JP2000019662A - 変調光源アレーを用いた写真仕上げ - Google Patents

変調光源アレーを用いた写真仕上げ

Info

Publication number
JP2000019662A
JP2000019662A JP10378569A JP37856998A JP2000019662A JP 2000019662 A JP2000019662 A JP 2000019662A JP 10378569 A JP10378569 A JP 10378569A JP 37856998 A JP37856998 A JP 37856998A JP 2000019662 A JP2000019662 A JP 2000019662A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
light source
image
row
modulated light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10378569A
Other languages
English (en)
Inventor
William E Nelson
イー.ネルソン ウイリアム
Beat Frick
フリック ビート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gretag Imaging AG
Texas Instruments Inc
Original Assignee
Gretag Imaging AG
Texas Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gretag Imaging AG, Texas Instruments Inc filed Critical Gretag Imaging AG
Publication of JP2000019662A publication Critical patent/JP2000019662A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/50Picture reproducers
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K15/00Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers
    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
    • G06K15/12Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by photographic printing, e.g. by laser printers
    • G06K15/1238Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by photographic printing, e.g. by laser printers simultaneously exposing more than one point
    • G06K15/1242Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by photographic printing, e.g. by laser printers simultaneously exposing more than one point on one main scanning line
    • G06K15/1252Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers by photographic printing, e.g. by laser printers simultaneously exposing more than one point on one main scanning line using an array of light modulators, e.g. a linear array

Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真品質の画像を安価で迅速にプリントする
ことのできるディジタル写真プリンタを提供する。 【解決手段】 輸送機構は、露光領域1200内を行期間毎
に画素位置の1行ずつ感光媒体1202を進める。変調光源
1206は、露光領域1200内の各変調領域アレー1300,130
6,1310に光線を選択的に与える。感光媒体1202が露光
領域1200内を移動するとき、露光領域1200内の各変調領
域は露光領域1200内の各画素位置を行期間毎に一度露光
する機会を有する。露光コントローラ1302は、画像デー
タに基づいて変調光源1206を制御して多数の露光機会に
感光媒体を選択的に露光する。画像データは、少なくと
も3原色毎に感光媒体上に形成される画像内の画素毎の
光学濃度データを含む。各選択的露光は、行時間の50
%を超えない期間行い、少なくとも2つの露光期間の長
さは非2進関係を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連出願のクロス・レファレンス 以下の特許および/または本出願人に譲渡された特許出
願をここに援用する。 特許番号 出願日 発行日 名称 5,061,049 1990年09月13日 1991年10月29日 空間光変調器および方法 5,455,602 1993年03月29日 1995年10月03日 空間光変調器用の組合わせ変調 方式 5,461,410 1993年03月29日 1995年10月24日 空間光変調器を用いたグレイ・ スケール・プリンティング 5,583,688 1993年12月21日 1996年12月10日 マルチレベル・ディジタル・マ イクロミラー・デバイス 5,630,027 1994年12月28日 1997年05月13日 表示装置における水平および垂 直位置合せ誤差を補償する方法および装置 5,757,411 1995年06月07日 1998年05月26日 2以上の撮像素子のアレイ間の 位置合わせ不良の影響を改善する方法および装置 5,825,400 1995年06月07日 1998年10月20日 2以上の撮像素子のアレイ間の 位置合わせ不良の影響を改善する方法および装置。
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ装置に関
し、より詳しくは、ディジタル・プリンタ装置に関し、
更に詳しくは、マイクロミラー光変調器を用いたディジ
タル写真仕上げ装置に関する。
【0003】
【従来の技術】強力なマイクロプロセッサやディジタル
信号プロセッサの出現により、ディジタル・エレクトロ
ニクスは多くの従来のアナログの分野または非電子の分
野において広く応用されるようになった。ディジタル信
号プロセッサの主な応用の1つは、画像処理の分野であ
る。
【0004】画像処理は、現在の映画やテレビジョン放
送やコンピュータに基づくマルチメディア製品に広く用
いられている。多くのソフトウエア製品のおかげで、ほ
んの数年前までは高度の技能を持った人が何カ月もかか
った複雑な画像処理を、ユーザが数分でできるようにな
った。比較的安価な装置を用いて、ユーザはカラー・ス
キャナやディジタル・カメラを用いて画像を捕らえ、画
像を修正しまたは合成し、処理された画像をコンピュー
タ・ファイルとして保存しまたは画像を安価なカラー・
プリンタに出力することができる。
【0005】しかしながら、一般のカラー・プリンタは
従来の写真技術と同等な画像を再生することはできな
い。カラー・プリンタや画像スキャナや画像処理ソフト
ウエアは一般的なものになったが、写真品質のハードコ
ピー出力装置は依然として少なく、また、非常に高価で
ある。しかしながら、ディジタル画像源材料の量および
質が向上するに従って、写真品質のハードコピー出力装
置を望む声は一層強くなっている。
【0006】写真品質の画像プリンタに対する要望はい
くつかの分野から起こっている。第1に、ディジタル・
カメラが出現すると当然のことであるが、ディジタル・
カメラで写した電子画像をユーザが従来のような写真に
変換することができる写真品質の出力装置の市場が開か
れた。
【0007】写真品質のプリンタに対する第2の要求源
は従来の写真仕上げ業界である。従来の方法では、お客
はフィルムのロールを感光させ、このロールを写真仕上
げ店に渡して、プリントする数および大きさをロールの
コマ毎に指定する。写真仕上げ店は、フィルムを現像
し、写真をプリントして、現像されたフィルムと一緒に
写真をお客に返す。このように、お客は、特定のコマの
質や内容に関わらず、フィルムを現像してネガを見る前
に写真を何枚買うかを決めなければならない。プリント
を追加してもらうには、お客はそのネガを写真仕上げ店
に戻してもう一度プリントしてもらわなければならな
い。1枚のネガから作られる写真は平均して1.6枚で
ある。写真仕上げ店はこの平均枚数を増やしたいと望ん
でいるが、この枚数はここ数年間はほぼ一定である。
【0008】最近、写真仕上げ店は、お客がリプリント
の注文をしやすくするためのインデックス・プリントを
開発した。インデックス・プリントは1枚のプリントで
あって、フィルムのロールの各ネガの小さな像(「サム
ネイル」と呼ぶことがある。)を含む。インデックス・
プリントは、各画像をディジタル化し、ディジタル化さ
れた画像を縮小して組み合わせ、1枚の組合わせ画像を
プリントする。インデックス・プリントのおかげで、全
体の中から特定の画像を取り出してリプリントを注文す
るのが容易になった。それは、お客が1枚のプリントを
見ることにより特定の画像が所定のフィルムのロールに
写っているかどうかを確認し、どのコマをリプリントす
るかを決めることができるからである。
【0009】写真仕上げ店がお客に提供し始めた別のサ
ービスは、仕上げた写真を磁気フロッピー・ディスクか
光学CDROMに電子コピーすることである。写真の電
子コピーは他の電子材料に容易に挿入することができ
る。例えば、写真を文字が主体の文書に挿入しまたは電
子メール・メッセージに添付する。更に、多くの写真を
1枚のCDROM上で編集することができるので、写真
を保管するのに必要な保管場所が非常に少なくてすむ。
また、CDROMは、耐久性があり、普通の写真ならダ
メになるような温度や湿度に耐えることができる。
【0010】また、電子コピーは、最初のプリントの注
文をしやすくする中間製品として用いることができる。
ある写真仕上げ店、特にメール・オーダーの写真仕上げ
店は、フィルムを現像して各ネガを走査する。走査され
た画像をインターネットに乗せて専用の電子メールで送
ると、お客は画像を下見してから各画像のプリントの所
望枚数を注文する。この方法を用いると、お客が必要と
しない画像をプリントすることがなくなり、また、ある
画像を多くの枚数希望するお客は画像をチェックしてか
ら写真を購入することができる。
【0011】また、写真品質のプリンタがあれば、既存
の写真に関する製品の内容が良くなる。例えば、最近は
装飾的な枠で囲んだ家族写真や印画紙に季節の挨拶をプ
リントしたクリスマス・カードを送る人が多い。写真や
枠や挨拶を納めたディジタル画像ファイルは、ディジタ
ル写真プリンタで簡単にプリントすることができる。同
様に、年賀状にも送る人の写真や挨拶がプリントされ
る。年賀状はある国々ではごく一般的であって、多くの
人が友人や仕事の取引先に送っている。高速の写真プリ
ンタを用いれば、これらのクリスマス・カードや年賀状
の作成コストが下がる。
【0012】低コストの写真プリンタは、民間の大量郵
便利用者にとっても新しい効率的な形を約束する。現
在、不動産業者はよく近隣の住宅所有者に最近販売した
住宅の写真を載せたはがきを送って新しい名簿を作成し
ている。ディジタル化された画像はディジタル・カメラ
から写真プリンタに直接入力することができるので、こ
の形式のプリントは手数がかからず、現在用いられてい
るオフセット印刷に比べて安くできる。更に、写真品質
のプリントされた画像は対象とする市場からより多くの
反応を得る可能性が高い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在の写真品
質のハードコピー出力装置は、これらの有望な市場を開
拓できるほど安価に迅速に高品質の画像を出力すること
ができない。必要なのは、入力が電子的であれ従来のハ
ロゲン化銀のネガ/ポジであれ、広い写真仕上げ市場
(例えば、郵便やカード)に受け入れられる価格および
速度で画像を作成することができ、消費者市場にとって
も便利な写真品質のハードコピー装置である。ハロゲン
化銀を用いた印画紙にプリントする市場は、紙質が良い
しまた保存性が良いので、引き続き拡大するであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、写真品質の出
力装置の方法およびシステムを提供し、また、写真品質
の画像をプリントする方法を提供する。ここに開示する
本発明の一実施の形態は、感光媒体上にフルカラーの画
素化された画像を露光する方法を提供する。この方法
は、露光領域を移動する感光媒体を与え、変調光源を与
え、該変調光源を制御するステップを含む。感光媒体
は、画素位置のアレーを有し、行期間毎に画素の一行だ
け露光領域内を移動する。変調光源は、露光領域内の個
別の変調領域のアレーに光線を選択的に与える。露光領
域内の個別の変調領域は、露光領域内の画素位置に露光
機会毎に一度対応する。前記変調光源で動作可能な行数
が露光機会の最大数を決定する。コントローラは、画像
データを変調光源に与えることによって変調光源を動作
させる。画像データは、少なくとも3原色毎に感光媒体
上に形成される画像内の画素毎の光学濃度データを含
む。制御するステップは、多数の露光機会に感光媒体を
選択的に露光することを含み、選択的露光は行時間の5
0%を超えない期間行われ、少なくとも2つの露光周期
の長さは非2進関係を有する。
【0015】本発明の別の実施の形態は、ディジタル写
真プリンタを提供する。写真プリンタは、輸送機構と変
調光源と露光コントローラとを含む。輸送機構は露光領
域内で感光媒体を進める。感光媒体は、その上に画定さ
れる画素位置のアレーを含む。感光媒体は、行期間毎に
画素位置の1行だけ露光領域内を移動する。変調光源
は、露光領域内の個別の変調領域のアレーに光線を選択
的に与える。感光媒体が露光領域内を移動するとき、露
光領域内の個別の変調領域は露光領域内の画素位置に露
光機会毎に一度対応する。変調光源で動作可能な行数が
露光機会の最大数を決定する。露光コントローラは、変
調光源に与えられる画像データに基づいて変調光源を制
御する。画像データは、少なくとも3原色毎に感光媒体
上に形成される画像内の画素毎の光学濃度データを含
む。制御するステップは多数の露光機会に感光媒体を選
択的に露光することを含み、選択的露光は行時間の50
%を超えない期間行われ、少なくとも2つの前記露光期
間の長さは非2進関係を有する。
【0016】光学プリンタと動作方法と変調方式は、非
常に限られた数の要素の行数を有する変調光源が、した
がって比較的小さな変調光源アレーが、従来に比べては
るかに大きな光学濃度解像度ではるかに高速に画像を露
光することができるようにする。
【0017】
【発明の実施の形態】多くの写真仕上げ現像所で用いる
のに理想的な処理速度で感光紙やその他の感光材料の上
に画像をすべてディジタル的にプリントすることができ
る新しい変調方式およびこれを用いる写真品質のプリン
タが開発された。ここに開示するプリンタおよび変調方
式は多くの種類の現存する光源を用いることができるも
のであって、プリンタおよび変調方式については別々の
光源と光変調器(特に、タングステン・ハロゲン・ラン
プとマイクロメカニカル・ディジタル・マイクロミラー
・デバイス(DMD)変調器)を用いて開示する。タン
グステン・ランプは、写真仕上げ業およびハロゲン化銀
印画紙のスペクトル応答に特に適している。
【0018】しかしながら、理解されるように、液晶装
置(LCD)などの他の種類の光変調器,発光ダイオー
ド(LED)・アーク・ランプやレーザなどの他の光源
およびレーザや、LEDとレーザなどの変調器/光源の
組合わせも、ここに開示するプリンタおよび変調方式に
適用できる。これらの光源のいくつかは強度変調により
自由度および変調深さを高めるが、いくつかは連続波
(CW)源としてだけ動作する。
【0019】この開示において、変調光源アレーとは、
個々の変調領域を有する断面を持つ光線を作ることので
きる任意の光源または光源と変調器との組合わせをい
う。個々の変調領域(セルまたは要素ともいう。)の強
度は、感光媒体上の画素の光学濃度を決定する。
【0020】ここに開示するプリンタおよび変調方式
は、特に最近のマイクロメカニカルDMDと組み合わせ
ると、従来の写真品質のプリント技術に代わる理想的な
ものであって、写真仕上げをディジタル世界に移行させ
るものである。DMDは、光変調器としてよく用いられ
るマイクロメカニカル・デバイスの1種である。マイク
ロメカニカル・デバイスは、一般に、集積回路の製造用
に開発された光学的リソグラフィ,ドーピング,金属ス
パッタリング,酸化物堆積およびプラズマ・エッチング
などの技術を用いて半導体ウエハ上に作られた小さな構
造物である。
【0021】ディジタル・マイクロミラー・デバイス
は、以前は変形可能なマイクロミラー・デバイスと呼ば
れたものであり、マイクロメカニカル・デバイスの一種
である。他の種類のマイクロメカニカル・デバイスに
は、加速度計,圧力および流量センサ,ギアおよびモー
タなどがある。圧力センサ,流量センサおよびDMDな
どのいくつかのマイクロメカニカル・デバイスは商品と
して成功したが、他のものはまだ商品化されていない。
【0022】ディジタル・マイクロミラー・デバイス
は、主として、光学的表示装置で用いられる。表示装置
では、DMDは、ディジタル画像データを用いて光線の
一部を表示スクリーンに選択的に反射することによって
光線を変調する光変調器である。アナログ動作モードも
可能であるが、DMDは、一般に、ディジタル双安定動
作モードで動作し、最初の真のディジタル・フルカラー
画像投影装置の中心部である。
【0023】マイクロミラーはこの10年乃至15年の
間に急速に発展した。初期のデバイスは、下層のアドレ
ス電極に静電的に吸引されるとアドレス電極の方向にく
ぼみを作る変形可能な反射膜を用いた。シュリーレン光
学機械はこの膜を照らし、膜のくぼみで散乱された光か
ら画像を作る。シュリーレン装置は、膜デバイスに画像
を形成させることができるが、形成された画像は非常に
暗くてコントラスト比が小さいのでほんどのディスプレ
イ応用に適さない。
【0024】その後、マイクロミラー・デバイスでは、
フラップまたは飛込板の形のシリコンまたはアルミニウ
ムの片持ち梁と暗視野光学機械(dark-field optics)と
を用いることによって、画像のコントラスト比が改善さ
れた。フラップおよび片持ち梁デバイスは、一般に、単
一の金属層を用いてデバイスの頂部反射層を形成した。
しかしながら、この単一の金属層は大きな領域上では変
形しやすいので、変形部に当たる光は散乱する。トーシ
ョンビーム・デバイスは、薄い金属層を用いてトーショ
ンビーム(「ヒンジ」と呼ばれる。)を形成し、また、
少し厚い金属層を用いて一般にミラー状の表面を有する
硬い部材すなわち梁を形成することにより、変形をDM
D表面の比較的小さな部分に集める。ヒンジが変形して
も硬いミラーは平面を保つので、このデバイスを用いる
と、散乱される光の量はごくわずかになり、デバイスの
コントラスト比が改善される。
【0025】最近のマイクロミラー構成(「隠れヒンジ
設計」と呼ばれる。)は、ミラーをトーションビーム上
の受け台の上に作ることにより画像のコントラスト比を
更に高める。高い位置にあるミラーは、トーションビー
ム,トーションビーム支持およびトーションビームとト
ーションビーム支持とを接続する硬いヨークを覆うの
で、このデバイスにより作られる画像のコントラスト比
は更に高くなる。現在では、数百対1のコントラスト比
が容易に得られる。コントラスト比が高いことは写真仕
上げ応用では特に重要であり、最近の隠れヒンジDMD
設計により他の空間光変調器より高いコントラスト比が
得られる。
【0026】一般的な隠れヒンジDMD100は、実際
は、DMDセルすなわち要素の直交アレーである。この
アレーは、DMDの1000を超える行および列を含
む。図1は、DMDアレーの一部を示しており、いくつ
かのミラー102を取り除いてDMDアレーの下側の機
械的構造を示す。図2は、1個のDMD要素の分解図で
あって、DMD構造の間の関係の詳細を示す。
【0027】DMDは半導体(一般に、シリコン)基板
104上に作られる。電気制御回路は、標準の集積回路
製造工程を用いて半導体基板104の表面内または上に
作られる。この回路は、一般に、各ミラー102に関連
して一般にその下にあるメモリセルと、ディジタル画像
データを下のメモリセルに転送するのを制御するディジ
タル論理回路とを含むが、これに限られるわけではな
い。バイアスおよびリセット信号をミラー上部構造に送
る電圧駆動回路もDMD構造上に作るが、DMDの外部
に作ってもよい。画像処理および書式化論理も同じ設計
の基板104内に形成する。
【0028】以前のDMD構成は分割リセット構成を用
いていた。これは、いくつかのDMD要素が1個のメモ
リセルを共用するもので、非常に大きなアレーを動作さ
せる場合に必要なメモリセルの数が少なくてすみ、ま
た、DMD集積回路上に電圧駆動および画像処理回路を
設ける余地ができた。ここの開示では、アドレス指定回
路は直接電圧接続および共用メモリセルを含めてDMD
ミラーの回転の方向を制御するすべての回路を含むと考
える。分割リセットはDMDの双安定動作により行うこ
とができるので、ミラー102にバイアス電圧を印加し
たときにミラーの位置に影響を与えずに下のメモリの内
容を変えることができる。しかし、新しい世代のDMD
は、完全に非分割リセット構造になり、DMD要素毎に
1メモリセルを用いる。
【0029】シリコン基板104とすべての必要な金属
相互接続層は、絶縁層106によりDMD上部構造から
絶縁される。絶縁層106は、一般に、堆積された二酸
化珪素層であって、二酸化珪素層を平面化し研磨して高
度に平坦にしたのち、その上にDMD上部構造を形成す
る。穴すなわちビア108を酸化物層にあけて、DMD
上部構造と基板104内に形成された電子回路とを電気
的に接続する。
【0030】上部構造の第1の層は金属被覆層である。
これは、一般に、「M3」としばしば呼ばれる第3の金
属被覆層である。「M1」および「M2」としばしば呼
ばれる2つの金属被覆層が、一般に、基板上に作られた
回路を相互接続するために必要である。金属被覆層は、
絶縁層上に堆積されパターン化されて、アドレス電極1
10とミラー・バイアス接続112とを形成する。ある
マイクロミラー設計は着陸電極を備える。これは、別の
独特の構造であるが、ミラー・バイアス接続112に電
気的に接続される。着陸電極は、ミラー102の回転を
制限し、回転されたミラー102またはヒンジ・ヨーク
114がミラー102に対してある電圧ポテンシャルを
有するアドレス電極110に触れるのを妨げる。ミラー
102がアドレス電極110に触れると、短絡回路がで
きてトーション・ヒンジ116が溶けまたはミラー10
2がアドレス電極110に溶着して、どちらの場合もD
MDは壊れる。着陸電極とミラー102とには同じ電圧
が常に印加されているので、できればミラー・バイアス
接続と着陸電極とは一体構造にすることが好ましい。ミ
ラー・バイアス接続112は、一般に、着陸地区と呼ば
れる領域を含む。これらの着陸地区はミラー102また
はヒンジ・ヨーク114の回転を機械的に制限するもの
で、ミラー102やトーション・ヒンジ・ヨーク144
が着陸地区に接着しにくくするよう選んだ材料で被覆す
ることが多い。
【0031】ミラー・バイアス/リセット電圧は、ミラ
ー・バイアス/リセット金属被覆112とミラーと隣接
するミラー要素のトーション・ビームとを用いた組合わ
せ経路を経て各ミラー102に与えられる。分割リセッ
ト設計では、それぞれが独立したミラー・バイアス接続
を有する多数のサブアレーにミラーのアレーを分割する
必要がある。図1に示す着陸電極/ミラー・バイアス1
12構成は分割リセット応用に非常に適している。それ
は、サブアレー間のミラー・バイアス/リセット層を単
に絶縁するだけで、DMD要素は電気的に絶縁された行
または列に簡単に分離されるからである。
【0032】第1の支持層(一般に、「スペーサ・ビ
ア」と呼ばれる。)を金属層上に作ってアドレス電極1
10とミラー・バイアス接続112とを形成する。これ
らのスペーサ・ビアは、ヒンジ支持スペーサ・ビア11
6と上部アドレス電極スペーサ・ビア118とを含み、
アドレス電極110およびミラー・バイアス接続112
上に薄いスペーサ層をスピンさせることにより一般に形
成される。この薄いスペーサ層は、一般に、1μmの厚
さのポジティブ・ホトレジスト層である。ホトレジスト
層を堆積させたのち、露光しパターン化し深いUVで硬
化させて、スペーサ・ビアが形成される穴を形成する。
このスペーサ層も後の製造工程で用いられる少し厚いス
ペーサ層も犠牲層と呼ばれることが多い。それは、これ
らの層が製造工程中にだけ形成され、デバイスを動作さ
せる前にデバイスから取り除かれるからである。
【0033】金属の薄い層をスペーサ層の上と穴の中と
にスパッタする。次に、薄い金属層上に酸化物を堆積さ
せパターン化して、後でヒンジ120を形成する領域上
にエッチマスクを形成する。金属の少し厚い層(一般
に、アルミニウム合金)を薄い層および酸化物エッチマ
スク上にスパッタする。別の酸化物層を堆積させパター
ン化して、ヒンジ・ヨーク114とヒンジ・キャップ1
22と上部アドレス電極124とを形成する。この第2
の酸化物層をパターン化したのち、2つの金属層を同時
にエッチし、酸化物エッチストップを除去すると、厚く
て硬いヒンジ・ヨーク114とヒンジ・キャップ122
と上部アドレス電極124と薄くて柔軟なトーション・
ビーム120とが残る。
【0034】次に、厚いスペーサ層を厚い金属層上に堆
積させパターン化して、中にミラー支持スペーサ・ビア
126が形成される穴を作る。厚いスペーサ層は、一般
に、2μmの厚さのポジティブ・ホトレジスト層であ
る。ミラー金属の層(一般に、アルミニウム合金)を厚
いスペーサ層の表面上と厚いスペーサ層内の穴の中とに
スパッタする。次に、この金属層をパターン化してミラ
ー102を形成し、プラズマエッチを用いて両スペーサ
層を除去する。
【0035】2つのスペーサ層を除去すると、ミラー
は、トーション・ヒンジにより形成される軸の周りに自
由に回転することができる。アドレス電極110と偏向
可能な硬い部材(実質的に、エア・ギャップ・コンデン
サの2枚の極板を形成する。)の間の静電引力を用いて
ミラー構造を回転させる。マイクロミラー・デバイスの
設計に従って、硬い部材はトーションビーム・ヨーク1
14,ビーム,ミラー102,ヨーク114とビーム若
しくはミラー102の両方,またはトーションビームに
直接取り付けられたビームである。上部アドレス電極1
24も硬い部材を静電的に吸引する。
【0036】電圧ポテンシャルにより作られる力は、2
枚の極板の距離の逆数の関数である。静電トルクにより
硬い部材が回転すると、トーションビーム・ヒンジは、
トーションビームの角偏向のほぼ一次関数である回復ト
ルクで抵抗する。回復するトーションビーム・トルクが
静電トルクに等しくなるまで、または、回転する構造と
DMDの静止部の接触により回転が機械的に停止するま
で、構造は回転する(一般に、どちらかの方向に10゜
から12゜回転する)。上に述べたように、多くのマイ
クロミラー・デバイスはディジタル・モードで動作し、
十分大きなバイアス電圧を用いてマイクロミラー上部構
造を完全に回す。
【0037】マイクロミラー・デバイスは、通常、2つ
の動作モードのどちらかで動作する。第1の動作モード
は、アナログ・モード(「ビーム・ステアリング」と呼
ばれることがある。)であり、アドレス電極をミラーの
所望の偏向に対応する電圧まで充電する。マイクロミラ
ー・デバイスに当たる光は、ミラーの偏向により決まる
角度でミラーから反射される。アドレス電極に印加され
た電圧に従って、個々のミラーから反射された光の円す
いは、映写レンズのアパーチャの外側に、部分的にレン
ズのアパーチャの内側に、または、完全にレンズのアパ
ーチャの内側に落ちる方向に向かう。反射光はレンズに
より画像平面上に集まり、各ミラーは画像平面上のある
位置に対応する。反射光の円すいが完全にアパーチャの
内側から完全にアパーチャの外側に移るに従って、ミラ
ーに対応する画像位置は暗くなり、連続した明るさのレ
ベルを作る。
【0038】第2の動作モードはディジタル・モードで
ある。ディジタル動作では、各マイクロミラーはトーシ
ョンビーム軸の周りの2方向のどちらかに完全に偏向す
る。ディジタル動作では、良く画定されたバイアス電圧
を用いてミラーを完全に偏向させる。アドレス電極は標
準の論理電圧レベルで駆動する方がよいので、CMOS
で用いられる低い電圧(一般に、5V)でミラーにアド
レス指定したのち、バイアス電圧(一般に、負電圧)を
ミラー金属層に印加してアドレス電極とミラーとの間の
電圧差を増加させる。十分大きなミラー・バイアス電圧
(デバイスのいわゆる崩壊電圧より高い電圧)を用いれ
ば、アドレス電圧が存在しない場合でもミラーは最も近
い着陸電極の方に回る。したがって、大きなミラー・バ
イアス電圧を用いれば、アドレス電圧の大きさは、ミラ
ーをわずかに回して回る方向を予め定める(例えば、ミ
ラー・セルを「オフ状態」または「オン状態」にする)
程度で十分である。
【0039】マイクロミラー・デバイスを用いて画像を
作るには、光源を回転角の2倍の角度の位置に置くと、
回転して光源に向いたミラーが光をマイクロミラー・デ
バイスの表面に垂直の方向にかつ映写レンズのアパーチ
ャの中に反射して、画像平面上に明るい画素を作る。光
源から離れる方向に回転したミラーは、光を映写レンズ
から離れるように反射して、対応する画素を暗くする。
【0040】プリント像は感光表面上に変調光を集束さ
せて作り、潜像を形成した後で現像する。例えば、図3
に示す電子写真式プリンタ300は光受容器302上に
画像を投影する。光受容器302は、静電的に帯電した
シリンダで、絶縁感光皮膜で覆われている。露光する
と、感光表面部は、伝導性になって露光部の静電電荷を
放電し、残った電荷分布で表される潜像を形成する。光
受容器ドラム302が回転してトナー現像装置304を
通ると、トナー粒子は、該当する電荷を保持するドラム
302の画像の部分に吸引される。その後、トナーは帯
電した紙306に移って溶解すなわち融解し、紙の上に
画像を形成する。
【0041】図4に示す従来の写真仕上げ処理では、露
光フィルム400を現像して一連のネガ402を形成す
る。輸送機構が各ネガを一度に1コマずつステージ40
4に送って保持し、光源406からの光で照らす。ネガ
を通った光はアナログ変調されて3つの連続色帯にな
り、得られた画像を適当なサイズの印画紙408上に集
束させる。印画紙408を各色で十分な時間露光したの
ち光を消してネガフィルム片と印画紙とを進め、印画紙
の次の部分を露光する。露光された印画紙を現像し、個
々のプリントに切断して、ネガと共にお客に返す。
【0042】写真処理の開発には長年投資が行われた。
開発の成果は最近の写真フィルムや印画紙や現像処理で
あって、アマチュア写真家は比較的安価で解像度の高い
カラー画像を作ることができるようになった。他方、デ
ィジタル写真プリンタはまだ写真品質の画像を安価に提
供することができない。
【0043】ディジタル写真仕上げ装置のメーカは、従
来のアナログ写真処理に対抗できるような解像度の高い
画像を作る装置を設計するのに苦労してきた。写真プリ
ンタとして必要最小限度の解像度を指定することさえ困
難である。写真フィルムは、フィルム上に均一に分散さ
れた多数の小さな感光分子(ハロゲン化銀粒子)を含
む。粒子は、他の特性を犠牲にしてある特性を与えるよ
う特に選択された正確なサイズのものが混合されてい
る。例えば、大きな粒子は低い露光(逆に言うと、高速
の露光)の場合に適しているが、小さな粒子を用いるフ
ィルムに比べて解像度は非常に低い。
【0044】他方、ディジタル光源は均一のサイズのピ
クチャー要素(すなわち、画素)の整然としたアレーを
作り、ドット/インチ(dpi)により容易に指定する
ことができる。各画素は、均一の色および均一の強度を
有するドットであって、個別に制御することのできる画
像の最小領域を表す。これらの画素のサイズはわずか2
ミルまたは3ミルほどであるが、フィルムまたは紙のハ
ロゲン化銀粒子のサイズの数百倍である。
【0045】人の視覚の特性から、ディジタル写真プリ
ンタが従来の写真処理と同等に知覚される画像の質のプ
リントを作るには、必要な最小解像度は次の条件に関連
する。すなわち、(1)画素毎に用いることのできる強
度レベルの数、(2)ディジタル露光処理のドット/イ
ンチ、(3)見る距離および見る条件(例えば、照明)
である。多数の強度レベルを持つプリンタは、少数の強
度レベルを持つプリンタに比べて、許容品質のプリント
を低い解像度の変調器で作ることができる。詳しく述べ
ると、純粋の風景写真(文字や図形のない)では、色当
たりのグレー・レベルの数が色当たり10ビット(20
48レベル)に近いときは、解像度が160〜200ド
ット/インチ(dpi)であれば、非常に見やすい写真
像が得られる。
【0046】実験から分かったことは、画像が文字,図
形および/またはコンピュータが生成した内容を含むと
き、従来の写真処理に代わるものとして許容されるため
には、ディジタル写真プリンタは3つの成分色毎に少な
くとも320dpiの解像度と4096の固有強度レベ
ルとを持つ画像を作ることが可能でなければならない。
4096の強度レベルを持つには、少なくとも色毎に1
2ビットの強度ワードが必要である。
【0047】12ビットで少なくとも320dpiの解
像度を持つ画像を作ることに加えて、ディジタル写真プ
リンタが写真仕上げ市場で許容されるためには大量のプ
リントを高速で作る能力を持たなければならない。特定
して述べると、写真プリンタが市場で広く許容されるた
めには、また、非常に競争力のある価格でプリントを作
るには、毎時2000から20000の4x6インチ
(102x152mm)プリントを作る能力がなければならな
い。DMDを除けば、多くのディジタル光変調器および
空間光変調器(SLM)は高速と高解像度と画素当たり
高ビット(グレー・スケール)とを同時に提供すること
はできない(必要なデータ帯域幅が莫大になる)。
【0048】各種の印画紙は特定の応答を有するが、一
般的な印画紙は図5のような応答を示す。多くの印画紙
は、基本的に、これと同様な応答曲線を有する。図5に
示す非線形応答(「DlogE曲線」と呼ぶ。)を補償
するため、写真プリンタで使う前に2進画像データを基
準化する。これが必要な理由は、仕上げたプリントの密
度(D)は露光エネルギー(logE)の対数関数だか
らである。画像データを基準化する方法はいろいろある
が、図6に示すルックアップテーブル600は必要な基
準化を行うのに適している。一般に、入力バッファ60
2に保持されている入力データをアドレスとして用い
て、ルックアップテーブル600内の位置にアクセスす
る。アクセスされた位置に記憶されているデータは基準
化されたデータを表し、一般に、別の画像バッファ60
4にデータ・ワードとして出力される。
【0049】4x6インチ(102x152mm)のプリント
サイズと320dpiの空間解像度という仕様を組み合
わせると、写真全体を一度に画像にする場合は1280
x1920の変調器アレーが必要である。残念ながら1
280x1920の変調器アレーは実際的でないし、コ
ストは極端に高い。図7に示す1つの解決策では、ラン
プ702を用いて適当に広い変調器アレー704の限ら
れた部分(特定して述べると、少なくとも1280要素
の幅を有する1つのアレー)を照らして、感光材料70
8の幅方向の狭い露光領域706に画像を作る。大きな
ディスプレイ型の変調器アレーを用いる場合は、感光材
料708に画像を作るのに用いる狭い部分以外の変調器
要素は止めて、そこに到達する光が結像レンズ710ま
たは印画紙708に送られないようにする。結像レンズ
710に到達した変調光は、適当な折り機(folding opt
ics)712で反射されたのちに印画紙上に集められる。
露光領域706内で印画紙708を移動させると、処理
(印画紙の移動)の方向に実質的に無限の長さに連続的
に画像の全長を露光することができる。
【0050】図7は例示のために示したものであって制
限するものではない。印画紙を露光するための実施の形
態はいろいろある。例えば、図の反射型変調器の代わり
に、透過型変調器または制御可能な光源がよく用いられ
る。また、別の実施の形態は、追加のレンズや別の光路
や別の空間光変調器アレーを持ち、また、反射型もある
し透過型もある。
【0051】図7の印画紙708は、一般に(1)1行
の露光の長さだけ、(2)露光領域の全幅にわたって段
階的に印画紙708を動かすことによって、または、
(3)露光領域706内で印画紙を連続的に移動させて
変調器アレー704の動作と印画紙708の動きとを同
期させることによって、移動される。露光領域内で印画
紙を連続的に動かすと、帯状すなわち段階的な動きの線
がなくなるので好ましい。
【0052】上の要求からプリンタは毎時数千の4x6
インチ(102x152mm)写真を作る能力が必要であり、写
真を4インチ(102mm)幅ロールの印画紙または4イン
チ(102mm)幅のシートにプリントする場合は、毎秒数
インチの一定速度で印画紙を露光しなければならない。
ある有用な実施の形態では、毎時4800の4x6イン
チ(102x152mm)プリントを作る場合の印画紙の処理速
度は毎秒8インチ(203mm)である。処理速度は、毎時
のプリント数やドット/インチの解像度に従って変わ
る。
【0053】320dpiの解像度と毎秒8インチ(20
3mm)の紙速度の場合は、プリンタは毎秒2560行の
露光を行わなければならない。これは、各行を露光する
時間が最大わずか391μSに相当する。印画紙を完全
に露光するのに必要な時間は光源702と用いる印画紙
708の種類による。3200゜Kの公称150Wのタ
ングステン・ハロゲン光源と標準の印画紙を用いる場合
は、標準の露光では全露光時間は約3〜5mS必要であ
る。完全に飽和した露光を行うには1DMD行時間以上
が必要なことは明らかである。更に、印画紙基板が連続
的に動くために生じる行の拡がりすなわち「にじみ」を
減らすために、露光デューティ・サイクルを行時間の1
00%より減らすことが望ましい。一般に、行時間の2
5%にするとシャープな露光画像が得られる。これから
分かることは、適当な露光処理としては、40〜60等
価DMD行の露光が必要である。
【0054】米国特許番号第5,455,602号に記
載されている時間積分グレー・スケール(TIG)(時
間遅延および積分(TDI)ともいう。)は、DMDを
用いた電子写真プリンタ用の一般的な変調方式である。
TIGでは、変調光源の画像で作られた露光領域を感光
材料が通るときに、その表面を露光する。図8は、変調
光源806で作られた露光領域804を通る感光材料8
02の一部(図では平らな表面)を簡単化した例を示
す。図8に示す変調光源806はLED要素808のア
レーである。図8は、各LED要素808の概要をLE
Dアレーの裏側から示している。また、図8は、感光材
料または露光される基板802上の露光領域804内の
各画素の概要を示す。
【0055】感光材料上のある位置が露光領域804の
始めに到着すると、変調光源806の第1行810内の
LED要素808の1つから光のパルスで露光される。
感光材料は動いているので、この位置は、露光領域の第
1行812内にいる間に変調光源806の第1行810
から短時間だけ露光を受ける。
【0056】変調光源806の第1行で露光されたの
ち、感光材料の部分的に露光された部分は第2の露光位
置814に進み、画素の画像データを更に露光する必要
がある場合は、画素は変調光源806の第2行816で
更に露光される。変調光源806の第1行810で露光
された感光材料の領域が今度は変調光源806の第2行
816で露光されると、感光材料の次の領域は要素80
8の第1行810により露光される。この過程は感光材
料802が露光領域804全体を通る間に繰り返され、
変調光源806の全ての行は感光材料802を露光す
る。画像データにより中間の露光が指定されている画素
は、変調光源806のいくつかの行にだけ露光される。
【0057】変調光源806の要素808による所定の
画像画素の露光は、それぞれその画素の画像データ・ワ
ードの1LSBに相当する。したがって、N行の変調光
源は、log2(N)の2進グレー・スケール・レベルで
感光材料を露光することができる。このTIG方式で
は、TIG変調で12ビットのグレー・スケールを達成
するためには、4096行の変調要素が必要である。現
在利用可能な変調器を用いると、これは行数が多すぎて
実用的でない。
【0058】第2の変調方式(一般に、DMDを用いた
ディスプレイ装置で用いられる。)はパルス幅変調(P
WM)である。PWMは、画素に割り当てられたデータ
・ワードに比例して変調光源アレー要素のデューティ・
サイクルを変化させる。残念ながら、17μSの最小L
SB周期(DMDミラーの最小サイクル時間に等し
い。)では、12ビットの画像データを持つ画素を露光
するためには、行当たり69.6mSかかる。必要とさ
れる毎時4800の4x6インチ(102x152mm)プリン
トというシステム処理量を維持するときに使える0.3
91mSに比べると、これは長すぎる。
【0059】必要な処理量を保持しながらPWMをプリ
ンタ装置に用いるため、2つの変調方式が開発された。
これらの方式は、本出願人の所有する米国特許第5,4
55,602号,「空間光変調器用の組合わせ変調方
式」,1995年10月3日発行と、米国特許第5,4
61,410号,「空間光変調器を用いたグレー・スケ
ール・プリント」,1995年10月24日発行に示さ
れており、複数行の変調光源要素を用いて画像を完全に
露光する。
【0060】1つの変調方式では、それぞれ数ビットの
PWM露光を行う複数行の要素を用いる。別の方式で
は、複数行の変調器要素を用いて、1行で複数ビットの
PWM露光を行い、残りの行でTIG露光を行う。
【0061】従来の変調方式は、写真品質のプリンタ装
置の処理量および質という2つの要求を同時に満たすこ
とはできない。従来のパルス幅変調方式は、露出時間が
長いために遅すぎるし、また、現在の時間積分グレー・
スケール方式は、必要な変調器アレー行が多すぎる。
【0062】画像を作るのに必要な変調器アレーの行数
はできるだけ少ない方が好ましい。変調器要素の行を追
加すればそれだけ露光機会は増えて各画素の深さすなわ
ち解像度は増加するが、行を増やせばそれだけ変調器ア
レーや光学要素のコストが高くなり、また、変調器アレ
ーの画像を感光材料上にシャープに集束させることが一
層困難になる。
【0063】変調器アレーのサイズが大きくなればそれ
だけ装置のコストが上がる。変調器アレーが大きくなる
と製作に必要な材料が多くなるだけでなく、アレー内の
変調器要素の数が増えると機能不良の変調器要素が生じ
て装置全体がだめになる恐れが大きくなる。
【0064】また、アレーが大きくなるほどアレーの画
像を感光媒体上に集束させるのが一層困難になる。図9
は、大きな変調器アレーを集束させるときに起こる問題
を示す。図9では、完全に拡大された歪みのない変調器
アレーの望ましい輪郭902を点線で示し、実際に集束
された画像の輪郭904を実線で示す。2つの輪郭は基
準化して同じ大きさにしてあり、また、歪像光学要素を
用いていないと仮定する。図9から分かるように、結像
レンズは避けられない歪み特性を持つので、集束された
画像904は、4辺とも外向きにふくれまたは逆に「糸
巻き」形にへこむ。
【0065】コストと製作公差の大きいかなり複雑な光
学装置を用いれば、図9に示すふくれを減らすことはで
きるが、完全になくすことはできない。通常、画像ディ
スプレイ装置にとってふくれは問題ではないが、多数の
行からの露光を累積して1つの画素を形成する装置で
は、ふくれがあると位置合わせの問題が起こる。図10
は、ふくれにより生じる位置合わせの問題を示すため
に、画像のふくれの影響を誇張して示した。歪みを減ら
す簡単で非常に効果的な方法は、対象に対して小さな視
野を用いる(結像レンズを四隅まで一杯に用いない)こ
とである。長くて狭い縦横比を持つ対象を写すと、画像
フィールドの隅の像歪みの影響は減少する。
【0066】図10は、図9に示す変調器アレー902
の異なる行により形成された3つの露光を示す。これ
は、感光材料の一部分が3つの変調器の行全部の下を通
過して各行から露光を受けたときの3つの露光を重ね合
わせたものである。変調器アレーの中心の行の変調器に
より作られる露光の輪郭1002を図10の実線で示
す。変調器アレーの上の行により作られる露光の輪郭1
004を長い点線で示し、変調器アレーの下の行により
作られた露光の輪郭1006を短い点線で示す。
【0067】図10に示すように、アレーの中心からの
露光は歪みが殆どない。しかし、変調器アレーの上の行
1004および下の行1006からの露光は明らかに歪
んでいて、線像の中央が外向きにふくれている。図10
に示す歪みはかなり誇張されている(低品質レンズの場
合にこうなる)が、光変調器アレーの異なる部分からの
画像の位置合わせが不良の場合は、画像の有効な空間解
像度が減少して、あいまいで許容できない画像になる。
この問題の最悪の場合は、非常に大きなアレーを3つの
別のセグメントに論理的に分割して、各セグメントが感
光材料を光の固有の色で露光したときである。各露光色
は図10に示す3つの異なる形のどれかになるので、各
画素の3色成分は最終の画像の中で正確には重ならず、
画像の質が低下する。
【0068】写真プリンタ内の露光のタイミングを調整
すると、ある種の位置ずれや歪みを補償することができ
る。紙送り動作の変動を補償するため、タイミング回路
により、紙送りが速いときは行時間(第1行の露光領域
から第2行の露光領域に進む時間)の数分の一だけ露光
を遅らせ、紙送りがやや遅い時は行時間の同じ数分の一
だけ露光を進める。行タイミングを調整しても図9およ
び図10の光学的歪みの影響を完全に除くことはできな
いが、位置合わせ不良を行全体にわたって分散しまたは
平均するので、目に見える歪みの影響は緩和される。D
MD光変調器の行をできるだけ少なくして装置の画像領
域の高さを最小にし、同時に図9に示す歪みを最小にす
るのが理想的である。
【0069】非常に多数の変調器行を必要としない従来
の変調方式は、線時間に比べて長い行露光時間が必要で
ある。行露光時間を長くすると、感光材料上にシャープ
に集束した線や画素が得られず、画素が処理の方向にぼ
やけやすい。図11は、連続動作の写真プリンタ装置に
おける露光時間と紙送りの相互作用を示す。
【0070】一露光の線幅を図11の点線の間の距離1
102で示す。図11は、露光エネルギーが線幅全体に
均一に配分されている場合である。図11に示す露光プ
ロフィルは、露光時間が線時間の所定の百分率のとき
に、動く感光材料の一部分全体に受けた露光エネルギー
を積分したものである。
【0071】露光プロフィル1104は、露光時間が線
時間に等しいとき(線位置を1つ動く全時間の100%
の間、印画紙を露光したとき)に起こる幅の広がりを示
す。印画紙は露光の間に一線幅動くので、露光プロフィ
ル1104で表す線は一露光の線幅の2倍である。露光
プロフィル1104で表す線の中央だけが最大露光を受
け、処理方向1106に対して線の前端および後端は共
に傾斜して広がる露光特性を持ち、にじんでぼやけて見
える。図11の各露光プロフィルの最大露光は完全露光
プロフィル1104に合わせて基準化されている。
【0072】露光周期の合間にステッパ機構を用いて感
光材料を進め、露光中は感光材料が動かないようにする
と、図11で述べたぼやけを避けることができる。装置
の処理量の要求を満たしかつ行の間に正しい位置決めを
保持することのできるステッパ機構を作るコストは莫大
なので、連続動作機構が好ましい。
【0073】露光プロフィル1108は、露光時間を線
周期の半分に限定するとぼやけが減ることを示す。デュ
ーティ・サイクルを線周期の半分にすると、最大露光と
線の広がりが50%減り、また、有効な線幅の1/3が
最大露光を受けるので露光は非常に均一になる。同様
に、デューティ・サイクルを20%および10%にする
と、露光は更に均一になり、線像は一層シャープになる
が、最大露光レベルが下がるのが欠点である。
【0074】写真プリンタの画像の質の要求に基づく
と、シャープさと露光の点から、露光期間は線周期の最
大25%の付近で最適になる。デューティ・サイクルを
25%にしかつ150ワットの光源を用いると、シャー
プな線露光が得られ、露光エネルギーは所望の処理速度
で十分になる。現在のPWM方式では実際的でないほど
長い露光期間が必要である。
【0075】多数の離散的露光レベルを与えるのに必要
な変調器の行数を大幅に減らす新しい変調器方式が開発
された。この新しい変調器方式により、印画紙を含む感
光材料を露光する光変調器と、発光ダイオードなどの離
散的光源と、光受容器とを含む電子写真プリント装置が
可能になった。
【0076】新しい変調方式について、いくつかの例を
用いて開示する。しかし、ここに示す方式は、多くの実
施の形態に適用可能であって、特定して述べる実施の形
態に限られるものではない。以下に述べる実施の形態の
例は限られているが、可能な実施の形態は実質的に無限
である。この変調処理を用いた4000を超える可能な
方式について、すでに計算と作表が行われている。
【0077】新しい変調方式は、変調光源内または任意
の適当な照明源を持つ空間光変調器(SLM)内の複数
の行の要素を用いて、変調光源またはSLMの画像が作
る露光領域を通る感光材料上の位置の露光を積み上げる
すなわち蓄積する。感光材料上の各露光の線は、露光領
域を通るときに変調光源の各行から一露光を受ける。変
調光源の各行が2進画像データ・ワードのビット毎に一
露光期間を与えるディスプレイ用のPWM方式とは異な
り、この発明では各行はその位置に一露光期間を与え
る。TIG変調方式とは異なり、この発明の変調方式は
変調器アレーの少なくとも数行が貢献する露光を変え
る。全露光に対する数行の要素の貢献が変化するだけで
なく、各行の貢献は行の間で2進関係を持つ必要はな
い。
【0078】例であって制限するものではないが、この
発明の1つの実施の形態では、媒体を露光するのに1色
のフィールドに84露光期間を用いる。各露光期間の長
さは、用いる露光源の最小サイクル時間より長い。DM
Dの最小サイクル時間は、ミラー要素が偏向してからリ
セットするまでの最小時間(一般に、約17μS)であ
る。LEDの最小サイクル時間は、ダイオードがオンし
てからオフするまでに必要な最小時間である。
【0079】84露光期間(これをまとめて1色露光相
という。)の長さは4種類だけである。例えば、この発
明の4種類の露光時間の長さは、10,11,18,5
6に最小デバイス・サイクル時間を掛けた値である。8
4露光期間の中の1つは最小デバイス・サイクル時間の
10倍であり、5つは最小デバイス・サイクル時間の1
1倍であり、4つは最小デバイス・サイクル時間の18
倍であり、74は最小デバイス・サイクル時間の56倍
である。これらの露光関係を表1にまとめた。表1など
で与えられる露光時間の長さは、最小デバイス・サイク
ル時間で示す必要はない。露光時間の組合わせを用いた
最小可能な増分を1LSB期間と呼ぶ。
【0080】
【表1】
【0081】表1に示した露光期間から、84露光は1
2ビットを超える情報内容を持つ潜像を作ることができ
る。得られる露光レベルの数は全部で4281である。
従来のTIG露光方式は、12ビットのグレー・スケー
ル情報を作るのに4096行必要とする。従来のPWM
露光方式は長い露光期間が必要で、上に述べたように、
移動する媒体上の露光ドットは許容できないほど広がる
すなわちぼやける。
【0082】この型のパルス幅解法マトリクスを選ぶに
は、あるアルゴリズムを用いる。このアルゴリズムは、
「露光数」で与えられる露光の組合わせを決定し、これ
を必要なSLMまたはLEDの行数に変換する。種々の
組合わせは、最小露光から最大露光まで(表1の例では
“10”から“4281”まで)、隙間なしに全範囲を
カバーすることが可能でなければならない。実際には、
いくつかの低レベル(一般に、露光値が50以下)は得
ることができないが、露光期間を慎重に選択することに
より、これらの露光隙間を写真媒体の露光しきい値以下
にすることができる。
【0083】図12に示すように、84の可能な露光
は、感光材料1202の連続した長さの領域1200上
に集束させる光線1204を変調することにより作られ
る。変調光線は変調光源1206で作られ、変調光源1
206は個別に制御可能な光源のアレーか、1個の光源
および光変調器要素のアレーである。例えば、変調光源
1206は個別に操作可能な発光ダイオード(LED)
のアレーでも、1個のLEDまたは他の光源とマイクロ
ミラー・アレーなどの個別に操作可能な光変調要素のア
レーとの組合わせでもよい。後で説明するが、変調光源
は種々のレベルのエネルギーを出力することができる。
高速走査方向1208に(4インチ(102mm)印画紙の
横方向に)感光材料を走査しないで4インチ(102mm)
印画紙をインチ当たり330線で露光するには、変調光
線は少なくとも1320の列1214を含まなければな
らない。応用に従って、高速走査方向に対してこれより
高いまたは低い解像度が可能である。
【0084】図13は、感光材料1202が変調光源1
206で露光される領域1200内を移動するときに、
処理方向1210の一列を露光する方法の詳細を示す。
図13は、変調光源1206の一列だけを示す。図13
は、写真プリント処理の感光媒体を側面から見た概略を
示すもので、実際の露光機構の寸法を示すものではな
い。更に、図13には投影光学機械と紙送り機構とは示
していない。この例は、12ビットのグレー・スケール
を用いた単色露光の場合である。
【0085】感光材料1202の一部分が第1の露光位
置1300に到着すると、露光コントローラ1302は
第1の露光位置1300にある感光材料の第1の露光の
ための露光データを変調光源1206の列内の第1の要
素1304に与える。第1の要素1304に与えられる
露光データに従って、第1の露光位置1300にある感
光材料は露光されまたは露光されない。露光コントロー
ラ1302からの露光データは、第1の露光位置130
0にある感光材料に与える露光エネルギーも決定する。
【0086】感光材料が引き続き1210の方向に移動
すると、第1の露光位置1300で露光された感光材料
は第2の露光位置1306に進み、第2の要素1308
で露光される。感光材料は移動を続け、第1の露光位置
1300と第2の露光位置1306とで露光された感光
材料は第84(つまり最終)の露光位置1310に到着
して列内の第84の要素1312で露光される。露光コ
ントローラは、領域1200を進む感光材料1202を
追跡し、閉ループ位置指示器1314により変調光源内
の要素の動作を感光材料1202の進行に同期させる。
【0087】露光コントローラ1302は、変調光源の
各行が84露光のどれを行うかを決定する。後で説明す
るが、露光の順序を慎重に定めることにより種々の利点
と効率が達成されるが、84露光は露光領域1200内
のどの位置でも行うことができる。
【0088】上に説明したように、各画像を構成する画
像データは、成分色毎に画像の画素毎のデータ・ワード
を含む。各データ・ワードを用いて、感光材料上の各位
置に露光エネルギーをいくら与えるかを決定する。各位
置に与えるエネルギーの調節は、変調光線のエネルギー
を制御し、露光する行の全数を制御し、または、任意の
行の露光期間を制御して行う。露光期間が長いと上述の
ぼやけ効果が起こるので、全露光期間を行期間の25%
に減少するとよい。露光エネルギーの変調を行うのに変
調光線のエネルギーを制御するか各画素の露光期間を制
御するかに関わらず、このように減少することはぼやけ
を減らすのに必要である。期間をもう少し長くしてもよ
いが、望ましくない画像の劣化を生じる可能性がある。
【0089】複数の露光時間を用いるときは、各期間の
中心を各行期間中の特定点に合わせる。感光材料が移動
すると各露光は処理方向に伸びるので、各露光期間を行
期間中に同時に開始すると感光材料の露光領域の位置が
合わなくなる。図14は、行期間1410内の4つのパ
ルス幅変調露光期間1402,1404,1406,1
408の位置合わせを示すタイミング図である。各露光
期間の中心が行タイミング信号1412から遅延期間1
414だけ遅れるように各中心を合わせると、変調器ア
レーの各行が形成する画像の中心が一致するので、画像
の質が向上する。
【0090】どの色でも感光材料を完全に露光するのに
必要な変調器要素は84行だけなので、変調光線を感光
材料上に集めるのに用いる光学機械のコストは減少す
る。しかし、露光領域1200は84位置の長さの領域
に限られるわけではない。84露光を行うのに変調器行
を追加することがよくある。変調器行を追加すると、変
調器要素のどれかが故障したときに運転するのに必要な
冗長性が得られる。制御回路の所望の複雑さや、予想さ
れる故障率や、故障のない変調器アレーを入手するコス
トに従って、写真プリンタは故障した変調器要素を補償
するよう設計される(製造中もプリンタの使用期間中
も)。
【0091】機能不良の要素を持つ変調器アレーを使用
する方法はいくつかある。図15に示すメモリ1502
を設けると、コントローラ1504は変調光源アレー1
506内の機能不良の要素を追跡することができる。製
造不良を補償するだけであれば、機能不良の要素の位置
を製造サイクル中にメモリ1502に記憶する。また
は、コントローラ1504は、新たに故障した要素の位
置をメモリ1502内に記憶して、プリンタの使用期間
中、故障した要素を追跡する。プリント品質検出器15
08は、運転中または自己試験サイクル中に故障要素を
検出するのに用いられる。プリント品質検出器1508
の代わりにまたはこれに加えて、サービス員が新たに故
障した要素を検出してその位置をメモリ1502に記憶
する。故障した要素を避けるには、故障した要素を個別
にまたはこれらを含む行全体を使わないようにする。
【0092】故障した変調器要素を補償する機能がある
と、いくつかの変調器要素が故障しても、プリンタは動
作を続けることができるだけでなく、ある種のアレーの
コストを大幅に下げることができる。例えば、故障のな
いDMDの大きなアレーを作るのは非常に困難なので、
故障のないDMDのコストは高い。しかし、故障率が百
万個の要素中の数個であるDMDであれば容易に作るこ
とができる。1000行をかなり超える要素を持つDM
Dアレーでも、機能不良の要素は一般にごくわずかであ
る。変調器要素の行をいくつか追加して故障した要素を
有する行を避けることにより、部分的に欠陥のあるアレ
ーを用いることができる。または、必要な画像を生成す
るのに十分な大きさの正常に機能する要素の隣接セグメ
ントを含むようにして非常に大きなアレーの一部を選択
することにより、いくつかの故障要素を有する非常に大
きなアレーが用いられる。
【0093】ここまでは、単色画像を作ることについて
だけ説明した。フルカラー画像を作るには、感光媒体の
スペクトル応答に適合する波長を持つ慎重に選択された
3つの単色源を用いて3つの単色画像を別個に作る。図
16は、3つの別個の単色画像を作ることのできる変調
光源すなわち光変調器アレー1600を示す。光変調器
アレー1600は、それぞれ独特の単色変調光線を作り
または制御する3つのサブグループ1602,160
4,1606に論理的に分割される。
【0094】84行の要素のサブグループ1602は赤
色変調光線を作り、84行の要素のサブグループ160
4は緑色変調光線を作り、84行の要素のサブグループ
1606は青色変調光線を作る。サブグループは、変調
光線を放射しまたは入射光線を変調することにより変調
光線を作る。図16に示す実施の形態は、各サブグルー
プ1602,1604,1606の上または下の行を構
成する随意の境界領域1608も示す。境界領域160
8は変調器要素の使用しない行であって、各色を光学的
に分離するものである。
【0095】例であって制限するものではないが、3グ
ループの要素はそれぞれ光の独特の色を作ることのでき
る独特の種類のLEDアレーである。または、各サブグ
ループはマイクロミラー要素とカラーフィルタを組み合
わせた1つのグループであって、白色光源で照らされ
る。更に別の方式はサブグループ毎に反射型または透過
型のLDCアレーを用いる。境界領域1608を含む使
用しないマイクロミラー要素の行があるので、フィルタ
および変調器アレーの位置合わせが非常に容易である。
1つの実施の形態では、各サブグループの活動的要素1
602,1604,1606は256行のマイクロミラ
ー要素を含み、各境界領域1608は64行のマイクロ
ミラー要素を含む。
【0096】図17は、処理方向710に移動する連続
した長さの感光材料1702を露光する3色の変調光源
1700を示す。変調光源の3領域1704,170
6,1708は、感光材料1702上の別個の露光領域
1710,1712,1714をそれぞれ露光する。
【0097】露光アレーの一部分と組み合わせたフィル
タを用いる実施の形態にはいくつかの欠点がある。第1
に、写真プリンタの作像路内にある固定フィルタがゴー
スト像を作るので、露光像のコントラスト比が減少す
る。すべての光学要素は入射光の少なくとも一部を反射
する。この反射光が露光装置の作像路内に生じると露光
領域上に集束してゴースト像を作るので、露光装置の光
学コントラスト比が減少する。
【0098】固定フィルタの第2の欠点は、固定フィル
タ設計を実現するコストが高いことである。固定フィル
タは変調器アレーの行と正確に位置合わせをしなければ
ならない。この位置合わせ作業のために露光装置の製造
コストが高くなる。また、位置合わせ作業のために、実
際にはフィルタを変調器アレー上に作る必要がある。こ
のため、使用可能な変調器アレーの歩留まりが減少す
る。
【0099】固定フィルタの第3の欠点は、従来のフィ
ルタの耐久性に関する。変調器アレー自身の上に堆積さ
せた2カラーフィルタなどの一般的なフィルタの表面は
比較的柔らい。この柔らかい表面は他の表面と接触した
り磨いたりすると傷がつきやすい。フィルタを変調器ア
レー上に堆積させた場合は、フィルタに傷がつくと変調
器アレーを交換する必要がある。
【0100】固定フィルタの第4の欠点は、固定フィル
タを変調器アレー上に作ったとき(上に説明したよう
に、一般に位置合わせを正確に行うため)だけ起こる。
フィルタを変調器アレー上に作ると変調器アレーの仕様
は1つの応用に限定されるので、他の応用において異な
るフィルタ特性が必要な場合は、製造し保管しなければ
ならない独特の変調器アレーの数が増える。また、異な
る種類や銘柄の印画紙の露光を良くするために写真プリ
ンタのユーザがカラーフィルタを変えようとしてもでき
ない。
【0101】図17の固定フィルタ露光装置に代わる装
置を図18に示す。図18では、カラー・ホイール(co
lor wheel)1802が露光装置の照明路内で回転する。
光源1804(一般に、タングステン・ランプ)からの
光はカラー・ホイール1802の非常に小さな領域の上
に集束するので、カラー・ホイール1802からの光は
大部分の時間は単色である。透過型のカラー・ホイール
1802を示したが、反射型のカラー・ホイールも用い
られる。図19は、一般的な3セグメント・カラー・ホ
イール1900の平面図である。
【0102】カラー・ホイール1802は、一般に、毎
分300〜1100回転し、感光材料1806の処理方
向の動きに同期する。カラー・ホイールを用いた露光装
置1800および変調方式の一つの実施の形態では、2
85行の変調器アレー1808を用いて感光材料180
6の領域1810を3色毎に84露光を行う。カラー・
ホイール1802の一回転の時間は、露光領域の長さを
処理速度で割った値に等しい。このように、285行の
変調器アレー1808は感光材料1806上に285行
幅の露光領域1810を作り、感光材料1806上の一
点が露光領域1810を通る時間はカラー・ホイール1
802が完全に一回転する時間に等しい。
【0103】感光材料が露光領域を通るときに起こる2
85露光機会のうちの252露光機会を用いる。用いな
い33露光機会により、スポーク期間(1個を超えるカ
ラーフィルタが光路内にある期間)中は変調器をオフに
することができる。このように、カラー・ホイールの一
回転の間に単色の84露光期間が3つと11露光スポー
ク期間が3つある。
【0104】図20は、感光材料2000を露光する図
18の装置の略図である。図20から図26は、感光材
料2000(一般に、印画紙)の連続片上の単一画像を
露光することについて説明する。説明は単一画像に限る
が、理解されるように、露光は画像の間に隙間が殆どま
たは全くない感光材料2000の片上の多くの画像を連
続的に露光する連続処理である。したがって、説明する
画像の露光は露光中のものであるが、変調器アレーは前
または後の画像も露光する。
【0105】図20では、光源からの白色光線2002
がカラー・ホイール2006(説明を簡単にするため
に、3個の透過フィルタの一次集合として示す。)の赤
色セグメント2004を通ったのち、変調器アレー20
08全体(例示のために、一列の要素で示す。)を照ら
す。変調器アレー2008は光を変調して(この場合
は、光を選択的に透過または反射して)、露光領域20
10全域にわたって感光材料2000を露光する。一露
光期間の(この場合は、285からの)露光領域は、一
般に、「マイクロ画像」と呼ばれる。したがって、紙の
横方向にある画素の任意の行を完全に露光するには、全
部で285個の「マイクロ画像」が必要である。感光材
料2000は処理方向に連続的に動く。一露光期間(一
般に、行期間の25%に制限される。)ののち、変調器
アレー2008は感光材料2000の露光を停止する。
感光材料2000が次の露光位置に到着すると、変調器
アレー2008は新しい露光期間を開始して、感光材料
2000の第1行2012および第2行2032を露光
する。この処理が84露光期間中続く。
【0106】図21に示すように、84露光期間のの
ち、感光材料2000の第1行は赤色光で完全に露光さ
れて、白色光線が第1のスポーク領域2014に当たり
始める。変調器アレー2008は感光材料2000の露
光を停止し、カラー・ホイールはスポーク領域を回転す
る。露光は停止したが、感光材料2000は引き続き処
理方向に進む。
【0107】図21から図26は、感光材料の各領域に
与えられる露光機会の数を記載した表2030も含む。
画像データに従って、必ずしもすべての露光機会が実際
の露光期間になるわけではない。表2030に示す露光
機会の数は可能な露光の最大数であって、ある画素の画
像データが最大露光を要求するときだけ実際の露光数に
等しい。表2030に示すように、感光材料2000の
第2行2032は完全に露光するのに必要な84赤色露
光機会のうちの83赤色露光機会だけ受け、感光材料の
第84行2016は1赤色露光機会だけ受ける。
【0108】スポーク期間が始まると、変調器アレー2
008は、スポーク期間が終わるまで感光材料2000
の位置の露光を停止する。スポーク期間が終わると、第
2の色(この場合は、緑色)の露光期間が始まる。
【0109】図22は、緑色露光期間の初めに光が緑カ
ラーフィルタ2018だけを通るときの感光材料200
0とカラー・ホイール2006との相対位置を示す。感
光材料2000の第1行2012は露光位置96まで進
んでおり、感光材料2000の第96行2020が露光
領域2010に入った。露光領域2010内のすべての
行はこれから緑色光による露光機会を持つ。露光コント
ローラは、露光領域2010内の行が実際に緑色光の露
光を受けるかどうか、受けるならどのくらいのエネルギ
ーを受けるかを画像データに基づいて決定する。
【0110】84緑色露光機会ののち、カラー・ホイー
ルは第2のスポーク期間に入って、感光材料2000の
露光は一時的に停止する。図23は、緑色露光期間の終
わりのカラー・ホイール2006と感光材料2000と
の位置を示す。第1行2012はすでに84赤色露光機
会と84緑色露光機会とを受けた。第2行(2032)
から第84行(2016)はいくつかの赤色露光機会と
84緑色露光機会を受けた。第85行から第96行は赤
色露光機会を受けず、84緑色露光機会を受けた。第9
7行から第178行は赤色露光機会を受けず、いくつか
の緑色露光機会を受け、第179行(2034)は1緑
色露光機会を受けただけである。
【0111】図24は、青色露光期間の初めに白色光線
が青カラーフィルタ2036に入るときのカラー・ホイ
ール2006と感光材料2000との相対位置を示す。
図25は、青色露光期間の終わりのカラー・ホイール2
006と感光材料2000との相対位置を示す。青色露
光期間の終わりまでに、第1行(2012)から第19
1行(2038)は84青色露光機会を受け、第192
行から第274行(2040)は少なくとも1青色露光
機会を受けた。第1行(2012)だけは84露光機会
を全部受け、第85行から第274行(2040)は赤
色露光機会をまだ受けていない。緑色光により、第1行
(2012)から第96行(2034)は完全に露光さ
れ、第97行から第179行は部分的に露光された。
【0112】図26では、第3のスポーク期間ののち、
カラー・ホイール2006は第1行2012を露光した
ときの位置に戻っている。画像の第1行2012はすで
に露光領域から出ている。第2行2032は露光領域の
端にあって、第84すなわち最後の赤色露光機会を受け
る。第3行乃至第84行も赤色露光機会を受けて、第1
の赤色光期間中に始まった赤色露光を完了する。第85
行から第285行(2042)はその最初の赤色露光機
会を受ける。第285行(2042)はスポーク期間中
に露光領域に入り、すでに第2の露光位置に進んだ。第
286行(2044)は第2の露光の初めの露光期間に
入ったが、第1行(2012)と同じなのでこれ以上説
明しない。
【0113】図27から図31はカラー・ホイール20
06の第2の回転により与えられる露光機会を詳細に示
す。図27から図31では、初めの285行は3光色毎
にそれぞれの最後の露光機会を受ける。図31ののち、
変調器アレーが285の各行に84露光機会を与えたの
ち、第3のスポークは感光材料の露光を再び停止する。
【0114】表2は、図20から図31に示す露光サイ
クルを要約したものである。表2は、カラー・ホイール
の第1の回転および第2の回転の両方について、感光材
料の285連続行の初めおよび終わりの位置を記載して
いる。表2に示す露光パターンはカラー・ホイールの各
回転を繰り返す。第2のパターンの第1行は第2の回転
の初めに露光領域に入る。このように、カラー・ホイー
ルの各回転は、1つの組の285行の第2の露光回転
と、次の組の285行の第1の露光回転とである。
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】
【表4】
【0118】
【表5】
【0119】
【表6】
【0120】
【表7】
【0121】
【表8】
【0122】
【表9】
【0123】
【表10】
【0124】
【表11】
【0125】感光材料を十分露光する方法は多々ある。
これらの方法は、変調器のサイズと露光精度,処理速度
および露光アルゴリズムとの間のトレードオフによって
変わる。
【0126】上に述べた各実施の形態は最小露光時間の
整数倍の露光期間を選択したが、整数倍でなくてもよ
い。更に、各色の露光の露光時間および数や露光期間の
数などは他の色の露光と異なってよい。このように、各
色の露光を同調させて特定の光源と感光材料(印画紙な
ど)の特性を補足することができる。特定の色に用いる
露光期間は別の色に用いる露光期間と異なってよいだけ
でなく、1つの色に用いる露光期間は時間とともに変わ
ってよい。これにより、写真プリンタは、長い間使った
光源を用いても高品質の出力を保持することができる。
【0127】露光期間を特定の順序にする必要はない。
用いるプリンタ装置および変調光源の種類に従っていく
つかの露光期間のパターンを使えば、プリンタのハード
ウエアの設計が容易になるし画像品質も向上する。
【0128】おらく最も簡単な露光パターンができるの
は、露光コントローラ1302が常に変調光源1206
の第1行を用いて表1の露光期間1を作り、第2行から
第6行で露光期間2を作り、第7行から第10行で露光
期間3を作り、第11行から第84行で露光期間4を作
るときである。別の露光パターンは、露光期間4から露
光期間1へという逆の順序の露光を与える。更に別の露
光パターンは、ランダムまたは疑似ランダムの順序の露
光機会を与える。露光機会の順序を周期的に変更する
と、画像アーティファクトの生成を更に制限することが
できる。最も困るのは帯ができることである。これは処
理方向と直角に現れる明るいパターンや暗いパターンや
着色された虹のような帯である。しかし、露光は連続処
理なので、感光材料の各行に十分な露光機会を与えなが
ら露光の順序を変えるのは困難である。
【0129】ある厳しい条件下(一般に、非常に小さな
光学濃度の変化に対して目が最も敏感であるような中間
範囲の色を生成する場合)では、帯を非常に微妙なレベ
ルで検出することができる。次のようにすれば、露光の
順序を制御するルックアップ・テーブル・アルゴリズム
を改善してこの画像品質アーティファクトのしきい値を
下げることができる。
【0130】写真仕上げアルゴリズムでは、各画像画素
は、多くのDMDミラーから反射される光を積分するこ
とにより作られる。ハロゲン化銀紙などの感光材料がD
MDの下を通るとき、各画素は数百回(各ミラーの下を
通る度に1回)の露光を受ける機会を有する。移動する
間に3つの光の相(すなわち、赤と緑と青(RGB))
を通る。これは連続処理なので、1つの色の相の初めに
すべての画素がDMDの下の画像領域に入るわけではな
い。カラー・ホイールや他のカラーフィルタ(カラー・
ドラムなど)は露光に同期して固定された速度で回転す
るので、カラー・ホイールの一回転は一画素が画像領域
を横切るのに要する時間に等しい。いくつかの画素はカ
ラー・ホイールが1つの色セクションの中央にいるとき
に画像領域入る。したがって、いくつかの画素は活動的
なミラー領域の初めにその色の露光の一部を受け、残り
は終わりに受ける。蓄積がこのように分かれるので、感
光材料と露光同期の速度が一致しないと画素が位置ずれ
を生じて画像が帯状になる。
【0131】例えば、アルゴリズムが一パルス長(すな
わち露光レベル)だけと300画素(色(RGB)毎に
100画素)の画像領域を用いると仮定する。1つの行
の露光領域から次の行の露光領域までの300ミラー行
にわたる各段階を相と呼ぶ。明るいグレー画像を形成す
るには、各色はその100ミラーの一部(その色の間に
おらく20露光期間、全部で60)だけ用いる。例え
ば、画素は最初の20赤色露光機会にその赤色光をすべ
て受ける。他の80赤色露光機会には、ミラーはすべて
オフである。次に、これを緑色と青色について繰り返
す。
【0132】DMD上の300行の画素はすべて同じ相
にある。第1の画像の画素(P1)が赤色相(相1)の
初めに画像領域に入る場合は、その赤色光のすべてを最
初の20相(赤色1−20)に蓄積する。第1の画素P
1は相1,2,3,4,...,300の順序で光を受
ける。しかし、第2の画素(P2)は相2中に入り、相
20まで光を受けるが、まだもう一度露光する必要があ
る。この画素がDMD画像領域の最後のミラーに到着す
ると、カラー・ホイールは相1に戻り、最後の露光が積
分される。画素3(P3)は相3で入り、画像領域の初
めに17露光を受け、終わりに2露光を受ける。このよ
うにして全部の画像(1920画素)が露光されるまで
続く。ある画素が緑色相中と青色相中に入ると、露光の
この分離は色毎に起こる。
【0133】ミラー間の距離が非常に小さいので、露光
同期と感光材料速度の速度差が小さければ連続したミラ
ーからすべてのエネルギーを受ける画素は殆ど影響を受
けない。しかし、画像領域の反対側に光を蓄積する画素
の位置ぎめには非常に影響を与える。感光材料の動きが
遅すぎる場合は、いくつかの画素が受ける光が多すぎて
画像を横切る暗い帯ができる(印画紙などの陰画露光材
料を用いた場合)。感光材料の動きが速すぎる場合は、
感光材料上の画素はその最後の露光を受ける前に画像領
域から出るので明るい帯ができる。これを視覚化するに
は、砂を満載したダンプカーの下を通るコンベアベルト
のバケットを想像するとよい。バケットがダンプカーの
下を通ると、ダンプカーのベッドが周期的に持ち上がっ
て砂をバケットの中に落とす。コンベアベルトの動きが
速すぎると、バケットはダンプカーが砂を必要な回数落
とさないうちにベッドの下を通るので、あるバケットは
砂で一杯にならない。遅すぎるとトラックの下にいる時
間が長すぎるので、砂が多く入りすぎる。
【0134】帯の幅とそのグレー・レベルに用いられる
ミラーの行数は直接対応する。上の例では帯は20画素
幅である。これらの帯は光の中でよく見える連続した色
である。これは、20露光より1露光足りないと画素は
5%明るくなるからである。飽和した色が100個のミ
ラーでプリントされている場合は、1露光の不足は1%
の差になる。これらの帯は20画素幅なので非常に目立
つ。
【0135】この問題を緩和するため、各色で露光パル
スを生成するのに用いる相を各色の相を通して拡散させ
る。色の相毎に100個のミラーの中の20個だけ用い
る場合は、最初の20個ではなく5個毎のミラーを用い
る。まだ速度は問題であって、帯が発生する可能性はま
だある。しかし、ミラー画素はすぐ隣り合ったグループ
ではないので、帯は可能な最小の幅(通常は1画素幅)
に減る。これは殆ど気づかれないので、連続したミラー
の行を用いるときに生じる帯に比べると顕著に改善され
る。
【0136】ある変調器アレーは露光機会の順序に制約
を設けている。上に述べたように、あるDMDアレー
は、小さなアドレス電圧を用いて、選択されたアドレス
電極の方向にミラーをわずかに回転させ、また、大きな
バイアス電圧をミラーに印加してミラーを選択されたア
ドレス電極に向かって回す。多くのDMDアレーの上部
構造設計から言えば、アレー内のすべてのミラーを電気
的に接続するとよい。アレー内のすべてのミラーを電気
的に接続する場合、従来のミラー・リセット方式ではす
べてのミラーを同時にリセットする必要がある。したが
って、アレー内のすべてのミラーの露光時間すなわち期
間は高度に正確に等しくなければならない。
【0137】変調光源内のすべての要素の露光期間を等
しくするには、変調光源を各露光期間の順に並べる必要
がある。例えば、変調光源のすべての要素は1露光期間
を作り、5つの別個の期間は2露光を、4つの別個の期
間は3露光を、そして74期間は4露光を作る。このパ
ターンを3色毎に繰り返す。この実施の形態では、各行
が露光期間を受ける順序は、露光順序のどこでその行が
露光領域1200に入るかに従って決まる。
【0138】例えば、画像の最初の行が露光期間を順に
受けるとき、画像の第15行はまず第1の色の70期間
4露光を受け、次に他の2色毎に露光を受け、最後に第
1の色について1期間1露光、5期間2露光、4期間3
露光、4期間4露光を順に受ける。最初の95行はそれ
ぞれ独特の露光シーケンスを持ち、各行毎の露光シーケ
ンスは95行毎に繰り返す(ただし、次のカラーフィル
タで)。
【0139】画像品質を改善する可能性のある別の露光
パターンでは、ディスプレイは主として変調器アレーの
中央の行を用いて画像を露光する必要がある。図9に関
して詳細に説明した理由から、変調器アレーの中央だけ
を用いると感光材料上に投影される画像の位置合わせが
改善される。この露光パターンの変形は、変調器アレー
の同じ部分内の変調器アレーを用いて露光を行うもので
ある。しかし、これらの露光パターン方式は、用いる変
調器アレーのすべての行が同じ露光期間でなければなら
ない場合は非常に複雑になる。
【0140】感光材料の露光は、感光材料の所定の領域
に到着する全露光エネルギーを変調することにより変え
られる。上に述べたように、ある実施の形態では定エネ
ルギー光源の時間を制御することにより露光エネルギー
を変調する。露光エネルギーを制御する別の方法は光源
の強度を変えることである。
【0141】光源の出力レベルが制御できると、露光期
間の長さを更に制御することができる。感光材料を毎秒
8インチ(203mm)の速度で移動させながらインチ当た
り320行を露光する場合は、各行を露光する時間は3
90μSしかない。露光期間が線期間の25%に制限さ
れかつ最小デバイス・サイクル時間が17μSの場合
は、最大露光期間は可能な最短露光期間に比べて5.7
4倍長いだけである。したがって、12ビットの色解像
度(すなわち、4096レベルのグレー)を得るには最
大露光レベルを作るためだけに色毎に714露光期間が
必要である。4096露光レベルを表すのに必要な小さ
な露光増分を与えるには、より短い露光期間を追加する
必要がある。
【0142】上に述べたように、色当たり714露光期
間は殆どの変調器アレーには多すぎて作ることができ
ず、また、難しすぎて高価な光学装置を用いなければ集
束させることができない。上に述べた装置は、色当たり
84露光機会だけを用いるので非常に低い露光レベルの
精度は犠牲にするが、変調器のサイズとグレーの多くの
色調を作る能力とのバランスがとれている。特定して述
べると、上に述べた装置は10,11,18,56LS
Bの倍数だけの露光レベルを再生することができる。こ
の制限は、比較的低い露光レベルを有する画素に主とし
て影響を与える。
【0143】露光の時間を変調する上に、または、その
代わりに光の強度を変調することにより、正確なグレー
・スケール露光を与えるのに必要な変調器の行数を減ら
すことができる。この発明のある実施の形態では、光源
の強度を画素毎に変えることができる。例えば、LED
アレーでは、アレー内の各LEDは異なる明度レベルを
出力することができる。他の実施の形態では、感光材料
に当たる光の強度を制御することができる。しかし、画
素毎にはできない。更に別の実施の形態では、強度出力
を制御するのが困難なアークランプなどの光源を用い
る。
【0144】光源の出力を制御する代わりに、光源が作
る光線の強度を変える方法もある。光線の強度を変える
1つの方法は、光路内に1個以上のニュートラル・フィ
ルタを用いることである。
【0145】図32は、6セグメント・カラー・ホイー
ル3200の平面図を示す。6セグメント・カラー・ホ
イールはそれぞれ、独特の色の光を与える3個の大きな
セグメントと、同じ3つの独特の色であるが強度が小さ
い3個の小さなセグメントとを含む。上に述べた3セグ
メント・カラー・ホイールと同様に、利用可能な変調器
の行数と露光機会の数および時間に従って、多くの実施
の形態の露光装置が可能である。
【0146】表3は、6セグメント・カラー・ホイール
を用いた1つの実施の形態の写真プリンタにおける、露
光機会の数と時間と強度のリストである。表3に示す実
施の形態は、2つの露光時間および2つの露光強度を用
いて、ゼロ露光レベルを含む4155の独特の露光レベ
ルを与える。
【0147】
【表12】
【0148】表3の露光方式を実現するには204行の
変調器アレーが必要である。46変調器行を各色の露光
に用い、66行を6つの11行スポーク期間に用いる。
上に述べた3セグメント・カラー・ホイールが285変
調器行を必要とするのに比べると必要な変調器行は20
4だけであるが、表3に示す6セグメント装置は415
5露光レベルをそれぞれ正確に作ることができる。
【0149】表3の6セグメント装置は、表1および表
2の3セグメント装置と同じ方法で感光材料を露光す
る。露光パターンは204画像行毎に繰り返され、感光
材料の204行の部分を完全に露光するには、カラー・
ホイールは2回転する必要がある。
【0150】図33は、この発明の1つの実施の形態に
おける画像プリンタ3300のブロック図である。図3
3では、1個以上の画像源3302がコントローラ33
04に入力データを与える。コントローラ3304は、
プリント・エンジン3306に転送するまで画像情報を
一時的に記憶するための大量のメモリを含むことが多
い。プリント・エンジン3306は、コントローラ33
04から画像データを受けて、このデータで表される画
像をプリントする。ブロック3308はプリンタ330
0からの画像出力である。
【0151】図33に示す多重画像源は、プリント・エ
ンジンの能力を完全に利用するのに単一の入力源では処
理量が不充分なときに用いてよい。例えば、画像源が従
来の35mmネガからの画像をディジタル化するのに用
いられるスキャナである場合は、数個のスキャナを用い
てそれぞれ異なるお客のフィルムのネガを走査すること
ができる。ロールのすべてのネガを走査して処理する
と、コントローラは画像データをプリント・エンジンに
転送する。この応用では、出力ブロック3308は分類
およびスタッフィング機械であって、これはお客毎の出
力を個別に包装しラベルをつけるのに必要である。
【0152】図34は、ここに述べた概念を用いるプリ
ンタの別の実施の形態である。図34では、ディジタル
・インデックス・プリンタ3402が従来のネガ・プリ
ンタ3304に取り付けられている。ディジタル・イン
デックス・プリンタ3402は、従来のネガ・プリンタ
3404がプリントするいくつかの画像を表す画像デー
タを受けて、従来のネガ・プリンタがプリントする複数
の画像を1つの画像としてプリントする。これらの副画
像はそれぞれ写真のネガの1つからの画像を表してお
り、一般に「サムネイル」と呼ばれる。ディジタル・イ
ンデックス・プリンタ3402と従来のネガ・プリンタ
3304の動作は調整されており、ディジタル・インデ
ックス・プリンタ3402のインデックス・プリント出
力と従来のネガ・プリンタ3304の関連するプリント
を一緒にお客に返す。
【0153】この発明の種々の態様について、画像の全
幅にわたって1つの変調光源アレーを用いる画像装置を
例にとって開示したが、別の実施の形態では複数の変調
光源アレーを用いて感光媒体に画像を作ることができ
る。図35は、感光媒体3502上の複数の露光領域を
示す。露光領域3504は隣接している。露光領域35
06も隣接しているが、処理方向に互いに相対的にずれ
ている。露光領域3506を作るのに用いられる画像デ
ータは時間を遅らせているので、形成される画像は処理
方向に正しく列んでいる。露光領域3508は重なって
いる。露光領域3510は処理方向に重なってずれてい
る。
【0154】露光領域を重ねることにより、また、重な
った領域内の画素の露光に協同して貢献することによ
り、複数の変調光の間の位置合わせ不良を改善する種々
の方法が米国特許第5,630,027号,1997年
5月13日発行の「ディスプレイ装置の水平および垂直
位置合わせ誤差を補償する方法と装置」と、米国特許第
5,757,411号,1998年5月26日発行の
「画像要素の2つ以上のアレーの間の位置合わせ不良の
影響を改善する方法と装置」と、米国特許第5,82
5,400号,1998年10月20日発行の「画像要
素の2つ以上のアレーの間の位置合わせ不良の影響を改
善する方法と装置」に述べられており、これらをここに
援用する。
【0155】露光領域3512は、複数の変調光源によ
り作られ、タイル状の出力を作る。タイル状の露光を行
うと、比較的小さな変調光源を用いることができるし、
非常に大きな画像を作ることもできる。図35には示し
ていないが、タイル状の露光領域は重なってよいし、ま
た、処理方向にずれてよい。
【0156】写真仕上げ応用に特に適した画像プリンタ
および変調方式について特定の実施の形態を開示した
が、これらの特定の実施の形態は特許請求の範囲の規定
を除いて、この発明の範囲を制限するものではない。更
に、この発明のいくつかの特定の実施の形態に関連した
説明から当業者はいろいろの変更を考案することができ
るが、これらはすべて特許請求の範囲内の変更と見なさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のマイクロミラー・アレーの一部の斜視図
である。
【図2】図1のマイクロミラー・アレーの1個の要素す
なわちセルの組立分解図である。
【図3】感光媒体の露光を示す電子写真式プリンタの略
図である。
【図4】従来の写真ネガ現像およびプリント装置の略図
である。
【図5】感光媒体の一般的な応答曲線を示す図である。
【図6】ルックアップ・テーブルを用いた画像の基準化
を示す、画像処理装置の一部のブロック図である。
【図7】連続的に移動する感光媒体に画像を作る光学的
プリンタ内の主な光学的素子の斜視図である。
【図8】変調光源で作られた露光領域を通るときの感光
材料の一部分の簡単な例を示す図である。
【図9】画像を表面上に集束させたときに起こる歪みの
例を示す図である。
【図10】アレーの種々の部分を用いて移動する表面の
同じ領域に画像を作ったときに、図9に示す歪みにより
起こる位置合わせ不良を誇張した図である。
【図11】連続的に移動する写真プリンタ装置内の露光
期間と紙の移動との相互作用を示す図である。
【図12】感光媒体を露光する空間光変調器要素または
変調光源のアレーの斜視図である。
【図13】この発明の1つの実施の形態における、感光
媒体上の画素の一列の露光を示す略図である。
【図14】4つの異なる露光期間の位置合わせを示すタ
イミング図である。
【図15】コントローラが空間光変調器アレーなどの変
調光源アレー内の機能不良の要素を追跡するためのメモ
リを用いる、プリンタ装置の一部のブロック図である。
【図16】3つの別個の単色画像を作ることができる変
調光源または光変調器アレーの略図である。
【図17】処理方向に移動する感光媒体を露光する、図
16の3色変調光源の斜視図である。
【図18】連続的に単色光を生成するカラー・ホイール
と、単色光を変調する光変調器と、連続的に移動する感
光媒体の上に変調光を集束させる光学素子とを含む、光
学プリンタ内の主な光学素子の斜視図である。
【図19】3セグメント・カラー・ホイールの平面図で
ある。
【図20】処理方向に移動する感光媒体の1つの列の露
光を開始する、図18の光学装置の略図である。
【図21】図20に示す露光の後の露光を示す、図20
に示す露光工程の略図である。
【図22】図21に示す露光の後の露光を示す、図21
に示す露光工程の略図である。
【図23】図22に示す露光の後の露光を示す、図22
に示す露光工程の略図である。
【図24】図23に示す露光の後の露光を示す、図23
に示す露光工程の略図である。
【図25】図24に示す露光の後の露光を示す、図24
に示す露光工程の略図である。
【図26】図25に示す露光の後の露光を示す、図25
に示す露光工程の略図である。
【図27】図26に示す露光の後の露光を示す、図26
に示す露光工程の略図である。
【図28】図27に示す露光の後の露光を示す、図27
に示す露光工程の略図である。
【図29】図28に示す露光の後の露光を示す、図28
に示す露光工程の略図である。
【図30】図29に示す露光の後の露光を示す、図29
に示す露光工程の略図である。
【図31】図30に示す露光の後の露光を示す、図30
に示す露光工程の略図である。
【図32】それぞれ独特の色の光を与える3つの大きな
セグメントと、強度の小さい同じ3つの独特の色を与え
る3つの小さなセグメントを有する、6セグメントのカ
ラー・ホイールの平面図である。
【図33】この発明の1つの実施の形態における画像プ
リンタのブロック図である。
【図34】この発明の1つの実施の形態における、ディ
ジタル画像プリンタを従来のネガ・プリンタに取り付け
た写真仕上げプリンタのブロック図である。
【図35】複数の変調光源が協同して感光基板上に1つ
の画像を形成する露光領域を示す平面図である。
【符号の説明】
1200 露光領域 1202 感光媒体 1206 変調光源 1210 処理方向 1302 露光コントローラ 1314 ディジタル位置指示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイリアム イー.ネルソン アメリカ合衆国 テキサス州ダラス,ボル ドー 4306 (72)発明者 ビート フリック スイス国 レゲンスドルフ,アルタルドシ ュトラーセ 70

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光媒体上のフルカラーの画素化された
    画像を露光する方法であって、 画素位置のアレーを含む感光媒体であって、該感光媒体
    が行期間毎に前記画素位置の1行を進むように該感光媒
    体が露光領域内を移動する、感光媒体を与え、 前記露光領域内の個別の変調領域のアレーに光線を選択
    的に与える変調光源であって、前記感光媒体が前記露光
    領域を移動するとき、前記露光領域内の前記個別の変調
    領域が前記露光領域内の前記画素位置に露光機会毎に一
    度対応し、前記変調光源内で動作可能な行数が露光機会
    の最大数を決定する、変調光源を与え、 該変調光源に与えられる画像データに基づいて前記変調
    光源を制御し、前記画像データが、少なくとも3原色毎
    に前記感光媒体上に形成される画像内の画素毎の光学濃
    度データを含み、前記制御するステップが、多数の露光
    機会に前記感光媒体を選択的に露光することを含み、前
    記選択的露光が、行時間の50%を超えない期間行わ
    れ、少なくとも2つの前記露光期間の長さが非2進関係
    を有する、 感光媒体上のフルカラーの画素化された画像を露光する
    方法。
  2. 【請求項2】 前記変調光源を与えるステップが、周期
    的に変わる色を有する変調光源を与えることを含む、請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記制御するステップが、画素位置の1
    つの行から次の行への露光シーケンスを変える、請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記制御するステップが、行期間の25
    %を超えない最大露光期間を与える、請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記制御するステップが、少なくとも1
    0LSB期間の最小露光期間を与える、請求項1記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記制御するステップが、3色毎に少な
    くとも84露光機会を与え、該84露光機会が、10L
    SBの長さの1回の露光機会と、11LSBの長さの5
    回の露光機会と、18LSBの長さの4回の露光機会
    と、56LSBの長さの74回の露光機会とを含む、請
    求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記変調光源を与えるステップが、 経路に沿って光線を投影する光源を与え、 前記光線を濾波する前記光路上のカラーフィルタ装置を
    与え、 前記光路上に空間光変調器を与える、 請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記変調光源を与えるステップが、経路
    に沿って光線を投影する少なくとも1個の固体光源を与
    える、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 ディジタル写真プリンタであって、 露光領域内を感光媒体を進める輸送機構であって、前記
    感光媒体が画素位置のアレーを含み、前記感光媒体が行
    期間毎に前記画素位置の1行ずつ進むように前記感光媒
    体が前記露光領域内を移動する、輸送機構と、 前記露光領域内の個別の変調領域のアレーに光線を選択
    的に与える変調光源であって、前記感光媒体が前記露光
    領域内を移動するとき、前記露光領域内の前記個別の変
    調領域が前記露光領域内の前記画素位置に露光機会毎に
    一度対応し、前記変調光源で動作可能な行数が露光機会
    の最大数を決定する、変調光源と、 露光コントローラであって、該露光コントローラが、前
    記変調光源に与えられる画像データに基づいて前記変調
    光源を制御し、前記画像データが少なくとも3原色毎に
    前記感光媒体上に形成される画像内の画素毎の光学濃度
    データを含み、前記制御するステップが多数の露光機会
    に前記感光媒体を選択的に露光することを含み、前記選
    択的露光が行時間の50%を超えない期間行われ、少な
    くとも2つの前記露光期間の長さが非2進関係を有す
    る、露光コントローラと、 を含む、ディジタル写真プリンタ。
  10. 【請求項10】 従来のネガ・プリンタを更に含み、該
    従来のネガ・プリンタが形成する写真のインデックス・
    プリントをプリントする、請求項9記載のディジタル写
    真プリンタ。
JP10378569A 1997-12-31 1998-12-28 変調光源アレーを用いた写真仕上げ Pending JP2000019662A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US7012897P 1997-12-31 1997-12-31
US070128 1997-12-31

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000019662A true JP2000019662A (ja) 2000-01-21

Family

ID=22093301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10378569A Pending JP2000019662A (ja) 1997-12-31 1998-12-28 変調光源アレーを用いた写真仕上げ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6163363A (ja)
EP (1) EP0933925A3 (ja)
JP (1) JP2000019662A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700597B2 (en) 2000-11-14 2004-03-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Two dimensional scanning image recording method and image recording apparatus with two-dimensionally disposed light source elements
KR100784141B1 (ko) * 2006-12-26 2007-12-10 주식회사 포스코 폐 코크스의 수 분리 장치

Families Citing this family (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000056399A (ja) * 1998-08-04 2000-02-25 Noritsu Koki Co Ltd 写真焼付装置
US6741750B1 (en) * 1998-09-30 2004-05-25 Texas Instruments Incorporated Motion artifact correction in exposure systems
DE19937417C1 (de) * 1999-08-07 2000-07-06 Agfa Gevaert Ag Vorrichtung und Verfahren zum Belichten eines digitalen Bildes auf lichtempfindliches Material
US6542177B1 (en) * 2000-02-29 2003-04-01 Hewlett-Packard Company Laser printing system with low cost linear modulator
US6690499B1 (en) * 2000-11-22 2004-02-10 Displaytech, Inc. Multi-state light modulator with non-zero response time and linear gray scale
USRE43841E1 (en) 2000-12-14 2012-12-04 F. Poszat Hu, Llc Printing by active tiling
GB0030444D0 (en) 2000-12-14 2001-01-24 Secr Defence Printing by active tiling
US7116862B1 (en) 2000-12-22 2006-10-03 Cheetah Omni, Llc Apparatus and method for providing gain equalization
US6525758B2 (en) * 2000-12-28 2003-02-25 Polaroid Corporation Integral organic light emitting diode fiber optic printhead utilizing color filters
US7339714B1 (en) 2001-02-02 2008-03-04 Cheetah Omni, Llc Variable blazed grating based signal processing
US6445502B1 (en) * 2001-02-02 2002-09-03 Celeste Optics, Inc. Variable blazed grating
US20040204985A1 (en) * 2001-02-09 2004-10-14 Gibson Donald P. Digital image service and revenue generation
GB0114862D0 (en) 2001-06-19 2001-08-08 Secr Defence Image replication system
US20030081816A1 (en) * 2001-10-26 2003-05-01 Fetal Imaging Services, Inc. System and service for providing three-dimensional images of prenatal mammals
US6967759B2 (en) * 2001-12-31 2005-11-22 Texas Instruments Incorporated Pulse width modulation sequence generation
KR20030059705A (ko) * 2002-01-04 2003-07-10 엘지전자 주식회사 포토 마스크가 없는 노광장치
CA2478637A1 (en) 2002-03-12 2003-09-18 Hewlett-Packard Indigo B.V. Led print head printing
US7436573B2 (en) * 2003-02-12 2008-10-14 Texas Instruments Incorporated Electrical connections in microelectromechanical devices
US7019277B2 (en) * 2003-03-13 2006-03-28 Psion Teklogix Systems Inc. Imaging device
US6738127B1 (en) * 2003-04-24 2004-05-18 Eastman Kodak Company LCD-based printing apparatus for printing onto high contrast photosensitive medium
US7221383B2 (en) * 2004-06-21 2007-05-22 Eastman Kodak Company Printer for recording on a moving medium
US7429983B2 (en) 2005-11-01 2008-09-30 Cheetah Omni, Llc Packet-based digital display system
US20070153080A1 (en) * 2005-12-29 2007-07-05 Eastman Kodak Company High-speed continuous film writer
US7733357B2 (en) * 2006-01-13 2010-06-08 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Display system
ES2342097T3 (es) * 2006-07-07 2010-07-01 Gambro Lundia Ab Membrana de separacion de plasma.
WO2008082506A1 (en) * 2006-12-19 2008-07-10 J.A. Woollam Co., Inc. Application of digital light processor in scanning spectrometer and imaging ellipsometer and the like systems
US8749782B1 (en) 2006-12-19 2014-06-10 J.A. Woollam Co., Inc. DLP base small spot investigation system
US8345241B1 (en) 2006-12-19 2013-01-01 J. A. Woollam Co., Inc. Application of digital light processor in imaging ellipsometer and the like systems
US8760481B2 (en) * 2009-11-19 2014-06-24 Mark R. Jones Apparatus, system, and method for flash printing
JP2013190448A (ja) * 2010-06-30 2013-09-26 Sharp Corp 表示装置
US9923007B2 (en) 2015-12-29 2018-03-20 Viavi Solutions Inc. Metal mirror based multispectral filter array
US9960199B2 (en) 2015-12-29 2018-05-01 Viavi Solutions Inc. Dielectric mirror based multispectral filter array
JP7161628B2 (ja) 2019-02-28 2022-10-26 スリーディー システムズ インコーポレーテッド 高解像度三次元プリントシステム

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5061049A (en) 1984-08-31 1991-10-29 Texas Instruments Incorporated Spatial light modulator and method
US4954789A (en) * 1989-09-28 1990-09-04 Texas Instruments Incorporated Spatial light modulator
US5041851A (en) * 1989-12-21 1991-08-20 Texas Instruments Incorporated Spatial light modulator printer and method of operation
GB9024978D0 (en) * 1990-11-16 1991-01-02 Rank Cintel Ltd Digital mirror spatial light modulator
US5455602A (en) 1993-03-29 1995-10-03 Texas Instruments Incorporated Combined modulation schemes for spatial light modulators
US5461411A (en) * 1993-03-29 1995-10-24 Texas Instruments Incorporated Process and architecture for digital micromirror printer
US5461410A (en) 1993-03-29 1995-10-24 Texas Instruments Incorporated Gray scale printing using spatial light modulators
US5583688A (en) 1993-12-21 1996-12-10 Texas Instruments Incorporated Multi-level digital micromirror device
US5585836A (en) * 1993-12-27 1996-12-17 Eastman Kodak Company Electrophotographic image recording apparatus and method with correction for bow in placement of recording elements
US5539567A (en) * 1994-06-16 1996-07-23 Texas Instruments Incorporated Photolithographic technique and illuminator using real-time addressable phase shift light shift
US5504504A (en) * 1994-07-13 1996-04-02 Texas Instruments Incorporated Method of reducing the visual impact of defects present in a spatial light modulator display
US5703728A (en) * 1994-11-02 1997-12-30 Texas Instruments Incorporated Support post architecture for micromechanical devices
US5825400A (en) * 1994-11-02 1998-10-20 Texas Instruments, Inc. Method and apparatus for ameliorating the effects of misalignment between two or more imaging elements
US5630027A (en) * 1994-12-28 1997-05-13 Texas Instruments Incorporated Method and apparatus for compensating horizontal and vertical alignment errors in display systems
US5699168A (en) * 1995-06-22 1997-12-16 Texas Instruments Incorporated Grayscale printing with sliding window memory
JP3519853B2 (ja) * 1996-02-28 2004-04-19 富士写真フイルム株式会社 マイクロミラー式画像形成装置及びその管理方法
JPH09314910A (ja) * 1996-05-30 1997-12-09 Fuji Photo Film Co Ltd カラープリンタ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6700597B2 (en) 2000-11-14 2004-03-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Two dimensional scanning image recording method and image recording apparatus with two-dimensionally disposed light source elements
KR100784141B1 (ko) * 2006-12-26 2007-12-10 주식회사 포스코 폐 코크스의 수 분리 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US6163363A (en) 2000-12-19
EP0933925A3 (en) 2002-06-26
EP0933925A2 (en) 1999-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6163363A (en) Photofinishing utilizing modulated light source array
KR100346875B1 (ko) 프린팅을향상시키기위한시스템및방법
JP3519853B2 (ja) マイクロミラー式画像形成装置及びその管理方法
US6215547B1 (en) Reflective liquid crystal modulator based printing system
US7330298B2 (en) Optical system and method for increasing image resolution and/or dithering in projection applications
JPH09314910A (ja) カラープリンタ
JP2003103838A (ja) ハイブリッド光源を有する感光性媒体用のプリント装置
EP1285769B1 (en) Method and apparatus for printing high resolution images using multiple reflective spatial light modulators
US6552740B1 (en) Method and apparatus for printing monochromatic imaging using a spatial light modulator
JP2001228553A (ja) 反射型lcd変調器を用いた高解像度画像印刷方法及びその装置
JP2003287820A (ja) 照明光路内にダイクロイックプリズムを使用した感光媒体用印刷装置
EP1098216B1 (en) Line exposure type image forming apparatus
US6980280B2 (en) Two level image writer
US20060176362A1 (en) Optical system and method for increasing image resolution and/or dithering in printing applications
EP1193542A2 (en) A method and apparatus for printing monochromatic images using a spatial light modulator having a selectable light source
US5982407A (en) Color printer
JP2001305663A (ja) 画像焼付装置およびこれを備えた写真処理装置、ならびに画像焼付方法
JP2003186118A (ja) 動画に対応する画像フレームの印刷方法
US6628317B2 (en) Optical printer with micromirror device
EP0679036A2 (en) Image output apparatus
US20010033322A1 (en) Image data control unit for SLM-based photofinishing system
US20070153080A1 (en) High-speed continuous film writer
JP3184245B2 (ja) 電子写真装置
Nelson et al. Digital Photofinishing Systems Using Digital Light Processing.
JPH09164723A (ja) カラープリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091020