JP2000027659A - 石炭ガス化複合プラント - Google Patents

石炭ガス化複合プラント

Info

Publication number
JP2000027659A
JP2000027659A JP10200075A JP20007598A JP2000027659A JP 2000027659 A JP2000027659 A JP 2000027659A JP 10200075 A JP10200075 A JP 10200075A JP 20007598 A JP20007598 A JP 20007598A JP 2000027659 A JP2000027659 A JP 2000027659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
temperature
air
liquid oxygen
fuel gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10200075A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Chino
耕一 千野
Rei Okawa
令 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10200075A priority Critical patent/JP2000027659A/ja
Publication of JP2000027659A publication Critical patent/JP2000027659A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]
    • Y02E20/18Integrated gasification combined cycle [IGCC], e.g. combined with carbon capture and storage [CCS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency

Landscapes

  • Separation By Low-Temperature Treatments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】日立が開発を進めている酸素吹きIGCCにお
いて、夜間電力で液体酸素を製造する時に、昼間使用し
た液体酸素の冷熱を再利用することで、製造動力の大幅
削減を目指す。 【解決手段】IGCC等の酸素を利用する発電システム
において、夜間電力を用いて高効率で液体酸素を製造す
ることで、負荷平準化を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石炭をガス化して気
体燃料としてガスタービンを駆動させ、更にその排熱で
蒸気を発生させて蒸気タービンを駆動する石炭ガス化複
合発電システムに適用する。
【0002】
【従来の技術】図2に従来の石炭ガス化複合発電システ
ムを示す。従来、石炭は火力発電所における燃料として
主として微粉炭ボイラーで用いられてきた。微粉炭ボイ
ラーは石炭の燃焼による火炎からの熱で高圧の水蒸気を
生成し、蒸気タービンを駆動することで電力を得てい
る。この場合の問題は、金属配管の耐熱性の限界により
蒸気温度を高々600℃までしか上げられず、発電効率
が40%を超えることが難しい点である。
【0003】熱エネルギーを機械エネルギーに変換でき
るタービンは入口温度が高いほど熱効率が向上する。そ
こで発電効率の向上を目指して、動作温度が1500℃
まで適用できるガスタービンを石炭火力発電で使用する
開発が進められている。先ず、ガス化炉71で石炭を部
分燃焼させて燃料ガスを生成し、次に燃料ガスに含まれ
る不純物を除去する。この燃料ガスでガスタービン72
を駆動し、更に高温の排ガスに含まれる熱エネルギーを
利用して排熱回収ボイラー73で蒸気を発生させ蒸気タ
ービン74を駆動する。
【0004】ガスタービン72と蒸気タービン74の両
方を活用することで熱効率を50%以上になることが期
待できる。石炭を部分燃焼させる酸化剤としては、酸素
製造装置75で作成する酸素を昇圧コンプレッサー76
で加圧して用いる。酸素製造装置75の原料空気は、ガ
スタービン72の圧縮機77の出口から一部を分離して
用いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の石炭ガス化複合
発電システムの問題点は、酸素製造に必要な動力が、ガ
スタービンと蒸気タービンで得られる電力の10%も必
要なことで、微粉炭火力に対する優位性を大きくするに
は、酸素製造に必要な動力の削減が必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】酸素製造の動力を削減す
るには、夜間の余剰電力を用いて液体酸素を製造し、昼
間に液体酸素で石炭ガス化複合発電システムを運転する
ことが考えられる。液体酸素は低温で貯蔵する必要はあ
るが、貯蔵圧力は大気圧で良いので貯蔵タンクを簡便に
製造できる利点がある。
【0007】更に、昼間に液体酸素を使用する時に、そ
の冷熱を蓄冷槽に貯蔵し、夜間の酸素製造に活用する
と、夜間に使用する余剰電力を1/3に低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に石炭をガス化して高効率の
発電を可能とする石炭ガス化複合発電システムに本発明
を適用した場合を詳細に説明する。貯炭槽1からコンベ
アーで石炭を輸送し、ミル2で平均粒径1mmの微粉炭に
粉砕し、石炭貯蔵タンク3に貯蔵する。微粉炭はガス化
運転の開始とともに、中間のバルブ(図示せず)の開閉
により石炭貯蔵タンク3の下部にあるホッパー4,5に
重力で落下し、ここから30気圧の高圧窒素によりガス
化炉6に複数のノズル7を通して気相で搬送する。高圧
窒素を用いるのは、微粉炭が途中で燃焼するのを避ける
ためである。
【0009】ガス化炉6では中心からずれた水平方向に
微粉炭を吹き込むことで、水平に高速の旋回流が形成さ
れ、この流れに微細な微粉炭は浮遊する。この旋回流に
高圧の酸素を吹き込み、微粉炭を部分燃焼させて、水素
と一酸化炭素を主成分とする燃料ガスを生成する。微粉
炭に含まれる炭素が、全量一酸化炭素に変換するのが一
番効率が良く、酸素の量が少ないと未燃の炭素が残り、
多すぎると二酸化炭素が生成するので燃料ガスの発熱量
が小さくなる。事前に石炭の組成を測定して、適切な酸
素添加量を定める。
【0010】微粉炭を部分酸化させる酸化源として空気
では無く酸素を用いる理由は、次の2点の利点のためで
ある。先ず、燃料ガスの重量が大幅に減少するので、ガ
ス化炉6での反応温度が高く短時間で反応が終了できる
ので、ガス化炉6が小さくなる。次に生成する燃料ガス
重量が少なくなるので、燃料ガスに含まれる水素と一酸
化炭素の濃度が高くなるので、単位重量当たりの発熱量
が大きくなり、ガスタービンの燃焼器で安定して燃焼が
得られる。
【0011】未燃物の内で粒径が大きいものは重力で落
下し、燃焼領域からの輻射熱で高温になりスラッグ化
し、ガス化炉6の下部に堆積する。スラッグが溜まった
段階でガス化炉6下部のバルブ8を開くと、ガス化炉6
の圧力によりスラッグはガス化炉6から排出される。未
燃物のうちで粒径が細かいものは、燃料ガスの流れに乗
ってダストとしてガス化炉上部より流出する。
【0012】ガス化炉6の壁は金属の水冷配管で覆わ
れ、内部に高圧の冷却水を通して蒸発させることで、ガ
ス化炉6の壁を保持するとともに、水蒸気が得られる。
この水蒸気は後に説明するようにガスタービン入口に供
給され、ガスタービンで得られる動力を増加させる。
【0013】ガス化炉6出口での燃料ガスは圧力25at
a で温度が1200℃ほどの高温高圧であり、通常の金
属配管の耐熱温度を超えている。そこで、ガス化炉6出
口でノズル9より水をスプレー状に燃料ガスの流れに噴
射し、水の蒸発する時の潜熱により燃料ガスを300℃
まで冷却する。300℃で25ata では燃料ガスは乾燥
しているので、この状態でサイクロン10とバグフィル
ター11を通して、燃料ガスに含まれる固形粒子である
ダストを除去する。
【0014】バグフィルター11では前後の圧力差が所
定の値を超えた時点で、高圧の窒素を逆洗してダストを
下部に集める。なお、サイクロン10とバグフィルター
11は複数系統設け、逆洗によるシステムへの影響を少
なくする。サイクロン10とバグフィルター11で集め
られたダストには若干の未反応性の成分が含まれている
ので、一旦下部のダストホッパー40,41に集めた後
で、高圧の窒素でガス化炉6に戻す。
【0015】燃料ガス中には微量ではあるが燃焼させる
と硫黄酸化物を生成して燃焼器を破損させる恐れがある
2S とCOSが含まれている。これを湿式の多段塔1
2で吸収液と接触させて、吸収除去する。H2S とCO
Sを吸収した吸収液は、再生塔13で高圧の蒸気により
再生する。その後、高濃度のH2S とCOSを含む水蒸
気は空気と混合して燃焼器14で燃焼させ、CO2 とS
2 に変換する。燃焼器14の排気ガスに含まれるSO
2 は、吸収塔15で水酸化カルシウム水溶液と接触させ
て、硫酸カルシウムの沈殿を生成させ、これを脱水して
固形化する。
【0016】多段塔12における吸収液の運転温度は、
その温度における水の飽和圧力が、燃料ガス中の水蒸気
分圧に等しくなるように制御する。この場合、燃料ガス
に含まれる水蒸気が多段塔12で凝縮することが無いの
で、熱的な損失が無しで燃料ガスからH2S とCOSを
除去することが可能になる。吸収塔12と再生塔13で
は運転温度が異なるので、中間の再生熱交換器(図示せ
ず)を設けて、温度の調整を行う。
【0017】ガスタービン系の主要機器は圧縮機20と
燃焼器21,ガスタービン22で構成される。圧縮機2
0は大気から空気を吸い込む過程でフィルター23を通
して、空気に含まれる塵を除去する。圧縮機20の入口
で空気中に微細なミストを重量比で3%ほど混合する。
圧縮性の気体を高圧にする場合に、温度が低いほど密度
が小さいので圧縮に必要となる動力が低減される。した
がって、ミストを供給すると圧縮機20の中でミストが
蒸発して空気を冷却するので、圧縮機20における温度
上昇が抑制されて圧縮機20動力の削減に寄与する。
【0018】圧縮機20を出た高圧空気は増湿塔24
で、直接噴霧されるスプレー水と接触し、温度が低下す
るとともに噴霧されるスプレー水の飽和圧力まで水蒸気
の分圧が増加する。したがって、空気中の水蒸気分量を
増加させるには、スプレー水の温度が高いほど有利であ
るので、スプレー水は事前にガスタービン22の排気ガ
スと節炭器25で熱交換をして、温度をなるべく高くす
る。
【0019】増湿塔24を出た空気は、再生熱交換器2
6で更に温度を高くしてから燃焼器21に供給する。節
炭器25と再生熱交換器26は何れも、フィン付きの炭
素鋼配管を千鳥状に配列し、ガスの流れが配管に直角に
当たるように配置している。再生熱交換器26の出口
で、ガス化炉6の冷却により得られる高圧の水蒸気を混
合してから、燃焼器21で石炭から生成した燃料ガスと
混合して燃焼させる。燃焼器21の入口で空気温度が高
いほど、燃焼器21で必要な燃料ガスを少なくすること
ができ、熱効率が向上する。
【0020】生成した高温・高圧のガスはガスタービン
22で発電機27と接合しているシャフトを回転させる
ことで、発電機27で電力を発生する。金属の耐熱温度
よりも高温の燃料ガスと接触するガスタービン22のブ
レードは、内部より空気または水で冷却する必要があ
る。同様に発電機27もシャフトの回転を電力に変換す
る過程で発生する損失が熱発生になるので、電気を通さ
ない空気や水素で冷却する。ガスタービン22を出た排
気ガスは再生熱交換器26と節炭器25で熱交換するこ
とで冷却され、節炭器25出口で100℃になる。
【0021】通常のガスタービンシステムでは圧縮機を
通る気体流量とガスタービンを通るガス流量はほぼ同じ
である。この実施例では、ガスタービン22を通るガス
には燃料ガスに含まれる水分量の他に、圧縮機入口で供
給される水分と、増湿塔で供給される水分量,ガス化炉
で発生する水蒸気量が増加するので、ガスタービン22
の出力が大幅に向上する。ガスタービン22ガス流量の
増加を、圧縮機に取り込む空気流量の増加で対応させる
ことも考えられるが、この場合ガスタービン動力の増加
の50〜60%が圧縮機の動力に消費されることにな
る。
【0022】本実施例のようにポンプで水を高圧にし
て、ガスを供給する場合には、非圧縮性の水を加圧する
ポンプの動力は圧縮機動力の約1/20なので、ガスタ
ービン動力の増加がほぼそのまま電気出力の増加につな
がる。ただし、節炭器25を出た排ガスをそのまま大気
に放出すると、常に新しい水を製造する必要が生じる。
そこで、節炭器25を出た空気を水回収装置26に導
き、排ガス中に30℃ほどの低温の水を直接スプレーし
て、排ガス中の水蒸気を凝縮させて水を回収する。スプ
レー水の温度は排ガスと接触すると温度が上昇するの
で、冷却用熱交換器27で海水またはクーリングタワー
28で冷やした冷却水で、温度を30℃に戻す。水回収
装置26で回収した水にはCO2 や各種の不純物が含ま
れているので、先ず脱気槽29圧力を低下させることで
CO2 を放出した後でイオン交換樹脂塔30を通して不
純物を吸着除去し、遠心ポンプ(図示せず)で加圧し
て、水が必要な個所に供給する。複数系統設けるイオン
交換樹脂塔30は、出口のイオン濃度を連続的に測定し
イオン濃度が設定値を超えた時点で、系統から切り離し
て水酸化ナトリウムと塩酸でイオン交換樹脂を再生す
る。
【0023】ガス化炉6に用いる酸素の製造には、ガス
タービンで得られる動力の約10%を必要とする。そこ
で酸素は夜間電力を用いて深冷分離方式で製造し、常圧
の液体酸素の状態でタンクに貯蔵し、必要な時にポンプ
で加圧して気化してからガス化炉に供給することが考え
られる。
【0024】空気を分離して気体状態の酸素を製造しな
がら、これを使用する場合と比較して、一旦液体空気の
状態にして貯蔵する場合には、必要な動力が3倍以上も
増加する。これは、液体空気の状態に相変化させるエネ
ルギーが余分に必要となるためである。そこで、昼間に
液体酸素を気化させる時にその冷熱を貯蔵して、夜間に
液体酸素を製造するときに活用できる蓄冷槽30を設け
る。
【0025】蓄冷槽30は炭素鋼製のフィンが付いたス
テンレス配管を千鳥上に配置し、配管の間隙をコンクリ
ートで充填したものである。コンクリートは熱容量当た
りの価格が廉価で蓄冷材として実用性に優れているが、
他にも蓄冷材としてはアスファルトやプラスチックとこ
れらの組み合わせも考えられる。
【0026】先ず、原料空気圧縮機31で7ata まで加
圧した後で、分離し一方は液体酸素温度まで冷却されて
いる蓄冷槽30を通り、飽和温度まで冷却する。もう一
方は冷熱回収熱交換器37で分離用多段塔33からの戻
り窒素ガスと熱交換により冷却される。この両者を合流
させた後、更に蓄冷槽30で冷却を続け、空気の5%ほ
どが液化した状態で膨張弁32を通して、2ata 圧まで
断熱膨張させると温度が低下するとともに液化率が15
%まで増加する。
【0027】蓄冷槽30は夜間に液体酸素の製造を開始
する時には、液体酸素温度近くまで冷却されているが、
液体酸素の製造が終了する時点では常温近くまで温度が
上昇する。逆に昼間に液体酸素を蓄冷槽30を通してガ
ス化炉6に供給する時に、液体酸素は暖められ逆に蓄冷
槽30の蓄冷材は液体酸素温度まで冷却される。
【0028】液化する時の蓄冷槽30出口での空気圧力
は7ata で飽和温度が−170℃であり、膨張させて生
成された酸素の1ata での飽和温度は−183℃と、1
3℃ほど温度低下があるので、この温度差により蓄冷槽
30での熱交換が可能になる。
【0029】膨張弁32を出た空気は分離用多段塔33
の中間段に供給する。2相流が分離用多段塔33を流下
する過程で、各段上に形成されている液相を通る過程
で、凝縮と蒸発を繰り返し、酸素と窒素の蒸発温度の差
により下部に行くほど酸素濃度が上昇し、上部ほど窒素
濃度が増加する。
【0030】2塔方式の酸素分離装置よりも簡素である
ので、完全な酸素と窒素の分離は行わないが、下部から
生成する液体の酸素濃度はほぼ95%になり、上部から
ほぼ窒素の気体が流出する。上部から流出した気体は2
ata から大気圧まで断熱膨張させると、更に温度が低下
するので、分離用多段塔33の上部に設けた銅製の熱交
換器34に流すと、気体の一部が液化して分離用多段塔
33上から流下する液相を形成する。下部から流出する
液体酸素は大気圧まで膨張させてから酸素貯蔵タンク3
5に供給する。
【0031】この膨張過程で一部が気体となるので、こ
の酸素濃度が高い気体は分離用多段塔33の最下部に供
給し、上昇する気体流れを形成させる。分離用多段塔3
3上部のほぼ液体窒素の液体も、液体酸素量の1/10
だけ取り出して、石炭の搬送用窒素として液体窒素の状
態で液体窒素貯蔵タンク36に大気圧で貯蔵する。熱交
換器34を流出した低圧の低温気体窒素は冷熱回収熱交
換器37で高圧空気の冷却に用い、ほぼ大気温度になっ
てから大気に放出する。
【0032】液体酸素貯蔵タンク35の入口酸素濃度は
95%であり、5%ほどの窒素が含まれている。液体酸
素の大気圧における沸点が−183℃で窒素の沸点が−
196℃と差がある。液体酸素貯蔵タンク35は断熱材を
周囲に巻き、熱の流入を抑制しているが、0にすること
はできない。微量な熱の流入で蒸発が起きるが、沸点の
低い窒素の方が蒸発しやすく、時間により酸素濃度が変
化する恐れがある。
【0033】そこで、液体酸素貯蔵タンク35の内部に
図3に示すような仕切りを設ける。タンクの壁に対して
垂直になっている仕切りは、外部からの熱流入が有った
時に気泡となる液体酸素により、タンク全体での循環流
が形成し、上下での濃度差を無くすものである。また、
タンクへの流入位置51と出口52はタンクで反対位置
に設けることで、同じ流体が長期間タンク内に貯蔵され
る事を防止し、組成の変化を無くす。また、酸素貯蔵タ
ンク35を複数設け、交互に完全に空にすることで、組
成の変化を無くすことも可能である。
【0034】ガス化炉6で酸素を使用する時は、先ず酸
素貯蔵タンク35の酸素昇圧ポンプ38を運転し、ガス
化炉6での運転圧力と途中での圧力損失分の合計まで加
圧する。次に、蓄冷槽30を通して、冷熱を蓄冷槽30
に貯蔵しながら気化し、ガス化炉に供給する。酸素製造
とガス化炉の運転を同時に実施する時は、冷熱回収熱交
換器37を通して高圧空気の冷却に冷熱を活用する。
【0035】同様に微粉炭やチャーの搬送に用いる高圧
窒素もガス化炉を運転する時は、液体酸素と同様に液体
窒素貯蔵タンク36の窒素昇圧ポンプ39を運転して、
蓄冷槽30または冷熱回収熱交換器33を通して気化さ
せた後で、ガス化炉に供給する。蓄冷槽30と冷熱回収
熱交換器37は多数の配管で構成されているので、バル
ブを切り替えることで、液体酸素と液体窒素,低圧の低
温気体窒素の系統を分離する。
【0036】ガス化炉6で使用する酸素と窒素の温度が
より高い方が望ましいので、ガス化炉6に供給する前
に、炉壁の冷却に活用し温度を高めてからガス化炉6に
供給する。液体窒素の一部は必要によりガスタービン2
2のブレードや発電機27の冷却に活用することも可能
である。
【0037】本実施例により、ガス化に用いる酸素を夜
間の余剰電力で製造することで、昼間の石炭ガス化複合
発電システムの発電効率を相対値で10%向上させるこ
とができる。また、蓄冷槽を用いて昼間使用する液体酸
素の冷熱を、夜間の液体空気製造に活用することで、液
体酸素を製造するのに必要な動力を1/3に低減するこ
とが可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、蓄冷槽を用いて液体酸
素の冷熱を蓄冷し、液体酸素の製造に利用することで、
液体酸素の製造に必要な動力を1/3以下に低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシステム構成を示した構成
図。
【図2】従来の石炭ガス化複合発電システムの構成図。
【図3】本発明の酸素貯蔵タンクの構造図。
【符号の説明】
6…ガス化炉、12…吸収塔、21…燃焼器、22…ガ
スタービン、30…蓄冷槽、35,53…液体酸素貯蔵
タンク。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭を空気,酸素または高酸素濃度の空気
    でガス化して燃料ガスを生成し、これを空気と燃焼して
    得られる高温高圧の排ガスでガスタービンを駆動する石
    炭ガス化複合プラントにおいて、用いる空気,酸素また
    は高濃度酸素を液体状態で保存して、ポンプで加圧して
    使用する時に冷熱を蓄冷槽に貯蔵し、液体状態の空気や
    酸素,窒素を製造する時にこの冷熱を活用することを特
    徴とする石炭ガス化複合プラント。
  2. 【請求項2】石炭を空気,酸素または高濃度酸素の空気
    でガス化して燃料ガスを生成し、これを空気と燃焼して
    得られる高温高圧の排ガスでガスタービンを駆動する石
    炭ガス化複合プラントにおいて、燃料ガス中の不純物を
    除去する装置で、燃料ガスと接触させる吸収液の飽和温
    度を、燃料ガスに含まれる水蒸気分圧に等しくなるよう
    に吸収液の温度を制御することを特徴とする石炭ガス化
    複合プラント。
  3. 【請求項3】請求項1記載で、沸点が異なる2成分以上
    の成分で構成される液体空気や液体の高濃度酸素を貯蔵
    するタンクにおいて、内部に仕切りを設けることで流動
    させることを特徴とする石炭ガス化複合プラント。
JP10200075A 1998-07-15 1998-07-15 石炭ガス化複合プラント Pending JP2000027659A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10200075A JP2000027659A (ja) 1998-07-15 1998-07-15 石炭ガス化複合プラント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10200075A JP2000027659A (ja) 1998-07-15 1998-07-15 石炭ガス化複合プラント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000027659A true JP2000027659A (ja) 2000-01-25

Family

ID=16418442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10200075A Pending JP2000027659A (ja) 1998-07-15 1998-07-15 石炭ガス化複合プラント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000027659A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008539392A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 ザ・ボーイング・カンパニー 高圧乾燥石炭スラリ押出ポンプ
WO2011122594A1 (ja) * 2010-03-29 2011-10-06 三菱重工業株式会社 石炭ガス化複合発電プラント

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008539392A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 ザ・ボーイング・カンパニー 高圧乾燥石炭スラリ押出ポンプ
WO2011122594A1 (ja) * 2010-03-29 2011-10-06 三菱重工業株式会社 石炭ガス化複合発電プラント
US9261020B2 (en) 2010-03-29 2016-02-16 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Integrated coal gasification combined cycle plant

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10975766B2 (en) System and method for high efficiency power generation using a carbon dioxide circulating working fluid
ES2387120T3 (es) Procedimiento de operación de una planta de energía electrica
AU761481B2 (en) Gas turbine power generation equipment and air humidifying apparatus
CA2542610C (en) Purification works for thermal power plant
US6596248B2 (en) Method for removing carbon dioxide from exhaust gas
US6877322B2 (en) Advanced hybrid coal gasification cycle utilizing a recycled working fluid
US7096659B1 (en) Gas turbine electric power generation equipment and air humidifier
US6578354B2 (en) Gas turbine electric power generation equipment and air humidifier
SG186156A1 (en) Stoichiometric combustion with exhaust gas recirculation and direct contact cooler
WO1999006674A1 (en) Environment friendly high efficiency power generation method based on gaseous fuels and a combined cycle with a nitrogen free gas turbine and a conventional steam turbine
US11035260B1 (en) System, apparatus, and method for energy conversion
Romano et al. Long-term coal gasification-based power with near-zero emissions. Part B: Zecomag and oxy-fuel IGCC cycles
Ahn et al. Influence of various carbon capture technologies on the performance of natural gas-fired combined cycle power plants
Rao Evaporative gas turbine (EvGT)/humid air turbine (HAT) cycles
KR20220052303A (ko) 석탄화력 발전소 순산소 연소실배기 처리장치 및 이의 운전방법
JP4929227B2 (ja) 高湿分空気利用ガスタービンシステム
JPH11303646A (ja) ガスタービン発電プラント
JP2000027659A (ja) 石炭ガス化複合プラント
KR101644236B1 (ko) 석탄 가스화 복합발전 시스템
KR101593827B1 (ko) 복합화력발전 시스템
JP2007247656A (ja) ガスタービン発電設備及び空気増湿装置
JPH11159342A (ja) エネルギー貯蔵型ガスタービン発電システム
Rao et al. Gas turbine based high-efficiency ‘Vision 21’natural gas and coal central plants
KR100194554B1 (ko) 하절기 출력감소 방지가 가능한 석탄가스화 복합발전 시스템 및 석탄가스화 복합발전 시스템의 하절기 출력감소 방지방법
KR102176087B1 (ko) 2단 보일러를 구비한 가압 기력발전 시스템 및 그에 사용되는 보일러