JP2000021855A - 半導体製造条件設定方法、半導体製造条件設定装置、この装置を用いた半導体製造装置、及びこの半導体製造装置により製造された半導体基板 - Google Patents

半導体製造条件設定方法、半導体製造条件設定装置、この装置を用いた半導体製造装置、及びこの半導体製造装置により製造された半導体基板

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JP2000021855A JP10184647A JP18464798A JP2000021855A JP 2000021855 A JP2000021855 A JP 2000021855A JP 10184647 A JP10184647 A JP 10184647A JP 18464798 A JP18464798 A JP 18464798A JP 2000021855 A JP2000021855 A JP 2000021855A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体のプラズマプロセスを安定な状態で行
える半導体製造条件設定方法、装置、半導体製造装置、
及び半導体基板を提供すること。 【解決手段】 光出力手段5と、プラズマ透過光を分光
する分光手段28と、透過光強度を電気信号に変換する
光検出手段30と、電気信号に基づいて透過光強度を算
出する透過光強度算出手段35と、透過光強度に基づい
て吸収波長を算出する吸収波長算出手段35と、二以上
の対応波長を選択する対応波長選択手段35と、パラメ
ータと各対応波長の透過光強度との関係である基準透過
光データを作成する基準透過光データ作成手段35と、
許容透過光範囲を決定する許容透過光範囲決定手段35
と、被処理基板7の処理中の透過光強度を算出する処理
中透過光強度算出手段35と、処理中強度に応じた候補
パラメータを選定する候補選定手段35とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電力を利用
してチャンバ内に発生させたプラズマを使用して被処理
基板に処理を施すプラズマエッチング、スパッタリン
グ、プラズマCVD等(以下「プラズマプロセス」とい
う。)の半導体製造工程において、高周波電力等の諸条
件を設定する方法、装置、この装置を用いた半導体製造
装置、及びこの半導体装置により製造された半導体基板
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体製造プロセスの中で、
プラズマを使用するプラズマプロセスが知られている。
このプラズマプロセスを効率良く行うためには、プラズ
マを発生するための高周波電力、チャンバ内の圧力、及
びチャンバ内に流入するエッチングガス等の流量等を所
定の値に設定しておくことが必要であり、これら高周波
電力、チャンバ内圧力、及びガス流量等のパラメータ
は、それぞれ半導体製造装置の外部に付設された高周波
電力計、容器内圧力計、及びガス流量計等により監視さ
れている。
【0003】これらの計器によれば、プラズマプロセス
中に、チャンバの外部から与えた各パラメータの大き
さ、具体的には、高周波発生器からチャンバ内の高周波
電極等に印加された高周波電力、排気バルブからチャン
バ内のガスが排出された後の容器内圧力、及びガス導入
バルブを通過してチャンバ内に流れ込むガスの流量等を
測定することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プラズマプロ
セス中の半導体製造装置においては、プロセス中に生成
された処理材料の分解物がチャンバの内部壁面や高周波
電極に付着するため、高周波発生器から供給される高周
波電力に対するインピーダンス変化を起こして反応に使
われる実効電力が変動し、また、真空保持用の材料の劣
化に伴って、容器内圧力が変動する。さらには、ガス導
入バルブの開放時に生じるガスの急激かつ多量の流入や
ガス導入バルブの開閉誤差のため、チャンバ内、特に、
ウエハ等の被処理基板の近傍のガス流入量やガスの混合
比が変動してしまう。実効電力や容器内圧力等のパラメ
ータの変動は、例えば、プラズマエッチングにおいてエ
ッチングの方向が所望の方向にならなかったり、プラズ
マCVDにおいて膜質が変質したり均一にならない、と
いう製品の品質低下を招くことになる。
【0005】このようなパラメータの変動は、半導体製
造装置の外部に付設された高周波電力計等の各種計器で
は測定不可能なため、各種計器が所望の値を示している
にもかかわらず、実際のパラメータの値は所望の値とは
異なるという事態が生じる。そして、かかる事態の発生
は、外部の各種計器では発見できないため、プラズマプ
ロセスが正常に行われていないにもかかわらず半導体の
製造処理が継続して進行されたり、また、プロセス終了
後の材料の不具合から半導体製造装置の異常に気付いて
も、材料に不具合を生じさせる原因となったパラメータ
が分からないため、装置の復旧方法を見出すことができ
ない。
【0006】このようにプラズマプロセスの進行に影響
を与える各パラメータの状況を高周波電力計、容器内圧
力計、及びガス流量計等のチャンバ外部に取り付けられ
た計器により監視するだけでは、チャンバ内において時
々刻々と変化するパラメータの値を掌握することができ
ず、半導体製造装置による安定したプラズマプロセスを
行うことが困難となる。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、外部の計器では測定できないパラメータの変
化を把握することで、半導体のプラズマプロセスを安定
な状態で行え、かつ、高品質な半導体を製造することが
できる半導体製造条件設定方法、半導体製造条件設定装
置、この装置を用いた半導体製造装置、及びこの半導体
製造装置により製造された半導体基板を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明に係る半導体製造条件設定方法
は、チャンバ内に発生させたプラズマを使用して被処理
基板に処理を施す半導体製造工程の製造条件を設定する
方法であって、プラズマに光を照射する工程と、プラズ
マを透過した光を分光する工程と、分光された透過光の
各波長の透過光強度を算出する工程と、透過光強度に基
づいて、プラズマにおける吸収波長を算出する工程と、
製造条件である複数のパラメータの値を増減変化させた
ときに当該パラメータの増減変化に伴って透過光強度が
変化する吸収波長の中から、少なくとも二以上の吸収波
長を対応波長として各パラメータごとに選択する工程
と、パラメータの値と、各対応波長の透過光強度に基づ
く値との関係を示す基準透過光データを各パラメータご
とに作成する工程と、パラメータの許容範囲に対応し
た、各対応波長の透過光強度に基づく範囲である許容透
過光範囲を各パラメータごとに決定する工程と、被処理
基板に処理を施す際に得られる透過光の各対応波長の透
過光強度である処理中透過光強度を算出する工程と、基
準透過光データに基づいて、処理中透過光強度に応じた
候補パラメータを各パラメータの中から選定する工程
と、処理中透過光強度に基づく値が許容透過光範囲を越
えたときに、当該処理中透過光強度に基づく値が許容透
過光範囲内になるまで候補パラメータの値を調整する工
程とを備えることを特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明に係る半導体製造条件
設定方法によれば、まず、プラズマへ光を照射した際
に、この光の或る波長成分がプラズマ内の粒子によって
吸収される。プラズマを透過した光は、例えば、回折格
子等によって分光され、分光された透過光は、リニアイ
メージセンサー等によって受光されて、各波長における
透過光強度が算出される。この透過光強度を求めれば、
透過光のどの波長成分がプラズマ内の粒子によって吸収
されたかが求まる。分光された透過光の吸収波長の中に
は、高周波電力等のパラメータの値を増減変化させたと
きに、当該パラメータの変化に伴ってプラズマを透過し
た後の強度が変化するものがあるが、この透過光強度が
変化する吸収波長の中から少なくとも二以上の波長が対
応波長として選択される。対応波長の選択は、各パラメ
ータごと、すなわち、高周波電力、ガス流量等のパラメ
ータそれぞれについて行われる。
【0010】対応波長が選択された後、パラメータの値
と、各対応波長の透過光強度との関係を示す基準透過光
データが各パラメータごとに作成される。基準透過光デ
ータが作成さる一方、パラメータの許容範囲に対応する
各対応波長の透過光強度に基づく範囲である許容透過光
範囲も決定される。ここで、パラメータの許容範囲につ
いて説明すると、パラメータが所望範囲から外れてある
値(異常値)になると、半導体製造工程を経た被処理基
板が目的の機能を果たさなくなるが、例えば、この異常
値から十分なマージンを考慮したものが、パラメータの
許容範囲となる。尚、パラメータの所望範囲とは、半導
体製造工程を経た被処理基板に不具合が生じなかった場
合の理想的な範囲を意味するものである。
【0011】各パラメータごとの許容透過光範囲が算出
された後、被処理基板に実際に処理が施され、プラズマ
を透過した透過光の各対応波長の光強度である処理中透
過光強度が算出される。そして、基準透過光データに基
づいて、数種類のパラメータの中から、処理中透過光強
度に応じた候補パラメータが選定される。さらに、処理
中透過光強度が許容透過光範囲を越えたときに、処理中
透過光強度が許容透過光範囲内になるまで候補パラメー
タの値が調整されて、チャンバ内の各パラメータを所望
範囲の近傍に設定・維持することができる。これによ
り、半導体製造工程を安定な状態で行うことができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の半
導体製造条件設定方法において、パラメータが、プラズ
マを生成するための高周波電力、プラズマを生成するた
めの周波数、プラズマ内に含まれるイオン又はラジカル
を被処理基板方向へ誘導するためのバイアス電圧、チャ
ンバ内に流入するガスの流量、チャンバ内の圧力、プラ
ズマを高密度に維持するための磁界の強さ、又はチャン
バ内の温度のうちの少なくとも一つであることを特徴と
する。
【0013】請求項3記載の発明に係る半導体製造条件
設定装置は、チャンバ内に発生させたプラズマを使用し
て被処理基板に処理を施す半導体製造工程の製造条件を
設定する装置であって、プラズマに向けて光を出力する
光出力手段と、プラズマを透過した光を分光する分光手
段と、透過光の分光方向に分解能を有し、分光された透
過光の各波長成分を受光するとともに当該透過光の各波
長の強度に応じた電気信号を出力する光検出手段と、光
検出手段から出力された電気信号に基づいて、透過光の
各波長の強度を算出する透過光強度算出手段と、透過光
強度算出手段より算出された透過光強度に基づいて、プ
ラズマにおける吸収波長を算出する吸収波長算出手段
と、製造条件である複数のパラメータの値を増減変化さ
せたときに当該パラメータの増減変化に伴って透過光強
度が変化する吸収波長の中から、少なくとも二以上の吸
収波長を対応波長として各パラメータごとに選択する対
応波長選択手段と、パラメータの値と、各対応波長の透
過光強度に基づく値との関係を示す基準透過光データを
各パラメータごとに作成する基準透過光データ作成手段
と、パラメータの許容範囲に対応した、各対応波長の透
過光強度に基づく範囲である許容透過光範囲を各パラメ
ータごとに決定する許容透過光範囲決定手段と、被処理
基板に処理を施す際に得られる透過光の各対応波長の透
過光強度である処理中透過光強度を算出する処理中透過
光強度算出手段と、基準透過光データに基づいて、処理
中透過光強度に応じた候補パラメータを各パラメータの
中から選定する候補パラメータ選定手段とを備えること
を特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明に係る半導体製造条件
設定装置によれば、まず、光出力手段から出力された光
がプラズマを透過する際に、この光の或る波長成分がプ
ラズマ内の粒子によって吸収される。プラズマを透過し
た光は、例えば、回折格子等の分光手段によって分光さ
れる。さらに、分光された透過光は、透過光の分光方向
に分解能を有する光検出手段によって検出され、当該光
検出手段は、当該透過光の各波長の強度に応じた電気信
号を出力する。光検出手段から発せられた電気信号を受
信した透過光強度算出手段は、この電気信号に基づい
て、透過光の各波長における透過光強度を算出する。さ
らに、吸収波長算出手段は、この透過光強度を参照し
て、透過光のどの波長成分がプラズマ内の粒子によって
吸収されたかが求まる。分光された透過光の吸収波長の
中には、高周波電力等のパラメータの値を増減変化させ
たときに、当該パラメータの変化に伴って透過光強度が
変化するものがあるが、対応波長選択手段によって、こ
の透過光強度が変化する波長の中から少なくとも二以上
の波長が対応波長として選択される。対応波長の選択
は、各パラメータごと、すなわち、高周波電力、ガス流
量等のパラメータそれぞれについて行われる。
【0015】対応波長が選択された後、基準透過光デー
タ作成手段によって、パラメータの値と、各対応波長の
透過光強度との関係を示す基準透過光データが各パラメ
ータごとに作成される。基準透過光データが作成される
一方、許容範囲決定手段によって、パラメータの許容範
囲に対応する各対応波長の透過光強度に基づく範囲であ
る許容透過光範囲が決定される。各パラメータごとに許
容透過光範囲が決定された後、被処理基板に実際に処理
が施され、処理中透過光強度算出手段によって、プラズ
マを透過した透過光の各対応波長の光強度である処理中
透過光強度が算出される。そして、候補パラメータ選定
手段によって、数種類のパラメータの中から処理中透過
光強度に応じた候補パラメータが基準透過光データに基
づいて選定される。
【0016】候補パラメータが選定された後、当該候補
パラメータの基準透過光データ等が、例えば、ディスプ
レイ等に表示される。そして、処理中透過光強度が許容
透過光範囲を越えたときに、オペレータは、高周波発生
器等の各種計器を操作することにより候補パラメータの
値を調整し、処理中透過光強度を許容透過光範囲内に収
める。これにより、チャンバ内のパラメータを所望範囲
の近傍に設定・維持することができ、半導体製造工程を
安定な状態で進めることができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の半
導体製造条件設定装置において、制御信号を受信するこ
とにより候補パラメータの値を制御するパラメータ値制
御手段と、処理中透過光強度に基づく値が許容透過光範
囲を越えたときに、処理中透過光強度に基づく値が許容
透過光範囲内になるまでパラメータ値制御手段に制御信
号を送信するパラメータ値設定手段とを更に備えること
を特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明に係る半導体製造条件
設定装置によれば、処理中透過光強度に基づく値が許容
透過光範囲を越えたときに、パラメータ値設定手段によ
って、処理中透過光強度に基づく値が許容透過光範囲内
になるまでパラメータ値制御手段に制御信号が送信され
る。制御信号が、パラメータ値制御手段に到達すると、
当該パラメータ値制御手段は、候補パラメータの値を制
御する。これにより、チャンバ内の候補パラメータを所
望範囲の近傍に自動的に設定・維持することができ、半
導体製造工程を安定な状態で進めることができる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項3記載の半
導体製造条件設定装置において、パラメータが、プラズ
マを生成するための高周波電力、プラズマを生成するた
めの周波数、プラズマ内に含まれるイオン又はラジカル
を被処理基板方向へ誘導するためのバイアス電圧、チャ
ンバ内に流入するガスの流量、チャンバ内の圧力、プラ
ズマを高密度に維持するための磁界の強さ、又はチャン
バ内の温度のうちの少なくとも一つであることを特徴と
する。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項3記載の半
導体製造条件設定装置において、光出力手段が出力状態
にあるときに所定時間を指示する第一の受光タイミング
信号および光出力手段が出力停止状態にあるときに所定
時間と同時間を指示する第二の受光タイミング信号を生
成するタイミング信号生成手段を備え、光検出手段は、
第一の受光タイミング信号に基づいて所定時間だけ、第
一受光可能状態になると共に、第二の受光タイミング信
号に基づいて所定時間と同時間だけ、第二受光可能状態
になり、透過光強度算出手段は、第一受光可能状態にあ
る光検出手段から出力された電気信号と第二受光可能状
態にある光検出手段から出力された電気信号との差に基
づいて、透過光強度を算出することを特徴とする。
【0021】請求項6記載の発明に係る半導体製造条件
設定装置によれば、光検出手段は、まず、光出力手段が
光を出力しているときに、第一の受光タイミング信号に
基づいて所定時間だけ第一受光可能状態となり、検出対
象である透過光及び雑音であるプラズマ光を受光する。
また、光検出手段は、光出力手段が光を出力していない
ときに、第二の受光タイミング信号に基づいて上記所定
時間と同じ時間だけ第二受光可能状態となり、プラズマ
光のみを受光する。そして、透過光強度算出手段は、第
一受光可能状態にある光検出手段から出力された電気信
号と第二受光可能状態にある光検出手段から出力された
電気信号との差をとることにより、雑音であるプラズマ
光の発光強度を除去して、透過光のみの強度を算出する
ことができる。
【0022】請求項7記載の発明は、チャンバ内にプラ
ズマを発生させ、当該プラズマを使用して被処理基板に
処理を施すことにより半導体基板を製造する半導体製造
装置において、請求項3〜請求項6の何れか一項記載の
半導体製造条件設定装置を備え、チャンバは、当該チャ
ンバ内のプラズマの発光及び透過光を外部へ放出させる
ための監視窓と、当該チャンバ内に光を入射するための
入射窓とを有し、半導体製造条件設定装置の分光手段
は、監視窓を通過したプラズマ光及び透過光が入射する
位置に配置されていることを特徴とする。
【0023】請求項7記載の発明に係る半導体製造条件
設定装置によれば、チャンバに、光を入射させるための
入射窓が設けられており、この入射窓からプラズマに向
けて光が入射される。また、チャンバには、透過光やプ
ラズマ光を外部へ放出させるための監視窓が設けられて
おり、この監視窓を通過した透過光は、上述の半導体製
造条件設定装置の分光手段に入射する。透過光が分光手
段に入射した後は、半導体製造条件設定装置によって各
パラメータの値が所望範囲の近傍に設定・維持されて、
半導体製造工程を安定な状態で進めることができる。
【0024】請求項8記載の発明は、請求項7記載の半
導体製造装置において、入射窓又は監視窓のうち少なく
とも一方が、曇り止め手段を備えていることを特徴とす
る。
【0025】請求項8記載の発明に係る半導体製造装置
によれば、曇り止め手段によって入射窓や監視窓の曇り
が防止されるため、プラズマへの光の照射や分光手段へ
の透過光の入射を効率良く行うことができる。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項8記載の半
導体製造装置において、曇り止め手段が、入射窓又は監
視窓のうち少なくとも一方を加熱するヒータであること
を特徴とする。
【0027】請求項9記載の発明に係る半導体製造装置
によれば、ヒータによって入射窓や監視窓が加熱される
ため、チャンバの中心から移動した反応性イオンなどの
反応生成物が入射窓や監視窓に付着しにくくなり、これ
らの窓の曇りが防止される。
【0028】請求項10記載の発明に係る半導体基板
は、請求項7〜請求項9の何れか一項記載の半導体製造
装置により処理を施されたことを特徴とする。
【0029】請求項10記載の発明に係る半導体基板
は、チャンバ内の候補パラメータが所望範囲の近傍に維
持された状態で製造されているため、例えば、エッチン
グ等の処理が精度良くなされており、高品質である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体製造条
件設定方法、半導体製造条件設定装置、この装置を用い
た半導体製造装置、及びこの半導体製造装置により製造
された半導体基板の好適な実施形態について詳細に説明
する。尚、同一要素又は同一機能を有する要素には同一
符号を用いるものとし、重複する記載は省略する。
【0031】(第1実施形態)図1は、第1実施形態に
係る半導体製造装置2の全体構成を示しており、図のよ
うに、本実施形態の半導体製造装置2には、半導体製造
条件設定装置4が装備されている。尚、本実施形態に係
る半導体製造装置2は、チャンバ6内にプラズマを発生
させて被処理基板であるシリコンウエハ7をエッチング
するプラズマドライエッチング装置である。
【0032】石英等からなる略円筒形のチャンバ6の上
面には、エッチングガスであるCHF3,CF4,Ar等
の混合ガスをチャンバ6内へ流入させるガス導入ポート
8が挿入されており、さらに、このガス導入ポート8に
は、エッチングガスの流入量を調節するガス導入バルブ
8aが備えられている。また、チャンバ6の下面には、
チャンバ6内のガスを外部に流出させて減圧するための
排気ポート10が挿入されており、さらに、この排気ポ
ート10には、ガスの流出量を調節する排気バルブ10
aが備えられている。
【0033】チャンバ6の内部には、上部電極12aと
ウエハ7を支持する下部電極12bとが互いに対向して
配置されており、上部電極12aには、プラズマ13を
生成するための周波数及び電力を発生させる高周波発生
器14が接続され、下部電極12bには、生成されたプ
ラズマ内に含まれるイオン又はラジカルを当該下部電極
12bに誘導するバイアス電圧を供給するためのバイア
ス電源16が接続されている。また、下部電極12bの
下方には、チャンバ6内の温度を調節するための温度調
整器18が配置されている。さらに、チャンバ6の外周
には、環状の磁石コイル20が設けられている。この磁
石コイル20は、チャンバ6内にプラズマを捕捉する磁
場を形成し、高密度のプラズマを生成、維持するもので
ある。
【0034】また、チャンバ6の外周面の一部(図1中
左側)には、外部に突出した円筒形の突出部22aが形
成されており、この突出部22aの先端には、プラズマ
光が透過可能な無蛍光ガラス製の入射窓24aがはめ込
まれている。さらに、この外周を覆うように、曇り止め
手段であるリング状のヒータ26が突出部22aの外周
に配置されている。このヒータ26は、入射窓24aを
加熱するためのものであり、入射窓24aの温度を周囲
の突出部22aよりも高くすることによって、チャンバ
6内のプラズマ13から移動した反応性イオンなどの反
応生成物が入射窓24aに付着しにくくなり、入射窓2
4aの曇りが防止される。
【0035】一方、突出部22aと対向する位置には、
突出部22bが形成されており、この突出部22bの先
端には、無蛍光ガラス製の監視窓24bがはめ込まれて
いる。さらに、この外周を覆うように、曇り止め手段で
あるリング状のヒータ26’が突出部22bの外周に配
置されている。このヒータ26’は、監視窓24bを加
熱するためのものであり、監視窓24bの温度を周囲の
突出部22bよりも高くすることによって、チャンバ6
内のプラズマ13から移動した反応性イオンなどの反応
生成物が監視窓24bに付着しにくくなり、監視窓24
bの曇りが防止される。
【0036】また、入射窓24aや監視窓24bの曇り
を防止するために、ヒータ26,26’で入射窓24a
や監視窓24bを加熱する構成でなく、電極を設けて電
位勾配を作ることで、反応性イオンを入射窓24aや監
視窓24bに近付けないようにする構成も採用すること
ができる。図2は、電極を用いた例を示している。図2
(a)の構成では、突出部22内に、メッシュ電極26
aが監視窓24bと平行に配置されており、このメッシ
ュ電極26aに電圧を印加すると、反応性イオンがメッ
シュ電極26aに吸着されて監視窓24bまで到達しな
いか、メッシュ電極26aに反発されて監視窓24bか
ら遠ざかる。これにより、監視窓24bの曇りが防止さ
れる。図2(b)の構成では、突出部22の外周に環状
電極26bが配置されている。この環状電極26bに電
圧を印加すると、反応性イオンは、当該環状電極26b
に引きつけられて、突出部26bの内周面に吸着した
り、監視窓24b方向への移動を抑制される。このた
め、反応性イオンは、監視窓24bまで到達せず、監視
窓24bの曇りが防止される。尚、ここでは、監視窓2
4bを対象として電極を用いた場合を説明したが、入射
窓24aの周囲の突出部22aにメッシュ電極26aや
環状電極26bを配置しても良い。
【0037】次に、再び図1を用いて、半導体製造条件
設定装置4の構成について説明する。本実施形態の半導
体製造条件設定装置4は、監視窓24と対向してチャン
バ6に装着される光出力部5を備えており、この光出力
部5には、キセノンフラッシュランプが内装されてい
る。このキセノンフラッシュランプは、紫外・可視から
赤外にわたって、強い連続スペクトルを放射する。ま
た、半導体製造条件設定装置4には、パルスタイミング
信号を生成するタイミング信号生成部11が備えられて
おり、光出力部5は、このタイミング信号生成部11か
ら出力されるパルスタイミング信号に同期してパルス光
を出力する。尚、パルスタイミング信号を生成するタイ
ミング信号生成部11は、光出力部5内に内蔵しても良
い。また、出力光をパルスにする他の構成として、光を
通過させる光通過部と光を遮断する光遮断部とが回転板
の回転方向に交互に設けられたチョッパを用いる構成を
採用してもよい。光出力部5から出力された光は、プラ
ズマ内を通過する際に、プラズマに含まれる原子、分
子、イオン、又はラジカル等の粒子によって、或る波長
成分が吸収される。
【0038】また、半導体製造条件設定装置4は、監視
窓24を通過してチャンバ6から放出される透過光を分
光する分光器28及び分光器28により分光された透過
光を検出するPD(フォトダイオード)アレイ30を備
えている。透過光は、分光器28の入射スリットに入射
され、回折格子に照射されることによってスペクトルに
分解される。尚、図示は省略するが、監視窓24を通過
した透過光を効率よく分光器28に入射させるため、監
視窓24と分光器28の間には、光ファイバ等が配設さ
れている。PDアレイ30には、透過光の分光方向、換
言すれば、スペクトルの分解方向にフォトダイオードが
複数配列され、当該PDアレイ30は、透過光の各波長
成分を受光すると共に当該透過光を光電変換して透過光
の各波長における強度に応じたアナログ信号を出力す
る。尚、分光器として、回折格子の代わりにフィルタを
用いることができ、また、光検出器として、PDアレイ
30の代わりに、光電子増倍管等を用いることもでき
る。
【0039】さらに、分光器28とPDアレイ30との
間には、PDアレイ30とともに光検出手段を構成する
ゲート29が介在されている。このゲート29は、タイ
ミング信号生成部11から出力される受光タイミング信
号に基づいて、光の通過及び遮断の切り換えを行う。
【0040】PDアレイ30には、当該PDアレイ30
から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する
A/D変換器32が接続され、さらに、このA/D変換
器32には、制御部34が接続されている。制御部34
には、種々の演算処理を行うCPU35が内蔵されてお
り、さらに、当該CPU35には、上述のA/D変換器
32からデジタル信号として出力された透過光の各波長
における透過光強度に関するデータ等を記憶できるRA
M35a、及び後述する基準透過光データを作成するプ
ログラム等が記憶されているROM35bが接続されて
いる。また、CPU35には、制御部34の外部に設け
られたディスプレイ36が出力可能に、キ−ボード38
が入力可能に接続されている。
【0041】ここで、図3を用いて、上記タイミング信
号生成部11が生成する二つの受光タイミング信号、及
びこれらの信号に基づくCPU35による透過光強度算
出手法について説明する。図3の横軸は、時間の経過を
示しており、縦軸は、チャンバ6の監視窓24から放出
される光の強度を示している(単位は任意)。時刻T1S
〜T1E、T2S〜T2E、T3S〜T3E、及びT4S〜T4Eは、
タイミング信号生成部11で生成されるパルスタイミン
グ信号に同期して、光出力部5からパルス光が出力され
ている状態である。
【0042】タイミング信号生成部11は、光出力部5
にパルスタイミング信号を送信すると共に、このパルス
タイミング信号に同期して光出力部5から出力されるパ
ルス光と、パルス幅およびパルス間隔が同じである第一
受光タイミング信号を生成する。この第一受光タイミン
グ信号は、パルス光が出力される度に生成され、T1S
1E、T2S〜T2E、T3S〜T3E、及びT4S〜T4Eの合計
時間を指示することになる。このような所定時間を指示
する第一受光タイミング信号がゲート29に入力される
と、ゲート29は、第一受光タイミング信号が示す所定
時間だけ開き、光が通過できる状態となって、分光器2
8により分光された光がPDアレイ30に到達する。但
し、この場合、PDアレイ30には、検出対象である透
過光のみならず雑音であるプラズマ光も入射している
が、この問題の対処法については後述する。
【0043】次に、タイミング信号生成部11が生成す
る第二受光タイミング信号について説明する。第二受光
タイミング信号は、図3において、所定の時刻TAおよ
びTB(TA<TB)を示すものである。ここで、時刻TA
は、光出力部5から光が出力されていない状態における
任意の時刻であり、時刻TBは、任意の時刻TAから、T
1S〜T1E、T2S〜T2E、T3S〜T3E、T4S〜T4Eの合計
時間が経過した時刻である。このような時刻TAとTB
の間の所定時間を指示する第二受光タイミング信号がゲ
ート29に入力されると、ゲート29は、当該第二受光
タイミング信号が示す所定時間(TA〜TB)だけ開き、
光通過状態となって、分光器28により分光された光が
PDアレイ30に到達する。この際、ゲート29は、第
二受光タイミング信号に従って、透過光が発生していな
いときに開いているため、PDアレイ30は、雑音であ
るプラズマ光のみを受光することになる。
【0044】以上のように、第一受光タイミング信号お
よび第二受光タイミング信号を受信することにより受光
可能状態となったPDアレイ30は、第一受光タイミン
グ信号を受信した際に受光した光の強度に応じた電気信
号と、第二受光タイミング信号を受信した際に受光した
光の強度に応じた電気信号とをそれぞれA/D変換器3
2を介してCPU35に送信する。そして、これら二つ
の電気信号を受信したCPU35は、これらの電気信号
の差を求めることにより、透過光の強度を算出する。す
なわち、検出対象である透過光の強度と雑音であるプラ
ズマ光の発光強度とが合わさった値から、プラズマ光の
発光強度を差し引くことにより透過光の強度のみを求め
ている。尚、第一受光タイミング信号のパルス幅および
パルス間隔は、必ずしも光出力部5から出力されるパル
ス光と等しくする必要はなく、適宜変更することができ
る。但し、第一受光タイミング信号が指示する所定時間
と第二受光タイミング時間が指示する時間とを等しくす
る必要がある。
【0045】続いて、図1及び図4のフロー図を用い
て、以上のように構成された半導体製造条件設定装置4
により半導体製造装置2の製造条件であるパラメータを
設定する過程を説明する。尚、半導体製造装置2には、
(1)プラズマ13を生成するために上部電極12aに印
加される高周波電力、(2)プラズマ13を生成するため
の周波数、(3)バイアス電源により下部電極12bに印
加されるバイアス電圧、(4)チャンバ6内に流入するガ
スの流量、(5)チャンバ6内の圧力、(6)磁石コイル20
によりチャンバ内に生成される磁界の強さ、(7)チャン
バ6内の温度、の7つの製造パラメータがある。
【0046】まず、図1を用いて、チャンバ6内のプラ
ズマの発生から、CPU35が吸収波長を算出するまで
の過程を説明する。尚、最初に説明するエッチング処理
は、ウエハに正式な処理を施すために行うものではな
く、後述の基準透過光データなどの諸データを求めるた
めに行うものである。以下、このような、諸データを求
めるために行うエッチングを試験エッチングという。
【0047】ガス導入バルブ8aを開いてチャンバ6内
にエッチングガスを流入させつつ、排気バルブ10aの
操作によりチャンバ6内を所定圧に減圧し、さらに、チ
ャンバ6内の温度、詳しくは、ウエハ7を支持する下部
電極12bの下方の温度を所定温度に設定した後、高周
波発生器14とバイアス電源16を作動させて上部電極
12aと下部電極12bとの間に高周波電力を印加させ
ることにより、電極12a,12b間にプラズマ13が
発生する。このプラズマ13は、磁石コイル20により
形成された磁場によって、高密度な状態が維持されてい
る。
【0048】プラズマが発生すると、例えば、CF4
励起されて、イオンないしはラジカルとなる。そして、
このイオン等は、バイアス電圧の作用によって下部電極
12b上に載置されたウエハ7方向に向けて誘導され、
ウエハ7の表面に成膜されたSiO2膜と反応し、試験
エッチングが進行する。
【0049】プラズマが発生して試験エッチングが進行
すると同時に、タイミング信号生成部11にパルスタイ
ミング信号を出力させ、光出力部5からパルス光を出力
させる。プラズマ内の粒子にパルス光が当たると、当該
粒子の吸収波長と同じ波長成分が吸収される。粒子によ
って或る波長成分が吸収された透過光は、監視窓24を
通過して分光器28に到達する。この際、監視窓24
は、ヒータ26によって曇り止めがなされているため、
透過光は、当該監視窓24を容易に通過することができ
る。
【0050】分光器28の入射スリットに入射した透過
光は、回折格子に照射されることによってスペクトルに
分解される。そして、上述のようにゲート29が開いて
いる状態の時に、スペクトルに分光された透過光はPD
アレイ30によって受光され、透過光の各波長における
強度に関するデータである透過光強度データがアナログ
信号として出力される。透過光強度データがアナログ信
号としてA/D変換器32に到達すると、当該アナログ
信号はデジタル信号に変換される。そして、デジタル変
換された透過光強度データは、制御部34のCPU35
に送信され、CPU35は、透過光強度データに基づい
て、透過光の各波長の透過光強度を算出するとともに、
透過光強度データをRAM35aに記憶させる。
【0051】次に、CPU35は、透過光強度に基づい
て、プラズマ13内の粒子によって吸収された吸収波長
を算出する。光の或る波長成分が粒子によって吸収され
ると、そのスペクトルに暗線が現れる。暗線が現れた部
分の透過光強度は低くなっていることから、CPU35
は、吸収波長を算出することができる。以上が、吸収波
長の算出までの過程である。
【0052】次に、図4のフロー図を参照して、吸収波
長を算出したCPU35が、エッチング中の各パラメー
タを所望範囲に設定・維持する制御手順を説明する。
尚、パラメータの理想的な範囲である所望範囲はチャン
バ外部の各種計器では求めることができないが、透過光
の吸収波長から得られる情報に基づいて、パラメータを
理想的な範囲に設定・維持することが、本実施形態の目
的である。
【0053】まず、オペレータは、試験エッチングをし
ながら、各パラメータの値を強制的に増減変化させる。
例えば、チャンバ6内の圧力を増減するには、排気バル
ブ10aを調節すればよい。但し、パラメータは一つず
つ変化させ、あるパラメータを変化させている最中は、
他のパラメータは変化させない。パラメータの値を強制
変化させると、この変化に伴って透過光強度が変化する
吸収波長が幾つかある。CPU35は、これらの透過光
強度が変化した吸収波長の中から少なくとも二以上の吸
収波長を対応波長として選択する(S101)。すなわ
ち、対応波長とは、パラメータに相関を有し、当該パラ
メータ値の変化に伴って透過光強度が変化する吸収波長
を意味する。
【0054】ここで一旦、図5を参照して、対応波長の
選択方法について具体的に説明する。図5(a)は、エ
ッチング中の透過光強度を示す透過光強度データを図示
したものであり、5つの吸収波長が見られる。横軸は透
過光の波長で、縦軸は透過光強度(単位は任意)であ
る。図5(b)は、ガス流量を所望値から強制的に増加
させた場合の透過光強度データを示しており、吸収波長
XとYにおいて、それぞれ透過光強度の大きな増加、減
少が見られる。そして、CPU35は、このように透過
光強度に大きな変化の見られた吸収波長を、対応波長と
して選択する。選択された対応波長の波長は、RAM3
5aに記憶される。尚、対応波長は、三本以上選択して
もよく、例えば、図5(b)において、波長Xの左隣の
波長も僅かながら透過光強度が増加しているので、この
波長も対応波長として選択しても良い。対応波長を選択
する数などの基準は、制御部34のRAM35aやRO
M35bに予め記憶させておいてもよいし、また、オペ
レータが、キーボード38によりその都度入力するよう
にしてもよい。
【0055】再び、図4のフロー図を用いて、CPU3
5の制御手順を説明する。各パラメータごとに対応波長
を選択した後、CPU35は、ROM35bに記憶され
たプログラムに基づいて、強制的に値を変化させたとき
のパラメータ値と各対応波長の透過光強度との関係であ
る基準透過光データを作成する(S102)。図6は、
基準透過光データをグラフ化したものであり、図6
(a)〜(c)は、それぞれパラメータを高周波電力、
ガス流量、圧力としたときの基準透過光データを示して
いる。縦軸は、対応波長の透過光強度(単位は任意)を
示しており、横軸は、パラメータ値の目安を示してい
る。但し、このパラメータの値は、チャンバ6外の計器
で測定した値であり、チャンバ6内のパラメータの正確
な値を示しているわけではない。CPU35は、作成し
た基準透過光データを、RAM35aに記憶させる。
【0056】図6(a)〜(c)に示されているよう
に、高周波電力、ガス流量、圧力は、ともに波長A,
B,Cの三つの波長に相関がある。図7は、図6(a)
〜(c)の基準透過光データに基づいて、パラメータと
対応波長との関係をまとめた表であり、各パラメータの
値を増加又は減少させたときに、各対応波長の透過光強
度が、増加、減少、又は不変の何れになるかを示してい
る。尚、この図において、右上がりの矢印は増加、右下
がりの矢印は減少、水平な矢印は不変を意味している。
図7より、例えば、高周波電力を増加させたときは、波
長A,B,Cの透過光強度が全て減少し、圧力を増加さ
せたときは、波長Aの透過光強度は減少、波長Bの透過
光強度は不変、波長Cの透過光強度は増加、となること
がわかる。
【0057】再び、図4のフロー図を用いて、CPU3
5の制御手順を説明する。基準透過光データを作成した
後、CPU35は、この基準透過光データに基づいて、
パラメータの許容範囲に対応する各対応波長の透過光強
度の範囲である許容透過光範囲を決定する(S10
3)。尚、パラメータの許容範囲は、試験エッチングを
繰り返すことによって見出される。エッチング中に、高
周波電力が正常に変動すれば、高周波電力が要因となる
製品不良は当然起こらない。ところが、エッチング開始
後のある時刻において、高周波電力をある値以上まで強
制的に増加させれば、ウエハ上に塗布されているレジス
ト膜がプラズマからの加熱によって熱変質を起こす。レ
ジスト膜が変質すると、エッチングが設計通りに行われ
ず、製品の不良につながることになる。すなわち、この
ときの電力値が、製品に不具合を生じさせない上限にな
る。
【0058】一方、高周波電力をある値まで減少させる
と、プラズマ密度の不足と、ウエハ温度の不足からエッ
チング速度が低下し、エッチング処理に長時間を要す
る。すなわち、このときの電力値が、製品に不具合を生
じさせない下限になる。そして、これらの上限および下
限から十分なマージンを考慮したものが、他のパラメー
タが一定条件下にあるときの高周波電力の許容範囲とな
り、このときの透過光強度が許容透過光範囲となる。オ
ペレータが、許容透過光範囲の上限値及び下限値を入力
すると、CPU35は、これらの値で規定される範囲を
許容透過光範囲として決定する。許容透過光範囲を決定
した後、CPU35は、許容透過光範囲に関するデータ
をRAM35aに記憶させる。
【0059】尚、エッチング精度を向上したい場合は、
許容透過光範囲を狭めて入力すればよい。また、高周波
電力に限られず、ガス流量や圧力を強制的に変化させた
場合ついても、エッチング形状の不良、エッチング速度
の低下、および面内の不均一性など、エッチング処理後
のウエハの特性に悪影響の出る場合を予め把握して、許
容透過光範囲を定める。また、チャンバ6内の温度のよ
うに、エッチング開始から時々刻々と値が変動するパラ
メータについては、エッチング開始から任意の時間ごと
に許容透過光範囲が決定されることになる。さらにま
た、オペレータが許容透過光範囲を決定せず、CPU3
5が、許容透過光範囲を決定するように構成することも
できる。例えば、試験エッチングを終えた後、完成した
ウエハ7が高品質であり、エッチング処理が理想的なパ
ラメータ値の下で行われていたことを確認したオペレー
タが、そのときの各対応波長の透過光強度を入力する。
そして、CPU35は、入力された透過光強度に所定の
許容誤差を設け、この許容誤差の範囲を許容透過光範囲
として決定する。尚、許容誤差の範囲を変更すること
で、許容透過光範囲の幅を調整することができる。
【0060】以上のステップ103までで試験エッチン
グは終了し、次に、ウエハ7に対するエッチング処理が
実際に開始され、半導体製造条件設定装置4は、エッチ
ング中に各パラメータの値を許容範囲内に設定・維持す
る。以下、この過程を説明する。
【0061】プラズマ内を通過した透過光は、分光器2
8によりスペクトルに分光され、この各波長成分の透過
光強度データは、PDアレイ30及びA/D変換器32
を介して、CPU35に到達する。ここで、CPU35
は、RAM35aから、各パラメータの基準透過光デー
タと対応波長の波長に関するデータとを呼び出す。この
後、CPU35は、透過光強度データのうち、対応波長
の透過光強度のみを監視することになり、随時、エッチ
ング処理中の各対応波長の透過光強度を処理中透過光強
度として算出する(S104)。
【0062】処理中透過光強度を算出した後、CPU3
5は、基準透過光データに基づいて、処理中透過光強度
に応じた候補パラメータを各パラメータの中から選定す
る(S105)。候補パラメータとは、処理中透過光強
度の変化に影響を与えたパラメータを意味する。ここ
で、基準透過光データをまとめた図7を用いて、候補パ
ラメータの選定方法を説明する。例えば、エッチング中
に、波長A,B,Cの透過光強度が全て減少したような
場合には、図7上段に示す相関から、高周波電力が何ら
かの原因で増加したと推定され、高周波電力が候補パラ
メータとして選定される。また、波長AとBの透過光強
度が減少し、波長Cの透過光強度が増加したような場合
には、図7中段の相関から、チャンバ6内のガス流量が
何らかの原因で減少したと推定され、ガス流量が候補パ
ラメータとして選定される。さらに、波長Bの透過光強
度が変化せず、波長Aの透過光強度が増加し、波長Cの
透過光強度が減少したような場合には、図7下段の相関
から、チャンバ6内の圧力が何らかの原因で増加したと
推定され、圧力が候補パラメータとして選定される。
【0063】尚、図7に示すデータでは、各パラメータ
ごとに各対応波長の変化の組み合わせが異なるため、三
つの対応波長の増減変化を求めれば、一つのパラメータ
を決定できる。しかし、ある二つのパラメータを増減変
化させたときに、三つの対応波長が全て同じ変化をする
場合もあり得る。このような場合、CPU35は、選択
する対応波長の数を増やしたり、処理中発光強度の値そ
のものを基準透過光データの値と比較して、候補パラメ
ータを選択する。
【0064】再び、図4のフロー図を用いて、CPU3
5の制御手順を説明する。候補パラメータを選択した
後、CPU35は、候補パラメータに対応する基準透過
光データをディスプレイ36に表示する(S106)。
このとき、ディスプレイ36には、(1)エッチング開始
後の時刻、(2)RAM35aから呼び出された、エッチ
ング開始後の時刻における候補パラメータの許容透過光
範囲、及び(3)現在の処理中透過光強度も併せて表示さ
れる。エッチング中に何らかの原因で候補パラメータが
許容範囲を越えて異常値になったときは、ディスプレイ
36に表示された処理中透過光強度が変化して許容透過
光範囲を越える。このとき、オペレータは、許容透過光
範囲の限界値と処理中透過光強度との差を求め、さら
に、この差を埋めるには候補パラメータの値をどれだけ
調整すれば良いかを、基準透過光データを参照して求め
る。
【0065】候補パラメータの調整量を求めたオペレー
タは、候補パラメータの値を正常な範囲に戻すべく、高
周波発生器等の各種計器を操作する。そして、処理中透
過光強度が許容透過光範囲内になるまで各種計器を操作
することにより、チャンバ6内の候補パラメータを所望
範囲の近傍に設定・維持することができ、これにより、
エッチング処理を安定な状態で進めることができる。
尚、処理中透過光強度が許容透過光範囲を越えたとき
に、CPU35が、その旨をアラームでオペレータに知
らせるように構成してもよい。また、許容透過光範囲の
限界値と処理中透過光強度との差をオペレータが求める
のではなく、CPU35が求めるようにしてもよい。
【0066】基準透過光データをディスプレイ36に表
示した後、CPU35は、エッチングがエンドポイント
に達しているか否かを判定する(S107)。尚、CP
U35は、エッチングがエンドポイントに達したか否か
の判定をするにあたって、ROM35bに記憶されてい
るデータや、オペレータにより入力された演算式を参照
する。エンドポイントに達していないときは、ステップ
104にリターンして、再び処理中透過光強度の算出を
行う。一方、エンドポイントである場合は、ステップ1
08に進み、エッチングが終了した旨をディスプレイ3
6に表示してオペレータに知らせる。また、チャンバ6
にエッチング終了指令を送出するように構成することも
当然可能である。
【0067】(第2実施形態)図8は、第2実施形態に
係る半導体製造装置2の全体構成を示しており、本実施
形態が第1実施形態と異なるのは、半導体製造条件設定
装置4に、各パラメータ値を制御する制御部40〜50
が装備されている点である。高周波制御部40は、高周
波発生器14に制御信号を送信して高周波電力および周
波数を制御するもので、磁界制御部42は、磁石コイル
20に制御信号を送信してチャンバ6内の磁界の強さを
制御するものである。また、温度制御部44は、温度調
整器18に制御信号を送信してチャンバ6内の温度を制
御するもので、バイアス電圧制御部46は、バイアス電
源16に制御信号を送信してバイアス電圧を制御するも
のである。さらに、圧力制御部48は、排気バルブ10
aに制御信号を送信してチャンバ6内の圧力を制御する
ものであり、ガス流量制御部50は、ガス導入バルブ8
aに制御信号を送信してガス流量を制御するものであ
る。これらの制御部40〜50は、全て制御部34のC
PU35に接続されている。
【0068】続いて、図9のフロー図を用いて、以上の
ように構成された半導体製造条件設定装置4により半導
体製造装置2の製造条件であるパラメータを設定する過
程を説明する。但し、ステップ101の対応波長の選択
から、ステップ105の候補パラメータの選定までは、
第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0069】ステップ105で候補パラメータを選定し
た後、CPU35は、処理中透過光強度が各パラメータ
の許容透過光範囲を越えたか否かを判定する(S10
6)。処理中透過光強度が許容透過光範囲を越えないと
きはエッチングが正常に行われていることを意味し、ス
テップ109に進んで、エッチングがエンドポイントに
達しているか否かを判定する。エンドポイントに達して
いないときは、ステップ104にリターンして、再び処
理中透過光強度の算出が行われる。一方、エンドポイン
トである場合は、ステップ110に進み、エッチングが
終了した旨をディスプレイ36に表示してオペレータに
知らせるとともに、CPU35は、各制御部40〜50
に停止信号を送信して、各制御部40〜50は、それぞ
れ高周波発生器14、磁石コイル20、温度調整器1
8、バイアス電源16、排気バルブ10a、ガス導入バ
ルブ8aに終了信号を送信して、エッチング終了動作を
行わせる。
【0070】一方、ステップ106において、処理中透
過光強度が許容透過光範囲を越えたときは、CPU35
は、各制御部40〜50に制御信号を送信する。例え
ば、候補パラメータとして、温度が選択されたとする。
この場合において、各対応波長の処理中透過光強度が温
度に関する許容透過光範囲を越えたときは、CPU35
(パラメータ値設定手段)は、温度制御部44に温度を
制御する旨の指令を送信し、当該指令を受信した温度制
御部44(パラメータ値制御手段)は、温度調整器18
を調整する。
【0071】温度制御部44に指令を送信した後、CP
U35は、各対応波長の処理中透過光強度が許容透過光
範囲内になったか否かを判定する(S108)。各対応
波長の処理中透過光強度が許容透過光範囲内にならない
場合は、CPU35は、ステップ107にリターンし
て、再び温度制御部44へ温度を制御する旨の指令を送
信する。一方、各対応波長の処理中透過光強度が許容透
過光範囲内になった場合は、温度がその時間における理
想的な値にあることになり、ステップ109に進んで、
エッチングがエンドポイントに達しているか否かを判定
する。尚、本実施形態では、温度を制御する場合につい
て説明したが、他のパラメータについても、同様に制御
することができる。
【0072】エッチングがエンドポイントに達した場合
は、ステップ111に進み、エッチングが終了した旨を
ディスプレイ36に表示してオペレータに知らせるとと
もに、CPU35は、各制御部40〜50に停止信号を
送信して、各制御部40〜50は、それぞれ高周波発生
器14、磁石コイル20、温度調整器18、バイアス電
源16、排気バルブ10a、ガス導入バルブ8aに終了
信号を送信して、エッチング終了動作を行わせる。本実
施形態の半導体製造装置2によれば、CPU35が各対
応波長の処理中透過光強度を許容範囲内にすることで各
パラメータを所望範囲に近付けることができるため、オ
ペレータが操作する必要がなくなる。このため、エッチ
ング処理をスムーズに進めつつ、高品質の半導体基板を
得ることができる。しかも、不良製品が低減し、歩留ま
りの改善を行える。また、半導体製造装置が安定状態か
ら逸脱する機会が減少するため、装置の稼働時間が延び
て、全体としての生産性が向上する。
【0073】(第3実施形態)第3実施形態の半導体製
造条件設定装置の構成は、第2実施形態の構成と同様で
ある。第2実施形態の半導体製造条件設定装置4と異な
るのは、各パラメータを理想的な範囲に設定・維持する
ために透過光の強度そのものを用いるのではなく、各対
応波長の透過光強度の比を用いる点に特徴がある。具体
的には、基準透過光データを、パラメータの値と各波長
の透過光強度の比の値(透過光強度に基づく値)との関
係を示すものとし、許容透過光範囲を各対応波長の透過
光強度の比で定めた範囲(透過光強度に基づく範囲)に
する。そして、各対応波長ごとに算出した処理中透過光
強度の比の値(処理中透過光強度に基づく値)が許容透
過光範囲を越えたときに、候補パラメータの値が調整さ
れることになる。
【0074】本実施形態の半導体製造条件設定装置によ
れば、各対応波長の透過光強度の値そのものでなく、各
対応波長間の透過光強度の比を用いて各種演算処理を行
っているため、あるエッチング処理で、例えば、チャン
バ外部の環境温度が変化してPDアレイの感度が低下し
たとしても、各対応波長の透過光強度の相対値は殆ど変
わらないので、基準透過光データとの比較の際に誤差が
生じにくく、候補パラメータを所望範囲の近傍に効率よ
く維持することができる。
【0075】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではない。例えば、ウエハへの処
理はエッチングに限られず、スパッタリングやプラズマ
CVDなど、他のプラズマプロセスでもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸収波長における透過光強度の変化を監視することで、
外部の計器では測定できないパラメータの変化を把握す
ることができ、半導体のプラズマプロセスを安定な状態
で行え、かつ、高品質な半導体を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体製造装置の全体構成
図である。
【図2】図2(a)は、監視窓の曇りを防止するために
メッシュ電極を用いた構造を示す図である。図2(a)
は、監視窓の曇りを防止するために環状電極を用いた構
造を示す図である。
【図3】タイミング信号生成部による受光タイミング信
号の生成方法を説明するために用いた図である。
【図4】第1実施形態に係るCPUの制御手順を示すフ
ロー図である。
【図5】第1実施形態において対応波長の選択方法を説
明するために用いた透過光強度データであり、図5
(a)は、パラメータ値を変化させる前の透過光強度を
示す図である。図5(b)は、パラメータ値を強制的に
変化させた場合の透過光強度を示す図である。
【図6】図6(a)は、高周波電力の基準透過光データ
を示す図である。図6(b)は、ガス流量の基準透過光
データを示す図である。図6(c)は、圧力の基準透過
光データを示す図である。
【図7】図6(a)〜(c)の基準透過光データに基づ
いて、パラメータと対応波長との関係をまとめた表であ
る。
【図8】第2実施形態に係る半導体製造装置の全体構成
図である。
【図9】第2実施形態に係るCPUの制御手順を示すフ
ロー図である。
【符号の説明】
2…半導体製造装置、4…半導体製造条件設定装置、5
…光出力部、6…チャンバ、7…ウエハ、8…ガス導入
ポート、8a…ガス導入バルブ、10…排気ポート、1
0a…排気バルブ、11…タイミング信号生成部、12
a…上部電極、12b…下部電極、13…プラズマ、1
4…高周波発生器、16…バイアス電源、18…温度調
整器、20…磁気コイル、22…突出部、24…監視
窓、26…ヒータ、29…ゲート、34…制御部。
フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 BA08 BB02 BB07 BB11 BB13 CA02 CA03 CA06 CA08 CB02 CB16 5F045 AA08 AA19 BB01 BB04 EH01 EH13 EH16 EH20 GB05 GB06 GB07 GB08 GB16 GB17 5F103 AA08 AA10 BB42 BB48 BB51 BB52 BB54 BB56 BB57 BB58 BB59 NN01 NN02 NN03 NN04 NN05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ内に発生させたプラズマを使用
    して被処理基板に処理を施す半導体製造工程の製造条件
    を設定する方法であって、 前記プラズマに光を照射する工程と、 前記プラズマを透過した前記光を分光する工程と、 分光された前記透過光の各波長の透過光強度を算出する
    工程と、 前記透過光強度に基づいて、前記プラズマにおける吸収
    波長を算出する工程と、 前記製造条件である複数のパラメータの値を増減変化さ
    せたときに当該パラメータの増減変化に伴って前記透過
    光強度が変化する前記吸収波長の中から、少なくとも二
    以上の前記吸収波長を対応波長として前記各パラメータ
    ごとに選択する工程と、 前記パラメータの値と、前記各対応波長の前記透過光強
    度に基づく値との関係を示す基準透過光データを前記各
    パラメータごとに作成する工程と、 前記パラメータの許容範囲に対応した、前記各対応波長
    の前記透過光強度に基づく範囲である許容透過光範囲を
    前記各パラメータごとに決定する工程と、 前記被処理基板に前記処理を施す際に得られる前記透過
    光の前記各対応波長の透過光強度である処理中透過光強
    度を算出する工程と、 前記基準透過光データに基づいて、前記処理中透過光強
    度に応じた候補パラメータを前記各パラメータの中から
    選定する工程と、 前記処理中透過光強度に基づく値が前記許容透過光範囲
    を越えたときに、当該処理中透過光強度に基づく値が前
    記許容透過光範囲内になるまで前記候補パラメータの値
    を調整する工程と、 を備えることを特徴とする半導体製造条件設定方法。
  2. 【請求項2】 前記パラメータは、前記プラズマを生成
    するための高周波電力、前記プラズマを生成するための
    周波数、前記プラズマ内に含まれるイオン又はラジカル
    を前記被処理基板方向へ誘導するためのバイアス電圧、
    前記チャンバ内に流入するガスの流量、前記チャンバ内
    の圧力、前記プラズマを高密度に維持するための磁界の
    強さ、又は前記チャンバ内の温度のうちの少なくとも一
    つであることを特徴とする請求項1記載の半導体製造条
    件設定方法。
  3. 【請求項3】 チャンバ内に発生させたプラズマを使用
    して被処理基板に処理を施す半導体製造工程の製造条件
    を設定する装置であって、 前記プラズマに向けて光を出力する光出力手段と、 前記プラズマを透過した前記光を分光する分光手段と、 前記透過光の分光方向に分解能を有し、分光された前記
    透過光の各波長成分を受光するとともに当該透過光の各
    波長の強度に応じた電気信号を出力する光検出手段と、 前記光検出手段から出力された電気信号に基づいて、前
    記透過光の各波長の強度を算出する透過光強度算出手段
    と、 前記透過光強度算出手段より算出された透過光強度に基
    づいて、前記プラズマにおける吸収波長を算出する吸収
    波長算出手段と、 前記製造条件である複数のパラメータの値を増減変化さ
    せたときに当該パラメータの増減変化に伴って前記透過
    光強度が変化する前記吸収波長の中から、少なくとも二
    以上の前記吸収波長を対応波長として前記各パラメータ
    ごとに選択する対応波長選択手段と、 前記パラメータの値と、前記各対応波長の前記透過光強
    度に基づく値との関係を示す基準透過光データを前記各
    パラメータごとに作成する基準透過光データ作成手段
    と、 前記パラメータの許容範囲に対応した、前記各対応波長
    の透過光強度に基づく範囲である許容透過光範囲を前記
    各パラメータごとに決定する許容透過光範囲決定手段
    と、 前記被処理基板に前記処理を施す際に得られる前記透過
    光の前記各対応波長の透過光強度である処理中透過光強
    度を算出する処理中透過光強度算出手段と、 前記基準透過光データに基づいて、前記処理中透過光強
    度に応じた候補パラメータを前記各パラメータの中から
    選定する候補パラメータ選定手段と、 を備えることを特徴とする半導体製造条件設定装置。
  4. 【請求項4】 制御信号を受信することにより前記候補
    パラメータの値を制御するパラメータ値制御手段と、 前記処理中透過光強度に基づく値が前記許容透過光範囲
    を越えたときに、当該処理中透過光強度に基づく値が前
    記許容透過光範囲内になるまで前記パラメータ値制御手
    段に前記制御信号を送信するパラメータ値設定手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項3記載の半導体製
    造条件設定装置。
  5. 【請求項5】 前記パラメータは、前記プラズマを生成
    するための高周波電力、前記プラズマを生成するための
    周波数、前記プラズマ内に含まれるイオン又はラジカル
    を前記被処理基板方向へ誘導するためのバイアス電圧、
    前記チャンバ内に流入するガスの流量、前記チャンバ内
    の圧力、前記プラズマを高密度に維持するための磁界の
    強さ、又は前記チャンバ内の温度のうちの少なくとも一
    つであることを特徴とする請求項3記載の半導体製造条
    件設定装置。
  6. 【請求項6】 前記光出力手段が出力状態にあるときに
    所定時間を指示する第一の受光タイミング信号および前
    記光出力手段が出力停止状態にあるときに前記所定時間
    と同時間を指示する第二の受光タイミング信号を生成す
    るタイミング信号生成手段を備え、 前記光検出手段は、前記第一の受光タイミング信号に基
    づいて前記所定時間だけ、第一受光可能状態になると共
    に、前記第二の受光タイミング信号に基づいて前記所定
    時間と同時間だけ、第二受光可能状態になり、 前記透過光強度算出手段は、前記第一受光可能状態にあ
    る前記光検出手段から出力された電気信号と前記第二受
    光可能状態にある前記光検出手段から出力された電気信
    号との差に基づいて、前記透過光強度を算出することを
    特徴とする請求項3記載の半導体製造条件設定装置。
  7. 【請求項7】 チャンバ内にプラズマを発生させ、当該
    プラズマを使用して被処理基板に処理を施すことにより
    半導体基板を製造する半導体製造装置において、 請求項3〜請求項6の何れか一項記載の半導体製造条件
    設定装置を備え、 前記チャンバは、当該チャンバ内に前記光を入射するた
    めの入射窓と、当該チャンバ内の前記プラズマの発光及
    び前記透過光を外部へ放出させるための監視窓とを有
    し、 前記半導体製造条件設定装置の前記分光手段は、前記監
    視窓を通過した前記プラズマ光及び前記透過光が入射す
    る位置に配置されていることを特徴とする半導体製造装
    置。
  8. 【請求項8】 前記入射窓又は前記監視窓のうち少なく
    とも一方は、曇り止め手段を備えていることを特徴とす
    る請求項7記載の半導体製造装置。
  9. 【請求項9】 前記曇り止め手段は、前記入射窓又は前
    記監視窓のうち少なくとも一方を加熱するヒータである
    ことを特徴とする請求項8記載の半導体製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項7〜請求項9の何れか一項記載
    の半導体製造装置により前記処理を施されたことを特徴
    とする半導体基板。
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