとを有するアドレス
領域を備えている。
【0038】光ディスク記録/再生装置は、本発明の光
ディスクから情報を再生することのできる光ディスク記
録/再生装置であって、情報を記録あるいは再生するべ
き第一のトラックまたは第二のトラックを選択するトラ
ック指定手段と、トラック識別マークを読み出すトラッ
ク識別マーク再生手段とを備えており、該トラック識別
マーク再生手段は、再生しているトラックのトラック識
別マークを読み出し、該トラック識別マークの有無に応
じて、再生しているトラックが該第一のトラック及び該
第二のトラックの何れであるかを識別してトラック識別
信号を出力し、該トラック指定手段は、該トラック識別
信号に応じて、該第一のトラックおよび該第二のトラッ
クの選択を切り替える。
【0039】光ディスク記録/再生装置は、本発明の光
ディスクから情報を記録/再生することのできる光ディ
スク記録/再生装置であって、情報を記録あるいは再生
するべき第一のトラックまたは前記第二のトラックを選
択するトラック指定手段と、該第一のトラックと該第一
のトラックに隣接する該第二のトラックとの双方にまた
がる前記第1及び第2のアドレスブロックを読み出すア
ドレス再生手段と、該前記アドレス再生手段で再生され
た第1及び第2のアドレスブロックに基づいて、再生し
ているトラックが該第一のトラック及び該第二のトラッ
クの何れであるかを識別するトラック識別手段を備えて
おり、該トラック識別手段は、該アドレス再生手段によ
り再生される2つの前記アドレスの相違により、再生し
ているトラックが前記第一のトラックと前記第二のトラ
ックを識別してトラック識別信号を出力し、前記トラッ
ク指定手段は、前記トラック識別信号を基に前記第一の
トラックと前記第二のトラックの選択を切り替える。
【0040】光ディスク記録/再生装置は、本発明の光
ディスクから情報を記録/再生することができる光ディ
スク記録/再生装置であって、情報を記録あるいは再生
する前記第一または前記第二のトラックを選択するトラ
ック指定手段と、該第一のトラックと該第一のトラック
と隣接する前記第二のトラックの双方にまたがるトラッ
ク識別マークを読み出すトラック識別マーク再生手段
と、該トラック識別マーク再生手段で再生される2つの
トラック識別マークに基づいて、再生中のトラックが該
第一のトラック及び該第二のトラックの何れであるかを
識別するトラック識別手段と、を備え、該トラック識別
手段は、前記トラック識別マーク再生手段により再生さ
れる2つの前記トラック識別マークの相違により、再生
しているトラックが前記第一のトラックまたは前記第二
のトラックであるかを識別してトラック識別信号を出力
し、前記トラック指定手段は前記トラック識別信号を基
に前記第一のトラックと前記第二トラックの選択を切り
替えることを特徴とする光ディスク記録/再生装置。
【0041】本発明の光ディスクから情報を記録/再生
することができる光ディスク記録/再生装置であって、
情報を記録あるいは再生する前記第一のトラックまたは
前記第二のトラックを選択するトラック指定手段と、情
報領域に設けられたトラック識別マークを読み出すデー
タ再生手段と、再生したトラックの極性を判別するトラ
ック極性判別手段と、トラック指定手段のトラック選択
信号を補正するトラック選択信号補正手段とを備え、前
記光ディスクの再生開始時に、前記データ再生手段は制
御情報領域中の前記トラック識別マークを再生し、前記
トラック極性判別手段は、再生したトラックの前記トラ
ック識別マークと前記トラック指定手段のトラック選択
信号からトラックの選択の正誤を判別してトラック極性
判別信号を出力し、トラック選択信号補正手段は前記ト
ラック極性判別信号を基に前記トラック指定手段の前記
トラック選択信号を補正し、前記第一トラックおよび前
記第二のトラックを選択する。
【0042】ある実施形態では、前記光ディスクのトラ
ックを識別する方法は、一つのアドレス領域内に設けら
れた複数のアドレスブロックを読み出し、少なくとも二
つのアドレスブロックの一致、不一致を検出することに
より、再生しているトラックが前記第一のトラックであ
るのか前記第二のトラックであるのかを識別する。
【0043】本発明は上記の構成によって、各トラック
中心に対して半径方向にウォブルさせたアドレスブロッ
クを配置したセクタアドレスを設けることにより、トラ
ックずれによるアドレス信号の読み取り不良を低減でき
ると共に、セクタアドレス通過後のトラックずれの低減
できる。
【0044】また、現在再生中のトラックがランドかグ
ルーブかの識別を行うことができる。
【0045】さらに、内周側トラックと外周側トラック
にウォブルしたアドレスブロックで得られる反射光量信
号あるいはトラッキングエラー信号の差から光スポット
とトラックの実際のトラックずれ量を示すオフトラック
信号を検出することが可能となり、このオフトラック信
号を用いてトラッキングエラー信号を補正することによ
り正確なトラック追従が可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。
【0047】(実施例1)図1は、本発明による光ディ
スク401の第1の実施例の外観図を示したものであ
る。光ディスク401には、凸状のトラック402(ラ
ンドトラック)と凹状のトラック403(グルーブトラ
ック)の2本のスパイラル状のトラック404が設けら
れている。
【0048】情報の記録および/又は再生は双方のトラ
ック402及び403に対して行われ、1周のトラック
は、1つ以上のアドレス領域405と1つ以上のデータ
領域406とに分割されている。1周のトラックが複数
のセクタに分割されている場合、各セクタに対してアド
レス領域405とデータ領域406とが割り当てられ
る。この場合、各アドレス領域405は、セクタアドレ
ス領域とも呼ばれる。
【0049】光ディスク401は、基板と基板上に形成
された各種の膜(不図示)とを備えている。これらの膜
には、情報を記録するための公知の記録膜、反射膜及び
保護膜等が含まれる。また、光ディスク401は、各々
が情報記録面を有する2枚の基板を張り合わせたタイブ
の光ディスクであっても良い。以下の各実施例の光ディ
スクについても、このことは当てはまる。
【0050】次に、図2を参照する。図2は、光ディス
ク401のアドレス領域405をより詳細に示したもの
である。図2に示されているように、トラック403
a、402a、403b及び402bのそれぞれには、
各トラック(またはセクタ)のアドレスを示すアドレス
領域405が割り当てられている。
【0051】グルーブトラック403aのアドレスを示
すために、アドレス領域405の中には、相互に同一の
ピット列からなる一対のアドレスブロック411a及び
801aが設けられている。グルーブトラック403b
りアドレスを示すために、同一のピット列からなる一対
のアドレスブロック411b及び801bが設けられ、
グルーブトラック403cのアドレスを示すために、同
一のピット列からなる一対のアドレスブロック411c
及び801cが設けられている。なお、トラック(また
はセクタ)毎に、アドレスブロックのピットパターン
(ピット列)が示す情報の内容は異なる。
【0052】図2から明らかなように、例えば、一対の
アドレスブロック411b及び801bは、グルーブト
ラック403bのトラック中心408に対して、それぞ
れ、反対側にシフトした位置に配置されている。シフト
の量は、トラックピッチTpの約半分である。本実施例
の場合、トラックピッチTpは、約0.3から1.6μ
mの範囲内に設定される。
【0053】より詳細には、アドレスブロック411b
は、グルーブトラック403bとグルーブトラック40
3bの外周側で隣接するランドトラック402bとの境
界線409を中心としてグルーブトラック403bとラ
ンドトラック402bの双方にまたがるように形成され
ている。また、アドレスブロック801bは、グルーブ
トラック403bとグルーブトラック403bの内周側
で隣接するランドトラック402aとの境界線407を
中心としてグルーブトラック403bとランドトラック
402aの双方にまたがるように形成されている。つま
り、2つのアドレスブロック411b及び801bをそ
れぞれグルーブトラック403bの中心408から約1
/2Tpだけ外周、内周方向へずらして形成する。ここ
では、グルーブトラック、ランドトラック及びアドレス
ブロック411b及び801bは同じ幅を有するものと
している。また、例えば、グルーブトラック403b上
の1つのアドレス領域405内に形成された2つのアド
レスブロック411bと801bは、同一のアドレス情
報を含んでいる。また、2つのアドレスブロックは、時
間的に連続して再生されるように、トラック方向(光デ
ィスクの円周方向)に沿って、連続した位置に設けられ
ている。図示されていない他のすべてのアドレス領域に
おいても同様に2つのアドレスブロックが形成されてい
る。
【0054】上記構成を採用により、例えば、図2の左
部分のトラック403bのトラック中心408上を、そ
れに沿って移動してきたレーザ光スポットは、アドレス
領域405において、アドレスブロック411b及び8
01bの両方の上を通過した後、図2の右部分のトラッ
ク403bのトラック中心408上を、それに沿って移
動していくことになる。
【0055】図2に示す光ディスクのアドレス領域40
5は、CAVあるいはZCAV(ZCLV)フォーマッ
トに従って形成されている。従って、隣接するトラック
のアドレス領域405は、ディスクの半径方向に揃う。
この結果、ランドトラック402b上のアドレス領域4
05には隣接するグルーブトラック403b及び403
cに対応する2つのアドレスブロック411bと801
cが形成される。ここでは、データ領域406は、アド
レス領域内で最初に再生されるデータを有する第一のア
ドレスブロック411a、411bによって識別される
ようにしている。
【0056】この結果、グルーブトラック403bのデ
ータを再生する場合には、アドレス領域405中に同じ
値を有する2つのアドレスブロック(411bと801
b)の情報が再生され、ランドトラック402bのデー
タを再生した場合には、アドレス領域405中の異なる
2つのアドレスブロック(411bと801c)の情報
が再生される。これらのトラックは、同じアドレスブロ
ック411bを共有しているが、アドレスブロック41
1bに引き続いて再生されるアドレスブロック801b
または801cの内容がアドレスブロック411bの内
容に一致しているか、一致していないかによって、再生
中のトラックがグルーブトラックであるか、ランドトラ
ックであるのかを識別することが可能である。
【0057】なお、図2では、第一のアドレスブロック
がグルーブトラック403bとグルーブトラック403
bの外周側で隣接するランドトラック402bの境界線
409上に、第二のアドレスブロックがグルーブトラッ
ク403bとグルーブトラック403bの内周側で隣接
するランドトラック402aの境界線407上に設けら
れたディスクについてであったが、第一のアドレスブロ
ックがグルーブトラック403bとグルーブトラック4
03bの内周側で隣接するランドトラック402aの境
界線407上に、第二のアドレスブロックがグルーブト
ラック403bとグルーブトラック403bの外周側で
隣接するランドトラック402bの境界線409上に設
けたディスクについても同様の効果が得られる。
【0058】また、グルーブトラック上のデータ領域を
識別するために設けられた二つのアドレスブロックが同
じアドレス情報を持つ場合について説明したが、ランド
トラック上のデータ領域を識別するために設けられた二
つのアドレスブロックが同じアドレス情報を持つ場合も
同様の効果が得られる。
【0059】図3は、本発明による光ディスク記録/再
生装置の構成図である。なお、本願明細書では、光ディ
スクに記録された情報の再生を中心に発明を説明する
が、本願発明は、光ディスクへの情報の記録に適用可能
であることは言うまでない。簡便のために、本願明細書
において、「光ディスク記録/再生装置」は、記録機能
を持った記録/再生装置だけではなく、再生専用装置及
び記録専用装置をも含むものとする。すなわち、「光デ
ィスク記録/再生装置」は、狭い意味での「光ディスク
記録/再生装置」及び「光ディスク記録装置」及び「光
ディスク再生装置」の両方を含むものとして使用され
る。
【0060】本実施例の光ディスク記録/再生装置は、
図2に示した光ディスク401に対して、情報の記録あ
るいは再生を行うに適したものである。以下の説明で
は、トラック指定手段をCPU601として、アドレス
再生手段をアドレス再生回路603として、トラック識
別手段をトラック識別回路901として説明する。
【0061】図3において、光ディスク401はモータ
611に取り付けられて回転される。光ヘッド610は
光ディスク401の情報記録面にレーザ光を集光する。
ヘッド増幅回路606は光ディスク401の情報記録面
によって反射された光の強度を電圧に変換し、所定のレ
ベルの信号に増幅する。二値化回路605は再生された
アナログ信号をディジタル信号に変換する。リニアモー
タ609は、目的トラックに光ヘッド610を高速に移
動するためのものであり、リニアモータ制御回路607
によってその動作が制御される。データ再生回路612
は、二値化回路605によってディジタル化された信号
をクロックと同期を取りながら復調し、得られたデータ
を転送する。ID再生回路602は、二値化回路605
によってディジタル化された信号からアドレス(アドレ
ス情報)を再生するアドレス再生回路603、ランドト
ラック402からグルーブトラック403を識別し、グ
ルーブトラック403からランドトラック402を識別
するトラック識別回路901、アドレス再生回路603
により再生された第一のアドレスとトラック識別回路9
01より得られたトラック識別信号bを1つのアドレス
aとしてまとめるためにレジスタ902からなる。フォ
ーカストラッキング制御回路608は、レーザ光の焦点
を情報記録面上に維持するフォーカス制御とディスクの
トラックの中心にレーザ光の焦点を維持するトラッキン
グ制御を行う。目的のトラックにアクセスするために、
CPU601は、リニアモータ制御回路607を用いて
光ヘッド610を目的トラック近傍に移動し、さらにト
ラッキング制御回路608を用いてトラックジャンプに
より目的トラックに移動し、トラッキングの極性を指定
することによりランドトラックあるいはグルーブトラッ
クを選択する。
【0062】図4は、図2の光ディスク401から再生
された二つのアドレスeからトラック識別信号bを生成
するトラック識別回路901の構成図である。1001
は第一のアドレスを保持するレジスタ、1002は第二
のアドレスを保持するレジスタ、1003は二つのアド
レスを比較する比較器、1004は比較結果を保持する
フリップフロップである。
【0063】以下に、図3の光ディスク記録/再生装置
によるアドレス再生動作を図3及び図4を用いて説明す
る。
【0064】CPU601は、データを記録あるいは再
生したいトラックの論理アドレスが与えられると、リニ
アモータ制御回路607にシーク命令を出し、リニアモ
ータ609を駆動して、目的トラック近傍に光ヘッド6
10を移動する。次に、CPU601はトラックジャン
プ命令や、トラックがランドトラックあるいはグルーブ
トラックであるかに応じたトラック選択命令をフォーカ
ストラック制御回路608に出力することで光ヘッド6
10が目的トラックに到達する。フォーカストラッキン
グ制御回路608では、トラック選択命令が与えられる
とトラッキング制御の極性を切り替えて光ヘッド610
を半トラックジャンプさせ、目的のトラックにフォーカ
ス、トラッキングする。
【0065】光ディスク401からの反射光は光ヘッド
610の複数の光検出器で電流に変換され、ヘッド増幅
回路606で光検出器ごとの再生信号として電圧に変換
される。再生信号は、使用目的に応じて様々の演算が行
われ、情報を表す再生信号、トラッキング誤差信号、フ
ォーカス誤差信号が生成される。トラッキング誤差信号
とフォーカス誤差信号はフォーカストラッキング制御回
路608に与えられ、光ヘッド610のフォーカストラ
ッキングに用いられる。情報を表す再生信号は二値化回
路605によりディジタル化される。
【0066】この光ディスク記録/再生装置においてデ
ータ領域を識別する論理アドレスは、ランドトラック4
02とグルーブトラック403に共通するアドレスブロ
ック411(アドレス再生回路603により再生)とラ
ンドトラック402とグルーブトラック403を識別す
るためのトラック識別信号b(1ビット)で構成され、
最上位の1ビットをトラック識別信号bで得られる値と
し、残りのアドレスをアドレス領域から得られるアドレ
スとしている。
【0067】トラック識別回路901は2つのレジスタ
1001、1002と比較器1003とフリップフロッ
プ1004、遅延素子1005、1006、1007で
構成されている。トラック識別回路901は、アドレス
検出信号dを一定時間遅延したゲートパルス信号で、2
つのアドレスeをレジスタ1001、1002に取り込
み、2つのアドレスeを比較器1003で比較する。す
なわち、アドレス検出信号dは、3つの遅延素子100
5、1006、1007によって一定時間遅延されるこ
とによって、レジスタ1001、1002、フリップフ
ロップ1004のためのゲートパルス信号に変換され
る。この回路により、2つのアドレスブロック411と
801が一致した場合にはグルーブトラックを示すトラ
ック識別信号bを生成し、2つのアドレスが異なった場
合にはランドトラックを示す識別信号bを生成してい
る。
【0068】図3中のレジスタ902は、アドレス再生
回路603で再生された第一のアドレスを保持するもの
である。第一のアドレスとトラック識別信号bによって
得られるデータのアドレスの最上位ビットを1つのアド
レスとすることでデータ領域を識別するアドレスaを得
ている。
【0069】データ再生回路612では、ID再生回路
602で再生されたアドレスaとCPU601から与え
られたアドレスを比較し、一致した場合にはアドレス再
生から一定時間後にデータの再生を行う。
【0070】最後に、CPU601から与えられたアド
レスと再生されたアドレスaが異なると判断された場
合、再度トラックの検索をやり直す。但し、これらのア
ドレスの最上位ビットだけが異なっている場合は、半ト
ラックジャンプを行いトラッキングの極性を選択するト
ラック選択信号を反転させる。つまり、上記の例におい
てアドレスの最上位のみが異なっている場合というの
は、ランドトラックとグルーブトラックに共通するアド
レスはあっているが、ランドトラックあるいはグルーブ
トラックの選択が誤っている場合である。この状態を補
正するために、トラック選択信号を反転させることでト
ラッキングの極性を切り替える。
【0071】上記の装置で図2に示した光ディスク40
1のグルーブトラックのデータを再生する場合、レーザ
光は、ほぼグルーブトラックの中心408を走査し、1
つのアドレス領域内では同じ値を持つの2つのアドレス
ブロック(例えば、411bと801b)の情報が再生
される。また、ランドトラックのデータを再生する場合
には、レーザ光はほぼランドトラック中心410を走査
し、1つのアドレス領域内では異なる2つのアドレスブ
ロック(例えば、411bと801c)を再生する。こ
のように、現在再生中のトラックがランドトラックであ
るかグルーブトラックであるかによって、アドレス領域
から再生される2つのアドレスの組み合わせが異なるた
め、再生信号のみから現在再生中のトラックがランドト
ラック402とグルーブトラック403の識別が可能と
なる。このため、溝形状(グルーブトラックまたはラン
ドトラック)とトラッキング極性の対応関係によらず、
再生信号のみを用いて所望のトラックに対する記録再生
が可能である。
【0072】上記で述べた光ディスク記録/再生装置に
よれば、トラッキングの極性を2つのアドレスの相違に
より再生信号のみから自動的に切り替えることができる
ため、ディスクや光ディスク記録/再生装置の特性によ
らず共通したトラッキングが可能である。よって、ラン
ドトラックとグルーブトラックの双方に記録された光デ
ィスクにおいて、互換性を向上させることができる。
【0073】(実施例2)図5は、本発明による光ディ
スクの第2の実施例を示す。
【0074】所定の物理フォーマットに従って、ディス
ク1には複数のセクタ4がトラック2に沿って連続して
配置されている。また、各セクタ4は、そのセクタのデ
ィスク上での位置を示すためのセクタアドレス領域5
と、実際にデータを記録するためのデータ領域6で構成
されている。
【0075】図6は、本実施例の光ディスク1が採用し
たセクタアドレスの論理フォーマットを示す。本実施例
の光ディスク1においては、一つのセクタアドレス内に
4つのアドレスブロック16から19が設けられてい
る。図6において、アドレスブロック16から19は、
それぞれ、ID1からID4と記載されている。各アド
レスブロックは、VFO11、AM(アドレスマーク)
12、セクタのアドレス番号13、重複順番号(ID番
号)14、CRC(Cyclic Redundancy Check)15を
含んでいる。
【0076】VFO11はディスクの回転速度に変動が
あっても確実にアドレス領域からアドレス信号を再生で
きるようにするための連続的な繰り返しデータパターン
を持った再生クロック同期信号部である。記録/再生装
置は、この繰り返しデータパターンにPLL(Phase Lo
cked Loop)をロックさせ、データ読み出し用クロック
を生成する。AM12は、アドレスデータの開始位置を
示すための特殊なコードパターンで構成される。アドレ
ス番号13は、セクタのディスク上での位置を示すデー
タパターンである。ID番号14は、各アドレスブロッ
クが当該アドレス領域において何番目に位置しているか
を示すものであり、「繰り返し番号」と表現される場合
もある。CRCは、アドレス番号とID番号から生成さ
れる誤り検出符号である。なお、誤り検出符号は、アド
レス番号とID番号の読み取り誤りが検出できればよい
ため、CRC以外の符号としてリードソロモン符号を用
いた符号等でも構わない。なお、各アドレスブロック
は、図6に示す情報以外の付加情報を含んでいてもよ
い。
【0077】図7(a)は、本実施例の光ディスクのセ
クタアドレス領域におけるアドレスブロックの配置図を
示す。前述の実施例では、各アドレス領域内に2つのア
ドレスブロックが設けられていたが、本実施例では、各
アドレス領域内に4つのアドレスブロックが設けられて
いる。しかし、各アドレス領域内に設けられるアドレス
ブロックの数は、4つに限定されるものではない。
【0078】図7(a)では、ランドトラック22と、
これに隣接するグルーブトラック21及び23が示され
ている。データ領域6及び7の間に設けられたセクタア
ドレス領域5内には4つのアドレスブロックID1〜I
D4がトラック中心に対して交互にウォブルするように
して配置されている。より詳細には、1トラックのトラ
ック幅(またはトラックピッチ)はランドトラック及び
グルーブトラックの何れについてもTpであるとした場
合、アドレスブロックID1〜ID4は、トラック中心
からTp/2だけ半径方向にずらし、かつ内周側、外周
側に交互に配置されている。なお、各アドレスブロック
ID1〜ID4内にはアドレスピット25が形成されて
おり、データ領域6及び7には記録マーク26が形成さ
れている。アドレスピット25の幅(ディスク径方向の
サイズ)は、本実施例の場合、0.1〜0.6μmであ
る。本実施例の記録マーク26は、記録膜に形成された
ものである。
【0079】通常、アドレスピット25は、グルーブト
ラック21及び23を形成する際に形成される。レーザ
カッティング法によりグルーブトラック及びアドレスピ
ットを形成する場合、カッティンク用のレーザ光スポッ
トは、データ領域6のグルーブトラック21を形成しな
がら、図7(a)中の右へ移動する。その後、レーザ光
スポットは、セクタアドレス領域5においてアドレスブ
ロック16、17、18及び19をこの順番で形成しな
がら図7(a)中の右へ移動する。具体的には、データ
領域6では、所定幅のグルーブトラックが形成されるよ
うにレーザ光を連続的に発光させ、セクタアドレス領域
5ではグルーブトラックより半径方向に1/2Tpだけ
シフトさせた状態で、形成すべきアドレスピットに応じ
て、レーザ光を断続的に発光させる。なお、図7(a)
では、アドレスブロックID1及びID3がアドレスブ
ロックID2及びID4よりも図7(a)中の上方向に
シフトした位置に設けられているが、これとは反対に、
アドレスブロックID1及びID3をアドレスブロック
ID2及びID4よりも図中の下方向にシフトした位置
に設けてもよい。
【0080】図7(b)は、光スポット24がセクタア
ドレス領域5を再生する時の再生信号(RF信号)とト
ラッキングエラー信号(TE信号)の各波形を示す。一
般に、RF信号の振幅は光スポット24がアドレスピッ
ト25にかかる面積にほぼ比例した値となるため、光ス
ポット24がトラック中心にある時に、アドレスブロッ
クID1、ID3部とアドレスブロックID2、ID4
とでは光スポット24のアドレスピット25に照射する
方向が異なるが、照射する面積はほぼ同じであるため、
RF信号はほぼ同じ振幅で得られ図のようになる。
【0081】また、TE信号は、溝で構成されるデータ
領域6、7では光スポット24とトラック溝との位置ず
れ量に比例した値が得られるが、ピットで構成されたセ
クタアドレス領域5でも同様に光スポット24とアドレ
スピット25との位置ずれ量に比例した値(溝部とピッ
ト部では同じ位置ずれ量に対するTE信号の出力は異な
る)が得られる。よって、図7(b)のようにアドレス
ブロックの配置位置によって極性の異なるTE信号が得
られる。
【0082】図8A及び8Bは、光スポットのトラック
ずれ(オフトラック)状態でのセクタアドレス領域での
RF信号の様子を示した図である。図8Aは、光スポッ
ト24がトラック内周側にずれている場合のセクタアド
レス領域5でのRF信号を、図8Bは光スポット24が
トラック外周側にずれている場合のRF信号を示してい
る。図8Aでは、ID1、ID3部では光スポット24
がアドレスブロック16、18の近くを通過するためR
F信号振幅は大きくなり、ID2、ID4部では光スポ
ット24がアドレスブロック17、19から離れて通過
するためRF信号が小さくなる。そのため、ID2、I
D4ではアドレス信号が読み取りにくくなる。しかし、
1セクタアドレスにつき最低1個のアドレスブロックを
正常に読み取れればよい。図8Aの例では、ID1、I
D3はRF信号振幅が大きく、アドレスも読み取りやす
くなるため、セクタアドレスとしては読み取りは行え
る。
【0083】一方、図8Bの場合も同様に、ID1、I
D3ではRF信号振幅が小さくなりアドレスの読み取り
が悪くなるが、ID2、ID4ではRF信号振幅は逆に
大きくなりアドレス読み取りがよくなる。すなわち、光
スポットがトラック中心から内周側・外周側のどちらに
トラックずれを発生しても、セクタアドレス部でのアド
レス読み取り能力が低下しないことになる。
【0084】また、ランドトラック、グルーブトラック
共にアドレス読み取り能力は同じになることは言うまで
もない。
【0085】さらに、図7(b)のようにTE信号は、
アドレスブロック毎に正負に交互にレベルシフトを発生
する。しかし、アドレスブロックをウォブルさせたこと
によりレベル変動の周波数が高くなり、通常のセクタア
ドレス領域の通過時間(100μsec以下)を考慮する
と、TE信号のレベル変動の周波数は20kHz以上であ
り光スポットが目的トラックに追従する制御帯域よりか
なり高くなる。よって、このTE信号のレベルシフトに
光スポットが反応することはない。また、レベル変動の
平均値はほぼ0であるためDC成分による光スポットの
ずれも発生しにくい。したがって、セクタアドレス領域
がトラッキング制御部に与える影響は少なく、セクタア
ドレス領域通過直後のトラッキング制御の乱れも低減で
きる。
【0086】なお、本実施例では1つのセクタアドレス
当たり、4つのアドレスブロックの場合について述べた
が、2つのアドレスブロック以上であればトラックずれ
に対するアドレス読み取り能力の向上には同様な効果が
得られる。
【0087】また、偶数のアドレスブロックを内外周に
均等に配置した場合にはアドレス領域通過後のトラッキ
ング制御の乱れの防止効果が得られる。奇数個のアドレ
スブロックの配置では、TE信号のレベルシフトによる
DC成分が発生するが、上述のように周波数がトラッキ
ング制御帯域より高いため影響はほとんどない。偶数個
のアドレスブロックを内外周均等に配置するのがアドレ
ス読み取りとトラッキング制御の安定性の両面から望ま
しい。
【0088】(実施例3)次に、本発明による光ディス
クの第3の実施例を説明する。
【0089】図9A及び9Bは、本実施例におけるセク
タアドレス領域での情報ブロックの配置を示している。
本実施例の光ディスクにおいては、セクタアドレス領域
5にアドレス番号情報ではない付加情報を含む付加情報
ブロック107、108、109が設けられている。そ
の他は、図7(a)に示す構成と同様の構成を有してい
る。ここで、#100、#101はトラックアドレス番
号を示している。
【0090】各アドレスブロック16から19は、アド
レス番号とID番号を識別するためのアドレス情報を含
んでいる。アドレスブロック16から19と同じよう
に、トラック中心から半径方向に概ねTp/2の幅でず
らして配置することが好ましい。付加情報ブロックがア
ドレスブロックよりも長さが短い場合、あるいは、付加
情報を2つに分割することが不可能な場合には、図9A
のように、トラックの内周側、あるいは外周側のどちら
か一方に付加情報ブロック107配置する。これに対し
て、付加情報ブロックが比較的に長い場合には、図9B
のように、付加情報を識別可能なブロック単位108、
109に分割して、トラックの内周側と外周側とに交互
にずらして配置すればよい。
【0091】以上の構成を採用することによって、セク
タアドレス領域に付加情報を追加した場合でも、前述の
実施例と同様に、アドレス情報と付加情報のトラックず
れに対する読み取り性能の向上と、セクタアドレス領域
中およびセクタアドレス領域通過直後のトラッキング制
御の安定性が向上が実現できる。
【0092】なお、本例では付加情報を、セクタアドレ
ス領域の最後部(図中の右側)に配置したが、他の位置
に配置してもよい。
【0093】(実施例4)次に、本発明による光ディス
クの第4の実施例を説明する。
【0094】図10A及び10Bは、本実施例における
セクタアドレス領域でのアドレスブロックの配置を示
す。図10A及び10Bにおいて、110、112はグ
ルーブトラック、111はランドトラック、113、1
14、115、116、117、118、119、12
0はアドレスブロック、24は光スポットである。
【0095】まず、トラックとアドレスピットの形成方
法について説明する。カッティング用レーザ光を回転さ
せたディスク原盤に照射することでトラックとピットが
形成される。レーザ光が連続して照射されると一本の連
続溝となりこの部分がトラック(本実施例ではグルーブ
トラック)になり、レーザ光を規定時間で断続的にON
/OFFして照射することによりピットが形成される。
すなわち、セクタアドレスを有するディスクでは、カッ
ティング用レーザ光をディスク原盤1回転でトラックピ
ッチ分だけ半径方向に移動させながら溝部とアドレスピ
ット部でレーザ光の照射を制御することでディスク全周
にトラックとアドレスピット部を形成する。本発明のウ
ォブルしたアドレスピットも同様な方法によってトラッ
クとアドレスピットを形成するが、アドレスピットはト
ラックの内外周に分割して配置するため、アドレスブロ
ック毎にカッティング用レーザ光の中心を半径方向にT
p/2だけシフトさせてカッティング用レーザ光のON
/OFFをする。あるいは、トラック溝形成用レーザ
光、内周側アドレスピット形成用レーザ光、外周側アド
レスピット形成用レーザ光の3レーザ光ビームをセット
にし、所定の位置で、各レーザ光をON/OFFさせて
もトラック溝とアドレスピットを形成することができ
る。
【0096】図10A及び10Bにおいて、まず、グル
ーブトラック110(図中左側)と、アドレスブロック
113、114、115、116とが、この順序で形成
される。その後、ディスク原盤が一回転後に、グルーブ
トラック112と、アドレスブロック117、118、
119、120とが、この順番で形成される。この時、
ディスク原盤の回転精度等に変動があるため、同じID
番号を含むアドレスブロック(例えばアドレスブロック
113および117)の円周方向の位置は一致するとは
限らない。図10Aのように、仮にΔXだけずれていた
場合には、ランドトラック111のデータを再生時には
アドレスブロック117の終端とアドレスブロック11
4の先頭がΔXだけ重なるため、再生信号(RF)信号
が正確に検出されない可能性がある。したがって、図1
0Bにように、各アドレスブロックの円周方向の位置を
カッティング時のディスク回転精度以上の間隔Xmを開
けて配置させることによって、隣接するアドレスブロッ
クの重なりを防止でき、アドレス信号の再生がより確実
になる。
【0097】カッティング時のディスク回転精度以上の
間隔Xmは、例えば、0〜1.0μmの範囲内の値に設
定される。なお、この間隔Xmは、ディスク中心からの
距離に応じて変化させても良い。
【0098】(実施例5)次に、本発明による光ディス
クの第5の実施例を説明する。
【0099】図11は、本実施例の光ディスクにおける
セクタアドレス領域でのアドレスピットの配置図を示
す。図11において、150、152はグルーブトラッ
ク、151はランドトラック、153、154、15
5、156はアドレスブロック、157から164はア
ドレスブロックを構成するアドレスピットである。カッ
ティング時にはグルーブとアドレスピットを連続して形
成する。グルーブトラック150では、アドレスブロッ
ク153、154のピットの形成は、カッティングの基
準クロックに同期させて行うため、グルーブトラック1
50からデータを再生する時における、アドレスブロッ
ク153、154のアドレスピットの時間軸上での間隔
は、情報読み出しクロック周期Tw(例えば、約5〜1
00ナノ秒)の整数倍となる。すなわち、同一アドレス
ブロック内のピット間隔T10は勿論のこと、原理的に
は、異なるアドレスブロック間でのピット間隔T11も
Twの整数倍となる。
【0100】しかし、現実には、実施例4について述べ
たように、カッティング時の回転変動によるアドレスブ
ロックの重なりを防止するため、次のグルーブトラック
152のためのアドレスブロックの位置を、円周方向に
ずらして設ける。この場合にも、ΔXを自由な長さに設
定してランドトラック151を再生すると、アドレスブ
ロック155のピット163からアドレスブロック15
4のピット160の時間間隔T14は、カッティング時
の基準クロックに同期させていないために、Twの整数
倍にならない可能性がある。
【0101】時間間隔T14がTwの整数倍にならない
場合には、アドレスブロック154の先頭にあるVFO
で再びPLLでのデータ読み出し用クロックの位相を合
わせる時間を要する。
【0102】このような問題を解決するには、ずれΔX
の時間間隔T12を概ねTwの整数倍になるようにアド
レスピットの位相を合わせて配置すればよい。そうすれ
ば、概ねT14もTwの整数倍になり、ランドトラック
151のデータ再生時のアドレスブロック154でPL
Lが同期するまでの所要時間を短縮できる。
【0103】(実施例6)次に、本発明による光ディス
クの第6の実施例を説明する。
【0104】図12は、本実施例の光ディスクにおける
セクタアドレス領域でのアドレスブロックの配置を示
す。図12において、130、132はグルーブトラッ
ク、131はランドトラック、133、134、13
5、136、137、138、139、140はアドレ
スブロック、24は光スポットである。141はVF
O、142はAM、143はアドレス番号、144はI
D番号、145はCRC、146、147はダミーデー
タ領域である。
【0105】本実施例では、図12に示すように、各ア
ドレスブロックの先頭および終端に、アドレス信号の識
別に無関係なデータを含むダミーデータ領域146、1
47を配置している。ここで、VFO141、AM14
2、アドレス番号143、ID番号144、CRC14
5は実施例2で述べた通りである。ダミーデータ領域1
46、147を設けたことによって、アドレスブロック
の円周方向の位置変動が生じても、アドレスブロックの
先頭が、前のアドレスブロックの終端に重なってしまう
ことを防止する。
【0106】ダミーデータのピットパターンは任意であ
る。例えば、アドレス情報領域の先頭のVFO141の
ピットパターンと同じピットパターン配列にすれば、V
FO領域が見かけ上長くなり、データ読み出し用クロッ
クの生成が確度が増す利点がある。ダミーデータ領域1
46、147のそれぞれの長さは、実際にアドレス信号
の識別に必要となる範囲にダミーデータ領域が重ならな
けらばよい。
【0107】ダミーデータ領域は、各アドレスブロック
の終端にのみ配置してもよい。
【0108】(実施例7)次に、本発明による光ディス
ク記録/再生装置の実施例を説明する。
【0109】図13は、図7(a)に示す光ディスクの
セクタアドレスを読み出すことのできる光ディスク記録
/再生装置のブロック図である。図13において、31
はディスク、32はディスクモータ、33は光ヘッド、
34はアドレス再生部で加算回路35、波形等価部3
6、データスライス部37、PLL38、復調器39、
AM検出部40、切替器41、CRC判別部42で構成
される。43は誤り訂正部、44はアドレス補正部であ
る。
【0110】図14は、本光ディスク記録/再生装置で
情報の記録/再生が行われる光ディスクのセクタアドレ
スの構成を示している。この光ディスクは、図7(a)
の光ディスクと同様の構成を有している。図14では、
ランドトラック52と、これに隣接するグルーブトラッ
ク51及び53が示されている。データ領域6及び7の
間に設けられたセクタアドレス領域5内には4つのアド
レスブロック54から57がトラック中心に対して交互
にウォブルするようにして配置されている。この例で
は、トラック1周でトラック番号が1ずつカウントアッ
プするとして、グルーブトラック51は#100番地、
ランドトラック52は#101番地、グルーブトラック
53は#101番地であるとする。各アドレスブロック
内の数値(#100等)は、そのアドレスブロック内の
アドレス番号13に設定された値(番地)を表してい
る。
【0111】図13の光ディスク記録/再生装置を用い
て、図14のセクタアドレス領域5からの信号読み取り
動作を説明する。
【0112】まず、光ヘッド33が光ディスク31にレ
ーザ光を照射し、光ディスク31によって反射された光
の強度を検出する。反射光量から再生信号(RF信号)
を生成する。波形等価部36、データスライス部37、
PLL38、復調器39、AM検出部40、切替器4
1、及びCRC判別部42を通して、各アドレスブロッ
ク毎にRF信号からアドレス番号とID番号を取り出す
動作は、従来例で述べた動作と同様である。
【0113】光スポット24が、グルーブトラック51
のデータを再生する時には、セクタアドレス領域で得ら
れるアドレス信号は(アドレス番号、ID番号)の組
で、順番に(#100、1)、(#100、2)、(#1
00、3)、(#100、4)となり、この値がアドレ
ス補正部44に入力される。アドレス補正部44は、入
力されたアドレス番号とID番号に基づいて、アドレス
を検出する。
【0114】図15は、グルーブトラックのデータ再生
時とランドトラックのデータ再生時に、アドレス補正部
44に入力される信号の組を示している。同一アドレス
番号を含んでいるアドレスブロック54、55、56及
び57は、グルーブトラック51の中心に対して内・外
周にウォブルして配置してあるので、グルーブトラック
51のデータを再生する時に得られるID1〜ID4の
アドレス番号は、すべて同じ値(ここでは#100)に
なる。よって、アドレス補正部44では読み出されたア
ドレス番号(#100)をそのまま最終アドレス値とし
て出力すればよい。
【0115】一方、光スポット24がランドトラック5
2のデータを再生する時には、セクタアドレス領域で得
られるアドレス信号は、(#101、1)、(#100、
2)、(#101、3)、(#100、4)の順番にアド
レス補正部44に入力される。図14に示すアドレスブ
ロックの配置パターンから、ID1とID3で示される
アドレス番号は実際のアドレス番号より1だけ小さいこ
とが分かっているため、アドレス補正部44では、ID
2とID4から読み出されたアドレス番号#100に1
を足してアドレス番号#101を得る。ID1とID3
で読み出されたアドレス番号#101は実際のアドレス
値と一致するためそのままアドレス番号とする。そして
最終アドレス値#101を出力する。グルーブ再生時か
ランド再生時かを示す信号(L/G信号)がアドレス補
正部44に入力されれば、上記アドレス補正が達成でき
る。
【0116】以上のように、本実施例の光ディスク記録
/再生装置では、グルーブ再生時かランド再生時かが予
め分かっていれば、読み出されたアドレス番号(例え
ば、#100)を、ほぼ同時に読み出されたID番号
(例えば、2)に基づいて補正し、正しいセクタアドレ
ス値(例えば、#101)を求めることのできるアドレ
ス補正部44を設けている。その結果、図7(a)、図
7(b)及び図14に示すような配置を持つ光ディスク
のセクタアドレス管理が可能となる。
【0117】この例では、ランドトラックとグルーブト
ラックのアドレス番号は、ID1の示すアドレス番号で
あるとした。各セクタアドレスを読み出す場合、通常、
4つのアドレスID1からID4のほとんどすべてが正
常に読み出される。そのため、ID1の値が正常に得ら
れた場合には、そのまま、その値をトラックアドレスと
することが好ましい。つまり、ランドトラック52のト
ラックアドレスを#100としてもよいが、#101と
した方がID1から読み出したアドレス番号を補正する
必要もなく実用的である。また、ID1のVFOを他の
アドレスブロックよりもやや長めに設け、それによって
ID1の読み取り確度を上げた場合には、ID1がその
ままトラックアドレス番号を示す方が読み出しランドと
グルーブでの読み出し確度が等しくなる利点もある。
【0118】なお、上記実施例では、1トラックに1セ
クタの場合について説明した。しかし、1トラックに含
まれるセクタ数がNの場合で、セクタアドレス番号が順
番に上がっていくフォーマットのディスクであれば、ア
ドレス番地#100に隣接するアドレス番地は(#10
0+N)である。このため、アドレス補正部では、ラン
ドトラック再生時において、読み出したアドレス値にN
を足すことによって補正値を求めることで上述と同様に
ランドトラックおよびグルーブトラックでアドレス値を
求めることが可能である。
【0119】さらに、1トラックに含まれるセクタ数が
Nの場合で、アドレス番号が不連続に数値が変化するよ
うな場合でも、アドレスブロック毎に読み取れたアドレ
ス番号とセクタ番号からセクタアドレスのフォーマット
に従った補正値を計算すればよい。
【0120】さらに、ここではグルーブトラックのデー
タ再生時に同一のアドレス番号が読み出せる場合を説明
したが、ランドトラックのデータ再生時に同一アドレス
番号が読み出せるように光ディスクを構成しても同様で
ある。
【0121】また、同一アドレス番号を1トラックの内
外周側に配置したが、必ずしも1トラック内に配置しな
くても、ID番号とアドレスブロックの配置パターンが
分かっていればID番号を基に読み出されたアドレス番
号を補正することは可能である。
【0122】(実施例8)次に、本発明による光ディス
ク記録/再生装置の他の実施例を説明する。
【0123】図16は、本実施例の光ディスク記録/再
生装置装置のブロック図である。図16において、31
はディスク、32はディスクモータ、33は光ヘッド、
34はアドレス再生部で加算回路35、波形等価部3
6、データスライス部37、PLL38、復調器39、
AM検出部40、切替器41、CRC判別部42で構成
される。43は誤り訂正部、61はランド・グルーブ識
別部である。
【0124】図17Aは、ランド・グルーブ識別部61
の構成を示すブロック図で、62はメモリ1、63はメ
モリ2、64はメモリ3、65はメモリ4、66は比較
器1、67は比較器2、68は比較器3、69は比較器
4、70は判定部である。
【0125】上記のような光ディスク記録/再生装置を
用いて、図10のようにアドレスブロックを配置したセ
クタアドレス領域でのアドレス信号からランド・グルー
ブを識別する動作について説明する。まず光ヘッド33
がディスク31にレーザを照射し反射光量から再生信号
(RF信号)を検出する。RF信号から波形等価部3
6、データスライス部37、PLL38、復調器39、
AM検出部40、切替器41、CRC判別部42を通し
各アドレスブロック毎にアドレス番号とID番号を取り
出す動作は従来例で述べた動作と同様である。
【0126】光スポット24がセクタアドレス領域5を
スキャンすることによって読みとったアドレス信号は、
(アドレス番号、ID番号)の組として、順次、ランド
・グルーブ識別部61に入力される。ランド・グルーブ
識別部61内では、入力されたID番号に対応したメモ
リ62、63、64、65に読み出されたアドレス番号
をそのまま記憶する。すなわち、メモリ1(62)には
ID番号1のアドレス番号を、メモリ2(63)にはI
D番号2のアドレス番号のように記憶していく。
【0127】図14を参照して説明すれば、グルーブト
ラック51のデータを再生した時は、メモリ1には#1
00、メモリ2には#100、メモリ3には#100、メ
モリ4には#100が記憶される。図17Aの比較器1
(66)では、メモリ1(62)とメモリ2(63)の
2つのアドレス番号を比較することによって、アドレス
番号が一致しているか一致していないかを判断し、結果
を判定部70へ渡す。同様に、比較器2(67)はメモ
リ2(63)とメモリ3(64)の比較を、比較器3
(68)ではメモリ3(64)とメモリ4(65)の比
較を、そして比較器4(69)ではメモリ4(65)と
メモリ1(62)を比較し、判定部70へ渡す。
【0128】この例では、図14のようなアドレスブロ
ックの配置パターンから、グルーブでは比較器1〜比較
器4の結果はすべて「一致」の結果になるはずである。
判定部70では、比較器の出力がすべて一致している場
合、現在再生中のトラックがグルーブトラックであると
判定する。一方、光スポット24が図14のランドトラ
ック52を再生してしる場合には、メモリ1(62)に
は#101、メモリ2(63)には#100、メモリ3
(64)には#101、メモリ4(65)には#100が
記憶される。その結果、比較器1〜4の出力はすべて
「不一致」となる。このように、ランドトラックでは、
図14のようなアドレスブロックの配置パターンから、
比較器1〜4の結果はすべて「不一致」となるはずであ
る。この場合、現在再生中のトラックがランドトラック
であると判定される。
【0129】以上のように、所定のID番号に対するア
ドレス番号同士が一致するか否かを調べることで、現在
再生中のトラックがランドトラックかグルーブトラック
かを判定できる。本実施例のアドレスブロックの配置パ
ターンの場合では、比較器1(66)、比較器2(6
7)、比較器3(68)、比較器4(69)の結果の
内、少なくとも1つが「一致」であれば、現在再生中の
トラックはグルーブトラックであり、少なくとも1つの
結果が「不一致」であればランドトラックであると判定
もできる。すなわち、全アドレスブロックが正確に読め
る必要は無く、内周側アドレスブロックID1かID3
の少なくとも1つ中の情報と、外周側アドレスブロック
ID2かID4の少なくとも1つ中の情報とがアドレス
信号として読み出せれば、ランドかグルーブかの識別は
可能である。
【0130】また、図17Bのようにアドレス補正部7
1を追加しても、再生中のトラックがランドかグルーブ
かの判定は同様に可能となる。この場合、ランド再生時
にはメモリ1(62)には#101、メモリ2(63)
には#100 メモリ3(64)には#101、メモリ4
(65)には#100が入力されるため、ランドトラッ
ク再生時には比較器1から比較器4の出力は「一致」と
なるため、全比較器の出力が「一致」となった時、ラン
ドトラックと判定すればよい。全比較器の出力が「不一
致」となった場合、グルーブトラック再生時には全比較
器の出力が「不一致」となるため、「不一致」を検出す
れば、グルーブトラックと判定できる。
【0131】内周側アドレスブロックID1、ID3だ
け、あるいは外周側アドレスブロックID2、ID4だ
けしかアドレス信号が読み出せない場合にはランド、グ
ルーブの識別が不可能である。その場合には、判定部7
0では識別不可能であること示す信号(L/G OK信
号)を出力すればよい。一般的には、セクタアドレス
は、ディスクの回転によって、数ミリ秒に一回の割合で
読み出されるため、長時間に渡って、すべてのセクタア
ドレスでランド・グルーブの識別が不可能となる確率は
極めて少なく、上記動作により実用上問題なくランド、
グルーブの識別は可能である。
【0132】また、実際には間違ったアドレス番地にも
関わらず偶然にもCRC判別部で正常と判断されたアド
レス番地が、ランド・グルーブ識別部に入力された場合
には、比較器の出力が「一致」と「不一致」で分かれ
る。この場合にも、判定部70では識別不可能であるこ
と示す信号(L/G OK信号)を出力すればよい。
【0133】さらに、このランド・グルーブ識別部61
のランド・グルーブ識別信号(L/G信号)を、図13
の実施例(実施例7)のアドレス補正部44へ入力する
構成にすれば、1つのセクタアドレスから、ランド・グ
ルーブの識別とアドレス値出力を同時に行うことができ
るのは言うまでもない。
【0134】(実施例9)次に、本発明による光ディス
ク記録/再生装置の更に他の実施例を説明する。
【0135】図18は、本実施例の装置のブロック図で
ある。図18において、31はディスク、32はディス
クモータ、33は光ヘッド、34はアドレス再生部、8
1はトラッキングエラー信号検出部で差動回路82、L
PF(Low Pass Filter)83で構成される。84は位
相補償部、85はヘッド駆動部である。90はタイミン
グ発生部、91は外周値サンプルホールド部、92は内
周値サンプルホールド部、93は加算回路、94はゲイ
ン換算部である。
【0136】上記のような光ディスク記録/再生装置を
用いて、図14のようにアドレスブロックを配置したセ
クタアドレス領域で光スポットとトラックのずれ量(オ
フトラック量)を検出する動作について説明する。
【0137】まず、図18の光ヘッド33がディスク3
1にレーザ光を照射し、反射光量から再生信号(RF信
号)を検出する。アドレス再生部34で各アドレスブロ
ック毎にアドレス番号とID番号を取り出す動作は従来
例で述べた動作と同様である。
【0138】図19は、セクタアドレス領域5でのオフ
トラック状態におけるトラッキングエラー信号(TE信
号)の変化を示す模式図である。光スポットとアドレス
ピットとの距離にほぼ比例してTE信号のレベルが変化
し、レベル変化の方向は光スポットとアドレスピットの
位置関係で決まることは、実施例2で述べた通りであ
る。ここでは、光スポット24がアドレスピット25の
外周側を通過した時にTE信号は負の値となり、内周側
を通過した時に正の値となると仮定する。光スポット2
4がトラック2のライン(a)を通る場合には、ID1
とID3では光スポット24とアドレスピット25の距
離が比較的近いため、TE信号のレベル変動VTE1、V
TE3は小さく負方向の値となる。また、この場合、ID
2とID4では光スポット24とアドレスピット25の
距離が離れるためTE信号のレベル変化VTE2、VTE4
は大きくなり正方向の値となる。このため、図19
(a)のようなTE信号が得られる。また、光スポット
24がトラック2のライン(b)を通る時には、光スポ
ット24とID1〜ID4の各アドレスピット25との
距離が等しいため、ID1〜ID4のすべてにおいてレ
ベル変動量は同じになる、このため、図19(b)のよ
うなTE信号が得られる。また、光スポット24がトラ
ック2のライン(c)を通る時には、図19(c)のよ
うなTE信号が得られる。図19からわかるように、光
スポット24がトラック2のどの位置を通過したによっ
てVTE1(またはVTE3)とVTE2(またはVTE4)の
大きさが変化するため、この変化値の差からオフトラッ
ク量を推定することができる。すなわち、式Voftr=V
TE1−VTE2により、オフトラック量が得られる。光ス
ポット24がトラック2の中心ライン(b)を通れば、
セクタアドレス領域5でVTE1−VTE2=0、トラック
2のライン(a)を通れば、VTE1−VTE2<0、トラ
ック2のライン(c)を通ればVTE1−VTE2>0とな
り、オフトラック量の方向と大きさを求めることができ
る。
【0139】次に、図18のタイミング発生部90の動
作を説明する。図20は、タイミング発生部90によっ
て発生されるゲートパルス信号(GT0からGT2)の
タイミングチャートである。タイミング発生部90に
は、読み取られたアドレス信号がアドレス再生部34か
ら入力されるので、その入力されるアドレス信号を基に
外周側アドレスブロックに同期したゲートパルス信号G
T1と、内周側アドレスブロックに同期したゲートパル
ス信号GT2とを発生させる。このゲートパルス信号G
T1は外周値サンプルホールド部の信号をサンプルする
ための信号、ゲートパルス信号GT2は内周値サンプル
ホールド部の信号をサンプルするための信号となる。
【0140】まず、図20の(a)は、ID1が読み出
せた場合を表す。ID1が読み込めれば、ID2、ID
3、ID4の出現するタイミングが分かるため、まずI
D1の終了に同期したゲートパルスを含む信号GT0を
発生する。この場合、それぞれ、内周側アドレスブロッ
クID3と外周側アドレスブロックID2(ID2はI
D4でもよい)のためのゲートパルス信号GT2とGT
1を発生させる。そこで、タイミング発生部90は、ゲ
ートパルス信号GT1をゲートパルス信号GT0から時
間T1だけ遅れたタイミングでを発生させ、ゲートパル
ス信号GT2をゲートパルス信号GT0から時間T2だ
け遅れたタイミングでを発生させる。
【0141】次に、図20の(b)は、ID1が読めず
ID2が読み込めた場合のタイミングチャートを示す。
ID2の終了に同期したゲートパルス信号GT0を発生
する。この場合、それぞれ、内周側アドレスブロックI
D3と外周側アドレスブロックID4のためのゲートパ
ルス信号GT2とゲートパルス信号GT1を発生させる
必要があるため、タイミング発生部90は、ゲートパル
ス信号GT0から時間T2遅れたタイミングでゲートパ
ルス信号GT1を発生させ、時間T1遅れたタイミング
でゲートパルス信号GT2を発生させる。
【0142】次に、図20の(c)は、セクタアドレス
領域に同期した他のゲートパルス信号に同期させてサン
プルホールド用ゲートパルス信号を発生させる場合であ
る。GT0を他のゲートパルス信号とし、セクタアドレ
ス領域の直前で立ち上がる信号とすると、内周側アドレ
スブロックID1、外周側アドレスブロックID2のた
めのゲートパルス信号GT2、GT1を発生させるた
め、タイミング発生部90はGT0から時間T4遅れた
タイミングでGT1を発生させ、ゲートパパルス信号G
T0から時間T3遅れたタイミングでGT2を発生させ
る。
【0143】タイミング発生部90で発生するゲートパ
ルス信号GT1、GT2を用いると、図20の(a)を
例に取れば、外周側アドレスブロックID2でのTE信
号レベルVTE2はゲートパルス信号GT1に同期させて
外周値サンプルホールド部91で記憶され、内周側アド
レスブロックID3でのTE信号レベルVTE3はゲート
パルス信号GT2に同期して内周サンプルホールド部9
2で記憶される。その結果、差動回路93からは(VTE
1−VTE2)の値が出力される。この値はオフトラック
量に相当するため、さらにゲイン換算部94でTE信号
のレベルに調整することによってオフトラック信号(OF
TR信号)を得ることができる。実際のトラッキング制御
系では、TE信号が0になるように制御されていても、
トラッキングエラー信号検出部81、位相補償部84、
ヘッド駆動部85で発生するオフセット分等のため、実
際には光スポットがトラック中心にない状態が起こる。
そのため、OFTR信号をトラッキング制御系のオフセット
補正として図18に示すように加えることで、光スポッ
トをトラック中心に位置決めできるようになる。図20
の(b)及び(c)の場合も同様である。
【0144】なお、内周側アドレスブロックの何れかに
同期したゲートパルス信号GT2と、外周側アドレスブ
ロックの何れかに同期したゲートパルス信号GT1とを
発生させればよく、特定のアドレスブロックに固定され
るものではない。また、時間T1、時間T2は特にアド
レスブロック内の特定のアドレスピットの位置に同期さ
せるような正確な時間間隔に管理する必要はないが、各
アドレスブロックでピット配列パターンが同じ区間(例
えば、VFO領域)において測定するのが好ましい。
【0145】また本例では、サンプルホールドするアド
レスブロックは、内周側アドレスブロック1つ、外周側
アドレスブロック1つとしたが、複数の内周側アドレス
ブロックでの平均値と複数の外周側アドレスブロックの
平均値を用いてオフトラック信号を検出すれば、トラッ
クの局所的なうねりがあってもより平均的は値を検出で
きる。
【0146】(実施例10)次に、本発明による光ディ
スク記録/再生装置の更に他の実施例を説明する。
【0147】図21は、本実施例の装置のブロック図で
ある。図21において、31はディスク、32はディス
クモータ、33は光ヘッド、34はアドレス再生部、8
1はトラッキングエラー信号検出部で、84は位相補償
部、85はヘッド駆動部である。90はタイミング発生
部、91は外周値サンプルホールド部、92は内周値サ
ンプルホールド部、93は差動回路、94はゲイン換算
部である。100は反射光量信号検出部で、101の加
算回路、102のLPF(Low Pass Filter)で構成さ
れる。
【0148】図21で、31、32、33、34、8
1、84、85、90、91、92、93は。実施例9
で説明した動作と同じ動作を行う。実施例9ではTE信
号をサンプルホールドしオフトラック量を検出するのに
対して、実施例10では、反射光量信号検出部100で
検出される反射光量信号(AS信号)をサンプルホール
ドしてオフトラック量を検出する点が異なる。
【0149】反射光量検出部100では、光ヘッド33
の2分割受光器の出力を加算回路101で加算し、さら
に加算信号をLPF102(帯域はトラッキング制御帯
域よりも高いがRF信号より低く数十〜数百KHz程度)
を通して高域成分を除去して平均的な反射光量を表す信
号としてAS信号を検出する。
【0150】図22は、光スポットとトラックのずれ量
に対するAS信号の変化を示した図である。実施例2で
述べたように、光スポット24の通過する位置によって
RF信号が図7(b)、図8A及び図8Bのように変化
する。AS信号は、RF信号の平均的なレベルを示すた
め、図22において光スポット24の通過するライン
(a)、(b)、(c)に応じて、図22の(a)、
(b)及び(c)に示すようなAS信号が得られる。し
たがって、実施例9と同様に内周側アドレスブロックと
外周側アドレスブロックに同期してVAS1、VAS2等を
サンプルホールドし、その差(VAS1−VAS2)を求め
れば、オフトラック量に相当する信号が検出できる。こ
こでサンプルホールドするゲートパルス信号GT1、G
T2の発生は、実施例9で示したようにタイミング発生
部90が行う。ただし、ゲートパルス信号を発生するタ
イミングは各アドレスブロックでピットパターンが同じ
位置でのAS信号をサンプルした方がより正確な検出が
可能であるため、VFO区間あるいはAM区間あるいは
特別に設けたピット区間でのAS信号を用いるのが好ま
しい。
【0151】また、実施例9と同様に、AS信号を用い
て検出したオフトラック信号(OFTR信号)をトラッキン
グ制御系のオフセット補正に用いることもできる。
【0152】また、ここでは、RF信号をLPFに通し
たAS信号を用いたが、RF信号の下側(反射光量が少
ない側)の包絡線のレベル(図22のVRF3及びVR
F4)を用いても同様である。
【0153】(実施例11)次に、本発明による光ディ
スクの更に他の実施例を説明する。
【0154】本実施例の光ディスクにおけるセクタアド
レス領域内のアドレスブロックの配置の概略は、図10
Aに示すものと同一である。ただし、図23に示すよう
に、本実施例の光ディスクでは、隣接するアドレスブロ
ックの間に間隔(ΔX1)を置く代わりに、各アドレス
ブロックの最終パターンがピットにならないようにし、
かつ、次のアドレスブロックの先頭パターンもピットに
ならないようなデータ配列を採用している。特に、アド
レスブロックの先頭パターンは、ディスク原盤のカッテ
ィング時の回転精度(ΔX)よりも長い非ピットデータ
(長さΔX1)を配置する。
【0155】図10Bに示すように、アドレスブロック
を円周方向にずらして配置する場合には、アドレスブロ
ック間の間隔が無駄になるが、本実施例の光ディスクに
よれば、そのような問題は生じない。
【0156】図24A、24B、25Aおよび25Bを
参照して、本実施例の光ディスクの利点を詳細に説明す
る。図24A及び24Bに示されるアドレスブロックの
データ配列は、アドレスブロックの最終パターンがピッ
トになり、次のアドレスブロックの先頭パターンもピッ
トになっている。詳細には、図24Aは、このようなデ
ータ配列の場合に、設計上、期待されるピット形状を示
している。図24Aでは、アドレスブロック113の最
終ピットとアドレスブロック114の先頭ピットが、そ
れぞれのアドレスブロックの中心線に沿って、規定の長
さを持つように形成されている。しかし、現実には、デ
ィスク原盤のカッティング工程において、レーザ光スポ
ットのセクタアドレス領域5での半径方向の位置を変位
させながらアドレスピットを形成する場合に、アドレス
ブロック113の最終ピットとアドレスブロック114
の先頭ピットとが、図24Bに示すように、連続して形
成されてしまう。これは、カッティングのためのレーザ
光スポットをアドレスブロック113からアドレスブロ
ック114へ半径方向に変位させている間も、光ディス
クにレーザ光を照射しているためである。その結果、図
24Bに示すように、期待通りではない形状を持つピッ
トが形成されてしまい、正しくデータを再生することが
困難になる。
【0157】この問題を解決するために、内周側アドレ
スピットと外周側アドレスピットを別々のレーザ光ビー
ムでカッティングすれば良いが、その方法の採用はカッ
ティング装置を複雑にしてしまう。
【0158】図25A、25Bは、光スポット24がラ
ンドトラック111のデータを再生するようにスキャン
する場合のピットの読み取り動作を示している。図25
Aは、アドレスブロック間の連結部でのピット配列を特
に規定しない場合のセクタアドレス領域を示している。
図25Aのセクタアドレス領域では、隣接するアドレス
ブロック114とアドレスブロック117が、カッティ
ング精度ΔXに対応する長さだけ円周方向に重なってお
り、しかも、アドレスブロック114の先頭がピットデ
ータとなっている。この場合、図25Aに示すように、
アドレスブロック117の終端の非ピットデータに、ア
ドレスブロック114の先頭のピットデータが重なって
いる場合において、光スポット24をランドトラック1
11の中心線に沿って移動させながら、アドレスブロッ
ク117のデータを再生すると、アドレスブロック11
7でデータ誤りとなる。これは、アドレスブロック11
4の先頭のピットデータによって、アドレスブロック1
17の終端がピットデータを持つと誤って判断されるた
めである。
【0159】一方、図25Bは、本実施例の光ディスク
におけるセクタアドレス領域を示している。この光ディ
スクでは、アドレスブロックの先頭および終端に、非ピ
ットデータが配置されている。図25Bのようにアドレ
スブロック114の先頭部がピットデータでない場合に
は、アドレスブロック117の最終データの非ピットデ
ータとアドレスブロック114の先頭の非ピットデータ
が重なっても、再生信号は非ピットデータとなるため、
アドレスブロック117でのデータ誤りは発生しない。
アドレスブロック114の先頭の非ピットデータの個数
は正しく検出できないが、一般的には、アドレスブロッ
クの先頭はVFO領域であり、必ずしもデータがすべて
読める必要はなく、さらにVFO領域後のAM領域でア
ドレスデータ部の同期を取り直し、アドレス番号、CR
Cが正しく認識できればアドレスブロックの読み取り動
作上の問題は発生しない。
【0160】よって、図25Bに示すように、各セクタ
アドレスブロックの先頭パターンと最終パターンが非ピ
ットデータとなるようにすることで、ウォブルさせて配
置するアドレスブロック間で、ディスク原盤のカッティ
ング時のピット形成不良および、セクタアドレス再生時
でのアドレスブロック重なりによるアドレスデータの読
み取り誤りを防止することができるとともに、無駄なギ
ャップも低減できる。
【0161】(実施例12)本発明による光ディスクの
更に他の実施例を説明する。
【0162】図26Aは、本実施例の光ディスクのアド
レスブロックの配置図で、実施例2と同様であり、11
0、112はグルーブトラック、111はランドトラッ
ク、113、114、115、116、117、11
8、119、120はアドレスブロック、24は光スポ
ットである。図26Bは、各アドレスブロック内のデー
タの配置を示している。ID1のアドレスブロック11
7はVFO1(300)、AM(301)、アドレス番
号(302)、ID番号(303)、CRC1(30
4)のデータで構成されており、ID2のアドレスブロ
ック114はVFO2(305)、AM(306)、ア
ドレス番号(307)、ID番号(308)、CRC2
(309)のデータで構成されている。
【0163】本実施例の光ディスクと実施例2の光ディ
スクとの相違点は、本実施例では、ID1のアドレスブ
ロック117のVFO1の長さを、ID2、ID3、I
D4のアドレスブロックのVFOよりも、1.5〜3倍
程度、長くした点にある。
【0164】セクタアドレス領域が光スポット24で照
射される時、ID1のデータ、ID2のデータの順番に
再生される。このとき、データ領域6はトラック溝で構
成されているのに対して、セクタアドレス領域5はアド
レスピットが形成された鏡面で構成されているため、図
8A及び8Bに示すように、再生信号(RF信号)の直
流信号成分(DCレベル)は、データ領域6とセクタア
ドレス領域5で異なる。その結果、光スポット24がデ
ータ領域6からセクタアドレス領域5に移動した直後に
は、RF信号の急激なレベル変動が生じる。このような
レベル変動が生じても、データを正確に読み取るために
は、再生回路を改良することが必要となる。しかし、再
生回路を改良しても、データ領域6とセクタアドレス領
域5との境目では、RF信号のレベル変動の影響が完全
に除去できない。このため、ID1では、データ読み出
し用クロックとデータ(VFO1)の位相を合わせるた
めに、PLLをロックさせるのに、レベル変動が無い場
合よりも時間がかかる。ID2以降では、RF信号のレ
ベル変動による影響は少なくなっているため、VFOで
のPLLのロックは早くなる。
【0165】すべてのアドレスブロックのデータ長さを
同じ長さにする場合には、ID1で必要とされるVFO
の長さに、ID2からID4のVFOの長さを一致させ
る必要がある。そのため、ID2からID4のVFOの
長さが必要以上に長くなり、無駄が増えてしまう。そこ
で、本実施例では、ID1中のVFOの長さだけを、I
D2、ID3及びID4中のVFOの長さよりも長くす
ることによって、各アドレスブロックに必要とされるV
FOの長さを最適に設定することを可能とし、それによ
って不必要なデータを減らすと共に、アドレスの読み取
り確度を保つことを可能としている。
【0166】なお、ID1中のVFO1(300)の長
さとID2中のVFO2(305)の長さの差は、1セ
クタアドレス領域のデータ長に比べて小さいため、第1
実施例で述べたセクタアドレス領域でのトラッキング誤
差信号の平均値にはほとんど影響を与えない。
【0167】(実施例13)図27を参照して、本発明
による光ディスクの更に他の実施例を説明する。図27
は、アドレス領域405を示したものである。アドレス
領域405に設けられているアドレスブロック411
は、グルーブトラック403と外周側のランドトラック
402の境界線409を中心としてグルーブトラック4
03とランドトラック402の双方にまたがるように記
録されており、すべてのアドレス領域で異なる値を取
る。アドレスブロック411は隣接するランドトラック
402とグルーブトラック403のアドレス領域に共通
の含まれるためデータ領域は、同一のアドレスブロック
411によって識別される。トラック識別マーク412
は、同じアドレスブロック411を持つランドトラック
402からグルーブトラック403を識別し、またはグ
ルーブトラック403からランドトラック402を識別
するためのものであり、どちらか一方のトラックの中心
(408または410)に設けられる。ここでは、トラ
ック識別マーク412はグルーブトラック403のトラ
ック中心408上に設けている。
【0168】この結果、グルーブトラック403のデー
タを再生した場合には、トラック識別マーク412が再
生され、ランドトラック402のデータを再生した場合
には、トラック識別マーク412が再生されないことに
なる。これらのトラック402及び403は同じアドレ
スブロック411を持つが、続いてトラック識別マーク
412が再生されるか否かによって今再生しているトラ
ックがランドトラックであるか、グルーブトラックであ
るのかの識別が可能である。
【0169】図27では、アドレスブロック411に基
づいて作成したゲートパルス信号により容易にかつ正確
に検出できるようにするため、アドレスブロック411
の後にトラック識別マーク412を配置している。すな
わち、再生信号において時間的にアドレスブロック41
1の後にトラック識別マーク412が再生されるように
している。
【0170】このようにトラックによって再生信号が異
なるため、再生信号のみからランドトラック402とグ
ルーブトラック403の識別が可能となり、溝形状とト
ラッキング極性の対応関係によらず再生信号のみを用い
て所望のトラックに対する記録再生が可能となる。
【0171】なお、上記の例ではグルーブトラック40
3上にトラック識別マーク412を記録しているが、ラ
ンドトラック402上に記録することにより同様の効果
が期待できることは明らかである。
【0172】図28は、本発明による光ディスク記録/
再生装置の他の実施例の構成図である。図28に示した
光ディスク記録/再生装置は、図27の光ディスクに対
して情報の記録あるいは再生を行うものである。以下で
は、トラック指定手段をCPU601として、トラック
識別マーク再生手段をトラック識別マーク再生回路60
4として説明する。
【0173】図28において、601、605から61
2で示される回路は、実施例1で説明した動作と同じ動
作を行う。ID再生回路602は、二値化回路605に
よってディジタル化された信号からアドレスブロック4
11を再生するアドレス再生回路603とトラック識別
マーク412を再生するトラック識別マーク再生回路6
04からなる。
【0174】図29は、図27のアドレス領域を持つ光
ディスクからトラック識別マーク412を再生するトラ
ック識別マーク再生回路604の構成図である。701
はフリップフロップ、702は遅延素子である。信号b
はトラック識別信号、信号cは二値化された再生信号、
信号dは再生したアドレスを基にしたゲートパルス信号
である。
【0175】データ領域を識別する論理アドレスは、ラ
ンドトラック402とグルーブトラック403に共通す
るアドレス(アドレス再生回路603により再生)とラ
ンドトラック402とグルーブトラック403を識別す
る1ビットのトラック識別信号とで表されるものとす
る。
【0176】図29は、トラック識別マーク412が1
ビットで構成されている場合のトラック識別マーク再生
回路604を示したものである。トラック識別マーク再
生回路604はフリップフロップ701と遅延素子70
2で構成されており、直前のアドレスが再生できたこと
を示すアドレス検出信号dを遅延素子702により一定
時間遅延し、そのゲートの区間だけ再生信号cをフリッ
プフロップ701に取り込む回路となっている。この回
路により、アドレス再生後一定時間遅れて再生されるト
ラック識別マーク412(1ビット)が再生される。こ
こでは、トラック識別マーク412の有無により論理ア
ドレスの最上位ビットを得ている。また、再生されたト
ラック識別マーク412が複数ビットからなる場合はあ
らかじめ規定したランドトラック402あるいはグルー
ブトラック403を表すマークと比較することで、トラ
ック識別信号を生成し、アドレスの最上位ビットとして
やればよい。
【0177】データ再生回路612では、ID再生回路
602で再生されたアドレスとCPU601から与えら
れたアドレスを比較し、一致した場合にはアドレス再生
から一定時間後にデータの再生を行う。
【0178】最後に、CPU601では再生されたアド
レスが異なる場合、再度トラックの検索をやり直す。但
し、アドレスの最上位ビットが異なっている場合は、半
トラックジャンプを行い、トラッキングの極性を選択す
るトラック選択信号を反転させる。つまり、上記の例に
おいてアドレスの最上位のみが異なっている場合という
のは、ランドトラックとグルーブトラックに共通するア
ドレスはあっているが、ランドトラックあるいはグルー
ブトラックの選択が誤っている場合である。これを補正
するために、トラックの極性の選択を行うトラック選択
信号を反転させることでトラッキングの極性を切り替え
る。
【0179】上記の装置で図27に示した光ディスクの
グルーブトラックを再生した場合、レーザ光はほぼグル
ーブトラック中心408を走査しアドレスブロック41
1とトラック識別マーク412を再生する。また、ラン
ドトラックを再生した場合、レーザ光はほぼランドトラ
ック中心410を走査し、アドレスのみを再生する。こ
のように再生するトラックによってアドレス領域におけ
る再生信号が異なるため、再生信号のみからランドトラ
ック402とグルーブトラック403の識別が可能とな
り、溝形状とトラッキング極性の対応関係によらず再生
信号のみを用いて所望のトラックに対する記録再生が可
能となる。
【0180】上記で述べた記録/再生装置によれば、ト
ラッキングの極性をトラック識別マークに対する再生信
号により自動的に切り替えることができるため、ディス
クや記録/再生装置の特性によらず共通したトラッキン
グが可能である。よって、ランドトラックとグルーブト
ラックの双方に記録された光ディスクにおいて、互換性
を向上することができる。
【0181】(実施例14)図30は、本発明による光
ディスクの更に他の実施例におけるアドレス領域405
を示している。本実施例で特徴的な点は、光ディスクの
アドレス領域405に、アドレスブロック411a、4
11b及び411cの他に、トラック識別マーク110
1a、1101b、1101c、1102a、1102
b、1102cを配置している点である。
【0182】図30に示す光ディスクのアドレス領域4
05は、隣接するトラックのアドレス領域が、ディスク
の半径方向にそろうCAVあるいはZCAV(ZCL
V)フォーマットに従って形成されている。アドレス領
域中405には、後続するデータ領域406を識別する
ために、アドレスブロック411a、411bを設けて
いる。アドレスブロック411bは、グルーブトラック
403bとランドトラック402bの境界線409を中
心としてグルーブトラック403bとランドトラック4
02bの双方にまたがるように形成されており、異なる
アドレス領域には異なるアドレスが設けられている。ア
ドレスブロック411bがグルーブトラック403bと
ランドトラック403bの中心に設けられているため、
本ディスクでは隣接するランドトラック402bとグル
ーブトラック403bのデータ領域406に同一のアド
レスブロック411bが与えられている。さらに2つの
トラック識別マーク1101b、1102bをそれぞれ
グルーブトラック403bの中心408から約1/2ト
ラック幅だけ内、外周方向へずらして形成する。この
時、同一のアドレス領域405内に存在する2つのトラ
ック識別マーク1101bと1102bは同じ値とす
る。また、2つのトラック識別マークは時間的に連続し
て再生されるようにトラック方向に連続した位置に設け
る。また、グルーブトラック403bに対して1トラッ
ク内周側及び外周側のグルーブトラック403a、40
3cにおいても同様に2つのトラック識別マーク110
1a、1102a、1101c、1102cを設ける。
この時、半径方向で隣り合うアドレス領域405中に存
在する2つのトラック識別マークとは異なる値として設
ける。例えば、グルーブトラック403a、403c上
のトラック識別マーク1101a、1102a、110
1c、1102cは同一のマーク1(図30中の右上が
り斜線線のマーク)を設け、隣接するグルーブトラック
403b上のトラック識別マーク1101b、1102
bには、マーク1とは異なるマーク2(図30中の右下
がり斜線のマーク)を設ける。ここでは、トラック識別
マークが1ビット分のデータ(0または1)として形成
されているものとし、半径方向で隣り合うアドレス領域
ごとに交互に0と1を表すピットを設ける。具体的には
グルーブトラック403bについてはトラック識別マー
ク1101bと1102bとして1ビットのピットとし
て設け、分内周側、外周側で隣接するグルーブトラック
についてはトラック識別マーク1101aと1102c
としてピットを設けないようにする。図30の光ディス
ク401では、アドレスブロック411に基づいて作成
したゲートパルス信号により容易にかつ正確に検出でき
るようにするため、アドレスブロック411の後にトラ
ック識別マーク1101と1102を配置している。す
なわち、再生信号において時間的にアドレスブロック4
11の後にトラック識別マーク1101と1102が再
生されるようにしている。
【0183】この結果、グルーブトラック403bのデ
ータを再生した場合には、アドレス領域405中に同じ
値の2つのトラック識別マーク(1101bと1102
b)が再生され、ランドトラック402bのデータを再
生した場合には、アドレス領域405中に異なる2つの
トラック識別マーク(1101bと1102c)が再生
される。これらのトラック403b及び402bは同じ
アドレスブロック411bを持つが、続いて再生される
トラック識別マークが一致しているか、一致していない
かによって今再生しているトラックがランドトラックで
あるか、グルーブトラックであるのかの識別が可能であ
る。
【0184】なお、図30のディスクでは、第1のトラ
ック識別マーク1101a、1101b、1101cが
グルーブトラック403bとグルーブトラック403b
の外周側で隣接するランドトラック402bとの境界線
409上に設けられ、第2のトラック識別マーク110
2a、1102b、1102cがグルーブトラック40
3bとグルーブトラック403bの内周側で隣接するラ
ンドトラック402aとの境界線407上に設けられて
いる。しかし、第一のトラック識別マークがグルーブト
ラック403bとグルーブトラック403bの内周側で
隣接するランドトラック402aの境界線407上に設
けられ、第二のトラック識別マークがグルーブトラック
403bとグルーブトラック403bの外周側で隣接す
るランドトラック402bの境界線409上に設けられ
たディスクにおいても同様の効果が得られる。
【0185】また、グルーブトラック上のアドレス領域
内に設けられた2つのトラック識別マークが同じ値を持
つ場合について説明したが、ランドトラック上のアドレ
ス領域内に設けられた二つのトラック識別マークが同じ
値を持つ場合も同様の効果が得られる。
【0186】図31は、本発明による光ディスク記録/
再生装置の他の実施例の構成図である。本実施例の光デ
ィスク記録/再生装置は、図30に示した光ディスクに
対して情報の記録あるいは再生を行うものである。以下
の説明では、トラック指定手段をCPU601として、
トラック識別マーク再生手段をトラック識別マーク再生
回路1201として、トラック識別手段をトラック識別
回路1202として説明する。
【0187】図31において、601、605から61
2で示される回路は、実施例1で説明した動作と同じ動
作を行う。
【0188】ID再生回路602は、二値化回路605
によってディジタル化された信号からアドレスブロック
411を再生するアドレス再生回路603とトラック識
別マーク1101と1102を再生するトラック識別マ
ーク再生回路1201、ランドトラック402とグルー
ブトラック403の識別を行うトラック識別回路120
2からなる。
【0189】図32は、図30に示した光ディスク40
1からトラック識別マーク1101、1102を再生す
るトラック識別マーク再生回路1201の構成図であ
る。1701はフリップフロップ、1302、130
3、1304、1305は遅延素子である。
【0190】図33は、図30に示した光ディスク40
1から再生された2つトラック識別マーク1101、1
102からトラック識別信号bを生成するトラック識別
回路1202の構成図である。1401は第一の1ビッ
トのトラック識別マーク1101の値を保持するフリッ
プフロップ、1402は第二の1ビットのトラック識別
マーク1102の値を保持するフリップフロップ、14
03は2つのトラック識別マークを比較する比較器、1
404はトラック識別信号の値を保持するフリップフロ
ップである。1405、1406、1407はアドレス
検出信号dを一定時間遅延することにより、2つのトラ
ック識別マーク1101と1102を取り込むためのゲ
ートパルス信号と2つのトラック識別マーク1101と
1102の比較結果を取り込むためのゲートパルス信号
を生成する。
【0191】データ領域を識別する論理アドレスは、ラ
ンドトラック402とグルーブトラック403に共通す
るアドレス(アドレス再生回路603により再生)とラ
ンドトラック402とグルーブトラック403を識別す
る1ビット(例えば、最上位の1ビット)のトラック識
別信号bで表されるものとする。
【0192】図32は、トラック識別マーク1101、
1102が1ビットで構成されている場合のトラック識
別マーク再生回路1201を示したものである。トラッ
ク識別マーク再生回路1201はフリップフロップ13
01と遅延素子1302、1303で構成されており、
2値化された再生信号cを、アドレス検出信号dを遅延
素子1702、1703により一定時間遅延てゲートパ
ルス信号を作成し、そのゲートパルス信号の区間だけ再
生信号をフリップフロップ1701に取り込む回路とな
っている。この回路により、アドレス再生後一定時間遅
れて再生される2つの1ビットのトラック識別マーク1
101と1102が再生される。
【0193】図33に示したトラック識別回路1202
は、3つのフリップフロップ1401、1402、14
04、比較器1403、遅延素子1405、1406、
1407で構成されている。アドレス検出信号dを遅延
素子1405、1406、1407で一定時間遅延して
得られるゲートバルス信号で、トラック識別マーク再生
回路1201で再生された第一のトラック識別マークを
フリップフロップ1401に、第二のトラック識別マー
クをフリップフロップ1402に取り込み、比較器14
03で2つのトラック識別マークを比較し、比較結果を
フリップフロップ1404で保持する回路となってい
る。すなわち、フリップフロップ1401、1402、
1404のクロック端子には、アドレス検出信号dを遅
延素子1405、1406、1407で一定時間遅延し
たゲートパルス信号が与えられている。この回路によ
り、2つのトラック識別マークが一致した場合にはグル
ーブトラックとして、2つのトラック識別マークが異な
った場合にはランドトラックとして、現在再生している
トラックを識別するトラック識別信号を生成し、アドレ
スの最上位ビットとして各データ領域のアドレスを得て
いる。
【0194】上記の装置で、図30に示した光ディスク
のアドレス領域の情報を再生した場合、グルーブトラッ
ク403bではレーザ光はほぼグルーブトラックの中心
408を走査しアドレスブロック411bと同じ値を持
つトラック識別マーク1101b、1102bを再生す
る。また、ランドトラックで402bはレーザ光はほぼ
ランドトラック中心410を走査し、アドレスブロック
411bと2つの異なるトラック識別マーク1101
b、1102cを再生する。このようにトラックによっ
て再生されるトラック識別マークに対する再生信号が異
なるため、再生信号のみから、現在再生中のトラックが
ランドトラック402であるのかグルーブトラック40
3であるのかの識別が可能となり、溝形状(グルーブト
ラックかランドトラック)とトラッキングの対応関係に
よらず再生信号のみを用いて所望のトラックに対する記
録再生が可能となる。
【0195】上記で述べた記録/再生装置によれば、ト
ラッキングの極性を2つのトラック識別マークに対する
再生信号により自動的に切り替えることができるため、
ディスクや記録/再生装置の特性によらず共通したトラ
ッキングが可能である。よって、ランドトラックとグル
ーブトラックの双方に記録された光ディスクにおいて、
互換性を向上させることができる。
【0196】(実施例15)本発明による光ディスクの
更に他の実施例を説明する。
【0197】図34は、本実施例の光ディスクのアドレ
ス領域405と制御情報領域1502を示したものであ
る。図34において、402はランドトラック、403
fはグルーブトラック、405はアドレス領域、411
はアドレスブロック、1501はトラック識別マークで
ある。
【0198】アドレス領域405に設けられているアド
レスブロック411は、グルーブトラック403とラン
ドトラック402の境界線409を中心としてグルーブ
トラック403とランドトラック402の双方にまたが
るように記録されており、すべてのアドレス領域で異な
るアドレスが設けられている。隣接するランドトラック
402とグルーブトラック403のデータ領域は、同一
のアドレスブロック411によって識別される。トラッ
ク識別マーク1501は定められた制御情報領域150
2の特定の位置の少なくとも1つのランドトラック40
2あるいはグルーブトラック403のいずれか一方のト
ラック中心408あるいは410上のデータ領域406
に設けられている。トラック識別マーク1501は、ト
ラック識別マーク1501が設けられているトラックが
ランドトラック402であるのかグルーブトラック40
3であるのかを、識別するためのものであり、ランドト
ラック上に設けられる場合とグルーブトラック上に設け
られる場合で異なる。ここでは、1ビットのトラック識
別マーク1501が設けられている。
【0199】この結果、現在再生されているトラックに
おいて、グルーブトラックを表すトラック識別マークが
再生された場合には、現在行っているトラッキングの極
性がグルーブトラックのデータを再生するためのもので
あることがわかる。また、ランドトラックを表すトラッ
ク識別マークが再生された場合には、現在行っているト
ラッキングの極性がランドトラックを再生するためのも
のであることがわかる。よって、再生信号のみからトラ
ック識別マーク1501を再生し、パターンを検出する
ことにより、再生しているトラックの溝形状とトラッキ
ング極性の対応関係を得ることができる。
【0200】図34の光ディスク401ではアドレスブ
ロック411に基づいて作成したゲートパルス信号によ
り容易に正確に検出できるようにするため、アドレスブ
ロック411の後のデータ領域406にトラック識別マ
ーク1501を配置している。すなわち、再生信号にお
いて時間的にアドレスブロック411の後にトラック識
別マーク1501が再生されるようにしている。なお、
図34ではグルーブトラック403上のデータ領域にト
ラック識別マーク1501を記録してあるが、ランドト
ラック402上のデータ領域に記録することにより同様
の効果が期待できることは明らかである。
【0201】(実施例16)図35は、本発明による光
ディスク記録/再生装置の更に他の実施例の構成図であ
る。図35に示した光ディスク記録/再生装置は、図3
4に示した光ディスクに対して情報の記録あるいは再生
を行うものである。以下の説明では、トラック指定手段
をCPU601として、トラック極性判別手段をトラッ
ク極性判別回路1601として、トラック選択信号補正
手段をトラック選択信号補正回路1602として説明す
る。
【0202】図35において、601、605から61
2で示される回路は、実施例1で説明した動作と同じ動
作を行う。トラック極性判別回路1601は、制御情報
領域1502を設けたトラックを再生した際に、データ
再生回路612から再生信号からトラック識別マーク1
501を取り出して再生しているトラックがランドトラ
ックであるかグルーブトラックであるかを識別し、指定
したトラック選択信号とトラックの溝形状(ランドある
いはグルーブ)との対応関係を得て、トラックの選択が
正しく行われているかどうかを判別し、トラッキング判
別信号を生成する。トラック選択信号補正回路1602
は、トラック極性判別回路1601のトラッキングの選
択の正誤に応じて、CPU601からのトラック選択信
号を補正する。
【0203】図36は、図34に示した光ディスクの制
御情報領域1502中のトラック識別マーク1501
(再生信号h)とCPU601のトラック選択信号iか
らトラッキングの選択が正しく行われているかどうかを
判別するトラック極性判別回路1601の構成図の一例
である。1701は排他的論理和ゲート、1702はフ
リップフロップ、1703は遅延素子である。
【0204】図37は、トラック極性判別回路1601
によりトラッキングの選択の正誤を判別したトラック選
択判別信号gにより、CPU201のトラック選択信号
iを補正するトラック選択信号補正回路1602の構成
図の一例である。1801は排他的論理和ゲートであ
る。
【0205】上記のように構成された光ディスク記録/
再生装置について、以下、光ディスクが装填されたとき
の動作について説明する。
【0206】光ディスクが装填されると、記録/再生装
置は、トラック識別マーク1501を設けた特定のトラ
ックの制御情報領域1502を再生する。この際、CP
U601はトラック極性判別回路1601に対して、ト
ラック極性識別信号kを出力する。また、CPU601
にトラック識別マーク1501が設けられた制御情報領
域1502を含むトラックの論理アドレスが与えられる
と、リニアモータ制御回路607に目的トラックに対す
るシーク命令を出し、リニアモータ609を駆動して、
目的トラック近傍に光ヘッド610を移動する。次に、
CPU601はトラックジャンプ命令や、ランドトラッ
クあるいはグルーブトラックであるかに応じたトラック
選択信号iをフォーカストラッキング制御回路608に
出力することで目的トラックに到達する。フォーカスト
ラッキング制御回路608では、トラック選択命令が与
えられるとトラッキング制御の極性を切り替えて半トラ
ックジャンプし、目的のトラックにフォーカス、トラッ
キングする。
【0207】データ領域を識別する論理アドレスは、ラ
ンドトラック402とグルーブトラック403に共通す
るアドレス(アドレス再生回路603により再生)とグ
ルーブトラックとランドトラックを識別する1ビット
(例えば、最上位の1ビット)のトラック選択信号で表
されるものとする。
【0208】データ再生回路612では、ID再生回路
602で再生されたアドレスとCPU601から与えら
れたアドレスを比較し、一致した場合にはアドレス再生
から一定時間後にデータの再生を行う。ディスク装填時
にはトラック識別マーク1501を設けたトラックの制
御情報領域1502の再生を行う。
【0209】図36は、トラック識別マーク1501が
1ビットで構成されている場合のトラック極性判別回路
1601である。例えば、トラック識別マーク1501
(再生信号h)が1を表す時トラック識別マーク150
1はグルーブトラック402上に、0を表す時はランド
トラック402上にトラック識別マーク1501が記録
されているものとする。また、CPU601がグルーブ
トラック403を選択するときにはトラック選択信号i
として1を出力し、ランドトラック402を選択したい
ときは0を出力するものとする。図36中の排他的論理
和ゲート1701はトラック選択信号iと再生されたト
ラック識別マーク1501(再生信号h)が異なる場
合、トラック選択の誤りを検出する。つまり、トラック
選択信号iによりグルーブトラックを選択(トラック識
別信号が1の時)したにもかかわらず、実際にトラッキ
ングしているのはトラック識別マーク1501よりラン
ドトラック(トラック識別マークが0の時)であると判
断された場合は、トラックの選択が誤っている場合であ
り、これを両者2つの信号の排他的論理和を取ることで
誤りの検出をしている。CPU601からのトラック極
性判別命令信号kとアドレス再生回路603からのアド
レス検出信号dはフリップフロップ1702にトラック
選択の正誤の判別結果を取り込むゲートパルス信号とし
て用いる。遅延素子1703は、トラックの選択の正誤
を表す信号を取り込む際のゲートパルス信号を生成する
ために、アドレス検出信号dを一定時間遅延する。
【0210】図37のトラック選択信号補正回路160
2は、トラック選択信号iにより誤ったトラッキングを
行っている場合、トラック極性判別信号gを基に補正を
行う。誤ったトラックの選択を行っている場合はトラッ
ク極性判別信号gに1が現れるため、その場合トラック
選択信号iを反転してフォーカストラッキング制御回路
608に与える。この反転操作を行うのが図37の排他
的論理和ゲート1801である。
【0211】ディスクの装填時やドライブの起動時に、
トラック識別マーク1501を設けたトラックのデータ
を再生し、トラッキング極性判別回路1601中のフリ
ップフロップ1702により、CPU601のトラック
選択信号とトラッキングの極性の不一致を記憶している
ため、以降のデータの再生および記録の際のトラッキン
グの選択にはトラック極性判別信号gを基に補正が行わ
れるため、正常なトラッキングが常に行われることにな
る。
【0212】このため、図34のようにトラック識別マ
ーク1501を制御情報領域1502に少なくとも1つ
設けた光ディスクにおいては、あらかじめグルーブトラ
ックとランドトラックの極性とCPU601が出力する
トラック選択信号の対応関係を得るため、溝形状とトラ
ッキング極性の対応関係によらず所望のトラックに対す
る記録再生が可能となる。また、1つのトラックにおい
てのみにトラック識別マーク1501を設けることによ
ってトラッキング極性の補正が可能であるため、すべて
のアドレス領域にトラック識別マークを設ける場合に比
べて記録容量を得ることができる。
【0213】上記で述べた光ディスク及び記録/再生装
置によれば、トラッキングの極性をトラック識別マーク
に対する再生信号により自動的に切り替えることができ
るため、ディスクや記録/再生装置の特性によらず共通
したトラッキングが可能である。よって、ランドトラッ
クとグルーブトラックの双方に記録された光ディスクに
おいて、互換性を向上させることができる。
【0214】なお、上記のすべての実施例は相変化光デ
ィスクや光磁気ディスクの場合についても用いることが
できることは明らかである。
【0215】また、上記実施例では、セクタアドレス領
域内に2個または4個のアドレスブロックを有する光デ
ィスクについて説明してきたが、一つのセクタアドレス
領域内に3個または5個以上のアドレスブロックを設け
ても良い。アドレスブロックの数が増えるほど、アドレ
スの読み取り精度が向上し、ランド・グルーブの判別精
度も向上する。
【0216】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ランドト
ラックとグルーブトラックで記録再生が可能な光ディス
クにおいて、1セクタアドレス領域内に複数のアドレス
ブロックを設け、それらをトラック中心に対して半径方
向に内周側と外周側に交互にウォブルして配置すること
により、光スポットがトラックずれしていてもセクタア
ドレスの読みを確実に行うことができると同時に、セク
タアドレス領域でのトラッキングエラー信号のレベル変
動によるトラッキング制御の乱れを低減できる。これに
よって、アドレス信号の読み取りエラーの生じにくい光
ディスクが提供される。
【0217】また、上記光ディスクを用いた光ディスク
記録/再生装置によれば、ウォブルしたアドレスブロッ
クの情報を再生した際に、トラックがランドトラックあ
るいはグルーブトラックかによって、読み出したアドレ
ス番号を重複順番号(ID番号)に応じて補正すること
により、1セクタアドレス内でアドレスブロック毎に異
なるアドレス番号を読み取って正確なアドレス値を求め
ることができる。
【0218】また、上記光ディスクを用いた光ディスク
記録/再生装置において、ウォブルしたアドレスブロッ
クのデータを再生した際に、内周側アドレスブロックの
重複順番号に対するアドレス番地と外周側アドレスブロ
ックの重複順番号に対するアドレス番号が一致するが否
かを判定することにより、現在のトラックがランドトラ
ックであるがグルーブトラックであるかを識別すること
が可能となる。
【0219】また、内周側アドレスブロック部でのトラ
ッキングエラー信号あるいは反射光量信号と、外周側ア
ドレスブロック部でのトラッキングエラー信号あるいは
反射光量信号の差を検出することで、光スポットとトラ
ックの真のオフトラック量を検出でき、さらに、このオ
フトラック量を用いてトラッキングエラー信号を補正す
ることで、常に光スポットをトラック中心に位置決めで
きるトラッキング制御系を実現できる。
【0220】また、レーザ光スポットがアドレスを通過
する時にトラッキング信号のオフセットが対称に発生す
るため、アドレス再生中でもトラッキングが安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ディスクの第1の実施例の概要
図である。
【図2】本発明による光ディスクの第1の実施例におけ
るアドレスブロックの配置図である。
【図3】本発明による光ディスク記録/再生装置の実施
例のブロック図である。
【図4】本発明による光ディスク記録/再生装置に用い
られるトラック識別回路の構成図である。
【図5】本発明による光ディスクの第2の実施例の概要
図である。
【図6】本発明による光ディスクの第2の実施例におけ
るセクタアドレスのフォーマットを説明するための図で
ある。
【図7】(a)はセクタアドレス領域の構成を示す図、
(b)はセクタアドレス領域でのRF信号とTE信号を
説明するための図である。
【図8A】光スポットのトラックずれとRF信号を説明
するための図である。
【図8B】光スポットのトラックずれとRF信号を説明
するための図である。
【図9A】本発明による光ディスクの他の実施例におけ
るアドレスブロックの配置図である。
【図9B】本発明による光ディスクの他の実施例におけ
るアドレスブロックの配置図である。
【図10A】本発明による光ディスクの他の実施例にお
けるアドレスブロックの配置図である。
【図10B】本発明による光ディスクの他の実施例にお
けるアドレスブロックの配置図である。
【図11】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図12】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図13】本発明による光ディスク記録/再生装置の実
施例のブロック図である。
【図14】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図15】アドレス補正部の動作を説明する図である。
【図16】本発明による光ディスク記録/再生装置の他
の実施例のブロック図である。
【図17A】ランド・グルーブ識別部のブロック図であ
る。
【図17B】他のランド・グルーブ識別部のブロック図
である。
【図18】本発明による光ディスク記録/再生装置の他
の実施例のブロック図である。
【図19】オフトラックに対するTE信号の変化を示す
図である。
【図20】タイミング発生部のタイミングチャートであ
る。
【図21】本発明による光ディスク記録/再生装置の他
の実施例のブロック図である。
【図22】オフトラックに対するAS信号の変化を示す
図である。
【図23】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図24A】形成すべき2つのアドレスブロックを示す
図である。
【図24B】現実に形成される2つのアドレスブロック
を示す図である。
【図25A】隣接する2つのアドレスブロックで一方の
ピットデータが他方のアドレスブロックに重なり合う場
合を示す図である。
【図25B】隣接する2つのアドレスブロックで一方の
ピットデータが他方のアドレスブロックに重なり合わな
い場合を示す図である。
【図26A】本発明による光ディスクの更に他の実施例
におけるアドレスブロックの配置図である。
【図26B】そのアドレスブロック内のデータ配置図で
ある。
【図27】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図28】本発明による光ディスク記録/再生装置の更
に他の実施例のブロック図である。
【図29】トラック識別マーク再生回路の構成図であ
る。
【図30】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図31】本発明による光ディスク記録/再生装置の更
に他の実施例のブロック図である。
【図32】本発明の光ディスク記録/再生装置に用いら
れるトラック識別マーク再生回路の構成図である。
【図33】本発明の光ディスク記録/再生装置に用いら
れるトラック識別回路の構成図である。
【図34】本発明による光ディスクの更に他の実施例に
おけるアドレスブロックの配置図である。
【図35】本発明による光ディスク記録/再生装置の更
に他の実施例のブロック図である。
【図36】本発明の光ディスク記録/再生装置に用いら
れるトラック極性判別回路の構成図である。
【図37】本発明の光ディスク記録/再生装置に用いら
れるトラック選択信号補正回路の構成図である。
【図38】従来の光ディスクのトラック構成図である。
【図39】従来の光ディスクにおけるセクタアドレスの
模式図である。
【図40】従来の光ディスク記録/再生装置のブロック
図である。
【図41】従来例でのRF信号とTE信号を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
5 セクタアドレス領域 6、7 データ領域 16、17、18、19 アドレスブロック 21、23 グルーブトラック 22 ランドトラック 25 アドレスピット 26 記録マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大原 俊次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石田 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 佐藤 勲 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高木 裕司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 久門 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接するスパイラル状の第一のトラック
    とスパイラル状の第二のトラックを有し、該第一および
    第二のトラックに対して情報が記録再生される光ディス
    クであって、該第一のトラックと該第二のトラックの双
    方にまたがるように形成されたアドレスブロックと、該
    第一及び該第二のトラックのうちのいずれか一方の上に
    形成されたトラック識別マークと、を備えた光ディスク
    から情報を再生することのできる光ディスク記録/再生
    装置であって、 情報を記録あるいは再生するべき第一のトラックまたは
    第二のトラックを選択するトラック指定手段と、 トラック識別マークを読み出すトラック識別マーク再生
    手段と、を備えており、 該トラック識別マーク再生手段は、再生しているトラッ
    クのトラック識別マークを読み出し、該トラック識別マ
    ークの有無に応じて、再生しているトラックが該第一の
    トラック及び該第二のトラックの何れであるかを識別し
    てトラック識別信号を出力し、 該トラック指定手段は、該トラック識別信号に応じて、
    該第一のトラックおよび該第二のトラックの選択を切り
    替える、光ディスク記録/再生装置。
  2. 【請求項2】 隣接するスパイラル状の第一のトラック
    とスパイラル状の第二のトラックを有し、前記第一およ
    び第二のトラックに対して情報が記録あるいは再生され
    る光ディスクであって、該第一のトラックと該第一のト
    ラックの内周側で隣接する該第二のトラックとの双方に
    またがるように形成された第一のアドレスブロックと、
    該第一のトラックと該第一のトラックの外周側で隣接す
    る該第二のトラックとの双方にまたがるように形成され
    た第二のアドレスブロックと、を含むアドレス領域を備
    えた光ディスクから情報を記録/再生することのできる
    光ディスク記録/再生装置であって、 情報を記録あるいは再生するべき第一のトラックまたは
    前記第二のトラックを選択するトラック指定手段と、 該第一のトラックと該第一のトラックに隣接する該第二
    のトラックとの双方にまたがる前記第1及び第2のアド
    レスブロックを読み出すアドレス再生手段と該前記アド
    レス再生手段で再生された第1及び第2のアドレスブロ
    ックに基づいて、再生しているトラックが該第一のトラ
    ック及び該第二のトラックの何れであるかを識別するト
    ラック識別手段を備えており、 該トラック識別手段は、該アドレス再生手段により再生
    される2つの前記アドレスの相違により、再生している
    トラックが前記第一のトラックと前記第二のトラックを
    識別してトラック識別信号を出力し、前記トラック指定
    手段は、前記トラック識別信号を基に前記第一のトラッ
    クと前記第二のトラックの選択を切り替える光ディスク
    記録/再生装置。
  3. 【請求項3】 隣接するスパイラル状の第一のトラック
    とスパイラル状の第二のトラックを有し、前記第一およ
    び第二のトラックに対して情報が記録あるいは再生され
    る光ディスクであって、該第一のトラックと該第二のト
    ラックの双方にまたがるように形成されたアドレスブロ
    ックと、該第一のトラックと該第一のトラックの内周側
    で隣接する前記第二のトラックの双方にまたがる第一の
    トラック識別マークと、前記第一のトラックと前記第一
    のトラックの外周側で隣接する前記第二のトラックの双
    方にまたがる前記第二のトラック識別マークと、を有す
    るアドレス領域を備えており、該第一のトラック識別マ
    ークと該第二のトラック識別マークとは同一である光デ
    ィスクから情報を記録/再生することができる光ディス
    ク記録/再生装置であって、 情報を記録あるいは再生する前記第一または前記第二の
    トラックを選択するトラック指定手段と、 該第一のトラックと該第一のトラックと隣接する前記第
    二のトラックの双方にまたがるトラック識別マークを読
    み出すトラック識別マーク再生手段と、 該トラック識別マーク再生手段で再生される2つのトラ
    ック識別マークに基づいて、再生中のトラックが該第一
    のトラック及び該第二のトラックの何れであるかを識別
    するトラック識別手段と、を備え、 該トラック識別手段は、前記トラック識別マーク再生手
    段により再生される2つの前記トラック識別マークの相
    違により、再生しているトラックが前記第一のトラック
    または前記第二のトラックであるかを識別してトラック
    識別信号を出力し、前記トラック指定手段は前記トラッ
    ク識別信号を基に前記第一のトラックと前記第二トラッ
    クの選択を切り替えることを特徴とする光ディスク記録
    /再生装置。
  4. 【請求項4】 隣接するスパイラル状の第一のトラック
    とスパイラル状の第二のトラックを有し、前記第一およ
    び第二のトラックに対して情報が記録あるいは再生され
    る光ディスクであって、該第一のトラックと該第二のト
    ラックの双方にまたがるように形成されたアドレスブロ
    ックと、該第一のトラックまたは該第二のトラックのい
    ずれか一方の制御情報領域に設けられたトラック識別マ
    ークと、を有するアドレス領域を備えた光ディスクから
    情報を記録/再生することができる光ディスク記録/再
    生装置であって、 情報を記録あるいは再生する前記第一のトラックまたは
    前記第二のトラックを選択するトラック指定手段と、 情報領域に設けられたトラック識別マークを読み出すデ
    ータ再生手段と、 再生したトラックの極性を判別するトラック極性判別手
    段と、 トラック指定手段のトラック選択信号を補正するトラッ
    ク選択信号補正手段と、を備え、 前記光ディスクの再生開始時に、前記データ再生手段は
    制御情報領域中の前記トラック識別マークを再生し、前
    記トラック極性判別手段は、再生したトラックの前記ト
    ラック識別マークと前記トラック指定手段のトラック選
    択信号からトラックの選択の正誤を判別してトラック極
    性判別信号を出力し、トラック選択信号補正手段は前記
    トラック極性判別信号を基に前記トラック指定手段の前
    記トラック選択信号を補正し、前記第一トラックおよび
    前記第二のトラックを選択する光ディスク記録/再生装
    置または光ディスク記録/再生装置。
  5. 【請求項5】 隣接するスパイラル状の第一のトラック
    とスパイラル状の第二のトラックを有し、前記第一およ
    び第二のトラックに対して情報が記録あるいは再生され
    る光ディスクであって、該第一のトラックと該第一のト
    ラックの内周側で隣接する該第二のトラックとの双方に
    またがるように形成された第一のアドレスブロックと、
    該第一のトラックと該第一のトラックの外周側で隣接す
    る該第二のトラックとの双方にまたがるように形成され
    た第二のアドレスブロックと、を含むアドレス領域を備
    えた光ディスクのトラックを識別する方法であって、 一つのアドレス領域内に設けられた複数のアドレスブロ
    ックを読み出し、少なくとも二つのアドレスブロックの
    一致、不一致を検出することにより、再生しているトラ
    ックが前記第一のトラックであるのか前記第二のトラッ
    クであるのかを識別する方法。
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