JP2000037096A - 可変速機の運転制御方法および装置 - Google Patents

可変速機の運転制御方法および装置

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JP2000037096A
JP2000037096A JP10203461A JP20346198A JP2000037096A JP 2000037096 A JP2000037096 A JP 2000037096A JP 10203461 A JP10203461 A JP 10203461A JP 20346198 A JP20346198 A JP 20346198A JP 2000037096 A JP2000037096 A JP 2000037096A
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secondary circuit
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variable speed
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Shigeru Sakamoto
茂 坂本
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】送電線において一線地絡や三線地絡等の送電線
故障が発生した場合に、送電線の電力動揺を防止すると
共に、発電設備の信頼性の向上を図ること。 【解決手段】誘導発電電動機35の二次回路40の電流を検
出し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたこと
で過電流を検出する二次回路過電流検出手段45,46 と、
主変圧器33の中性点の電流を検出し、当該電流値があら
かじめ設定した値を超えたことで過電流を検出する地絡
過電流検出手段52,53 と、地絡過電流検出手段52,53 に
よる過電流検出結果に基づいて、送電線31,32 に発生し
た故障の継続および復旧を判定する判定手段と、二次回
路過電流検出手段45,46 による過電流検出結果と判定手
段による判定結果とに基づいて、可変速制御装置41から
の逆変換器制御信号44を活殺することで、誘導発電電動
機35の二次回路40の電流を通電または遮断する制御手段
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送電線において一
線地絡や三線地絡等の送電線故障が発生した場合に、送
電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の信頼性の
向上を図るようにした可変速機の運転制御方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、誘導発電電動機に代表される可
変速機の運転制御装置の一例を示す概要図である。図8
において、送電線1および送電線2には、遮断器CB1
1,CB12および遮断器CB21,CB22、遮断器
CB3、主変圧器3、断路器DS1,DS2、並列用遮
断器4を介して、誘導発電電動機5の一次回路が接続さ
れて運転を行なう。
【0003】また、誘導発電電動機5の二次回路10の
励磁電流(二次励磁電流)は、励磁電源遮断器6、励磁
用変圧器7を介して入力される送電線1、送電線2の交
流を、可変速制御装置11からの順変換器制御信号13
により順変換器8で直流に変換し、さらにこの直流を可
変速制御装置11からの逆変換器制御信号14により逆
変換器9で可変周波数の交流に変換して供給する。
【0004】これにより、誘導発電電動機5を可変速で
運転し、かつ送電線1、送電線2の交流と同期した運転
を行なう。一方、送電線2の送電線故障点19におい
て、一線地絡や三線地絡等の送電線故障が発生した場合
には、誘導発電電動機5から送電線故障点19に対して
故障電流が供給され、誘導発電電動機5の一次回路の電
流に故障電流が流れ、その故障電流により、誘導発電電
動機5の二次巻線に起電力を生じて、二次回路10が過
電流になる。
【0005】図9は、かかる送電線故障発生時の誘導発
電電動機5の二次回路10の過電流状態の一例を示す波
形図である。図9において、二次回路10の電流波形2
1は、通常は三相平衡電流であり、図示矢印tの向きに
時間と共に変化する。一方、送電線2に故障を生じた
時、誘導発電電動機5の二次回路10の電流は、送電線
故障発生点22から、誘導発電電動機5が供給する故障
電流による二次回路10への誘起電圧のために、三相電
流のバランスが崩れて、電流値が増加する。
【0006】この誘導発電電動機5の二次回路10の電
流が、二次回路10の三相それぞれに設けた二次電流検
出器15にて検出され、過電流検出器16にてあらかじ
め設定した値を超えたことで過電流が検出され、過電流
検出点23にてこの過電流検出器16が動作することに
なる。そして、過電流検出器16が動作すると、可変速
制御装置11は、誘導発電電動機5の運転を継続するこ
とは不可能と判断して、発電機制御装置12に対して発
電機トリップ信号20を出力し、並列用遮断器4および
励磁電源遮断器6を遮断して、誘導発電電動機5を送電
線1、送電線2から引き外すと共に、誘導発電電動機5
の運転を停止させる。
【0007】図9において、誘導発電電動機5の引き外
し状態を発電機トリップ点24で示す。一方、送電線故
障が発生した時、送電線2においては、送電線2に設置
されている送電線保護装置17、送電線保護装置18が
動作し、送電線2の送電線遮断器CB21,CB22の
再閉路を実行して送電線2の復旧を図り、送電線故障点
19の地絡故障が短時間で一過性の場合には、再閉路が
成功して、送電線2は故障発生前の状態に復旧される
が、送電線故障点19の地絡故障が長時間継続する場合
には、再閉路の最終遮断となり、送電線故障点19の両
端の送電線遮断器CB21,CB22を遮断して、送電
線故障点19を送電線2から分離することにより、送電
線2を健全な状態に保つように機能する。
【0008】この方法では、誘導発電電動機5の二次回
路10の過電流を検出した場合に、送電線2の故障なの
か、誘導発電電動機5の二次回路10の故障なのかの判
別がつかないことから、送電線2に発生した故障が復旧
する可能性があるにもかかわらず、誘導発電電動機5の
運転を二次回路10の過電流によって停止させている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
可変速機の運転制御装置においては、送電線2の送電線
故障点19において、一線地絡や三線地絡等の送電線故
障が発生した場合に、送電線2に設備されている送電線
保護装置17、送電線保護装置18が動作し、再閉路や
再閉路の最終遮断による送電線2を復旧動作を実行し
て、送電線2に発生した故障が復旧する可能性があるに
もかかわらず、誘導発電電動機5の運転を二次回路10
の過電流によって停止させている。
【0010】すなわち、このような方法では、誘導発電
電動機5自身の故障でなくても、誘導発電電動機5の運
転を停止することになり、送電線2から離脱させなくて
も運転可能な誘導発電電動機5を離脱させることによっ
て電力供給が妨げられ、さらに送電線2の故障によって
電力が不足する電力システムに対して電力を補なえない
ことで、送電線2に電力動揺を与えることになる。
【0011】本発明の目的は、送電線において一線地絡
や三線地絡等の送電線故障が発生した場合に、誘導発電
電動機の運転状態を保持し、さらに送電線故障時の電力
不足を補なうように誘導発電電動機を作用させて、送電
線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の信頼性の向
上を図ることが可能な可変速機の運転制御方法および装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、一次回路が少なくとも主変圧器を介して送電線に
接続された誘導発電電動機の二次回路に、励磁用変圧器
を介して入力される送電線の交流を可変速制御装置から
の順変換器制御信号により順変換器で直流に変換し、か
つ当該直流を可変速制御装置からの逆変換器制御信号に
より逆変換器で可変周波数の交流に変換して得られる二
次励磁電流を供給することで、誘導発電電動機を可変速
で運転し、かつ送電線の交流と同期した運転を行なう可
変速機の運転制御方法において、請求項1の発明では、
誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設定し
た値を超えたことで過電流を検出した時に、主変圧器の
中性点の電流値があらかじめ設定した値を超えたことで
過電流を検出した場合には、送電線の故障による誘導発
電電動機の二次回路の過電流と判定して誘導発電電動機
の運転を継続し、主変圧器の中性点の電流値があらかじ
め設定した値を超える過電流が検出されなかった場合に
は、誘導発電電動機の二次回路の故障と判定して誘導発
電電動機の運転を停止させるようにしている。
【0013】従って、請求項1の発明の可変速機の運転
制御方法においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことで過電流を検出した時に、主変
圧器の中性点の電流値が設定値を超えたことで過電流を
検出した場合には、送電線の故障による誘導発電電動機
の二次回路の過電流と判定して、誘導発電電動機の運転
を継続し、主変圧器の中性点の電流値が設定値を超える
過電流が検出されなかった場合には、誘導発電電動機の
二次回路の故障と判定して、誘導発電電動機の運転を停
止させる。
【0014】これにより、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生した場合に、誘導発電電動
機の運転状態を保持し、送電線故障時の電力不足を補な
うように誘導発電電動機を作用させることが可能とな
り、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の信
頼性を向上させることができる。
【0015】また、送電線の故障を直接的に検出できる
ため、その検出精度および検出確率が極めて高いものと
することができる。また、請求項2の発明では、誘導発
電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設定した値を
超えたことで過電流を検出した時に、誘導発電電動機の
一次回路の電流値があらかじめ設定した値を超えたこと
で過電流を検出した場合には、送電線の故障による誘導
発電電動機の二次回路の過電流と判定して誘導発電電動
機の運転を継続し、誘導発電電動機の一次回路の電流値
があらかじめ設定した値を超える過電流が検出されなか
った場合には、誘導発電電動機の二次回路の故障と判定
して誘導発電電動機の運転を停止させるようにしてい
る。
【0016】従って、請求項2の発明の可変速機の運転
制御方法においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことで過電流を検出した時に、誘導
発電電動機の一次回路の電流値が設定値を超えたことで
過電流を検出した場合には、送電線の故障による誘導発
電電動機の二次回路の過電流と判定して誘導発電電動機
の運転を継続し、誘導発電電動機の一次回路の電流値が
設定値を超える過電流が検出されなかった場合には、誘
導発電電動機の二次回路の故障と判定して誘導発電電動
機の運転を停止させる。
【0017】これにより、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生した場合に、誘導発電電動
機の運転状態を保持し、送電線故障時の電力不足を補な
うように誘導発電電動機を作用させることが可能とな
り、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の信
頼性を向上させることができる。
【0018】また、既存の設備を利用して送電線の故障
を間接的に検出できるため、送電線の故障を検出するた
めの専用の設備を別途備える必要がない。さらに、請求
項3の発明では、誘導発電電動機の二次回路の電流値が
あらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検出した
後に、逆変換器の逆変換器制御信号をブロックすること
で誘導発電電動機の二次回路の電流を遮断し、誘導発電
電動機の二次回路の電流があらかじめ設定した値を下回
ったことで電流減衰を検出したことを条件に、再起動に
よって逆変換器の逆変換器制御信号を再び活かすこと
で、誘導発電電動機の運転を継続し、上記再起動の間に
誘導発電電動機の二次回路の過電流検出要素以外の保護
要素が動作した場合、または再起動の積算回数があらか
じめ設定した値を超えた場合には、誘導発電電動機の故
障または送電線の故障が除去不可能と判定して誘導発電
電動機の運転を停止させるようにしている。
【0019】従って、請求項3の発明の可変速機の運転
制御方法においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことで過電流を検出した後に、逆変
換器の逆変換器制御信号をブロックすることで誘導発電
電動機の二次回路の電流を遮断し、誘導発電電動機の二
次回路の電流が設定値を下回ったことで電流減衰を検出
したことを条件に、再起動によって逆変換器の逆変換器
制御信号を再び活かすことで、誘導発電電動機の運転を
継続し、上記再起動の間に誘導発電電動機の二次回路の
過電流検出要素以外の保護要素が動作した場合、または
再起動の積算回数が設定値を超えた場合には、誘導発電
電動機の故障または送電線の故障が除去不可能と判定し
て誘導発電電動機の運転を停止させる。
【0020】これにより、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生した場合に、誘導発電電動
機の運転状態を保持し、送電線故障時の電力不足を補な
うように誘導発電電動機を作用させることが可能とな
り、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の信
頼性を向上させることができる。
【0021】また、予測判別手法を導入し、逆変換器の
制御信号を活殺するのみでよいため、応答性を向上させ
て、送電線の故障復旧時の復旧時間を短くすることがで
きる。
【0022】さらに、誘導発電電動機の故障または送電
線の故障が除去不可能と判定して誘導発電電動機の運転
を停止させた場合には、無駄な誘導発電電動機の二次回
路の電流制御を極力回避して、系統への寄与度を高める
ことができる。
【0023】一方、一次回路が少なくとも主変圧器を介
して送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、
励磁用変圧器を介して入力される送電線の交流を可変速
制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で直流
に変換し、かつ当該直流を可変速制御装置からの逆変換
器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流に変換し
て得られる二次励磁電流を供給することで、誘導発電電
動機を可変速で運転し、かつ送電線の交流と同期した運
転を行なう可変速機の運転制御装置において、請求項4
の発明では、誘導発電電動機の二次回路の電流を検出
し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたことで
過電流を検出する二次回路過電流検出手段と、主変圧器
の中性点の電流を検出し、当該電流値があらかじめ設定
した値を超えたことで過電流を検出する地絡過電流検出
手段と、地絡過電流検出手段による過電流検出結果に基
づいて、送電線に発生した故障の継続および復旧を判定
する判定手段と、二次回路過電流検出手段による過電流
検出結果と判定手段による判定結果とに基づいて、可変
速制御装置からの逆変換器制御信号を活殺することで、
誘導発電電動機の二次回路の電流を通電または遮断する
制御手段とを備えている。
【0024】従って、請求項4の発明の可変速機の運転
制御装置においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことを二次回路過電流検出手段で検
出し、主変圧器の中性点の電流値が設定値を超えたこと
を地絡過電流検出手段で検出し、この地絡過電流検出手
段による過電流検出結果から、送電線に発生した故障の
継続および復旧を判定手段で判定し、この判定手段によ
る判定結果と二次回路過電流検出手段による過電流検出
結果とから、逆変換器制御信号を活殺して誘導発電電動
機の二次回路の電流を制御手段で通電または遮断する。
【0025】これにより、前記請求項1の発明の場合と
同様の作用効果を奏することができる。また、請求項5
の発明では、誘導発電電動機の二次回路の電流を検出
し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたことで
過電流を検出する二次回路過電流検出手段と、誘導発電
電動機の一次回路の電流を検出し、当該電流値があらか
じめ設定した値を超えたことで過電流を検出する発電機
過電流検出手段と、発電機過電流検出手段による過電流
検出結果に基づいて、送電線に発生した故障の継続およ
び復旧を判定する判定手段と、二次回路過電流検出手段
による過電流検出結果と判定手段による判定結果とに基
づいて、可変速制御装置からの逆変換器制御信号を活殺
することで、誘導発電電動機の二次回路の電流を通電ま
たは遮断する制御手段とを備えている。
【0026】従って、請求項5の発明の可変速機の運転
制御装置においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことを二次回路過電流検出手段で検
出し、誘導発電電動機の一次回路の電流値が設定値を超
えたことを発電機過電流検出手段で検出し、この発電機
過電流検出手段による過電流検出結果から、送電線に発
生した故障の継続および復旧を判定手段で判定し、この
判定手段による判定結果と二次回路過電流検出手段によ
る過電流検出結果とから、逆変換器制御信号を活殺して
誘導発電電動機の二次回路の電流を制御手段で通電また
は遮断する。
【0027】これにより、前記請求項2の発明の場合と
同様の作用効果を奏することができる。さらに、請求項
6の発明では、誘導発電電動機の二次回路の電流を検出
し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたことで
過電流を検出する二次回路過電流検出手段と、誘導発電
電動機の二次回路の電流値があらかじめ設定した値を下
回ったことで電流減衰を検出する電流減衰検出手段と、
二次回路過電流検出手段以外の保護要素が動作している
ことで誘導発電電動機の故障を判定する故障判定手段
と、二次回路過電流検出手段による過電流検出結果と電
流減衰検出手段による電流減衰検出結果と故障判定手段
による判定結果とに基づいて、可変速制御装置からの逆
変換器制御信号を活殺することで、誘導発電電動機の二
次回路の電流を通電または遮断する制御手段とを備えて
いる。
【0028】従って、請求項6の発明の可変速機の運転
制御装置においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことを二次回路過電流検出手段で検
出し、誘導発電電動機の二次回路の電流値が設定値を下
回ったことを電流減衰検出手段で検出し、二次回路過電
流検出手段以外の保護要素が動作していることによって
誘導発電電動機の故障を故障判定手段で判定し、これら
二次回路過電流検出手段および電流減衰検出手段による
過電流検出結果および電流減衰検出結果と故障判定手段
による判定結果とから、逆変換器制御信号を活殺して誘
導発電電動機の二次回路の電流を制御手段で通電または
遮断する。
【0029】これにより、前記請求項3の発明の場合と
同様の作用効果を奏することができる。さらにまた、請
求項7の発明では、誘導発電電動機の二次回路の電流を
検出し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたこ
とで過電流を検出する二次回路過電流検出手段と、誘導
発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設定した値
を下回ったことで電流減衰を検出する電流減衰検出手段
と、二次回路過電流検出手段以外の保護要素が動作して
いることで誘導発電電動機の故障を判定する故障判定手
段と、誘導発電電動機の二次回路の電流の再起動回数を
記憶し、かつ当該再起動回数値があらかじめ設定した値
を超えたことで故障復旧が不可能と判定する再起動実行
判定手段と、二次回路過電流検出手段による過電流検出
結果と電流減衰検出手段による電流減衰検出結果と故障
判定手段による判定結果と再起動実行判定手段による判
定結果とに基づいて、可変速制御装置からの逆変換器制
御信号を活殺することで、誘導発電電動機の二次回路の
電流を通電または遮断する制御手段とを備えている。
【0030】従って、請求項7の発明の可変速機の運転
制御装置においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値が設定値を超えたことを二次回路過電流検出手段で検
出し、誘導発電電動機の二次回路の電流値が設定値を下
回ったことを電流減衰検出手段で検出し、二次回路過電
流検出手段以外の保護要素が動作していることによって
誘導発電電動機の故障を故障判定手段で判定し、誘導発
電電動機の二次回路の電流の再起動回数値が設定値を超
えたことによって故障復旧不可能を再起動実行判定手段
で判定し、これら二次回路過電流検出手段および電流減
衰検出手段による過電流検出結果および電流減衰検出結
果と故障判定手段および再起動実行判定手段による判定
結果とから、逆変換器制御信号を活殺して誘導発電電動
機の二次回路の電流を制御手段で通電または遮断する。
【0031】一方、請求項8の発明では、上記請求項4
乃至請求項7のいずれか1項の発明の可変速機の運転制
御装置において、誘導発電電動機の二次回路の電流を検
出し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたこと
で過電流を検出する二次回路過電流検出手段の代わり
に、誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
流値の変化率があらかじめ設定した変化率を超えたこと
で過電流を検出する二次回路過電流検出手段を備えてい
る。
【0032】従って、請求項8の発明の可変速機の運転
制御装置においては、誘導発電電動機の二次回路の電流
値の変化率が設定変化率を超えたことによって二次回路
過電流検出手段で過電流を検出することにより、上記請
求項4乃至請求項7の発明の場合に比べて、応答性をよ
り一層向上させることができる。
【0033】また、請求項9の発明では、上記請求項4
乃至請求項7のいずれか1項の発明の可変速機の運転制
御装置において、誘導発電電動機の二次回路の電流を検
出し、当該電流値があらかじめ設定した値を超えたこと
で過電流を検出する二次回路過電流検出手段の代わり
に、逆変換器に対する変換指令値信号を誘導発電電動機
の二次回路の二次電流に相当する信号に変換し、かつ当
該変換信号の値と誘導発電電動機の二次回路の実電流値
とを比較し当該偏差値があらかじめ設定した値を超えた
ことで過電流を検出する二次回路過電流検出手段を備え
ている。
【0034】従って、請求項9の発明の可変速機の運転
制御装置においては、逆変換器に対する変換指令値信号
を誘導発電電動機の二次回路の二次電流相当に変換した
信号値と誘導発電電動機の二次回路の実電流値との偏差
値が設定値を超えたことによって二次回路過電流検出手
段で過電流を検出することにより、上記請求項4乃至請
求項7の発明の場合に比べて、送電線の故障をより一層
高速にかつ正確に検出することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本実施の形態による可変
速機の運転制御装置の構成例を示す概要図である。
【0036】図1において、送電線31および送電線3
2には、遮断器CB31,CB32および遮断器CB4
1,CB42、遮断器CB5、主変圧器33、断路器D
S61,DS62、並列用遮断器34を介して、誘導発
電電動機35の一次回路を接続して運転を行なう。
【0037】また、誘導発電電動機35の二次回路40
の励磁電流(二次励磁電流)は、励磁電源遮断器36、
励磁用変圧器37を介して入力される送電線31、送電
線32の交流を、可変速制御装置41からの順変換器制
御信号43により順変換器38で直流に変換し、さらに
この直流を可変速制御装置41からの逆変換器制御信号
44により逆変換器39で可変周波数の交流に変換して
供給する。
【0038】これにより、誘導発電電動機35を可変速
で運転し、かつ送電線31、送電線32の交流と同期し
た運転を行なうようにしている。一方、誘導発電電動機
35の二次回路40の電流を、二次回路40の三相各相
にそれぞれ設けた二次電流検出器45で検出し、この電
流値があらかじめ設定した値を超えたこと(過電流)
を、可変速制御装置41に設けた過電流検出器46で検
出するようにしている。
【0039】また、主変圧器33の中性点に設けた中性
点電流検出器52で送電線地絡電流51を検出し、この
送電線地絡電流51の値があらかじめ設定した値を超え
たこと(過電流)を地絡過電流検出器53で検出し、送
電線故障信号54を可変速制御装置41に与えるように
している。
【0040】さらに、送電線32側には、送電線保護装
置47および送電線保護装置48が設備されており、送
電線故障が発生した場合に、送電線遮断器遮断器CB4
1,CB42の再閉路を実行して、送電線故障発生点4
9の地絡故障が短時間で一過性の場合には、送電線32
の復旧を図り、送電線故障発生点49の地絡故障が長時
間継続する場合には、遮断器CB41,CB42を遮断
して送電線故障発生点49を送電線32から分離するこ
とで、送電線を健全な状態に保つようにしている(な
お、図示は省略しているが、送電線31側についても同
様である)。
【0041】一方、可変速制御装置41には、地絡過電
流検出器53からの送電線故障信号54に基づいて、送
電線32に発生した故障の継続および復旧を判定する判
定機能と、過電流検出器46による過電流検出結果と上
記判定機能による判定結果とに基づいて、逆変換器制御
信号44を活殺することで、誘導発電電動機53の二次
回路40の電流を通電または遮断する制御機能と、過電
流検出器46による過電流検出結果と地絡過電流検出器
53による過電流検出結果とに基づいて、誘導発電電動
機53の二次回路40の故障を判定した場合に、並列用
遮断器34および励磁電源遮断器36を制御する発電機
制御装置42に対して、発電機トリップ信号50を出力
する機能とを持たせている。
【0042】次に、以上のように構成した本実施の形態
による可変速機の運転制御装置における運転制御方法に
ついて説明する。図1において、誘導発電電動機35
は、並列用遮断器34、断路器DS61,DS62、主
変圧器33、遮断器CB5、遮断器CB31,CB32
および遮断器CB41,CB42を介して、送電線31
と送電線32に接続されて運転される。
【0043】誘導発電電動機35の二次励磁電流は、励
磁電源遮断器36、励磁用変圧器37を介して順変換器
38に入力され、可変速制御装置41からの順変換器制
御信号43により交流を直流に変換し、逆変換器39に
入力している。
【0044】逆変換器39では、可変速制御装置41か
らの逆変換器制御信号44により、直流を可変周波数の
交流に変換し、誘導発電電動機35の二次回路40に供
給することで、誘導発電電動機35を可変速で運転し、
かつ送電線31、送電線32の交流と同期した運転を実
行する。
【0045】このような状態で、送電線32の送電線故
障点49において、一線地絡や三線地絡等の送電線故障
が発生した場合には、誘導発電電動機35から送電線故
障点49に対して故障電流を供給し、誘導発電電動機3
5の一次回路の電流に故障電流が流れ、その故障電流に
よって誘導発電電動機35の二次巻線に起電力を生じ
る。
【0046】すると、誘導発電電動機35の二次回路4
0の電流は、この二次回路40への誘起電圧のために三
相電流のバランスが崩れ、二次回路40に前述した図9
に示すような二次電流波形の如くの電流が流れる。
【0047】そして、この誘導発電電動機35の二次回
路40の電流を、二次回路40の三相それぞれに設けた
二次電流検出器45にて検出し、過電流検出器46にて
あらかじめ設定した値を超えたことを検出すると、過電
流検出器46が動作する。
【0048】一方、送電線故障が発生した時、送電線3
2においては、送電線32に設備されている送電線保護
装置47、送電線保護装置48が動作し、送電線32の
送電線遮断器CB41,CB42の再閉路を実行して、
送電線32の復旧を図る。
【0049】送電線故障発生点49の地絡故障が短時間
で一過性の場合には、再閉路が成功し、送電線32は、
故障発生前の状態に復旧されるが、送電線故障発生点4
9の地絡故障が長時間継続する場合には、再閉路の最終
遮断となり、送電線故障発生点49の両端の送電線遮断
器CB41,CB42を遮断して、送電線故障発生点4
9を送電線32から分離することによって、送電線を健
全な状態に保つようにする。
【0050】また、送電線故障発生点49から流れ出す
送電線32の送電線地絡電流51は、地面、主変圧器3
3の中性点、電源である主変圧器33、送電線32を経
て、再び送電線故障発生点49に戻る閉回路を還流す
る。
【0051】そして、主変圧器33の中性点に設けた中
性点電流検出器52にてこの送電線地絡電流51を検出
し、地絡過電流検出器53に入力する。地絡過電流検出
器53は、送電線地絡電流51の値があらかじめ設定し
た値を超えると動作し、送電線故障信号54を可変速制
御装置41に出力する。
【0052】一方、可変速制御装置41では、入力され
た信号により、図2に示すようなフロー図に従って制御
を実行する。すなわち、図2において、まず、運転中の
誘導発電電動機35の二次回路40が過電流状態である
かどうかを、二次回路過電流判定ロジック56によって
判定する。
【0053】その結果、過電流検出器46が不動作であ
れば、発電機運転制御57により、誘導発電電動機35
の運転を継続し、過電流検出器46が動作であれば、送
電線故障判定ロジック58を実行する。
【0054】一方、過電流検出器46が動作時におい
て、主変圧器33の地絡過電流検出器53が不動作であ
れば、送電線故障判定ロジック58は、送電線側の故障
では無く、二次回路故障判定59を確立させる。
【0055】そして、この二次回路故障判定59が確立
すると、発電機停止制御60により、可変速制御装置4
1から発電機制御装置42に対して発電機トリップ信号
50を出力し、誘導発電電動機35の運転を停止させ
る。
【0056】また、過電流検出器46が動作時におい
て、主変圧器33の地絡過電流検出器53が動作してい
れば、送電線故障判定ロジック58は、送電線31また
は送電線32の故障と判定して、二次電流遮断制御61
を実行する。
【0057】二次電流遮断制御61では、順変換器38
は、順変換器制御信号43によって整流機能を維持する
が、逆変換器制御信号44を遮断して、逆変換器39の
変換制御を停止し、励磁用電源である励磁用変圧器37
側から誘導発電電動機35の二次回路40への電流供給
を遮断する。
【0058】送電線故障によって、誘導発電電動機35
の二次回路40に誘起される故障電流に対しては、逆変
換器39を構成する図示しない回生用ダイオードによっ
て、誘導発電電動機35の二次回路40の短絡回路を構
成し、誘導発電電動機35の二次回路40の過電圧を防
止すると共に、逆変換器39を構成する図示しないスナ
バコンデンサや直流回路の図示しない直流コンデンサに
よって、故障電流を充電し減衰させる。
【0059】一方、二次電流遮断制御61を実行する
と、誘導発電電動機35の二次回路40の電流は無くな
るが、二次巻線を含む誘導発電電動機35の回転子は、
誘導発電電動機35に直結された図示しない水車等の原
動機によって回転が加えられ、運転を継続している。
【0060】また、誘導発電電動機35は、可変速で運
転されることから誘導発電電動機35の回転子の回転速
度が可変速範囲を逸脱しない限り、逆変換器39の変換
制御を開始させ、誘導発電電動機35の二次回路40に
可変速周波数の励磁電流を供給することによって、送電
線31、送電線32の交流と同期した運転に戻すことが
できる運転状態となる。
【0061】一方、前記送電線保護装置47、送電線保
護装置48による送電線32の復旧動作によって送電線
故障が復旧した場合や、送電線故障発生点49を除去し
て送電線31のみを使用する接続とした場合、および誘
導発電電動機35の二次回路40の二次電流遮断によっ
て誘導発電電動機35の電圧が0となった場合には、送
電線地絡電流51が流れなくなる。そして、故障がいつ
までも継続する場合には、送電線32に電圧が印加され
る毎に、送電線地絡電流51が流れることになる。
【0062】送電線32の故障が継続する場合には、送
電線故障信号54が確立状態を保持するので、送電線地
絡継続判定ロジック62は、送電線32が復旧不可能と
判定し、送電線復旧不可能判定63を確立させ、発電機
停止制御64によって誘導発電電動機35の運転を停止
させる。
【0063】そして、中性点電流検出器52に送電線地
絡電流51が流れなくなれば、地絡過電流検出器53が
復帰して、送電線故障信号54が不確立となる。この状
態を、送電線地絡継続判定ロジック62にて送電線故障
復旧と判定し、送電線復旧判定65を確立させる。
【0064】送電線復旧判定65が確立すると、可変速
制御装置41は、二次電流再起動制御66を実行する。
二次電流再起動制御66では、逆変換器制御信号44を
通電して逆変換器39の変換制御を再開し、順変換器3
8の制御による直流を可変周波数の交流に変換して、誘
導発電電動機35の二次回路40に二次電流を供給する
と共に、発電機運転制御67により誘導発電電動機35
の運転を継続する。
【0065】逆変換器39の変換制御を再開することに
より、励磁用電源である励磁用変圧器37から、順変換
器38、逆変換器39を経て二次回路40への電流供給
を実行すると共に、誘導発電電動機35の二次回路40
に誘起された故障電流を流す回路である逆変換器39の
図示しない回生用ダイオードには逆電圧が加わり、二次
回路40の短絡回路が解除される。
【0066】上述したように、本実施の形態では、送電
線32の送電線故障発生点49で送電線故障が発生した
場合に、誘導発電電動機35の二次回路40に過電流が
流れて過電流検出器46が動作し、逆変換器39の変換
制御停止により、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流を遮断すると共に、故障電流によって生じる二次回
路40の過電圧を防止することが可能となる。
【0067】また、送電線故障発生と同時に動作する主
変圧器33の地絡過電流検出器53の送電線故障信号5
4によって、送電線側の故障であるかどうかを判定する
ことができ、誘導発電電動機35の運転を継続すること
ができると共に、送電線故障復旧や故障個所の分離後に
再び逆変換器39を変換制御して、誘導発電電動機35
を元の運転状態に戻すことが可能となる。
【0068】以上により、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生し、誘導発電電動機35の
二次回路40が過電流になった場合においても、誘導発
電電動機35の運転状態を保持し、さらに送電線故障時
の電力不足を補なうように誘導発電電動機35を作用さ
せて、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の
信頼性の向上を図ることができる。
【0069】また、送電線の故障を直接的に検出できる
ため、その検出精度および検出確率が極めて高いものと
することができる。 (第2の実施の形態)図3は、本実施の形態による可変
速機の運転制御装置の構成例を示す概要図であり、図1
と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0070】すなわち、本実施の形態による可変速機の
運転制御装置は、前記図1における主変圧器33の中性
点に設けた中性点電流検出器52で送電線地絡電流51
を検出し、この送電線地絡電流51の値があらかじめ設
定した値を超えたこと(過電流)を地絡過電流検出器5
3で検出し、送電線故障信号54を可変速制御装置41
に与える構成を省略し、これに代えて新たに、前記誘導
発電電動機35の一次回路の各相に設けた発電機電流検
出器71で送電線故障発生点49に対して流れる故障電
流(誘導発電電動機35の一次回路の電流)を検出し、
この故障電流の値があらかじめ設定した値を超えたこと
(過電流)を発電機過電流検出器72で検出し、発電機
過電流信号73を可変速制御装置41に与えるようにし
ている。
【0071】一方、可変速制御装置41には、発電機過
電流検出器72からの発電機過電流信号73に基づい
て、送電線32に発生した故障の継続および復旧を判定
する判定機能と、前記過電流検出器46による過電流検
出結果と上記判定機能による判定結果とに基づいて、逆
変換器制御信号44を活殺することで、誘導発電電動機
53の二次回路40の電流を通電または遮断する制御機
能と、過電流検出器46による過電流検出結果と発電機
過電流検出器72による過電流検出結果とに基づいて、
誘導発電電動機53の二次回路40の故障を判定した場
合に、並列用遮断器34および励磁電源遮断器36を制
御する発電機制御装置42に対して、発電機トリップ信
号50を出力する機能とを持たせている。
【0072】次に、以上のように構成した本実施の形態
による可変速機の運転制御装置における運転制御方法に
ついて説明する。図3において、誘導発電電動機35
は、並列用遮断器34、断路器DS61,DS62、主
変圧器33、遮断器CB5、遮断器CB31,CB32
および遮断器CB41,CB42を介して、送電線31
と送電線32に接続されて運転される。
【0073】誘導発電電動機35の二次励磁電流は、励
磁電源遮断器36、励磁用変圧器37を介して順変換器
38に入力され、可変速制御装置41からの順変換器制
御信号43により交流を直流に変換し、逆変換器39に
入力している。
【0074】逆変換器39では、可変速制御装置41か
らの逆変換器制御信号44により、直流を可変周波数の
交流に変換し、誘導発電電動機35の二次回路40に供
給することで、誘導発電電動機35を可変速で運転し、
かつ送電線31、送電線32の交流と同期した運転を実
行する。
【0075】このような状態で、送電線32の送電線故
障点49において、一線地絡や三線地絡等の送電線故障
が発生した場合には、誘導発電電動機35から送電線故
障点49に対して故障電流を供給し、誘導発電電動機3
5の一次回路の電流に故障電流が流れ、その故障電流に
よって誘導発電電動機35の二次巻線に起電力を生じ
る。
【0076】すると、誘導発電電動機35の二次回路4
0の電流は、この二次回路40への誘起電圧のために三
相電流のバランスが崩れ、二次回路40に前述した図9
に示すような二次電流波形の如くの電流が流れる。
【0077】そして、この誘導発電電動機35の二次回
路40の電流を、二次回路40の三相それぞれに設けた
二次電流検出器45にて検出し、過電流検出器46にて
あらかじめ設定した値を超えたことを検出すると、過電
流検出器46が動作する。
【0078】一方、送電線故障が発生した時、送電線3
2においては、送電線32に設備されている送電線保護
装置47、送電線保護装置48が動作し、送電線32の
送電線遮断器CB41,CB42の再閉路を実行して、
送電線32の復旧を図る。
【0079】送電線故障発生点49の地絡故障が短時間
で一過性の場合には、再閉路が成功し、送電線32は、
故障発生前の状態に復旧されるが、送電線故障発生点4
9の地絡故障が長時間継続する場合には、再閉路の最終
遮断となり、送電線故障発生点49の両端の送電線遮断
器CB41,CB42を遮断して、送電線故障発生点4
9を送電線32から分離することによって、送電線を健
全な状態に保つようにする。
【0080】また、誘導発電電動機35から、並列用遮
断器34、主変圧器33を経て、送電線故障発生点49
に対して故障電流が流れる。そして、この故障電流を誘
導発電電動機35の一次回路の各相に設けた発電機電流
検出器71にて検出し、発電機過電流検出器72に入力
する。発電機過電流検出器72は、故障電流の値があら
かじめ設定した値を超えると動作し、発電機過電流信号
73を可変速制御装置41に出力する。
【0081】一方、可変速制御装置41では、入力され
た信号により、図4に示すようなフロー図に従って制御
を実行する。すなわち、図4において、まず、運転中の
誘導発電電動機35の二次回路40が過電流状態である
かどうかを、二次回路過電流判定ロジック76によって
判定する。
【0082】その結果、過電流検出器46が不動作であ
れば、発電機運転制御77により、誘導発電電動機35
の運転を継続し、過電流検出器46が動作であれば、発
電機過電流判定ロジック78を実行する。
【0083】一方、過電流検出器46が動作時におい
て、誘導発電電動機35の発電機過電流検出器72が不
動作である場合、あるいは過電流検出器46が不動作で
発電機過電流検出器72のみが動作した場合には、発電
機過電流判定ロジック78は誘導発電電動機35の故障
と判定し、発電機故障判定79を確率させる。
【0084】そして、発電機故障判定79が確率する
と、発電機停止制御80により、可変速制御装置41か
ら発電機制御装置42に対して発電機トリップ信号50
を出力し、誘導発電電動機35の運転を停止させる。
【0085】また、過電流検出器46が動作時におい
て、誘導発電電動機35の発電機過電流検出器72が動
作していれば、発電機過電流判定ロジック78は、送電
線31または送電線32の故障と判定して、二次電流遮
断制御81を実行する。
【0086】二次電流遮断制御81では、順変換器38
は、順変換器制御信号43によって整流機能を維持する
が、逆変換器制御信号44を遮断して、逆変換器39の
変換制御を停止し、励磁用電源である励磁用変圧器37
側から誘導発電電動機35の二次回路40への電流供給
を遮断する。
【0087】送電線故障によって、誘導発電電導機35
の二次回路40に誘起される故障電流に対しては、逆変
換器39を構成する図示しない回生用ダイオードによっ
て、二次回路40の短絡回路を構成し、二次回路40の
過電圧を防止すると共に、逆変換器39を構成する図示
しないスナバコンデンサや直流回路の図示しない直流コ
ンデンサによって、故障電流を充電し減衰させる。
【0088】一方、二次電流遮断制御81を実行する
と、誘導発電電動機35の二次回路40の電流は無くな
るが、二次巻線を含む誘導発電電動機35の回転子は、
誘導発電電動機35に直結された図示しない水車等の原
動機によって回転が加えられ、運転を継続している。
【0089】また、誘導発電電動機35は、可変速で運
転されることから誘導発電電動機35の回転子の回転速
度が可変速範囲を逸脱しない限り、逆変換器39の交換
制御を開始させ、誘導発電電動機35の二次回路40に
可変速周波数の励磁電流を供給することによって、送電
線31、送電線32の交流と同期した運転に戻すことが
できる運転状態となる。
【0090】一方、前記送電線保護装置47、送電線保
護装置48による送電線32の復旧動作によって送電線
故障が復旧した場合や、送電線故障発生点49を除去し
て送電線31のみを使用する接続とした場合、および誘
導発電電動機35の二次回路40の二次電流遮断によっ
て誘導発電電動機35の電圧が0となった場合には、送
電線地絡電流51が流れなくなる。そして、故障がいつ
までも継続する場合には、送電線32に電圧が印加され
る毎に、送電線地絡電流51が流れることになり、故障
電流を供給する誘導発電電動機35の相電流のバランス
が崩れて過電流となる。
【0091】送電線32の故障が継続する場合には、発
電機過電流信号73が確立状態を保持するので、送電線
地絡継続判定ロジック82は、送電線32が復旧不可能
と判定し、送電線復旧不可能判定83を確立させ、発電
機停止制御84によって誘導発電電導機35の運転を停
止させる。
【0092】そして、誘導発電電動機35の一次回路が
過電流状態でなくなれば、発電機過電流検出器72が復
帰して、発電機過電流信号73が不確立となる。この状
態を、送電線地絡継続判定ロジック82にて送電線故障
復旧と判定し、送電線復旧判定85を確立させる。
【0093】送電線復旧判定85が確立すると、可変速
制御装置41は、二次電流再起動制御86を実行する。
二次電流再起動制御86では、逆変換器信号44を通電
して逆変換器39の変換制御を再開し、順変換器38の
制御による直流を可変周波数の交流に変換して、誘導発
電電導機35の二次回路40に二次電流を供給すると共
に、発電機運転制御87により誘導発電電導機35の運
転を継続する。
【0094】逆変換器39の変換制御を再開することに
より、励磁用電源である励磁用変圧器37から、順変換
器38、逆変換器39を経て二次回路40への電流供給
を実行すると共に、誘導発電電動機35の二次回路40
に誘起された故障電流を流す回路である逆変換器39の
図示しない回生用ダイオードには逆電圧が加わり、二次
回路40の短絡回路が解除される。
【0095】上述したように、本実施の形態では、送電
線32の送電線故障発生点49で送電線故障が発生した
場合に、誘導発電電動機35の二次回路40に過電流が
流れて過電流検出器46が動作し、逆変換器39の変換
制御停止により、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流を遮断すると共に、故障電流によって生じる二次回
路40の過電圧を防止することが可能となる。
【0096】また、送電線故障発生と同時に動作する誘
導発電電動機35の発電機過電流検出器72の発電機過
電流信号73によって、送電線側の故障であるかどうか
を判定することができ、誘導発電電動機35の運転を継
続することができると共に、送電線故障復旧や故障箇所
の分離後に再び逆変換器39を変換制御して、誘導発電
電動機35を元の運転状態に戻すことが可能となる。
【0097】以上により、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生し、誘導発電電動機35の
二次回路40が過電流になった場合においても、誘導発
電電動機35の運転状態を保持し、さらに送電線故障時
の電力不足を補なうように誘導発電電動機35を作用さ
せて、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の
信頼性の向上を図ることができる。
【0098】また、既存の設備(発電機電流検出器7
1、発電機過電流検出器72)を利用して、送電線の故
障を間接的に検出できるため、送電線の故障を検出する
ための専用の設備を別途備える必要がない。
【0099】(第3の実施の形態)図5は、本実施の形
態による可変速機の運転制御装置の構成例を示す概要図
であり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明
を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0100】すなわち、本実施の形態による可変速機の
運転制御装置は、前記図1における主変圧器33の中性
点に設けた中性点電流検出器52で送電線地絡電流51
を検出し、この送電線地絡電流51の値があらかじめ設
定した値を超えたこと(過電流)を地絡過電流検出器5
3で検出し、送電線故障信号54を可変速制御装置41
に与える構成を省略している。
【0101】一方、可変速制御装置41には、前記過電
流検出器46からの二次電流減衰信号88に基づいて、
誘導発電電動機35の二次回路40の電流値があらかじ
め設定した値を下回ったことで電流減衰を検出する電流
減衰検出機能と、前記過電流検出器46からの二次電流
減衰信号88に基づいて、逆変換器制御信号44を逆変
換器39に与えることで再起動を行なう再起動ロジック
89と、前記過電流検出器46による過電流検出以外の
誘導発電電動機35の故障を検出する保護要素(例え
ば、過電流検出要素、過電圧検出要素、不足電圧検出要
素等)90と、保護要素90が動作していることで誘導
発電電動機35の故障を判定する故障判定機能と、前記
過電流検出器46による過電流検出結果と上記電流減衰
検出機能による電流減衰検出結果と上記故障判定機能に
よる判定結果とに基づいて、逆変換器制御信号44を活
殺することで、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流を通電または遮断する制御機能と、上記保護要素90
が動作していることで、誘導発電電動機53の二次回路
40の故障を判定した場合に、並列用遮断器34および
励磁電源遮断器36を制御する発電機制御装置42に対
して、発電機トリップ信号50を出力する機能とを持た
せている。
【0102】次に、以上のように構成した本実施の形態
による可変速機の運転制御装置における運転制御方法に
ついて説明する。図5において、誘導発電電動機35
は、並列用遮断器34、断路器DS61,DS62、主
変圧器33、遮断器CB5、遮断器CB31,CB32
および遮断器CB41,CB42を介して、送電線31
と送電線32に接続されて運転される。
【0103】誘導発電電動機35の二次励磁電流は、励
磁電源遮断器36、励磁用変圧器37を介して順変換器
38に入力され、可変速制御装置41からの順変換器制
御信号43により交流を直流に変換し、逆変換器39に
入力している。
【0104】逆変換器39では、可変速制御装置41か
らの逆変換器制御信号44により、直流を可変周波数の
交流に変換し、誘導発電電動機35の二次回路40に供
給することで、誘導発電電動機35を可変速で運転し、
かつ送電線31、送電線32の交流と同期した運転を実
行する。
【0105】このような状態で、送電線32の送電線故
障点49において、一線地絡や三線地絡等の送電線故障
が発生した場合には、誘導発電電動機35から送電線故
障点49に対して故障電流を供給し、誘導発電電動機3
5の一次回路の電流に故障電流が流れ、その故障電流に
よって誘導発電電動機35の二次巻線に起電力を生じ
る。
【0106】すると、誘導発電電動機35の二次回路4
0の電流は、この二次回路40への誘起電圧のために三
相電流のバランスが崩れ、二次回路40に前述した図9
に示すような二次電流波形の如くの電流が流れる。
【0107】そして、この誘導発電電動機35の二次回
路40の電流を、二次回路40の三相それぞれに設けた
二次電流検出器45にて検出し、過電流検出器46にて
あらかじめ設定した値を超えたことを検出すると、過電
流検出器46が動作する。
【0108】一方、送電線故障が発生した時、送電線3
2においては、送電線32に設備されている送電線保護
装置47、送電線保護装置48が動作し、送電線32の
送電線遮断器CB41,CB42の再閉路を実行して、
送電線32の復旧を図る。
【0109】送電線故障発生点49の地絡故障が短時間
で一過性の場合には、再閉路が成功し、送電線32は、
故障発生前の状態に復旧されるが、送電線故障発生点4
9の地絡故障が長時間継続する場合には、再閉路の最終
遮断となり、送電線故障発生点49の両端の送電線遮断
器CB41,CB42を遮断して、送電線故障発生点4
9を送電線32から分離することによって、送電線を健
全な状態に保つようにする。
【0110】一方、可変速制御装置41では、入力され
た信号により、図6に示すようなフロー図に従って制御
を実行する。すなわち、図6において、まず、保護要素
動作判定ロジック93にて、誘導発電電動機35の二次
回路40の過電流検出器46以外の保護項目である保護
要素90が動作している場合には、誘導発電電動機35
の故障と判定し、発電機停止制御94を実行して、誘導
発電電動機35を停止させる。
【0111】また、保護要素90、過電流検出器46の
両方共不動作の場合には、誘導発電電動機35の故障を
検出していないため、発電機運転制御92により誘導発
電電動機35の運転を継続する。
【0112】さらに、保護要素90が不動作で、過電流
検出器46のみが動作した場合には、二次回路過電流判
定ロジック91は、送電線31または送電線32の故
障、あるいは誘導発電電動機35の故障と判定して、二
次電流遮断制御95を実行する。
【0113】この二次電流遮断制御95では、順変換器
38は順変換器制御信号43によって整流機能を維持す
るが、逆変換器制御信号44を遮断して逆変換器39の
変換制御を停止し、励磁用電源である励磁用変圧器37
側から誘導発電電動機35の二次回路40への電流供給
を遮断する。
【0114】送電線故障によって、誘導発電電動機35
の二次回路40に誘起される故障電流に対しては、逆変
換器39を構成する図示しない回生用ダイオードによっ
て、二次回路40の短絡回路を構成し、二次回路40の
過電圧を防止すると共に、逆変換器39を構成する図示
しないスナバコンデンサや直流回路の図示しない直流コ
ンデンサによって、故障電流を充電し減衰させる。
【0115】一方、二次電流遮断制御95を実行する
と、誘導発電電動機35の二次回路40の電流は無くな
るが、二次巻線を含む誘導発電電動機35の回転子は、
誘導発電電動機35に直結された図示しない水車等の原
動機によって回転が加えられ、運転を継続している。
【0116】また、誘導発電電動機35は、可変速で運
転されることから誘導発電電動機35の回転子の回転速
度が可変速範囲を逸脱しない限り、逆変換器39の変換
制御を開始させ、誘導発電電動機35の二次回路40に
可変速周波数の励磁電流を供給することによって、送電
線31、送電線32の交流と同期した運転に戻すことが
できる運転状態となる。
【0117】さらに、二次電流遮断制御95によって、
誘導発電電動機35の二次回路40の電流が減衰し、過
電流検出器46にてあらかじめ設定された値を下回る
と、過電流検出器46から二次電流減衰信号88を出力
し、これを二次電流減衰確認ロジック96にて確認した
後に、二次電流再起動制御97を実行する。
【0118】この二次電流再起動制御97では、逆変換
器制御信号44を通電して逆変換器39の変換制御を再
開し、順変換器38の制御による直流を可変周波数の交
流に変換して、誘導発電電動機35の二次回路40に二
次電流を供給すると共に、発電機運転制御87により誘
導発電電動機35の運転を継続する。
【0119】この時、前記送電線保護装置47、送電線
保護装置48による送電線32の復旧動作によって送電
線故障が復旧した場合や、送電線故障発生点49を除去
して送電線31のみを使用する接続とした場合には、再
起動の際に誘導発電電動機35の二次回路40の過電流
検出器46が動作することはなく、発電機運転制御92
により誘導発電電動機35の運転を継続する。
【0120】また、再起動の際に再び過電流検出器46
が動作した場合には、送電線31、送電線32、または
誘導発電電動機35の故障と判定し、再び二次電流遮断
制御95を実行することで再起動を繰り返す。
【0121】上述したように、本実施の形態では、送電
線32の送電線故障発生点49で送電線故障が発生した
場合に、誘導発電電動機35の二次回路40に過電流が
流れて過電流検出器46が動作し、逆変換器39の変換
制御停止により、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流を遮断すると共に、故障電流によって生じる二次回
路40の過電圧を防止することが可能となる。
【0122】また、過電流検出器46以外の誘導発電電
動機35の二次回路40の保護要素が保護要素90に含
まれていることから、送電線側の故障時にも動作する過
電流検出器46を送電線側の故障の確立が高いものとし
て再起動ロジック89によって逆変換器39を再起動
し、誘導発電電動機35の運転を継続することができる
と共に、逆電線故障復旧や故障箇所の分離後に、二次電
流減衰信号88の確認によって逆変換器39を再び変換
制御して、誘導発電電動機35を元の運転状態に戻すこ
とが可能となる。
【0123】以上により、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生し、誘導発電電動機35の
二次回路40が過電流になった場合においても、誘導発
電電動機35の運転状態を保持し、さらに送電線故障時
の電力不足を補なうように誘導発電電動機35を作用さ
せて、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の
信頼性の向上を図ることができる。
【0124】また、予測判別手法を導入し、逆変換器制
御信号44を活殺するのみでよいため、応答性を向上さ
せて、送電線の故障復旧時の復旧時間を短くすることが
できる。
【0125】(第4の実施の形態)本実施の形態による
可変速機の運転制御装置の構成は、前述した第3の実施
の形態の場合とほとんど同様であるので、図5と同一要
素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異
なる部分についてのみ述べる。
【0126】すなわち、本実施の形態による可変速機の
運転制御装置は、可変速制御装置41の機能として、前
記図5における可変速制御装置41の有する機能に加え
て、前記誘導発電電動機35の二次回路40の電流の再
起動回数を記憶する記憶機能と、この記憶機能による再
起動回数値があらかじめ設定した値を超えたことで故障
復旧が不可能と判定する再起動実行判定機能とを持た
せ、さらに前記制御機能の代わりに、前記過電流検出器
46による過電流検出結果と上記電流減衰検出機能によ
る電流減衰検出結果と上記故障判定機能による判定結果
と上記再起動実行判定機能による判定結果とに基づい
て、逆変換器制御信号44を活殺することで、誘導発電
電動機35の二次回路40の電流を通電または遮断する
制御機能を持たせている。
【0127】次に、以上のように構成した本実施の形態
による可変速機の運転制御装置における運転制御方法に
ついて説明する。図5において、誘導発電電動機35
は、並列用遮断器34、断路器DS61,DS62、主
変圧器33、遮断器CB5、遮断器CB31,CB32
および遮断器CB41,CB42を介して、送電線31
と送電線32に接続されて運転される。
【0128】誘導発電電動機35の二次励磁電流は、励
磁電源遮断器36、励磁用変圧器37を介して順変換器
38に入力され、可変速制御装置41からの順変換器制
御信号43により交流を直流に変換し、逆変換器39に
入力している。
【0129】逆変換器39では、可変速制御装置41か
らの逆変換器制御信号44により、直流を可変周波数の
交流に変換し、誘導発電電動機35の二次回路40に供
給することで、誘導発電電動機35を可変速で運転し、
かつ送電線31、送電線32の交流と同期した運転を実
行する。
【0130】このような状態で、送電線32の送電線故
障点49において、一線地絡や三線地絡等の送電線故障
が発生した場合には、誘導発電電動機35から送電線故
障点49に対して故障電流を供給し、誘導発電電動機3
5の一次回路の電流に故障電流が流れ、その故障電流に
よって誘導発電電動機35の二次巻線に起電力を生じ
る。
【0131】すると、誘導発電電動機35の二次回路4
0の電流は、この二次回路40への誘起電圧のために三
相電流のバランスが崩れ、二次回路40に前述した図9
に示すような二次電流波形の如くの電流が流れる。
【0132】そして、この誘導発電電動機35の二次回
路40の電流を、二次回路40の三相それぞれに設けた
二次電流検出器45にて検出し、過電流検出器46にて
あらかじめ設定した値を超えたことを検出すると、過電
流検出器46が動作する。
【0133】一方、送電線故障が発生した時、送電線3
2においては、送電線32に設備されている送電線保護
装置47、送電線保護装置48が動作し、送電線32の
送電線遮断器CB41,CB42の再閉路を実行して、
送電線32の復旧を図る。
【0134】送電線故障発生点49の地絡故障が短時間
で一過性の場合には、再閉路が成功し、送電線32は、
故障発生前の状態に復旧されるが、送電線故障発生点4
9の地絡故障が長時間継続する場合には、再閉路の最終
遮断となり、送電線故障発生点49の両端の送電線遮断
器CB41,CB42を遮断して、送電線故障発生点4
9を送電線32から分離することによって、送電線を健
全な状態に保つようにする。
【0135】一方、可変速制御装置41では、入力され
た信号により、図7に示すようなフロー図に従って制御
を実行する。すなわち、図7において、まず、保護要素
動作判定ロジック93にて、誘導発電電動機35の二次
回路40の過電流検出器46以外の保護項目である保護
要素90が動作している場合には、誘導発電電動機35
の故障と判定し、発電機停止制御94を実行して、誘導
発電電動機35を停止させる。
【0136】また、保護要素90、過電流検出器46の
両方共不動作の場合には、誘導発電電動機35の故障を
検出していないため、発電機運転制御92により誘導発
電電導機35の運転を継続する。
【0137】さらに、保護要素90が不動作で、過電流
検出器46のみが動作した場合には、二次回路過電流判
定ロジック91は、送電線31または送電線32の故
障、あるいは誘導発電電動機35の故障と判定して、二
次電流遮断制御95を実行する。
【0138】この二次電流遮断制御95では、順変換器
38は順変換器制御信号43によって整流機能を維持す
るが、逆変換器制御信号44を遮断して逆変換器39の
変換制御を停止し、励磁用電源である励磁用変圧器37
側から誘導発電電動機35の二次回路40への電流供給
を遮断する。
【0139】送電線故障によって、誘導発電電動機35
の二次回路40に誘起される故障電流に対しては、逆変
換器39を構成する図示しない回生用ダイオードによっ
て、二次回路40の短絡回路を構成し、二次回路40の
過電圧を防止すると共に、逆変換器39を構成する図示
しないスナバコンデンサや直流回路の図示しない直流コ
ンデンサによって、故障電流を充電し減衰させる。
【0140】一方、二次電流遮断制御95を実行する
と、誘導発電電動機35の二次回路40の電流は無くな
るが、二次巻線を含む誘導発電電動機35の回転子は、
誘導発電電動機35に直結された図示しない水車等の原
動機によって回転が加えられ、運転を継続している。
【0141】また、誘導発電電動機35は、可変速で運
転されることから誘導発電電動機35の回転子の回転速
度が可変速範囲を逸脱しない限り、逆変換器39の変換
制御を開始させ、誘導発電電動機35の二次回路40に
可変速周波数の励磁電流を供給することによって、送電
線31、送電線32の交流と同期した運転に戻すことが
できる運転状態となる。
【0142】さらに、二次電流遮断制御95によって、
誘導発電電動機35の二次回路40の電流が減衰し、過
電流検出器46にてあらかじめ設定された値を下回る
と、過電流検出器46から二次電流減衰信号88を出力
し、これを二次電流減衰確認ロジック96にて確認した
後に、二次電流再起動制御97を実行する。
【0143】この二次電流再起動制御97では、逆変換
器制御信号44を通電して逆変換器39の変換制御を再
開し、順変換器38の制御による直流を可変周波数の交
流に変換して、誘導発電電動機35の二次回路40に二
次電流を供給すると共に、発電機運転制御87により誘
導発電電動機35の運転を継続する。
【0144】この時、前記送電線保護装置47、送電線
保護装置48による送電線32の復旧動作によって送電
線故障が復旧した場合や、送電線故障発生点49を除去
して送電線31のみを使用する接続とした場合には、再
起動の際に誘導発電電動機35の二次回路40の過電流
検出器46が動作することはなく、発電機運転制御92
により誘導発電電動機35の運転を継続する。
【0145】また、再起動の際に再び過電流検出器46
が動作する場合には、送電線31、送電線32、または
誘導発電電動機35の故障と判定し、再び二次電流遮断
制御95を実行することで再起動を繰り返す。
【0146】そして、この再起動の繰り返し回数を再起
動カウンタ98にて積算し、その値を再起動可能判定ロ
ジック99にて、あらかじめ設定した値を超過したと判
定した場合には、故障復旧が不可能であると判定し、発
電機停止制御94を実行して、誘導発電電動機35を停
止させる。
【0147】上述したように、本実施の形態では、送電
線32の送電線故障発生点49で送電線故障が発生した
場合に、誘導発電電動機35の二次回路40に過電流が
流れて過電流検出器46が動作し、逆変換器39の変換
制御停止により、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流を遮断すると共に、故障電流によって生じる二次回
路40の過電圧を防止することが可能となる。
【0148】また、過電流検出器46以外の誘導発電電
動機35の二次回路40の保護要素が保護要素90に含
まれていることから、送電線側の故障時にも動作する過
電流検出器46を送電線側の故障の確立が高いものとし
て再起動ロジック89によって逆変換器39を再起動
し、誘導発電電動機35の運転を継続することができる
と共に、逆電線故障復旧や故障箇所の分離後に、二次電
流減衰信号88の確認によって逆変換器39を再び変換
制御して、誘導発電電動機35を元の運転状態に戻すこ
とが可能となる。
【0149】さらに、誘導発電電動機35の二次回路4
0の電流の再起動回数により、再起動を実行するかどう
かの判定を行なえることから、復旧不可能な送電線故障
が発生した場合に、誘導発電電動機35を自動停止する
ことが可能となる。
【0150】以上により、送電線において一線地絡や三
線地絡等の送電線故障が発生し、誘導発電電動機35の
二次回路40が過電流になった場合においても、誘導発
電電動機35の運転状態を保持し、さらに送電線故障時
の電力不足を補なうように誘導発電電動機35を作用さ
せて、送電線の電力動揺を防止すると共に、発電設備の
信頼性の向上を図ることができる。
【0151】また、予測判別手法を導入し、逆変換器制
御信号44を活殺するのみでよいため、応答性を向上さ
せて、送電線の故障復旧時の復旧時間を短くすることが
できる。
【0152】さらに、誘導発電電動機35の故障または
送電線の故障が除去不可能と判定して誘導発電電動機3
5の運転を停止させた場合には、無駄な誘導発電電動機
35の二次回路40の電流制御を極力回避して、系統へ
の寄与度を高めることができる。
【0153】(第5の実施の形態)前述した第1の実施
の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過電
流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検出
器46にて検出する場合について説明したが、本実施の
形態では、過電流検出器46での過電流検出を、誘導発
電電動機35の二次回路40の電流値の変化率があらか
じめ設定した変化率を超えたことで検出する構成として
いる。
【0154】本実施の形態では、前述した第1の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、誘導発電電動機35の二次回路40の電流値
の変化率が設定変化率を超えたことによって、誘導発電
電動機35の二次回路40の過電流状態を検出している
ことから、前述した第1の実施の形態の場合に比べて、
応答性をより一層向上させることが可能となる。
【0155】(第6の実施の形態)前述した第2の実施
の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過電
流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検出
器46にて検出する場合について説明したが、本実施の
形態では、過電流検出器46での過電流検出を、誘導発
電電動機35の二次回路40の電流値の変化率があらか
じめ設定した変化率を超えたことで検出する構成として
いる。
【0156】本実施の形態では、前述した第2の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、誘導発電電動機35の二次回路40の電流値
の変化率が設定変化率を超えたことによって、誘導発電
電動機35の二次回路40の過電流状態を検出している
ことから、前述した第2の実施の形態の場合に比べて、
応答性をより一層向上させることが可能となる。
【0157】(第7の実施の形態)前述した第3の実施
の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過電
流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検出
器46にて検出する場合について説明したが、本実施の
形態では、過電流検出器46での過電流検出を、誘導発
電電動機35の二次回路40の電流値の変化率があらか
じめ設定した変化率を超えたことで検出する構成として
いる。
【0158】本実施の形態では、前述した第3の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、誘導発電電動機35の二次回路40の電流値
の変化率が設定変化率を超えたことによって、誘導発電
電動機35の二次回路40の過電流状態を検出している
ことから、前述した第3の実施の形態の場合に比べて、
応答性をより一層向上させることが可能となる。
【0159】(第8の実施の形態)前述した第4の実施
の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過電
流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検出
器46にて検出する場合について説明したが、本実施の
形態では、過電流検出器46での過電流検出を、誘導発
電電動機35の二次回路40の電流値の変化率があらか
じめ設定した変化率を超えたことで検出する構成として
いる。
【0160】本実施の形態では、前述した第4の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、誘導発電電動機35の二次回路40の電流値
の変化率が設定変化率を超えたことによって、誘導発電
電動機35の二次回路40の過電流状態を検出している
ことから、前述した第4の実施の形態の場合に比べて、
応答性をより一層向上させることが可能となる。
【0161】(第9の実施の形態)前述した第1の実施
の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過電
流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の電
流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検出
器46にて検出する場合について説明したが、本実施の
形態では、過電流検出器46での過電流検出を、逆変換
器39に対する可変速制御装置41からの変換指令値信
号(逆変換器制御信号44)を誘導発電電動機35の二
次回路40の二次電流に相当する信号に変換し、かつこ
の変換信号の値と誘導発電電動機35の二次回路40の
実電流値とを常時比較して、その偏差値があらかじめ設
定した値を超えたことで検出する構成としている。
【0162】本実施の形態では、前述した第1の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、逆変換器39に対する変換指令値信号を誘導
発電電動機35の二次回路40の二次回路40の電流相
当に変換した信号値と誘導発電電動機35の二次回路4
0の実電流値との偏差値が設定値を超えたことによっ
て、誘導発電電動機35の二次回路40の過電流状態を
検出していることから、前述した第1の実施の形態の場
合に比べて、送電線の故障をより一層高速にかつ正確に
検出することが可能となる。
【0163】(第10の実施の形態)前述した第2の実
施の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過
電流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検
出器46にて検出する場合について説明したが、本実施
の形態では、過電流検出器46での過電流検出を、逆変
換器39に対する可変速制御装置41からの変換指令値
信号(逆変換器制御信号44)を誘導発電電動機35の
二次回路40の二次電流に相当する信号に変換し、かつ
この変換信号の値と誘導発電電動機35の二次回路40
の実電流値とを常時比較して、その偏差値があらかじめ
設定した値を超えたことで検出する構成としている。
【0164】本実施の形態では、前述した第2の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、逆変換器39に対する変換指令値信号を誘導
発電電動機35の二次回路40の二次回路40の電流相
当に変換した信号値と誘導発電電動機35の二次回路4
0の実電流値との偏差値が設定値を超えたことによっ
て、誘導発電電動機35の二次回路40の過電流状態を
検出していることから、前述した第2の実施の形態の場
合に比べて、送電線の故障をより一層高速にかつ正確に
検出することが可能となる。
【0165】(第11の実施の形態)前述した第3の実
施の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過
電流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検
出器46にて検出する場合について説明したが、本実施
の形態では、過電流検出器46での過電流検出を、逆変
換器39に対する可変速制御装置41からの変換指令値
信号(逆変換器制御信号44)を誘導発電電動機35の
二次回路40の二次電流に相当する信号に変換し、かつ
この変換信号の値と誘導発電電動機35の二次回路40
の実電流値とを常時比較して、その偏差値があらかじめ
設定した値を超えたことで検出する構成としている。
【0166】本実施の形態では、前述した第3の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、逆変換器39に対する変換指令値信号を誘導
発電電動機35の二次回路40の二次回路40の電流相
当に変換した信号値と誘導発電電動機35の二次回路4
0の実電流値との偏差値が設定値を超えたことによっ
て、誘導発電電動機35の二次回路40の過電流状態を
検出していることから、前述した第3の実施の形態の場
合に比べて、送電線の故障をより一層高速にかつ正確に
検出することが可能となる。
【0167】(第12の実施の形態)前述した第4の実
施の形態では、誘導発電電動機35の二次回路40の過
電流状態検出を、誘導発電電動機35の二次回路40の
電流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流検
出器46にて検出する場合について説明したが、本実施
の形態では、過電流検出器46での過電流検出を、逆変
換器39に対する可変速制御装置41からの変換指令値
信号(逆変換器制御信号44)を誘導発電電動機35の
二次回路40の二次電流に相当する信号に変換し、かつ
この変換信号の値と誘導発電電動機35の二次回路40
の実電流値とを常時比較して、その偏差値があらかじめ
設定した値を超えたことで検出する構成としている。
【0168】本実施の形態では、前述した第4の実施の
形態の場合と同様の作用効果を得ることが可能であるの
に加えて、逆変換器39に対する変換指令値信号を誘導
発電電動機35の二次回路40の二次回路40の電流相
当に変換した信号値と誘導発電電動機35の二次回路4
0の実電流値との偏差値が設定値を超えたことによっ
て、誘導発電電動機35の二次回路40の過電流状態を
検出していることから、前述した第4の実施の形態の場
合に比べて、送電線の故障をより一層高速にかつ正確に
検出することが可能となる。
【0169】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の可変速機
の運転制御方法および装置によれば、送電線において一
線地絡や三線地絡等の送電線故障が発生した場合に、可
変速で運転される誘導発電電動機の運転を即座に停止す
ることなく、誘導発電電動機の二次電流を遮断した状態
でその運転状態を保持し、送電線の故障復旧、故障箇所
の分離の確認あるいは予測により、誘導発電電動機の二
次励磁制御を再起動させて、誘導発電電動機を極めて短
時間で元の運転状態に復帰させることが可能となる。
【0170】これにより、誘導発電電動機の運転状態を
保持することによって、不要な電力システムからの電源
の離脱を防止することができ、安定した電力供給を行な
うことができる。
【0171】さらに、送電線故障によって電力が不足す
る電力システムに対して、誘導発電電動機が故障時の電
力不足を補なうように作用することによって、送電線の
電力動揺を防止すると共に、発電設備の信頼性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による可変速機の運転制御装置の第1の
実施の形態を示すブロック図。
【図2】同第1の実施の形態の運転制御装置における運
転制御方法を説明するためのフロー図。
【図3】本発明による可変速機の運転制御装置の第2の
実施の形態を示すブロック図。
【図4】同第2の実施の形態の運転制御装置における運
転制御方法を説明するためのフロー図。
【図5】本発明による可変速機の運転制御装置の第3の
実施の形態を示すブロック図。
【図6】同第3の実施の形態の運転制御装置における運
転制御方法を説明するためのフロー図。
【図7】本発明の第4の実施の形態による可変速機の運
転制御装置における運転制御方法を説明するためのフロ
ー図。
【図8】従来の可変速機の運転制御装置の一例を示すブ
ロック図。
【図9】送電線故障発生時の誘導発電電動機の二次回路
の電流波形の一例を示す図。
【符号の説明】
31…送電線、 32…送電線、 33…主変圧器、 34…並列用遮断器、 35…誘導発電電動機、 36…励磁電源遮断器、 37…励磁用変圧器、 38…順変換器、 39…逆変換器、 40…二次回路、 41…可変速制御装置、 42…発電機制御装置、 43…順変換器制御信号、 44…逆変換器制御信号、 45…二次電流検出器、 46…過電流検出器、 47…送電線保護装置、 48…送電線保護装置、 49…送電線故障発生点、 50…発電機トリップ信号、 51…送電線地絡電流、 52…中性点電流検出器、 53…地絡過電流検出器、 54…送電線故障信号、 56…二次回路過電流判定ロジック、 57…発電機運転制御、 58…送電線故障判定ロジック、 59…二次回路故障判定、 60…発電機停止制御、 61…二次電流遮断制御、 62…送電線地絡継続判定ロジック、 63…送電線復旧不可能判定、 64…発電機停止制御、 65…送電線復旧判定、 66…二次電流再起動制御、 67…発電機運転制御、 71…発電機電流検出器、 72…発電機過電流検出器、 73…発電機過電流信号、 76…二次回路過電流判定ロジック、 77…発電機運転制御、 78…発電機過電流判定ロジック、 79…発電機故障判定、 80…発電機停止制御、 81…二次電流遮断制御、 82…送電線地絡継続判定ロジック、 83…送電線復旧不可能判定、 84…発電機停止制御、 85…送電線復旧判定、 86…二次電流再起動制御、 87…発電機運転制御、 88…二次電流減衰信号、 89…再起動ロジック、 90…保護要素、 91…二次回路過電流判定ロジック、 92…発電機運転制御、 93…保護要素動作判定ロジック、 94…発電機停止制御、 95…二次電流遮断制御、 96…二次電流減衰確認ロジック、 97…二次電流再起動制御、 98…再起動カウンタ、 99…再起動可能判定ロジック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5G053 AA01 AA06 BA02 CA02 EB01 FA01 5H590 AA01 AA13 AA21 AB01 AB02 CA11 CC10 CC18 CC24 CD01 CD03 CE01 DD43 EA01 EB07 EB20 EB25 FA08 FC17 FC22 FC27 GA02 GA04 GA05 HA04 JB02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御方法
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を超えたことで過電流を検出した時に、 前記主変圧器の中性点の電流値があらかじめ設定した値
    を超えたことで過電流を検出した場合には、前記送電線
    の故障による前記誘導発電電動機の二次回路の過電流と
    判定して当該誘導発電電動機の運転を継続し、 前記主変圧器の中性点の電流値があらかじめ設定した値
    を超える過電流が検出されなかった場合には、前記誘導
    発電電動機の二次回路の故障と判定して当該誘導発電電
    動機の運転を停止させるようにしたことを特徴とする可
    変速機の運転制御方法。
  2. 【請求項2】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御方法
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を超えたことで過電流を検出した時に、 前記誘導発電電動機の一次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を超えたことで過電流を検出した場合には、前
    記送電線の故障による前記誘導発電電動機の二次回路の
    過電流と判定して当該誘導発電電動機の運転を継続し、 前記誘導発電電動機の一次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を超える過電流が検出されなかった場合には、
    前記誘導発電電動機の二次回路の故障と判定して当該誘
    導発電電動機の運転を停止させるようにしたことを特徴
    とする可変速機の運転制御方法。
  3. 【請求項3】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御方法
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を超えたことで過電流を検出した後に、 前記逆変換器の逆変換器制御信号をブロックすることで
    前記誘導発電電動機の二次回路の電流を遮断し、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流があらかじめ設定
    した値を下回ったことで電流減衰を検出したことを条件
    に、再起動によって前記逆変換器の逆変換器制御信号を
    再び活かすことで、前記誘導発電電動機の運転を継続
    し、 前記再起動の間に前記誘導発電電動機の二次回路の過電
    流検出要素以外の保護要素が動作した場合、または前記
    再起動の積算回数があらかじめ設定した値を超えた場合
    には、前記誘導発電電動機の故障または前記送電線の故
    障が除去不可能と判定して前記誘導発電電動機の運転を
    停止させるようにしたことを特徴とする可変速機の運転
    制御方法。
  4. 【請求項4】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御装置
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段と、 前記主変圧器の中性点の電流を検出し、当該電流値があ
    らかじめ設定した値を超えたことで過電流を検出する地
    絡過電流検出手段と、 前記地絡過電流検出手段による過電流検出結果に基づい
    て、前記送電線に発生した故障の継続および復旧を判定
    する判定手段と、 前記二次回路過電流検出手段による過電流検出結果と前
    記判定手段による判定結果とに基づいて、前記可変速制
    御装置からの逆変換器制御信号を活殺することで、誘導
    発電電動機の二次回路の電流を通電または遮断する制御
    手段と、 を備えて成ることを特徴とする可変速機の運転制御装
    置。
  5. 【請求項5】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御装置
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段と、 前記誘導発電電動機の一次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する発電機過電流検出手段と、 前記発電機過電流検出手段による過電流検出結果に基づ
    いて、前記送電線に発生した故障の継続および復旧を判
    定する判定手段と、 前記二次回路過電流検出手段による過電流検出結果と前
    記判定手段による判定結果とに基づいて、前記可変速制
    御装置からの逆変換器制御信号を活殺することで、誘導
    発電電動機の二次回路の電流を通電または遮断する制御
    手段と、 を備えて成ることを特徴とする可変速機の運転制御装
    置。
  6. 【請求項6】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御装置
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段と、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を下回ったことで電流減衰を検出する電流減衰
    検出手段と、 前記二次回路過電流検出手段以外の保護要素が動作して
    いることで前記誘導発電電動機の故障を判定する故障判
    定手段と、 前記二次回路過電流検出手段による過電流検出結果と前
    記電流減衰検出手段による電流減衰検出結果と前記故障
    判定手段による判定結果とに基づいて、前記可変速制御
    装置からの逆変換器制御信号を活殺することで、誘導発
    電電動機の二次回路の電流を通電または遮断する制御手
    段と、 を備えて成ることを特徴とする可変速機の運転制御装
    置。
  7. 【請求項7】 一次回路が少なくとも主変圧器を介して
    送電線に接続された誘導発電電動機の二次回路に、 励磁用変圧器を介して入力される前記送電線の交流を可
    変速制御装置からの順変換器制御信号により順変換器で
    直流に変換し、かつ当該直流を前記可変速制御装置から
    の逆変換器制御信号により逆変換器で可変周波数の交流
    に変換して得られる二次励磁電流を供給することで、 前記誘導発電電動機を可変速で運転し、かつ前記送電線
    の交流と同期した運転を行なう可変速機の運転制御装置
    において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段と、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流値があらかじめ設
    定した値を下回ったことで電流減衰を検出する電流減衰
    検出手段と、 前記二次回路過電流検出手段以外の保護要素が動作して
    いることで前記誘導発電電動機の故障を判定する故障判
    定手段と、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流の再起動回数を記
    憶し、かつ当該再起動回数値があらかじめ設定した値を
    超えたことで故障復旧が不可能と判定する再起動実行判
    定手段と、 前記二次回路過電流検出手段による過電流検出結果と前
    記電流減衰検出手段による電流減衰検出結果と前記故障
    判定手段による判定結果と前記再起動実行判定手段によ
    る判定結果とに基づいて、前記可変速制御装置からの逆
    変換器制御信号を活殺することで、誘導発電電動機の二
    次回路の電流を通電または遮断する制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする可変速機の運転制御装
    置。
  8. 【請求項8】 前記請求項4乃至請求項7のいずれか1
    項に記載の可変速機の運転制御装置において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段の代わりに、前記誘導発
    電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電流値の変化
    率があらかじめ設定した変化率を超えたことで過電流を
    検出する二次回路過電流検出手段を備えて成ることを特
    徴とする可変速機の運転制御装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項4乃至請求項7のいずれか1
    項に記載の可変速機の運転制御装置において、 前記誘導発電電動機の二次回路の電流を検出し、当該電
    流値があらかじめ設定した値を超えたことで過電流を検
    出する二次回路過電流検出手段の代わりに、 前記逆変換器に対する変換指令値信号を前記誘導発電電
    動機の二次回路の二次電流に相当する信号に変換し、か
    つ当該変換信号の値と前記誘導発電電動機の二次回路の
    実電流値とを比較し当該偏差値があらかじめ設定した値
    を超えたことで過電流を検出する二次回路過電流検出手
    段を備えて成ることを特徴とする可変速機の運転制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014135791A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 発電機システム

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JP2014135791A (ja) * 2013-01-08 2014-07-24 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 発電機システム

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