JP2000026189A - エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体

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JP2000026189A
JP2000026189A JP11151712A JP15171299A JP2000026189A JP 2000026189 A JP2000026189 A JP 2000026189A JP 11151712 A JP11151712 A JP 11151712A JP 15171299 A JP15171299 A JP 15171299A JP 2000026189 A JP2000026189 A JP 2000026189A
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kpa
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pressure
milliseconds
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Hiroshi Yamato
洋 大和
Takeshi Takabori
健 高堀
Masayuki Ueda
正之 上田
Shingo Oda
慎吾 小田
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期の膨張速度を従来よりもより緩やかに
し、初期のバッグ膨張の勢いによる加害性をなくすと共
に、35乃至50ミリ秒後には十分な乗員拘束能を保持した
エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体の提供。 【解決手段】 エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体で
あって、該成型体を用いたガス発生器によるタンク燃焼
試験において所望のタンク最大圧をP(kPa) 、タンク圧
の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの
時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧
力が0.25×P(kPa) 以下、好ましくは0.20×P(kPa) 以
下であるように調整されている成型体、特に有孔状で、
有孔状成型体1個の長さをL(mm)、成型体の孔の内径を
d(mm)とした時、dの値が 0.2〜1.5(mm) で、且つL/
dの値が 3.0以上である非アジド系ガス発生剤組成物か
らなる成型体及びその成型体を用いたガス発生器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグシステ
ムを膨張させるために燃焼してガス成分を供給するガス
発生剤組成物成型体及びその成型体を用いたエアバッグ
用ガス発生器システムに関する。更に詳しくは、本発明
は、自動車、航空機等に搭載される人体保護のために供
せられるエアバッグシステムにおいて作動ガスとなるガ
ス発生剤組成物の新規な成型体及びその成型体を用いた
エアバッグ用ガス発生器システムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
等の車両が高速で衝突した際に、慣性により搭乗者がハ
ンドルや前面ガラス等の車両内部の硬い部分に激突して
負傷又は死亡することを防ぐために、ガスによりバッグ
を急速に膨張させ、搭乗者の危険な箇所への衝突を防ぐ
エアバッグシステムが開発されている。このエアバッグ
システムに用いるガス発生剤に対する要求は、バッグ膨
張時間が非常に短時間、通常40乃至50ミリ秒以内である
こと、さらにバッグ内の雰囲気が人体に対して無害すな
わち車内の空気組成に近いものであることなど非常に厳
しい。
【0003】現在、エアバッグシステムに一般的に用い
られているガス発生基剤としては、無機アジド系化合
物、特にアジ化ナトリウムが挙げられる。アジ化ナトリ
ウムは燃焼性という点では優れているが、ガス発生時に
副生するアルカリ成分は毒性を示し、搭乗者に対する安
全性という点で、上記の要求を満たしていない。また、
それ自体も毒性を示すことから、廃棄した場合の環境に
与える影響も懸念される。
【0004】これらの欠点を補うため、アジ化ナトリウ
ム系に替わるいわゆる非アジド系ガス発生剤も幾つか開
発されてきている。例えば、特開平3−208878号
公報にはテトラゾール、トリアゾール又はこれらの金属
塩と、アルカリ金属硝酸塩等の酸素含有酸化剤とを主成
分とした組成物が開示されている。また、特公昭64−
6156号公報、特公昭64−6157号公報において
は、水素を含まないビテトラゾール化合物の金属塩を主
成分とするガス発生剤が開示されている。
【0005】更に特公平6−57629号公報にはテト
ラゾール、トリアゾールの遷移金属錯体を含むガス発生
剤が示されている。また、特開平5−254977号公
報にはトリアミノグアニジン硝酸塩を含むガス発生剤
が、特開平6−239683号公報にはカルボヒドラジ
ドを含むガス発生剤が、特開平7−61885号公報に
は酢酸セルロースとニトログアニジン等の窒素含有非金
属化合物を含むガス発生剤が開示されている。更に、米
国特許第5,125,684 号明細書には15〜30%のセルロース
系バインダーと共存するエネルギー物質としてニトログ
アニジンの使用が開示されている。また、特開平4−2
65292号公報にはテトラゾール及びトリアゾール誘
導体と酸化剤及びスラグ形成剤とを組み合わせたガス発
生剤組成物が開示されている。
【0006】これらの従来技術によるガス発生挙動及び
バッグ膨張挙動について、特に運転席(以下D席と略記
する)側では乗員の着座位置が比較的固定化されるため
従来の膨張挙動性能で十分安全であると信じられてき
た。しかし、エアバッグシステムが広く利用され標準装
備に近付くにつれD席側といえども座高の高い人又は低
い人、ハンドルにしがみついた形で運転する人等百人百
様であり、また助手席等の乗客席(以下P席と略記す
る)側についても子供等を乗車させる場合等、種々の形
態があるのでより安全なエアバッグシステムの技術開発
が望まれるようになってきた。
【0007】すなわち、従来の膨張挙動性能でも使用可
能であるが、より安全なエアバッグシステムとするため
に初期の膨張速度、例えばD席側ではガス発生開始から
10ミリ秒の間の膨張速度を従来よりもより緩やかにし、
初期のバッグ膨張の勢いによる加害性をなくすと共に30
乃至50ミリ秒後においては十分な乗員拘束能を保持する
ような技術が望まれるようになってきており、またP席
側においても同様にガス発生挙動を制御する技術が望ま
れている。
【0008】このような技術として、特開平8−207
696号公報においては二段階でガスを発生させ作動当
初の段階で比較的ゆっくりバッグを膨張させ、二段目で
迅速なガス発生を行う技術を開示している。しかし、こ
の種の技術ではガス発生器内の構造が複雑となり容器の
大きさが大きくなると同時にコスト高の要因となる。こ
のようにガス発生剤組成物成型体単独でガス発生挙動を
制御し、その結果としてバッグの膨張速度を制御した従
来技術は未だ開示されておらず、構造が単純でしかも低
コストである、ガス発生剤組成物成型体単独でガス発生
挙動を制御しうる技術が切望されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記した課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ガス発生剤組成
物成型体の物理的形状を所定の形状に制御することによ
り上記課題が解決できることを見い出し本発明を完成す
るに至った。
【0010】本発明のエアバッグ用ガス発生剤組成物成
型体は、その物理的形状が、該成型体を用いたガス発生
器によるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧を
P(kPa)、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
P(kPa) 到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×T
ミリ秒後のタンク圧力が0.25×P(kPa) 以下となるよう
に調整されている。好ましくは更に前記タンク燃焼試験
において、0.80×Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×P(k
Pa)以上となるように調整されている。
【0011】そこで、本発明は、エアバッグ用ガス発生
剤組成物成型体であって、該成型体を用いたガス発生器
によるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧をP
(kPa)、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧P
(kPa) 到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミ
リ秒後のタンク圧力が0.25×P(kPa) 以下、好ましくは
0.20×P(kPa) 以下であり、更に好ましくは0.80×Tミ
リ秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa) 以上であるように
調整されていることを特徴とするエアバッグ用ガス発生
剤組成物成型体、特に非アジド系ガス発生剤組成物から
なる成型体であって、その形態が有孔状であり、有孔状
成型体1個の長さをL(mm)、成型体の孔の内径をd
(mm)とした時、dの値が 0.2〜1.5(mm) であり、且つ
L/dの値が 3.0以上であることを特徴とするエアバッ
グ用ガス発生剤組成物成型体を提供するものである。
【0012】ここで有孔状とは、ガス発生剤成形体に貫
通孔が存在する状態をいう。成形体1個あたりの孔数は
1個または複数個存在することができる。孔数1つの場
合、単孔形状となる。
【0013】また、本発明は、かかる成型体を用いたエ
アバッグ用ガス発生器システムであって、ガス発生器に
よるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧をP(k
Pa)、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kP
a) 到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミリ
秒後のタンク圧力が0.20×P(kPa) 以下であり、0.80×
Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa) 以上であるこ
とを特徴とするエアバッグ用ガス発生器システムを提供
するものである。
【0014】本発明のエアバッグ用ガス発生剤組成物成
型体を用いたガス発生器は、複数個のガス排出口を有す
るハウジングと、前記ハウジング内に配設される点火手
段と、前記点火手段により点火されて燃焼ガスを発生す
るガス発生手段と、前記ガス発生手段を収容する燃焼室
とを有してなるガス発生器であって、その作動性能が、
該ガス発生器によるタンク燃焼試験において所望のタン
ク最大圧をP(kPa)、タンク圧の立ち上がり開始からタ
ンク最大圧P(kPa) 到達までの時間をTミリ秒とした
時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧力が0.25×P(kPa) 以
下であることを特徴とする。前記タンク燃焼試験におい
て、好ましくは0.80×Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×
P(kPa) 以上であり、タンク最大圧P(kPa) が 110〜22
0(kPa)であり、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最
大圧P(kPa) 到達までの時間Tが30〜65ミリ秒である。
【0015】尚、本発明においてタンク燃焼試験とは以
下に示す方法により行った試験である。 <タンク燃焼試験>内容積60リットルのSUS(ステン
レス鋼)製タンク内に、ガス発生剤成型体を充填したイ
ンフレータを固定し、室温においてタンクを密閉後、外
部着火電気回路に接続する。別にタンクに設置された圧
力トランスデューサーにより、着火電気回路スイッチを
入れた時間を0として、タンク内の圧力上昇変化を時間
0〜200 ミリ秒の間測定する。各測定データをコンピュ
ータ処理により最終的にタンク圧力/時間曲線として、
ガス発生剤成型体の性能を評価する曲線を得る。燃焼終
了後はタンク内のガスを一部抜き取り、CO及びNOx 等の
ガス分析に供する。
【0016】なお、本発明に於けるタンク最大圧力と
は、このタンク燃焼試験でのSUS製タンク内の最大圧力
を指す。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0018】本発明のエアバッグ用ガス発生剤組成物成
型体は、該成型体を用いたガス発生器によるタンク燃焼
試験において所望のタンク最大圧をP(kPa) 、タンク圧
の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの
時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧
力が0.25×P(kPa) 以下、好ましくは0.20×P(kPa)以
下に調整されていることを特徴とする。又0.80×Tミリ
秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa) 以上であるように調
整されていることが好ましい。
【0019】0.25×Tミリ秒後のタンク圧が0.20×P(k
Pa)を超え、特に0.25×P(kPa)を超えると、初期のバッ
グ膨張の勢いが大きくなりすぎる。また0.80×Tミリ秒
後のタンク圧を0.70×P(kPa) 以上とすれば、より確実
に自動車等の衝突時の乗員の安全性を確保することがで
きる。
【0020】本発明の成型体は上記のような特徴を有す
るが、物理的形状の特徴の一つは有孔状であることにあ
り、孔の内径dの値が 0.2〜1.5(mm) の範囲にあること
と、L/dの値が 3.0以上であることにより有孔状成型
体が着火システムの熱エネルギーで着火するとき内径部
分の全内表面積のうち初期着火する内表面積の割合を制
御しているのである。初期に着火されなかった部分は着
火部分の発生熱量により直ちに着火状態に移行する。こ
のため最大圧到達までの時間遅れがなく初期着火段階の
みを制御することができる。本発明の技術は、この点で
ガス発生出力全体を若干低下させ初期段階を制御するい
わゆるデパワー技術と根本的に異なると認識すべきもの
である。
【0021】従って、本発明の有孔状成型体は、単孔状
態であっても良いし、小さな単孔状態の集合体で結果と
して前記の制御に関わる結果が得られる状態であればそ
の形状は問わないが、成型コスト面からは単孔状態が好
ましい。孔の内径dの値は0.2 〜1.5mm であるが、好ま
しくは 0.4〜1.0 mmである。dの値が0.2 mm未満である
と着火システムの熱エネルギーによる有孔状成型体内面
の初期着火面積が不足し、所望の結果が得られず、1.5
mmを超えると有孔状成型体内面全体に熱エネルギーが到
達し、結果として初期の着火燃焼面積が多くなり所望の
ガス発生出力が得られない。
【0022】また、本発明の有孔状成型体のL/dの値
は 3.0以上であるが当然Lが長すぎると所望のガス発生
容器内での充填効率が低下するため適宜ガス発生容器の
大きさに合わせて決定されるべきであり、L/dの値の
好ましい範囲は3.0 〜10.0である。L/dの値が3.0 未
満であると上記のようにガス発生挙動を制御することが
できない。
【0023】本発明の有孔状成型体の長さLは特に限定
されないが、1.5〜30mmが好ましい。また外径Dも特に
限定されないが、単孔形状の場合1.5 〜5.0 mm、2.0 〜
5.0mm又は2.4 〜5.0 mmが好ましい。
【0024】本発明のガス発生剤組成物成型体は複数の
貫通孔を有することもできるが、この場合、該貫通孔の
配置は特に制限されない。好ましい実施の形態では、ガ
ス発生器性能の安定化を企図した上で貫通孔が配置され
る。
【0025】円筒状成型体の横断面に配置される2個以
上の孔は、相互に隣接する2個の孔の中心の距離、及び
これら2個の孔の中心と成型体外端部までの距離がほぼ
等しくなる様に配置されることが望ましい。
【0026】好ましい実施の形態では、図3に示すよう
に、成形体の断面が円型である円筒状成形体に7個の貫
通孔を形成する。これら貫通孔の内、1個の孔の中心は
成型体の円の中心に配置され、その他の6個の孔は中央
の孔の周囲に配置される。図3に於いて、周囲に配置さ
れた各2個の孔の中心同士の距離(b)、これら2個の孔
の中心と成型体の外端との距離(c)はそれぞれ等しく、
更に中央の孔の中心と周囲に配置された孔の各中心との
距離(a)は相互に等しい。(a)(b)及び(a)からなる正三角
形と、(b)(c)及び(c)からなる正三角形とは相互に略同
一となることが望ましい。中央の1個の孔から6個の正
三角形が配置され、周囲の6個の孔の中央は、該正三角
形の頂点に配置される。
【0027】その他の成型体の例としては、中央孔は周
囲の18個の孔で包囲されることができる。この孔数と
配置構造は上記同様に有利なものとすることができる。
これらの孔数と配置構造はガス発生剤の製造のしやす
さ、及び製造コストと性能の兼ね合いで決定されるもの
であり、特に限定されるものではない。
【0028】この場合、多孔形状の成形体の外径Dは4
〜50mm、各貫通孔dは0.4〜 1.0mm、長さLは1.5〜 30m
mが好ましい。貫通孔数は7個が好ましいが、各孔が上
記の如き配置を取れば孔数は限定はしない。
【0029】この形状にて成形した成形体を組み込んだ
ガス発生器を20℃の雰囲気の60リットルタンク評価の例
を以下に示す。ここでは成形体の外径Dが6.5mm、長さ
L=4mm、各孔径約0.7mmの成形体についてのものであ
り、そのタンク出力カーブを図4に示す。この時ハウジ
ング内圧は点火電流印加後10〜35msec後に最大値に達す
るように調整することでタンクカーブの変曲点がこの位
置に現われ、バック展開初期の乗員への影響を軽減した
ガス発生器の成形体となる。
【0030】本発明の有孔状成型体を得る製造方法の好
ましい実施態様を次に説明する。先ず、原料の粒度及び
嵩密度に依存して、バインダーを溶かす溶剤を用い混練
操作によりガス発生剤組成物塊をつくる。溶剤はバイン
ダーを溶解し成形に好適なものを選定すべきであり、水
溶性バインダーの場合は水、有機物可溶性のバインダー
の場合はエーテル、酢酸エチル、アセトン等の有機溶剤
が使用できる。溶剤の使用量は所望の組成物を成形する
ために好適な濃度であり、一般的には最終ガス発生剤組
成物量の外割りで10〜30重量%程度の量が好ましい。混
合の順序は特に指定がなく、製造上最も安全が保たれる
順序でよい。次いで、場合により過剰の溶媒を除いた
後、組成物塊を単孔円筒形状とする一定形状の金型を通
して通常40〜80kg/cm2 、場合によって 130〜140 kg/
cm2 の加圧条件下で押出し単孔円筒状の紐状体をつく
る。更に、紐状体の表面が乾燥状態になる前に裁断機に
より、L/dの値が3.0 以上となるように所望の長さに
裁断後、乾燥することにより所望の成型体を得ることが
できる。
【0031】次に、本発明で使用される非アジド系ガス
発生剤組成物について説明する。
【0032】本発明で使用される非アジド系ガス発生剤
組成物は、含窒素化合物、酸化剤、スラグ形成剤及びバ
インダーから成るものが好ましい。
【0033】本発明で用いられる含窒素化合物として
は、トリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、グアニ
ジン誘導体、アゾジカルボンアミド誘導体、ヒドラジン
誘導体から成る群から選ばれる1種又は2種以上の混合
物が挙げられる。これらの具体例としては、5−オキソ
−1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、5−アミ
ノテトラゾール、5,5'−ビ−1H−テトラゾール、グ
アニジン、ニトログアニジン、シアノグアニジン、トリ
アミノグアニジン硝酸塩、硝酸グアニジン、炭酸グアニ
ジン、ビウレット、アゾジカルボンアミド、カルボヒド
ラジド、カルボヒドラジド硝酸塩錯体、蓚酸ジヒドラジ
ド、ヒドラジン硝酸塩錯体等を挙げることができる。
【0034】これらの含窒素化合物の中ではテトラゾー
ル誘導体及びグアニジン誘導体から成る群から選ばれる
1種又は2種以上が好ましく、特にニトログアニジン、
シアノグアニジン、5−アミノテトラゾールが好まし
く、分子中の炭素数が少ない点からニトログアニジンが
最も好ましい。ニトログアニジンとして針状結晶状の低
比重ニトログアニジンと塊状結晶の高比重ニトログアニ
ジンがあり、いずれでも使用できるが、少量の水存在下
での製造時の安全性及び取り扱い易さから、高比重ニト
ログアニジンの使用がより好ましい。
【0035】本発明に係わるガス発生剤組成物中の含窒
素化合物の配合割合は、分子式中の炭素元素、水素元素
及びその他の酸化される元素の数によって異なるが、通
常25〜56重量%の範囲が好ましく、30〜40重量%の範囲
が特に好ましい。ガス発生剤組成物中の酸化剤の種類に
より、含窒素化合物の配合割合の絶対数値は異なるが、
完全酸化理論量より多いと発生ガス中の微量CO濃度が
増大し、完全酸化理論量及びそれ以下になると発生ガス
中の微量NOx 濃度が増大する。従って両者の最適バラ
ンスが保たれる範囲が最も好ましい。
【0036】本発明に係わるガス発生剤組成物に用いら
れる酸化剤としては種々のものが使用できるが、アルカ
リ金属又はアルカリ土類金属から選ばれたカチオンを含
む硝酸塩の少なくとも1種から選ばれた酸化剤が好まし
い。硝酸塩以外の酸化剤、即ち亜硝酸塩、過塩素酸塩等
のエアバッグインフレータ分野で多用されている酸化剤
も用い得るが、硝酸塩に比べて亜硝酸塩分子中の酸素数
が減少すること又はバッグ外へ放出されやすい微粉状ミ
ストの生成を減少させる等の観点から硝酸塩が好まし
い。アルカリ金属又はアルカリ土類金属から選ばれたカ
チオンを含む硝酸塩としては、硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウム、硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウム等が挙
げられ、硝酸ストロンチウムが特に好ましい。
【0037】本発明に係わるガス発生剤組成物中の酸化
剤の配合割合は用いられるガス発生化合物の種類と量に
より絶対数値は異なるが40〜65重量%の範囲が好まし
く、特に上記のCO及びNOx 濃度に関連して45〜60重
量%の範囲が好ましい。
【0038】本発明に係わるガス発生剤組成物中のスラ
グ形成剤の機能は、ガス発生剤組成物中の特に酸化剤成
分の分解によって生成するアルカリ金属又はアルカリ土
類金属の酸化物をミストとしてインフレータ外へ放出す
ることを避けるため液状から固体状に変えて燃焼室内に
止める機能であり、金属成分の違いによって最適化され
たスラグ形成剤を選ぶことができる。スラグ形成剤の具
体例としては、酸性白土、シリカ、ベントナイト系、カ
オリン系等のアルミノケイ酸塩を主成分とする天然に産
する粘土並びに合成マイカ、合成カオリナイト、合成ス
メクタイト等の人工的粘土及び含水マグネシウムケイ酸
塩鉱物の1種であるタルク等の少なくとも1種から選ば
れたスラグ形成剤が挙げられ、これらの中では酸性白土
又はシリカが好ましく、特に酸性白土が好ましい。
【0039】例えば、硝酸カルシウムから発生する酸化
カルシウム、粘土中の主成分である酸化アルミニウム及
び酸化ケイ素の三成分系における酸化混合物の粘度及び
融点は各々その組成比によって1350℃から1550℃の範囲
で粘度が 3.1ポイズから約1000ポイズまで変化し、融点
は組成により1350℃から1450℃に変化する。これらの性
質を利用してガス発生剤組成物の混合組成比に応じたス
ラグ形成能を発揮することができる。
【0040】本発明に係わるガス発生剤組成物中のスラ
グ形成剤の配合割合は1〜20重量%の範囲で変えること
ができるが、好ましくは3〜10重量%の範囲である。多
すぎると線燃焼速度の低下及びガス発生効率の低下をも
たらし、少なすぎるとスラグ形成能を十分発揮すること
ができない。
【0041】本発明に係わるガス発生剤組成物におい
て、バインダーは所望の成型体を得るために必須成分で
あり、水及び溶媒等の存在下で粘性を示し、組成物の燃
焼挙動に大幅な悪影響を与えないものであれば何れでも
使用可能でる。本発明に用いられるバインダーの具体例
としては、カルボキシメチルセルロースの金属塩、ヒド
ロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ニトロセルロー
ス、澱粉等の多糖誘導体が挙げられるが、製造上の安全
性と取り扱い易さから水溶性のバインダーが好ましく、
カルボキシメチルセルロースの金属塩、特にナトリウム
塩が最も好ましい例として挙げられる。
【0042】本発明に係わるガス発生剤組成物中のバイ
ンダーの配合割合は3〜12重量%の範囲が好ましく、更
に好ましくは4〜12重量%の範囲である。量的には多い
側でより成型体の破壊強度が強くなるが、量が多いほど
組成物中の炭素元素及び水素元素の数が増大し、炭素元
素の不完全燃焼生成物である微量COガスの濃度が増大
し、発生ガスの品質を低下させるため好ましくない。特
に12重量%を超える量では酸化剤の相対的存在割合の増
大を必要とし、ガス発生化合物の相対的割合が低下し、
実用できるガス発生器システムの成立が困難となる。
【0043】更に、バインダーとしてカルボキシメチル
セルロースのナトリウム塩を用いた場合には副次的な効
果として水を使用した成型体製造時に硝酸塩との金属交
換反応によって生じる硝酸ナトリウムの分子オーダーの
ミクロな混合状態の存在により酸化剤である硝酸塩、特
に分解温度の高い硝酸ストロンチウムの分解温度をより
低温側に移行させ、燃焼性を向上させる効果を有する。
【0044】上述したように、本発明の実施に当って用
いられる好ましいガス発生剤組成物は、 (a)約25〜56重量%、好ましくは30〜40重量%のニト
ログアニジン (b)約40〜65重量%、好ましくは45〜65重量%の酸化
剤 (c)約1〜20重量%、好ましくは3〜10重量%のスラ
グ形成剤 (d)約3〜12重量%、好ましくは4〜12重量%のバイ
ンダー から成るガス発生剤組成物であり、特に好ましい組成物
としては、 (a)約30〜40重量%のニトログアニジン (b)約40〜65重量%の硝酸ストロンチウム (c)約3〜10重量%の酸性白土又はシリカ及び (d)約4〜12重量%のカルボキシメチルセルロースの
ナトリウム塩から成るガス発生剤組成物である。
【0045】そして、本発明のガス発生剤組成物成型体
として好ましいものは、 (a)約25〜56重量%のニトログアニジン (b)約40〜65重量%の酸化剤 (c)約1〜20重量%のスラグ形成剤 (d)約3〜12重量%のバインダー から成る組成物を、単孔円筒状に成型してなるものであ
る。
【0046】次に、本発明のエアバッグ用ガス発生器シ
ステムについて説明する。本発明のガス発生器システム
は、上記のようにして得られる成型体を用い、ガス発生
器によるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧を
P(kPa) 、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
P(kPa) 到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×T
ミリ秒後のタンク圧力が0.25×P(kPa) 以下、好ましく
は0.20×P(kPa) 以下であること、0.80×Tミリ秒後の
タンク圧力は0.70×P(kPa) 以上であることが好まし
い。
【0047】本発明に係わるガス発生器は、複数個のガ
ス排出口を有するハウジングと、前記ハウジング内に配
設される点火手段と、前記点火手段により点火されて燃
焼ガスを発生するガス発生手段と、前記ガス発生手段を
収容する燃焼室とを有してなる。好ましくは、前記燃焼
ガスの冷却及び燃焼残渣の捕集を果たすフィルタ手段を
も有し、更に好ましくは該フィルタ手段は、前記フィル
タ手段の外周が前記ハウジングの外周壁内面と対向し、
且つ両者の間に間隙を形成するように設置されている。
【0048】本発明に係わるガス発生器システムにおい
て、タンク最大圧P(kPa) と、タンク圧の立ち上がり開
始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの時間Tミリ秒と
は、タンク最大圧P(kPa) が 110〜220(kPa)で、タンク
圧の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達まで
の時間Tが例えば30〜65ミリ秒であるD(ドライバー)
席用ガス発生器システムに重点をおいて説明したが、本
技術はD席用システムに限定されるものではなく、例え
ば、最大圧P(kPa) が 350〜500(kPa)で、タンク圧の立
ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの時間
Tが例えば50〜70ミリ秒であるP(パッセンジャー)席
用ガス発生器システムにも適用できるものである。
【0049】図5は本発明のエアバッグ用ガス発生剤組
成物成型体を使用したD席エアバッグ用ガス発生器の一
実施形態を示した縦断面図である。
【0050】図5に於いてガス発生器は、ディフューザ
シェル1とクロージャシェル2とからなるハウジング3
内を、内筒部材16により点火手段収容室23と、ガス発生
剤燃焼室28との2室に画成して構成されている。点火手
段収容室23内には、衝撃により作動してガス発生剤を着
火・燃焼させる点火手段として点火器4及び伝火薬5を
収容し、燃焼室28内には、前記点火手段により着火・燃
焼され燃焼ガスを発生する本発明のガス発生剤組成物成
型体6と、該ガス発生剤6を支持し、その移動を阻止す
る略円盤形状のアンダープレート24が配設されている。
ディフューザシェル1の周壁部10には、複数個のガス排
出口11が、周方向に等間隔に配設されており、該ガス排
出口11は、シールテープ52により閉塞されている。クロ
ージャシェル2は、その中央孔15に内筒部材16を嵌合状
に配置している。ディフューザシェル1とクロージャシ
ェル2は、ハウジング3の軸方向中央横断面上の位置近
辺で、それぞれのフランジ部19、20を重ね合わせて、レ
ーザ溶接21で両者を接合しハウジング3を形成してい
る。
【0051】内筒部材16の点火器4を収容する側の端部
には、かしめ部27を形成し、該かしめ部27で点火器4を
固定している。また内筒部材16の周壁には、燃焼室28へ
の複数の等間隔に配置された貫通孔54を有しており、該
貫通孔54は、シールテープ52’により塞がれている。更
に、ガス発生剤6の着火・燃焼により発生するガスを浄
化・冷却する為にハウジング1内に配設されるクーラン
ト・フィルタ7は、該ガス発生剤6を取り囲んで配設さ
れ、内筒部材16の周囲に環状の室、即ちガス発生剤燃焼
室28を画成する。該クーラント・フィルタ7は、ステン
レス鋼製平編の金網を半径方向に重ね、半径方向及び軸
方向に圧縮してなる。更にクーラント・フィルタ7の外
側には、該クーラント・フィルタの膨出を抑止する抑止
手段として機能する外層29が形成されている。ハウジン
グ3の外周壁8とクーラント・フィルタ7との間に間隙
9が形成され、該間隙9は、ガス流路として機能する。
クーラント・フィルタ7の内周には、ハウジングとクー
ラント・フィルタとの間におけるガスのショートパスを
防止するショートパス防止手段32が配設されている。
【0052】なおクーラント・フィルタの内周には、ガ
ス発生剤の燃焼による火炎から該フィルタ7を保護し、
またガス発生剤6と該フィルタ7との直接接触を防止す
る略多孔円筒形状のパーフォレーテッドバスケットを配
設することも可能である。上記ハウジング中、内筒部材
16の外側に画成されるガス発生剤燃焼室28内には、ガス
発生剤6の他、該ガス発生剤6を支持してその移動を阻
止する略円盤形状のアンダープレート24が配設されてい
る。このアンダープレート24はガス発生剤6に当接する
円形部25と、該内筒部材16の外周壁を嵌入する中央孔26
とを有しており、該円形部25上のクッション25'で支持
されたガス発生剤6は、その移動が阻止され、振動によ
り砕け、表面積が変化するおそれがなくなる。尚、上記
外層29、間隙9、パーフォレーテッドバスケットは必要
に応じて設けられるものであり、省略することもでき
る。
【0053】図5中、符号17は溝18を有する筒状カラー
部材を示し、符号22は該溝18内に収容されるO−リング
を示す。
【0054】
【実施例】以下実施例及び比較例をあげて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0055】実施例1 ニトログアニジン31部(以下、部は重量部を示す)に組
成物全体の量に対して15部に相当する水を添加し混合捏
和した。別に硝酸ストロンチウム54部、酸性白土5部及
びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩10部を乾
式で混合し、前記の湿混合粉に添加後さらに捏和した。
ついで捏和混合物を外径 3.2mmφ、内径0.80mmφの金型
を通して圧力80kg/cm2 の加圧条件下で押出し単孔円筒
状の紐状体を作成した。更に、この紐状体を裁断機によ
り4.0mm の長さに裁断し、水分を十分に乾燥してガス発
生剤成型体を得た。
【0056】得られたガス発生剤成型体37gを用いて、
室温における60リットルのタンク試験を行った。結果を
表1に示す。また、タンク試験で得られた圧力〜時間曲
線を図1に示した。
【0057】上記試験結果及び図1から明らかなよう
に、初期のタンク圧力上昇曲線が穏やかになり、しかも
最大圧力到達時間は所望の時間内で目的とした圧力〜時
間曲線が得られていることがわかる。
【0058】また、タンク内は非常にきれいで、微量の
CO及びNOx 等のガス濃度は自動車メーカーの要求値
内であった。
【0059】実施例2〜3 裁断機により長さを表1に示すように変えて裁断した以
外は実施例1と同様にしてガス発生剤成型体を得た。得
られたガス発生剤成型体について実施例1と同様な評価
を行った。結果を表1に示す。
【0060】比較例1 裁断機により 2.0mmの長さに裁断した以外は実施例1と
同様にしてガス発生剤成型体を得た。得られたガス発生
剤成型体について実施例1と同様な評価を行った。結果
を表1に示す。また、タンク試験で得られた圧力〜時間
曲線を図2に示した。
【0061】上記試験結果及び図2から明らかなよう
に、初期のタンク圧力上昇曲線が所望の圧力値を超え、
実施例1に比べて初期の圧力上昇曲線が急で乗員に対す
る加害性が高くなっていることがわかる。
【0062】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のタンク試験で得られた圧力〜時間
曲線である。
【図2】 比較例1のタンク試験で得られた圧力〜時間
曲線である。
【図3】 7孔薬ガス発生剤の孔の配置図である。
【図4】 7孔薬ガス発生剤を用いたタンク試験で得ら
れた圧力〜時間曲線である。
【図5】 本発明のガス発生剤組成物成型体を用いたエ
アバッグ用ガス発生器の一例を示す縦断面図である。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体で
    あって、該成型体を用いたガス発生器によるタンク燃焼
    試験において所望のタンク最大圧をP(kPa)、タンク圧
    の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの
    時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧
    力が0.25×P(kPa) 以下となるように調整されているこ
    とを特徴とするエアバッグ用ガス発生剤組成物成型体。
  2. 【請求項2】前記タンク燃焼試験において、0.80×Tミ
    リ秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa)以上となるように
    調整されている請求項1記載のエアバッグ用ガス発生剤
    組成物成型体。
  3. 【請求項3】 エアバッグ用ガス発生剤組成物成型体で
    あって、該成型体を用いたガス発生器によるタンク燃焼
    試験において所望のタンク最大圧をP(kPa)、タンク圧
    の立ち上がり開始からタンク最大圧P(kPa) 到達までの
    時間をTミリ秒とした時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧
    力が0.20×P(kPa) 以下であり、0.80×Tミリ秒後のタ
    ンク圧力が0.70×P(kPa) 以上であるように調整されて
    いることを特徴とするエアバッグ用ガス発生剤組成物成
    型体。
  4. 【請求項4】 非アジド系ガス発生剤組成物からなる成
    型体であって、その形態が有孔状であり、有孔状成型体
    1個の長さをL(mm)、成型体の孔の内径をd(mm)と
    した時、dの値が 0.2〜1.5(mm) であり、且つL/dの
    値が 3.0以上であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか一項記載のエアバッグ用ガス発生剤組成物成型
    体。
  5. 【請求項5】 成型体の長さLが 1.5〜30mm、孔の内径
    dが 0.4〜1.0mm である請求項1〜4のいずれか一項記
    載の成型体。
  6. 【請求項6】 非アジド系ガス発生剤組成物が含窒素化
    合物、酸化剤、スラグ形成剤及びバインダーから成る請
    求項4又は5記載の成型体。
  7. 【請求項7】 含窒素化合物がテトラゾール誘導体及び
    グアニジン誘導体から成る群から選ばれる1種又は2種
    以上である請求項6記載の成型体。
  8. 【請求項8】 非アジド系ガス発生剤組成物が、ニトロ
    グアニジンまたは5−アミノテトラゾールと、硝酸スト
    ロンチウムと、シリカまたは酸性白土と、カルボキシメ
    チルセルロースナトリウム塩とからなり、形態が単孔状
    である請求項4〜7のいずれか一項に記載の成型体。
  9. 【請求項9】 非アジド系ガス発生剤組成物が、(a)
    約25〜56重量%のニトログアニジン、(b)約40〜65重
    量%の酸化剤、(c)約1〜20重量%のスラグ形成剤、
    及び(d)約3〜12重量%のバインダーから成るもので
    ある請求項4〜8のいずれか一項に記載の成型体。
  10. 【請求項10】 非アジド系ガス発生剤組成物が、
    (a)約30〜40重量%のニトログアニジン、(b)約40
    〜65重量%の硝酸ストロンチウム、(c)約3〜10重量
    %の酸性白土又はシリカ、及び(d)約4〜12重量%の
    カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩から成るも
    のである請求項9記載の成型体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の成型体を用いたエアバッグ用ガス発生器システムであ
    って、ガス発生器によるタンク燃焼試験において所望の
    タンク最大圧をP(kPa) 、タンク圧の立ち上がり開始か
    らタンク最大圧P(kPa) 到達までの時間をTミリ秒とし
    た時、0.25×Tミリ秒後のタンク圧力が0.20×P(kPa)
    以下であり、0.80×Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×P
    (kPa)以上であることを特徴とするエアバッグ用ガス発
    生器システム。
  12. 【請求項12】 ガス発生器が、複数個のガス排出口を
    有するハウジングと、前記ハウジング内に配設される点
    火手段と、前記点火手段により点火されて燃焼ガスを発
    生するガス発生手段と、前記ガス発生手段を収容する燃
    焼室とを有する請求項11記載のエアバッグ用ガス発生
    器システム。
  13. 【請求項13】 タンク最大圧P(kPa) が 110〜220(kP
    a)であり、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
    P(kPa) 到達までの時間Tが30〜65ミリ秒である請求項
    11又は12記載のエアバッグ用ガス発生器システム。
  14. 【請求項14】 複数個のガス排出口を有するハウジン
    グと、前記ハウジング内に配設される点火手段と、前記
    点火手段により点火されて燃焼ガスを発生するガス発生
    手段と、前記ガス発生手段を収容する燃焼室とを有して
    なるガス発生器であって、その作動性能が、該ガス発生
    器によるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧を
    P(kPa)、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
    P(kPa)到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×T
    ミリ秒後のタンク圧力が0.25×P(kPa) 以下であること
    を特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  15. 【請求項15】 前記タンク燃焼試験において、0.80×
    Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa) 以上である請
    求項14記載のエアバッグ用ガス発生器。
  16. 【請求項16】 複数個のガス排出口を有するハウジン
    グと、前記ハウジング内に配設される点火手段と、前記
    点火手段により点火されて燃焼ガスを発生するガス発生
    手段と、前記ガス発生手段を収容する燃焼室とを有して
    なるガス発生器であって、その作動性能が、該ガス発生
    器によるタンク燃焼試験において所望のタンク最大圧を
    P(kPa)、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
    P(kPa)到達までの時間をTミリ秒とした時、0.25×T
    ミリ秒後のタンク圧力が0.20×P(kPa) 以下であり、0.
    80×Tミリ秒後のタンク圧力が0.70×P(kPa) 以上であ
    ることを特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  17. 【請求項17】 タンク最大圧P(kPa) が 110〜220(kP
    a)であり、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
    P(kPa) 到達までの時間Tが30〜65ミリ秒である請求項
    14又は15記載のエアバッグ用ガス発生器。
  18. 【請求項18】 タンク最大圧P(kPa) が 110〜220(kP
    a)であり、タンク圧の立ち上がり開始からタンク最大圧
    P(kPa) 到達までの時間Tが30〜65ミリ秒である請求項
    16記載のエアバッグ用ガス発生器。
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