JP2000028327A - 非接触厚さ測定装置 - Google Patents

非接触厚さ測定装置

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JP2000028327A
JP2000028327A JP10212014A JP21201498A JP2000028327A JP 2000028327 A JP2000028327 A JP 2000028327A JP 10212014 A JP10212014 A JP 10212014A JP 21201498 A JP21201498 A JP 21201498A JP 2000028327 A JP2000028327 A JP 2000028327A
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measured
thickness
measuring device
reflection type
type sensor
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JP10212014A
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English (en)
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Yasuhiro Sakai
康弘 坂井
Fumio Kaneda
文郎 金田
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USC TRADING KK
USC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造の簡易化と製造コストの低減とを図ると
ともに正確な厚さ測定が可能な、非接触厚さ測定装置を
得る。 【解決手段】 非接触厚さ測定装置は、腕部4と、光反
射型センサ3と、制御手段5と、出力手段と、を備え
る。腕部4は上下方向に回動自在である。光反射型セン
サ3は上記腕部4の先端部に設ける。制御手段5は、上
記光反射型センサ3の検出信号に基づいて金属板1の厚
さDを算出する。すなわち、この制御手段5は、先ず、
上記光反射型センサ3が反射波を受光し始めてから受光
し終える時間における上記腕部4の回動量を算出する。
次いで、この回動量に基づいて金属板1の厚さDを算出
する。出力手段は、この制御手段5によって得られた測
定結果を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属板や木材等
の被測定物の厚さを非接触に測定する非接触厚さ測定装
置に関し、例えば薄板状の金属板や木材等を1 枚ずつ搬
送する搬送ラインの途中に設置し、これら金属板や木材
が複数枚重なった状態で搬送されていないかどうかを検
出するのに利用する。
【0002】
【従来の技術とその課題】各種機械製造工場の製造ライ
ンにおいては、薄板状の金属板等を加工すべく所定の加
工ラインに自動搬送するようにしている。このように薄
板状の金属板等を自動搬送する場合、一度に複数枚の金
属板等を搬送してしまう(いわゆる、2枚送りをしてし
まう)と、所望の加工を行えない等、生産能率が低下す
るため、好ましくない。このような事態を未然に防止す
べく、従来は、搬送ライン途中に作業員を配置し、この
作業員が目視により、上記金属板等の自動搬送が良好に
行われているか否かを検査する等の対策が講じられてい
た。しかしながら、このように搬送ラインの途中に上記
作業員を配置することは費用が嵩むばかりか、複数枚の
金属板等が重なり合ったまま搬送されてしまう事態を完
全に防止することは不可能である。更には、上記作業員
を配置することは、効率的で価格低減を図るべく導入さ
れているFA(ファクトリーオートメーション)化に逆
行するものであり、その対策が望まれていた。
【0003】上述したように、1 枚ずつ金属板を搬送す
べきであるにも拘わらず、一度に複数枚の金属板が重な
り合った状態で搬送されてしまう事態を、人手によらず
検出するための技術として、例えば、搬送すべき金属板
等が1枚のみ通過できるスリット部を搬送ラインの途中
に設けることが考えられるが、搬送すべき金属板等が多
品種である場合、搬送すべき金属板等の厚さに応じて上
記スリット部を交換する等の手間を要するため、結果的
に製造コストの増大を招来してしまう。このため、上述
のような技術を採用することはできない。又、上記金属
板等の厚さをプローブ等の測定子を用いて測定する厚さ
測定装置が従来から知られているが、構造が複雑で価格
が嵩むものであった。このため、上述したような搬送ラ
インに組み込むことは、搬送される金属板等を加工して
得られる製品の価格高騰を招来するため、採用できな
い。
【0004】この発明に係る非接触厚さ測定装置は、上
述のような事情に鑑みて創案されたもので、その目的と
するところは、金属板や木材等の搬送ライン途中等に設
置し、1枚ずつ搬送されるべきこれら金属板や木材が、
一挙に複数枚重なり合った状態で搬送されるのを防止す
べく、搬送されている金属板等の厚さを、非接触で正確
に測定可能な非接触厚さ測定装置を提供することにあ
る。勿論、搬送ライン等に組み込むことなく、独立して
金属板や木材等の被測定物の厚さを非接触で測定する装
置として、正確な厚さを測定するのに使用可能とするこ
とも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る非接触厚
さ測定装置は、請求項1に記載したように、基台上面に
載置した被測定物の厚さを非接触で測定するものであ
る。このような請求項1に記載した非接触厚さ測定装置
においては、上記被測定物の厚さ方向に亙る移動自在な
移動部材と、この移動部材の先端部に設けられ、測定波
を出射自在とするとともに、この測定波の上記被測定物
による反射波を受信自在とした反射型センサと、この反
射型センサが受信した反射波に基づく検出信号により上
記被測定物の厚さを算出する制御手段と、この制御手段
によって得られた測定結果を出力する出力手段と、を備
えている。更に、上記制御手段は、上記反射型センサが
反射波を受信し始めてから反射波を受信し終える間にお
ける上記移動部材の移動量を算出し、この移動量に基づ
いて被測定物の厚さを算出する機能を有するものとして
いる。
【0006】上述のように構成される請求項1に記載し
た非接触厚さ測定装置を用いて被測定物の厚さを測定す
る際の作用は、次のとおりである。すなわち、上記移動
部材を被測定物の厚さ方向に移動させつつ、移動部材に
設けた反射型センサから測定波を出射させる。移動部材
の移動により、上記測定波が被測定物の厚さ方向一端縁
に当たると上記測定波はこの一端縁で反射し、当該反射
波が上記反射型センサで受信される。上記移動部材は更
に移動を続けるため、上記被測定物の厚さ方向他端縁に
達するまで、上記反射型センサは反射波を受信する。移
動部材の移動が進み、上記測定波が上記被測定物の厚さ
方向他端縁から外れた位置に向けて出射されるようにな
ると、この測定波は被測定物に当たらないため、反射さ
れず、上記反射型センサは反射波を受信しない。
【0007】上記制御手段は、上記反射型センサが反射
波を受信し始めてから反射波を受信し終える間における
上記移動部材の移動量を算出する。そして、この移動量
に基づいて被測定物の厚さを算出する。このように、制
御手段が被測定物の厚さを算出したならば、出力手段が
上記被測定物の厚さ自体或いは当該厚さが予め定められ
たものである否か等の測定結果を出力する。
【0008】この発明に係る非接触厚さ測定装置は、上
述のように構成され作用するため、金属板等の被測定物
の厚さを、人手を介することなく測定できる。従って、
金属板等を1枚ずつ加工ラインに自動搬送するような場
合、この発明に係る非接触厚さ測定装置を搬送ラインの
途中等に設置することで、一度に複数枚の金属板等が互
いに重なり合った状態で搬送されてはいないか、すなわ
ち、搬送されるべき金属板等が1枚ずつ搬送されている
か否かの検査を自動で行えるようになる。更に、この発
明に係る非接触厚さ測定装置は、被測定物の厚さを非接
触で測定するため、動作軸が一軸で済み、構造の簡易化
と製造コストの低減とを図れる。又、反射型センサを採
用しているため、被測定物が多少撓んでいた場合でも、
この被測定物の端縁を正確に捉えることができ、正確な
厚さ測定が可能になる。
【0009】尚、上記反射型センサとしては、請求項2
に記載したように、測定波として光を出射する光反射型
センサを採用できる。或いは、請求項3に記載したよう
に、測定波として超音波を出射する超音波反射型センサ
を採用できる。又、上記移動部材としては、請求項4に
記載したように、直動ユニットにより前記被測定物の厚
さ方向に亙る移動自在としたものを採用できる。或い
は、請求項5に記載したように、枢軸によって被測定物
の厚さ方向に回動自在に枢支された腕部を採用できる。
【0010】更に、請求項6に記載したように、上記制
御手段を、上記反射型センサが受信する反射波をレベル
信号に変換する検出回路と、少なくとも上記反射型セン
サが前記反射波を受信してから上記反射波を受信し終え
るまでの時間を計測するタイマ回路と、上記検出回路に
よって得られたレベル信号が検出レベルにある時間を求
め、この時間と上記移動部材の移動速度とに基づいて上
記被測定物の厚さを算出する演算処理回路と、を備えた
ものを採用することができる。
【0011】上述のように構成される制御手段の場合、
上記検出回路は、上記反射波の有無をレベル信号に変換
する。例えば、反射波が受信された場合はH(Hig
h)値に、反射波が受信されない場合はL(Low)値
に、それぞれ変換する。続いて、上記演算処理回路が、
上記レベル信号が検出レベルにある(上記H値を取って
いる)時間を求める。この時間は、被測定物の厚さと相
関があるため、上記時間に基づいて前記被測定物の厚さ
を算出することができる。この厚さの算出も上記演算処
理回路が行う。そして、上記出力手段が、上記被測定物
の厚さ或いは当該厚さが予め定められたものである否か
等の測定結果を出力する。
【0012】更に、上記移動部材と上記制御手段とを、
以下のように構成することができる。すなわち、請求項
7に記載したように、上記移動部材を、枢軸により前記
被測定物の厚さ方向に回動自在に枢支された腕部とす
る。これとともに、上記制御手段を構成する上記演算処
理回路に、以下の各機能を持たせる。すなわち、上記レ
ベル信号と上記タイマ回路が計測する時間とにより、上
記反射型センサが最初に被測定物の一端縁を検出した状
態における上記腕部と上記厚さ方向に亙る基準軸とのな
す角度αを算出する機能と、上記反射型センサが上記被
測定物の一端縁を検出してからこの被測定物の他端縁を
検出するまでの上記腕部の回動角度θを算出する機能
と、予め記憶する、上記枢軸から反射型センサに亙る上
記腕部までの長さRを用いて、上記被測定物の厚さD
を、 D=R(cos(α−θ)−cosα) なる演算により算出する機能と、を持たせる。
【0013】請求項6及び請求項7にそれぞれ記載した
構成の場合、制御手段として一般に普及しているコンピ
ュータ(MPU)を採用できる。又、被測定物の厚さを
直接計測するのではなく、最小限のデータを用いて制御
手段が演算を行うことにより被測定物の厚さを算出する
ため、反射型センサとして比較的安価なものを利用でき
る。これらの結果、装置全体としてのコスト削減を図れ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態例を
図面に基づいて説明する。本形態例に係る非接触厚さ測
定装置は、図1及び図2に示すように、薄板状の金属板
1を1枚ずつ加工ラインに搬送するための搬送ライン2
の途中に設置し、この搬送ライン2に正しく1枚ずつ金
属板1が送り込まれているか否かを検出するのに適用し
た例を示している。このような用途に利用される本形態
例に係る非接触厚さ測定装置は、その先端部(図2の左
端部)に光反射型センサ3を設けた腕部4と、この光反
射型センサ3で受光した反射光に基づいて金属板1の厚
さを算出する、コンピュータ等の制御手段5と、算出さ
れた厚さが当該金属板1の1枚分に相当するか否かを判
断し、その結果を出力する出力手段(図示せず)と、を
備えている。尚、上記搬送ライン2が特許請求の範囲に
記載した基台に相当する。又、上記金属板1が特許請求
の範囲に記載した被測定物である。
【0015】上記腕部4は、その基端部(図2の右端
部)を水平な(図2の表裏方向に亙って設けた)枢軸6
により、搬送ライン2に送り込んだ金属板1の厚さ方向
(図1、図2のそれぞれ上下方向)に亙る回動自在に枢
支されている。上記枢軸6は、駆動源14により上記回
動を自在とされている。この駆動源14は、例えば電動
モータ及び減速機構等(図示せず)から構成される従来
知られた装置を採用している。上記腕部4が特許請求の
範囲に記載した移動部材に相当する。図1及び図2で符
号13は、上記腕部4の上限位置を規制するためのリミ
ットセンサである。このリミットセンサ13は、腕部4
がこのリミットセンサ13設置位置に達したことを検出
し、当該検出がなされた場合に、後述する駆動源制御部
12を適宜作動させて腕部4がそれ以上回動しないよう
にするために設ける。このようなリミットセンサは、腕
部4の回動下限位置にも設けておく。
【0016】上記腕部4の先端部には、測定光を出射自
在とするとともに、この測定光が上記金属板1によって
反射した反射光を受光自在とした光反射型センサ3を設
けている。この光反射型センサ3としては、例えば発光
ダイオードとフォトトランジスタとを対にした、いわゆ
る複合型光センサを採用できる。尚、上記光反射センサ
の受光部であるフォトトランジスタ部分は光ファイバ7
を介して発光・受光制御回路8に接続されており、この
発光・受光制御回路8を上記制御手段5に接続してい
る。上記測定光及び反射光が、それぞれ特許請求の範囲
に記載した測定波及び反射波である。
【0017】上記制御手段5は、上記光反射型センサ3
が受光した反射波に基づく検出信号により上記金属板1
の厚さを算出するもので、以下の回路を備えている。す
なわち、上記光反射型センサ3が受信する反射光をレベ
ル信号に変換する検出回路9と、この検出回路9によっ
て得られたレベル信号が検出レベルにある時間を求め、
この時間に基づいて上記金属板1の厚さを算出する演算
処理回路10と、タイマ回路11と、を備えている。
尚、この制御手段5には、上記駆動源の作動及び作動停
止、この駆動源を構成する電動モータの回転数制御、等
を行う駆動源制御部12を付設している。
【0018】上記検出回路9は、上記反射光の有無をレ
ベル信号に変換するものである。すなわち、光反射型セ
ンサ3が、反射光が受光した場合はH(High)値
に、反射波が受信されない場合はL(Low)値に、そ
れぞれ変換する。従って、このレベル信号においては、
上記H値を取っている区間が金属板1の厚さに対応す
る。上記H値を取っている区間を、本明細書では「検出
レベルにある」と称する。上記演算処理回路10は、上
記検出回路9によって得られたレベル信号が検出レベル
にある時間Tを求める。この時間Tは、上記タイマ回路
11の計測値により求めることができる。
【0019】更に、上記演算処理回路10は、上記時間
Tと、予め設定されている腕部4の回動速度と、によ
り、金属板1の厚さDに対応する腕部4の回動角度θを
算出自在である。これとともに、腕部4の回動を開始し
てから上記レベル信号が初めてH値を取るまでの時間t
を、上記タイマ回路11の計測値から算出し、この時間
tと腕部4の回動速度とに基づいて、腕部4の回動開始
位置から上記レベル信号が初めてH値を取る(すなわ
ち、光反射型センサ3が金属板1の厚さ方向上端縁を検
出する)までに上記腕部4が回動した角度φを算出自在
である。そして、この角度φを用いて、光反射型センサ
3が金属板1の厚さ方向上端縁を検出した時点における
腕部4と、仮想的な鉛直軸イまでの角度αを算出自在で
ある。更に、上記角度α及び角度θにより、上記腕部4
と上記鉛直軸イとのなす角度が、それぞれα、α−θで
ある仮想的な三角形S1、S2のそれぞれの高さX、Y
により、上記金属板1の厚さDを求める。
【0020】すなわち、図1の記載から明らかなよう
に、金属板1の厚さDは、Y−Xである。上記Yの値、
Xの値は、それぞれ Y=R・cos(α−θ) X=R・cosα である。従って、被測定物である金属板1の厚さDを、 D=Y−X=R・cos(α−θ)−R・cosα により算出する。
【0021】更に、本形態例に係る非接触厚さ測定装置
は、上記算出された厚さDが、当該金属板1の1枚分の
厚さであるか否かを判断する判断手段(図示せず)と、
この判断手段によって得られた結果を出力するアラーム
或いは発光素子等の警報手段(図示せず)と、を設けて
いる。すなわち、上記判断手段は、上記演算処理回路1
0が算出した金属板1の厚さDが、制御手段5を構成す
る記憶手段(図示せず)に予め記憶された金属板1の1
枚分の厚さに相当する許容範囲内にあるか否かを判断す
る。そして、この判断結果が上記許容範囲内にあるとさ
れた場合は、上記警報手段を作動させることなく、その
まま作業を続ける。これに対し、上記判断結果が上記許
容範囲内にないとされた場合は、上記警報手段を作動さ
せ、金属板1が複数枚重なり合わさって搬送されている
(或いは、厚さが適当でない金属板が搬送ライン2に送
り込まれた)旨を知らせる。この警報により、作業者
は、複数枚重なっている金属板1のうちの余分のもの
(或いは不適な金属板)を、搬送ライン2を作動させた
まま若しくは搬送ライン2を停止して、取り除く。これ
ら判断手段と警報装置とが特許請求の範囲に記載した出
力手段を構成する。この出力手段としては、上記アラー
ムや発光素子等の警報手段の他、搬送ライン2を停止す
る搬送ライン2停止手段や、測定した厚さ自体を表示さ
せる表示装置(CRTや液晶ディスプレイ)を採用する
こともできる。
【0022】上述のように構成される本形態例に係る非
接触厚さ測定装置を用いて金属板1の厚さDを測定する
際の作用は、次のとおりである。すなわち、上記腕部4
を金属板1の厚さ方向(図1、図2の上下方向)に回動
させつつ、この腕部4に設けた光反射型センサ3から測
定光を出射させる。腕部4の回動により、上記測定光が
金属板1の厚さ方向上端縁に当たると上記測定光はこの
上端縁で反射し、当該反射波が上記光反射型センサ3で
受光される。上記腕部4は更に回動を続けるため、上記
金属板1の厚さ方向下端縁に達するまで、上記光反射型
センサ3は反射波を受光する。腕部4の回動が更に進
み、上記測定光が上記金属板1の厚さ方向他下端縁から
外れた位置に向けて出射されるようになると、この測定
光は金属板1に当たらないため、反射されず、上記反射
型センサは反射波を受光しない。尚、上記金属板1を外
れた測定光は、金属板1以外のもの(例えば搬送ライン
の一部や他の機材等)で反射するが、この場合における
反射光は、上記光反射型センサ3に受光されないよう、
フォトトランジスタの大きさや設置位置、若しくは性能
等を考慮しておく。或いは、上記発光・受光制御回路8
に金属板1以外で反射した反射光を排除する等の機能を
組み込んでおく。これらの対策は、従来行われている構
成をそのまま採用できる。
【0023】上記制御手段5を構成する検出回路9は、
上記光反射型センサ3による反射光の受光の有無をレベ
ル信号に変換する。すなわち、反射光が受光された場合
はH(High)値に、反射波が受信されない場合はL
(Low)値に、それぞれ変換する。続いて、演算処理
回路10が、上記検出回路9によって得られたレベル信
号が検出レベルにある時間Tを求める。
【0024】次いで、上記演算処理回路10は、上記時
間Tと、予め設定されている腕部4の回動速度と、によ
り、金属板1の厚さD分に対応する腕部4の回動角度θ
を算出する。これとともに、腕部4の回動を開始してか
ら上記レベル信号が初めてH値を取るまでの時間tを、
上記タイマ回路11の計測値から算出し、この時間tと
腕部4の回動速度とに基づいて、腕部4の回動開始位置
から上記レベル信号が初めてH値を取る(すなわち、光
反射型センサ3が金属板1の厚さ方向上端縁を検出す
る)までに上記腕部4が回動した角度φを求める。そし
て、この角度φを用いて、光反射型センサ3が金属板1
の厚さ方向上端縁を検出した時点における腕部4と上記
鉛直軸イまでの角度αを算出する。このように角度α及
び角度θが求められたならば、上記腕部4と上記鉛直軸
イとのなす角度が、それぞれα−θ、αである仮想的な
三角形S1、S2のそれぞれの高さX、Yを求める。
【0025】すなわち、図2の記載から明らかなよう
に、金属板1の厚さDはY−X(D=Y−X)である。
上記Yの値、Xの値は、それぞれ Y=R・cos(α−θ) X=R・cosα である。上記角度α及び角度θは上述したように算出さ
れており、腕部4の長さRは既知であるため、上記Y、
Xの各値は迅速に求められる。従って、金属板1の厚さ
Dが、 D=Y−X なる演算により算出できる。
【0026】このような制御手段5としては、現在一般
に普及しているコンピュータ(MPU)を利用すること
ができる。すなわち、上記コンピュータには、上記タイ
マ回路11及び上記演算処理回路10が標準的に備わっ
ているため、このようなコンピュータに上記検出回路9
を付加(例えば、拡張ボードコネクタに当該検出回路9
を組み込んだボードを装着する)するのみで容易に上記
制御手段5を構成できる。又、センサのうちでも比較的
安価な光反射型センサ3を採用できるため、装置全体と
してのコスト削減を図れる。
【0027】上述したように、被測定物である金属板1
の厚さDを算出したならば、上記判断手段が、上記演算
処理回路10が算出した金属板1の厚さDが予め記憶手
段に記憶された金属板1の1枚分の厚さに相当する許容
範囲内にあるか否かを判断する。そして、この判断結果
が上記許容範囲内にあるとされた場合は、上記警報手段
を作動させることなく、そのまま作業を続ける。これに
対し、上記判断結果が上記許容範囲内にないとされた場
合は、上記警報手段を作動させ、金属板1が複数枚重な
り合って搬送されている(或いは、不適な厚さの金属板
が送り込まれている)旨を知らせる。この警報により、
作業者は、複数枚重なり合っている金属板1のうちの余
分のもの(或いは、上記不適な厚さの金属板)を、搬送
ライン2を作動させたまま若しくは搬送ライン2を停止
して、取り除く。
【0028】尚、上記角度θは、上記レベル信号が検出
レベルにある間の腕部4の回動角であるため、この角度
θを上記サーボモータの回転角から算出することができ
る。又、上記角度αは、図2の記載から明らかなよう
に、腕部4の長さRと仮想的な三角形S1における高さ
Xとにより、 α=arccos(X/R) で求めることが可能である。
【0029】本形態例に係る非接触厚さ測定装置は、上
述のように構成され作用するため、金属板1の厚さD
を、人手を介することなく測定できる。従って、金属板
1を1枚ずつ加工ラインに自動搬送するような場合、こ
の搬送ライン2の途中等に、上記非接触厚さ測定装置を
設置することで、一度に複数枚の金属板1が重なり合っ
て搬送されていないかどうか(金属板1が正しく1枚ず
つ搬送されているかいなか)の検査を自動で行えるよう
になる。
【0030】更に、この非接触厚さ測定装置は、金属板
1の厚さDを非接触で測定するため、動作軸が一軸(腕
部4のみ)で済み、構造の簡易化と製造コストの低減と
を図れる。ノギスやマイクロメータを利用した従来の厚
さ測定装置の場合、これらノギスやマイクロメータ等の
測定子の間に被測定物を移送させ、更に、挟み込むた
め、複数の作動軸が必要である。このため、上記従来の
構造においては、その構成が複雑となり製造コストの増
大を招いてしまう。これに対し、本形態例に係る非接触
厚さ測定装置は、上述のような複数の作動軸を要せず、
構造の簡易化と製造コストの低減とを図れる。又、光反
射型センサ3を採用しているため、金属板1が多少撓ん
でいた場合でも、この金属板1の端縁を正確に捉えるこ
とができ、正確な厚さ測定が可能になる。
【0031】又、本形態例の構造の場合、金属板1の厚
さDを、斜めに測定している。このため、測定範囲の下
限を実質的に広げることができる。例えば、図示の例の
ように、上記光反射型センサ3を上記厚さDに対して4
5度方向に走査させると、0.1mmの厚さの板材であ
れば、0.1mm・√2=0.141mmを計測するこ
とになる。上記光反射型センサ3の分解能が、例えば
0.08mmとすると、通常では0.07mmの厚さの
板材は測定できないが、本形態例の構造を採用すれば、
測定長は、0.07mm・√2≒0.987mmとなる
ため、測定可能となる。
【0032】尚、上述した本形態例においては、反射型
センサとして光反射型センサ3を採用した例について説
明したが、これに代えて、測定波として超音波を出射す
る超音波反射型センサを採用することもできる。又、上
記移動部材としては、枢軸6により、被測定物の厚さ方
向に回動自在に枢支された腕部4を採用しているが、こ
れに代えて、例えば直動ユニットにより金属板1の厚さ
方向に亙る移動自在としたものを採用できる。
【0033】又、上記形態例のように、腕部4の回動角
等、移動部材の移動量をレベル信号の時間に基づいて求
める他、直接上記移動量測定して被測定物の厚さを算出
することも可能である。この場合、上記制御手段は、上
記反射型センサが反射波を受信し始めてから反射波を受
信し終える間における上記移動部材の移動量を算出し、
この移動量に基づいて被測定物の厚さを算出する機能を
有するものを採用する。
【0034】更に、この発明に係る非接触厚さ測定装置
を、単純に被測定物の厚さを測定するためだけに使用す
ることができることは勿論である。又、このような使用
形態の場合、被測定物を起こした状態(図1に記載した
状態から上方にほぼ90度回動させた状態)に載置し、
測定することができる。この場合、移動部材を腕部4に
より構成した際には、垂直な枢軸6により、この腕部4
を水平方向に回動自在に設ける。又、移動部材を一方向
に移動自在とする構成を採用する際には、この移動部材
を上記直動ユニット等により水平方向に亙る移動自在と
する。
【0035】
【発明の効果】この発明に係る非接触厚さ測定装置は、
上述のように構成され作用するため、被測定物の厚さ
を、人手を介することなく測定できる。従って、被測定
物を1枚ずつ加工ラインに自動搬送するような場合、搬
送ラインの途中等に、この発明に係る非接触厚さ測定装
置を設置することで、一度に複数枚の被測定物が互いに
重なり合った状態で搬送されているか否かの検査を自動
で行えるようになる。更に、この発明に係る非接触厚さ
測定装置は、被測定物の厚さを非接触で測定するため、
動作軸が一軸で済み、構造の簡易化と製造コストの低減
とを図れる。又、反射型センサを採用しているため、被
測定物が多少撓んでいた場合でも、この被測定物の端縁
を正確に捉えることができ、正確な厚さ測定が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態例を示す斜視図であ
る。
【図2】同じく構成並びに作用を説明するための略図で
ある。
【符号の説明】
1 金属板 2 搬送ライン 3 光反射型センサ 4 腕部 5 制御手段 6 枢軸 7 光ファイバ 8 発光・受光制御回路 9 検出回路 10 演算処理回路 11 タイマ回路 12 駆動源制御部 13 リミットセンサ 14 駆動源
フロントページの続き (72)発明者 金田 文郎 東京都町田市鶴間1839 株式会社ユーエス シー・トレーディング町田テクノセンター 内 Fターム(参考) 2F065 AA09 AA30 AA39 BB01 BB15 CC06 DD02 FF16 FF17 FF32 FF33 FF41 FF64 FF65 FF66 GG07 JJ18 LL02 MM13 MM23 MM28 PP02 PP05 PP15 PP22 QQ25 QQ28 RR06 SS04 SS09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上面に載置した被測定物の厚さを非
    接触で測定するための非接触厚さ測定装置であって、 上記被測定物の厚さ方向に亙る移動自在な移動部材と、
    この移動部材の先端部に設けられ、測定波を出射自在と
    するとともに、この測定波の上記被測定物による反射波
    を受信自在とした反射型センサと、この反射型センサが
    受信した反射波に基づく検出信号により上記被測定物の
    厚さを算出する制御手段と、この制御手段によって得ら
    れた測定結果を出力する出力手段と、を備え、 上記制御手段は、上記反射型センサが反射波を受信し始
    めてから反射波を受信し終える間における上記移動部材
    の移動量を算出し、この移動量に基づいて被測定物の厚
    さを算出する機能を有するものであることを特徴とす
    る、非接触厚さ測定装置。
  2. 【請求項2】 前記反射型センサを、測定波として光を
    出射する光反射型センサとしたことを特徴とする、請求
    項1に記載の非接触厚さ測定装置。
  3. 【請求項3】 前記反射型センサを、測定波として超音
    波を出射する超音波反射型センサとしたことを特徴とす
    る、請求項1に記載の非接触厚さ測定装置。
  4. 【請求項4】 前記移動部材が、直動ユニットにより前
    記被測定物の厚さ方向に亙る移動自在としたものである
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに
    記載の非接触厚さ測定装置。
  5. 【請求項5】 前記移動部材が、枢軸により前記被測定
    物の厚さ方向に回動自在に枢支された腕部であることを
    特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    非接触厚さ測定装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、上記反射型センサが受
    信する反射波をレベル信号に変換する検出回路と、少な
    くとも前記反射型センサが前記反射波を受信してから上
    記反射波を受信し終えるまでの時間を計測するタイマ回
    路と、上記検出回路によって得られたレベル信号が検出
    レベルにある時間を求め、この時間と上記移動部材の移
    動速度とに基づいて前記被測定物の厚さを算出する演算
    処理回路と、を備えたものであることを特徴とする、請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載の非接触厚さ測定
    装置。
  7. 【請求項7】 前記移動部材が、枢軸により前記被測定
    物の厚さ方向に回動自在に枢支された腕部であり、前記
    制御手段を構成する前記演算処理回路が、前記レベル信
    号と前記タイマ回路が計測する時間とにより、前記反射
    型センサが最初に被測定物の一端縁を検出した状態にお
    ける上記腕部と上記厚さ方向に至る基準軸とのなす角度
    αと、上記反射型センサが上記被測定物の一端縁を検出
    してからこの被測定物の他端縁を検出するまでの上記腕
    部の回動角度θと、を算出し、更に、予め記憶する、上
    記枢軸から反射型センサに亙る上記腕部の長さをRを用
    いて、上記被測定物の厚さDを、 D=R(cos(α−θ)−cosα) なる演算により算出するものであることを特徴とする、
    請求項6に記載の非接触厚さ測定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8033298B2 (en) 2004-03-16 2011-10-11 Yanmar Co., Ltd. Hydraulic valve equipment of working vehicle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8033298B2 (en) 2004-03-16 2011-10-11 Yanmar Co., Ltd. Hydraulic valve equipment of working vehicle

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