JP2000020196A - 視線入力装置 - Google Patents

視線入力装置

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JP2000020196A
JP2000020196A JP18607598A JP18607598A JP2000020196A JP 2000020196 A JP2000020196 A JP 2000020196A JP 18607598 A JP18607598 A JP 18607598A JP 18607598 A JP18607598 A JP 18607598A JP 2000020196 A JP2000020196 A JP 2000020196A
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character
area
line
sight
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JP18607598A
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English (en)
Inventor
Masami Maekawa
正実 前川
Hiroshi Muraoka
寛 村岡
Akiko Morishita
章子 森下
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な大きさの文字を表示させることで、効率
良く文字の入力を行なうことができる視線入力装置を提
供する。 【解決手段】文字領域42には、複数種類の文字群の一
部を表示する。観察者の視線の位置を示す視線カーソル
4によって、文字領域42内の文字を選び入力する。ま
た、文字領域42に表示されていない文字を入力する場
合には、文字領域42の端側に文字の一部分が表示され
ている文字の位置に視線カーソル4を移動させる。この
位置に視線カーソル4が移動すると、文字領域42内の
文字群はスクロールして、新たな文字が文字領域42内
に表示される。観察者は、希望する文字が表示される
と、その文字に視線カーソル4を移動させて文字の入力
を行なう。したがって、文字領域42の各文字は、視線
入力を行なうのに十分な大きさで表示されているので、
文字入力を効率良く行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表示画面を観察
する観察者の眼球の動きに応じて、表示画面上の視線の
位置を検出することにより、その視線の位置に応じて、
文字などの入力を行なう視線入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、筋萎縮性側索硬化症や、肢体麻痺
の身体障害者などが、他の者とのコミュニケーションを
取るために、以下のような手段が取られている。まず、
第1の手段としては、身体障害者が口にくわえた棒(マ
ウスステック)などによって、アルファベットや50音
文字などが一覧で表示されたボード上の特定の文字を指
し示すことで、身体障害者自身の意思を文章として伝え
るという手段がある。
【0003】また、重度の身体障害者の場合には、上述
する手段によってもコミュニケーションを取ることが困
難なので、第2の手段として、全アルファベットや50
音文字の一覧をモニタの表示画面に表示させる。その一
覧上の単一の文字を強調して表示させて、その強調を別
種の文字に順次移動させて表示させる。身体障害者に
は、身体の一部の僅かな動きを検出する検出器を取り付
けておく。身体障害者は、表示画面を観察しながら、希
望する文字が強調された場合に、身体の一部を僅かに動
かすことで、その希望する文字を入力する。この希望す
る文字の入力を繰り返すことにより、身体障害者自身の
意思を文章として伝えるという手段がある。
【0004】しかし、第1の手段のマウスステックを利
用する場合には、身体障害者は、頭部を動かすことで文
字などを指し示す必要があるので、身体障害者に対する
負担が大きく、長時間にわたるコミュニケーションを取
ることができないという問題がある。また、第2の手段
のモニタ上で強調される文字などを観察しながら、希望
する文字が強調されるまで待ち、強調されたときに、身
体の一部を動かしてその文字を選択する必要があるの
で、選択するタイミングが難しく身体障害者に精神的・
身体的な負担をかけるという問題もある。
【0005】近年、このような問題から、比較的障害が
生じにくい眼球の動き、すなわち身体障害者の視線を利
用することで、身体障害者の意思を伝える技術が提案さ
れている。
【0006】具体的には、身体障害者の眼球に赤外光を
照射して、その反射光をカメラで撮像することで、眼球
の動きを検出する視線検出器を身体障害者に装着させ
る。この身体障害者は、モニタに表示されたアルファベ
ットや50音文字の一覧上の特定の文字に視線を移動さ
せることで、その視線の位置に応じた入力をしようとす
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。
【0008】従来の視線検出器は、身体障害者の視線を
検出する精度が悪く、実際の視線の位置よりも多少ずれ
る場合がある。また、眼球自身は常に左右または上下に
動いているので、比較的狭い領域内に視線の位置を一定
時間固定することは難しい。その結果、身体障害者は、
モニタの決められた表示画面内に表示された多数の文字
(50音文字の一覧や、全アルファベット文字)の中か
ら、比較的小さく表示されている単一の文字に視線の位
置を持ってくることは困難であり、文字が選び難くく、
文字の入力効率が悪いという問題がある。つまり、従来
のモニタの表示画面には、キーボードに相当する画像
や、50音文字の一覧が表示されているので、表示画面
上に表示される一つ一つの文字が小さく、視線の位置精
度に対して、その表示される文字は十分な大きさが無い
という問題がある。
【0009】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、視線の位置精度に対して、十分な大
きさの文字を表示させることで、効率良く文字の入力を
行なうことができる視線入力装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、表示手段に表示された視
線入力領域を観察する観察者の眼球の動きに応じて、前
記視線入力領域上の視線の位置を検出する視線検出手段
を備え、前記視線検出手段によって検出された、視線入
力領域上の視線の位置に応じた入力を行なう視線入力装
置において、(a)前記視線入力領域に、複数種類の文
字群の一部の文字群が表示される文字領域を表示する文
字領域表示手段と、(b)前記視線の位置が特定領域に
移動されると、前記文字領域内に表示される文字群をス
クロールさせて、前記文字領域内に新たな文字を表示さ
せる文字群スクロール手段と、(c)前記視線の位置が
前記文字領域内の文字群上にある場合に、その視線の位
置にある文字を入力する入力手段とを備えたことを特徴
とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の視線入力装置において、前記特定領域は、前記文字領
域の端側に表示される文字である。
【0012】請求項3に記載の発明は、表示手段に表示
された視線入力領域を観察する観察者の眼球の動きの応
じて、前記視線入力領域上の視線の位置を検出する視線
検出手段を備え、前記視線検出手段によって検出され
た、視線入力領域上の視線の位置に応じた入力を行なう
視線入力装置において、(a)前記視線入力領域に、ア
ルファベット文字の中から選ばれた一群のアルファベッ
ト文字が表示される文字領域を表示する文字領域表示手
段と、(b)前記文字領域表示手段で表示された文字領
域内の一群のアルファベット文字上に視線の位置がある
場合に、その視線の位置にあるアルファベット文字をロ
ーマ字で入力する入力手段とを備えたことを特徴とする
ものである。
【0013】請求項4に記載の発明は、表示手段に表示
された視線入力領域を観察する観察者の眼球の動きの応
じて、前記視線入力領域上の視線の位置を検出する視線
検出手段を備え、前記視線検出手段によって検出され
た、視線入力領域上の視線の位置に応じた入力を行なう
視線入力装置において、(a)前記視線入力領域に、複
数種類の文字群ごとの見出しである見出し文字が表示さ
れる見出し文字領域を表示する見出し文字領域表示手段
と、(b)前記見出し文字領域表示手段で表示された見
出し文字領域内の見出し文字に視線の位置がある場合
に、その見出し文字に属する複数種類の文字群を表示す
る文字群表示手段と、(c)前記文字群表示手段によっ
て表示された文字群上に視線の位置がある場合に、その
視線の位置にある文字を入力する入力手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0014】〔作用〕本発明の作用は次のとおりであ
る。請求項1に記載の発明によれば、表示手段は、視線
入力をするための領域である視線入力領域を表示する。
観察者は、表示手段に表示された視線入力領域を観察す
る。視線検出手段は、観察者の眼球の動きから視線入力
領域上の観察者の視線の位置を検出する。文字領域表示
手段は、複数種類の文字群における一部の文字群を表示
するための文字領域を、視線入力領域内に表示する。観
察者が特定領域を見ると、視線検出手段によって検出さ
れた視線の位置が、特定領域に移動する。文字群スクロ
ール手段は、特定領域に視線の位置が移動すると、文字
領域内に表示されている文字群をスクロールさせて、文
字領域内に今まで表示されていなかった新たな文字を表
示させる。観測者は、文字領域上に表示された希望する
文字を見ることで、その文字に視線の位置が移動する。
観測者は、入力手段によってその文字を入力する。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、観測者
は、特定領域である、文字領域の端側に表示される文字
に視線の位置を移動させると、文字領域に表示されてい
た文字群が文字群スクロール手段によってスクロールさ
れ、新たな文字が文字領域内に表示される。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、表示手段
は、視線入力をするための領域である視線入力領域を表
示する。観察者は、表示手段に表示された視線入力領域
を観察する。視線検出手段は、観察者の眼球の動きから
視線入力領域上の観察者の視線の位置を検出する。文字
領域表示手段は、アルファベット文字の中から選ばれ
た、ローマ字入力に必要な一群のアルファベット文字が
表示される文字領域を、視線入力領域内に表示する。観
察者は、文字領域上に表示されたアルファベット文字に
視線の位置を移動させることで、入力手段によって、そ
のアルファベット文字をローマ字入力する。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、表示手段
は、視線入力をするための領域である視線入力領域を表
示する。観察者は、表示手段に表示された視線入力領域
を観察する。視線検出手段は、観察者の眼球の動きから
視線入力領域上の観察者の視線の位置を検出する。見出
し文字領域表示手段は、複数種類の文字群ごとの見出し
である見出し文字が表示される見出し文字領域を、視線
入力領域内に表示する。観察者は、見出し文字領域に表
示される任意の見出し文字上に視線の位置を移動させる
と、文字群表示手段は、その見出しに属する複数種類の
文字群を表示する。その表示された文字群内の任意の文
字に視線の位置が移動されると、入力手段によってその
文字が入力される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施例を説明する。 <第1実施例>本発明の第1実施例に係る視線入力装置
を図1に示す。この視線入力装置は、観察者Mの視線の
位置を検出する視線検出系ユニット60と、観察者Mが
観察する画像や視線の位置などを表示する表示系ユニッ
ト10とを備えて構成されている。なお、視線検出系ユ
ニット60は、本発明における視線検出手段に相当す
る。
【0019】視線検出系ユニット60は、観察者Mの眼
球像を撮像する眼球像撮像部61を備えている。この眼
球像撮像部61は、図示しない赤外線源から赤外線を観
察者Mの眼球に向けて照射して、図示しないCCDカメ
ラで眼球像を撮像する。眼球像撮像部61で撮像された
眼球像は、逐次画像処理部62へ送られる。
【0020】画像処理部62は、眼球像撮像部61から
送られてきた眼球像を、予め設定されているしきい値に
より、例えば2値化する。2値化された眼球像は、視線
位置演算部63に送られる。
【0021】視線位置演算部63は、画像処理部62か
ら逐次送られてくる2値化された眼球像の変化を観察し
て、眼球の動きを算出し、眼球の動きの応じた視線位置
の移動を視線位置情報として表示系ユニット10の制御
部11に送る。
【0022】表示系ユニット10は、いわゆるコンピュ
ータシステムで構成されており、表示系ユニット10を
統括的に制御するCPUなどで構成される制御部11を
備えている。
【0023】制御部11は、プログラムメモリ12に予
め記憶されている所定のプログラムに従って動作するも
のであり、ワークメモリ13に記憶された文字情報等に
基づいて、所定の表示画面を表示部15に表示したり、
視線検出系ユニット60から送られる視線位置情報に基
づいて、観察者Mの視線の位置を表示したりするもので
ある。なお、制御部11は、本発明における文字領域表
示手段、文字群スクロール手段、見出し文字領域表示手
段、文字群表示手段に相当する。
【0024】表示部15は、制御部11の命令に応じた
表示を行なう、CRTモニタや液晶モニタなどの表示装
置である。なお、表示部15は、本発明における表示手
段に相当する。
【0025】入力部14は、観察者Mの指示を制御部1
1に伝えるものであり、例えば、マウスやキーボードな
どの入力装置である。入力部14は、本発明における入
力手段に相当する。なお、入力部14は、例えば身体の
一部の僅かな運動を検出するものや、一箇所を一定時間
注視することで、制御部11に指示を伝える装置であっ
てもよい。
【0026】以下、表示系ユニット10で行なわれる処
理を図2のフローチャートを参照しながら説明する。な
お、第1実施例のワークメモリ13には、図3に示すよ
うに、複数種類の文字が記憶されている。
【0027】ステップS1(初期画面を表示) 視線入力装置が起動されると、制御部11は、複数種類
の文字群が記憶されているワークメモリ13内に、表示
部15に文字群を表示するための文字領域に相当する矩
形領域3を設定する。さらに、制御部11は、予め設定
されている初期画面に合わせて、矩形領域3内に含まれ
る文字群を表示する文字領域を表示する。ステップS1
は、本発明における文字領域表示手段の機能に相当す
る。
【0028】具体的には、図4に示すように、表示部1
5の初期画面には、視線入力するための領域である視線
入力領域40と、観察者Mの眼球の動きに応じて移動
し、視線の位置を示す視線カーソル4と、複数種類の文
字群が表示される文字領域42と、視線によって指定さ
れた文字が入力されるテキスト領域41と、テキスト領
域41に入力された文字を漢字などに変換する変換ボタ
ン43と、テキスト領域41に入力された文字を漢字な
どに変換しない無変換ボタン44などが表示されてい
る。文字領域42に表示される文字群は、ワークメモリ
13内に設定された矩形領域3で囲まれた文字群であ
る。
【0029】ステップS2(視線位置を移動) 画面が表示されると、観察者Mは視線を移動させて、表
示部15の文字領域42内に表示される希望する文字を
注視する。視線検出系ユニット60は、観察者Mの眼球
の動きを逐次検出するとともに、その視線位置情報を制
御部11に送る。制御部11は、視線検出系ユニット6
0から送られてきた視線位置情報に基づいて、視線入力
領域40上に表示される視線カーソル4を移動させる。
この視線カーソル4は、観察者Mの視線の位置に相当す
る。
【0030】例えば、観察者Mが文字領域42上の文字
「く」を注視した場合には、制御部11は、視線位置情
報に基づいて視線カーソル4を逐次移動させる。その結
果、視線カーソル4は、最終的に観察者Mに注視された
位置である文字「く」上に表示される。制御部11は、
視線カーソル4が文字「く」上に移動すると、文字
「く」が表示されている領域を例えば強調して表示する
(図4では斜線で示す)。これにより、観察者Mは、自
分の視線が文字「く」上に移動したことを把握する。
【0031】ステップS3(文字を入力) 観察者Mは、希望する文字「く」上に視線の位置が移動
したら、入力部14から制御部11に文字の入力を指示
する。制御部11は、入力部14から入力の指示がある
と、視線カーソル4が重なり強調されている文字をテキ
スト領域41に入力する。なお、ステップS3は、入力
手段の機能に相当する。
【0032】なお、「ひらがな」だけを入力する場合に
は、入力と同時にその文字を確定させる。また、テキス
ト領域41に入力された文字を漢字等に変換する場合に
は、テキスト領域41に入力された文字を漢字等に変換
可能な未確定の状態とする。例えば、未確定の文字
「く」を漢字に変換する場合には、変換ボタン43上に
視線カーソル4(視線の位置)を移動させた後、入力部
14によって指示することで、文字「く」は例えば漢字
「区」に変換される。また、漢字に変換しない場合に
は、無変換ボタン44を選ぶことで、文字「く」で確定
される。
【0033】ステップS4(新たな文字を表示) 観察者Mは、希望する文字が、図4に示す文字領域42
に表示されていない場合には、図5に示すように、視線
カーソル4を文字領域42の端側で文字の一部分が表示
されている位置にまで移動させる。つまり、観察者M
は、希望する文字が文字領域42の文字群の下方にある
と判断した場合には、文字領域42の下端側の文字を注
視する。
【0034】制御部11は、文字領域42に下端側で文
字の一部だけが表示されている位置にまで、視線カーソ
ル4が移動してくると、その下端側に視線カーソル4が
移動したことが判るように、下端側の全ての文字を強調
させて表示する。また、制御部11は、ワークメモリ1
3内に設定した矩形領域3を下方に移動させる(図3参
照)。さらに、制御部11は、矩形領域3の下方への移
動に従って、矩形領域3内の文字群を逐次文字領域42
に表示する。その結果、視線カーソル4の位置が文字領
域42の下端側にある間、文字領域42に表示される文
字群はスクロールして、文字領域42には順次新たな文
字が表示される。
【0035】観察者Mは、希望する文字が文字領域42
内に現れると、その文字を注視して、視線カーソル4を
移動させる。このとき、視線カーソル4は、文字領域4
2の下端側から離れるので、文字領域42内の文字群の
スクロールは停止する。観察者Mは、希望する文字に視
線カーソル4を合わせて、その文字を入力する。なお、
矩形領域3は、ワークメモリ13内の文字群の終端にま
で移動すると、その文字群の先端に移動する。その結
果、文字領域42の文字群の表示はループ状に繰り返し
表示される。ステップS4は、本発明における文字群ス
クロール手段の機能に相当する。
【0036】ステップS5(終了?) さらに、文字の入力を続ける場合には、ステップS2〜
S4を繰り返し行なうことで、文字を入力し文章を作成
する。文字の入力を続けない場合には、処理を終了す
る。
【0037】上述した装置によれば、複数種類の文字群
の一部だけを文字領域42に表示させることで、一つ一
つの文字を大きく表示することができるので、各々の文
字を視線によって選び易くすることができる。また、文
字領域42の端側に表示される文字に視線の位置を合わ
せることで、文字領域42に表示される文字群をスクロ
ールすることができるので、視線の移動を最小限にでき
るとともに、視線を移動させた位置から新たな文字が現
れるので、複数種類の文字群の一覧から希望する文字を
探すのと同様に自然な感覚で文字を探すことができる。
その結果、視線による文字の入力を効率良く行なうこと
ができる。
【0038】また、日本語で生活している多くの者は、
日本語のいわゆる50音表のレイアウトを容易にイメー
ジすることができる。本実施例の文字領域42には、5
0音表に基づいた表示をするので、希望する文字のある
場所を容易に判断することができる。その結果、希望す
る文字を容易に見つけることがきる。
【0039】<第2実施例>次に、第2実施例について
説明する。第2実施例に係る視線入力装置の構成は、第
1実施例の装置構成と共通するので、同一符号を付して
その説明を省略する。また、第2実施例の表示系ユニッ
ト10で行なわれる処理を図6に示すフローチャートを
参照しながら説明する。なお、第2実施例のワークメモ
リ13には、ローマ字入力に必要最小限のアルファベッ
ト文字が記憶されている。
【0040】ステップT1(初期画面を表示) 視線入力装置が起動されると、制御部11は、ワークメ
モリ13からローマ字入力に必要な一群のアルファベッ
ト文字を呼び出す。それら一群のアルファベット文字が
表示される文字表示領域を初期画面に合わせて表示す
る。ステップS1は、本発明における文字領域表示手段
の機能に相当する。
【0041】具体的には、図7に示すように、表示部1
5に初期画面には、視線入力領域40と、視線カーソル
4と、ローマ字入力に必要最小限のアルファベット文字
が表示される文字領域42と、テキスト領域41と、変
換ボタン43と、無変換ボタン44と、小文字の母音を
入力するための小文字ボタン45などが表示されてい
る。
【0042】文字領域42には、ローマ字入力に必要最
小限のアルファベット文字である、「K」、「S」、
「T」、「N」、「H」、「M」、「Y」、「R」、
「W」、「A」、「I」、「U」、「E」、「O」と、
濁点を示す「゛」と、破裂音を示す「゜」とが表示され
る。なお、本発明はこれらのアルファベット文字だけに
限定されるものではない。例えば、破裂音として「P」
を用いたり、濁音として「D」を用いたりすることもで
きる。
【0043】ステップT2(視線位置を移動) 観察者Mは、視線を移動させて、表示部15の文字領域
42内に表示される希望するアルファベット文字を注視
する。文字領域42上の注視された文字上に視線カーソ
ル4が表示される。
【0044】例えば、観察者Mが文字「つ」をテキスト
領域41に入力したい場合には、アルファベット文字
「T」および「U」を各々注視する必要がある。このと
き、観察者Mがアルファベット文字「T」を注視する
と、視線カーソル4は、アルファベット文字「T」上に
表示され、アルファベット文字「T」が表示されている
領域が強調して表示される。観察者Mは、視線カーソル
4の位置や、強調されたアルファベット文字「T」を観
察することで、自分の視線が「T」上に移動したことを
把握する。
【0045】ステップT3(ローマ字を入力) 観察者Mは、希望するアルファベット文字上に視線カー
ソル4が表示され、そのアルファベット文字が強調され
たら、入力部14から制御部11にアルファベット文字
の入力を指示する。制御部11は、入力手段から入力の
指示があると、視線カーソル4の位置に強調されて表示
されたアルファベット文字を一旦ワークメモリ13に記
憶する。さらに、制御部11は、そのアルファベット文
字が母音の場合には、そのままアルファベット文字を日
本語の50音文字に変換して、テキスト領域41に入力
する。一方、入力が指示されたアルファベット文字が子
音の場合には、次に母音が入力されるまでワークメモリ
13に記憶しておき、母音が入力されることで、その子
音と母音との組合せによる日本語の50音文字をテキス
ト領域41に入力する。つまり、ステップT3では、ロ
ーマ字入力を行なう。
【0046】例えば、日本語の50音文字である文字
「つ」を入力する場合には、アルファベット文字「T」
を入力した後、アルファベット文字「U」を入力する。
制御部11は、アルファベット文字(子音「T」+母音
「U」)を把握することで、文字「つ」をテキスト領域
41に入力する。また、テキスト領域41に入力された
文字は、変換ボタン43または無変換ボタン44を選ぶ
ことで、適宜漢字に変換される。さらに、小文字の母音
を入力する場合には、母音を入力した後に小文字ボタン
45を選ぶことで入力することができる。ステップS3
は、入力手段の機能に相当する。
【0047】ステップT4(終了?) さらに、文字の入力を続ける場合には、ステップT2〜
T3を繰り返し行なうことで、文章を入力する。文字の
入力を続けない場合には、処理を終了する。
【0048】上述した装置によれば、ローマ字入力にす
ることで、文字領域42に表示する文字数を低減させて
いるので、一つ一つの文字を大きく表示することができ
る。その結果、視線による文字の入力効率を向上させる
ことができる。
【0049】<第3実施例>次に、第3実施例について
説明する。第3実施例に係る視線入力装置の構成は、第
1実施例の装置構成と共通するので、同一符号を付して
その説明を省略する。また、表示系ユニット10で行な
われる処理を図8に示すフローチャートを参照しながら
説明する。なお、第3実施例のワークメモリ13内に
は、図9に示すように、複数個の見出し文字と、各見出
し文字に対応付けられた複数種類の文字群が記憶されて
いる。
【0050】ステップU1(初期画面を表示) 視線入力装置が起動されると、制御部11は、ワークメ
モリ13内に記憶された見出し文字を呼び出し、各見出
し文字が並べて表示される見出し文字領域を、予め設定
されている初期画面に合わせて表示する。ステップU1
は、本発明における見出し文字領域表示手段の機能に相
当する。
【0051】具体的には、図10に示すように、表示部
15の初期画面には、視線入力領域40と、視線カーソ
ル4と、各見出し文字が一列に並べられて表示される見
出し文字領域46と、テキスト領域41と、テキスト領
域41に入力された文字を漢字などに変換する変換ボタ
ン43と、テキスト領域41に入力された文字を漢字な
どに変換しない無変換ボタン44などが表示されてい
る。
【0052】ステップU2(見出し文字を選ぶ) 観察者Mは、視線を移動させて、表示部15の見出し文
字領域46内に表示される希望する文字が属する見出し
文字を注視する。視線検出系ユニット60は、観察者M
の眼球の動きに応じた視線位置情報を制御部11に送
る。制御部11は、視線位置情報に基づいた視線入力領
域40上の位置に視線カーソル4を表示する。その視線
カーソル4は、ほぼ注視された位置に表示される。
【0053】例えば、観察者Mが見出し文字領域46上
の見出し文字「さ行/た行」を注視すると、視線カーソ
ル4は、観察者Mの視線とともに移動して、見出し文字
「さ行/た行」上に表示される。制御部11は、その視
線カーソル4が重なった見出し文字「さ行/た行」を強
調して表示する(図10参照)。観察者Mは、強調され
た見出し文字「さ行/た行」を観察することで、自分の
視線が見出し文字「さ行/た行」上にあることを把握す
る。観察者Mは、希望する見出し文字上に視線カーソル
4が移動すると、入力部14を操作してその見出し文字
を選ぶ。
【0054】ステップU3(文字群を表示) 制御部11は、入力部14からの指示を受けて、視線カ
ーソル4が重ねられた見出し文字「さ行/た行」に対応
付けられた文字群をワークメモリ13から呼び出す。さ
らに、制御部11は、図11に示すように、ワークメモ
リ13から呼び出された文字群を表示する文字群表示領
域47を視線入力領域40上に重ねて表示する。例え
ば、見出し文字「さ行/た行」が選ばれた場合には、文
字群「さ、し、す、せ、そ、た、ち、つ、て、と」が文
字群表示領域47に表示される。ステップU3は、本発
明における文字群表示手段の機能に相当する。
【0055】ステップU4(文字を入力) 文字群表示領域47が表示されると、観察者Mは、希望
する文字「つ」に視線の位置を移動させる。視線カーソ
ル4は、観察者Mが注視する文字「つ」上に表示され
る。観察者Mは、希望する文字「つ」上に視線カーソル
4が表示され、その文字「つ」が強調されると、入力部
14から制御部11に文字の入力を指示する。制御部1
1は、入力手段から文字の入力の指示があると、視線カ
ーソル4の位置に強調されて表示された文字「つ」をテ
キスト領域41に入力する。この場合にも、第1実施例
と同様に適宜漢字変換することができる。なお、希望す
る文字が文字群表示領域47に表示されていない場合に
は、閉じるボタン48を選ぶことで、表示されている文
字群表示領域47が閉じられる。ステップU4は、本発
明における入力手段の機能に相当する。
【0056】ステップU5(終了?) さらに、文字の入力を続ける場合には、ステップU2〜
U4を繰り返し行なうことで、文章を入力する。文字の
入力を続けない場合には、処理を終了する。
【0057】上述した装置によれば、複数種類の文字群
を複数個に分割して、その分割された文字群ごとに見出
し文字を表示させているので、一つ一つの見出し文字を
大きく表示することができる。また、見出し文字を選ぶ
ことで、比較的少数の文字で構成される文字群を表示さ
せているので、この文字群に含まれる各文字を大きく表
示することができる。その結果、希望する文字を容易に
探すことができ、各文字が選び易いので、効率良く文字
を入力することができる。
【0058】この発明は以下のように変形実施すること
が可能である。 (1)本発明は、上述した第1実施例で示した文字領域
42の文字群の表示態様に限定されるものではなく、例
えば、文字領域42に表示される文字数を少なくして、
縦・横・斜めにスクロールさせるようにすることもでき
る。
【0059】(2)上述した第1実施例では、50音文
字の行(例えば、あ行など)を縦に並べて表示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、一般
的な50音表のように、横に並べて表示させることもで
きる。この場合には、文字領域に表示される文字群は横
方向にスクロールさせる。
【0060】(3)上述した第1実施例では、文字領域
42の端側に表示された文字の位置を本発明の特定領域
としたが、例えば、文字領域42外に特定のボタンを表
示させて、そのボタン上に視線が移動した場合に、文字
領域42に表示される文字群をスクロールさせるように
してもよい。また、文字領域42外に視線が移動した場
合に文字群をスクロールさせるようにしてもよい。
【0061】(4)上述した第3実施例では、各見出し
文字を見出し文字領域46内に固定して表示させていた
が、例えば、図12に示すように表示させることもでき
る。
【0062】図12に示すように、50音の各行の先頭
文字を見出し文字領域50内で横方向に常にスクロール
させた状態で表示する。この見出し文字領域50内の特
定位置(図12では太枠の範囲)54で、その文字の大
きさを強調させて表示させる。観察者Mは、希望する文
字が含まれる「行」の先頭の文字が特定位置54で強調
された際に、入力部14から見出し文字領域50内のス
クロールの停止を指示する。制御部11は、特定位置5
4で停止した文字の「行」に含まれる全ての文字である
文字群52を表示する。観察者Mは、視線カーソル4に
よって、文字群52の中から希望する文字を入力する。
したがって、見出し文字を視線によって選ばなくてもよ
いので、見出し文字領域を小さくすることができる。そ
の結果、各文字の表示をより大きくすることがきる。
【0063】(5)上述した第1〜第3実施例では、視
線の位置を示すための視線カーソル4を表示し、この視
線カーソル4が重なった文字を強調したが、例えば、視
線カーソル4を表示せずに、視線の位置の移動に伴っ
て、強調される文字が順次移動するように表示させるよ
うにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、複数種類の文字群の一部の文
字群を文字領域に表示しているので、表示される文字の
大きさは、全ての文字群を表示した場合に比べて、比較
的大きく表示させることができる。その結果、視線によ
って文字を選び易くなり、文字の入力効率を向上させる
ことができる。
【0065】請求項2に記載の発明によれば、文字領域
内の文字群をスクロールさせるための特定領域を文字領
域内の端側に表示させる文字にしているので、文字群を
スクロールさせる際に、観察者の視線の位置を文字領域
外に移動させる必要がない。その結果、観察者は最小限
の視線の移動によって、新たな文字を文字領域内に表示
させることができるので、観測者の負担を軽減すること
ができる。
【0066】請求項3に記載の発明によれば、アルファ
ベット文字の中から選ばれた一群のアルファベットを文
字領域に表示させて、そのアルファベット文字によって
ローマ字入力を行なっているので、全てのアルファベッ
トを表示させる場合に比べて、各アルファベット文字の
大きさを比較的大きくすることができる。その結果、視
線によってアルファベット文字を選び易くなり、ローマ
字入力を効率良く行なうことができる。
【0067】請求項4に記載の発明によれば、複数種類
の文字群ごとの見出し文字を表示しているので、その見
出し文字をより大きく表示させることができるので、視
線によって選び易い。また、見出し文字に属する文字群
を表示させているので、視線によって入力される文字も
より大きく表示させることができる。その結果、文字の
入力効率を向上させることができる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3実施例に係る視線入力装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】第1実施例の視線入力装置で行われる処理を示
すフローチャートである。
【図3】第1実施例のワークメモリに記憶される文字の
様子を示す図である。
【図4】第1実施例で文字を入力する際の表示の様子を
示す図である。
【図5】第1実施例で文字群をスクロールさせる際の表
示の様子を示す図である。
【図6】第2実施例の視線入力装置で行われる処理を示
すフローチャートである。
【図7】第2実施例で文字を入力する際の表示の様子を
示す図である。
【図8】第3実施例の視線入力装置で行われる処理を示
すフローチャートである。
【図9】第3実施例のワークメモリに記憶される見出し
文字および文字群の様子を示す図である。
【図10】第3実施例で見出し文字を選ぶ際の表示の様
子を示す図である。
【図11】第3実施例で文字を入力する際の表示の様子
を示す図である。
【図12】第3実施例の変形例において文字を入力する
際の表示の様子を示す図である。
【符号の説明】
4 … 視線カーソル 10… 表示系ユニット 11… 制御部 12… プログラムメモリ 13… ワークメモリ 14… 入力部 15… 表示部 40… 視線入力領域 41… テキスト領域 42… 文字領域 46… 見出し文字領域 48… 文字群表示領域 60… 視線検出系ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森下 章子 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所三条工場内 Fターム(参考) 5B087 AA09 AB09 BC01 BC32 DD06 DE01 DE02 DE06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示手段に表示された視線入力領域を観
    察する観察者の眼球の動きに応じて、前記視線入力領域
    上の視線の位置を検出する視線検出手段を備え、前記視
    線検出手段によって検出された、視線入力領域上の視線
    の位置に応じた入力を行なう視線入力装置において、
    (a)前記視線入力領域に、複数種類の文字群の一部の
    文字群が表示される文字領域を表示する文字領域表示手
    段と、(b)前記視線の位置が特定領域に移動される
    と、前記文字領域内に表示される文字群をスクロールさ
    せて、前記文字領域内に新たな文字を表示させる文字群
    スクロール手段と、(c)前記視線の位置が前記文字領
    域内の文字群上にある場合に、その視線の位置にある文
    字を入力する入力手段とを備えたことを特徴とする視線
    入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の視線入力装置におい
    て、 前記特定領域は、前記文字領域の端側に表示される文字
    である視線入力装置。
  3. 【請求項3】 表示手段に表示された視線入力領域を観
    察する観察者の眼球の動きの応じて、前記視線入力領域
    上の視線の位置を検出する視線検出手段を備え、前記視
    線検出手段によって検出された、視線入力領域上の視線
    の位置に応じた入力を行なう視線入力装置において、
    (a)前記視線入力領域に、アルファベット文字の中か
    ら選ばれた一群のアルファベット文字が表示される文字
    領域を表示する文字領域表示手段と、(b)前記文字領
    域表示手段で表示された文字領域内の一群のアルファベ
    ット文字上に視線の位置がある場合に、その視線の位置
    にあるアルファベット文字をローマ字で入力する入力手
    段とを備えたことを特徴とする視線入力装置。
  4. 【請求項4】 表示手段に表示された視線入力領域を観
    察する観察者の眼球の動きの応じて、前記視線入力領域
    上の視線の位置を検出する視線検出手段を備え、前記視
    線検出手段によって検出された、視線入力領域上の視線
    の位置に応じた入力を行なう視線入力装置において、
    (a)前記視線入力領域に、複数種類の文字群ごとの見
    出しである見出し文字が表示される見出し文字領域を表
    示する見出し文字領域表示手段と、(b)前記見出し文
    字領域表示手段で表示された見出し文字領域内の見出し
    文字に視線の位置がある場合に、その見出し文字に属す
    る複数種類の文字群を表示する文字群表示手段と、
    (c)前記文字群表示手段によって表示された文字群上
    に視線の位置がある場合に、その視線の位置にある文字
    を入力する入力手段とを備えたことを特徴とする視線入
    力装置。
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