JP2000024795A - 熱切断加工方法および熱切断加工機 - Google Patents

熱切断加工方法および熱切断加工機

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JP2000024795A
JP2000024795A JP10196223A JP19622398A JP2000024795A JP 2000024795 A JP2000024795 A JP 2000024795A JP 10196223 A JP10196223 A JP 10196223A JP 19622398 A JP19622398 A JP 19622398A JP 2000024795 A JP2000024795 A JP 2000024795A
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work
torch
carrier
plate holding
holding roller
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JP10196223A
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English (en)
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Yoshiharu Komizo
芳春 小溝
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Amada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄板や熱歪みの大きいワークを安定して切断
加工し、ワークに穴加工がある場合や桟が細くなる場合
も安定して切断加工する。 【解決手段】 プラズマトーチ25を昇降自在に備えた
トーチヘッド23を左右方向に移動し、トーチヘッド2
3を備えたキャリア9を前後方向に移動してワークテー
ブル3の上のワークWを熱切断加工する際、キャリア9
の左右方向の両端側に設けた2つの連結部材33、35
の間に、ワークWのほぼ全幅に亘る板押えローラ37を
トーチ25の前後の両方又は片方に配置する。ワークW
は板押えローラ37によりワークテーブル3に押圧され
るので、加工点付近の変形は小さく抑えられるため、ト
ーチ25とワークWの距離が安定して熱切断加工され
る。ワークWは板押えローラ37でほぼ全幅に亘ってワ
ークテーブル3の上に均等に押さえられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークにプラズマ
加工やレーザ加工等の熱切断加工を行う熱切断加工方法
及び熱切断加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱切断加工機としての例えばプラ
ズマ加工機はワークWを載置するワークテーブルが設け
られており、このワークテーブルの下部は熱切断加工時
に生じるドロスを貯留せしめる集塵槽が備えられてい
る。
【0003】また、ワークテーブル上に載置されたワー
クを熱切断加工するトーチを保持するトーチホルダを昇
降自在に備えたトーチヘッドが設けられており、このト
ーチヘッドを左右方向に移動自在に備えたキャリアが設
けられ、このキャリアはワークテーブルの上方を前後方
向に移動自在に設けられている。
【0004】したがって、プラズマトーチはワークテー
ブル上でX軸方向及びY軸方向、Z軸方向に移動位置決
め自在である。
【0005】プラズマトーチの先端にはノズルが設けら
れており、このノズルからプラズマジェットがワークW
に向けて噴射され、所望の形状に切断するなどのプラズ
マ加工が行なわれる。
【0006】プラズマトーチをサーボモータ等で制御す
るいわゆるX軸、Y軸、Z軸の3軸制御のプラズマ加工
機の場合は、プラズマトーチとワークとの距離は切断電
圧を一定に保つように制御するアーク電圧倣い方式がと
られており、また、超音波センサや渦電流式センサ、静
電容量式センサ等の倣いセンサあるいはレーザ変位計で
プラズマトーチとワークとの距離を検出し、この検出さ
れた距離が制御装置によりほぼ一定に保持されるように
制御されている。
【0007】また、図4を参照するに、プラズマトーチ
101はトーチホルダ103で保持されており、このト
ーチホルダ103はトーチヘッド105に設けたヘッド
ブラケット107の側面にZ軸リニアガイド109に沿
って昇降自在に設けられており、トーチホルダ103は
ヘッドブラケット107の側面に固定されたトーチ昇降
用シリンダ111により上下方向(Z軸方向)に昇降駆
動されるように設けられている。
【0008】なお、トーチヘッド105は前述したキャ
リア113に設けられたY軸リニアガイド115に沿っ
てY軸方向に移動自在に設けられている。
【0009】また、トーチホルダ103の下部にはワー
クWを下方へ押圧する板押え装置117が設けられてい
る。この板押え装置117はトーチホルダ103の下部
の全周にフランジ部119が突設されている。このフラ
ンジ部119の中央にはプラズマトーチ101を挿通可
能なトーチ用挿通孔(図示省略)が備えられ、フランジ
部119の下面にはワークWの上面を下方へ押圧するフ
リーベア121が設けられている。また、フリーベア1
21には図示せざるバランスシリンダにより自重の一部
を受けて上下動の動作が円滑に行われる程度の一定の荷
重が常時下方に向けてかかっている。
【0010】したがって、トーチホルダ103の下部の
板押え装置117のフリーベア121がワークWの表面
のうねりや歪みに沿って上下動するので、このトーチホ
ルダ103に保持されたプラズマトーチ101の先端と
ワークWの表面までの距離は常に一定に保たれた状態で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプラ
ズマ加工機においては、前者の場合では、ある程度の切
断速度であってワークの板厚が厚いときは倣いセンサに
よりプラズマトーチとワークとの距離が比較的安定して
一定に保持されて追従するが、特に薄板の場合のように
切断速度が早く切断直後にワークが変形したり、ステン
レスのように熱変形が早く歪みが大きい場合では、倣い
センサでは追従しきれないためにプラズマトーチがワー
クに擦ったり、衝突したりして切断不良ができるという
問題点があった。
【0012】また、一般的には倣いセンサは上昇方向に
は速く追従するが、下降方向には追突を避けるという点
で追従性が落ちるという問題点があった。
【0013】後者の場合では、ワークWが大きくまた加
工穴がないなどの場合は問題ないが、切断加工が進行し
て加工穴が設けられたり桟が細く反ってくると、プラズ
マトーチ101がワークWに引っかかってしまうために
トーチ倒れが生じるという問題点があった。
【0014】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、薄板や熱歪みの大きいワーク
を安定して切断加工でき、ワークに穴加工がある場合や
桟が細くなる場合も安定して切断加工し得る熱切断加工
方法及び熱切断加工機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の熱切断加工方法は、ワーク
テーブル上に載置されたワークを熱切断加工するトーチ
を昇降自在に備えた加工ヘッドを設け、この加工ヘッド
を左右方向に移動自在に備えたキャリアを設け、このキ
ャリアを前後方向に移動自在に設けた熱切断加工機にお
いて、前記キャリアの左右方向の両端側に設けた2つの
連結部材間に、ワークのほぼ全幅に亘る板押えローラを
前記トーチの前後の両方又は片方に配置し、前記板押え
ローラによりワークテーブル上のワークを下方へ押さえ
てワークに熱切断加工を行うことを特徴とするものであ
る。
【0016】したがって、キャリアが前後方向に移動さ
れトーチヘッドが左右方向に移動されプラズマトーチが
上下方向にワークとのギャップを倣いセンサにより調整
されながらワークテーブル上に載置されたワークが熱切
断加工される。この熱切断加工時、ワークは板押えロー
ラによりワークテーブルに押圧されるので、加工点付近
の変形は小さく抑えられるため、倣いセンサの追従性が
多少悪くても安定してプラズマ加工することができる。
また、板押えローラがワークテーブル上のワークをほぼ
全幅に亘って下方へ押圧するので、ワークは板押えロー
ラでワークテーブル上に均等に押さえられる。
【0017】請求項2によるこの発明の熱切断加工方法
は、ワークテーブル上に載置されたワークを熱切断加工
するトーチを保持するトーチホルダを昇降自在に備えた
加工ヘッドを設け、この加工ヘッドを左右方向に移動自
在に備えたキャリアを設け、このキャリアを前後方向に
移動自在に設けた熱切断加工機において、前記キャリア
の前後方向の移動に連動する板押えローラをテーブル上
のワークに左右方向のほぼ全幅に亘って当接せしめ、前
記トーチホルダの下部に設けた軸受部を前記板押えロー
ラの上に当該板押えローラの軸線方向に沿って転動せし
めることにより、トーチ先端とワークとの距離を常時ほ
ぼ一定に保持してワークに熱切断加工を行うことを特徴
とするものである。
【0018】したがって、キャリアが前後方向に移動さ
れトーチヘッドが左右方向に移動されながらワークテー
ブル上に載置されたワークが熱切断加工される。この熱
切断加工時、トーチホルダが下降されてトーチホルダの
下部の軸受部が板押えローラの上に当接される。トーチ
が左右方向に移動するときは前記軸受部が板押えローラ
の上を転がって移動し、トーチが前後方向に移動すると
きは板押えローラがワーク上のうねりや歪みに沿って上
下動自在に移動するので、トーチの先端とワークとの距
離が常時ほぼ一定に保持されるため安定した切断加工が
行われる。
【0019】請求項3によるこの発明の熱切断加工機
は、ワークテーブル上に載置されたワークを熱切断加工
するトーチを昇降自在に備えた加工ヘッドを設け、この
加工ヘッドを左右方向に移動自在に備えたキャリアを設
け、このキャリアを前後方向に移動自在に設けた熱切断
加工機において、前記キャリアの左右方向の両端側に連
結部材を設け、この2つの連結部材間にワークテーブル
上のワークをほぼ全幅に亘って下方へ押圧する板押えロ
ーラを前記トーチの前後の両方又は片方に配置すると共
に前記板押えローラを前記2つの連結部材で上下動可能
に軸承してなることを特徴とするものである。
【0020】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、キャリアが前後方向に移動されトーチヘッドが左
右方向に移動されプラズマトーチが上下方向にワークと
のギャップを倣いセンサにより調整されながらワークテ
ーブル上に載置されたワークが熱切断加工される。この
熱切断加工時、ワークは板押えローラによりワークテー
ブルに押圧されるので、加工点付近の変形は小さく抑え
られるため、倣いセンサの追従性が多少悪くても安定し
てプラズマ加工することができる。また、板押えローラ
がテーブル上のワークをほぼ全幅に亘って下方へ押圧す
るので、ワークは板押えローラでワークテーブル上に均
等に押さえられる。
【0021】請求項4によるこの発明の熱切断加工機
は、ワークテーブル上に載置されたワークを熱切断加工
するトーチを保持するトーチホルダを昇降自在に備えた
加工ヘッドを設け、この加工ヘッドを左右方向に移動自
在に備えたキャリアを設け、このキャリアを前後方向に
移動自在に設けた熱切断加工機において、ワークテーブ
ル上のワークに左右方向のほぼ全幅に亘って当接する板
押えローラを前記キャリアの前後方向の移動に連動可能
に設け、前記トーチホルダの下部に前記板押えローラの
上を当該板押えローラの軸線方向に沿って転動自在な軸
受部を設けてなることを特徴とするものである。
【0022】したがって、請求項2記載の作用と同様で
あり、キャリアが前後方向に移動されトーチヘッドが左
右方向に移動されながらワークテーブル上に載置された
ワークが熱切断加工される。この熱切断加工時、トーチ
ホルダが下降されてトーチホルダの下部の軸受部が板押
えローラの上に当接される。トーチが左右方向に移動す
るときは前記軸受部が板押えローラの上を転がって移動
し、トーチが前後方向に移動するときは板押えローラが
ワーク上のうねりや歪みに沿って上下動自在に移動する
ので、トーチの先端とワークとの距離が常時ほぼ一定に
保持されるため安定した切断加工が行われる。
【0023】請求項5によるこの発明の熱切断加工機
は、請求項4又は5記載の熱切断加工機において、前記
板押えローラが複数の短尺の分割ローラで構成してなる
ことを特徴とするものである。
【0024】したがって、熱切断加工時に発生するドロ
スやスパッタが分割ローラ間の少しの隙間から逃げるこ
とができる効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱切断加工方法及
び熱切断加工機の実施の形態について、熱切断加工機と
しての例えばプラズマ加工機を例にとって図面を参照し
て説明する。
【0026】図1および図2を参照するに、本実施の形
態に係わるプラズマ加工機1としては、ワークWを載置
するワークテーブル3が床面上に固定されており、この
ワークテーブル3の下部は熱切断加工時に生じるドロス
を貯留せしめる集塵槽5が備えられている。
【0027】ワークテーブル3の上部が開口しており、
この開口にはワークWを載置するための板状の桟7が適
当な間隔で配置されている。
【0028】ワークテーブル3の図1において左側に
は、プラズマ加工機1のキャリア9を前後方向(X軸方
向で、図1の紙面表裏に対して垂直方向、図2において
左右方向)に走行駆動するためのX軸用駆動装置(図示
省略)を内蔵したフレームガイド体11が床面上に支柱
13で支持されてX軸方向に長く延長されている。ま
た、ワークテーブル3の図1において右側には、キャリ
ア9をX軸方向に走行すべくガイドするためのX軸ガイ
ドレール15が床面上に支柱17で支持されてX軸方向
に長く延長されている。
【0029】したがって、キャリア9は図1において左
端側がフレームガイド体11の図示せざるガイドレール
上を走行自在に支持され、図1において右端側に固定さ
れた脚柱部19の車輪21(図2を参照)を介してX軸
ガイドレール15上を走行自在に支持されており、ワー
クテーブル3の上方をX軸用駆動装置によりX軸方向に
移動位置決め自在に設けられている。
【0030】キャリア9には加工ヘッドとしての例えば
トーチヘッド23が左右方向(Y軸方向で、図1におい
て左右方向)に移動位置決め可能に走行自在に設けられ
ており、トーチヘッド23には熱切断加工するためのト
ーチとしてのプラズマを噴射するプラズマトーチ25が
上下方向(Z軸方向)に昇降自在に設けられている。し
たがって、プラズマトーチ25はワークテーブル3上で
X軸方向及びY軸方向、Z軸方向に移動位置決め自在で
ある。
【0031】プラズマトーチ25の先端にはプラズマジ
ェットをワークWに向けて照射するノズル27が設けら
れている。
【0032】より詳しくは、プラズマ加工機1にはプラ
ズマジェットを発生せしめるために直流溶接電源や高周
波発生源(図示省略)が内蔵されている。この直流溶接
電源や高周波発生源によりプラズマトーチ25内で発生
するアーク熱でガスが高温に加熱されてプラズマ状にな
り、このプラズマ状のガスつまりプラズマジェットがノ
ズル27から噴射され、所望の形状に切断するなどのプ
ラズマ加工が行なわれる。
【0033】次に、本発明の実施の形態の主要部を示す
プラズマ加工機における板押え装置について詳しく説明
する。
【0034】本実施の形態で用いられるプラズマ加工機
1では、前述したプラズマトーチ25とワークWとの距
離は超音波センサや渦電流式センサ、静電容量式センサ
等の図示せざる倣いセンサにより検出され、この検出さ
れた検出信号が図1に示されている制御装置29に送ら
れコントロールされてプラズマトーチ25の高さがワー
クWからほぼ一定のギャップで保持されるように構成さ
れている。いわゆるX軸、Y軸、Z軸の3軸制御のプラ
ズマ加工機である。
【0035】図1及び図2を参照するに、板押え装置3
1としては、キャリア9の図1において左端側には連結
部材としての例えば図2に示されているように逆L字形
状をなす左側連結バー33がキャリア9の下面に設けら
れている。キャリア9の図1において右端側には連結部
材としての例えばほぼ水平方向に長い右側連結バー35
が脚柱部19に設けられている。
【0036】2つの左側連結バー33と右側連結バー3
5の各先端の間には、Y軸方向のほぼ全長に亘る板押え
ローラ37が図2に示されているようにプラズマトーチ
25の前後に配置されており、各板押えローラ37の両
端はそれぞれ2つの左側連結バー33と右側連結バー3
5に軸承されている。しかも、上記の板押えローラ37
は図1に示されているようにテーブル上のワークWをほ
ぼ全幅に亘って下方へ押圧可能な位置に設けられてい
る。
【0037】なお、上記の板押えローラ37は左側連結
バー33と右側連結バー35のある程度長い水平片の先
端に設けられていることにより上下動可能に構成されて
おり、ワークWを下方へ押圧する機能とワークWの歪み
状態に追従する柔軟性を多少持たせている。
【0038】なお、前述した2つの左側連結バー33と
右側連結バー35は図示せざるエアシリンダ等の昇降駆
動手段により昇降移動調整可能に設けることもできる。
これにより、ワークWをワークテーブル3上に搬入する
際に板押えローラ37をある程度の高さに上昇せしめて
ワークWの搬入に支障を来さないようにできる。また、
ワークWに対する板押えローラ37による下方への押圧
状態をコントロールすることもできる。
【0039】なお、上記の板押えローラ37はプラズマ
トーチ25の前後の両方に設けてもよく、あるいはプラ
ズマトーチ25の前側又は後側の片方に設けても構わな
い。
【0040】上記構成により、キャリア9がX軸方向に
移動されトーチヘッド23がY軸方向に移動されプラズ
マトーチ25がZ軸方向にワークWとのギャップを図示
省略の倣いセンサにより調整されながらワークテーブル
3上に載置されたワークWを熱切断加工するとき、ワー
クWは板押えローラ37によりワークテーブル3の桟7
に押圧されるので、加工点付近の変形は小さく抑えられ
るため、倣いセンサの追従性が多少悪くても安定してプ
ラズマ加工することができる。また、板押えローラ37
がワークテーブル3上のワークWをほぼ全幅に亘って下
方へ押圧するので、ワークテーブル3の桟7の幅が狭い
場合やワークWに加工穴があったとしてもワークWは板
押えローラ37でワークテーブル3上に均等に押さえつ
けられる。
【0041】次に、本発明の他の実施の形態のプラズマ
加工機における板押え装置について図3を参照して詳し
く説明する。
【0042】本実施の形態で用いられるプラズマ加工機
としては、前述した図1及び図2で示されるプラズマ加
工機1とほぼ同様であるが、倣いセンサが設けられてお
らず、いわゆるX軸、Y軸の2軸制御のプラズマ加工機
である。
【0043】図3において、キャリア9の前後方向(X
軸方向)の移動に同期して移動する板押えローラ37
が、プラズマトーチ25の前後にワークテーブル3の上
のワークWに左右方向(Y軸方向)のほぼ全幅に亘って
当接するように設けられている。
【0044】板押えローラ37としては前述した実施の
形態の場合のようにキャリア9に設けた2つの左側連結
バー33と右側連結バー35の各先端の間に軸承するこ
とができる。
【0045】また、熱切断加工するためのトーチとして
のプラズマトーチ25はトーチホルダ39で保持されて
おり、このトーチホルダ39はトーチヘッド23に設け
たヘッドブラケット41の側面にZ軸リニアガイド43
に沿って昇降自在に設けられており、トーチホルダ39
はヘッドブラケット41の側面に固定されたトーチ昇降
用シリンダ45により上下方向(Z軸方向)に昇降駆動
されるように設けられている。
【0046】なお、トーチヘッド23は前述したキャリ
ア9に設けられたY軸リニアガイド47に沿ってY軸方
向に移動自在に設けられている。
【0047】トーチホルダ39の下部にはフランジ部4
9が水平面方向に突設されており、このフランジ部49
の下面には板押えローラ37の上を当該板押えローラ3
7の軸線方向に沿って転動自在な軸受部51が設けられ
ている。
【0048】上記構成により、キャリア9がX軸方向に
移動されトーチヘッド23がY軸方向に移動されながら
ワークテーブル3上に載置されたワークWを熱切断加工
する場合、トーチ昇降用シリンダ45の作動によりトー
チホルダ39が下降されてトーチホルダ39の下部の軸
受部51が板押えローラ37の上に当接するので、プラ
ズマトーチ25がY軸方向に移動するときは前記軸受部
51が板押えローラ37の上を転がって移動し、プラズ
マトーチ25がX軸方向に移動するときは板押えローラ
37がワークW上のうねりや歪みに沿って上下動自在に
移動する。したがって、プラズマトーチ25の先端は図
3に示されているようにワークWとの距離が常時ほぼ一
定に保持されて移動することになるので、安定した切断
加工を行うことができる。
【0049】なお、前述した2つの例のいずれの場合
も、板押えローラ37は長尺の1本ものであっても、あ
るいは複数の短尺の分割ローラからなるものであっても
構わない。後者の複数の短尺の分割ローラからなる板押
えローラ37の場合は熱切断加工時に発生するドロスや
スパッタが分割ローラ間の少しの隙間から逃げることが
できるという点で効果がある。
【0050】また、ワーク幅のほぼ全長が板押えローラ
37で押さえられるので、ワークW上にスパッタやドロ
ス等があると板押えローラ37がスパッタやドロス等を
乗り上げてしまう。特に、ピアス加工時には加工精度に
影響を与えるのでエアやブラシ等でワークW上のスパッ
タやドロス等を吹き払う清浄装置を適宜必要に応じて配
置することができる。
【0051】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。本実施の形態では熱切
断加工機としてプラズマ加工機を例にとって説明したが
レーザ加工機およびその他の熱切断加工機であっても構
わない。
【0052】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、キャリ
アが前後方向に移動されトーチヘッドが左右方向に移動
されプラズマトーチが上下方向にワークとのギャップを
倣いセンサにより調整されながらワークテーブル上に載
置されたワークが熱切断加工される。この熱切断加工
時、板押えローラがワークをワークテーブルに押さえる
ので、加工点付近の変形を小さく抑えることができるた
め、倣いセンサの追従性が多少悪くても安定してプラズ
マ加工することができる。また、板押えローラがテーブ
ル上のワークをほぼ全幅に亘って下方へ押圧するので、
板押えローラでワークをワークテーブル上に均等に押さ
えることができる。
【0053】請求項2の発明によれば、キャリアが前後
方向に移動されトーチヘッドが左右方向に移動されなが
らワークテーブル上に載置されたワークが熱切断加工さ
れる。この熱切断加工時、トーチホルダが下降されてト
ーチホルダの下部の軸受部を板押えローラの上に当接す
ることにより、トーチが左右方向に移動するときは前記
軸受部を板押えローラの上に転がって移動せしめ、トー
チが前後方向に移動するときは板押えローラをワーク上
のうねりや歪みに沿って上下動自在に移動できるので、
トーチの先端とワークとの距離を常時ほぼ一定に保持で
きるため安定した切断加工を行うことができる。
【0054】請求項3の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、キャリアが前後方向に移動されトー
チヘッドが左右方向に移動されプラズマトーチが上下方
向にワークとのギャップを倣いセンサにより調整されな
がらワークテーブル上に載置されたワークが熱切断加工
される。この熱切断加工時、板押えローラがワークをワ
ークテーブルに押さえるので、加工点付近の変形を小さ
く抑えることができるため、倣いセンサの追従性が多少
悪くても安定してプラズマ加工することができる。ま
た、板押えローラがテーブル上のワークをほぼ全幅に亘
って下方へ押圧するので、板押えローラでワークをワー
クテーブル上に均等に押さえることができる。
【0055】請求項4の発明によれば、請求項2記載の
効果と同様であり、キャリアが前後方向に移動されトー
チヘッドが左右方向に移動されながらワークテーブル上
に載置されたワークが熱切断加工される。この熱切断加
工時、トーチホルダが下降されてトーチホルダの下部の
軸受部を板押えローラの上に当接することにより、トー
チが左右方向に移動するときは前記軸受部を板押えロー
ラの上に転がって移動せしめ、トーチが前後方向に移動
するときは板押えローラをワーク上のうねりや歪みに沿
って上下動自在に移動できるので、トーチの先端とワー
クとの距離を常時ほぼ一定に保持できるため安定した切
断加工を行うことができる。
【0056】請求項5の発明によれば、複数の短尺の分
割ローラで構成した板押えローラでは、熱切断加工時に
発生するドロスやスパッタが分割ローラ間の少しの隙間
から逃げることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の板押え装置を備えたプラ
ズマ加工機の正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すもので、板押え
装置の部分的な正面図である。
【図4】従来の板押え装置の部分的な正面図である。
【符号の説明】
1 プラズマ加工機(熱切断加工機) 3 ワークテーブル 9 キャリア 23 トーチヘッド(加工ヘッド) 25 プラズマトーチ(トーチ) 27 ノズル 31 板押え装置 33 左側連結バー(連結部材) 35 右側連結バー(連結部材) 37 板押えローラ 39 トーチホルダ 49 フランジ部 51 軸受部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/10 B23K 26/10 37/02 37/02 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークテーブル上に載置されたワークを
    熱切断加工するトーチを昇降自在に備えた加工ヘッドを
    設け、この加工ヘッドを左右方向に移動自在に備えたキ
    ャリアを設け、このキャリアを前後方向に移動自在に設
    けた熱切断加工機において、 前記キャリアの左右方向の両端側に設けた2つの連結部
    材間に、ワークのほぼ全幅に亘る板押えローラを前記ト
    ーチの前後の両方又は片方に配置し、前記板押えローラ
    によりワークテーブル上のワークを下方へ押さえてワー
    クに熱切断加工を行うことを特徴とする熱切断加工方
    法。
  2. 【請求項2】 ワークテーブル上に載置されたワークを
    熱切断加工するトーチを保持するトーチホルダを昇降自
    在に備えた加工ヘッドを設け、この加工ヘッドを左右方
    向に移動自在に備えたキャリアを設け、このキャリアを
    前後方向に移動自在に設けた熱切断加工機において、 前記キャリアの前後方向の移動に連動する板押えローラ
    をワークテーブル上のワークに左右方向のほぼ全幅に亘
    って当接せしめ、前記トーチホルダの下部に設けた軸受
    部を前記板押えローラの上に当該板押えローラの軸線方
    向に沿って転動せしめることにより、トーチ先端とワー
    クとの距離を常時ほぼ一定に保持してワークに熱切断加
    工を行うことを特徴とする熱切断加工方法。
  3. 【請求項3】 ワークテーブル上に載置されたワークを
    熱切断加工するトーチを昇降自在に備えた加工ヘッドを
    設け、この加工ヘッドを左右方向に移動自在に備えたキ
    ャリアを設け、このキャリアを前後方向に移動自在に設
    けた熱切断加工機において、 前記キャリアの左右方向の両端側に連結部材を設け、こ
    の2つの連結部材間にワークテーブル上のワークをほぼ
    全幅に亘って下方へ押圧する板押えローラを前記トーチ
    の前後の両方又は片方に配置すると共に前記板押えロー
    ラを前記2つの連結部材で上下動可能に軸承してなるこ
    とを特徴とする熱切断加工機。
  4. 【請求項4】 ワークテーブル上に載置されたワークを
    熱切断加工するトーチを保持するトーチホルダを昇降自
    在に備えた加工ヘッドを設け、この加工ヘッドを左右方
    向に移動自在に備えたキャリアを設け、このキャリアを
    前後方向に移動自在に設けた熱切断加工機において、 ワークテーブル上のワークに左右方向のほぼ全幅に亘っ
    て当接する板押えローラを前記キャリアの前後方向の移
    動に連動可能に設け、前記トーチホルダの下部に前記板
    押えローラの上を当該板押えローラの軸線方向に沿って
    転動自在な軸受部を設けてなることを特徴とする熱切断
    加工機。
  5. 【請求項5】 前記板押えローラが複数の短尺の分割ロ
    ーラで構成されていることを特徴とする請求項3又は4
    記載の熱切断加工機。
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