JP2000035474A - 音源位置検出装置 - Google Patents

音源位置検出装置

Info

Publication number
JP2000035474A
JP2000035474A JP10219579A JP21957998A JP2000035474A JP 2000035474 A JP2000035474 A JP 2000035474A JP 10219579 A JP10219579 A JP 10219579A JP 21957998 A JP21957998 A JP 21957998A JP 2000035474 A JP2000035474 A JP 2000035474A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
frequency
sound source
peak
time difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10219579A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Watanabe
一宏 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP10219579A priority Critical patent/JP2000035474A/ja
Publication of JP2000035474A publication Critical patent/JP2000035474A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音源の方位を正確に検出することができる音
源位置検出装置を提供する。 【解決手段】 FFT演算部31,32,33によっ
て、受信信号が示す音波を表す時間関数をフーリエ変換
し、ピーク周波数検出部34によって、受信信号が表す
音波のスペクトルのピーク周波数を検出し、時間差換算
部35,36によって、FFT演算部で得られた周波数
関数に基づいて、2つの受信信号が示す2つの音波の、
ピーク周波数の周波数成分相互の位相差を求めるととも
に、その位相差とピーク周波数との比を求めることによ
り、マイクロホン11,12,13により受信された音
の受信タイミング相互の時間差を求める時間差演算部3
0を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音源から発せられ
た音を受信して受信信号を得、その受信信号に基づいて
音源の方位もしくは距離を検出する音源位置検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療ロボットの向きやテレビ
会議用のカメラの向きを、ロボットに呼びかけた患者や
発言した出席者の方に向けるために、患者や出席者が発
した声を受信して受信信号を得、その受信信号に基づい
て患者や出席者の方位を検出する音源位置(方位)検出
装置が知られている。この音源位置(方位)検出装置で
は、患者や出席者が発した声が複数の音センサそれぞれ
により受信され、その受信タイミング相互の時間差が求
められることにより、患者や出席者から各音センサまで
の距離相互の差が得られ、得られた距離差が用いられて
幾何学的に患者や出席者の方位が求められる。従って、
複数の音センサの受信タイミング相互の時間差が正確に
求められると患者や出席者の方位も正確に求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の音源位置(方
位)検出装置では、一般に、各音センサによる声の受信
信号が示す音波の相互相関関数が求められ、その相互相
関関数のピーク位置が得られることにより、複数の音セ
ンサの受信タイミング相互の時間差が求められる。しか
し、相互相関関数のピークは、一般になだらかなピーク
であり、そのためピーク位置を正確に得ること、すなわ
ち正確な受信時間差を得ることが困難であるという問題
がある。上述した問題点は、人が発した声を受信してそ
の人の方位を検出する装置に限られるものではなく、一
般的な音源から発せられた音を受信してその音源の方位
を検出する音源位置(方位)検出装置において一般に生
じる問題である。本発明は、上記事情に鑑み、音源の方
位を正確に検出することができる音源位置検出装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の音源位置検出装置は、それぞれが、音源から発せら
れた音を受信して受信信号を得る複数の音センサからな
る音センサ群と、上記複数の音センサによって得られた
複数の受信信号が示す複数の音波の所定の同一の周波数
成分相互の位相差とその周波数成分の周波数との比を求
めることにより、音源から発せられ、複数の音センサに
より受信された音の受信タイミング相互の時間差を得る
時間差演算部と、時間差演算部によって得られた時間差
に基づいて、音センサ群に対する音源の方位もしくは距
離を検出する音源方位検出部とを備えたことを特徴とす
る。従来技術において用いられている相互相関関数は、
複数の音センサの受信タイミング相互の時間差に伴う、
複数の受信信号が示す複数の音波の振幅差を表すもので
あるが、一般に、振幅差よりも位相差の方が、受信タイ
ミング相互の時間差を敏感に反映する。
【0005】本発明の音源位置検出装置の時間差演算部
では、受信タイミング相互の時間差を、複数の受信信号
が示す複数の音波の、所定の周波数成分同士の位相差と
その周波数成分の周波数との比に基づいて求めるので、
時間差を従来技術よりも正確に求めることができ、音源
の方位を従来技術よりも正確に求めることができる。更
に、本発明の音源位置検出装置は、音源の方位のみなら
ず、音源方位に基づいて音源までの距離を同時に求める
ものであってもよい。本発明の音源位置検出装置は、上
記時間差演算部が、上記音源から発せられた音のスペク
トルのピーク周波数を1つ以上求めるピーク周波数検出
手段を有し、上記複数の受信信号が示す複数の音波の、
ピーク周波数検出手段によって求められたピーク周波数
の周波数成分相互の位相差と、そのピーク周波数との比
を求めるものであることが望ましい。
【0006】また、本発明の音源位置検出装置は、上記
時間差演算部が、上記音源から発せられた音のスペクト
ルのピーク周波数を1つ以上求めるピーク周波数検出手
段を有し、上記複数の受信信号が示す複数の音波の所定
の同一の周波数成分相互の位相差と、その周波数成分の
周波数との比の、ピーク周波数検出手段によって求めら
れた1つ以上のピーク周波数それぞれを含む1つ以上の
ピーク周波数帯域からなる関心帯域内の平均値を求める
ものであることが望ましい。受信信号が示す音波の周波
数成分のうち、音源から発せられた音のスペクトルのピ
ーク周波数付近の周波数を有する周波数成分は、いわゆ
るS/N比が高い。このため、同一の周波数成分相互の
位相差とその周波数成分の周波数との比ないしその比の
平均値を、ピーク周波数ないしピーク周波数帯域で求め
ることにより、音源から発せられ音センサで受信された
音の受信タイミング相互の時間差を正確に求めることが
でき、音源の方位を正確に求めることができる。また、
本発明の音源位置検出装置は、上記ピーク周波数検出手
段が、所定の基準周波数をf0 、前記音センサ相互の間
隔をX、および音速をcとしたとき、上記音源から発せ
られた音の、f0 =c/(2×X)なる関係を満足する
基準周波数f0 以下のスペクトル領域内に存在するピー
ク周波数を求めるものであることが好適である。
【0007】上述したように、複数の受信信号が示す複
数の音波の位相差は、受信タイミング相互の時間差を敏
感に反映するが、−πラジアン〜πラジアンという範囲
を越える位相差は、その範囲内の位相差と原理的に区別
ができず、時間差に正しく換算できない。また、受信信
号が示す音波の高周波数の周波数成分ほど、短い時間差
で大きな位相差を生じる。このため、上記ピーク周波数
検出手段によって求められたピーク周波数が、上式で表
される基準周波数を越える場合には、ピーク周波数の周
波数成分相互の位相差は、−πラジアン〜πラジアンと
いう範囲を越える恐れがある。
【0008】そこで、ピーク周波数検出手段によって、
上式で表される基準周波数以下のスペクトル領域内に存
在するピーク周波数を求めることにより、求めたピーク
周波数の周波数成分相互の位相差が受信タイミング相互
の時間差に正しく換算できることが保証されることとな
る。また、本発明の音源位置検出装置は、上記音センサ
群が3つ以上の音センサからなり、上記時間差演算部
が、上記時間差を複数求めるものであって、上記音源方
位検出部が、音センサ群に対する上記音源の方位を検出
するとともに、時間差演算部によって求められた複数の
時間差に基づいて音センサ群と音源との間の距離を検出
するものであってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明の音源位置検出装置の第1実
施形態を示す図である。この音源位置検出装置には、本
発明にいう複数の音センサの一例である3つのマイクロ
ホン11,12,13が備えられており、これらのマイ
クロホン11,12,13により、本発明にいう音セン
サ群の一例であるマイクロホン群10が構成されてい
る。これらのマイクロホン11,12,13それぞれ
が、音源から発せられた音を受信することにより、その
音の、各マイクロホン11,12,13の位置における
音波を示すアナログ信号を得、得られたアナログ信号
は、各A/D変換器21,22,23に入力されてディ
ジタル信号に変換される。また、この音源位置検出装置
には、高速フーリエ変換(FFT)演算部31,32,
33と、ピーク周波数検出部34と、時間差換算部3
5,36が備えられており、これらによって時間差演算
部30が構成されている。ここでは、時間差演算部30
を構成する各部の動作について概括的な説明を行い、詳
細な説明は後述する。3つのFFT演算部31,32,
33それぞれには、3つのA/D変換器21,22,2
3それぞれによって得られたディジタル信号が入力され
る。これらのディジタル信号は、3つのマイクロホン1
1,12,13それぞれによって受信された音波を時間
関数の形で表しており、各時間関数が各FFT演算部3
1,32,33によりフーリエ変換されて各周波数関数
が得られる。これらの周波数関数は、各音波のスペクト
ル、および各音波の周波数成分の位相を表している。フ
ーリエ変換によって得られた各周波数関数のうちの1つ
は、ピーク周波数検出部34に入力され、受信された音
波のスペクトルのピーク周波数が検出される。これによ
って、実質的に、音源から発せられた音のスペクトルの
ピーク周波数が検出される。時間差換算部35,36に
は、ピーク周波数検出部34によって検出されたピーク
周波数が入力されるとともに、フーリエ変換によって得
られた周波数関数が2つ入力され、それらの周波数関数
に基づいて、それらの周波数関数に対応する2つのマイ
クロホンによって得られた2つの受信信号が示す2つの
音波の、ピーク周波数の周波数成分相互の位相差が求め
られ、その位相差が、マイクロホン11,12,13に
より受信された音の受信タイミング相互の時間差に換算
され、得られた時間差が時間差平均手段351,361
によって平均される。更に、この音源位置検出装置に
は、音源位置検出部40が備えられており、以下図2を
用いて説明する検出方法で、時間差換算部30によって
得られた時間差に基づいて、マイクロホン群10に対す
る音源の方位および距離が検出される。
【0010】図2は、マイクロホン群に対する音源の方
位および距離を検出する検出方法の説明図である。この
図の上方に示されている点Sは、音源の位置を示してい
る。本実施形態では、図1に示す3つのマイクロホン1
1,12,13は、直線上に等間隔に配置されており、
これらのマイクロホン11,12,13の位置が、図2
のx軸上に間隔Xで等間隔に配置された3つの点M0
1 ,M2 によって示されている。3つの点のうち真ん
中の点M0 は原点上に配置されている。線分M0 Sとy
軸とのなす角θが、マイクロホン群に対する音源の方位
を示しており、線分M0 Sの長さRが、マイクロホン群
に対する音源の距離を示している。線分M1 Sの長さL
1 から線分M0 Sの長さRを引いた長さΔL1 、および
線分M2 Sの長さL2 から線分M0 Sの長さRを引いた
長さΔL2 それぞれは、角θ、長さRおよび間隔Xに対
し、図2に示す幾何学的な関係を有し、この関係は以下
の各式で表される。
【0011】
【数1】
【0012】これらの式(1),(2)を、角θおよび
長さRについて解くと、以下の各式で表される解が得ら
れる。
【0013】
【数2】
【0014】長さΔL1 ,ΔL2 の値は、受信タイミン
グ相互の時間差に基づいて求められ、この時間差は時間
差演算部30によって求められる。また、間隔Xの値は
既知の値である。従って、式(3)および式(4)によ
って、音源の方位および距離が計算され、これにより音
源の位置が検出されることとなる。なお、本実施形態の
音源位置検出装置は、3つのマイクロホンを有し、2つ
の時間差を用いて平面上の音源の方位および距離を検出
するものであるが、本発明の音源方位検出装置は、4つ
以上の音センサを有し、3つ以上の時間差を用いて3次
元空間上の音源の方位および距離を検出するものであっ
てもよく、あるいは、2つの音センサを有し、音センサ
群から無限ないし所定の距離離れた位置に音源が存在す
るという前提で、1つの時間差を用いて平面上の音源の
方位だけを検出するものであってもよい。
【0015】以下、図1に示す時間差演算部30の動作
を、図3,4,5に示すグラフを参照して詳細に説明す
る。図1に示す3つのFFT演算部31,32,33の
うち、上段に示されているFFT演算部31に入力され
るディジタル信号が表す時間関数を関数g(t)と表す
と、図1の中段に示されているFFT演算部32に入力
されるディジタル信号が表す時間関数は関数g(t−Δ
t)と表される。但し、時間差Δtは、図1に示す3つ
のマイクロホン11,12,13のうち、上段および中
段に示すマイクロホン11,12により受信された音の
受信タイミング相互の時間差を示している。これらの関
数g(t),g(t−Δt)が各FFT演算部31,3
2によりフーリエ変換されると、以下の各式で表される
関数G(f),G’(f)が求められる。
【0016】
【数3】
【0017】これらの関数G(f),G’(f)の絶対
値は互いに等しく、これらの絶対値は、各マイクロホン
によって得られた各受信信号が示す各音波のスペクト
ル、および音源から発せられた音のスペクトルに相当す
る。また、関数G(f)と関数G’(f)との比exp
(−j2πfΔt)の位相2πfΔtは、図1に示す3
つのマイクロホン11,12,13のうち上段および中
段に示すマイクロホン11,12によって得られた2つ
の受信信号が示す2つの音波の周波数fの周波数成分相
互の位相差に相当している。図3は、関数G(f)の絶
対値の一例を示すグラフであり、このグラフは、女性の
声のスペクトルを表している。このグラフの横軸は周波
数を示し、縦軸は周波数成分の振幅を示している。この
グラフには、基本周波数の高調波を表す多数のピークが
存在し、2000Hz以下の周波数領域に大きなピーク
が存在する。
【0018】図4は、同一の周波数成分相互の位相差の
一例を示すグラフである。図4のグラフが示す位相差
は、図3のグラフが示すスペクトルに対応するものであ
り、このグラフは、300μsの時間差Δtに伴う位相
差を示している。このグラフの横軸は周波数成分の周波
数を示し、縦軸は位相差を示している。図4のグラフ
は、同一の周波数成分相互の位相差が周波数に正比例す
ることを示しており、その比例係数が時間差Δtを表し
ている。また、図3に示すピークのピーク周波数ないし
ピーク周波数近傍の周波数における位相差の値は、周波
数と位相差との正比例関係を精度よく示している。この
ため、ピーク周波数ないしピーク周波数近傍の周波数に
おける位相差の値に基づいて、精度よく時間差Δtを求
めることができる。但し、同一の周波数成分相互の位相
差は、原理的に、−πラジアン〜πラジアンの範囲を越
える位相差と、その範囲内の位相差とを互いに区別する
ことが不可能であり、位相差の値を求める際には、位相
差の値が−πラジアン〜πラジアンの範囲内の値である
という前提で求める必要がある。このため、求められた
位相差を表すグラフは、正比例のグラフが−πラジアン
〜πラジアンの範囲内に折り畳まれた鋸歯状のグラフと
なる。この結果、図4のグラフでは、約1700Hz以
上の周波数領域において、周波数と位相差との正比例関
係は失われており、この周波数領域で求められた位相差
の値からは、正しい時間差Δtを求めることができな
い。
【0019】図5は、図4に示す位相差の値と、その値
に対応する周波数との比から求められた時間差Δtを示
すグラフである。この図5のグラフの縦軸は時間差を示
し、横軸は周波数を示している。この図5のグラフは、
約1700Hz以下の周波数領域では、300μsの時
間差を示すライン前後の値を示しているが、約1700
Hz以上の周波数領域では、300μsの時間差を示す
ラインから大きくはずれている。例えば、図3の170
0Hz付近には大きなピーク51が存在するが、このピ
ーク51のピーク周波数において求められた位相の値は
約−πであり、この値から求められた時間差は約−30
0μsとなって、正しい時間差から約200%もずれた
値となる。
【0020】図1に示すピーク周波数検出部34では、
関数G(t)の絶対値が表すスペクトルに基づいてピー
ク周波数が求められる。但し、周波数と位相差との正比
例関係が失われた周波数領域内のピーク周波数を排除す
るために、以下の式で表される基準周波数f0 以下の周
波数領域内に存在するピーク周波数を求める。 f0 =c/(2×X) ・・・(7) ここで、cは音速を表し、Xはマイクロホンの間隔を表
している。この基準周波数f0 以下の周波数の周波数成
分の波長は2X以上となるので、音源がマイクロホン群
に対してどのような位置に存在する場合であっても、マ
イクロホンで得られた受信信号が示す音波の、基準周波
数f0 以下の周波数の周波数成分同士が半波長以上ずれ
ることは幾何学的に不可能となる。即ち、基準周波数f
0 以下の周波数の周波数成分相互の位相差は、−πラジ
アン〜πラジアンの範囲内となることが幾何学的に保証
される。本実施形態では、マイクロホンの間隔は15c
mである。また、音速は約330m/sである。従っ
て、基準周波数f0 は約1100Hzであり、図3に示
すスペクトルに基づいて、図1に示すピーク周波数検出
部34によって求められるピーク周波数は、図3に示す
ピークのうち1100Hz以下の周波数領域に存在する
5本のピーク52,53,54,55,56のピーク周
波数となる。
【0021】図1に示す時間差換算部35では、ピーク
周波数検出部34によって求められた各ピーク周波数f
pにおいて、関数G(fp)と関数G’(fp)との比
exp(−j2πfpΔt)の位相2πfpΔtが求め
られ、この位相2πfpΔtが、各ピーク周波数fpに
基づいて時間差Δtに換算される。また、時間差平均手
段351では、各ピーク周波数において求められた時間
差が平均される。これによって、マイクロホン11によ
る音の受信と、マイクロホン12による音の受信との時
間差が求められる。上記動作と同様の動作が、図1に示
すFFT演算部32,33および時間差換算部36で行
われ、マイクロホン12による音の受信と、マイクロホ
ン13による音の受信との時間差が求められる。上述し
た手順により、時間差演算部30で、3つのマイクロホ
ン11,12,13により受信された音の受信タイミン
グ相互の時間差が精度よく求められ、この時間差に基づ
いて、マイクロホン群10に対する音源の方位および距
離が正確に求められる。
【0022】図6は、本発明の音源方位検出装置の第2
実施形態を示す図である。この第2実施形態の構成部分
のうち、図1に示す第1実施形態の構成部分と同様な構
成部分については同一の符号を付して説明を省略する。
この第2実施形態の音源位置検出装置には、本発明にい
うピーク周波数検出手段の一例であるピーク周波数帯域
検出部37が備えられており、このピーク周波数帯域検
出部37によって、マイクロホンによって得られた受信
信号が示す音波のスペクトルのピークのうち、上記の式
(7)で表される基準周波数f0 以下の周波数領域内に
存在するピークのピーク周波数が求められるとともに、
そのピーク周波数を含み、ピーク幅に相当する帯域幅を
有する周波数帯域が求められる。この第2実施形態の音
源位置検出装置の時間差換算部35,36では、ピーク
周波数帯域検出部37によって求められた周波数帯域に
含まれる各周波数において、受信タイミング相互の時間
差が求められ、求められた時間差が時間差平均手段35
1,361によって平均される。
【0023】なお、上で説明した実施形態のピーク周波
数検出部およびピーク周波数帯域検出部では、所定の周
波数領域内に存在する全てのピークのピーク周波数等が
求められるが、本発明にいうピーク周波数検出部は、ピ
ーク周波数等を、ピーク値が最大のピークのみについて
求めるものであってもよく、所定数のピークについて求
めるものであってもよい。また、上で説明した各実施形
態では、マイクロホンによって得られたアナログ信号を
ディジタル信号に変換し、そのディジタル信号を用いて
FFT演算部によってフーリエ変換が行われるが、本発
明の音源方位検出装置は、音センサによってアナログ信
号を得、そのアナログ信号をフィルタ等で帯域分割し、
帯域毎の信号の位相差を干渉計等で求めるものであって
もよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の音源位置
検出装置によれば、音源の方位を正確に検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音源位置検出装置の第1実施形態を示
す図である。
【図2】マイクロホン群に対する音源の方位および距離
を検出する検出方法の説明図である。
【図3】受信信号が示す音波のスペクトルの一例を示す
グラフである。
【図4】同一の周波数成分相互の位相差の一例を示すグ
ラフである。
【図5】図4に示す位相差の値と、その値に対応する周
波数との比から求められた時間差Δtを示すグラフであ
る。
【図6】本発明の音源位置検出装置の第2実施形態を示
す図である。
【符号の説明】
10 マイクロホン群 11,12,13 マイクロホン 21,22,23 A/D変換器 30 時間差演算部 31,32,33 FFT演算部 34 ピーク周波数検出部 35,36 時間差換算部 37 ピーク周波数帯域検出部 40 音源位置検出部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが、音源から発せられた音を受
    信して受信信号を得る複数の音センサからなる音センサ
    群と、 前記複数の音センサによって得られた複数の受信信号が
    示す複数の音波の所定の同一の周波数成分相互の位相差
    と該周波数成分の周波数との比を求めることにより、前
    記音源から発せられ、前記複数の音センサにより受信さ
    れた音の受信タイミング相互の時間差を得る時間差演算
    部と、 前記時間差演算部によって得られた時間差に基づいて、
    前記音センサ群に対する前記音源の方位もしくは距離を
    検出する音源方位検出部とを備えたことを特徴とする音
    源位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記時間差演算部が、前記音源から発せ
    られた音のスペクトルのピーク周波数を1つ以上求める
    ピーク周波数検出手段を有し、前記複数の受信信号が示
    す複数の音波の、該ピーク周波数検出手段によって求め
    られたピーク周波数の周波数成分相互の位相差と、該ピ
    ーク周波数との比を求めるものであることを特徴とする
    請求項1記載の音源位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記時間差演算部が、前記音源から発せ
    られた音のスペクトルのピーク周波数を1つ以上求める
    ピーク周波数検出手段を有し、前記複数の受信信号が示
    す複数の音波の所定の同一の周波数成分相互の位相差
    と、該周波数成分の周波数との比の、該ピーク周波数検
    出手段によって求められた1つ以上のピーク周波数それ
    ぞれを含む1つ以上のピーク周波数帯域からなる関心帯
    域内の平均値を求めるものであることを特徴とする請求
    項1記載の音源位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記ピーク周波数検出手段が、所定の基
    準周波数をf0 、前記音センサ相互の間隔をX、および
    音速をcとしたとき、前記音源から発せられた音の、f
    0 =c/(2×X)なる関係を満足する基準周波数f0
    以下のスペクトル領域内に存在するピーク周波数を求め
    るものであることを特徴とする請求項2または3記載の
    音源位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記音センサ群が3つ以上の音センサか
    らなり、 前記時間差演算部が、前記時間差を複数求めるものであ
    って、 前記音源方位検出部が、前記音センサ群に対する前記音
    源の方位を検出するとともに、前記時間差演算部によっ
    て求められた複数の時間差に基づいて前記音センサ群と
    前記音源との間の距離を検出するものであることを特徴
    とする請求項1記載の音源位置検出装置。
JP10219579A 1998-07-17 1998-07-17 音源位置検出装置 Withdrawn JP2000035474A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10219579A JP2000035474A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 音源位置検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10219579A JP2000035474A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 音源位置検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000035474A true JP2000035474A (ja) 2000-02-02

Family

ID=16737746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10219579A Withdrawn JP2000035474A (ja) 1998-07-17 1998-07-17 音源位置検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000035474A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007183202A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Casio Comput Co Ltd 音源方向判定方法及び装置
JP2008064733A (ja) * 2006-08-09 2008-03-21 Fujitsu Ltd 音源方向推定装置、音源方向推定方法、及びコンピュータプログラム
WO2011017748A1 (en) 2009-08-11 2011-02-17 Hear Ip Pty Ltd A system and method for estimating the direction of arrival of a sound
CN102269815A (zh) * 2010-02-09 2011-12-07 建研地基基础工程有限责任公司 声波法空间位置测试
US8094833B2 (en) 2007-04-03 2012-01-10 Industrial Technology Research Institute Sound source localization system and sound source localization method
JP2014035226A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Jvc Kenwood Corp 音源方向検出装置、音源方向検出方法、音源方向検出プログラム
WO2014109472A1 (ko) * 2013-01-10 2014-07-17 Lee Heung Soo 위치 확인 시스템 및 방법
CN106737658A (zh) * 2016-11-07 2017-05-31 北京云迹科技有限公司 用于智能机器人寻声定位和矫正站姿的系统及方法
WO2017190552A1 (zh) * 2016-05-03 2017-11-09 深圳光启合众科技有限公司 机器人及声源位置的确定方法和装置
JP2019023662A (ja) * 2018-11-13 2019-02-14 パイオニア株式会社 演算装置
JP2019124570A (ja) * 2018-01-16 2019-07-25 株式会社ユピテル 音源方向特定装置
CN110631687A (zh) * 2019-09-29 2019-12-31 苏州思必驰信息科技有限公司 无线振动采集器
KR20200063610A (ko) * 2018-11-28 2020-06-05 고려대학교 산학협력단 기본 음성 주파수 대역 아래의 저주파 대역을 이용한 단말 간의 공존 판단 서버 및 그 판단 방법

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007183202A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Casio Comput Co Ltd 音源方向判定方法及び装置
JP2008064733A (ja) * 2006-08-09 2008-03-21 Fujitsu Ltd 音源方向推定装置、音源方向推定方法、及びコンピュータプログラム
US8094833B2 (en) 2007-04-03 2012-01-10 Industrial Technology Research Institute Sound source localization system and sound source localization method
US8947978B2 (en) 2009-08-11 2015-02-03 HEAR IP Pty Ltd. System and method for estimating the direction of arrival of a sound
CN102428717A (zh) * 2009-08-11 2012-04-25 贺尔知识产权公司 估计声音波达方向的系统和方法
EP2449798A1 (en) * 2009-08-11 2012-05-09 Hear Ip Pty Ltd A system and method for estimating the direction of arrival of a sound
EP2449798A4 (en) * 2009-08-11 2013-12-25 Hear Ip Pty Ltd SYSTEM AND METHOD FOR DETERMINING THE DIRECTION OF AN INCOMING SOUND
WO2011017748A1 (en) 2009-08-11 2011-02-17 Hear Ip Pty Ltd A system and method for estimating the direction of arrival of a sound
EP2449798B1 (en) 2009-08-11 2016-01-06 Hear Ip Pty Ltd A system and method for estimating the direction of arrival of a sound
CN102269815A (zh) * 2010-02-09 2011-12-07 建研地基基础工程有限责任公司 声波法空间位置测试
JP2014035226A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Jvc Kenwood Corp 音源方向検出装置、音源方向検出方法、音源方向検出プログラム
WO2014109472A1 (ko) * 2013-01-10 2014-07-17 Lee Heung Soo 위치 확인 시스템 및 방법
WO2017190552A1 (zh) * 2016-05-03 2017-11-09 深圳光启合众科技有限公司 机器人及声源位置的确定方法和装置
CN106737658A (zh) * 2016-11-07 2017-05-31 北京云迹科技有限公司 用于智能机器人寻声定位和矫正站姿的系统及方法
CN106737658B (zh) * 2016-11-07 2019-04-30 北京云迹科技有限公司 用于智能机器人寻声定位和矫正站姿的系统及方法
JP2019124570A (ja) * 2018-01-16 2019-07-25 株式会社ユピテル 音源方向特定装置
JP7154530B2 (ja) 2018-01-16 2022-10-18 株式会社ユピテル 音源方向特定装置
JP2019023662A (ja) * 2018-11-13 2019-02-14 パイオニア株式会社 演算装置
KR20200063610A (ko) * 2018-11-28 2020-06-05 고려대학교 산학협력단 기본 음성 주파수 대역 아래의 저주파 대역을 이용한 단말 간의 공존 판단 서버 및 그 판단 방법
KR102125742B1 (ko) 2018-11-28 2020-06-23 고려대학교 산학협력단 기본 음성 주파수 대역 아래의 저주파 대역을 이용한 단말 간의 공존 판단 서버 및 그 판단 방법
CN110631687A (zh) * 2019-09-29 2019-12-31 苏州思必驰信息科技有限公司 无线振动采集器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000035474A (ja) 音源位置検出装置
JP6225118B2 (ja) 音源位置推定
US7195596B2 (en) Pulse wave detecting apparatus and fourier transform process apparatus
US9479867B2 (en) Method and circuitry for direction of arrival estimation using microphone array with a sharp null
JP2007271559A (ja) 移動物体検知装置
EP3755004A1 (en) Directional acoustic sensor, and methods of adjusting directional characteristics and attenuating acoustic signal in specific direction using the same
JP2008232861A (ja) アクティブソーナー装置、ソーナー用受信信号処理方法、及びその信号処理プログラム
US11860266B2 (en) Detection system and method of detecting life using radar
KR101168743B1 (ko) 마이크로폰 모듈, 이를 이용한 음원 위치 측정 장치 및 그 방법
JPH09238394A (ja) 指向性マイクロフォン装置
JP2005080303A (ja) オーディオトランスデューサ用音声マッチングシステム
EP2214420A1 (en) Sound emission and collection device
TWI601131B (zh) 雜音去除裝置、迴音消除裝置、異音檢出裝置以及雜音去除方法
WO2015182936A1 (ko) 시간 지연 추정 장치 및 그것의 시간 지연 추정 방법
WO2020031594A1 (ja) 音源分離システム、音源位置推定システム、音源分離方法および音源分離プログラム
JP3199240B2 (ja) ドップラー補正を行う航走雑音用音響測位装置及び方法
JP2544535B2 (ja) 移動音源の計測装置及び計測方法
JP2014506824A (ja) 血流測定のためにドップラ超音波振動子を位置付けるための方法と装置及び血流測定のためのシステム
KR101419846B1 (ko) 위상차를 이용한 위치확인 시스템 및 방법
JP2982775B2 (ja) 方位検出装置
JP2012112874A (ja) レーダ装置
JPH0484950A (ja) 超音波ドプラー血流装置
JP2003529045A (ja) 方位決定方法、方位決定装置及びこれらの補聴器への適用
JP2693628B2 (ja) 画像再生方法
JP3471860B2 (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051004