JP2000019078A - 回転軸装置の負荷能力決定方法および回転軸装置の保護装置 - Google Patents

回転軸装置の負荷能力決定方法および回転軸装置の保護装置

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JP2000019078A
JP2000019078A JP10185258A JP18525898A JP2000019078A JP 2000019078 A JP2000019078 A JP 2000019078A JP 10185258 A JP10185258 A JP 10185258A JP 18525898 A JP18525898 A JP 18525898A JP 2000019078 A JP2000019078 A JP 2000019078A
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shaft
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Kazuo Nagashima
一男 長島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静圧軸受と回転軸との接触による損傷を発生さ
せない回転軸の軸方向の各位置での印加可能な負荷(荷
重)を比較的簡単にかつ精度良く決定することが可能な
回転軸装置の負荷能力決定方法および回転軸装置の負荷
能力に基づいて回転軸への過負荷による回転軸および軸
受の損傷を防止する回転軸装置の保護装置を提供する。 【解決手段】軸受内の軸受端面位置PT における回転軸
の変位量Zの最大値Zmax が軸受と回転軸との所定の隙
間量に対して所定の割合となるときの負荷の大きさを当
該負荷の印加位置における印加可能な許容負荷とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静圧軸受に回転自
在に保持された回転軸に印加可能な負荷を決定する回転
軸装置の負荷能力の決定方法および前記回転軸の過負荷
による回転軸および静圧軸受の損傷を防止する回転軸の
保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、マシニングセンタ等の工作機
械では、工具を回転させる回転軸は軸受によって回転自
在に保持されている。回転軸に装着された工具でワーク
の切削加工を行なうと、工具の先端に切削力が集中して
作用する。この切削力は、回転軸に対して回転負荷トル
ク、曲げモーメント等として作用する。工具に作用する
切削力が増大すると、主軸に作用する負荷トルクも増大
するため、主軸が負担できる定格トルクを越えない範囲
で切削加工を行う必要がある。このため、たとえば、回
転軸に印加される負荷トルクまたは負荷動力を回転軸を
駆動する駆動電動機の駆動電流から検出し、このいずれ
かが所定の値を越えた場合に駆動電動機に対する電力の
供給を遮断することで回転軸を保護する方法が取られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、マシニング
センタ等の工作機械では、加工するワークの加工形状等
に応じて様々な種類の工具が回転軸に着脱されるため、
工具の長さを特定することはできない。切削力は、工具
の先端付近に集中して作用するため、切削力が回転軸を
回転保持する軸受に及ぼす曲げモーメントは工具の長さ
に応じて異なり、同じ切削力でも切削点が軸受から離れ
るほど大きな曲げモーメントが回転軸および軸受に作用
する。したがって、工具の切削点が軸受に近い位置で
は、回転軸に印加できる負荷は、軸受のラジアル方向の
負荷能力に相当する大きな値とすることができるが、工
具の長さが長くなり切削点が軸受から離れるにしたがっ
て回転軸に印加できる負荷は小さくなる。たとえば、軸
受内に空気や油等の流体を加圧して供給し、流体の静圧
によって回転軸を保持する静圧軸受では、回転軸に大き
な曲げモーメントが作用すると、回転軸に印加される負
荷トルクが許容負荷トルクを越える前に、軸受に対する
回転軸のたわみおよび変位によって回転軸と軸受とが接
触し、軸受および回転軸が損傷することがある。このよ
うな回転軸および静圧軸受の損傷を防止するためには、
回転軸の軸方向の各位置に応じた(工具の長さに応じ
た)回転軸の許容負荷能力を予め求めておく必要があ
る。
【0004】従来においては、静圧軸受によって回転自
在に保持された回転軸の軸方向の各位置に応じた回転軸
装置の負荷能力を、たとえば、実際に回転軸上の各位置
に所定の負荷を印加して当該各位置での回転軸のたわみ
量(変位)を測定し、これらの各たわみ量に基づいて求
めていた。しかし、回転軸の各位置でのたわみ量の測定
は時間を要する、たわみ量の測定に用いる測定治具等の
特性が含まれるため回転軸の各位置でのたわみ量に基づ
いて求めた回転軸装置の負荷能力が実際の回転軸装置の
負荷能力に合致しているか疑わしい等の問題があり、回
転軸の許容負荷能力を求め得ない場合が多かった。この
ため、従来においては、工具の長さに応じた回転軸装置
の負荷能力を判断する判断材料がないため、静圧軸受に
よって保持された回転軸装置の負荷能力を十分に生かし
た能率的な加工条件を設定することが難しく、また、回
転軸装置の負荷能力を越える切削力による回転軸および
静圧軸受の損傷が発生することもあった。
【0005】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
のであって、静圧軸受と回転軸との接触による損傷を発
生させない回転軸の軸方向の各位置での印加可能な負荷
(荷重)を比較的簡単にかつ精度良く決定することが可
能な回転軸装置の負荷能力決定方法および回転軸装置の
負荷能力に基づいて回転軸への過負荷による回転軸およ
び軸受の損傷を防止する回転軸装置の保護装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定圧力の流
体が軸受内部に供給される軸受と、前記軸受との間に供
給される流体の静圧によって前記軸受に対して所定の隙
間量をもって回転自在に支持された回転軸とを有する回
転軸装置の前記回転軸の軸方向の各位置において印加可
能な負荷を決定する回転軸装置の負荷能力決定方法であ
って、前記回転軸の前記軸受内における変位量の最大値
が前記軸受と回転軸との所定の隙間量に対して所定の割
合となるときの前記負荷の大きさを当該負荷の印加位置
における印加可能な許容負荷とする。
【0007】本発明では、回転軸の前記軸受内における
変位量の最大値が前記軸受と回転軸との所定の隙間量に
対して所定の割合となるときの負荷を当該負荷の印加位
置における印加可能な許容負荷とすることにより、回転
軸と軸受とが接触しない負荷を回転軸の軸方向の各位置
で決定することができる。
【0008】前記回転軸の変位量は、前記回転軸に発生
する前記軸受内におけるたわみ量と前記回転軸を剛体と
仮定した場合の前記軸受内における前記回転軸の変位量
との合計から算出する。
【0009】前記回転軸のたわみ量は、前記回転軸が前
記軸受内の所定の位置で拘束支持されていると仮定して
算出する。
【0010】前記剛体と仮定した回転軸の変位量は、前
記軸受に供給される流体の静圧剛性を算出し、前記剛体
と仮定した回転軸が前記軸受内の拘束支持位置から受け
る反力と前記静圧剛性とから前記回転軸の変位量を算出
する。
【0011】前記静圧剛性の算出は、前記回転軸の所定
の位置に所定の負荷を印加し、当該負荷印加位置におけ
る前記回転軸の変位量を測定し、前記前記回転軸の変位
量から当該回転軸のたわみ量を差し引いた値を前記剛体
と仮定した回転軸の変位量とし、前記所定の負荷の値、
前記剛体と仮定した回転軸の変位量および前記拘束支持
位置と前記負荷印加位置との位置関係から前記静圧剛性
を算出する。
【0012】前記軸受と前記回転軸との間に供給される
流体の圧力に応じて、前記剛体と仮定した回転軸の変位
量を算出し、前記回転軸の軸方向の各位置における印加
可能な負荷を求める。
【0013】前記回転軸は、回転軸の軸方向に離間して
配置された第1および第2の軸受によって回転自在に保
持されており、前記第1および第2の軸受は、所定圧力
の流体を供給する当該軸受の周方向に均等に形成された
細孔列がそれぞれ2列設けられており、前記第1の軸受
から前記第2の軸受の反対側に突き出した回転軸の軸方
向の各位置に印加可能な負荷を決定する。
【0014】前記回転軸の拘束支持位置を前記第1およ
び第2の軸受における前記2列の細孔列の中央位置とし
て前記回転軸のたわみ量を算出し、前記剛体と仮定した
回転軸は、前記中央位置から反力を受けると仮定して変
位量を算出する。
【0015】前記剛体と仮定した回転軸の変位量を、前
記回転軸が前記第1および第2の軸受の前記各細孔列の
形成位置から反力を受けると仮定して補正する。
【0016】前記回転軸の先端には当該回転軸の軸方向
に切削工具が装着され、前記切削工具の切削点の前記軸
受からの距離に応じて当該切削点に印加可能な負荷の大
きさを決定し、決定された負荷に応じて前記切削工具の
切削条件を決定する。
【0017】本発明の回転軸装置の保護装置は、所定圧
力の流体が軸受内部に供給される軸受と、前記軸受との
間に供給される流体の静圧によって前記軸受に対して所
定の隙間量をもって回転自在に支持された回転軸と、前
記回転軸を駆動する駆動手段とを有する回転軸装置の保
護装置であって、前記回転軸の軸方向における負荷が印
加される負荷位置を設定保持する負荷位置設定保持手段
と、前記回転軸の回転数を設定保持する回転数保持手段
と、前記回転軸の回転数と負荷位置に基づいて、前記回
転軸の変位による当該回転軸と前記軸受とを接触させな
い前記回転軸の負荷位置に応じた許容負荷動力を算出す
る許容負荷動力算出手段と、前記回転軸に印加される負
荷動力を検出する負荷動力検出手段と、前記許容負荷動
力算出手段によって算出された許容負荷動力と前記負荷
動力検出手段によって検出された負荷動力を比較し、前
記検出された負荷動力が許容負荷動力を越える場合に前
記駆動手段の前記回転軸への駆動力の供給を遮断する遮
断手段とを有する。
【0018】前記許容負荷動力算出手段は、前記回転軸
の前記軸受内における変位量の最大値が前記軸受と回転
軸との所定の隙間量に対して所定の割合となるときの前
記回転軸に対する負荷の大きさを当該負荷の印加位置に
おける印加可能な許容負荷とした許容負荷データを保持
しており、この許容負荷データに基づいて前記許容負荷
動力を決定する。
【0019】前記駆動手段は、駆動電動機からなり、前
記負荷動力検出手段は、前記駆動電動機の駆動電流およ
び回転数に基づいて前記回転軸に印加される負荷動力を
検出する。
【0020】前記回転軸の一端には切削工具が装着さ
れ、前記負荷位置設定保持手段は、前記切削工具の長さ
に応じた当該切削工具の切削点の位置を設定保持する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1および図2は、本発明
が適用される回転軸装置である主軸装置を具備する工作
機械の一例としての立形マシニングセンタを示す説明図
であって、図1は斜視図であり、図2は断面図である。
図1および図2に示す立形マシニングセンタにおいて、
ベッド71には、その上面にテーブル72が駆動機構7
3を介して左右方向(X軸方向)および前後方向(Y軸
方向)へ移動可能に設けられているとともに、後端部に
コラム74が立設されている。
【0022】駆動機構73は、ベッド71上にY軸方向
に対して平行に設けられた一対のガイドレール67と、
ガイドレール67上をY軸方向へ移動自在に設けられた
Y軸スライダ68と、Y軸スライダ68上にX軸方向に
対して平行に設けられたテーブル72をX軸方向に移動
自在に支持する一対のガイドレール70とを含んで構成
される。なお、駆動機構73は、この他に図示していな
いが、Y軸スライダ68をY軸方向に移動させる送り機
構およびこの送り機構を駆動するY軸サーボモータと、
テーブル72をX軸方向に移動させる送り機構およびこ
の送り機構を駆動するX軸サーボモータとを有する。
【0023】コラム74は、ベッド71の後端部に垂直
に立設された垂直コラム部材51と、垂直コラム部材5
1の上部前面に一体的に固定された水平コラム部材52
とを有する。水平コラム部材52には、主軸頭64がテ
ーブル72に対して昇降自在(Z軸方向へ移動自在)に
設けられているとともに、主軸頭64を昇降させる図示
しない送り機構およびZ軸サーボモータ53とが設けら
れている。主軸頭64内には、後述するように、モータ
が主軸82と一体に作り付けられビルトインモータ式の
主軸装置が設けられており、この主軸装置によって主軸
82の先端に装着された工具81を回転駆動する。工具
81は、たとえば、ドリルやエンドミル等の各種回転切
削工具が用いられ、工具81の長さは、被加工物の加工
形状等に応じて種々の長さのものが選択される。コラム
74の上部とベッド71の端部とは、サポート61で連
結されている。サポート61は、コラム74の上部両側
(水平コラム部材52の両側)とベッド71の前端部両
側とをそれぞれ連結するとともに、コラム74の上部両
側からベッド71の前端部両側に向かうに従って、間隔
が次第に広くなるように配置された一対のサポート部材
62,63によって構成されている。
【0024】上記構成の立形マシニングセンタは、被加
工物をテーブル72に載置した後、主軸82を所定の回
転数で駆動させて工具81を回転させ、X軸、Y軸サー
ボモータの駆動制御を行なってテーブル72を駆動機構
73を介してX軸およびY軸方向に位置および速度制御
し、Z軸サーボモータ53を駆動して主軸頭64をZ軸
方向に位置および速度制御しながら、工具81によって
被加工物の表面加工や穴あけ加工等の切削加工を行な
う。
【0025】主軸装置の構成 図3は、上記構成の立形マシニングセンタの主軸頭64
内に設けられる主軸装置101の一構成例を示す断面図
である。主軸装置101は、大きく分けて主軸82をラ
ジアル方向およびスラスト方向に保持する主軸保持部1
02と、モータ部103とからなる。主軸保持部102
は、主軸82と、前方軸受部材83と、後方軸受部材8
4と、軸受保持部材85と、軸方向軸受部材86と、オ
イルジャケット90とを有する。
【0026】主軸82は、一方の軸端82a側に工具8
1を装着するための装着用孔82bが形成され、主軸保
持部102とモータ部103との境界付近の軸部に両側
面がそれぞれ被保持面82d、82eとなっている鍔部
82cが形成されており、モータ部103側にはロータ
嵌合部82fが形成されている。
【0027】軸受保持部材85は、筒状の部材であっ
て、内周に段差部を有し、この段差部によって前方軸受
部材83および後方軸受部材84の軸方向の移動を規制
するように、前方軸受部材83および後方軸受部材84
を内周に嵌合保持している。軸受保持部材85には、外
周に所定の圧力の圧縮空気Aを外部から供給するための
圧縮空気供給口85cが形成され、この圧縮空気供給口
85cに連通する圧縮空気供給管85aが軸方向内部に
形成されているとともに、供給された圧縮空気を排出す
るための圧縮空気排出管85bが軸方向に形成されてい
る。
【0028】前方軸受部材83は、軸受保持部材85の
内周に嵌合固定されており、主軸82との間に所定の大
きさの隙間量S1 が形成されるように主軸82が内周に
挿入されている。前方軸受部材83の外周側には、軸受
保持部材85に形成された圧縮空気供給管85aと連通
する圧縮空気供給穴83aおよび83bが周方向に等間
隔に、たとえば、それぞれ8個ずつ2列に形成されてい
る。圧縮空気供給穴83aおよび83bは、前方軸受部
材83の内周側に形成された細孔83r1 および細孔8
3r2 とそれぞれ連通している。前方軸受部材83の軸
方向の細孔83r1 および細孔83r2 の間の中央部に
は、前方軸受部材83の内周側と外周側とで貫通する圧
縮空気排出孔83cが周方向に複数形成されている。こ
の圧縮空気排出孔83cは軸受保持部材85に形成され
た圧縮空気排出管85bと連通している。
【0029】後方軸受部材84は、前方軸受部材83と
同様に、軸受保持部材85の内周に嵌合固定されてお
り、主軸82との間に所定の大きさの隙間量S1 が形成
されるように主軸82が内周に挿入されている。後方軸
受部材84の外周側には、軸受保持部材85に形成され
た圧縮空気供給管85aに連通する圧縮空気供給穴84
aおよび84bが周方向に等間隔に、たとえば、それぞ
れ8個ずつ2列に形成されている。圧縮空気供給穴84
aおよび84bは、後方軸受部材84の内周側に形成さ
れた細孔84r1 および細孔84r2 とそれぞれ連通し
ている。後方軸受部材84の軸方向の細孔84r1 およ
び細孔84r2 の間の中央部には、後方軸受部材84の
内周側と外周側とで貫通する圧縮空気排出孔84cが周
方向に複数形成されている。後方軸受部材84の主軸8
2の鍔部82cに対向する端部には、軸受保持部材85
に形成された圧縮空気供給管85aに連通する圧縮空気
供給穴84dが主軸82に沿って周方向に等間隔に、た
とえば、8個形成されている。圧縮空気供給穴84d
は、後方軸受部材84の主軸82の鍔部82cの被保持
面82d側に形成された細孔84s1 と連通している。
【0030】軸方向軸受部材86は、主軸82が挿入さ
れ主軸82の鍔部82cの外周との間に隙間をもって鍔
部82c囲むように形成されており、軸受保持部材85
の端部に固着されている。軸方向軸受部材86には、軸
受保持部材85に形成された圧縮空気供給管85a連通
する圧縮空気供給管86aが形成されているとともに、
圧縮空気供給管86aに連通する圧縮空気供給穴86b
およびこれに連通する細孔86cが後方軸受部材84の
圧縮空気供給穴84dおよび細孔84s1 に対応して主
軸82に沿う方向に形成されている。軸方向軸受部材8
6には、軸受保持部材85に形成された圧縮空気排出管
85bに連通する圧縮空気排出管86cが形成されてい
るとともに、圧縮空気排出管86cに連通する圧縮空気
排出孔86dが主軸82の鍔部82cの外周に複数形成
されている。
【0031】オイルジャケット90は、軸受保持部材8
5の外周に嵌合固着されている。オイルジャケット90
には、両端側の外周にオイル供給部90aとオイル排出
部90bとが形成され、オイル排出軸受保持部材85と
嵌合する内周にオイル供給部90aから供給されたオイ
ルOを軸受保持部材85の外周を通じてオイル排出部9
0bに導くオイル用通路90cが形成されている。
【0032】モータ部103は、ロータ87と、ステー
タ88と、ステータ保持部材89と、回転速度検出器1
06と、オイルジャケット91と、カバー部材92とを
有する。ロータ87は、主軸82のロータ嵌合部82f
に嵌合固着されており、たとえば、永久磁石または界磁
巻線からなる。ステータ88は、たとえば、電機子鉄心
に3相の電機子巻線が巻回されており、ロータ87との
間に所定のギャップをもつように、ステータ保持部材8
9に固着保持されている。ステータ保持部材89は、一
端側が軸方向軸受部材86の後端部に固着されており、
内部に空洞Hを有している。オイルジャケット91は、
ステータ保持部材89の外周に嵌合固着されており、オ
イルジャケット91には、両端側の外周にオイル供給部
91aとオイル排出部91bとが形成され、ステータ保
持部材89と嵌合する内周にオイル供給部91aから供
給されたオイルOをステータ保持部材89の外周を通じ
てオイル排出部91bに導くオイル用通路91cが形成
されている。カバー部材92は、ステータ保持部材89
の他端側に固着され、ステータ保持部材89内の空洞H
を通じて圧縮空気Aを外部に排出するための排出孔92
aが形成されている。
【0033】上記構成の主軸装置101の動作について
説明する。軸受保持部材85の圧縮空気供給口85cか
ら供給された所定圧力の圧縮空気Aは、圧縮空気供給管
85aを通じて前側軸受部材83の圧縮空気供給穴83
a、83bと後側軸受部材84の圧縮空気供給穴84
a、84bに供給され、各細孔83r1 、83r2 と8
41 、84r2 を通じて前側軸受部材83および後側軸
受部材84と主軸82との間に供給される。この供給さ
れた圧縮空気Aの静圧によって、主軸82は前側軸受部
材83および後側軸受部材84に対して浮上し、ラジア
ル方向に回転自在に保持される。
【0034】また、軸受保持部材85の圧縮空気供給口
85cから供給された所定圧力の圧縮空気Aは、後側軸
受部材84の圧縮空気供給穴84dおよび軸方向軸受部
材86の圧縮空気供給穴84dに供給され、それぞれの
細孔84s1 および86s2を通じて、主軸82の鍔部
82cの被保持面82dと後方軸受部材84との間およ
び主軸82の鍔部82cの被保持面82eと軸方向軸受
部材86との間に供給される。これにより、主軸82は
圧縮空気Aの静圧によってスラスト方向に保持される。
【0035】前側軸受部材83、後側軸受部材84およ
び軸方向軸受部材86に供給された圧縮空気Aは、前側
軸受部材83、後側軸受部材84および軸方向軸受部材
86に形成された圧縮空気排出孔83c、84cおよび
86dを通じて圧縮空気排出管85dおよび86cに流
入し、ステータ保持部材89内の空洞Hに流れ込み、カ
バー部材92の排出孔92aから外部に排出される。ス
テータ保持部材89内の空洞Hに供給される圧縮空気A
は、ロータ87およびステータ88に発生する熱を冷却
する役割も果たす。
【0036】モータ部103のステータ88の電機子巻
線には、後述する電力変換回路において位相調整された
駆動電流が供給され、ロータ87に回転駆動力が発生
し、主軸82が回転する。オイルジャケット90、91
にはそれぞれ冷却用オイルOがオイル供給部90a,9
1aから供給され、冷却用オイルOがオイル用通路90
cおよび91cを流れることにより、主軸装置101の
外周を冷却する。これにより、主軸装置101の高速回
転によって発生する熱を冷却することができる。
【0037】負荷能力決定方法 次に、主軸装置101の主軸82の先端に装着される工
具81も含めた軸方向の各位置における曲げ方向に印加
可能な負荷を決定する方法について説明する。主軸装置
101の主軸82の前方軸受部材83の端部から突出し
た軸端82aには、被加工物の加工形状等に応じて種々
の長さの工具が装着される。したがって、前方軸受部材
83からの工具の切削点の位置は、工具の長さによって
異なり、同じ切削力でも主軸に作用する曲げモーメント
は異なるため、主軸82の軸方向の各位置(工具の長
さ)に応じて、主軸82に印加可能な負荷も異なる。本
実施形態では、主軸82の軸方向の各位置に印加される
曲げ方向の負荷によって発生する前側および後側軸受部
材83および84内における主軸82の所定の位置から
の変位量の最大値が前側および後側軸受部材83および
84と主軸との間の隙間量S1 に対して所定の割合とな
るときの負荷の大きさを、主軸82の軸方向の各位置に
おける印加可能な許容負荷とする。このとき、主軸82
の前側および後側軸受部材83および84内における変
位量は、主軸82に印加される負荷によって発生する主
軸82の前側および後側軸受部材83および84内にお
けるたわみ量と主軸82が剛体と仮定した場合の前側お
よび後側軸受部材83および84内における主軸82の
変位量との合計から算出する。以下に、主軸82のたわ
み量の算出方法と、主軸82が剛体と仮定した場合の前
側および後側軸受部材83および84内における主軸8
2の変位量の算出方法とに分けてそれぞれ説明する。
【0038】主軸のたわみ量の算出 まず、主軸81の軸方向の各位置に負荷が印加されたそ
れぞれの場合の主軸82に発生するたわみ量の算出方法
について説明する。主軸82はラジアル方向において前
側軸受部材83および後側軸受部材84との間の静圧に
よって支持されているが、前側軸受部材83および後側
軸受部材84に形成された2列の細孔83r1 ,83r
2 および84r1 ,84r2 のそれぞれの中央位置P1
およびP2 (図3参照)で主軸82が拘束支持されてお
り、これらの位置に反力が集中していると仮定する。こ
の拘束支持モデルを図4に示す。
【0039】図4に示すように、前側軸受部材83の拘
束支持位置P1 から主軸82上の距離L1 の位置に負荷
Wが印加されるものとする。また、図4におけるxは、
負荷Wの印加位置から主軸82の任意の位置までの距離
であり、L1 は負荷Wが作用する位置から拘束支持位置
P1 までの距離であり、L2 は拘束支持位置P1 とP2
との距離であり、Lは負荷Wが作用する位置から拘束支
持位置P2 までの距離であり、主軸82は反力R1 およ
びR2 を受けるものとする。この状態で、主軸82の作
用するせん断力Fは、図5に示すように、距離xが0<
x<L1 では、F=−Wとなり、L1 <x<L2 の領域
では、F=R2 となる。
【0040】図4に示すせん断力図に基づいて、主軸8
2に作用するモーメントMを求めると、図6に示すよう
になる。図6では、距離xが0<x<L1 の領域では、
M=−W・xとなり、L1 <x<L2 の領域では、M=
−R2 ・(L−x)となる。
【0041】図6に示したモーメント図から主軸82の
負荷Wの印加位置からの任意の距離xにおけるたわみ量
v〔μm〕は次式(1)によって求めることができる。
なお、Wは負荷〔N〕であり、Eは主軸82の縦弾性係
数〔GPa〕であり、Iは主軸82の断面2次モーメン
ト〔mm4 〕である。
【0042】 v=(W・L1 2 ・L2 /6・E・I) ×{(2L−3x)/L2 −2x/L1 +x/L2 (x/L2)2 }…(1)
【0043】本実施形態では、たとえば、主軸82の軸
端82aから95mmの位置に250〔N〕の負荷をか
けた場合のたわみ量vを算出した。主軸82の軸端82
aから前側軸受部材83の拘束支持点P1 までの距離は
72.5mmであり、W=250〔N〕、L1 =16
7.5mm、L2 =168mm、L=335.5mmで
あり、また、E=150〔GPa〕、I=63617
2.5mm4 として算出した結果を図7の実線に示す。
なお、図7では、主軸82の軸端82aから工具の向き
をマイナス方向としており、横軸は主軸82の軸端82
aを基準としている。
【0044】主軸の変位量の算出 次に、主軸82が剛体と仮定した場合の前側および後側
軸受部材83および84内の各位置における主軸82の
変位量δの算出方法について説明する。本発明では、前
側軸受部材83および後側軸受部材84に供給される圧
縮空気Aの拘束支持位置P1 およびP2 における静圧剛
性を算出し、拘束支持位置P1およびP2 における反力
R1 およびR2 による剛体と仮定した主軸82の変位量
を算出する。
【0045】前側軸受部材83および後側軸受部材84
の静圧剛性は、主軸82が剛体と仮定した場合に、主軸
82に所定量の変位を生じさせる主軸82に作用する力
である。圧剛性は、圧縮空気Aの圧力に応じて異なる。
まず、主軸82の軸方向の後側軸受部材84の支持点P
2 から所定の位置に所定の負荷Wを実際に印加して負荷
位置での変位量DL を測定する。この主軸82の距離L
の位置での変位量DL には、主軸82の負荷位置におけ
るたわみ量vL と剛体と仮定した主軸82の静圧に対す
る変位量CL とが含まれる。負荷位置での主軸82のた
わみ量vL は、上記した(1)式のxを0として算出す
ることができる。このため、負荷位置での剛体と仮定し
た主軸82の静圧に対する変位量CL は、変位量DL か
らたわみ量vL を除いた値(DL −vL )となる。
【0046】負荷Wを印加した位置での静圧剛性をKp
とすると、Kpは次式(2)により算出できる。
【0047】Kp=W/CL …(2)
【0048】次に、負荷Wを印加した主軸82の負荷位
置での静圧剛性Kpに基づいて前側軸受部材83および
後側軸受部材84の各拘束支持位置P1 およびP2 にお
ける静圧剛性を求める。前側軸受部材83および後側軸
受部材84は同一の寸法であり、各拘束支持位置P1 お
よびP2 における静圧剛性は等しいとしてこれをKbと
すると、次式(3)によって静圧剛性Kbが算出され
る。なお、負荷Wの印加位置と拘束支持位置P1 との距
離をL1 、拘束支持位置P2 との距離をLとしている。
【0049】 Kb=Kp・(L2 +L1 2 )/L2 2 …(3)
【0050】また、前側軸受部材83および後側軸受部
材84の各拘束支持位置P1 およびP2 から剛体と仮定
した主軸82が受ける反力R1およびR2 は、次式
(4),(5)によって算出される。
【0051】R1 =W・L/L2 …(4) R2 =W・L1 /L2 …(5)
【0052】したがって、反力R1およびR2 による主
軸82の拘束支持位置P1 およびP2 における変位量δ
1 およびδ2 は、次式(6),(7)によって算出する
ことができる。
【0053】 δ1 =(W・L/L2 )/Kb=R1 /Kb …(6) δ2 =(W・L1 /L2 )/Kb=R2 /Kb …(7)
【0054】拘束支持位置P1 およびP2 における変位
量δ1 およびδ2 が算出されると、剛体と仮定した主軸
82の負荷位置からの距離xの位置での変位量δは、次
式(8)によって算出することができる。
【0055】 δ=W/(Kb・L2 2 ) ×{(L+L1 )x+L・L2 −L1 ・(L+L1 )}…(8)
【0056】本実施形態では、主軸82の距離Lの位置
での変位量DL の測定は、たとえば、前側軸受部材83
および後側軸受部材84に供給する圧縮空気Aの圧力を
6kgfとし、主軸82の軸端82aから15mmの前
側軸受部材83寄りの位置(L1 =57.5mm、L=
225.5mm)に11.0kgf(107.8
〔N〕)の負荷Wを掛けた。このときの、負荷位置での
主軸82の変位量DL は5.0μmであった。また、負
荷位置での主軸82のたわみ量vL は上記(1)式よ
り、0.2807μmであり、剛体と仮定した主軸82
の静圧に対する変位量CL は4.7193μmとなっ
た。したがって、負荷位置での主軸82の静圧剛性Kp
は、(2)式より、2.3308〔kgf/μm〕とな
り、(3)式より、前側軸受部材83および後側軸受部
材84の各拘束支持P1 およびP2 での静圧剛性Kb
は、43.83〔MN/m〕となった。
【0057】この結果、主軸82の軸端82aから95
mmの位置に250〔N〕の負荷をかけた場合(W=2
50〔N〕、L1 =167.5mm、L2 =168m
m、L=335.5mm)には、(4)および(5)式
より、拘束支持位置P1 ,P2から主軸82が受ける反
力R1およびR2 は、それぞれ499.256〔N〕、
249.256〔N〕となり、剛体と仮定した主軸82
の拘束支持位置P1 ,P2 における変位量δ1 ,δ2 は
それぞれ11.391μm、5.687μmとなった。
この結果を、図7に示す。図7では、剛体と仮定した主
軸82の拘束支持位置P1 ,P2 における変位量δ1 ,
δ2 の各位置を点線で示す直線で結んでおり、この点線
で示す直線が剛体と仮定した主軸82の軸方向の各位置
での変位量δを示している。上述した主軸82の軸方向
の各位置でのたわみ量vと剛体と仮定した主軸82の軸
方向の各位置での変位量δとの合計である主軸82の変
位量Zは、図7の破線で示すように変形した曲線とな
る。
【0058】図7からわかるように、本実施形態に係る
主軸装置101の構造では、前側軸受部材83および後
側軸受部材84内で変位量Zが最大値Zmax となるの
は、前側軸受部材83の工具側の端面位置PT である。
すなわち、主軸82の軸方向の各位置に過大な負荷Wが
印加された場合に、前側軸受部材83の工具側の端面位
置PT で、主軸82と前側軸受部材83とが最初に接触
し、これにより主軸82および前側軸受部材83が損傷
してしまうことがわかる。
【0059】次に、主軸82の軸方向の負荷Wを印加す
る負荷位置を種々変更して、前側軸受部材83の端面位
置PT における主軸82のたわみ量vおよび剛体と仮定
した主軸82の変位量δを上記(1)式および(8)式
に基づいて求める。たとえば、負荷Wを1kgfとし、
主軸82の軸端82aから工具方向の各位置に負荷Wを
印加して求めた前側軸受部材83の端面位置PT におけ
る主軸82のたわみ量vおよび剛体と仮定した主軸82
の変位量δを図8に示す。図8において、横軸はプラス
方向が主軸82の軸端82aから工具方向の負荷位置ま
での距離を示しており、実線で示す直線が前側軸受部材
83の端面位置PT における主軸82のたわみ量vを示
しており、点線で示す直線が剛体と仮定した主軸82の
変位量δである。
【0060】次に、図8に示したデータに基づいて、負
荷Wの印加位置を主軸82の軸端82aから工具方向に
種々変えて、前側軸受部材83の端面位置PT における
主軸82のたわみ量vと剛体と仮定した主軸82の変位
量δとの合計が主軸82と前側軸受部材83との間の隙
間量S1 の半分および1/4とする限界負荷Wmax およ
び許容負荷Wpをそれぞれ求める。このようにして限界
負荷Wmax および許容負荷Wpを求めると、図9に示す
ように、主軸82の軸方向の各位置での限界負荷Wmax
および許容負荷Wpを示す負荷能力曲線図が得られる。
なお、図9の横軸は、主軸82の軸端82aから工具方
向に向かう軸方向の位置を示しており、縦軸は軸方向の
各位置における限界負荷Wmax および許容負荷Wpを示
している。
【0061】一方、図8に示した前側軸受部材83の端
面位置PT における主軸82のたわみ量vおよび剛体と
仮定した主軸82の変位量δは、圧縮空気Aの供給圧力
が6kgf/cm2 の場合であるが、圧縮空気Aの供給
圧力を変化させた場合のたわみ量vおよび変位量δを図
10に示す。図10に示すように、圧縮空気Aの供給圧
力を変化させても、前側軸受部材83の端面位置PT に
おける主軸82のたわみ量vは変化しないが、剛体と仮
定した主軸82の変位量δは、前側軸受部材83および
後側軸受部材84の静圧剛性が変化するため、圧縮空気
Aの供給圧力に応じて変化する。
【0062】図10に示したデータに基づいて、負荷W
の印加位置を主軸82の軸端82aから工具方向に種々
変えて、前側軸受部材83の端面位置PT における主軸
82のたわみ量vと剛体と仮定した主軸82の変位量δ
との合計が主軸82と前側軸受部材83との間の隙間量
S1 の半分および1/4とする限界負荷Wmax および許
容負荷Wpをそれぞれ求めると、図11に示す圧縮空気
Aの供給圧力に応じた主軸82の軸方向の各位置での限
界負荷Wmax および許容負荷Wpを示す負荷能力曲線図
が得られる。
【0063】本実施形態によれば、負荷能力曲線図に基
づいて、主軸82に装着される種々の工具81の切削点
の位置(主軸82の軸方向の負荷位置)に印加可能な許
容負荷を求めることができ、この許容負荷を越えない範
囲で工具81の切り込み量、送り速度、回転速度等の切
削条件を決定することにより、主軸82への過負荷によ
る主軸82および前側軸受部材83の損傷を未然に防止
することができる。また、主軸82に装着される種々の
工具81の切削点の位置に応じた負荷能力を求めること
により、工具81の長さに応じた許容負荷の限界で切削
加工することができるため、切削効率を大幅に向上させ
ることができる。さらに、本実施形態では、軸受に供給
される圧縮空気Aの供給圧力に応じて主軸82の軸方向
の各位置における印加可能な負荷を求めることができ、
静圧軸受の剛性に応じた切削条件を設定することができ
る。
【0064】なお、本実施形態では、回転工具81を装
着する主軸82の軸方向の各位置における負荷能力を決
定する場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるわけではなく、静圧軸受によって保持される種々の
回転軸に適用可能である。また、本実施形態に係る主軸
装置101では、流体として空気を使用した場合につい
て説明したが、本発明はこれに限定されるわけではな
く、流体として、たとえば、油、水等の液体を用いた静
圧軸受にも適用可能である。
【0065】変形例 上述した実施形態に係る負荷能力決定方法では、主軸8
2が支持拘束位置P1、P2 の2点で拘束支持され、支
持拘束位置P1 、P2 に反力R1 およびR2 が集中して
いると仮定して、主軸82のたわみ量vおよび剛体と仮
定した主軸82の変位量δを求めた。しかしながら、前
側軸受部材83および後側軸受部材84は、軸方向に幅
を有しており、主軸82はこの前側軸受部材83および
後側軸受部材84の幅の範囲で反力を受けることから、
支持拘束位置P1 、P2 での拘束支持を仮定したのでは
主軸82のたわみ量vおよび剛体と仮定した主軸82の
変位量δに誤差が生じる場合も存在すると考えられる。
【0066】一方、前側軸受部材83および後側軸受部
材84には、それぞれ2列の細孔83r1 ,83r2 お
よび84r1 ,84r2 が形成され、これら細孔83r
1 ,83r2 および84r1 ,84r2 は自生絞りを形
成しており、これら4箇所においてそれぞれ反力FA,
FB,FC,FDが集中して発生していると仮定するこ
とができる。これらの反力FA,FB,FC,FDの大
きさは、図7に示した主軸82のたわみ曲線の細孔83
r1 ,83r2 および84r1 ,84r2 の形成位置に
おけるたわみ量に比例すると近似できる。これらの反力
FA,FB,FC,FDのそれぞれによる剛体と仮定し
た主軸82の変位量δを算出し、図7に示した主軸82
の変位量Zに加えることにより、主軸82の変位量Zを
補正することができる。このように、主軸82を2点の
拘束支持ではなく、さらに4点で拘束支持されていると
仮定することにより、主軸82の軸方向の各位置で、印
加可能な負荷をさらに正確に決定することができる。
【0067】なお、本実施形態では、2点の拘束支持と
仮定した場合と4点で拘束支持されていると仮定した場
合とで、算出した主軸82の変位量Zにほとんど差がな
かった。このことから、軸受部材83,84の幅の中で
反力がさらに細かく分布していたとしても、主軸82に
発生する曲げモーメントはさらに小さいので、大きな変
化は起こらない。
【0068】回転軸の保護装置 次に、本発明の回転軸の保護装置の一実施形態に係る上
記構成の主軸装置101の駆動制御を行なう制御装置に
ついて説明する。図4は、本発明の回転軸の保護装置の
一実施形態に係る主軸装置の駆動制御を行なう制御装置
の一構成を示す構成図である。制御装置1は、主制御部
2と、負荷位置設定保持部3と、負荷能力データ保持部
4と、回転数設定保持部5と、許容負荷動力算出部6
と、負荷動力検出部7と、比較判断部8と、遮断信号出
力部9とを有する。
【0069】主制御部2は、上記構成の主軸装置101
の速度制御を行なう指令を、主軸装置101のモータ部
103を駆動する主軸ドライバ11に対して出力する。
なお、主制御部2は、上記立形マシニングセンタのX軸
サーボモータ、Y軸サーボモータの位置制御および速度
制御等を行なうが、詳細については省略する。
【0070】負荷位置設定保持部3は、主軸82に装着
される工具81の負荷が印加される負荷位置を設定し、
この負荷位置データを保持する。負荷位置は、工具81
の長さに応じて決定されるものであり、具体的には、主
軸82の軸端82aや、前側軸受部材83の端面等の基
準位置から工具81の負荷位置までの距離として設定す
る。
【0071】負荷能力データ保持部4は、たとえば、上
述の実施形態において図8に示した負荷能力線図デー
タ、すなわち、主軸82の軸方向の各位置における印加
可能な許容負荷Wpのデータを保持している。
【0072】回転数データ保持部5は、工具81(主軸
82)の切削加工時の回転数データを保持する。回転数
データは、制御装置1で記憶されている加工プログラム
においてあらかじめ設定された回転数が保持されてい
る。
【0073】許容負荷動力算出部6は、負荷位置設定保
持部3からの負荷位置データと、負荷能力データ保持部
4からの許容負荷Wpのデータと、回転数設定保持部5
からの主軸81の回転数データとに基づいて、工具81
を通じて主軸82に印加可能な許容負荷動力Epを算出
する。具体的には、たとえば、工具81の負荷位置デー
タから主軸82の軸方向の位置が決定され、この位置で
の許容負荷Wpと工具81の回転数とに基づいて許容負
荷動力Epを算出する。
【0074】負荷動力検出部7は、主軸装置101のモ
ータ部103の回転速度検出器106によって検出され
た主軸82の回転数Vとモータ部103に流れる駆動電
流Iから主軸82に印加される負荷動力Eを検出する。
【0075】比較判断部7は、許容負荷動力算出部6で
算出された許容負荷動力Epと負荷動力検出部7で検出
された負荷動力Eとを比較し、負荷動力Eが許容負荷動
力Epを越えていないかを判断し、越えている場合に
は、遮断信号出力部8に対して遮断指令8sを出力す
る。
【0076】遮断信号出力部8は、比較判断部7からの
遮断指令8sの入力に応じて、主軸ドライバ11に対し
て主軸装置101のモータ部103への電力を遮断させ
る遮断信号STを出力する。
【0077】図12は、図11に示した制御装置を実現
するハードウエアの一例を示す構成図である。図12に
おいて、マイクロプロセッサ41は、ROM(Read Onl
y Memory) 42、RAM(Random Access Memory) 4
3、インターフェース回路48,49、グラフィック制
御回路44、表示装置45、キーボード47、ソフトウ
エアキー46等とバスを介して接続されている。マイク
ロプロセッサ41は、ROM42に格納されたシステム
プログラムにしたがって、制御装置1全体を制御する。
【0078】ROM42には、上記の制御装置1の有す
る各機能を実現するプログラムや、制御装置1全体を制
御するためのシステムプログラムが格納される。RAM
23は、ROM22に格納されたプログラムがダウンロ
ードされたり、各種のNCプログラム、データなどが格
納される。
【0079】グラフィック制御回路44は、ディジタル
信号を表示用の信号に変換し、表示装置45に与える。
表示装置45には、例えば、CRT表示装置や液晶表示
装置が使用される。表示装置45は、ソフトウエアキー
46またはキーボード47を用いて作業者が対話形式で
加工プログラムを作成していくときに、形状、加工条件
および生成された加工プログラム等を表示したり、作業
者が必要なデータを入力する際に入力データなどを表示
する。作業者は、表示装置45に表示される内容(対話
形データ入力画面)にしたがってデータを入力すること
により、加工プログラムなどを作成することができる。
表示装置45の画面には、その画面で受けられる作業ま
たはデータがメニュー形式で表示される。メニューのう
ちどの項目を選択するかは、メニューの下のソフトウエ
アキー46を押すことにより行う。また、ソフトウエア
キー46およびキーボード47は、制御装置1に必要な
データを入力するのにも使用される。インターフェース
回路49は、マイクロプロセッサ41から出力された主
軸装置101のモータ部103に対する速度指令やI/
O信号等を主軸ドライバ11に出力する。また、インタ
ーフェース回路49は、主軸装置101に備わった回転
速度検出器106からの、たとえば、電圧信号からなる
速度検出値を所定のディジタル信号に変換してマイクロ
プロセッサ41に出力したり、主軸ドライバ11からの
異常信号等をマイクロプロセッサ41に出力したりす
る。
【0080】図13は、主軸ドライバ11の構成例を示
すブロック図である。主軸ドライバ11は、速度制御部
12と、電流制御部13と、電力変換部14とを有して
おり、主軸装置101のモータ部103に備わった回転
速度検出器106の検出値Vおよびモータ部103の駆
動電流を検出する電流センサ15の検出値がフィードバ
ックされる。
【0081】速度制御部12は、制御装置1から入力さ
れた速度指令Vrと回転速度検出器106の検出値とか
ら速度偏差を生成し、この速度偏差に、たとえば、比例
動作、積分動作および微分動作を施し、主軸装置101
のモータ部103が加速あるいは減速するための電流振
幅を決定し、これを電流指令Irとして電流電流制御部
13に出力する。
【0082】電流制御部13は、電流指令Irとモータ
部103の回転角度信号からモータ部103の各相の電
流基準信号を生成し、この電流基準信号と電流センサ1
5からフィードバックされた電流値とから電力変換部1
4を駆動制御する駆動信号Drを出力する。
【0083】電力変換部14は、主軸装置101のモー
タ部103の各相巻線に任意の周波数の駆動電流を供給
する。電力変換部14は、たとえば、直流電源から任意
の周波数の正弦波電流をPWM制御によって生成するイ
ンバータ回路を有しており、電流制御部13から入力さ
れた駆動信号Drによってインバータ回路の各相トラン
ジスタがオン、オフ制御されることにより、モータ部1
03へ任意の周波数の駆動電流が供給される。
【0084】次に、上記構成の制御装置1による主軸装
置101の駆動制御の一例について説明する。まず、図
12に示した制御装置1の表示装置45、ソフトウェア
キー46、キーボート47等を使用して、制御装置1に
主軸装置101に装着される工具81の長さに応じた負
荷位置を入力する。これにより、制御装置1の負荷位置
設定保持部3には、工具81の負荷位置データが記憶さ
れる。制御装置1の許容負荷動力算出部6では、工具8
1の負荷位置データが入力されると、工具81の負荷位
置データ、加工プログラムで設定された主軸82の回転
数、負荷能力データ保持部4の許容負荷Wpから工具8
1を通じて主軸82に印加可能な許容負荷動力Epを算
出する。
【0085】次いで、主軸装置101を駆動して主軸8
1の先端に装着された工具82によって切削加工が開始
されると、制御装置1の負荷動力検出部7によって、主
軸81に印加されている負荷動力Eが検出される。
【0086】たとえば、工具81に対する被加工物の送
り速度が過大であったり、工具81による被加工物の切
り込み量が過大であると、工具81の切削点には大きな
切削力が作用し、これに応じて主軸82に印加される負
荷動力も増大する。比較判断部8では、負荷動力検出部
7で検出される負荷動力Eが許容負荷動力算出部6で算
出された許容負荷動力Epを越えると、遮断信号出力部
9に対して遮断指令8sを出力する。遮断信号出力部9
は、遮断指令8sの入力に応じて、図13に示した主軸
ドライバ11の電力変換部14に対して遮断信号STを
出力する。主軸ドライバ11の電力変換部14では、遮
断信号STによって主軸装置101のモータ部103へ
の電力の供給を遮断する。これにより、主軸82への回
転駆動力の供給が遮断され、工具81を通じて過大な負
荷が主軸82に印加されなくなる。
【0087】以上のように、本実施形態によれば、工具
81の長さに応じて許容負荷動力が算出できるので、種
々の長さの工具81を使用しても主軸装置101におけ
る主軸82と前側軸受部材83の一端部が接触すること
はなく、主軸82が過大な負荷によって変位して前側軸
受部材83と接触することによって主軸82および前側
軸受部材83が損傷することが未然に防止される。
【0088】なお、本実施形態に係る制御装置1では、
許容負荷動力算出部6では、許容負荷動力Epの算出を
負荷能力データ保持部4にあらかじめ保持された許容負
荷Wpのデータに基づいて算出する構成としたが、本発
明はこれに限定されない。たとえば、主軸装置101の
寸法データ、静圧軸受の特性データおよび上述した主軸
82の変位量Zを算出する式を制御装置1内にあらかじ
め保持しておき、制御装置1内において許容負荷Wpを
算出することも可能である。また、本実施形態では、主
軸82の回転数データと負荷位置データとから許容負荷
動力を算出する構成としたが、負荷位置データから許容
負荷トルクを算出し、主軸装置101のモータ部103
の駆動電流の検出値から主軸82に掛かる負荷トルクを
検出し、許容負荷トルクと主軸82に掛かる負荷トルク
とを比較する構成とすることも可能である。
【0089】
【発明の効果】本発明の回転軸装置の負荷能力決定方法
によれば、静圧軸受と回転軸との接触による損傷を発生
させない回転軸の軸方向の各位置での印加可能な負荷
(荷重)を比較的簡単にかつ精度良く決定することが可
能となる。
【0090】本発明の回転軸装置の保護装置によれば、
回転軸への過負荷に起因する回転軸および軸受の接触に
よる回転軸および軸受の損傷を確実に回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される回転軸を具備する工作機械
の一例としての立形マシニングセンタを示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す立形マシニングセンタの断面図であ
る。
【図3】図1に示す立形マシニングセンタに適用される
主軸装置の一例を示す断面図である。
【図4】主軸の軸受による拘束支持状態をモデル化した
図である。
【図5】主軸に作用するせん断応力の状態を示す図であ
る。
【図6】主軸に作用するモーメントの状態を示す図であ
る。
【図7】主軸の所定の位置に負荷を印加した場合の主軸
たわみおよび剛体と仮定した主軸の変位を示す図であ
る。
【図8】主軸に対する負荷位置を種々変化させた場合の
軸受端面位置での主軸たわみ量および剛体と仮定した主
軸の変位量を示す図である。
【図9】主軸の各位置に対する負荷能力を示す図であ
る。
【図10】種々の圧縮空気の圧力に対応する、主軸に対
する負荷位置を種々変化させた場合の軸受端面位置での
主軸のたわみ量と剛体と仮定した主軸の変位量を示す図
である。
【図11】種々の圧縮空気の圧力に対応する、主軸の各
位置に対する負荷能力を示す図である。
【図12】本発明の回転軸の保護装置の一実施形態に係
る主軸装置の制御装置の構成を示す構成図である。
【図13】本実施形態に係る制御装置のハードウエア構
成の一例を示す構成図である。
【図14】本実施形態に係る主軸ドライバの一構成例を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1…制御装置 2…主制御部 3…負荷位置設定保持部 4…負荷能力データ保持部 5…回転数データ保持部 6…許容負荷動力算出部 7…負荷動力検出部 8…比較判断部 9…遮断信号出力部 11…主軸ドライバ 101…主軸装置

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定圧力の流体が内部に供給される軸受
    と、前記軸受との間に供給される流体の静圧によって前
    記軸受に対して所定の隙間量をもって回転自在に支持さ
    れた回転軸とを有する回転軸装置の前記回転軸の軸方向
    の各位置において印加可能な負荷を決定する回転軸装置
    の負荷能力決定方法であって、 前記回転軸の前記軸受内における変位量の最大値が前記
    軸受と回転軸との所定の隙間量に対して所定の割合とな
    るときの前記負荷の大きさを当該負荷の印加位置におけ
    る印加可能な許容負荷とする回転軸装置の負荷能力決定
    方法。
  2. 【請求項2】前記回転軸の変位量は、前記回転軸に発生
    する前記軸受内におけるたわみ量と前記回転軸を剛体と
    仮定した場合の前記軸受内における前記回転軸の変位量
    との合計から算出する請求項1に記載の回転軸装置の負
    荷能力決定方法。
  3. 【請求項3】前記回転軸のたわみ量は、前記回転軸が前
    記軸受内の所定の位置で拘束支持されていると仮定して
    算出する請求項2に記載の回転軸装置の負荷能力決定方
    法。
  4. 【請求項4】前記剛体と仮定した回転軸の変位量は、前
    記軸受に供給される流体の静圧剛性を算出し、前記剛体
    と仮定した回転軸が前記軸受内の拘束支持位置から受け
    る反力と前記静圧剛性とから前記回転軸の変位量を算出
    する請求項3に記載の回転軸装置の負荷能力決定方法。
  5. 【請求項5】前記静圧剛性の算出は、前記回転軸の所定
    の位置に所定の負荷を印加し、当該負荷印加位置におけ
    る前記回転軸の変位量を測定し、 前記前記回転軸の変位量から当該回転軸のたわみ量を差
    し引いた値を前記剛体と仮定した回転軸の変位量とし、
    前記所定の負荷の値、前記剛体と仮定した回転軸の変位
    量および前記拘束支持位置と前記負荷印加位置との位置
    関係から前記静圧剛性を算出する請求項4に記載の回転
    軸装置の負荷能力決定方法。
  6. 【請求項6】前記軸受と前記回転軸との間に供給される
    流体の圧力に応じて、前記剛体と仮定した回転軸の変位
    量を算出し、前記回転軸の軸方向の各位置における印加
    可能な負荷を求める請求項2〜5のいずれかに記載の回
    転軸装置の負荷能力決定方法。
  7. 【請求項7】前記回転軸は、回転軸の軸方向に離間して
    配置された第1および第2の軸受によって回転自在に保
    持されており、 前記第1および第2の軸受は、所定圧力の流体を供給す
    る当該軸受の周方向に均等に形成された細孔列がそれぞ
    れ2列設けられており、 前記第1の軸受から前記第2の軸受の反対側に突き出し
    た回転軸の軸方向の各位置に印加可能な負荷を決定する
    請求項1〜6のいずれかに記載の回転軸装置の負荷能力
    決定方法。
  8. 【請求項8】前記回転軸の拘束支持位置を前記第1およ
    び第2の軸受における前記2列の細孔列の中央位置とし
    て前記回転軸のたわみみ量を算出し、 前記剛体と仮定した回転軸は、前記中央位置から反力を
    受けると仮定して変位量を算出する請求項7に記載の回
    転軸装置の負荷能力決定方法。
  9. 【請求項9】前記剛体と仮定した回転軸の変位量を、前
    記回転軸が前記第1および第2の軸受の前記各細孔列の
    形成位置から反力を受けると仮定して補正する請求項8
    に記載の回転軸装置の負荷能力決定方法。
  10. 【請求項10】前記回転軸の先端には当該回転軸の軸方
    向に切削工具が装着され、 前記切削工具の切削点の前記軸受からの距離に応じて当
    該切削点に印加可能な負荷の大きさを決定し、 決定された負荷に応じて前記切削工具の切削条件を決定
    する請求項1〜9のいずれかに記載の回転軸装置の負荷
    能力決定方法。
  11. 【請求項11】所定圧力の流体が軸受内部に供給される
    軸受と、前記軸受との間に供給される流体の静圧によっ
    て前記軸受に対して所定の隙間量をもって回転自在に支
    持された回転軸と、前記回転軸を駆動する駆動手段とを
    有する回転軸装置の保護装置であって、 前記回転軸の軸方向における負荷が印加される負荷位置
    を設定保持する負荷位置設定保持手段と、 前記回転軸の回転数を設定保持する回転数保持手段と、 前記回転軸の回転数と負荷位置に基づいて、前記回転軸
    の変位による当該回転軸と前記軸受とを接触させない前
    記回転軸の負荷位置に応じた許容負荷動力を算出する許
    容負荷動力算出手段と、 前記回転軸に印加される負荷動力を検出する負荷動力検
    出手段と、 前記許容負荷動力算出手段によって算出された許容負荷
    動力と前記負荷動力検出手段によって検出された負荷動
    力を比較し、前記検出された負荷動力が許容負荷動力を
    越える場合に前記駆動手段の前記回転軸への駆動力の供
    給を遮断する遮断手段とを有する回転軸装置の保護装
    置。
  12. 【請求項12】前記許容負荷動力算出手段は、前記回転
    軸の前記軸受内における変位量の最大値が前記軸受と回
    転軸との所定の隙間量に対して所定の割合となるときの
    前記回転軸に対する負荷の大きさを当該負荷の印加位置
    における印加可能な許容負荷とした許容負荷データを保
    持しており、この許容負荷データに基づいて前記許容負
    荷動力を決定する請求項11に記載の回転軸装置の保護
    装置。
  13. 【請求項13】前記駆動手段は、駆動電動機からなり、 前記負荷動力検出手段は、前記駆動電動機の駆動電流お
    よび回転数に基づいて前記回転軸に印加される負荷動力
    を検出する請求項11または12に記載の回転軸装置の
    保護装置。
  14. 【請求項14】前記回転軸の一端には切削工具が装着さ
    れ、 前記負荷位置設定保持手段は、前記切削工具の長さに応
    じた当該切削工具の切削点の位置を設定保持する請求項
    11〜13に記載の回転軸装置の保護装置。
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