JP2000013764A - 画像信号処理装置及び方法、並びに画像信号復号装置及び方法 - Google Patents

画像信号処理装置及び方法、並びに画像信号復号装置及び方法

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JP2000013764A
JP2000013764A JP10175202A JP17520298A JP2000013764A JP 2000013764 A JP2000013764 A JP 2000013764A JP 10175202 A JP10175202 A JP 10175202A JP 17520298 A JP17520298 A JP 17520298A JP 2000013764 A JP2000013764 A JP 2000013764A
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JP10175202A
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English (en)
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Nobusada Miyahara
信禎 宮原
Yoichi Yagasaki
陽一 矢ヶ崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データに付随する情報をその画像データ
中に付加する方法では、付随情報が付加された補助部分
が無視された場合、不正コピー等の問題を事前に防ぐこ
とは困難となる。 【解決手段】 ウォータマーク付加器1には、符号化ビ
ット列及び付随情報 fが入力される。入力された符号化
ビット列は、付随情報を付加する符号の位置を探すため
に、簡易符号解読器11で簡易的に解読される。この簡
易符号解読器11では、DCTの直流成分(DC成分)
の差分値を符号化するための符号化テーブル器13を参
照して、入力された符号の解読を行なう。付随情報付加
器12では、入力された付随情報fがonである場合、
符号化ビット列上の対象となる符号にウォータマークパ
ターンを付加するため、付加対象の位置情報pをウォー
タマークパターン照合制御器14へと渡す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の静止画像あ
るいは動画像シーケンスのような画像データに対して、
例えば著作権情報のような付随する情報を付加し、再生
時にその付随情報を検出して利用する画像信号処理装置
及び方法、並びに画像信号復号装置及び方法に関する。
【0002】
【従来技術】特定の画像データ(静止画像あるいは動画
像シーケンス)に対して、それに付随する情報を画像デ
ータ中に付加し、再生時にその付随情報を検出して利用
する技術がある。この代表的な例として、著作権情報の
付加が挙げられる。
【0003】不特定の利用者が特定の画像データを利用
することが可能である場合、その画像に対して著作権を
持つ者がその権利を主張するためには、あらかじめ著作
権情報を画像データ中に付加しておく必要がある。著作
権情報を付加することにより、画像の再生装置あるいは
再生方法の処理手順の中で、その画像データを表示不可
とすべき著作権情報が検出された場合には、その画像デ
ータの表示を行なわない等の対策を講じることが可能と
なる。
【0004】上述の著作権情報の付加、あるいは検出
は、現在、ビデオテープの不正コピー防止等でよく利用
されている。近頃はビデオテープのレンタルを行なう店
も多いが、多くの利用者がお店から低価格で借りたビデ
オテープを不正にコピーして楽しんだ場合、そのビデオ
テープの著作権を持つ者及びビデオテープのレンタルを
行なう店の損害は甚大である。
【0005】ビデオテープには、画像データがアナログ
的に記録されているため、コピーを行なった場合に画質
が劣化する。そのため、コピーが複数回繰り返された場
合、元々保持されていた画質を維持することは非常に困
難となる。
【0006】これに対し、最近普及しつつあるデジタル
的に画像データを記録し再生する機器等においては、不
正コピーによる損害はさらに大きなものとなる。それ
は、画像データをデジタル的に扱う機器等では、原理的
にコピーによって画質が劣化することがないためであ
る。そのため、デジタル的に処理を行なう機器等におけ
る不正コピー防止は、アナログの場合と比べてはるかに
重要である。
【0007】画像データに付随する情報をその画像デー
タ中に付加する方法は、主に2通りある。
【0008】第1の方法は、画像データの補助部分に付
加する方法である。例えばビデオテープでは、図19に
示すように、その画像データの補助的情報が、表示画面
には実質的に表示されない画面上部(補助部分)に記録
されている。この領域の一部を利用して、付随情報を付
加することが可能である。
【0009】第2の方法は、画像データの主要部分(実
質的に表示される部分)に付加する方法である。これ
は、図20に示したように、ある特定のパターン(ウォ
ータマーク(Water Mark)パターン)を、視覚的に感知
できない程度に、画像の全体あるいは一部に付加するも
のである。この具体例として、乱数やM系列等を用いて
発生させた鍵パターンを利用して情報の付加あるいは検
出を行なうスペクトラム拡散等がある。
【0010】以下では、ウォータマークパターンを用い
た場合の画像データの主要部分への付随情報の付加ある
いは検出の一例を述べる。図21〜図24にこの具体例
を示す。
【0011】各画素について、プラス又はマイナスの2
つのシンボルのいずれかを取る、図21に示すような、
4n×4n個の画素に対応するウォータマークパターン
を用いると仮定する。実際には、ウォータマークパター
ンは2つのシンボルのいずれかをランダムに取る方が望
ましく、その領域の形状、大きさは任意で構わない。
【0012】付随情報を付加する際には、付加を行なう
対象となる画像上で、ウォータマークパターンの領域と
等しい大きさの領域を設定する。設定された領域とウォ
ータマークパターンを重ねて照らし合わせ、プラスのシ
ンボルが対応する画素には値aを加算し、マイナスのシ
ンボルが対応する画素からは値bを減算する。a,b共
に、任意の値で構わないが、そのウォータマークパター
ンを通じて一定にするべきである。
【0013】図22〜図24の例では、a=1,b=1
に設定しており、図22に示すように、付加を行なう対
象となる領域の画素値が全て100の場合には、この埋
め込み操作により101と99の画素値が形成される。
【0014】付随情報を検出する際には、検出を行なう
対象となる画像上でウォータマークパターンの領域と等
しい大きさの領域を設定する。この領域の画素全てを合
計した値を評価値として用いる。画素全てを合計する際
には、設定された領域と ウォータマークパターンを重
ねて照らし合わせ、プラスのシンボルの画素については
足し算、マイナスのシンボルの画素については引き算を
適用する。図23の例では、画素値101の画素は加算
され、画素値99の画素は減算され、それらの演算結果
が加算される。この時、付随情報を付加する際にウォー
タマークパターンと同じパターンを用いなければ、付随
情報を正しく検出することはできない。このような検出
操作により、例えば図23に示すように、付随情報が付
加されている場合の評価値は(4n)2(領域に含まれ
る画素数の数と同じ)になり、図24に示すように、付
随情報が付加されていない場合の評価値は0となる。
【0015】ウォータマークパターンの領域が充分に広
く、かつウォータマークパターンが充分にランダムであ
る場合、付随情報が付加されていない場合の評価値は常
にほぼ0となる。そのため、評価値がある一定の閾値を
超えた場合には、付随情報が付加されていると判別する
ことができる。上記の手順により、付随情報が付加され
ているか否かという2値の情報(1ビット)を付加する
ことが可能となる。より多くの情報を付加したい場合に
は、画像全体をk個の領域に分けてそれぞれ上記の操作
を行なう等の処理方法により、2k通り(kビット)の
情報を付加することができる。
【0016】ウォータマークパターンは、例えばM系列
を用いて生成したものを利用することができる。M系列
(最長符号系列)は、0,1の2値のシンボルからなる
数列で、0,1の統計的分布は一定であり、符号相関は
原点で1、その他では符号長に反比例するものである。
もちろん、M系列以外の方法でウォータマークパターン
を生成しても構わない。
【0017】画像データをデジタル的に記録し再生する
場合、そのままでは非常に情報量が多くなるため、デー
タを圧縮するのが一般的である。画像データを圧縮する
方法として、JPEG(Joint Photographic Experts Grou
p)(カラー静止画像符号化方式)、あるいは MPEG(Mo
ving Picture Experts Group)(カラー動画像符号化方
式)、等の高能率符号化方法が国際的に標準化され、実
用化に至っている。この高能率符号化によって画像デー
タを圧縮する場合を例に取り、付随情報の付加及び検出
を行なう構成例を次に説明する。
【0018】図25には、エンコーダの構成を示した。
入力された画像データには、まずウォータマークパター
ン付加器71において、付随情報fが付加される。この
付随情報fが付加された画像データを符号化器72に入
力し、高能率符号化を行なって符号化ビット列を生成す
る。
【0019】図26には、符号化器72のより具体的な
構成例を示す。この例においては、符号化器72は、フ
レームメモリ141を備えており、フレームメモリ14
1は、ウォータマーク付加器71より供給された画像デ
ータをフレーム単位で記憶するようになされている。動
きベクトル検出器150は、フレームメモリ141に記
憶された画像データから、動きベクトルvを検出し、検
出結果を動き補償器143と可変長符号化器146に出
力している。動きベクトル検出器150においては、1
6×16画素で構成されるマクロブロック単位でブロッ
クマッチング処理が行われ、動きベクトルvが検出され
る。また、より高い精度を実現するために、半画素単位
でのマッチング処理も行われる。
【0020】動き補償器143は、フレームメモリを内
蔵しており、符号化すべき現在のフレームの各位置の画
素値を、すでに符号化が行われ、それを復号して得られ
た、内蔵するフレームメモリに保存されている画像から
予測する。時刻tに入力されたフレームの位置(i,
j)における画素値I[i,j,t]の予測値I’
[i,j,t]は、その位置に対応する動きベクトルv
=(vx(i,j,t),vy(i,j,t))を用い
て、次式のように決定される。
【0021】I’[i,j,t] =(I[i’,
j’,t−T]+I[i’+1,j’,t−T]+I
[i’,j’+1,t−T]+I[i’+1,j’+
1,t−T])/4 なお、ここで、i’とj’は次式で表される。
【0022】 i’=int(i+vx(i,j,t)T) j’=int(j+vy(i,j,t)T) ここで、Tは、現在予測を行っている画像Iが入力され
た時刻と、フレームメモリ上に記憶されている画像が入
力された時刻の差を表し、上記式の右辺のI[i’,
j’,t−T]、I[i’+1,j’,t−T]、I
[i’,j’+1,t−T]、I[i’+1,j’+
1,t−T]は、動き補償器143に内蔵されているフ
レームメモリ上の画素値を表わす。また、int(x)
はxを越えない最大の整数値を表している。
【0023】減算器142は、フレームメモリ141よ
り供給される、現在符号化すべき画素の値から、動き補
償器143より供給される動きベクトルvに基づき、動
き補償することにより算出された予測値を減算し、DC
T(Descrete Cosine Transform)器144に出力してい
る。DCT器144は、減算器142より入力された差
分値で構成される(Descrete Cosine Transform) 器であ
り、差分値で構成され8画素×8画素のブロックに対し
て2次元DCT処理を施す。量子化器145は、DCT
器144より入力されたDCT係数cに対して、適当な
ステップサイズqを用いて次式に従って量子化処理を行
う。
【0024】c’=int(c/Q) 量子化器145により量子化されたDCT係数c’は、
可変長符号化器146と逆量子化器147に供給され
る。可変長符号化器146は、量子化されたDCT係数
c’と動きベクトル検出器150より供給された動きベ
クトルvを可変長符号化し、符号ビット列を出力する。
【0025】逆量子化器147は、量子化器145で用
いられたステップサイズと同位置のステップサイズQを
用いて、次式に示されるように逆量子化処理を行う。
【0026】c”=c’×Q 逆量子化器147で逆量子化されたデータは、IDCT
器148に入力され、逆DCT処理が施され、画素値の
差分値が復元される。
【0027】IDCT器148の出力する差分値は、動
き補償器143が出力する予測値と加算器149により
加算され、もとの画素値のデータとなり、動き補償器1
433に内蔵されているフレームメモリに記憶される。
【0028】次に、その動作について説明する。デジタ
ル化されている画像データは、ウォータマーク付加器7
1に入力され、付随情報fに対応してウォータマークが
付加される。
【0029】ウォータマーク付加器71によりウォータ
マークが付加された画像データは、フレームメモリ14
1に供給され、フレーム単位で記憶される。動きベクト
ル検出器150は、フレームメモリ141に記憶されて
いる画像データの動きベクトルvを検出する。動き補償
器143は、内蔵するフレームメモリに記憶されている
参照フレームの画像データに対して動き補償を施し、予
測画素データを生成して、減算器142に供給する。減
算器142は、フレームメモリ141より供給された画
像データから動き補償器143より供給された予測画像
データを減算し、その減算結果をDCT器144に供給
する。DCT器144は、入力された差分値の画像デー
タをDCT係数に変換する。量子化器145は、DCT
器144より供給されたDCT係数を量子化し、可変長
符号化器146に出力する。可変長符号化器146は、
入力された量子化データを可変長符号に変換し、符号ビ
ット列として、図示せぬ伝送路に伝送したり、記録媒体
に供給し、記録させる。
【0030】量子化器145より出力された量子化デー
タは、逆量子化器147で逆量子化され、IDCT器1
48に供給される。IDCT器148は、入力されたD
CT係数に対してIDCT処理を施し、もとの差分値の
画像データを出力する。この差分値の画像データは、動
き補償器143より読み出された予測画像データに、加
算器149で加算され、もとの画像データに復元され
て、動き補償器143の内蔵するフレームメモリに記憶
される。なお、可変長符号化器146は、動きベクトル
検出器150より供給された動きベクトルvも可変長符
号に変換し、出力する。
【0031】通常は、上記に示したような予測値との差
分を符号化する画像間符号化(INTER coding)が行われ
る。しかし、現在符号化すべき画素の値と、動き補償器
143によって算出された予測値との差分が大きい場合
には、符号化ビット量が多くなることを防ぐため、画像
内符号化(INTRA coding)が行われる場合もある。すな
わち、ブロック内の各画素値について、差分をとらずに
そのままDCT器144に送り、その画素値に対して符
号化が行われる。
【0032】図27には、デコーダの構成を示す。入力
された符号化ビット列は、復号器81において画像デー
タに復元される。その後、ウォータマーク検出器82に
おいて付随情報fが検出される。
【0033】図28は、復号器81のより詳細な構成例
を表している。この構成例においては、復号器81の逆
可変長符号化器161が、入力された符号ビット列を逆
可変長符号化処理(可変長復号化処理)して、復号した
画像データ(DCT係数)を逆量子化器162に出力
し、復号した動きベクトルvを動き補償器165に出力
するようになされている。逆量子化器162は、入力さ
れたDCT係数を逆量子し、IDCT器163に出力し
ている。IDCT器163は、入力された、逆量子化さ
れたDCT係数に対してIDCT処理を施し、もとの差
分値の画像データに復元して、加算器164に出力して
いる。
【0034】動き補償器165は、内蔵するフレームメ
モリに記憶されている画像データに対して逆可変長符号
化器161より供給される動きベクトルvに基づいて動
き補償を施し、予測画像を生成し、加算器164に出力
している。加算器164は、この予測画像に対して、I
DCT器163より供給された差分値を加算し、もとの
フレーム画像を復元して出力するようになされている。
【0035】加算器164の出力は、動き補償器165
に内蔵されているフレームメモリに供給され、記憶され
るとともに、ウォータマーク検出器82に供給されるよ
うになされている。ウォータマーク検出器82は、入力
された画像データから付随情報fを検出し、出力すると
ともに、もとの画像データを出力するようになされてい
る。
【0036】次に、その動作について説明する。逆可変
長符号化器161は、入力された符号ビット列を逆可変
長符号化処理し、復号されたDCT係数を逆量子化器1
62に出力する。逆量子化器162は、入力されたDC
T係数を逆量子化し、IDCT器163に出力する。I
DCT器163は、入力されたDCT係数に対してID
CT処理を施し、もとの差分画像データを出力する。
【0037】動き補償器165は、内蔵するフレームメ
モリに記憶されている、既に復元されている画像データ
に対して、逆可変長符号化器161より供給される動き
ベクトルvに基づいて動き補償を施し、予測画像データ
を生成して加算器164に出力する。加算器164は、
この予測画像データに対してIDCT器163より供給
される差分値の画像データを加算し、もとの画像データ
を復元する。もとの画像データは、次の予測画像生成の
ために、動き補償器165のフレームメモリに供給さ
れ、記憶される。
【0038】また、加算器164より出力された画像デ
ータは、ウォータマーク検出器82に供給され、ウォー
タマークが検出される。
【0039】画像データを高能率符号化しない場合に
は、図25の符号化器72、或いは図27の復号器82
を除いた構成を用いれば、画像データ上に付随情報を付
加し、あるいは検出することができる。
【0040】ウォータマーク付加器71とウォータマー
ク検出器82の構成を、それぞれ図29と図30に示し
た。
【0041】図29は、ウォータマーク付加器71の構
成を示している。入力された画像データ及び付随情報f
は、付随情報付加器111へと渡される。付随情報がo
nである場合、対象の画像領域上の各画素に対してウォ
ータマークを付加するが、そのためにまず付随情報付加
器111は、付加対象の画素位置pをウォータマークパ
ターン照合制御器112へと渡す。この画素位置pは、
例えば画像の左上の位置を起点として、走査順で何番目
の位置であるかを示す1次元的な位置表現で構わない。
ウォータマークパターン照合制御器112では、画素位
置pを基に、ウォータマークパターン保持メモリ113
に記憶されているウォータマークパターンのシンボルを
参照し、得られたシンボルSを付随情報付加器111へ
と渡す。付随情報付加器111は、渡されたシンボルS
を用いて、付加対象の画素にウォータマークパターンの
付加を行う。
【0042】ウォータマーク付加器71で行なわれる一
連の処理を図31に示した。始めにステップS141
で、ウォータマークの付加レベルa,bに所定の値を設
定する。ステップS142では、付随情報の付加を行う
対象となる画素上でウォータマークパターンの領域と等
しい大きさの領域を設定し、その領域内の各画素につい
てウォータマークパターンとの照合を行う。ステップS
143で、ウォータマークのシンボルの判定を行い、そ
の画素が対応するウォータマークのシンボルがプラスで
ある場合には、ステップS144で、その画素にaを足
す。その画素が対応するウォータマークのシンボルがマ
イナスである場合には、ステップS145で、その画素
からbを引く。この処理を、ステップS146で、対象
領域の全画素について行われたと判定されるまで繰り返
す。
【0043】図30は、ウォータマーク検出器82の構
成を示している。入力された画像データは、評価値算出
器132ヘと渡される。対象の画像領域上の各画素から
評価値を算出するために、評価値算出器132は評価対
象の画素位置pをウォータマークパターン照合制御器1
31へと渡す。この画素位置pは、上述したように、例
えば画像の左上の位置を起点として、走査順で何番目の
位置であるかを示す1次元的な位置表現とされる。ウォ
ータマークパターン照合制御器131では、画素位置p
を基にウォータマークパターン保持メモリ133に記憶
されているウォータマークパターンのシンボルを参照
し、得られたシンボルSを評価値算出器31へと渡す。
評価値算出器132は、渡されたシンボルSを用いて、
評価値の算出を行う。算出された評価値は、評価値比較
器134でしきい値処理され、付随情報fが出力され
る。また、入力された画像データは、画像変換器135
を介して、そのまま、又は、所定の加工あるいは処理が
施されて出力される。
【0044】ウォータマーク検出器22で行われる一連
の処理を図32に示す。始めに、ステップS161で、
評価値sumの初期化及びしきい値thの設定を行う。
ステップS162でウォータマークパターンの領域と等
しい大きさの領域を設定し、その領域内の各画素につい
てウォータマークパターンとの照合を行う。ステップS
163で、その画素が対応するウォータマークのシンボ
ルがプラスであると判定された場合には、ステップS1
64で、評価値sumにその画素値を足す。その画素の
ウォータマークのシンボルがマイナスである場合には、
ステップS165で、評価値sumからその画素値を引
く。この処理をステップS166で、対象領域の全画素
について行ったと判定されるまで繰り返す。その後、ス
テップS167で、評価値sumとしきい値thとを比
較し、sum>thである場合には、付随情報が付加さ
れているとみなして、ステップS168で、付随情報f
をonにする。そうでない場合には、ステップS169
で付随情報fをoffにする。
【0045】付随情報fは、例えば不正コピーを防止す
る場合には、以下のように利用される。図27のデコー
ダの場合を例にすると、出力される画像データ及び付図
情報fは、図示せぬ画像表示部に渡される。画像表示部
では、付随情報fがonである場合にはそのまま画像を
表示するが、付随情報fがoffである場合には、例え
ば画像を表示しない、画像データの主要領域を表示しな
い、画像にスクランブルを掛ける(受け取った画像デー
タをでたらめに表示する)等の加工あるいは処理を行
う。あるいは、図30のウォータマーク検出器82に示
した画像変換器135を設け、付随情報fに応じてこの
ような画像データの加工あるいは処理を行うように構成
することもある。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】ところで、画像データ
に付随する情報をその画像データ中に付加する上述の2
通りの方法には、以下の課題がある。
【0047】画像データの補助部分に付随情報を付加す
る第1の方法については、付随情報が付加された補助部
分が無視された場合、不正コピー等の問題を事前に防ぐ
ことは困難となる。例えばデジタル的に記録された画像
データを市販のパーソナルコンピュータに読み込ませ、
補助部分を無視して主要部分のみを切り出してコピーを
行なった場合、その画質はコピーを行なう以前と完全に
同一のものとなる。この場合、補助部分に付随情報を付
加した意味は、完全に失われる。
【0048】画像データの主要部分に付随情報を付加す
る第2の方法では、例えば上記の第1の方法において示
したコピーの手順等によって、付加された付随情報が消
えてなくなることはない。しかし、画像データに対して
ノイズ低減フィルタ等の種々の信号処理を施した場合、
付加された付随情報成分が減衰して抽出不可能となるこ
とがある。
【0049】特に、元々の画像データ自体がJPEGあ
るいはMPEG等の高能率符号化を用いて圧縮されてい
る場合、その量子化処理に起因する悪影響が出ることが
多い。付加された付随情報成分は、これらの高能率符号
化の量子化処理によって、視覚的に感知可能な程度にま
で増幅されて、画質が低下したり、抽出不可能な程度に
まで減衰されて本来の意味を失ったりすることがある。
【0050】付随情報の成分がこれらの信号処理によっ
て変化しないように、画像中の特別な領域を用いて付随
情報を付加する方法もある。しかし、そのような領域は
画像シーケンス全体から見て一部分しかないため、ウォ
ータマークパターンの領域を充分に広くとることができ
ない。そのため、付随情報が付加されていない場合であ
っても、評価値が0以外の大きな値となるため、ある一
定のしきい値を超えた場合には付随情報が付加されてい
ると判別する絶対的評価基準を用いると、付随情報の検
出は非常に困難となる。
【0051】さらに、付随情報の付加を行う領域が画像
シーケンス全体から見て一部分に過ぎない場合、複数の
情報を付加することは極めて困難となる。例えば、画像
全体をk個の領域に分けて付随情報を付加した場合、個
々の領域に対するウォータマークパターンの領域は、そ
の領域数に応じてさらに狭くなるため、付随情報はほぼ
検出不可能となる。なお、上述のこれらの問題は、動画
像シーケンスにおいて特に顕著となる。
【0052】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、本来の画像データに大きく影響を与えることな
く、不随情報を付加することができる画像信号処理装置
及び方法の提供を目的とする。
【0053】また、本来の画像データに大きく影響を与
えることなく、不随情報を検出することができる画像信
号復号装置及び方法の提供を目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる画像信号
処理装置は、上記課題を解決するために、画像信号に対
して付随情報をウォータマークとして埋め込む画像信号
処理装置において、上記入力画像信号を解読し、上記付
随情報を付加する位置を可変長部分と固定長部分を合わ
せた範囲内で検出する付加位置検出手段と、上記付加位
置検出手段で検出した上記位置に上記付随情報を付加す
る付随情報付加手段とを備える。
【0055】ここで、上記付加位置検出手段は、上記入
力画像信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係
数のDC成分の可変長部分と固定長部分を合わせた範囲
内で上記付加位置を検出する。
【0056】また、本発明に係る画像信号処理方法は、
上記課題を解決するために、画像信号に対して付随情報
をウォータマークとして埋め込む画像信号処理方法にお
いて、入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する
位置を可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で検出
し、この検出した位置に上記付随情報に基づいた上記ウ
ォータマークを付加する。
【0057】また、本発明に係る画像信号処理装置は、
画像信号に対して付随情報をウォータマークとして埋め
込む画像信号処理装置において、入力画像信号を解読
し、上記付随情報を付加する位置を可変長部分の範囲内
で検出する付加位置検出手段と、上記付加位置検出手段
で検出した上記位置に関する情報と上記入力画像信号と
を受け取り、上記位置に上記付随情報を付加する付随情
報付加手段とを備える。
【0058】ここで、上記付加位置検出手段は、上記入
力画像信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係
数のAC成分の可変長部分の範囲内で上記付加位置を検
出する。
【0059】また、本発明に係る画像信号処理方法は、
上記課題を解決するために、画像信号に対して付随情報
をウォータマークとして埋め込む画像信号処理方法にお
いて、入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する
位置を可変長部分の範囲内で検出し、この検出した位置
に上記付随情報に基づいたウォータマークを付加する。
【0060】本発明に係る画像信号復号装置は、上記課
題を解決するために、ウォータマークとして付随情報が
埋め込まれた画像信号を復号する画像信号復号装置にお
いて、上記入力画像信号を解読し、上記付随情報が付加
されている位置を可変長部分と固定長部分を合わせた範
囲内で検出する付加位置検出手段と、上記付加位置検出
手段で検出した上記位置に関する位置情報を基に、上記
付随情報を取り出す付随情報抽出手段とを備える。
【0061】ここで、上記付加位置検出手段は、上記入
力画像信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係
数のDC成分の可変長部分と固定長部分を合わせた範囲
内で上記付加位置を検出する。
【0062】また、本発明に係る画像信号復号方法は、
上記課題を解決するために、ウォータマークとして付随
情報が埋め込まれた画像信号を復号する画像信号復号方
法において、上記入力画像信号を解読し、上記付随情報
が付加されている位置を可変長部分と固定長部分を合わ
せた範囲内で検出し、検出した上記位置に関する位置情
報と上記入力画像信号とを受け取り、上記付随情報を取
り出して復号する。
【0063】また、本発明に係る画像信号復号装置は、
ウォータマークとして付随情報が埋め込まれた画像信号
を復号する画像信号復号装置において、上記入力画像信
号を解読し、上記付随情報が付加されている位置を可変
長部分の範囲内で検出する付加位置検出手段と、上記付
加位置検出手段で検出した上記位置に関する位置情報と
上記入力画像信号とを受け取り、上記付随情報を抽出す
る付随情報抽出手段とを備える。
【0064】ここで、上記付加位置検出手段は、上記入
力画像信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係
数のAC成分の可変長部分の範囲内で上記付加位置を検
出する。
【0065】また、本発明に係る画像信号復号方法は、
ウォータマークとして付随情報が埋め込まれた画像信号
を復号する画像信号復号方法において、上記入力画像信
号を解読し、上記付随情報が付加されている位置を可変
長部分の範囲内で検出し、検出した上記位置に関する位
置情報と上記入力画像信号とを受け取り、上記付随情報
を取り出して復号する。
【0066】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像信号処理
装置及び方法の実施の形態について図面を参照しながら
説明する。この実施の形態は、図1に示すように、画像
データが符号化器2に入力され、符号化された後、ウォ
ータマーク付加器1に供給され、ウォータマークが付加
されるようになされた画像信号処理装置である。
【0067】符号化器2の構成と動作は、上記図26に
示した符号化器72と同様であり、ここでは説明を省略
する。
【0068】これに対して、図1中のウォータマーク付
加器1は、図26のウォータマーク付加器71と構成が
異なり、図2に示すように、簡易符号解読器11と、付
随情報付加器12と、DC成分の差分値符号化テーブル
器13と、ウォータマークパターン照合制御器14と、
ウォータマークパターン保持メモリ15とを備えて成
る。
【0069】ウォータマーク付加器1には、符号化ビッ
ト列及び付随情報 f が入力される。入力された符号化
ビット列は、付随情報を付加する符号の位置を探すため
に、簡易符号解読器11で簡易的に解読される。この簡
易符号解読器11では、例えばDCTの直流成分(DC
成分)の差分値を符号化するための符号化テーブル器1
3を参照して、入力された符号の解読を行なう。
【0070】また、簡易符号解読器11での解読の結果
得られた、符号化ビット列上で付随情報を付加する際に
対象となる符号の位置を示す符号位置情報bは、入力さ
れた符号化ビット列と共に付随情報付加器12に渡され
る。付随情報付加器12では、入力された付随情報fが
onである場合、符号化ビット列上の対象となる符号に
ウォータマークパターンを付加するため、付加対象の位
置情報pをウォータマークパターン照合制御器14へと
渡す。
【0071】MPEG等の高能率符号化では、例えばマ
クロブロックあるいはブロック等を単位として符号化が
行なわれるため、付加対象の符号の位置情報pはそれら
の空間的位置を表すことが一般的である。具体的には、
例えば画像の左上の位置を起点として、走査順で何番目
の位置であるかを示す1次元的な位置表現や、同じく画
像の左上の位置を原点として、空間上でどの座標に位置
するかを示す2次元的な位置表現等が用いられる。
【0072】ウォータマークパターン照合制御器14で
は、位置情報pを基にウォータマークパターン保持メモ
リ15に記録されているウォータマークパターンのシン
ボルを参照し、得られたシンボルSを付随情報付加器1
2へと渡す。付随情報付加器12は、渡されたシンボル
Sを用いて、付加対象の符号にウォータマークパターン
の付加を行なう。具体的には、付加対象の符号を新たな
符号に置き換える等の修正が行なわれる。
【0073】ここで、DC成分の差分値を符号化するた
めの符号化テーブル器13について詳細に説明する。
【0074】DC成分の差分値を符号化するとき、DC
成分は、サイズと、そのサイズで表される実際の値(D
C Differential)で表される。前者は、
可変長符号(VLC:Variable Length
Code)とされ、後者は、固定長符号(FLC:F
ixed Length Code)とされる。
【0075】本実施の形態では、可変長符号部分と固定
長符号部分を合わせた範囲内に上記付随情報を付加し全
体としての符号長を変えないようにしている。
【0076】DC成分(DC差分成分)のサイズは、例
えば、輝度信号の場合、次の表1にに示すように規定さ
れている。
【0077】
【表1】
【0078】また、色差信号場合、次の表2に示すよう
に規定されている。
【0079】
【表2】
【0080】また、例えばDC成分(DC差分成分)の
サイズが3である場合、DC差分成分は、次の表3に示
すように規定されている。
【0081】
【表3】
【0082】従って、例えば輝度信号の場合、DC成分
(DC差分成分)のサイズが3で、実際のDC差分成分
zz[0]が−6であるとき、その差分値は、1010
01で表される。
【0083】MPEG2における輝度信号のDC成分の
差分値符号化テーブルを基に、以下では実際のDC差分
成分zz[0]の値に応じた符号例をいくつか挙げる。
【0084】 zz[0]符号 0 100 ( VLC : 100, FLC : なし) +1 001 ( VLC : 00, FLC : 1 ) −1 000 ( VLC : 00, FLC : 0 ) 上記から、zz[0]が−1,0,+1の範囲で値を変
更しても、符号長は変わらないことがわかる。一例を挙
げると、zz[0]=0を1に変えた場合、VLC部分
は3bitから2bit,FLC部分は0bitから1
bitに変わるが、全体では 3bitが3bitにな
るだけである。
【0085】本実施例における構成は、上記図1及び図
2に示した通りであり、符号化器2の後にウォータマー
ク付加器1を設けている点と、そのウォータマーク付加
器1の内部に、符号化テーブル器13を設け、符号化ビ
ット列を修正する対象を固定長符号部分と可変長符号部
分にした点が特徴的である。
【0086】ところで、既に本件出願人は平成9年9月
2日に整理番号97058881として、符号化ビット
列を修正する対象を固定長符号部分とした、発明「画像
データ処理装置および方法、伝送媒体、並びに記録媒
体」を出願している。
【0087】この先の出願においては、図2に示したウ
ォータマーク付加器2を図4に示すウォータマーク付加
器3としており、符号化テーブル器16には固定長符号
のテーブルを必須とした。
【0088】このウォータマーク付加器3では、図5に
示すように、始めにステップS1でウォータマークの付
加レベルa,bを設定する。次に、ステップS2で符号
化ビット列上で付随情報を付加する際に対象となる符号
の位置まで、符号化ビット列を読み進める。その後、ス
テップS3として点線で示したように、直前のブロック
で発生したミスマッチに対して補正を行なうこともあ
る。このことについては、後で述べる。
【0089】ステップS4で符号化ビット列上の対象と
なる符号のブロック位置に応じて、ウォータマークパタ
ーンとの照合を行なう。そして、例えば、DCTの直流
成分の符号に付随情報を付加する場合、ステップS5に
おいてそのブロック位置のウォータマークのシンボルが
プラスである場合には、ステップS6に進み、その符号
で表される直流成分xにaを足した値x’を算出する。
ステップS5においてそのブロック位置のウォータマー
クのシンボルがマイナスである場合には、ステップS7
に進み、その符号で表される直流成分xからaを引いた
値x’を算出する。そして、ステップS8Bでそのブロ
ック位置の直流成分xの符号をx’の符号に修正する。
修正を行なう際には、主にDCTの直流成分(DC成
分)の差分値を符号化するテーブルを参照し、固定長符
号のみを変更する。固定長の符号部分のみを変更するの
で、この修正処理は単なる符号の置き換えで済む。そし
て、ステップS9による判断を繰り返し、これらの処理
を対象領域の全符号について行った後に終了となる。
【0090】ここで、ステップS3における補正の具体
例を挙げる。MPEGにおいてDCTの直流成分は差分
符号化(DPCM:Differential Pul
seCode Modulation)が行なわれる。
差分符号化の具体例を挙げると、3,6,12,4,7
という数列があった場合、それぞれ直前の数値との差分
を計算し、例えば3,3,6,−8,3という数列に直
して符号化が行なわれる。この時、例えば3番目の差分
値を4に置き換えて付随情報を付加した場合、補正を行
なわないと4番目以降の数値は本来の数値よりも2だけ
小さな値となってしまう。3番目の数値を置き換えて付
随情報を付加する処理はそのままにして、4番目以降の
数値を補正するためには、4番目の差分値を2だけ大き
い−6に置き換えれば良い。このように、補正を行なう
際には、付随情報を付加する方法に応じて処理方法を決
めれば良い。
【0091】上記では、例えばマクロブロックあるいは
ブロックを単位として、付随情報を付加する例を説明し
た。より一般的には、必要な構成を取ってそれらの処理
を行なう限り、マクロブロックあるいはブロックに限ら
ず、どのような単位でウォータマークパターンの付加を
行なっても良い。
【0092】しかし、実際の符号化ビット列は、例えば
符号化レートといった種々の制約に準じて生成されてい
る。一例として、付加対象の符号を新たな符号に置き換
えると、多くの場合その置き換えによって符号の語長が
変化し、種々の問題が生じる。
【0093】これらの問題を防ぐため、上記図4に示し
たウォータマーク付加器3では、符号化ビット列上で付
随情報を付加する際に対象となる符号を吟味し、例えば
固定長の符号部分だけについて付随情報を付加する等の
工夫を行なっている。
【0094】このことを図6を用いて説明する。MPE
Gでは、ブロック単位で符号化されるDCTの直流成分
や、マクロブロック単位で符号化される動きベクトル等
で、固定長の符号化が行なわれる。特に、DCTの直流
成分の符号を付加対象に選んだ場合、JPEG等におい
てもこの値はブロック単位で固定長符号化が行なわれる
ため、汎用性が高くなる。
【0095】図7は、MPEG方式において付随情報の
付加を行なう原理を表している。同図に示すように、G
OP(Group Of Pictures)は、1枚
のIピクチャ、複数枚のPピクチャ、および複数枚のB
ピクチャにより構成されている。図7の具体例において
は、15枚のピクチャにより1つのGOPが構成されて
いる。ブロック単位で符号化されるDCTの直流成分に
付随情報を付加する場合においては、GOPを構成する
ピクチャの中からIピクチャが選択される。
【0096】16×16画素のマクロブロックは、図8
で示したのと同じく、輝度信号(Y)の場合、8×8画
素からなる4個のブロックで構成される。色差信号C
b,Crは、16×16画素の1つのマクロブロックに
対して8×8画素のブロックで表現される。これらの画
素データは、DCT変換(離散コサイン変換)により、
DCT係数に変換される。
【0097】1つのブロックの8×8個のDCT係数C
oeff[0][0]〜Coeff[7][7]は、所
定の量子化ステップで量子化され、量子化レベルQF
[0][0]〜QF[7][7]に変換される。
【0098】DCT係数のうち、左上のCoeff
[0][0](scan[0])は、直流成分(DC成
分)を表し、この直流成分からは、直前のブロックの直
流成分を予測値とした差分値が演算され、その差分値が
符号化される。残りの交流成分(AC成分)は、ブロッ
ク内でジグザグスキャンにより、直流成分としてのsc
an[0]に続いて、scan[1]〜scan[6
3]として並びかえられた後、符号化される。
【0099】図9に示すように、DCT係数のうち、D
C成分は、直前のDC成分との差分が演算され、その差
分値が符号化される。輝度信号の場合、4個のブロック
の順番は、左上、右上、左下、右下の順番とされる。従
って、左上のブロックのDC成分としては、直前のマク
ロブロックの右下のブロックのDC成分との差分が符号
化され、右上のブロックのDC成分としては、左上のブ
ロックのDC成分との差分が符号化され、左下のブロッ
クのDC成分としては、右上のブロックのDC成分との
差分が符号化され、右下のブロックのブロックのDC成
分としては、左下のブロックのDC成分との差分が符号
化される。色差信号の場合は、それぞれ直前の対応する
色差信号のブロックのDC成分との差分が符号化され
る。
【0100】このように、DC成分の差分値を符号化す
るとき、DC成分は、サイズと、そのサイズで表される
実際の値(DC Differential)で表され
る。前者は、可変長符号(VLC:Variable
Length Code)とされ、後者は、固定長符号
(FLC:Fixed Length Code)とさ
れる。
【0101】DC成分(DC差分成分)のサイズは、例
えば、輝度信号の場合、上記表1に示したように規定さ
れており、色差信号場合、上記表2に示したように規定
されている。また、例えばDC成分(DC差分成分)の
サイズが3である場合、DC差分成分は、上記表3に示
すように規定されている。
【0102】従って、例えば輝度信号の場合、DC成分
(DC差分成分)のサイズが3で、実際のDC差分成分
zz[0]が−6であるとき、その差分値は、1010
01で表される。
【0103】付随情報を付加する際には、DC成分(D
C差分成分)のサイズが変化しないような範囲内でDC
差分成分を変化させれば、固定長の符号部分だけを用い
て付随情報を付加することができる。
【0104】例えば輝度信号のDC差分成分のサイズが
3で、実際のDC差分成分zz[0]が−6である場合
を考える。ウォータマークパターンのシンボルがプラス
で付加レベルaが1である場合には、その差分値を10
1001から101010に置き換えれば、実際のDC
差分成分は−6より1だけ大きい−5になる。ウォータ
マークパターンのシンボルがマイナスで付加レベルbが
1である場合には、その差分値を101001から10
1000に置き換えれば、実際のDC差分成分は−6よ
り1だけ小さい−7になる。
【0105】同じく輝度信号のDC差分成分のサイズが
3で、実際のDC差分成分zz[0]が−6である場
合、ウォータマークパターンのシンボルがプラスで付加
レベルaが3であると、固定長の符号部分だけを用いて
付随情報を付加することはできない。この場合、このブ
ロック位置では付随情報の付加は行なわない。
【0106】あるいは、例えば付加レベル2までなら固
定長の符号部分で付随情報を付加することが可能なの
で、差分値を101001から101011に置き換え
ることにしても良い。この時、実際のDC差分成分が−
6より2だけ大きい−4になったことをレジスタ等に記
録し、DC差分成分に対する次の付加を行なう際には、
その値も参照して利用するべきである。
【0107】DC成分のサイズが0、つまり実際のDC
差分成分zz[0]が0である場合には、固定長の符号
部分だけを用いて付随情報を付加することはできないた
め、そのブロック位置では付随情報の付加は行なわな
い。あるいは、何らかの処理により、付随情報を付加す
ることにしても良い。
【0108】付随情報を付加することによるDC成分の
実際のずれ分は、レジスタ等に記録し、DC差分成分に
対する次の付加を行なう際に、その値も参照して利用す
るべきである。例えば、直前の付随情報の付加によっ
て、DC成分の実際の値が本来の値よりも2だけ大きく
なっている場合、レジスタにR=2を記録しておく。次
の付加を行なう際に、実際のDC差分成分zz[0]が
7の時、輝度信号のDC差分成分のサイズは3である。
ウォータマークパターンのシンボルがマイナスで付加レ
ベルbが1である場合、DC成分が差分符号化されてい
ることを考慮すると、付随情報を付加するためには、−
R−b=−2−1=−3だけDC差分成分を変化させる
必要がある。そのため、差分値を101111から10
1100に置き換え、実際のDC差分成分を7から4に
し、DC成分の実際の値が1だけ小さい値になったこと
を記録するために、R=2−3=−1にする。付随情報
を付加することによって発生するDC成分の実際のずれ
分は、上記以外の方法を用いて記録しても良い。
【0109】なお、DC成分(DC差分成分)を利用し
た付随情報の付加を行なう際には、上記以外の何らかの
方法を用いても良い。
【0110】上記先の出願においては、DC成分(DC
差分成分)を用いて付随情報を付加する場合を説明した
が、Motion Vector(動きベクトル)の差
分値を符号化したコードの中のMotion_resi
dual(FLC)を用いることも可能である。
【0111】すなわち、MPEG方式においては、図2
6の従来例で説明すると、動きベクトル検出器150で
PピクチャおよびBピクチャの動きベクトルを検出し、
これを符号化してビットストリーム中に含めて伝送する
ようになされている。このMotion Vector
は、表4及び表5に示すようなVLCとされるMoti
on_codeと、FLCとしてのMotion_re
sidualで表される。Motion_codeは、
Motion Vectorの大まかな値を表し、Mo
tion_residualは、細かな値を表すための
補正値を表す。また、f_codeは、Motion_
codeの精度(倍率)を表している。
【0112】
【表4】
【0113】
【表5】
【0114】例えば、f_codeが1の場合、Mot
ion_codeは0.5精度の値を表す。これによ
り、充分細かな値が表されるので、この場合、Moti
on_residualは使用されない。
【0115】f_codeが2である場合、Motio
n_codeは整数精度を表し、Motion_res
idualは、0.5精度の値を表す。すなわち、この
とき、Motion_residualは、0または
0.5を示す1ビットのFLCで表される。
【0116】さらに、f_codeが3である場合、M
otion_codeは2の倍数の精度の値を表し、M
otion_residualは、0,0.5,1.0
または1.5を表す2ビットのFLCとなる。
【0117】なお、DC Differentialの
場合と同様に、Motion_codeが0である場
合、Motion_residualは存在しない。
【0118】このようなFLCであるMotion_r
esidualに、上述したDCDifferenti
alの場合と同様に、付随情報を付加するようにするこ
とができる。
【0119】付随情報を検出する際には、例えば動きベ
クトルあるいはその差分値などを足し引きして、評価値
を算出すれば良い。これ以外の方法を用いて、付随情報
の検出を行なっても良い。
【0120】なお、Motion_residualは
PピクチャとBピクチャに存在するが、BピクチャのM
otion_residualを用いるようにすれば、
Bピクチャは他のピクチャの予測に用いられることがな
いので、キーデータ挿入による他のピクチャへの影響を
防止することができる。
【0121】固定長以外の符号(可変の符号)を用いて
付随情報の付加を行なっても良いが、その場合には、符
号化ビット列上に不必要なビットを挿入する、符号化ビ
ット列上の不必要なビットを削るなど、必要となる構成
を取って処理を行なう必要があった。これらのことは、
任意の符号化方法、あるいは任意の復号方法などにおい
て、同様に適用可能である。
【0122】このため、図2に示したウォータマーク付
加器1では、上述したように、符号化器テーブル器13
に固定長符号と可変長符号を用意した。
【0123】繰り返すが、図2に示したウォータマーク
付加器1が図4に示したウォータマーク付加器2と異な
る点は、簡易符号解読器11が参照する符号化テーブル
器13である。この符号化テーブル器13では、固定長
符号だけでなく、可変長符号のテーブルも必須となる。
図では、DC成分の差分値の符号化テーブルを用いる例
を記した。
【0124】図2のウォータマーク付加器1で行なわれ
る一連の処理を図3に示す。ステップS8Aで対象とな
る符号を修正するために参照する符号化テーブルが、図
4に示したウォータマーク付加器2が参照する符号化テ
ーブルと異なる。先の出願では、固定長符号の符号化テ
ーブルのみを用意すれば良かったが、本実施の形態では
可変長符号のテーブルも用意する必要がある。図では、
DC成分の差分値の符号化テーブルを用いる例を記し
た。
【0125】このように、画像信号処理装置は、ウォー
タマーク付加器1で、改めて符号化を行わなくても付随
情報を付加でき、かつ可変長符号部分と固定長符号部分
を合わせた範囲内で符号長を変えずに付随情報を付加で
きる。
【0126】次に、本発明に係る画像信号復号装置及び
方法の実施の形態について説明する。この実施の形態
は、図10に示すように、入力された符号ビット列が、
最初にウォータマーク検出器22に入力されてウォータ
マークが検出され、そして、ウォータマーク検出器22
より出力された符号ビット列が復号器21に供給され、
復号される画像信号復号装置である。
【0127】復号器21の構成と動作は、上記図28に
示した復号器81と同様であり、ここでは説明を省略す
る。
【0128】これに対して、図10のウォータマーク検
出器22は、図30のウォータマーク検出器82と構成
が異なり、図11に示すように、符号化テーブル器31
と、簡易符号解読器32と、評価値算出器33と、ウォ
ータマークパターン照合制御器34と、ウォータマーク
パターン保持メモリ35と、評価値比較器36と、符号
変換器37とを備えて成る。
【0129】ウォータマーク検出器22には、符号化ビ
ット列が入力される。入力された符号化ビット列は、付
随情報を検出する符号の位置を探すために、簡易符号解
読器32で簡易的に解読される。この簡易符号解読器3
2では、例えばDCTの直流成分(DC成分)を符号化
するための符号化テーブル器31を参照して、入力され
た符号の解読を行なう。この符号化テーブル器31で
は、固定長符号と可変長符号ののテーブルが必須であ
る。簡易符号解読器32で解読されるこの場合の符号の
位置とは、例えば符号化ビット列上の位置や、あるいは
復号された時の空間的あるいは周波数的な位置等のこと
を言い、それら以外の位置も含めて、種々の位置を探し
ても良い。どの符号の位置を探すかは、符号化ビット列
上で付随情報を検出する際に対象となる符号の種類に依
り、このことはウォータマーク付加器1のところで述べ
たことと同様である。場合によっては、符号化ビット列
の全体あるいは一部に対して復号を行ない、全体あるい
は一部の再生画像を構成しても良い。
【0130】符号化ビット列上で付随情報を検出する際
の対象となる符号の位置を示す符号位置情報bは、入力
された符号化ビット列と共に評価値算出器33へと渡さ
れる。符号化ビット列上の対象の各符号から評価値を算
出するために、評価値算出器33は評価対象の符号位置
pをウォータマークパターン照合制御器34へと渡す。
この符号位置pは、ウォータマーク付加器1のところで
述べたことと同様に、1次元的あるいは2次元的な位置
表現等が用いられることが多い。
【0131】ウォータマークパターン照合制御器34で
は、符号位置pを基にウォータマークパターン保持メモ
リ35に記録されているウォータマークパターンのシン
ボルを参照し、得られたシンボルSを評価値算出器33
へと渡す。評価値算出器33は、渡されたシンボルSを
用いて、評価値の算出を行なう。
【0132】算出された評価値は、評価値比較器36で
閾値処理され、付随情報fが出力される。また、入力さ
れた画像データ自体も、そのまま出力される。なお、不
正コピー防止のところで述べたことと同様の効果が得ら
れるように、点線で示した符号変換器37が置かれ、入
力された符号化ビット列が加工あるいは処理されて出力
されることもある。符号変換器37では、例えば符号化
ビット列を出力しない、符号化ビット列をでたらめに配
置し直す等の加工あるいは処理が行なわれる。
【0133】この画像信号復号装置における構成は、上
記図10及び図11に示した通りであり、復号器21の
前にウォータマーク検出器22を設けている点と、その
ウォータマーク検出器22の内部に、符号化テーブル器
31を設け、符号化ビット列を修正する対象を固定長符
号部分と可変長符号部分にした点が特徴的である。
【0134】ところで、既に本件出願人は上述したよう
に、平成9年9月2日に整理番号97058881とし
て、符号化ビット列を修正する対象を固定長符号部分と
した、発明「画像データ処理装置および方法、伝送媒
体、並びに記録媒体」を出願している。
【0135】この先の出願においても、図10に示した
ウォータマーク検出器22を図13に示すウォータマー
ク検出器23としており、符号化テーブル器38には固
定長符号のテーブルを必須とした。
【0136】このウォータマーク検出器23では、図1
4に示すように、先ず、ステップS11で評価値sum
の初期化及び閾値thの設定を行なう。次に、ステップ
S12Bで符号化ビット列上で付随情報を付加する際の
対象となる符号の位置まで、符号化ビット列を読み進め
る。この時には、主にDCTの直流成分(DC成分)の
差分値を符号化するテーブルを参照する。本質的に必要
となるのは、固定長符号のみと言っても過言ではない。
【0137】次に、ステップS13で符号化ビット列上
の対象となる符号のブロック位置に応じて、ウォータマ
ークパターンとの照合を行なう。例えば、DCT の直流成
分の符号に付随情報を付加する場合、ステップS14で
その符号のウォータマークのシンボルがプラスである場
合には、ステップS15に進み、評価値sumにその符
号で表される直流成分を足す。ステップS16でその画
素のウォータマークのシンボルがマイナスである場合に
は、評価値sumからその符号で表される直流成分を引
く。これらの処理をステップS17において繰り返しな
がら対象領域の全符号について行う。
【0138】その後、ステップS18で評価値sumと
閾値thとを比較し、sum>thである場合には、ス
テップS19に進み、付随情報が付加されているとみな
して付随情報fをonにする。そうでない場合には、ス
テップS20に進み、付随情報fをoffにする。
【0139】以前にも述べたが、必要な構成を取って処
理を行なう限り、DCTの直流成分の符号に限らず、任
意の符号を用いて付随情報の付加あるいは検出を行なっ
ても良い。ただ、固定長の符号部分に付随情報を付加あ
るいは検出した方が、符号化ビット列の符号の長さを変
化させることなく、容易に付随情報を付加できる。MP
EGで固定長の符号化が行なわれるのは、ブロック単位
で符号化される直流成分、マクロブロック単位で符号化
される動きベクトル等である。
【0140】これに対して図10及び図11に示したウ
ォータマーク検出器22では、符号化テーブル器31
に、固定長符号だけでなく、可変長符号のテーブルも持
たせている。図では、DC成分の差分値の符号化テーブ
ルを用いる例を記した。
【0141】ウォータマーク検出器22で行なわれる一
連の処理を図12に示す。ここでは、対象となる符号を
修正するために参照する符号化テーブルにおいて、従来
例では本質的に必要となるのは固定長符号のみであった
が、この実施の形態では可変長符号も本質的に必要とな
る。図では、DC成分の差分値の符号化テーブルを用い
る例を記した。
【0142】ただ、符号化ビット列上で付随情報を検出
する際の対象となる符号の位置まで、符号化ビット列を
読み進めるためには、全てもしくは少なくとも主要部分
の符号化テーブルを用意する必要がある。上記で述べた
固定長符号及び可変長符号のテーブルは、一般にこの主
要部分の符号化テーブルに相当することが多く、先の出
願、及び本実施の形態のどちらでも結局は用意されるこ
とが多い。
【0143】上記の例では、DC成分の差分値の符号化
テーブルを用いる例を記したが、他のどのような符号化
テーブルを利用することにしても良い。この一例とし
て、マクロブロック単位で符号化される動きベクトルの
符号化テーブル等が挙げられる。
【0144】評価値sumを閾値thと比較する際に
は、先に示した比較方法以外のどのような比較方法を用
いても良い。例えば、評価値のバイアス成分Bが一定で
あることを利用して、どの程度バイアス成分が保持され
ているとみなすか示すバイアス信頼係数c(0≦c≦
1)と共に比較を行なっても良い。また、何らかの方法
を用いて標準的な評価値を算出し、その値と実際の評価
値とを比較することによって、付随情報の検出を行なっ
ても良い。
【0145】ウォータマークのシンボルは、プラス、マ
イナス以外のどのようなシンボルを用いても良い。ま
た、2種類ではなく、3種類以上のどのようなシンボル
を用いても良い。例えば、プラス、ゼロ、マイナスの3
種類のシンボルを用意しておき、ウォータマークパター
ンとの照合を行なった際にシンボルがゼロである符号に
ついては、評価値sumに影響を与えない(その符号で
表される値を評価値sumに足しも引きもしない)よう
にするなど、各シンボルにどのような意味を与えても良
い。
【0146】ウォータマークパターンを符号化ビット列
上に付加する範囲は、任意で構わない。また、付加した
ウォータマークパターンとの整合が取れている限り、検
出時に評価値を求める範囲は任意で構わない。さらにウ
ォータマークパターンは、時間的あるいは空間的に渡る
より広い範囲を用いて、付加あるいは検出を行なうこと
にしても良い。例えば動画像シーケンスにおいては、時
間的な基準を用い、現フレームの時間的位置だけでな
く、過去や未来のフレームも利用して良い。
【0147】例えば非常に大きな画像サイズを持つ静止
画像においては、1枚の画像をある単位で複数の画像領
域に分割して扱うことにし、空間的な基準を用い、現在
対象としている画像領域の符号に対して、例えば走査順
で前や後に位置する画像領域の符号も利用して良い。
【0148】このように、画像信号復号装置は、ウォー
タマーク検出器21で、改めて符号化を行わなくても付
随情報を付加でき、かつ可変長符号部分と固定長符号部
分を合わせた範囲内で符号長を変えずに付随情報を検出
できる。
【0149】次に、上記画像信号処理装置の変形例につ
いて図15及び図16を用いて説明する。この変形例
は、図1に示したウォータマーク付加器2の代わりにウ
ォータマーク付加器4を用いている。
【0150】ウォータマーク付加器2を用いた画像信号
処理装置では、DC成分の差分値を符号化する場合を例
に、固定長符号部分と可変長符号部分を合わせた範囲内
で符号長が変わらない例を挙げた。しかし、固定長符号
部分を利用せずに、可変長符号部分の範囲内だけで符号
長が変わらないようにすることも可能である。この変形
例では、このことについて説明する。
【0151】1つのブロックの8×8個のDCT係数C
oeff[0][0]〜Coeff[7][7]は、所
定の量子化ステップで量子化され、量子化レベルQF
[0][0]〜QF[7][7]に変換される。MPE
G方式において、この直流成分(DC成分)は、既に述
べたように固定長符号されるが、交流成分(AC成分)
は、一般に可変長符号される。交流成分(AC成分)
は、ブロック内でジグザグスキャンにより、直流成分と
してのscan[0]に続いて、scan[1]〜sc
an[63]として並びかえられた後、符号化される。
【0152】このAC成分にウォータマークを付加する
場合を考える。この場合、ウォータマークパターンは例
えば符号化の走査順に割り当てることができる。
【0153】上記図13を用いて符号化の走査順の具体
例を示す。あるマクロブロックが符号化される場合、そ
のAC成分は、まず輝度Yの左上0のブロックについ
て、その交流成分scan[1]〜scan[63]が
符号化される。続いて輝度Yの右上1ブロックについ
て、その交流成分scan[1]〜scan[63]が
符号化され、同様に 2,3のブロックが符号化され
る。輝度信号にのみウォータマークを付加する場合に
は、この右下3のブロックが符号化された後、その次
(一般的には右隣)のマクロブロックに移り、輝度Yの
左上0のブロックについて符号化される。以下は同様で
ある。
【0154】輝度信号だけでなく、色差信号にも付加す
る場合には、主に2通りの走査順が考えられる。一方
は、上記の例で輝度Yの右下3のブロックが符号化され
た後、続いて色差ブロック4や5のブロックを符号化す
る走査順の方法である。他方は、画面内の輝度Yについ
て符号化した後で、色差信号Cb,Crを符号化する走
査順の方法である。
【0155】上記に挙げた例は、あくまで一例であり、
他のどのような走査順であっても構わない。例えばMP
EG2では、ブロック内のDCT係数の走査順として、
上記に挙げた通常のジグザグスキャンと、画像のインタ
ーレース走査により適応したオルタネートスキャンの2
種類がある。もちろん、AC成分だけでなく、DC成分
も含めた走査順であっても良い。また、全てのAC成分
を必ず使う必要はない。例えば、各ブロックで使用する
scan[x](0<x<63)をあらかじめいくつか
決めておいても良いし、特徴的な係数をいくつか選ぶこ
とにしても良い。
【0156】各DCT係数(主にAC成分)を符号化す
る際には、走査順で先行する(後に続く)係数0の個数
(ラン)とその係数値(レベル)が、可変長符号でまと
めて符号化される。表6〜表9には、MPEG2におけ
るDCT係数の符号化テーブルを示した。
【0157】
【表6】
【0158】
【表7】
【0159】
【表8】
【0160】
【表9】
【0161】基本的に上記表6〜表9の符号化テーブル
を用いて符号化が行なわれるが、画像内符号化(INT
RA)を行なう際には他の符号化テーブルを用いても良
い。また、ランとレベルの組合せが表6〜表9で用意さ
れたテーブルで表現できない場合には、エスケープ符号
に続くラン及びレベルの符号化テーブルを用いてランと
レベルがぞれぞれ固定長符号される。
【0162】以下では、上記表6〜表9の符号化テーブ
ルを用いて説明を行なう。
【0163】AC成分の符号化時の例として、以下の場
合を考える。右側には、それぞれの係数に対して付加す
るウォータマークパターンの例も、並べて記した。なお
ウォータマークパターンは、係数が0の場合には付加し
ないことにし、±1の付加量とした。
【0164】 ・AC 成分 ・Water Mark パターン scan[1]=12 +、13 scan[2]=6 −、5 scan[3]=0 + scan[4]=−7 +、−6 : : この例で、ウォータマークパターンを付加しない時の符
号は、以下の通りである。
【0165】 [ラン][レベル][符号] 0 12 14bits :0000 0000 1101 00 0 6 9bits :0010 0001 0 1 −7 14bits :0000 0000 1010 11 : : : : また、ウォータマークパターンを付加すると、以下の通
りである。
【0166】 [ラン][レベル][符号] 0 13 14bits :0000 0000 1100 10 0 5 9bits :0010 0110 0 1 −6 14bits :0000 0000 1011 01 : : : : このように、可変長符号部分の範囲内だけで符号長が変
わらないようにすることが可能である。
【0167】実際にこのような処理を行なう場合には、
ウォータマークパターン付加後の符号長がどのようにな
るかをあらかじめ調べ、符号長が変わらない場合に付加
するのが一般的である。
【0168】付加時の自由度を増やすために、任意のブ
ロックというより広い範囲内で符号長が変わらないよう
に、符号を修正させることにしても良い。例えば、以下
の例を考える。
【0169】 ・AC 成分 ・Water Mark パターン scan[1]=3 +、4 scan[2]=6 −、5 scan[3]=0 +、1 scan[4]=−8 +、−7 : : この例で、ウォータマークパターンを付加しない時の符
号は、以下の通りである。scan[1]からscan
[4]までで、31bitsである。
【0170】 [ラン][レベル][符号] 0 3 6bits:0010 10 0 6 9bits:0010 0001 0 1 −8 16bits:0000 0000 0011 1111 : : : : ウォータマークパターンを付加すると、以下の通りであ
る。こちらも、scan[1]からscan[4]まで
で31bitsで、付加前と比べて符号長は変わってい
ない。
【0171】 [ラン][レベル][符号] 0 4 8bits:0000 1100 0 5 9bits:0010 0110 0 0 1 3bits:110 0 −7 11bits:0000 0010 101 : : : : 実際にこのような処理を行なう場合には、現時点までに
処理した係数に対する符号長が、ウォータマークパター
ンを付加することによってどれだけ変わったかを記憶し
ておく方が良い。記憶しておいた符号長の変動分を参考
に、次の符号を修正できるかを判断するのが普通であ
る。
【0172】もちろん、上記の例のように、レベルだけ
でなくランも変えることにより、ウォータマークの付加
前には0だった係数を0以外の値にしても良いし、逆に
付加前には0以外の値だった係数を0にしても良い。
【0173】任意の係数について、ウォータマークの付
加時に本来レベルVにすべきものを、ブロック内の符号
長を変えないためにレベルV+m(mは任意)にしても
良い。
【0174】もちろんmは、例えばウォータマークパタ
ーンが+の場合には、+1,+2程度の正の小さな値の
方が良い。
【0175】上記の例では、符号長が変わらない範囲は
任意のブロック内としたが、この範囲はどのようなもの
であっても構わない。ただ一般に MPEG方式では、
マクロブロック,スライス,ピクチャ,GOPなどの範
囲で上記の処理を行なった方が良い。
【0176】この画像信号処理装置が備えるウォータマ
ーク付加器4は、図15に示すように、符号化テーブル
器17の構成のみを上記図1及び図2に示したウォータ
マーク付加器1の構成と異ならせる。
【0177】符号化テーブル器17は、簡易符号解読器
11で必須となる符号化テーブルであり、符号化ビット
列を修正する対象が可変長符号部分だけである点に特徴
がある。
【0178】すなわち、符号化テーブル器17では、可
変長符号のテーブルが必須となる。図では、DCT係数
の符号化テーブル(AC成分を含む、一般に可変長符
号)を用いる例を記した。
【0179】ウォータマーク付加器4で行なわれる一連
の処理を図16に示す。ステップS8Cで対象となる符
号を修正するために参照する符号化テーブルが、図2に
示したウォータマーク付加器2が参照する符号化テーブ
ルと異なる。
【0180】このように、変形例となる画像信号処理装
置は、ウォータマーク付加器4で、改めて符号化を行わ
なくても付随情報を付加でき、かつ可変長符号部分で符
号長を変えずに付随情報を付加できる。
【0181】次に上記画像信号復号装置の変形例につい
て図17及び図18を用いて説明する。この変形例とな
る画像信号服装装置は、図17に示すようなウォータマ
ーク検出器24であり、DCT係数の符号化テーブル器
39が特徴的である。
【0182】すなわち、上記図8に示したウォータマー
ク検出器22のDCT係数の符号化器テーブル器31が
可変長符号部分と固定長符号部分を合わせた範囲内で符
号長の変わらない付随情報を検出できたのに対し、可変
長符号部分のみで符号長の変わらない付随情報を検出で
きる。
【0183】符号化テーブル器39は、可変長符号のテ
ーブルが必須となる。図では、DCT係数の符号化テー
ブル(AC成分を含む、一般に可変長符号)を用いる例
を記した。
【0184】このウォータマーク検出器24で行なわれ
る一連の処理を図18に示す。ステップS12Cで対象
となる符号を修正するために参照する符号化テーブルと
して、可変長符号を必要とする。
【0185】このように、画像信号復号装置の変形例
は、ウォータマーク検出器24で、改めて符号化を行わ
なくても付随情報を付加でき、かつ可変長符号部分で符
号長を変えずに付随情報を検出できる。
【0186】ただ、符号化ビット列上で付随情報を検出
する際の対象となる符号の位置まで、符号化ビット列を
読み進めるためには、全てもしくは少なくとも主要部分
の符号化テーブルを用意する必要がある。
【0187】上記の例では、DCT係数の符号化テーブ
ル(AC成分を含む、一般に可変長符号)を用いる例を
記したが、他のどのような符号化テーブルを利用するこ
とにしても良い。この一例として、マクロブロック単位
で符号化される動きベクトルの符号化テーブル等が挙げ
られる。
【0188】評価値sumを閾値thと比較する際に
は、先に示した比較方法以外のどのような比較方法を用
いても良い。例えば、評価値のバイアス成分Bが一定で
あることを利用して、どの程度バイアス成分が保持され
ているとみなすか示すバイアス信頼係数c(0≦c≦
1)と共に比較を行なっても良い。また、何らかの方法
を用いて標準的な評価値を算出し、その値と実際の評価
値とを比較することによって、付随情報の検出を行なっ
ても良い。
【0189】また、ウォータマークのシンボルは、プラ
ス、マイナス以外のどのようなシンボルを用いても良
い。また、2種類ではなく、3種類以上のどのようなシ
ンボルを用いても良い。例えば、プラス、ゼロ、マイナ
スの3種類のシンボルを用意しておき、ウォータマーク
パターンとの照合を行なった際にシンボルがゼロである
符号については、評価値sumに影響を与えない(その
符号で表される値を評価値sumに足しも引きもしな
い)ようにするなど、各シンボルにどのような意味を与
えても良い。
【0190】ウォータマークパターンを符号化ビット列
上に付加する範囲は、任意で構わない。また、付加した
ウォータマークパターンとの整合が取れている限り、検
出時に評価値を求める範囲は任意で構わない。さらにウ
ォータマークパターンは、時間的あるいは空間的に渡る
より広い範囲を用いて、付加あるいは検出を行なうこと
にしても良い。例えば動画像シーケンスにおいては、時
間的な基準を用い、現フレームの時間的位置だけでな
く、過去や未来のフレームも利用して良い。
【0191】例えば非常に大きな画像サイズを持つ静止
画像においては、1枚の画像をある単位で複数の画像領
域に分割して扱うことにし、空間的な基準を用い、現在
対象としている画像領域の符号に対して、例えば走査順
で前や後に位置する画像領域の符号も利用して良い。
【0192】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
改めて符号化あるいは復号を行なわなくても付随情報を
付加あるいは検出でき、かつ可変長符号部分と固定長符
号部分を合わせた範囲内又は、可変長符号部分のみのよ
うに、固定長符号部分の範囲に限定されることなく、こ
れらの処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号処理装置及び方法の実施の形
態となる画像信号処理装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記画像信号処理装置を構成しているウォータ
マーク付加器の詳細なブロック図である。
【図3】上記図2に示したウォータマーク付加器の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図4】先の出願におけるウォータマーク付加器の詳細
な構成を示すブロック図である。
【図5】上記図4に示した先の出願におけるウォータマ
ーク付加器の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】固定長符号化部分の書き換え処理を説明するた
めの図である。
【図7】GOPの構造を説明するための図である。
【図8】マクロブロックの構造を説明するための図であ
る。
【図9】DCT係数の直流成分の符号化を説明するため
の図である。
【図10】本発明に係る画像信号復号装置及び方法の実
施の形態となる画像信号復号装置の構成を示すブロック
図である。
【図11】上記図10に示した画像信号復号装置を構成
するウォータマーク検出器の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図12】上記図11に示したウォータマーク検出器の
動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】先の出願におけるウォータマーク検出器の詳
細な構成を示すブロック図である。
【図14】上記図13に示した先の出願におけるウォー
タマーク検出器の動作を説明するためのフローチャート
である。
【図15】上記図2に示したウォータマーク付加器の変
形例の構成を示すブロック図である。
【図16】上記図15に示した変形例の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図17】上記図8に示したウォータマーク検出器の変
形例の構成を示すブロック図である。
【図18】上記図17に示した変形例の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図19】ビデオテープにおける補助情報の記録位置を
説明する図である。
【図20】ウォータマークを説明するための図である。
【図21】ウォータマークのパターンの例を示す図であ
る。
【図22】ウォータマークを付加する操作を説明する図
である。
【図23】ウォータマークが付加されている場合の評価
値を説明する図である。
【図24】ウォータマークが付加されていない場合の評
価値を説明する図である。
【図25】従来のエンコーダの構成を示すブロック図で
ある。
【図26】従来のエンコーダの符号化器の構成を示すブ
ロック図である。
【図27】従来のデコーダの構成を示すブロック図であ
る。
【図28】従来の復号器の構成を示すブロック図であ
る。
【図29】従来のウォータマーク付加器の構成を示すブ
ロック図である。
【図30】従来のウォータマーク検出器の構成を示すブ
ロック図である。
【図31】上記図29に示したウォータマーク付加器の
動作を説明するためのフローチャートである。
【図32】上記図30に示したウォータマーク検出器の
動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1ウォータマーク付加器、11 簡易符号解読器、12
付随情報付加器、13 符号化テーブル器、14 ウ
ォータマークパターン照合制御器、15 ウォータマー
クパターン保持メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA18 CB19 CE08 CG03 CG05 CG07 DA07 5C063 AB03 AB05 BA12 CA23 CA40 DA13 DA20 5C076 AA14 BA06 CA10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号に対して付随情報をウォータマ
    ークとして埋め込む画像信号処理装置において、 上記入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する位
    置を可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で検出す
    る付加位置検出手段と、 上記付加位置検出手段で検出した上記位置に上記付随情
    報を付加する付随情報付加手段とを備えることを特徴と
    する画像信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記付加位置検出手段は、上記入力画像
    信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係数のD
    C成分の可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で上
    記付加位置を検出することを特徴とする請求項1記載の
    画像信号処理装置。
  3. 【請求項3】 画像信号に対して付随情報をウォータマ
    ークとして埋め込む画像信号処理方法において、 入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する位置を
    可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で検出し、こ
    の検出した位置に上記付随情報に基づいた上記ウォータ
    マークを付加することを特徴とする画像信号処理方法。
  4. 【請求項4】 画像信号に対して付随情報をウォータマ
    ークとして埋め込む画像信号処理装置において、 入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する位置を
    可変長部分の範囲内で検出する付加位置検出手段と、 上記付加位置検出手段で検出した上記位置に関する情報
    と上記入力画像信号とを受け取り、上記位置に上記付随
    情報を付加する付随情報付加手段とを備えることを特徴
    とする画像信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記付加位置検出手段は、上記入力画像
    信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係数のA
    C成分の可変長部分の範囲内で上記付加位置を検出する
    ことを特徴とする請求項4記載の画像信号処理装置。
  6. 【請求項6】 画像信号に対して付随情報をウォータマ
    ークとして埋め込む画像信号処理方法において、 入力画像信号を解読し、上記付随情報を付加する位置を
    可変長部分の範囲内で検出し、この検出した位置に上記
    付随情報に基づいたウォータマークを付加することを特
    徴とする画像信号処理方法。
  7. 【請求項7】 ウォータマークとして付随情報が埋め込
    まれた画像信号を復号する画像信号復号装置において、 上記入力画像信号を解読し、上記付随情報が付加されて
    いる位置を可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で
    検出する付加位置検出手段と、 上記付加位置検出手段で検出した上記位置に関する位置
    情報を基に、上記付随情報を取り出す付随情報抽出手段
    とを備えることを特徴とする画像信号復号装置。
  8. 【請求項8】 上記付加位置検出手段は、上記入力画像
    信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係数のD
    C成分の可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で上
    記付加位置を検出することを特徴とする請求項7記載の
    画像信号復号装置。
  9. 【請求項9】 ウォータマークとして付随情報が埋め込
    まれた画像信号を復号する画像信号復号方法において、 上記入力画像信号を解読し、上記付随情報が付加されて
    いる位置を可変長部分と固定長部分を合わせた範囲内で
    検出し、検出した上記位置に関する位置情報と上記入力
    画像信号とを受け取り、上記付随情報を取り出して復号
    することを特徴とする画像信号復号方法。
  10. 【請求項10】 ウォータマークとして付随情報が埋め
    込まれた画像信号を復号する画像信号復号装置におい
    て、 上記入力画像信号を解読し、上記付随情報が付加されて
    いる位置を可変長部分の範囲内で検出する付加位置検出
    手段と、 上記付加位置検出手段で検出した上記位置に関する位置
    情報と上記入力画像信号とを受け取り、上記付随情報を
    抽出する付随情報抽出手段とを備えることを特徴とする
    画像信号復号装置。
  11. 【請求項11】 上記付加位置検出手段は、上記入力画
    像信号に直交変換処理が施されたときの直交変換係数の
    AC成分の可変長部分の範囲内で上記付加位置を検出す
    ることを特徴とする請求項10記載の画像信号復号装
    置。
  12. 【請求項12】 ウォータマークとして付随情報が埋め
    込まれた画像信号を復号する画像信号復号方法におい
    て、 上記入力画像信号を解読し、上記付随情報が付加されて
    いる位置を可変長部分の範囲内で検出し、検出した上記
    位置に関する位置情報と上記入力画像信号とを受け取
    り、上記付随情報を取り出して復号することを特徴とす
    る画像信号復号方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6885756B2 (en) 2001-02-01 2005-04-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus and method for embedding watermark information in compressed image data, and apparatus and method for retrieving watermark information from compressed image data having watermark information embedded therein

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